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アポカリプス・ランページ⑰〜メトロポリス・ショーダウン

#アポカリプスヘル #アポカリプス・ランページ #フィールド・オブ・ナイン #プレジデント #アポカリプス・ランページ⑰

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 ――コロンビア特別区「ワシントンD.C.」。
 その街並みは、崩壊したこの世界のものとは思えないような、完璧に復興された風景。
 だが、その街に今在るのは……この男、ただひとりだけ。
『私は「プレジデント」。昔は人の名もあったが、色々無くしてね。いまや「昔大統領だった事がある」という肩書だけが自慢の、しがないナイスガイさ』
 そう……「フィールド・オブ・ナイン」の1体である「プレジデント」のみ。
 まるで群衆に演説するかのように、「ワシントン・モニュメント」前でプレジデントは饒舌に語る。
 彼の目的は、「全人類のオブリビオン化」である、と。
 アポカリプスヘルだけではない、全ての世界の人類をオブリビオン化するのだという。
 けれどプレジデントは語る、諸君は対象外だと。
「己の「真の姿」に自覚はあるだろう? 諸君はひとりひとりが別種の存在。時間質量論だけじゃ、こんな異端は説明できないさ」
 そして瞳を細め、拳を打ち鳴らしてこう続けるのだった。
「ところで、諸君は未だ『オーバーロード』に到達していないのだな」
 ――折角だから、戦いの中で諸君を目覚めさせてみようか。私もそれを見てみたいしな、と。

●拳と拳
「連日の戦争において皆が上げてくれた戦果により、コロンビア特別区「ワシントンD.C.」への道が拓けた」
 筧・清史郎(ヤドリガミの剣豪・f00502)は集まってくれた皆に礼を告げた後、視た予知を語り始める。
「街並みだけが完璧に復興された無人のワシントンD.C.で、「フィールド・オブ・ナイン」の1体である「プレジデント」が、猟兵の皆を待ち受けていることが予知された。プレジデントがいるのは、ワシントンD.C.の「ワシントン・モニュメント」前。今回はこの場所での戦闘となる」
 そんなプレジデントは、「フィールド・オブ・ナイン」の1体。
 彼は、強力な精神波……闘争心を煽るソーシャル・ネットワークを放ち、それにより、窮地に陥らずとも猟兵は「真の姿」に変じて戦う事ができるというが。
 プレジデントは、未だ猟兵が達していないという、『オーバーロード』に目覚める可能性を示唆している。
 そして、彼は言う。それを見てみたいと……戦いの中で諸君を目覚めさせてみようか、と。
「プレジデントの放つ強力な精神波の影響で、戦闘の際、皆は「真の姿」に変じて戦う事ができるが。さらには、ボクシング……拳のみを用いて戦う者はさらなる強化がもたらされるのだという」
 プレジデントは言わずもがな、かなりの強敵。
 真の姿で相対したとしても、一筋縄では決していかない強さであるだろう。
 だが、ボクシング……拳のみを用いた戦いを仕掛ければ、闘争心を煽るソーシャル・ネットワークの影響でさらに強化を得られるという。
 戦い方や戦法は勿論皆に委ねるが、それを使わない手はない。
「プレジデントはひとり、ワシントンD.C.の「ワシントン・モニュメント」前にて皆を待ち受けている。拳と拳がぶつかり合う熾烈な戦いとなるだろうが、皆なら必ずやプレジデントに打ち勝ってくれるだろう」
 清史郎は、ご武運を、と告げ、掌を翳して。
 プレジデントの待つ決戦のリングへの花道を、咲かせた満開桜のグリモアで飾る。
 送り届ける猟兵の皆の勝利を信じて。


志稲愛海
 ボクシング大好き、志稲愛海です。よろしくお願いいたします!
 深く考えず、存分に拳と拳で殴り合いましょう!

 こちらは1フラグメントで完結する「アポカリプス・ランページ」の依頼です。
 プレイング受付は【9/12(日)朝8:31~9/13(月)23:59迄】です。
 追加冒頭はありません。

●プレイングボーナス
 プレイングボーナス……真の姿を晒し、ボクシングで戦う(🔴は不要)。

●シナリオ概要等
 とにかく拳のみで戦い、殴り合う。深く考えずにそれだけでOKです!
 真の姿になり、拳のみで戦えば、プレイングボーナスがつきます。
 ボクシングのルールなど知らなくても全然OKです!
 やるべきことは、相手を伸すべく、拳でプレジデントと殴り合う。
 単純明快、ただそれだけです!

 1:1のガチ勝負は勿論のこと。
 ボクシングと銘打ってありますが、勿論正式な試合などではありませんので。
 タッグを組んで、複数で挑んでも構いません。
 ガチの殴り合いから、策を巡らせた殴り合い、ネタ等でもどうぞ!
 ご自由に、存分に殴り合ってくださればです!

 公序良俗に反する事、他の人への迷惑行為は厳禁です。
 締切等はMS個別ページやタグ、Twitterでお知らせします。

●お願い
 同行者がいる場合は【相手の名前(呼称可)と、fからはじまるID】又は【グループ名】のご記入をお忘れなくお願いします。

 ボクシングと銘打ってありますが、勿論正式な試合などではありませんので。
 グループ参加の人数制限はありません、お一人様~何人ででもどうぞ。
 ですが、ご指定の同行者が参加していない場合は返金となる可能性もあります。

 期間内に送信頂いた内容に問題のないプレイングは全採用したいと思いますが。
 戦争の展開次第ではその限りではないことご了承下さい。

 どうぞお気軽にご参加ください!
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第1章 ボス戦 『プレジデント・ザ・ショウダウン』

POW   :    アイ・アム・プレジデント
自身の【大統領魂】の為に敢えて不利な行動をすると、身体能力が増大する。
SPD   :    プレジデント・ナックル
【竜巻をも引き起こす鋼鉄の両拳】を巨大化し、自身からレベルm半径内の敵全員を攻撃する。敵味方の区別をしないなら3回攻撃できる。
WIZ   :    アポカリプス・ヘブン
【対象を天高く吹き飛ばすアッパーカット】を放ち、レベルm半径内の指定した対象全てを「対象の棲家」に転移する。転移を拒否するとダメージ。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ミルフィ・クロノラヴィット
アドリブや連携等も歓迎

【POW】

かつての大統領も
今や
オブリビオン…

『なれど…その肩書に敬意を表し、貴方様のルールで戦いますわ…この淫猥な姿で宜しければ…』

「真の姿」の
『淫魔』(18歳体型)となり
(外見の詳細はステシの「もっと詳しく」で)

