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アポカリプス・ランページ⑫〜30号線の戦い

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●ダラス郊外
 かつて都市であった廃墟の中心を通る道路の跡。
 道も周囲も荒れ果てているが、かろうじて残った標識から「30」という数字が読み取れる。
 郊外の道の周囲には大型スーパー、ファーストフード店が並び、都市部へ近づくにつれ住宅街になり、都市の中心部になると市庁舎などが連ねる。
 以前は世界の至るところで見られた幹線道路沿いの風景。
 その道を通るものは今は誰もいない。ただ一台を除いて。

 広い道路をたった一台の戦車が占拠し、暴走している。
 体高30mの巨大な戦車だが、その動きは俊敏だ。
 前方にファーストフード店の回転看板が倒れているが、機敏に避けて走り続ける。
 戦車はなぜ走るのか。それは戦う相手を求めているからだ。
 獲物を察知した戦車は動きを止め、即座に戦車砲を発射した。

●グリモアベース
「皆さん、『アポカリプス・ランページ』の戦いお疲れ様です。早速ですが今回の戦場について説明します」
 クロノ・ライム(お菓子に目がないクレリック・f15759)がグリモアベースに集まった猟兵たちに説明を始める。
「廃墟と化したダラスの郊外から中心にかけて通る、州間高速道路30号線をスーパー戦車がが占拠して暴走しています」
 かつて世界を滅ぼした「フィールド・オブ・ナイン」の一体である、体高30mの自律思考型巨大戦車、その名も『スーパー戦車』。
「スーパー戦車はこの30号線に入った侵入者を感知すると即座に移動を始め、超長距離から正確無比の『スーパー戦車砲』を連発してきます」
 長射程、高機動のシンプルな強敵といえる。
「一切の隙を見せないながらもどこか『戦いを楽しんでいる』ような雰囲気を感じますね……」
 クロノは心配そうにつぶやいた。それほど、今回予知した敵を脅威に感じているのだろう。
「でも、皆さんならきっと倒せると信じています。どうか気をつけて、よろしくおねがいします」
 そう言ってアポカリプスヘルへの扉を開いた。


青猫格子
 こんにちは、青猫格子です。
 今回は『アポカリプス・ランページ』のシナリオで、1章完結となります。
 ダラス郊外の30号線の道路で「バトルオウガモード」のスーパー戦車との戦いとなります。
 広大な道路で長距離からスーパー戦車砲を放ってくるので、それに対処するという形になるでしょう。
 プレイングボーナスは「敵の先制攻撃ユーベルコードに、敵が驚嘆するような方法で対処する」です。

 断章の追加はなく、OP公開時よりプレイングを受付します。
 どうぞよろしくお願いいたします。
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第1章 ボス戦 『スーパー戦車・バトルオウガモード』

POW   :    スーパー戦車砲・ブルズアイ
【正確無比のスーパー戦車砲】が命中した箇所を破壊する。敵が体勢を崩していれば、より致命的な箇所に命中する。
SPD   :    スーパー戦車砲・ラピッドファイア
レベル分の1秒で【正確無比のスーパー戦車砲】を発射できる。
WIZ   :    スーパー戦車砲・アポカリプス
【大量の戦車砲の砲弾】を降らせる事で、戦場全体が【最終戦争】と同じ環境に変化する。[最終戦争]に適応した者の行動成功率が上昇する。
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

星群・ヒカル
知ってるか?メンチを切ったら友達、っていう古い諺があるんだ。
というわけで今からおめーは友達だ!思う存分タイマンしようぜ!

宇宙バイク『銀翼号』に《騎乗》し、さらに『DXウチュウオー』に乗り込むぞ
何も遮る場所がないなら避けることもできないって?
大丈夫だ、おめーの友達はそんなに雑魚じゃないから安心しろッ!

撃たれた瞬間を『視力・第六感』で確認、手元のボタンを押して、銀翼号をウチュウオーから射出する!
銀翼号の光子エンジンブースト、『限界突破』の勢いで銀翼号は前に、ウチュウオーは後ろへ、それぞれ着弾点を回避。
そのまま『ゴッドスピードライド』で一気に加速、戦車を跳ね飛ばすぞ!
これがおれの本気の遊びだ!



