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アポカリプス・ランページ⑥〜オペレーション・トップG

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●デスファイアむかしばなし
 むかーしむかしのことじゃった。
 あるところにデスファイア・ヴォーテックスという暴れん坊がおったそうじゃ。

 デスファイアは下半身を戦車に改造して、所構わず大暴れ。そんなデスファイアが好んだのが乗り物に乗りながら相手との殴り合いに興じる闘技「ライディングバトル」だったそうじゃ。しかし、ライディングバトルをする相手はいつしかいなくなってしまった。

 そんなとき、海の向こうから男が3人やってきたんじゃ。男たちはデスファイアが住む大陸を植民地呼ばわりして、皮肉を言い合いながらデスファイアに勝負を挑んだそうじゃ。

 デスファイアは言った。

「俺と勝負するなら、当然マシンを持ってきているんだろうな!」

 3人の紳士のうち、キャプテンと呼ばれた男はこういったんじゃ。

「マシンかい? 今から作るよ」

 するとハムスターみたいな雰囲気を持つ男がその言葉にたいそう驚いた。

「嘘だろ!? 今から作るのかよ!?」

 その言葉を聞いた白髪の男は、半笑いでこう言ってのけたのじゃ。

「How hard can it be(別に難しくないだろ)?」

●オープニングテーマは皆さんご想像のとおりです
「こんばんは皆様」

 わけもわからず拍手する猟兵たちの前に、グリモア猟兵のジェイミィ・ブラッディバック(脱サラの傭兵/開発コード[Michael]・f29697)がテレビ番組の司会のごとく現れる。グリモアベースの一角はUDCアースの欧州におけるバラエティ番組の収録スタジオのような様相を呈しており、なぜかジェイミィの隣にはありとあらゆる耐久テストを受けてボロボロになった(しかし未だに自走能力を失っていない)UDCアース日本製のピックアップトラックが飾られている。

「今回皆様に挑戦していただく企画はこちらになります」

 企画って言っちゃったよ、という猟兵のツッコミを意に介すこと無く、ジェイミィは背後のスクリーンを指し示す。そこには「その場でマシンを作ってライディングバトル! 究極のDIYチャレンジ」と書かれていた。

「えー、デスファイア・ヴォーテックスはライディングバトルを挑まれた場合断れないようなんですが、マシンについて何も『持ち込め』と言われてないじゃないですか。そしてですね、彼が根城にしている鋼鉄要塞デスファイアの周辺、結構ジャンクヤードが多いんですよ」

 つまり、ジャンクヤードや他の戦場で拾ってきた残骸を組み合わせてその場でライディングバトル用のマシンを作成、デスファイア・ヴォーテックスと戦うという、リサイクル精神に溢れた企画……もとい作戦である。

「まぁ、なんですか、発明大好き、機械いじり大好きな皆様にとっては非常にチャレンジしがいのある依頼ではないでしょうか。ジャンクヤードから組み上げたマシンでどこまでデスファイアと戦えるのか。私に言わせれば、『How hard can it be(何も難しくないですよね)?』というやつです」

 猟兵たちの一部から「Don't say that!!」という悲鳴が上がるがジェイミィは華麗にスルーした。気がつけばジェイミィの手には紅茶が入ったカップが握られており、「Power is Everything. More is Better.」と書かれた横断幕が背後に掲げられている。即ち、時すでに遅しという状況なのであった。

「昔、車を改造してスペースシャトルを作り、宇宙を目指すという挑戦を試みた英国紳士たちがいました。彼らの挑戦は失敗しましたが、我々もその精神に倣おうではありませんか。よろしくおねがいします」

 かくして、その場でマシンを作ってデスファイア・ヴォーテックスと戦うという無謀極まる企画……もとい作戦は実行に移されたのであった。ポータルに向かう猟兵達の心境は推して知るべしである。


バートレット
※注意 お察しの通りトンチキシナリオです※

 どうも、バートレットです。
 あぁ昔懐かしのイギリスの車番組。企画の体当たり加減は北海道の某化け物ローカル番組と双璧をなすと勝手に思っています。

 Tonight!...もとい、今回はデスファイア・ヴォーテックスとライディングバトルで戦っていただきます。ただし、今回のシナリオではひとつ制限がございます。

 まずは今回のプレイングボーナスをご紹介しましょう。

 ============================= 
 プレイングボーナス……乗り物に乗って戦う。
 ============================= 

