アポカリプス・ランページ⑩〜コスモ・インサニティ
●宇宙センター跡地
文明が崩壊する以前は、アメリカ航空宇宙局によって有人宇宙飛行の研究、管制が行われていた宇宙センター。今、跡地に立っている施設は、邪神『ポーシュボス』のオブリビオンを『超宇宙の恐怖』によって変異強化させるとんでもない狂気の施設へ変貌していたのだった。
深淵が如く輝き、見る者を狂わせる宝石『宇宙の幼生』。これが幾つも保管されている。破壊しなければいけないが、近づくだけで猟兵すら狂ってしまう。さてどうしたものか──。
●グリモアベース
「皆さん、戦争も6日目です! 突然ですが狂気に耐える自信はありますか? 俺はあまり無いですね。あ、俺の場合仕事じゃなくて急に来たらの話ですが。仕事なら頑張って耐えますよ!」
そう言うのはグリモア猟兵、土谷・メイ(イヌの砲撃術【大】・f27738)。
「今回は邪神ポーシュボスに関連した施設へ行って、狂気をもたらす宝石『宇宙の幼生』を破壊してもらうだけの簡単なお仕事です。え、簡単じゃない? 分かってます分かってます、狂気に耐える必要があるのは分かってます!」
あせあせとメイは、宝石のイメージとして正方形の小さな箱を出す。
「大体、こんな感じのサイズのガラスケースに入っていると思われます。到達は簡単ですが、狂気に耐えなければ破壊は難しいと思われます。あ、ガラスケースごと破壊してもいいですよ。まぁガラスケースは知識が無くても外せるセキュリティですが」
要するに、ガラスケースはねじ回しする程度で取れるらしい。猟兵なら赤子の手を捻るレベルだろう。
「それでは、頑張って狂気に耐えて下さい。よろしくお願いします!」
無理を承知で頼んでいるメイは、犬ながらもしっかり頭を下げたのだった。
椿油
椿油です。6日目の戦争シナリオをお届け致します。
今回も『宇宙の幼生』の冒険1章構成となっております。
プレイングボーナスは、「宇宙の幼生」を見たことによる狂気に耐える事です。
あと、出来れば見た際の狂気についてプレイングにお書き下さい。無ければこちらで適当に宇宙の深淵を覗かせておきます。
皆様のアツいプレイング、お待ちしております。
第1章 冒険
『宇宙の幼生』
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POW : 強靭な気合いで狂気に耐える。
SPD : なるべく宝石を見ないようにしつつ破壊を試みる。
WIZ : 魔術や薬を使い、狂気を抑える。
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
メンカル・プルモーサ
……見るだけで狂気に呑まれる宝石かぁ…どうやって保管したんだこれ…
まあ、単純に今まで本性を現してなかっただけなのかな
…兎に角近寄らなければ話しにならないけど近寄るとガンガン狂気に犯される、と…
…うわ……確かに何かこう…言葉に出来ないというかするべきじゃ無いというか…
…宇宙の深淵的な何かで窓に窓にとか言いながら海に還りたくなるような感じがする…
…狂気への耐性には自信があるけどこれだけじゃダメそうだな……
…浄化復元術式【ハラエド】で定期的に狂気を癒やして近寄るとしよう…
…視認出来る距離に来たら【縋り弾ける幽か影】で脅威となるその宝石をケースごと破壊してしまおう
…深淵も多少興味はあるけどまだ早いな…
「……見るだけで狂気に呑まれる宝石かぁ……どうやって保管したんだこれ……」
メンカルは狂気の施設へと侵入した。
「……兎に角、近寄らなければ話しにならないけど近寄るとガンガン狂気に犯される、と……」
宇宙の幼生に徐々に近づいていくと、言葉に出来ない、というよりするべきではないナニカを感じる。宇宙の深淵的な何かを感じ、海に還りたくなる。ああ、窓に深淵がいる気がする。そういえばこの施設に窓は無かった事に気付いて正気じゃなくなる気がする。
「狂気への耐性には自信があるけど、これだけじゃダメそうだな……」
浄化復元術式【ハラエド】を駆使し、狂気を癒しながら近寄っていくメンカル。
そして、ようやく視認出来る距離に。ここでメンカルのUC《縋り弾ける幽か影》発動。自爆機能が付いたガジェットが大量召喚される。
『自爆3秒前、2、1──』
宝石を追跡し近づいたガジェットは、ダイナミックに自爆し宝石もろとも壊れていった。
「……深淵も多少興味はあるけどまだ早いな……」
深淵に興味を持った時が、深淵を探索する者の始まりなのかもしれない。
ちなみに蛇足だが、猟兵のPOWで正気度を測定するとメンカルの場合1485とかになるので、違うPOWで測定しよう。
大成功
🔵🔵🔵
中小路・楓椛
ドーモ、ミッションインポッシブルなダゴン焼き屋です。
ニンゲンは見たらダメな石らしいですね?
