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アポカリプス・ランページ⑮〜ローリング・アブリマグロ

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#アポカリプス・ランページ⑮


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●灼熱回転スシ地獄
 テネシー州・メンフィス。
 ミシシッピ川に面したこの地に、今や文明の面影はない。
 あるのは、炎。消える事のない、黒い炎だけだ。
 炎の草原と化し、常人の立ち入りを拒むこの地で、現在生息しているのは。
『ぴちぴちっ』
 巨大な寿司。
 マグロ寿司であった。

●グリモアベース
 アメリカ各地を戦場として、決戦の続くアポカリプス・ランページ。
 ヴェルタール・バトラー(ウォーマシンの鎧装騎兵・f05099)は、新たな攻略地点として、メンフィスを示した。
「かつてはテネシー州第二の都市とも呼ばれる規模でしたが、現在は、地上はおろか、地下すらも、『黒い炎』によって支配されているのでございます」
 消える事のない黒炎に包まれたメンフィスは、いうなれば、死の草原。
 そこで活動できるのは、オブリビオンをおいて他にはいない。
「燃え盛る黒い炎の奥からは、無数のオブリビオンが湧き出しております。こちらの視界を覆う炎に紛れ、全方位から接近する敵をいち早く発見、撃破してくださいませ」
 直接、フィールド・オブ・ナインにつながる案件ではないが、戦後の事を見据えるならば、土地の解放・平定もまた、必要な活動であろう。

「という訳で、私が今回捕捉致しましたオブリビオンは『マグロ・スシ』 でございます」
 寿司。
「と言っても、この寿司は5m超過の巨体を誇るオブリビオン。その中身は機械でできており、美味しく食べられはしない様子です」
 海戦を得意とするその機動力は、この炎の海の中でも健在だ。
 機械なので、多少炎にあぶられても平気である。
 戦場を自在に飛び回るうえ、自身を回転させての体当たりは、まさに脅威。寿司界の暴れん坊である。
 黒い炎を隠れ蓑に、奇襲を仕掛けてくるマグロ・スシ。
 これに打ち勝つには、素早く索敵を行い、敵の姿を発見。敵の攻撃をかわすか、相手に先んじて攻撃を仕掛けるしかない。
 スシも戦いも、大事なのは、鮮度だ。

「自分で回転する寿司とは、これもアポカリプスヘル流という事でございましょうか。ともあれ、スパーンと喰らい尽くし、早々におあいそしてしまいましょう」
 気づけばヴェルタールは、取り出した隠し腕で、湯呑を抱えていた。


七尾マサムネ
 当シナリオは戦争シナリオです。一章で完結します。
 というわけで、回転寿司との対決です。回転するのは、ベルトでも皿でもなく、寿司自体ですが!

●プレイングボーナス
 黒い炎に紛れた敵を素早く発見する。

 それでは、皆様のご来店……もとい、ご参加をお待ちしております!
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第1章 集団戦 『マグロ・スシ』

POW   :    スシ皿・チャクラム
レベルm半径内の敵全てを、幾何学模様を描き複雑に飛翔する、レベル×10本の【スシ皿・チャクラム】で包囲攻撃する。
SPD   :    変幻自在・ムラサキビーム
レベル×100km/hで飛翔しながら、自身の【回転】を利用して【スシ皿】から【変幻自在の醤油ビーム】を放つ。
WIZ   :    呪われしマグロ・スシ
【殺戮捕食・上トロ形態】に変形し、自身の【捕食した有機物・無機物】を代償に、自身の【戦闘力】を強化する。
👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

栗花落・澪
犬猫と違ってお寿司のおびき出し方なんてわかんないしなぁ…
とりあえず思いつく事やってみるしかないかぁ

地上から数センチ程度体を浮かせ、思いっきり体を回転させつつ
【高速詠唱】で放つ氷魔法の【属性攻撃】で全方位を凍結させる【範囲攻撃】
黒炎があるから長くはもたないかもしれないけど
お寿司のお皿なり本体なりを地面に固定できれば体当たりもできないだろうから
同時に【聞き耳】で僅かな音も逃さないように意識
【オーラ防御】で身を護り
同時に仕掛けられたら【空中戦】で素早く回避
自分を囮にしつつ、なるべく近くに敵集めたい
巻き込みやすいように

