アポカリプス・ランページ⑬~「暴力」の権化
●何処とも知れぬ荒野
『……来たか、猟兵よ』
小屋ほどもある大岩に腰掛けて目を瞑っていた巨人は、おもむろに立ち上がった。
『言葉は要らぬ。力を、技を、知恵を振り絞り、かかってくるが良い。貴様らがどれほどの強者であろうとも、それを上回る圧倒的な「暴力」で押し潰してくれる』
厳かに言い放ち、巨人は全身に搭載した複数のエンジンに火をつける。
『V12エンジン稼働率120%、超赤熱連続突撃(ランページ)モード発動! ――フルスロットル・ザ・ランページ、まかり通る!!」
●グリモアベース
「改造巨人『フルスロットル・ヴォーテックス』。ヴォーテックス一族の長にして、この戦争を指揮するオブリビオン・フォーミュラ。コイツさえ倒せばカタストロフによる滅亡は阻止されるってわけ」
簡単そうに田抜・ユウナ(狸っていうな・f05049)は言ったが、軽い口調に反して彼女の表情は厳しかった。「倒す」とその一言が、これから猟兵たちが戦う相手を思えば、世紀の難問のように思えた。
「敵の戦闘スタイルは単純明快、5メートルにも及ぶ巨体を活かした突撃よ。ひたすらに強く・速く・重く、正面から突っ込んでいく。ただそれだけで、猟兵の最高位すら虫けらみたいに踏みつぶすことができるのが、フルスロットル・ヴォーテックスという男よ」
フルスロットルは、猟兵のユーベルコードと同じ能力値のものを同じ回数使用したうえで絶対的先制攻撃を仕掛けてくる。
猟兵側の対抗手段は、ユーベルコード・技能・装備アイテム・その他諸々、多岐にわたるだろう。しかし相手は、誇張でなしに世界最強のオブリビオンだ。レベルや性能・数をそろえたところで、フルスロットルの突撃をどうにかできるとは考えない方が賢明である。
「大事なのは、どんな対処が敵の先制攻撃に有効かってところ。作戦次第ってことを肝に銘じておいて」
毎度同じ言葉で念を押し、ユウナは猟兵たちを戦場へと送り出すのだった。
黒姫小旅
どうも、黒姫小旅です。
此度は圧倒的な格上が相手となりますので、プレイングや成功度判定の結果によってはヒドイ目に会う可能性が多分にあります。ご注意ください。
なお、此度のシナリオでキャラクターが死亡することはシステム上ありません。
●プレイングボーナス
条件は【敵の先制攻撃ユーベルコードに対処する】です。
これに対して有効なプレイングであると判断した場合は成功度判定のサイコロ振り直し回数が増加します。
なるべくプレイングを最大限に尊重するつもりですが、世界最強たるフォーミュラが見劣りせぬよう厳しく判定いたします。
●オーバーロードについて
このタイミングで実装されてテンション上がっておりますが、基本的には通常プレイングと同じように扱わせていただく所存です。
ただ、日数制限がなくなっているため、リプレイ返却が通常よりも遅れる可能性がありますのでご注意ください。
第1章 ボス戦
『フルスロットル・ザ・ランページ』
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POW : フルスロットル・ギガント
【超赤熱連続突撃モード】に変身する。変身の度に自身の【V12エンジン】の数と身長が2倍になり、負傷が回復する。
SPD : V12スラッシャー
【全身のV12エンジンによる超加速】で敵の間合いに踏み込み、【V12エンジンの爆音】を放ちながら4回攻撃する。全て命中すると敵は死ぬ。
WIZ : フルスロットル・チェーンソー
レベルm半径内の敵全てを、幾何学模様を描き複雑に飛翔する、レベル×10本の【炎を帯びたチェーンソーの刃】で包囲攻撃する。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
岩永・勘十郎
敵の攻撃が迫る。5mの巨体を避ける、それは至難の業だ。
きっと彼に対しても。そのまま成す術もなく勘十郎を轢き殺し、敵はそれを見て大笑い……
……だが背後に気配を感じる
「――その技は、既に見切ってる」
あの一瞬の間に【瞬間思考力】で敵の動きを幾億幾兆にも予測し【第六感】も駆使し【読心術】の要領でさらに予測。それはまるで未来を見てきたかのよう。敵に轢かれるという【残像】を残し【早業】で【受け流し】たのだ。
「終わりだ」
振り向き様に攻撃してくる敵の動きも既に予測済み。それを【見切り】【不意打ち】気味にUCを発動した状態で、敵を魂や存在という概念ごと斬り裂く。【幸運】をも味方に付けた戦闘に隙は無いはずだ。
●
それはさながら走馬灯の如く。
改造巨人の突撃を前にして、岩永・勘十郎(帝都の浪人剣士・f23816)の思考は無限に引き延ばされた。一瞬にも満たない刹那の内に起こり得る可能性の分岐を片端から予測演算……――――
――轢殺圧殺殴殺焼殺惨殺瞬殺etc.