 続いて、今回のシナリオにおける制限事項です。

 ●乗り物の持ち込みは禁止。

 ガレオノイドの方は飛空艇形態への変形が禁じられますし、ロボットヘッドの方もキャバリアとの合体は出来ません。もちろん、各種パイロットの方は自分のマシンを持ち込むことが出来ません。

 ではどうやって乗り物に乗れというのかというと、その場でジャンクヤードから作っていただきます。マシンを作るだけの時間は十分に確保されているものとします。拾ってきたジャンクヤードのパーツから、どんなマシンを作るかをプレイングに記載してください。

 現地で作ったものであれば、車に限らず二足歩行のロボットでもホバークラフトでもなんでもOKです。とにかくその場でDIYしましょう。

 OP公開後受付を開始し、受付状況はタグにてお知らせします。可能な限り全員の採用を目指しますが、キャパシティ次第では皆様のプレイングを採用しきれない可能性があること、予めご了承ください。また、その他諸注意はMSページをご確認ください。

 それでは、皆様のPoweeeeeeeeer!!溢れるプレイングをお待ちしております。
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第1章 ボス戦 『デスファイア・ヴォーテックス・ライド』

POW   :    デスファイア・ニトロクラッシュ
【ニトロの爆発力】によりレベル×100km/hで飛翔し、【自身の火力】×【速度】に比例した激突ダメージを与える。
SPD   :    デスファイア・スピードラン
【下半身の戦車】を操縦中、自身と[下半身の戦車]は地形からの激突ダメージを受けず、攻撃時に敵のあらゆる防護を無視する。
WIZ   :    デスファイア・ノンブレーキ
自身が【速度を落とさず走り続けて】いる間、レベルm半径内の対象全てに【高熱の火炎】によるダメージか【心が燃えること】による治癒を与え続ける。

イラスト:V-7

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

イザベラ・ラブレス
なん…ですって…?
いや、よく考えたらこれはキャリアアップの機会ではないかしら?
諺にも「できるかな?じゃねぇよ、やるんだよ」ってのもあるしね!
やってやるわよコノヤロー!

はい、ギリギリ程度の良いM4シャーマンの車体に砲塔の私装着!(デスファイアのイザベラ版みたいな見た目)
操縦系は鉄パイプを延長にしてフットペダルで一括化!
これで砲撃時に停車する必要もないわ!
武装はフェイルノートとスチールバスターね

手抜き?アポヘルじゃ日常茶飯事よ!

戦闘はとにかくヘルファイアの足回りを徹底的に砲撃して転輪の部位破壊を狙っていく
突進は戦闘知識で予測し見切りで回避

敵が行動不能になったらUCで用意した強装弾の一斉射撃で決める


リーヴァルディ・カーライル
…ダークセイヴァー出身の私には荷が重い?大人しくファンタジーしとけ?

…ふっ。私の吸血鬼狩りの業は百八式まである
この程度の企画で狼狽える私では無いわ

UCを発動し「演算、黒炎鎧、魔動鎧、飛翔、魔光、韋駄天、世界知識、掃除、破壊魔、操縦、盗人」の呪詛を付与

機械に関する異●世界知識を●瞬間思考力を駆使する早業で読み込み、
電磁●力を溜めた●誘導弾を乱れ撃ちして残骸から使える部品を●盗み、
無数の残骸や部品を合体させる●破壊工作で●防具改造を施し、
全体を●掃除して完成したキャバリアを●操縦し、
●空中戦機動の●ダッシュで敵の攻撃を避け火炎放射器によるカウンターで迎撃

…あれ?読み込む世界、間違えた?まあ、良いか


アハト・アリスズナンバー
なーに言ってんだあの人は。
まあいいでしょう。何かしらDIYすればいいってなら、そうするだけです。
一から車作るのも猟兵なら出来るんじゃないないですか。知らんけど。

