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大暴走、ポロリもあるの?プロレス大ブーム!!

#キマイラフューチャー

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#キマイラフューチャー


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 今日も今日とて忙しないグリモアベース。その一角で頭を抱えながら猟兵たちに発生した事件を話す人物がいた。彼女はステラ・ハシュマール。今回事件の起きたキマイラフューチャー出身の、れっきとしたキマイラだ。そんな彼女が頭を抱えるこの事件、余程の難事件か、そう思われた次の瞬間飛び出した言葉に、猟兵たちも頭を抱えてしまった。
「【ポロリもあるよ、プロレス大会!!】って何なんだい……なんだいこのへんてこなムーブ……ポロリ目的でしょどう考えても」
 事件の概要はこうであった。キマイラフューチャーにて現れた機関車のような怪人が動画でプロレスという旧人類の文化を広めたらしい。間違いなくオブビリオンだろうが問題はその配信された動画。これを見たキマイラたちが大いに受けてしまい、一部のキマイラが、あたり構わずプロレスを仕掛けまくってるようなのだ。……おもに女子に。要は女子のポロリが見たいだけの変態のようだ。といってもプロレスをやるだけあって、そこそこ実力はあるようだが、猟兵にとっては案山子も同然である。
「オブビリオンをただ倒そうとすると、ムーブの立役者である奴を庇うキマイラたちが出てくる。だからまずこの何とも言えないムーブを終わらせてから倒しに行こう」
 そういうステラの額には、怒りのせいだろうか青い十字が浮かび上がっていた。どうやらそうとう今回の件はストレスに来たらしい。
「僕を抜きにしてこんな面白そうなことを……許さない!」
 訂正、自分もキマイラたちと一緒に混ざりたいだけであった。根は流行に敏感なキマイラであることは変わらないようだ。さっきから罵っていたのは、自分が参加できない怨みからだろうか。ここでステラ咳払いを一つし、気持ちを落ち着かせる。
「コホン……失礼、取り乱したよ。取り敢えず、身内の恥をさらすようで申し訳ないけど、今回の事件解決。皆に頼ませてもらうよ。それじゃあ気を付けて……くれぐれもポロリしないように、よろしくお願いします!」
 そう言って、ステラは猟兵たちに頭を下げるのであった。


しじる
プロレス、懐かしいですね。
コブラツイストとかパイルドライバーとかよく練習して酷い目に会ったの覚えてます。
はいどうも初めまして、そうでない人はこんにちは。
しじると言う者です。
しじるって鳥取県の方言で焼くって意味らしいですね。
初めて知った時、味噌汁吹いてしまいました。
さて今回のシナリオ第一章でできる行動はこちらになります。

POW
プロレスの王道!真っ向勝負!投げるにせよ打撃で押すにせよ、ド派手で大盛り上がり間違いなしだ
SPD
プロレスの華!目にもとまらぬスピード殺法!華麗に宙を舞う空中殺法か、はたまた精密な関節技で仕留めるか
WIZ
既存のプロレスにない「魔法」や「超能力」という概念を持ち込む。新鮮さがスゲーイ!

思いっきりネタシナリオですので、盛大にはっちゃけてもらって構いません。
ギャグを書く者は、ギャグを受ける覚悟のあるモノだ。
覚悟は出来てるか、私は出来てる!!
それでは皆様のプレイングお待ちしております!!
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第1章 冒険 『激突!プロレス大決戦!ポロリもあるの!?』

POW   :    プロレスの王道!真っ向勝負!投げるにせよ打撃で押すにせよ、ド派手で大盛り上がり間違いなしだ

SPD   :    プロレスの華!目にもとまらぬスピード殺法!華麗に宙を舞う空中殺法か、はたまた精密な関節技で仕留めるか

WIZ   :    既存のプロレスにない「魔法」や「超能力」という概念を持ち込む。新鮮さがスゲーイ!

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


キマイラフューチャーの真昼間、街のど真ん中に突如出現したのは巨大なリング。それは通常のリングとは異なる特殊リングであった。トラック数台が並びそうなほどの大きさもさることながら、その耐久力。どんな素材を使ったのか解らないが、どんなことをしても壊れなさそうである……ぶっちゃけると何しても構わないぞと言う事!
 そんなリングの周辺には、既に大勢のギャラリーが集まっており、他にも自宅で鑑賞してる人たちが空中投影モニター越しに映っていた。
「さあさあ皆さまお立合い、今日の試合はひと味違うぞぉのポ~!」
 そんな声で少し離れた実況席には、なんと今回の事件の原因機関車怪人が座っているではないか。隣にも奇妙なスロットマシーンのような怪人が解説席に座っている。高みの見物……ではなく、普通に実況解説として登場しているようで、わけがわからないよ状態である。
「なんとあの猟兵たちが試合に参加してくれるとのことですポ~!解説のスロット怪人、どう思いますポ~」
「ええ、面白い試合が期待できますガチャーン」
 この怪人どもノリノリである。
「それでは出場者でありますポ~!第一試合はこの二人だポ~!!」
草剪・ひかり
懐かしいなんて言わせません!
プロレスは常に現在進行形!

そんなわけで、お色気ラッキースケベ狙いとか気にしない!
タイナマイトボディを揺らしてこの私、プロレスリングM.P.W.C社長の草剪ひかりが登場です!

健康な男子なら誰だって垂涎モノのこのボディで、真っ向からのぶつかり合い、密着戦も受けて立っちゃいます。

愛用の白黒ゼブラ模様のリングコスチュームは、胸元や腰のカットが大胆で、30手前の完熟ボディがムッチムチ!

背中に組み付いてのスリーパーホールドなんて掛けた日には、巨大バストの感触に相手の理性も吹っ飛んじゃうかもね?

さぁ、私と闘ってみたいアナタ……キマイラじゃなくてイェーガーでもドンと来い、ですよ!



「赤コーナー【プロレスリングM.P.W.C現社長】、ワガママダイナマイトボディーが光る!もうじき引退?いぃぃやぁまだまだ現役、若いのには負けない!【絶対女王】【女神の戦斧】、クサナァァァギひかりぃいいいいいいいいいい!!」
 機関車怪人がマイク越しに絶叫すると同時に、赤いコーナーから白い煙幕が上がり、そこから姿を現すのは109(Kカップ) /71/108というスタイルの暴力。ギリギリを攻めた白黒ゼブラ模様のリングコスチュームは胸元や腰のカットを大胆に演出し、30手前の完熟ボディをムチムチと際立たせる。一部前かがみになる男性キマイラも現れたぞ!
「対する青コーナー【筋肉流星群】【猪肉特攻爆弾野郎】前に立つ奴は粉砕する、期待の新星、ブルゥゥゥゥスタァァァ!!」
 同じように機関車怪人が絶叫し、青いコーナーを白煙が多い、そこからリング目掛けて突っ込む影一つ。筋骨隆々イノシシ型のキマイラ、ブルースターだ!彼は自慢げにその雄々しい筋肉を観客に見せつけ、その歓声を浴びる。それが終われば両者相対す。
「さぁ、私と闘ってみたいアナタ……ドンと来い、ですよ!」
「伝説の絶対女王との試合……悔い残らぬようやらせてもらう!」
 どうやらこっちのキマイラはごく真面目なプロレスラーのようである。さあゴングが鳴り響く。試合が始まる。観客のボルテージが跳ね上がる。
 最初に仕掛けたのはブルースター、その肉体を生かしたタックルが炸裂する。対してひかり、迎え撃つようにタックルをガッチリとホールド。ズシンッと鈍い肉のぶつかる音が辺りに響くが、ひかりこれを耐えて硬直。暫く力のせめぎ合いが続き、静寂が包む。
「こりゃブルースター厳しいガチャーン」
「というとどんな感じポ~、スロット怪人」
「女王に力負けしてるガチャーン。ブルースターの音速爆肉タックルを喰らって尚、ああやってせめぎ合いしてる時点で、その凄さがわかるガチャーン。そろそろ絶対女王のサブミッションが牙を……」
「ああああっと!?」
 一瞬の出来事であった、先に強直が解けたのはひかり、あえて脱力状態を作り、突っ込んで来るブルースターを躱し、その背を取った。そしてその腕を首に回してスリーパーホールドを作り出した!
 自身の体重が前へと向かっていたブルースター、自分で自分の首を文字通り閉めてしまった。頸動脈が圧迫され、血圧上昇の異常を検知した身体が血流を止めて、低血圧状態を生み出す。
「ひかりの柔らかそうな身体に包まれながらのスリーパーホールド!羨ましいポ~!でも冗談抜きでいろんな意味で死ねるポー!脱出できるか、出来るか、出来るのか!?あぁぁっとここでタップだぁぁ!!」
 最初に自身の体重が首へ負担になった事もあり、ブルースター落ちる寸前で無念のタップ。
「草彅ひかり、圧倒的絶対女王の力を見せつけたぁぁぁ!!」
 その一声に観客の惜しみない歓声が、草彅ひかりを包み込むのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

