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アポカリプス・ランページ⑪~偽神デミウルゴス

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「煩い……煩い……煩い……。黙れ! 黙れ! 黙れ!」
 頭の中で絶え間なく響く声に反論するようにして、デミウルゴスがイラついた様子で声を荒げた。
 デミウルゴスは、教団によって造られた偽物の神。
 だが、偽物でありながら、人間達の祈りが届き続けていた。
 しかし、デミウルゴスに、人間達を救う力などない。
 何も救えず、破壊する事しか出来ないデミウルゴスにとって、人間達の祈りは苦痛でしかなかった。
 それでも、人間達の祈りを、拒絶する事は出来なかった。
 いくら心に壁を作っても、人間達の祈りを防ぐほどの力はない。
 故に、デミウルゴスは決意した。
 祈りの言葉が届かなくなるまで、人間達を殺し続ける事を……!

●ガジルからの依頼
「ヤダ、イケメン……」
 ガジル・コリアンダー(キマイラのスカイダンサー・f00907)が乙女な表情を浮かべつつ、今回の依頼を説明した。
 今回の目的は、偽神『デミウルゴス』を倒す事。
 ただし、デミウルゴスは体内に偽神細胞を持たない存在からの攻撃を『完全無効化』するため、ストームブレイド以外の猟兵は、ソルトレークシティで手に入れた偽神細胞液を体内に注射し、一時的に『偽神化』しなければ、デミウルゴスに傷を与える事が出来ないようである。
 しかし、偽神細胞の接種は激しい拒絶反応をもたらし、絶命の危機さえあるらしく、最悪の事態を覚悟しつつ、戦わなければならないようだ。
 その事を踏まえた上で、デミウルゴスを倒す事が、今回の目的であった。


ゆうきつかさ
 どうも、ゆうきつかさです。
 今回のは目的、偽神細胞の接種して偽神と化し、デミウルゴスと戦い、勝利する事です。
 偽神細胞を接種しなければ、デミウルゴスを傷つける事が出来ないため、拒絶反応に襲われつつ、戦う事になるでしょう。
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第1章 ボス戦 『デミウルゴス』

POW   :    デミウルゴス・セル
自身の【偽神細胞でできた、変化する肉体】が捕食した対象のユーベルコードをコピーし、レベル秒後まで、[偽神細胞でできた、変化する肉体]から何度でも発動できる。
SPD   :    偽神断罪剣
装備中のアイテム「【偽神断罪剣(偽神細胞製の大剣)】」の効果・威力・射程を3倍に増幅する。
WIZ   :    デミウルゴス・ヴァイオレーション
自身が装備する【偽神断罪剣(偽神細胞製の大剣)】から【強毒化した偽神細胞】を放ち、レベルm半径内の敵全員にダメージと【死に至る拒絶反応】の状態異常を与える。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

藤・美雨
偽神細胞を打ち込んで戦うよ
拒絶反応は死者の私でも死ぬほど辛い
でも決して折れるものか
生きる気力をヴォルテックエンジンのエネルギーに変え、精一杯戦うよ

相手の剣は厄介だ
見た目より強力だと想定して大振りに避けていく
相手が動く時は【野生の勘】を研ぎ澄ませ
いざとなれば【見切り】に集中
何よりも今は拒絶反応で自分の動きも鈍ってる
いつもと同じ感覚じゃ駄目だね
気を付けよう

攻撃を掻い潜り接近したらこちらの番
パワーアップしてること自体は感じてるからね
一気に【怪力】を乗せた拳で【暴力】的に殴りかかる!
確かに顔は悪くないけど……私の好みとはちょっと違うからね!

デメリットは甘んじて受け入れる
あとでしっかり細胞を除去しないと


岩倉・鈴音
勝つためには偽神細胞でも打っちゃう!それが猟兵魂なのですよ。
見よ、細胞具(サイボーグ)になったこのカラダをォォォ!