そんな訳で出来ました。
ただ突っ走るだけの二輪マシンです。止め方不明のニトロアクセルですよ。
ブレーキなんてついてねえ。止まったら死ぬマグロ仕様。止めれるもんなら止めてみろ。
こいつで真っ向勝負をぶちかまします。文字通りの正面衝突です。
私は馬上の騎士のように、前面に槍を構えてランスチャージ。アリスオブゲームエンド発動。戦車を壊します。こちらの速度も負けてませんからね。
まあ止めらんないですけど。


佐藤・和鏡子
最低限のシャーシにできるだけ馬力のでかいエンジンや加速用のロケットを付けた究極の直線番長な車体に特大の衝角を付けたいわば有人ミサイルのようなマシンで勝負します。
多少雑な作りでも敵に突っ込むまで持ってくれれば十分ですから。
挑発してデスファイア・ニトロクラッシュを出させるよう仕向け、こちらも真正面から全速力で突っ込む轢殺のユーベルコードで対抗します。
(運転で狙いを付けてフル加速、捨て身の一撃で威力を更に高めます)
死んだ方が負けの究極のチキンレースのスタートですよ。


尾守・夜野
…何でここに来たんだろ俺
既に半ば心は折れてる
禁止にスレイもlostも引っ掛かるし…片方生物だけど
愚痴る相手がおらず死んでる

錆鉄を保たせるのは出来てんだし整備(解体・情報収集)の経験から動く物は作れると思う

冷却性能と頑丈さに重きを置いたロボットを作る
経験生かす為獣型してる

耐火金属で表層を覆い、内側に冷却水を通す隙間を入れ二層構想
動力は水が膨張する勢いを利用
相手の攻撃で馬力が上がる
ま、爆発しねぇよう逃がす工夫はしてるが

中身のない大型演算装置つんで制御・計算は中に入り自力
中のが頭がすっとする気がする

バランス崩しやすい角度でぶつかり引きずり出し
相手の戦車のタイヤにおしつけるという丁寧な2度引きを試みる



●DIYチャレンジ ~How hard can it be?~
「なーに言ってんだあの人は」

 グリモアベースをトンチキ空間にするだけでは飽き足らずトンチキな事を口走って猟兵達を送り出したグリモア猟兵の一連の言動を、アハト・アリスズナンバー(8番目のアリス・f28285)はただ冷徹に一言でばっさりと切って捨てる。

「そして何でここに来たんだろ俺」

 盛大なため息をつくのはダウナー系多重人格者の尾守・夜野(墓守・f05352)。愛馬スレイプニールも愛機「錆鉄」も今回使用不可ということで、愚痴る相手がおらずただ死んだ目で体育座りをしている状態であった。

 そんな2人を余所目に妙にノリノリな他3名。

「よく考えたらこれはキャリアアップの機会ではないかしら? 諺にも『できるかな? じゃねぇよ、やるんだよ』ってのもあるしね! やってやるわよコノヤロー!」

 定期的に頭のネジが飛ぶことに定評のあるイザベラ・ラブレス(デカい銃を持つ女・f30419)は腕を突き上げ、その横でリーヴァルディ・カーライル(ダンピールの黒騎士・f01841)は大いに頷く。

「…ダークセイヴァー出身の私には荷が重い? 大人しくファンタジーしとけ? ……ふっ。私の吸血鬼狩りの業は百八式まである……この程度の企画で狼狽える私では無いわ……!」

 それに、と言葉を切り。

「誰がスーパー戦車にウイルスを撃ち込んだと思う? 他でもないこの私よ!」

 そう、スーパー戦車出現と同時にウイルスを撃ち込んだのは、全ての猟兵が目撃している。ファンタジーしか出来ない吸血鬼ハンターとは年季が違う、と気合十分だ。

「では、戦闘力の高い救急車を作りましょう!」

 佐藤・和鏡子(リトルナース・f12005)も何やら胡乱なことを口走りだした。戦闘力の高い救急車とは救急車と呼べる代物なのだろうか。その答えは当人のみぞ知る。

 そんな3人の気焔万丈っぷりを見て、アハトはふむ、と考えた後に腕組をして顔を上げる。

「まあいいでしょう。何かしらDIYすればいいってなら、そうするだけです。一から車作るのも猟兵なら出来るんじゃないですか。知らんけど」
「え、マジにやんの?」

 夜野が驚いたようにアハトを見上げる。アハトは重々しく首肯し、夜野は盛大にため息を付いた。

◆◆◆

「来やがったな……!」

 ライディングバトルを挑む猟兵達を迎え撃つべく、専用コースで待ち構えるデスファイア。そこに5人の猟兵と5機のマシンがやってくる。果たして、彼らお手製のマシンはデスファイアに通用するのか。

