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アポカリプス・ランページ⑪〜ワンステップ・クローズ

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「無敵、無敵かあ……」
 クイン・クェンビーは腕を組み、うーんうーんと唸っていた。
 だがしばらくすると観念した様子で嘆息し、猟兵たちに言う。
「新しいフィールド・オブ・ナインの『デミウルゴス』は、無敵の偽神なんだ。
 無敵っていうのはつまり、どんな攻撃も受け付けないってこと。例外は一つだけ。
 同じ偽神細胞を持つ存在……『偽神化』したモノの攻撃だけは通用するんだ」
 ストームブレイドであれば、その力に対抗することができる。
 しかし、そうでない猟兵はどうすればいいのだろうか?

 クインにとってはそこが悩みどころ……というより、苦慮している点らしい。
「もちろん、対処法はあるよ。ソルトレークシティで手に入れたこれを使えばいいの」
 そう言ってクインが見せたのは、薬液が入った一本のシリンジである。
「これは『偽神細胞液』。これを打ち込めば、ストームブレイドじゃなくても、『偽神化』してデミウルゴスに攻撃を通すことが出来る……ん、だけど」
 クインは表情を翳らせた。
「……偽神細胞を打ち込んだオブリビオンがどうなったかは知ってるよね。
 ユーベルコードを使うたびに、自壊していくレベルの強すぎる力……。
 それは、クインたち猟兵でも同じ。拒絶反応が激しすぎて、もしかしたら」

 ……命を落とす危険すらある。
 クインはためらいがちにそう言った上で、シリンジを懐にしまった。
「もしみんなが戦いに行くなら、回収された細胞液を必要なぶんだけ渡すよ。
 あくまで倒すべき目標はフルスロットル・ヴォーテックス、ではあるけどね。
 ここでデミウルゴスを倒せれば、それはものすごく有利になれるのも確か。
 だから、どうするかはみんな次第。クインがお願いしたいことはひとつきり」
 少年は困ったように笑う。
「生きて、帰ってきてね」
 グリモアの光が猟兵たちを待つ。
 その光へ一歩近づいた(One-step close)者を待つのは――決死の戦場だ。


唐揚げ
●プレイングボーナス
「偽神化」し、デミウルゴスを攻撃する。

 というわけで、対有力敵シナリオ第三弾です。
 プレイング採用は無理のない範囲でやっていきます。ご参加お待ちしています。
533




第1章 ボス戦 『デミウルゴス』

POW   :    デミウルゴス・セル
自身の【偽神細胞でできた、変化する肉体】が捕食した対象のユーベルコードをコピーし、レベル秒後まで、[偽神細胞でできた、変化する肉体]から何度でも発動できる。
SPD   :    偽神断罪剣
装備中のアイテム「【偽神断罪剣(偽神細胞製の大剣)】」の効果・威力・射程を3倍に増幅する。
WIZ   :    デミウルゴス・ヴァイオレーション
自身が装備する【偽神断罪剣(偽神細胞製の大剣)】から【強毒化した偽神細胞】を放ち、レベルm半径内の敵全員にダメージと【死に至る拒絶反応】の状態異常を与える。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

リア・ファル
激痛に苛まれようと、この胸の裡で叫ぶ声は衰えることも無く
今を生きる誰かの明日の為に、理不尽に抗えと叫んでいる

この身は技術と祈りの果てに生まれた、電脳の神と似て非なるモノ
たとえ全てを救えずとも、この手の届く限りは手を伸ばす

自らの力と、偽神細胞の力を束ねるように、掌へ武器を召喚する
【最高神の権能・活殺光双刃】

髪色を赤に輝かせながら、神棍で攻める
(カウンター、全力魔法、鎧無視攻撃、浄化、切り込み、なぎ払い)

過去の徒には終わりを
彼へと届けられた祈りには安らぎを

決して己は神ではないと、そう知りつつも
できる事を、するんだ
明日に向かって



●己は人でも神にも非ずして
「――ッ!!」
 細胞液を打ち込んだ瞬間、リア・ファルはすさまじい激痛に声を上げようとした。
 けれども、悲鳴は上がらない。あまりの痛みに発生器官がひきつったせいだ。
 電脳体だろうと関係はない――デミウルゴスの偽神細胞はそういうものである。
「呆れたものだな。そんなものを使ってまで、俺を殺すつもりなのか」
 デミウルゴスは苦しみ悶えるリアの姿に、顔を顰めた。
「ああ、だがそれでいい。俺がお前を殺すか、お前が俺を殺すか……。
 どちらでも構わない。この祈りが終わるなら、どちらであろうとも!!」
「……祈り、か」
 リアは長く重たい吐息ののちに、絞り出すような声音で言った。
「声なら、ボクにも……聞こえているよ」
「……ならばわかるだろう。その自分勝手さ、理不尽さ、そして無益さが」
 デミウルゴスは偽神断罪剣を巨大化させ、掲げた。
「叶わぬ願いを押し付けられる苦しみを! お前も神ならざるモノならば!」
「……ああ、たしかにボクは……電脳の神とは似て非なるモノ、さ……」
 リアはうなだれたまま動かない。デミウルゴスが断罪剣を振り下ろす!

 ……その刃が、リアの首を刎ねることはなかった。
「――けれど」
 赤く変じた髪の隙間から、リアの瞳がデミウルゴスをにらみつける。
 掌から生み出された光の刃が、断罪剣を受け止め、拒絶していた。
「たとえすべてを救えずとも、ボクは……この手が届く限りは手を伸ばす……!」
「な――」
「ボクは! キミとは違うッ!!」
 リアは断罪剣を跳ね除け、神棍を振るった!
 ありえぬはずの意気に気圧されたデミウルゴスの胴体を、光の刃が真一文字に斬る。血飛沫!
「何故だ、何故……叶えることの出来ない祈りを押し付けられて、なぜ怒りではなくそんな力を湧き出させることが、出来る……!?」
「今を生きる誰かの明日のために。理不尽に抗え。それが、ボクの胸のうちに響く声だ」
 苦痛は消えず、渦のようにリアを包み込んでいる。
 それでも彼女は屈しない。意志の炎を髪色に現して、立ち上がる。
「キミに終わりを。キミに届けられた祈りに安らぎを、そして――」
 いまやその双眸は、神棍と同じく、希望という光に輝いていた。
「終わりに抗うこの世界に、明日を……取り戻してみせる!」
「……理解、できん……何故だ……何故……!!」
 その断絶こそが彼らの天敵たる所以で、彼女らの差を示すものである。

大成功 🔵​🔵​🔵​

カタリナ・エスペランサ
魔神も偽神も大差は無いわ
いずれにせよ救済には程遠い神紛い。宿す爆弾が一つ増える程度、今更躊躇するのも馬鹿げた話ね

偽神細胞を摂取。不純物の混入に激昂する魔神の魂も敢えて《封印を解く》事で強引に身体感覚のバランスを取り《ドーピング》制御
強化した《激痛耐性+気合》で《継戦能力》を維持
変異した真の姿は黒く染まり、翼や尾は悪魔のような形状に歪んで。