●拒絶反応対策
激痛耐性、毒耐性でなんとかしのぐ。ダメージがひどければダイウルゴスから生命力吸収だ。

●防御
大剣を見切るっ。残像フットワークも軽くオーラ防御や盾受けで軽減だ。
当たらねば大剣もでくのぼうよ!脱げば脱ぐほど強くなるニンジャ殺法みせチラっ!

●攻撃
先制攻撃で鎧無視や貫通使いながら攻め立てる。心霊手術で回復しながらより強くなる。

神サマお願い。
人間の住む世界に神サマは必要ないんです。
だから地獄の管理人になってくださいませんかンッフッフ♪


ルドラ・ヴォルテクス
⚫︎アドリブ連携OK

黒き嵐の慟哭か。
嵐を鎮めるのは、同じ嵐の剣を持つ者の宿命、嘆きも哀しみも全て断ち切る。

【アストラの解放】
断罪の剣は必殺、ならば俺は討滅の意思を武器としよう。
限界突破、アストラ解放!

アストラを最大限界突破することで、討滅の意思を攻防一体の戦闘形態へと解放する。
アストラは討滅の弓、デミウルゴスの断罪の剣、偽りの神の力を打ち破る一閃として、全身に、そして打出される掌に向けて収束し、振り下ろされる剣戟に真っ向から対抗する。
相手の力量が上回るなら、こちらもリミッター解除、覚悟を力に変え、敵の慟哭に終止符を。

デミウルゴス、おまえの苦しみも、偽りの役目も、嵐の剣が糺す!


ジフテリア・クレステッド
ストームブレイドとして、そして闇医者やってたこともある身としては見過ごせない相手だね。その苦しみと苛立ち、治療してやる!

強毒化した偽神細胞はきっつい…!
でもガスマスクでなけなしの【毒耐性】はある…!普通のフラスコチャイルドに比べれば弱っちい耐性だけど!でも、毒に苦しむことには慣れている!造られたその時から私はずっと苦しいんだ!こんなの【根性】【激痛耐性】で耐えて無理矢理【継戦能力】で動けばいい!ちょっと死ぬほど苦しくて痛いだけだよ!

そして私の跳躍攻撃で毒をぶち込む。※【毒使い】
消滅させる部位は偽神細胞だよ…もしかしたら全身その細胞なのかもしれないけど。
…偽神でなくなれば、静かになるでしょ。


月夜・玲
人を救えない、破壊しか出来ない神
偽物の神…まあ、祈りで狂う神なんてありがちだね
気の毒だけど、暴れさせる訳にはいかないからさ
とはいえこっちもリスクは込み
死ぬ気で行かせて貰うよ


《RE》IncarnationとBlue Birdを抜刀
そして偽神細胞液を体内に注射
躰が千切れるような激痛も、頭が割れるような頭痛も…奴に一撃喰らわせるまでは耐えてみせる
拒絶反応なんぼのもんじゃい!
【Code:F.G】起動
武装より超重力照射
デミウルゴスに重力を掛けて動きを抑制
こっちも時間を掛けられないから、一撃で一気に仕留める
上空に飛び、最大速度まで加速
自身の周囲を『オーラ防御』でガードしつつ、両剣で『串刺し』攻撃!


ペイン・フィン
こんにちは

自分は、ペイン・フィン、という
指潰しという、拷問具で、怨念喰らい、だよ
負の感情……、苦痛とか、絶望とか、そういうモノを喰らい、力に変える
そういう、存在、だよ

今回は、ね
貴方を、終わらせに来たよ

「偽神細胞液」を注射
そして、コードを、使用
自分の属性を、怨念の力を、反転
浄化の属性へと、変わる

……自分は、貴方がどんな存在だったのか、よく知らない
でも、ね
祈りに押しつぶされ、苦しんだその怨念と恐怖を
造られ、偽物の神として虐げられたその憤怒と憎悪を
救う力を持たず、無力だったその悲哀と絶望を
細胞の拒絶反応の痛みと一緒に
自分が、全部、食べていこう

だから、そう
貴方の痛みは、此処でお仕舞い、だよ

お疲れ様


マリア・ルート
死をも厭わず進む。
やってやろうじゃない、偽神化。

覚悟はできている。
デミウルゴスーー造物主。『創造』の力使う者として、あんたは許せない!

