アポカリプス・ランページ⑥〜超特急、死闘デスファイア
ヴォーテックス一族のひとり、火炎大王デスファイア・ヴォーテックスは自身の要塞、鋼鉄要塞デスファイアの前で猟兵が来るのを待っていた。自身の敗北など想像できないといった様子である。
正しくレイダーとしか言えない性格に思えた彼であるが、男として抱えている信念もある。それはライディングバトルに対しての思いである。漢を決めると思っているのか、彼はこれに関してはかなり誠実であった。
だからこそ、挑んでくるのが猟兵だとしても絶対に逃げずに向かってくる。
「このオレは、無敵にして最強! だから、猟兵が来ようが、フィールド・オブ・ナインが来ようが、なんならオヤジが来ようが同じ事だ! オレに勝てるヤツなどいる訳ねぇ! 全員焼き殺してやるぜ……このオレ、デスファイアがな!!!!」
高笑いしつつ、自身の下半身となった戦車の唸りを響かせて、デスファイアは猟兵を待つ。
「見てのとおり、デスファイアはライディングバトルを挑むのであれば、極僅かな精鋭と共に乗ってくるよ」
グリモア猟兵クトゥルティア・ドラグノフは、そう伝えつつライディングバトルに関して説明する。
とはいえライディングバトルはシンプルなもの。要は乗り物に乗った上で相手が死ぬまで殴り合うものだ。ある種のチキンレース的なものも含まれ、クラッシュ上等の非常に危険な行為である。
だがデスファイアは漢としてこのレースを断ったりすることはない。
「相手は有力敵、しかも自分の下半身自体が乗り物だからかなり苦戦を強いられると思う。戦車やバイク上での戦闘なんてそうそうないけど……やるしかないからね」
そういいつつクトゥルティアはテレポートを開き、現地につなげた。奴らはレースの開始を今か今かと楽しみにしているように見える。
「クラッシュには気を付けてね……いってらっしゃい!」
そういって、クトゥルティアは猟兵を見送った。
しじる
初めましての方は初めまして、そうでない方はお世話になっております。しじるでございます。
二回目の戦争シナリオはデスファイアとのライディングバトルになります。
下記のプレイングボーナスがありますので、うまく活用しつつ立ち回っていただければと思います。
それでは皆様の素敵なプレイング、お待ちしております!
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プレイングボーナス……乗り物に乗って戦う。
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第1章 ボス戦
『デスファイア・ヴォーテックス・ライド』
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POW : デスファイア・ニトロクラッシュ
【ニトロの爆発力】によりレベル×100km/hで飛翔し、【自身の火力】×【速度】に比例した激突ダメージを与える。
SPD : デスファイア・スピードラン
【下半身の戦車】を操縦中、自身と[下半身の戦車]は地形からの激突ダメージを受けず、攻撃時に敵のあらゆる防護を無視する。
WIZ : デスファイア・ノンブレーキ
自身が【速度を落とさず走り続けて】いる間、レベルm半径内の対象全てに【高熱の火炎】によるダメージか【心が燃えること】による治癒を与え続ける。
イラスト:V-7
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
レパル・リオン
乗り物がない、どうしよう…と困ったあたしの前に氷の船が!
「あっ!チルちゃん!」
「乗る乗るー!」(サムズアップを返す)
チルちゃん(f27327)が操縦する氷の船に乗って、デスファイアと戦うわ!
まずは小手調べよ!マジカル気合をまとう拳で殴り合あっつ!コイツあっつ!!
チルちゃんが冷やしてくれなかったらゲームオーバーだったわ!
だけどあきらめない!敵の必殺技を破れば、大ダメージを与えられるはずよ!そういうもんよ!!
チルちゃん謹製の超冷え冷え氷のバットを怪力でぶん回し、飛んでくるデスファイアをぶっ叩くわ!
これぞ合体必殺技!名付けて【北極怒熊乱舞(ポーラーベアービート)】よ!スマァーッシュ!!!
