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アポカリプス・ランページ⑰〜セレクション・ナックル!?

#アポカリプスヘル #アポカリプス・ランページ #フィールド・オブ・ナイン #プレジデント #アポカリプス・ランページ⑰

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●『せんきょけん』って何だっけ?
「『フィールド・オブ・ナイン』……ヤバそうな連中だとは思ってたけど、まさか大統領が直々に敵になっちゃうなんてね~」
 しかもこの大統領、ただの大統領ではないと、警告の念を込めてパトリシア・パープル(スカンクガール・f03038)は猟兵達に告げる。『プレジデント』の名の通り、大統領であることには違いないのだが、こいつは強力な精神波を放ち、闘争心を煽る力を持っているのだとか。
「まあ、そのおかげで、こっちもピンチにならなくても『真の姿』になって戦えるんだけどね」
 大統領は街並みだけが完璧に復興された無人のワシントンD.C.にて、猟兵達を待ち受けている。戦場となるのは、復興された『ワシントン・モニュメント』前。戦いの邪魔になるものは、殆どないと言って差し支えないだろう。
「あ、そうそう! 大統領と戦う時に『ボクシング』で戦うと、こっちも更にパワーアップできるわよ。これがいわゆる、選挙拳ってやつ? ……あれ、ちょっと違ったかな?」
 いや、それは漢字が違う……というか、似たような字が並んでいて読み難いぞ!
 ちなみに、大統領は『オーバーロード』という存在に興味があるようだ。どうやらそれは猟兵の存在自体に関係するもののようだが……詳しいことは、分からない。真実に到達したいのであれば、それこそ真の姿を晒して全力で大統領とぶつかる他にない。
「自分で自分のことをナイスガイとか言っちゃう、ちょっと痛いオッサンだけど……これでも『フィールド・オブ・ナイン』の一人ってことには変わりないからね。両腕以外は生身に見えるけど、実際は全身凶器のモンスターだと思った方がいいのかも……」
 両腕だけ機械化されたような姿をしていながら、実際は強化サイボーグのパンチを食らっても平気な顔をしていたり、拳だけで戦車を粉砕したり、自分の数倍の大きさを誇る戦車の残骸を片手で放り投げたりするのだろう。
 地面を殴れば衝撃が走り、拳だけで竜巻を起こし、強靭な腕はロケット砲を素手で掴んで放り投げ、高周波ブレードさえ握り締めて受け止め兼ねない。大統領権限によって様々な軍勢を指揮する能力を使うこともあるが、今回は使って来ない……というか、使わない方がむしろ単体の戦闘力は高いのではなかろうか?
 とにもかくにも、こんなやつを、いつまでも大統領の座に置いておくわけにはいかない。猟兵達の選挙拳を以て、プレジデントの被選挙拳に、真っ向から立ち向かうのだ!


雷紋寺音弥
 このシナリオは戦争シナリオです。
 1章だけで完結する、特殊なシナリオとなります。

●プレジデント
 『フィールド・オブ・ナイン』の1体で、かつては大統領とも呼ばれたことのある男です。
 アポカリプスヘルだけではなく、全ての世界に存在する人類をオブリビオン化させるという、壮大な野望を持っています。
 また、オーバーロードなる存在についても興味を持っているようですが、それが何なのかまでは、現時点では不明のままです。

●プレイングボーナス
 真の姿を晒し、ボクシングで戦う(🔴は不要)と、プレイングボーナスが得られます。
 大統領はボクサーとしてもチート級なので、パワー負けしないよう気をつけましょう。
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第1章 ボス戦 『プレジデント・ザ・ショウダウン』

POW   :    アイ・アム・プレジデント
自身の【大統領魂】の為に敢えて不利な行動をすると、身体能力が増大する。
SPD   :    プレジデント・ナックル
【竜巻をも引き起こす鋼鉄の両拳】を巨大化し、自身からレベルm半径内の敵全員を攻撃する。敵味方の区別をしないなら3回攻撃できる。
WIZ   :    アポカリプス・ヘブン
【対象を天高く吹き飛ばすアッパーカット】を放ち、レベルm半径内の指定した対象全てを「対象の棲家」に転移する。転移を拒否するとダメージ。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

バルタン・ノーヴェ
アドリブ歓迎

HAHAHA!
OK、プレジデント!
アナタがアメリカを背負うならば、ワタシは日本を背負いマショー。
別に日本出身ではありマセンガ。
参りマース、力を貸してくだサーイ!