【ばーざい】全技能行使。【神罰・呪詛】併用でUC【アトラナート】起動、銀の蜘蛛を多数召喚。
さて、まずは石の保管場所の近くまで潜入しまして。
私はこう、手ぬぐいで目隠ししまして…蜘蛛の皆さんに天井からクレーンと垂直ケーブル的な糸を張って貰いまして、後は蜘蛛さんにお任せして…え?力加減が難しい?…仕方ありません、私が目隠ししたまま行きますので蜘蛛さんナビお願いします。
さて、石を破壊…あ。
(スイカ割りの要領でケース入りの宝石に向けて【ろいがーのす】を全力で振り下ろし接触する瞬間で目隠しが外れる)
「ニンゲンは見たらダメな石らしいですね?」
妖狐である楓椛は、薙刀のばーざいの力を駆使しつつ、神罰と呪詛を込めたUC《多元霊子複合拘束術式:アトラナート》を発動する。大量に出て来たのは、銀色の蜘蛛。
そして楓椛は手ぬぐいをキュッと結び、目隠しをした。蜘蛛達に、天井からクレーンと垂直ケーブルのような糸を張ってもらい、後は蜘蛛に全てを委ね──
「……え? 力加減が難しい? ……仕方ありません、私が目隠ししたまま行きますので蜘蛛さんナビお願いします」
当初の作戦通りではないが、スイカ割りならぬ宇宙の幼生割りを始める事にした。
蜘蛛が、あっちそっちと伝えてくれる。そして大型の十字手裏剣ろいがーのすを構え、無事に石の前まで辿りついた楓椛。
「さて、石を破壊……あ」
ろいがーのすが当たろうとしたその瞬間──目隠しが取れた。
「……ああああああああああぁぁぁ!! あ?」
一瞬発狂したが、宇宙の幼生は無事にパックリ割れていた。
「ふぅ、どうなるかと思いました」
まったくだよ、といった感じで蜘蛛達は楓椛の所へ群れて帰還したのだった。
大成功
🔵🔵🔵
コトト・スターチス
きけんがアブなそうなので早くこわしましょうっ!
防具に【狂気耐性】はありますが……あれ? あそこにある石は……ふぇぇ!?
ぼくの配信のチャンネルがBANされてます!?
しかもパソコンも動きませんし、ラスボス直前のセーブもおきのどくです!?
データがきえたら、ぼくの生きる意味は…
(狂気:データ類が全て消失した幻覚を見るも、視聴者の応援を思い出す)
……でも!
ぼくがやってきた配信や冒険は、お兄ちゃんたちの心にはのこってるはず!
たとえデータがきえて“転生”しても…必ずまた会えますっ
『ねこへんしん』して、メイスの癒しの波動で正気をつなぎ止めつつ、『宇宙の幼生』にメイスをフルスイングして【吹き飛ばし】ますにゃー!
「きけんがアブなそうなので早くこわしましょうっ!」
コトトは果敢に宇宙の幼生に近づく。すると……
「あれ? あそこにある石は……ふぇぇ!? ぼくの配信のチャンネルがBANされてます!?」
しかもパソコンも動かない上に、ラスボス直前まで進めたゲームのセーブデータがお気の毒ですが消えてしまっている。
「データがきえたら、ぼくの生きる意味は……」
落ち込むコトト。これがコトトに対しての試練の狂気である。
「……でも! ぼくがやってきた配信や冒険は、お兄ちゃんたちの心にはのこってるはず!」
奮い立たせ、UC《ねこへんしん》発動。聖天使猫モードに変身したコトトは、癒しのパワーを持つメイスで自らの狂気を癒しつつ、宇宙の幼生にフルスイングを仕掛ける。
「たとえデータがきえて“転生”しても……必ずまた会えますっ!!」
勢いよく吹っ飛び壊れる宇宙の幼生。
「おっ?」
──なんと、パソコンは正常に起動し、配信チャンネルも誤BANだったらしく、お気の毒だったはずのセーブデータも奇跡的に元に戻っていた。正しくは幻覚が消えただけだったのだが、コトトの顔は一気に明るくなったのだった。
大成功
🔵🔵🔵
トリテレイア・ゼロナイン
宇宙的な狂気ですか…
確かに視覚野にあり得ない映像が浮かびますね
広大無辺、底の見えない漆黒…
ああ、あの巨大な影は一体…!
……つまり私にとって故郷で長きに渡り過ごした真空の戦場で
巨大な影はクェーサービーストで
居住可能惑星を残らず破壊した過去の人々の狂気の方が余程恐ろしい訳で…
ですが、限度があります
自己●ハッキングで構築した自己診断・思考演算修正プログラムも負荷が掛かっておりますし
致し方ありません、この機能を使うのは騎士として情けない限りですが…
アポカリプスヘルに住まう人々の安寧の為です
UC起動(アイセンサーが翠から赤に)
目標…『宇宙の幼生』
探索…補足
破壊開始
怪力で振るう大盾殴打でケースごと粉砕
「宇宙的な狂気ですか……確かに視覚野にあり得ない映像が浮かびますね」
トリテレイアは謎の映像に悩まされていた。広大に広がる、底の見えない漆黒。そして謎の影が映り込む。
「ああ、あの巨大な影は一体……!」
それはトリテレイアの故郷、真空の宇宙とクェーサービースト。トリテレイアの狂気は、居住可能な惑星を一つ残らず破壊した、過去の人類達の事であった。
「自己診断・思考演算修正プログラムも負荷が掛かっておりますし……致し方ありません、この機能を使うのは騎士として情けない限りですが……アポカリプスヘルに住まう人々の安寧の為です!」
アイセンサーの色が赤色に変わり、UC《機械騎士は「人」ではない》が発動した。
「ベルセルクトリガー、限定励起。目標……『宇宙の幼生』。探索……補足、破壊開始」
感情が消えたトリテレイアの、大盾による強力な一撃が宇宙の幼生を襲う。
──ガッシャアアアァン!!
