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アポカリプス・ランページ⑩〜花の咲く窓

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「有人宇宙飛行……? と仰る浪漫のための研究所であったと伺っています」
 カノン・リュクレシオン(空を翔けるもの・f05321)はまず、そんな言葉から話を切り出した。何がというと、今回訪れる場所の話である。そこは文明崩壊以前、有人宇宙飛行の研究と管制が行われていた宇宙センターの跡地だった……と、ちょっと自信なさそうにカノンは言った。
「私からしてみれば、あの傍に翼も持たずに飛ぶなんて……ちょっと、びっくりしたわ」
 ほんの少し、素が出た。A&Wの閉鎖的な村で育った彼女的には、そもそも科学というのも今ひとつ理解できないので、すごい魔法を研究していたのですね、というコメントとなる。
「ですが、その施設も現在は邪神「ポーシュボス」の支配下となっております。そこではオブリビオンを「超宇宙の恐怖」によって変異強化させる……なんだかよくわからない……あ、いえ。恐ろしい施設と、化しているのです」
 そんなところでも、働いている人がいるんですね。と、カノンは資料の紙束を見ながらつぶやく。
「宇宙センターの奴隷研究員……と、ひとまず呼びましょう。彼らは、先ほど述べたポーシュボスに精神を支配されており、この邪神に捧げるための研究を行っているようです。……ここでポイントとなるのは、この研究員の方々が、普通の人間であるという事です」
 そして、彼らは狂気というものに支配されているという事です。と、カノンはつけ足した。
「つまり、研究を止めるためには彼らを倒すのではなく、彼らの狂気を取り除くことが必要……という事になりますね。……そこで」
 一つ。息をついて。それからカノンは僅かに口の端を上げて微笑んだ。
「花を植えませんか?」
 そういいながらも、彼女は持っていた資料を捲る。
「狂気から目を覚まさせる方法はいろいろあると思うのですが……丁度今回、訪れる研究所は外に向かってガラス張りになっている場所がいくつもあるのですよね。そこに花を植えます。勿論心を和ませるという意味合いもあるのですが……」
 普段なら何もない荒野に、突然現れる花畑。花畑などこの世界では稀有な存在だろう。そんなもの、生まれて初めて見る人もいるだろう……なので、
「とても、びっくりするのではないかと……。びっくりさせてしまえばこちらのものです。きっと、熱中から醒めることでしょう」
 なので、なるべく目に鮮やかな花をたくさん植えることが必要ですね、とカノンは言った。それから……、
「ただ……」
 それから、何枚か紙を捲り、中の文字を確認し、カノンは一つ、頷いた。
「ただ、植物を植えるというのは、いうほど簡単なことではないようです。もともとが荒野であるという事は、植物の生育には適していないということ……」
 私も、今回の件で調べたのですが、と前置きして、カノンは指を三つ立てた。
「まず一つ目の問題。恐らくは水が必要です。この荒野の様子から見て、普通の植物に十分な水分が確保できません。なので……」
 地面を掘る。もしくは乾燥に強い植物を植える必要がある。
「できれば井戸は掘る方向で行きたいですね……。研究所の方々に後の管理を任せれば、それもまた日々の楽しみになるでしょうし。あと井戸は単純にあれば便利です」
 水場はあって困ることはない、とカノンは言いながら、
「次に二つ目です。勿論場所は荒野ですから、土が固いのでこのままうえても植物は育ちません。……つまり」
 土を耕すもしくはそれに強い植物を植える必要がある。
「三つ目に、このあたり、たまに砂漠ミミズが出ます。土を食事にする1Mぐらいの巨大ミミズなので……」
 これにぶち当たれば、強い植物とかそういうレベルの問題ではない。
「ただ、めったに見ないそうなので、花を植えてる最中に現れたら駆除する、ぐらいの気持ちでいてくだされば大丈夫かと」
 以上課題は三点。
「難しい……というより、手間のかかる仕事になりますが、どうぞよろしくお願いします」
 尚、苗は持ち込みになるので、お好きなお花を持ち込んでくれていい。とカノンは言い添えた。
「ええと……外来植物? でしたっけ。今回は、そういうことは考えずに行きましょう、という事です。もともと植物の少ない場所だから、なんであれ緑は嬉しいはずですし、研究所の方々も、正気に返れば喜んでくれるはずですよ」
 と、そういってカノンは話を締めくくった。


ふじもりみきや
いつもお世話になり、ありがとうございます。
ふじもりみきやです。
状況はだいたいカノンが説明した通り。
=============================
プレイングボーナス……研究員の狂気を取り除く。
=============================
花を植えたら、皆正気に返る!