「カクリヨメモリ、ロゴスイグニッション! 東方親分!」
にゃあ! と山本殿の力を姿をお借りして、リングイン!
ジャパニーズ妖怪の戦闘力をお見せしマース!

姿勢を低く保ち、機敏なフットワークでプレジデントの懐をキープ!
インファイトを維持して、その巨大なナックルは活かさせマセーン!
山本殿の暴獣形態が如き攻撃力で、キャットパンチを連打ラッシュデース!
ひたすらボディへ打ち込みマスガ、真の狙いはジョー!
露出した顎へのアッパーが本命デース!



●第1ラウンド:日米王者決定戦!?
 大国の威信を一身に背負い、猟兵達の前に立ちはだかった大統領。
 最強の軍隊を使役することもできる彼は、しかし敢えて素手で猟兵に挑戦を叩きつけて来た。ならば、これを受けて立たないのは、多くの世界を守って来た戦士としては噓になる。
「HAHAHA! OK、プレジデント! アナタがアメリカを背負うならば、ワタシは日本を背負いマショー」
 最初の相手はバルタン・ノーヴェ(雇われバトルサイボーグメイド・f30809)。歴戦の兵士でありながら熟練のメイドであり、おまけに大統領と同じサイボーグ。
 なお、彼女は別に日本出身ではなかったが、細かいことは気にしたら負けだ。この戦いで重要なのは出身地ではなく、いかにしてボクシングを使って勝つかということなのだから。
「カクリヨメモリ、ロゴスイグニッション! 東方親分!」
 カクリヨファンタズムの四大妖怪、東方親分の力が封印されているメモリを使い、バルタンは山本五郎左衛門の姿に変身した。はっきり言って、あまり強そうには見えないのだが、見た目で強さが分からないのが妖怪だ。
「ハッハッハ! これは随分と可愛らしい挑戦者だ」
「ジャパニーズ妖怪の戦闘力をお見せしマース!」
 拳を打ち鳴らして迎え撃たんとする大統領に、バルタンは姿勢を低く保ち、華麗なステップでインファイトを仕掛ける。大統領の巨大な腕がバルタンに迫るが、そこは山本五郎左衛門の身体が持っている、化け猫妖怪の俊敏さを生かして逃げ回る。
「甘いデース! その巨大なナックルは活かさせマセーン!」
「ほう、なかなかやるね。確か日本では、『拳闘』とか言うのだったかな?」
 拳を回避されても余裕の表情を崩さない大統領。ならば、今度はこちらから攻める番だ。猫の素早さに獅子の攻撃力を上乗せし、相手の腹にひたすらキャットパンチを連打、連打、連打だ!
「にゃにゃにゃにゃにゃー!!」
「おっと、これはいけない。……が、まだまだ軽いね。その程度では、私の腹筋は破れないよ」
 幾度となく腹を打ち据えられるも、やはり大統領は余裕の表情。そのまま両腕を打ち鳴らすような動きで、懐に入り込んだバルタンを圧し潰さんと左右から拳を叩きつける。
「私はアメリカを背負って立つ大統領だ。諸君らがどのような攻撃を繰り出そうと、全て受け止めてみせよう!」
 彼の自信と、大統領としての威厳。それらは全て、彼の戦闘力を向上させる糧となる。このままではバルタンに勝ち目はないが、しかし敵が攻撃に移ろうと、顔面のガードを解いた瞬間こそがチャンスでもあり。
「見えマシタ! こっちが本命デース!」
 左右から迫る剛腕を、バルタンは華麗なジャンプでヒラリと避ける。そのまま勢いに任せ、ガラ空きになった大統領の顎へ強烈なアッパーをお見舞いだ。
「ぐふっ!? ……なるほど、少し君を見くびっていたようだ」
 口元の血を拭い、大統領は不敵な笑みを浮かべながら、再びファイティングポーズを取った。どうやら、ここで3分が経過。ゴングこそ鳴ってはいないが、第一ラウンド終了だ。
「OH! さすがはプレジデント! 見た目通り、タフガイな相手デス……」
 必殺の一撃でも倒しきれなかったことで、バルタンも思わず目を丸くした。そんな彼女に、大統領は二つの拳を構えたまま改めて告げる。
「私に勝ちたければ、借り物の姿などではなく、諸君らの『真の姿』を晒すことだ。次の挑戦者に、そう伝えたまえ」
 オーバーロード。それに至る道こそが、大統領に勝利する鍵。この戦い、想像していた以上に、なかなか激しいものになりそうである。

