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銀河帝国攻略戦⑫~銀河を駆けるスパゲッティ(ただし食べ

#スペースシップワールド #戦争 #銀河帝国攻略戦

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「皆、お疲れ様。戦いは好調に進んでいるみたいね。」
 戦局は此方に向いているとはいえ、未だ慌ただしいグリモアベースの中、アイリーンが声を掛ける。
「どうやら『エンペラーズマインド』の防衛部隊、そして『エンペライダーズ』を無事に撃破して、コアへの道が切り開かれたみたいね。」
 だが、と言い加えると、アイリーンはグリモアを宇宙地図に展開させ、『エンペラーズマインド』のはずれを拡大する。
「どうやらここに、防衛部隊と『エンペライダーズ』の残存部隊が潜んでいるらしいの。今はまだ烏合の衆だけど、集結して再編成されれば、その戦力は侮れないわ。」
 再編成が完了された場合、『エンペラーズマインド』との激戦を繰り広げる解放軍、及び猟兵達に奇襲される恐れがある。これを防ぐ為にも、再編成が行われる前に突入して、残存戦力を叩き潰す必要がある。
「それで、皆には、とある『エンペライダーズ』の撃破をお願いしたいんだけど……」
 一瞬言い淀むも、ある種の覚悟を決めたアイリーンは、今回の敵について語る。
「スパゲッティなのよ。」
 もう一度言おう。スパゲッティなのだ。それもいちご味の。想像してみてほしい。スパゲッティの細い体が絡まり合い、ほんのりストロベリーの甘酸っぺぇ香りを漂わせながら、宇宙バイクを巧みに操り、世紀末な奇声をあげながらこちらへ突進してくる様を。
「幸い、彼(?)らの宇宙バイクは激戦の影響で性能が低下。特に機動力を強化してなくても、十分に追いつけるわ。それじゃあ……皆、お願いね……」
 複雑な心境のアイリーンはそう言いながら、同様に困惑している猟兵達を、そっと見送るのだった。


橘田華佗雄
 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。

 四度目まして、橘田華佗雄です。MSさんもPLも、皆さんめっちゃペースが早いですね。追いつけるよう頑張らなきゃ。
 以下、ちょっとした補足になります。

●執筆について
 ペースの関係上、人数を絞って執筆する事もあります。人数が多い場合には、問題ないプレイングでも不採用になる可能性もありますが、ご了承ください。

●戦場について
 広大ななにもない宇宙空間が舞台ですが、ヘロドトスの戦いで手に入れた特殊装備により、特に戦闘に支障はありません。

●敵について
 基本能力は一般的な同名の敵と大差ありません。ただ数はいるので、全力で蹴散らしてやって下さい。
 またオープニングにもある通り、『エンペライダーズ』ではあるものの機動力は皆さんと同程度のため、特に対策は必要ありません。

 今回のシナリオは戦争用の特別仕様とあって、いつもより格段に短いシナリオとなっています。
 戦争の勝利のためにも、皆さんの参加を、心よりお待ちしてます!
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第1章 集団戦 『空飛ぶいちご味スパゲッティモンスター』

POW   :    いちご味
【鼻腔をつく爽やかないちごの香り】が命中した対象を爆破し、更に互いを【味の固定概念への疑問】で繋ぐ。
SPD   :    できたてパスタぁ!
【汁気を出すことで】、自身や対象の摩擦抵抗を極限まで減らす。
WIZ   :    空を飛ぶ
空中をレベル回まで蹴ってジャンプできる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 『エンペラーズマインド』攻略戦、その主戦場から外れたその地で、喧しくも寂しさ漂う一団がいた。
「HYAHHAAAA----!!」
「パラリラパラリラーーーー!!」
「ザッケンナコラーー!!」
 そう、空飛ぶいちご味スパゲッティモンスター達によって結成されたエンペライダーズ部隊である。未だ士気の落ちぬ彼らだが、よく見てみると。ある者は一部を細切れにされて細麺スパゲッティに。ある者は未だ焦げ跡が残る焼きスパゲッティに。またある者は、探求心旺盛な猟兵にやられたのか、所々食い千切られた跡が痛々しく残る。そう、いわば猟兵達による『食べ残し部隊』なのだ。たが、彼らは数刻後知るだろう。自分達が『完食』される事を……。
林・凌藺
解放軍に志願してみたら、いつの間にか猟兵に覚醒していたでござるの巻。
ま、なっちまったからには仕方ない。やってみっか。

