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春の目覚めは妖花と共に

#アックス&ウィザーズ

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#アックス&ウィザーズ


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●絶叫、春一番!
 アックス&ウィザーズ世界。
 危険な魔物や竜が跋扈する地においても、春は等しく訪れる。少しばかり早い、暖かな陽気に気分も高まり、近くの村からは野山へ採集へ出向く村人達の姿もあった。
「なんか、今日は随分と暖かいな。昨日までの寒さが、嘘のようだぜ」
「まあ、こっちとしては、その方が助かるんだけどな。ほら、山菜もこんなに大きくなって……」
 そう言って、村の青年が緑色の葉を引っ張ったが、果たしてそれは美味しい自然の恵みなどではなかった。
「□&○%$■☆♭*ーー!!」
 耳をつんざくような、凄まじい悲鳴。空気を揺らし、振動だけでガラスも破壊する程の絶叫に、青年達は鼓膜を破られ卒倒する。
 アルラウネ。少女の形をした植物達は、まるで示し合せたかのように周囲の茂みから現れると、そのまま草原の先に見える、青年達の村を目指して動き出す。そして、そんな彼女達の後ろには、桃色の髪をした美しい女性が満足そうな笑みを浮かべて立っていた。

●絶叫植物と春の魔女
「ちょっと温かいからって山菜を採りに出かけたら、引っこ抜いたのがアルラウネだったとか洒落にならないわね」
 そんなわけで、アックス&ウィザーズの世界で事件が起きそうだと、パトリシア・パープル(スカンクガール・f03038)はグリモアベースに集まった猟兵達に、自らの見た予知について語り出す。
「アックス&ウィザーズの世界にある村の近くで、アルラウネが大量発生しているみたいなの。場所は、薬草とか山菜なんかが採れる草原ね。そんなに危険な場所じゃなくて、いつもは子ども達でも安全にお花を摘めるような場所なんだけど……」
 それだけに、今回の事態は一大事。放っておけば、アルラウネ達は大挙して村に押し寄せ、そのまま村を壊滅させてしまうのだとか。
「今から行けば、村の人達が草原に足を踏み入れる前に、キミ達を転送してあげられるわよ。その後は簡単! アルラウネをパパッと蹴散らせば、お仕事完了……って、なればいいんだけどね」
 今回の件、どうにも裏がありそうだ。村の周囲が随分と早く暖かくなったことにも、何か関係があるのかもしれない。
「私が見たのは、アルラウネの後ろに立つピンク色の髪をした女の人よ。たぶん、この人がアルラウネを操っているのね。アルラウネ達を退治したら、きっと姿を現すに違いないわ」
 その力は未知数だが、恐らくは強い力を持ったオブリビオンに違いは無い。彼女を倒せば、村を襲う脅威もなくなり、その後は草原で自由に楽しむこともできるだろう。
「全部片付いたら、草原でバーベキューができる用意をしておくわ。道具や材料は村の人達が用意してくれるから、これは楽しまなきゃ損ってやつよね?」
 暖かい陽気と青空の下、肉も野菜も食べ放題。そのためにも、まずはアルラウネ達から村を守って欲しい。
 そう言って、パトリシアは猟兵達を、アックス&ウィザーズ世界の村へと転送した。


雷紋寺音弥
 こんにちは、マスターの雷紋寺音弥です。

 アルラウネ達の襲撃から、アックス&ウィザーズ世界の村を守る依頼です。
 村の周りが妙に暖かいこともあり、今回の事件、なにやら黒幕がいるようで……。

 第一章では、草原でアルラウネの集団と戦い、これを撃破していただきます。
 続く第二章で、アルラウネ達を操っていた黒幕との戦闘。
 第三章では、平和を取り戻した草原で、バーベキューが楽しめます。
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第1章 集団戦 『アルラウネ』

POW   :    ルナティック・クライ
【聞く者を狂わせるおぞましい叫び声 】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
SPD   :    スクリーミング・レギオン
レベル×5体の、小型の戦闘用【マンドレイク(アルラウネの幼生) 】を召喚し戦わせる。程々の強さを持つが、一撃で消滅する。
WIZ   :    リパルシブ・シャウト
対象のユーベルコードに対し【それを吹き飛ばす程の大音声 】を放ち、相殺する。事前にそれを見ていれば成功率が上がる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

リアン・ローリエ
【SPD】
アドリブや絡みもOKです。

春の訪れは喜ばしい事ですが、不自然に早い春は不穏ですね、
村を助けるためにも、バーベキューの為にも、頑張りましょう!。

……効果があるかは判りませんが、耳栓も用意しておきましょう。

アルラウネに遭遇したら、
『ライオンライド』を使って召喚したライオンさんに騎乗します。
ライオンさんにも乗り慣れて来たので、騎乗も得意になったんですよ、えへん!。

……ライオンさんにも耳栓必要だったでしょうか、
用意してきませんでした、頑張って耐えて下さいね、ライオンさん!。

ライオン「そんなー(心の声)」

とはいえ、まずはマンドレイク達を蹴散らしますね!、
一緒に頑張りましょう!、ライオンさん!。


サラ・カトレット
不思議ですね、平穏な草原が突然危険な場所になるなんて
一体何が起こったのでしょうか…
兎に角今は、村に被害が出ない様に一刻も早く急ぎましょう

【WIZ】
アルラウネさん達とは和解出来ないのかしら
誰かに操られているだけなら、出来れば争いたくはないのですけれど
戦わなくちゃダメ、ですよね…

【見切り】や【オーラ防御】で攻撃を捌きつつ
囲まれてしまわない様に立ち回りましょう

隙を伺いつつ【桜花爛漫】で攻撃を
出来るだけ複数を巻き込める位置取りを
花びらに【気絶攻撃】と【マヒ攻撃】を乗せて
無力化しつつ戦っていきましょう

植物が相手なら【属性攻撃】で【炎】を付与すれば有効打になるでしょうか?

