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罠と雪の女王

#アルダワ魔法学園 #マイ宿敵 #雪うさぎリーダー #ダンジョン罠うさぎ #うさぎリーダー #罠うさぎ

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●アルダワ魔法学園 とあるダンジョン
「ひぃ~、寒い」
 ダンジョンを踏破してゆく学生達。ゆっくりだが着実に進んでゆく。
「噂によれば、ここの災魔が冷気を操るらしい」
「だからこんな寒いダンジョンなのか」
「ねえあれ、見て見て」
 魔法使いらしき少女が指さした先には雪で丸く形作られ、木の葉や木の実で耳や目をつけられた小さな雪うさぎだった。
「誰か先に通った人がいるのかな?」
 そう言って彼女が雪うさぎをつついたその時。

 ヒュオオオオオオ!

 雪うさぎの身体から強烈な冷気が発せられ、少女は凍りつき、氷像のように固まる。
「コイツ、何しやがる!」
 戦士風の少年が剣を抜き、雪うさぎを叩き潰す。しかし、砕けた雪うさぎからも強烈な冷気が発せられ、二体目の氷像が出来上がる。
「な、なんだこれ!」
 残された学生達は凍った二人を運んで引き返そうとしたが、手遅れだった。今まで、白い雪に覆われていたこのフロア、よく見ると無数の雪うさぎ達が徘徊していたのだ。
「うわあああああああああああああ!!!」

 うさうさ。うさうさ。

 氷漬けになって全滅した学生達を運ぶのは本物の兎…そっくりの災魔『ダンジョン罠うさぎ』達だ。
「間抜けな奴らがよく捕まる」
「こいつらはどうする?煮て食うか焼いて食うか。それとも首をちょん切って飾るか」
「せっかくの生け捕りだ。他のフロアに売っぱらって、美味しい人参をたくさん仕入れるのもいい」
「そいつは名案だ」
「コラ、お前達!」
 そんなことを相談するうさぎ達に声をかけるのは、銀髪にブルーの瞳のうさ耳少女。
「捕獲した奴らをどうするかは私が決めます。貴方達はさっさと運びなさい」
「これはリーダー、すみません」
「分かったならいいわ」
「それにしてもリーダー」
 お説教をされたうさぎから声をかけられるリーダーと呼ばれるうさ耳少女。
「本当にリーダーのおかげで楽に相手を捕獲できて、助かります。いつもいつもありがとうございます」
「何よ急に」
「リーダーがいるから、我々は安心して暮らしてゆける」
「リーダーあってこその我ら。いや、リーダーという器には収まりきらない方だ」
「雪の女王、女王と呼ばせてください!」
「な、何よいきなり」
 他のうさぎ達も集まりだしてリーダーを褒めちぎる。
「「じょ・お・う!じょ・お・う!」」
 そして始まる女王コール。
「ま、まあそう言うなら仕方ないわね」
 彼女もまんざらではないようだ。
「みんな、これからも私に付いていらっしゃい!」
「「おおー!」」
 うさぎ達は知っている。彼女がおだてられるのに弱いことを。そして、こうやってノセた日は夕飯のニンジンが多くなることを。

●グリモアベース
「……ダンジョンのうさぎは…害悪。…倒したほうがいい」
 そう語るのは中村・裕美(捻じくれクラッカー・f01705)だ。何でも大昔のゲームのリメイク版でひどい目に遭ったとか。
「……それとは別に……ダンジョン探索に出た学生が…そこのフロアで…全滅したみたい」
 そのフロアは凍った床や転がる雪玉、自律的に動いて侵入者を凍らせる雪うさぎなどがいるらしい。そこで、今から少し前に攻略中の学生達から連絡が途絶えたのだ。
「…予知で見た限り……氷漬けで…仮死状態みたいだから…すぐ助ければ…蘇生できるかもだけど…時間をかければ…どうなるか分からない」
 うさぎ達のおかずになってしまうかもしれないし、どこか遠くへ売り飛ばされてしまうかもしれない。
「……あと…今回のボスは…氷のフロアだけあって……冷気系が得意な敵みたい。…そのあたりも…注意して」
 そして更に裕美が言葉を続ける。
「…この敵は……普通の学生じゃ…倒せない。…猟兵じゃないと…無理」
 そして、猟兵達を見回し、こういうのだった。
「…だから……頼んだわよ」


麦門冬
 氷溶かすスプレーとか買っておいててよかったなあとか最近思っている麦門冬(むぎとふゆ)です。皆様は最近いかがお過ごしでしょうか?
 今回はアルダワ魔法学園で身も凍えそうなフロアの攻略をお願いいたします。
 第一章では雪や氷に覆われた迷宮を踏破していただきます。基本はオープニングで語られたような罠が多いですが、皆様のプレイング次第ではもっと多彩になる可能性もあります。
 第二章ではダンジョンに巣食ううさぎ達との戦い、第三章では彼らのボスと戦ってもらいます。
 以下、補足事項です。

●ダンジョン罠うさぎ
 罠を仕掛けたり強化したりが得意なうさぎさん達。一応人型もいる。ボスの影響で冷気系のトラップを多く作ってはいるが、オールラウンダーにいろいろ作れる。同種族がボスなので、すごく居心地がいいらしい。

●ボス
 冷気系の特殊能力を持ったうさぎ。火属性に弱いかは不明。しっかり者のリーダーという自負はあるが、部下から女王とか神とかおだてられるとついつい甘やかしてしまう。
 おだてられるのに弱いので、うまく猟兵におだてられると『すぐには殺さないで飽きるまで氷漬けで居間に飾っておいてあげる』くらいまでに譲歩してくれるかもしれません。

●学生達
 そこそこバランスの良いパーティだが、猟兵に実力は及ばない。現在氷漬けで囚われ中ですが、猟兵達がボスを倒せば奪還できます。それに必要なギミックなどは特にはありません。
 彼ら関連のNPCとかを出す予定はありませんが『ヒーローマスクなどの依代にしたい』と言った理由でNPCの存在が必要であれば、彼らを心配する仲間や家族みたいな存在がいても構いません。

 それでは皆様の冒険をお待ちしております。
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第1章 冒険 『白の迷宮』

POW   :    前衛となり罠や敵を力で蹴散らす。気合で寒さに耐える。滑る床に踏ん張って耐える。など

SPD   :    敵や罠の警戒、解除。危険な気配の察知。氷上を華麗に滑る。雪玉を投げる。など

WIZ   :    魔力による探知。魔法で暖を取る。雪や氷を溶かし道を切り拓く。魔術的トラップの解除。など

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

キケ・トレグローサ
ルナ)「雪兎かぁ、ちょっとかわいいから一匹くらい連れて帰りたいわ…ダメ?そう…」
 キケの妹、踊り子ルナの人格で参加。罠がたくさん待ち受けているなら潰して回ってしまえばいい。
ルナ)「みんな出番よ!雪の兎さんの罠は片っ端から潰してきて頂戴!」
 UCを使用し妖精たちを展開、先行させて猟兵がかかる前に罠を作動させて無効化して行く。妖精たちはルナの魔力によって生成されるから罠にかかっても消滅するだけ。それに、妖精は小さく空を飛んでるから仕掛け弓や落とし穴なんかは発動させても当たらないんじゃないかな。

ルナ)「学生たちが心配ね。急いで洞窟の奥に到着したいわ」
 寒さ対策として厚手のコートでも着ていこうかしら。


月見・リト
氷漬けにして連れ去るなんて。一体何が目的なのでしょう
オブリビオンとはいえ、ウサギさんが人を食べるなんて事は考えたくありませんが……

時間は多くありません。早速救出へ向かいましょう!

