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アポカリプス・ランページ⑦~オペレーション・アサルト

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●旧ニューメキシコ州ロズウェル ロンメル機動陸軍基地
「総員傾注!」

 ロンメル・ヴォーテックス。ヴォーテックス一族の中でも「軍人宰相」と呼ばれる男が、麾下の陸軍部隊に対して訓示を行っている。

「本作戦は、我々の下へと目下進撃中の敵性勢力を全力を以て迎撃、これを撃滅することである! すでにクライストの消息が途絶え、ブラッドルビーの動向も不明となっている。しかし我々のやることは変わらない。我が領地を脅かす敵を撃滅せよ! 敵性勢力の詳細は不明、故に! 想定されるあらゆる事態を考慮して作戦に当たって欲しい! 諸君の奮闘に期待して、訓示とする!」

 MBT、空挺ヘリ、戦闘ヘリ、自走砲、対空砲、SAM、MLRS、APC、IFV、機械化歩兵部隊、ヘリボーン部隊……などなど。おおよそ20世紀末のUDCアースやヒーローズアースにおいて一般的である、あらゆる陸軍兵科・兵器がこの基地には集まっている。規模は旅団クラス。これこそが、ロンメル機動陸軍の全戦力であった。

 訓示を終え、事前のブリーフィングに従って陣形が整えられていく。戦車やAPC、IFVには随伴歩兵がつき、空挺ヘリにはヘリボーン部隊が乗り込む。陸上戦力との戦いにおいて、空からの不意討ちをいつでも行える格好だ。各部隊の練度も高く、これまで他のヴォーテックス一族の攻勢を全て迎撃してきた実績がある。

「来るなら来い、我が覇道を阻む敵性勢力は全て排除してくれる……!」

 指揮戦闘車のコマンダーシートに腰を下ろし、布陣を終えた自軍を眺めながら、ロンメルは敵の攻勢の開始に備えた。

●史上最大規模の戦い
「ミッションを説明しましょう」

 ジェイミィ・ブラッディバック(脱サラの傭兵/開発コード[Michael]・f29697)はいつもの決まり文句を口にしてブリーフィングを開始する。

「ミッションエリアは旧ニューメキシコ州ロズウェル。目的はオブリビオン『ロンメル・ヴォーテックス』及び彼の指揮する陸軍戦力の排除です」

 ロンメル・ヴォーテックスの顔写真とプロフィール、使用ユーベルコードがスクリーン上に映し出された。そして、その横にはグリモアの予知によって確認できた戦力リストが表示される。

「ロンメル・ヴォーテックスは陸軍戦力を独自に保有しています。その全てがオブリビオンであり、古今東西の戦場で戦死した兵士が軒並みオブリビオン化しています。兵器・装備自体はUDCアースにおいて1990年代に主流だったものが集められております。現在UDCアースで主流の兵器と比較するとやや時代遅れ感は否めませんが、その物量、練度はそれなり以上の脅威です」

 そこで、とジェイミィは画面を切り替える。そこに表示されていたのは猟兵側の戦力とロンメル側の戦力における兵器スペックを加味した予想キルレシオであった。当然、猟兵側有利である。それも、圧倒的なまでに。

「ご覧のデータからわかるように、この予想キルレシオであれば、敵の物量に対して、少数の高性能兵器での制圧は十分に狙えます。そして、今回の作戦目標には、陸軍戦力の完全排除も含まれています──即ち、全滅させなければなりません」

 理由をジェイミィは説明する。曰く、ロンメルが保有している戦力は莫大であり、これだけの戦力が他の有力敵の配下に入った場合の影響が計り知れない。ならば、ここで撃滅を図り、後顧の憂いを断つべきである。そうジェイミィは主張する。

「兵器のスペック差が、戦闘における絶対条件ではないというのは有名な話ですが、逆もまた真なりと私は考えています。数的優位が、兵器のスペック差を必ずしも埋めることはありえません。そして、戦闘経験に関しては皆さんを信頼しています」

 故に、と、ジェイミィは作戦を説明する。

「兵器のスペック差を利用し、正面から強襲を仕掛けます。もちろん、囲まれないようにするなどの工夫は必要ですが、機動力、装甲、火力など、確実に敵戦車以上のスペックを誇れるものを押し付けるのです。言わば……ロンメルの十八番、電撃戦を我々が行い、お鉢を奪ってしまおうという作戦です」

 兵器のスペック差を考えると、キャバリアや飛空艇など、20世紀末のUDCアースから見て明らかにオーバーテクノロジーな兵器を運用するのが望ましいだろう。

「代替不能な個人による集合体、それが猟兵です。ロンメルに、猟兵とは何たるかを見せてやりましょう。くれぐれもよろしくお願いしますね」

 説明は以上です、とジェイミィはブリーフィングを終える。

「要は、行って、全滅させて、戻ってくる。それだけです。Show no mercy(容赦無用). 皆さんの健闘を祈ります」

 ポータルを開き、ジェイミィは猟兵たちを戦場へといざなう。

 アポカリプス・ランページ、作戦名「オペレーション・アサルト」、開始。


バートレット
 どうも、バートレットです。
 今回は皆さんに敵を蹂躙していただきます。

 プレイングボーナスは以下のとおりです。

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 プレイングボーナス……戦車軍団に対処する。
 =============================

 戦車軍団といいつつ、現代陸軍に存在する武器や兵科は結構揃っています。ただし、微妙に古いです。具体的には90式戦車とか、チャレンジャー1とかくらいの、微妙な古さです。第3.5世代戦車が主流なんだけどロンメルは第3世代を使う、みたいな。

 そして、本シナリオでは「敵軍を全滅させる」必要があります。そのため、指揮官を倒しても戦車が1台でも残っていれば意味がありません。保有する装備やユーベルコードで、敵の圧倒的な物量に対処する必要があります。なお、敵軍はほどほどの歯ごたえで攻めてくるので、油断していると包囲殲滅されます。注意しましょう。

 OP公開後受付を開始し、受付状況はタグにてお知らせします。可能な限り全員の採用を目指しますが、キャパシティ次第では皆様のプレイングを採用しきれない可能性があること、予めご了承ください。また、その他諸注意はMSページをご確認ください。

 それでは、皆様のアツいプレイングをお待ちしております! Show no mercy!
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第1章 ボス戦 『ロンメル・ヴォーテックス』

POW   :    軍人宰相の指揮
自身が操縦する【戦車軍団】の【反応速度】と【耐久力】を増強する。
SPD   :    アンブッシュ・タクティクス
戦場の地形や壁、元から置かれた物品や建造物を利用して戦うと、【ロンメル率いる戦車軍団の搭載火器】の威力と攻撃回数が3倍になる。
WIZ   :    戦場の掟
敵より【指揮する配下の数が多い】場合、敵に対する命中率・回避率・ダメージが3倍になる。

イラスト:秋原 実

👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

カシム・ディーン
共闘歓迎
「ご主人サマー!怖い戦車軍団が来たよ!もうあれの出番だよ!」
ぐううう!!