ボクシングで戦闘

【早業】【怪力】
【功夫】(ボクシングスタイルで蹴りは無し)で
【フェイント】も織り交ぜ
拳のみで攻撃

敵のUCでの強化に
合わせ
UCも発動

敵の攻撃は【第六感】【見切り】【残像】
【オーラ防御】(使用可なら)
で回避・防御

機会を伺い
敵の攻撃に合わせ
【第六感】【早業】【見切り】
【カウンター】で

クロスカウンターの
一撃を狙いますわ

『この機会を…待っておりましたわ!』



 この終末世界を駆けてきた猟兵達ならば、違和感を覚えてしまうかもしれない。
 此処は、崩壊した世界のものとは思えないくらい、完璧に復興された「ワシントンD.C.」。
 そして「ワシントン・モニュメント」前で、猟兵達を迎え撃つべく待っている、ただひとりの男。
 そう……「フィールド・オブ・ナイン」の1体である「プレジデント」である。
(「かつての大統領も、今や、オブリビオン……」)
 ミルフィ・クロノラヴィット(メイドオブホワイトラビット・f20031)はそう、悠然と立つ彼へと視線を向ける。
 昔は人の名もあったが、色々無くしたのだという彼。
 そんな彼が唯一覚えているもの、それは「昔大統領だった事がある」という肩書だけ。
 けれどミルフィは、オブリビオンと堕ちても尚失っていないそれに、礼儀をつくす。
「今や、オブリビオン……なれど……その肩書に敬意を表し、貴方様のルールで戦いますわ……この淫猥な姿で宜しければ……」
『最初はキュートでセクシーなラウンドガールかと思ったがね。だが、私は見ての通りナイスガイさ。さぁお嬢さん、闘り合おう』
 刹那、ミルフィは真の姿――『淫魔』となる。
 18歳の体型に、背には悪魔の翼、前頭両端部には淫魔の巻角。
 白かった兎耳と兎尻尾は先端部のみを残し、黒に染めあげられていて。
 口には吸血鬼の様に牙を覗かせた、まさに兎淫魔らしき姿。
 そして拳を握り締め、スッと身構えて大統領へと真っ直ぐに視線を向ける。
 刹那、先に動いたのはミルフィであった。
 挑む勝負は勿論、ボクシング。
 豊満な胸を揺らし、跳ねるように軽い兎のフットワークを駆使して。
 蹴りは封じた功夫の拳を捻じ込むべく、パンチを繰り出すミルフィ。
 けれどプレジデントは彼女の拳を、その頬にモロに受け入れる。
 自身の大統領魂を滾らせる為に、敢えて。
『ほう、なかなかいいパンチだ。成程、これは侮れないな』
 それはアイ・アム・プレジデント、彼の唯一残った矜持。
 大統領魂の為に敢えて不利な行動を取った刹那、増大する彼の身体能力。
 だが勿論、ミルフィは怯むことなく対抗する様に、淫魔としての己をさらに強化するべく、すかさず漆黒の旋風を鎧装して。
『では次は、こちらの番かな?』
「……!」
 赤と青の剛腕がシッシッと風を切り、唸りを上げて振るわれるプレジデントの拳。
 その拳撃を、咄嗟に第六感で見切り、身を躱さんとするけれど。
 守りの気を纏い直撃は避けたにも関わらず、拳圧だけでビリビリと痺れるような衝撃を感じる。
 まともにもらえば、KOされてしまうだろう剛腕からのパンチ。
 それを受けぬよう残像も駆使し、回避と防御に徹するミルフィ。
 そんな守りの態勢である彼女にプレジデントは笑って。
『お嬢さん、先程の勢いはどうしたかな?』
 そろそろ勝負を決めんと、より強烈な一打を繰り出してくる。
 だが、それこそがミルフィの狙い。
「この機会を……待っておりましたわ!」
 プレジデントの攻撃に合わせ、繰り出すのはそう――クロスカウンターの一撃!
『! ぐ……っ』
 刹那、呻き声と共にプレジデントの頬にめり込むのは、ミルフィが捻じ込んだ拳であった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

森宮・陽太
【POW】
単独希望
アドリブ歓迎

闘争心が、膨れ上がって…
…ダメだ、俺が俺でなくな…る…!
こいつは俺の「敵」だってのに…!!

「敵」と口にすると同時に真の姿解放&指定UC発動
無感情無表情の暗殺者へと変貌し、漆黒の無敵鎧を着用
(容姿は真の姿イラスト参照。ブラックスーツが漆黒の無敵鎧相当)

…貴様を倒すことこそ、今の俺の任務
大統領なら真っ向から来い
小賢しい策はいらないだろう?

二槍は使わない
真正面から「怪力」を乗せた「グラップル」での殴り合いを挑むが
挑発に乗って不利な行動をするなら占めたもの
隙を見切り身を屈め死角に潜り込んだら
顎下を強打するようなアッパーカットを叩き込んでやる

…俺は暗殺者だ
世界の敵を倒す、な



 決戦の地は、「ワシントンD.C.」の「ワシントン・モニュメント」前。
 そこで待つプレジデントと相対するべくやって来た、森宮・陽太(人間のアリスナイト・f23693)であるが。
 刹那、その身に受けるのは、プレジデントの放つソーシャル・ネットワーク――強力な精神波。
 そしてそれを浴びた陽太は、己に生じた変化を口にする。
「闘争心が、膨れ上がって……」
 この精神波は、そう……闘争心を煽るものなのだという。
 窮地に陥らずとも、猟兵を「真の姿」に変じさせるくらいに。
(「……ダメだ、俺が俺でなくな……る……!」)
 ――こいつは俺の「敵」だってのに……!!
 普段は、自分から口にすることはほぼないという言葉。
 「敵」と……そう口にすると同時に、陽太は変貌する。
 仮面と漆黒の戦闘鎧に身を包んだ、無感情無表情の暗殺者へと。
 そして酷く冷めた声で、プレジデントへと言い放つ。
「……貴様を倒すことこそ、今の俺の任務。大統領なら真っ向から来い」
 ……小賢しい策はいらないだろう? と。
 そんな煽る様に掌をくいっと上げる仕草に、プレジデントは笑って。
『正確には、私は「昔大統領だった事がある」というだけの、しがないナイスガイさ。けれど、真っ向勝負は望むところだよ』
 二槍は使わずに、真正面から怪力を乗せたグラップルで陽太は勝負に挑む。
 そして放たれた初撃を、プレジデントは防御することなく真っ向から受け入れる。
 自身の大統領魂を奮わせるべく、敢えて。
 けれど……不利な行動をするというのならば、占めたもの。
 モロにもらえばただではきっとすまないだろう強化された拳が唸りを上げ、迫るけれど。
 パワーに任せた大振りの一打の隙を見切り、身を屈めて。
 死角に潜り込んだ、瞬間。
『……ッ!』
 陽太が繰り出すのは、顎下を強打するような頭上に突き上げる拳撃。
 そしてアッパーカットを叩き込み、顎を跳ね上げた後、再び構えを取りながら陽太はプレジデントへと告げる。
「……俺は暗殺者だ」
 ――世界の敵を倒す、な、と。

大成功 🔵​🔵​🔵​

館野・敬輔
【SPD】
単独希望
アドリブ大歓迎

全世界の人類をオブリビオン化すると聞いたら捨て置けない
あえてこの闘争心に身を委ね
憎悪の騎士となって…貴様を倒す

真の姿解放(容姿は真の姿イラスト参照)
全身鎧を纏い両目を紅に染めながら指定UC発動、未来視を可能に
※通常左目でしか視えませんが、今回は両目で視えています

黒剣は抜かず「グラップル」で格闘戦挑む
基本は「第六感」と未来視で拳の軌道を「見切り」ながら
急所となり得る部位に拳を叩き込むのみ
鋼鉄の両拳は巨大化する寸前に
両肩に「怪力」を乗せたストレートパンチを叩き込み阻止

…俺のこの姿は、俺自身の憎悪の象徴
世界を無限の停滞に叩き込もうとするオブリビオンは、全て倒す!!



 「フィールド・オブ・ナイン」の1体である、プレジデント。
 彼は、完全に復興したような「ワシントンD.C.」の風景を背に。
 演説するかのように、はっきりと自分達猟兵へと告げた。
 目的は、この世界だけでなく――「全人類のオブリビオン化」である、と。
(「全世界の人類をオブリビオン化すると聞いたら捨て置けない」)
 急ぎ、プレジデントがひとり待ち構えるという「ワシントン・モニュメント」前へと駆けつけながら。
 館野・敬輔(人間の黒騎士・f14505)は、あえて身を委ねる。
「憎悪の騎士となって……貴様を倒す」
 プレジデントの放つソーシャル・ネットワークの強力な精神波によって生じた、闘争心に。
 そして解放されしは、両目を紅に染めながら全身鎧を纏う騎士姿。
 いや、騎士は騎士でも、普段のような、冷酷にオブリビオンを斬り捨てる彼ではない。
 迸り満ちるのは、憎悪。
 通常は左目でしか視えぬという瞳も、未来視を可能にした両目で、倒すべき敵を見据えている。
 そして今回はプレジデントの流儀にそって。
 黒剣は抜かずに、グラップルで格闘戦を挑む敬輔。
『ナイトなのに、その剣を抜かずにいいのかい?』
 プレジデントは赤と青の拳を構えながら、まずはお手並み拝見と言わんばかりに。
 握り締めた拳をシッシッと繰り出してくる。
 それは一見、軽く放っているように見えるけれど……唸りを上げる一打一打が、強烈なもの。
 けれど、くらえば危険だと分かっているのならば、未来視で拳の軌道を予想し、回避するのみ。
 加えて、第六感も駆使し、プレジデントの放つ拳を見切りながらも。
 急所となり得る部位を狙い、拳を叩き込まんと拳を放っていく敬輔。
 プレジデントはそんな拳撃を強引に力をもって捌いてから。
『そろそろ本気を出させて貰おうかな』
 瞬間、竜巻をも引き起こす赤と青の鋼鉄の両拳を巨大化させんとするも。
 その時こそが……絶好の機会。
 プレジデントの両拳が巨大化する寸前に。
『何っ……、!!』
 両肩に怪力を乗せた敬輔のストレートパンチが、プレジデントへと炸裂して。
「……俺のこの姿は、俺自身の憎悪の象徴」
 全人類のオブリビオン化を企てる眼前の敵へと、言い放つ。
 ――世界を無限の停滞に叩き込もうとするオブリビオンは、全て倒す!! と。

