アポカリプス・ランページ⑨~キャット・チェイス
●またもやなにかが見えたようです
「やあ皆、今日も戦争お疲れ様だ」
グリモアベースにて。スマートデバイスを自分の前に浮かべながら、ダレン・コリデール(紙の上にこそ救いあれ・f25540)は目を細めて言った。
猟兵たちが頷きを返すと、ダレンがスマートデバイスから映像を映し出しながら説明を始める。
「段々と戦場も広がってきて、ヴォーテックス・シティにも手が届くようになってきた。皆にはヴォーテックス・シティで、レイダーへの対応を行ってもらえたらと思う」
そう話しながらダレンはスマートデバイスからヴォーテックス・シティの映像を写した。
舗装された広い街路、崩れ落ちたコンクリート製の建造物、そのあちこちにたむろしているレイダーたち。
その様子を映し出しながらダレンが説明を続ける。
「ヴォーテックス・シティには多数のレイダーがたむろしていてね、奴隷たちに暴虐と悪徳の限りを尽くしている。このまま放っておくとフルスロットル・ヴォーテックスにいずれ招集されて、彼の戦力になってしまうだろう。その前に、敵の数を減らしてほしい、ということだね」
そう話すダレンに猟兵たちは頷いた。確かにこのままシティのレイダーたちを放置していて、フルスロットルの戦力が増しては後が大変だ。なるべく今のうちに数を減らしておきたい。
「で、そのレイダーなんだが……こんな感じだ」
と、そこでダレンがスマートデバイスから映す画像を切り替える。そうして映し出されたのは、眼帯をつけた虎縞の猫だ。
ただの猫ではない。両の足でガトリングガンを抱え、胴体に機械部品を取り付けられ、背中には大きなローターが取り付けられて回っている。
まるでヘリコプターのようだ。目を見開く猟兵たちにダレンが頷く。
「そう、猫。でも機械化動物の例にもれず、攻撃ヘリと合体している。可愛いし小さいけれど攻撃力は攻撃ヘリ並だから、油断は禁物だ」
このヘリキャットは、予めオペラのメロディを大音量で流す事で戦闘力を増強する能力を持つ他、大量の対戦車ミサイルと無誘導ロケット弾、ガトリング砲を放つ攻撃と、頭にヘルメットを被ってライフルや手榴弾を持った仔猫兵を召喚する攻撃をしてくる。
とにかく攻撃の手数が多い。多数の攻撃に対抗する手段があるといいだろう。
「このヘリキャットたちは空を飛びながら君たちに襲いかかってくる。当然機動力が高いわけだ。だから君たちも、バイクや武装バギーなんかを駆ってヘリキャットを追いかけながら戦うと良い。もちろん自前でキャバリアやバイクなんかがあるなら、それを使ってもいいよ」
そして補足するようにダレンが告げた。確かに向こうはヘリキャット、空を飛ぶことに関しては大いに長けている。それを追いかけ、追い抜き、攻撃することが出来れば有効だろう。
ダレンはそこまで説明すると映像を消した。ポータルを開きながら、羊は瞳孔が横倒しの瞳をすぅと細めて言う。
「さあ、準備はいいかな? ハッピーエンドを紡ぐかどうかは君たち次第。吉報を期待しているよ」
屋守保英
こんにちは、屋守保英です。
こんな可愛いにゃんこがアポカリプスヘルにいたなんて! 知らなかったです。可愛い。
ということでヴォーテックスシティでにゃんことチェイスです。
●目標
・ヘリキャット×8体以上の撃破。
●特記事項
このシナリオは戦争シナリオです。
一章のみで構成された特別なシナリオです。
武装バギーやバイクでレイダーとカーチェイスしながら戦うことで、戦闘を有利に進めることが出来ます。
●場面・戦場
(第1章)
かつてのニューヨークの2倍はあろうかという超巨大な「悪徳の都」、ヴォーテックス・シティです。
ヘリキャットがたくさんシティの街路にたむろしています。猟兵を見つけると空を飛びながら攻撃してきます。
それでは、皆様の力の籠ったプレイングをお待ちしております。
第1章 集団戦
『ヘリキャット』
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POW : 猫達の黙示録
予め【オペラのメロディを大音量で流す】事で、その時間に応じて戦闘力を増強する。ただし動きが見破られやすくなる為当てにくい。