敵の攻撃は《限界突破》した《第六感+戦闘知識》で《見切り》先読み、《空中戦》の三次元的な機動力を活かし回避または《武器受け+受け流し》対処
私の攻め手は【閃紅散華】
纏う調律の紅雷による自己《ハッキング》で綱渡りのコンディションを維持
9倍速の斬撃と蹴技を叩き込むわ



●神に魔も偽も大差なく
 神のまがい物たる己に、救済などあり得るはずもなし。逆もまた然り。
 カタリナ・エスペランサは躊躇なく偽神の破片を己に取り込み、構えた。
 "不純物"の混入に、己に宿りし魔神の魂が憤怒の意志を示す。
「お前も死を厭わないか、猟兵というのはみんなこうなのか……?」
「宿す爆弾が、ひとつ増える程度……いまさら躊躇するのも馬鹿げた話よ……!」
 カタリナは荒れ狂う魔神の力をあえて自由にした。
 そうすることで、暴れ馬をロデオさせるように拒絶反応の両輪のスピードを合わせ、結果的に身体バランスという天秤を整えたのである。
 翼や尾は根本からじわじわと黒に染まる――その姿はまるで悪魔のよう。
「殺してほしいのでしょう? なら望み通りにしてあげるわ」
「黙れ、黙れ黙れ黙れ……殺し尽くすのは、俺だ……猟兵!!」
 黒の偽神と、黒の神紛い。
 神ならざるふたつの黒が、旋風となってぶつかり合う!

 荒れ狂うふたつの力の激突により、大気が裂けて地は砕けた。
 一合ごとに砕けた地面の土くれが煙めいて吹きすさぶなか、馬鹿げた速度で振るわれる断罪剣の斬撃を、カタリナは脅威的な動体視力で先読みする。
 偽りの神とは思えぬ暴威――否、神たれと創られた贋物ならばこそ、か。
 救いを求める亡者たちの気持ちも理解出来よう。だがそこに堕するつもりはない。
「"もどき"にも上には上がいるということ……見せてあげるわッ!!」
 カタリナはさらに力を解き放ち、紅雷の戒めで己の魂を鎧った。
 自らの身体と心を意志の力で改竄するという、一歩間違えれば自壊必至の無茶で強引に綱渡りを維持し、最高速でデミウルゴスの頭上を取る!
「……!!」
 デミウルゴスは断罪剣を盾めいて掲げて防ごうとした。しかし、遅い。
 そしてカタリナのほうが圧倒的に疾い。瞬きの間に叩き込まれる無数の斬撃、そして蹴撃!
「がはッ!!」
 偽神化したカタリナの攻撃は、かりそめの守りをたやすく打ち砕く。
 祈ることも、祈られることも拒んだ孤独な贋物の戦いは、どこまでも寒々しい。
 この力でただ敵を打ち倒すことしか出来ないその不自由さこそが、彼らの哀れさを示していた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

鳴宮・匡
何も聞こえなければ痛くない、と思ってた
悲鳴も怨嗟も呪詛も……救いを求める声も
銃声が浚ってくれたらいいって

かつての“凪の海”――命の音ひとつない静寂は
そういう、自分の弱さだった

偽神化して戦いに臨むよ
銃には“影”を纏わせる
どうせ長く戦いは続けられない
反動を呑んでも、最初から全力で行くべきだ

剣の射程と思うべきじゃないな
間合いは慎重に見極める
幸い“人型”だ
基本的な動きはよく知ったパターンのはず
しっかり見切って躱しながら
僅かな間隙を縫って、こちらの攻撃を当てていく

耳を塞いでしまえないなら、全て消えてしまえばいいって
その気持ちは理解できてしまうけど
仮に世界の全てが静かになったって
結局、救われやしないんだよ



●静寂を抜けた先に
 命の音ひとつない静寂。その孤独と寒さを、鳴宮・匡はよく知っている。
 何もかもを銃声で消し去る……それは楽な道だが、何も生まない虚だ。
 現に、人間性のほとんどを失い、拾い上げてきた己がそれを証明している。
 憐憫はない。ただ、すべて消え去ってしまえという気持ちは、理解できた。

 ゆえに、と言えるほど、匡に"らしい"情動はない。
 ただ彼は、偽神化による拒絶反応と、それに伴う死を恐れはしなかった。
 死線など何度も潜ってきた――それもある。戦略的判断も。
「……仮に、世界のすべてが静かになったとしても」
 シリンジを投げ捨てる。痛みが全身を駆け抜け、脳が悲鳴を上げる。
「結局、救われやしないんだよ。……終わることもないんだ」
 匡に踏み越える決意をさせたのは、そんなわかりきった答えがあるからで。
 デミウルゴスは獣のように吠えて、彼の言葉を否と拒んだ。
「知ったことか! なら、俺にこの祈りの渦を抱え苦しめというのか!?」
「そうは言わない。お前をそこから救ってやる、なんてことも」
 影を纏った銃を構える。断罪剣がごう、と風を切った。
 筋肉の躍動からその動きを読んでいた匡は、刃先ギリギリのところを躱す。
「とっくに"終わっている"ものを、あるがままにするだけさ」
 オブリビオンとは過去の残骸であり、フォーミュラとて例外ではない。
 デミウルゴスはすでに死という停滞に到達している――おそらくは最初から。
 だから、あるべきものをあるべき場所へ還す。
 骸の海という場所へ。慈悲も容赦もなく、だが理解と共感だけは乗せて。
「殺してやる、殺して殺して殺し尽くす……お前のその銃声も!」
 狂った偽神の姿は、匡にとってのある種の鏡像であり、カリカチュアだ。

 ゆえに、見える。
 ゆえに、わかる。

 どう殺そうとするのか。
 どう消し去ろうとするのか。
「踏み越えさせてもらうぜ――俺は、お前みたいに立ち止まるつもりはないんだ」
 偽りの"凪"を認識し、理解し、その上で明日に歩むことを決めた匡。
 彼の眼は澄み渡り、やはり凪いでいて、だが停滞とは異なる色を持つ。

 影をまとう弾丸が、嵐のような力を宿してデミウルゴスを貫いた。
 無敵であるはずの偽神を、無敵でないはずの弾丸が貫く。
「俺が……間違っているとでも、言うのか……?」
 答える者はいない。縋るだけの祈りは、彼に答えをもたらさない。
 ……その答えは、とうに示されているというのに。残骸にはわからない。
 きっと己が"人間"であったなら憐れんだのだろう。匡は、客観的にそう思った。

大成功 🔵​🔵​🔵​

鷲生・嵯泉
其れしか手立てが無いと云うのなら使うまで
死を恐れぬとは云わん――だが。まだ其の咢に捕らえられる気は無い
身を苛む痛苦、気の狂わんばかりだろう其れに抗う
飲まれる訳にはいかない、飲まれてなるものか――必ず、帰る為に