UC発動
今ここに地獄の門が開く…!
「「ヒャッハー☆」」

【情報収集・視力・戦闘知識・迷彩】
戦車軍団の陣形と攻撃範囲
ロンメルの位置の捕捉
己が隠れるに足る安全地帯の把握
安全地帯に隠

【空中戦・砲撃・弾幕・集団戦術・念動力・属性攻撃】
空中戦艦と共に空より飛来する幼女達
念動障壁を纏い敵の対空攻撃のダメージ軽減
陣形を組んで砲撃兵装構え
超高熱熱線の怒涛の乱射による蹂躙
【二回攻撃・切断・盗み攻撃】
残った戦車隊に鎌剣持った幼女達が殺到
切断し分解し資源として強奪したり乗り込んで他の戦車に突撃
ロンメルも容赦なく色々蹂躙

此処は地獄だった


ミウシ・ラン
うふふっ、UDCアースでは怪獣なる巨大生物に軍隊が手も足も出ない映画があるそうで……
あぁ!あぁ!それが本当かどうか確かめてみましょう!
ただし、軍隊が戦うのは怪獣などではなく、偉大なる神様の現身ですよ!
いあ! いあ! くとぅるふ ふたぐん! いあ! いあ! かみさま!
【邪神招来の依り代(コール・クトゥルフ)】でクトゥルフ様の依り代になって、クトゥルフ様の姿になります!あぁ、素晴らしい!
眷属の深きものたちも現れ、軍隊に直進しますよ
幾ら攻撃を受けても、斃した敵を贄に再生して巨大化していきますよぉぉ!
そのような鉛玉では神様の現身となった私は斃せませんよ!
眷属達は数ででしか戦車に対抗出来なさそうですが



●SAN値直葬! Show kill no Saturday Night!!
「ここは地獄だ……」

 カシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)は顔を覆っていた。正気を疑う光景が目の前で繰り広げられていたのだ。

 大量の幼女と半魚人たちがタコの如き姿の旧支配者を神輿のごとく担ぎ上げてわっしょいわっしょいと練り歩き、片っ端から敵の戦車や補給部隊をなぎ倒しているという冒涜的な光景である。なんだこの奇祭は。夏祭りのシーズンは終わったはずだ。

「どうして……どうしてこうなった……!」

 このカオスを生み出した事の発端を思い出すべく、カシムは記憶の海に向かって思考の船を漕ぎ出し始めた……現実逃避も兼ねて。

◆◆◆

「ご主人サマー! 怖い戦車軍団が来たよ! もうあれの出番だよ!」
「ぐううう!!」

◆◆◆

「あああああちくしょおおおおおお!!」

 悲鳴を上げたカシム、回想シャットダウン。もうこの時点ですでに正気じゃなかった。メルシーが。

「いや、いや待て、落ち着くんだカシム。確かにアレがあぁ言うこと言い出す時点ですでに正気じゃない。でもメルシーはいつもどっか頭のネジが飛んでるわけで、それはいつも通りじゃないか。この戦争中何度幼女祭りを目にしてきたんだ。そこは、うん、慣れていいだろう」

 そう、まだだ。この冒涜的な光景の実現には一手足りない。この冒涜的な光景を具現化した奴はもうひとりいたのだ。カシムは再び回想の海に舞い戻る。

◆◆◆

「うふふっ、UDCアースでは怪獣なる巨大生物に軍隊が手も足も出ない映画があるそうで……」

 そう、確かそこにいたのはミウシ・ラン(クリオネの深海人・f26402)。クリオネの深海人なのだがUDCアースの禁書に触れて邪神をその身に降ろせるようになったとかいう別ベクトルの狂気の持ち主であった。

「あぁ! あぁ! それが本当かどうか確かめてみましょう! ただし、軍隊が戦うのは怪獣などではなく、偉大なる神様の現身ですよ!」
「それバッドエンドまっしぐらな奴ゥー!! 対抗するならウルトラでっかい宇宙人かスーパーロボットが欲しくなるタイプー!!」

 いあいあと祝詞を唱えながらその身に嬉々として邪神クトゥルフを降ろし始めるミウシにカシムは悲鳴を上げ、ふと自分たちがカシム所有の空中戦艦「竜眼号」に乗ってきていることに気づいた。

「……あのミウシさん? 邪神降ろすのちょっとストップ」
「……はいー? 何か問題が?」
「大アリです、いや邪神降ろすこと自体問題だらけなんですがそこは目をつぶるとして問題はですね」

 カシムは人差し指で下を指差す。

「せめて地面で降ろしてください。この船邪神の重みで墜ちます、物理的に」
「……はぁい」

◆◆◆

「あそこで邪神の降臨そのものを止める勇気ィ!!」

 カシム、回想を終え再び絶叫。そんなカシムを他所に大量の幼女たちが空中戦艦から次々と降下していく。エアボーン幼女1130師団、1師団2万人計算とするとおよそ2260万人の幼女が次々と降下しては戦車を片っ端から玩具にしていく……何しろこの幼女1機1機がハイエンドモデルのキャバリア並の戦闘力を持っているというのだ。