空雷・闘真
「プロレス……考えてみれば、初めての体験だな」
そう言って、闘真は両手を左右に広げ、ゆらりと立つ。
「確かプロレスと言うのは……まず相手の技を全て受け切ることから始まるのだろう?」
それは構えではない。構えというのは攻撃や防御といった、戦闘における次の動作を想定したものだ。だが今の闘真はそんなことを一切考えてはいない。ただ己の肉体全てを使って相手の攻撃を受け止め、その痛みを、圧力を、熱量を、ただ味わい、咀嚼する。その為だけの、姿。
「貴様の技がどれほどのものか、確かめさせてもらうぞ」
その顔は、まるで食事を待ち焦がれる子供のようだった。


(長々書きましたが、要するに何もせず相手の攻撃をそのまま受けます)



「さあさあ盛り上がってきたポ~!続いての試合、【空雷・闘真】VSヴァイパー!!」
 紹介BGMと共に互いに登場する空雷・闘真とヴァイパー。名前の通り、ヴァイパーは蛇のキマイラのようだ。
「さあヴァイパーといえば伝家の宝刀コブラツイストですが、一番の切り札はやはり格闘ゲームのような六連続スープレックスですポ~」
「それを喰らって耐えれた奴はいないガチャーンね」
「対する空雷闘真は完全に未知数ポ~、一体どんな戦法で来るポ~?」
「要注意ガチャーン……」
 実況解説の怪人たちが各々の意見を言い出してる中。
「プロレス……考えてみれば、初めての体験だな」
 闘真はボソリと呟き、両手を左右にゆっくりと揚げた。それは構えではないがある意味構え。通常格闘技で最も盛り上がるのはカウンターなどの相手の攻撃を躱してから放つ渾身の一撃炸裂の瞬間。だがプロレスは違う。プロレスは喰らったその瞬間が既にエンターテインメント。一瞬一瞬が輝くシーンになる。故にあえて喰らう。その隙だらけの姿勢はプロレスでは立派な構えであった。
「確かプロレスと言うのは……まず相手の技を全て受け切ることから始まるのだろう?」
「言ってくれるな……その言葉は全部喰らってから言え、ウシャァァァ!!」
 そこからヴァイパーの猛攻が始まった。キックから始まり掌底、サブミッション、投げ、さらにはコブラツイスト、所謂あばら折りまで炸裂する。しかし闘真にそれは通じない。どれだけの猛攻を受けてもビクリともしない。しかし反撃にも出なかった。それはまだ相手が全ての業を出していないと知っていたから。数分にわたる試合、その終盤についにそれが牙を抜く。
「はぁはぁ……ならこれで終わりシャァラアアアアアアアア!!」
「おお、遂に出たポー!!」
「切り札、虎の子、六連発スープレックスだガチャーン!!」
 闘真の真後ろに回り込み、腕をつかんで思いっきり反る。そのままその後頭部をリングに叩き付け、蛇のばねを生かしてさらに叩き付ける!
「はい一回、もう一回、さらに一回、もういっちょ、まだ続く、決まったぁアアアアアアアアアアア!!」
 最後の一回が決まり、そのままピンフォール。カウントが鳴り響き、それが10になれば試合が終わり、ゴングが響く!しかし喰らった闘真はやはりびくともしていなかった。一方的過ぎて観客はむーといった声を上げてるが、戦ったヴァイパー本人は青い顔をしていた。
「彼が正しくプロレスのルールを知っていれば、負けていたのは私だろう。これを気にプロレス業界に来てくれれば、ビックスターになれると思うのだが……」
 後日、戦ったヴァイパーは、そう惜しそうに語ったそうだ。

失敗 🔴​🔴​🔴​

トゥリース・リグル
とりあえず高いSPDを利用して空中殺法で攻めてみます。
持ち前の敏捷、スライディング、ロープやスカイステッパーを利用してリング中を縦横無尽に駆けまわり、隙を見て蹴りを叩きこみますよ。
もし実力差があまりにも明確だと判断したら、プロレスであまりにも一方的なのもマズかろうと思うので、盛り上げる為に深刻なダメージを食らわない程度の紙一重は演出してみせますよ。
僕みたいな身体で需要があるかどうかは知りませんが、お色気系のハプニングに見舞われるならそれはそれで、という感じです(当人その辺の自覚は薄い)。

(…こういうのが需要が、あるんですかね?)(自身のハプニング(意味深)中に心の中で)



「続きまして第三試合、【トゥリース・リグル】VSタイタニアー!!」
 そろそろ機関車怪人の喉が心配になってくるほど絶叫が響き、第三試合が幕を開ける。各コーナーから姿を現すリグルと蝶のキマイラタイタニアー。蝶といっても男のようだ。
「スピード合戦になりそうだポ~」
「タイタニアーは空中殺法が得意ガチャーンが、リグルも同じ空中戦を挑むガチャーンか?」
 実況解説をよそに、試合のゴングが盛大に鳴り響く。それと同時だ。本当に奇跡に近いほど同時にリグルとタイタニアーは宙へと飛び出し、互いのキックが炸裂した。おおっといきなりの空中戦!と機関車怪人が声を張る中、リグルは先程の一撃で察してしまった。これは本気でやったら一瞬でケリがついてしまうと。
 プロレスで瞬殺が許されるのは絶対的な強さが知られてる存在や、ヒールとアイドル系戦などのごく一部のみ。それ以外では塩試合と呼ばれ非常に観客のうけが悪くなる。それを知ってたリグルはあえて手加減することで、試合を盛りあげて見せた。空中に咲き乱れる蹴りの華。リグルもタイタニアーも蹴りを主体とした行動をするためか、非常に見栄えが良い。美しい(片方疑問系)脚から放たれる乱舞の応酬は、見るモノを惹き付けて離さない。しかし美しいモノには終わりが来る。
 ゴングが鳴るギリギリ、遂に終止符がうたれた。リグルの弧を完璧に描いた延髄切りが、タイタニアーを捕えたのだ。直撃をもらい、鞭を打ったような乾いた音と同時に、タイタニアーが膝から崩れ落ちた。
「きいぃまったぁああ!見事美しい……実に美しい延髄切り!」
「う、美しい……もう何も言う事なしガチャーン……」
 その素晴らしい試合を見て、ヴォルテージの上がらない客がいるだろうか。いやいない。この試合を見せてくれたリグルへと、惜しみない拍手が送られるのであった。
 当のリグル、実は心の中でこんなことを考えていた。
(…需要が、あるんですかね?)
 自分の躰で、ハプニング意味深が起こっても、需要があるのかと……。もしこれが口に漏れていたら、大半のキマイラは叫んだだろう。【あるに決まってるだろう】と。