成功 🔵​🔵​🔴​

夜刀神・鏡介
この大統領、ボクシング以外にもなんかスポーツやってそうだな。ラグビーとかフットボールとか……
いや、それはともかく。今は全力で戦うしかないか

精神統一して真の姿へ変身しつつ、弐の型【朧月】の構え
本来は刀を持った状態で使う技だが、動きの基礎は無手でも応用できる
真正面からの殴り合いだとどう考えても相手が有利だろう
此方はプレジデントの動きを見極め、受け流すなり、怪力を活かして受け止めるなりで確実に防御に徹して攻撃を捌きつつ、機を窺いカウンターで殴る
敵の攻撃がどれだけ激しくとも落ち着いて、冷静に見切る事を意識

攻撃時は鉄の腕を殴っても効果は薄いだろうから、胴体や顔など生身部分を狙っていく



●第二ラウンド:拳闘VS剣豪
 強大な精神波を放つことで、敢えて猟兵達に真の姿を晒す機会を与えている大統領。だが、それは即ち、彼の強さに対する自信の表れ。そして、肩幅の広い大柄な体格からして、得意技はボクシングだけとは限らない。
(「この大統領、ボクシング以外にもなんかスポーツやってそうだな。ラグビーとかフットボールとか……」)
 ふと、そんなことを考える夜刀神・鏡介(道を探す者・f28122)だったが、彼の予感は的中した。
「次の相手は君か。言っておくが、私を単なる政治家だと思わないことだ。なぜなら……私はスポーツマンだからな!」
 自信満々に告げる大統領。ああ、やっぱりそうだったか。あの体格からしてアメフトか、あるいはレスリングなどの経験もあるのかもしれない。
「安心したまえ。今日の私は、あくまでボクシングで諸君らと雌雄を決するつもりだ」
 そう言って、拳を構える大統領。こうなったら、もう後には戻れない。
 両目を閉じ、心を静かに保つことで、鏡介は真の姿を解放する。人の身に近い姿ではあるものの、瞳と髪の色が変わり、その腕は鬼人の如き様相を成して行く。
「なるほど、ブシドーというやつかね? 面白い!」
 鏡介へ向けて繰り出される大統領の拳。瞬間、開眼した鏡介は、間一髪のところで身を翻し、拳より放たれる強大な風圧を回避した。
「見切った――弐の型【朧月】」
 続け様にカウンターで拳を叩き込むも、やはり正面からの殴り合いでは大統領の方が有利だ。まともに殴り合えば、こちらの腕が先に壊れる。だからこそ、相手の勢いを利用して攻撃を返し、確実に体力を奪わねば。
「やるな! だが、まだ私の攻撃は終わっていないぞ!」
 続く二発目の拳が、今度は風圧と共に大地を抉った。
 やはり、体格とパワーの差があり過ぎる。あんなものの直撃を食らったら、いくら怪力を誇る鏡介の腕とて圧し折られてしまうかもしれない。
(「落ち着け……必ず、どこかに付け入る隙はあるはずだ」)
 冷静に相手の動きを見切り、鏡介は反撃の機会を伺った。なにしろ、相手の技は大振りなのだ。当たれば即死かもしれないが、しかし当たらなければ意味はない。
「さすがだな、ジャパニーズ! だが、私にも意地があるのだよ!」
 三発目。大統領、渾身の一撃が鏡介を真正面から捉えるも、鏡介は高々と跳躍し、なんと巨大化した大統領の腕に着地して。
「今だ! この間合いなら、避けられないだろう!」
 機械化された相手の腕を蹴り、顔面まで一気に距離を詰める。腕でガードしようにも、その腕の上に鏡介がいるために、大統領は防御の姿勢を取ることができない。
「……うぐっ!?」
 顔面に強烈な右ストレートを食らい、大統領の巨体が大きく後ろに吹き飛んだ。
 第二ラウンド。大和魂とアメリカンスピリッツとの戦いは、鏡介の方に軍配が上がったようだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ティエル・ティエリエル
真の姿であるお姫様であることをカミングアウトして大統領と対決だー!

