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アポカリプス・ランページ⑧〜Heavy duty!

#アポカリプスヘル #アポカリプス・ランページ #アポカリプス・ランページ⑧

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#アポカリプス・ランページ⑧


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「アポカリプス・ランぺージへの参戦、お疲れ様」
 グリモアベースを訪れた猟兵達を、アメリア・バーナード(元穴掘り・f14050)が出迎える。
「今回は戦闘はお休みよ。その代わり、運搬作業があるわ」
 行き先はアポカリプスヘルのカナダ国境付近。そこには人類側の巨大拠点が存在する。
 住人達は比較的にではあるが、平和な共同生活を営めているそうだ。

 同時にその地は、ある人物の出身地でもある。
「『マザー』って呼ばれてる人よ。世界最高の歌姫で、マザー・コンピュータに組み込まれた人でもあるみたい。かなりの有名人ね」
 一方で、活動の初期と呼べる時期に研究論文を残してもいる。
 その名も『時間質量論』。その情報量は膨大の一言に尽きる。
「研究の詳細は不明だけど、大型コンピューター何台分とか、テープやディスクみたいな物理媒体の山とか、箱入りの紙媒体とか、そんな形で発見される事があるみたい。物理的にもメチャクチャ重いわよ」
 その一つが拠点から離れた洞窟で見つかったものの、住民は運搬に苦労していた……というのが、今回の予知らしい。

 幅と天井の広い洞窟を少し進めば、両脇には大量の情報媒体がずらりと並ぶ。そして最奥にはたくさんのコンピューターが纏めて置いてあるそうだ。
「解析中にレイダー達が襲って来たら大変だし、洞窟で永久保存という訳にもいかないから……拠点行きの大型トラックに乗せてしまおうって事になったの」
 とはいえ、洞窟内の足場はデコボコしている上に、地上に出る寸前で短い坂も待ち受けている。肉体労働としてはかなりの重荷だ。
「地盤自体はしっかりしているのが救いかしらね。……あ、人手が必要なら拠点の人達も手を貸してくれるわ。力を合わせて運び出すのも良いかもね」
 一苦労だけど、頑張りましょう。そう言ってアメリアは笑顔で手を振るのだった。


白妙

 白妙と申します。宜しくお願いします。
 戦況を睨みつつ、速度重視でお返しする予定です。

●プレイングボーナス
『大量の記録媒体を運び出す』
 これに基づく行動をすると有利となります。

●補足情報
 支援「⑯マザー・コンピュータ」
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第1章 日常 『時間質量論を運び出せ』

POW   :    腕力に任せて一気に運ぶ

SPD   :    乗り物や道具を利用する

WIZ   :    より重要そうなデータを優先して運ぶ

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

真月・真白
これは、壮観ですね
洞窟の中に立ち並ぶコンピュータ群に感嘆をあげる
人工物の中ではないですが、記録が痛まないようになってますね
…歌姫マザーにとってこの研究は『歴史(じんせい)』の一部だったのですね
棄てるべき『過去』を『歴史』として記すのが僕の役目。マザー、貴女が何を求めていたのかその『歴史』を調べさせてもらいます

まずはコンピュータ等は布とかを使って梱包しますね次に運び出す方法ですが、そこは『歴史』に記された知に頼りましょう
UC発動
てこの原理を用いて家具の足元にキャスターを付ける道具を再演します
あとは万が一坂で手放してもどこかにぶつからないようにロープで外のトラックに繋いでおきます



