アポカリプス・ランページ⑰〜トゥ・ザ・オーバーロード(作者 七転十五起
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 それは突然起こった。
『フィールド・オブ・ナイン』の1体である『プレジデント』の意識に、第三者……しかも大多数の意識が介入してくるのを感じた。

「……おや? 私を見ているね、猟兵の諸君。
 私はこの世界のオブリビオン全てとソーシャル・ネットワークを構築していてね。
 エルドラドを占拠された事で、諸君の『予兆』に混線してしまったんだろう」

 両腕を機械化させたブロンドヘアのナイスガイが、『こちら』へ向き直ってみせる。

「ご挨拶が遅れたな。私は『プレジデント』。昔は人の名もあったが、色々無くしてね。いまや『昔大統領だった事がある』という肩書だけが自慢の、しがないナイスガイさ」

 敵とは思えぬほど朗らかに笑みを浮かべ、葉巻を咥えて紫煙を吐き出す。

「私の目的は『全人類のオブリビオン化』。
 もちろん、黙示録の黄昏(アポカリプスヘル)を生き残った僅かな人達だけじゃない。
 全てだ。全ての世界の人類を、私のユーベルコードでオブリビオン化する」

 つまり、骸の海に浮かぶ36世界すべての人類が、この男の標的!
 そんな暴挙を許したら、あらゆる世界の人類は全員オブリビオンと化すだろう。
 だが、プレジデントは少しばかり顔色を曇らせた。

「……いや、諸君は対象外だ。己の『真の姿』に自覚はあるだろう?
 諸君はひとりひとりが別種の存在。時間質量論だけじゃ、こんな異端は説明できないさ。ところで、諸君は未だ『オーバーロード』に到達していないのだな。
 折角だから、戦いの中で諸君を目覚めさせてみようか。私もそれを見てみたいしな」

 そう告げると、プレジデントは“視界”から数歩退くと、その背後に復元された『ワシントン・モニュメント』を披露する。

「どうだ、立派なものだろう? そして見えるかね? この特設リングを! 私の放つ放つ強力な精神波は、闘争心を煽るソーシャル・ネットワークによるものだ。これを浴びた諸君は『真の姿』へと変貌を遂げるだろう。そして戦場はこのリングの上、つまり、私と『ボクシング』で戦ってもらう。私は諸君の『オーバーロード』の到達にとても興味があるのでね。遠慮は要らないさ、存分に私と拳を交えようか。諸君の挑戦、心より待っている」

「……すべて言われてしまいましたわ!」
 蛇塚・ライム(その罪名は『憤怒』/IGNITE POP DiVA・f30196)はよもや、予知を通じて敵側から挑戦状を叩き付けられるとは思ってもいなかった。
「こうなったら皆様、プレジデントの挑戦を受けて、真の姿のままボクシング決戦に臨んでくださいまし!」
 若干悔しがりながらも、ライムは猟兵たちをプレジデントが待つワシントンD.C.の『ワシントン・モニュメント』前へと転送を始めるのだった。


七転十五起
 敵ながらナイスガイなおじ様の登場に心が踊っております。
 さあ、真の姿でボクシングで戦いましょう!
 なぎてんはねおきです。

●プレイングボーナス
 真の姿を晒し、ボクシングで戦う(🔴は不要)。

 真の姿のイラストがある場合、そちらを準拠した描写をさせていただきます。
 真の姿のイラストが複数枚ある場合、どの姿になるのかをプレイング内に明記願います。
 また、真の姿のイラストがなくても、プレイング内に明記していただければボーナスが発生します。
(今回は強敵ですので、プレイングボーナスの活用をしない場合、苦戦が予想されます)

●その他
 コンビやチームなど複数名様でのご参加を検討される場合は、必ずプレイング冒頭部分に【お相手の呼称とID】若しくは【チーム名】を明記していただきますよう、お願い致します。
(大人数での場合は、チームの総勢が何名様かをプレイング内に添えていただければ、全員のプレイングが出揃うまで待つことも可能です)

 それでは、皆様の熱い戦闘プレイングをお待ちしております!
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第1章 ボス戦 『プレジデント・ザ・ショウダウン』

POW ●アイ・アム・プレジデント
自身の【大統領魂】の為に敢えて不利な行動をすると、身体能力が増大する。
SPD ●プレジデント・ナックル
【竜巻をも引き起こす鋼鉄の両拳】を巨大化し、自身からレベルm半径内の敵全員を攻撃する。敵味方の区別をしないなら3回攻撃できる。
WIZ ●アポカリプス・ヘブン
【対象を天高く吹き飛ばすアッパーカット】を放ち、レベルm半径内の指定した対象全てを「対象の棲家」に転移する。転移を拒否するとダメージ。
👑11 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


イザベラ・ラブレス
(真の姿:スーツの上から狼頭付きの黒毛皮のコートを羽織り、両手にはナックルダスターを装備)
OK、つまり貴方を倒せば私が大統領って事ね!
丁度大統領執務室の椅子に座ってみたかったのよ

あぁ、この姿は特に貴方をリスペクトしたとかじゃないから!そこんとこヨロシク!


まずはダッシュで間合いを詰め、パンチの弾幕を浴びせて主導権を取る

当然向こうはガードしてくるだろうし、腕の部位破壊を狙ったブローも織り交ぜて…読まれた!?

腕をクロスして顔をかばうけど…
防御が、効かな…!(指定UC発動)
サンキュージョージ!

頭突きでアッパーを相殺!度肝を抜いてやる!
そしてラッシュでスタミナを削り、怪力アッパーをお返ししてやるわ!


