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アポカリプス・ランページ⑧〜歌姫の論文と猫

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 まだ国が存在してた時であれば、そこはアメリカとカナダを隔てる国境の近く。
 セントメアリー・ベースと呼ばれるその巨大拠点においては、まだ比較的平和な共同生活が生き延びた人々によって営まれているのだという。

「マザー・コンピュータに組み込まれている女性――世界最高の歌姫『マザー』。彼女の出身地はそこなんだって」
 天瀬・紅紀(蠍火・f24482)は集まった猟兵達にゆっくりと告げる。
 彼女は歌姫としての知名度を有するだけではなく、非常に優秀な頭脳を有する学者でもあったのだろう。その地で若き日の彼女は、研究に没頭し大量に手掛かりを残したのだ。
「プレジデントも口にしていたね。『時間質量論』という学説の名を」
 時間とは質量を持つ物質。それを消費する事で時は前に進める――猟兵であれば誰しも一度はそんな事を聞いた事があるだろう。その事とイコールなのかは解らないが。
「そのセントメアリー・ベースのあちこちに、彼女が残した初期の研究論文がある。ただし、恐ろしく膨大……らしい」
 紙媒体に電子媒体。沢山の資料や仮説を含めたらちょっとやそっとじゃ済まないらしい。
「それらが保管された倉庫を一つ把握したんで、運び出しをお願いしたいってのが今回の仕事。可愛らしい邪魔が入るかもしれないけど……」
 紅紀はそこで苦笑い一つだけ見せて続けた。
「人によってはある意味ご褒美というかボーナスステージかもね? 力仕事になるだろうけど、頑張ってきてね」

 そして、彼が告げた邪魔者とは。
「にゃー」
「ふにゃーん」
「みーみー」
 大量のデスクトップパソコンとサーバ、そして棚に紙資料が詰まった箱が沢山。
 そしてその資料保管室にお住まいになられているネコさんたちも沢山。
 どうやら、夏は電脳保護の為に涼しく建築され、冬は機械から放熱されるとあって。ネコさん達の一大拠点となっているらしい。
 お陰で紙類等がネズミなどの食害に遭わなくて済んでいたのもある様だが。

 棚の上やらパソコンの上やらの上にドカンと乗ってらしたり。
 足元塞ぐ様にくつろいでらしたり。
 近づくと威嚇してくる気性の荒いのもいれば、甘えて離れないのもいる。
 まぁ、沢山の猫さん達が各々好き勝手にいらっしゃって、邪魔をなさってくれる。
 重要資料だとは露知らずして、今日もネコ達はその上に鎮座する。
 それらを運び出す為、猟兵とネコ達の仁義なき戦いが始まる。


天宮朱那
 天宮です。にゃーん。
 戦争の息抜きにニャンコと戯れつつお仕事な感じで。

 プレイングボーナス→大量の記録媒体を運び出す。

 研究施設みたいな建物の地下室でエレベータは故障中。階段利用で。
 予備電源だけは生きているらしく、電気は付くしHDDやサーバは動いてて排熱中。電源は容易に落とせるのでそこは意識しなくて大丈夫です。
 棚にある紙媒体はファイルやら冊子やらぎっしり箱に整然と保管されている状態。

 そしてネコ。どっかネコだけ出入り可能な隙間があるらしい。
 各々好き気ままにいます。個別に色々性格います。アメショとメインクーン多め。か弱い品種は少なめ。
 色々邪魔をされつつ、研究資料を運び出して頂ければと。
 つまりはネコと戯れるのがメイン。仕事はついでだ!

 公開されたら受付開始。特に導入は入れません。
 複数合わせは迷子防止に相手の名前(ID)かグループ名記載を。
 適度に人数集まったら〆切目安の告知予定。
 マスターページやタグ、Twitter(@Amamiya_syuna)等でお知らせします。
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第1章 日常 『時間質量論を運び出せ』

POW   :    腕力に任せて一気に運ぶ

SPD   :    乗り物や道具を利用する

WIZ   :    より重要そうなデータを優先して運ぶ

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

夜鳥・藍
猫さん、猫さんです!たくさんの猫さんです!