 真月・真白(真っ白な頁・f10636)は、目の前の広がる光景に思わず息を呑む。
「これは……壮観ですね」
 洞窟の最奥部。そこは大量のコンピュータが存在していた。
 机の上に置かれたもの、積まれたもの、壁に埋め込まれたもの。様々だ。
「凄ぇ量だろ。中のデータも生きてるんだってよ」
 近くで働く拠点の住人の言葉に、真白はモノクルを取り出し、あちこちを軽く調べてみる。
「……ええ、こういった電子機器の保存場所には人工物の内部が最適な筈。ですが、記録が痛まないような処置が為されています」
 データの無事を確かめた真白は再度感嘆する。それらは決して新しい型では無いものの、慎重に扱われた形跡があった。
(「……歌姫マザーにとってこの研究は『歴史(じんせい)』の一部だったのですね」)
 時間、熱量、思考。
 この膨大過ぎる量の論文をしたためる為にマザーが費やしたものは想像を絶する。
 活動の初期を埋めるに足る――人生そのもの。
 彼女が遺そうとした『過去』は、間違いなく目の前のコンピュータ群に眠っているのだろう。
 ならば、それを『歴史』として記すのは、真白の役目だ。
(「マザー、貴女が何を求めていたのか、その『歴史』を調べさせてもらいます」)
 思考すること暫し。
「まずは梱包ですね。そこに棚が幾つかあるので、乗せていくと良いでしょう。それとキャスターがあれば是非」
 真白の指示に従い、人々は手分けして作業を始めた。
 机から慎重に下ろされるコンピュータが、手分けした清潔な布で包み込まれていく。
「……」
 その間真白は、自身の本体である歴史書を捲る。
 様々な世界を渡り、記して来た大量の記録。それらを次々探るうち……とあるページで手を止めた。
「……世界は『過去(じかん)』を棄てる。されど人は、『未来』への道標として『過去(おもい)』を遺し刻む」
 真白がそう言うと同時、目の前に蒼い炎が出現した。
「これを『歴史』と言う」
 炎はゆらりと揺れ、細長い器具のようなものを形成する。
「……」
 素手で握る真白。蒼い炎は全く熱さを感じさせない。
 コンピュータが大量に積まれた棚の側に屈み込み、器具を幾度か動かすような動作をすれば……凄まじい重量が、真白一人の手で容易く持ち上がる。
「てこの原理を最大化する道具です。『再演』しました」
「へぇ、便利なモンだな」
 その隙間から大きめのキャスターを取り付けていけば、棚は簡単な運搬台となった。
 大量のコンピュータを乗せたそれらが、住民達の手で押され、地上近くへ運ばれていく。
「ぶつけないように、ロープで縛っておくと良いでしょう」
 トラックにロープを通した真白は、もう一方の端を棚に括りつけた。
「よし、上げろ!」
 掛け声と共に住民達が、ぶつけないように気を配りながら坂を押していく。
 同時にゆっくりと動き出すトラックの動力も借りれば、コンピュータは最後の難所を次々とクリアし始めた。
「幸先良し、ですね」
 その様子を確かめると、真白は他の作業を手助けをする為、歴史書へと目を落とすのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ラブリー・ラビットクロー
んぎぎぎ
えーおっもい
この中に大切な情報入ってるんだ?
【恐らくはとても貴重な資料です】
じゃー取り敢えず運び出さないとなんな
ラビットギアで引き摺るのはどーお?
【壊れてしまうでしょう】
翼で空飛びながら持ってくのは?
【落としてしまうでしょう】
もーなんなん!
マザー否定ばっかりなん!
【住民の方の力を借りるのが良いでしょう】

みんな!良ければちょっと力を貸してほしーのん
この機械の中に沢山秘密の情報が詰まってるんだって
もしかしたらそれがセカイを救う鍵になるかもしれないぞ
勿論タダとは言わねーのん
これはらぶのとっておき
キラキラ光ってきれーなビー玉
朝日に透かして見ればとてもきれーなんな
沢山あげるから
だからねえお願い