シュッ、シュッ、シュッ!(シャドーボクシングを披露しながら)
ふふーん、蝶のように舞い蜂のように刺す!まさにボクのためのスポーツだね!やってやるよ☆

空中を飛び回りながらヒット&アウェイで顔面を狙って攻撃だ!
大統領が嫌がって竜巻を伴うパンチで攻撃してきたら逆らわずに、竜巻に上空まで吹き飛ばされていくね。
ふふーん、倒したと思って油断したね!そのまま太陽を背にして飛び降りてきて攻撃だ!
【スカイステッパー】で空中を蹴って加速しながら振り下ろしのストレートパンチだーー☆

※アドリブ大歓迎



●第三ラウンド:秘密のプリンセス?
 猟兵VSプレジデント。
 身一つで殴り合うボクシング対決は、今のところ1勝1分で猟兵側が一歩リードだ。
「ふふーん、蝶のように舞い蜂のように刺す! まさにボクのためのスポーツだね! やってやるよ☆」
 特設リング……ではなく、ワシントン・モニュメントの前に現れたのはティエル・ティエリエル(おてんば妖精姫・f01244)。シャドーボクシングをしながら入場した彼女は、しかし20cm程の身長しかない妖精だ。
 果たして、これだけの体格差があるのに、本当にボクシングで戦えるのか。誰がどう見ても大統領有利な対戦カードであり、現に大統領も、これには苦笑を隠しきれなかった。
「ふっ……次の相手は君か? 随分と可愛らしい挑戦者だな」
「へへーん! 甘く見ていると、痛い目に遭うかもよ? そっちが大統領なら、ボクはお姫様なんだぞ!」
 真の姿であるプリンセスの姿を晒し、ティエルはやる気満々だ。
 ちなみに、国家元首を権威順に並べると、皇帝・法皇、国王・女王、大統領、そして首相の順になるのが一般的らしい。王族ではあるが、しかし国家元首ではないティエルの立場は、さしずめ大統領と同格といったところだろうか。
「なるほど、確かに立場では、君と私は互角のようだね。ならば……遠慮なくお相手させてもらおうか、プリンセス!」
 ティエルの本気を感じ取ったのか、大統領は拳を巨大化させると、いきなり強烈なストレートを放って来た。咄嗟に、風に乗って避けたティエルだったが、これは想像していた以上に凄まじいパワーだ。
「うわわ! こんなのに当たったら、死んじゃうよ!!」
 風の勢いを生かして相手の懐に入り込み、そのまま顔面狙ってパンチを繰り出す。が、しかし、付かず離れずの間合いを維持して顔を殴りまくるも、やはりパワーの差は如何ともしがたいわけでして。
「このっ! このっ! どうだ!!」
「ハハハハ! 痒いな、プリンセス! 君の拳は、その程度か?」
 ティエルの攻撃を余裕の表情で受けながら、大統領は強烈なアッパーを繰り出した。当然、竜巻のような風圧のオマケ付き。風に巻かれ、ティエルは瞬く間に上空へ飛ばされてしまい、そのまま見えなくなってしまった。
「……終わりか。随分と、あっけないものだったな」
 勝利を確信し、拳を下ろす大統領。だが、果たしてそれは、本当に正しい判断だったのであろうか。
「まだまだぁぁぁぁっ! 必殺、お姫様ぱーんち!」
「……っ! な、なにっ!?」
 なんと、吹き飛ばされたと思われたティエルは空中を蹴ることで態勢を立て直し、そのまま太陽を背に大統領へと突っ込んで来たのである。
 陽の光に目をやられ、思わず顔をそむけたのが失敗だった。慌てて視線を元に戻す大統領だったが、その時には既に、ティエルの拳が目と鼻の先にまで迫っており。
「ごぶぅっ!!」
「ふふーん、倒したと思って油断したね!」
 鼻先に鋭く突き刺さったティエルのストレートパンチ。それは大統領の鼻と口の間……どんな巨漢でも鍛えられない人間の急所へと炸裂し、彼の前歯を情け容赦なく圧し折ったのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