 さらに陣形を組んで熱戦をドッカンドッカン放ち、ただの蹂躙状態。ロンメルは多分このゴタゴタの中で行方不明になったのか影も形もない。その横で幼女と半魚人に神輿のように担ぎ上げられてわっしょいわっしょいと祀られているのがクトゥルフと化したミウシである。触手で蹂躙、半魚人は気がつけば幼女と一緒になって戦車をタコ殴りにしている。戦闘ヘリや自走砲、随伴歩兵も幼女の群れと半魚人の群れと触手の中に飲み込まれていった。しかもさらに巨大化していくのだから始末に負えない。

「わーっしょい! わーっしょい!」
「いあ! いあ! くとぅるふ! クトゥルフ大明神!!」

 法被を着た幼女と半魚人がどんがどんが太鼓まで叩き始めた。そんな状態で中央でうねうね触手を動かしてまんざらでもなさそうなクトゥルフ大明神もといミウシ。

「どうすりゃいいんだよ……」

 カシムは眼下で繰り広げられる奇祭に、ただただ頭を抱えるのみであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

シャルロット・シフファート
全力を出せ、ね
了解したわ

なら、見せてあげる……『アリス・オリジン』の力をね
瞬間、様々な異世界……迷宮災厄戦にて戦場となった舞台を始めとした不思議の国を展開し、戦車軍団を飲み込んでいく

私の真価は異世界を展開することによる現実改変能力……『オウガ・オリジン』の反転存在『アリス・オリジン』に至る事
つまり、オブリビオン・フォーミュラと同位階の存在となる事よ

始まりであった電脳精霊術を始めとして、ロンメル達を徹底的に撃滅するために最適な異世界を展開していく私
その様は正に、最強のオブリビオン・フォーミュラ『オウガ・オリジン』の反転存在に相応しい存在であった


霧江・英梨
※アドリブ・連携等おまかせ
彼らはオブリビオン、私と同じ…今を侵す過去
遠慮をする道理はありません。オブリビオンマシン・サーベラス出撃します

当機の基本戦術はシージキャノンによるビームと実弾の砲撃支援です、虚数展開カタパルト作動、物質構築…装填

ただ数が多すぎますので…軍団には軍団で対処をしましょう カルディア・タルタロス、フルドライブ
オブリビオン・ワード【Spectre】を発動します。たくさんのキャバリアを召喚し、当機は援護に入ります。

おはようございます、皆様 戦争の時間です。はりきって倒したり倒されたりしましょう


音取・ゼラ
アドリブ&絡み歓迎

ゼラの雷雲に乗って天高くからロンメル機動陸軍を見下ろすのである
ふははっ!そのような鉄の軍団を拵えようと天高く座する天空神にして神王ゼウスの転生たる余には届かんのである!
ふんっ!そのような英雄の魂も宿らぬ鉛玉を撃つだけの軍団では余を討つことは叶わんとするのである!
そして!貴様ら無知なるものに神の威光を見せてやるのである!神王の力と偉大さを身をもって知るがいいのである!
刮目して見るがいい!これがこれぞ世界を溶解させ全宇宙を焼き尽くす、余の最強たる雷霆ケラウノスである!
【神王の雷霆(ケラウノス)】を手に出現させ、軍団の中心にゼラの雷霆の上から神罰として投擲するのである!


ルゥ・グレイス
UC起動、復元開始。

瓦礫と廃墟に囲まれた市街地を一時的に元の姿に戻し、戦場の地の利を少しの間無効化する。

アイデンティバックアップは既に完了。
魔術とライフルを駆使して戦場を駆ける。
目指すは通信兵の基地。

「ここか」
外部からクラッキングをスタート、一時的に音声回線を乗っ取る。

「通達。終末図書館最大原則第二項に則り、ロンメル氏に撃滅許可が発行されています。然らばご覚悟を」


「この終わりかけの世界で貴方が最も現実的に未来を見据えていた。遺失情報集積計画に供与していただいたこと、心より感謝いたします」

けれど、ここで果てるがいい。

「では猟兵の皆様、後は任せます」
対象指定、ロンメル・ヴォーテックス。全制限解除。


チロル・ツークシュピッツェ
アドリブ&絡み大歓迎というか推奨

旅団規模を軍事的な意味での全滅じゃなくて文字通りの全滅させなきゃいけないって、それ長期戦にならない?
はぁ~、仕方ないなぁ~
【ツークシュピッツェ級双胴戦闘空母】五番艦チロル出撃するよぉ~
懲罰隊の亡霊クルーの艦載機のジェネムⅡ隊に護衛させつつ味方の支援に回るよぉ
元が水陸両用ホバー艦だから空飛ぶより地上のが落ち着くしねぇ
主砲の連装ビーム砲とミサイルで支援砲撃も行うよぉ~、味方の攻撃に当たるバァカはいないよねぇ~?
この戦場ならキャバリア乗りいるだろうし、補給と整備は任せてくれていいよぉ~♥
なにせキャバリア運用母艦だからねぇ、懲罰隊の亡霊クルー達でもちゃんと仕事はするよぉ


菫宮・理緒
相手は戦車だし【セレステ】で飛行しつつ、【ジャミング】をかけてチャフで目隠し。
ハッチが開いたところに【M.P.M.S】で焼夷弾を浴びせていこうかな。

それにしても数が多いね……。

さすがにいちどだけでは倒しきれないか。
いちど補給に戻らないといけないかな……って、あれ空母?

IFFグリーンだし味方の艦だよね。
『希』ちゃん、通信周波数解るかな?

こちら【リオ・セレステ】補給のための着艦を要請。
おっけーだったら着艦させてもらうね。

着艦したら【モーター・プリパラタ】で補給と整備をさせてもらおう。
いっしょに着艦してる機体があったら、面倒みちゃうよ。

よかったら作戦中、母艦になってもらえると嬉しい、よー!


ルイン・トゥーガン
アドリブ歓迎

アマランサス・マリーネで出撃するよ
ったく、この幾ら雑魚の集まりとはいえこの数を皆殺しにしろって?
マトモにやったら燃料と弾薬が足りやしないよっ!
まぁいいさ、アタシは自分がやれるだけやるだけさね
ふん、高機動強襲型のマリーネを舐めるんじゃないよ。古臭い連中に、今の海兵隊仕込みの電撃戦をみせてやるよ
サブアームのサブマシンガン2丁、右手のビームアサルトライフルで障害を排除しながら切り込むよ
肩部ミサイルポッドに核ミサイル3発ずつ両肩合わせて6発、左手のバズーカにも核弾頭入り
ハッ、こんなに核だらけの装備は古巣でもやらなかったねぇ!一発撃ったらさっさと効果範囲から離脱して吹き飛ばしていくよっ!