「まずは挨拶代わりの一丁っと!」

 デスファイアが下半身の車体を唸らせ突撃を仕掛けるが、その足回りを狙って迎撃する者がいる。イザベラだ。

「ほう、俺の足を止めに来たか……! 強かな猟兵もいるもんdおいテメェちょっと待て」

 強者の予感にワクワクしたデスファイアだったが、その射手の正体を見ておいおいおいとツッコミを入れる。

「お前完全に俺のパクリじゃねぇか!」
「パクって何が悪い! 特許とか商標取ってるわけでもなし」

 イザベラの姿は完全にデスファイアのそれとほぼ同じであった。M4シャーマンの車体に砲塔として自分自身が車体上部中央から生えている。操縦系は鉄パイプを延長にしてフットペダルで一括化、武器は愛銃フェイルノートとスチールバスターだ。

「くそっ、やりづらいったらありゃしねぇ」

 すると別のマシンが猛然と突っ込んでくる。とはいえその挙動は若干のふらつきが見られていた。デスファイアはニヤリ、と笑う。

「ターゲット変更だ! アイツを……」
「救急車通りまーす!!」
「ごはぁ!!」

 サイレンと金属音と共に吹っ飛ぶデスファイア。その正体は和鏡子の武装救急車だった。ふらふらと動いていたのはフェイク、そうやって注意を引き付けておいて一気に衝突。しかもこの武装救急車、馬力のでかいエンジンや加速用のロケットを付けた究極の直線番長な車体に、特大の衝角を付けたいわば有人ミサイルのようなマシン。救急車であることを辛うじて示すシグナルとサイレンがどこか哀愁すら漂う。

「やるじゃねぇか……キレの有るツッコミは嫌いじゃねぇ……」

 頭を振って再び戦闘態勢に入ろうとしたところで、さらにけたたましいエンジン音。

「では私のツッコミも採点をお願いします」

 飛び込んできたのはアハトの二輪マシン。ニトロシステムに馬力の高いエンジンと、スペックはかなりのものだが致命的な欠陥がある。そう、ブレーキが無い。止まったら死ぬマグロ仕様のマシンの上で無表情に槍を構えてランスチャージするアハトはかなり決まっている。

「運転してるのでお酒飲めません。とっとと倒れてください」
「変なところで交通ルールを遵守してんじゃnごはぁ!!」

 再びの衝撃にデスファイアの脳が揺らされる。当然、アハトのマシンは爆散。アハト自身はくるくると空中を舞って見事な五接地転回法で着地、後は見物だとばかりにどぶろくで一杯やり始めた。

「ここから先は見ごたえたっぷりですからね、酒でも呑みながら観戦させていただきます」
「人の戦いを勝手に酒の肴にするんじゃないわよ」
「全くだ畜生!」
 
 アハトに抗議の声を上げるのはリーヴァルディと夜野。この2人、なんとそれぞれキャバリアを作り上げていた。リーヴァルディは何をどう間違ったのか、クロムキャバリアの知識を脳内にダウンロードして残骸から完全稼働状態のキャバリアを組み上げることに成功。一方の夜野は冷却装置を組み込んで暑さ知らずの獣型キャバリアを組み上げた。もともと壊れやすい愛機「錆鉄」の整備でメカニックの腕は鍛えられており、機体を新造することなどわけはない。動力もなんと水の膨張を活かした推力式と、個性が光る。

「イザベラ、タイミング合わせるわよ! 夜野はトドメを!」
「任せなさい!」
「OKだ!」

 イザベラが強装弾の一斉射撃をデスファイアに浴びせ、上空からリーヴァルディが火炎放射を浴びせてエンジンの熱暴走を誘発。完全に行動が縛られたところに、夜野のマシンが出力と重量をかけて一気に突撃。バランスの崩しやすい確度でぶつかったせいで、デスファイアの身体が戦車から転げ落ちる。

「しまっ……」
「くらえ、スマートにして丁寧な二度轢きを!」

 まだ戦車は動いており、前方に吹っ飛ばされたデスファイアは自分の戦車に轢かれる。夜野が轢き、その後自分のマシンに轢かれる。まさに彼が言った通りのスマートにして丁寧な二度轢きであった。

 かくして、猟兵たちが組み上げた思い思いのマシンはデスファイアを翻弄していく。ライディングバトルは、自由な発想が問われる戦い……猟兵たちにとってはうってつけの戦場であったのが、デスファイアにとっての不幸であった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

菫宮・理緒
アドリブやり過ぎ大歓迎

ジャンクヤードからのチャレンジだね。
これはメカニックとしては負けられないな!