成功 🔵​🔵​🔴​

神羅・アマミ
「何故貴様らがポロリさせられないと思った?」
女子相手にセクハラ目的でプロレスごっこを仕掛けるという風潮はいただけんのう。コンプライアンスに固められたシビライゼーションっちゅうもんを見せちゃるんじゃよー。技名っぽい!
というわけで「女子の中にも出鱈目に強い奴はいる」ということを証明するべく脳筋で自らプロレスに挑むんじゃぜ?
男子とがっぷり四つに組んだりして「ほーれほれ貴様の大事なモノがポロリしてしまうぞー?」等相手にも放送コードギリギリの線を攻め危機感を煽ればブームも冷めるじゃろ…

あアマミちゃんは見た目貧弱な体躯すぎるので(ポロリしても嬉しくなさそうな女も世の中にいるんだ…)と思ってくれてもいいです



「何故貴様らがポロリさせられないと思った?」
 第四試合開始早々、【神羅・アマミ】が口にした言葉がそれであった。瞬間会場全体からえっと声が上がる。
「女子相手にセクハラ目的でプロレスごっこを仕掛けるという風潮はいただけんのう」
 この言葉にドキリとしたのが今回の対戦相手、豚のキマイラ、アンラッキーピンク。文字通りそう言うの目的でプロレスやってるという残念な奴だ。
「コンプライアンスに固められたシビライゼーションっちゅうもんを見せちゃるんじゃよー」
 若干技名っぽいと思いながらもそのまま戦闘。見た目に騙されてはいけません。この11歳の幼女はえげつないです。のじゃのじゃロリロリから繰り出されるは強烈なラリアット。それはまるで時速100キロで突っ込むダンプカーの如し。まさかそんな威力がいくら猟兵とはいえ、こんな幼い娘にあるとは思ってなかったアンラッキーピンク。もろに腹部に喰らって蹲ってしまった。その隙であった。その隙を曝したのがいけなかった。
「ほーれほれ貴様の大事なモノがポロリしてしまうぞー?」
「アッーー!?それはだめぇ!!」
 なんとパンツを掴み、引き下げようとしてるではないか。こんなものされる側は溜まったものではない。必死に、それこそ涙目になりながら上げようとするが、それがいけなかった。
 ビリッと嫌な音がリングに響き、それ以上はダメ!ここからはR指定だ!
「もうお婿にいけない……」
 嬉しくない放送事故となったが、これにてアンラッキーピンク戦意喪失。アマミの勝利となった。
 余談であるがこの試合が原因で、後々のじゃロリ幼女に虐めてほしいブームが一部キマイラ男性の間で流行になることは、この時は誰も知らない。

成功 🔵​🔵​🔴​

アルテミス・カリスト
「怪人の企みとあっては、正義の騎士として見過ごすことはできません!
プロレスは初めてですが、見よう見まねで真っ向勝負です!」

騎士の修練で身につけた投げ技と打撃技で相手と戦います。

「騎士が剣でしか戦えないと思ったら大間違いです!
剣が使えない場合に備えて
格闘技や打撃技、投げ技などは一通り使えるのです!
これぞ、騎士流プロレス!」

ですが、私は自分の不幸体質と【騎士の責務】の存在を忘れていました。

「きゃっ、きゃああっ!」

戦いの最中、ピンチ(ポロリ的な意味で)に陥ってしまいます。

「いやぁっ、見ないでくださいっ!」

ピンチになったことで【騎士の責務】によりパワーアップした一撃をたたきこみます。



「怪人の企みとあっては、正義の騎士として見過ごすことはできません!プロレスは初めてですが、見よう見まねで真っ向勝負です!」
 いろんな意味で御見苦しい展開になった第四試合が終わり、第五試合。対戦者は王道女騎士聖職者【アルテミス・カリスト】と幸せパンチマン。この幸せパンチマン、こいつもそういうもの狙いでプロレスやってます。懲りないね、変態の性だね。
 そんなこんなで始まった第五試合。序盤、剣が無いと戦えないと思われたカリスト、なんとむしろペースを掴み果敢に攻め立てる。
「騎士が剣でしか戦えないと思ったら大間違いです!剣が使えない場合に備えて格闘技や打撃技、投げ技などは一通り使えるのです!」
 その言葉に嘘偽り無し、攻撃は幸せパンチマンを追い詰め、リングの端へと追いやっていく。
「しっかりしろパンチマン、私達の希望はお前の両肩に乗ってるんだポー!!」
 おい実況、真面目にやれ。そして捨てちまえそんな希望。そう言わんばかりに猛攻を仕掛けていくカリスト。しかし解説のスロット怪人、この時意外と冷静。慌てる機関車怪人とは違って真面目に解説するのか。
「女騎士といえば【くっころ】、【くっころ】といえばピンチ。ピンチのないワンサイドゲームはプロレスではご法度!!」
 そう言った直後であった、幸せパンチマンの指がカリストのコスチュームの紐に引っかかったのは。そのまま倒れた幸せパンチマン。紐も一緒にほどけていき、ハラリ、きれいなピンク色。
「きゃっ、きゃああっ!」
「キタアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!」
 この時ほど会場の男どもが同時に叫んだときはないだろう。見えたのはほんの一瞬、刹那の間。だがこいつらは見落とさない。バッチリシャッターでとらえていた。有難いだの、家宝にしますなどの声があちこちから上がる。有難がるな、そんなもの家宝にするなと女性陣の冷たい視線も何のその。これで元気いっぱいになれるものもいるんです。いろんな意味で。
「いやぁっ、見ないでくださいっ!」
刹那、カリスト羞恥の掌底。それはまるで石鎚。流れるように入った腰とスナップの効いたそれは、幸せパンチマンの体を宙へと飛ばし場外へ。ユーベルコード【騎士の責務】が発動したのだ。
 試合には勝った、幸せパンチマンは完全に、名前の通り幸せパンチに倒れた。観客は盛り上がった。それはもう今まで類を見ないほど。
 だがカリストは、自分の大切な何かを失った気がするのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

明石・真多子
保護色能力で体の表面をハイレグ風リングコスチュームに変化させるよ。
自慢のコスチュームで骨抜きにしちゃおう!

海底から這い上がるニューエイジ登場!
腕が触手と合わせて6本もある前代未聞のタコキマイラだ!
悪魔超人、いや魚人(デビルフィッシュ)アシュラマンと呼ぶべきか!?

まずはタコ殴りのガチンコファイト!隙を懐に潜る!
相手を持ち上げ、これはアシュラバスターだ!
着地と共に大きな胸の軟体ボディが暴れまわる!

ボロボロになった相手にフィニッシュホールドの姿勢を取ったぞ!
回り込んで、密着する!
あの姿勢は卍固め、またの名をオクトパスホールドだぁ!
タコの本領発揮、これは抜けられない!