●行動
基本、トラップからは【盾受け】と【オーラ防御】で身を守る
氷や冷気には更にUCでも対抗
同行者がいれば積極的に【かばう】
滑りそうになれば盾に仕込んだパイルバンカーを地面に射出して体を固定する

「私が守りますので!」
「のえぇ、さすがに冷えますねぇ……」

アドリブ、協力歓迎



●舞姫と騎士
「雪兎かぁ、ちょっとかわいいから一匹くらい連れて帰りたいわ…ダメ?そう…」
 などと独り言を言っている少年、キケ・トレグローサ(たった一人の流浪の楽団・f00665)だが、今の彼は妹の人格『ルナ』になっている。おそらくは兄達と会話をしているのだろう。寒さ対策に厚手のコートを身に纏い、氷雪吹きすさぶフロアに足を踏み入れる。
「みんな出番よ!雪の兎さんの罠は片っ端から潰してきて頂戴!」
 ルナはユーベルコード【イタズラ妖精たちのポルカ】を使用して、たくさんの妖精の踊り子を召喚する。
 妖精達が徘徊する雪うさぎを短刀で叩き、その他の罠も発動させてゆく。雪うさぎの自爆に相打ちになったり、飛んできた雪玉をに当たったりと数は減ってゆくが、凍って滑りやすかったり、雪が積もって動きづらい場所なども、飛んでいるので問題なく攻撃を仕掛けられる。このまま順調に進めるかと思いきや…
「ど、どれだけいるのよ雪うさぎ!」
 耐久力はなく、叩けばすぐ消えるのだが、数がものすごく多い。まるで自分の妖精達のようだ。もし、自分と同質のユーベルコードで延々と大量に作られた存在が徘徊しているのだとすると…
「うう…寒い」
 雪うさぎが消滅する際に冷気を撒き散らしていたせいか、入ってきた時よりも気温が低いがする。魔力だけでなく、いつの間にか体力も奪われているようだ。
「これ、意外とヤバイかも」
 ルナの気力がつきかけたその時
「あのぅ、大丈夫ですかぁ?」
 間延びした声と共に、暖かな空気がルナを包む。
「私が守りますので!」
 現れたのは月見・リト(盾巫女パイラー・f13776)だった。
「助かったぁ」
「私の盾に後ろに隠れてくださぁい」
 機杭銃盾を前面に押し出して少しずつ進むリト。更には彼女の周囲に羽の形をした炎が舞う。
「これは?」
「これも私の力ですぅ。この中にいれば、少しは寒さから身を防げると思うんですぅ」
 炎の羽、【フィーダフラム】と名付けられたリトのユーベルコードが寒さから二人を守る。
 だが、暖かいのが気に入らないのか、雪うさぎ達がリトに冷気を浴びせかかる。
「のえぇ、さすがに冷えますねぇ……」
 たくさん合わさり、吹雪とも言える規模になったそれを、リトは盾に仕込んだパイルバンカーを地面に射出して体を固定する事で耐える。
「今よ!」
 ルナがその隙に妖精たちを呼び寄せ、雪うさぎ達を炎の羽と協力して倒してゆく。
「ありがとう。おかげで元気が戻ってきたわ。この調子で進みましょ。学生たちが心配だから、急いで洞窟の奥に到着したいわ」
「ええ。時間は多くありません。早速救出へ向かいましょう!」
 リトが、寒さや雪うさぎの攻撃からルナを守り、ルナが雪うさぎや罠を壊してゆく。その連携により、二人はフロアをずんずんと進んでゆく。その姿は舞姫を守る騎士のようでもあった。性別とかはこの際置いといて。やがて…
「次のフロアの入口が見えてきましたぁ」
「やった!」
 フロアの終りが見えてきた。この先を抜ければフロアボスの住処だろう。二人は気を引き締めて進むのだった。
(氷漬けにして連れ去るなんて。一体何が目的なのでしょう?)
 そんな中、リトがふと思う。
(オブリビオンとはいえ、ウサギさんが人を食べるなんて事は考えたくありませんが……)
 その先のことをつい想像してしまった。
「のぇぇ」
「どうしたの?」
「と、とにかく進みましょう!」

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

鳩麦・灰色
もう既に氷漬けにされてんねんな。それはヤバいからはよ助けに行かんと

いや別に人型ウサギを見てみたいとか人型やなくてもモフモフしたいとかそんな理由やなくてな……

こほん。さて、先急ご。学園生徒のために


『SPD』
冷気は愛用パーカーである程度凌ぎつつ
【地形の利用8】【ダッシュ5】【クライミング5】で凍った地面を移動する

罠は回避重視
その為に【見切り5】【第六感6】【視力2】を活用

各罠、特に雪うさぎに対しては
他人に影響がなさそうな場合に、近くの雪玉を投げ当てるか
【武器改造5】の鉄パイプ、UCで破壊し、冷気からは素早く離脱

「かわええなぁ……じゃなくて、ちゃんと壊さないとね」

アドリブや協力歓迎


凍雪・つらら
ううっ、寒いよぉ...凍っちゃいますぅ...(もこもこの防寒着で凄く着ぶくれながら震えている)
凄く寒い迷宮ですっ、防寒着の量もいつもより増やさなきゃ...モコモコ

ここは冷気系のトラップが多いらしいので、ここは【氷雪分身】で作った分身に先行して貰うことにしますっ。

しばらくすると、分身が何かスイッチを踏んでしまいました、すると分身の上から水がたくさん降ってきます!びしょ濡れになった分身はしばらく寒い寒いと言いながら凍え、氷漬けになっちゃいました、えぐい罠ですね...それにしても良い氷像が出来ました、あとで持ち帰っておきましょう
その後も【氷雪分身】に先行させて色んな罠を踏ませて歩くことにしますねっ♪


ソフィア・テレンティア
少々気温が低いようですが、人形のこの身にはあまり関係はありませんね。

ソフィアに搭載されている【歌唱魔導蒸気機関】の【歌唱】により魔法詠唱。味方周辺に暖気を帯びた魔力フィールドを展開。冷気から防御致します。
罠については【ガジェット】を先行して展開し警戒を実施、発見できた場合はそのままガジェットに遠隔で解除させましょう。
態々自分から罠に近づくこともないので。



●外して、凍って、打ち砕け!
「もう既に氷漬けにされてんねんな。それはヤバいからはよ助けに行かんと」
 愛用のパーカーをはためかせ、滑るように移動するのは鳩麦・灰色(音使いおおかみ・f04170)だ。
「いや別に人型ウサギを見てみたいとか人型やなくてもモフモフしたいとかそんな理由やなくてな……」
 誰に言い訳するでもなく呟きながら、自慢の感覚の鋭さで罠を回避して進んでゆく。
「…にしても、数が多ない?」
 自慢の視力であたりを見回せば、周囲に溶け込むようにして所々で雪うさぎが徘徊している。
「かわええなぁ……じゃなくて、ちゃんと壊さないとね」
 足元の雪を丸めて雪玉にして投げつける。パァン!と雪玉の直撃を受けて雪うさぎが弾け飛ぶが、その直後に冷気を撒き散らす。
「寒っ!これだけは避けようがないっちゅーか…」
 無軌道に倒してゆけば、その分フロアの気温が更に下がり、踏破は厳しくなるだろう。
「かと言ってどうせーっちゅー…」
 考えている所で灰色の視界に他の猟兵が動いているのを見かけた。