……って凄ぇな銀河帝国、未来に生きてんな。
威信とか全力で投げ捨ててるけど。その心意気やよし!
これは負けてられねぇな。
(宇宙バイクを乗り回すヒャッハーイチゴスパを見て)

足場になりそうなデブリを蹴っ飛ばしながら進み、敵の宇宙バイクにフック付きワイヤーを引っ掛け手繰って接近し、目玉っぽい所を狙い【灰燼拳】。
駆け出しだからうまくいくかわかんねぇが、うまくいくまでやりゃうまくいくだろ。

ところで、麺の部分はだいたい味の見当付くんだけどよ、その目玉ん所はどんな味がするんだろうな。試してみっか。


黒岩・りんご
スパゲティモンスター……ですか
うちの喜久子さんが汚れてしまうではありませんか……
「はぁ、仕方ありませんねぇ……ソースが跳ねないうちに片付けましょうか」

【巫覡載霊の舞】の神霊体、銀髪に白銀の角の姿になり
同時に相棒の懸糸傀儡『喜久子さん』を準備
わたくしより一回り小柄なはいから少女が、お揃いの薙刀で構えます

十指から伸びる糸で喜久子さんを操りながら、わたくし自身も神龍偃月刀を振るう、ツーマンセルです
わたくしが偃月刀を振るい衝撃波でパスタを切り裂き、同時に指先の微妙な動きで喜久子さんがバイクに追撃しての2回攻撃
「しかし宇宙空間でも匂いするのって不思議ですよねぇ…」
帰ったら普通にパスタ食べたくなりましたわ


桑崎・恭介
なんかこの世界にはイチゴスパなクリーチャーが出るって聞いた事はあったな…
(SSWの世界を航行してる宇宙船旅団に所属しているので、存在だけは知ってた)
…いやぁ、世界違うと不思議な生物もおるもんやなー…
っと、それはさておき数集められたら厄介やな
今のうちにパッパと片付けて、解放軍の方々に手出しさせんようにせんとな!

うお…ちょっと見た目グロテスクやな
って、なんやこれ!?
真空かつ宇宙服越しやのになんかすっげー甘い匂いするんやけど!?
ぜってー密閉空間で戦いたくない奴やな!

あんまり近寄りたくない奴やな、穿て『魔弾』!
こんだけ射線通っとったらボーナスステージやわ!
躱されたところでいくらでも再利用できるからな!