プレイングのとっかかりとして課題を三つほどあげましたが、全部こなさなくともオッケーですし全く違うことをしてもオッケーです。
また、「すべてを解決する魔法のお花を植えます!」とかでも一応オッケーです。
OPで述べたとおり花は持ち込みなので、こだわりのある方はだいたいこんな感じの花を植えた、とか書いてくれるとありがたいです。
植生とか季節とか、細かいことは気にしな方向で。

●プレイング募集について
OP公開後から募集します。
大体先着で8名ぐらいになったら閉めます。
ならなくても早めに閉めます。場合によってはサポートに頼ります。
また、スケジュールはすべてタグにて記載します。断章追加はありません。
うっかり閉め忘れて書けない以上のプレイングが来たら流れます。すみません。

それでは、よろしくお願いします。
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第1章 日常 『この荒廃した世界に花を植えよう』

POW   :    花を植える為に荒れ地を耕したり瓦礫を撤去する

SPD   :    花を植えるのに適した場所を探したり、花壇を整えたりする

WIZ   :    花の種や苗を植えたり、水やりなどをしてお世話をする

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

エドガー・ブライトマン
花は良いものだ。鮮やかだし、可愛らしいし
在るだけで心が和む。私の故郷にはバラがよく咲いていてね…
つまりこの世界にも、花が必要ってコトさ

レディもそうおもうかい?ウンウン、キミ自身も花だもんね
私が用意してきたのはコレ!
オレンジ色のバラだよ。赤も鮮やかで良いんだけれど
レディが「私ひとりで十分」って拗ねるんだ
ちょっと乾燥に強い種らしいから、この世界でもなんとかなるさ

おや、井戸が必要かい?勿論手伝うとも!
ひと助けは王子様の仕事の一つさ

バラはひとまず置いて、井戸掘りの手伝い
同じ目的のひとがいれば積極的に協力

花は枯れてしまうけれど、井戸は残るし
次に咲く花の糧にもなれるんだろう
それって、なんだかステキなコトさ


シキ・ジルモント
花を?
俺は植物には詳しくないが…しかし、井戸を掘るのも土を耕すのも力仕事だ、それなら力になれそうだ

硬い瓦礫にはユーベルコードを撃ち込んで、強引に破壊してしまおう
井戸掘りにも利用できるだろうか…?
手で掘れるならひたすら掘って、耕していく
こうして作業をしていると、以前この世界で道路を敷いたことを思い出すな
あれもなかなか地道な作業だったが、完成した道を見た時の達成感はなかなかのものだった

持ち込む花は、出来るだけ華やかで、丈夫なものがいいだろうか
既に咲いている花と、可能なら木の苗も持ち込みたい
手は掛かるが、世話を任せて研究から気をそらせば、狂気から逃れるきっかけになるかもしれない
(※花の種類はお任せ)


鳴宮・匡
花を植える、か
戦いの最中に、という話ではあるけど
……だからこそ、なのかもしれないと最近は思う

水脈を探すのには手を貸せるだろう
【六識の針】で聴覚を強化して、水音を探り
地下を走る水脈の位置を推定するよ
……それから、肉体労働はそれなりに得意だし
色々な土地を転々としてたから、経験自体もそれなりにある
井戸を掘るのも、石やら何やらで掘った井戸の体裁を整えるのも
十分に働けると思う