「ううっ、寒いよぉ...凍っちゃいますぅ...。凄く寒い迷宮ですっ、防寒着の量もいつもより増やさなきゃ..」
 モコモコの防寒具ですごく着膨れしている少女は凍雪・つらら(凍える雪九尾・f14066)だ。
「そうですか?少々気温が低いようですが、人形のこの身にはあまり関係はありませんので」
 つららの言葉にそう返すのはソフィア・テレンティア(ミレナリィドールのシンフォニア・f02643)だ。ソフィアの周囲には彼女の歌唱魔導蒸気機関による歌唱魔法で暖気を帯びた魔力フィールドが展開されており、フロアの冷気がだいぶシャットアウトされている。ソフィアがフロアを進んでいる途中、震えるつららを見つけて拾ってきたようだ。
 それでもつららが寒さに震えているのは、彼女自信が冷気を帯びており、その上で寒がりになる呪いをかけられているという難儀な体質のためだ。
「ねえソフィアさん、寒いから抱きついてもいい?」
「ダメです。少々気温が低いくらいなら問題ありませんが、過剰に冷却されれば駆動系や関節部に支障が出ます」
 ミレナリィドールであるソフィアに寒さといったものとは縁がないようだが、それでも冷えすぎるのは良くないようだ。
「とりあえず、ガジェットを使ってトラップを解除してゆきますので、その後を付いてきてください」
 態々自分から罠に近づくこともないので。と彼女は言い、自身のガジェットを飛ばして警戒と罠解除に当たる。しかし、しばらく進んでいると、ガジェットが戻ってこなくなる。
「…おかしいですね」
 進んでみると、凍ったガジェットをおもちゃにしている雪うさぎの集団がいた。
「なるほど、これは厄介な」
 発動前に罠を解除すればいいと思っていたソフィアだったが、最初から起動している罠、雪うさぎのことを失念していた。そんなときにを手を上げたのはつらら。
「ここは【氷雪分身】で作った分身に先行して貰うことにしますっ」
 そう言うと、彼女は雪通りで出来た自分の分身を作り上げる。氷雪で出来た存在なのだがしきりに「寒い、寒い」と震えているのが気になるところだが。
「それじゃあ、あのガジェットを取り返しに行ってください」
 つららの命令に寒がりながらも従い、ガジェットを取りに向かう分身。雪うさぎ達からガジェットを取り上げると、すぐさま雪うさぎ達から冷気を浴びせられる。「寒い、寒い」と震えながら、その攻撃に耐えていた分身だったが、最終的にはガジェットごと氷漬けにされてしまった。
「えぐい罠ですね…」
「あなたは何がしたかったんですか」
 戦慄するつららに対して、ソフィアが冷静にツッコミを入れる。
(それにしても良い氷像が出来ました、あとで持ち帰っておきましょう)
 と、つららは内心ほくそ笑む。実は彼女、真偽は不明だが、凍らせた女の子をコレクションするのが趣味だとか。
「いいこと思いついた。ソフィアさんも氷漬けになってみませんか?」
「言っている意味がわかりません」
 そんなやり取りをしていると、雪うさぎめがけて弾丸のごとく突っ込んでゆく影が。
「誰かは知らんが、助けたるからちょお待ってな」
 灰色が誰かが雪うさぎに襲われていると想い、助けに来たのだ。彼女のユーベルコード【薙音型 "四番"】により、武器として改造された鉄パイプが地面とこすり合わさることで高い音を上げて振動する。
「広がれ、"四番"!」
 そのまま鉄パイプを振り上げると、音波を放ち、器用に雪うさぎだけを粉砕してゆく。そして、粉砕後に起こる冷気に巻き込まれないよう素早く離脱する。
「そっちの二人は大丈夫なん?うわっ何これめっちゃ暖かい!」
 灰色がつららとソフィアのもとに合流する。凍ったガジェットと氷雪分身を回収して、解凍しがてら現在の状況について話し合う。
「ああ…暖かい」
 氷雪分身がしっかり動けるくらいに解れてきた頃。
「この分担で行けば問題ないでしょう」
「せやなー」
「そう…ですね」
 こうしてメンバーは3人組となり、フロア攻略を進める。ソフィアのガジェットやつららの氷雪分身で罠を解除・無効化し、襲い来る雪うさぎは氷雪分身がおびき寄せている間に灰色が撃破。襲いかかる冷気に関してはソフィアの暖気フィールドで寄せ付けないという、しっかりとした役割分担でフロアを乗り越えてゆく。
 そしてついにはこの3人もフロア踏破に成功するのだった。
「いよっしゃ、やった!」
「二人のおかげで想定以上の速度で到達できました」
「次のフロアは寒くないですかね?」
 和気あいあいと話す三人だが、つららは内心穏やかじゃなかった。
(氷像が…思ったよりも出来なかった)
 凍る度に使い捨てて、後で回収する予定の氷雪分身は、ソフィアの暖気フィールド内に回収することで何度も使い回すことが出来た。分身を作り出す労力が減って体力の消耗は抑えられたが、残念といえば残念なのだった。
「こほん。さて、先急ご。学園生徒のために」
 氷雪分身とハイタッチしている様子をつららに見られてて、はしゃぎすぎたかと自重しながら、灰色は次へ進むよう他のメンバーを促すのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​




第2章 集団戦 『ダンジョン罠うさぎ』

POW   :    ニンジンもぐもぐ
戦闘中に食べた【人参】の量と質に応じて【可愛さをアピールし】、戦闘力が増加する。戦闘終了後解除される。
SPD   :    ヴォーパルスラッシュ
【多くの者の首を斬り落としてきた一撃】が命中した対象を切断する。
WIZ   :    えげつない多段トラップ
【動きを拘束する罠】が命中した対象に対し、高威力高命中の【性格の悪さがにじみ出ているような罠】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●突撃!隣のフロア!
 猟兵達は次のフロアへと到達する。これだけの人数の猟兵が到達すれば、グリモア猟兵も援軍を送りやすいだろう。こちらのフロアは今までの場所とは違い、普通のダンジョンのような作りとなっている。そこでくつろいでいたうさぎ達が猟兵達の姿を見て大騒ぎする。
「ゲェー!侵入者!」
「あの氷のフロアが突破されただと!こいつら普通じゃねえ!」
「迎撃体制!迎撃体制を整えるんだ!」
「あと、ボス呼んでこい!技のネーミングセンスはイタイけど、最終的にはボスに頼るしかねえ!」
 捕獲されている学生達を救出するためにも、まずはこいつらを撃破する必要があるようだ。
キケ・トレグローサ
ルナ)「迷宮に罠を置きまくってるのはあなたたちね!まちなさーい!!」
 とルナが大騒ぎする兎の群れに向かって再度妖精を生み出しながら突っこむ。スカイステッパーも駆使しつつ空中を含めて立体的に動き回り、舞い踊るように敵のど真ん中に居座り隊列を整えさせない。攻撃は最小限にし、回避と陽動、楽しそうに踊って誘惑しつつ仲間を鼓舞できればなおよし。
ルナ)「みんなかわいいんだから、悪いことしなかったらきっと人気者なのに…でも、今はお仕置き!」
 敵の真ん中で妖精とともに踊り、隙ができたらナイフで切りつける程度。罠や攻撃を回避することを重視した囮として動く。
ルナ)「そんな罠にひっかると思う?なんてね!」


ポーラリア・ベル
全速力で飛び進んだ後、
玉状の氷にセルフフローズン(氷漬け状態)して
勢いでゴロゴロ転がって侵入します。
兎が前のフロアの犠牲者と思ってる間に氷を砕いて、
サイコキャノンでこんにちは!どーん!しちゃう。

大丈夫なら、使っていい?
前のフロアで捕まえた雪兎さん!冷気に耐えて、持ってきたの!
サイコキャノンの弾としてどーんって撃ち出して、
罠うさぎさんにもおすそ分け!

ここは寒くないんだね!冬を届けに来たよ!
攻撃や罠が飛んで来たタイミングで、
ポーズとってセルフフローズン!
防ぎながら、纏めて氷の世界にご招待するよ!

落ち着いてきたら、凍った罠うさぎさんにごめんねして、
押し滑らせて、トラップ誘発させながら進んでくよ!



●イタズラ妖精たちのコラボレーション
「迷宮に罠を置きまくってるのはあなたたちね!まちなさーい!!」
 キケの妹人格ことルナは宙を蹴り、罠うさぎ達の中へ飛び込んでゆく。その際に【イタズラ妖精たちのポルカ】で短剣を持った妖精達を召喚して飛ばしてゆく。
「うわっ、なんだコイツ!」
「たたきおとせー!」
 迎撃体制が整う前に群れの中心に飛び込まれ、罠うさぎ達はてんやわんやの大騒ぎだ。ぴょんぴょん跳ねてルナに攻撃しようとする個体もいたが、ルナ自身、攻撃は最小限にして回避に専念しているのもあり、空中を蹴って軌道を変えるルナをなかなか捉えられない。こうして敵の攻撃をひきつけてゆく。このユーベルコードは罠うさぎたちとは相性が良さそうだ。
「みんなかわいいんだから、悪いことしなかったらきっと人気者なのに…でも、今はお仕置き!」
 着地ざまに周囲にいた罠うさぎを斬りつけ、【えげつない多段トラップ】によって足元のトラバサミが発動するよりも早く空中へ離脱する。
「わたしたちは悪いことしててもかわいいもん!あの子生意気!」
「空をひらひら飛んで当てにくい!対ドラゴニアン用のトラップを出すよ!」
 罠うさぎの一人がスイッチをカチリと押すと壁がスライドし、網を張った大きな穴が出てくる。
「え、何?」
 ルナがその正体を確かめる暇もなく、穴から急激に空気が吸われてゆく。
「きゃっ!」
 空中を蹴ることは出来ても踏ん張ることは出来ず、吸引口に引き込まれてゆくルナ。
「いいぞ!そのまま矢衾だ!」
 別の壁から吸引口に縫い付けられた獲物を狙うべく矢が装填されたボウガンが出てくる。ルナは身動きできなくなって仕留められてしまうのか。しかし、吸い込む勢いが急に弱くなり、ルナは咄嗟に横に飛んで難を逃れる。
「何で吸引力が弱く…ゲッ!」
 吸引口を見てみると、ルナが召喚した妖精達が大量に詰まっており、ルナを吸引する力を弱めていた。ボウガンからの矢が飛んで妖精達に突き刺さるが、数体消えた程度では詰まりは取れない。
「そんな罠にひっかると思う?なんてね!」
「これを封じたくらいでいい気にならないでよ!他にもトラップは…」
 罠うさぎの一匹がそう言いかけた時、

