アポカリプス・ランページ⑨〜バギーと飛行機
「集まっていただきありがとうございます」
グリモアベースの一角、集まった君たちにフェリクス・フォルクエイン(人間の天馬聖騎士・f00171)は頭を下げた。
「アポカリプスヘルの世界でアメリカを舞台とした大戦争が続いているのはご存じですよね?」
フェリクスが君たちに声をかけたのもこれが理由であったりする。
「皆さんにはかつてのニューヨークの2倍はあろうかという超巨大な『悪徳の都』、ヴォーテックス・シティに向かって欲しいんです」
なんでもヴォーテックス・シティにはたむろするレイダー達のバギー軍団がおり、放っておけばいずれフルスロットルに召集され、彼のもとに戦力として駆け付けてしまうのだとか。
「敵の戦力は減らしておくに越したことはありませんし、皆さんにもそう言ったバギーに乗ったオブリビオンの一団の壊滅をお願いしたくて」
相手もバギーに乗っているのだ、こちらから武装バギーやバイクで殴り込みコテンパンに潰してしまおうということであるらしい。
「ただ、バギーに乗ってる敵と言うのがジェット戦闘機のオブリビオンっぽいんですけどね」
何とも形容しがたい表情になったフェリクスは言う。バギーに戦闘機が乗っかってるモノがたむろしてるのだと。
「乗っけただけ合体とでもいうんでしょうかね? いえ、何でそんなことになってるかは僕にもわかりませんけど」
だが何か理由でもあるのか、戦いになっても戦闘機たちはバギーを残して飛んで行くと言うことはないとのこと。
「とにかく、敵戦力を削っておくのに越したことはありませんから」
宜しくお願いしますねとフェリクスは頭を下げたのだった。
聖山 葵
世界は不思議に満ちている、聖山です。
という訳で、今回は戦闘機とバギーがマリアージュしたオブリビオンを武装バギーやバイクに乗ってカーチェイスしながら撃破していただく話のようです。
また、このシナリオフレームには下記の特別な「プレイングボーナス」があり、これにのっとった行動をすることで、戦いに有利になります。
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プレイングボーナス……レイダー達とカーチェイスしながら戦う。
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ではご参加お待ちしておりますね。
第1章 集団戦
『支える者』
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POW : ――“発射”
【ミサイルや機関砲 】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD : ――“散開”
技能名「【空中戦(回避機動) 】」の技能レベルを「自分のレベル×10」に変更して使用する。
WIZ : ――“大祖国よ栄光あれ”
【大祖国の敵を撃滅する 】という願いを【他の“燕”】に呼びかけ、「賛同人数÷願いの荒唐無稽さ」の度合いに応じた範囲で実現する。
👑11
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
夜刀神・鏡介
乗っただけ……どう考えてもバギーが陸上から、戦闘機が空から攻めてきた方が厄介だよな
まあ、戦う側からしてみれば与し易いに越したことはない。下手に飛ばれる前に始末させてもらうとしよう
自前のバイク『八咫烏』に騎乗。
ミサイルや機関砲に狙われないように敵のやや後ろから追いかけながら、神刀の封印を解除。緋色の神気の力を解放――陸の秘剣【緋洸閃】を発動
敵の飛行機やバギーなど、片っ端から纏めて攻撃
その後は斬撃波を撃ちつつ接近し、直接斬撃で破壊
折角の翼を持っていても、空を飛ばなければまるで意味もない
何の意味があってバギーに乗っているかはしらないが、自らの優位性を捨てた時点で勝負は決まっていたようなもんだろ
トリテレイア・ゼロナイン
戦闘機が搭載可能な程の巨大バギーなのか、バギーに搭載可能な程の小型戦闘機なのか…
いえ、都市でのカーチェイスなら後者なのでしょうが
都市の解放の為、奇怪な敵であろうと騎士として戦うまでです
機械馬ロシナンテⅡに●騎乗し都市を疾走
敵の武装が前にしか撃てぬ以上、やはり背を狙ってきましたね
機械馬にワイヤーアンカーを接続し●ハッキングで●操縦
マルチセンサーでの●情報収集で前方を把握しつつ、上半身を180度旋回
機関砲を盾受け防御
ミサイルは格納銃器で迎撃
さて、兵器相手ならこれを躊躇う必要はありませんね
UCを威力よりも連射モードで運用
戦闘機のエンジン吸気口の位置を●見切りスナイパー射撃
レールガンで破壊してゆきます
御形・菘
はっはっは、バトルの華のひとつカーチェイスに挑戦できるとは素晴らしい!