リーヴァルディ・カーライル
…別に今まで本気を出していなかった訳じゃないけど、そうね

死に逝く者達へのせめてもの手向けよ。私の全力を見せてあげる

UCを発動して【代行者の羈束・魔人降臨】を九重発動
自身の肉体に異端の大神の力を降霊し全能力を113秒間6の9乗倍に極限まで強化する

…我が身に宿るは呪わしき異端の大神の神威

さあ、世界の敵を僭称するならば、見事撃ち破ってみせるが良い

敵軍の乱れ撃ちを10077696倍化した「怪力の呪詛」のオーラで防御して受け流し、
限界突破して闇の魔力を溜めた大鎌から極大の暗黒の斬擊波を放ち、
軍勢の生命力を吸収しながら敵陣をなぎ払い切断する闇属性攻撃を行う

…無駄よ。今の私を数で止められると思うな


メアリーズ・エリゴス
キャバリアのロートガルで出撃ですよ

あぁ!クロムキャバリアでは二線級戦力の戦車とはいえ、これだけいると壮観ですね!
うふ、うふふっ、ふふっ、きひっ!あれを全部殺(アイ)していいだなんて最高ですよぉぉぉ!
あぁ、でも、皆殺(アイ)しし尽くすには手が足りないですねぇ
なら、こうしましょう
生体CPU用薬物を投与してサイキッカーの力を増幅して【ビットキャバリア】を出撃させますよぉぉぉ!
きひっ!サイコ・コントロール・システム、フラッシュモード起動ですよぉぉぉ!
流石にビット機には念動誘導式ビットやマイクロミサイルはないですが、基本性能はロートガルと同じです
それがすべて、私の愛のもとに動いて襲い掛かりますよぉぉぉ!


七篠・コガネ
戦争は嫌いですけど
戦う為にこの身を造られた以上、その理由に今は従いましょう!


戦車の間を縫うように【ダッシュ】して敵の注目を集めてみます
戦車の砲撃は規模が大きいでしょうから同士討ちも狙いつつ
【ジャンプ】して戦車を【踏みつけ】ては
一箇所に集めるように蹴り飛ばします

…さあ、こんな所でしょうか
飛翔して上空から戦車が集まった一箇所目がけ、UCを【一斉発射】
星が滅ぶ程の戦争を見てきました…
僕、星間戦闘は得意ですけど地上戦は初心者なんです
だから加減は出来ませんよ!

…兵器、か……
「戦う」為だけに存在している
可愛そうな機械達…
事が終われば次は貴方ですね
軍人宰相。貴方には僕がどう見えてる?



●総力戦
「旅団規模を軍事的な意味での全滅じゃなくて文字通りの全滅させなきゃいけないって、それ長期戦にならない?」

 ガレオノイドのチロル・ツークシュピッツェ(メスガキガレオノイド・f34507)は作戦内容を聞いてやれやれと頭を振る。

「ホントだよ、マトモにやったら燃料と弾薬が足りやしないよっ!」

 その言葉に同意するのはルイン・トゥーガン(B級戦犯指定逃亡者・f29918)。2人してはぁ、とため息をつくが、チロルはおもむろに「ツークシュピッツェ級双胴戦闘空母・チロル」としての姿に身を変じる。

「……って、文句を言いつつも、なんだかんだやる気だねぇお嬢ちゃん」
「仕方ないでしょぉ、誰かがこの役やらなきゃいけないもん。それにさぁ」

 からかうような口調のルインに、チロルはクスクスと笑いを返す。

「あんな時代遅れの雑魚連中に、うちら猟兵でわからせてやんの、最高じゃ~ん?」
「同感だ」

 ルインは獰猛な笑みを浮かべると、愛機アマランサス・マリーネに搭乗して出撃。チロルは周辺の猟兵たちに無線をつなぐ。

「こちらツークシュピッツェ級双胴戦闘空母、五番艦チロル。この戦線の母艦はこっちでやるよぉ~。補給と整備は任せてくれていいよ、なにせキャバリア運用母艦だからねぇ」
「こちらリオ・セレステ! 補給のための着艦を要請!」

 ルインと入れ替わりでチロルに接近してきたのは菫宮・理緒(バーチャルダイバー・f06437)。ガンシップの「リオ・セレステ」を駆っていた彼女は、焼夷弾による上空からの空爆を担当していたが弾丸が尽きてしまったのだ。

「いいよぉ~。懲罰隊の亡霊クルー達でもちゃんと仕事はするから安心して補給受けてってねぇ」
「あ、それならお手伝いしようかな」

 理緒のユーベルコード「モーター・プリパラタ」は、戦闘行動を起こせなくなることを引き換えに外部からの攻撃を遮断しつつ補給や修理、整備を通常の12倍の速度で完璧にこなすというもの。自分の機体はもちろん、チロル自身の艦載機であるキャバリア「ジェネム」の面倒まで見るという仕事人っぷりを発揮した。

「いやぁ、ごめんねぇ面倒見てもらっちゃって~」
「こういう時は助け合いの精神ってね」

 理緒はジェネムと共に出撃し、再び戦車隊の撃滅を開始する。その一方で、チロルは自らも艦砲射撃による攻撃を行い、確実に戦線を押し上げようとしていた。

「主砲、および各ミサイル発射管、撃ち方初め~! ……味方の攻撃に当たるバァカはいないよねぇ~?」

 もちろん、メスガキらしく煽りは忘れない。

◆◆◆

「状況はどうなっている!」
「現在の戦線、右翼遊撃部隊が食い破られつつあり! 熾烈な空爆と艦砲射撃を受けています!」
「SAM、並びに対空砲部隊を回せ。スティンガーミサイル装備の歩兵部隊も援護に向かわせろ。航空攻撃が激化することは想定済みだ」