大成功 🔵​🔵​🔵​

月凪・ハルマ
そういや普段は素手で闘う事が無いんだよな俺
ま、コレも経験のひとつか

◆SPD
まず早々に真の姿を開放
そして更に【瞬身】で自身を強化して
ボクシングの構え(オーソドックス・スタイル)をとる

いつもは武器に道具・小細工、諸々がっつり使うけどな
こっちの方が勝率が高いなら、そうしない手はないさ

高速ステップを刻み、【残像】を残す程の速度で敵周囲を移動
回避優先(【見切り】)、時折接近して一撃離脱のヒット&アウェイ
同時に敵の様子を【情報収集】

敵の拳が巨大化する様子が確認できたら即座に射程外まで退避
1・2回目はそのまま上記の戦法に戻り、3回目の攻撃が終わったら
即座に接近して拳の連打を叩き込む(【早業】【2回攻撃】)



 猟兵達の拳を受けながらも尚、楽し気に笑う余裕さえみせて。
 堂々たる姿で「ワシントン・モニュメント」前に在るのは、過去に大統領であったのだという男。
 今は「フィールド・オブ・ナイン」の1体である、プレジデント。
『さぁ、次は誰が相手だい? 心行くまで打ち合おうじゃないか、猟兵諸君』
 大統領であったことが納得できるような、オーバーな身振り手振りで言った後。
 握る拳を構え、そしてプレジデントは続ける。
『折角だから、戦いの中で諸君を目覚めさせてみようか。私もそれを見てみたいしな』
 そして、かかっておいでボーイ、なんて煽る様に笑みながら。
 そんなファイティングポーズを取る敵の様子を見遣りつつも。
「そういや普段は素手で闘う事が無いんだよな俺」
 ……ま、コレも経験のひとつか、と。
 月凪・ハルマ(天津甕星・f05346)も例外なく、相手の放つ強力な精神波……闘争心を煽るソーシャル・ネットワークに抗わずに。
 早々に解放し晒すのは、漆黒から銀へと変わった長い髪をした、真の姿。
 さらに――もっと、深く……!
 そう精神を集中させ、発動させた【瞬身】にて、己の強化をはかった後。
(「いつもは武器に道具・小細工、諸々がっつり使うけどな」)
 スッと左手を前、右手を顎のすぐ横に置いた、オーソドックス・スタイル……プレジデントと同様のボクシングの構えを取る。
「こっちの方が勝率が高いなら、そうしない手はないさ」
 ボクシングで挑めばさらに力が増すと聞けば、迷うことはない。
 そんなハルマの言葉に、プレジデントは笑って。
『ほう、私に打ち勝つ気とは。これは勇ましいな』
 軽いフットワークで高速ステップを刻みながら攪乱するように、素早く距離を詰めてくるハルマを狙い打たんと。
 その剛腕をもって、唸りを上げる強烈なパンチを繰り出す。
 それは的確に、ハルマの身を捉えた……かと思った刹那。
『……!』
 プレジデントの拳が吹き飛ばしたのは、彼の残像。
 残像を残す程の速度で、ハルマは追撃してきた敵の拳を見切り、躱してから。
 くらわずとも強烈な風圧を生じさせるほどの拳撃を掻い潜り、接近して隙が出来たボディーへと一撃。
『ぐ……っ』
 そしてすぐに、素早くプレジデントから距離を取る。
 ハルマが取るのは、一撃離脱のヒット&アウェイ。
 同時に、叩き込んだ手応えと、モロに入れたのに微か揺らいだだけの敵の様子を慎重に窺って。
『なかなかやるじゃないか。でもこれはどうかな?』
「!」
 刹那、竜巻をも引き起こすというプレジデントの鋼鉄の両拳が巨大化せんと動きをみせれば、即座に大きく退避して。
 放たれるプレジデント・ナックルをやり過ごした後、再び接近して攻撃に転じる。
『そんな拳では、私は倒せないよ?』
 そして再び離れたハルマに、プレジデントはそう言って。
 再度ヒット&アウェイを仕掛けてくるだろう彼の動きを的確に捉えんと待ち構えるけれど。
 2度ある事は――3度目は、ない。
 早業を駆使し地を蹴ったハルマが叩き込むのは、先程とは違った拳の連打。
『なっ……ぐ、ふっ』
 敢えて、放ってくる一撃を受けてから強烈なカウンターを返さんとしたプレジデントのタイミングを狂わせて。
 何発もの拳を、鍛えられた敵の身へと見舞っていく。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ルドラ・ヴォルテクス
●アドリブ連携OK

『オーバーロード発動、左腕インドラ、右腕スカンダ、闘神解放』

この奔流が、真の姿、埒外の化身……!

【拳闘士】
闘争が人間の本能であるならば、俺もそれに倣おう。

チャンドラー・エクリプスを拳闘形態へ。

名を失ったプレジデント、誇りある全力の闘争を。
(ジャガンナートによる身体強化、不倒、殴り合いという種の戦いでは、純粋な強化のコレが最良)

超接近戦における技能、圧倒的な素早さより、致命の一撃を逸らし、逆襲の一打を放つ、右腕は速度、左腕は破壊力を追求している。蹂躙形態が受けるダメージを防ぎ切り、必殺の一撃を右腕の嵐と相殺緩和させ、左腕の雷撃(ヴァジュラ)を繰り出す。

純粋な闘争……か。



 そこに在るのは、ただひとりの男だけ。
 アメリカの地を嘗て統べたという大統領……いや、大統領であった者。
『もっと私にみせて、楽しませてくれないか。諸君に眠る力を、拳と拳をもってな!』
 まるで演説するように言って、群衆にパフォーマンスするかの如く、赤と青の拳を打ち鳴らすプレジデント。
 そして、彼が放つ強力な精神波……ソーシャル・ネットワークは、浴びた者を例外なく煽るのだという。
 戦いへと強くかきたてる、闘争心を。
 それにより窮地に陥らずとも、猟兵は変じるのだという。
『オーバーロード発動、左腕インドラ、右腕スカンダ、闘神解放』
 勿論、ルドラ・ヴォルテクス(終末を破壊する剣“嵐闘雷武“・f25181)も同様に。
「この奔流が、真の姿、埒外の化身……!」
 闘争心の赴くまま、狂暴に吼える闘神は、さらなる姿を解放する。
 滅びを破壊する力を持つ嵐神――ルドラストームブリンガーへと覚醒して。
 そして羅睺の刃、チャンドラー・エクリプスを拳闘形態へと変えて。
「名を失ったプレジデント、誇りある全力の闘争を」
 握る拳を身構え、展開するは『不可抗の蹂躙戦者』――変じ強化をはかるは、止め処なきジャガンナート。
(「ジャガンナートによる身体強化、不倒、殴り合いという種の戦いでは、純粋な強化のコレが最良」)
 ボクシングという相手の戦闘スタイルで戦うというのならば、己も最良の形でと。
 そして――闘争が人間の本能であるならば、俺もそれに倣おう、と。
 ルドラは、強力な精神波の影響で溢れ出し昂る闘争心に抗わず、人間の闘争本能に則って相手を迎え撃つ。
『私の拳の前に、どれくらい持つかな』
 プレジデントはそう軽くステップを踏みながら、笑って。
 ルドラへと、唸りを上げる強烈な拳の一打を繰り出す。
 そんなパワーをもって拳を放ってくるプレジデントに対抗して。
 ルドラが駆使するは、超接近戦における技能、圧倒的な素早さ。
 軽く牽制に放たれた拳すら相当の威力を誇るプレジデントの拳であるが、ルドラはその足を止めずに。
 アポカリプス・ヘブン……致命のアッパーカットの一撃を紙一重で逸らして。
『……! ぐっ!!』
 がら空きになったプレジデントの身体に叩き込むのは、左腕を振るって見舞う逆襲の一打。
 その右腕は速度を、左腕は破壊力を追求しているのだ。
 それでもプレジデントは上体を微か揺らした程度で、さらなる拳の嵐を繰り出し、ルドラを激しく打つけれど。
 受けるダメージを蹂躙形態が防ぎ切れば、再び唸りを上げた必殺の一撃を右腕の嵐と相殺緩和させて。
 腕を大きく振り抜いて隙ができた敵のボディーへと、左腕の雷撃を繰り出し、容赦なく叩き込む。
 そして――純粋な闘争……か、と。
 ルドラはそうふと、呟きを落とす。
 拳と拳を交わし合い、プレジデントと存分に殴り合いながら。