ええとUCで白銀を呼び出し、荷物を運ぶ手伝いをしてもらいます。
ひっぱれる台車か何かを探して積み込んでいきましょうか。
遊び始めたらお仕事になりませんのでそれは我慢して。
運び出す最中も足元にまとわりつく柔らかい毛は、心地よく思えても邪魔とは思えませんね。むしろご褒美。うっかり蹴ってしまわないように気を付けて。
一気に運ぶのは出来なくなりますけど、無理ない動きになるのは逆に良いのでは?
あまりにもまとわりついて危ない猫さんは白銀によけてもらう手伝いをしてもらいます。
……大きいもふもふと小さいもふもふが一緒にいるのは、なんとも言えないものがありますね!



 その部屋に足を踏み入れた瞬間。夜鳥・藍(宙の瞳・f32891)の宙色の瞳は銀河以上の輝きを見せた。
「猫さん、猫さんです……! たくさんの猫さんです!!」
 興奮が隠せず、声も上がるというもの。一方のネコさん達はと言うと。
「にゃぁん」
 あ、誰か来たぞ?と言わんばかりに彼女の方に顔を向ける者もいれば、ぴょいんと飛び跳ねて姿を隠す者……と性格によって反応も行動も様々であった。
「ええと……この書類とか荷物を運ぶんですよね」
 外から丁度良い折りたたみ台車も持って来たが、一人で運ぶにはやや心許ない。
「白銀、手伝ってくれるかしら?」
「あおーんっ」
 藍が召喚したのは彼女よりずっと大きな体躯の銀狼。
「ふぎゃぁっ!?」
「ぎゃおぉぉん!?」
 突然のデカい狼出現にもれなくネコさん達ビビリ倒して逃げるの図。
「……わふ」
 しょんぼりわんこ……じゃなく狼の図。嫌われたかと寂しそうにクゥンと鳴く白銀の背中を撫でてやりながら、藍はまずはお仕事と促した。
 棚にあった沢山の資料を下ろして台車に積み、それを白銀が器用に口で引っ張り外に運び出す。何度かそれを繰り返している内に、高い所から見物するネコも散見され、次第に藍の足元をウロウロし出した。
「あら……ふふ、蹴られてしまわないように気をつけて、ね」
 纏わり付いてくる毛玉の如きネコさん達。そのもふもふの感触は心地良く思え、けして邪魔には思えない。いや、むしろご褒美でしょうと。気をつけてとネコに告げつつ、実はこっちが気をつけているのはご愛敬というか。
 気が付いたら、白銀相手に近付いたり匂いを嗅ぎ出すネコさん達まで現れだした。敵意が無い安全な存在かどうか、様子見を始めたらしい。
 徐々に作業の手が緩み出すが、ネコさんが邪魔なさるのだから仕方ない。
 やがて白銀に向けてねこぱんちを繰り出す豪気なネコさんまで現れ出した。敢えて、てしてしと喰らいつつ。白銀も横になって尻尾でくるんと身を包み丸くなる。
「……!!」
 大きいもふもふと小さいもふもふが一緒にいる。一緒に丸くなっている。
 このなんとも言えないものに藍はふるふると声も出せずに見つめるのみ。
「尊い――」
 ようやっと口に出たのは、そんな一言でありましたとさ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

栗花落・澪
もふもふぅ♪
これは、実質触り放題愛で放題というやつでは…
ここは楽園か?

というわけで【指定UC】発動
僕は猫ちゃん対策に注力するので
その間に皆さんは資料の運び出しをお願いします
壊したり破ったりだけしないように気を付けてね
ねこーっ(とつげきぃ

自分のテンションはハイになっても猫ちゃんは怖がらせないように
喉に詰まらせたらマズいからね
杖を使って細かく砕いた★飴の欠片だけ差し出して気を引いたり
人懐っこそうな子だったら直接抱えて退かしたり

ごめんねー、今これ動かすから、そこにいたら危ないからねー
僕と一緒に遊んでいようねぇ
ほらほら君も邪魔しないんだよ、おいでおいでー飴あるよー
あ、僕も手伝った方がいい事あります?