いっそ笑えるほど、殺される未来しか思い浮かばない。驚愕すべきは、目の前の敵が「巨大化しながらの正面突撃」以外の行動を取る気配をまったく見せないことだ。テレホンパンチどころではない、見え見えのワンパターンにもかかわらず、一筋の逃げ道もない「死」へのストレイト・ロードがそこにある。
BRORORORORORORRRRRRR!!!
永遠にも感じられた思索の時間は瞬く間に過ぎ去り、勘十郎は巨人の爆走に巻き込まれて姿が見えなくなった。
『ふん、たわいもない……む?』
停止したフルスロットルは失望したように鼻を鳴らして、しかしすぐ違和感に気付いた。
あまりにも、手応えがなさすぎる。
『まさか……』
「――その技は、既に見切ってる」
砂煙が揺らいで、その奥から学生風の男が五体満足で現れた。
幾億兆にもおよぶ予測を重ね、ついに活路を見いだした勘十郎は、不思議な万能感に包まれていた。
フルスロットルが次に『残像だったか!?』と言うのが事前にわかる。こちらを振り向くのが右ではなく左回りであると、見る前から知っている。極限状態の脳は未来予知にも迫る正確な見切りを可能として、今この瞬間に限り彼をオブリビオンフォーミュラとも渡り合う領域に至らしめていた。
「終わりだ――【六道・龕灯返しの太刀】」
仙力を漲らせた軍用刀剣・小銃兼正は物理法則を超越する鋭さで閃いて、フルスロットル・ヴォーテックスという存在概念そのものに斬傷を与えた。
成功
🔵🔵🔴
ネロ・アンドラス
「てめえがフルスロットルか❗なるほど、覇気にみなぎってるな❗ならてめえ炎をの攻撃受けてたつ❗」ユーベルコード水狼乱反射発動❗巨大な水霊体となり相手の多数の炎を帯びたチェーンソーをその身に受ける❗水霊体となり威力を軽減させ激痛耐性と集中力を使い攻撃を受け続けながら洪水の絵本を開き相手に洪水をお見舞いし、アクアヴォルテックエンジン始動❗相手を感電させ、遂に「よくもやりやがったな❗全て10倍返しだ❗リミッター解除❗くらえ❗水狼乱反射❗」受けた攻撃をガトリングに乗せてぶっぱなす❗
●
「てめえがフルスロットルか! なるほど、覇気にみなぎってるな!」
ネロ・アンドラス(バイオモンスターの殺人鬼・f33761)は鮫のように(狼だが)笑うと、ユーベルコード【水狼乱反射】を発動して巨大な水霊体へと姿を変えた。
『正面から受けるつもりか。その意義や良し……が、後悔するなよ!』
鉄壁防御の構えを取るネロに対し、フルスロットルは全身のV12エンジンをフル稼働。唸りを上げるエンジン音に呼応して、左腕に換装したチェーンソーが火花を散らして猛回転し――――GYAAAAAAAAAAAAN!!! 轟音とともに爆散。千々に砕けた円刃が四方八方にバラ撒かれ、その一つ一つが意志を持ったかのように飛翔する。
「く……ぐ、おおあああああっっ!?」
幾千万というチェーンソーの破片が、ネロの全身を斬り刻んだ。赤熱した無数の刃が描き出す複雑な幾何学模様は、火炎の牢獄を思わせる。紅蓮の残光に取り囲まれたネロは逃げることもできず、灼熱地獄の中でもがき苦しんだ末に、フルスロットルの体当たりを受けて吹っ飛ばされた。
「ごっ、ばっ、どぶぅおっ!? …………こ、この……チクショウ、が」
『ほう。我が突撃を受けてなお、意識を保つか』
本気で感心しているような声に、ネロは粘つく血塊を吐き捨てることで返事をすると、ボロボロの体に鞭打って立ち上がった。
さすがは世界最強、とんでもない攻撃力である。強靭な集中力と激痛耐性でなんとか堪えているが、常人ならば死ぬか気絶か発狂の三択を選ぶところだ。しかし、もう少しでも運が良ければ、賽の目があと1でも違えばあるいは…………
「ああ止めろ、クソッたれ!」
浮かんでくる弱音を封殺し、ネロはガトリングアームを構えた。今回の攻防では後れを取ったが、心まで負け犬になることは許されない。
矜持を胸に、ネロはガトリングを乱れ撃ち。受けたダメージの10倍カウンターでもって、飛翔するチェーンソー刃の群れを撃ち落としていった。
失敗
🔴🔴🔴
ジュリア・ホワイト
恐るべき強大さだね、フルスロットル・ヴォーテックス!