妾も天地に乗って参戦だ!
もちろん飛びはせんよ? ちゃんと車輪をつけて地面を走行させるのでな
奴らがアレでOKなら、妾も問題なかろう!
走行指示は口頭で出すが、実は完全にフェイクだ!
バトルを盛り上げることが最優先、妾の身の安全は結構どーでもよい!
上手くて綺麗な走行で優位に立つなんてカーチェイスは無しであろう?
ゴリゴリにぶつけあってバトろうではないか!
回避が上手かろうが意味は無い!
近づいて左手で掴み…持ち上げて、ブン投げる!
そのカッコ良い翼も、勢いよく捥いでやろう!
空を飛んでも有利には立てんのに、地上で妾に勝とうなど慢心が過ぎるぞ!
「戦闘機が搭載可能な程の巨大バギーなのか、バギーに搭載可能な程の小型戦闘機なのか……」
転送され現物を見る前のこと、機械馬ロシナンテⅡ跨って進むトリテレイア・ゼロナイン(「誰かの為」の機械騎士・f04141)はいえと頭を振り。
「都市でのカーチェイスなら後者なのでしょうが」
「乗っただけ……どう考えてもバギーが陸上から、戦闘機が空から攻めてきた方が厄介だよな」
敵の在り方に思うところがあったのは夜刀神・鏡介(道を探す者・f28122)も同様だったようで、自前のバイク『八咫烏』の上でエンジン音の聞こえる方へと視線をなげ。
「はっはっは、バトルの華のひとつカーチェイスに挑戦できるとは素晴らしい!」
一人、御形・菘(邪神様のお通りだ・f12350)だけは上機嫌で高性能AIを内蔵した映像撮影用ドローンに乗っていた。グリモア猟兵も説明の時に形容しがたい顔をした敵については気にならなかったのか。
「まあ、戦う側からしてみれば与し易いに越したことはない。下手に飛ばれる前に始末させてもらうとしよう」
「そうですね。都市の解放の為、奇怪な敵であろうと騎士として戦うまでです」
鏡介とトリテレイアも進むうちに吹っ切るなり割り切るなり出来た様で。
「ほう」
やがて本当にバギーに戦闘機を乗っけたままの敵を視界におさめたところで、菘が声をあげる。
「こちらには気づいたようであるが、飛ぶ気配はなし……もちろん妾とて飛びはせんよ? ちゃんと車輪をつけておるし、このまま地面を走行させるのでな」
言いつつ示すのは映像撮影用ドローンである天地につけたという車輪だった。
「奴らがアレでOKなら、妾も問題なかろう!」
そんな菘の言が認められたのか、猟兵達を認識したジェット戦闘機たちは自身のエンジンではなく下にあるバギーのエンジンをふかし走り出し、カーチェイスは始まった。直接真正面からの衝突とならなかったのは、両者の間に建物やガードレールといった障害物が存在したからで、互いに障害物の手前で曲がったバギーの戦闘機のせと猟兵たちは並走の形でヴォーテックス・シティの道路を爆走する。
「そろそろ合流地点だな」
進行方向を見ていた鏡介がバイクの速度を落とし、これをトリテレイアの機械馬ロシナンテⅡが追い抜く。
「来る――」
合流地点へ先に踏み込んだのは、トリテレイア。戦闘機たちは鏡介同様に速度を落としたようで鏡介のバイクとほぼ横並びとなり。
「前へ行く!」
宣言と同時に菘の乗ったドローンは前方に進まず鏡介と速度の落としあいを始めた戦闘機むけて横滑りしてぶちかましをかけた。戦闘機を乗せてあからさまにバランスが悪そうだったバギーはひっくり返ると戦闘機がガードレールに接触、ミサイルに衝撃を受けたのかその場で派手に爆発四散する、
「おー、おー、思ったより大惨事であるな。悪いがさっきの走行指示は完全にフェイクだ!」
バトルを盛り上げることが最優先といきなり車体というか機体をぶつけた菘であったが、自身の身の安全ははなから考えていないようで。
「上手くて綺麗な走行で優位に立つなんてカーチェイスは無しであろう? ゴリゴリにぶつけあってバトろうではないか!」