「もふもふぅ♪」
 ネコ部屋ならぬ資料部屋に着くなり、栗花落・澪(泡沫の花・f03165)はネコさん達を撫でたり抱いたりと堪能を開始していた。
「これは、実質触り放題愛で放題というやつでは……」
 この世界で逞しく生きているネコさん達は人間くらいの存在ならば怖くないのだろう。然程抵抗せずに澪の手に収まり、ゴロゴロと嬉しそうに撫でられているご様子。
「ああ、本当――ここは楽園か?」
 ヘル(地獄)と名の付く世界におけるパラダイスが今ここには存在した。

「と言うわけで。僕は猫ちゃん対策に注力するので」
 子ネコを手に抱いてふわっふわの感触にうつつを抜かしながら、澪はユーベルコードで出現させた親衛隊の皆さんに告げる。
「その間に皆さんは資料の運び出しをお願いします」
「「うす!」」
「壊したり破ったりだけしないように気を付けてね――それじゃ」
 大事な注意だけしかと伝えると、澪の視線はネコのいらっしゃるソファーの上。
「ねこーっ!!」
 背中の羽根を思い切りばさばささせ、超ハイテンションでネコの群れにダイブ。大丈夫、着地の衝撃でネコさん達を怖がらせるような真似はしない。
「澪さん、そこのぬこさんが……」
 その間にも作業をしていた親衛隊その1が彼に声を掛けてきた。どうやら資料の箱にネコさんが詰まっていて困っているらしい。しかもデカい。
「ごめんねー、今これ動かすから、そこにいたら危ないからねー」
「にゃうん」
 澪の手には細かく砕いた飴の欠片。そっと差し出せば、クンクンと濡れた鼻で匂い嗅ぎ出す。澪がすっと後ろに引けば、すくっと立って追いかける様に動き出す。
「よしよし、僕と一緒に遊んでいようねぇ」
「澪さん、こっちのぬこさんも頼みます!」
 親衛隊その2が頼る様に声を上げた先を見れば、パソコンのキーボードの上に転がってくつろぐネコさんの姿。
「ほらほら、君も邪魔しないんだよ」
「み~」
「おいでおいでー飴あるよー」
 人懐っこい柔和なお顔の子だったので、そっと抱きかかえて避けてやれば、親衛隊の皆様でその隙によいせよいせと外に搬出してくれる。
「あ、僕も手伝った方がいい事あります?」
「大丈夫っす! 澪さんはぬこさん達を頼みます!」
 親衛隊の皆さんが笑顔でサムズアップしてくれた所で。
 手に抱いた柔らかく温かいもふもふなネコさん達の毛皮に顔を埋めながら、澪はこの世の幸せを存分に味わうのでありました。

大成功 🔵​🔵​🔵​

リュカ・エンキアンサス
(猫含め動物にはめっちゃ嫌われます)
…仕事に来てるんだ
猫と戯れたいわけじゃない
勿論やむを得ない事情はあるとは思う
でも
仕事にき…(めっちゃ威嚇された
……
仕事に来てるんだし

という事で力仕事はお任せください
物を運んだり片づけたりは嫌いじゃない
因みにこの書類の上に猫がいるなら、猫を抱き上げるのは仕方がないことだよね
仕事だから。仕方な…(逃げられた
…仕事がはかどるな

そんな感じでことごとく理由をつけて猫を構いに行くのですが、
ことごとく拒否られます
仕事はたいそうはかどります
仕事がはかどってもあんまり嬉しくはないです
(拒否られても無表情で静かにショックを受ける位で顔には出ないんだけど

…血の匂いでもするのかなあ



 リュカ・エンキアンサス(蒼炎の旅人・f02586)は部屋の多くのネコ達を前にするなり……なんか凄く睨まれた、気がした。
 大きく溜息が一つ零れる。それもその筈。彼は自覚があったのだ。ネコには――いや、動物全般にはめっちゃ嫌われていると言う事に。
「……いや、俺は仕事に来てるんだ」
 ネコと戯れたいわけじゃない――自分を言い聞かせているかのように彼は呟く。
 勿論、この多くの書類を運び出す為にネコの相手をしなければならない――というやむを得ない事情によって、結果的に戯れる事になる場合もあるだろう。
 でも――。
「仕事にき……」
「キシャーッ!!」
 ネコさんが乗った本の山に手を伸ばした途端。めっちゃ威嚇された。
「……し、仕事に来てるんだし……」
 その声は切なかった。