だが恐れて退くものか、このボクは!
「ヒーロー、オーヴァードライブ参上!キミの野望もここまでだ!」
敵の先制突撃はとてつもない加速だ
間合いの外から射撃でどうにかできるとは思わない方が良いね
1,2回なら攻撃を食らうのも覚悟しよう
手持ちの武器を総動員して相手の攻撃をいくつか回避できれば…
初撃はスーツの装甲と蒸気で耐え
スコップと動輪剣をまとめて叩きつけて一回回避
自爆覚悟でML106を撃って爆風で距離を離す
後は火器を撃ちまくってなんとか勢いを削れるか…
反撃は取っておいた精霊銃で
あの巨体だ、的確に急所を撃ち抜かなくては有効打にならない
「巨人の弱点は、目だ」
●
BRORORORORO!! BRROROROROORORRRRRRR!!!
けたたましくエンジン音が鳴り響き、空爆でも受けたように地面が弾けた。
「ァ――ッ!?」
大量の瓦礫とともに宙へと巻き上げられたジュリア・ホワイト(白い蒸気と黒い鋼・f17335)は戦慄する。
なんと恐るべき強大さ! まとっていたスーツの装甲も守護の蒸気も一撃を防ぐのが精一杯で、受け流そうと構えていたスコップと動輪剣はすでに手を離れて何処へやら。果たして“溜まる”までこの身が保ってくれるだろうか。
「まあ退かないけどね!」
何故ならボクは、ヒーロー・オーヴァードライブ!
死線で踊りながら、なおも明朗快活。ジュリアは戦闘狂いな一面を覗かせて、ML106を取り出した。空中をキリキリ舞いながら、自身が巻き込まれる危険すらある中で構うことなく乱射。四連ロケット弾は立て続けにフルスロットルに着弾し、5メートルもの巨体を黒煙で飲み込んだ。
『ぬるいわァァァァァァァ!!』
しかし、改造巨人の突撃は止まらない。爆風が追い付かないほどの豪速で強引に煙幕を抜け、そのままジュリアを轢き殺しにかかる。迫る殺戮のエンジン音。死ぬ気で思考を巡らせろ。すでに手札の大半を使い果たした。残りの火器で、どうやって時間を稼げば…………――圧縮蒸気、チャージ完了。
「間に合った!」
天から降ってきた福音とばかりに飛びついたのは、グリップに“THINKER”と刻まれた精霊銃。黒く光る銃身に満ち満ちる熱量を手中に感じながら、着地と同時に射撃姿勢を取り――ユーベールコード【裁きの一撃は天より来る】!
「フルスロットル・ヴォーテックス、キミの野望もここまでだ!」
極限まで高めた蒸気圧から放たれた弾丸は、大気を貫いてフルスロットルの右眼に命中。赤くたぎる強化レンズを穿ち、サイバーアイを粉砕した。
成功
🔵🔵🔴
エドゥアルト・ルーデル
つえー敵でござるな、仕方ねぇちょっと死ぬか
突進ぐらい気合で耐えぐえー!無理!なのですかさず【リスポーン】、即攻撃とゾンビアタックでござる
リスキル回避に復活地点をズラして延々と嫌がらせでござるよ
まあ死んでばっかじゃ勝てないがそこは考えてますぞ!むしろ拙者は囮でござるので
轢かれる寸前に自立稼働する【流体金属】君をなすりつけておきますぞ!本命はアレ、敵がいいモン持ってるだろ?【V12エンジン】
流体金属君にエンジン部への移動、破壊工作をさせるでござるよ
内燃機関であれば燃料や駆動用のバッテリーがありますぞ!破壊して派手に炎上させてやれ!