 アメリカの首都“だった”街、ワシントンD.Cに復元された『ワシントン・モニュメント』。
『フィールド・オブ・ナイン』の1体である『プレジデント』は、そのモニュメントの前に設営した巨大な特設リングのコーナーに背を持たれかけながら猟兵を待つ。
 すると、空間から光が溢れ、その中からイザベラ・ラブレス(デカい銃を持つ女・f30419)が現れた。
 イザベラは決戦の舞台に到着するやいなや、プレジデントの放つ強力な精神波によって闘争心を煽られて姿を変じてゆく。
「本当に真の姿になれるのね。OK、つまり貴方を倒せば私が大統領って事ね!」
 イザベラはスーツの上から狼頭付きの黒毛皮のコートを羽織り、両手にはナックルダスターを装備した勇ましい真の姿を曝け出した。
「丁度、大統領執務室の椅子に座ってみたかったのよ。っしょ!」
 ロープの反動を使って、一気にリングへ飛び上がるイザベラ。
 そんな彼女にプレジデントは敵とは思えぬほど快活な笑い声を上げた。
「ハッハッハッハッ! なるほど、我が国初の女性大統領の誕生なるか、というわけだね? しかし残念だが、私はこの肩書を捨てるつもりはないのさ。せっかく、私をリスペクトした姿で気合を入れてきてもらったのは嬉しいのだが……」
「勘違いしないで。あぁ、この姿は特に貴方をリスペクトしたとかじゃないから! そこんとこヨロシク!」
 イザベラの弁明の言葉と同時に、彼女の体がリングの上で弾け飛んだ。
 途端、どこからともなくゴングが鳴り響き、本当にオブリビオン・フォーミュラとのボクシング決戦が始まった。
「一気に決める! はあぁッ!」
 プレジデントの懐へ飛び込んだイザベラ、そのままインファイトからの左右のラッシュを浴びせにかかる。
「むむ……? 疾いじゃないか……!」
 これにはプレジデントもガードを固めるしかなく、徐々に2人はコーナー隅に向かってゆく。
(イケる! プレジデントのデカい腕は、ガードを固めると視界が遮られるし部位破壊の格好の的ね! そしてガラ空きの鳩尾にキツい一発を……!)
 コーナー隅へプレジデントを追い詰めたイザベラは、勝負を決めるべく右拳をわずかに大きく振りかぶる。
 そのまま渾身のボディーブロー!
 ――が、刺さる直前、プレジデントが動いた。
「それを待っていたよ! フゥン!」
 カウンターの左から放たれるアッパーカットがイザベラの顎へ飛んできた!
 相手の腹へ意識を集中させていたイザベラは、ガードを疎かにしていたのだ。
 そこを突かれてはガードも回避も間に合わない!
「やば、読まれた!?」
 それでも、猟兵としての身体能力がイザベラの両腕を素早く挙げさせ、顔面を守るように腕をクロスしてみせる。
 だが、プレジデントの巨腕が激突した際の衝撃は、腕のガードなど何も意味を成さず、大型トラックが真正面から突っ込んできたが如き痛烈な膂力にイザベラは死を覚悟した。
 ……しかし、イザベラは次の瞬間、黒い影が自身の顔面を覆って守られている事に気が付いた。

『フハハハ! この脅威! 大変心地よいぞ! だがこの“屍山血河の魔獣(ビースト・オブ・ラブレス)”を破壊するには力不足だったようだな!』

 黒い毛皮と無数の鋭い牙を持つ不定形の存在がイザベラの壁となって、プレジデントの必殺アッパーカットを完全自動防御したのだ!
 イザベラの黒毛皮のコートは、この怪物の象徴……!
「サンキュー、ジョージ! さあ、もう一発、そのデタラメなアッパーを打ってきなさいよ。今度は命中するかもね?」
「……ああ、今度こそ、君の自宅まで突き飛ばしてやろう」
 今度はプレジデントがイザベラへ詰め寄る。
 だが細かなラッシュを仕掛けるのではなく、最初から一発狙いの大振りの一打だ!
「これぞ私の全力のひとつ! アポカリプス・ヘブンさ!」
 突風の如き巨腕が天へ突き上げられ、イザベラの顎を狙う!
 そこにイザベラは……。
「ジョージ! 負けたら承知しないから!」
『誰に物を言っている、主よ!?』
 黒影の魔獣を頭に纏うと、プレジデントの拳に頭突きで合わせた!
 ミサイルの着弾音めいた轟音がリングでつんざく!
「うぐ、ぬぅぅ……!」
 威力を相殺されたプレジデントは、痺れる左腕に違和感を覚える。
「まさか、これは……生命力を奪われているのだろうか?」
「そのまさかよ!」
 怯んだプレジデントの脇腹へ、イザベラの漆黒の拳が突き刺さる!
 レーバーブロー!
 プレジデントの顔が歪む!
「そこ、お留守になってるわよ!」
 すさかずイザベラは、プレジデントの顎めがけて、空間を抉るような鋭いアッパーカットを直撃させた!
「……がっ!?」
 脳を揺らされたプレジデントの足取りがよろける。
 一気に畳み掛けようとイザベラが仕掛けた、その時。

 ――カァァンッ!

 ゴングの音が鳴り響いた。
 第1ラウンド、終了……!
「そんな……体が……攻撃を拒んでるの!?」
「悪いが、ルールは従ってくれないかね? 私の精神波で、諸君の行動をある程度は縛れるのだよ」
 プレジデントは猟兵達と本当にボクシングで決着を付けるつもりらしい。
 1ラウンド3分の激戦で、猟兵たちは代わる代わる戦い、プレジデントは一貫して戦い続ける。
 明らかにプレジデントに不利な条件だが、それでも彼はナイスガイに相応しい笑顔をイザベラへ向けた。
「君の『オーバーロード』の到達、もう少し見定めたかったものだ」
「よく言うわね、ゴングに救わえたくせに」
 イザベラは、リングの対局でコーラと葉巻で英気を養うプレジデントに、奇妙な感覚を胸に懐きながら次の猟兵とバトンタッチしたのだった。
大成功 🔵🔵🔵

バルタン・ノーヴェ
レッツボクシング!
いいデショー、プレジデント。アナタのステージで、討ち果たしてみせマース!
ファルシオンも置いて、銃も置いて、レッツファイト!

真の姿、軍装を纏い冷静に戦闘開始であります。
体格差、武装の有無、状況は我輩の不利でありますな?
優位に立っている状況下では大統領魂も発揮されないでありましょう。
故にこそ、狙うは一撃必殺のカウンター。防御専念の立ち回り、好機を待つであります。

チャンス到来は見逃さず、一気に懐に入り込み、
「フルバースト・マキシマム!」
武装は解除をしたと? 否。握りしめたこの拳こそ、残された武装であります。
プロ格闘家の素手は武器と同じ理論。
連続パンチの一斉発射で敵を打つであります。