 ロンメルは指揮車にて刻々と変わる戦況を見ながらふむ、と考え込む。左翼側の陽動部隊に正体不明の攻撃が襲いかかっているのは確認しているが、むしろそちらに集中してくれていることに感謝すべきか。

「……なるほど、電撃戦か。想定キルレシオが極度に高い高性能兵器を運用した少人数での突破ということか?」

 だが、その考えは甘い、とロンメルは思う。

「ランチェスターの法則に乗っ取るならば、これだけの物量をひっくり返すためのキルレシオは莫大なもので無ければならん。兵器の性能差が勝敗を分かつ絶対条件ではない」

 その時、指揮車オペレーターからの声が入る。

「報告! 敵方に……中央突破を図る大部隊が出現しました!」
「数は!」
「2個師団クラス……です……!」

 ロンメルは立ち上がる。

「……まさか、物量ですらも上を行こうというのか!」

◆◆◆

「あぁ!クロムキャバリアでは二線級戦力の戦車とはいえ、これだけいると壮観ですね!」

 メアリーズ・エリゴス(生体CPU・f30579)はとても昂ぶっていた。生体CPU用薬物を投与することで精神の均衡を崩す代わりに、キャバリアの性能と自身の潜在能力を過剰なまでに引き出すのが得意技である。その力で、今回増幅したのはサイキック。

「うふ、うふふっ、ふふっ、きひっ!あれを全部殺(アイ)していいだなんて最高ですよぉぉぉ! あぁ、でも、皆殺(アイ)しし尽くすには手が足りないですねぇ」

 重キャバリア「ロートガル」から放たれるサイコ・ウェーブが呼び寄せるのは、総勢93体の簡易量産型遠隔操縦キャバリア。通称「ビットキャバリア」である。メアリーズは脳波でこれら全ての操縦系を掌握し、さながら人形のごとく扱ってみせるのである。

「きひっ!サイコ・コントロール・システム、フラッシュモード起動ですよぉぉぉ!」

 ロートガルに率いられたビットキャバリアたちが戦線中央に向かい、戦闘ヘリや戦車で固められた敵の布陣を突破すべく動き出す。さらにその後方から現れたのは、霧江・英梨(アイアン・メイデン・f10940)操るオブリビオンマシン「サーベラス」。

「軍団には軍団で対処する……まさか同じ発想に至った方がいらっしゃるとは」

 もっとも、思想は正反対ですが、と英梨は心のうちで付け加える。あれを愛情表現と称するのはメアリーズくらいのものだろう、と。

「私も一般的な感性からは外れているという自覚はありますが。メアリーズ・エリゴス様、これより援護致します」

 メアリーズに声をかけた英梨は、サーベラスの炉心たる「カルティア・タルタロス」の出力を上昇させた。オブリビオン・ワード【Spectre】によって骸の海から大量のキャバリアを呼び出し、戦闘させる。過去に散ったキャバリアたちが現世に黄泉がえったその姿はまさに屍者の軍勢。操り人形と屍者が、時代遅れの兵器によって築かれた壁を突破しようとしていた。

◆◆◆

「自走砲部隊、怯むな! 戦線を押し戻せ!」
「右翼APC部隊、損耗率10%!」

 非常時の指揮系統の変更も徹底させてある。最悪、ロンメルがいなくなっても戦闘は続く。全ての事態にロンメルは対処法を打っていた。

 そう、ここまでは常識の範囲内での戦闘ではあったのだ。超常現象のような技を見せられても、基本的には常識の枠内に認識を合わせて戦闘を繰り広げればそれでいい。

 だが、しかし。

 その常識を食い破るものが、出現する。

◆◆◆

「全力を出せ、ね。了解したわ」

 シャルロット・シフファート(異界展開式現実改変猟兵『アリス・オリジン』・f23708)が展開するアリス・オリジンの力。異世界を展開することによる現実改変能力……『オウガ・オリジン』の反転存在となることで、異界「不思議の国」を領域展開して戦車軍団を分断する。

「さぁ、戦場は作ったわ! 皆、一気に頼むわよ!」
「んじゃまずは遠慮なく」

 不思議の国のひとつで立て続けにきのこ雲が発生する。ルインの愛機アマランサス・マリーネには肩部ミサイルポッドに核ミサイル3発ずつ両肩合わせて6発、左手のバズーカにも核弾頭入りと、まさに条約違反レベルの核武装が施されていた。もちろん、その不思議の国に分断された陸軍部隊は蒸発している。

「ハッ、こんなに核だらけの装備は古巣でもやらなかったねぇ!」

 快哉を上げながら、ルインは次の獲物を探してアマランサスを駆る。

 別の不思議の国では、次々と雷が降り注いでいた。音取・ゼラ(自称ゼウスの生まれ変わり・f24198)、雷霆神の生まれ変わりを自称する少女がその権能を余すところ無く発揮していた。

「ふははっ! そのような鉄の軍団を拵えようと天高く座する天空神にして神王ゼウスの転生たる余には届かんのである!」

 戦車砲や対空ミサイルが次々と放たれるが、雷によってそれらは次々と撃ち落とされ、焼かれ、墜ちていく。

「刮目して見るがいい! これぞ世界を溶解させ全宇宙を焼き尽くす、余の最強たる雷霆ケラウノスである!」

 敵軍の中心に投擲されるケラウノス。その雷霆は神罰として、戦車に、戦闘ヘリに、自走砲に落ちていく。神の裁きの場と化したこの不思議の国においては、ゼラこそが絶対神であった。

「死に逝く者達へのせめてもの手向けよ。私の全力を見せてあげる」
「僕、星間戦闘は得意ですけど地上戦は初心者なんです。だから加減は出来ませんよ!」

 また別の不思議の国で多数の陸戦部隊と対峙するのはリーヴァルディ・カーライル(ダンピールの黒騎士・f01841)と七篠・コガネ(ひとりぼっちのコガネムシ・f01385)。彼らはそれぞれ、自らの全力を解放して眼前の敵の殲滅を図った。コガネが予め注意を引いて敵を一箇所に集めたところで、それぞれの大技が放たれる。