炎上ダメージとエンジン破壊で動きが鈍った所を締めの銃撃でござる
●
「おお……つえー敵でござるな」
新しく戦場に現れたエドゥアルト・ルーデル(黒ヒゲ・f10354)は、フルスロットル・ヴォーテックスの暴れっぷりを目の当たりにして、あっけらかんと頷いた。
「仕方ねぇ、ちょっと死ぬか」
BRORORORORORORORORRRRRR!!!
直後、本当に棒立ちのまま、爆走する改造巨人に轢き潰された。
痛みを感じる暇すらなく、四肢の感覚が消滅。心臓の鼓動ばかりがやけに大きく聞こえる。視界が真っ赤に染まり、それが徐々に黒く黒く暗転して……
「ほい、【リスポーン】!」
『ぬ!? 蘇生復活のユーベルコードか!』
五体満足で蘇ってきたエドゥアルトに、フルスロットルは低く唸り、背中から剣山のように生えたV12エンジンから排煙を噴き上げた。
『何度生き返って来ようとも同じこと。貴様が死を受け入れるまで、殺し続けてくれるわ!』
「ふっふっふ、拙者を殺したぐらいで粋がらないでいただこう。先ほどの拙者など、拙者の中でも最弱。今の拙者であれば、そんな突進ぐらい気合で耐えぐえー!?」
無理だった。
強者感を漂わせる復活エドゥアルトだったが瞬殺粉砕。「拙者」の多様でゲシュタルト崩壊させた以外に何の成果も残すことなく血煙と化す。
「しかし再び【リスポーン】!」
地点を変えて再復活するエドゥアルト。彼の残機に終わりはなく、延々とゾンビアタックを繰り返す。
「ふはははは! さしものオブリビオンフォーミュラ様でも、これには対処できな」殺! 「何度殺されたって」殺! 「ち、ちょっと」殺! 「せめて」殺! 「喋らせ」殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺!!!
無限に蘇生するエドゥアルトと、それをひたすらぶち殺していくフルスロットル。互いに打開策もないまま千日手の様相を呈していたが……もしも傍から注意深く観察する者がいれば、気付いたかもしれない。エドゥアルトを殺しまくるフルスロットルの背中にへばりつく、液体金属の存在に。
オウガメタル・Spitfire。意思を持つ金属生命体はエドゥアルトの手からフルスロットルの体表へと移り、凄まじい熱を持って猛回転するV12エンジンへと這い寄って――ジュルン! と吸気口に吸い込まれた。
ドッカァァァァァァアァァン!!!
液体金属を巻き込んだV12エンジンは炎上。他のエンジンも誘爆して、たちまちフルスロットルは火だるまとなる。
「はっはー! あくまで拙者は囮。こっちが本命でござるよ!」
エドゥアルトは辛うじてオウガメタルを回収し、呵々大笑して勝ち誇った。
成功
🔵🔵🔴
テラ・ウィンディア
滅びかけた世界に尚止めを刺すための一族か
挑むとしようか
対POW
【属性攻撃】
炎属性を全身武器に付与
【戦闘知識・見切り・第六感・残像・空中機動・オーラ防御・武器受け・リミッター解除】
敵の今迄の動き
癖と攻撃の質
V12エンジンの性質
それらを分析
その猛攻を残像を残し見切りつつ
避けきれないのはオーラ展開し剣と太刀で受け止め空中に飛ぶ事で威力を抑え致命を避け
【二回攻撃・早業・串刺し】
剣太刀による連続斬撃から槍に切り替えての刺突
【弾幕・貫通攻撃・砲撃】
ガンドライド&ドリルビット展開
銃撃と砲撃
更にドリル攻撃で動きを止め
【重量攻撃】
お前が暴力を以て世界を蹂躙するならば!
星の暴力で応じよう!
メテオブラストぉ!!