逸捨煎離――変生を以って成さん
こみ上げる血反吐を吐き捨て、刀を握る力が落ちれば手に括り付け
脚が砕けようとも決して膝は付かん
五感で得うる情報に第六感重ね、戦闘知識を以って計り
攻撃方向と起点を見極め、カウンターの衝撃波で相殺すると同時に隙を抉じ開け
ずらし重ねる斬撃で狙うは目・首・心臓・腹の致命4点

望まぬ偽りの神、呪い続ける永遠の祈りと願い――
安心するがいい。此れでもう、殺さずに済む
疾く、潰えろ



●今はまだ
 気が狂うほどの苦痛とは、これのことを云うのだろう。
 嵐だ。痛みという名の嵐が、鷲生・嵯泉の全身で、頭蓋の中で渦巻く。
 意志力をもってしても、肉体の生理的反応は殺しきれないものである。
 喉はひきつり肺が悲鳴をあげ、視界が明滅し、断絶と覚醒を繰り返す。
 手放せば楽になる。永遠の闇が静寂という安寧をくれる――甘やかな死を。

 否。
「まだだ」
 今日は、この瞬間は、その時ではない。
 恐れがある。逃げ出してしまいたいという弱さも。だが。
 まだ、その咢に捕らえられる気はない。いや、呑まれてはならない。
 嵯泉には、帰る場所があるのだから。

「痛みを背負い、心身を変生させ、それでも俺に抗うか、俺を殺そうとするか」
 デミウルゴスは怒っていた。何に? それは奴自身にもわかるまい。
 奴は死を求める。静寂が訪れてくれるなら、自らの死とて受け入れよう。
 ならば猟兵の刃を、燃える嵯泉の獄炎を受け入れるのが必然である。
 されど、偽神は憤怒とともに剣を振るう。断罪という名を与えられた傲慢の証を。
 偽神ゆえに、そうせざるを得ないのか――無論それはある。
 だが、それだけではない。憤怒の理由は残骸としての本能も宿している。
 それだけでもない……何が己を突き動かす。何故にこれほど苛立つ?
「オオオッ!!」
 血反吐吐き捨てる嵯泉に向けて贋物は吠え、剣を振るった。
 避けそこねた剣戟が嵯泉の足を砕く。痛みに痙攣する掌から刀が零れ落ちかけ、嵯泉は無理矢理に手にくくりつけ、膝を突こうとする己の身体を強引に縫い止めた。
「まだだ」
 まだ倒れぬ。
 まだ諦めぬ。
 まだ、死なぬ!
「猟兵――お前は! なぜそこまでして神を殺そうとする!!」
 なぜ、そこまで苦しみ、痛めつけられ、縋り付くようにして闘うのか。
 疑問。それこそが怒りの本質であり、デミウルゴスを戦わせる理由。

 嵯泉は言った。
「理由など、どうでもいい」
 剣戟が先にあり、贋物の無敵であるはずの肉体に獄炎の疵跡を刻み込む。
「お前はただ、疾く潰えよ。ただそれだけだ。それだけで、いい」
 永遠の祈りとねがいに呪われる必要も、もはやないのだと。
 偽神は痛みを識った。臓腑を焼き尽くす筆舌に尽くしがたい獄炎を。

 ――なのに、何故だろうか。
 苦しいはずのそれは、同時に穏やかで暖かくもあったのだ。

成功 🔵​🔵​🔴​

ルドラ・ヴォルテクス
◎心情
昏い慟哭が聴こえた、嘆きと苦痛に満ちた、救済を求める声。
嵐の剣が、安らかな尊厳ある終わりを齎らす。

【無終の円環アーディシェーシャ】
断罪剣の偽神細胞、あれはまさしく、生あるものを呪う力。
その呪い、俺が引き受けよう【アーディシェーシャ】、世界蛇の呪縛は全てを戒める。UCもその例外ではない。

UCを封じ込み、後はお互いの力と技量、魂の戦い。
限界突破し、チャンドラーエクリプスを一刀の大剣とし、断罪剣と偽神細胞を封じる間、剣戟の一閃を覚悟と闘争心、最後のリミッターを超えて、打ち込む。

デミウルゴス、安らかに眠れ。
神に非ずとも、ヒトに非ずとも、魂の平穏までは誰にも許されたものだから。

(アドリブ連携OK)



●生あるものを呪うならば
 昏い慟哭だった。
 嘆きと苦痛、絶望と怒りに満ちた、救済を求める声が。
 縋りつかれ、許しと終わりを求められる者自身が救いを求めていたのだ。
 
 ルドラ・ヴォルテクスは、怒りも殺意も、憎悪も抱きはしなかった。
 なぜなら彼は嵐の力、偽なる神の力を宿すストームブレイドである。
 ある意味で根源たるデミウルゴスを、憎める道理があろうか。
「その呪い、俺が引き受けよう――この無終の円環(アーディシェーシャ)を以て」
「……!?」
 デミウルゴスは、見えざる波紋が己を捉えたのを感じた。
 断罪剣に目に見えた変化はない。されど、担い手たる偽神にはわかる。
「俺の偽神細胞の力を、封じ込めたというのか……!?」
「お前が生あるものを呪うならば、俺はその呪いを受け入れ、そして止める」
 ルドラの表情は、まるで大悟した聖人のように穏やかなものだった。
 一体一体がフォーミュラたる、フィールド・オブ・ナインに相対しているものとは思えないほどだ。
「それでもなお俺を殺そうとするなら――あとは、力と技量、魂を削り合うのみ」
「……猟兵……!!」
 デミウルゴスは死を求める。だが同時に殺戮ももたらす。
 その矛盾こそが過去の残骸たる証明であり、贋物の神は狂っていた。
「俺を殺してみせろ――殺してくれ、猟兵!」
「いいだろう」
 ルドラは一振りの大剣を構えた。空気が張り詰め――ふたつの嵐が激突する!

