アポカリプス・ランページ⑧〜セントメアリーを救う為に
カナダとの国境にほど近い巨大拠点、セントメアリー・ベース。
そこでは、人々が比較的平和に共同生活を送っていた。
「ねえ、ギル……最近のあなた、どこかおかしくない?」
そう尋ねるのは、パン屋の娘、シュリア。
「俺はいつもこんな感じだぜ?」
町の荷物を運ぶことを生業としているギルにシュリアは、不安げだ。
「だって、いつものあなたは、もっと陽気だったような……」
「うるさい! 仕事だってなんだってやってる! それでいいだろ!」
ギルはそういうと、さっさとその場を去っていく。
最近、様子がおかしくなったのは、他にもいる。
「ゲートの管理をしているベイダーさん、それに、酒場のマスターのロイさんも……なんか変なのよね……」
気のせいならいいのだが……しかし、このシュリアの心配は、現実のものとなる。
「皆様には、セントメアリー・ベースに向かっていただきますわ」
そう告げるのは、響納・リズ(オルテンシアの貴婦人・f13175)。
「やっていただきたいことは、ただ一つ。このベースに潜んでいる間者を見つけ、始末していただきたいのです」
リズの話によると、彼らは元の住民を殺して成り代わった敵の間者らしい。その数、3人。しかし、その間者がどこに住んでいるのかは、特定できていないらしい。
「彼らの目的は、オブリビオンの軍団を手引きしてこの拠点に攻め込ませること。まだその時ではないらしく、彼らはまだ動いていませんが、その前に阻止することができれば、被害を最小に留めることができるでしょう。ですが……住民に余計な不安をさせたくはありません。ですから、皆様には秘密裏に行動していただきたいのです」
住民達が知らぬ間に、手引きをしようとする敵を倒す。それが、今回の任務だ。
「少々、難しい話かもしれませんが、皆様ならやれると信じていますわ。ベースの方を守るためにも、よろしくお願いします」
そういって、リズは出かける猟兵達を見送ったのだった。
柚葵チハヤ
こんにちは。柚葵チハヤです。
今回も1章のみの戦争シナリオ、どうぞ、よろしくお願いしますね。
ちなみに、今回のシナリオをクリアすると、マザーコンピュータの支援を阻止することができるそうです。今回も張り切っていきましょう!
今回のボーナスはこちらになります。
プレイングボーナス……住民に敵の存在を気付かせないよう調査を行う。
住民に化けた間者は3人。彼らを見つけて、秘密裏に始末してくださいね。相手は全て偽物です。その点を踏まえて、プレイングをお願いしますね。
また、複数参加する方は、お相手の名前やID、グループ名もお忘れなく。
皆様の暗躍プレイング、お待ちしていますね!
第1章 冒険
『ヒドゥン・エネミー』
|
POW : 拠点周辺を歩き回り、怪しい人物を探す
SPD : 人目につかないように行動し、情報収集する
WIZ : 避難者のふりをして住民達に話を聞く
|
種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
春夏秋冬・ちよ(サポート)
風景画が趣味のお節介な旅老猫
優しいお婆ちゃん猫で猟兵としての経験は浅いですが、アルダワの学生としてとても長い間戦い続けた歴戦の戦士です
口調はステシをベースに優しいお婆ちゃんをイメージ
動物と会話して道や情報等を得ます
UCは竜を疑似再現、その力を借りる物
何の竜の力かは状況、やりたい事によって指定を
(例:火竜・刃竜・筋肉竜等々 真面目からネタまで可)
戦闘は素早い身のこなしで回避重視、杖か閉じた傘(又はUC)による鋭い攻撃
所謂蝶のように舞い、蜂のように刺す
得意技はUCで騎乗か飛行してのランスチャージ