 ゴトン、ゴロゴロゴロ

 何かかが転がり込んできた。一抱えはありそうな球体の氷の中に、雪うさぎを抱えた妖精が入っている。
「なんだろコレ?」
「あそこで飛んでる妖精とも違うし」
「でも、珍しいものだから高値で取引できるかも」
 戦闘そっちのけて氷塊を運ぼうとしたその時、氷にヒビが入る。
「はい、ドーーーン!」
「「!?」」
 妖精の腕輪が光ったと思うと、周囲にいた罠うさぎ達が吹き飛ばされる。
「ここは寒くないんだね!冬を届けに来たよ!」
 砕けた氷塊から出てきたのは冬を告げる妖精ことポーラリア・ベル(フェアリーのマジックナイト・f06947)だ。彼女は自身のユーベルコード【セルフフローズン】によって氷漬けになって転がり込んできたのだ。
「罠うさぎさんにも雪うさぎさんをおすそ分け!…あれ?」
 サイコキャノンの砲弾にと、冷たい思いをして雪うさぎを一緒に運んできたのだが、どうやらさっきの攻撃の際に吹き飛んでしまったようだ。
「今だ!かかれー!」
 それを隙だと思ったのだろう。【ニンジンもぐもぐ】で自身を強化した罠うさぎ達がポーラリアになだれ込む。
「纏めて氷の世界にご招待するよ!」
 そう言うと彼女は【セルフフローズン】を再び発動し、自らを氷漬けにする。周囲を凍てつかせる氷球となった彼女に迎撃され、罠うさぎ達は氷漬けになる。
「ごめんねー」
 氷漬け中は自分からは動けないため、攻撃が落ち着いたら解除するポーラリア。そのまま凍った罠うさぎ達を盾に戦場を進んでゆく。
「うわ、アイツに近づくと巻き込まれるぞ!」
「離れろ離れろ!」
 罠うさぎ達は遠巻きに距離を取り、フロア内のトラップを発動させる。
「ひゃあ!トラップって自動で発動するんじゃなかったの!?」
 氷漬けの罠うさぎでトラップを誘発させようとしていたようだが、手動のタイミングで発動させるものには対応しきれず、這々の体で逃げ出すポーラリア。
「よーし、このままアイツを追い詰めて…」
「させないよ!」
 ポーラリアを罠で追い込むのに夢中になっている罠うさぎにナイフの一撃を見舞ったのはルナだ。
「ありがとう」
「こちらこそ。そっちにも気を引いてくれたから、相手をすごく邪魔しやすくなったし」
 礼を言うポーラリアにルナがそう答える。そして提案する。
「よかったら、私の妖精達と踊らない?」
「何それすごい面白そう!」
 ポーラリアは無邪気に提案を受け入れる。こうして妖精使いの踊り子と冬告げの妖精が手を組んだ。
 ポーラリアをセンターに舞い踊る妖精達。ポーラリアがポーズを取りセルフフローズンで周囲を凍らせ、動けなくなった彼女を封じ込めようと何らかの罠を出そうとする罠うさぎ達をルナの妖精達が妨害し、カバーに回る。その光景はさながら妖精達の舞踏会であった。
「あはははは、楽しー!」
 妖精達のおかげで戦場はいきなり混沌とした様相を見せた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

水野・花
犠牲者の処遇はボスが決めるのでうさぎさんたちは犠牲者を一時的にどこかに運んでいるようです。
これを利用して……まずは「分け身の術」で出した分身ちゃんを次々と罠に突っ込ませて氷像になってもらいましょう。罠には氷系の物が多いようなのでいけるはず……。これで犠牲者の運搬に人手を割かれるのでここが多少手薄になるはず。
まあ、緊急事態なので普通に後回しにする可能性もありますが。そうしたら「ボスに怒られちゃいますよー」みたいな感じで煽りましょう。
ありがとう、そしてさようなら分身ちゃん達、改め氷像ちゃん達。

後は「フォックスファイア」をばらまいて一気に片付けましょう。焼きうさぎにしてあげますよー。




「犠牲者の処遇はボスが決めるのでうさぎさんたちは犠牲者を一時的にどこかに運んでいるようですね」
 グリモア猟兵の予知から水野・花(妖狐の戦巫女・f08135)はそう予測した。その為、彼女は自分の分身を作り出し、罠にあえてはめさせようとしていた。
(これで犠牲者の運搬に人手を割かれるのでここが多少手薄になるはず)
 というのが彼女の目論見だった。

 分身一体目。巨大トラバサミに身体を挟まれ、動けなくなった所で矢が飛んできて突き刺さる。
「え?」
 分身二体目。石化ガスが吹き出し、分身が固まってきた所に、解除する間もなく鉄球が飛んできて打ち砕かれる。
「あれ?」
 分身三体目。壁から吹雪が吹き荒れ、凍りつく。
「よし!みなさん、氷像がありますよー。運ばないとボスに怒られ…」
 花が罠うさぎ達を煽ろうとした瞬間、金盥ダライが落ちてきて、氷像が粉々に砕かれる。
「ちょ、ちょっとちょっと!」
 罠うさぎ達のユーベルコードは捕獲系の罠とダメージ系の罠を連続して設置するなり発動させるなりの能力の様子。居住区まで侵入した相手には捕獲までで済むようなぬるい罠ではなく、もっとえげつないものが仕掛けられていたようだ。
「こ、こうなったら、焼きうさぎにしてあげますよー」
 結局は【フォックスファイア】で罠うさぎを焼き払うことにする。20を超える狐火が罠うさぎたちに襲いかかる。
(ありがとう、そしてさようなら分身ちゃん達、改め石像ちゃんや氷像ちゃん達)
 彼女らの犠牲を無駄にならなかったことにする為にも、罠うさぎ達を一気に燃やしにかかるのだった。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

ポーラリア・ベル
わ、ルナお姉さんとはぐれちゃった。雪うさぎさんもどこいったんだろ
まだまだ罠うさぎさんがやって来るー!やーん!
【セルフフローズン】で
罠を防いだりしつつ、【氷幻鏡】でトラップをコピー
纏めてやっつける作戦を思いついたの!
【氷幻鏡】でトラップを仕掛けつつ、
【セルフフローズン】で氷の壁になった後、自分だけ解除して隠れ
【ローリングスノーマン】の準備なの!
魔法の雪をためてためて、フロア一帯と同じサイズのでか雪玉作り出して
サイコキャノンで撃ち出し、
罠もうさぎもみんな巻き込んでごろごろーしちゃう!
逃げ出す兎さんに仕掛けた罠が通ればいいな!
ぶつかって壊れたら、
水の【属性攻撃】で雪を凍らせて、おやすみさせちゃうよ!