理性がたまに飛びそう、体が焼けそうなほど血が熱いし、なんなら私の中のフレースヴェルグが飛び出しそう――ならもう、解放しちゃえ。

必要最低限の『オーラ防御』と『残像』による回避だけ考えて、【指定UC】で怒りのまま大勝負!インファイトで速攻あるのみ!
相手がコピーしてもこれなら真っ向からのぶつかり合いよ!

徐々に感覚がなくなってくる、元に戻れるか怖くなる。
でも。
痛覚も何もないんなら、自分の痛みとか気にせず存分に奴を攻撃できる!

怒りのまま、理性もコストにして攻撃あるのみよ!




「煩い、煩い、煩い! 黙れ、黙れ、黙れ!」
 デミウルゴスは、壊れかけていた。
 身体は不死身であっても、心は脆く、傷つきやすかった。
 それ故に、デミウルゴスのストレスはピークに達し、いつ壊れてもおかしくないような状態に陥っていた。
 そもそも、自分が何のために生まれたのか。
 何をするために存在しているのか、だんだん分からなくなってきた。
 それでも、分かっている事が、ひとつだけあった。
 すべてを壊せば、声が聞こえなくなる。
 そうすれば、安息の時が訪れるかも知れない事を……。
 その気持ちに従うようにして、デミウルゴスが辺りのモノを手当たり次第に壊していった。
「人を救えない、破壊しか出来ない神。偽物の神……まあ、祈りで狂う神なんてありがちだね」
 そんな中、月夜・玲(頂の探究者・f01605)が倒壊した建物の壁に隠れ、デミウルゴスの様子を窺った。
 デミウルゴスは血に飢えたケモノのような表情を浮かべ、自分の怒りと苦しみをぶつける相手を探しているようだった。
「これはストームブレイドとして、そして闇医者やってた事もある身として、見過ごせない相手だね。その苦しみと苛立ち、治療してやる!」
 ジフテリア・クレステッド(ビリオン・マウスユニット・f24668)が、デミウルゴスをジロリと睨みつけた。
「そこにいるのは、誰だ!」
 その視線に気づいたデミウルゴスが苛立ちを隠せない様子で、吠えるようにして叫び声を響かせた。
「こんにちは、自分は、ペイン・フィン。指潰しという、拷問具で、怨念喰らい、だよ。負の感情……、苦痛とか、絶望とか、そういうモノを喰らい、力に変える。そういう、存在、だよ。でも、今回は、貴方を、終わらせに来たよ」
 その呼びかけに応えるようにして、ペイン・フィン(“指潰し”のヤドリガミ・f04450)がデミウルゴスの前に姿を現した。
「俺を終わらせに来た……だと? そんな事が出来るのか。だったら、やってみろ。面白い! 実に面白い。ハハッ、笑える。ハハハハッ……」
 デミウルゴスが瞳孔の開いた眼で、不気味な笑い声を響かせた。
 この様子では、精神が崩壊し始めているのだろう。
 そのため、だいぶ不安定になっており、言動もおかしくなっていた。
「嵐を鎮めるのは、同じ嵐の剣を持つ者の宿命、嘆きも哀しみも全て断ち切る」
 すぐさま、ルドラ・ヴォルテクス(終末を破壊する剣“嵐闘雷武“・f25181)が、【解き放たれし力(アストラ)】で、討滅を体現する力の根源の封印を解き、アストラを最大限界突破する事で、討滅の意思を攻防一体の戦闘形態へと解放した。
「クッ……!」
 それに合わせて、藤・美雨(健やか殭屍娘・f29345)が、自分自身に偽神細胞を打ち込んだ。
 その途端、全身を電流が駆け巡るほどの勢いで、拒絶反応が起こった。