 次なる挑戦者はバルタン・ノーヴェ(雇われバトルサイボーグメイド・f30809)だ。
「レッツボクシング! いいデショー、プレジデント。アナタのステージで、討ち果たしてみせマース!」
 愛用のファルシオンも置いて、銃も置いて、彼女の姿が漆黒の外套と軍帽を纏いし真の姿へ変貌する。
「では、いざ冷徹に戦闘開始であります」
 ゴングが高らかに鳴り響いた。
「これはか弱いお嬢さん、本当に私と渡り合えるのかね?」
 プレジデントは体格差と武装の有無などを見比べ、バルタンとの戦力の優劣を付ける。
「これでは私のワンサイドゲームになってしまいそうだが……悪く思わないでくれたまえ」
「そうでありますね。体格差、武装の有無、状況は我輩の不利でありますな?」
 ブォンッと風を切るプレジデントの右の巨腕をバルタンは仰け反ってスウェイ回避!
 その口元が勝機でつり上がる。
「だからこそ、優位に立っている状況下では大統領魂も発揮されないでありましょう」
「な……ッ!? 君、もしかして最初から私のユーベルコードを封じようと!?」
「気付いたところで、既に我輩の術中に嵌っているであります!」
 振り回される重機のようなプレジデントのパンチを、バルタンは小回りの効いたステップでニンジャめいて連続回避!
 ここまで一切攻撃は仕掛けずに回避に徹するバルタン、その狙いは……。
(一撃必殺のカウンターのみ、であります!)
 プレジデントはユーベルコードを封じられてる上に、連続攻撃がずっと空振りしている。
 これらは次第にプレジデントを憔悴させる要因になり、攻撃も防御も徐々に雑になってゆく。
「いい加減に、したらどうかね!?」
 息が切れ始めたプレジデント、破れかぶれの特大の大振りのパンチが放たれた!
 今がロックンロールのチャンスだ!
「フルバースト・マキシマム!」
 バルタンは向かってくる巨腕を己のパンチで弾き飛ばすと、ガラ空きのプレジデントのボディへ目にも留まらぬマシンガンブローを炸裂させてゆく!
「はああぁぁーっ!!!」
「ば、馬鹿な……っ! ガハッ!? 武器は捨てた、ゴフッ? はずでは……」
 崩れ落ちて膝を付くプレジデント、初ダウン!
 カウントが響く中、バルタンは己の拳を見せつけながら告げた。
「武装は解除をしたと? 否。握りしめたこの拳こそ、残された武装であります。プロ格闘家の素手は武器と同じ。故に、我が拳も一撃必倒の武装と知るがいいであります」
「なるほど……これは、まんまと裏をかかれたようだね……」
 7カウントで立ち上がったプレジデント。
 直後に第2ラウンド終了のゴングの音が鳴り響く。
 戦況は猟兵側へと傾きつつあるようだ……。
大成功 🔵🔵🔵

ニノマエ・アラタ
最後は殴り合い、っていうある意味王道のアレか。
……そういえばガントレットを使う機会ってあんま無いのな。
無手、覚悟するしかあるまい。
ボクシングで知っていることといえば、
卑怯な真似はしない。正々堂々と戦う。
…それだけだ。
体格差とリーチを考えれば、速さでやり合うしかない。
あえて巨大な拳をすり抜けてフックで攻める。
脇が空いていればボディ、狙えれば顎、頭部……だが。
打った後はガードを忘れず、脚を使って逃げる。
竜巻拳って、発動や発動中に特定の動きがあるんだろうかね。
見切りがきくようなら、フックからのアッパーもいってみるぜ。
誘いって可能性も無いわけじゃないが、迷いを振り切って
一歩踏み込まねばならん時もある!


「最後は殴り合い、っていうある意味王道のアレか」
 ニノマエ・アラタ(三白眼・f17341)は、某国の陸軍将校の如き姿を曝け出すと、腰元の『妖刀 輪廻宿業』をリングの脇に立て掛けた。
「……そういえばガントレットを使う機会ってあんま無いのな」
 バトルガントレットを持参したが、装着はせず。
「無手、覚悟するしかあるまい」
 意を決してリングに上がろうとするニノマエに、プレジデントが待ったを掛けた。
「君、そのガントレットを装着したまえ。遠慮はいらないさ。私もほら、この通り」
 機械化された両腕を見せ付けるプレジデント。
 敵からそう言われてしまえば、ニノマエだって意地は張れない。
「……後悔するぞ」
 ニノマエはガントレットを装着し、改めてリングに立った。
 第3ラウンド、試合開始のゴングが鳴った。
(ボクシングで知っていることといえば、卑怯な真似はしない。正々堂々と戦う。……それだけだ)
 幸い、プレジデントもフェアな戦いを望んでいるようだ。
 ニノマエとはリーチや体格差が圧倒的に違う相手だが、彼は動きをよく見て回避と防御を的確に使い分けていた。
(体格差とリーチを考えれば、速さでやり合うしかない)
 刹那、ニノマエの体が僅かに沈み込んだ。
 頭上を掠めるプレジデントの左ジャブ。
(まずは……ここだ)
 巨腕をすり抜けたニノマエの体がプレジデントの懐へ飛び込んでくる。
 そのまま、頭上の敵の顎を目掛けて鉄腕を突き上げる!
「おっと!」
 だがこれはガードされる。
 間合いを話され、両者の睨み合いが始まった。
「油断も隙もないね。君は寡黙で表情も表に出にくいようだ。まったくやりづらくて仕方がないな」
「……そっちはよくもそんなに舌が回るものだな。よほど下を噛み切られたいと見受けるが」
「私はナイスガイだからね? ショウダウンは景気良くやろうじゃないか!」
「御託は不要だ……かかってこい」
 ニノマエはプレジデントを挑発する。
 これにプレジデント、独特の構えを見せ始めた。
「オーケーさ。なら、とっておきを見せてあげようじゃないか」
 両腕の機械パーツが高速回転しながら巨大化!
 空気の渦を生み出し、リングが暴風に飲み込まれてゆく!
「これが私のユーベルコード! プレジデント・ナックルだ、受け取りたまえ!」
 荒れ狂う風圧がニノマエの全身を押し潰す。
 だが、ニノマエはパチンッと指を鳴らすと、プレジデントの視界から消え去った。
「なにっ? 消えただ、とぉッ?」
 突如、プレジデントの脇腹に凄まじい激痛が走る!
 続けて側頭部、鳩尾、鼻っ柱!
 目視で捉えられぬほどの超スピードで移動するニノマエが、空気の流れよりも素早くプレジデントを殴り倒しているのだ!
(誘いって可能性も無いわけじゃないが、迷いを振り切って一歩踏み込まねばならん時もある!なんて警戒していたが……どうやら杞憂のようだったぜ)
 プレジデントの攻撃は基本大振りの威力重視。
 当たれば致命傷以上は間違いない威力を誇るが、反面、隙が大きい。
 それを誘ってのカウンターの線も警戒していたニノマエだが、大技発動中はそこまで気が回ってないらしく、ニノマエのユーベルコードに全く対応できずにロープ際まで追い詰められてしまった。
(だったら、これでどうだ?)
 全体重を乗せた左フック、からの強烈な右のアッパーカットが炸裂!
「ンがぁッ!?」
 脳を揺らされ、視界が回るプレジデント。
 ロープに手をかけてダウンこそ免れたが、かなりのダメージを被った。
 だがここでゴングが鳴り、次のラウンドへ切り替えるべくコーナーへ両陣営が退いてゆくのだった。
大成功 🔵🔵🔵

神代・凶津
大統領ッ!いちボクサーとしててめえに挑戦状を叩き付けるぜッ!
「……ボクシング経験なんてテレビゲーム位しかないでしょうに。」

全力全開ッ!(真の姿【霊力のオーラを纏う姿】になる)
結界霊符を腕に巻き、結界をグローブ状に展開だ。
更にッ!
「……転身ッ!」
雷神霊装を纏いスピードと反応速度を爆発的に増大させ準備完了ッ!いくぜ、大統領ッ!ゴングを鳴らしなッ!