●雪玉ごろごろ
「まだまだ罠うさぎさんがやって来るー!やーん!」
 ポーラリアはナタを振り回す罠うさぎたちに追いかけられていた。【セルフフローズン】で防御中に敵のユーベルコードをコピーしようとしたのだが、このユーベルコード使用中はあらゆる攻撃に対して無敵になるが、全く身動きが取れない。他のユーベルコードが使えなくなっていた事に、気づいていなかったようだった。
 身動きできないところを、ガキンガキンとナタで叩かれたり強制移動系トラップで転がされ、落とし穴に落とされそうになったところを、何とか解除して逃げ出したのだ。
「待てー!」
「ルナお姉さんとはぐれちゃったし、雪うさぎさんもどこいったんだろ」
 先程まで一緒に戦っていた猟兵とはぐれてしまい、周りを見渡すルナ。フロアの所々で騒ぎが起きているので、そのうちの何処かだろうか。
「やーん!撤退ー!」
 這々の体で隣のフロアへと逃げ出すポーラリア。
「ちぇー、逃したかー」
「凍らされた仲間の仇を取りたかったところだったけど」
「とりあえず、他の侵入者を排除したらお湯持ってこようか」
「そだねー」
 追いかけるのをやめて踵を返す罠うさぎ達。
 
 ごろごろごろ。

「ん?」
 罠うさぎ達の耳が異様な音を捉える。
「みんな纏めて雪だるまにしちゃうよ!そーれっ!」
「「「うわああああ!」」」

 罠うさぎ達の居住フロアでは、まだ猟兵と罠うさぎ達の戦いが繰り広げられていた。そこに、さっきまでポーラリアを追いかけていた罠うさぎ達が飛び込んでくる。
「どうしたんだお前ら?」
「いいから逃げろー!」
 血相変えて飛び込んできた仲間の様子に首を傾げるが、その原因がフロア内に飛び込んできた。
「罠もうさぎもみんな巻き込んでごろごろーしちゃう!」
 大きな雪玉と共に、ポーラリアが戻ってきたのだ。雪玉の正体はポーラリアのユーベルコード【ローリングスノーマン】で生み出された巨大雪玉。それをサイコキャノンで勢いよく打ち出したのだ。
「巻き込まれるぞ!」
「わああ!」
「きゃああ!」
 勢いを止めようとしたトラップや、逃げ遅れた何匹かの罠うさぎを巻き込み、雪玉は転がってゆき、壁に激突する。そこで雪玉は崩れるが、ポーラリアの追い打ちは終わらない。
「おやすみだよ!」
 ルーンソードを振って冷気を送ると、雪玉に巻き込まれていた罠うさぎ達は凍って動けなくなってしまう。
「罠が仕掛けられていれば、もっと巻き込めたのになあ」
 そう言ってふと周りを見回すと、なんとか雪玉の難を逃れた罠うさぎ達がナタを持ってこちらを見ている。
「やーん!」
 追いかけっこはまだ終わらないようだ。

苦戦 🔵​🔴​🔴​


●めげないうさぎ達
「おのれ侵入者達め!」
 猟兵達に燃やされたり、凍らされたりしつつも罠うさぎの半数くらいはまだ残っている。
「リーダーが来るまでのもう少しの辛抱だ。技のネーミングはやっちゃった感あるが、実力は折り紙付きだからな!」
 そこまで言って、ここで一番立場が上っぽい罠うさぎが更に口を開く。
「よし、確認だ。相手がパワーあふれる攻撃をしてきたら?」
「人参を食べて相手のパワーを凌駕します!」
「スピードの乗った攻撃を繰り出したら?」
「それ以上のスピードで翻弄し、首を狩ります!」
「魔法や頭を使った攻撃してきたときは?」
「罠にはめてうさぎの頭脳を見せつけてやります!」
「よろしい。それでは戦闘を再開しよう」
 罠うさぎ達は態勢を立て直し、戦場へ戻ってゆくのだった。
シエナ・リーレイ
わたしも混ぜて!とシエナは駆け寄ります。


お友達を求め彷徨うシエナは猟兵と兎達が楽しそうに追いかけっこをする光景に出くわします

追いかけっこに混ざる事にしたシエナが呼び出すのは沢山の骨の動物に数体の肉食獣のぬいぐるみと1体のキメラさん
骨の動物達は【フェイント】を駆使し兎を捕まえながら、その身をもって罠を見つけ、キマイラとぬいぐるみ達が【怪力】で骨の動物が見つけた罠を地形諸とも壊していきます


鬼に捕まった子も鬼だよ!とシエナはお友達となった兎さんを送り出します。

そして、シエナに捕まった兎は【暗殺】者御用達の毒入り人参をご馳走されたお礼に【友達作りのおまじない】でお友達になると捕まえる側に回るでしょう


メルフローレ・カノン
遅れての推参で失礼しますが
オブリビオンの撃破に助勢します。

罠うさぎ達を退治すればいいのでしょうけど
まだまだトラップは多いようですね。
[第六感]によりトラップをかわしながら
戦っていきましょう。

私の得物はメインがメイス、サブが剣で、
[怪力][力溜め]でパワーをためた上で
[2回攻撃][なぎ払い]でたくさんの敵に攻撃します。
[マヒ攻撃][気絶攻撃]で敵の動きを止めることで
他の人の支援もします。
「全力で行きますよ!」

敵の攻撃に際しては、かわす他
氷系の攻撃は[属性攻撃]で炎を纏わせ[武器受け]でしのぎます。
耐えなければならない状況であれば[オーラ防御]や
【無敵城塞】で耐えます。
「ここは堪えてみせます!」



●呪殺人形と鉄壁のシスター
「わたしも混ぜて!とシエナは駆け寄ります」
 自分の行動を語尾に加える。そんな独特な喋り方をするのはシエナ・リーレイ(年代物の呪殺人形・f04107)だ。彼女には猟兵と罠うさぎたちとの戦闘が楽しく追いかけっこをしているように見えるのだ。
「鬼ごっこなら得意だよ!とシエナはお友達を呼びます」
 そう言うとシエナは【リザレクト・オブリビオン(ニンギョウタチニヨルセイサンナジュウリンゲキ)】によって多くの骨で作られた肉食獣、24体の肉食獣のぬいぐるみ、そして1体のキメラだ。
「ひっ、ぬいぐるみと動物の死体がたくさん。しかもなんか怖そうなのもいる」
「…そういえば、うさぎリーダーの中には死体を友達にして人形のように操る能力者もいるって聞いたことが…」
「いや、落ち着け。奴は我らうさぎではない。落ち着いてトラップで対処するんだ」
 最初はその軍勢に驚いていた罠うさぎ達も、手元のスイッチを押して罠を発動させる。トラバサミ、落とし穴、電流地帯。骨で作られた動物達は次々に引っかかってゆき、その後の襲いかかるダメージ系トラップの餌食になる。
「よし、効いて…」
 手応えを感じる罠うさぎ達だったが、その後の光景に絶句する。罠に捕まり、攻撃を受けている骨の動物達ごと、動物のぬいぐるみやキメラは罠を踏み抜き、迫ってくる。
「くっ、間に合え…」
 次のトラップを発動させる暇なく罠うさぎ達はシエナの『お友達』に捕らえられてしまう。そして捕らえられた罠うさぎ達の前に立つシエナ。
「鬼に捕まった子も鬼だよ!とシエナはお友達となった兎さんを送り出します」
 そう言うとシエナは毒々しい色の人参を罠うさぎに食べさせようとするが…、
「仲間を離せ!」
 まともな人参を食べてパワーアップした罠うさぎ達が飛び出してきて、シエナに躍りかかる。【リザレクト・オブリビオン】使用中は戦えず、回避もままならない。
「……!シエナはこの意外なサプライズに息を呑みます」
 ダメージを受ければ、彼女のお友達も消えてしまうだろう。
「遅れての推参で失礼しますが、オブリビオンの撃破に助勢します」
 そう言って【無敵城塞】で罠うさぎ達の攻撃を防いだのはメルフローレ・カノン(世界とみんなを守る……かもしれないお助けシスター・f03056)だ。
「あと、まだまだトラップは多いようですから、気をつけていきましょう」
 そう言う彼女の足元にはトラバサミが。第六感によって罠を回避しようとしていたメルフローレだったが、特にそういった感覚が優れているわけでもない彼女は、ここにたどり着くまでに何度か罠に引っかかってしまった様子。大事に至らなかったのはその防御力故か。
「とにかく、全力で行きます!」
 気を取り直し、メイスとグラディウスの二刀流で構えを取ると、メルフローレは力いっぱい自分の獲物を振り抜き、どんどん蹴散らしてゆく。鉈を振り回す罠うさぎの攻撃も、刃の厚いグラディスで受け止め、そのままメイスで思い切り叩く。そうして吹き飛んで、動きの止まった罠うさぎを動物のぬいぐるみたちが押さえつけ、更にメルフローレがとどめを刺す。
 武器での防御が間に合わない場合は再び【無敵城塞】で攻撃を防ぐ。
「ここは堪えてみせます!」
 どうやら罠うさぎの攻撃に対して【無敵城塞】による防御はかなり有効のようだ。
「ちょっと遅くなったけど、これでお友達だよ!とシエナはうさぎさんに人参をごちそうします」
 メルフローレと動物のぬいぐるみたちが罠うさぎたちと戦っている間に、キメラが取り押さえている罠うさぎに自分の人参を食べさせようとする。この人参には安楽しようの毒が仕込まれており、食べればその後、晴れてシエナの『お友達』になれるのだ。
 だが、シエナが人参を食べさせようとした瞬間、キメラが罠うさぎを踏み潰してしまう。そして、光となって骸の海へと消える罠うさぎ。
「え?シエナは突然のことに驚きを隠せません」
 ユーベルコード【リザレクト・オブリビオン】は複数の召喚体を操るために、自分は戦うことができない。特に、通常よりも大量の人形を操るシエナにとって、攻撃の意図あるなしに、相手を傷つけ、もう一つのユーベルコードを発動させる行為には無理があったようだ。それがおそらく、キメラの誤作動に繋がったのだろう。
「こっちはあらかた片付きましたが、そっちはどうでしょう…か?」
「もう!ヤキモチはダメなんだから!とシエナはキメラさんをたしなめます」
 戦闘で一区切りついたメルフローレがシエナの所に向かうと、そこにはキメラを叱っているシエナの姿があった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ポーラリア・ベル
雪兎さん見失っちゃったし、罠兎さんはまだちょっといるねー
そだ、見当たらないなら呼べばいいよね!