熱いでしょうけど、ごめんなさい…


紅葉・智華
薬草、山菜……どれも大事であります。そのためにも、その元凶は叩く必要はあるでありますね。まずはアルラウネから、か。

数が多そうでありますから【UC:カバリングアームズ】で数を補いつつ、本命は自分の射撃。右手の04MVで【UC:支配者の弾丸】、左手はSirius[K's](鎧無視攻撃9)で【UC:連鎖する支配者の弾丸】。それを、敵の群れの中に入り込んで近中距離で手数(2回攻撃4,援護射撃3)で敵の数を減らします。
常に【UC:虚構の神脳】で不意を突かれないようにして、回避は忘れない。何があっても、私は動揺しない(覚悟9,勇気2)でありますよ。

「この距離なら狙いをつけるまでもないでありますよ!」



●狂気の喧騒
 少しばかり早い、暖かな陽気。だが、眠っていた虫や動物達に先んじて現れたのは、狂気の叫びを放つ危険な植物。
「不思議ですね、平穏な草原が突然危険な場所になるなんて。一体何が起こったのでしょうか……?」
 首を傾げるサラ・カトレット(夢見る乙女・f06458)だったが、既に草原はアルラウネでいっぱいだ。遠間から見ても、それがはっきりと分かるほどに。
「春の訪れは喜ばしい事ですが、不自然に早い春は不穏ですね」
「薬草、山菜……どれも大事であります。そのためにも、その元凶は叩く必要はあるでありますね」
 異変の原因を探るべく、リアン・ローリエ(春色スパイス・f13278)と紅葉・智華(紅眼の射手/妹捜索中・f07893)は、絶叫植物の群れ目掛けて駆け出した。
「よーし、まずは厄介なマンドレイク達を蹴散らしましょう!」
 自身の2倍はあろうかというライオンに騎乗し、リアンは敵の幼生である、マンドレイクに狙いを定めて突っ込んで行く。幸い、幼生の状態では耐久力が低いのか、どれも一撃で消滅して行くが。
「□&○%$■☆♭*ーー!!」
「○!※□◇#△ーー!!」
 およそ、人間には発音することが不可能な奇声を発し、マンドレイク達はリアンに毒音波の集中攻撃を仕掛けてくる。念のため耳栓をしていたものの、それさえも突き破って脳を揺さぶる程の酷い声。
「……ライオンさんにも耳栓必要だったでしょうか。頑張って耐えて下さいね、ライオンさん!」
 敵の奇声に涙目になっているライオンを慰めつつ、リアンは気を取り直して攻撃を再開する。が、そもそもライオンに騎乗している状態では、彼女とライオンは生命力も共有しているのだ。
 単体でマンドレイクの一群を蹴散らす戦闘力を得た代わりに、ライオンがダメージを受ければ、自分にも負担が掛かってしまう。おまけに、いくらマンドレイクを排除したところで、本体のアルラウネを倒さねば、雑魚はいくらでも湧いて出る。
「このままでは不利ですね。数を補うでありますよ!」
 敵に囲まれているリアンを支援すべく、智華が戦闘用の四足歩行兵器を呼び出し、向かわせた。能力的には、マンドレイク達と似たようなものだ。単体ではアルラウネ相手に力不足は否めないが、これで数の差は相殺されて。
「……甘い香りは、お嫌いですか?」
 右往左往しているマンドレイクの群れを、サラが淡く輝く桜の花びらで包んで行く。
「……ッ! □&○%……$■☆……!!」
 全身を痙攣させながら、力尽き倒れて行くマンドレイク達。これで残すは、成体のアルラウネ達だけだ。草原に現れた喧騒を払うべく、猟兵達は叫ぶ少女の植物へと、果敢に攻撃を仕掛けて行く。

●ザ・クレイジー・シャウト!
 群がるアルラウネの幼生を排除して、残すは本体である成体のみ。だが、一撃で消滅するマンドレイク達とは異なり、アルラウネはそれなりに高い戦闘力を持っている。
「□&○%$■☆♭*ーー!!」
「○!※□◇#△ーー!!」
 指向性の毒音波を放つことで、彼女達は猟兵の放つユーベルコードを相殺する。マンドレイク相手に手の内を見せ過ぎたことも相俟って、このままでは互いに膠着状態。
「これで終わりではないでありますよ!!」
 ならば、ここは技の豊富さで勝負するまで。まずは、多彩な銃撃方法を持つ智華が、目にも止まらぬ銃の連射によって防御を切り崩し。
「熱いでしょうけど、ごめんなさい……」
 炎の属性を纏った杖で、サラがアルラウネ達を払って行く。
「□&○%○!※□◇ーー!!」
 やはり、植物だけに火は嫌いなのか、アルラウネ達は次々に火の着いた部分を抑えて逃げ出した。少し可哀想な気もするが……ここで彼女達を見逃してしまえば、またどこで悲劇を生み出すか分からない。
「もう少しですね。頑張りましょう、ライオンさん!」
 逃げ出そうとするアルラウネ達を、リアンがライオンの乗ったまま追い掛けて行く。しかし、その横からは新たなアルラウネ達が、仲間の仇と言わんばかりに、次々と姿を現していた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

ベルカ・スノードロップ
個人的には、もう少し暖かい方が良いですね。

アルラウネ。いつ見ても可愛くはあるのですけど
刈り取らないと危険ですからね

ユーベルコードは【全力魔法】で【串刺し】の構え
一網打尽にするために【範囲攻撃】ですかね
無駄撃ちはしませんよ?
召喚する槍は、魔槍・聖槍・宝槍の類を模したもの

穿ち抜いてあげます

それにしても、大抵黒幕がいますね
普段の敵性は低いんでしょうか
そうだとしても、積極的に害をなすなら駆逐せざるを得ませんね


メルフローレ・カノン
アックス&ウィザーズで
魔物が出没するのは、珍しいことではありませんが……
村に危害が及ぶのは阻止しなければなりませんね。
しっかり頑張ります。

私の得物はメインがメイス、サブが剣です。
敵がアルラウネであれば[属性攻撃]によって
武器に炎を纏わせて戦えば有効でしょうか。
[力溜め]の上で、[2回攻撃][傷口をえぐる]で攻撃していきます。
数が多いので[なぎ払い]で一気に払いのけたりもします。
「全力で行きますよ!」

敵の攻撃に際しては
[見切り]でかわしたり[武器受け]でうけたりします。
耐える状況なら[オーラ防御]【無敵城塞】で耐えます。
ピンチの人は[かばう]で守ったりもします。
「ここは堪えてみせます!」