「……我が身に宿るは呪わしき異端の大神の神威。さあ、世界の敵を僭称するならば、見事撃ち破ってみせるが良い!」
「アームドフォート展開、エネルギー充填。星が滅ぶ程の戦争を見てきました……その戦いで振るわれた力を、今、ここに!」

 全能力を113秒間6の9乗倍に極限まで強化するリーヴァルディ、星間戦争での使用が想定されるアームドフォートを展開するコガネ。敵の攻撃はリーヴァルディが展開する10077696倍化した「怪力の呪詛」のオーラで防御して受け流してしまう。リーヴァルディの大鎌から放たれる強大な闇属性魔法で練り上げられた斬撃波と、アームドフォートから放たれる光の奔流が、陸戦部隊をすべて飲み込むのに時間はかからなかった。

 そして、今や殲滅戦の様相を呈し始めている前線から少し離れたところで、ルゥ・グレイス(終末図書館所属研究員・f30247)は一人駆けていた。

「ここか」

 通信施設を見つけると、外部からクラッキングをスタート、一時的に音声回線を乗っ取る。

「通達。終末図書館最大原則第二項に則り、ロンメル氏に撃滅許可が発行されています。然らばご覚悟を。この終わりかけの世界で貴方が最も現実的に未来を見据えていた。遺失情報集積計画に供与していただいたこと、心より感謝いたします」

 では猟兵の皆様、後は任せます。

 そう最後に言い残したルゥは、全制限解除コードを口にし、その場に崩れ落ちる。

◆◆◆

 次の瞬間、ロンメルは天空から光が降り注ぐのを見た。

「何が──」

 ルゥが最後に発動したユーベルコード、「死に至る病に至る生に飽いて」が、ロンメルただ一人をターゲットに発動。ロンメルは、光に飲み込まれる──。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

チェスカー・アーマライト
連携アドリブ歓迎
(クロムキャバリア基準で言えばビッグタイガーも数世代遅れの型落ち品)

連中、ビーム兵装の類は積んでねーんだろ?
なら撃ち負ける道理は無ぇ
蹂躙してやんよ

ビッグタイガー、スタンディングモード
地面にロックアンカー撃って機体固定
脚部の盾も展開して防御を固める
こちとら物理耐久特化の複合装甲だ
耐爆性能もそれなりにある
よっぽど近寄られない限り
早々突破されねー自信があるぜ
追加弾倉も積んで
弾薬を満載してきたお陰で重量過多だが
戦線を押し上げる以外は移動しねーし大丈夫だろ
もし弾薬が底を尽きそうなら
固定を解除して中距離戦に打って出るぜ
その場合は
ビーム兵装のパルスマシンガンが
頼みの綱だな


リア・ファル
(真の姿:SSWの最新鋭宇宙戦艦)

この世界でも、ヒトは明日を願い必死に生きている

それならば、理不尽に苛まれながら、それでも誰かの明日を願った人々の願いから創られたボクが
キミたち過去の徒の前に起つのは必然さ

「それじゃあ、行こうか。今を生きるアポカリプスヘルの誰かの明日の為に!」

【星の彼方の妖精郷】!
「機動戦艦ティル・ナ・ノーグ……現実空間へ、マテリアライズ!」

ボクの戦術オペレートで味方の情報連携をサポートし、
(情報収集、集団戦術、道案内)

相手の電子制御は無力化
(ハッキング、ジャミング)

上空から、敵中枢に重力砲からレーザー砲、レールガンなど全武装を撃ち込む!
(弾幕、砲撃、レーザー射撃、範囲攻撃)


リーゼロッテ・ローデンヴァルト
※アドリブ絡み連携大歓迎
※『ナインス・ライン』搭乗

へえ…今回はガチで『砂漠の狐』みたいだね
上等、アタシとコイツの汎用性を魅せてやるよ

ホバー移動で会敵後DA28号【オロチ】展開
広域爆撃用マイクロミサイル約565発が
十分詰まったコンテナを4箇所に放出
狙いはヘリ系と車両類さ

次は【ユピテル】…小型核か気化爆弾か
猟兵展開状況で弾頭選定、信号弾で注意喚起
無慈悲にMBTは蒸し焼き、歩兵も消し炭

直後に【マトリクス・メモリ】で『地雷の発生源』地雷原を広域展開
「爆撃後に地雷がある訳ない」と油断した機甲戦力をハメて
後は(地雷を避ける為)飛びつつ両手ビーム兵器で残存兵襲撃
実弾重視と【アダマンタイト】のお陰で余力十分さ



●最前線に逃げ場なし
「ぐ……!」

 ロンメルは全身に鈍痛を覚えながら立ち上がる。周囲を見回すと、横転して炎上する指揮車があった。どうやら自分は指揮車に直接攻撃を受けた結果、指揮車から投げ出されたらしい。

 戦況は芳しくない。敵は寡兵だったはずだが、どこからともなく現れた増援や謎の分断技術、圧倒的な性能の兵器を運用するなど、こちらの物量を凌駕するほどの破壊力をもって襲いかかってきている。

「なるほど、これが猟兵……如何に超常じみた現象を引き起こそうとも、『現象の結果』そのものは現実的な範囲だろうと考えていたが、その結果はどうだ。成果すらも規格外とは……まさにイレギュラーの塊か」

 ならば、とロンメルは己の原点に立ち戻る。最前線で戦況の変化を肌で感じ取りながら、臨機応変な戦術で敵の目論見を食い破る。迅速に、そして確実に。痛みで軋んでいたロンメルの脳細胞に再び火が入る。まだ、勝利の目はある。

◆◆◆

「敵の動きが変わったね……?」

 リーゼロッテ・ローデンヴァルト(リリー先生って呼んでよ・f30386)は、愛機ナインス・ラインのコンソールが示した情報を見て目を細める。陣形が急速に組み変わっている。機動力の高い戦車や戦闘ヘリが前面に立ち、その後方から歩兵部隊や空挺部隊、自走砲などが援護を行う形に変わっていた。

「なるほどねぇ……即応力の高い陣形に機動戦を仕掛ける格好か。今回はガチで『砂漠の狐』みたいだね」

 一方で、それでも、とロンメルを真っ向から迎え撃つ覚悟の猟兵もいる。チェスカー・アーマライト(錆鴉・f32456)は愛機ビッグタイガーのコクピットの中で不敵に笑ってみせた。