「なんかこの世界には、イチゴスパなクリーチャーが出るって聞いた事はあったな……」
 戦闘宙域で敵の接近を待っていた桑崎・恭介は一人、思いに耽っていた。異なる世界出身の彼ではあるが、この世界を拠点としている旅団に属しているため、自然とその存在を耳にした事はあった。だが、実際にそれを目にするのは今回は今回が初めてである。
「……いやぁ、世界違うと不思議な生物もおるもんやなー……っと、それはさておき、数集められたら厄介やな。今のうちにパッパと片付けて、解放軍の方々に手出しさせんようにせんとな!」
 雑念を払い、気合とやる気を入れ直す恭介。一方、黒岩・りんごは憂鬱に浸っていた。
「スパゲティモンスター……ですか。うちの喜久子さんが汚れてしまうではありませんか……」
 そう言いながら、傍らに控えていた戦闘にも対応した絡繰人形、喜久子さんへと手を伸ばす。一見すると、とても人形には思えない見目に加え、可愛らしいハイカラな和装に身を包む喜久子さん。そんな彼女が、茹で汁だの苺臭だのにまみれるなど、想像する事すらおぞましい。
「はぁ、仕方ありませんねぇ……ソースが跳ねないうちに片付けましょうか。」
 鬱屈した気分を無理矢理跳ね除けながら、りんごは眼前を見据えるのだった。そしてしばらくの後、彼らの目に飛び込んできたのは。
「HYAHHAAAA----!!」
「スッゾコラー―ーー!!」
「”バッドラック”トアソビナーーーー!!」
 茹で汁をビチビチとはね散らかし、ショッキングピンクの体をネチョネチョと蠢かせながら、こちらへ突撃してくるスパゲッティの集団であった。
「うお……ちょっと見た目グロテスクやな。」
 想像を超える気色悪さに、思わずドン引きしてしまう恭介。それだけに留まらず。
「って、なんやこれ!?真空かつ宇宙服越しやのになんかすっげー甘い匂いするんやけど!?」
 彼らが近づくにつれ、苺独特の、甘酸っぺえ芳醇かつ生温い香りが徐々に全身に纏わりついてくる。解放された宇宙空間でこれなら、密閉空間ではどれ程の惨事になっていたことか……。
「ほんま、あんまり近寄りたくない奴やな……でも!」
 言うが否や、恭介はいつの間にか構えていた拳銃を構え、込められた弾丸を早撃ちにより、薬莢が尽きるまで次々と連射していく。
「こんだけ射線通っとったらボーナスステージやわ! 避けれるもんなら避けてみぃ! 穿て、『魔弾(フライクーゲル)』!」
 すると、放たれた弾丸はおよそ20倍程に複写され、宙を思い思いのまま、縦横無尽に駆け回る。やがて弾丸の流星雨は、怪生物達を四方八方からバイクごと撃ち貫いていく。
「HIDEBU----!!」
「ハジキガ”ダンス”ッテルジャネーカーーーー!!」
 だが、これでは終わらぬ。恭介が空になった拳銃を放り捨てると、使用済み拳銃は虚空へと飲まれ、同時に虚空かもら新たな拳銃が現れる。
「俺の拳銃は、いくらでも再利用できるからな!」
 そう言って恭介が尽きぬ弾丸の雨あられを降らせている最中、三つの影がその間を縫うように敵陣へと向かう。
「……凄ぇな銀河帝国、未来に生きてんな。威信とか全力で投げ捨ててるけど。その心意気やよし!これは負けてられねぇな!」
 つい先頃、解放軍に志願している内に、いつの間にか猟兵としての力に覚醒していた林・凌藺。まだまだ猟兵としては新人の彼女だか、大きな力を手にした事への責務を果たすためか、出来る事をやり尽くす決意を固める。もっとも、初陣の相手が宇宙バイクを乗り回す不良風味のイチゴスパなのは、幸なのか不幸なのか。
 そしてワイヤーを駆使しながらデブリ帯を駆ける凌藺に並び、りんごもまた、喜久子さんと共に戦場を駆ける。りんごは黒曜の角と藍の艶髪を白銀へと染め上げ、喜久子さんはその手に、りんごのと似通った薙刀を構えながら。やがてりんごと喜久子さんがイチゴスパたちの前に降り立つと、りんごは十指を巧みに操り、そこから延びる糸の先にいる喜久子さんに指示を促す。彼女の指捌きにより、反撃の暇も与えぬ間に宇宙バイクを切り刻んでいく喜久子さん。それと同時、りんごは携えた長柄の太刀――神龍偃月刀を振るい、斬撃から発せられる真空の刃を以って、脚を失った怪麺集団を細切れにしていく。
「ABESHI--ーー!!」
「”マブイ”スケダッタゼーーーー!!」
 敵を塵へと還し、りんごが一呼吸置くと、甘酸っぺえ仄かな残り香が鼻につく。
「しかし……宇宙空間でも匂いがするのも、不思議ですよねぇ……」
 彼女も同様に、宇宙服を貫通する程の強烈な香りに苛まれ……。
「帰ったら、普通にパスタが食べたくなりましたわ。」
 ……存外、食欲をそそられたようである。
 一方、足場になりそうなデブリを蹴っ飛ばしながら進んでいた凌藺は、その視界に世紀末パスタ達を捉えると、敵の宇宙バイクにワイヤー先端の鉤爪を引っ掛け、急速に巻き上げる事でその距離を一気に縮める。
「駆け出しだから上手くいくかわかんねぇが……上手くいくまでやりゃあ、上手くいくだろ!」
 勢いに任せ、彼女は、多分おそらく目玉である可能性があるっぽい箇所目掛け、超速の拳撃――灰燼拳を放つ。
「CHIBASHI----!!」
「オタッシャデーーーー!!」
 ワイヤーを巧みに廻し、宇宙バイクを跳ねる様に飛び移りながら、次々とパスタ達を爆散させていく凌藺。
「ははっ、やりゃ案外できるもんだ……!?」
 そんな最中、声を上げるために開いた彼女の口に、散って行ったパスタの眼球部分と思われる破片が飛び込む。思わず咀嚼し、飲み込む凌藺……。後に、彼女はこう語ったという。『イカスミの様な独特の旨味が、苺の甘酸っぱさと絶妙なマリアージュで、そこに焼け焦げによる香ばしさが……うっぷ、これ以上は勘弁してくれ思い出したくもないホントにお願いします。』