 さて、なんやかんやで資料搬出作業開始。力仕事には自信はあるリュカ。物を運んだり片付けたりは嫌いではない。黙々と続ける事が向いているのかも知れない。
「……」
「ふにゃーお」
 書類の上に鎮座なさるネコさん一匹。この状態において、ネコを抱き上げるのは仕方ないことだ。だって避けてくれないと運べないし。
「仕事だから。仕方な……」
「にゃおーん」
 とっ、しゅたたた。
 リュカが手を伸ばした瞬間、夢うつつにいたネコさんは唐突に立ち上がるや否や、ぴょーんと素早くどっか向こうに行ってしまった。
「……仕事がはかどるな」
 手を伸ばしたポーズのまま、リュカは表情を変えずそう呟いたが。僅かに声は震えていた。

「パソコンの上のネコさんを避け……」
「フギャーッ!!」
 尻尾を膨らませて威嚇されてみたり。
「道を塞いでる君達を……」
「にゃっ!!」
 蜘蛛の子を散らす様に逃げられたり。
「…………」
 リュカはなんやかんやの理由を付けてネコに構いに行くものの、ことごとくネコさん達は拒否してくれる。大きく溜息だけが零れてしまう。
「……はは、仕事がはかどるな」
 書類の箱を運びながらリュカはぽつりと呟いた。そう、仕事がはかどっても、これではあんまり嬉しくなんかない。その切なさを表情に出す事は無くても、心の中ではしとしと雨が降っていた。

「……血の匂いでもするのかなあ」
「にゃあ?」

大成功 🔵​🔵​🔵​

藤・美雨
怪力自慢の私だ!
力仕事は任せて!
……と言いたいんだけど
猫さんの相手かぁ……
ある意味オブリビオンより強敵だね

猫さんの気を引ければいいかな?
遊んでる子の前で服の袖をゆらゆらさせてみよう
ほらほら、ここにおもちゃがあるよー
これで気を引ければいいんだけど
飛び付いてきてもしっかりキャッチするからね!
うん、ふわふわでかわいい!

こうやって猫をキャッチしたり抱っこしたりをして邪魔にならないところへ
そしたら荷物を運びだそう
猫たちは抵抗してくるかな……
ごめんね、あとで拠点の人達に代わりになりそうなものを見繕ってもらうからー……

運搬中も猫たちには気をつけて
この子達本当に自由だなぁ
でも見てて和むよね
あー、楽しかった!



 目の前に広がるのは書類の山。そしてネコさんの群れ。
「怪力自慢の私だし、力仕事なら任せて!と言いたいところだけど……」
 藤・美雨(健やか殭屍娘・f29345)は山と積まれた資料を見遣った後、その周辺に沢山転がっている彼らを見つめ、思わず肩竦めて苦笑い一つ。
「猫さんの相手かぁ……ある意味オブリビオンより強敵だね」
「にゃあーん?」
「ん、よしよし。怖くないよ」
 ひとまずネコさんの気を引く事から始めてみようか、と。転がってるにゃんこ達の前に美雨が差し出したのは己の服の長い袖。
 ゆらゆらゆら……ゆっくり目の前で揺らしてみせれば、数匹のネコさんの視線もそれに合わせてゆーらゆら。
「ほらほら、ここにおもちゃがあるよー」
「にゃっ!」
 うずうずしてた一匹が溜まらず飛びついてきたのをしっかり受け止め、その手の中にすぽりと埋めてやれば。
「ふにゃーん」
「うん、ふわふわでかわいい!」
 ネコさんの毛皮は野良でいる割には柔らかくて暖かくて。指先より感じる小さな心臓の鼓動が、呼吸で胸が動くのがまた愛おしい。
 こうしてネコさん達の気を引いて、キャッチしたり抱っこしたりして邪魔にならない場所に退避して頂きながらも少しずつパソコンのHDや資料の箱などを運び出す。
「にゃーん」
「にゃおーん」
 運ぶ最中もネコさん達は美雨の周りをウロチョロウロチョロ。何してるんだと興味津々に寄ってくるのを踏まないように注意しつつ彼女は作業を進め。
「……にゃん」
 部屋のあちこちにすっぽり空白が出来はじめる。ここにあった資料の山が外に出てしまえば当然の事。今までと環境が変わりつつある事にネコ達も戸惑いを見せているのかと美雨は心配そうに見つめるも。
「ふにゃーん」
 広くなった場所にのびのびと大の字に引っ繰り返った。思わず美雨はそんなネコ達の様子に噴き出してしまう。
「この子達、本っ当に自由だなぁ。見てて和むよね」
 多少の抵抗は覚悟していたが。この世界で逞しく生きているネコさんにとって、この部屋は安全安心な場所であるのは間違いなさそうだ。
 とは言え、隠れ場所や定位置を失いウロウロしている子も数匹見受けられたので。
「ごめんね、あとで拠点の人達に代わりになりそうなものを見繕ってもらうからー……」
 適当な木箱や段ボールでも置けば代わりになるだろうか。
 それなりに大変な重労働だったにも関わらず、邪魔するネコさん達とのひとときは疲れをすっかり忘れさせてくれた。
「あー、楽しかった!!」
 搬出作業を終えた美雨もまた、一仕事を笑顔で果たしたのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