 ダラス郊外の広大な道路。
 車一つ通らないその道に降り立ったのは星群・ヒカル(超宇宙番長・f01648)。
「知ってるか?メンチを切ったら友達、っていう古い諺があるんだ」
 ヒカルの視線の先には巨大なスーパー戦車が立ちはだかっている。
 敵の存在を感知した戦車は、カーブしながら動きを止める。

「というわけで今からおめーは友達だ!」
 ヒカルはスーパー戦車を友として、思う存分タイマンしたいと願ってやってきた。
「……」
 戦車は何も答えない。獣の唸り声にも機械の音にも聞こえる駆動音が聞こえるばかり。
 即座に砲身がヒカルの方向を向いて、正確無比のスーパー戦車砲を発射する。
 ヒカルを狙い定めてから発射までの時間は、殆ど無に近いほど短い。

 常人ならば着弾までの僅かな時間に弾道を避けることなどできない。
 しかし、ヒカルには宇宙バイク『銀翼号』がある。バイクに騎乗した状態でさらに『DXウチュウオー』に乗り込んだヒカルは視力と第六感により正確に弾道を捉えていた。

「大丈夫だ、おめーの友達はそんなに雑魚じゃないから安心しろッ!」
 銀翼号がウチュウオーから射出される。
 射出されたバイクの速度はエンジンブーストにより加速し、その衝撃で後方に飛ばされたウチュウオーとともに着弾点を回避する。
 着弾地点から爆風が巻き起こるが、ヒカルは銀翼号で煙の中から飛び出してきた。

「これがおれの本気の遊びだ!」
 更に加速した銀翼号に乗ったヒカルは、そのままスーパー戦車に突撃した。
 巨大な戦車がぐらり、と傾きかける。
「……!?」
 その時上げた機械音が、小さな存在の反撃に驚いた、獣の鳴き声のように聞こえたのは気のせいかもしれない。

大成功 🔵​🔵​🔵​

夜刀神・鏡介
高機動、長射程、高火力……こいつ一台で国の1つや2つ、簡単に滅ぼす事ができそうだ
こんなものが量産されるなんて事は考えたくないし、なんとか破壊してみるとしよう

神刀を抜き、自前のバイク『八咫烏』に乗り込みスーパー戦車に向けて走る
最高速で駆け抜けながら、バイクが倒れるギリギリまで傾けて急旋回でなんとか砲弾を回避

その急旋回から更にもう一回転ほどしながら体勢を戻し、改めて戦車へ突貫
奴の元に辿り着ければ一時的に走れなくなっても良いと、限界を超えてバイクを走らせる

戦車の元に辿り着く少し前から、全神経を神刀に集中
すれ違いざまに、全霊の神気を込めて絶技【無我】を放つ
左腕の幾らかを持っていかれるが安いものだ



  30号線に向かいながら、夜刀神・鏡介(道を探す者・f28122)は走るスーパー戦車を実際に目にして驚く。
「高機動、長射程、高火力……こいつ一台で国の1つや2つ、簡単に滅ぼす事ができそうだ」
 軍学校で学んだ鏡介にとって、流石にこのような戦車が他にあるとは思いたくない。
 こんなものが量産されたら本当に世界の終わりが訪れてしまうだろう。
 その前に破壊しなくては。

 鏡介は神刀を抜いてバイク『八咫烏』に乗り込み、戦車に向かって走り出す。
「……」
 スーパー戦車は戦車砲を八咫烏の走行方向に狙いを定め、発射した。
「く、速い……!」
 鏡介はバイクのスピードを上げながら、ギリギリまで傾けて急旋回する。飛んできた砲弾を寸前で躱すが、近くの地面に着弾して爆発が巻き起こる。
「奴の元に着くまで耐えてくれ!」
 爆風にふらつきながらも更にスピードを上げて無理やり体制を整える。
 一時的に走れなくなっても構わない、と限界を超えてバイクを走らせる。
「……!!」
 スーパー戦車が驚いたような駆動音を発する。戦車砲を避けるまでは想定していたが、そこから更に相手が向かってくることまでは考えていなかったのかもしれない。
 鏡介はそのまま刀を構えて戦車に向かって突撃していく。

「受けてみろ――絶技【無我】」

 鏡介の神刀が戦車とすれ違いざまに斬りつける。戦車の装甲すら無効化する切断の神気。
 刀が装甲を紙であるかのようにやすやすと切り裂いていく。
 その力は強力だが、代償は大きい。鏡介の左腕が絶技の反動で蝕まれていく。
「……左腕の幾らかを持っていかれるが安いものだ」
 腕を押さえながら鏡介は振り返る。
 装甲を破壊されたスーパー戦車から火花が吹き出していた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

黒城・魅夜
正確無比とは素敵なことです
……それで、何に対して「正確無比」なのです?
今この場にいる私に対してですか?
では「この私」が真なる私だと誰が保証してくれたのです?
あなたの大好きなマザーですか?(くすくす)

「吸血」で空間そのものを食らい
同時に「呪詛」を注入し狂わせます
発狂した時空の中に多重に「残像」を投影
空間自体が狂っているのですから
どの私が真なる私の像なのか、私自身にももうわかりません、ふふ
「正確」なあなたの攻撃は確かに命中するでしょう、どれかにはね

その爆風を翼に受け追い風として「早業」で迫りつつUCを発動
ええ、私もまた敵を追尾する攻撃は持っているのですよ
私こそは悪夢の滴
殺し屠り滅ぼし絶やすものです



 どこまでも続きそうな30号線の道路。
 いつの間にか、その上空が曇り始めていた。
 スーパー戦車は天気の変化など気にしない。たとえ嵐になってもその巨体が脅かされることはないからだ。