とっても美味しい第六試合が終わり、それこそ観客のテンションは灼熱と絶対零度。主に男子と女子が。盛り上がる会場に突入する第七試合。保護色能力で体の表面をハイレグ風リングコスチュームに変化させた【明石・真多子】と対峙するのは、オットセイのキマイラおっとちゃん(男性です)。
「海底からこんにちは、期待のニューエイジ!腕触手合わせて六本、タコのキマイラ。明石真多子ぉぉぉぉ!!」
「これはサブミッション怖いガチャーンね」
 真面目に実況解説に戻った怪人二人組。タコ特有の軟体行動は確かに人サイズとなると恐ろしい。それをまじまじと、体に叩き込まれることになるおっとちゃん。
 ゴングと同時に仕掛けたのはおっとちゃん。体重を生かしたドロップキックが明石に迫る……しかしそれは届かない。伸びる触手が叩き落とすかのように、空中のおっとちゃんの脇腹に痛烈な一撃を放つ。それはワニの尻尾の様に、巻き付くように撃ち込まれ、衝撃が逃げない。余りの威力におっとちゃんがゴムボールのようにバウンドし、その無謀な腹部を曝す。そうなったらお手上げだ。タコだけにタコ殴り。計六本の腕から繰り出される怒涛のラッシュは、さながらガトリング砲。おいおいこれは何時からK1グランプリになったんだと錯覚するほど。しかしそれで終わらない。地に付いたおっとちゃんへとトドメとばかりに体を絡ませ、見事なバスターを決めた!
「たゆゆん揺れるお胸が眼福ポーー!!」
 実況が実況放棄してるがそれはさておき、見事決まったバスター。おっとちゃんついにグロッキー状態に、そこへ決まるフィニッシュホールド。触手を生かした卍固め、ならぬオクトパスホールド。これはどんな人間でも、人間である以上抜け出せない。
 カウント10、明石文句なしの勝利に会場が歓喜に沸いた。

成功 🔵​🔵​🔴​

一郷・亞衿
宇宙を想起させるボディスーツ風の衣装を身に纏い参戦!サージカルマスクで顔を隠しているので分類としてはルチャドーラだ!(暴言)

「ふふふ、宇宙の神秘をお見せしようっ!」
ルチャレスラー特有の空中殺法で翻弄しつつ(コルバタ投げとか)、その素早い動きでリング上にミステリーサークルを描いた後、『アイアン・スカイ』を使用!
アダムスキー型UFOを呼び出すと同時に<ダッシュ>。トップロープへ飛び乗り、ロープの反動を利用した変形プランチャを場外へ放ちながらリング上から逃げます。
あとはもうUFOの好きにして貰おう。ビームで焼き払ったりアブダクションしてキャトって貰ってもあたしは一向に構わない(他の人がいなければ)。



「それじゃあさらに元気出して第八試合、行くだポー!」
 実況機関車怪人の声で、再度観客の声が上がる。プロレスは今だ人気のようだが、その人気のシフトが徐々にプロレスそのものではなく、プロレスをする猟兵がカッコいいブームへと変わりつつあった。そんな中始まった第五試合。対戦者は【一郷・亞衿】とウサギキマイラのラビットマスク。ラビットマスクが野を駆けるウサギを想起させるコスチュームなのに対して、亞衿のコスチュームは宇宙を想起させるボディスーツ風。さらにお互いマスク。気分はルチャドールとルチャドーラ。
 さあそして鳴りだすゴングの鐘。大胆な空中殺法を繰り出すのは亞衿。コルバタ投げから始まり、機敏に動き大胆華麗に攻め立てる。
「ふふふ、宇宙の神秘をお見せしようっ!」
 そう宣告すれば発動させるユーベルコード【アイアン・スカイ】。
「ベントラー・ベントラー・スペースピープル……」
 独特の詠唱とともに現れるのはアダムスキー型UFO。それを見て観客たちは大盛り上がりだ。あれはなんだ、鳥か、飛行機か?いやUFOだ!それに見とれてしまったラビットマスク目掛けて、ロープの反動を生かした変形プランチャが顎へと炸裂……することはなく、場外へとすっ飛んでいく。これにはさらに呆気取られたラビットマスク。しかしそれがいけなかった。何故かリングから遠ざかって行く亞衿を見ていると、なんとUFOから光が降り注ぎ、ラビットマスクを宙へと浮かべて……。
「あーー!ラビットマスクがキャトられたぁ!」
 観客の誰かの叫び声で、全員の視線がそっちに向く。皆呼び出されたUFOに興味が言ってプロレスどころではない。ブームは完全にUFOブームに乗っ取られ、機関車怪人たちを庇う者はいなくなってしまった。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『スロットマシン怪人』

POW   :    プレジャー・プリーズ
自身の【刹那的な楽しみ】の為に敢えて不利な行動をすると、身体能力が増大する。
SPD   :    スリーセブン・スラッシャー
【頭部のスロットをフル回転しての連続攻撃】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
WIZ   :    ロスト・ロケット
自身の装備武器に【遺失技術製のロケットエンジン】を搭載し、破壊力を増加する。

イラスト:風馳カイ

👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


あれほどいた観客も、UFO騒動に掻っ攫われて誰もいない。ブームは完全になくなり、守るモノが無くなった怪人たち。ついにその本性を現した。
「やれやれ……もうちょっと続いていれば、そのまま集団自殺へ持ち込めたのにガチャーン」
 恐ろしいことをいうスロット怪人、それに対して何故か驚きそして声を上げない機関車怪人。どうやら機関車怪人のほうは完全に当初の目的を忘れて楽しんでたようだ。
「おめーが発案したから乗ったガチャーン、忘れてどうするガチャーン!てかなんで声出さないガチャーン」
 そうまくしたてるスロット怪人に、機関車怪人は紙に文字を書き、それを手渡した。
「何々……『叫び過ぎて声が出ません、回復するまで猟兵相手頑張ってポー』……やったろうじゃないガチャーン!!」
 叫ぶと同時に笛のようなものを取り出したスロット怪人。すると同じようなスロット怪人が大量に現れた。どうやらこのスロット怪人、もともとスロット怪人という群体の一人だったようだ。
「ガチャーン!!トゥルルルルル~チリリリリリン!!みたいなスリルを味わってくたばっていけガチャーン!!」
 恐ろしい本性を露わにしたスロット怪人たちとの戦いが、今幕を開けた。さあプロレスファイト、スペシャルマッチ開始だ!
神羅・アマミ
「ついに正体を現したようじゃなこの腐れ外道が~!プロレスだからと手加減して付き合ってやっていたが、今度は情け無用のガチじゃぜー!?」
エンタメのショービズ要素は一切の偽装だったことに珍しく怒り心頭のアマミ、全力を解放しつつ自称盾キャラらしく(?)敵陣に特攻をかけ一網打尽を狙います。
敢えて四方を敵に囲わせ自らを爆心地に「グラウンドクラッシャー」を発動、地形を悪化させスロット怪人の自重と共に足を取り大幅に機動力を削ぐことで他者の援護にもなれば(本人はそんなこと露程にも考えていない)。

プレイングがきちんと成功したら決め台詞
「見よ!この一方的な大虐殺!プロレスなくしてドラマは生まれないんじゃよー!!」



エンタメのショービズ要素は一切の偽装だったことに怒り心頭、その思い爆発するのは【神羅・アマミ】である。
「ついに正体を現したようじゃなこの腐れ外道が~!プロレスだからと手加減して付き合ってやっていたが、今度は情け無用のガチじゃぜー!?」
 怒りの咆哮と共に、彼女は敵陣、スロットマシーン怪人たちの密集地へと果敢に突っ込む。むろんそれを黙ってみてる怪人たちではない。囲んで叩いてしまえと彼女を取り囲むように陣形を展開していく。解説をするだけあって賢いようだが、これが悪手となってしまった。
「それぶったたけー……ぇ、ガチャーン!?」
 それはユーベルコード【グラウンドクラッシャー】による爆発。強烈な重量の衝撃が発生し、神羅を中心に巨大なクレータを産み落とす。今の今までの攻撃が蓄積してたのか、リングについに破損が起こった。当然それに巻き込まれたスロットマシーン怪人たちはタダで済まない。何十体かが炎と煙を噴き上げ、大量のコインらしきものを吐きながら撃沈していった。
「おのれぇ……足場まで滅茶苦茶にしやがったガチャーン」
 スロットマシーン怪人が呟くように、今の一撃でリングが変形し、足場は劣悪な状態へと変貌していた。こうなってしまえば回避は困難。神羅は狙ってこれをしたようではないが、結果として大きく猟師たちを支援する形となった。
「見よ!この一方的な大虐殺!プロレスなくしてドラマは生まれないんじゃよー!!」
 そう叫ぶ彼女は、それはもう、幼女とは思えないほど、お怒りだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

アルテミス・カリスト
「くっ、さっきはよくも恥ずかしい目に会わせてくれましたねっ!」(涙目)

敵の親玉が出てきたならちょうどいいです!
さっきの恨みを晴れさせていただきましょうっ!