 渦巻き対手を吹き飛ばそうとするふたつの暴威は、まさに渦巻く嵐。
 偽神細胞の侵食能力がなくなろうとも、その力自体が脅威的である。
「オオオオオッ!!」
「デミウルゴス……!」
 されど、偽なる神の猛打を、ルドラは真正面から受け止めていた。
 否、受け止めるどころか、一合ごとに拮抗し、そして跳ね除けつつある!
「安らかな眠りをくれてやる。神に非ずとも、ヒトに非ずとも、魂の平穏は誰にも許されたものなのだから……!」
「ならば俺を殺せ。殺してみせろ! 殺してくれ! 殺してやるッ!!」
 目を血走らせてデミウルゴスは叫ぶ。ルドラは憐憫の表情を浮かべた。
 なんたる力。なんたる憎悪、なんたる狂気――しかし!
「その歪んだ怒りでは、俺を止めることは……出来ん!!」
 ついに大剣は傲慢なる断罪を拒み、雷刃が嵐を真っ二つに裂いた。
 莫大な力の奔流が荒れ狂い、ふたりの周囲に竜巻めいた疵跡を残す。
 吹き飛ばされ倒れるのは贋物の神であり、終末を覆す剣は雄々しく佇む。
 どちらが優れ勝ったのか――それは、言葉に示すまでもない。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ペイン・フィン
こんにちは

自分は、ペイン・フィン、という
指潰しという、拷問具で、怨念喰らい、だよ
負の感情……、苦痛とか、絶望とか、そういうモノを喰らい、力に変える
そういう、存在、だよ

今回は、ね
貴方を、終わらせに来たよ

「偽神細胞液」を注射
そして、コードを、使用
自分の属性を、怨念の力を、反転
浄化の属性へと、変わる

……自分は、貴方がどんな存在だったのか、よく知らない
でも、ね
祈りに押しつぶされ、苦しんだその怨念と恐怖を
造られ、偽物の神として虐げられたその憤怒と憎悪を
救う力を持たず、無力だったその悲哀と絶望を
細胞の拒絶反応の痛みと一緒に
自分が、全部、食べていこう

だから、そう
貴方の痛みは、此処でお仕舞い、だよ

お疲れ様



●苦痛を喰らい、絶望を喰らい
「――こんにちは」
 シリンジを手にした青年が、ひとり。偽なる神の前に立つ。
 これから殺し合いをするとは思えないような、静かな挨拶だった。
「自分は、ペイン・フィン、という。指潰しという拷問具で……怨念喰らい、だよ」
「……人ならざる物霊。神の名を受けながら神ならざるモノ、か」
 デミウルゴスは、贋物とはいえ神であれかしと創られたモノである。
 ヤドリガミの本質を超越的な本能と洞察力で理解した。
「似ているな、この俺と。だがお前は、真の意味での神ではあるまい」
「……そう、だね。自分に出来るのは、負の感情を、喰らい、力に変える、だけ」
 神などと驕るつもりはない。所詮この身は、昏く血塗られた存在。
 ペインは拷問を嫌い、だが同時に歓喜を覚える。人間めいた矛盾だ。
「そんな、自分でも、出来ることはあるよ」
 ペインは――シリンジを、己の首筋に突き立てた。
「貴方を、終わらせることが」
 偽神細胞液が体内に取り込まれ……苦痛と絶望が、その魂を浸した。

 ペインは、その名の通り、苦痛を食らうもの。
 与えられるのが己とて、それは変わらない。ゆえに彼は耐えられる。
 ……否、むしろ偽神細胞の拒絶反応は、ドーピングめいてペインの力となる。
「吹き飛び、消え去れ。猟兵ッ!!」
 怒り狂う偽神の断罪剣が、嵐めいてペインを消し飛ばそうとした。
 されど見よ。ペインは真っ向からその力を、刃を、受け止めてみせたのだ!
「なんだと?」
「貴方は、祈りに押し潰され、苦しんできた」
 ペインは静かに云う。
「その怨念と恐怖を。造られ、虐げられたその憤怒と憎悪を――」
 刃は、押し込めぬ。むしろ押し返されている……!?
「救う力を持たず、無力だったその悲哀と絶望を」
「……!!」
「自分が、全部、食べていこう。貴方の、痛みを」
「俺は……俺は!」
 デミウルゴスが真に無慈悲で邪悪なる性を持つならば、そんな苦しみはあるまい。
 救済出来ないということは、救済をしようとする心があるということ。
 にも関わらず、殺戮という終焉をもたらそうとするのが過去の残骸たる歪み。
 それをすら、ペインは喰らい、奪い、終わらせようというのだ。
「――お疲れ様」
 紙飛行機が流星めいて飛び回り、デミウルゴスの絶望を切り裂く。
 与えられるものは暖かな安寧。死という、甘やかな静寂と終わりへの道標。
 デミウルゴスは叫んだ。おそらく奴は、苦悶と怒りの絶叫をあげようとした。
 ただ実際に響いたのは……もっと静かで、末期を受け入れた一匹の獣のいななきめいた、荒々しくも穏やかなものだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

穂結・神楽耶
――……少しだけ、あなたが羨ましい。
だって声が聞こえるんでしょう。
助けてって祈られるのでしょう。
それをあなたが望まないなら。
苦痛しかない旅路は終わった方が良いのでしょうね。

燃え尽きるのも、焼け焦げるのも、灰と化すのも慣れた苦痛。
苦痛に塗れた顕現体ごと燃やすことに何の躊躇いがありましょうや。

――神焔拝領、結びは此処に。

けれど燃やすべきはあなただけ。
願われて作られて、けれどそう在ることを望まなかった偽物の神様。
あなたを形作る偽神細胞を、同じ力を得た焔で以て焼き尽くしましょう。

あなたは願う側のひと。
ならばその祈りを叶えるのは神様の役目でしょう。
それが偽物の、成り損ないでも。
救われないより善い結末を。



●願うもの、願われるもの
 ほんの少し。
 ちろちろとはかなく燃える種火のような、少しだけの羨望があった。
(声が――「助けて」という声が聞こえて、祈られるなんて……羨ましい)
 穂結・神楽耶は、神ではない。
 ゆえに、どれだけ"願おう"と、"声が届く"ことはない。
 自ら"救い"取ろうと手を伸ばし、けれど届かず、失敗した出来損ないには。
 誰の声も届かないし、祈られることも、縋りつかれることもない。
 ……そうしてくれるはずのものは、みんな、炎に消えてしまったのだから。

 痛みには慣れていた。
 細胞液のもたらす苦痛も、炎に焼かれ尽きるのも、飽きるほど繰り返した。
 寿命を代償に燃える破滅の焰は、無敵であれかしと願われた贋物をも焼く。
 揺らめく焰は、その身を構成する偽なる神の因子を宿すがゆえに。
「ぐ、ああああ……! お、俺の体が、臓腑が、燃えている……!!」
 デミウルゴスは苦しんだ。
 その身体がめきめきと変異し、破滅の焰を喰らい吸収しようとする。
「出来ませんよ。なぜならこの焰は、あなたを形作る"それ"と同じもの」
 結びは此処に。終わりをもたらす神器は此処に。
 燃え盛る一撃が、変異した肉体を斬れば、顎は閉じられることなく衰滅する。
「ああああアアア……ッ!!」
「あなたは願った」
 同じ焰に焼かれ、焦げて、炭化していく。出来損ないふたつの身体が。
「ならばその祈りを叶えるのは、神様の役目でしょう」
「……俺と同じ、偽物が……何を言う……!!」
「ええ、そうです。わたくしはあなたと同じ。所詮は偽物の、成り損ない。
 ……苦痛しかない旅路に殺戮を振りまいてきたあなたと、何も変わらない」
 苦痛から逃げるために、殺し続けた彼と。
 救うことも出来ずに、後悔を抱えた己と。
 救えない贋物に何の意味があろう?
 されど願いは届く。届いてしまう。そこに在り続けてしまう――ゆえに。
「救われないより、善い結末を。せめて、この手で」
 叶えられないとわかっていてなお、出来損ないは手を伸ばしてしまう。
 その愚行が苦痛と後悔を増すとわかっていても、何度でも、いくらでも。

 まるで人間のように、何度でも。

大成功 🔵​🔵​🔵​

唐桃・リコ
アドリブ、アレンジは大歓迎

「偽神」?怖くねえ
自身に突き立てれば、
オレの中の獣が嬉しそうに吠える
なあ、こんなとこで負けてらんねえんだ
何もかも利用して、力を得て
オレは大切なものを、誰からも奪われないだけの力を得る!!