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

クリューラ・センティファ
任務了解。作戦を遂行する。

宇宙バイクで出撃。
敵は軟体型生物。我と同類か。骨格を持つ者より動きや急所が読み難い。警戒が必要。…スパゲティ?イチゴ?似てるけど何か?

敵の照準に捉われ難い様、ランダムな戦闘軌道で接敵。【騎乗】【操縦】【見切り】で攻撃をかわす。かわせない攻撃はバリアで【盾受け】
中距離で多弾頭ミサイルを射出、【誘導弾】【範囲攻撃】で弾幕を張り敵の動きを牽制。
ミサイルで陣形が崩れたなら敵陣内部に突入。半径18m内になるべく多くの敵を捉える位置で【フルバースト・マキシマム】【範囲攻撃】【一斉発射】、一掃する。
これは掃討戦。討ち漏らしは後顧の憂い。残弾が尽きるまで戦い続ける。


尾崎・ナオ
【拳銃早打ち】で仕留めるよ!(レベル分の1秒で【黒い拳銃】を発射できる)
「これ、見える~ぅ?」
相手を茶化しながら早打ち!技能【クイックドロウ48】も乗せて、高速の早打ちを仕掛けるよ!
弾薬が足りない?いやいや、大丈夫。拳銃自体が沢山あるから!同じ銃ちゃんと複数装備してるから!

あとは【ナイフいっぱい☆】も使って牽制していこうかなー。
こいつら、意思はあるんだよね?ちゃんと退いてくれると嬉しいんだけど!
ちゃーんと投げる前に【毒使い12】でしっかり毒を塗ってまぁす!
それを念力で【投擲11】!投擲フォームを使うって事で!