(ちりんちりんと冬告げのベル鳴らし、踊りながら【エレメンタル・ファンタジア】を使い)
最初のフロアに、制御一切抜きの雪属性の雪崩を使ってねー
このフロアに雪や氷や雪兎さんをなだれ込ませるの!
ノンストップ永続だよ!やってくるまで踊って呼び続けるよ!

それまで罠から逃げないとっ
【トリニティ・エンハンス】の風で罠兎の持ってるニンジン罠に飛ばしたり
危なかったら【セルフフローズン】で守ったりするよ!
雪崩が来たら、【コールドクリエイト】で氷のボード作って
乗っかるようにスノーボードしちゃう!



●大惨事
「雪うさぎさん見失っちゃったし、罠うさぎさんはまだちょっといるねー。そだ、見当たらないなら呼べばいいよね!」
 罠うさぎ達に追いかけられているポーラリアはそう言うとおもむろに『冬告げのベル』を鳴らす。

 ちりんちりん

 ダンジョンのフロア内に鈴の音が響き渡る。
「これ以上アイツの好きにさせるな!」
 なにかとんでもないことをやらかそうとしている。その事に感づいた罠うさぎ達はポーラリアに向けて次々とトラップのスイッチを押す。
「罠から逃げないとっ」
 咄嗟にポーラリアは風の魔法で罠うさぎの持っているニンジンを飛ばし、トラップのところに飛ばす。
「あ、ニンジンが!」
 それにうっかり反応して取りに行こうとした罠うさぎの一匹がポーラリアの代わりにトラップにかかって倒されてしまう。
「ふぅ、危ない危ない♪」
 ホッとしながらも、ポーラリアはその場で踊りだす。
「よくも仲間を!」
「待て、それよりもなにか聞こえないか?」
「何を言って…ん?」
 罠うさぎ達が一斉に耳をピクピクと動かす。

 ゴゴゴゴゴゴゴゴ…

 遠くから地響きのような音が聞こえてくる。方向は、隣のフロアからだ。
「制御一切抜きの雪属性の雪崩を使ってねー。このフロアに雪や氷や雪兎さんをなだれ込ませるの!」
 サクッと恐ろしいことをポーラリアが口走る。
「お前えええ!」
「何やってるのかわかってるのか!」
「おい、そんなことよりも逃げ…」
 しかし、時すでに遅し。
 このフロアにポーラリアが【エレメンタル・ファンタジア】によって呼び寄せた雪崩が押し寄せる。
「「「うわああああああああああああ!」」」
 罠うさぎ達は雪崩に押し流されてゆく。だが、被害はそれだけではなかった。
「きゃああ!何これ!」
「皆さん、私に捕まってください!」
 制御のことを一切考えていないこの雪崩は、罠うさぎだけでなく、罠うさぎと戦っていた他の猟兵達にも等しく襲いかかる。
「雪うさぎさんどこかなー?」
 雪崩を起こした当のポーラリアは氷でスノーボードを作り上げ、雪崩に乗り切っていた。ちなみに、隣のフロアから雪崩で運ばれた雪うさぎのほとんどは、雪崩の衝撃で砕け散ってしまっていたのだが、ポーラリアが気づくのはだいぶ先のことであった。

苦戦 🔵​🔴​🔴​




第3章 ボス戦 『雪うさぎリーダー』

POW   :    雪兎凍結地獄(コキュートス・セット)
【地形や装備をつるっつるに凍らせる事で】、自身や対象の摩擦抵抗を極限まで減らす。
SPD   :    雪兎軍団(マイアーミー・セット)
レベル×5体の、小型の戦闘用【雪うさぎ(消滅時に強い冷気を放出)】を召喚し戦わせる。程々の強さを持つが、一撃で消滅する。
WIZ   :    召喚!雪兎王!(カモン・ユキウサキング)
【自分に似た姿の戦士】の霊を召喚する。これは【冷気】や【氷で作り上げた武器】で攻撃する能力を持つ。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠中村・裕美です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●ご立腹の女王
 冬告げの妖精の巻き起こした雪崩は、罠うさぎ達が快適に暮らせるよう適温に保たれていたフロアを蹂躙し、隣の氷のフロアと変わらない極寒の地へと変えた。
 巻き込まれた猟兵達は、ある者は雪崩から逃げ切り、ある者は雪崩を耐えきったようだが、罠うさぎ達は罠もろとも壊滅状態のようだ。
 フロアを埋め尽くす雪を見て、猟兵の一人は思った。

 これ、捕まってる冒険者のところまで届いてたりしないよね?

「ちょっとこれ、どういうことよ!」
 そんな中、フロアに響く声が聞こえる。声のした方を見ると、銀髪のうさ耳少女がふるふると震えながらこちらを睨んでいる。おそらく彼女がこのフロアのボス『雪うさぎリーダー』だろう。
「私達の住処がメチャクチャじゃない!住処に水を流し込む非人道的行為は聞いたことあったけど、雪を流し込まれるとか思ったことなかったわよ!私の戦利品が壊れたらどうするつもりなのよ!」
 彼女の口ぶりからすると、捕まった冒険者たちはまだ無事のようだ。
「いいわ!あなた達猟兵でしょ?こうなったら、あなた達を氷漬けにして、他のフロアボスへ売っぱらってフロアの修繕に回してやるわ!猟兵の氷漬けなんてどれだけ高値で売れるかしらね?」
 雪うさぎリーダーはやる気満々だ。彼女を倒さなければ捕まった冒険者を助けることが出来ない。ここが正念場だ。
メルフローレ・カノン
雪崩については、なんかすいません……
(なんとなく謝る)

それはさておき、冒険者の皆さんを助けるには
目前のリーダーを倒す必要がありますね。
向こうもやる気のようですし、相対しましょう。

私の得物はメインがメイス、サブが剣で、
敵が冷気を使うので[属性攻撃]で炎を纏わせて対抗しましょう。
[怪力][力溜め]の上で[2回攻撃][傷口をえぐる]で攻撃です。
[マヒ攻撃][気絶攻撃]で敵の動きを止めて
他の人の支援もします。
「全力で行きますよ!」

敵の攻撃は[見切り]でかわすほか
[武器受け][なぎ払い]で召喚された雪兎をなぎ払います
耐える状況なら[オーラ防御]【無敵城塞】で耐えましょう。
「ここは堪えてみせます!」


ポーラリア・ベル
こんにちは!あたしポーラ!冬の世界が大好きなの!
あなたがここの部屋主さん?とっても素敵な世界をありがとう!
え?ここに冒険者さんいるの?猟兵さんが欲しがってたよ!
素敵な素敵なリーダーさん、冒険者さんと雪兎をちょうだーい!

わ、わ、でっかいゆきうさやってきたよ!
冷気ならポーラも負けないよ!
冬告げのベルの【属性攻撃】で冷気を呼んで…きゃー!つよーい!
武器でやられる前に、咄嗟に氷の壁でガードして【氷幻鏡】をはつどー!
そっちがユキウサキングなら、ウィンタークイーンを喚んじゃうよ!
やっちゃえー!ウィンタークイーン!そこだよー!雪だるメイス!
お部屋をもっともっと氷の世界に染めあげるのー!