一人称追加・おばあちゃん
禁止事項
真の姿の解放(覚醒)
UC『凶夢の魔竜騎士』二種の併用
公序良俗に反する行動
「あら。私みたいな、おばあちゃんでも役に立てるかしら?」
そう呟くのは、アルダワ出身でケットシーのおばあちゃん、春夏秋冬・ちよ(旅する老猫・f19400)。小さい眼鏡を付けて、微笑む様は貫禄さえ見える。
彼女は旅をしている難民として、このベースに入り込んだ。
ここにいるはずの間者を突き止めるために、彼女が取った行動は。
「まあ、こんにちは。ちょっとお話、いいかしら?」
野良猫やゴミ箱を漁るカラス達に話しかけることだった。
『それなら、酒場でマスターしているロイだにゃー』
『昔はずっと優しかったのに、最近になって俺達をいじめようとするんだカア』
「それは困ったわね……」
動物達から得た情報を元に、さっそく、ちよは酒場へと向かう。
中に入って様子を見ていたが、少々荒々しい態度をしているようだ。
「昔はやんちゃしていたって聞いたけど……少しボケちゃったのかしら?」
客の一人がそうマスターのことを喋っていた。
(「そうはなりたくないわね……」)
ちよは閉店間際に外に出て、マスターが店から出てくるのを待ち構える。
「ちょっとお話があるのですけど、少しよろしいかしら?」
話巧みにマスターを町の郊外へと、人気のない所へと導き、そして。
「ごめんなさいね。あなたに居られると困る人達がいるのよ」
「な、あんたは!?」
「術式展開、再現するは竜の息」
ちよは、竜疑似再現術式『放射』(サイゲンスルハリュウノイキ)を発動させ、住民に化けた間者の一人を秘密裏に、消し炭へと変えたのだった。
成功
🔵🔵🔴
ラブリー・ラビットクロー
ソーシャルディーヴァのヒトにちょっとサーバー借りたいなん
お願いしてみよ
【ソーシャルサーバーを介して映像を中継できます】
ありがとマザー
これで皆にらぶの声を届けれる
こんにちわみんな
突然ごめんのん
でもちょっと聞いてほしーなん
らぶはセカイを旅するショーニン
実はこの街には沢山の記録媒体があるって聞いたんだ
それを解析すればこの拠点はきっともっと安全になる
ヒトのユメが叶うんだ
ステキでしょ?
でも一人はちょと大変
運び屋さんと人脈の多いヒトと出発手続きができるヒトの力が借りたいなん
んでわ
よろしくのん!
ばい!
怒った敵に襲われちゃうんだ?
でもお陰で犯人見つけたぞ
らぶってホントは強いんだから
返り討ちにしてやるもんね!
「ちょっとサーバー借りたいなん、いいかな?」
そういって、ベースにいるソーシャルディーヴァの協力を得た、ラブリー・ラビットクロー(とオフライン非通信端末【ビッグマザー】・f26591)は、オフライン非通信端末のビッグマザーを手にさっそく行動に出た。
ラブリーの端末に文字が浮かぶ。
【ソーシャルサーバーを介して映像を中継できます】
「ありがとマザー。これで皆にらぶの声を届けれる」
端末をカメラモードにし、中継を結んだのを確認した後、ラブリーは、その端末に向かって呼びかけ始めた。
「こんにちわ、みんな! 突然ごめんのん。でも、ちょっと聞いてほしーなん」
表情は相変わらず無表情ではあったが、必死さを感じさせる声色に、ラブリーの呼びかけを見る人達が増えていく。
「らぶはセカイを旅するショーニン! 実は、この街には沢山の記録媒体があるって聞いたんだ。それを解析すれば、この拠点はきっともっと安全になる。ヒトのユメが叶うんだ。ステキでしょ?」
そう呼びかけながら、ラブリーは既にDawn of the WORLD(プロジェクト・ディーヴァ)を発動させていた。ヒトのユメを叶えたいという願いを高速ネットワークでアポカリプスヘルの人々に呼びかけ、実現させるという、その力を。