【指定UC】発動
★杖で雷魔法の範囲攻撃
機械に過電流は危ないからね
爆発どーんしちゃうぞ



 草萌ゆる、ではなく、黒炎燃ゆるメンフィス。
 一面の炎の草原……この何処かに、スシが隠れている。
 そうは言われても、栗花落・澪(泡沫の花・f03165)には、お寿司のおびき出し方なんてわからなかった。
 わんこやにゃんこならともかく、スシ(機械)の生態に詳しいものなど、猟兵の中にもそうはいるまい。いたら逸材である。
「とりあえず思いつく事やってみるしかないかぁ」
 ふわっ、と。
 澪は、ほんの少しだけ体を浮かせた。それから、その場で体を回し始める。思い切り。
 勢いがついたら、もにゃもにゃと高速詠唱、からの氷魔法発動。
 澪・アイス・トルネード。華麗なる、フィギュアスケート的ムーブ!
 吹き付ける冷気によって、ぱきり、と黒の炎が、氷に包まれる。
 だが、相手は、消える事を知らぬ永遠の炎。氷に閉じ込められてもなお、ちろちろと妖しく揺らめいている。
 火勢を取り戻してしまう前に。澪は、耳をそばだてた。
 スシであろうとも、動けば、必ず音を立てる。どんなにふっくら炊かれて、てかてかとした酢飯であってもだ……。
『まぐろおまちぃぃぃぃ!』
 ぱりーん!
 氷の破片を散らして、飛び込んできたのは、マグロ・スシ!
 上トロ……殺戮捕食形態となり、澪に食らいついてくる! ……ただし見た目は、巨大ステープラー。
 だが、マグロ・スシの動きは、澪によって既に察知されていた。
 身動きによる音、何より、その叫び声が仇となったのだ。
 食いつきをかわし、さっ、と空中に逃れる澪。
 バレたら仕方ない。次々と飛び出すスシ、スシ、スシ。
『おかわりだ!』
 わさわさと、澪に群がるスシ軍団。わさび入りだけに。
 本来美味しくいただかれるはずの寿司が、澪を美味しくいただこうとしている。
 もしやこれは、かつて人間に食べられたスシの怨念がオブリビオン・ストームによって具現化した存在なのかもしれない。
 ……そういうのは、この際どうでも良い。
 包囲を完了し、満足げなスシ軍団。それが、澪の掌の上だとも知らず。
 くるくる回る澪は、いつしか絢爛にドレスアップ。豪華な花びらの舞と共に、杖を天に掲げる。
 どーん!
 メンフィスの大地を揺るがす雷鳴。閃く雷が、スシ達に降り注いだ。
『おあいそぉぉぉぉ!!』
 悲鳴とともに、爆発していくスシ達。それは、連鎖し、草原の炎をも吹き飛ばしていく。
 機械に過電流は、危険。
 大人しく生ものであったなら、炙られるだけで済んだであろうに。
 ……済まないか。

大成功 🔵​🔵​🔵​

御園・桜花
「…えっ?食べられないのです?」
持参した醤油と山葵をそっと仕舞った

「炎を一時的に吹き消して、敵を見つける…効率的に行うなら、ダウンバーストの利用が良いかな、と思いましたの」

「ダウンバースト作戦、行います」
スピーカーで宣言してからUC「出前一丁・弐」使用
愛車で高高度からマッハで急降下
地表激突前に水平移動へ
炎を吹き飛ばして見つけた敵をそのまあ撥ね飛ばす
車両の運転には第六感や見切りも使用

「速度と重量で撥ね飛ばすなら、多少瓦礫を巻き込んでも問題なかろうと思うのです。後は、他の猟兵が来る前に行わないと、誤認して一緒に撥ね飛ばしかねませんので、其処だけは注意して先に宣言しておこうと思いましたの」


柊・はとり
またこいつか…
前にも戦った事あるが存在が理不尽
せめて倒したら寿司ドロップしろよ

まあせっかくだし今回はこいつを乗っ取る
レベル×100km/hで飛ばれるとキツいが
飛んでくる前に第六感で危険を察したら
その方向へ偽神兵器をぶん投げスシに突き刺す

刺さってくれればUC【桜雪列車】を発動できる
偽翼で空中浮遊して素早く上に乗り
さあスシ、飛べ

『私は偽神兵器 スシ。飛翔します』
浮いてる…
何か微妙な気分だ…

ともかく自動操縦モードで
スシ皿チャクラムを発射しカウンター攻撃
こいつはレベルm半径内の敵全てに有効な筈
他のスシを自動で包囲攻撃してくれるだろう

強いなスシ…
いやこいつとは別れないと
鮮度は大事だったな
氷属性攻撃で冷凍



 メンフィス灼熱草原。
 火に炙られながら飛び交うという噂の、マグロ・スシ。
 その説明だけだと、もはや都市伝説。
 一貫あたりのサイズは、巨大。良い寿司ライフが送れそう……。
 そんな想像をしていた御園・桜花(桜の精のパーラーメイド・f23155)は、グリモア猟兵の説明を脳内で繰り返して……ある事に気が付いた。
「……えっ? 食べられないのです?」
 持参した醤油と山葵を、そっ……と仕舞う桜花。誰も見てない、セーフ。
 きっといい感じに炙られているだろうに……少し残念。
 さて、燃え盛る黒い炎。それが遮蔽となって、桜花の視界を塞いでいる。
 いくら敵が大きく、特徴的な外見をしているとはいえ、視認するのは骨が折れそうだ。
 もちろん、桜花には、不利を打ち消す作戦がある。