夜刀神・鏡介
この部屋は流石に圧巻だな……マザーは情報を纏めるのが苦手だったのか。もしくはこれだけの媒体が必要な程の内容を研究していたのか。どっちだろうな
まあ、そこは運び出してから確かめると……って、本当にネコだらけだ。これはどう攻略するべきだ?

記録媒体の運び出しは基本的に体力任せ。箱に詰められてないものは、別途持ち込んだ箱に詰めて……と思いきやネコが箱の中に入り込む
そして走り回ったネコが紙の資料を撒き散らす
これでは仕事が進まない。ネコ達に大人しくしてもらう為に、ちょっと遊んでやるとしよう

ネコを撫でたりじゃらしたり、思わずモフったり……って、いかん、楽しみすぎた。もうちょっと働かねば



「この部屋は流石に……圧巻だな」
 夜刀神・鏡介(道を探す者・f28122)は部屋一杯に積まれた資料の箱やら、所狭しと並ぶサーバコンピュータを見ると感嘆の息を一つ吐き出した。
 マザーは情報を纏めるのが苦手だっただろうか? いや、もしくはこれだけの媒体が必要な程の内容を研究していたのか――どっちかだろうと鏡介は思うも。
「まあ、そこは運び出してから確かめるとして……」
「にゃーん」
 思考に耽っている所に聞こえる鈴の様な鳴き声。見ると、大勢のネコさん達が彼に興味の眼差しを熱心に浴びせているではないか。
「って、本当にネコだらけだ。これはどう攻略するべきだ?」
「にゃん」
 手強そうな相手を前に、鏡介は思わず笑うしかなかった。

 記録媒体の運び出しは基本的に体力任せの作業となる。箱にすら収まらずにただただ積み重なっているような本やレポート用紙があると想定して、別途箱を持ち込んだのは大正解だったらしい。
「さて、これらから詰める――か??」
「にゃ」
 紙束を持って箱を覗き込めば、既にネコさん達がインしていた。ネコはとにかく箱があれば入るものである。いや、箱はネコが入る為に存在するのかも知れない。
「……避けてくれると有り難いんだけど」
「ふにゃーっ」
 鏡介が手を伸ばし捕まえようとするも必死の抵抗による立ち退き拒否。じたばたしながら鏡介の両手に捕まったかと思うと、まるでウナギのようにするんと抜けだし、猛ダッシュで走り逃げてった。――紙資料を思い切り蹴飛ばし、散乱させながら。
「これでは仕事が進まないな……」
 盛大に溜息一つ。成る程、ネコさん達の妨害はなかなかに厄介だ。

 そこで鏡介が取った手段はと言うと。
「それそれ」
「にゃにゃっ!!」
 ネコじゃらし。ネコ達の目の前でパタパタと振ってやれば……呼び起こされる狩猟本能と共に、ていやとねこぱんちが繰り出され、ぴょーんとネコジャンプで宙に羽ばたく。
 これも全て作業の為に大人しくしてもらうが為に――と、ちょっとのつもりで遊んでやっていた鏡介であったが。
「……はっ!?」
 気が付いたら大分時間が経っていた。膝の上にはもふもふなネコさんがゴロゴロと喉を鳴らしてすっかりくつろいでいるし。
「いかん、楽しみすぎた。もうちょっと働かねば……」
「みゅうぅ……」
 立ち上がろうとすると、ネコさんの鳴き声が耳に届き。鏡介は浮かせた尻を敢え無く再び床に落とす。
「あと少しだけ、な?」
「にゃぁぁん」
 ネコと言う名の時間泥棒に囚われた鏡介の作業再開はまだまだもう少しかかりそうでありましたとさ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