 それは死者である美雨であっても、辛いと感じる程の苦しみであった。
 それでも、折れまいという強い心と、生きる気力をヴォルテックエンジンのエネルギーに変え、精一杯抗った。
「やってやろうじゃない、偽神化! 『創造』の力使う者として、あんたは許せない!」
 マリア・ルート(紅の姫・f15057)も死をも厭わず、覚悟を決めた様子で偽神細胞を接種した。
 それと同時に、全身の血が沸騰したように熱くなり、理性が宇宙の彼方まで飛びそうになった。
 どうやら、拒絶反応は猟兵によって異なっているようだが、みんな悲鳴を上げて苦しそうにしていた。
「……愚かな。そこまでして、俺を倒したいのか」
 デミウルゴスが呆れた様子で、深い溜息を洩らした。
 わざわざ自分の命を犠牲にしてまで、戦う意味などあるのだろう。
 不死身のデミウルゴスには、分からない。
「勝つためには偽神細胞でも打っちゃう! それが猟兵魂なのですよ。……見よ、細胞具(サイボーグ)になったこのカラダをォォォ!」
 その間に、岩倉・鈴音(JKハングマン・f09514)も偽神細胞を打ち込み、拒絶反応に苦しみながら、今にも爆発しそうな勢いで戦闘力をアップさせた。
「ぐっ、私の中から、なんか出てくる――この、破壊衝動――ああ――」
 そんな中、マリアが荒々しく息を吐きながら、【解放、破壊の怪鳥フレースヴェルグ(リベレイト・フレースヴェルグ)】で身体の一部を『フレースヴェルグ』に変化させ、超攻撃力と超耐久力を得た。
「……拒絶反応に耐えられなかったか」
 デミウルゴスが嫌悪感をあらわにしながら、偽神細胞で出来た腕を伸ばし、マリアの身体の一部を捕食し、ユーベルコードをコピーした。
「オオオオオオオォォォォォォォォオオオオオオオオオオッ!」
 次の瞬間、デミウルゴスが悲鳴を上げて、身体を小刻みに震わせ、マリアに再び襲い掛かった。
「ぐああああああああ……ああ……ああ!」
 だが、マリアは理性を失っており、痛みも感じないため、何の躊躇いもなくデミウルゴスを殴って、殴って、殴りまくった。
「グガァァァァァァァァァァァァァァ!」
 デミウルゴスも暴走状態にあるため、拳と拳がぶつかり合い、大量の血が辺りに飛び散った。
「神サマ、お願い。人間の住む世界に神サマは必要ないんです。だから地獄の管理人になってくださいませんか、ンッフッフ♪」
 その隙をつくようにして、鈴音がデミウルゴスに語り掛けながら、鎧無視と貫通を付与して、先制攻撃を仕掛けた。
「く、来るなァァァァァァァァァァァァァァァ!」
 その途端、デミウルゴスが恐怖で身体を震わせながら、偽神断罪剣から強毒化した偽神細胞を放ってきた。
「さすがに、これは厄介だね」
 即座に、美雨が野生の勘を研ぎ澄ませ、強毒化した偽神細胞を見切ると、グッと唇を噛み締めた。
 未だに、拒絶反応で肉体が蝕まれているため、思うように身体を動かす事が出来なくないものの、ここで動きを止める訳にいいかなかった。
「当たらねば大剣も、でくのぼうよ! 脱げば脱ぐほど強くなるニンジャ殺法みせチラっ!」
 鈴音も偽神断罪剣の動きを見切って、邪魔になる服を脱ぎ捨て、サービス満点の残像を繰り出しながら、オーラ防御を展開しつつ、辺りに飛び散った偽神細胞を盾受けで防いだ。
(あとでしっかり細胞を除去しないと)