 同時刻、ちょっと離れた場所。
 またこいつか……。
 柊・はとり(死に損ないのニケ・f25213)は、グリモア猟兵の説明を聞いた時、そう思った。
 以前、実食……もとい、実際に戦った事があるから、わかる。存在自体が理不尽だ。
「せめて倒したら寿司ドロップしろよ」
 食べられない寿司はただの寿司だ。
 ……違う。もうそれ寿司じゃない。
「まあせっかくだし今回は乗っ取らせてもらうか」
 はとりは、第六感を研ぎ澄ます。
 かつて戦った敵の姿を、質感を、脳裏に描く。
 次第に、熱さを感じなくなっていくはとり。心頭を滅却し、ただ、スシだけをサーチするマシンに……。
 その時。
「ダウンバースト作戦、行います」
 スピーカーの大音声で、宣言する桜花。
「ダウンバースト……」
 なんだっけ。
 首を傾げるはとり。すぐに思い出し、それに桜花の意図もつかめたので、声のした方から距離を取ってみる。
 はとりの気配が遠ざかったところで。
 桜花がケータリングカーを走らせた。先ほどのスピーカーも、桜花の愛車に搭載されていたものである。
 ターボエンジン全開。メンフィスの空を、車が翔けた。
 ジャンプ、なんてレベルではない。しっかり飛んで、高高度へ到達すると、一転、急降下。
 なんという、音速を越える速度。
 だが、地表に激突して鉄くずになる寸前、水平移動へ移行。
 結果、何が起きるか。炎が吹き飛んだのである。
 開ける景色。だが、ダウンバーストを食らったのは、黒い炎だけではなかった。
『ぴちぴちっ!?』
 炎に身を隠していた巨大スシメカたち。炎のヴェールを剥がされたマグロ・スシの皆さんを、突進してくるケータリングカーが撥ね飛ばす。
『おかわりいかがですか!?』
 乱れ飛ぶ、スシ皿チャクラム。
 しかし、速度と質量、そして桜花のドライビングテクニックが、皿ごとスシを蹴散らしていく。
 寿司の残骸……なかなかパワーのある言葉であるが……が、炎に落下するのを振り返り、桜花はにこりと微笑む。
「他の方が来る前に行わないと、誤認して一緒に撥ね飛ばしかねませんので、其処だけは注意して先に宣言しておこうと思いましたの」
 桜花の言葉は、しかし、マグロ・スシ達には聞こえていなかった。
 炙りマグロとなっていたので。
「マイカーか……」
 つぶやくはとりの第六感が、危険を知らせる。
「……そこだ」
 ぐさっ。
『ぴちぴちっ』
 音速超過で飛びかかって来たマグロ・スシに、偽神兵器が突き刺さった。
 それを楔として、はとりのユーベルコードが、スシを造り替えていく。
 再構築の間に、偽翼ではばたき、スシの背にまたがるはとり。
 座り心地は悪くない。何より機械なので、生臭さがないのがいい。
「さあスシ、飛べ」
『私は偽神兵器 スシ。飛翔します』
 ふわあ。
 スシが、飛んだ。
「浮いてる……何か微妙な気分だ……」
 さながら、古デパートの屋上、あるいは公園の遊具のパンダのような。ただしこれは、オートパイロットシステム搭載の優れもの。
 かくして、スシライダーになったはとりを、他のマグロ・スシ達が逃してはくれない。
『らっしゃい!』
 回転しつつ、醤油ビームを乱射する。
 空中を華麗に飛翔し、醤油まみれの刑を回避するスシライダー・はとり。自動操縦なので操縦テクニックは関係なかった。割と。
 はとりは、愛機の背中(?)のボタンを押してみた。
「これは使えるか?」
『皿、発射します』
 ずばばっ!
 スシ皿を連射し、追走してくるスシ群にカウンター。
 自動追尾機能で、次々と撃墜していく。さながら、皿とマグロの織りなす、空中サーカス……!
「強いなスシ……」
 はとりも見惚れる戦いぶり。
 しかし、名残惜しいがはとりは猟兵で、スシはオブリビオン。お別れの時だ。
 突き刺さったままの魔剣に力を込め直すと、束の間の相棒を急速冷凍したのだった。
「鮮度は大事だったな」

 かくして、ドライバー桜花(ホントはメイド)と、ライダーはとり(ホントは探偵)によって、マグロ・スシは美味しくいただかれ……。
 もとい、駆除されたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

嬉乃・抹茶子
 【幽霊屋敷】の皆さんと参加。

 お寿司と聞いたら黙っているわけにはいきませんね!
 えっ、食べられないのですか? そんな~……。

 大まかな位置の補足はマデラインさんにお任せして、私は黒煙に潜む敵を捉えるために愛用のカメラを構えておきますね。レッツ【撮影】です!