チル・スケイル
「乗ります?」(氷製魔法通信パネルの中でサムズアップ)
魔法で氷の船を生み出し乗船。乗り物がないというレパルさん(f15574)を乗せ、共にデスファイアに挑みます
敵は恐るべき炎と重量、しかし我々も引く訳にはいきません
氷の魔力を噴射しレパルさんを襲う熱を和らげます
そして敵の足元に魔法陣を生み出し、そこから無数の氷塊弾を浴びせます
埒が明きません、レパルさんの言うように敵の大技を潰しましょう
「レパルさん、これを!」
巨大な鈍器を氷で作り出し、レパルさんに使ってもらいます
凍てつく氷を叩きつけることで、敵の火力と速度の両方を低減させユーベルコードに対策します
デスファイアとライディングバトルする以上、乗り物がなければそもそも戦いの場にすら出られない。その場にあるバイクや戦車でも構わないが不安が残る。
「乗り物がない、どうしよう……」
12という年齢もあり、【レパル・リオン】は自身が乗り物を持っていないことにかなり困っていた。彼女の身長で戦いながら運転できるような乗り物は現場にない。どうしたものかと思っていた時である。
レパルが憧れた猟兵のように、颯爽と現れる氷塊の船。ユーベルコード【氷術・船(アイスシップ)】、それを操るのは美しい青の髪と白の鱗を持つ【チル・スケイル】である。
「乗ります?」
「あっ、チルちゃん! 乗る乗るー!」
氷製魔法通信パネルの中でサムズアップするチルに、同じくサムズアップで返すレパルは早々に乗り込む。これで戦う準備はできた。
「お嬢ちゃん方、準備ができたなら早速やろうぜ。ま、準備をいくらしたところで必要なのは、オレに負けた時のセリフだけだがなぁ!!」
野郎どもと精鋭に声をかけ、デスファイアが一気に走り出す。合わせてチルのアイスシップも走り出す。ライディングバトルの始まりだ。
精鋭の重火器での砲撃はキツと言えばきついが、目下一番の問題はデスファイアの体当たりである。ニトロ爆発による加速からの体当たりなど喰らえば、いくらアイスシップであっても破砕されかねない。
「でもまずは小手調べ! 喰らえあたしの拳、うりゃあああ!!」
寄ってくる精鋭を片っ端から殴り、顎や機体を粉砕する。小さなその体躯とファンシーな恰好から想像できない脳筋行動は、非常に強力で近接精鋭はことごとく大破していく。
かといって寄らない銃撃系の精鋭は、チルの優れた氷魔法により、機体下部に追従してくる魔法陣より飛び出す無数の氷塊弾によりクラッシュを起こされてまともに妨害できずこちらも退場することとなった。だがデスファイアのほうはそうもいかない。
「へいへいへい、クーラーとか気が利いてるじゃねぇか! こんなんじゃオレのハートは凍えねぇよっ!」
「あっつ! コイツあっつ!!」
寄ってくるだけでもアイスシップの一部が溶け出すほどの熱量だが、殴るレパルの負担はそれ以上である。チルの魔法がなければ毛どころかその下の皮膚さえ焼け焦げていただろう。
「おらぁ最初の威勢はどうしたぁ!」
火炎放射器を吹きつけながら、何度も側面に体当たりを仕掛けてくるデスファイア。このままでは埒が明かないどころか先にこちらが消耗しきってしまう。
「くっ、でも諦めないわあたしは! 敵の必殺技を破れば、大ダメージを与えられるはずよ! そういうもんよ!!」
「同感……ですッ!!」
一気に距離を離し、逆にデスファイアの攻撃をしやすいようにする。ここで普通なら乗らずこのまま銃撃で終わらせるのがセオリーだろう。しかしデスファイアは漢である。そんなつまらないことはしない。
「そう来るならあえて乗って、ねじ潰すもんだろぅ! そらいくぜ!!」
ニトロ点火、もはや音さえも置いていくほどの爆発加速を行いながら、真っすぐアイスシップへと突っ込むデスファイア。これを喰らえば一溜りもない。だがそれはデスファイア本人もそうであることは気づいていない。
「レパルさん、これを!」
デスファイアが突っ込んで来るのに合わせて、チルがレパルに何か手渡す。それは氷で作られたモーニングスター。なぜかレパルの使用する魔法のステッキのようなものに似ているが、今は些細な問題だ。
「よっしゃあ! いくわよ!!」
デスファイアがぶつかる直前瞬時に、レパルは一本足打法の体勢を不安定な高機動上でも問題なく行い、そのままフルスイングした。
ユーベルコード【怒熊乱舞(ベアービート)】を乗せて振るわれたそれは、デスファイア自身の加速も合わさり、発生する衝突の威力は想像を絶する。
「な、ゴガッ!?」
「スマァーッシュ!!!」
デスファイアの首ど真ん中にめり込んだモーニングスターはあまりの威力に砕け散り、氷の欠片となって霧散したが、それ以上にデスファイアは後方に数十メートル吹っ飛ぶ。
オブリビオンで無ければ首が千切れ跳んでも全くおかしくなかったが、明らかに首がおかしな方向を向く程度で済んでいる。
「どうだ見たかあたしとチルちゃんの力!!」
「う、ぐぅあが……」
首を戻そうと必死にあがいている内に、レパルとチルはその場を撤退するのであった。
成功
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塩崎・曲人
ヒャッハー!面白そうなことしてるじゃねぇかコラァ!