●炸裂!雪兎王と凍結地獄
「雪崩については、なんかすいません……」
 自分がやったわけではない、というか巻き込まれた側ではあるが、メルフローレはなんとなく謝ってしまう。
「こんにちは!あたしポーラ! 冬の世界が大好きなの! あなたがここの部屋主さん? とっても素敵な世界をありがとう!」
 惨状を引き起こした当のポーラリアは悪びれること無く雪うさぎリーダーへ話しかける。
「素敵な世界? 当然でしょ! このフロアは私が仕切っているんだから」
 ふふん、と胸をそらして得意げなリーダー。
「だからこそ、荒らした罪は重いわよ!」
「うう…すいません……。でも、そもそもはあなた達が学生の皆さんを捕らえたからなんですよ!彼らを取り戻す為にもあなたを倒させていただきます!」
 気を取り直し、メイスとグラディウスを構え、戦闘態勢に入るメルフローレ。
「え?ここに学生さんいるの?猟兵さんが欲しがってたよ!素敵な素敵なリーダーさん、学生さんと雪うさぎをちょうだーい!」
「あなたも猟兵でしょう」
 真面目な雰囲気になりかけたが、ポーラリアはどこ吹く風である。
「ふん、そこまで素敵だって言ってくれるなら、貴方は氷漬けにした後でもしばらく手元においておいてあげるわ。それに、雪うさぎが欲しいなら、特大のをくれてやろうじゃないの。カモン、ユキウサキング!」
 リーダーが指を鳴らすと、【召喚!雪兎王!】の力により、リーダーと似た顔立ちのウサ耳の戦士が氷でできた曲刀を片手に現れる。
「貴方はそこの妖精を相手していなさい。そして私はそこの娘を倒しとくわ」
 そう言うとリーダーは拳を構える。
「氷結地獄(コキュートス)!」
 彼女が足を踏み鳴らすと、周囲の床や雪が氷で固められる。
「雪兎(セット)!」
 彼女の袖が氷で覆われ、掌もうっすら霜がまとわりつく。
「全力で行きますよ!」
 それに応じるようにメルフローレも自身の武器に炎を纏わせる。
「ハンッ! 炎ね。そんなもの私に通用しないわ!」
 火属性のものに何か思うものがあるのか、やや見下したような口ぶりでリーダーは地面を滑るようにメルフローレへ突撃してくる。
「なら、通用するかここで試してみせます…ッ!」
 メルフローレはそれを迎撃するようにメイスを振り下ろそうとするが、凍った床が滑るため、踏み込みに力が入らない。燃えるメイスを凍った袖で滑らせるように弾き、カウンター気味に掌底突き出すリーダー。無論、グラディウスで受けようとするが、摩擦抵抗の殆どない腕は滑るようにメルフローレの胴を捕らえる。
「くっ」
 攻撃のダメージ自体はそうではないが、鎧が凍りつき、体温が奪われる。
「堪えて…みせます!」
 気を張って攻撃を耐えるメルフローレ。一瞬、【無敵城塞】で攻撃を凌ごうと思ったが、そうすれば、動けなくなっている間に、解除しても動けないくらいに冷気で固められてしまうだろう。ユーベルコードとしての相性があまりにも悪すぎる。
「まずは貴方を氷漬けにしてあげ…きゃっ!何よもう!」
 メルフローレに追撃を入れようとしたリーダーに何かが飛来し、攻撃を邪魔する。
「きゃー! つよーい!」
 それは雪兎王と戦っていたポーラリアだ。ヒビの入った氷の壁のようなものを持っているので、それで雪兎王の攻撃を防いた時にここまで吹き飛ばされてきたのだろうか。
「もう、いいところだったのに!」
 リーダーの抗議の声も聞く耳持たず、ポーラリアは追撃してくる雪兎王に向けて氷でできた鏡を召喚する。
「そっちがユキウサキングなら、ウィンタークイーンを喚んじゃうよ!」
 ユーベルコード【氷幻鏡】によって作られた鏡が雪兎王の姿を映し出す。そして、鏡から出てくるのは、アレンジが入ったのか、ポーラリアの顔をした人間大の氷のメイスを持った戦士だ。
「やっちゃえー!ウィンタークイーン!そこだよー!雪だるメイス!」
「雪兎王!そんなのに負けちゃダメよ凍月(フローズンシミター)で打ち砕きなさい!」
 ウインタークイーンのメイスと雪兎王の曲刀がぶつかり合い、冷気を伴った衝撃波が周囲に飛び散る。
「お部屋をもっともっと氷の世界に染めあげるのー!」
 その光景にご満悦の様子でポーラリアは応援する。
「雪兎王!そんな偽物に負けちゃダメよ!」
 リーダーの応援も熱が入る。だが、それを見逃す猟兵ではなく。
「すみませんが、隙あり!」
 メルフローレが滑るように移動し、メイスの一撃をリーダーに自分の体ごとぶち当て、そのまま滑ってゆき、壁にぶつける。そして、当てたメイスをそのまま離すこと無く炎の力を込める連続攻撃だ。
「熱い熱い熱い!」
 リーダーはジタバタもがいて何とか抜け出すが、受けたダメージは決して軽くないようだ。
「もう!私に傷を負わせたこと、後悔させてあげるんだから!」
「こちらも、学生さん達を助けるまでは倒れるわけにはいきません!」
「まけるなー!ウインタークイーン!」
 戦いはまだ始まったばかりだ。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

シエナ・リーレイ
お友達候補の気配がするの!とシエナはお友達に雪堀りをお願いします。


兎さんとお友達になれなかった上に雪崩に飲まれかけてしょんぼりなシエナ
ですが、新たなお友達候補「氷漬けにされた生徒」の気配を察知したシエナはそれを回収すべく、先程の兎さんとの遊びで呼び出したお友達に雪の除去を始めます

当然ながら【怪力】で生徒も壊しかねない勢いのお友達を止めるべき敵はお友達とさり気無くぬいぐるみなの中で暖と取りリラックスしているシエナへ襲い掛かるでしょう

そうなれば、お友達と雪うさぎとの混戦の始まりシエナも敵がお友達になりに来てくれたと喜んび迎え撃つでしょう


あなたはわたしのお友達になってくれるのね!とシエナは喜びます。



●新たなお友達?
「お友達候補の気配がするの!とシエナはお友達にお友達候補探しをお願いします」
 罠うさぎ達と『お友達』になれなかった上に雪崩に飲まれかけてしょんぼりしていたシエナ。だが、新しいお友達候補『氷漬けにされた生徒』の気配を察知したシエナはそれを回収すべく、先程召喚していたキメラ達…大半は雪崩から自分を守るために消えてしまったのだが、生き残り達を連れてフロアの奥を目指そうとする。雪うさぎリーダーの話しぶりからして、生徒の無事は確認できているだろう。ということは、氷漬けの生徒はフロアの奥だ。
「活かせるわけ無いでしょうが!」
 そんなシエナの動きを見て、雪うさぎリーダーがバッと手を振り上げ、号令を出す。
「軍団(マイアーミー)!雪兎(セット)!」
 すると、シエナの周辺に雪うさぎ達がぽこぽこと湧いてくる。おそらく、最初のフロアにいた雪うさぎはこうして生み出されたのだろう。その数、実に200体以上。
「あなたはわたしのお友達になってくれるのね!とシエナは喜びます」
 その様子にシエナは嬉々として自分のお友達である動物のぬいぐるみやキメラを迎撃に向かわせる。その様子にリーダーはどこか憎々しげな表情をする。
「アナタ、私の知り合いに似ているわ。絶対ロクな人生送れないわよ」
「まあ!シエナに似てるなんて、あなたのお友達に会ってみたいわ!とシエナは期待に胸を膨らませます」
「あんな奴友達なんかじゃッグベッ!」
 リーダーはシエナの言葉に激昂して何か言おうとしたようだが、それに気を取られたのか、目の前で戦っていた猟兵の一撃を顔面に受ける。
「とにかく、雪うさぎ達、あいつを氷漬けにしちゃえ!」
 鼻っ柱を抑えるリーダーの命令で襲いかかる雪うさぎ達。シエナのお友達も応戦するが、多勢に無勢。さらに、雪うさぎ達は倒されるたびに自爆してダメージを与えてくるため、50体倒す頃にはシエナのお友達は氷漬けとなり、全滅してしまった。
「あら、もう帰ってしまうのね。とシエナは寂しくお友達を見送ります」
 そして、そんなシエナに向かってくる雪うさぎ達。だが、お友達いる間は戦闘ができなかったシエナにとって、お友達の全滅はユーベルコードが使用できるようになったことも示している。
「あなたはわたしのお友達になってくれるのね!とシエナはお友達候補からの返事に応えます」
 雪うさぎの放つ吹雪の攻撃はシエナの【お友達候補との楽しい会話(オカエシノジュソ)】によって受け止められるが、ダメージにはならず、シエナの身体に普段隠れている繰手から一方向に排出される。その吹雪の勢いに何体かの雪うさぎが吹き飛び砕け散る。
「あなたはわたしのお友達になってくれるのね!とシエナは喜びます」
 新しいお友達にウキウキのシエナだが、雪うさぎ達は数の暴力で手数が多い。繰り手が後何度耐えられるかは未知数だった。

成功 🔵​🔵​🔴​

フィロメーラ・アステール
「おー、楽しそうなコトしてるな! あたしもまぜてくれー!」
なんか手下を戦わせるのが流行してるっぽい!