大成功 🔵​🔵​🔵​

グラナト・ラガルティハ
真の姿(真の姿イラスト参照)

プレジデント…一見すればまともに見えぬことはないが。この世界を荒廃した世界にしたうちの一人だ油断はできん。

何をして「全人類オブリビオン化」などと言う思想に至ったのかはしれんが…。
そのようなこと許せるはずも無かろう。

オブリビオンストームによる世界の荒廃と人心の乱れ…自身が炎と戦を司る神だとしてもこんな世界は望まん。

殴り合う。原始的な戦い方だ…だからこそ滾るものもある。
…この勝負負けるわけには行かない。

【属性攻撃】炎で自身を強化。
ではやり合おうか。

アドリブ歓迎



 彼がまだ、人の名を持っていた頃。
 見事な演説やパフォーマンスを行なって国を統べる位置まで上りつめた時、此処は、沢山の群衆で溢れていただろう。
 けれど今、この場所……「ワシントンD.C.」の「ワシントン・モニュメント」前にあるのはただ一人、彼だけであった。
『私は「プレジデント」。昔は人の名もあったが、色々無くしてね』
 ……いまや「昔大統領だった事がある」という肩書だけが自慢の、しがないナイスガイさ、と。
 そう、己のことをプレジデントだと名乗る男を、グラナト・ラガルティハ(火炎纏う蠍の神・f16720)は射抜く様に見遣って。
(「プレジデント……一見すればまともに見えぬことはないが。この世界を荒廃した世界にしたうちの一人だ油断はできん」)
 人当たりの良さそうな、本人も言うナイスガイな風貌の裏で企む、恐るべき彼の計画を思い返す。
「何をして「全人類オブリビオン化」などと言う思想に至ったのかはしれんが……。そのようなこと許せるはずも無かろう」
『私の大いなる計画を理解してもらえないのは、残念だな』
 そう笑う眼前の男は、昔大統領だった事があり――そして今は、「フィールド・オブ・ナイン」の1体として、自分達の前に立ち塞がっている。
 このアポカリプスヘルだけではない。全ての世界の人類のオブリビオン化を実現させるべく。
 そして、プレジデントはこうも紡ぐ。
 猟兵達が到達していないのだという領域へと、折角なので目覚めさせてみようと。
 拳と拳をぶつけ合う、戦いの中で。
 けれどグラナトは、彼の言の葉や目論見を真っ向から否定する。
「オブリビオンストームによる世界の荒廃と人心の乱れ……自身が炎と戦を司る神だとしてもこんな世界は望まん」
 グラナトは、火炎と戦の神。
 けれどプレジデントが望む世界は、決して自身が望む世界ではない。
 だが、己の拳のみを用いて。どちらかが倒れるまで、ただひたすら打ち合う戦い。
「殴り合う。原始的な戦い方だ……だからこそ滾るものもある」
 それは、戦いの神である彼の心を沸き立たせ、滾らせて。
 プレジデントが放つソーシャル・ネットワーク……闘争心を煽る強力な精神波が、グラナドを変じさせる。
 鍛えられし肉体に炎の翼を携えた、本来の神たる姿へと。
 そんな真の姿を晒したグラナドに、プレジデントは楽し気に笑って。
『さぁ、ゴングを鳴らそう。楽しんで殴り合おうじゃないか!』
 大袈裟な仕草で、プレジデントが高らかに宣言すれば、グラナドもそれに応える。
 燃え盛る闘争心を、高まる炎の力へと変えて纏い――ではやり合おうか、と。
 刹那、ふたりの剛腕から放たれる拳が唸りを上げ、同時に繰り出されて。
 激しくぶつかり合い、あとはひたすら殴り合う。
 昂る闘争心に抗わず、倒れぬよう地を踏みしめて。
 戦神としてただシンプルに、眼前の相手を打ち倒し、地に這わせるべく。

大成功 🔵​🔵​🔵​

蓮条・凪紗
自分でナイスガイ名乗るとか、胡散臭いにも程があるわ
薄ら笑みも絶対何か企んどるツラやな…

結った髪を解き、高まる己の中の邪に身を委ね
戦闘民族である羅刹の血が騒ぎ、緋色の紋浮かび
真の姿たる銀眼銀髪の魔鬼へと変じよう

術士らしからぬ鍛えた筋肉は、魑魅魍魎を物理で調伏する為
邪妖に悪霊、全部この拳で仕留めてきた
アンタもオレの拳で祓ったる

仮にも大統領なら小細工無し、正々堂々来なはれ
強い敵ほどオレは燃えるさかいな

ノーガードで対峙
鉄拳はギリギリ見切って回避狙い
一撃食らおうとも、切った口内の血を飲めばUC発動のトリガー
爪は使わない。拳には拳で応じる
ぶん殴って生命力吸収で回復しつつ、自分ぶっ倒れるまで打つのみや



 足を踏み入れたそこに広がるのは、嘗て栄華を誇った象徴。
 この週末世界の中、完全に復興された様子の首都……ワシントンD.C.の「ワシントン・モニュメント」前で。
『やあ、よく来たね。私は「プレジデント」、今はしがないナイスガイさ』
 男はそう、猟兵達を迎え入れる。一見、人当たりよくにこやかに。
 けれど「昔大統領だった事がある」という肩書だけが自慢だと言う彼は、今や「フィールド・オブ・ナイン」の1体。
 いや……そもそも。
「自分でナイスガイ名乗るとか、胡散臭いにも程があるわ」
 薄ら笑みも絶対何か企んどるツラやな……と。
 オーバーな身振り手振りで饒舌に語る彼の言動に、明らかに疑わし気な視線を投げる蓮条・凪紗(魂喰の翡翠・f12887)。
 そして、スルリと普段は結っている髪を解いて。
 プレジデントが放つソーシャル・ネットワーク……強力な精神波に煽られ、膨れ上がる感情に凪紗は身を委ねる。
 高まる闘争心のまま、己の中に在る邪へと。
 刹那、体中を駆け巡り騒ぎ出すのは、戦闘民族である羅刹の血。
 その燃え滾る緋は、魂を喰うかの如き禍々しい文様を肌に浮かび上がらせ、咲かせて。
 解かれ靡く髪と敵を射抜くその瞳のいろが、銀へと染め変わる。
 変じた姿は、そう……本来ならば陰陽師が祓うべき魔鬼。
 いや、魔鬼へと姿を変えた凪紗の成すことは、何ら変わらない。
 だって、術士らしからぬ鍛えた筋肉は、魑魅魍魎を物理で調伏する為のものなのだから。
「邪妖に悪霊、全部この拳で仕留めてきた。アンタもオレの拳で祓ったる」
 そして、翡翠の刻爪を携えた指を誘うように、くいくいと上げて。
 ……仮にも大統領なら小細工無し、正々堂々来なはれ。
「強い敵ほどオレは燃えるさかいな」
 そう身構えつつも言い放てば。
『私は紳士だからね。そして、強い。お望み通り、小細工なしの真剣勝負といこうか』
 まるでパフォーマンスかのように、赤と青の拳を大きく打ち鳴らし迎え撃つ態勢を取るプレジデント。
 そんなふたりがお互いに取ったスタイルは、奇しくも同じ……ノーガード。
 凪紗が振り抜いた魔鬼の拳がプレジデントの横っ面をぶん殴れば、大統領魂滾らせ即座に返されるは剛腕から繰り出される一打。
 唸りを上げ迫る鉄拳を、凪紗はギリギリまで見切って紙一重で回避するも。
「……!」
 死角から狙い放たれた追撃の拳に気付くも、完全には躱し切れずに打ち抜かれる。
 けれど、その口元に浮かぶのは笑み。
 そして切った口内の血を飲み込めば――発動するは『魂喰の衝動』。
 瞬間、超強化回復を果たした魔鬼は、握る拳をプレジデントへと打ち返す。
『! なっ……ぐうっ』
 爪は使わない。拳には拳で応じる……そうただひたすらに、どちらかが沈むまで拳で打ち抜くのみ。
 ぶん殴られて血を流し、ぶん殴っては生命力吸収で回復しつつも。
 自分ぶっ倒れるまで打つのみや、と。凪紗はプレジデントと、拳と拳を存分に交わし合う。
 飛びそうになる意識を、何度も昂り湧く血で引き戻しながら。
 眼前の相手を振るう拳で地に這わせ、伸すべく。