スティーナ・フキハル
口調ミエリ

うちの狸が心配だから来てみたら大統領と拳闘することになりました……。
お姉ちゃんは暴力嫌いだから私が頑張らないと。

真の姿:北欧の民族衣装を纏った鬼の姿
グローブ代わりにラスボス部位の鬼の手を爪を縮めて使います。

相手のアッパーはタイミングを見切って空中浮遊を使い、抵抗せず打ち上げてもらうことで威力減退を試みます。受けるダメージは聖痕で回復。
凌いだら浮遊をカットし体重を乗せた捨て身の一撃をカウンターで頭上へ撃ち込みます。

とどめです!
UC使用、左手でボディにアッパーを撃ち込み体勢を崩し
くの字に体を曲げて下がった顎に氷の属性を乗せた右のアッパーを撃ち込みます!
これが小さいなりの戦い方です!



●第四ラウンド:聖なる鬼、参る
 うちの狸が心配だから来てみたら、大統領と拳闘する展開になっていた。何が何だか良く分からないが、とりあえずそういう流れになってしまったのだから、仕方がない。
(「お姉ちゃんは暴力嫌いだから私が頑張らないと」)
 北欧の民族衣装を纏った鬼の姿に変じつつ、スティーナ・フキハル(羅刹の正義の味方・f30415)は拳を構えた。鬼の肉体を得ているとはいえ、体格だけなら大統領の方が上。あの巨腕で殴られたら最後、全身の骨を粉々に砕かれてもおかしくない。
「ほぅ……小柄な割には、随分と膂力のありそうなお嬢さんだ。さすがに、君と殴りあったら、私もただでは済みそうにないな」
 そういうわけで、そちらには早々にお引き取り願おうと、大統領が拳を振るった。
 巨体に見合わぬ凄まじいスピード。おまけにパワーも段違いで、風圧だけでスティーナは空高く吹き飛ばされる。そのまま天の星となり、世界の壁を貫き事象の地平を越えることで、自身の故郷へと強制帰還させられそうになるが。
「……っ! まだ、終わりじゃありません!」
 不思議な力に引かれる己の身体を、強引に意思の力だけでこちらの世界に踏み止まらせた。当然、そんなことをすれば攻撃された際のダメージを諸に食らってしまうことになるが、敢えて身体を風に任せることで、スティーナは攻撃の威力を減衰させることに成功していた。
 ここからが、正真正銘の本番だ。空中で体勢を立て直し、スティーナは一直線に大統領へと向かって行く。蹴り飛ばすものがなくとも、ある程度は自分の意思で宙を駆けることのできる彼女に、足場の有無など大した問題ではない。
「はぁぁぁぁっ!!」
 身体の痛みは聖痕の力で強引に耐え、スティーナは自らの拳を大統領の脳天へと叩き付けた。
「……うごっ!?」
 思わず頭を両手で押さえ、大統領の巨体が崩れ落ちる。人間の脳天は、頭蓋骨の合わせ目が集中している急所のひとつ。そんなところを殴られれば、どれだけ鍛え抜いた身体を持っていても意味はない。
「とどめです! 『アタシ』と『私』!体も、心も!今すべて一つに!あたし達に限界はない!!」
 着地と同時にボディへ拳を撃ち込むスティーナ。しかし、それだけでは終わらない。羅刹と聖者、二つの魂を重ねた今の彼女の肉体は、通常の6倍ものパワーを秘めているのだから。
「これが……小さいなりの戦い方です!」
 最後はガラ空きの顎へ、全てを凍結させる力を纏った渾身のアッパーカット!
 さすがに、これには耐え切れず、大統領はついに大地へと倒れ伏した。
「はぁ……はぁ……。KO勝ち……ですね……」
 起き上がって来る様子のない大統領の姿を見て、スティーナは思わず安堵の溜息を吐いた。
 ユーベルコードを使用した代償により、自分はこの後、1分程の昏睡状態に陥るだろう。そこを攻められては一溜まりもないため、眠気が本格的に襲って来る前に、スティーナはワシントン・モニュメントの前を後にした。

大成功 🔵​🔵​🔵​

フレミア・レイブラッド
そうね。選挙拳より殲巨拳の方がそれっぽくて強そうじゃないかしら

真の姿を解放
更に【ブラッディ・フォール】で「其は天に至る道」の「大天使ブラキエル」の力を使用(天使の光輪と翼を生やした姿へ変化)

自身の手を【念動力】で覆いグローブにし、その上に魔力【属性攻撃】を付与。
雷撃や凍結等を切り替え、【ダッシュ、残像】で攪乱し、【見切り、第六感】で敵の攻撃を回避して全力攻撃【怪力、早業、2回攻撃、力溜め】

UCは【絶対物質ブラキオン】で絶対物質の鎧を纏い防御。
敵UCを逆に吸収して叩き返してあげるわ!