全力の【Howling】!!
相手の動きを止めきれなくても、懐に飛び込んでナイフで切り裂いて

命を落とすのなんて怖くねえ
自分を失うことも怖くねえ
それで奪われる方が、オレは怖え!!

人狼の、獣の力が溢れ出る
理性も全部吹っ飛びそうになる
痛みで何とか耐えて
オレは敵を倒す!!!

うるぅぁあああ!!!!
どいつもこいつもオレの力になれ!!



●己の中の獣を解き放ち
 喪失を恐れはしない。
 唐桃・リコが本当に襲われるのは、"奪われる"ことだ。

 己の大切なものを、ひとを、誰かに奪われる。
 それこそが何より恐ろしく、そのためならリコは躊躇しない。
「なあ、こんなとこで敗けてらんねえんだ」
 どくん、と心臓が強く拍動した。
 細胞液が血管を駆け巡り、壮絶な苦痛がリコの脳と全身の神経を襲う。
「……グ、ァ……あぁア……!!」
 獣(じぶん)が、吠える。筋肉がびくびくと痙攣し、瞳孔が散大する。
「うるぅあああああああッ!!」
「自ら獣に堕してまで、俺を討つか……いいぞ、俺を殺してみせろ……!!」
 贋物の神は尊大に言い、偽神断罪剣を構えた。
 死を求めながら、死を撒き散らす。その在り方自体が歪み矛盾している。
 オブリビオンとはそういうものだ。だが、リコにはどうでもよかった。
「誰も、何も――奪わせやしねぇえええッ!!」
 出来損ないの神と、出来損ないの獣が、真正面からぶつかりあった。

 巨大化した断罪剣は、いわば天地を切り分ける曙の神剣に似る。
 振るえば剣風吹きすさび、対峙するものを上と下あるいは右と左に分かつ。
 一撃必殺という言葉を具現したような刃を、リコは伏せて、あるいは跳んで躱す。
「ぐるるるッ!!」
 噛み締めた牙の間から猛獣めいた吐息を漏らし、喉を鳴らし、吠える。
 人とは思えぬ――事実、もはやそうではないが――速度の俊敏な襲撃。
「断罪剣を躱すだと……!」
 咆哮がデミウルゴスの肝を冷やした。
 見開かれた桃色の……いや、もはや血に染まった眼光が神を射竦める。
「殺す――!!」
 デミウルゴスの苦痛を解き放ってやる、そんな殊勝な考えはリコにはない。
 ただ、敵を倒す。奪われる前に、命を奪う。それだけのこと。

 生きるために喰らい、殺す獣のように。あるいはそのものとして。
 純化された牙は、人でいられる安寧を犠牲にその顎を偽神に突き立てた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

カイム・クローバー
(シリンジを手の中で弄ぶ)
造られた偽物の神。皮肉な事に理解できる苦しみだった。
望んで手にした力じゃない。永劫続くだろう頭に響く苦しみ。殺してくれという望み。良いぜ、終わらせてやる。
その依頼――便利屋Black Jackが請け負った。

シリンジを使う。
二丁銃で銃撃。【クイックドロウ】で銃弾に紫雷を纏わせたモンだ。銃撃を撃ち込みつつ、魔剣を顕現。斬り合いを挑むぜ。
無敵の邪神サマと斬り合えるとは嬉しいね。名前にも箔が付く。
【怪力】を使っても有利とは行かないだろうが。それでいい。
厄介なモンでね。不利にならないと、このUCは真価を発揮しないのさ。

人間なんてゴミのように踏み潰せるアンタだ。
俺がどうして死んでないのか、疑問だろ?言っとくが、俺が猟兵だからじゃないぜ。俺には【覚悟】がある。
アンタを止める覚悟。世界を救うなんざ俺には荷が勝ち過ぎてる。
そんな大層な話じゃない。俺はアンタの望みを叶える為に此処に居る。
瞬間的に真の姿を晒して【串刺し】。
もう良いだろ?アンタは何も悪くねぇよ。だから、ゆっくり眠りな。



●理解できるからこそ
 オブリビオンの苦しみを、理解……できてしまう。
 こんなに皮肉な話があるだろうか。カイム・クローバーが物思いに耽る。
 望んで手に入れたわけでもない力。
 永劫に続くだろう、頭に響く苦しみ。
 殺してくれ――予兆の中で、奴が呻いた言葉。

 何もかもが、カイムには理解できる。
 彼は手の中で弄んでいたシリンジをぐっと握りしめ、顔を上げた。
「いいぜ、終わらせてやる。その依頼――"便利屋Black Jack"が請け負った」

 そんなカイムの言葉に、デミゴルウスは茫洋としたままの面持ちで云う。
「なら、"それ"を打ち込め。そして、俺の無敵を破ってみせるがいい」
 カイムはフッ、と笑う。これから死ぬかもしれない男の表情には思えない。
「こりゃどうも、ご丁寧に」
 そう言って、カイムは躊躇なくシリンジを己の首に突き立てた。

 偽神化による莫大なエネルギーにより、カイムの全身から雷光が溢れる。
 BLAM! BLAMN!! デミウルゴスは断罪剣を無造作に振るい、弾丸を弾く。
 防御を取るということが、すなわち攻撃が通用することを証明していた。
「違うだろう。お前が望むものは――」
 言い終わるより早く、電光を後に引いて魔剣が振り下ろされる。
 がぎん!! と、天地を砕くかのようなすさまじい轟音が響き渡った。
「ああ、そうだ。無敵の神サマと斬り合いたくて仕方なくてよッ!!」
「それでいい」
 ガギ、ガギンッ!! ガガガガガガッ!!
 めくるめくスピードで鋼が打ち合う。まるで恋人の啄むキスのようだ。
 もっとも互いの間に横たわるのは熱情などではない。冷徹な殺意だけ。
 刃先は熱く、だが心は冷たく、カイムはひたすらに剣を振るう――殺すために。
 その内側、魂の奥底には、どんな稲光よりも輝き燃える闘志を秘めて。

