アポカリプス・ランページ⑫〜僕と遊んでよ!
●
「じ、情報量が多い……」
グリモアベースにて秋月・充嘉(キマイラメカニカ・f01160)が額に手を当てて唸っている。
彼の人となりを知っている人物たちから見れば奇妙に映るその姿だが、猟兵が集まるのを見るとすぐ頭痛のポーズをといて軽く手をあげる。
「16進数って知ってる?知らない?まぁ、普通そうっすよね」
アポカリプスヘルのオブリビオン・フォーミュラ『フィールド・オブ・ナイン』の1体、「スーパー戦車」が確認できた。
場所はダラス・フォートワース国際空港跡。
そこで体高30mの自律思考型巨大戦車「スーパー戦車」は猟兵を待ち構えている。
自律思考、つまり自我というものが宿っている。
「そういう意味ではウォーマシンとか、レプリカントとかに近いかも知れないっすね」
他意はなく、あくまで例えとしてだが。
「で、このスーパー戦車っすけど、可能な限り解析したっす」
相手はオブリビオン・フォーミュラ。
猟兵が接近してきたと確認されれば、そのサイズに似合わない高機動性で移動し超長距離かつ正確無比のスーパー戦車砲を撃ってくる。
その砲撃の威力は嫌でも想像できるだろう。
どうやっても向こう側の先制攻撃になってしまう。
スーパー戦車に言葉をかけること自体は可能だが、会話ということはできない。
「なにせ戦車っすからねぇ、スピーカーらしきものは見当たらなかったっす」
なにか機械音で返答がくるかもしれないが、解析はほぼできない。
というかやった。
「あえて人格って言うっすけど、彼の人格は『純粋に戦闘を楽しんでいる』っす」
『好奇心旺盛』で『わんぱく』な性格。どことなく『犬っぽい』印象も抱けた。
「もし向こうが驚くような対処をしたら、一瞬だけ攻撃が止むんじゃないかなぁ……」
普段使わない部分でも使ったのか、こめかみをもみながらどうにかできた解析を説明し終えた充嘉。
「申し訳ないっすけど、対処の仕方は任せるっすよ。もう頭痛くって……」
そう言って猟兵を送り出した。
川内嘉治
どうしてこんなめんどくさいことをした
どうも、川内嘉治です。
オブリビオン・フォーミュラの一体「スーパー戦車」が登場です。
30mという巨体ながら高機動性と超火力を持つ自律思考型ひとが、間違えた、自律思考型巨大戦車の彼がダラスの更地で待ち構えています。
明確な会話は出来ませんが、こちら側の言葉はなんとなくわかってる感じにします。(わかるだけで意思疎通は出来ません)
スーパー戦車の言葉は『』で表示。
だってそうしないと16進数変換がくっそめんど、ゲフンゲフン……。
今回のプレイングボーナスは以下の通りです。
=============================
プレイングボーナス……敵の先制攻撃ユーベルコードに、敵が驚嘆するような方法で対処する。
=============================
また、プレイング文字数の節約に以下の記号等をどうぞ。
☆ アドリブ
◎ ソロ
【○○】 同じ単語であれば合わせプレイング
では、嘉き戦車道を。
第1章 ボス戦
『スーパー戦車・バトルオウガモード』
|
POW : スーパー戦車砲・ブルズアイ
【正確無比のスーパー戦車砲】が命中した箇所を破壊する。敵が体勢を崩していれば、より致命的な箇所に命中する。
SPD : スーパー戦車砲・ラピッドファイア
レベル分の1秒で【正確無比のスーパー戦車砲】を発射できる。
WIZ : スーパー戦車砲・アポカリプス
【大量の戦車砲の砲弾】を降らせる事で、戦場全体が【最終戦争】と同じ環境に変化する。[最終戦争]に適応した者の行動成功率が上昇する。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
|
種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●
重く不気味な機械の駆動音が更地となったダラスに響く。
体高30mという巨体に似合わず、軽快に大地を進んでいる。
『わんわん!お散歩楽しいな!』
(あえて彼と表現するが)彼の動きはまるでドッグランへ遊びに行った犬のようにはしゃいでいる。
『でも、そろそろ遊びたいなぁ。お母さんはまだ忙しそうだしなぁ……あ!!』
内蔵センサーに反応が出た。
識別は、猟兵。
『猟兵が来た!よーし、たくさん遊ぼーっと!』
モン・サンシン
アドリブ歓迎
うみゃ、こっちの言葉がわかる戦車だって?みゃふふ、それにゃらせっかくだからさそうダンスを試さない手はないにゃ。
ふと思ったけど戦車って踊るのかにゃ?面白そうだから試してみるにゃ。
(さそうダンスを試してみる)
(もし成功したら反応見てゲラゲラ爆笑して楽しみながらも引き続きさそうダンスで動き封じを狙い続けるみゃ)
そしたらいろんなダンスを戦車さんにも踊らせてどうなるか試したらたのしそうみゃ。
レーッツイタズラアンドダンシングターイムみゃっ!