「うっわ~、キモいのがうっじゃうじゃいますぅ~!」
 尾崎・ナオは、迫り来る怪麺集団を見遣ると、大きな声で率直な感想を述べる。
「ていうか、イマドキイチゴ味のパスタとか、ナオちゃん的にホントありえないでしょ~。」
 そして彼女の挑発するような罵詈雑言が聞こえたのか、イチゴパスタ達はカラ吹かしをしながら、その言葉に怒りの意を示すかのような反応を見せる。
「ザッケンナコラーーーー!!」
「HYAHHAーーーー!! "マブイ"スケダーーーー!!」
 憤怒で我を忘れ、頭に血が上り見境の無くなった怪麺達。それが彼女の術中に陥っているとも知らず。そしてナオは、いつの間にか黒い拳銃を両の手に取り出し、目にも止まらぬ速さで弾丸を撃ち出していく。
「これ、見える~ぅ?」
 なおも挑発を止めぬナオ。最早撃っている事実すら認識できない程に高められた早撃ちに、次々と穴開きパスタが出来上がっていく。だが、どんな銃も弾は有限。その弾倉が空になり、手が尽きる――。
「弾薬が足りない?いやいや、大丈夫。拳銃自体が沢山あるから!」
 すると、彼女は羽織っていた黒いロングコートを翻す。その中には、先程の物と同じ型の銃が未だ何丁も残っていた。手早く銃を手にし、蹂躙を再開するナオ。そしてその横を滑るように、一つの黒い影が飛び出す。
「任務了解。作戦を遂行する。」
 黒豹の姿で宇宙バイク『ウェイバーⅡ』を駆る、ブラックタールのクリューラ・センティファだ。銃撃で混乱する敵陣目掛け、予測不可能な変則起動で迫るクリューラ。操作に必要な触手を残し、最小限にまで突出を抑えたその姿は、まるで無人の前二輪車が走っているかのようだった。
「敵は軟体型生物。我と同類か。骨格を持つ者より動きや急所が読み難い。警戒が必要。……スパゲティ?イチゴ?似てるけど何か?」
 感情が希薄な彼女にしては珍しく、まるでスパゲッティのように思考が一瞬こんがらがってしまうクリューラ。だが、彼女を迎撃すべく、軟らか麺集団はイチゴのスメルの詰まった香り玉を放つ。すぐに気を持ち直し、クリューラは巧みな操縦により次々と躱していく。やがて程よい距離にまで近づくと、ミサイルランチャーから次々と弾道弾が射出される。ロックオンされた地点に向かい、面による攻撃で牽制をするべく放たれるミサイル群。
「それじゃあ、ナオちゃんも牽制していきますかな~。」
 クリューラの意図に感付いたナオは、再びロングコートを大きく開くと、その手にいくつもの黒いナイフを取り、懐の瓶に溜められた液体にその切っ先を浸していく。そしてそれに念力を込めながら、矢継ぎ早に続々と投擲する。ナオの思うまま、縦横無尽な起動で飛び回るナイフ。やがてその切っ先がとあるパスタを掠めると、その箇所が不気味に変色する。先程の液体には、猛毒が含まれていたのだ。
「こいつら、ちゃんと意思があるんだね?なら、ちゃんと退いてくれると嬉しいんだけど!」
 ミサイルの弾幕による圧迫と毒ナイフを食らわぬよう回避する事により、思うままの動きが取れない奇麺組。その間を掻い潜り、敵陣中央へとクリューラが達すると、自身、そして『ウェイバーⅡ』に搭載された全火器をフルオープンする。瞬間、一斉に放たれる、ありったけの銃撃、爆撃、砲撃。
「TAWABA----!!」
「クワバラーーーー!!」
 いつ止むともしれぬ範囲攻撃の数々に、続々と焼きスパゲッティ(イチゴ味)が出来上がっていく。やがて炎の嵐が止むと、苺の焼ける甘酸っぱくも香ばしい匂いが辺り一面に充満していた。この付近の敵の殲滅を確認したクリューラは、だがしかし次の戦場へと向かおうとする。
「これは掃討戦。討ち漏らしは後顧の憂い。残弾が尽きるまで戦い続ける。」
「なら、ナオちゃんもご一緒しますよぉ~。」
 変わらぬ軽い調子で、彼女のバイクに腰を掛けるナオ。そして沈黙は同意という事なのか、クリューラは特に否定するでもなく、ナオを乗せ新たなる戦場へと向かうのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

木霊・ウタ
心情
…これがこの世界の過去が受肉した存在なんだ
いや奥が深いぜ
スペースシップワールド

世界を過去の侵略から救えるかも知れないって戦いだ
敵の見た目のインパクトなんかクソ喰らえだ
やってやろうぜ

手段
命と未来を守るという想いを込め
Wウィンドを奏で歌い皆を鼓舞
;コミュ&パフォ&演奏&歌唱&手をつなぐ&鼓舞&勇気&優しさ

今を生きる命が未来を創っていく
未来は命の重みなんだ
それを過去に消させやしない!