●刈り取れ、絶叫植物!
 謎の陽気に誘われて、突如として草原に発生したアルラウネの群れ。絶叫に誘われ、幼生のマンドレイクまで呼び出す彼女達は、質は兎も角として数の面では厄介な相手だ。
「アックス&ウィザーズで魔物が出没するのは、珍しいことではありませんが……村に危害が及ぶのは阻止しなければなりませんね」
「確かに……。アルラウネ、いつ見ても可愛くはあるのですけど、刈り取らないと危険ですからね」
 互いに頷き、駆け出して行くメルフローレ・カノン(世界とみんなを守る……かもしれないお助けシスター・f03056)とベルカ・スノードロップ(森に住まう"ようかん"司祭・f10622)の二人。敵は大量に群れているが、個々に退治するこなど、端から考えてはいない。
「全力で行きますよ!」
「一網打尽にしてあげましょう」
 炎の力を纏ったメイスで、十字架の形をした聖なる鈍器で、メルフローレとベルカは、それぞれ敵の群れを薙ぎ払う。アルラウネとマンドレイクの違いなど関係ない。小も大も分け隔てなく、徹底的に刈り取るのみ!
「○%$■□&☆♭*ーー!!」
「&○%☆♭*□$■ーー!!」
 仲間が次々と焼かれ、狩られるのを見て、アルラウネ達は一斉に叫び声を上げながら、二人の方へと向かって来た。が、そうなることは、予測済み。自らの身体をオーラで覆い、メルフローレは両手を広げて敵の前に立ち塞がり。
「ここは堪えてみせます!」
 発動させるは、防御の型。自身は全く動けなくなるが、その代わりにあらゆる攻撃に対し、ほぼ無敵とも呼べる耐性を持つ構え。
「○%$……!?」
「♭*□! ■☆●!?」
 音の爆弾を弾かれたことで、アルラウネ達の間に明らかな動揺が走った。だが、今さら気付いても、もう遅い。
「無駄撃ちはしませんよ? 穿ち抜いてあげます!」
 無敵状態のメルフローレの後ろから、飛び出したのはベルカだった。敵は一ヶ所に固まっているが、それはむしろ好都合。
「――我が夜の血に応え、顕現し、貫き穿て、夜王の槍」
 詠唱と共に呼び出されるは、闇の力を携えた無数の槍。その数、およそ90本。いかにアルラウネ達が数で勝るとはいえ、これを受け切ることは、ほぼ不可能。
「「□&◆%○! ※■◇ーー!!」」
 次に自分達の身に起こることを察したのか、アルラウネ達は一斉に悲鳴を上げて逃げ出した。もっとも、それで逃げられるのであれば、苦労はしない。背を向けて退散しようする相手を後ろから刺すのは気が引けるが、積極的に人間へ害を成す存在である以上、ここで逃がせば後の憂いを残すことに繋がってしまう。
 飛翔する禍々しい魔槍が、高貴な輝きを持ちつつも漆黒の気を纏った聖槍が、そして煌びやかに彩られた宝槍が、次々にアルラウネ達へと殺到した。絶叫はおろか、断末魔の悲鳴さえ上げる暇も与えない。
「……ふぅ。なんとか、片付きましたね」
 額の汗を腕で拭い、ベルカは改めて周囲を見回した。
 全てが終わった後、辺りに残っていたのは串刺しになったアルラウネ達の亡骸のみ。草原に突き刺さる槍の群れは、まるで彼女達の墓標の如く。
「それにしても、彼女達は操られていることが多い気がしますね。普段の敵性は低いんでしょうか?」
「そればかりは、判り兼ねますね。彼女達は魔物……私達とは、異なる価値観を持っていると思った方がよろしいかと……」
 ベルカの呟きに、メルフローレが返す。どちらにせよ、これで全てが終わったわけではない。この不自然な暖かさの原因も含め、必ず黒幕がいるはずだと。
 果たして、そんな二人の予想は正しく、アルラウネ達の散った草原に、なにやら桃色の花弁が漂い始めた。
「これは……!?」
「ただの花弁……と、いうわけではなさそうですね」
 周囲に広がる、妖しくも甘美な花の香り。事件の元凶が姿を現したことを悟り、二人は油断なく身構えた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『春の魔女プリムローズ』

POW   :    舞い踊る桜花の呪文
自身の装備武器を無数の【桜】の花びらに変え、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
SPD   :    伸びて絡む蔓の呪文
【魔法陣から召喚した】【何処までも伸びる】【植物の蔓】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
WIZ   :    甘く惑わす魅了の呪文
【全身】から【魔性の色香】を放ち、【魅了する事】により対象の動きを一時的に封じる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はリアン・ローリエです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●堕ちたる春の魔女
 戦場と化していた草原に、穏やかな春の風が吹く。それに乗って舞い散る桃色の花弁は、しかしこの辺りでは見掛けないもの。
「まったく……随分と、派手にやってくれたわね」
 開口一番、現れた女性が溜息交じりに呟いた。その髪の色は、先の花弁と同じ色。妙にスタイルを強調する衣服を身に纏ってはいるが、手にした杖からは凄まじい魔力が溢れている。
 お前は、いったい何者だ。そんな猟兵達の問いに、女性は薄笑いを浮かべつつ答えた。
「私はプリムローズ。人呼んで、春の魔女よ」
 辛く冷たい冬は終わり、これから先、この地は永遠の春となる。一見して素晴らしい世界に思われるが、しかしプリムローズの口から告げられたのは、なんとも悍ましい偽りの楽園。
「私の支配する世界には、悲しみも痛みも存在しないの。あるのは永遠の春と、それによって与えられる至福だけ。本能のまま叫び、交わり……快楽の虜となって、死ぬまで享楽に耽ることができるのよ」
 それこそが、この辛い大地に生きる人々への救済。そのために必要なのは、人の作りし世界を壊し、花と緑に包まれた楽園を築くこと。
 アルラウネ達に村を襲わせようとしたのも、全てはそこに住まう人々を自然に返し、至福と享楽の世界へ迎え入れるため。何ら悪びれた様子もなく、プリムローズは詭弁を語る。だが、己が理想とする世界を作るために、誰かに犠牲を強いることは、決して正しい行いとは言えない。
 この世界に、まやかしの楽園は必要ない。猟兵達に拒絶され、プリムローズは先程までの態度を一変させて、怒りと侮蔑を込めた口調で叫びながら杖を振るった。
「ふん……やっぱり、低俗な人間どもには、私の理想など解らないみたいね……」
 それならば、お前達も春の魔力で飲み込んで、自分の虜にしてやろう。そう言うが早いか、プリムローズは杖先に魔力を集中させると、猟兵達に攻撃を仕掛けて来た。
サラ・カトレット
確かに…緑が満ち溢れる世界は素敵な物でしょう
けれどそこに犠牲が生まれるなら話は別です
春は心を温かくし、笑顔をもたらすもの
貴女のそれは、人々を堕落させる仮初の希望に過ぎません!