先手必勝ッ!稲妻の如きストレートをぶちこむぜッ!
そのまま敵の動きを見切り、攻撃を受け流しつつ攻防を繰り広げるぜ。

プレジデント・ナックルとやらを放ってきたら結界術を最大展開してガードだ。
防ぐ事に成功したら弾幕の如きラッシュでお返しだぜッ!


【アドリブ歓迎】


 ヒーローマスクな朱塗りの鬼面こと神代・凶津(謎の仮面と旅する巫女・f11808)、そして凶津を被る相棒の神代・桜は、プレジデントの待つ特設リングへ飛び乗ると、意気揚々とアイクパフォーマンスを披露した。
「あーあー! おい大統領ッ! いちボクサーとして、てめえに挑戦状を叩き付けるぜッ!」
「……凶津、ボクシング経験なんてテレビゲーム位しかないでしょうに」
 桜の冷ややかな言葉に、凶津は何も言い返せない。
「……それに、戦うのは私の体なんだけど」
「だ、大丈夫だ相棒ッ! この体に傷なんて付けさせやしないからなッ!」
 神代コンビのやり取りに、プレジデントは興味深そうに笑みを向ける。
「仮面が猟兵とはね? もしや、そちらのミコ・ガールもかね? なかなか面白い組み合わせだ」
「ケッ! お前のマヌケ面のほうがよっぽども面白いぜッ!」
「……負けるつもりはありません!」
 神代コンビの体が、膨大な量を迸らせる桜色の霊力オーラに包み込まれる。
 これが2人で1人の、彼らの真の姿!
「グローブ代わりに、これだッ!」
 桜の拳に結界霊符を腕に巻き、発生させた局所結界でグローブ状に形成する。
「更にッ!」
「……転身ッ!」
 ユーベルコード『雷神霊装・二ノ型(スパークフォーム・ツー)』で、顕現する雷撃を纏う霊装姿へ!
「またせたなッ! 一瞬でケリを付けてやるぜッ!」
「……ケリというか、殴るんですけども」
 プレジデントも最初っから全力を出すらしく、両腕の機械パーツを巨大化させて回転させはじめた。
「いいだろう! 私も一撃必殺のユーベルコードを放とうじゃないか!」
 竜巻と雷霆が睨み合い、しばし互いが睨み合う。
 そして――。
「「でりゃああぁぁぁーッ!!!!!」」
 裂帛の気合の雄叫びとともに、両者が激突!
「空気の渦で捩じ切れるがいいさ!」
「相棒ッ! 結界で防げ!」
「……もうやってる」
 不可視の霊力壁が暴風を遮断し、そのままプレジデントを押し退けてみせる。
「な、なんだこの壁は!?」
 コーナー隅で霊力壁に挟まれて身動き取れないプレジデントへ、神代コンビは最大電力の一撃をお見舞いする!
「ぶちかますぜ、相棒ッ!!」
「……これで、決めます!」
 激しい雷鳴を轟かせ、殺人竜巻を切り裂いた神雷(カミナリ)の一撃は、プレジデントの腹部を強かに打ち付けると同時に全身を感電させたのだった!
「まだまだッ! ウラウラウララララーッ!」
 そのまま爆撃めいた紫電走る拳の弾幕が、3分間みっちりとプレジデントに叩き付けられていった。
大成功 🔵🔵🔵

カシム・ディーン
僕に真の姿なんぞ今はねーが
「メルシーと一緒のこれこそ真の姿だぞ☆」
機神搭乗!

【情報収集・視力・戦闘知識】
大統領の動きと癖
戦い方のスタイルを冷徹に分析


はぁ…僕は殴り合いとか好きじゃねーんですがね?

UC発動
竜巻が相手なら竜巻を超える速さで行くのみだ

【属性攻撃・念動力】
念動障壁展開
超高速戦闘での姿勢制御
一つ試すか
重力属性を機体拳に付与

【二回攻撃・切断・医術】
相手の竜巻を切り裂く鋭さの速さの拳を以て
超高速の連続拳撃を炸裂させる
速さと重さが威力になるんでしたっけ?

更に殴り合いながら大統領の肉体の状態や弱点の把握を行う
何…拳でも触診はできるんですよ?
野郎の筋肉より美女のおっぱいの方がよかったがな!!


 カシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)は真の姿を自覚していない。
 だが、相棒の界導神機『メルクリウス』に搭乗している際、彼は自然とこれが真の姿だと思えていた。
「僕に真の姿なんぞ今はねーが」
「メルシーと一緒のこれこそ真の姿だぞ☆」
 結果、体高5mのサイキックキャバリアと巨体のプレジデントとのビックマッチが実現した。
「なるほど、君の真の姿……くく、自覚していないとは恐ろしいな?」
『何がおかしい?』
 カシムが外部スピーカー越しにプレジデントへ問う。
 すると、プレジデントは葉巻の紫煙を吐き出しながら言葉を返した。
「これは私個人の推測だがね? ロボに乗っただけで真の姿、というのは安直すぎるのではないかな?」
『うるせーですよ』
「まぁまぁ、まだ話は途中だ。君、そのロボとの相性が“良すぎる”と感じたことは?」
「メルシーとご主人サマはココロもアッチも相性バツグンだぞ☆」
『てめぇは黙ってろ、メルシー!』
「ハッハッハッハッ! 仲睦まじいじゃないか! だが、それこそが諸君の宿命……君、もしかしたら、そのロボの“心臓”になりつつあるのかもしれないね?」
 プレジデントの言葉に、カシムが目を瞬かせる。
「お前は何を言って……う、ん?」
 カシムは自分が外部スピーカーではなく、自身の口から言葉を発している事に気が付く。
 視界もモニター越しではなく、肉眼でプレジデントを見下ろしていた。
「……おい、何ですかこれは?」
『ご主人サマ! メルシーとご主人サマ、融合しちゃったよ!』
 カシムは今、メルクリウスの機体に意識が乗り移っている事に気が付いた。
「僕が、メルシーの身体に乗り移った? じゃあ、僕の身体は?」
『……なんか、透明になってる……』
 メルシーはカシムの目の前にARディスプレイを表示させた。
 そこにはコクピットに座るカシムの姿――霊体のように、あるいは水晶のように、カシムの肉体は美しく透き通って輝いていた。
「ええい、ワケわかりませんが、このままプレジデントを殴るぞ、メルシー!」
『ラジャったよ、って殴るのはご主人サマだけどね?』
「やっぱりかよ! はぁ……僕は殴り合いとか好きじゃねーんですがね?」
 メルクリウスの機体を自身の肉体のように操れる感覚に戸惑いながら、カシムはプレジデントとようやく対峙する。
「そうだ、己と向かい合い、深淵を覗いた者がオーバーロードへ至るきっかけを掴むのさ」
「ふざけんな。お前をぶっ飛ばして早く元に戻らせてもらうぞ!」
「できるものならね!」
 いきなりプレジデントは両腕を巨大化させて、凄まじい竜巻をリング上に発生させた。
「プレジデント・ナックル!」
「竜巻よりも疾く動けば……!」
 カシムはメルシーとの魔力回路を接続させると、ユーベルコードを発現させた。
「まさか僕自身がやるとは思ってませんでしたが……加速装置起動……『速足で駆ける者(ブーツオブヘルメース)』です!」
 念動障壁を展開し、暴風を抑え込みながらカシムは拳に超重力の魔法を施す。
「一つ試すか。速さと重さが威力になるんでしたっけ?」
 ガォンッと空を切り裂く鉄拳が、プレジデントの胸部へ突き刺さった!
「ぐぅッ!?」
 苦痛に顔を歪めるプレジデント。
 カシムはうんざりしながら、何度もプレジデントの胸部と鳩尾を狙ってぶん殴ってゆく!
「こうやって、弱点を殴りながら戦う方法もあるし、拳でも触診はできるんですよ? ……僕は野郎の筋肉より美女のおっぱいの方がよかったがな!?」
 殴りながら血涙を流すメルクリウスは、まさしくカシムそのものであった……。
大成功 🔵🔵🔵

鹿村・トーゴ
🔴真の姿
憑き魔の化け狸顕現で好戦的に
羅刹紋が全身に現れる以外は普段通り
右手を黒曜石の鉤爪に変え

大統領…って向こうの殿様か?
アイツのせいでエンパイア人までオブリビオン…てなァゴメンだ
ぼくしんぐって拳闘だろ?
オレは羅刹
拳の殴り合いなら歓迎さ、やるか

【情報収集/視力】で敵の動きを見計り直に殴り合う距離へ
もろに被弾しなくても掠れば負傷大か?怯まず【激痛耐性】
一国の主の矜恃もあるだろーが…それで強化されちゃ厄介だね
常に攻めて
ギリか少し食らえば機を捉え反撃
【武器受け/カウンター】で両手にUC威力を乗せ
鉤爪で裂き盾にもし左手は横腹や顎、膝を撃つ
どちらかがよろめいたら頭突きと鉤爪で【串刺し/暗殺】

アドリブ可


 鬼の背後に、強大な憑き魔の化け狸が顕現する。
 その影響か、はたまたプレジデントの精神波の干渉のせいか、鹿村・トーゴ(鄙村の外忍・f14519)は好戦的な態度でリングに上った。
 褐色の肌には羅刹紋が全身に現れ、右腕は黒曜石で肘から上が覆われて手甲のように強大な腕と爪を形成している。
「これは……なかなかに禍々しいな、君のオーバーロードは」
「おーばーろーどがなんだか知らねーけど、この姿になったらオレを止めるのは骨が折れるけど、それでもやるか?」
「無論だとも。連戦連敗の身だが、タフネスには自信があるんでね。遠慮せずに、このプレジデントに向かってくるがいいさ!」
「ぷれじでんと……訳すと大統領……ってここの国の殿様か?」
 鹿村は異世界サムライエンパイアの出自だ。
 プレジデントを一国の大名のような認識で問い掛けた。
 だが、実際はもっと規模の大きい施政者であり、プレジデントもその辺りを汲み取ったようだ。
「私はね、多くの州……小国をまとめ上げる、この国の王であり代表なのだよ」
 鹿村は脳内で『つまり幕府の将軍様じゃねーか!』と驚き、目を丸くしていた。
「すげぇ……そんなやつが何でオブリビオンになっちまったんだか?」
「フフッ、ここで語るには時間が惜しい。さあ、ボクシングを始めようか!」
 プレジデントが鹿村へ向かって突っ込んできた!
「あんたのせいでエンパイア人までオブリビオン……てなァゴメンだ」
 黒曜石で覆われた右腕を掲げ、突っ込んできたプレジデントの拳を弾き返した。
「ぼくしんぐって拳闘だろ? オレは羅刹だ、拳の殴り合いなら歓迎さ。やってやるさ」
 機械化されたプレジデントの両腕が、鹿村の黒輝の右腕を打ち付ける。
(もろに被弾しなくても掠れば負傷大か?と思ったが、直撃でも意外と耐えられるな)
 鹿村は怯まず、まずは防御に徹して相手のリズムを掴みにかかる。
「ふむ、防御に徹せられると私のユーベルコードはやはり発動しにくいようだ」
 だが、プレジデントは攻撃をやめると、ガードを解いて鹿村に殴ってくるように仕向けた。
「私のアメリカ魂で、君の攻撃を受けきってみせようじゃないか」
「……一国の主の矜恃もあるだろーが……それで強化されちゃ厄介だね」
 これは罠だ。
 だが同時に最大のチャンスである。
 幸い、プレジデントの動きの癖は読み切った。
 ならば……。
「完全に強化される前に削りきればいいだけだろ?」
「ハッハッハッハッ! できるものならやってみるがいいさ」
 プレジデントは余裕で『ここを打ってこい』と鳩尾を指し示す。
 鹿村は敵が慢心している今が好機と、一発目から最強の一撃を繰り出さんとユーベルコードを練り上げていく。
「“視ずの鳥其の嘴は此の指す先に”」
 両腕を起点に、左右からツルハシ状の圧縮空気が纏われる。
(まだだ、もっと、もっとギュッと固めるんだ……!)
 今までにないくらいまで空気を押し固めると、意を決して左腕を突き出した。
「ひとつ!」
 ゴッと鈍い音がリングに響いた。
 途端、プレジデントはくの字に体を曲げて、肺の中の空気が押し出されてしまう。
「カハッ!?」
 不可視の鋭利な突起物が肉体へ減り込んでくるのだから、激痛と驚きは想像を絶するだろう。
 更に、鹿村は黒く輝く右の巨腕を振り抜き、プレジデントの顔面へ叩き込んだ。
「ふたつ! 穿て、大鉄嘴!」
「させるか!」
 プレジデント、自分が不利だと判断し、すかさずアメリカ魂を燃やして反撃に転じた。
 おお、これは! クロスカウンターだ!
「ごがッ!?」
「あ、あっぶねぇ……!」
 直撃したのはプレジデントだ。
 鹿村は突っ込んできた腕を掻い潜り、右腕を交差させてプレジデントに叩き込むことに成功した。
「あと、こいつはどうだっ?」
 巨体のプレジデントがよろめいたところで、すかさず飛びかかって角のある額で渾身の頭突き一発!
 眉間に鹿村の黒い角が突き刺さったプレジデント、3分間のゴングに救われて退いてゆく。
「……やれやれ、頭突きは反則ギリギリなんだがね? だが私も慢心していた。よくぞ私に血を流させた、褒めてあげよう」
「あ、ああ、そりゃどーも……」
 敵に称賛の言葉をもらうとは思ってなかった鹿村は、困惑しつつも気恥ずかしさで顔がニヤけてしまった。
 こうして鹿村は、ほぼ無傷でプレジデントとのワンラウンドを戦い抜いたのだった。
大成功 🔵🔵🔵