セツナ・アマギリ
ネコか…本体に毛が入ると面倒だな。
精密機械にもよろしくないんでないの?
ダイジョーブなわけ?サーバ死なない?
まぁいーや。
ネコ好きだし。もふもふサイコー。

おーおー、予想以上の盛況っぷりじゃねーか。
カルガモちゃんはイイ玩具になるだろ(ぽーい)
ルーナはネコ好きだったよナ?ほれ、遊んできてイイぜ?
超絶可愛いとか叫びながらダイブするルーナを横目に見つつ、俺は手近なにゃんこの喉を撫でてご機嫌取りつつ…ダメだ、まずはこいつらを堪能しよう。
仕事はあとあと(もふもふ)

最後にルーナとカルガモちゃんにネコたちを誘導してもらって
風魔法で資料を宙にまとめて一気に運ぶゼ。
あれ…なんか鼻がムズムズするような…?

アドリブ歓迎!



「ネコ、か……」
 天球儀のヤドリガミであるセツナ・アマギリ(銀の魔器・f09837)は目の前でニャーニャーミャーミャー転がって好き勝手振る舞うネコさん達を前にふと顔をしかめて呟いた。
「……本体に毛が入ると面倒だな。精密機械にもよろしくないんでないの?」
 無論本体をネコさんの前にさらす真似はしないが。彼が見つめる先はサーバコンピュータ。排熱しながらグルグルとファンを回すその様子に、心配そうに手を乗せると誰を相手にする訳にでもなく問う。
「なぁ、ダイジョーブなわけ? サーバ死なない?」
「にゃー」
 近くにいたネコがまるで返事でもするように一声鳴いた。生憎ネコ語は解らないが、多分「大丈夫だ問題無い」とでも言っているのだろう、多分。
「…………。――まぁ、いーや」
 心配するのは止めた。少なくともデータが飛んでなければ良いし、運び出せば内部掃除だって出来るだろう、と考え直し。
「ネコ好きだし。もふもふサイコー」
 そう言って返事してくれたネコさんの頭を撫でると嬉しそうにゴロゴロ言われた。

「おーおー、予想以上の盛況っぷりじゃねーか」
 ニャーニャーと元気いっぱいのネコさん達が所狭しとあっちこっちにウロウロゴロゴロしている室内に、セツナは思わず顔をほころばせ。
 手始めにカルガモちゃんを安全モードでぽーいと放り投げるとネコさん達が群がり、ご無体が始まった。具体的には甘噛みとねこぱんちの応酬。実にイイ玩具になっている。
 機械仕掛けの妖精・ルーナも表に出してネコさん達の前に披露すれば、お互いに目をキラキラさせて見つめ合う。
「え、なにこれなにこれ。超絶可愛いんですけどー!?」
「ルーナはネコ好きだったよナ? ほれ、遊んできてイイぜ?」
「ほんと? わーい!!」
 ネコさんの群れに思い切りダイブし、埋もれつつ遊び遊ばれしているルーナを横目に。セツナ自身は荷物の運び出し作業……と思うも。
「……どっかり座ってるんだもんナ」
「にゃぁ~ん」
 書類の上に香箱座りしているメインクーンの喉を撫でてまずはご機嫌取り。避けて貰うにも段取りが必要……と思っていたが。
「――ダメだ、まずはこいつらを堪能しよう。仕事はあとあと」
 もふもふの誘惑に陥落した。データはすぐには逃げないがネコさん達は逃げる。逃げずにもふらせてくれる以上、それを堪能せずしてどうする。

 🐈魅惑のもふもふタイム。しばらくお待ち下さい🐈

「ちょっと、いつまでサボってるのよ」
「あいてッ」
 ルーナの小さな手でビンタされ、カルガモちゃんが腕にガジガジ甘噛みして来た痛みでセツナは目を覚ます。余りの心地よさに思わず意識を奪われたか。
「悪ぃ悪ぃ……んじゃサ、ネコさん達を誘導して貰ってイイか?」
「まかせて!」
 ルーナとカルガモちゃんがネコさん達の気を引いて、目の前にある棚から一時退避して頂くと。セツナは風の魔法を器用に操り、沢山の書類を宙に泳がせ一気に外に運び出した。
 ばさーっと飛び出した紙の一枚一枚は、きちんと積み重なって一つの大きな束となり。更に回収拠点まで運ばれていく事だろう。
「これで一仕事終え……へっくしょい!」
 盛大なクシャミ一発。どうにも鼻の奥がむず痒い。
「あれ……なんか鼻がムズムズするような……?」
 モフモフの代償だろうか、とセツナは首を捻り……も一つオマケにと大きなクシャミを放つのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

エリシャ・パルティエル
ユディト(f05453)と

猫ちゃん!(瞳を輝かせ
この世界にも可愛い猫ちゃんが…
それはもう頑張らないとね!
というわけで、力仕事はユディトよろしくね!