作業中もしっかり周囲の音には気を配っておくよ
砂漠ミミズとやらの接近をいち早く察知できるように心がけておく

……花を植えるのも、うん
持ち込んだ苗とかはないけど
作業をするなら、手伝うよ

――花を見て、安らぐ気持ちも
今なら少しだけ、わかるから



 戦いの最中に、という話ではあるけど
 ……だからこそ、なのかもしれないと最近鳴宮・匡(凪の海・f01612)は思うのだ……。

「花を植える、か……。そうだな、水なら……」
 匡が何やら考え込むような顔で、そうつぶやいた。隣にいたシキ・ジルモント(人狼のガンナー・f09107)が聞き返す。
「水脈を……?」
「ああ」
 丁度、二人して井戸を掘る話をしているところであった。
『俺は植物には詳しくないが……しかし、井戸を掘るのも土を耕すのも力仕事だ、それなら力になれそうだ。勿論やみくもに掘っても時間がかかるだけなのはわかっているのだが……』
 そういう調査能力は生憎不得手だ、とシキが漏らした時。
『だったら、水脈を探すのには手を貸せるだろう』
 と、匡が声を上げたのであった。
「では、頼んだ。……花をと言われた時には、少し驚いたが、何とかなりそうだな」
「確かに、戦場じゃあなかなかしないことだよな?」
 ともに、戦場を生活の糧とするものだというのは何となくわかる。戦いに言って花を植える機会なんてなかなかないだろう。と二人がそんな言葉を口にしていたら……、
「おや、井戸が必要かい? 勿論手伝うとも! ひと助けは王子様の仕事の一つさ」
 やたらキラキラしい姿のエドガー・ブライトマン(“運命“・f21503)がさっと訪れた。優雅な衣装で言葉通り王子様のように一礼する姿に、
「ああ。手伝いが増えるのはありがたいが……大丈夫なのか?」
「勿論、任せてくれ給え! 何を隠そう穴掘りには一家言あったりなかったりするのだよ!」
 胸を張るエドガー。「いや、その恰好が穴掘りに大丈夫なのか?」と言いかけて、言っていいものだろうかと若干悩むような空気を流していた。そんな二人に国はほんの少し微笑んで、
「二人とも、頼もしいんだな。それじゃあ……」
 少し疲れるんだけどな、と。匡は口の中で呟いて己の体を限界以上に強化……いや、それ以上。特化する。今日行うのは耳だ。聴力を限界まで強化する。
「……」
 土の中の音まで聞き分ける。強化された耳には生き物の息遣いや微生物の動きすら大きい。……その、なかで。
「あった……。少し遠いな」
 耳の奥に水の音を聞いて匡は顔を上げた。少し移動して、あらかじめ目星をつけておいたポイントを回る。
「ここが一番、近いと思う」
「了解した! では早速取り掛かろう!」
 匡の言葉にエドガーが疑うことなくそう言って、それにうなずいてシキが一歩前に出た。
「なら、少し下がっていてくれ。岩も多いが……これなら、どうだ?」
 匡が指定した位置周辺に、銃を向けた。あちこちに点在する岩を壊すには少々そのハンドガン配力不足のように見えるが……、
「……よし」
 撃ち込むのは規格外の威力の特注弾だ。何発か撃ち込めば、凄まじい轟音が響いて岩を砕いていく。
「大きい岩盤はこちらで処理しよう。掘ってる最中、岩が出たら教えてくれ。……花壇を植えるんだ、周辺も均しておくか……」
「了解したよ。それではこの瓦礫をどけて……」
「ああ。だったらこの位置に……これくらいの幅の穴を掘ればいいと思うんだ」
「なるほど。ではそうしよう!」
 匡が描いた円を見ながら、エドガーが岩を取り除き始める。
「それにしてもふたりとも手馴れているねえ!」
「そうだな……」
 エドガーの言葉に、瓦礫が除去された土を掘りながら匡が考えこむ。
「肉体労働はそれなりに得意だし、色々な土地を転々としてたから、経験自体もそれなりにある。井戸を掘るのも、石やら何やらで掘った井戸の体裁を整えるのも、十分に働けると思う」
「頼もしいな。俺も、似たようなものだ。難しく考えたり、誰かを説得するよりは、体を動かしているほうが得意だ」
 話しをしながらも手は動かす。井戸は少し大きめ。二人で掘って、掘った土を上の一人が除去して行く。役割は順番に後退する。そのうち一人が掘って、ひとりが土を地上にもっていって、もう一人が除去する形態に代わるんだろうな、と何となくシキが思いながら掘り手をエドガーと交代した。
「俺としては、お前みたいなのとこうして土にまみれて一緒に作業するのは、なんだか変な感じがする」
「はっはっは。それは私も一緒さ! でもこういう作業も、なかなか楽しくていいね」
 どう見ても普通の青年風の匡と、さらには王子様系のエドガーが、一緒に土まみれになって作業をするというのはなかなか絵面的には変な感じかもしれない。
「花は枯れてしまうけれど、井戸は残るし、次に咲く花の糧にもなれるんだろう。それって、なんだかステキなコトさ」
「なるほど……」
 次を育てるための作業か。と、口の中で言いながら、そろそろ後退だ、と声をかけるシキと匡は後退する。
「こうして作業をしていると、以前この世界で道路を敷いたことを思い出すな。あれもなかなか地道な作業だったが、完成した道を見た時の達成感はなかなかのものだった」
 育てる、という事に関係してか。何となくしみじみと声を上げるシキに、うんうん。とエドガーも頷いた。
 そうして懸命に、だが和やかに作業は進み……、
「あ」
「おや、どうしたのかな?」
「いや、砂漠ミミズが」
「来るか?」
「近いかも、だな」
 匡がたまに砂漠ミミズの音を捉えたりして、
「なら、壊される前に倒しておくか……」
「おっ。ちょっとした休憩だね?」
「あっちの方だな。……行こう」
 そんな休憩を挟んでの、
 作業は長々と続いた。