バーン・マーディ
我はバーン・マーディ
ヴィランなり
貴様の暴力に暴力を以て叛逆せん
【戦闘知識・オーラ防御・武器受け】
冷徹に敵の攻撃の威力と己との戦力差を分析
その上で尚正面からの激突を選ぶ
力が劣るのであれば
後は意志と魂である
デュランダルよ
貴様を振るうにふさわしき不屈を示さん
己の闘気と共に車輪剣と魔剣を以て受け止め
どれ程己の体が砕けようとも
叛逆の一撃を絶対に届かせる
【属性攻撃・怪力・二回攻撃・鎧無視攻撃・鎧破壊・カウンター】
貴様の暴力に我が叛逆を以て応じよう!
大いなる叛逆発動
炎属性を拳に収束させ
圧倒的なフルスロットルの力をも載せ
味わえ
暴力にさらされし者の反逆の拳を!
全てを込めた拳を暴力の化身に叩きこむ!!!!
●
「さあ、挑むとしようか」
テラ・ウィンディア(炎玉の竜騎士・f04499)は厳かに太刀と小剣の変則二刀流を構えると、滅びかけた世界にトドメを刺さんとするヴォーテックス一族の長に対峙した。
初手はガンドライド&ドリルビット展開。浮遊自走する三連砲で弾幕を張りながら、ドリル攻撃で5メートルもの巨体をその場に縫い留めにかかる。
「止まれぇぇぇぇぇぇ!!」
『ぐ、おお……オオオオオオオオ!! 舐めるなァァ!!!』
響き渡る銃声とモーター音をかき消すほどの怒号を上げて、巨人はユーベルコードを発動した。【フルスロットル・ギガント】、蓄積された負傷を回復し、己の身長とV12エンジンの数を倍増させて、全速全力の進撃を開始する。
「くっ、流石に一筋縄ではいかないよな」
止まらないのも予測の範疇と、テラは顔色も変えずに防御姿勢を取った。守護のオーラに身を固め、衝撃を逃しやすいように空中浮遊。両手の刃を交差させ、激突の瞬間に合わせて叩きつける――ギィァァァァン!! 凄まじい音が響き、テラの体は弾かれたパチンコ玉みたいに空の彼方へ吹っ飛ばされた。
『突撃突撃突撃突撃突撃ィィィィィィィィィ!!!』
果たしてテラを撥ねたことに気付いているのか、猪突猛進を続けるフルスロットル・ヴォーテックス。その前に新たな猟兵、黒き鎧を纏いし騎士が立ち塞がった。
「我はバーン・マーディ(ヴィランのリバースクルセイダー・f16517)。貴様の暴力に暴力を以て叛逆せん」
バーンが選択したのは真っ向勝負。パワー・スピード・重量、すべてにおいて自身と敵とでは天地ほども隔たりがあるのは百も承知で、微塵のためらいもなく正面からぶつかりあうことを選んだ。
その手に掲げるは魔剣「Durandal MardyLord」。禍々しくも神々しき金柄の魔剣を振るう者として、相応するだけの不屈をここに示せ。
『オオオオオオオオオオオオ!!!』
「ぬっ――――があ!!?」
視界混濁。知覚が追いつかないほどの衝撃がバーンを襲い、その巨躯が軽々と宙を舞った。幾たびも地面を跳ね、転がりに転がった末に、何とか両足で立った状態で停止する。
耐えた、と言えるだろうか。とりあえず倒れずには済んだが、受けたダメージは尋常でなかった。魔剣と、ともに持っていた車輪剣は何処に落としたのやら行方知れず。体のいたるところから際限なく血が流れ落ち、酸素を求めて肺を動かすたびに電撃のような激痛が体内を駆け巡る。
肉体は限界を三周ばかり越していて、それでもなおバーンは前を向いた。
「剣を失おうとも。鎧が砕けようとも。たとえ全身が砕けて粉となろうとも。断じて、我が意志と魂だけは……!」
握り込んだ右の拳に、焔が宿る。立ち上る熱気と収束する闘気――まるでそれに応えるように、天より声が降ってきた。
「おれを忘れたわけじゃないよな!」
上空より飛び込んできたのはテラだ。火炎の赤と超重力の黒をまとったテラは、隕石の如くフルスロットルの頭頂を蹴り落とす。
「お前が暴力を以て世界を蹂躙するならば! 星の暴力で応じよう! ――【メテオブラスト】ぉぉぉぉぉぉ!!」
「味わえ、暴力にさらされし者の反逆の拳を! ――【大いなる叛逆】!!」
同時に懐へ飛び込んだバーンが、巨人の下腹部を殴り上げた。
地形もろとも破壊する流星の踵落としと、己と敵の全力を乗せた逆襲の拳は、連続の巨大化で60メートル級にまで膨らんだフルスロットルの巨体をも浮かせ、地面に突っ伏すという屈辱を与えたのだった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
蒼・霓虹
貴方達がオブリビオンストームを巻いたせいで、この世界の多くの人が……命も尊厳も、全てを弄ばれて
それもここ迄です……わたし達が
今ここで終わらせますっ!