大成功 🔵​🔵​🔵​

篝・倫太郎
なるほど、殴り合い
まぁ、この姿だとそっちの方が楽しいだろうさ
オーバーロードに至るとかそういう御託はどうだっていい
やると言うならさっさとやろう
お前に時間を割く猶予はない

真の姿で攻撃力強化に篝火を使用
華焔刀は場外で観戦しててくれ

フェイントを織り交ぜたダッシュで先制攻撃
右拳に武器落としの一撃を乗せてぶん殴る
続けて、左拳でガードの甘い箇所を殴り切って2回攻撃

敵の攻撃は見切りと残像で回避
回避不能時は念動力で近くの砂や小石を
目潰しの要領で顔に向けて飛ばす

ボクシングはスポーツだからルールがある
けど、悪いな……
こいつは戦争である種、ルール無用の遣り取り
単純に相手を制した方が勝者だという話だろう?
とっとと還りな



 コロンビア特別区「ワシントンD.C.」のワシントン・モニュメント前で。
 プレジデントと名乗る男はひとり、待っていた。
『いまだ『オーバーロード』に到達していない諸君を、折角だから、目覚めさせてみようか』
 この場に現れるだろう、猟兵達を。
 そして見てみたいという。目覚めるかもしれないという、さらなる猟兵の可能性を。
 拳と拳を交わし合う、戦いの中で。
 そんな戦地にプレジデントが放っているというのは、ソーシャル・ネットワーク。
 その強力な精神波は闘争心を煽り、窮地に陥らずとも猟兵を「真の姿」へと変じさせるのだというが。
「なるほど、殴り合い」
 篝・倫太郎(災禍狩り・f07291)が呟きと共に宿すのは、鬼の如き笑み。
「まぁ、この姿だとそっちの方が楽しいだろうさ」
 いや、真の姿を晒した今の彼は、まさに鬼であった。
 そしてまるで演説するかのような大袈裟なプレジデントの言動など、欠片も興味を示さずに。
「オーバーロードに至るとかそういう御託はどうだっていい。やると言うならさっさとやろう」
 昂る闘争心に身を委ね、倫太郎は拳を構え、続ける。
「華焔刀は場外で観戦しててくれ」
 ――お前に時間を割く猶予はない、と。
『それはつれないな。だが、私と拳で会話はしてくれるのだろう?』
 そう射抜くような視線を投げる倫太郎にも飄々と紡ぐプレジデント。
 だが、両拳を鳴らしファイティングポーズを取れば、迸るは目に見えぬ強者の圧。
 けれどむしろ、強者との打ち合いは望むところ……羅刹としての地が湧き、心が滾る。
 そして自らの大統領魂を高めるためか、さぁ打ち込んでくれといわんばかりの隙だらけなプレジデントへと、倫太郎は先制攻撃を仕掛ける。
 大きく地を蹴り、フェイントを織り交ぜて。
『……っ、!』
 ぐっと握りしめた右拳に武器落としの一撃を乗せて、大きく振り抜いてぶん殴る。
 さらに攻撃の手を緩めず、左拳でがら空きになったボディーを打ち抜いて連打を見舞う。
 そして振り上げられた剛腕の予備動作を見逃さず、見切りと残像を駆使し回避を試みるも。
 まるでやられたらやり返す、そう言わんばかりに。
 フェイントからの追撃で倫太郎を捉えんとするも。
『! この行為は、フェアではないな』
 プレジデントの顔へと向けて念動力ですかさず飛ばすのは、目つぶしを狙った砂や小石。
 それからかけられたそれらを払いつつも苦笑し、再び身構える相手へと倫太郎は言い放つ。
「ボクシングはスポーツだからルールがある。けど、悪いな……こいつは戦争である種、ルール無用の遣り取り」
 ――単純に相手を制した方が勝者だという話だろう? と。
 そして再び、ぐっと拳を握って。
 ……とっとと還りな、と。
 ひたすら眼前の相手が倒れるまで殴り合うべく、倫太郎は荒ぶる衝動のまま……容赦なく、鬼拳を振るい続ける。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ヴァシリッサ・フロレスク
“Dead President”ッてなら大人しくドル札にでもなッてりゃイイものを
燃え易くて楽だったンだケドねェ

全世界だ?
疾にカウント・アウトだッてのに
アンクル・サムは欲張りでイケねェな

真の姿
右眼が黄金
左眼が紅に
吐息には焔が混じり
ヴァンパイアの生命力と膂力、魔狼の烱眼と疾さに覚醒

ステゴロで挑む

ァ?馬鹿にしてンのかい?
丸腰の女一人相手にムキなるなンざ
“The Honorable”の名が廃るッてか

Don't f✗✗k around

早業、怪力、激痛耐性で純粋に打合う

劣勢と見せ掛け止めの一撃を見切りUC発動
焔となって受流し懐深く切り込み傷口をえぐるクロスカウンター

“36”階級のP4Pになッてから出直しナ



 まるで己が、頂点に上りつめたかのように。
『私の目的は「全人類のオブリビオン化」。全てだ。全ての世界の人類を、私のユーベルコードでオブリビオン化する』
 饒舌に演説してみせるのは、過去、大統領であった事があるという男。
 そして今は「フィールド・オブ・ナイン」の1体である「プレジデント」。
 そんな胡散臭いパフォーマンスをしてみせる彼に。
「“Dead President”ッてなら大人しくドル札にでもなッてりゃイイものを」
 ヴァシリッサ・フロレスク(浄火の血胤(自称)・f09894)はニヤついた顔で、自称ナイスガイへと続ける。
 ……燃え易くて楽だったンだケドねェ、なんて。
 そして彼が雄弁に語っていたことを思い出しては、大袈裟に首を傾けてみせる。
「全世界だ? 疾にカウント・アウトだッてのに。アンクル・サムは欲張りでイケねェな」
『あごひげでも生やしていれば尚よかったかな』
 プレジデントはヴァシリッサの煽りにも、器の大きさを誇示する為か、豪快に笑って見せて。
 ふと、彼女の姿を見遣る。
 彼がこの地に放つは、強力な精神波……闘争心を煽るソーシャル・ネットワーク。
 それは、窮地に陥らずとも猟兵を変じさせるのだという。そう……「真の姿」へと。
 勿論、その影響はヴァシリッサの身にも及んで。
 右眼が黄金、左眼が紅へとそれぞれ色を帯び、吐く息に混じるは焔。
 そして覚醒を果たしたヴァシリッサはその身に得る。ヴァンパイアの生命力と膂力、魔狼の烱眼と疾さを。
 そんな彼女は喧嘩上等、プレジデントへとステゴロで挑まんとするも
『おやおや、これは随分と勇ましいレディだね。紳士なナイスガイとダンスでも踊るかい』
「ァ? 馬鹿にしてンのかい? 丸腰の女一人相手にムキなるなンざ、“The Honorable”の名が廃るッてか」
 それから茶化してくる彼へと指を立てて、ヴァシリッサはこう言ってやる。
 ――Don't f✗✗k around.
 刹那、ピクリと一瞬反応を示したナイスガイのすかした顔を、怪力を乗せた素早い拳で思い切りぶん殴ってやって。
『いけないな、レディー。私が躾をしてあげようか』
「……!」
 拳を受けて大統領魂を滾らせたプレジデントの拳が唸りを上げて襲いかかる。
 そしてじりじりとその猛攻に後退……していると、見せ掛けて。
 終わらせんと大きく拳を振るい、止めの一撃をプレジデントか仕掛けてきた、瞬間。
 ――まだ、焔え尽きやしないよ――燬き尽くす迄は。
 ニッと笑みを浮かべたヴァシリッサがすかさず発動するは、『煉獄の執行者』。
 紅き浄火の焔と化して強烈な一打を受流し、刹那、懐深く切り込めば。
『……ぐ、ふっ!』
 全力で叩き込むのは、傷口をえぐるクロスカウンター。
 そして思わず揺らぐ自称ナイスガイに、ヴァシリッサはニヤつきながら言ってやる。
 ――“36”階級のP4Pになッてから出直しナ、って。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ヴォルフガング・エアレーザー
真の姿:通常より獣人化が進んだ姿
四肢は青い毛皮で覆われた狼じみた形状となり
爪と犬歯はより鋭さを増す