【WIZ】
遠距離から(桜花爛漫)で攻撃を

花弁に【属性攻撃】で(炎)を付与
相手の花びらを燃焼させ、相殺

こっそり数枚の花弁に(雷)と【マヒ攻撃】を付与
杖を持つ手や口に貼り付け、魔力を封じます

攻撃の手が緩んだ瞬間を見計らい接近
至近距離から【全力魔法】で花びらを一気に展開
甘い香り【気絶攻撃】をプレゼントしちゃいます!

攻撃は【見切り】や【オーラ防御】で回避を
自分を【鼓舞】し、色香に惑わされぬ様頬を叩きながらでも必死に抗います


メルフローレ・カノン
春の魔女って、そっちの『春』ですか!(←ツッコミ)
自分勝手に勘違いの楽園を作るとか、
そのためだけにアルラウネに村を襲わせるとか、
許せません。

私の得物はメインがメイス、サブが剣です。
敵が魔法使いなら、接近戦に持ち込みましょう。
絡みつく蔦を切るには剣での[なぎ払い]
敵を叩くにはメイスといった具合に使い分けます。
[力溜め]の上で[2回攻撃][傷口をえぐる]などで攻撃です。
[気絶攻撃]で敵の動きを止めて他の人の支援もします。
「全力で行きますよ!」

敵の攻撃は[見切り]でかわしたり
[オーラ防御]【無敵城塞】で耐えます。
ピンチの人は[かばう]で守りましょう。
「ここは堪えてみせます!」


紅葉・智華
※アドリブ・連携歓迎

永遠なんて存在しない。全てのものは始まって終わる。この繰り返し。――それを理解せず、永遠を求めるようなら、お仕置きが必要でありますね。

【UC:虚構の神脳】で未来演算(見切り4,第六感)した上で、敵の理想は理解できない事を強調して挑発。攻撃を誘引(おびき寄せ1)し、それを【UC:矛反転する見えぬ壁(WIZ)】で防御(盾受け4)、【カウンター1】として高圧電流(属性攻撃1,追跡3)を放つ。
電流で敵が鈍った所を右手の04MVや左手のSirius[K's](鎧無視攻撃10)で【UC:支配者の弾丸,連鎖する支配者の弾丸】を放つ。

「迷わず逝け、駄々っ子。此処はお前の遊び場じゃない」



●偽りの楽園
 己の理想を叶えるために、人々に犠牲を強いるプリムローズ。春の魔女という肩書きとは裏腹に、彼女の行いは欺瞞と偽善に満ちたエゴイズムの塊だ。
「確かに……緑が満ち溢れる世界は素敵な物でしょう。けれど、そこに犠牲が生まれるなら話は別です」
「永遠なんて存在しない。全てのものは始まって終わる。この繰り返し。――それを理解せず、永遠を求めるようなら、お仕置きが必要でありますね」
 犠牲の上に成り立つ、欲望に満ち溢れたまやかしの楽園。それを認めるわけには行かないと、サラ・カトレット(夢見る乙女・f06458)や紅葉・智華(紅眼の射手/妹捜索中・f07893)は、毅然としてプリムローズに立ちはだかるが。
「うふふ……そんなこと言っても、いざ楽園の虜になれば、悩んだり苦しんだりする必要もなくなるわ。永遠に続く享楽の宴……こんなに素晴らしい世界を受け入れないなんて、間違っているのはあなた達の方よ」
 恍惚とした表情を浮かべながら語るプリムローズには、もはや猟兵達の言葉など届かない。お前達も快楽の虜にしてやろうと迫る春の魔女の姿に、メルフローレ・カノン(世界とみんなを守る……かもしれないお助けシスター・f03056)は思わず突っ込んだ。
「春の魔女って、そっちの『春』ですか!」
 同じ春でも、ちょっとエッチでピンク色な方の春である。そんな魔女が作る楽園など、卑猥かつ破廉恥極まるものに違いないので、やってられない。
「全力で行きますよ!」
 感情のままにメイスを握り、メルフローレはプリムローズに殴り掛かった。見掛けによらず、彼女はなかなかの怪力だ。が、対するプリムローズもまた、杖を無数の花弁に変えてメルフローレを迎え撃つ。
「うふふ……さあ、花に抱かれて、永遠のまどろみの中に沈みなさい」
「くっ……こ、こんなことで……」
 舞い散る花弁が纏わり付く度に、メルフローレの身体からメイスを握る力を奪って行く。目の前の視界が歪み、敵の姿が分裂して見え、四方八方からプリムローズの嘲笑が聞こえて来る。
 このままでは拙い。仕方なく、防御の構えを取ろうとしたメルフローレだったが、果たしてその必要はなさそうだった。
「これは……」
 プリムローズが放った花弁に混ざって、別の花弁が飛んで来た。サラの放ったものだ。互いに似た性質を持ったユーベルコードの応酬となるが、その場合は属性の違いが物を言う。
「春は心を温かくし、笑顔をもたらすもの! 貴女のそれは、人々を堕落させる仮初の希望に過ぎません!」
 自身の装備している武器を変化させた花弁を放ちつつ、サラが叫んだ。
 舞い踊る二つの花弁が空中で交錯し、互いに主導権を争ってぶつかり合う。優勢なのは、発火と麻痺の力を持ったサラの花弁。相手が同じ花弁なら、直接的なダメージを与えられる属性の方が、互いに相対した場合は有利となる。
「可愛くない攻撃ね。だったら、これは防げるかしら?」
 花弁を杖に戻し、プリムローズは大地に不可思議な紋様を描いた。瞬間、その中から飛び出した無数の蔦がサラに迫るが、そこはメルフローレがやらせなかった。
「させません! ここは堪えてみせます!」
 全身をオーラで強化した上で、鉄壁防御の構えを取る。全身に蔦が絡み付き、動きを封じられてしまうものの、元より自分も動けない状態なので問題は無く。
「どうしました? まさか、それで終わりではありませんよね?」
 挑発する智華。それほどまでに堕落を崇めるなら、こちらを堕落させてみろ。もっとも、それができればの話だが。そんな彼女の台詞を耳にしては、さすがにプリムローズも黙ってはいない。
「舐められたものね。だったら……この私の魔力、存分に味わってもらおうかしら?」
 全身から放たれる魔性の力。それをひとつに纏め、プリムローズは智華目掛けて解き放つ。が、それらが智華を包み込もうとした瞬間、何故か魔力の奔流は彼女の前で制止して、それ以上先に進むことはなく。
「此処には壁があるでありますよ。見えないと思うなら撃てばいいであります」
「くっ! 小癪な小細工を……!!」
 絶対障壁により魔力を遮られ、思わず歯噛みするプリムローズ。しかし、それだけでは智華の攻撃は終わらない。展開された電脳魔術の壁は、単に防ぐだけでなく、そのままカウンターとなって性質を反転させられるのだ。
「――さて、答え合わせの時間だね?」
 そう、智華が告げると同時に、壁から放たれる高圧電流。予想外の反撃に対応できず、プリムローズは真正面から電流を浴び、全身を痙攣させながら吹き飛んだ。
「……っ! きゃぁぁぁっ!!」
 漆黒の衣から白い煙を立ち昇らせ、プリムローズの身体が大地に沈む。見れば、髪の毛も酷く逆立っており、おまけに顔も煤だらけだ。
「お、おのれ……よくも……」
 未だ電流の痺れが残る身体で、プリムローズは杖で身体を支えながら立ち上がる。しかし、猟兵達の攻撃は終わらない。散々に好き勝手してくれた分は、しっかり返さねば割に合わない。
「春の魔女なら、お花はお好きですよね? それとも……甘い香りは、お嫌いですか?」
 いつの間にか真横に張り付いていたサラが、至近距離から大量の花弁を放ってプリムローズを包み込む。発火能力こそないが、今度の花弁は触れると痺れる危険な属性。案の定、腕や口に付着した花弁のせいで、もはや魔法の力や言葉を紡ぐことさえ叶わなくなり。
「迷わず逝け、駄々っ子。此処はお前の遊び場じゃない」
 朦朧とする意識に辛うじて抗っているプリムローズへ、智華が非情なる重火器の連射を浴びせて行く。
「これで終わりですよ! 自分勝手な理由のために、村を滅ぼすなんて許せません!」
「……うきゅっ!?」
 最後は、後ろに回ったメルフローレが、メイスによる渾身の一撃を敵の頭に炸裂させた。さすがに、これは効いたのか、プリムローズは白目を剥くと、そのまま倒れて動かなくなった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