SPD : キャットアタック
レベル×5本の【対戦車ミサイルを発射した後、火薬】属性の【多数の無誘導ロケット弾と、ガトリング砲】を放つ。
WIZ : ネコボーン大作戦
レベル×1体の、【頭にかぶっている戦闘用ヘルメット】に1と刻印された戦闘用【ライフルや手榴弾を持った仔猫兵】を召喚する。合体させると数字が合計され強くなる。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
アモン・スメラギ
ここかい、ヴォーテックス・シティってのは。なんかそこらじゅうをモヒカンやスキンヘッドが徘徊してるし。スゲエ街だな。
戦いに備えて、俺も乗り物を調達するぜ。あの真っ赤なバイクがいいな…大丈夫、運転は大体漫画で覚えた。
ヘリキャットが現れたら、カモン・ウイングキャットを発動。天使の羽を生やしたミュータント猫の力を借りるぜ。
俺は敵の本体を攻撃するから、お前らは召喚された奴らな。ウイングキャットは空中をふよふよ飛びながら、猫パンチで仔猫兵士を攻撃。合体される前に数を減らしておくと戦いやすいだろ。
その間に俺はバイクでヘリキャット本体を追跡し、ソーシャルレーザーの《レーザー射撃》と光の《属性攻撃》で迎撃だ。
●結構毛だらけ猫灰だらけ
「ここかい、ヴォーテックス・シティってのは」
ヴォーテックス・シティの入り口。既にこの位置からもたくさんのレイダーが見受けられる。
彼らを見ながら、アモン・スメラギ(フラスコチャイルドのソーシャルディーヴァ・f24679)は片方の口角を持ち上げた。
「なんかそこらじゅうをモヒカンやスキンヘッドが徘徊してるし。スゲエ街だな……」
あちらこちらに見受けられる、どう見てもガラのよろしくない連中。あと人外。明らかにまともな街ではない。
ともあれ、ここからの仕事のために乗り物を調達しないとならない。アモンは街の中に入ってよさそうなバイクが乗り捨てられていないか探す。
「あの真っ赤なバイクがいいな……大丈夫、運転は大体漫画で覚えた」
都合よく、キーが刺さったままのバイクが乗り捨てられていた。運転は実際にやったことがあるわけではないが、何とかなるだろう。
二度三度エンジンをふかしていると、ちょうど前方からヘリのローター音が聞こえてきた。ヘリキャットが二匹、こちらを睨みつけて牙をむき出している。
「ニャーッ!」
「来たな」
それを見てアモンはぺろりと舌を舐めずった。あちらから来てくれるとは好都合だ。
一気にバイクのエンジンを全開にする。走り出す赤いバイク。くるりと反転しながら逃げて、たくさんの仔猫兵を呼び出すヘリキャット。
進路を塞ぐように現れた仔猫兵を見ながら、さっとアモンは手を掲げた。
「カモン・ウイングキャット! 俺は敵の本体を攻撃するから、お前らは召喚された奴らな」
「にゃあ!」
言えば、87匹の羽の生えた仔猫が現れた。その子猫たちが仔猫兵に向かって突撃し、空を舞いながらべしべしとパンチを繰り出している。
「にゃにゃにゃ!」
「ウニャ……!」
仔猫兵が次々に倒されていく中、アモンは逃げるヘリキャットを追いかけ始めた。
「よし、そのまま数を減らしてくれよ。俺はこっちだ!」
バイクを運転しながら携行型の荷電粒子砲を展開する。エネルギーは既にチャージ済み。発射されたレーザーが一匹のヘリキャットを撃ち抜いた。
「ニャ……!」
「そら、もう一発だ!」
撃ち落とされて地面に落下するヘリキャット。仲間が倒されたことに動揺した一匹が速度を落としたのを見逃さず、もう一度放たれたアモンのレーザーがヘリキャットの身体を的確に貫いた。
成功
🔵🔵🔴
木常野・都月
…なんか悪質な猫達がいる。
俺は知ってる。
尻尾が倍の太さの猫は本気だって。
チィ、俺達コンビの力が試されてるぞ。
[空中戦、空中浮遊]で戦おう。
チィには飛行の全てを任せる。
UC【精霊騎乗】で俺を乗せて飛んで欲しい。
[野生の勘、第六感]で立ち回って欲しい。
俺は飛行を任せた分、攻撃と防御を担当する。
[属性攻撃、範囲攻撃、多重詠唱、2回攻撃、援護射撃]使えるものは全部使おう。
ヘリの周りの風を荒らして、電撃を撃っていこう。
風と雷の精霊様、お願いします!