続けた呼びかけに何機かの戦闘機が固まりから別れ、菘を包囲するように移動し始め。
「発射」
それとは別の戦闘機の機関砲が火を噴いた。
「武装が前にしか撃てぬ以上、やはり背を狙ってきましたね」
後方からの攻撃は織り込み済みだったトリテレイアはワイヤーアンカーを機械馬に繋ぎ機械馬の頭脳をじゃっくして操縦しながら上半身を180度旋回して見せた。回転と同時に翳した盾が銃弾を弾き散らし。
「本来、こうした武装は気がすすまないのですが……兵器相手なら躊躇う必要はありませんね」
クロスボウ型銃器を銃撃してきた戦闘機のエンジン吸気口へ向け、トリテレイアがトリガーを引く。
「馬鹿なっ、だ、大祖こ」
「大祖国に栄こ」
電磁加速された弾は一瞬で戦闘機を貫通し、後続の機体の乗るバギーも貫通し、両者を火球へ変えた。
「散開」
立て続けに撃破されれば固まるのは拙いと見たのか、バギーのせ戦闘機の集団は散らばろうとするも、結論を先に言うならあまり意味はなかった。
「神刀解放。斬り穿て、千の刃――陸の秘剣【緋洸閃】」
神刀の封印を解除した鏡介がソレを翳した瞬間、練り上げた神気によって形成された緋色の刀が敵だけを、場に居た戦闘機とソレが乗るバギーだけを狙って襲い掛かったのだ。
「回避」
襲い来る刀を見た戦闘機たちは各々が回避行動に移るが、バギーのせ戦闘機たちが意識しなければいけないのは鏡介の攻撃だけではなかった。
「妾を忘れるでない!」
菘を包囲すべく近寄って言っていた機体の一つが菘の左手に捕まって宙に浮き、避けようがなくなった戦闘機とバギーを緋色の刀が刻む。
「私もお忘れなく」
菘に注意が逸れれば、今度はトリテレイアがレールガンで隙だらけの戦闘機のせバギーを撃ち抜き。
「むぅ、戦闘機だけ持ち上がったりするかと思ったが、意外としっかりくっついているようであるな。だが、まあよかろう」
傷つき火花を散らす敵機を力づくで放り投げれば、建造物に激突したソレもまた爆発してパーツをまき散らす。さらに近く別の戦闘機へ視線を移動させると菘は無造作に腕を伸ばし。
「そのカッコ良い翼も、勢いよく捥いでやろう!」
飛ぶように流れる景色の中、有言は実行される。遅れて菘への接近が危険すぎると距離を取ったころには、片翼を失った戦闘機が鏡介の斬撃波を受けて両断され。
「空を飛んでも有利には立てんのに、地上で妾に勝とうなど慢心が過ぎるぞ!」
「同感だな。折角の翼を持っていても、空を飛ばなければまるで意味もない。何の意味があってバギーに乗っているかはしらないが――」
自らの優位性を捨てた時点で勝負は決まっていたようなもんだろ、と追い抜きざまにもう一機叩ききった鏡介は呟くのだった。
大成功
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久留米・圓太郎
■SPD
カーチェイス「さえ」してればいいんだな!
それじゃ……とりあえず、車輪が4つとも残っているバギーの残骸を見付けておく
これで、カーチェイスの体にはなるから、そこに空飛ぶ玄関マットをフロアに貼り付けておいて、こいつの魔力を推進力にする!
これで本当に飛んじゃったら、敵からブーイングもんだからな。
あくまでも「車輪は接地させた状態で」飛ばす!
制空権は取られてるから[オーラ防御、情報収集、地形の利用、学習力、世界知識、野生の勘]による、回避は怠らない
[空中戦、全力魔法、属性攻撃、2回攻撃、援護射撃]でしっかと反撃はしておく(バウンドでタイヤが地に着いてないなら「空中戦」だよな)
※連携・アドリブ共歓迎
鍋島・小百合子
SPD重視
空を飛べるのが鉄の鳥の長所であろうになぜ車に乗り込むのじゃ・・・?