 もし、いい写真が取れたらあとでSNSにアップしちゃおっかな。
 あとは、漂う醤油の匂いから発見できたりするカモ?

 戦闘中に敵の攻撃がこっちに来たら全力で逃げちゃいます。
 これまで食べてきたお寿司たちの怨念ですか~ッ!?。
 皆さんのところまで逃げればきっとなんとかしてくれるはず! ですよね?

 苦戦、負傷描写、アドリブ大歓迎なんでもどうぞ!


マデライン・アッシュリア
【幽霊屋敷】

高速お寿司とは……確かに恐るべき相手です
しかし皆さんのご協力があればきっとお寿司を食べ……倒せるはずです

炎に紛れたお寿司に対しては
アイテム「白薔薇の香気」とスキル「オーラ防御」を
「限界突破」した「範囲攻撃」で広範囲に展開
お寿司の「殺気」を感じ取ることで相手の動きを察知しましょう

それだけではだいたいの位置しか把握できないでしょうが
それに加えて嬉乃さんとハイドフェルドさんの技能があれば
ピンポイントで見切れるはず

場所さえつかめばエネコさんのキャバリアで巨大お寿司と戦えるでしょう
私もUCを発動します
さあ、いただきます……ではなく、とどめです!


ココ・エネコ
連携・アドリブ○

使用技能:重量攻撃、怪力
「幽霊屋敷」
「デカいマグロがまわってる!?」
みたところ本当の回転寿司だね…
ひとまずジャスティスブリンガーをおとりを任せて…
(指定UC発動)
ジャスティスブリンガーは「技能:怪力」でマグロ・スシを食い止めようとする
ココはその隙にジャスティスブリンガーによじ登って高く飛翔し「アイテム:大斧ブリンガー」で「重量攻撃」を仕掛ける


ナスターシャ・ハイドフェルド
使用技能:医術、祈り
「幽霊屋敷」
連携・アドリブ○
「マグロさんで負傷してる人を助けましょう!」
(指定UC発動)
周りにいる仲間が寝ている間に「技能:医術」を使って治療をさらに早くさせる
治療してる間にマグロ・スシがこちらな気づかれないように「技能:祈り」をして治療をしていく



●索敵!
 マデライン・アッシュリア(死の花嫁・f32233)は、【幽霊屋敷】の仲間達とともに、このメンフィス灼熱草原に潜む敵……マグロ・スシ達に警戒していた。
「高速お寿司とは……恐るべき相手です。しかし皆さんのご協力があればきっとお寿司を食べ……倒せるはずです」
「そう、食べられるはず! でした!」
 咳払い付きで訂正するマデラインのかたわら、嬉乃・抹茶子(至高の食を求めて・f07810)はテンションMAX!
 ……だったのだが、あっさり消沈していた。
「お寿司と聞いたら黙っているわけにはいきません! ですが、食べられないなんて!」
 抹茶子、がっかり。
「大丈夫ですわ。もっと美味しいお寿司がたくさんありますの」
 かたわらのヒーローマスクと共に、抹茶子を励ますナスターシャ・ハイドフェルド(世間知らずのおっちょこちょいな王姫・f32967)。
 皆を癒すつもりで……ついでに、好奇心をくすぐる謎の巨大スシを観察しに……やって来たナスターシャだったが、最初の仕事が、仲間の傷心を癒す事になろうとは。
 ともあれ。
 気を取り直して。
「それでは、始めましょう」
 こくり。
 皆と頷き合ったマデラインは、先んじて、周囲を神秘の香気で包む。
 オーラを重ねたその香りは、この一帯をカバーする広範囲さ。そして、攻防と索敵を兼ね備えたその領域内に、マデラインは、いくつもの殺気を捉える。
「おスシは……必ずこのどこかに……」
 スシであろうと、機械であろうと、オブリビオン。抑えきれぬ殺気は、確実に存在するのだ。
「いました」
 炎の向こう。目で直接捉えられぬ気配の方向を、マデラインは感じ取った。
 初手のマデラインの索敵は、大まかな把握のため。そこに、控えた仲間の索敵を重ねて、相手の居場所を絞り込んでいくのだ。
 そして、自らの出番を待つココ・エネコ(夢と希望の執行猫・f32999)。
 今は、ただ仲間達の索敵を見守る事しかできず、うずうずしているだけだが、ひとたび動けば凄いのだ。
 続けて、ナスターシャが、暖かな光を辺りに解き放った。
対象は、炎の向こうにいるマグロ・スシ。その回路にまで干渉し、眠りへと誘っていく。
 相手が動きを止めた頃、愛用のカメラを構える抹茶子。敵の姿はばっちり捉える!
 周りが頼もしすぎて、もしいい写真が取れたらあとでSNSにアップしちゃおっかな、なんて考えていたりする、余裕の抹茶子である。
「ん~……こっちの方……この匂いは?」
 すんすん、と鼻を鳴らす抹茶子。嗅いだことがある。これは……確実に醤油だ!
 食べられないくせに、香りだけはしっかりしている。抹茶子の食欲が、無駄に掻き立てられる。
「食用じゃないくせに、これがマグロ・スシの巧妙な罠……!」
 多分違う。