わたしはロールバー仕様のデザートビーグル、作ってみようかな。

パーツはいっぱいあるし、エンジンにはターボとスーパーチャージャー、インタークーラー、
あとEVCもつけて盛り盛りでいっちゃおう。

サスとミッションも砂に強いのにしておくとして、
せっかくだからちょっと跳ねやすいのにしておこうかな。
そのほうが企画的に美味しいよね。

あとこれが大事のNOS。やっぱりこれがないとね!

走りのほうはこれでいいとして、攻撃は……ランチャーよりはマシンガン系がかなー。
どっちにしても射撃は『希』ちゃんにお任せしちゃうけどね!


バルタン・ノーヴェ
諸君、傾注!
バルタンズ、諸君らは実に優れた集団デス。
羅針盤戦争では船を造り、砦を作り、塹壕を完成させマシタ。
レースでは砲台付き装甲列車を建造し、先日は戦闘機の製法を確立しマシタ。
今、ワタシたちに挑戦状が叩きつけられておりマス。
ヴォーテックス一族から。ジェイミィ殿から。ジャンクヤードからマシンを組み上げてみよ、と。
OK、ならば作りマショー! 我輩たちの最大のマシーンを!
飛行船? 空母? 宇宙船? No!
総力を結集して造り上げマショー。機動要塞を!
『バルー!』

そうして出来たのがこちらの500m級軍事ステーション。
バル・スターであります!
ライディングバトル、スタート!
そして開幕レーザー砲ファイアー!


風斬・迅太
一応断っておきますけど、機械いじりなんて生まれて初めてですからね?

コンセプトは「車体同士の体当たりで勝負を決める」
骨組み、装甲、動力伝達、操縦全てにおいて耐久力を念頭に組み上げ、動力は大出力のものを強引に組み込む
足回りは機動性を最大限に出すため8輪(独立駆動にして旋回半径最小)に

さあ、シャドウチェイサーで死角からガンガンぶつかりあいますよ
ハンドルが! ペダルが重くて固い!なら力で強引に動かすまで!(安全装具装備)
ぶつかってぶつかって相手が横転したら轢き潰します!
卑怯? 勝つまで戦るのが猟兵てものでしょう?

こういう戦いも後学のために経験しておくものですね!

(アドリブ歓迎)



●ジャンクパーツで大勝利! 手作りマシンでレディゴー!
 時はジャンクヤードにポータルを抜けた猟兵たちが集まった直後の時点まで遡る。

「諸君、傾注!」

 ジャンクヤードの上で、バルタン・ノーヴェ(雇われバトルサイボーグメイド・f30809)による一大演説が行われている。

「バルタンズ、諸君らは実に優れた集団デス。羅針盤戦争では船を造り、砦を作り、塹壕を完成させマシタ。レースでは砲台付き装甲列車を建造し、先日は戦闘機の製法を確立しマシタ」

 バルタンはここで一度言葉を切り、聴衆として集まったミニ・バルタンズを見回した。バルタンズはバルタンを見上げ、自らの主が放つ次の言葉を待っている。

「今、ワタシたちに挑戦状が叩きつけられておりマス。ヴォーテックス一族から。ジェイミィ殿から。ジャンクヤードからマシンを組み上げてみよ、と」

 バルタンは拳を握りしめ、そして叫ぶ。

「OK、ならば作りマショー! 我輩たちの最大のマシーンを! 飛行船? 空母? 宇宙船? No! 総力を結集して造り上げマショー。機動要塞を!」
「バルー!」「バルルー!!」