「はっ、指揮官自ら前線に立つとはご立派なこって。だがやることは変わらねぇ。連中、ビーム兵装の類は積んでねーんだろ? なら撃ち負ける道理は無ぇ、蹂躙してやんよ」

 そして、猟兵側の母艦のひとつである機動戦艦ティル・ナ・ノーグそのものである猟兵、リア・ファル(三界の魔術師/トライオーシャン・ナビゲーター・f04685)。彼女の頭脳もまた、ロンメルの戦術に対抗すべく動き出す。

「行こうか。今を生きるアポカリプスヘルの誰かの明日の為に!」

 通信をハッキングとジャミングで無力化するが、ロンメルは手旗信号や発光信号、発煙筒などを駆使して各隊の意思疎通を図っていた。その効果は覿面で、通信を封じられたとは思えないほどの統制の取れた動きが見える。

「上等、アタシとコイツの汎用性を魅せてやるよ!」
「盾役はこっちでやる、ぶちかまして来な!」

 ビッグタイガーが前に出て弾を引き受け、その後ろからナインス・ラインのディヴィエイト・アームズがひとつ、DA28号【オロチ】が展開。四方にミサイルコンテナを放出し、ヘリや自走砲、APCに次々と突き刺さっていく。

「ヘリボーンをここで落とせば兵力は一気に落ちるはず!」
「……ダメだ、チャフがばらまかれた!」
「……はいはい、そう簡単には行かないってね!」

 リアからの効果測定に、リーゼロッテは舌打ちする。その一方で、ビッグタイガーと主力戦車部隊は壮絶な撃ち合いを続けていた。まるでボクシングだ。

「どうしたどうしたぁ! もっと撃ってこい!」

 戦車砲がビッグタイガーの装甲を揺らすが、ビッグタイガーもお返しとばかりに持てる射撃武装の一斉射。数で押し通ろうとするが、今のビッグタイガーはアンカーを地面に打ち込み、盾を構えた状態。素の装甲も分厚い、まさにキャバリアサイズの要塞だ。簡単に通してはくれないだろう。

「集まってきたぜ、敵さん! でけぇのブチ込むなら今だ!」

 チェスカーが声をかければ、ニヤリと微笑むリーゼロッテ。

「じゃあ……取っておきの、イこうか!」
「援護するよ!」

 ティル・ナ・ノーグも全武装を展開、敵が集中するポイントにターゲットを合わせる。

「そっちのFCSにデータリンクした。攻撃タイミングは任せるよ」
「OK、リアさんは観測続けて……気化爆弾ブチ込むよ!」
「爆風範囲……よし、炸裂前にアンカー外して下がる!」

 リアのデータリンクが、有機的な連携を生む。リーゼロッテが放つ気化爆弾に合わせてリアが撃ち、チェスカーが下がる。

「さぁ、痛いのをぶっ食らわせてやる……!」

 ナインス・ラインが構えたバズーカ「ユピテル」から気化爆弾が放たれ、放物線を描いて敵軍のど真ん中に落ちる。その瞬間、チェスカーはビッグタイガーのアンカーを引っ込めて急速後退。逆にリアは全砲門の照準を気化爆弾の着弾地点にセット。

「てーっ!」

 次の瞬間、戦場は白く染まり上がり、爆心地からほど近い戦車や随伴歩兵は、気化爆弾と火砲の同時攻撃の前に蒸発を始めていく。

◆◆◆

「気化爆弾……!」

 戦場のど真ん中で広がる光と煙に次々と手勢が飲み込まれたのを見て、ロンメルはギリッ、と歯噛みする。まさか兵力を集中したところを狙われるとは。よほど汎用性の高い兵器を敵が運用していたらしい。しかも、その前は単機で要塞の如き堅牢性を見せつける機動兵器も確認できた。

「そしてあの巨大構造物……おそらくは陸上で運用可能な戦艦の類だな。イレギュラーな事態もここまで来れば最早この戦場の常識か」

 蒼い機動兵器と、要塞の如き機動兵器、そして戦艦。残敵掃討に移り始めた彼らを見て、しばし瞑目する。

「……ここが我々の死に場所か。良いだろう、ならば最後まで抗うのみ」

 高い授業料をふんだくられたが、ここまでイレギュラーが集まる事態はいい勉強になったと、獰猛に微笑み、ロンメルは陣形を再編する。それは、死出の旅の準備にも見えた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

初月・夕
【修羅人】
『修羅人』三機で連携、黄昏号は主に武装コンテナ内の兵装を生かした面制圧と【トワイライト】による情報戦を担当
トワイライトでの独自ネットワーク構築により『修羅人』三機をリンク、情報・電子戦に長けた黄昏号による戦場・敵戦力を分析・即時共有しながら敵戦車軍団との戦闘を展開
適宜武装コンテナ内兵装…マイクロミサイルによる面制圧に各種煙幕やチャフなどの特殊弾頭による撹乱も織り交ぜ他二機の援護をしていく
「相手兵装のデータは十分…適宜リアルタイム更新してくから、陽、夜…宜しく」
「…迅速で的確、確かに驚異的な指揮だけど…こっちだって黄昏号とトワイライト…そして三人と三機の連携があれば負けはしない…!」


斑星・夜
【修羅人】
※キャバリア:灰風号搭乗
灰風号は盾役&攪乱のポジション

あっ戦車だ!似た感じのタイプ、データで見た事あるなー
へー、実際に動くとあんな感じになるんだねぇ
よーし、頑張ろうね、ギバちゃん、ウイちゃん!

ウイちゃんから貰ったデータを常に確認しつつ、
ギバちゃんの攻撃に巻き込まれないよう移動ながら行動

味方の攻撃から逃れた敵に向かって『RXSシルバーワイヤー』を射出
捕縛し、動きを鈍らせたそこへ拳で『グラウ・ブリッツ』を叩き込みます

囲まれたり周囲に大量に敵がいる時は『EPブースターユニット・リアンノン』を起動しリミッター解除
武器を『RXブリッツハンマー・ダグザ』に切り替えて、振り回して範囲攻撃するよ!