●反撃!
 皆で力を合わせ、敵の位置をしっかり確認したら、いよいよ、ココの出番!
「ジャスティスブリンガー!」
 皆の期待も乗せて、出現するクロムキャバリア。拳を握り、見栄を切るその勇姿は、まさにスーパーロボット!
 が。
「いっけー……って、デカいマグロがまわってる!?」
 回ってた。
 炎を越えた先、ココが見つけた敵は……ぎゅいんぎゅいん回ってた。
 眠らされているはずだが、本能的なアレなのか、皿が勝手に回っている。
 いつの間にか、ココの眼もぐるぐる回る。
『……ZZZ……』
「みたところ本当の回転寿司だね……」
 看板に偽りなし、である。
 だが、店に入ってこれが出て来たら、即退店する自信が、ココにはある。
 とりあえず、先手必勝。ジャスティスブリンガーの一撃が、発見したマグロ・スシを撃破した。
 そうして、居場所の特定された敵に、皆が先制攻撃を仕掛ける中。
「わぁ~なんて美味しそうな!」
 生のマグロ・スシと対面した抹茶子の目は、輝いていた。
 怒涛の連写で、マグロ・スシの生態を収めていく。
 シャリもネタも、その質感は本物に引けを取らない。メカゆえに、新鮮さが失われる事はないのだ。
 だが、こいつらが本物と違う最大のポイントは。
 凶暴だということだった。
『おかわり、おかわりぃぃぃ!』
「えー!?」
 いきなり飛んで来たスシ皿が、抹茶子を狙う。目が覚めたらしい。
 カメラ撮影も中断して、全力で逃げ出す抹茶子。
「もしかしてこれって、これまで食べてきたお寿司たちの怨念ですか~ッ!?」
『らっしゃい! らっしゃい!』
 マグロ・スシ達に追い立てられる抹茶子。骸の海から機械となって蘇り、復讐に現れたとでもいうのか。
 抹茶子は、慌てて、皆のところに駆け戻っていく。きっとなんとかしてくれるはず!
 とは言え、抹茶子から零れ落ちた地獄の炎が、追いかけてくるマグロ・スシを焼き払っていたりもしたのだけれど。
 抹茶子を追いつめるスシの前に立ちはだかったのは、ココのジャスティスブリンガー!
「ここは通さないよ!」
『らっしゃいぃぃぃ!』
『いかがですかぁぁぁ!』
 機能を存分に生かして、ココ達をもてなそうとするマグロ・スシの群れ。
 自分達に匹敵するサイズのジャスティスブリンガーにも、臆する事はない。皿から発射される醤油ビーム。
 複雑な軌道を描いて、襲い来るビームを、巧みに、華麗な挙動でかわすブリンガー。
 がぎぃん!
 炎の草原に響き渡る、金属音。
 ぎゅいんぎゅいんと回転していたマグロ・スシを、ジャスティスブリンガーが両腕で食い止めたのだ。
 巨体VS巨体。
 機械同士のぶつかりあいが、草原にて雌雄を決する。どちらの性能が上であるかを……!
 戦闘用、というカテゴリを除けば、異種格闘技の様相を呈する二者の激突。
 スシプロレスが繰り広げられる間に、ココは、ジャスティスブリンガーによじ登った。
 それを足場に、高く飛翔。