何言ってるのよ!
あたしはこの膨大な資料をネズミから守ってくれた
偉大な猫ちゃんにお礼を兼ねて可愛がるっていう
重大な任務があるの!
ほーら、UDCアースで大人気のおやつよ~
(チュール的なあれをあげる

ユディトの言葉にはキッと睨んで黙らせ
(一人で来ると遊べないので一緒に連れてきたことは一応内緒

でもちゃんと猫ちゃんをなでなでしたり
膝に乗せたりしながら
資料を仕分けしたり
インデックス作ったりして仕事するからね

ユディトお疲れ様
帰ったら美味しい料理を作ってあげるからね!


ユディト・イェシュア
義姉のエリシャさん(03249)と

時間質量論…興味深い研究ですね
戦いだけでなくこういう作業も必要ですね

エリシャさんはりきってると思ったら…こういうことですか
そうですね
膨大な資料を運び出すのは大変ですが
猫さんという癒しがあれば…
…ってエリシャさん
手伝う気ないですよね?

資料を運び出し終わってから
好きなだけ可愛がったらいいじゃないですか…
(言っても無駄だと思いつつ小声で抵抗

これ以上怒らせると怖いので黙って資料運びをします
力仕事は得意ですから
重いものもたくさん運びます

この資料はきっとこの世界…いえ、他の世界にとっても
役に立つでしょうから

都合よく連れてこられた気がしますが…
嬉しそうな顔が見れて何よりです



「時間質量論……興味深い研究ですね」
 転送により、セントメアリー・ベースの片隅にあるその目的の建物に着き。下りの階段を降りながら、ユディト・イェシュア(暁天の月・f05453)は奥にある目的の資料につ いて思いを巡らせ口を開く。
「そうね。大事な資料だもの……確実に回収しなきゃ、ね」
 共にやってきたエリシャ・パルティエル(暁の星・f03249)はにっこり笑って頷いた。その表情の不思議な明るさに何か違和感を感じつつもユディトは奥の扉を開く。
「戦いだけでなくこういう作業も必要ですね……」
 力仕事だ、と聞いていた。だが、目の前に広がる光景に彼は一瞬言葉に詰まる。
「にゃー」
「ふにゃー」
「猫ちゃん!!」
 エリシャはネコさん達が溢れんばかりにいらっしゃる資料補完部屋に足を踏み入れるなり、その金色の瞳を輝かせた。
 荒廃し殺伐としたこの世界にも可愛いネコちゃんがこうしていっぱいいる。何て幸せな光景かと、なんて尊いのかと。
「それはもう、頑張らないと……ね!」
 思い出した様にエリシャは彼の言葉に対する返答をし。ユディトはユディトで違和感の正体に納得するしかなかった。
「エリシャさん、はりきってると思ったら……こういうことですか」
「というわけで、力仕事はユディトよろしくね!」
「はぁそうですね。膨大な資料を運び出すのは大変ですがネコさんという癒しがあれば――」
 大きなサーバコンピュータや重そうな本がずっしり詰まった箱を見つめ、ユディトは一瞬のうちに正気を取り戻すとジト目で義姉の方を見つめた。
「……ってエリシャさん」
「ん、なぁに?」
 既にネコさん達を撫で撫でモフモフ開始していたエリシャは彼の目を見る事なく返事だけ一つ。その様子にユディトは大袈裟なまでに溜息をつき、そして問うた。
「手伝う気ないですよね?」
「何言ってるのよ!」
 封を開ける前のネコおやつを握りしめながらエリシャは彼をキッと睨み付け、そして早口でこうまくし立てる。
「あたしはこの膨大な資料をネズミから守ってくれた偉大なネコちゃんにお礼を兼ねて可愛がるっていう重大な任務があるの! ――ほーら、UDCアースで大人気のおやつよ~」
「にゃーん」
 おやつにネコ達のハートは見事鷲掴みであった。
「資料を運び出し終わってから好きなだけ可愛がったらいいじゃないですか……」
「何か言った?」
「いえ別に」
 言っても無駄なのはユディトも解っていた。ぼやいたのはちょっとした抵抗だ。
 一方エリシャもネコの気を引き付けるというのは建前にすぎない。だって一人で来たら存分にネコさん達と遊べないのだから。
 結局、ユディトは黙って懸命に資料運びに勤しみ、エリシャもネコが妨害しないように撫でてみたり膝の上にご招待したりと自分に興味を向けながらも仕分けやインデックス作りに精を出す。
「この資料はきっとこの世界――いえ、他の世界にとっても役に立つでしょうから」
「そうね。ユディトお疲れ様……帰ったら美味しい料理を作ってあげるからね!」
 にっこりと笑みを見せて微笑む彼女の笑顔に、先程言い合った事も忘れて彼はつられて笑みを零した。
「都合よく連れてこられた気がしますが……嬉しそうな顔が見れて何よりです」
「にゃーん♪」
 遊んで貰ったネコさん達も嬉しそうに大きく一声返事をしたのでありました。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