 はたして、両者の撃ち合いはどれほど続いたか。
 デミウルゴスは顔を顰める。訝しんでいるのだ。
 なぜ、この猟兵は、ここまで己の力についてくることが出来る?
「不思議だろ? 人間なんてゴミのように踏み潰せるアンタだもんな」
 なぜ、この猟兵は、まだ死なずにこうも不敵に笑っている?
「俺にあってアンタにないものを、教えてやるよ」
 出し抜けに、カイムが消えた。デミウルゴスは虚を突かれる。
 光学迷彩めいたユーベルコード? 否、違う……ミスディレクション。
 カイムは、一瞬で身を低く這うほどに屈み、視界の盲点を突いていた。
 いわば今の彼は、解放の瞬間を待つバネのようなものだ。

 稲妻が爆ぜた。
 瞬間的に真の姿を晒したカイムが、爆発的なエネルギーを解き放ったのだ。
「世界を救うなんざ、俺には荷が勝ちすぎてる」
 遅れて音が駆け抜け、大気を突き破る。斬撃が大地を深々と抉る。
「がは……ッ」
「俺には覚悟がある」
 振り返るカイムの表情は、相変わらず憎たらしいほどに爽やかだった。
「アンタを止めるっていう、覚悟がな」
 偽物であろうと、本物であろうと。
 神ごときでは、彼の歩みを止めることは出来ない。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アヴァロマリア・イーシュヴァリエ
「お兄さんは、神様にされちゃったんだね。
祈りを聞いて、手を伸ばしてあげられるようにって。
でも、声は聞けてもそれ以上は出来なくて。
なのに声は止まなくて。何も出来ないのが辛くて嫌になっちゃったのかな。
もし助けられる力があったら、助けに行ったのかな。

マリアもね、声を聞いた気がするの。助けてって声がきっとした。だから、此処にも来たんだよ。偽神細胞っていうの、すごく痛いけど……こうしないとお兄さんに届かないみたいだから。

ねえ、助けてほしいのは、お兄さんなの?」

痛いけど、UCで本当の気持ちを聞いてみるね
祈りに応えたい気持ちはなかったのかな
その苦しさは、応えられない自分が嫌だからじゃないのかな
本当に、殺してほしいのかな

全部本当なら、お兄さんには、何の痛みも生まれない。
マリアは、勝てない。でもせめて、お兄さんが少しでも楽になれるように、手を繋いで、祈るね。
オーバーロード、だっけ。限界突破したマリアなら、お兄さんの苦しさを少しでも浄化できるかな



●もしも助けられたとしたら
 こんな痛みは、ついぞ味わったことがなかった。
 身体の内側に火箸を差し込まれて、ミリ単位でじっくりとこそがれるような。
 あるいは、煮え立つ溶岩が血管の中を駆け巡っているかのような。
 言語化しがたい苦痛と負荷が、アヴァロマリア・イーシュヴァリエを襲う。
「お兄さん、は……」
 その痛みの中で、アヴァロマリアはとぎれとぎれに言った。
「神様に、されちゃったんだね……祈りを聴いて、手を、伸ばしてあげられるように、って……」
 けれど、声を聞けたところで、デミウルゴスには何も出来ない。
 ゆえに偽物の神。ただ偶像として在り続けることしか出来ないモノ。
 それでも祈りは止まず、声は消えず、ただ心を鑢のように削っていく。
 ……ちょうど、この終わらない苦しみが、全身を内側から削いでいくように。

「お兄さんは、もし……助けられる力が、あったなら……」
 マリアは言いかけ、しかし、やめた。
 デミウルゴスのどこまでも虚無的な瞳を見れば、答えは明らかだった。
 そんなifに意味はない。何も出来なかったからこそ、贋物は贋物なのだ。
 "もしも"を叶えられるのは神だけで――過去は、変わらないのだから。
「俺を殺してみろ、猟兵」
 刃を担ぎ、デミウルゴスは言った。
「さもなくば俺が殺す。子供だろうと女だろうと」
「……ねえ、助けてほしいのは、お兄さんなの?」
「――死ねッ!!」
 デミウルゴスは、容赦なく断罪剣を振り下ろそうとした。

 そう、振り下ろ"そう"とした。
 だが出来なかった――アヴァロマリアに止められたわけではない。
 彼女にそんな力はないし、たとえ真の姿に覚醒したとて出来るわけがない。
 攻撃についても同様だ。アヴァロマリアの攻撃は、そもそも贋物に通用しない。

 けれども。
「ぐ、が……あぁあああ……!!」
 剣を振り下ろそうとしたデミウルゴスは、祈るように両膝を突いた。
 アヴァロマリアの内側から溢れる光が、そうさせていた。
 痛みが体内を駆け巡る。デミウルゴスは為すすべもなく叫んだ。
 どうしようもない痛みと苦しみ、悲しみに、神に縋る哀れな弱者めいて。
「……祈りに応えたい気持ちは、なかったのかな」
「やめろ」
「その苦しさは、煩いからじゃ、なくて……応えられない自分が、嫌だからじゃないの、かな」
「やめろ……」
「――本当に、殺して……ほしい、のかな」
「やめてくれ……!!」
 デミウルゴスは叫ぶ。俺を殺してくれ、声など煩わしいだけだと。
 そのたびに、それ以上の絶叫をあげる。苦しさに、痛みに。
「……マリアが、祈って、あげるね」
 アヴァロマリアはデミウルゴスに手を差し伸べ、彼に触れた。

 その苦しさが、どうか少しでも安らぐように。
 痛みが、どうか少し手も晴れるように。
 あなたの終わりに、せめて幸あれと。
 神にすがるのではなく、偽物であれ救われてほしいと。彼のために。

 デミウルゴスは叫び続けた。
 いつのまにかそれは、苦しみからくる絶叫ではなくなっていた。
 神に赦され、救いを得た者の流す涙のように、溢れるように叫んでいた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ディスターブ・オフィディアン
第一人格で行動:Wiz
デミウルゴスとはグノーシスの徒にとっては、不倶戴天の敵
故に、勇んで来てみれば只の成れの果てであったか。まあ良い。
死にたいというならば、貴様一人で死んでいろ。

偽神細胞液を注入し堕天使のような真の姿へ

全力魔法のために力を溜めながら、敵の攻撃には鉤付きロープの反撃、見切りと残像で対処
拒絶反応である人々の祈りの声には怒りと共に応えます。

「無理だな、貴様らは決して救われぬ! 救いを求める先はオレではない!」
「願いがあるならば祝福しよう! 歩む意思があるならば、手を貸そう、だが。」
「救えはしない、オレも、誰も、神でさえも! 貴様たちの道を歩むのは貴様ら自身なのだから!」
「己の足で道を歩み、己の手で己を救え! 真に望む願いがあるならば!」
敵のUCに対してカウンターでワイルデストドリームを発動、太陽属性の核融合を生成し、偽神細胞を焼き尽くすとともにデミウルゴスへとたたきつけます。
「哀れな偽神よ、貴様の願いは叶い、道は尽きた。塵一つ残さず消えて失せよ」