改めて騎士流プロレスの技を受けてくださいっ!

「とはいえ、また恥ずかしい目に会わされそうな予感がします……」

ここは敵の動きを警戒して、【無敵城塞】で無敵モードになって、
スロット怪人の攻撃を受けきってみせましょう!

「って、ああっ、このモードの時には動けないことを忘れていましたっ?!」

スロット怪人の前で棒立ちになってしまい……

「やっ、コスチュームを攻撃するのは反則ですっ!
きゃ、きゃああっ!」

結局、ピンチ(女騎士的な意味で)に陥るのでした。



続いて突入するのは先程恥ずかしい思いをしてしまった【アルテミス・カリスト】。さっきの怨みを晴らすべく、スロットマシーン怪人たちを蹴散らそうと迫る。
 しかしふと一瞬アルテミスの脳内を走る電光。それは直感や天啓にも似た何かであり、嫌な汗がその美しい柔肌をつたう。
「また恥ずかしい目に会わされそうな予感がします……」
 その直感は、皮肉な形で当たることになるとは、この時誰も思わなかった。スロットマシーン怪人の攻撃を警戒しつつ、その攻撃、全身で受けきってやろうとユーベルコード【無敵城塞】を発動。完全な無敵となり、どんな攻撃も寄せ付けない身体となった。しかしこのユーベルコード致命的な弱点があり……
「って、ああっ、このモードの時には動けないことを忘れていましたっ?!」
 スロットマシーン怪人たちの大軍団の中で棒立ち、ユーベルコードの効果を知らないスロットマシーン怪人たちにとってこれは大きなチャンスにしか見えない。
「一斉に殴りかかれガチャーン!!」
 足のとれたバッタに群がるアリの軍勢の様に、ワラワラとスロットマシーン怪人たちが近づいては無敵の躰に猛攻を仕掛けていく。無論【無敵城塞】の効果で傷一つアルテミスには付けられないが、着ているコスチュームは別だ。それはもうみるみるうちにもみくちゃズタズタに変えられてゆき……。
「やっ、コスチュームを攻撃するのは反則ですっ!きゃ、きゃああっ!」
 青少年の何かが危なくなる美的な身体を盛大に晒すことになってしまった。しかしスロットマシーン怪人たちが群がってるおかげで、見ているのは他の猟兵たちと怪人たちのみなのは救いか。
 結局女騎士のお約束を喰らってしまった訳だが、結果的に言えばスロットマシーン怪人たちの視界が一点に集中したわけで、猟兵からすれば攻め込みやすい状況を生み出してくれたことは間違いないだろう。
 だからアルテミスよ、羞恥に負けず強く生きるのだ!

成功 🔵​🔵​🔴​

一郷・亞衿
「うるっさい! 思いのほかうるさいなこのスロット!」
じゃらじゃら音とを立てるスロットマシン怪人を耳を塞いで睨みつけつつ、『アウトレイジ・ビヨンド』を使用。呪われた位牌からヤクザの霊(一~三体)を召喚します。
「『凶暴な男、ここに眠る──』……金無し、先無し、怖いもの無し!」

『ンダッテメーコラーッ!ダレニコトワリイレテココデショウバイシテンダアァーーン!?』
召喚したヤクザの霊にヤクザスラングを交えた<恫喝>をして貰いつつ、<呪詛>の塊である【長ドス】や【チャカ】の弾丸で攻撃して貰います。
ロケットエンジンは避けられるかどうか……まあ最悪本体(=亞衿)が喰らわきゃ別にいいけど!



「うるっさい! 思いのほかうるさいなこのスロット!」
 じゃらんじゃらん、ガチャーンガチャーンと非常に煩いスロットマシーン怪人に怒りをぶつけるのは【一郷・亞衿】。睨み付けつつも耳を塞ぎ、その煩さにまいっていた。
「凶暴な男、ここに眠る──……金無し、先無し、怖いもの無し!」
 ならばとそれを黙らせるため呼び寄せるモノ、それは日本のマフィアことヤで始まりザで終わる。ヤクザの皆さんであった。
「ンダッテメーコラーッ!ダレニコトワリイレテココデショウバイシテンダアァーーン!?」
 それはそれは恐ろしい恫喝。刺青入れた非常に顔のホリの深い強面のお兄さんたちが、スロットマシーン怪人に向かって怒鳴り散らす。普通なら怯えるか逃げるかのどちらか。それだけヤクザのお兄さん方は恐ろしかった。
 だがこのスロットマシーン怪人、普通じゃなかった。
「なんやとコラ!商売にコトワリもくそもないガチャーン!!」
 引くどころか逆に食いかかっていった。度胸があるのかバカなのか。いや十中八九後者であるだろう。そのせいか、ヤクザVSスロットマシーン怪人という奇妙な抗争が起こるのはすぐであった。ヤクザが【長ドス】や【チャカ】を切ったり撃ったりすれば、スロットマシーン怪人はロケットエンジンを起動させて特攻しに行く。それはもう混沌とした大混戦となった。
 しかしスロットマシーン怪人、ヤクザを相手にすることばかり考えてるせいで、ヤクザを呼び出した一郷や猟兵たちのことをすっかり忘れてしまっていた。おかげでスロットマシーン怪人たちは隙だらけだ!

大成功 🔵​🔵​🔵​

トゥリース・リグル
スカイステッパーを用いて上空に移動し錬成カミヤドリで作った複数のダガーを飛ばしたり瞬きの刃を使って、距離を取って戦うよ。
着地の際は基本的にスカイステッパーの跳躍回数を1回残して着地しようとし、残りの1回は着地時を狙われた場合の万が一の攻撃の緊急回避に使用する。
連携の際は、相手の回避ルートを潰すように錬成カミヤドリのダガーや瞬きの刃の真空刃を飛ばしたり、仲間の猟兵の背後を突こうとしてる敵を優先的に攻撃し、地上で戦う仲間のサポートをする。

「やはり、プロレスより僕にはこっちの方が性に合ってますね」


草剪・ひかり
相手がどんなに卑怯な手段を使ってきても、それを真っ向から受け止めてこその絶対女王ってもの、なのよね!

バトルロイヤルとかやってれば、最初に集中攻撃食らうのも日常茶飯事
この私がその程度で怯むと思われてたら、今後の経営に差し支えるので、しっかり認識を改めてもらわなきゃ!

二匹まとめて首根っこ?つかんでブルドッギングヘッドロック
一体の両脚を掴んでぶん回しジャイアントスイング、ついでに周りの連中も薙ぎ倒し
残った最後の一体は、得意のジャーマンスープレックスで撃沈!

これで分かった?
プロレスラーは、ガチでも強いんだ、って!!