七那原・望
わ、猫がいっぱいいるのですー。とってもステキな事なのですけど、これではちょっと運び出せないのです。
あ、そうです。

マジックオーケストラを発動してねこさん達に猫への説得と交渉をお願いするのです。

さぁみんな、楽しく遊ぶのですー♪

ねこじゃらしをふりふり。元からいっぱいいましたけど、更に数が増えてなんだかすごいことになってるのてすー。
これはもふもふ天国なのです?ステキなのですー♪

影の猟兵から2割も連れてきてみんなで猫達をブラッシングなのです。

後はここの猫達と呼び出したねこさん達、みんなでお昼寝なのです。
もふもふに包まれて幸せなのですー。

残りの影の猟兵達にはその間に記録媒体の運び出しをしてもらうのです。



「わ、猫がいっぱいいるのですー……!」
 七那原・望(封印されし果実・f04836)は塞がれた視界の向こうに沢山のネコさんの存在を感じると、嬉しそうに笑みを浮かべた。
 あっちにウロウロ、こっちにゴロゴロ。とってもステキな環境だけど。
「確かにこれでは……ちょっと運び出せないのです」
 だいぶ多くの資料箱やハードディスクが外に運び出されたとは言え、まだまだ中には残っている上に。広くなったのを良い事にネコさん達の遊ぶ範囲も広がってしまい、元気良く駆け回る始末。
「……あ、そうです」
 愛用のタクトを軽く振れば、チリンと涼やかな鈴の音。指揮する様にリズムを刻めば、白い魔法猫達がニャニャニャンとその場に現れた。
「ネコさん達、あちらのネコさんへ説得と交渉をお願いするです!」
「「にゃにゃーん!!」」
 とっても良い返事と共に、白猫さん達はしゅたっと地元ネコさんに接近し、鼻をくっつけ匂いを嗅ぎあいご挨拶。あっと言う間に打ち解けた模様。
「さぁみんな、楽しく遊ぶのですー♪」
 望がねこじゃらしをふりふりすれば、遊びの誘惑にネコさん達が一斉に顔をこっちに向ける。右に動かせばみんな右を、左に動かせばみんな左を向くのが可愛くて堪らない、尊い。
「元からいっぱいいましたけど……更に数が増えて、なんだかすごいことになってるのですー」
 これこそもふもふ天国。ステキにも程がある。
 人型の影さんも喚び出して、皆でネコさん達をブラッシング。手入れされたことも無い様なネコさん達の毛並みがすっかり見違えふわふわ度が五割増し!
 残りの影さん達には記録媒体の運び出しをお願いすれば、えっさほいさと寡黙にお仕事してくれる。この調子ならば、必要な物の運び出しも全部終わる事だろう。
「ネコさん達、みんなでお昼寝なのです……!」
 喚び出したネコとお部屋にいたネコと。
 数え切れない多くのネコに、もふもふに包まれて。
 仕事が終わる頃には、ネコも望もすっかり幸せな夢の中におりましたとさ♪

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年09月22日


挿絵イラスト