 振りかざした大斧で、重力を味方につけた一撃!
 どぉん!
 草原の炎を吹き飛ばして、クレーターが生まれる。
『!?!?』
 スシがスクラップになった。
 勝ち誇るココ。だが。
 マグロ、マグロ、マグロ。絶え間ないマグロの襲来。
 しかし、迎え撃つ猟兵達の勢いだって、ちっとも衰える様子はない。ナスターシャの支えのお陰である。
 戦場の推移を常に把握し、負傷者の助けを担っていたのだ。なので、みんなフルパワー。
 誰かがマグロを攻撃している間に、ナスターシャが駆け付ける。
「少し眠っていてくださいね」
 ナスターシャが、仲間に暖かな癒しの光を浴びせると、
「スヤァ」
 眠りに落ちた。
 後から考えると、むしろちょっと悪役っぽい台詞だったでしょうか、と思うナスターシャだったが、何一つ間違った事は言っていないので大丈夫だろう。
 仲間達がお休みしているうちに、医療技術を駆使して、回復を早めるナスターシャ。
 更には、祈りによる加護を得て、治療をスピードアップ。マグロに奇襲なんてさせないのだ。
 そんなナスターシャの隙を、もちろん敵は見逃さなかった。
『ごちそうさまぁぁぁ!!』
 黒い炎の陰から、飛び出す巨大スシ。
 先ほど快眠させてくれたナスターシャを食らってしまおうと、襲い掛かる。ちょうど、獲物を喰らうために、獰猛な獣が口を開くように。
「非戦闘員を狙うとは、お寿司の風上にも置けませんわね!」
 ナスターシャがもっともな主張をするが、元々相手は規格外の存在。
 話が通じるくらいなら、このような姿になってまでオブリビオンをやっていない。
 だが、ナスターシャを、元気百倍になった仲間達が守る。容赦なく、野良・マグロ・スシの群れを駆逐していく。
「皆さん、あと少しですの!」
 マデラインは、他の3人の奮戦ぶりを頼もしく感じながら、自らも反撃の準備を整えていた。
 敵をまとめて退治すべく、炎の草原にうち建てられたのは、巨大な幽霊屋敷!
 黒炎などものともしないのは、呪的な守りが施されているためか。とにかく、耐火性能は高い。
『ごちそうさまぁぁぁ!』
 敵の食べ残し……もとい、残党が、マデラインを急襲する。
 上トロ……殺戮捕食形態を披露して、喰らいついてくる敵。
 しかしマデラインは、慌てず騒がず、特大のおもてなしを用意する。それも、もしも相手がマグロでなくエビだったなら、尻尾を巻いて逃げ出すほどの!
「さあ、いただきます……ではなく、とどめです!」
 両手を掲げるマデライン。
 周りで戯れる亡霊達、そして、抹茶子やココ、ナスターシャ達の力を合わせて、最後の詠唱を完成させる。
 砲身展開、エネルギー充填120%。
「全てのお寿司に祝福を」
 マデラインの合図で発射された超極大呪殺砲が、マグロ・スシの群れを薙ぎ払ったのだった。
 跡形も無く。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