天城原・陽
【修羅人】※キャバリア:赤雷号搭乗
ポジションはガンナー。
徹甲榴散弾と加粒子砲による絨毯爆撃と火線による薙ぎ払いで広範囲の敵の殲滅を狙う。
「うへぇ…何あれ。あんな骨董品、クロムキャバリアじゃめちゃくちゃヴィンテージじゃない?」
ま、相手がなんであれ戦場が何処であれ、いつも通り特務一課のやれる事をやるだけよ。
容赦しないわ。

「先制砲撃完了。空中からの爆撃に移行するわ。マダラ、巻き込まれんじゃないわよ。ウイ、戦域情報のリアルタイム共有宜しく!」
あとは空中からの俯瞰視点を黄昏号に送信。戦域情報の先鋭化も図る。
……頭を押さえられない空ってのは良いわね。何処までも飛んでいけそう。



●修羅人、砂漠の狐を狩る
「うへぇ…何あれ。あんな骨董品、クロムキャバリアじゃめちゃくちゃヴィンテージじゃない?」

 キャバリア乗り、天城原・陽(陽光・f31019)はコックピットのコンソールモニターに映る兵器群を見てため息をつく。

「似た感じのタイプ、データで見た事あるなー。実際に動くとあんな感じになるんだねぇ」

 陽の僚機を務める斑星・夜(星灯・f31041)はヒュッと口笛を吹いて敵の兵器の様子を物珍しそうに眺めていた。

「データリンクは終えたよ……相手兵装のデータは十分…適宜リアルタイム更新してくから、陽、夜……宜しく」

 2人を電子戦で支えるのは初月・夕(夕月・f31197)。彼らは3機1組のキャバリア「修羅人」を駆る猟兵だ。如何に相手が物量で、そして優れた戦術で来ようとも、この3機の連携は負けはしない。修羅人パイロット全員がそう確信しているのは、3人が互いを強く信頼している現れであった。

 陽の赤雷号が徹甲榴散弾と加粒子砲をばら撒き、先制砲撃を行う。夕は「トワイライト」でデータリンクした状態で弾着観測を行いつつ、自身もマイクロミサイルの爆撃による面制圧で援護する。

「弾着……良いね、向こうの戦車を何台か持ってった」
「先制砲撃完了。空中からの爆撃に移行するわ。マダラ、巻き込まれんじゃないわよ。ウイ、戦域情報のリアルタイム共有宜しく!」

 赤雷号が離陸するその後ろから、地を蹴って飛び出すのは灰風号。敵の攻撃を一気に引き受けつつ、戦線を撹乱する前衛の役目を担っている。

「オッケー。ウイちゃん、こっちにもデータ回して。ギバちゃんの攻撃は頑張って避けるよー」

 そう言いながら、夜は灰風号のRXSシルバーワイヤーを射出。先の砲撃の生き残りの戦車を捕縛して一気に接近すると、マニピュレータに電気を纏わせて殴りつけた。装甲がひしゃげ、ただの鉄塊と化す戦車を放り捨てると、次の敵に向かう。

 赤雷号の絶え間ない空爆の中を縫うように移動しながら、丁寧に戦車や装甲車を破壊していく灰風号。そして、この2人の攻勢と撹乱を連動させるのが夕の操る黄昏号であった。ロンメルの戦車の動きは見事で、本来ならば最初の先制砲撃でもっと倒しているはずだった。にも関わらず、今は各個撃破をある意味で強いられているのはロンメルが部隊を上手く動かしていたからに他ならない。手強い相手だ、と夕はコンソールを眺めながら額の汗を拭う。

「……迅速で的確、確かに驚異的な指揮だけど……こっちだって黄昏号とトワイライト……そして三人と三機の連携があれば負けはしない……!」

 そんな折、コンソールに映し出されたのは赤雷号からの映像だった。

「ありがとう、陽。このデータが欲しかった」

 陽が黄昏号に送ったのは、赤雷号の空中からの俯瞰視点。戦域情報の先鋭化を図るべく、空爆を行いつつもデータリンクの強みを活かして映像を送ったのだ。

「……頭を押さえられない空ってのは良いわね。何処までも飛んでいけそう」

 陽の頭によぎるのは、暴走衛星が支配するクロムキャバリアの空。いずれは、自分たちもアポカリプスヘルのような自由な空を手に入れられるのだろうか。感傷に浸る中、夕から通信が届く。

「いたよ、ロンメル。とどめは任せる」
「マダラ、あんたが一番近いわ」

 通信を受けた夜は頷く。

「OK。誇り高き指揮官に引導を渡そうか」

◆◆◆

 ロンメルはついに敗北を悟った。他の戦線では相次いで兵力が全滅。戦力の100%損失も時間の問題だ。まさか、猟兵が本気でこの物量を全部片付けるとは思わなかった。これがジャイアントキリングというものか、と目を閉じる。

「否、ジャイアントキリングに挑んでいたのは……我々だったのかもしれない」

 猟兵、既存の生命の埒外にある、イレギュラーな存在。そうと知らず戦いを挑んだ報いをここで受けるとは。

「言い残すことはあるかい?」

 目の前の機動兵器から、若い男の声が聞こえる。

「敗者は今更語らぬよ。死人に口なしだ。だが、そうだな……あえて言うならば」

 ロンメルは、目の前の機動兵器に向けて、水分補給のために携行していた水筒を掲げる。それは彼なりの献杯であった。

「見事だった、猟兵。イレギュラーの実力、堪能させて頂いた。良い経験になった……授業料はあまりにも高かったが、な」
「こちらこそ、良い戦いでした。敵ながら天晴です」

 ロンメルは敬礼し、やれ、と目線で語る。

 最後の一撃が、ロンメルの乗る装甲車を砕く。ロンメルはこの一撃で、骸の海に旅立った。

 残敵の掃討を終え、猟兵達は勝利の凱歌を上げて帰還する。最期に一瞬見せた彼の誇りに満ちた笑顔は、間違いなくあの砂漠の狐を思わせるものだった、と作戦に参加した猟兵達は語るのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年09月11日


挿絵イラスト