 カナダ国境付近、巨大拠点近くで発見された洞窟は、訪れた人々で賑わっていた。
 ラブリー・ラビットクロー(とオフライン非通信端末【ビッグマザー】・f26591)も、その中の一人。
 目の前には段ボールの山。その中にぎっしりと詰まっているのは、どうやら大量のフロッピーらしい。
「んぎぎぎ」
 渾身の力を込めて抱え上げようとするが……ビクともしない。
「えーおっもい」
 どさりと尻餅をついたラブリーは、一度運搬を諦め、端末に目を落とす。
 ぴこん、と音を立て、マザーが作動した。
【ごきげんよう、ラブリー】
「この中に大切な情報が入ってるんだ?」
【恐らくはとても貴重な資料です】
「じゃー取り敢えず運び出さないとなんな」
 ある意味レイダーとの戦いよりうんざりする作業だが、やるしかない。問題はその方法だ。
「ラビットギアで引き摺るのはどーお?」
【壊れてしまうでしょう】
「翼で空飛びながら持ってくのは?」
【落としてしまうでしょう】
「もーなんなん! マザー否定ばっかりなん!」
 ぴしぴしと提案を弾き返していくマザーに、たんたんとラブリーは地団駄を踏む。
 これがユーベルコード『ふたりでひとつ』の発動過程であると気付く者は、誰一人居ない。
「せめて代案のひとつくらい出すのん」
 会話の末に二人が辿り着いた答え。それは――。
【住民の方の力を借りるのが良いでしょう】
 マザーの提言に、ラブリーが周囲を見渡す。
 洞窟内には作業に当たる人々。
 その表情にはどこか途方に暮れたような色があった。膨大な資料を前にして、試行錯誤に精一杯なのだろう。
 だがこの人数であれば、目の前の資料を片付ける事は出来る。
 そう思い立ったラブリーは、ぴょん、と立ち上がると。
「みんな! 良ければちょっと力を貸してほしーのん」
 洞窟に響き渡る声で、集まっていた人々の視線を集中させた。
 彼等に再度念押しするようにラブリーは呼びかける。目の前の記録媒体には、多くの秘密の情報が眠っている事を。
「もしかしたらそれがセカイを救う鍵になるかもしれないぞ」
 拠点の住人達がここに集まった理由。それは、歌姫が遺した論文が世界を救い得るものであると、心の何処かで感じたからに他ならない。
「勿論タダとは言わねーのん」
 そう言ってラブリーがポケットから『とっておき』を掴み出せば、人々の間から感嘆の声が上がる。
 傷一つ無いビー玉。物資の乏しいアポカリプスヘルにおいては、装飾品にもなり得る貴重な品だろう。
「朝日に透かして見ればとてもきれーなんな」
 ラブリーが軽く手を揺らせば、洞窟の光源を反射し、ガラスの表面がきらりと輝く。
「沢山あげるから。ねぇ、お願い」
 次第に近くに集まり始めた人々は、数分後、ラブリーと共に力を合わせて働き――大きな段ボールの山を洞窟の外へ運び出したのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

藤・美雨
運搬かぁ
大変だけど放ってもおけない作業だね
こういう仕事は得意だし張り切っていくよ!

ヴォルテックエンジンを稼働させ【怪力】を発揮
力任せにどんどん荷物を運んでいくよ
……重いものを持つことに支障はないけど足場が悪いのは心配だな
気をつけていこう

大きな荷物を抱えていたら足元が見えづらいね
できる限り背負っていって視界を確保しよう
この洞窟も整備したら色々使えそうだなぁ

転びそうになったら自分をクッションにして荷物を守ろう
痛いの平気!慣れっこだし!
多少の傷ならヴォルテックエンジンさえ動いていれば問題なしさ

これだけたくさんのデータだし中身も充実していたら嬉しいな
難しいことは分かんないけど……だからこそ面白い!



 藤・美雨(健やか殭屍娘・f29345)の目から見ても、その運搬作業は過酷なものだった。
 重い荷物。荒れた足場。そして坂道……少なくともこの世界の乏しい物資と一般人の力だけでは、厳しいと言える条件が揃っている。
 だがそれは同時に放置出来ない作業でもあった。洞窟がレイダー達の手に落ちるような事があれば、一大事だ。
「こういう仕事は得意だし、張り切っていくよ!」
 体内に埋め込まれたヴォルテックスエンジンを稼働させれば、美雨の体中を莫大な電流が駆け抜け、凄まじい力を生み出す。
 美雨が傍に置いてあったコンピュータを掴むと。
「よっと」
 ひょいっと持ち上げ――抱えるのではなく、背中に背負い込んだ。
「足場も悪いし、気を付けて行かないと」
 そう言って体を低め、近くの紙束を幾つか拾い上げると、そのまま美雨は出入り口に向かって歩き始めた。
 涼しい数で大荷物を背中に抱えた美雨を前に、周囲の人々も驚き顔だ。
「この洞窟も整備したら色々使えそうだなぁ」
 荷物を背負う事で視界を確保した美雨には、外の光を受けて明るくなっていく洞窟の様子がよく見える。
 壁は荒れているが地層はしっかりしている。構造も広く長い。少し整備すれば、様々な用途に使える事だろう。
 あっという間に出入り口に辿り着き、最後に坂を上り切る寸前で――転倒。
 どさどさと落下するコンピュータ。その真下には、美雨の身体。
「大丈夫!?」
「平気! 慣れっこだし!」
 人々が集まって来るより先に美雨が跳ね起きる。擦り傷と打撲を幾つか負ってしまったが、痛みに慣れ、ヴォルテックスエンジンも稼働した身体は、この程度ではへこたれない。
 コンピュータ群も美雨の身体がクッションとなり、無傷のようだ。
「はい、よろしくね」
 今度は一つ一つ抱え上げ、トラックの荷台へと受け渡す。
「これだけたくさんのデータだし、中身も充実していたら嬉しいな」
 時間質量論。歌姫が心血を注いだものである事は確かだ。果たしてどのような内容なのか。美雨は心を躍らせる。
「難しいことは分かんないけど……だからこそ面白い!」
 弾む足取りも軽く、美雨は賑やかな洞窟の方へと下っていくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