「同じ土俵に立つのであれば馬に乗り慣れたわらわが常に有利ぞ。馬上より推して参る!」
UC「鎧装馬騎乗」発動にて鎧軍馬を召喚し騎乗
長弓を携えて馬上から流鏑馬の如く敵車の軍団を射抜いてくれる
敵の回避機動を許さぬよう何本にも番えて弾幕を張っては乱れ撃ちじゃ(視力、スナイパー、範囲攻撃、鎧無視攻撃、制圧射撃(以下壱)併用)
敵の攻撃には馬の小回りを活かしての回避を心がけ
常に弓で狙える位置を取る
地に足をつけているのならば車輪を狙い射て敵車の転倒を狙う
ついでに取り付けられた武装も破壊してしんぜよう(壱、遊撃、部位破壊、騎乗突撃併用)
「空を飛べるのが鉄の鳥の長所であろうになぜ車に乗り込むのじゃ……?」
先の猟兵に破壊され炎上しながら骸の海へと還る戦闘機の残骸を鍋島・小百合子(朱舞の女丈夫・f04799)は腑に落ちない表情で見ていた。戦闘機の機動性を活かして戦えば、些少なりとも結果は違っていたはずであり。
「カーチェイス……か」
オブリビオンの何が戦闘機をバギーに乗っけて走らせることにこだわらせたのかを知る術は久留米・圓太郎(自称魔法使いの一番弟子・f00447)にはなく。
「カーチェイス『さえ』してればいいんだな! それじゃ……」
先に繰り広げられたソレを反芻した圓太郎は顔をあげると小百合子の視線を注いでいた残骸へと歩み寄るとバギー部分に手をかけ。
「とりあえず、これで問題はないな」
車体に空飛ぶ玄関マットを貼り付けると自信満々の表情で言い放った。
「いくぜ!」
ツッコミどころは残っている気はするものの、タイヤが地面に触れていて動くのであれば、カーチェイスの体にはなっているような気もし。
「――新手」
何より先の攻撃であちこちに損傷を負っている生き残りの戦闘機たちからすれば、敵が存在しているということだけでも無視はできなかった。戦闘機のせバギーたちは圓太郎の方へと機首を返した。
「来るか……我は呼び出す敵を踏み潰せし蹄持つ騎馬……出でよ!」
迫りくる敵を目にした小百合子は鎧軍馬を喚ぶや、ひらりとその背に跨って、携えた長弓へ矢をつがえると引き絞りながら先頭の戦闘機のせバギーを睨む。
「同じ土俵に立つのであれば馬に乗り慣れたわらわが常に有利ぞ。馬上より推して参る!」
一射目はバギーの片方の前輪を貫き爆ぜさせ、突然進行方向のぶれたバギーはスピンしながら後続を巻き込んでクラッシュする。
「避けるやもと思うたが、手心は加えぬぞ」
回避されることも考慮してつがえていた二の矢を巻き込まれたバギーに射たのを皮切りにぶつかってまともに動けぬ敵へ小百合子は矢を乱れ撃ち、次から次へと仕留めてゆく。中にはこの惨事に巻き込まれなかった戦闘機のせバギーもいたものの。
「おっと、俺を忘れて貰っちゃ困るぜ」
無防備なバギーの側面へ圓太郎が箒を向け。
「これで本当に飛んじゃったら、敵からブーイングもんだけどな。出来ることはちゃんとあるんだぜ、魔法使いらしく、な!」
迸る炎の魔法弾を脇腹に受けたバギーは横転しながら爆発しばら撒かれた破片が荒れたアスファルトを乱打した。
「ダメージ受けてたせいか、脆い、なっと」
僚機の仇と戦闘機は火器を向け発砲するが、圓太郎も敵の攻撃は視野に入れ、回避を怠ってはいなかった。銃弾は空しくアスファルトやガードレールに火花を散らして吸い込まれ。
「失態」
攻撃の失敗を悟った時には、仲間同様にバギーのタイヤを小百合子に射抜かれていた。その行く末も仲間に似て急に右に曲がったかと思えば建造物に突っ込んで身動きが取れなくなり。
「その武装も破壊してしんぜよう」
続いて放った矢が躱せるはずもない。
「終わったようじゃな」
「そうですね」
元より数もうち減らされ、ほとんどの機体がどこかにダメージを負っていたのだ。暫く戦えば動くバギーと言えるものは圓太郎の空飛ぶ玄関マットを貼り付けたモノだけとなり。あちこちから黒煙がたなびく中、鎧軍馬の足を止めて呟いた小百合子に圓太郎は頷く。こうしてただ何故戦闘機をバギーに乗っけたのかは謎のままフルスロットルに召集されるかもしれなかった戦力が一つ、永遠に失われたのだった。
大成功
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