殴り合いは淑女らしくないけど、できないとは言ってないわ

※真の姿
背中に4対の真紅の翼が生え、17,8歳程の外見へ変化



●第五ラウンド:選挙拳or殲巨拳
 大統領とのボクシング勝負は、現状で3勝1分の状態。さすがに、これまでの戦いで疲労が重なっているのか、大統領も少しばかり拳の動きが重くなっている。
 だが、それでもタフネスだけならば、さすがはアメリカを背負って立つ男といったところか。幾度となくKOされても立ち上がる様は、別の意味で不死身のゾンビとも言えるだろう。
(「そうね……。選挙拳より殲巨拳の方がそれっぽくて強そう……って、そんなことを言っている場合じゃなさそうね」)
 敵の闘志が未だ衰えていないことを察し、フレミア・レイブラッド(幼艶で気まぐれな吸血姫・f14467)は直ぐ様に真の姿を解放した。背中に4対の真紅の翼が生え、その外見もまた一回り大人のものへと成長するが、それだけでは終わらない。
「骸の海で眠るその異形、その能力……我が肉体にてその力を顕現せよ!」
 続けて、かつて自分が戦ったオブリビオンの姿と力を自らの肉体へ降臨させ、今度は頭部に天使の光臨を得る。真紅の翼と翼の間から大天使の翼が生え、さながら今の彼女は、聖魔が合一したような姿となっていた。
「ほぅ……君は天使なのかい? それとも悪魔なのかい? 実に不思議な存在だね」
「さあ、それはあなた次第ね。天使と悪魔、どちらがお好きかしら?」
 大統領の問いに、フレミアは不敵な笑みで返した。その裏に底知れぬ何かを感じ取り、大統領は一気に勝負に出ることにした。
「私は! この! アメリカを! 背負っている!」
 剛腕が空気を振るわせ、衝撃波がフレミアに襲い掛かる。直撃を食らわずとも、たった一撃腕を振るっただけで、100mは下らない半径の物体が全て宙に吹き飛んで行く。フェイントもフットワークも関係なく、あらゆる存在が大統領を中心に、全て事象の地平を越えんほどの速度で吹き飛ばされる。
「故に! 私は! 勝たねばならぬ! アメリカは最強! 敗北は許されんのだ!」
 その奇妙な力を振るう前に家へ帰ってもらおうと、大統領は拳に込められた力を行使した。だが、完全に吹き飛ばされたはずなのにも関わらず、フレミアは何ら怯むことなく、翼を広げて大統領へと向かって来た。
「なにっ!? そんな馬鹿な!」
「残念だったわね。あなたの攻撃、全部吸収させてもらったわ」
 絶対物質ブラキオン。サムライエンパイアに顕現した猟書家、大天使ブラキエルの用いていたチート材質。
 それと同じものを、今のフレミアはユーベルコードによって再現し、そして纏っていた。こうなれば、もはや生半可な攻撃は通用しない。あらゆる衝撃、あらゆる打撃、そしてあらゆる自然現象にも、ブラキオンは決して揺るぐことがないのだから。
 己の拳に念を込め、フレミアは全ての力を集中させて、一直線に大統領の身体を貫いた。大口径のマグナム弾に抉られたかの如く、大統領の胸に巨大な穴が空き、そしてついに不屈の巨体が崩れ落ち。
「殴り合いは淑女らしくないけど、できないとは言ってないわ」
「ぐぅ……み、見事だ……」
 正に、一撃必殺に相応しい威力。こんなものを見せられたら、もはや認めざるを得まい。
 最強はアメリカに非ず。最強とは、即ち猟兵のためにあることばだと。人知を越えた力の、更にその先へと続くオーバーロード。それを最後に見られたことは光栄だと。
 かくして、大統領とのボクシング対決は、猟兵達の勝利に終わった。そして、彼との戦いの中で得られた新たな力。超克の境地まで至ったことは、これからの戦いで、きっと助けになることだろう。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年09月16日


挿絵イラスト