3
終夜(作者 西宮チヒロ
10


#グリードオーシャン  #戦後  #メガリス  #第2章プレイング受付中です 


タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#グリードオーシャン
🔒
#戦後
🔒
#メガリス
#第2章プレイング受付中です


0



●長い夜の果て
 どのほんにかいてあったっけ。
 The night is long that never finds the day.――『明けぬ夜はない』。
 ううん、ちがうよね。
『決して明けない夜は、長い』。それだけだよ。
 よるがおわるなんて、だあれもいってないんだ。
 かかえたかなしみが、いつかはきえてなくなるなんて。そんなつごうのいいきまりごとは、どこにもないんだよ。

 でも、かなしくても、たいせつなんでしょう?
 むりにけすひつようなんて、ある?

 ね? もうキミはがんばらなくていいんだ。
 たいへんなおもいをしてまで、たちあがらなくていいんだよ。

 キミがやすらげるところに、ボクがつれていってあげる。
 そこは、ふかくてくらい、うみのそこのようなばしょ。
 そうして、ずっとずっと、おとのないしずかなところで、めをとじていればいい。
 たいせつなかなしみをだきながら、ねむっていればいい。

 ほら、もうだあれもこないよ。
 でも、だいじょうぶ――ボクがえいえんに、そばにいてあげるから。

●極夜の島と薔薇の園
「今回の依頼は、終の王笏島のひとつ、『デリング』って島に現れたコンキスタドールの残党の討伐だよ」
 標的の名は、『ギバーズグリフ』。
 幼い少年の見目をしながら、悲劇を綴る本で相手の精神を蝕み、弱ったところを黒いマントのように纏ったコウモリダコ・ウミユリで捕食する。
 そう説明すると、海藤・ミモザ(水面の陽・f34789)は島の地図の一箇所を指さした。
 彼がいるのは、島の高台にある館。
 正面入口から入り、そのままエントランスホールで戦うことになるだろう。
「ただ、館に行くには、その手前に広がる迷路を抜けないといけないんだよねー」
 薔薇庭園の形を取るその迷路のどこかに、館への道の扉が隠されている。
 UDCアースから落ちてきた島だが、現地は極夜。とはいえ、大っぴらに照明をつければ、たちまち敵に気づかれてしまう。勿論、ユーベルコードで迷路を破壊し突っ切っても同様だ。
 つまり、オーロラが揺らぐ漆黒の空の下、淡く光る薔薇の光を頼りに扉を見つけなければならない。
 敵自身も使用しているものだ。罠を仕掛けているというより、見つからないような工夫を施しているはず。
 茂みで隠すといったような安易なものではなく、なにかしらの『絡繰り』の可能性が高い。『暗闇を活かした扉の仕掛け』を考えれば、答えが出るかもしれない。

「更に言うと、その子、既に島にあったメガリスを見つけちゃっててね……」
 頭の痛い話と言わんばかりに、ミモザがこめかみに手を当てる。
 彼が手にするメガリスは、『スクレップ』という名の剛剣。ミゼリコルディア・スパーダと同等の技を持つそれは、彼と同時に攻撃を放つ。
 蛸を思わせる腕を回避しても、鋭利な切っ先が喉元を狙ってくる。その両者にどう対処するか、考えておいたほうが良いだろう。

「悲しみってさ、確かに強引に消すものじゃないのかもしれない。……でも」
 ずっと消さずにいられるものなのかな? と、掌のグリモアへと視線を落とした。
 それは、流れるように生きる妖精のミモザにとっては、純粋な疑問。
 娘はまだ、心に傷を残すほどのそれを知らない。けれど、だからこそ言える。
「みんなの思うようにすればいいいんだよ、きっとね」
 沈んだっていい。足掻いたっていい。
 数多の道の中から最後に何を選ぶかは、いつだって自分自身が決めるものだから。





第2章 ボス戦 『ギバーズグリフ』

POW ●かなしみからすくってあげるね
海の生物「【コウモリダコ・ウミユリ】」が持つ【捕食するため】の能力を、戦闘用に強化して使用する。
SPD ●おはなしにおぼれておいで
【対象に効果的な偽りを映す、毒の泡】を降らせる事で、戦場全体が【悲しみへ誘う物語】と同じ環境に変化する。[悲しみへ誘う物語]に適応した者の行動成功率が上昇する。
WIZ ●きみのおはなしはこのようにおわるよ
【偽りの悲劇を綴る本】を披露した指定の全対象に【お話の通りに悲劇を辿り、救われない】感情を与える。対象の心を強く震わせる程、効果時間は伸びる。
👑11

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はペペル・トーンです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


◇     ◇     ◇

 鏡の扉を開けると、その先にはなだからな登り坂が伸びていた。視線で辿れば、丘のうえには、暗闇の中でも淡く煌めく青薔薇に灯された、ひとつの屋敷が見える。
 猟兵たちは顔を見合わせると、躊躇うことなく次々と駆け出した。小道の両脇にも咲く青薔薇は、まるで誘うように、先に進むにつれて次第に数が増えてゆく。
 罠らしい罠がないのは逆に気味が悪かったが、恐らく敵の好むところではないのだろう。

 それよりも、相手の悲哀を呼び起こし、絶望を突きつけ、そうして心の深くまで落ちた魂を愉悦に浸りながら貪る――見目幼くも悪辣な少年は、それを欲しているのだ。

 敵もまた、こちらの存在に気づいたのか、屋敷の正面扉がゆっくりと開け放たれる。
 煌びやかな照明の光が漏れ、ひっそりと佇む館が、闇にぼうと浮かび上がった。