 そして、井戸を掘り、周囲をある程度固め、形を整えて、した後は。
「なかなか……達成感があるな」
「ああ……ちょっと疲れたよな」
 ふう、と息をつくシキと匡に、エドガーがふっふっふ。と声を上げる。
「二人とも、まだまだ戦いはこれからだという事を、忘れてはいないかい? そう……レディを、そんなに待たせるものじゃないさ!」
 そう。今回のメインイベント、花植えが残っているのだ。
「花は良いものだ。鮮やかだし、可愛らしいし。在るだけで心が和む。私の故郷にはバラがよく咲いていてね……つまりこの世界にも、花が必要ってコトさ」
 大きく手を広げて、この世の心理、とでもいう風にエドガーが言い切る。「レディもそうおもうかい? ウンウン、キミ自身も花だもんね」なんて、左手の赤い薔薇に語り掛けてご機嫌だ。
「あー。うん、俺は持ち込みはないから、作業をするなら、手伝うよ」
 匡が片手を挙げる。何となく穏やかに笑っているが、花を持ってこれなかったという国にそうか、とシキが頷いた。その心がシキにはほんの少し、わかる気がした。
「なら……少し手伝ってくれないか。一人で植えるには、俺にも荷が重い」
 出来るだけ華やかで、丈夫なものをいくつも持ってきたと。シキが少し遠くに置いておいた苗を持ってくる。
「手は掛かるが、世話を任せて研究から気をそらせば、狂気から逃れるきっかけになるかもしれない」
「……そうだな」
 綺麗なもの、平和的なモノなんて、自分たちには縁遠いものに思えるから。植える花を選べと言われても、何というか……困る。けれど……、
「そういえば、これはなんて花だ?」
「……聞いた気は、するのだが」
 匡の不意の問いかけに シキは思わず言葉に詰まった。聞いたことのない文字列だった気がする。考えること数秒。
「ポーチュラカの仲間じゃないかな! ほら、この葉の形が独特だし、花も似ていると思うよ。暑さと乾燥に強くて、陽が昇ると同時に花が咲いて沈むと閉じるんだ」
「ああ。……そうだ。本当なら寒さには弱いが、これは強くしたものだと……」
 エドガーの助太刀に、シキも小さく頷いた。多肉植物のような葉を持っていて、背丈は高くなく地を這うように広がる。丈夫で、色とりどりの花が咲く。
「助かった。詳しいんだな」
「任せてくれたまえ。私が用意してきたのはコレだよ!」
 ほら、とエドガーが示したのは、オレンジの薔薇であった。
「この子は上に伸びるから、ポーチュラカ君とも喧嘩しないだろう。ちょっと乾燥に強い種らしいから、この世界でもなんとかなるさ」
「なるほど……薔薇というのは、やっぱり品があるな」
「そうだねえ。赤も鮮やかで良いんだけれど……レディが「私ひとりで十分」って拗ねるんだ」
 左手の薔薇を見て言うエドガーに、そういうものか、なんて式が納得している。その素直な様子に、話を聞いていた匡は苦笑した。
「ほら、それよりも、急がないと。日が暮れてしまうだろ」
「おっと」
「ああ。そうだったね……!」
 二人もその言葉に動き出す。何となくそんな二人を見て、
「――花を見て、安らぐ気持ちも、今なら少しだけ……」
 わかるんだ。と。匡は思わずつぶやいて、小さな花の咲く苗を一つ手に取った……。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