オレ様も混ぜてもらうぜ、デスファイアさんよぉぉぉ!!
そこらで拾ったバイク(世紀末モヒカン仕様)で登場だ(【切り込み隊長】)
奴らの目の前でパラリラパラリラと蛇行運転とかして挑発してやろう
「ヘイヘイヘイ、オレたちがやりてぇのはおままごと見てぇなツーリングじゃねぇんだろ!タイマンする根性のある奴はかかって来やがれ!」
後はデスファイアと命がけのドツキ合いだ
相手の攻撃を必死こいて躱しつつ(食らったら一発で終わるからな)、
こっちが殴り返すチャンスを伺うぜ
「待ってたぜェ!!この”瞬間(とき)”をよぉ!!」
ライディングバトルは、暴走族関係ならば喜ばれても不思議ではないかもしれない。最も、【塩崎・曲人】は暴走族ではなく、どちらかと言えばチンピラのような猟兵であるが。
「ヒャッハー! 面白そうなことしてるじゃねぇかコラァ! オレ様も混ぜてもらうぜ、デスファイアさんよぉぉぉ!!」
その辺りにあった世紀末モヒカン仕様のど派手なバイクを使い、ユーベルコード【切り込み隊長(トツゲキバカ)】を発動させて有無も言わさず乱入する。
先ほど猟兵に痛手をもらい、首を元に戻したデスファイア。その眼前には曲人が暴走族の鳴らす独特の警笛を鳴らして煽り走行を繰り返している。
「ヘイヘイヘイ、オレたちがやりてぇのはおままごと見てぇなツーリングじゃねぇんだろ! タイマンする根性のある奴はかかって来やがれ!」
「へ、いうじゃねえか! 上等だオラ!!」
漢として、このような挑発をされたら退いてはいけない。デスファイアは勿論乗る。下半身の戦車を操縦し、ニトロで起動開始速度の遅さをカバーしてすぐさま曲人に追いついてくる。
そのまま戦車に搭載した火炎放射器と機銃で曲人をリタイアさせんと一斉射撃を始める。
「避けてばかりじゃ意味ねえぞ、もっと来いや!」
そうデスファイアは煽るが、曲人は下手に被弾するわけにはいかない。バイク自体がその辺にあったもの。猟兵仕様に改造されたものでない以上、まともに当たればそれだけで爆発四散する危険性がある。
だからこそ曲人はチャンスを待った。チンピラに見えた彼は堅実に戦った。だからこそ焦れたデスファイアの隙を突けた。
ニトロを点火させて突っ込んで来るデスファイアに目掛け、曲人がとった行動は反転してデスファイアに突っ込むである。
「なぁ!?」
「待ってたぜェ!! この”瞬間(とき)”をよぉ!!」
まさか当たれば大破間違いない自分の突進目掛けて突っ込んで来るとは思っていなかったデスファイアは、そのまますれ違いざまに鉄パイプを額に叩き込まれた。大きくのけ反って上半身をまたも地面にこすりつけ、デスファイアは摩擦によってダメージを負った。
曲人も曲人で、殴った際の強烈な衝撃は消せず、その後転倒してそこそこのケガを負ってしまうが、上げた戦果に比べれば些細なものである。
「ヒャッハー!! どうだ見たかよ!」
少し痛む肉体に無理を言わせつつも、デスファイアに勝利を叫び、曲人は撤退するのであった。
成功
🔵🔵🔴
イヴェット・アンクタン
いかにも、凶悪そうな、マシンですね。生半可な攻撃では、ダメージなど、望めないでしょう。
ですが必ず穿ちます。ドライブ・バリスタ……出撃です。
まずはライフルを、乱れ撃ちながら並走します。
悪路をも走破するバイクなら、地形を気にせず戦闘可能……攻撃に集中しましょう。
メカニックとして武器改造した、バイクからの援護射撃も使い、とある破壊工作を悟られないよう気を引きます。
仕込みと、周辺地形の情報収集を終えたら、私自身のリミッターを解除……ヘルファイアの前へ躍り出て、バック走行へ移行。
射撃を継続しながら唐突にジャンプし、罠使い特製のトラップで地形を破壊。
速度を落とさせた後、UCによる貫通攻撃を、撃ちこみます。