【錬成されし対の双星】を発動するぞ!」
雪兎王を模した分身を作り出してバトルだー!
名前も付けたほうがいいか?!
えーとアイス☆マスターにしよう! ☆とスターがポイントだぜ!
ちなみに略称はアイ●ス(※自主規制)

しかしいざ戦わせてみると、相手のほうが慣れてる分一枚上手かな!?
やはり奥の手を発動するしかない!

この分身は魔力によるもの!
つまり【全力魔法】を込めるとパワーアップする!
さらに【オーラ防御】による防御や、発見されにくい特性を生かした【残像】と【迷彩】による幻惑まで完備!
これで有利に戦えるはずだぜ!


ポーラリア・ベル
わ、わ、いつの間にか雪兎が、こんなに!
相手しててねウィンタークイーン!ポーラ遊んでくる!
冬告げのベルを鳴らして【おびき寄せ】して、雪兎を集めたら
【全力魔法】で、全雪兎を1つの雪玉に吸い込み巻き込み固めちゃう!
壊れないまま出来上がる雪兎の巨大雪玉…!

いくよ!巻込白魔(スノーマン)!雪達磨(セット)!
ローリングスノーマンを雪うさリーダーに、戯れのつもりでどーん!
射線上にウィンタークイーンも狙ってく!雪うさリーダーがかわしたら
ウィンタークイーン!その雪玉は味方だよ!って
雪うさリーダーに向けてメイスで跳ね返してもらっちゃう!
氷漬けにしたら、永遠のお友達として、お家に一生飾ってあげるね♪



●バトルを制したのは
「おー、楽しそうなコトしてるな! あたしもまぜてくれー!」
 そう言って戦場に新しく飛び込んできたのはフィロメーラ・アステール(SSR妖精:流れ星フィロ・f07828)だ。
「また新しいのが来た!」
「なんか手下を戦わせるのが流行してるっぽい!」
 フィロメーラは雪うさぎリーダーの作り出した雪兎王に興味津々だ。
「あたしも分身を作り出してバトルだー!」
 そう言うと【錬成されし対の双星】で雪兎王そっくりの戦士を生み出す。見分けが付きやすいようか、色味などは違っているが。
「名前も付けたほうがいいか?! えーとアイス☆マスターにしよう! ☆とスターがポイントだぜ! ちなみに略称はアイマ…」
「それ以上は止めなさい!」
 何かを察したのか、リーダーは雪兎王をけしかけ、氷の曲刀で斬りかかる。
「おっと!」
 そこをアイス☆マスターも同じく曲刀で受ける。そこから何度か切り結ぶが、アイス☆マスターは劣勢だ。
「しかしいざ戦わせてみると、相手のほうが慣れてる分一枚上手かな!? やはり奥の手を発動するしかない!」
「させないわよ!」
 そういうと、リーダーは雪兎王に冷気を飛ばさせ、アイス☆マスターの動きを封じ、その隙に曲刀で斬りつける。
「アイス☆マスター!」
 その一撃でアイス☆マスターがフッと消える。
「なんだ、手応えないわね。これで、邪魔なのはそこのウィンタークイーンってやつだけね」
 そういってリーダーはもう一人の妖精の方を見ると…
「わ、わ、いつの間にか雪うさぎが、こんなに! 相手しててねウィンタークイーン!ポーラ遊んでくる!」
 リーダーの召喚した雪うさぎに興奮したポーラリアが鈴をちりんちん鳴らしながら雪うさぎの方へ向かってゆく。雪うさぎも音に反応し、新しい獲物へと向かってゆく。
「いくよ! 巻込白魔(スノーマン)!」
 前回の失敗を活かし、雪うさぎを壊さないよう丁寧に魔力で集めて固めてゆく。
「雪達磨(セット)!」
 そうして、雪うさぎを巻き込んだ巨大雪玉【ローリングスノーマン】を作り出す。
「ちょっと!私の決め台詞パクらないでよ!それに、『雪兎』だから『セット』の当て字にできるんじゃないの!」
「あはは、そこにツッコむんだ」
 憤慨するリーダーにフィロメーラが素直な感想を言う。
「雪うさリーダーにどーん!」
 そんなやりとりも気にせず、ポーラリアは巨大雪玉を雪うさぎリーダーにめがけて転がす。
「そんな攻撃、当たるわけがないじゃない!」
 そう言ってリーダーは華麗にかわすが、その直線上にポーラリアの作り出していたウィンタークイーンがいた。
「ウィンタークイーン! その雪玉は味方だよ!」
 その言葉にウィンタークィーンはメイスを振りかぶる。メイスを雪玉にぶつけて打ち返し、リーダーへぶつける。そう言う算段だったのだろう。
「自爆(ブレイク)」
 しかし、ウィンタークィーンがメイスを雪玉にぶつけた瞬間、雪玉に巻き込まれていた雪うさぎが自爆し、猛烈な冷気にウィンタークィーンが凍りつく。
「だから言ったでしょ!当たるわけがないって!」
 巻き込んで固めたとは言え、雪うさぎは元々リーダーの支配下のもの、その気になれば解除や自爆も思いのままなのだ。これはポーラリアにとってユーベルコードとしての相性が悪すぎた。そして、雪兎王の曲刀による一振りでウィンタークィーンが粉砕される。
「これで雪兎王の偽物は全部排除できたわね。さあ、ここからはずっと私のター……え?」
 雪うさぎリーダーの身体にドン!と衝撃が走り、見下ろしてみると、自分の胸元から刃が生えているのが確認できる。
「…何で?」
 雪うさぎリーダーの背後から消えたはずのアイス☆マスターが曲刀を突き刺していたのだ。
「このアイス☆マスターはあたしの魔力によるもの!つまりあたしの魔法を込めるとパワーアップする!」
 フィロメーラが得意げに説明をする。【錬成されし対の双星】で生み出された分身は、コピー元の姿や能力を真似るだけでなく、発見されづらい隠密性も持っていたのだ。
「元々の隠密性に加え、残像や迷彩の幻惑魔法もかければ完璧って寸法さ。これなら、互いの魔力差によるパワーの差を補うことだってできる」
「だから、あのときすぐ消えた…いえ、『消してた』のね」
 ユーベルコードとしても相性は良かったが、それ以上にまんまと策にハマったようだ。
「罠うさぎが罠にハマるなんて、これ以上悔しいことはないじゃない!次会った時は絶対に負けないんだから!!」
 そう言うと彼女は光の粒子となり、骸の海へ消えていった。
「氷漬けにしたら、永遠のお友達として、お家に一生飾ってあげようとおもったのに、残念!」
 その様子をポーラリアはものすごく名残惜しそうに見送っていた。
「よっし、それじゃあ、氷漬けになった学生さん達を探そうか!」
 雪うさぎリーダーの消滅を見送った後、フィロメーラは他の猟兵達にそう声をかけた。


「あれ?ここは?」
 剣士の少年が目を覚ます。たしか自分達は雪の積もる凍えるようなフロアで、仲間を助けようと雪うさぎを攻撃して…。
「みんなは!?」
 周囲を見渡すと、ここは学園内の治療施設で、自分を含めたパーティのメンバーはベッドで安静にしている。とりあえず、この中で一番最初に目を覚ましたのは自分のようだ。仲間の様子を見てみるが、みんなただ眠っているだけのようだ。
「よかった…みんな無事で」
 周りにいた人間に事情を訊くと、転校生達がフロアボスを倒して自分達を助けてくれたらしい。
「後で、お礼言わないとな」
 少年はそう呟くと、仲間達の様子を見守るのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年03月30日


挿絵イラスト