天御鏡・百々
邪神の狂気に犯されているならば
助けてやりたいところだな

しかし、花を咲かせるか
我が神通力で水を湧かせることが出来れば良かったのだが
生憎そのような力は持ち合わせておらぬ
井戸は仲間の猟兵に任せ
我は地道に耕すとしようか

『合わせ鏡の人形部隊』を発動し、鏡像兵を呼び出そう
これだけ数がいれば、耕すのはもちろん
整地や花壇を作るようなことも容易いだろう

耐久力は無いため、砂漠ミミズには注意だな
我が神通力(武器)の障壁(オーラ防御)で護ってやろう
防御さえ気をつけておけば、数の利で倒す事は問題ないはずだ

植えるのは『紫陽花』だ
綺麗に咲くとよいのだが

●神鏡のヤドリガミ
●アドリブ、連携歓迎
●本体の神鏡は水濡れ厳禁(錆びる)


尖晶・十紀
サツマイモを植えよう……
意外と知られてないかもしれないけど…白とピンクの綺麗な花が咲くんだよ
しかも痩せた土地でも育つし植物を育てるのに慣れてないこの世界の人達でも育てやすいはず、おまけに根っこの部分は食べられる、しかも甘くてほくほくで美味しい……こんなパーフェクトな植物、育てない理由ないよね?

土を耕して苗を植えて。街での農業経験を生かしてうまく育つように日当たりとかも考えて。
そしたらいよいよUCの出番、大地に捧げるビートで土地にかけられたデバフ…【荒れた地】【水不足】を少しでも和らげられたらいいな。

アドリブ絡み歓迎


マリア・ルート
花はいいわよね。こんな荒野だからこそ花が必要ってのはわかるわ。
私もその作戦に乗りましょう。

【指定UC】を大地に使用。
これでしばらく大地を掌握できるから、あえて大地を隆起させてはもとに戻すことで疑似的に土を耕すわ。柔らかくなるくらいまでできたら上出来ね。
あともしかしたら砂漠ミミズが出るかもしれないんだっけ?そしたらコードを大気中に放って真空波で砂漠ミミズを蹴散らすわ。先の大地の隆起を使うのもいいけど最終手段ね、土を食うみたいだし。