ベルカ・スノードロップ
イケてないです

快楽や享楽を求めるのは否定しません
でも、快楽を押し付けられる事が、どういう事なのか
その身で、味わって貰いましょう


【鎧砕き】で衣服剥ぎ取っておきましょうか?
【毒使い】【マヒ攻撃】で、動きに制限かけさせて貰います

快楽や享楽を笑顔で肯定する事でUCを発動
■UC
冒頭のイケてないには、性癖に合致しないという意味も含む

召喚した光でプリムローズを
性癖に合致する姿に変化(=ロリ化)させます
普段は表に出さない快楽主義者の面を存分に出して
「望み通り、死ぬまで享楽に耽らせてあげますね」
指責め、舌責めで快楽を与える最中、【吸血】も
途中から【串刺し】にもして、その快楽も与えて
最後は(中に)【零距離射撃】


ドゥルール・ブラッドティアーズ
悲しみも痛みも存在しない、快楽の世界。
なんて素敵な世界なのかしら♪
でも、此処にいる連中は望まないみたいね

要らないなら私が貰ってもイイわよね?
貴女の春、私が独り占めさせてもらうわ!
さあ、愛し合いましょう?

目には目を、魅了には魅了。『愛の想起・妖狐桃源郷』で
20体の妖狐忍と共に、色々な意味で襲いかかるわ!
彼女達の快楽攻撃と精気吸収で動きを封じつつ
私も【誘惑】と【催眠術】で魅了するわ

片思いなんて寂しいです。
プリムローザ様も、私を好きになってください……♪

彼女の唇、肌の温もりを堪能したら
首筋に噛み付き【吸血】しつつ【生命力吸収】

貴女の亡骸(み)も 魂(こころ)も、私のモノ。
永遠に愛し合いましょう……♪



●ピンク色の春
 己が至高とする楽園を作るべく、享楽に耽る春の魔女。その考えを認めずに真っ向から戦う者達の姿を見て、ドゥルール・ブラッドティアーズ(狂愛の吸血姫・f10671)は、なんとも微妙な心境だった。
(「悲しみも痛みも存在しない、快楽の世界。なんて素敵な世界なのかしら♪ でも……此処にいる連中は望まないみたいね」)
 痛みと苦しみしかない世界に生きて来たドゥルールにとって、プリムローズの考えもまた理解はできる。まやかしの楽園に過ぎないとしても、永遠に苦痛の続く世界に比べれば、遥かに素晴らしい世界だろうと。
 だが、それでも、その楽園を築くために犠牲を強いるというのであれば、痛みや苦しみがないというのは嘘になる。ならば、誰も苦しまず、苦しめずに楽園へ辿り着くため、やるべきことは、ただひとつ。
「この人の春、要らないなら私が貰ってもイイわよね?」
 そう言うが早いか、ドゥルールはメイスで殴られ卒倒しているプリムローズを抱き起こし、強引に揺さぶって叩き起こした。おまけに、20体近い数の妖狐忍を引き連れて、その周りを甘い香りで包み込み。
「うぅ……わ、私は……って、あら? ここは……」
 美女だらけな目の前の光景に、抱き起こされたプリムローズは、自分が一足先に楽園へ到達したのではないかと勘違いしていた。もっとも、それはある意味では正しいだろう。プリムローズが目を覚ますや否や、ドゥルールと配下の妖狐忍達は、文字通り色々な意味で春の魔女へと襲い掛かったのだから。
「貴女の春、私が独り占めさせてもらうわ! さあ、愛し合いましょう?」
「えぇっ! ちょ……あ、あなた達、何を……んぅぅぅっ!?」
 もみくちゃにされて、プリムローズは声にならない悲鳴を上げた。慌てて魅了の呪文を紡ぐも、質は兎も角として、数の上ではドゥルールと妖狐忍達の方が圧倒的に上だ。
「あ……ちょ、ちょっと……そんなとこ……あんっ♪」
 この場合、殺到する妖狐忍達の身体が影となって、外からは様子が見えなかったのは幸いだ。
 互いに互いを魅了すべく、胸焼けする程の甘い香りを吐き出す魅了合戦。なんとも危険な展開に、他の猟兵達は唖然として立ち尽くす他になく。
「片思いなんて寂しいです。プリムローズ様も、私を好きになってください……♪」
「あぁっ! そ、そんな……」
 首筋に噛み付かれ、血を啜られたことで、ついにプリムローズが崩れ落ちる。もはや、抵抗することさえ叶わなくなった春の魔女へ、ドゥルールは妖しく指を這わせ。
「貴女の亡骸(み)も 魂(こころ)も、私のモノ。永遠に愛し合いましょう……♪」
 妖狐忍達に囲まれたまま、魔女と共に至高の快楽へと堕ちて行く。