蒼・霓虹
アメリカ大統領が何をやっているんですかっ!とツッコミたくなりますが
良いでしょう、わたし達も拳(砲撃)で付き合いましょう

[POW]ボクシング込み
【高速詠唱】UCで攻撃力重視
で真の姿に

【オーラ防御&激痛耐性】で備え
〈彩虹(戦車龍)〉【悪路走破&推力移動&空中浮遊】で【操縦】

攻撃を【第六感】で【瞬間思考力&見切り】

【属性攻撃(ボクシンググローブ)】を込め〈レインボークローバー〉を【高速詠唱】展開【念動力】操作で【盾受け&ジャストガード&受け流し】やり過ごし

隙見て【属性攻撃(ボクシンググローブ)】込め〈ツァイホンレイ&ヒーツァンユエグァン〉で【貫通攻撃&砲撃】ボディブロー

[アドリブ絡み掛け合い大歓迎]


「アメリカ大統領が何をやっているんですかっ!」
 ピンクのファードラゴニアンめいた真の姿へと変身した蒼・霓虹(彩虹駆る日陰者の虹龍・f29441)は、第一声で誰も言わなかったツッコミを遂に言い放った。
「……と、思わずツッコまざるを得ませんでした」
「いや、ツッコミ結構。今の私は諸君のオーバーロードへ至るきっかけを見てみたいだけでね、回りくどいなら一気に攻め立ててみせようか?」
 葉巻を咥えながら快活に笑うプレジデントに、すっかり蒼は毒気を抜かれてしまった。
「……いえ、その必要はありません。良いでしょう、わたし達も拳であなたに付き合います!」
 そう告げた蒼がリングに駆け上がった。
 虹色に輝く戦車龍『彩虹』に跨って。
「待ちたまえ。そのキャタピラの付いたファニーなドラゴンのようなものは何だね? まさかそれに乗りながら戦うのかい?」
 プレジデントの疑問に、蒼と彩虹が即答する。
「ええ、そうです! 彩虹さんと私は二柱でひとつ! 私の立派な“足”です!」
『僕達の挑戦、まさか断るつもりじゃありませんよね?』
 ここまで煽られてはプレジデントのプライドに関わる。
「いいだろう。特別にタッグバトルを認めようじゃないか。だが、これによって私は明らかな“不利”に陥る! つまり、私のアメリカ魂に火が付いたことを意味するのだ!」
 突如、凄まじい闘気を全身から解き放つプレジデント!
 幾多の猟兵が圧倒してきた上で、まだこれほどまでの底力を隠し持っていたとは!
「プレジデント……フィールド・オブ・ナインの一席を担うだけはありますね!」
『こっちも最初からクライマックスで行きましょう!』
 二柱は手のひらを虚空に掲げると、祈りを捧げながらリングの上で叫んだ。
「コレが虹龍としてのわたしと彩虹さん……二柱の本気ですっ! 行きますよ、『トゥルーライズ・コンクルージョン』ッ!」
 掲げた手の中に、虹色の輝きと蒼鉛の閃光が出現したかと思えば、新たなマジックカードが顕現する!
「虹三葉『レインボークローバー』を両拳に! そして蒼月鉛『ヒーツァンユエグァン』と虹彩雷『ツァイホンレイ』を左右に込めて!」
 幸運エネルギーを四つ葉状に発射する弾幕を更に圧縮し、ボクシンググローブ代わりにする蒼。
 そして右拳に浄化の力を持つ蒼月鉛『ヒーツァンユエグァン』を、左拳に敵の加護貫く雷の虹彩雷『ツァイホンレイ』をそれぞれチャージ!
 彩虹が無限軌道をパワフルに突き進みながら、二柱はプレジデント目掛けて突撃開始!
「結局、防御せずに突っ込んでくるだけかね?」
 リーチの差を活かして、プレジデントは先制攻撃の連続ジャブ!
 だが、二柱の前にある見えない壁に阻まれて重たいパンチが届かない!
「虹三葉『レインボークローバー』は元々、敵の攻撃を受け止める防御弾幕です! それをグローブ代わりにしたということは、私の前には常に幸運エネルギーの分厚い壁が存在して、邪悪なオブリビオンの存在を通しません!」
 その証拠に、蒼のパンチだけがプレジデントに届き、彩虹のキャタピラ推進力もあってぐんぐんを敵を押し込んでゆく。
「何ということだ! これが神の力だというのかね!?」
 だが、不利になればなるほど、プレジデントのアメリカ魂が燃え盛る。
「ピンチはチャンスなのさ! 壁があるなら、私はぶち破るだけだね!」
 大振りな右ストレートは、なんと蒼の張った幸運エネルギーの壁に亀裂を走らせたではないか!
「馬鹿みたいな怪力ですね……! というか概念そのものを殴るとか反則です! ならば、こっちも出し惜しみしてられません! 彩虹さん!」
『任せてください!』
 彩虹は一旦プレジデントと距離を置くと、2枚の新たなマジックカードをその機体に飲み込んでみせた。
「浄化と雷の最大火力、これで決めます!」
 彩虹は最大出力でプレジデントへ特攻を仕掛ける。
 騎乗する蒼は右拳にマジックカードの効果を全部乗せて突き出すと、プレジデントの右ストレートへ真正面から激突させた!
「うぐぉぉぉーッ!?」
 プレジデントの右腕が火花を撒き散らし、その衝撃が体内へ押し寄せる!
 浄化弾幕で悪しきアメリカ魂を相殺し、貫く雷撃が機械腕部をショートさせながらプレジデントの心臓を一瞬だけ麻痺させたのだ。
「げはっ! かほっ! ハァ、ハァ……や、やるじゃないか……!」
 プレジデント、2ダウン目!
 どこからともなくカウントアップされるが、プレジデントはアメリカ魂に応えて9カウントでファイティングポーズを取った。
「……本当にしぶといですね。ですが、もう時間ですか」
 蒼は3分間経過したことを表すゴングの音を聞くと、そそくさとリングを降りていった。
「その右腕、まともに動くといいですがね?」
 プレジデントはこれに新たな葉巻に火を付けて吹かしながら笑顔を向けた。
「おや、忠告してくれるのかね? それは感謝するよ」
「いいえ、後続の猟兵へのヒントですので。あなたは右のストレートを繰り出した際に負けるでしょう」
 その予言めいた口調に、プレジデントの表情は焦りの色が出てきていた。
大成功 🔵🔵🔵