さて、植えるのは……そうね、サボテンにしようかしら。
まぁ、荒野には妥当すぎてつまんないかもだけど……生命力は半端じゃないし、きれいな緑だし……ね。



 天御鏡・百々(その身に映すは真実と未来・f01640)はふーむ? と腕を組んで首をかしげた。
「邪神の狂気に犯されているならば……助けてやりたいところだな。しかし、花を咲かせるか……」
 百々は神境のヤドリガミである。奇跡の類はいくつか使うことができるが、
「水を湧かせるような力は持ち合わせておらぬ……。そうだな……」
「だったら、一緒にサツマイモを植えよう……。意外と知られてないかもしれないけど……白とピンクの綺麗な花が咲くんだよ」
「うん?」
 百々の近くで作業をしていた尖晶・十紀(クリムゾン・ファイアリービート・f24470)が声を上げたのであった。アンニュイな表情で、何やら強くサツマイモを推す十紀。
「や。我は紫陽花を植える予定だが……」
「……!」
「ふふ。花はいいわよね。こんな荒野だからこそ花が必要ってのはわかるわ。私もその作戦に乗りましょう。手伝うわよ。……サツマイモじゃないものを、植える予定だけれども」
「……!!」
 近くにいたマリア・ルート(紅の姫・f15057)も声を上げる。その言葉に若干驚いたような顔をする十紀。
「サツマイモは痩せた土地でも育つし植物を育てるのに慣れてないこの世界の人達でも育てやすいはず、おまけに根っこの部分は食べられる、しかも甘くてほくほくで美味しい……こんなパーフェクトな植物、育てない理由ないよね? いや、自分で植えるけど……」
 植えるけど。強く語りながらも十紀はちょっとだけ目を細めて寂しそうにする。そんな十紀にマリアは思わず微笑んだ。
「じゃあ、割と広い土地が必要ね。畑が広がっていくのなら……」
「そうだな。紫陽花もそれなりに、大きくなると思うぞ」
 上手に育てれば紫陽花も大きくはなる。百々の言葉にマリアはそうねと頷いた。
「それじゃあ……ここは」
「うむ。我も一つ頑張るとしよう!」
 マリアが赤い靄を放つ。大地に向かって放たれたマリアの力は、大地そのものを掌握して、
「大地を隆起させてはもとに戻すことで疑似的に土を耕すわ。柔らかくなるくらいまでできたら上出来ね」
「なるほど。では……我が眷属、合わせ鏡に果てなく映りし鏡像兵よ、境界を越え現世へと至れ
 百々がぱんと手を打つと人形兵を合わせ鏡に映した鏡像人形部隊が現れる。普段ならそこそこの強さで戦い、一撃受けると消し飛んでしまうが今回は戦闘目的ではない。大量に呼び出して、
「これだけ数がいれば、耕すのはもちろん、整地や花壇を作るようなことも容易いだろう。多少地面がうねうねしていても、かまわず行動することができるのだ」
 と、うねる大地の上にはなった。その様子を見て、ほう、と十紀が感心したような声を上げる。それから、
「そういえば二人とも、農業って詳しいのかな?」
「えーっと……そうね……」
「われは水濡れ厳禁だからな……錆びるから……」
 不意の言葉に、もともといい出自のマリアが視線をそらして、百々もまたあらぬ方向を向いた。その言葉に、なるほど、と十紀は頷く。
「じゃあ、十紀が植える場所決めていい? 一応町では農業経験あるから。マリアは何を植える予定だろう?」
 十紀の提案に、ああ。と頷きながらマリアは少し離れたところに置いてきていた苗を示す。
「植えるのは……そうね、サボテンにしようかしらと思って持ってきているの。まぁ、荒野には妥当すぎてつまんないかもだけど……生命力は半端じゃないし、きれいな緑だし……ね」
「あ……。いろんなサボテンがあるんだね。これとか、食べられるよ」
「サボテンは案外綺麗な花を咲かせると聞いたことがあるな。それはそれとして、我は先ほども言ったとおり、様々な種類の紫陽花を持ってきたぞ」
「……そう、だったのね」
 その言葉に、なんとなくマリアは微笑む。花も食べられるのも、想像したら少し和んだ。
「じゃあ、サツマイモは広がるから広めに場所を取って、紫陽花は半日ぐらいは研究所の影になるところの方が……。サボテンは毎日光が当たってもいいけど……」
 うねうねした大地の上を歩きながら、十紀が段取りを始める。それを見ていて、あっ。と百々が思い出したように声を上げた。
「我の人形部隊は耐久力は無いため、砂漠ミミズには注意だな。……あの辺、いるのではないか?」
「ああ、そうか。砂漠ミミズが出るかもしれないんだっけ? 土を隆起させて退治してもいいんだけれども、喰われちゃいそうなのよね……」
「なるほど……では我の神通力の障壁で……!」
「外にはじき出せる?」
「任せろだな!」
 えいやっ。と百々がオーラ防御で守った人形兵たちが、怪しげに土が蠢いているところに向かう。数のに頼んでえいえいえいと掘りだすと出てくるのはびっくりするくらい巨大なミミズ。
「ありがとう。蹴散らすわ!」
 続いてマリアが真空波を離して切り刻んでいく。
「うわ……すっごい大きいミミズだね。これも混ぜ込んでおくか……」
 それを見た十紀が思わずそう言いながらも、地面を整えるついで、と言わんばかりに土の中に混ぜ混ぜするのであった……。

 そして……。
「綺麗に咲くとよいのだが……」
 植えた紫陽花の前で、なんとなく百々が両手を合わせる。
「そうよね。たくましく育っていってくれたら嬉しいわ……」
 何となく愛着を持ってマリアもまた己の植えたサボテンたちに目をやった。一部、食べられるものもあるらしいので、食料の足しに……なってくれればうれしいし、それはそれで悲しいと思う複雑な気持ちがある。
「よーし、だいたい終わったね。それじゃ……」
 サツマイモもきれいに植え終わった。もう少しすれば綺麗な花と美味しい食事で楽しませてくれるだろう。一息ついて……そして十紀はまた、気合を入れる。
「響け、魂の鼓動……!」
 取り出したるはドラム型増幅装置。普段は仲間の拍子を整え攻撃の威力を底上げするホログラムポータブルドラム型増幅装置であるが、今回は……違う。
「十紀の生き様を……ビートを、感じて? いくよ、大地に捧げるビート……!」
 ドラムから奏でられるのは、彼女の全身全霊の演奏だ。それはただ素晴らしいだけじゃなく、環境、味方にかかったデバフを無力化するという特性を持つ。尚、やりすぎると筋肉痛で腕が明日死ぬ。……が、
「すこしでも、荒れた地や水不足が和らぎますように……!」
「おお……! 祭囃子とはいつ聞いてもいいものだな!」
「そうね……少し大地を躍らせてみようかしら」
 その演奏に百々が軽く手を叩き、マリアが冗談めかして言う。
 荒れ果てたはずの大地は、三人の支援を受け、綺麗に飾られてどこか嬉しそうであった……。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