鳳凰院・ひりょ
アドリブ歓迎
WIZ

機械化されているのか…これがナマモノなら炙りが入って食べごろだったろうに、残念!

相手は炎の中、こっちは視界を遮られている…となれば
光と闇の疑似精霊、力を貸してくれ!この場の寿司を平らげる!
UC『絶対死守の誓い』を発動
このUCの発動中は俺を中心とした半径100m以内の敵意を持った相手に対し闇の疑似精霊の闇の波動によるダメージが入る!
【索敵】にもってこいのUCでもあるんだ
隠れていても無駄だよ!

機械で出来ているみたいだから、敵に接近戦を挑む際には雷【属性攻撃】を付与した刀で一刀両断しよう
相手と距離があれば刀から【斬撃波】を放って遠距離攻撃もありだね
敵の位置さえわかってしまえば!



 鳳凰院・ひりょ(天然系精霊術使いの腹ぺこ聖者・f27864)は、機械スシ蠢く、黒炎の草原に足を踏み入れていた。
 そう、敵は、機械化されている。
 ジェネリック・スシ、ですらなく、レプリカ・スシである。これがナマモノなら炙りが入って食べごろだったろうに、残念!
 ひりょの視界は、瞬間瞬間で形を変える、炎の壁で遮られている。
 これを隠れ蓑として、マグロ・スシは襲って来る。なんと狡猾な。
 というか、あの形で一体どうやって周りを知覚しているのだろうか? ひりょはいぶかしんだ。
 マグロの生態……もとい、メカマグロの機能を推察していても始まらない。ひりょは呼んだ。助けとなってくれるものたちを。
「力を貸してくれ! この場の寿司を平らげる!」
 ひりょの願いに応え、2つの力……光と闇の疑似精霊が現れる。
「今日は、闇の出番だ!」
 ひりょの指名を受け、周囲に展開した闇の侵食が、炎を塗り込めていく。
 意思なき炎には、通じないかもしれない。しかし、猟兵に敵意を抱くオブリビオンはどうか?
「さあ、出ておいで! 隠れていても無駄だよ!」
『ぴちぴちっ!?』
 炎の向こうで、何かが跳ねた。
 それも、1つや2つではない。
 巨大まぐろ寿司の群れが、トビウオの如く身もだえしていた。闇の波動に耐えきれず、姿を晒す羽目になったのだ。ひりょの作戦通り。
 びたーん。
 ひりょの前に転がって来たマグロ・スシ達。闇に焼かれ、その表面は黒ずんでいる。
 正直、あまり美味しそうではない。元々食べる気はないけど。
 ばれちゃあしょうがねえ、と江戸っ子的に覚悟を決めたのか。
 マグロ・スシ達は一気呵成に、ひりょに攻撃を仕掛けた。
『おもてなしぃぃぃ!!』
 腐ってもスシ。
 見た目のリアルさは、オブリビオンの技術(?)力の賜物であろう。だが敵だ。
「相手が機械なら!」
 闇の疑似精霊にお礼しつつ、ひりょが、刀を振るう。
 真っ二つ。雷を帯びた刀が、マグロ・スシのボディを2等分にする。
 帯電と両断を一度に食らったスシは、一拍をおいて、爆散した。
『へいおまち!』
 炎を突っ切り、新たに殺到するお代わりスシ。殺戮形態と化して!
 しかし、先ほどの闇の洗礼で、敵の数と場所は把握している。
「位置さえわかってしまえば!」
 ひりょは斬撃波を放ち、スシを歓待する。
 もてなすはずが、もてなされかえして。
 マグロ・スシの群れは、闇と雷に『料理』されて、黒炭と化していくのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

木元・杏
まつりん(祭莉・f16554)と

黒い炎にじっと目を凝らしたら
む!一瞬見えた、炙られたその身…まぐろ
美味しそう…
んむ?食べられない?そっか……
ならば容赦はしない

でもなかなか居場所わからないね
ん、ここはまつりんにおまかせ
わたしは杓文字(寿司用)を持ったうさみん☆と迎撃体勢

いた!
攻撃(お醤油)はうさみん☆の杓文字ですぱぱぱぱっとマグロ寿司に弾き返す
わたし、お醤油は身とシャリ、両方にお付けする派

それにしても、美味しそう…
ひ、ひと口位なら食せる部位もあったり……ダメ?

まつりんがぎゅっと押し寿司(=踏み台)にしたところを、杓文字と灯る陽光(巨大刺身包丁型)ですぱーんと流し斬る

次出会う時は…食せるモノで、ね


木元・祭莉
アンちゃん(f16565)と!

へえ、マグロ。
おいら、マグロは炙らないのが好きだなー。
あ、脂身も好き。中トロ、オイシイ!

でも食べられないんだって。機械だから。
あ、ヴェルタールさんなら食べるかもだね。お土産にしよう!

うーん、まっくろけでよく見えないね?
見えない……じゃあ、聞いてみよっか!

アンちゃん、ちょっと離れててね?
黒い炎に近付いて。熱さはちょっとだけ忘れて。耳を澄ませて。
アクティブソナー、いっくよー?

『ぼえぇぇぇぇー!!』

反応があった方向へ、GO!
アンちゃん、コッチ!

お醤油は、如意な棒からの衝撃波で弾き飛ばして前進。
向かってくるなら、カウンターでぶっ飛ばす!

でも。
スシ、食えねえ!(しくしく)