●
ダラス更地に大きな振動と砂煙が舞う。
スーパー戦車が猟兵を発見したからだ。
砲身に弾を装填し発射への準備をする辺り戦車らしい行動をする。
モニターに猟兵を映してロックオンマーカーをセット。
『猟兵さーん!あーそーぼー!……あれ?』
後は撃鉄を落とすだけ、という段階で彼は猟兵を見た。
その猟兵は、なんだか楽しそうなことをしていた。
モン・サンシン(スキャットニャン・モン・f00444)はグリモア猟兵から聞いた情報を思い出す。
(こちらの言葉がわかる戦車って言ってたみゃ。みゃふふ、それにゃらせっかくだからさそうダンスを試さない手はないにゃ)
戦車はダンスするのか、するとしていったいどんなダンスをするのか気になった。
「レーッツイタズラアンドダンシングターイムみゃっ!」
『うわぁ猫の猟兵さん、楽しそう!もっと近づいてみようっと』
砲撃するのも忘れ、モンのダンスをもっと見ようと無限軌道を唸らせ近づくスーパー戦車。
モンの作戦はうまくいったようで砲撃こそ受けなかったが、かなり近くまで近づかれている。
(お、思った以上にでっかいにゃ……)
踊りながらもモンは、10倍近くある身長差に焦る。
反応を見たらゲラゲラと笑うつもりだったが、ちょっと無理かもしれない。
『うーん、ぼくも踊りたくなってきちゃった!』
そういうとスーパー戦車はモンから距離をあけて履帯を唸らせながらぐるぐると回転する。
砲撃するのは手拍子のつもりだろうか?
絵面はともかくとして、楽しそうな彼の動きを見て、モンはとりあえずダンス作戦は成功したことにホッとしたのだった。
大成功
🔵🔵🔵
フィロメーラ・アステール
「よーし遊ぼうぜー!」
あたしがボールだ、取ってみなよ!
具体的に言うとこれから飛んでいく!
【聞き耳】で敵の動く音や発射音をとらえて攻撃開始を察知したら、【全力魔法】パワーを込めて【空中浮遊】だ!
凄い勢いで急上昇するぞ!
砲弾が降ってくるという事は、その弾道はそこそこ曲線で?
つまり弾道より上に行けば当たらないと思う!
曲線を描く分だけ、真っすぐ上がるこっちの方が早いはず!
流れ星の妖精としての【環境耐性】があるから、超高高度まで突っ込んでも問題ないよ!
ロケット打ち上げ的な逆流れ星で度肝を抜けたらあたしの番だ!
迎撃されない内に【スーパー流れ星キック】で攻撃!
空からなんか落ちてくるのって最終戦争感あるよね!