●見せられないよ!!
 草原に漂う甘ったるい香り。プリムローズを中心に妖狐忍達と戯れるドゥルールの姿に、他の猟兵達はかける言葉もない。
 果たして、あれで本当に良いのだろうか。まあ、オブリビオンが倒れれば、村には一応の平穏が訪れることに違いは無いが……。
「……イケてないですね」
 そんな中、堕ちて行くプリムローズの姿を横目に、ベルカ・スノードロップ(享楽を求め続ける"ようかん"司祭・f10622)は一言だけ呟いた。もっとも、彼の場合、別の意味でイケていないということなのだが。
「快楽や享楽を求めるのは否定しません。でも、快楽を押し付けられる事が、どういう事なのか……その身で、味わって貰いましょう」
 そう言うが早いか、ベルカは凄まじい光の奔流を放ち、未だドゥルールと戯れているプリムローズへと直撃させた。
「え……? きゃぁぁぁっ!!」
 衝撃と悲鳴が草原を走る。魔法の反動で、プリムローズの周囲にいた妖狐忍達まで吹っ飛ばされていたが、ベルカは何ら気にも留めず、プリムローズへと近づいて行き。
「望み通り、死ぬまで享楽に耽らせてあげますね」
 そう言って見降ろすベルカの視線の先にいたのは、ピンク色の髪をした一人の少女。服装からして、プリムローズに間違いはないのだが……完全に幼女と見紛う姿になっており、先程まであった大人の色気は欠片もない。
「えぇっ! な、なによ、これ!? どうして、私がこんな姿に……」
 現実を受け入れられず狼狽するプリムローズだったが、そんな彼女に対しても、ベルカは何ら容赦しなかった。
 強引に服を破り捨て、茂みの中に引っ張り込み、果ては猛毒と麻痺で動きを封じて問答無用で襲い掛かる! ドゥルールの戯れも相当なものだったが、これは完全にユーベルコードならぬ放送コードに抵触するような展開だ!
「ちょ、ちょっと……なにやってるんですか、あれ!?」
「うぅ……こ、これ以上は、小さいお子様に見せられませんよぉ……」
 あまりのことに、他の猟兵達も完全にドン引きしながら、茂みから視線を逸らしていた。その間にも、ベルカの容赦ない攻めは続き、プリムローズは翻弄されるまま。
「や、やめなさい! 今の私は、年端も行かない小娘の姿で……きゃぁっ」
「あれ? おかしなことを言いますね。享楽や快楽を求めたのは、あなたの方でしょう? だったら、与えてあげますよ……その代わり、好きにさせてもらいますけどね」
 やがて、地獄のような攻め苦の果てに、プリムローズは茂みの中から放り出されるような形で開放された。既に、魔法の効果は切れて元の姿に戻っていたが……なにやら随分と消耗し、げっそりとした顔で蹲っているだけだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

リアン・ローリエ
【POW】
アドリブや絡みもOKです。

……あれが昔絵本で見た、春の魔女であるならば、
私はプリムローズを必ず倒さなくてはいけません(世界知識1)。

絵本で彼女を知って以来、何度も夢に現れて、
魔法とは縁も所縁も無かった私に、魔法と冒険を教えてくれた人。

【夢見る少女の魔法】、彼女の姿を夢に見る事で習得した、私のユーベルコード。
その力で、彼女の見た目と等しい18歳の姿に変身し、
効果で攻撃力重視の強化をします。
「全力魔法2」の特技を使い、魔女の魔法に対抗します。
その魔法属性は……春(属性攻撃1)。