地獄の炎を纏う焔摩天を喰らわせ薙ぎ払う
:属性攻撃&破魔&薙ぎ払い&鎧砕き&UC

武器受けの他UC使い防御
香りは炎が作る気流でで吹き飛ばす
汁気も地獄の炎で蒸発させてやるぜ


苧環・つづら
そうね此処に居てもおかしくないのよね……敗残スパゲッティ。
機動力が落ちてるのは幸いだけど、油断は出来ないし自衛はしなきゃ。
それにしても地上より宇宙の方が走らせ易いのは標識が無いからかしら……?

……やっぱり今回も近づく前からはっちゃけた奇声が五月蝿いし、
早速だけど速やかに骸の海まで還って貰いましょ。
鎮魂歌召喚で退路を塞いで囲んでしまえば他の猟兵さん達の援護にもなるかしら。
向こうからの攻撃は残像見切りで一気に振り切る。バイクの本領発揮。
懐に入られたらカウンター・だまし討ちで一矢報いて。
周囲の猟兵さんが大変そうならサポートや連携も忘れずにね。


レド・ダークライト
【他の方との絡み歓迎】
なんだこのパスタは···全然美味しくなさそうだ。腹の虫も静まり返っている···。
作戦のためとはいえあまり相対したくないものだ。

数が多いならばこちらも手数重視で叩かせてもらおうか。
「範囲攻撃」で「なぎ払い」一定の距離を保ちながら相手の攻撃を「見切り」、隙を見て【双撃の血涙】を放ち「2回攻撃」で確実に潰していくぞ!
あまり匂いを嗅ぎたくないのでな。「早業」で早期決着を狙おう。