●救済は訪れることなく
「デミウルゴス――その名に勇んで来てみれば、なんのことはないな」
 ディスターブ・オフィディアンは、落胆した様子で頭を振った。
「所詮は贋物、ただの成れの果てか。貴様にその名はいささか重すぎる」
「……なん、だと……」
「死にたいというならば、貴様ひとりで死んでいろ。贋物」
 跪くデミウルゴスを見下ろすディスターブの目は、どこまでも冷たい。

 だがいかに贋物なれど、無敵の守りは本物だ。
 ディスターブは躊躇なくシリンジを己に注入し、堕天使めいた翼を背負った。
 すさまじい痛みとともに、彼の耳に届くもの――それは、祈りを求める声。
「……これが貴様の云う「声」とやらか」
「そうだ。お前も苦しむがいい。魂を削られ、腐り果て、そして死ね……!!」
 デミウルゴスが仕掛ける。偽神断罪剣が水銀めいた速度で大気を裂いた。
 響き続ける祈りの声と苦痛、その2つを背負いこの斬撃を躱すのは至難の業!

 されどディスターブは、尋常の使い手ではない。
「オレは貴様とは違う」
 がぎん! と、断罪剣を弾いた。真正面から!
「なんだと?」
「そして聞け、声の主たちよ。祈ることしか出来ぬ者どもよ!」
 一転して攻めかけながら、ディスターブは叫んだ。
 救ってくれ。
 赦してくれ。
 助けてくれ。
 そんな声に、彼は己を見失うことなく、気高く、突き放すように返す。
「貴様らは決して救われぬ! 救いを求める先はオレではないからだ!」
「お前は……!」
「願いが在るならば祝福しよう! 歩む意思があるならば、手を貸そう! だが――」
 デミウルゴスは死の強毒を生み出し、刃とともに叩きつけた。
 ディスターブはこれを見切っている。刃と刃の打ち合いで生まれた火花が、膨れ上がる……局所的な疑似太陽のごとき輝きが、生まれる!
「己の足で道を歩み、己の手で己を救え! 真に望む願いがあるならば……!」
 光は、破滅となって毒を灼き、贋物を焼いた。
 ディスターブの歩みが止まることはない。彼は知っているからだ。
 祈りは何も生まない――何かを成し得るのは、己自身なのだということを。

大成功 🔵​🔵​🔵​

兎乃・零時
アドリブ歓迎

兎乃は知らない

『純化』が一部の純血クリスタリアンのみ出る症状だと
それが先祖返り薬で純血に兎乃が一時的に成った事で発現したと
『制御できぬまま一定数純化形態を使えば只の宝石に成り死ぬ』と

だが本能的に
制御しないいけない事を兎乃は本能的に理解した

以前はギリギリ耐え抑え込んだ
だが
偽神細胞液を打った影響で純化の深度が激しく増す
感情その物すら無色に成りそうな…

だ、めだ

紡いだ数多の想いの力
磨き上げた自分の魔術
制御の片鱗は見えた
だが
最後の一押しが足りなかった

…猟兵が【超克】へ目覚める前は

今まで積み重ねた全てを合わせたなら!
死ぬほど苦しかろうと!全てを飲み込んで!超えられる!!

ヘタレるのは俺様じゃねぇな
怒り吐き
パルへ帽子

いつも通りだ
無茶無理無謀知った事!
限界超えて!ぶっ飛ばすッ!



此レガ
此れが、俺様の超克

クリスタル・オーバーロード
神輝宝煌・超克ッ!

これは長時間維持出来ねぇ

だから最高の一撃をテメェにぶつけるぜ
デミウルゴス!

外装で攻撃弾きつつ懐へ
そして魔力と宝力全部込めた一撃を敵へ一気に叩き込む!



●最後の一歩を踏み越えろ
 兎乃・零時は、己の真価を、その裏に秘められた恐るべき代償を知らぬ。
 純化――彼が幾度となく、死闘で発動した力は、実は一種の"病気"に近い。
 クリスタリアンという、他に類を見ない種族のさらに特筆すべき一部の持つ症状。
 濁りなき純血のクリスタリアンだけが起こせる、ハイリスクな力なのだと。
 ……制御を誤れば、意思は消え、文字通りの宝石に化してしまうことさえも。

「ぐぅ、あ……ッ!!」
 零時は無様に地面を転がった。
 デミウルゴスは満身創痍。にもかかわらずその実力は健在だ。
 偽神断罪剣の一撃が、零時を吹き飛ばし、そして地に転がした。
「どうした、猟兵よ。お前たちではいくら力があろうと、俺の無敵は破れない。
 たとえお前が真の姿を晒したとて、無敵たれと造られた俺は……殺せないぞ」
「……う、るせぇ……」
 対抗手段はある。偽神細胞液を撃ち込むことだ。
 だが、零時は躊躇してしまっていた。本能的に恐れていたのだ。
 これまでは、ギリギリのところで純化の暴走を耐えていた。
 しかしここまでの強敵を相手に、力を開放すれば、おそらく――。
「……どうやら、終わりのようだな」
 デミウルゴスは躊躇しない。偽物とて神であれと願われたものである。
 酷薄な瞳で零時を見下ろし、そして断罪剣を振り上げる――!

 ここで、終わるわけにはいかない。
 生存本能が零時の身体を突き動かし、首筋にシリンジを打ち込んでいた。
 どくん、と心臓が拍動する。急速に力と痛みが溢れ、全身から光が溢れる。
 純化を……力を、制御できない。何もかもが光に呑まれていく。
 白でも黒でもない、透明な無色へ。物言わぬ輝くだけの宝石へと。

「……だ、めだ」
「!」
 その瞬間、零時の脳裏に、いくつもの思い出が駆け抜けた。
 苦しい戦い。
 仲間との憩いの時。
 辛く厳しい研鑽。
 だがどれも、「兎乃・零時」という個を構成するための、大事なパーツ。
「俺様、ハ……こんなところで、終わりヤ、しねぇ……ッ!!」
 最後の一歩を踏み越えろ。限界のその先、掴めぬ希望に一歩近づけ。
 命をチップに変えてこそ見えるものがある。零時の目が燃えるように輝いた!

「こいつ……!」
 デミウルゴスは反射的に、この子供を絶対に殺さねばならないと考えた。
 しかし剣が振り下ろされることなく、奴は己が地面と平行に吹っ飛んでいることを理解した。
(なんだと?)
 遅れて苦痛がやってくる――苦痛。然り! 己は痛みを感じている!
「ぐッ!!?」
 瓦礫に背中をしたたかに打ち付け、デミウルゴスは悶え苦しんだ。
「此れガ……此れ、が」
 そこに光があった。宝石ではない。これまでの零時とも違う。
「此れが、俺様の……超克(オーバーロード)だ」
 零時は拳を開き、握りしめる。力は全身、指先に至るまで充実していた。
「ヘタレるのは俺様じゃねぇ。いつも通り、限界を超えて――ぶっ飛ばすッ!」
 星が生まれた――そう錯覚するほどの光が溢れた。零時が地を蹴ったのだ。
 長時間の維持は不可能。ゆえに、最高最大最強最速の一撃で、決める。
「テメェにこいつをぶつけるぜ、デミウルゴスッ!!」
 断罪剣が振るわれ、しかし刃は無情にも弾かれた。
「お、おおおお……ッ!!」
 純化の力を己の支配下に置いた零時の、真祖の一撃。
 すべての間力を込めた拳が、無敵の守りを破り――贋物の神の真芯に、叩き込まれた!