拳と拳のぶつかり合いか…悪くない
武装を解き上着を脱ぎ捨て、より獣に近づいた我が身を晒す
今こそ我が野生を解き放つ時

これまでの戦いで培った戦闘知識と
より鋭敏になった野生の勘を研ぎ澄ませ敵のパンチを回避
喰らっても激痛耐性と継戦能力で耐える

「肩書だけが自慢」の自嘲は奴の本心ではあるまい
大国の支配者としての自負に裏打ちされた覇気を感じる
侮るな。油断すればそこから奴は畳みかけてくる

【守護騎士の誓い】が俺を奮い立たせる
無辜の民を、愛する者を守る覚悟で我が身を支えて

逆境も前進への一歩に変えて
魂の一撃を叩き込む…!



 足を踏み入れた瞬間、酷く煽られる感情。
 それは待ち受ける「フィールド・オブ・ナイン」の「プレジデント」により放たれたソーシャル・ネットワーク……強力な精神波がかきたてるもの。
 そして闘争心を煽るそれは、窮地に陥らずとも猟兵を「真の姿」に変じさせるのだという。
 敵を討つべく「ワシントン・モニュメント」前へと赴いた、ヴォルフガング・エアレーザー(蒼き狼騎士・f05120)の身も、例外なくその影響を受けて。
 青い毛皮で覆われた狼じみた四肢に、より鋭さを増した爪と犬歯。
 けれどヴォルフガングは武装を解き上着を脱ぎ捨てて。
「拳と拳のぶつかり合いか……悪くない」
 より獣に近づいたその身を晒し猛り咆える――今こそ我が野生を解き放つ時、と。
『私は紳士だからね。楽しくフェアーな一戦にしよう』
 飄々とそう言ってのける言動とは裏腹に、硬い拳を打ち鳴らすその姿は強者の風格。
 けれど、ヴォルフガングにも誇れる得物がある。
 これまでの戦いで培った戦闘知識と、より鋭敏になった野生の勘。
 それを真の力が解放された今、研ぎ澄ませて。
 唸りを上げ襲いくる強烈なパンチを回避せんと、フットワーク軽く戦場を駆ける。
 だが相手は強敵、完全には躱し切れず、数発もらうけれど。
 激痛耐性と継戦能力で耐え、ヴォルフガングは決して地に膝をつかない。
 そんな眼前の彼は己のことをこう言っていた。自分はいまやしがないナイスガイだと。
 けれど、ヴォルフガングはそんな口車には乗らない。
(「「肩書だけが自慢」の自嘲は奴の本心ではあるまい。大国の支配者としての自負に裏打ちされた覇気を感じる」)
 ――侮るな。油断すればそこから奴は畳みかけてくる、と。
 そんな経験と野生の勘が告げる通り、剛腕を振るってくる相手を見据えて。
 ヴォルフガングは歯を食いしばり、己の身を支える。
 その心を奮い立たせる【守護騎士の誓い】を胸に……無辜の民を、愛する者を守る覚悟で。
 そして逆境すらも、前進への一歩に変えて。
『……! う、ぐっ!』
 ――魂の一撃を叩き込む……!
 すかさずプレジデントの横っ面へと全力で見舞うのは、強い思いを握り締め乗せた、強烈な拳。

大成功 🔵​🔵​🔵​

風見・ケイ
【ぷれこーらす】
(罅割れた殻から少女が産まれる)
うん、大統領とボクシングをするんだって
わたし帰宅部だしケンカなんてしたことないし
パンチって、猫みたいにすればいいの?

左手かジャブで、右手がストレートで……
最初はジャブで牽制して、最後は利き腕でストレート……
うん、よくわかんないけど行こっか、箱音さん
夏報さん見ててね、ストレートしてくるから

……星の棲家といったら、そこだよね(空を見上げる)
咄嗟に『星屑』を展開(オーラ防御)して皆を覆ったら、『星屑』で出来た右腕が星空になっちゃった
――あれって右手だよね
この世界で、明日も星が輝きますように

星屑が隕石となって、大統領に飛来する
これが、私の右ストレートだよ


臥待・夏報
【ぷれこーらす】

(セーラー服の少女が灯油溜まりから現れる)
ここは……ワシントン記念塔?
女子ボクシング決勝?
いつにも増して状況がわからん

僕が身体能力の高い男に勝てるわけないだろ
セコンドで指示と解説に徹するぞ
お前らルール知らないのかよ
最初はジャブで牽制して、最後は利き腕でストレートだ
いいな?

1vs2でも試合展開は苦しい
大統領のアッパーカットを……避けないつもりか!?
右腕が砕けるぞ!(文字通りの意味で)

名探偵属性って何だ
特に推理をしているようには見えないんだが
えーっと
うん
もうそれがストレートでいいよ

あーもう無茶苦茶だな
確かタオルを投げ込めば試合が終わる筈
灯油を拭いたタオルを投擲、呪詛の炎で会場を焼却


柊・はとり
【ぷれこーらす】

私、夏海箱音!首から上だけ女子高生!
世界を守る戦いの筈が
突然大統領とボクシングの試合〜っ!?
私達一体どうなっちゃうの!?

わかったよ夏報ちゃん
まっすぐ行ってぶっ飛ばせばいいんだね!
行こうケイちゃん、ハンデとして1vs2でいいって!
さすが大統領!(強引

…と思ったけど大統領魂が漲って…つ、強い…っ
ケイちゃんの右手が…予想外にハードな展開
でも隙は作れた
私も名探偵属性の攻撃を放たなきゃ!

隕石を潜り抜けて落ちていた証拠品を発見するよ…!
これは…パイプ椅子!
反則用の凶器だね
大統領の死角から…ストレートで打つっ!(頭を殴打し気絶攻撃

…あれ?私、犯人?
こ、こういう時は…証拠を燃やして逃走だよね!