七那原・望
運搬スペースは十分。拠点の人達も力を貸してくれる。量は多いですけど、これならなんとかなりそうです。みんなよろしくなのですー。

まずは治療用自律稼働浮遊ポッドを使ってわたしと拠点の人達をドーピングし、身体能力を限界突破しましょう。
ユーベルコードによる肉体改造です。見た目は変わらなくても怪力が発揮出来るようになってるでしょうし、歩く速度も早まってるはずです。
もちろん力加減には気を付けましょう。力みすぎて記録媒体をダメにするなんてあってはならないですからね。

とってもスムーズに進んでますね。みんな手際が良いですし、この様子なら思ったよりも早く終わりそうなのです。
終わったらみんなに飲み物を振る舞うのです。



 運搬物こそ多いものの、充分なスペースと人手が揃っている。作業条件としては悪くない。
 少なくとも七那原・望(封印されし果実・f04836)の目にはそう映った。
「これならなんとかなりそうです。みんなよろしくなのですー」
「おう!」
「よろしくなー」
 望が屈託の無い笑顔を向けた先には、拠点から訪れた人々が整列していた。
「で、これからどうする?」
「そうですねーまずは……」
 望の命を受け、宙にふわふわと浮く何かが姿を現した。自律稼働する、治療用の浮遊ポッドだ。
『マスター望のオーダーを確認。対象をスキャン』
「どうした?」
「スキャン中です。治療に必要な薬剤を精製しているのですー」
『ドーピングはサービスです』
 次の瞬間、ポッドに内蔵されたスティムガンから何かが撃ち出され、望と人々を同時に貫いた。
「後遺症の無い一時的な肉体改造です。怪力が発揮できますし、歩く速度も速くなってる筈です」
「すごい……力が湧き出て来る」
「もちろん力加減には気を付けましょう。力みすぎて記録媒体をダメにするなんてあってはならないですからね」
 ただちに作業を開始する一行。その手際の良さは目を見張るものだった。
 肉体改造の力を借り、みるみるうちに大量の荷物がトラックへと積まれていく。
(「この様子なら思ったよりも早く終わりそうなのです」)
 住人達の働きぶりを前に、望も満足げに頷く。
(「終わったらみんなに飲み物を振る舞うのです。なんにしましょう」)
 徐々に終わりに近づいていく作業を背に、望は一人そんな事を思うのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

栗花落・澪
人手は必用だろうけど…
確かにちょっとの運搬にもめちゃくちゃ体力使いそうだし
これは分担出来た方がいいかもね

というわけで【指定UC】発動
拠点の人達以外にも多めに人員確保を……あれ、多すぎじゃない?
いつのまにこんなに増えてたの?

まぁいいや
とりあえず効率はそんなにかもしれないけど
全員でチームを組んでトラックまでバケツリレー方式でいきましょう
Aチームの渡し係は僕がやるので
一定間隔ごとに配置された人員にどんどん渡していって
洞窟の広さ的に…最低でもCチームくらいまでは作れそう?かな?