敵の攻撃は[オーラ防御]で電磁障壁を作ろう。
武器の殆どは金属…鉄だ。
電磁障壁なら、ロケット弾もガトリングの弾も、全部障壁に吸い寄せれば当たらないはずだ。
●鹿の角を蜂が刺す
木常野・都月(妖狐の精霊術士・f21384)は、自分を睨みつけてけたたましく鳴くヘリキャットを見つめていた。
「ニャー!」
尻尾を膨らませてギラギラした目で、こちらにガトリングを向けてくるヘリキャット。杖をギュッと握って都月は眉間にシワを寄せた。
「……なんか悪質な猫達がいる」
悪質だ。武器を向けてきているし牙を剥いている。こういう猫はとても危ないやつだ。
「俺は知ってる。尻尾が倍の太さの猫は本気だって」
そう言いながら都月は杖で地面を叩いた。彼の隣にチィが降り立つ、が、いつもより何倍も巨大だ。都月の二倍の身長がある。
「チィ!」
「チィ、俺達コンビの力が試されてるぞ。いくよ」
いつもと同じ声色をして都月を見るチィの背中に、都月は飛び乗る。翼を羽ばたかせて飛び上がるチィに騎乗して都月は空に浮かび上がった。
ヘリキャットがますます敵意を剥き出しにしながらガトリングを向けてくる。
「フシャーッ!」
「チィ、来るぞ!」
都月が言うや、発射される弾丸にミサイル。無数に発射された弾丸が都月とチィに向かって飛び、周囲の建物に激突して煙を上げる。
すぐさま都月は杖を振った。
「風と雷の精霊様、お願いします!」
呼び出した風の精霊と雷の精霊で、ヘリキャットの周囲の空気をかき回していく。さらに雷の精霊の力を借りてオーラに電気をまとわせ、電磁障壁として機能させた。
結果として、弾丸もミサイルも全てオーラに吸い寄せられて爆発する。
「ニャ……!」
「やっぱりそうだ。武器の殆どは金属……鉄だ。電磁障壁なら吸い寄せられる」
攻撃をしのぎきった都月を見てヘリキャットがが耳を低くする。思い通りに事が進んだことにほくそ笑んだ都月が杖を振った。
「雷の精霊様!」
雷の弾丸を作り出して発射する。超速で打ち出された雷が、ヘリキャットのローターを打ち砕いた。
大成功
🔵🔵🔵
夜刀神・鏡介
この手の兵器化された動物は所々で見かけるが、正直あんまり気分が良いもんじゃないよな
っても、それが狙いかもしれないし、放置する訳にもいかないんだが
仕方ないと神刀を抜いて自身のバイク『八咫烏』に騎乗
ひとまず敵の後方につくようにバイクを加速
神刀に緋色の神気を纏わせつつ、敵が攻撃を仕掛けて来るのをまつ
敵が対戦車ミサイルを放ってきたなら、それを迎撃するように神気を解放。陸の秘剣【緋洸閃】によってミサイルやロケット弾を切り裂きながら、敵へと攻撃を仕掛ける
追撃のガトリング砲は弾道を見極めてから、上手くバイクを走らせて回避
此方の攻撃で高度が下がったヘリキャットに向けて一気に加速の後、直接斬撃を叩き込んで止め
●猫 に 木天蓼お女郎に小判
夜刀神・鏡介(道を探す者・f28122)は愛用のバイク「八咫烏」に跨りながら、街の中を飛んでいるヘリキャットを見ていた。
「この手の兵器化された動物は所々で見かけるが、正直あんまり気分が良いもんじゃないよな」
改造され、兵器とされ、生命としての尊厳を奪われた動物たち。人間のエゴで武器にされた彼らを憐れむ気持ちもあるが、それにつけこんでくる敵がいないとも限らないのだ。
「……っても、それが狙いかもしれないし、放置する訳にもいかないんだが」
「フシャーッ!」
ちょうど鏡介の傍を飛んだヘリキャットが、鏡介を威嚇しながらガトリングを向けた。
「仕方ない」
攻撃の意思を向けてくるなら仕方がない。鏡介は愛刀「無仭」を抜き、敵の攻撃を迎え撃たんと構えながら「八咫烏」を走らせた。逃げるヘリキャット、追う鏡介。そのまま互いに出方を伺う時間が続く。