 此処は、ワシントンD.C.の「ワシントン・モニュメント」前。
 そしてこの地に彼――「フィールド・オブ・ナイン」の「プレジデント」が放っているのは、強力な精神波……闘争心を煽るソーシャル・ネットワーク。
 きっと、多分その影響で。
 ――ぴょこり。
「ここは……ワシントン記念塔?」
 灯油溜まりから現れたのは、セーラー服の少女!?
 そんな灯油溜まりから出てきて、きょろり視線巡らせる臥待・夏報(終われない夏休み・f15753)に。
 柊・はとり(死に損ないのニケ・f25213)は、状況をわかりやすく説明する。
 いや……正確に言えば、今の彼は彼ではなく彼女で、そしてはとりではないのだ。
「私、夏海箱音! 首から上だけ女子高生!」
 そう……今の彼は彼女で箱音! 首から上だけ女子高生!
 ということでJKらしく、箱音はキャアキャアと紡ぐ。
「世界を守る戦いの筈が、突然大統領とボクシングの試合〜っ!? 私達一体どうなっちゃうの!?」
 何それ、一体どういうこと~っ!?
 そんなノリで、現状を告げてくれた箱音であったが。
 ――ぱりんっ。
 えっ、なになに~? 今度は、罅割れた殻から少女が産まれちゃった……!?
 そして殻から誕生したその少女・風見・ケイ(星屑の夢・f14457)は、箱音の言葉にこくりと頷いて
「うん、大統領とボクシングをするんだって」
 普通に、これからやることを口にする。
 そんなふたりが教えてくれた状況に、夏報はますますこてりと首を傾げてから。
「女子ボクシング決勝? いつにも増して状況がわからん」
『やあ、レディーたち。私は「プレジデント」。しがないナイスガイさ』
「僕が身体能力の高い男に勝てるわけないだろ。セコンドで指示と解説に徹するぞ」
 物腰こそ一見柔らかだけれど、明らかにムッキムキなナイスガイを目にして。
 すかさず請け負うのは、セコンドと解説!
 というか、世界を救う女子ボクシング対決! ということなのだけれど。
「わたし帰宅部だしケンカなんてしたことないし。パンチって、猫みたいにすればいいの?」
「お前らルール知らないのかよ」
 にゃにゃっと猫パンチを繰り出してみるケイを後目に、夏報はふるりと首を振って。
 世界を拳で救うべく、教えてあげる。
「最初はジャブで牽制して、最後は利き腕でストレートだ。いいな?」
 うん、自分はリングに上がる気はないけれど!
 そんな夏報の教えを、うんうんと聞いて。
「左手かジャブで、右手がストレートで……最初はジャブで牽制して、最後は利き腕でストレート……」
 再び猫パンチしてみるケイの隣で、箱音はぐっと拳を握りしめ、頼もしく頷く。
「わかったよ夏報ちゃん。まっすぐ行ってぶっ飛ばせばいいんだね!」
「うん、よくわかんないけど行こっか、箱音さん。夏報さん見ててね、ストレートしてくるから」
 ケイもよくはわからないけれど、とりあえず夏報に教わった通りにストレートするべく、箱音と共に決戦という名のリングへと向かって。
「行こうケイちゃん、ハンデとして1vs2でいいって! さすが大統領!」
『おや、これはまいったな。けれど私は、ナイスガイだからね』
 箱音の強引さに笑う、懐が深いジェントルマンなプレジデント。
 いかにもムキムキマッチョだけれど、1vs2ならば、勝ち目も見えて――。
 ――ブオン!! ドゴォォ!
「!?」
 刹那、物凄い勢いで唸りを上げるプレジデントの拳。
「……と思ったけど大統領魂が漲って……つ、強い……っ」
 そう、1vs2という不利な状況に、さらに彼がムキムキになってしまったのだ……!
「1vs2でも試合展開は苦しい」
 解説の夏報は、そう女子達の劣勢を告げるけれど。
 ハッと瞳を見開き、解説席から思わず立ち上がって声を上げる。
「大統領のアッパーカットを……避けないつもりか!?」
 ――右腕が砕けるぞ! と。
 まんま、文字通りの意味の言葉を。
 そして刹那、大統領が繰り出さんとするのは、必殺のアッパーカット……アポカリプス・ヘブン。
 それは相手を天高く吹き飛ばし、「対象の棲家」に転移せんとして。転移を拒否するとダメージを負ってしまうという恐ろしい技なのである……!
 けれど、ふと空を見上げて。
「……星の棲家といったら、そこだよね」
 ぽつりと呟いたケイが咄嗟に発動するは『星屑』。
 瞬間、守りの気が皆をキラキラと覆えば。
「『星屑』で出来た右腕が星空になっちゃった」
 ――あれって右手だよね、と。
 そう紡いだケイは星空に呼びかけ、そして願いを馳せる。
 ……この世界で、明日も星が輝きますように、って。
 瞬間、その願いを叶えるかのように。
『……!?』
 大統領へと目掛け、飛来するのは隕石!
 ボクシングどこいった、という超展開な試合運びとなったけれど。
「これが、私の右ストレートだよ」
「ケイちゃんの右手が……予想外にハードな展開」
「えーっと、うん。もうそれがストレートでいいよ」
 解説の夏報が言うのだから、それはもうれっきとした右ストレートです!
 そんな色々な意味でハードな様相をみせる試合の最中で。
 箱音は、オーマイガッみたいな感じに、実にアメリカ人らしく驚愕しているプレジデントへときりり視線を向けて。
「でも隙は作れた、私も名探偵属性の攻撃を放たなきゃ!」
 隕石を潜り抜けて落ちていた証拠品を発見するよ……!
「名探偵属性って何だ。特に推理をしているようには見えないんだが」
 そう夏報のツッコミ解説にも構わず、きょろりと見回してみれば――ありました!
「これは……パイプ椅子! 反則用の凶器だね」
 ということで!
 ――大統領の死角から……ストレートで打つっ!
『!? ぎゃあっ!』
 気絶するくらい目一杯、プレジデントの頭を殴打します!
 そして箱音は、紳士らしからぬ悲鳴を上げた彼を見遣って、ハッと事実に気付くのだった。
「……あれ? 私、犯人?」
 犯人は、探偵です!?
 けれどそこは、優秀なセコンドの出番!
「あーもう無茶苦茶だな」
 それから夏報がすかさず手にするのは、アレです。
「確かタオルを投げ込めば試合が終わる筈」
 ということで!
『ちょっと待って、レディーそれは……!!?』
 灯油を拭いたタオルをぽいっ、呪詛の炎で会場を焼却します!
 そして箱音は、ふたりと顔を見合わせて。
 パイプ椅子の指紋をさり気に拭いた後、ささっと退散しながら勝利宣言……!?
 ――こ、こういう時は……証拠を燃やして逃走だよね! って。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

鈴丸・ちょこ
この俺の真の姿を呼び覚まそうとは、良い度胸じゃねぇか
(しゅしゅっと軽くシャドー猫パンチしつつ)
鍛え抜いた我がゴッドハンドの力、篤と見せてやろう

あ?真の姿にゃとっくになってんだろうが
見ろ、この毛艶、この毛並――そしてこの肉球の弾力と爪牙の切れ味
此こそが俺の本領だ
(あんまり変わらぬ様に見えるが、いつも以上にふわっふわのぷにっぷにのしゃきーんだ!)

さて、これ以上の無駄口は無用だな
後は漢同士、拳に全てを賭けるのみだ

(覇気込めた早業猛らっしゅで、残像も駆使し敵の目や重心惑わし――防御は最小限、一撃必殺叩き込む機を)