御剣・刀也
真の姿いしはま絵師のJC参照
プレジデント。大統領ね
お前さんの目的に俺は欠片も興味がない
とはいえ、押し売りみたいな真似は辞めて欲しいもんだ
俺はオブリビオンになる気はない。じゃ、全力の勝負を楽しもうか。ボクサー

アイ・アム・プレジデントで自分に不利な行動をとったら、その奢りを見逃さず、勇気で反撃を恐れず、ダッシュで懐に飛込み、第六感、見切り、残像で拳を避けつつ、カウンターでこちらの正拳突きを打ち込む
「刀を使うのは気が進まなかったからな。拳で相手させてもらった。俺の拳もなかなか効くだろ?」


「プレジデント。大統領ね。お前さんの目的に俺は欠片も興味がない」
 そう言い張る御剣・刀也(真紅の荒獅子・f00225)の身体に蒼雷が迸る。
 蒼雷はまるで水流のように御剣の身体を流転してゆき、その右目に蒼炎が灯った。
「では、なぜ私の前に立ちはだかるのかね?」
 プレジデントの問いに、御剣は即答した。
「興味はないが、押し売りみたいな真似は辞めて欲しいもんだ。俺はオブリビオンになる気はないし、俺の大切な人をオブリビオンにするつもりもないんでな」
「ふむ、猟兵諸君はオブリビオン化は除外だと言ったはずなんだがね……君の大切な人も猟兵なのだろう? だったら君が立つ理由はないはずだが?」
「それでも、俺は強い奴と戦いたい」
「ほう……?」
 右目の蒼炎が感情の高ぶりに呼応して吹き荒れると、プレジデントは愉悦に顔を綻ばせた。
「なるほど、君は私を強者と認め、挑んでみたい。そういうことか?」
「そうだ、俺と戦え。あと、猟兵がオブリビオン化しなくても、もっと世話になった一般人がオブリビオン化されたら困るんだ。大義名分ならここにある」
 御剣は胸元をドンッと叩いてみせ、己の覚悟をプレジデントへ知らしめる。
 プレジデントは大きくこれに首肯した。
「いいだろう! リングに上がりたまえ! よもや、その腰の長物を使うとか言わないだろうね?」
「安心しろ。これは置いてゆく。じゃ、全力の勝負を楽しもうか。ボクサー?」
「臨むところさ、イェーガー!」
 試合開始のゴングが鳴り響くと、両者は初っ端から激突し始めた。

「そら、どうした? 随分とぬるい拳じゃないか、がフッ!」
「そういう君こそ、まったくガードをしないで突っ込んでくるなんて、よほど死にたいようだね? ゲボッ!」
 両者の戦いは完全な殴り合いに発展した。
 ガードなど互いにせず、殴られたら殴り返すをひたすら繰り返してゆく。
 プレジデントはユーベルコードでアメリカ魂に火を付けており、戦闘力が今も底上げされ続けている。
 一方、御剣はその奢りを隙と捉え、果敢にパンチを相手の顔面へ放り込んでゆく。
「インファイトはさせないさ! 考えは読めてるから、ねっ!」
 マシンアームの左拳が御剣の顔面右側を打ち据える。
「ぐガッ……!? その大振りな攻撃で、そんな事を言うもんじゃないぜ、大統領さん、よっ!」
 打たせたことでプレジデントの攻撃に硬直が発生、それを狙って敢えて自ら頭突きで合わせに言った御剣が、巨腕を掻い潜って懐の中へ。そのままプレジデントの脇腹と胃へワンツーパンチを繰り出した!
「ぬぅぅ……!」
「な? 言っただろ?」
「このっ! 二度目はないと知りたまえ!」
 暴風めいた右のフックは、冷静に軌道を見ていた御剣のスウェイ回避で空振りに終わる。
 そのまま御剣は細かなステップで八の字に体を揺らし、残像を描いてプレジデントを翻弄し始めた。
「まさか、デンプシーロールだとっ!?」
 それは、上半身を無限の軌道で振り続け、身体が戻ってくる反動を利用した左右の連打を繰り出すための動作だ。
 ボクシング技術の発達した近代では『規則正しい振り子運動でカウンターを合わせ易い』という欠点があり、恐るべき破壊力を持ちながらもいつしか使用者がいなくなり、次第に歴史の闇へと消えていった諸刃の剣。
 だが御剣は己の格闘センスから自然とこれが発生し、プレジデントへ連続ラッシュを仕掛けてゆく!
「どうした? 手が止まってるじゃないか?」
「くぅっ! カウンターだ! カウンターを狙えば、デンプシーロールなど!」
「それを俺が許すと思うか?」
 御剣の構えが瞬時に切り替わる。
 腰を深く落とし、両脇を締めて拳を構える姿は……まるでカラテ!
「覇王武皇拳!!」
 質素にして簡潔、鍛え上げられた正拳突きの威力は単純で重い。
 地面に直撃すればクレーターとなってえぐれるほどの破壊力を誇るであろうその一撃は、巨体のプレジデントを軽々とロープまで弾き飛ばして反動で御剣の元まで跳ね飛ばす。
「しまっ……!」
「――遅い!」
 純粋な膂力で繰り出された右フックが、プレジデントを横薙ぎに倒してふっ飛ばした。
「刀を使うのは気が進まなかったからな。拳で相手させてもらった。俺の拳もなかなか効くだろ?」
「あ、ああ! 見事だった! もう少しで私は死にかけたさ……!」
 ゴングが鳴り響き、最終ラウンドへもつれ込む。
 御剣は仕留めきれなかったことを少々悔やみつつも、確実にダメージを与えて満足に戦えた高揚感に満たされていた。
大成功 🔵🔵🔵