●
踊り疲れたのか、飽きたのか。
スーパー戦車は先ほどとは違う方向へ進んでいる。
『踊るの楽しかったなぁ!あ、あの猫の猟兵さんに戦車砲撃つの忘れてた。ま、いっか!』
次の遊び相手もとい猟兵を探しているとセンサーに反応。
『あ、猟兵さんだ!うーん、でも小さいな?さっきの猫さんとは違うみたいだけど……とりあえず撃っちゃお』
軽い調子で戦車砲をセンサーで見つけた方角へロックオン。
『連射モードに切り替え完了、発射ー!』
爆音とともに砲弾が曲線状にターゲットへと飛んでいく。
『着弾確認!猟兵さんは……あれ?』
煙が晴れたのと同時にセンサーを調整し着弾地点をズームするスーパー戦車だが、猟兵の姿が見当たらない。
『もう死んだのかな?でも、手応えがないなぁ……?』
レーダーを確認。猟兵の位置は。
『……上?』
視点を上げると。
フェアリーのフィロメーラ・アステール(SSR妖精:流れ星フィロ・f07828)が上へ上へと飛んでいた。
砲弾は直線ではなく曲線状に撃ってくるのではないか?
フィロの予想は当たり、砲弾を回避してみせた。
さらに上へと飛び超高高度の高さまで。ここまで行けばさすがのスーパー戦車砲でも届かない。
「よーし遊ぼうぜー!」
その高高度の高さから、フィロはスーパー戦車に向かって超加速で落ちていく。
ただ落ちるのではなく、足先から向かってくる姿は。
『お母さんのお話にあった流れ星みたいだ、すごくきれい……!』
この荒れた土地では言わない、見ないような光景に。
スーパー戦車は防御することも忘れて見入っていた。
大成功
🔵🔵🔵
栗花落・澪
☆歓迎
【指定UC】発動
砲弾は、わーっと叫ぶ事で召喚した物理文字をぶつけて相殺を狙いつつ
ふわりと翼で空を飛び、【空中戦】を仕掛けてみるよ
あと言葉は聞き取れなくても折角だから話しかけてみたい
キミ、音楽は好き?
えへへ、僕も大好き
だから一緒にリズムゲームしよっか
遊びましょ
戦車ならどんな動きにも多少なり音が生じるだろうから
【聞き耳】で体の駆動音などを聞き分け攻撃の兆候を読み
【オーラ防御】を纏いながらも出来る限り回避に専念
リズムを刻むように【歌唱】すれば
奏でた言葉が全て物理的な文字として召喚される
段々速度上げていくから見事全部撃ち落としてみせてね
撃ち逃した文字は…キミにどかーんとぶつかっちゃうよ
●
スーパー戦車は次の遊び相手もとい猟兵をサーチしている。
『次の猟兵はどこかなぁ?あ、いたいた。あれれ?』
ない首をひねるスーパー戦車。
視覚モニターには翼で飛行している女性のように見えるのに、生体反応は男性を返している。
『不思議だなぁ。よーし、調べてみよう!』
言いながら、スーパー戦車砲を速射する。その様は『猟兵さんだから簡単に死なないよね』と『でも死んだらつまらないなぁ』というのが混ざっている。
はたして速射砲は命中するのだろうか?
「わーーっ!」
栗花落・澪(泡沫の花・f03165)は口に手をあてて叫んでいた。
スーパー戦車の攻撃に驚いた、わけではなく。出した声を実体化させ物理的な文字にして砲撃を凌いでみせた。
『すごい!声を実体化させて防いだんた!』
すごいすごいとしきりに感心して、次の澪の行動をわくわくと期待している。
砲撃がこないようなのでゆっくりとスーパー戦車に近づいていく澪。
「こんにちは」
『猟兵さん、こんにちは!』
(挨拶してくれた、よね?)