 スシ・バトル続く、メンフィス灼熱草原……。
 木元・杏(焼肉処・杏・f16565)は、マグロ・スシの発見に集中していた。
 じっ……。視界を一色で染める炎に、目を凝らす。
 木元・祭莉(マイペースぶらざー・f16554)の前、ゆらゆら、と、妖しく揺らめく黒の炎。
 見ていると、なぜか心落ち着く焚火……そんな感じで眺める祭莉は、海の幸に思いを馳せていた。
「おいら、マグロは炙らないのが好きだなー。あ、脂身も好き。中トロ、オイシイ!」
「ん、おいしい、大事。……む!」
 杏の瞳。
 一瞬、確かに映った、かの姿。炙られたその身……まぐろ。紛うことなき海の幸。
「美味しそう……」
「でも食べられないんだって。機械だから」
「んむ? 食べられない? そっか……」
 祭莉からの残念なお知らせに、肩を落とす杏。
「ならば容赦はしない」
 切り替えが早かった。
「あ、でも、ヴェルタールさんなら食べるかもだね。お土産にしよう!」
 これは名案、と手を叩く祭莉。
 が、『さすがの私も……オブリビオンは食べられません……』と、聞き慣れた声が響いたような気がした。どこかから。
 そんな調子で、杏達がやりとりする間にも、敵が動く気配は感じられない。
 炎の隠ぺい力か。それとも、マグロ・スシには、忍者の素質があるとでもいうのか。
「なかなか居場所わからないね、まぐろ」
「うん、まっくろけでよく見えないね?」
 あらためて、祭莉ズ・アイを凝らしてみるものの、マグロ・スシの影すらも捉えられない。
「じゃあ、直接聞いてみよっか!」
 聞く?
「アンちゃん、ちょっと離れててね?」
 てととっ、と、黒い炎に近寄る祭莉。熱さは少しの間我慢して、耳を澄ませる。
「ん、ここはまつりんにおまかせ」
 きっと何とかしてくれる。
 祭莉に託してみた杏は、うさみん☆と共に、いつ敵が飛び出てきても応戦できるよう、迎撃態勢を取る。
 杏は『灯る陽光』。そして、うさみん☆は、自前の杓文字(寿司用)だ。
「準備、万端」
「んじゃ、アクティブソナー、いっくよー?」
 祭莉は、すうっ、と大きく息を吸って、

『ぼえぇぇぇぇー!!』

 凄まじい声が響き渡った。
 半径100mを越える範囲を、振動が襲う。黒い炎もまとめて吹き飛ばす勢い!
 すると。
『ぴっちぴち!』
「スシ、発見」
 巨大な姿をばっちり捉えた杏が、敵を指さす。
 未確認回転物体……マグロ・スシだ!
 祭莉の音声攻撃を食らったマグロ・スシが、『こりゃたまらん!』と、跳び上がったのだ。
 祭莉も見つけたその方向、すぐに敵の姿は炎の向こうに消えてしまうけれど、覚えた場所に、GO!
「アンちゃん、コッチ!」
 だっ、と導く祭莉の後に続く、杏&うさみん☆。
『いらっしゃーい!』
 観念したのか、マグロ・スシは、回転したまま、皿からビームを発射する。
 醤油だ。
 祭莉達を、醤油ビームが襲った。回転状態なので、どこに飛ぶかわからない。良く言えば変幻自在。
「お醤油って、服に付くと、染みとか匂いとかなかなか取れないんだよねー」
 という訳で、祭莉は、如意な棒を振るった。
 衝撃波で醤油ビームを弾き返しつつ、スシ目指して、ばく進!
 すると相手も、逃げるどころか祭莉の方に向かってきたので、向こう見ずなスシをカウンターで打ち返す。
「アンちゃんは汚れてないー? ……って、たくさんいるねー!」
『おかわりだぁぁぁ!』
 杏へも、殺到するマグロ・スシ団。こう呼ぶとアポヘル感が出た。
 杏をビームで醤油漬けにしようとするところを、うさみん☆が華麗に防御した。
 杓文字が閃き、醤油ビームを弾き返す。
「わたし、お醤油は身とシャリ、両方にお付けする派」
 反射されたビームは、軌道を180度転換。マグロ・スシへと着弾した。
「それにしても、美味しそう……」
 じゅるり。
 食いしん坊を発揮した杏が、墜落したマグロ・スシに歩み寄る。
「ひ、ひと口位なら食せる部位もあったり……ダメ?」
『お、おいしくないですよ?』
 ぶるぶる。
 恐怖を感じたマグロ・スシが食べられたくない一心で、言葉を発した。
 それくらい、強い食欲を感じ取ったのかもしれない……。
「えいやー、せいばいっ!」
 ばったばった。
 かの斉天大聖をも思わせる奮闘ぶりを見せる祭莉。
 しかし、それを、マグロ・スシの残り物……もとい、残党が取り囲む。
 だが、祭莉の方が一枚上手だった。スシを踏み台にして、ぎゅっ、と押し寿司になったところを、うさみん☆と杏が狙っていた。
 杓文字と灯る陽光……巨大刺身包丁型……で、すぱーんと流し斬った。
 綺麗な断面を披露したマグロ・スシは……。
『おあいそー!』
 爆発四散した。

 かくして、マグロ・スシを退治した祭莉だったけれど、その目からは涙がこぼれていた。
「……スシ、食えねえ!」
「次出会う時は……食せるモノで、ね」
 ぽむん、と祭莉の肩に手を置きながら、杏はスシだったものを見送った。自分もまた、行き場を失った食欲を持て余しながら。

 猟兵達よ、今は帰ろう。食べられるお寿司が、きっと、待っている。
 そしてさらば、マグロ・スシ。君の無駄なでかさは忘れない。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2021年09月21日


挿絵イラスト