私が猟兵である理由、私の真の姿は見た目ではありません。
“当代の春の魔女”として、プリムローズ……貴女を倒します。



●失楽園
 猟兵達との戦いで、散々に振り回されたプリムローズ。しかし、それでも彼女は、未だ諦めてはいなかった。まるで、自らの理想とする楽園を作ることが、己の生まれた意味だと言わんばかりに。
「はぁ……はぁ……。ま、まだよ……まだ、終わってないわ……」
 杖を片手に立ち上がるプリムローズだが、明らかに息が切れている。美しい春を司る存在としては、あまりに見苦しい悪足掻きだ。
「……あれが昔絵本で見た、春の魔女であるならば……私はプリムローズを必ず倒さなくてはいけません」
 一瞬、幼き日に自分が読んだ本の存在と重ね合わせ、しかしリアン・ローリエ(春色スパイス・f13278)は、直ぐに首を横へ振って否定した。
 あれは、自分の知っている春の魔女などではない。本当の春の魔女は、絵本で彼女を知って以来、何度も夢に現れた憧れの存在。魔術などとは縁も所縁も無かった自分に、魔法と冒険の素晴らしさを教えてくれた人。
 それに比べて、目の前で這いつくばる女は何だろうか。我儘で自己中、おまけに淫蕩で往生際も悪い。どこからどう見ても、夢の中に現れた春の魔女とは程遠い。
 もう、これ以上は見ていたくなかった。自分の憧れた存在が悪事を働くのも、堕落して行くのも。だからこそ、ここで終わりにする。
「大人の力と、大人の姿、必要なのは今なんです!」
 彼女に憧れ、学んだ魔術。その集大成として、リアンは自らの肉体を、18歳のそれに変化させた。自らの理想とする魔女の姿。それを、最も発揮できる姿へと。
「な、なによ、あなた! それで私に対抗したつもりなのかしら? ……お子様が、生意気に!!」
 もはや、魔術を使う力も殆ど残されていないのか、杖で殴り掛かって来るプリムローズ。それを難なく受け止めると、リアンは凛とした表情で、堕ちたる魔女に言い放つ。
「私が猟兵である理由、私の真の姿は見た目ではありません。“当代の春の魔女”として、プリムローズ……貴女を倒します!」
「な、なんですって! あなたが、春の魔女……!?」
 それは真実か、それともハッタリか。驚愕するプリムローズを余所に、リアンは全身全霊を込めて魔力を紡ぐ。偽りの楽園を造らんとする魔女に対抗すべく、自らの持てる最大限の力を込めて。
「くっ……こ、これは……!!」
 周囲に咲き乱れる花々。小鳥が歌い、暖かい風が吹き抜ければ、小川のせせらぎさえも聞こえてくる。蝶が舞い、陽の光が全てを祝福し、眠っていた動物達が次々に地面の奥から目を覚まし。
「私の魔法……それは、『春』! これが本当の、春を呼ぶ魔法です!」
 リアンの放つ、暖かくも力強い魔力の奔流。それは周囲の景色を春のそれに変えながら、プリムローズの身体を包んで行く。
「うぅ……私にもっと魔力が……力が残ってさえいれば……」
 先程までの戦いで、プリムローズは文字通り、心身ともに力を使い果たしていた。そんな今の彼女には、当然のことながら真の春の力に抗うだけの術もなく。
「私の夢は、ここで終わってしまうの……? あぁ……でも、暖かい……。きっと、これが楽園の光……私の本当に追い求めていたもの……」
 そう、プリムローズが呟いた時、彼女は恍惚とした表情を浮かべながら、光の奔流の中へと消えて行った。
「お休みなさい、プリムローズ……。本当の楽園なんてものは、そう簡単に作れるものではありません」
 欲望に身を任せて享楽に耽ったところで、それは単なる堕落でしかない。そして、真に美しい楽園は、そのような者の存在を決して許さない。
 かつて、どこかの世界にて、過ちを犯した者が楽園を追放された神話のように。春の魔女が追い求めた楽園は、しかし楽園とは最も程遠い場所に繋がっていたのかもしれないと。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 日常 『青空バーベキュー』

POW   :    肉だ!肉をガツガツ食べる!

SPD   :    ジュージュー焼く作業に専念しよう

WIZ   :    野菜を中心にもぐもぐ食べる

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●青空の下で楽しもう!
 春の魔女、プリムローズは倒され、草原には再び平穏な時が戻っていた。
 魔法の効果が切れていないのか、それとも本当に春が来たのか。周囲は未だ暖かな陽射しと風に包まれて、なんとも穏やかな空気が漂っている。
 こんなところで、バーベキューができれば最高だ。そう思って振り返れば、そこに用意されていたのは、山盛りになった肉と野菜。村を守ってくれた感謝の印として、村人が猟兵達に持ってきてくれたものだ。
 折角の好意、無駄にするのは勿体ない。この青空の下、腹いっぱい肉を食べるもよし、色々な野菜を食べるもよし。もしくは、それらを焼く作業に専念してもいいだろう。
 偽りの楽園を打ち砕き、村を守った御褒美に。少しばかり早い春の陽気の下で、存分にバーベキューを楽しもう!
ベルカ・スノードロップ
先の戦闘でやることやったので、お肌がツヤツヤです
なんででしょうね

お肉も野菜も、バランスよく食べます
色々な意味で色々なモノを消耗しましたからね
タンパク質も亜鉛も大事です
――ということで、脂肪分の少ない肩ロースだったり、一緒に食べると亜鉛の吸収率の良くなるピーマンを中心に食べてます
でも、他の食材もバランスよく食べますよ

とはいえ、食べる量はそこまで多くはありません
お酒は嗜む程度です。バーベキューなのでビールか麦酒(エール)ですよね

人間、三大欲求には逆らえないものです
抑圧して暴発させるなら、発散させることのできる契機で
発散しないといけないのです

※もし、他の猟兵で絡みたい人がいるなら、アドリブで


紅葉・智華
※アドリブ・連携・絡み歓迎

肉、食べずにはいられない!(素)

【方針:POW寄りのSPD】

とりあえず、食べるには食べるものの、焼いてもらって食べるだけは思う存分食べる気にはなれない。
そのため、自分で焼いて、おすそ分けしつつ自分の分を確保してガッツリ食べる事とします。

白いご飯とかないかな……
(あるのなら)ごはん何杯でもイケてしまう……流石に食べ過ぎは村に迷惑な気がするし……

ちなみに。サイボーグになってからは消費カロリーも相当だから、相当量食べないと痩せちゃう位だったりする。……いやホント燃費悪過ぎないこの身体?
両眼両腕片脚が機械だけど、何をどうしてどんな素材ならそうなるのやら……?


リアン・ローリエ
【POW……?】
※アドリブOKです
※絡みはNGでお願いします。

待ちに待ったバーベキューですね!、
村人の皆さん、美味しそうな肉と野菜、ありがとうございます!。
バーベキューといえば勿論肉!、美味しく頂きます。

戦う訳ではないので、出来たらで良いのですが、
ライオンライドを使用して、
いつも頑張ってくれているライオンさんに感謝を伝えたいです。
ライオンさんもお肉は食べますか?、美味しいですよ!。

もし村人の皆さんがライオンさんを怖がっていたら、
この子は分別を弁えた良い子で、私の仲間である事を伝えます。
勿論、ライオンさんが間違って暴れ出さないようにも気を付けます。

やっぱり信用第一ですから、危険そうなら諦めます。


サラ・カトレット
ん~…日差しがぽかぽかして気持ちいいです
色々(意味深)ありましたけど、村を守る事が出来て本当に良かったです
村の皆さんに感謝しつつ、目一杯楽しみましょ♪

【WIZ】
焼く係が不足してるなら私もお手伝いします!
調理には少し自信が…え、焼くのが遅い?ごめんなさい…
あ、じゃあ小皿への取り分けや飲み物の分配は任せて下さい!