……多数にもみくちゃにされて、コスチュームが少々大変なことになっちゃったりするかもだけど



隙塗れのスロットマシーン怪人へと突っ込んでいった、このチャンスを無駄にしないのは、プロレスで圧倒的な人気を見せた【草剪・ひかり】であった。
「ヤクザども、このスロットマシーン怪人を舐める……ガチャーン!?」
「よそ見厳禁よ、ふん!!」
 背後から二体のスロットマシーン怪人をガッチリ掴み、そのまま首?胴?と思わしき部分にブルドッギングヘッドロック。機会の身体がメキメキと潰れていき、血の代わりに大量のコインを吐き出しながら撃破された。しかしそれで草彅止まらない。バトルロイヤルで集中攻撃など日常茶飯事。これで怯むこともなくそして手を抜くこともない。漸く猟兵たちに意識が向いたスロットマシーン怪人一体の脚を掴み、そのまま豪快にぶん回した。所謂ジャイアントスイングだ。
「ま、巻き込むなぁ!ガチャチャチャーン!?」
 それはまさに大旋風、一種の台風。草彅を中心に纏まっていたスロットマシーン怪人たちがみるみるうちになぎ倒されていく。あっという間にスロットマシーン怪人は破壊されつくしてしまった。
「これで分かった?プロレスラーは、ガチでも強いんだ、って!!」
「隙ありガチャーン!!」
 その一瞬であった、旋風を免れ残っていた最後の一体のスロットマシーン怪人が、草彅の背後から攻撃を与えようと、スロットをガンガンに回しながら迫る。その瞬間だ。
「やはり、プロレスより僕にはこっちの方が性に合ってますね」
一閃、真空の刃がスロットマシーン怪人の背を深く斬り裂いた。その刃を撃ち出したのは【トゥリース・リグル】だ。
 彼女は集団に突っ込むことはせず、あえて後方に回りユーベルコード【錬成カミヤドリ】にて増やしたダガーを投擲して、一体ずつ確実に潰していたのだ。そして彼女はこれを危惧していた。仲間の背後から攻撃する怪人が現れるのではと。それは見事当たり、実際草彅の背後を捕えたスロットマシーン怪人の攻撃が炸裂するところであった。
 備えあれば患いなし。不意打ちを潰された最後のスロットマシーン怪人は、そのまま草彅に捕まり、見事に美しい反りを見せたジャーマンスープレックスを味わう事となった。
「ギャチャアアアアアアン!?あ、あ、あ……3$EVEN、おめで…とう……ガチャーン!!」
 その言葉を最後に、スロットマシーン怪人は爆散。大量のコインが猟兵たちの勝利を祝うように宙に舞った。
 さあ、最後に残ったのはあの怪人のみ。猟兵たちの鋭い視線が、さっきからの度を抑えてる機関車怪人へと刺さった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『機関車怪人』

POW   :    トレイン・フリーク
【時刻表】【鉄道模型】【鉄道写真】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選べる。
SPD   :    出発進行!
自身の身長の2倍の【蒸気機関車】を召喚し騎乗する。互いの戦闘力を強化し、生命力を共有する。
WIZ   :    アクシデントクラッシュ
対象の攻撃を軽減する【高速走行モード】に変身しつつ、【煙を噴き上げながらの体当たり】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。

イラスト:来賀晴一

👑17
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「ゲホ、ゴホ……アーーーーーーーーーーー、よし、やっと声が出たポー」
 スロットマシーン怪人たちを殲滅させ、最後に残るはこのブームの元凶機関車怪人のみ。その機関車怪人は漸く喉が復活したようで、未だ苦しそうに喉を擦っていた。
「やるもんじゃないポね、普段やらない事。道化はここまでにするか」
 語尾のポが取れ、今までのおバカな雰囲気が一変。そこにはしっかりと怪人としての威圧感を放つ機関車怪人がいた。
「すっかり目的忘れて楽しんでたけど、思い出しちゃったら仕方ない。真面目にしまぁす!」
 そう叫べば蒸気機関車の音が怪人から鳴り響き、白煙が噴き出す。手にはいつの間にか実況席にあったマイクが握られており、それを口元に持ってきて高らかに宣告した。
「猟兵の皆さま、ご乗車ありがとうございます。次の駅は【地獄】、【地獄】お忘れ物の無いようにご注意ください。超特急でまいります!」
 さあ最終試合だ、観客のいないボロボロリングにゴングが鳴り響く。猟兵よ、怪人を打ち倒し勝利の栄光を掴み取れ!!
一郷・亞衿
「走れ電車、走れ佐野次郎。ああ、巷に雨が降る……言ってる場合じゃないなこれ。どうしたもんかな……」

物の本によれば、ターボババア(ターボばあちゃん、ダッシュばあちゃん等、別名多数)と呼ばれる都市伝説の怪異が出せる最高速度は140km/h以上だと言われています。(※マジな話、本当にその手の本にそう載ってる)

……と言うわけで!『怪異:ターボババア』を使用!
身長3m超の精悍な体躯を持ち猛スピードで<ダッシュ>する【でかいババア】の怪異を召喚してその肩に乗り、怪人が騎乗する蒸気機関車と並走しつつ魔術の矢で攻撃します。反対の肩に一人くらいなら他の猟兵を乗せられるかも。
「スピード勝負だっ!」



「走れ電車、走れ佐野次郎。ああ、巷に雨が降る……言ってる場合じゃないなこれ。どうしたもんかな……」
 そう悩むのは【一郷・亞衿】。なんせ相手は機関車。ふざけた見た目でもその速度と体で突っ込まれたらただじゃすまない。何かないかと悩む一郷。瞬間天啓が降り注ぐ。
「アンディファインドおばあちゃんっ!」
 その一声と同時に呼び出されたのは、なんと一郷の二倍はあろうか。巨大なババアが出現したのだ。しかもこのババア、ただのババアではない。ユーベルコード【怪異:ターボババア(オカルト・ターボババア)】によって呼び出されたターボババアなのだ。
 ターボババアとは都市伝説の怪異の一つで、最高速度は140km/h以上。その速度で車を追いかけてくるという怪異である。冗談のような怪異だがあるのだから仕方ない。
 それに対抗するように、蒸気機関車を呼び出し乗り込む機関車怪人。互いの速度はすさまじく、まるで西部劇のような並走銃撃戦が……いや乗り物が片方ババアな時点で無理があるな。
 しかしいくら並走していてもこのままでは埒が明かないと判断したババア。なんと蒸気機関車を鷲掴み、そのままパイルドライバーを決めてしまった。若かりし時はプロレスラーだったのだろうか。機関車怪人も、まさか蒸気機関車相手にパイルドライバー食らわすとは思っていない。
「ウンガァアアアアアアアア!?」
 情けない悲鳴と共に落車、ズリズリ体を固い地面に擦らせることになった。

成功 🔵​🔵​🔴​

空雷・闘真
真の姿を解放。
【捨て身の一撃】使用。

「くくく。プロレスの味、堪能したぜ」
闘真は万力の力で拳を握り締め、文字通り大地を揺るがす程の震脚で踏み込む。
「代金だ。受け取りな」
【武器】は己の拳。
防御など一切捨てた全身全霊の一撃が、機関車怪人目掛けて放たれた。



倒れた機関車怪人に追撃するように、飛び出す影一つ。【空雷・闘真】だ。彼は自身の真の姿を解放し、【捨て身の一撃】を敢行する。
 ギリギリでそのことに気付いた機関車怪人、慌てて時刻表を生み出し、盾替わりに使用する。
「くくく。プロレスの味、堪能したぜ……」
 不敵な笑みと共に懐に一瞬の内に潜り込む闘真。その圧倒的な速さに、機関車怪人ついて行けず侵入を許す。瞬間、震脚。踏み込んだ左足がひび割れたリングをさらに踏み砕き、衝撃が伝わる。それはまるで大地が震えてるようで、これから起こることに恐れてるようにも感じた。
「え、ワタシちがっ!?」
「代金だ。受け取りな」
 実際に叩き込んだのは別人だろうが関係ない。闘真の腰が捻られ、反動の乗った拳が風を斬り裂き機関車怪人へと伸びる。機関車怪人、咄嗟に時刻表で防ぐ。そこまでは良かったが、この一撃の前では鉄の盾など濡れたテッシュ同然。容易く突き破り、その拳は機関車怪人の鳩尾へ。
 痛烈な鈍い音と同時に、衝撃が機関車怪人を突き抜け真空が生まれ爆発が生じる。ユーベルコード【グラウンドクラッシャー】、しかしこれは大地どころか世界を砕く一発。
喰らった機関車怪人は悲鳴すら上げれず膝から崩れ落ち、両手をつくが倒れない。怪人としての意地がそうさせるのだろうか。復活した機関車怪人は口から血の代わりに白煙を噴き出し、今にも壊れそうで、そうとう聞いたのがバレバレであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アルテミス・カリスト
「ついに黒幕が本性を現しましたね!
これで正義の騎士として遠慮なく戦えます!」

ここからは、騎士流プロレスではなく、
騎士の剣術を披露しましょう!