「そうね……此処に居てもおかしくないのよね……敗残スパゲッティ。」
 遂に相対してしまったその敵を前に、苧環・つづらはため息交じりに呟く。先程別の場所で同種の敵を倒してきたばかりの彼……彼女?にとって、予測できたとはいえ、この連戦には正直、お腹がいっぱいであった。
「でも……機動力が落ちてるのは幸いだけど、油断は出来ないし自衛はしなきゃ。」
 だが、目の前にいるボロボロの敵を前に、つづらは思い直し、臨戦態勢に入る。それにしても、地上より宇宙の方が宇宙バイクを走らせ易いのは、彼らを縛り付ける”足枷”が無いからか、単に道路標識が無いからという現実的なものなのか……。
「なんだこのパスタは……全然美味しくなさそうだ。作戦のためとはいえ、あまり相対したくないものだ。」
 レド・ダークライトもまた、珍麺達を前にゲンナリとした様子を見せていた。イチゴの甘酸っぺぇ香り漂うパスタという、一般庶民ですら引くような珍味なのだ。ましてや高貴な出である彼にしてみれば、控えめに言ってゲテモノにも満たない代物。最早腹の虫も静まり、寧ろ腹が立ってくる位である。
「……これがこの世界の過去が受肉した存在なんだ。いやぁ、奥が深いぜ、スペースシップワールド!」
 そんな三人の中で、木霊・ウタは比較的ポジティブにその存在を評していた。それでも、やはりその正気を疑うような姿にある程度のカルチャーショックを受け、無駄に精神的ダメージを受けるも。
「世界を過去の侵略から救えるかも知れないって戦いだ。敵の見た目のインパクトなんかクソ喰らえだ!やってやろうぜ!」
 持ち前の熱さで、自身を、共に戦う仲間をも鼓舞していく。
「URYYY----!!」
「ナンオラーーーー!!」
「”ブッコミ”ダコラーーーー!!」
「……やっぱり、今回も近づく前からはっちゃけた奇声が五月蝿いし、早速だけど速やかに骸の海まで還って貰いましょ。……今一度、咲き誇る様を此処に。鎮魂花召喚(サモニング・レクイエム)。」
 余りのやかましさを前に、最初に動き出したのはつづらだった。彼女は鍔無しの直刀『魂燈』と青灰色の宇宙バイク『Echo』を残し、残りの武装を無数の花びらへと変えていく。それは、今はもう絶滅してしまった幻の花々。彼女は虚ろと化した花弁を操り、敵の背後を埋め尽くしていく。これで、この場にいる敵を撃ち洩らすことはなくなった。
「では、数が多いならばこちらも手数重視で叩かせてもらおうか。」
 そしてそれに驚く敵の気が逸れた隙を突くように、レドは『鮮血の黒剣』を手に取ると、その距離を一気に縮める。有効距離スレスレにまで詰めると、彼はその呪剣を大きく振るい、周囲のキワモノ集団を次々と薙ぎ払っていく。香り立つパスタ達もその爽やかな香りを放ち反撃に出るも、レドはその端正な顔を若干歪ませながらひらりと躱す。
「……あまり匂いを嗅ぎたくないのでな。早期決着を狙おう。我が双撃を持って散るがいい!どけ!『双撃の血涙』!」
 瞬間、黒い二筋の閃光が奔ったかと思うと、パスタの内の一束が一刀、いや、二刀両断され、その細麺を宙に散らす。周囲のパスタ達を、その早業で手当たり次第に切り刻んでいくレド。だがそんなこれの猛攻を掻い潜り、蠢く怪奇現象を乗せた一台のバイクが飛び出す。狙いは。
「HYAHHAーーーー!!”スケ”?ダアアーーーー!!」
 それはつづらへとまっしぐらに突っ込んでいく。だが、予め『Echo』に騎乗していたつづらは、残像が残る程の巧みなハンドル捌きで華麗に避けてみせる。そのまま振り切りを狙ううづら。だが、そのコシの強さを見せるパスタはなおも追いすがる。その性能は落ちているとはいえ、腐っても、いやまだ腐ってないが、かのパスタはエンペライダーの一員。両者譲らぬバイクアクションで、堪えぬデッドヒートを続けていた。だがしかし、突如としてつづらの動きが止まり、一瞬の隙が生まれる。
「KWAHHHーーーー!!」
 機を逃さず、その懐へ飛び込む麺怪人。だが。
「やっぱり、そうくるよね。」
 それはつづらの策であった。一直線の分かりやすい軌道の敵に対し、『魂燈』による鮮やかな斬り返しを放つと、あわれパスタはバイクごと爆発四散。炭化したその身を、宇宙の塵と還した。
 そして前衛で戦う二人のその後方では、愛用のギター『ワイルドウィンド』を奏で、歌を交えながら仲間を鼓舞するウタの姿があった。
「今を生きる命が未来を創っていく!未来は命の重みなんだ!それを過去に消させやしない!」
 命と未来を守るという想いを込め、自身の内に秘められた感情を爆発させ、熱いシャウトを響かせるウタ。それは確かに前で奮闘している二人の元へと届き、確かにその心を強く支え続けていた。だが戦いもいよいよ後詰め。ついにウタもまた、巨大な剣『焔摩天』へと持ち替え、前に躍り出る。右半身を覆う布を切り裂き、噴出する炎を『焔摩天』へと纏わせていくウタ。その圧倒的な熱量は上昇気流を生み出し、爽やかなイチゴの香りをはるか彼方へと吹き飛ばす。破邪の力を始めとした、己の出しうる全てを乗せた全力の一撃を、彼は目の前にいる残り最後の敵へと振りかぶる。
「これが!俺達の!未来を目指して生きる命の強さだ!」
「ABESHIーーーー!!」
「サヨナラーーーー!!」
「イイ”ケンカ”ダッタゼーーーー!!」
 ウタの渾身の一撃により、爆炎を上げながら一刀両断されるイチゴスパゲッティ達。やがてそれは完全に炭化し、骸の海へと、過去の本来あるべき場所へと還っていく。
 
こうして猟兵達は、甘酸っぱさ香るスパゲッティという難敵?を打倒し、帝国軍の残党を撃ち滅ぼすことに成功した。だが、まだ戦争は終わらない。この宇宙の平和を掴むまで、猟兵達の戦いはなおも続くのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年02月13日


挿絵イラスト