重装甲重火力、いかにも凶悪な機体が下半身そのものであるデスファイアを見て、【イヴェット・アンクタン】は生半可な攻撃ではダメージは望めないと判断した。
「ですが必ず穿ちます」
小型弩砲への変形機能を持つ大型バイク、補助兵装ドライブ・バリスタのエンジンを点火し、走行する精鋭と倒れたデスファイアに追いつく。
後ろから追ってくる存在に気づいたデスファイアは、即座に起き反転しバック走法を行いながら火炎放射を発射し出す。
「おおっと、新たな客のエントリーなら歓迎の火を付けなきゃなぁ!」
吹きあがる業火に、しばし焼かれながらもイヴェットは前に出て、デスファイアらに並走しつつアサルトライフルを発射。もちろんこれは本命ではない。これでデスファイアの装甲を抜けるわけないことはイヴェット本人が重々理解している。
「なんだその豆鉄砲は? オレをあんまり舐めるんじゃないぜ!」
デスファイアはそれに対して火炎を噴きつつ、銃創を確実に癒していくが、ある程度したところでイヴェットのバイクが急に前に躍り出たかと思えばバック走法に切り替わった。
何か狙ってるのか、それとも突っ込んでくる自分に対してのカウンターか。
「それは先客に散々やられたんだよ! もう喰らわね……なぃ!?」
そのどちらでもない。イヴェットのバイクは宙に浮き、デスファイアを飛び越えていった。イヴェットが飛び越えたことで、彼女のバイクに隠されていた前方の景色が見えるが、そこには轟音を立てて崖から崩落する土石流。
イヴェットは並走している間に地形の情報を収集し、先にある崖の情報を得た。そこで前に出るのに合わせてバイクからダイナマイトを発射起爆。爆発により均衡を砕かれた崖が崩落し、道を塞ぎつつこちらに迫ってきたのだ。
「散々やられたって言いましたが、これはやられましたか?」
土砂回避のために反転したデスファイアに合わせ、イヴェットはユーベルコード【弩穿(スティンガー)】を発動。左掌を向けて、出現した薄橙色の2mある槍弾をすれ違いざまに叩き込む。それはデスファイアの側面を射抜き、履帯に大きなダメージが入ったデスファイアは悲鳴を上げる間もなくクラッシュ、そのまま土石流に呑まれていった。
が、まだ生きているのはグリモア猟兵によって判明している。
イヴェットは負傷したとはいえ十分すぎる成果を上げれたと確信し、後続に任せてその場をバイクで颯爽と去っていった。
成功
🔵🔵🔴
アハト・アリスズナンバー
乗り物……乗り物……
私この間UDCアースで使ってた愛車オシャカにしたばかりでないんですよね。
仕方ないのでこれ使います。キャバリア。
キャバリアも立派な乗り物ではないでしょうか。ダメならその辺のガレージでバイクを作りましょうか。ニトロ満載のモンスターマシンで。
敵は正面衝突での激突がお好みの様子。ならば私もそれに則って戦ってあげましょう。
槍を構えつつランスチャージ。アリスオブゲームエンド発動。
触れた個所からぶっ壊しつつ突き進みます。速度も相まってより深く突き刺さる事でしょう。
さながら馬に乗って駆け巡る騎士ですね。
土石流に呑まれてなお、デスファイアは健在。相当のダメージこそ負っているが、彼の燃え盛る心は鎮火していないようだ。
そんな彼と対峙する【アハト・アリスズナンバー】は少し困っていた。
「私この間UDCアースで使ってた愛車オシャカにしたばかりでないんですよね」
乗り物がなければデスファイアと戦うことはできない。ならばこうするのはどうだろうか。アハトは少ししてオブリビオンキャバリア『イドラ・ゼ』に搭乗して現れる。キャバリアも立派な乗り物であるとデスファイアに告げてみたのだ。
「よくわからんが、乗り物って言うなら乗り物なんだろう! 相手してやるぜ。そんなもんよりオレのほうが強いに決まってるからな!」