「ニャー!」
その間もヘリキャットはガトリングや対戦車ミサイルを構え、鏡介を威嚇しながら逃げていく。攻撃準備は万端と言ったところだ。
「いつ来るか……」
鏡介も口の中でそうつぶやきながら、ヘリキャットの動向に目を光らせた。そして、十字路を通り抜けたその時。
「フシャー!」
「っ!」
ヘリキャットが好機とばかりに、一斉に対戦車ミサイルを放出した。同時にロケット弾も大量に放たれる。その瞬間に鏡介も「無仭」の封印を解く。緋色の神気をまとった刀を、鏡介は鋭く振った。
「神刀解放。斬り穿て、千の刃――陸の秘剣【緋洸閃】」
刀が振り抜かれた瞬間、無数の緋色の刀がミサイルを、ロケット弾を、千々に切り裂いた。あちこちで小さな爆発が巻き起こる。その爆発に巻き込まれ、ヘリキャットのローターが破損した。
「ニャッ!?」
「高度が下がったな、そこだ!」
高度を維持できなくなって下がってきたヘリキャットに、鏡介は一気にバイクを加速させて距離を詰めた。追い抜きざまに刀を一閃、斬り捨ててとどめを刺す。
「ふ……空を飛んでいようと、恐るるに足らず」
地面に落下してそのまま消えていくヘリキャットを一瞥しながら、鏡介はようやくバイクを停止させた。
大成功
🔵🔵🔵
バロン・ゴウト
小型のバギーに乗ってヘリキャットを追うのにゃ。
色んな乗り物で戦ったことはあるし、ボクの【騎乗】の技術があればバギーの操縦だってお手の物なのにゃ。
【地形の利用】をしながらショートカットしたり、開けた場所は【ダッシュ】するようにスピードを上げて、ヘリキャットを追いかけるのにゃ。
仔猫兵たちが戦闘を仕掛けてきたら、【カウンター】で【全力魔法】の【アイリスの嵐】で攻撃、ヘリキャットごと一網打尽なのにゃ!
絡み、アドリブ大歓迎にゃ。
●虎口を逃れて竜穴に入る
バロン・ゴウト(夢見る子猫剣士・f03085)は小型のバギーの運転席に座り、ハンドルを握りながらアクセルを踏み込んでいた。
ヘリキャットは順調に数を減らしている。このまま攻め込んでいけば勝利は見えるだろう。。
「色んな乗り物で戦ったことはあるし、ボクの騎乗の技術があればバギーの操縦だってお手の物なのにゃ」
そうつぶやきながら巧みにハンドルを操り、バギーで街を駆けるバロン。と、前方の道からヘリキャットがこちらに向かって飛んでくるのが見えた。
「ニャー!」
「来たにゃ!」
バロンと同じくらいの大きさのヘリキャットが二匹、こちらを威嚇してくる。ヘリキャットはガトリングの銃口をこちらに向けて、弾丸をばらまきながら来た道を引き返していった。
これなら追える。建物が崩れた場所もあるが、バロンにとっては大した問題ではない。
「これならショートカットもできそうなのにゃ。行くのにゃ!」
バロンはそう言ってアクセルを強く踏み込んだ。瓦礫の上を駆け上がり、建物を飛び越えて道に着地する。ショートカットには見事成功し、ヘリキャットにぐんと近づくことが出来た。
「フニャーッ!」
「ニャー!」
驚きながらも二匹のヘリキャットは仔猫兵を召喚してくる。ライフルや手榴弾で武装した仔猫兵が何十匹も現れる中、バロンは愛用のレイピアを抜き放った。
「攻めてきたにゃ! アイリスの花びらよ、敵を討つにゃ!」
レイピアがすぐさま、紫色の花びらへと解けて広がっていく。花びらは仔猫兵たちに殺到し、その身体を切り刻んでいった。
「ニャ……!」
「ニャア……!」
そして花びらはヘリキャットにも及ぶ。二匹のヘリキャットは逃げ場も失い、そのまま花びらに飲まれるようにして消えていった。
再びレイピアがその形をとった時、後に残るオブリビオンは一匹もいない。