「でも一人はちょと大変。運び屋さんと人脈の多いヒトと出発手続きができるヒトの力が借りたいなん。んでわ、よろしくのん! ばい!」
既にちよの働きによって、マスターは消え失せている。彼女の元にやってきたのは、ゲート管理をしているベイダーだった。
手に入れたデータを他の猟兵にも共有した後、ラブリーは笑みを浮かべる。
「犯人見つけたぞ。らぶってホントは強いんだから」
「へえ、どう強いのか見せてもらおうか……」
ラブリーの正体を知らないベイダーはにやにやと彼女の元へと近づき、そして。
「返り討ちにしてやるもんね!」
「な、まさ……」
ベイダーの言葉は途中で途切れた。
なぜなら、ラブリーが取り出したラビットブレスで、口元を塞ぎ、そのままラビットファングアンドハッピーチェーンソーエッジで切り刻んだからだ。
「らぶは、ヒトのユメを叶える大ショーニンに近づいたかな?」
満足げな様子で、ラブリーは誰もいない殺人現場を後にしたのだった。
大成功
🔵🔵🔵
七那原・望
今回は元の住民を殺しての成り代わりで潜入した間者なのですね。下衆が。
間者が誰なのかわからない以上、足で探すしかないのですよね。
取り敢えず果実変性・ウィッシーズアリスを発動したらねこさん達を放ってそれぞれで調査を。
最近急に様子がおかしくなった、ですか。確かにそう言ってたのですね?
ものは試しです。
間者に多重詠唱全力魔法の幻覚を掛け、街の外にまで誘き出しましょう。
悲鳴を上げても聴こえないくらい街から離れたら語りかけましょう。
こんにちは、オブリビオン。
反応を待ってからフィーネで首を刎ねましょう。
もちろん確証があるからこその発言なのですけど、万が一間者じゃなさそうなら街に戻るように誘導しましょうか。
「今回は元の住民を殺しての成り代わりで潜入した間者なのですね。……下衆が」
思わず本心が出てしまっているようだが……そう呟くのは、七那原・望(封印されし果実・f04836)だ。
「間者が誰なのかわからない以上、足で探すしかないのですよね。わたしは望む……ウィッシーズアリス!」
望が発動させたのは、果実変性・ウィッシーズアリス(トランス・ウィッシーズアリス)。極めて強力な魔法と幻覚を操る4匹の猫を呼び出し、彼らを使って調査を行う。
そして、望の調査は、あの少女へと行きついた。
パン屋のシュリアだ。
「……最近急に様子がおかしくなった、ですか」
「ええ、急におかしくなっちゃって……」
おかしくなった三人のうち、二人は既に行方不明らしい。
候補者で生きているのは、運び屋のギルだ。
それが確定したときに、望の持つ端末にラブリーからのデータが届けられる。
「ものは試しです」
シュリアに礼を告げると、望は、先ほど呼び出した猫を使い、今度はギルを呼び出した。強力な幻覚をかけてやってきたギルの足取りはふらふらだ。
そのまま、街の郊外へとおびき寄せた。
悲鳴を上げても聴こえないくらい街から離れた場所で。
「こんにちは、オブリビオン」
その声と共に、幻覚はたちまち効果を失った。
「なんだ、ここは!? お前はもしや……!?」
逃げ出そうとするギルを見て、望は確信する。
「残念ですが、逃しはしませんよ」
紅いアネモネが咲き誇る純白の細い大鎌、罪華・フィーネが翻り。
ギルの首がごとりと、地面に落ちたのだった。
こうして、猟兵達の活躍により、秘密裏に間者達を見つけ、葬ることができた。
これでマザーコンピュータへの支援も阻止することもできただろう。
ベースの人々が知らないのは残念ではあるが、猟兵達の影の活躍により、このベースの惨劇を回避することができたのは……人々の平和を守ったのは、紛れもない、この三人のお陰なのだった。
大成功
🔵🔵🔵