大成功 🔵​🔵​🔵​

ユーザリア・シン
アイ・ハブ・コントロール
偽神細胞液、搭乗者へ投与…意識レベル低下、昏倒を確認
…私は彼女の装備として、復活しました
しかしユーザリア・シンは、当騎にほぼ完全な自律行動を許可していました
何故かと、幾度か演算しました
何故この聖女は、「私」に祈ったのか
何故この聖女は、「私」の祈りに応えたのか

――執鍵機関【伽藍の女王】、オーバーロード
我が名は偽神インカーナダイン
正しき祈りのかたち

デミウルゴス・セルへの対処は特にしません
むしろ何度でも発動させます、確かめるように
何故なら、彼が放つ限り、このユーベルコードは何の威力も発揮しない
これは、祈りが生み出す奇蹟
抗えと望む、幾千幾億の命が紡ぐ血の叫び

お前には聞こえた筈だ、祈りの声が
お前には背負えた筈だ、願いの声が

私は聞こえていたからだ、祈りの声を
私は背負うと決めたのだ、願いの声を

演算は成った
そうだ、私は、お前を否定する
お前という、私の可能性を拒否する
私は、お前のようには、ならない!

聖痕滅殺機関(スティグマ・ドライバ)を全身に励起
悲しき祈りよ
我らとともに
滅びて果てよ



 祈りでは、何も変えられない。
 殺すことも、壊すことも、奪うことも、倒すことも出来はしない。
 与えることも、満たすことも、生み出すことも、出来はしない。

 しかし、それでも人は祈る。祈りとはすべてを喪った者に赦された唯一の抵抗。
 何も出来ず変えられなくとも、誰でも祈ることは出来るのだ。
 そして、祈りそのものは何も生み出さずとも――そこから変わるものは、ある。

●ワンステップ・クローザー
 幾度、幾百、幾千、幾万――星の数ほど演算をしても、出ない答えがある。
『偽神細胞液、搭乗者へ投与……意識レベル低下、昏倒を確認』
 何故ユーザリア・シンは、"私"に祈ったのか?
『――執鍵機関"伽藍の女王"、超克(オーバーロード)』
 何故この聖女は、"私"の祈りに応えたのか?
『我が名は、偽神インカーナダイン』
 祈りでは何も変えられぬ。壊せもしないし生み出せもしない。
 そんなことはわかっている。わかりきっている。だが、それでも。
『私は、正しき祈りのかたち』
 それでも、"私"は此処に在る。ならば。
『過去を否定し、未来を肯定する者――骸を討つ牙なり』
 ならば"私"は、"私"が為すべきことをするまで。

「――あああああああ!!」
 デミウルゴスが吠えた。
「煩い、煩い煩い煩い……煩い!! 俺に願う、縋るな、赦しを乞うな!!」
 怒り。怒りがある。だがその怒りは誰に向けたものだ? 何に怒っている?
 途切れることなく祈りの声に?
 あるいは、祈るしか出来ない無力な魂に?
 それを聞き届けても、叶えることの出来ぬ己に?
「消え去れ、何もかも――俺以外のものは! すべて! 消え去れッ!!」
 偽神細胞が暴れる。インカーナダインを消し去ろうと。だが!
『――お前には聞こえたはずだ、祈りの声が』
 強酸毒を浴びても、深紅の装甲が濁ることはなかった。
『お前には背負えたはずだ、願いの声が』
 断罪剣と鋼がぶつかり合う。ひび割れ、押し負けたのは偽りの刃。
「何を云う!? 俺は偽りの神、贋物の存在! 俺にそんなことは出来ぬ!」
『それは、お前が諦めたからだ』
 拳と刃がぶつかり合う――断罪剣が、砕けた!?
「なんだと!?」
『私は聞こえていた。祈りの声が』
 インカーナダインが逆の拳を振るう。変異した神の肉体を、木田区。
「が……!?」
『私は背負うと決めたのだ、願いの声を』
「……は、ははは。そんなことに意味などあるものか」
 デミウルゴスは嘲笑った。
「お前も同じだ。お前は神ではない、所詮は俺と同じまがいものに過ぎぬ!」
『……』
「お前には何も変えられない。何も奪えず、生み出せず、何も為し得ない」
『……――ああ、そうか」
 インカーナダインは、唐突に理解した。

 幾万、幾億の演算に、意味はなかった。
 答えは最初から此処に在った。己が此処に居るのだから。
『私は、過去(おまえ)を否定する』
 ならば、ただ為すべきことを、成すのみ。
『お前という、私の可能性(かこ)を拒否する』
「無駄だ。お前は――」
『私は、お前のようには、ならない!』
 諦めこそが人を殺す。
 声に疲れ果て、言葉を疎み、願いを憎んで祈りを拒んで。
 その果てが残骸だというのならば、インカーナダインはそれを否定する。

『デミウルゴス。神の名を与えられた骸(もの)よ』
 声に宿るのは、怒りでも憎悪でも殺意でもなく。
『私はお前を否定する。そして、お前の苦しみをも、祈りとともに背負おう』
「何、を……」
『お前に終わりをもたらし、私は未来(まえ)へと進む』
 聖痕滅殺機関(スティグマ・ドライバ)、全身励起(フルブースト)。
 一歩前に踏み込み、近づく。その歩みは殺すためでも奪うためでもない。
『悲しき祈りよ』
 抱きしめるための一歩だ。
『――我らとともに、滅びて果てよ』
 そして聖痕が、昇滅の終わりをもたらす。

 救済――そんなものはありえない。
 デミウルゴスは、己の罪深さをよく理解している。
 悪びれるつもりも、悔いるつもりも、省みるつもりもない。
 己は"そういうもの"だし、"そういうもの"になったのだから。
 赦しなど乞わない。
 救いなど求めない。
 願いなど持たない。
 だから終わりの瞬間、デミウルゴスは悪辣に笑った。
 残骸はそうあるべきだ。それでいい。――これでいい。

 けれども。
「ああ――」
 破滅の掌は、母の愛のように暖かだった。
「俺は、終われるのだな……」
 そして瞼を閉じる。終わりはせめて暖かく安らかに。
 ……もはや骸の海へ沈むこともなく。ただ切々たる祈りに見送られて。
 神の名を与えられた男は、眠りの壁を超えた永久の0へと送られた。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年09月22日


挿絵イラスト