「よし、一網打尽なのにゃ!」
自信満々にレイピアをしまったバロンは、再びバギーのアクセルを踏み込んだ。
成功
🔵🔵🔴
御園・桜花
これは猫痴女とヘリキャットのロンド、多分(-_-;)
「上から手を伸ばせば回転翼に切り刻まれ、下から手を伸ばせば熱を持った銃身で大火傷…何と言う隙の無さ!さすがお猫さまっ」
身悶え
「お猫さまがご満足して昇天なさるまで、下僕が誠心誠意ご奉仕させていただきますっ。いざ行かん新たな猫地平っ」
UC「精霊覚醒・風」使用
UCで回避率上げ第六感と見切りで回転翼と銃撃と銃身もさけて飛行で接敵
口に持参した猫用三種の神器(木天蓼)放り込み猫を酔わせて、回転翼や銃身や酔っ払ってのフレンドファイア等避けつつヘリキャットが昇天するまでもふりまくる
子猫兵にも同様木天蓼からのモフリコンボする
「何でもお会いしましょう、お猫さま」
●衆盲象を摸す
「あらあら、まあまあ」
御園・桜花(桜の精のパーラーメイド・f23155)は歓喜に打ち震えながらこちらに銃口を向けるヘリキャットを見ていた。
「上から手を伸ばせば回転翼に切り刻まれ、下から手を伸ばせば熱を持った銃身で大火傷……何と言う隙の無さ! さすがお猫さまっ!」
そう言って身悶えし、身をくねらせている桜花。何を隠そう、彼女は根っからのお猫さまの下僕である。
あまりにも好意をむき出しにされて、ヘリキャット二匹が大いに困惑していた。
「ニャ……」
「ニャア……」
この隙きに攻撃してもいいのだろうが、今の状態の桜花には別の意味で通用しなさそうだ。むしろ「お猫さまの攻撃! ありがとうございます!」と喜んでしまいそうである。
ひとしきり身悶えした後、恭しく礼をする桜花である。
「お猫さまがご満足して昇天なさるまで、下僕が誠心誠意ご奉仕させていただきますっ。いざ行かん新たな猫地平っ」
深く頭を下げた瞬間だ。桜花が瞳をキラリと輝かせる。
「我は精霊、桜花精。呼び覚まされし力もて、我らが敵を討ち滅ぼさん!」
そう声を発して、桜花はその姿を精霊へと変えた。桜の精になった桜花が宙を舞い、ガトリングから放たれる銃弾をひらひらと避けて接近していく。
「ニャッ!」
「ニャーウッ――」
一気に攻撃が当てづらくなったことに困惑しながら、仔猫兵を呼び出すべくヘリキャットが一声鳴いたときだ。
「はいっ」
「ウニャ……!?」
ヘリのローターをかわしながら接近した桜花が、一匹のヘリキャットの口の中に何かを投げ込んだ。
途端にヘリキャットのローターが停止し、地面にへなへなと落下して崩れ落ちる。
何を隠そう、マタタビである。
「フミャァ……」
「はーいもふもふもふもふ」
骨抜きになったヘリキャットを、桜花はこれ幸いともふり始めた。それはもう、念入りにしっかりともふっていく。
もう一匹のヘリキャットも、その間に呼び出されていた仔猫兵も、大いに困惑していた。桜花を攻撃するために銃を放つと、味方のヘリキャットにも当たってしまいかねない。
「ニャ……!」
「ニャー、ニャー!」
結果として仔猫兵がライフルでばしばしと桜花を叩く羽目になったのだが、その仔猫兵の口にも桜花はマタタビを放り込んでいく。
「ああ、焦らないでくださいませ、はい木天蓼」
「フミャァン」
すぐに恍惚の表情を浮かべて崩れ落ちる仔猫兵。
そして程なくして、ヘリキャットも仔猫兵も一切合切、桜花にもふり倒されて恍惚の表情のまま骸の海に還っていった。
「何でもお会いしましょう、お猫さま」
元の大きさに戻った桜花が、そう告げてスカートを持ち上げながら一礼した。
大成功
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