瀬名・カデル
お花―おっはなー♪
お花と緑でいっぱいになったらみんな元気になれるかな?

ボクはお花を植えて水やりを頑張るんだよ!
植えるお花はね、お花屋さんに聞いてえらんだカーペットになるお花なんだって!小さなお花だけど成長が早いみたいだから、この世界でも早く根付いてくれるんじゃないかな。

お水は早く沢山まくことが出来るように羽で飛んでちょっと上空からじょうろをもってくるくる回るんだ!
みんな危ないから少し離れてね!

沢山お花が咲きますように、そしてお花たちが研究員さんたちの心に届きますように祈りを込めて。
お花で元気になったら、もっともっと元気になれるように心を込めて踊ろうね。(UCを使用、ほんの少しでももっと幸福を)


御園・桜花
「ソメイヨシノと、幻朧桜を」
根付くかどうかは、分かりませんが

ケータリングカーに苗木を何十本も積んで、大型のシャベルとついでに園芸用に販売されている腐葉土も大袋で持ち込む

UC「ノームの召喚」使用
100体のノームに、花畑全てをふっかふかに掘り返して、ついでに腐葉土もすき込んでおくよう依頼
「他の方の分もまとめて掘り返しておけば、皆様の手間が省けますもの」

残りのノームには植樹の手伝いとケータリング用キャンピングカー内のタンクからの水撒きを手伝って貰う

その後、車内でハンバーガーを大量に作り、掘り返しや植樹の終わったノーム達にも一緒に窓まで運んで貰い、外から窓をコンコン叩く
「休憩して食事になさいませんか」


木元・祭莉
お花でビックリ大作戦!
それ、イイと思う!

さばいばる知識、全開!
お花の育つ土地は、ふわふわで栄養あって水気の多い地面だよね。
よい土探すには、ミミズさん大事!

ということで、噂の砂漠ミミズさんを探しに行きまーす!
ときどき地面を揺らして、モグラさんの真似して呼び出すよ(迷惑)。

見つけたー!
枯草と野菜クズを混ぜ込んだ特製ステーション(飼育場)作ったから、そっちに引っ越してくれない?
嫌? じゃあ腕づくで♪(にぱ)

他のみんなのお手伝いもして、準備は万端。
それじゃ、お花を咲かせようか!

れっつ・だんしん♪(指ぱっちん)
次々現れるヒマワリのダンスをバックに、普通の向日葵を植えるよ。
明るくて鮮やかで、オイシイよ!



「お花でビックリ大作戦! それ、イイと思う!」
「お花―おっはなー♪ お花と緑でいっぱいになったらみんな元気になれるかな?」
 なんとなく木元・祭莉(マイペースぶらざー・f16554)と瀬名・カデル(無垢なる聖者・f14401)の声がは盛る。二人して歌を歌いながらも、ふっふっふ。と祭莉はご機嫌で、ちょっと行ってくる! と片手を挙げて走り出した。