ケースごと宇宙の幼生が破壊されたのを確認し、トリテレイアのアイセンサーは緑に戻る。自我を取り戻したトリテレイアは、安心して帰還する事が出来るのだった。
大成功
🔵🔵🔵
津崎・要明
ウン、いつもの仕事と変わらないんジャナイカナ?
要は余り近づかず、直接見なけりゃいいんだろ。
【スキルマスター「メカニック」】
手裏剣ビットにカメラとポイント用のビーコンを搭載、加利ツルガーに脚を生やして破壊に向かわせよう。
Shrikeのコンソールで遠隔操作、画像を確認しながら進む。
え、なに?映像もダメなの!?
気付けば足元に描きかけの魔法陣があり
喰らう植物の群れに囲まれ、奇妙な形状を取って、レーザーで宇宙に交信しようとしていたり・・・
だけど、映像でラリったって事は辿り着いてはいる、か。
よし、ビーコンを目当てにAxion Laserで攻撃!
念のため訊くけど「宇宙の幼生」ってオブリビオン・・・だよね?
「要は余り近づかず、直接見なけりゃいいんだろ」
要明は、UC《スキルマスター「メカニック」》発動により、メカニック知識が増幅する。手裏剣型サイコビットに、カメラとポイント用ビーコンを搭載。クランケヴァッフェである加利ツルガーに脚を生やした。いずれも高速で組み立てていく。
ホバークラフトのShrike搭載のコンソールで画面を確認しながら、手裏剣型サイコビットを遠隔操作して進む要明。
「え、なに? 映像もダメなの!?」
カメラ映像によると──足元に描きかけの魔法陣があり、踊り喰らう植物の群れに囲まれ、奇妙な形状を取り、レーザーで宇宙に交信しようとしている。これはいけない。だが、映像がこうなっているという事は辿り着いているのは確かだ。
「よし、ビーコンを目当てに攻撃!」
レーザー照射により、破壊される宇宙の幼生。
「『宇宙の幼生』ってオブリビオン……だよね?」
要明はそれを知ろうとしてもいいし、知らなくてもいい。知ったその時が、宇宙の深淵の探索の始まりである。
大成功
🔵🔵🔵
ウルル・マーナガルム
アドリブ歓迎
全く何も見ないで狙撃するのは
流石に難しいよ
『しかし、私の視界映像を介して目標を視認するのも危険であると予測します。射線が通る位置へ誘導しますので、2秒で狙いを定めてください』
オッケー、速攻で片付けないとね
目を瞑った状態で
ハティの尻尾のコードを握る
…なんか標的に近づくごとに
頭痛くなってきた気がする
『先ほどから不明なノイズが検出されています』
怖い事言わないでよう
お願いだから壊れたりしないでよね
『ポイントに到達しました。用意を』
目は閉じたまま
いつも通りスコープの無い銃を構える
いつものルーティンを呟いて、集中
目を開けて
ガラスケースが見える
中身は意識しちゃいけない
ケースの中央を狙う
引き金を、
「全く何も見ないで狙撃するのは、流石に難しいよ」
ウルルは嘆く。が、スポッターハウンドのハティがアドバイスを送った。
『しかし、私の視界映像を介して目標を視認するのも危険であると予測します。射線が通る位置へ誘導しますので、2秒で狙いを定めてください』
「オッケー、速攻で片付けないとね」
ウルルはハティの尻尾のコードを握りながら、目を瞑った。近づいていくと、少しずつ頭痛を感じる。視えないのに狂気の片鱗を味わっている気分だ。
『先ほどから不明なノイズが検出されています』
「怖い事言わないでよう……お願いだから、壊れたりしないでよね」
そして、目標地点に着いた。
『ポイントに到達しました。用意を』
目を閉じたまま、ウルルは銃を構えUC《狙撃のルーティン【ドルズの歌】》を発動する。集中し──ガラスケースが見えた。中身は意識しない。してはいけない。
ケースの中央を狙い、引き金を引いた。
──パリィン!!
割れた音と共に、宇宙的狂気の片鱗は少しずつ頭から消えて行った。
「ふぅ、任務完了……かな」
『お疲れ様です。破壊に成功しました』
収まった頭痛。ハティと共に、帰還するウルルであった。
大成功
🔵🔵🔵