大剣を構えて機関車怪人に剣を向けます。

「カリスト流剣術を受けてください!」

……が。

「って、そ、そういえば、服は破れたままなんでしたっ!」

スロットマシーン怪人との戦いで服は破れてしまい、
今はリングサイドにあったバスローブを纏っているのみ。

こんな格好では、あまり派手に動くことができません。

「くっ、で、ですが、この程度の窮地には負けませんっ!」

ピンチを【騎士の責務】で力に変えて、敵と戦います!
(なお、ピンチになったのは機関車怪人とは関係ありません)



「ついに黒幕が本性を現しましたね!これで正義の騎士として遠慮なく戦えます!」
 勢いよく飛び出すのは【アルテミス・カリスト】。これまで散々な目にあって来てるが、ここでそのイメージを払しょくできるか、あるいは挽回してしまうのか。大剣を構えここぞとばかりに声を張る。
「カリスト流剣術を受けてください!」
 しかしアルテミス、一つ重要なことを忘れている。それは自身の格好である。
「って、そ、そういえば、服は破れたままなんでしたっ!」
 そう、スロットマシーン怪人たちとの戦闘でコスチュームをズタズタにされ、現在体を隠しているのは、本来汗をかいた選手に渡される予定だったバスタオルのみ。下手に大きく動けばポロリは確定。いろんな意味でのピンチを背負ってしまった。
「くっ、で、ですが、この程度の窮地には負けませんっ!」
 だがピンチであればピンチであるほど良い。ユーベルコード【騎士の責務】がアルテミスを強化する。強化された剣術はそれはアルテミスの容姿もあってか、美しい舞いの如し。剣が絵を描くように機関車怪人を切り刻み…。
「あ、見えた!」
「へ?いやぁあああ!!」
 刻んでいる途中でこの怪人、度胸があるのか回避しようとして、バスタオルの中に頭を突っ込んだのだ。無論アルテミス、羞恥と【騎士の責務】が重なり強烈な一刀。
「ブベラ!?」
 瀕死の機関車怪人はさらに弱る一発をもらうのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

草剪・ひかり
生憎、地獄に落とされようが、マットに叩きつけられようが、「効いてねえぞ!」って立ち上がるのがプロレスラーってモノなんだよね!

真っ向から組み合い、強烈な逆水平チョップで怪人の胸板?を打ちつけたら、挑発的に胸を張り反撃を誘う

激しい攻勢にKO寸前に追い詰められ……フォールに押さえ込まれれば、カウント2.9で返して魅せる!

「なかなかの強さだったけど……私から三つ取るには、ほんのちょっと足りないね!」

怯んだ怪人に向かい、最後まで温存した必殺技、アテナ・パニッシャーを解禁!

首?をへし折る一撃でマットに沈めたら、ボリューム満点のボディで組み敷いてカウント3!

最期に少しだけ、良い思いができたんじゃないかな!


神羅・アマミ
「なるほど、あくまでプロレスはなし、と。どうやら本気で死にたいようじゃの…!」
何故か相当頭にビキビキキている彼女。そんなにプロレスがやりたかったのか。

既に瀕死とは言え油断は禁物。手負いの獣だからこそ奴さんはあらゆる手で猟師を道連れにしようと決死の攻撃を仕掛けてくるじゃろう。
そして、だからこそそこを迎え撃つ!
敢えて敵に仕掛けさせ、妾のユーベルコード『見切』を発動することで後の先を狙う!
雑な予感が的中し避けられたならば、真の力を解放した強撃をカウンター気味にお見舞いしてやるんじゃよー!

「プロレスならば相手の技は全て受け止めねばならん。じゃが、それを投げ出した貴様は最初から負けておったのじゃよ!!」



弱った怪人にとどめを刺すため、飛び出す影二つ。【神羅・アマミ】と【草剪・ひかり】だ。
「なるほど、あくまでプロレスはなし、と。どうやら本気で死にたいようじゃの…!」
 そこまで真面目なプロレスがしたかったのだろうか。怒り心頭の様子でまっすぐ進む。しかし機関車怪人、瀕死だとしても怪人なりの意地がある。ぬりゃあと叫び拳を突き出すが当たることなかれ。それは既にユーベルコード【見切(ミキレ)】により神羅には当たることはない。真の姿を解放した神羅は、その攻撃に対してカウンター気味にドロップキックを繰り出した。それは機関車怪人の顎を捉え、怪人の脳を激しく揺さぶる。だが、倒れない。根性で這いあがって来る。
「怪人にもプライドがある、ここで倒れるモノか!!」
「無駄じゃ!プロレスならば相手の技は全て受け止めねばならん。じゃが、それを投げ出した貴様は最初から負けておったのじゃよ!!」
 追撃とばかりに弧を描く回し蹴りを食らわそうとするが、機関車怪人ギリギリで時刻表を盾にして防ぎ、そのお返しを神羅にしようとした時だった。
「私を忘れてるよ!」
 横槍を入れるように草彅の強烈な逆水平チョップが、怪人の胸板を痛烈に攻撃し、機関車怪人の攻撃は止められた。挑発的に胸を張り、怪人の視線を誘う。
「こうなればお前だけでも!」
 やけくそになった機関車怪人は高速走行モードに変形し、真っ直ぐ猛スピードで草彅を轢き殺そうと差し迫る。それはさながら最後の一矢。それは確かに届き、草彅をコーナロープまで吹き飛ばす。
「きゃあ!っく・・・!?」
 止めを刺そうと元に戻った機関車怪人は、草彅の上に馬乗りになり、自身の肘に付いた車輪パーツで顔面を削り潰そうとする。しかしあと少しで車輪が届く、秒にして2。見事なエビぞりで、乗っかっていた機関車怪人を跳ね飛ばした。
「なかなかの強さだったけど……私から三つ取るには、ほんのちょっと足りないね!」
 吹き飛ばされて立ち直る途中の怪人目掛けて、草彅、自身の右腕を伸ばす。技術を伸ばし、ユーベルコードにまで昇華させた必殺の右。
「さぁ、絶対女王草剪ひかり! ここで遂に、激闘に終止符を打つ必殺の右を繰り出すか!?」
 いつの間にか実況席に座っていた一般キマイラの実況が響く中、草彅は機関車怪人目掛けて突っ込む。伸ばした右腕のラリアットが、まるで女神の振るう戦斧の如く、機関車怪人の首に炸裂した。
 鉄のひしゃげる嫌な音と共に、機関車怪人が宙で縦半回転しながらリングに叩き付けられた。そこへ草彅は組付きピンフォール。カウント開始、1、2……。
「ヌアアアアアアアアア!!」
 カウント2.9で機関車怪人ギリギリ復帰。撃沈寸前で息も絶え絶えだがまだ立っていた。だがあともう一押しまで来ているのは誰が見ても明らかだろう。
「まだ終われない、キマイラに死をぉぉぉぉ!」

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

トゥリース・リグル
真の姿を開放しつつ、錬成カミヤドリで自身の複製を周囲に複数精製。
高いSPDを活かしてリング中をを走り回り、僕自身が斬りかかると見せかけて複製を操って攻撃、そっちに気を取られたとみるや自身で攻撃、のパターンをランダムに織り交ぜて相手を混乱させて自分のペースに持ち込みます。
決して相手の得意な間合に踏み込まず、上記の方法でヒット&アウェイの戦法を取り続けて相手の気力・体力をじわじわ削り取っていきます。
既に結構瀕死でしょうし、無理にかかることはしません。