[WIZ]対策込み
彩虹さん共々真の姿になり
(わたしはファードラな竜神)
【高速詠唱】で【属性攻撃(磁石)&オーラ防御&結界術】込めた〈レインボークローバー〉の【盾受け&弾幕】展開し【念動力】で操作しつつ
〈彩虹(戦車龍)〉さんを【悪路走破&推力移動&空中浮遊】で【操縦】し【第六感】で【瞬間思考力&見切り】回避し
しきれないのは【ジャストガード&受け流し】
炎は反磁性体故に、磁石の磁力に弱く金属の刃を含むなら、防ぐのに持ってこい
【砲撃&レーザー射撃】と〈虹色金平糖クラスター砲〉併用の【威嚇射撃&制圧射撃】もしつつ相手のUCを凌ぎつつ【竜脈使い】の力で【幸運】【エネルギー充填&魔力溜め】をしつつ【多重詠唱】
隙を見て【属性攻撃(虹)】を重ね【貫通攻撃&神罰&全力魔法】のUCを【範囲攻撃】でフルスロットルに御見舞いしますっ!
[アドリブ絡み掛け合い大歓迎]
ユーフィ・バウム
超赤熱連続突撃モードに変身したフルスロットルには
彼の突撃を、【見切り】、直前で避け――
あるいは避けきれずとも、全開の【オーラ防御】で、
その突進を真向から受けず、突進する力の方向をずらすことで
フルスロットルに隙を作りだします
そうしたならば、突進を終えたフルスロットルの
背後から【ダッシュ】【空中戦】で寄り、
めいっぱい【力溜め】た【鎧砕き】の打撃をねじ込むっ!
相手には回復があります。こちらも全力全壊で攻撃!
肉体の、武器の全てを使いダメージを与え
それでも、世界最強のフルスロットルは強いでしょう
各種【耐性】【気合い】で耐えていき――
至れオーバーロード!《真の姿:蒼き鷹》を解放!
褐色の肌は白く、銀髪の長い髪は青いボブカットに
肉体は豊満に
人々の望む明日が、もうすぐ掴めるところにある
だからこそ、何度でも【限界突破】してみませましょうッ
【グラップル】で組み付き、
【怪力】を生かした投げで地面に倒せたなら
鍛え上げた自らの体を、私自身を信じ
体自体を叩きこむ――
《トランスクラッシュ》の一撃で完全粉砕を狙いますわ!
●
「貴方達がオブリビオンストームを撒いたせいで、この世界の多くの人が……命も尊厳も、全てを弄ばれて……」
荒廃したアポカリプスヘル世界と、そこで必死に生きる人々。そんな彼らを容赦なく踏みにじってきた悪の数々を思い返して、蒼・霓虹(彩虹駆る日陰者の虹龍・f29441)は拳を軋むほど握り締めた。
熱く燃える正義の心は霓虹の内に眠りし力を揺り起こし、彼女の肉体を獣毛纏いし竜神へとオーバーロードさせる。
「それもここ迄です。……わたし達が、今ここで終わらせますっ!」
『笑止! 終わりをもたらすのは我らオブリビオンである!』
騎乗する猟機人・彩虹ともども真の姿へと変じた霓虹の決意を、フルスロットルは一笑に付して背中のV12エンジンの回転数を上げた。
『万物に等しく、カタストロフという名の終焉を!』
「皆が新しい明日を迎えるため、この悲劇に終幕を!」
先手を取るのはフルスロットル。左腕のチェーンソーが火を噴いたかと思うと、バラバラに分解されて蟲の群れのごとく飛翔した。千になるか万になるか、数える気すら起きない刃の一つ一つが紅蓮の炎を帯びて、複雑な幾何学軌道を描きながら霓虹に襲いかかる。
対する霓虹は即応。砲台に魔法弾幕を装填し、結界を張るように全方位へバラ撒けば、ガヂョン!! と異様な音を立てて飛び回る炎刃がクローバー型の弾幕に吸着した。
「レインボークローバー磁石属性……見立てに間違いはありませんでした」
チェーンソー刃が金属である以上、磁力で捕らえられぬ道理はない。逆に炎は反磁性体であるゆえに、磁場から弾かれて刃と泣き別れて消えるが定めだ。
霓虹は会心の笑みを浮かべて、絡め捕られてもなお暴れようとする刃群を渾身の念動力で押さえつけて磁石の結界を堅持する。
『ええい猪口才な! こうなれば、圧倒的質量でもって轢き潰すのみ!』
業を煮やしたようにフルスロットルが吼えた。
巨大化、エンジン増設。小細工もへったくれもない純粋な『暴力』の塊として、真正面から突撃する。
BRORORORORORORORORRRRRR!!!