好反応で了承し、改めてライディングバトルが始まる。とはいえアハトもデスファイアもやることは同じでシンプル。ただ真正面から激突するのみ。
ユーベルコード【アリスオブゲームエンド(アリスオブゲームエンド)】を発動させつつ、キャバリア用の大型槍を構えて推進剤でかっ飛ぶ。デスファイアも同じくニトロを点火させて爆発加速する。真っ向からの殴り合いである。
「こういうのでいいんだよ、こういうのでなぁ!!」
デスファイアが歓喜の声を上げてぶち当たり、イドラ・ゼの装甲に大きな打撃が入る。が、それに合わせてアハトも突く。突かれればその部位は強度関係なく破壊される。その一合でデスファイアの履帯の片方が完全に破壊され、またも派手にクラッシュするが、手早く予備の履帯を装備して再度突っ込もうとする。
しかしそれを待ってやれる時間は猟兵側にはない。
「チェックメイト。貴方はもう詰んでます」
「ちぃ!!」
寸でのところで回避したため、デスファイアを仕留めることこそできなかったが、左腕を根元から破壊して使用不可能にした。
大きな戦果を挙げ、アハトはそのままテレポートをグリモア猟兵に指示し、その場を去るのであった。
成功
🔵🔵🔴
泉・火華流
『AC』に搭乗して登場【悪路走破・地形耐性・運転・操縦】
行動
「別に速さを競ってる訳じゃないしね…」
デスファイアの後方にスリップストリームでついていき【敵を盾にする・追跡】
『ミニガンやFBC』を指定UCでShark様(機銃&翼下にミサイル)を召喚して攻撃、『FBC』や『Shark様』は自分とは別方向からデスファイアに攻撃
相手の攻撃や急ブレーキで停止などは【野生の勘・第六感・見切り・瞬間思考力】で回避
急ブレーキを回避したら
「そのぐらい…読んでいたわっ!!」
横へ回りこめたら、キャタピラを狙って『ミニガン』で攻撃【制圧射撃・弾幕・範囲攻撃・部位破壊】
「その足じゃ、急な小回りは利かないわよね」
別途の機体との合体・キャバリアへの変形機構、自動走行機能搭載の高速装甲車両である『Attacker Condor』(以降AC)に乗って戦場に現れたのは【泉・火華流】である。
「別に速さを競ってる訳じゃないしね…」
その通り。これは速さではなく心を競い合う戦い。早いほうが有利なだけで、遅くても参加自体には何も問題ない。とはいえACは十分なスピードを出すことは可能である。
「イカスもんに乗ってんじゃねえか。だがオレのほうがイケてるぜ、証明してやる!」
腕が片方無くともまだ自分は負けないと、デスファイアは高らかに笑って走り出す。相変わらず速度は十分すぎるほど早く、スリップストリームを利用して追っているが、置いていかれそうになる火華流。だがそれでもかまわない。もとよりついていくこと自体は目的ではないのだから。
「そうは言っても、これはどうかな!」
ユーベルコード【GadgetSharkTime(ガジェットシャークタイム)】を発動させて、デスファイアに有効な装備に換装したGadgetSharkを召喚する。Shark小型戦闘機隊の隊長機であるこれには現在機銃と翼下にミサイルを搭載している。
これに追加して随伴式 FlyingBeamCannonを展開。その者の声や意思で攻撃可能なビームキャノンと航空機による、別方向からの攻撃で畳みかける。
火華流もガトリング砲で背後より攻撃するため、三方向オールレンジ攻撃をされればいくらデスファイアといえども辛いものがある。
「ちぃ、こういうのは本体潰せばおジャンだよな!」
自身の重量でぶち当たれば、ACほどの装甲車でも破砕できると自信のあるデスファイアは、そのまま急停止を行う。あわよくぶつかってくれれば儲け、そうでなくても反転して轢くつもりであった。
「そのぐらい…読んでいたわっ!!」