アハト・アリスズナンバー
――相手は最強のソーシャルディーヴァ、こちらも一応ソーシャルディーヴァとして負けるわけにはいかない。いざ勝負です。
私ではなくマザーが。

真の姿であるアリス・グラムベルが出撃。
相手の物凄いパンチを、インパクトの瞬間に手のエネルギーを生命力吸収しつつ、激痛耐性と功夫の技術、怪力でガードする。転移は拒否してダメージを貰うわ。漫画みたいな落ち方して腕一本は持ってかれても仕方ないわ。覚悟はしてる。
けどこれで条件はそろった。ダッシュしてカウンターのユーベルコード起動。先ほどの10倍の威力を持ったアポカリプス・ヘブンをそちらで受けて頂くわ。天どころか、蒼空まで飛んでいけ!


 遂に最終ラウンドへ。
 最後の対戦相手はアハト・アリスズナンバー(8番目のアリス・f28285)だ。
「――相手は最強のソーシャルディーヴァ、こちらも一応ソーシャルディーヴァとして負けるわけにはいかない。いざ勝負です」
「お嬢さんとはいえど、猟兵ならばもう加減はなしだ。さあ、君の真の姿を見せてはくれないかね?」
 プレジデントの放つ精神波が、アハトの真の姿を促してゆく。
「ええ、そのつもりです。ですから早く勝負しましょう。ただし、私ではなくマザーが、ですけど」
 アハトは目を閉じると、全身が一瞬だけ緑色に輝いた。
 子供の体型だったアハトが、みるみるうちに成人女性の体型へと変貌を遂げてゆく。
 そして目を開けた彼女は、アハトではなかった。
「ごきげんよう、ミスター・プレジデント。私はアリス・グラムベル。真の姿、というより別人に近いけど、お相手してくださるかしら?」
 アリスはスカートの両裾を摘んでカーテシー。
 淑女然とした挨拶に、プレジデントも思わず紳士然として背筋が伸びる。
「これはどうもご丁寧に、ミズ・グラムベル。ところで、ボクシングの経験はお有りで?」
 少しからかうような口調のプレジデントに、アリスはロープの反動を活かしてリングへ飛び乗ると、独特な足捌きと腕の挙動で相手を牽制してみせる。
「功夫なら少々。以前にここ以上の地獄を巡っていたことがありまして、その際に自然と」
「ハッハッハッ! 面白いじゃないか! 最後のラウンドに相応しい相手だね!」
 プレジデントは愉悦に顔を綻ばせ、咥えていた葉巻をリングに捨てて踏み消した。
「では、最終ラウンドはどちらかが死ぬまでだ。無制限一本勝負、開始だ!」
 殺戮を告げるゴングが鳴り響くと、最初からプレジデントは体格差でアリスを圧倒しにかかってきた。
「反撃はさせないさ! 私の攻撃で押し潰してやろうじゃないか!」
「鉄屑の両腕にこの速度、何よ、チートじゃない……!」
 円を描くような腕の動きで、アリスはプレジデントのラッシュをどうにか捌いてゆく。
 だが、徐々にリングの隅へ追い詰められるアリス。
 ここでプレジデント、満を持して必殺の一撃をアリスにお見舞いする。
「アポカリプス・ヘブンーンンッ!」
 もはや自然災害と同等の脅威と言えるほどの暴力が、アリスの顎を強かに打ち付けた。
「このままお家に帰れば、命は見逃してあげようじゃないか!」
 だが、アリスはそれを心のなかで強く拒絶した。
 そのため、彼女の身体に凄まじい衝撃が駆け巡ってしまった。
「ぐぅああァァァーッ!?」
 リングの場外へ吹き飛ばされ、左半身から受け身も取らずに墜落するアリス!
 その落下時に、ゴリゴリッと鈍い音がプレジデントの耳に届いた。
「ンン~ッ? 腕か肋骨か、いずれにせよ左半身が砕けたのではないかね? ギプアップも視野に入れるべきだと忠告しておくよ、私は紳士然としたナイスガイだからさ!」
「何を言ってるのかしら……?」
 アリスは立ち上がる。
 左腕の関節が不自然に曲がってしまっており、顔も赤黒く張れてしまっている!
 アリスは血反吐を口から吐き捨てると、ヨロヨロとリングへ這い上がってみせた。
「まだ、試合は終わっちゃいないわ、ミスター・プレジデント?」
「そんな満身創痍で、一体何ができるというのだね?」
「さあ、やってみましょうか?」
 アリスは動く腕で天を指し、プレジデントへこう告げた。
「次の一撃で、あなたを宇宙旅行にご招待致しましょう」
「宇宙ではなく、骸の海の間違いじゃないかね? もっとも、そこへゆくのは君のようだ!」
 プレジデントは再びアポカリプス・ヘブンの構え!
 これにアリスは――。
「分からないかしら? “もうこちらの勝利フラグは揃った”のよ!」
 動く右腕でアポカリプス・ヘブンの構えを行うアリス!
「内部メモリー記憶完了。出力増大、1000%」
 アリスは前方に蛙のようにダッシュ&跳躍、そのまましゃがみこんでプレジデントの拳を寸ででかわし切る。
「――メモリーオブミラーワールド」
 そして、ガラ空きになった敵の顎へ向けて、アリスは全力で跳躍!
「アポカリプス・ヘブン10倍拳です!」
「へぶッンッ!?」
 プレジデントの顎が砕ける感覚がアリスの拳に伝わる!
「家に帰るのはそっちの方よ。もっとも、オブリビオン・フォーミュラに帰る場所なんてないでしょうけど」
「アギャアアアーァァァッ!!!!」
 断末魔の悲鳴をあげるプレジデントは、そのまま垂直方向へ高々と打ち上げられていった。
「さようなら、ミスター・プレジデント。天どころか、蒼空、いえ、漆黒の宇宙まで飛んでいけ!」
 アポカリプスヘルの大気圏外を第二宇宙速度を軽々と超えたプレジデントは、青く輝く地球が遠ざかるのを見ながら孤独に爆散していった。

 これにて、プレジデントは完全に撲滅できた。
 アポカリプス・ランページもいよいよ大詰め。
 猟兵たちは次なる戦場を求めて戦い続ける……!
大成功 🔵🔵🔵

最終結果:成功

完成日2021年09月17日
👑11 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