「余裕そうですね」
 いつの間にか、戦車の前にいたのは黒城・魅夜(悪夢の滴・f03522)。
「……」
 スーパー戦車は少し驚いたようだ。敵がこんなに接近するまで気づかないことは今までなかった。
 だが、たとえ至近距離でも戦い方は変わらない。
 正確無比のスーパー戦車砲で撃ち抜くだけだ。

「正確無比とは素敵なことです……それで、何に対して『正確無比』なのです?」
 発射したはずの弾が当たらない。外れたのではない。
 命中までの時間が引き延ばされているような感覚。
 魅夜に向かって確実に放ったのに届かない。
「では『この私』が真なる私だと誰が保証してくれたのです?」
 魅夜がクスリと笑う声だけが聞こえる。

 曇り空だった空間が変化する。空が赤い。
 魅夜がその吸血と呪詛で「この空間そのもの」を狂わせたのだ。
 スーパー戦車といえど空間自体が狂えば影響を受けないわけにはいかない。
 歪んだ空間にいくつもの魅夜が浮かぶ。どれが残像でどれが本物かは魅夜にも分からない。
「!!?」
 戦車が驚きと怒りのまざったような駆動音を上げる。
 その時、爆風が起きた。先ほど発射した砲弾がようやく命中したのだ。しかし、どの「魅夜」に?

「たしかに命中はしました。別の私ですが」
 爆風に乗って漆黒の翼で接近した魅夜が鎖を放つ。
 スーパー戦車の四ヶ所同時に命中すれば、一撃で倒せるはず。
 ガラスのように空間が砕け、収束すると片方のキャタピラの軸が外れたスーパー戦車が立っていた。
 一撃死は逃れたが、相当なダメージを受けたようだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ラム・クリッパー
POW判定で行動

[パワーフード]を食べて力をつけて、

「小細工なしの真っ向勝負を申し込むっす!」

と戦車を挑発し、確実にこちらを狙わせるっす。
飛来する砲弾に愛用の[フーリガンツール]を構え、UC発動。
砲弾を見切りで捕らえ、怪力で振り回すツールで叩き落としたり、打ち返してやるっす。
そうすれば、砲撃が無駄な相手と思ってくれるはず…っす。
近寄ってこなければ、じりじり距離を詰めてやるっす。

距離が縮まったら車体にツールを引っ掻けて飛び付いて、力任せな解体で外装をこじ開けてやるっす。
内装が見えたら、脆そうな箇所から徹底的に解体してあげるっすよ。

「解体はアタシの得意分野っす!」


<アドリブや他猟兵との共闘歓迎>



 満身創痍になったスーパー戦車だが、まだ戦いを止める気配はない。
 むしろ今までよりも戦いへの執念はさらに強くなり、燃えているようだ。
 何も語らないので、実際にはただ暴走しているだけかもしれないが。
 次の相手はどんな手を使ってくるか……と期待しているのかもしれない。

「もぐもぐ……小細工なしの真っ向勝負を申し込むっす!」
 そんなスーパー戦車の前に、現れたのはラム・クリッパー(力自慢の少女解体屋・f34847)。
 パワーフードを食べ終わった彼女は戦車の前方正面に立ち、手を広げる。
 正面からぶつかろうというのだ。

 挑発の可能性は……スーパー戦車が当然考えないわけない。
 しかし、それでも高火力で押し切れば勝てる。
 既にスーパー戦車の戦車砲がラムに向けて発射されていた。
「見えたっす! 全力全開!!」
 愛用のフーリガンツールを取り出したラムは、飛んできた砲弾にツールを振り回して直撃させた。
 砲弾はツールの触れたところから分解し始め、バラバラになって地面に降り注ぐ。
「……」
 砲撃は無効。ならば、自らの巨体をぶつければ良い。
 スーパー戦車はラムへ向かって突進をはじめる。

「うまく行ったっす。あとは……壊すのみ!」
 ラムは飛び上がりながら、スーパー戦車の車体にツールを引っ掻けてしがみつく。
 戦車に振り落とされそうになりながらもよじ登り、外装を力任せにこじ開けた。
「解体はアタシの得意分野っす!」
 スーパー戦車はラムを振り飛ばそうとでたらめな軌道で走り続けるが、ラムは負けない。
 戦車の外装を剥がし、中の部品を徹底的に解体する。

 部品を失ったスーパー戦車は軌道を変えることができなくなり、曲がり角に差し掛かっても真っすぐに進んでいく。
 ラムが慌てて戦車から飛び降り、スーパー戦車が高架から落下していくのに巻き込まれずに済んだ。
 爆発が巻き起こり、戦車が完全に停止したのを確認する。
「これでアタシの勝ちっすね!」
 ラムは自分の力が通用したことに喜んだ。
 たとえ「フィールド・オブ・ナイン」の一体であろうと、戦車なら解体できるという訳だ。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年09月17日


挿絵イラスト