 バルタンズ、万雷の拍手と歓声でバルタンの演説を称える。そして、バルタンに混ざって演説を聞いていた菫宮・理緒(バーチャルダイバー・f06437)も、同じく熱烈な拍手をバルタンに送っていた。

「心に染み入る大演説だったよバルタンさん! うんうん、これはグリモア猟兵とデスファイアから叩きつけられた挑戦状、ジャンクヤードからのチャレンジだね。これはメカニックとしては負けられないな!」

 マシンをDIYする。メカニックとしてこれ以上無いほどの挑戦に理緒の闘志も火がついていた。その一方で風斬・迅太(人間の竜騎士・f06135)は大変なところに来てしまった、と冷や汗をかいている。

「こんな依頼に参加した上でなんですが、一応断っておきますけど、機械いじりなんて生まれて初めてですからね……?」

 その両脇をガシッと固めるバルタンと理緒。

「心配しなくていいデスヨー。うちのバルタンズも手伝いマース」
「アドバイスとかちょっとした手伝いくらいならいくらでも頼っていいからさー」
「あっ逃げ場がないやつですねこれ」

 諦めたような表情で、迅太はバルタンと理緒にジャンクヤードへ強制連行されるのであった。

 ◆◆◆

 では、話を再びライディングバトル開戦後の状況に戻そう。

 5人の猟兵のマシンによる攻撃を受けながらも、デスファイアはなんとか態勢を立て直した。まだ自分のマシンは動く、戦える。それを確認した次の瞬間、マシンガンの掃射を受ける。

「ちっ、次から次へと!」

 現れたのはロールバー仕様のデザートビークル。理緒が作ったマシンだ。特徴は砂漠という環境でも十分に走行可能な走破性である。砂に強いトランスミッションとサスペンションに加えて、エンジンにはターボ、スーパーチャージャー、インタークーラー、EVCで出力の強化を図り凄まじい馬力を実現している。

「良いカスタムだ、だが俺のタンクはその上を行く!」
「こっちだってまだ奥の手が残ってるんだから!」

 理緒はサイドブレーキの隣に据え付けられたバルブを緩める。NOSを作動させ、一気に急加速した。弾丸をデスファイアに向けてばら撒きながら自分は急加速して翻弄する。

「ちっ、ナイトロか……! だが射撃もしながらどうしてあそこまでのドラテクを……」

 その答えは、理緒の相棒であるAI「希」だった。理緒が運転に集中し、希が射撃を行う。役割分担ができているからこその技であった。

「ちっ、だがそれだけで俺を倒すには……のわぁっ!?」

 迅太が作り上げた装甲車が横っ腹に体当りする。

「ハンドルが……重い!」

 こちらは頑丈なフレーム構造に剛性の高いパーツを組み合わせて耐久力の高さを実現している。その結果各部パーツの重量が増え、ハンドリングにかなりの力を必要とするようになった。

「なら力で強引に動かすまで!」

 装甲車の8輪が唸りを上げる。デスファイアも負けじとぶつかり返すが、ここまでの損傷が祟ったのか、押し負けて吹っ飛ばされてしまった。

「くそっ……!」
「ハーイ、いい位置デース」

 ぬっ、と影がさす。デスファイアが突然日差しが陰ったことを不審に思い、見上げればそこには直径500mの球体がふよふよと浮いている。

「……なんだアレ」
「500m級軍事ステーション、バル・スターであります!」

 バルタンがミニ・バルタンズを動員するという人海戦術によって作り上げた球形の機動要塞が、デスファイアを、そしてその背後の鋼鉄要塞デスファイアを照準に定めている。

「あー……」

 デスファイアはここに来て半笑いになった。なるほど、確かに乗り物だ。しかもそれだけデカいのを持ってこられたらどうしようもない。

「やれば出来るとは言うがよ……やりすぎじゃねぇか……」

 半笑い気味に放たれた言葉を最後に、バル・スターから放たれた高出力の要塞砲が、鋼鉄要塞デスファイアとデスファイア・ヴォーテックスをまとめてこの世から消失させる。

「地表で撃つには威力が強すぎましたかナ? ……結果オーライデース!」

 自らの生み出した兵器の威力をしばし呆然として眺めるバルタンだったが、ケセラセラ、とばかりに口笛を吹いてごまかすのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年09月14日


挿絵イラスト