澪には重い駆動音にしか聞こえないが、どうやら挨拶してくれたようだ。
「キミ、音楽は好き?」
『音楽?うん、大好き!!』
「えへへ、僕も大好き」
どんな音楽が好きか語ろうとするスーパー戦車をおさえて、澪が一つ提案をしてみる。
「だから一緒にリズムゲームしよっか。遊びましょ」
『りずむげーむ?よくわからないけど、いいよー!』
澪が飛ばす文字をタイミングよく撃ち落とす。文字はだんだんと速くなるので要注意。
ルールを聞いたスーパー戦車は、澪と距離をとりいつでもいいよとでも言っているかのように車体を揺らす。
「それじゃーいくよー!」
手を振りながらゲームの開始を合図する澪。
その口から溢れだすのは、歌。
歌の歌詞が文字通りに形をなして、スーパー戦車へと飛んでいく。
それをスーパー戦車は楽しそうに撃ち落としていく。
ところで、スーパー戦車は気づいているのだろうか。
撃ちこぼした文字が自分に被弾していくのを。
おそらくは楽しさでほとんど気づいていないのだろう。
(なんだか、申し訳ないや。ごめんね……)
楽し気な歌とは裏腹に、スーパー戦車に対して申し訳なさを感じている澪であった
大成功
🔵🔵🔵
イリス・ノースウィンド
ビックリさせるとか、意表を突くというのは、どうにも苦手なのですが……1つ思いついた手はありますのでやってみましょう。
大量の砲弾から自分の上に降ってきた1つを念動力で掴み、盾にします。この程度は一瞬でネタが分かってしまいますので、ここからが本番。
私の周囲、積み上がるほどの砲弾全てを竜巻に変換。周囲の砲弾を竜巻の中に巻き込み、巨大な竜巻(砲弾入り)を形成します。
竜巻の遠心力で砲弾を撃ち出しながら一気に接近しましょう。そして射程範囲内に収めたら、彼自身かその武装を竜巻に変え、遥か上空へ。落下させ、反撃できない地上スレスレで竜巻化を解除。地面へ叩きつけます。
●
イリス・ノースウィンド(とある部隊の元副隊長・f21619)は思案していた。
というのも、相手をビックリさせるとか意表を突くといったことが苦手な分野であり、どうすればいいのかいまいち決めかねていた。
一つ思いついた。
イリスは一つ頷くと、スーパー戦車のいる方向へと歩いて行った。
『いろいろ遊べて楽しかったなぁ』
スーパー戦車はダラス周辺を周回している。
ボディの各所がきしみ始めていることに彼は気づいているのだろうか。
『次の猟兵さんは……いたいた。よーし!』
センサーに反応した猟兵に向けて照準を合わせる。
『連射式スーパー戦車砲、発射―!!!』
重い爆発音を何重にも響かせて戦車砲を連発するスーパー戦車。
砲弾は弧を描きながらイリスの方へ。
イリスは向かってくる砲弾の一つを念動力で掴み、他の砲弾からの盾にする。
もちろん、それだけでは終わらない。
自分の周囲に積み上がった砲弾をすべて竜巻に変え、降ってくる砲弾を竜巻に巻き込ませながらスーパー戦車へと急接近。
「これでどうですか?」
スーパー戦車そのものを竜巻へと変えて、はるか上空へと竜巻を打ち上げる。
その竜巻を落下させ、地面につくすれすれのタイミングで竜巻化を解除。
落下スピードはそのままにスーパー戦車を地面にたたきつけた。
スーパー戦車は楽しんでいた。
向かってくる猟兵は自分が予想していなかった行動をして、なんども驚かされた。
極めつけは、自分自身が竜巻になり空を飛んだこと。
(『ああ、楽しいなぁ……もっと遊びたいなぁ。でも、なんだか、眠くなってきちゃった……』)
それが機体各所が破損したことによるエラーだったとしても。
この眠りが永遠の眠りだとしても。
最期に駆動音を一瞬だけ大きく鳴らす。
イリスが動かなくなったそれに近づき確認する。
それはスーパー戦車の全機能が停止した合図だった。
大成功
🔵🔵🔵