「あっ……」
「――あぶない!」
霓虹が弾幕制御から、回避行動とガードのどちらに切り替えるかと逡巡したその時、小さな影が乱入した。
銀髪蒼眼の少女、ユーフィ・バウム(セイヴァー・f14574)は霓虹を守るように仁王立ち。オーラ防御を全力全開でフルスロットルの突撃を受け止め――“真左へ”と吹っ飛ばされる。
「がッ!? ……受ける角度をズラしてもなお、この威力ですか!」
蛮人として鍛え上げた肉体と受けの技術をもってして、微塵も減速することのない改造巨人にユーフィは驚きを禁じ得ないが、しかしそれで良い。彼女が割って入ったことで生まれた一瞬の猶予で、霓虹は彩虹と思念疎通。人機一体の超絶機動で紙一重突撃を回避してのけた。
風圧だけで意識まで飛ばされそうになるのを、二人の猟兵は両足が地面を抉るほどに踏みしめて、堪え抜く。声をかけあう暇はない。視線を躱す時間も惜しい。突撃を躱した今、敵はこちらに背を向けている。この千載一遇の機会を逃さず、攻め切れ!
「運気はとっくに充填済みです。くらえ、【虹雲「環水平アークの道標」】!!」
虹龍の力の顕現たる戦車龍にチャージした幸運エネルギーを可視レベルにまで圧縮した極太の虹雲ビームが、一直線に戦場を貫いた。入り交じる虹、水、光、聖、氷、太陽、幸運の七属性はフルスロットルの背に生えたV12エンジンをことごとく粉砕。連鎖爆発の渦に巻き込み、そして――
「でぇりゃああああああああ!!」
ユーフィが単身、爆炎を恐れることもなく突っ込んだ。
飛び込みざまに一撃、狙いは膝裏の急所。めいいっぱいの力を込めた拳打は、敵の装甲どころか自身の腕まで砕きかねない威力であったが、知ったことかと思い切り振り抜いて、脚部関節の損傷により姿勢を崩したのを両腕でがっちりホールドする。
「至れ――オーバーロード!」
メキッ、とフルスロットルを掴む五指が鋼を砕いてめり込んだ。
腰を超える長髪が肩にかからないほどにまで縮んで、色を銀から青へと変える。健康的な褐色の肌から日焼けの色が引いていき、女性特有の魅惑が膨らみを増して布地の少ない衣装を押し広げ、唯一変わらぬ蒼眼があふれる自信に煌めいた。
変貌とともにいや増す怪力はとどまるところを知らず、十メートル級の巨人が浮き上がる。
「……人々の望む明日が、もうすぐ掴めるところにある。だからこそ、何度でも限界突破してみせましょうッ!」
細腕をはち切れんばかりに引き絞り、己の体重の三百倍は下るまい巨体を持ち上げて、投げ落とした。地響き、反動でユーフィの体は宙へと投げ出され――真の姿、蒼き鷹の異名に恥じぬ天空の狩人が翼を広げる。
「一撃で決めますわ。――【トランスクラッシュ】!」
大の字に伸ばした全身を闘気で包んだボディプレスに、フルスロットルの装甲がひしゃげ、破壊が大地にまで波及して、蜘蛛の巣状の地割れが四方に走った。
世界が終わるような轟音と砂煙が巻き起こり、すべてが沈黙して戦場が静まり返ったその後には、地中に埋もれた物言わぬ巨人の上で勝利のスタンディングを行うユーフィの背中があった。
――フルスロットル・ヴォーテックス、撃破!
【END】
大成功
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