しかしそれは火華流の想定内。驚異的な反射神経と野生の勘で、機体に接触するほんの寸前で回避、そのまま履帯へとガトリング砲を放射した。
「その足じゃ、急な小回りは利かないわよね!」
「あめぇぞ嬢ちゃん!!」
小回りは効かなくとも、一回止まればその場回転はできる。履帯に大きなダメージを受け粉砕寸前までいくが、回転によりガトリング砲の銃身に履帯をぶつけて大きく銃身を反らす。本当ならば火炎をそのままお見舞いしようとしたデスファイアだが、肝心の片腕は先ほど失っている。
「前の猟兵には感謝ね。アンタの無敵説って言うのも、もうじき終わりよ!」
銃身を反らされた反動を生かし、火華流はそのまま回転、先ほどデスファイアにされたように、今度は自分がガトリング砲の銃身で、デスファイアの顎を砕き、大きなダメージを追加させるのであった。
成功
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佐藤・和鏡子
私の惨殺のユーベルコードと救急車を組み合わせて動く物は全て破壊、生きている者は皆殺し、のいわば自律型殺戮マシンを作り出してデスファイアに対抗します。
(救急車の強度と重量を生かしてシンプルに突っ込んで壊し、殺します)
ミレナリィドールの私だからこそできる究極の人車一体のドライビングをその身体で味わってくださいね。
こういった戦いが得意なのはあなただけではないんですよ。
ここにある生きているものはデスファイアのみ。他に気を使わなければならない生き物は存在しない。ならば遠慮なく虐殺マシーンになることができる。傷つき死にかけたデスファイアのナースコールを受け取って、現れるのは【佐藤・和鏡子】だ。
「あなたは自分の下半身そのものを戦車にした戦い方をするみたいですが、こういった戦いが得意なのはあなただけではないんですよ」
ユーベルコード【惨殺(キルムーブ)】。発動すれば速く動くものを見つけ次第即座に排除しだす危険すぎる形態。だが今ならば問題ない。持ってきたボロの救急車と合体し、頑強な律型殺戮マシンへと変形する。
ミレナリィドールだからこそできるその戦術に、少しあっ気取られたデスファイアであったが、豪快に笑ってのけた。
「上等! おんなじ戦闘スタイルなら、勝ったほうが真の強者。つまり勝つのはオレだ!」
この状態でも自分は強者と叫び、ニトロを点火して突っ込む。和鏡子もまたサイレンを鳴り響かせて突っ込む。秒も立たずに轟音が鳴って互いに吹っ飛んだ。
装甲自体はデスファイアのほうがかなり分があるようで、救急車のバンパーが大きく凹んだが、暴走状態の和鏡子は止まらない。再度加速し、合体したからこそできる行動を行う。
救急車内部に安置されてあった消防斧を何本か取り出し、サブアーム全てで持ち、分回しながら突っ込む。出来の悪いB級ホラーか何かと思いたくなる行動をしながら来る救急車に、デスファイアは怯まない。
「それだけかオラァ!」
ニトロ再点火、再加速、再衝突。爆音がまた響き渡るが、今度は展開が違った。
完全に救急車のバンパーが潰れたが、そこからサブアームが飛び出し、デスファイアを衝撃で逃げられなくしたのだ。
「ぃ!?」
そこからの決着は速かった。手術台に拘束された患者をバラすように、真っ赤に染まった消防斧が振り下ろされる。何度も、何度も、何度も、何度も何度も何度も。
白い車体は真っ赤に染まり、それでも斧を振り下ろすことをやめない。その斧が止まったのは、デスファイアの亡骸が骸の海に還ってからであった。
車体に刻まれたキルマークが、また一つ増える。
こうしてデスファイアは塵に還り、猟兵の勝利がまた一つ増えたのであった。
成功
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