私はお野菜を頂きますね
玉ねぎにキャベツにアスパラガス…どれも今が旬ですね
焼くと甘味が増してまた美味しいんですよね
バーベキューソースや塩胡椒をかけるのもグッドです
ああん美味しい…♪いっくらでも食べられちゃいます

ふふ、やっぱり春は皆の心を温かくし笑顔にするもの
私の一番好きな季節です♪



●レッツ、焼肉パーティ!
 戦いの終わった草原は、しかし未だ春の陽気が消えることなく残っている。
 これも、春の魔女がもたらした、魔法の残滓か何かだろうか。それとも、魔女と戦っている間に、本当の春が来たのだろうか。
「待ちに待ったバーベキューですね! 村人の皆さん、美味しそうな肉と野菜、ありがとうございます!」
 山のように積まれた肉と野菜に、リアン・ローリエ(春色スパイス・f13278)は村人たちへ深々とお辞儀をして感謝の意を示し。
「ん~……日差しがぽかぽかして気持ちいいです。色々ありましたけど、村を守る事が出来て本当に良かったです」
 どことなく意味深な視線を誰かに向けつつも、サラ・カトレット(夢見る乙女・f06458)もまた、大きく腕を伸ばして肉を焼く気、満々だ。
「肉! 食べずにはいられない!」
「ですね。先の戦闘で、色々と消費しましたし」
 紅葉・智華(紅眼の射手/妹捜索中・f07893)やベルカ・スノードロップ(享楽を求め続ける"ようかん"司祭・f10622)も、目の前に積まれた肉の山が放つ誘惑には、抗うことはできなかった模様。
 平和の戻った草原にて、思う存分に食事を楽しむ。身勝手な魔女の野望から村を守った猟兵達にとって、それこそがなによりの報酬だ。

●青空の下で
 焚き火から漂う香ばしい匂いが、腹を空かせた者達の鼻腔を刺激する。
 山と積まれた肉を手際よく焼いているのは智華だ。皮はこんがり、中はジューシーに焼き上げて行く様は、なかなかどうして、手慣れているようであり。
「あの……もし、よろしければ、お手伝い致しましょうか?」
 たった一人で焼いているのを見かねたサラが思わず声を掛けたが、智華は静かに首を横に振った。
「いえ、大丈夫です。焼いてもらって食べるだけは、思う存分食べる気にはなれないので」
 肉と野菜を焼きながらも、自分は自分で食べている。だから、気にすることはないと言いながら、智華は骨付きの肉をひとつ取って噛り付いた。
「あ、じゃあ、小皿への取り分けや飲み物の分配は任せて下さい!」
 それでも、自分も何もしないのは気が引けるということで、サラは配膳の手伝いを。小皿に乗せるのは肉だけでなく、今の季節が旬な色とりどりの野菜たち。
「玉ねぎにキャベツにアスパラガス……どれも今が旬ですね。焼くと甘味が増して、また美味しいんですよね♪」
 春先に採れる玉ねぎは、皮が薄くて辛みも少ない。アスパラガスは肉厚で、キャベツも柔らかく甘みも強い。そのままでも十分に美味しいのだが、バーベキューソースや塩胡椒をかければ、野菜の味がより引き立つ。
「何事も、バランス良く、ですよね。タンパク質だけでなく、亜鉛も大事です」
 脂身の少ない肉とピーマンを中心に食べることで、ベルカは先の戦いで消耗した色々なものを補給しているようだ。そのままでは苦みが強い野菜でも、肉と一緒に食べることで、お互いに味を引き立て合い、消化を助けることにもなる。
 そんな中、リアンは日頃の労いを込めて、相棒のライオンにも肉を与えていた。
「ライオンさんも、お肉は食べますか? 美味しいですよ!」
 もっとも、与える肉は生のまま。下手に焼いた肉を肉食獣に与えてしまうと、消化不良を起こしたり、栄養が偏ったりしてしまうので。
「うわぁ……。あの大きな猫さん、お肉を生で食べてるよ……」
「うん……。なんだか、ちょっと怖いね……」
 骨を砕きながら肉を食らうライオンの姿が、迫力あり過ぎたのだろうか。食材の追加を持って来た村の子ども達が、少しばかり怯えていた。
「大丈夫ですよ。この子は私の仲間で、とっても良い子ですから」
 このまま怖がらせては申し訳ないと、リアンは子ども達に優しく告げる。草原でアルラウネと戦った際には、このライオンも頑張ってくれたという話も忘れずに。
「そ、そうなんだ! ……ごめんなさい。怖がったりして」
「それに、よく見ると、なんだか可愛いかも! ねぇ、お姉ちゃん。この猫さん、撫でてもいい?」
 危険な獣でないことに安心したのか、途端にリアンとライオンの周りに、村の子ども達が寄って来た。どうも、彼らはライオンのことを巨大な猫だと思っているようだが、この場合はあながち間違いでもあるまい。
「あ~、ライオンさんも、気持ちよさそうですね~」
 喉元を撫でられて目を補足しているライオンを見て、リアンの顔からも思わず笑顔がこぼれる。他の仲間たちも、それぞれにバーベキューを楽しんでいるようだ。
「ああん美味しい……♪ いっくらでも食べられちゃいます」
「ごはん何杯でもイケてしまう……。でも、流石に食べ過ぎは村に迷惑な気がするし……」
 サラも智華も、野菜や米を食べる手が止まらない。こういう場合、少しは遠慮するのが礼儀だと頭では解っているが、やはり本能には逆らえない。
「人間、三大欲求には逆らえないものです。抑圧して暴発させるなら、発散させることのできる契機で、発散しないといけないのです」
 落ち着いた様子で箸を進めるベルカの言葉が、何故か真理を突いている気がした。確かに、折角の好意なのだから、それを無下にするのは無粋というものだ。
「しっかし……いやホント、燃費悪過ぎないこの身体?」
 食べても、食べても、次を求める自分の身体に、智華は自分のことながら呆れ顔。やはり、機械の身体を持っていると、それだけ食費もかかるのだろうか。
「ふふ、やっぱり春は、皆の心を温かくし笑顔にするもの。私の一番好きな季節です♪」
 それでも、人々の笑顔を守るためであれば、戦いの辛さなど安いものだろうと、サラは徐に顔を上げて空を仰ぐ。
 そこに広がっていたのは、どこまでも澄み渡った蒼穹の色。忌むべき過去を振り切って、果てなき未来へと続く色。
 オブリビオンの魔の手から、この素晴らしい景色を守れるのは、猟兵である自分達を置いて他にいない。
 束の間の休息。しかし、それは何物にも代え難い、最高の宝に他ならなかった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月20日
宿敵 『春の魔女プリムローズ』 を撃破!


挿絵イラスト