「申し訳ありませんが、貴方のペースに付き合う気はありませんのでご容赦を」



「申し訳ありませんが、貴方のペースに付き合う気はありませんのでご容赦を」
 突き放すように宣告するのは【トゥリース・リグル】。ユーベルコード【錬成カミヤドリ】にて複製した自分自身を扱い、広いリングを走りながら攻撃を繰り出す。
 そのスピード、まさしく神風の如し。分身と入れ替わるタイミングも巧みで、本物を攻撃したと思えば別方角から攻撃が飛んでくる。それが何度も続けば機関車怪人の頭はこんがらがってきた。
「猟兵が一人、と思ったら二人、二人じゃなくて一人で……?、?、?」
 瀕死で頭が回っていないと言うのもあるのだろう。攪乱は見事上手く行っていた。ヒット&アウェイの戦法でじわじわと残った体力をそぎ落としていく。最後の一押しに、リグルは自身の真の姿を解放した。
「あなたの野望はここで潰える……」
 すれ違いざまの一閃が、機関車怪人の急所を捉えた。
「ガアアアアア!!?」
 それでも耐える、台所の黒くてツヤツヤしたアイツ並にしぶとい。それでもあと一歩である。キマイラたちもいつの間にか何人か戻ってきてるようで、猟兵への応援が響くのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

草剪・ひかり
私のフィニッシャーを受けて立ち上がってくるなんて、さすがに言うだけのことはあるね……!

その粘りに敬意を表して、最後までド突き合いに付き合ってあげるよ!
殴られたら蹴り返し、体当たりされたら投げ飛ばし……
相手の狙いがどうであれ、何度倒されてもカッコよく色っぽく立ち上がり
私は徹底的にプロレスで立ち向かうよ!

このリングに私が立った以上、観客を傷つけることは絶対に許さないからね!
必殺のアテナ・パニッシャーで仕留められなかった以上、最後は渾身の威力狙いのジャーマンスープレックスでフィニッシュを狙うよ!



「じ、地獄送りするはずが……自分が地獄に送られそうになってどうするねん」
 誰に告げる訳でもなく、ズタボロになった機関車怪人が呟く。だがまだ立っているならば終わらない、死合は続く。
「私のフィニッシャーを受けて立ち上がってくるなんて、さすがに言うだけのことはあるね……!」
 その根性に敬意を思った【草剪・ひかり】は、最後のその時までぶつかってやろうと心に決めた。
「その粘りに敬意を表して、最後までド突き合いに付き合ってあげるよ!」
「上等、瀕死だろうとやってやるぞぉ!」
 機関車怪人と草彅が同時に走り出し、同時にへッドバットを決める。両者引かず今度は互いにラリアット。どちらも喰らってマットに沈むが、ダメージの大きい機関車怪人の復帰が遅い。そこへ草彅のコブラツイストが炸裂した。
「伝家の宝刀コブラツイストー!蛇の様に女王が絡みつくぅ!」
それでも抜けだし反撃を試みる機関車怪人。最早火事場のなんとやらが発動しているのではないのだろうか。すでに超えた限界を凌駕してでも襲ってくる。それにカウンター気味に入った草彅のジャーマンスープレックスが炸裂した。
 鈍い鉄の潰れる音が響くが、ピンホフォールならず。むしろ機関車怪人、最初より動きにキレがある。死にかけてパワーアップしているのだろうか。まだまだしぶとそうだ。
「ランナーズハイと言うのだろうな…今私は…すこぶる調子が良いぞ猟兵よ!!」

成功 🔵​🔵​🔴​

草剪・ひかり
まだ立つか……しぶとい!
こんな寂しいリングじゃなく、もっと大きな、スポットライトの当たるリングで、「凄さを魅せつけ合う」闘いをしてみたかったよ!

とはいえ、今は……怪人の素早さに翻弄されるばかりの私
もう十分にボロボロだった身体もコスチュームも更に傷だらけ
特にコスチュームの方は、私のKカップボディを支えるには全く力不足な感じ?

だけど、ここで退いたら女王が廃るのよね!

一発勝負、真正面から抱き着いて、パワー全開で締め上げる!
渾身のベアハッグ……巨大バストの出っ張りも合わせて思いっきり反り返し、怪人の身体を真っ二つに圧し折る!

本当に手強い相手だった機関車怪人、最後はテンカウントゴングで送ろうかな……


大宝寺・朱毘
・心情
決着が近そうだがあと一押しといったところか、ならばその一押しを手助けするまで……と考えている。
「フィナーレに、ちょいと華を添えさせてもらうぜ!」

・行動
リングサイドにてギター型サウンドウェポンを鳴らしつつ、【サウンド・オブ・パワー】で味方の攻撃力を上げに掛かる。
歌詞は、「Boma ye(ぶっとばせ)!」という内容で、スキル【歌唱】も使って情感たっぷりに歌う。
下手したら敵まで共感して攻撃力上がりかねないけど、まあプロレスならばそれもアリかしら、といった思考で。



決着間近のこの瞬間に、響き渡る軽快且つ燃えるメロディ。それは果たしてどこからか。リングサイドからだ。リングサイドにいた【大宝寺・朱毘】によって起こされたものであった。
「Boma ye(ぶっとばせ)!」
 気合と熱のこもった歌が、リングどころか町全体に響き渡る。それはプロレスにも合う熱血ソング。
「フィナーレに、ちょいと華を添えさせてもらうぜ!」
 花は花でも大輪の華。その彩は会場を最高に湧かせた。猟兵に力がみなぎり…何故か怪人まで力に溢れる。乗りやすい性格なのだろうか?なんにせよ、フィナーレの場は整った。今一度、【草剪・ひかり】と機関車怪人が真っ向からぶち当たった。そしてその勝負は一瞬で付いた。
 真っ向からぶち当たった二人、しかしその一瞬で草彅は機関車怪人へとがっちり組み付いた。そのまま命一杯抱きしめ、その背骨へと致命打を与えたのだった。
 渾身のベアバック、一発勝負のこの行動は見事華を咲かせた。機関車怪人は脱力し、そのまま草彅と共にリングに沈む。ピンホフォール、カウント開始。誰もが固唾を飲む中カウントが進む。しかし機関車怪人、遂に動くことなし。10の声が実況席から響き渡った。
 瞬間ゴングがけたましく鳴り響き勝利を告げる。猟兵たちの勝利が決まったのだった。
「ま、まけ…たか。本当の目的とは違ったが…楽しかったこの気持ちに嘘はなかったよ」
 刹那倒れた機関車怪人より聞こえる虫の息。彼は天高く拳を掲げ、強く吠えた。
「わ、私の生涯に……一片の悔いなし!」
 宣告と同時に、機関車怪人の身体は黄金色に輝くのと同時に、美しく爆ぜた。それは勝者を讃える花火にも似て、道化を演じていた彼には似合わないほど綺麗であった。
(こんな寂しいリングじゃなく、もっと大きな、スポットライトの当たるリングで、【凄さを魅せつけ合う】闘いをしてみたかったよ)
 倒した草彅ひかりは静かに、息を引き取った機関車怪人へと、黙とうをささげるのであった。




















 プロレスブームは完全にさり、今やこの街でのブームはUFOブーム。キマイラたちは望遠鏡片手に空を探し回る。
 いつもの平和なキマイラフューチャーが戻ってきたのだ。あの後残ったリングは綺麗に修繕され、今もプロレスリングとして使用されているそうだ。皮肉にも怪人たちの残し物は、キマイラたちの新しい遊び場となったようだ。そして今日この日、猟兵たちがプロレスラーとしてゲスト参戦するようなのだ。プロレスはもうコリゴリだと言うものもいれば、オッシャーと気合いを入れる者も。ブームは去っても人気は去らない。
 面白おかしく、熱く楽しく。今日も猟兵たちは事件というリングへ上る。その先に何が待ってるかなんて知らず、未来を守り抜くため。     【END】

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2018年12月22日


挿絵イラスト