 それに合わせて、美雨が【九の舞(ノナプル)】を仕掛け、瞳をキラリと輝かせながら、デミウルゴスに攻撃を繰り出した。
「今から、あなたの中にある偽神細胞を消滅させる。そうすれば、偽神で無くなるから、声も聞こえなくなるでしょ」
 その間に、ジフテリアが強毒化した偽神細胞の激痛に根性で耐え、【無理矢理除去手術(ムリヤリジョキョシュジュツ)】で、偽神細胞を消滅させようとした。
「ぐわああああああああああ! か、身体が焼けるように熱いィィィィィィ!」
 その途端、デミウルゴスが悲鳴にも似た叫び声を響かせ、苦しそうにしながら偽神断罪剣を振り回した。
「……ねえ、あなたは、どんな物語が、望み? 自分は、貴方がどんな存在だったのか、よく知らない。でも、ね。祈りに押しつぶされ、苦しんだその怨念と恐怖を造られ、偽物の神として虐げられた、その憤怒と憎悪を救う力を持たず、無力だった、その悲哀と絶望を、細胞の拒絶反応の痛みと一緒に、自分が、全部、食べていこう。だから、そう。貴方の痛みは、此処でお仕舞い、だよ」
 それでも怯む事なく、ペインが【読者が見たいのは痛快な物語(ユビツブシデモデキタコト)】を発動させ、デミウルゴスに語り掛けながら、怨念の力を浄化の属性に変え、無数の物語を宿したツバメ型紙飛行機を召喚した。
 召喚されたツバメ型紙飛行機は、デミウルゴスに突っ込んでいくと、負の感情を斬り裂き、正の感情を与えた。
「ぐっ、ぐわあああああ……。なんだ、なんだ、この気持ちは……。誰かを助けたい! 誰かを守りたい! そんな気持ち、微塵もなかったのに……何故だあああああああああああ」
 その事に違和感を覚えたデミウルゴスが、半ばパニックに陥りながら、偽神断罪剣を振り回した。
「気の毒だけど、暴れさせる訳にはいかないからさ。……とはいえ、こっちもリスクは込み。死ぬ気で行かせて貰うよ」
 すぐさま、玲が《RE》IncarnationとBlue Birdを抜刀し、偽神細胞液を体内に注入し、身体が千切れるような激痛と、頭が割れるような頭痛に耐えながら、【Code:F.G(コード・フル・グラビティ)】を起動した。
「拒絶反応が……なんぼの……もんじゃいっ!」
 次の瞬間、玲が超重力を照射し、デミウルゴスの動きを封じ込め、空を飛んで最大速度まで加速しつつ、デミウルゴスに突っ込んだ。
「ぐがが……、畜生ッ! 俺にはやるべき事が……。みんなを救わねば……。だが、どうして……なんで……俺が救わなくっちゃ駄目なんだ。なんで……なんで……なんで……」
 その間も、デミウルゴスの心に変化が起こっているのか、その事に戸惑い、苦しんでいるようだった。
「……終わりだ、デミウルゴス。おまえの苦しみも、偽りの役目も、嵐の剣が糺す!」
 その隙をつくようにして、ルドラが自らの覚悟を力に変え、全身全霊を込めた一撃をデミウルゴスに叩き込んだ。
「ま、まだだ……。まだ終わっちゃいない! 俺には、まだやる事が……やらなきゃいけない事があるんだ。それなのに……こんなところで……死ぬ訳には……。俺には……やるべき事が……でも、なんで……。どうして……俺は……俺は一体……何者なんだ!?」
 そう言ってデミウルゴスが最後まで自分がやるべき事が分からぬまま、崩れ落ちるようにして消滅するのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年09月16日


挿絵イラスト