――此処は曲がりなりにも生まれ故郷の世界
これ以上好勝手荒らし回る輩は、悉くブッ飛ばしてやる



 ――しゅしゅしゅっ、にゃっ、しゅしゅっ……!
 足を踏み入れた本日の決戦のリングこと、「ワシントン・モニュメント」前で。
 軽くウォームアップといわんばかりに繰り出されるのは、空を裂くようなパンチ。
「この俺の真の姿を呼び覚まそうとは、良い度胸じゃねぇか」
 ……鍛え抜いた我がゴッドハンドの力、篤と見せてやろう。
 そうシャドー猫パンチしつつも、次にリングインするのは猫さん……鈴丸・ちょこ(不惑・f24585)であった。
『これはこれは、次の対戦相手は可愛いキャットさんか』
 だがキャットさんも猛々しい獣に変身するのかな? と。
 プレジデントは、闘争心を煽るという強力な精神波をさらに解き放つ。
 窮地に陥らずとも猟兵を「真の姿」に変じさせるソーシャルネットワークを。
 そんなプレジデントの言葉を聞いて、ちょこは満を持して誇示する。
「あ? 真の姿にゃとっくになってんだろうが」
 ……見ろ、この毛艶、この毛並――そしてこの肉球の弾力と爪牙の切れ味、と。
「此こそが俺の本領だ」
『! これは失礼したな、キャットさん。確かに、なんという、ふわっふわのぷにっぷにのしゃきーん!』
 いや、あまり普段と変わらない、すごくあいらしい見目の猫さんであるが。
 だが、強者でありもしかして猫派なプレジデントには分かったのである。
 あいらしくきゅーとに見えるちょこが垣間見せる、猛々しいはーどぼいるどなオス感とよそじのいぶし銀の風格を。
 すごくかわいいふわっふわでぷにっぷになおててから放つパンチは決して侮れず、むしろ見目の可愛さも武器の一つとするほどの猛者であることを!
「さて、これ以上の無駄口は無用だな。後は漢同士、拳に全てを賭けるのみだ」
『オッケー、キャットさん。そのぷにっぷにな肉球でKOされないようにしないとな』
 肉球ふにふにしたい本音を何気にちらつかせつつ、プレジデントが取るのはノーガード。
 いや、それは、猫さんパンチをされたいという願望はほんのちょっぴりしかない。
 己の大統領魂を滾らせるべく、敢えて不利になる状況を作り出さんとしているのだ。決して肉球に違う意味でKOされる為ではない。多分。
 だがちょこも、歴戦の猛者。
 強者の覇気を込めた早業猛らっしゅを、しゅしゅしゅっ! と。
 目にも止まらぬ速さの拳の連打をプレジデントへと繰り出して。
 それを迎え打つべく、プレジデントが強烈な一打をちょこへとぶち込んだ……かと思いきや。
『……!』
 それは、猫さんの軽いフットワークによって成された残像。
 ふわふわな毛並みに触れることが叶わなかったプレジデントの目や重心をちょこは巧みに惑わし、立ち回る。
 それはさながら、パワーファイターを翻弄する、歴戦を潜り抜けてきたよそじのテクニシャンボクサーのよう。
 けれど、これは漢同士の拳と拳の殴り合い。
 防御は最小限に、ちょこは煌めく宝石の様な円らな金の瞳で機を窺いながら、拳をふるって。
 訪れたその瞬間を、決して見逃しはしない。
『なんという、恐るべきぷにふわ』
 そう繰り出されるちょこの強烈な猫パンチを、モロに受けてみたいけれどそうはいかない、みたいな葛藤を一瞬だけみせた相手へと。
 お望み通りちょこがくれてやるのは、一撃必殺!
『……!!』
 パアンッと容赦なく炸裂した剛腕猫パンチに、思わず仰け反るプレジデント。
 そして大きく揺らいだ敵へと、ちょこは言い放つ。
「――此処は曲がりなりにも生まれ故郷の世界。これ以上好勝手荒らし回る輩は、悉くブッ飛ばしてやる」
 縄張りを荒らす輩は、この拳で沈める、と。
 かわいいおててを再び、ぎゅっと握りしめながら。

大成功 🔵​🔵​🔵​

鬼桐・相馬
●POW
黒い真の姿

ボクシングの正式ルールは良く解らないが、要は殴り合えば良いんだよな
まあ何とかなるだろ

あの両拳を直に受けると防御していても拙そうだ
極力奴の攻撃は回避の方向で
[決闘の戦闘知識]を活用しつつ[視力と野生の勘]で拳の軌道や殺意を感知し回避に繋げる
あの大きさなら拳周辺は死角も増える筈、[カウンター]を入れて行くよ

苦境からの大逆転劇は見映えするもんな
だがそこで逆転されても困る
奴が不利な行動をとったらそのまま畳みかける
拳で語り合ったんだから今度は足が出てもいいだろう
踵落とし辺りか
足の次はUCを発動し頭(と角)を使い、強化した身体で攻撃される前に終わりにしたい

※アドリブ・連携・負傷描写お任せ



 これまで、猟兵達の拳を真っ向から受けてきたプレジデント。
 その身は強靭で、いくら拳を受けても余裕な笑みを宿しているけれど。
『窮地に陥ってからの逆転こそ、アメリカンドリームにふさわしい。今はしがないナイスガイだが、私も頂点を極めた男だからな』
 それも限界に近いのか、膝が笑い地に膝をつくのを、昂らせた大統領魂で堪えているようだ。
 けれど、そんな状況下にあっても尚、プレジデントは楽しそうで。
『最後までリングの上に立っているのは誰かな? さぁ、やり合おう』
 決戦の舞台に足を踏み入れた鬼桐・相馬(一角鬼・f23529)を迎え撃たんと、ファイティングポーズを改めて取る。
 そして、その言葉に乗るように。
「ボクシングの正式ルールは良く解らないが、要は殴り合えば良いんだよな」
 ……まあ何とかなるだろ、と。
 相馬も殴り合いに応じるように、握りしめた漆黒の拳を構える。
 そんな相馬も、プレジデントの放つ強力な精神波……ソーシャル・ネットワークに闘争心を煽られて。
 黒き一角の羅刹へと、その姿を変じさせている。
 覆われた顔の半面のその下、射抜くような眼光はさらに鋭く研ぎ澄まされて。
 けれどあくまで冷静沈着に、殴り倒すべき敵の動きに注視する。
(「あの両拳を直に受けると防御していても拙そうだ」)
 相馬の身も、硬い筋肉という鎧を纏ってはいるが。
 眼前の相手は「フィールド・オブ・ナイン」の1体。
 さらに、試合前のパフォーマンスと言わんばかりに派手に打ち鳴らす赤と青の拳は、モロにもらうと一瞬で意識を刈り取られてしまいそうだ。
『ではゴングを鳴らそうか、私のことを楽しませてくれたまえ』
 そうプレジデントが笑んだ刹那、相馬を撃ち抜かんと繰り出されるは強烈な拳撃。
 いまにも倒れんとする不利な状況に陥っている今……まさにプレジデントは、最強の力を発揮できる状態と言ってもいいだろう。
 そんな強化されたパワーでごり押しせんとする相手に対し、決闘の戦闘知識を活用しつつも、視力と野生の勘を駆使して。
 拳の軌道や殺意を感知し、巧みなフットワークで回避に繋げる相馬。
 けれど致命的な直撃は避けているものの、強烈な拳を全て躱すことは難しく。
 横っ面をぶん殴られ、腹筋や横腹に硬い拳を捻じ込まれる。
 だが、打たれても確りと拳の軌道からは目を離さず、受ける衝撃も伸されるような威力のものではない。
 むしろ、プレジデントの誇る剛腕を見遣って。
(「あの大きさなら拳周辺は死角も増える筈」)
 それを逆手に取り、大振りの一打が振るわれた刹那。
『……! ぐふっ』
 すかさず懐深くに潜り込んで、プレジデントの腹にぶちかますのは強烈なカウンターの右ストレート。
 その狙いすました、相手の拳の勢いをも利用して見舞われた一打は、敵の身を大きく前のめりにさせる。
 けれど、大統領という、唯一今の彼にも残る矜持が、崩れ落ちることを踏み止まらせて。
『私は大統領選でも、逆転勝利を華麗に決めた男でね。勝負は終わるまで、分からないものだよ』
「苦境からの大逆転劇は見映えするもんな」
 ……だがそこで逆転されても困る、と。
 勝つのは私だ、とビッグマウスをかまし煽ってくるプレジデントにも、あくまで冷静に。
 相馬が仕掛けるのは、拳の真っ向勝負――ではなく。
「拳で語り合ったんだから今度は足が出てもいいだろう」
『!? ……な、っ!!』
 拳を打ってくるだろうと予測しガードせんと動いた敵に見舞ってやるのは、頭上から打ち下ろす踵落とし。
 そして綺麗に脳天入り、堪らずぐらりと揺らいだ男の髪をぐいっと掴み上げて。
 ――羅刹の剛力、思い知れ。
『! それは反則……ぐあっ!!』
 フィニッシュブローならぬ、すかさず展開した『羅燒門』によるフィニッシュヘッドバッドを炸裂させる。
 これはボクシングの試合ではない、れっきとした戦争。
 頭と角を使った強烈な一撃を咎めるレフェーリーなど、ここにはいやしないのだから。
 そして、諸君のパンチはとても効いたよ――そう、やはりどこか楽しそうな笑みを浮かべたまま。
 「フィールド・オブ・ナイン」のプレジデントは、ついにメトロポリスの地に崩れ落ち、骸の海へと沈んだのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年09月16日


挿絵イラスト