念のため最初の渡し係が手にした記録媒体には
風魔法を乗せた【オーラ防御】を纏わせる事で保護しつつ
風で少し浮かせ重さを緩和します



「人手は必要だろうけど……」
 所詮、人一人の力には限界がある。長距離の運搬には否応なく体力を使うものだ。
「分担出来るなら、その方がいいかもね」
 栗花落・澪(泡沫の花・f03165)が提案したのは、バケツリレーだった。
 ただし人海戦術を行うには、今の人数では少々心許ない。
「それなら……」
 澪の呟きと同時、それまで気配を感じなかった場所に、す、と何者かが姿を現した。
 アポカリプスヘルの装いを纏った人物。10人、20人、50人……どんどん増える。
 そう。彼等はそれぞれの世界で活動する、澪の親衛隊達だ。
 澪はそんな様子を微笑みながら眺めていたが……最後にほんの少しだけ困惑の色を表情に滲ませた。
「……いつのまにこんなに増えてたの?」
 洞窟を埋めつくしていたのは――総勢570人の親衛隊員たち。
 どうやらこの世界での激戦を経て、澪のファンクラブは拡大したようだ。
「まぁいいや」
 切り替え。
「全員でチームを組んで、トラックまでバケツリレー方式でいきましょう」
 洞窟の広さを見計らい、3チームに分かれる。とはいえ、それぞれのチームが200人に迫る大チームとなった。
 最初のAチームには澪が立ち、受け渡し役を行う。
「……あれ? 軽いよ?」
「うん、魔法で浮かせてあるからね」
 澪が荷物の一つ一つにかけていったのは、衝撃から保護する包み込む様な魔法。
 それには風の魔力が乗せられており、僅かに重さを緩和させると共に、吹き渡る涼風が人々を癒す。
 加速する作業スピード。その先頭で、澪は迅速に荷物を受け渡し続けた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

高吉・政斗
スゲェ数のデーター…なので運ぶの…
はい大変なので手伝って頂けますカ?
あ、感謝です皆さん(拠点の住民)でわお願いします。

(生成弾作成中、●の対象に撃ち込む)
●FECT
指令:「車体の全強化&牽引・積載量の向上」
●CUBU
指令:牽引&積載量強化
●輸送用トラック
指令:全パーツ強化による積載量&装甲強化
●協力感謝な住民達
撃たれても大丈夫な説明する)
指令:「身体強化」
 
でわ皆さん…始めますよー!(大声で)
二足型FECTとCUBUで媒体物をトラックに詰め込む

借り物トラックでも入りきれなければ…可能な限り(AI運転)戦闘車型FECT内に投入、CUBUは大きい三脚内に可能な限り詰め込もう。
よし出発!



「すげぇ数のデータだな……」
 運搬作業は順調に進んでいる。任務完遂までもう少しだ。
 その最後を担うのは、高吉・政斗(剛鉄の戦車乗り・f26786)。
「自分一人じゃ大変だな。悪いが引き続き手伝って欲しいぜ」
「おう。よろしくな」
 彼の前には駆け付けた拠点の住民達が整列している。
『【生成装置ボタン ON】【現在所持中の火器口径をスキャン中、同口径用に生成します】』
 政斗が手に持つ回転式拳銃 戦杖から、そんな声が聞こえた。
「な、なんだ……?」
「これから撃ち込むのは極小針型のアンテナ弾だ。身体能力を強化してくれる。痛みも後遺症も無いから安心してくれ」
 次の瞬間、8連装のリボルバーが火を噴き、住民の体を捉えると同時に、彼等の身体能力を強化していく。
「こんな事も出来る」
 装填の手元すら見せず政斗が狙いを定めたのは輸送用トラック。銃弾を撃ち込めばその装甲はより強固となった。
 二足歩行戦車FECTに、三脚CUBU。銃声の度に、政斗の周囲にある物品が強化されていく。
「よし……始めるか!」
 FECTとCUBU、AIで制御された二台の機体が、運搬と牽引を始めた。
 それを補助するように動くのは住民達だ。身体能力を強化された彼等の手によって、作業は凄まじいスピードで進む。
 僅か数十分後に作業は終了。
「まだ少し残っているな」
 呟く政斗。目の前には搬入を終えたトラックがあった。
 殆どの荷物は積載量を強化された荷台に乗せられたが、全てを積み切るには、少し足りなかった。
「……FECTに投入するか」
 住民達に頼み、FECTとCUBUに詰め込んで貰う。
「よし出発!」
 政斗の号令と共にトラックがゆっくりと動き出せば、二台の機体が鉄脚を踏み締めそれに続く。
 今や空っぽとなった洞窟を後に残し、歌姫マザーの遺産を乗せたトラックは、真っ直ぐ拠点へと向かうのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年09月18日


挿絵イラスト