「砂漠ミミズさん砂漠ミミズさん……あ、い」
 いた、と言った瞬間、鼻先にミミズの巨体が掠めた。1Mとは伊達ではない大きさだ。
「大丈夫ですか」
「うん、で、でっかかった……」
 すんでのところで御園・桜花(桜の精のパーラーメイド・f23155)は一歩祭莉を引かせたのだ。上空で空を飛びながら、カデルが心配そうに声をかける。
「大丈夫ー? ミミズさん、そこから右の方向に逃げたよ」
「りょ、りょーかい! よい土探すには、ミミズさん大事!」
 地面を揺らしてモグラのまねをしながらもミミズを呼び出し飛び出してきた瞬間を……、
「ええ。倒しちゃわなくていいんです?」
「うん、倒さないよー」
 桜花の言葉にぬたぬたと祭莉は生きたまま捕まえる。
「ね、見つけたー! 枯草と野菜クズを混ぜ込んだ特製ステーション(飼育場)作ったから、そっちに引っ越してくれない?」
 因みにミミズはそのままだと土を食い破るので、植物の根っこも一緒に食い破ってしまう。だから撃退が推奨されていたのだが……、
「嫌? じゃあ腕づくで♪」
 祭莉のステーションは特別性だ。ミミズたちは出られないようになっている。
「将来的には、いい土はどんどん必要になってくるだろうし、こうしておけば畑を広げることもできるからね! ……あ、おいら、今なんか賢いこと言わなかった?」
「いった言った。賢いこと言ったよー♪」
「うん、ありがとー!」
 上空からのカデルの声に、祭莉は手を振ってこたえる。カデルは上空から、皆が植えた花の水やりをして回っていた。時々こうして、話をするのである。
「なるほど。では最初の整備は私たちの仕事ですね」
 桜花がそう言って、ミミズがいなくなったのを確認してから手を叩く。
「おいでおいで、土小人。私の手助けをしておくれ。代わりに石をあげましょう。ざらざら渡す石ビーズ、その分手助けをしておくれ」
 歌うように言うと同時に、桜花の周囲にノームたちが召喚される。
「準備は万端です。どうぞ、よろしくお願いしますね」
 どこでもパーラーを開設できるケータリングカーに、今日は苗木を何十本も積んでいた。ついでに大型のシャベルと園芸用に販売されている腐葉土も大袋で持ち込んでいたから、準備万端である。現れる小人さんたちがたくさん道具を持って、各方面に散らばっていた。その数およそ、100体いる。
「他の方の分もまとめて掘り返しておけば、皆様の手間が省けますもの」
 花畑すべてをふっカフカ二府掘り返して、ついでに腐葉土も好きこんでいこう。これで、暫くはもつだろう。徐々に育てていく途中で祭莉の土を使っていけば完璧だ。
「うわー。いっぱいいて可愛いね♪」
 えッ佐保井里働いているノームたちに、やっぱり歌うように言うカデルに、にゅ! と地上にいた何人かのノームが顔を上げた。はい、と思わず返事をするカデルに気付いて桜花も顔を上げる。
「水まき、手伝いましょうかと」
「わわ! 大丈夫だよ。水やりはボクが頑張るから、ノームさんたちも頑張って!」
「了解しました。では」
 しゅた! 時計例のポーズをとるカデルに、桜花は頷く。手すきのノームたちはどうやらケータリングカーに向かうようだ。それを見ながらもカデルは上空から周囲を見回し、くるくるとじょうろを回した。
「あ! これから水を撒くから、危ないから少し離れてね!」
「おおっと。じゃあ、先にあっちからしてくんねー!」
 途中、種をまいている祭莉を見つけて声をかける。祭莉もびしっと敬礼して回れ右をするので、カデルも楽しそうに笑った。
「そういえば、お花、何植えたのー?」
 それに、ふと思い出したように言祭莉が聞くので、カデルはうん、と頷いた。
「植えたお花はね、お花屋さんに聞いてえらんだカーペットになるお花なんだって! 小さなお花だけど成長が早いみたいだから、この世界でも早く根付いてくれるんじゃないかな」
 どちらかというと背丈が伸びるよりも地を這うように覆っていく花だ。可愛いピンク色の花を咲かせて、成長が早く、そして手入れがほとんどいらないのだという。なるほどなるほど。と祭莉が言うので、カデルがそっちは~? と聞き返す。
「おいらはもちろん、ひまわりさ!」
「わあ。素敵だね! そういえば、桜花はー?」
「私は、ソメイヨシノと、幻朧桜を。……根付くかどうかは、分かりませんが……」
 過酷な環境である。桜は難しいかもしれない、と、桜花は二人の声にひょっこり車から顔を出して、
「でも……試してみたかったのです」
 諦めたくはなかったのだという言葉に、カデルは思わずうなずいた。
「きっと、綺麗なお花が咲くよ!」
「だよー。案外お花って、強いからな!」
 祭莉も続けてそういうので、桜花は笑った。

 そして……。
 研究所の窓が、こんこん、と叩かれた。
 疲れ切ったような顔の研究員たちが、何事かと窓の外を見る。……そこには、
 今までになかった気配が、広がっていた。
「休憩して食事になさいませんか」
 窓を叩いたのは彼女だろう。車内でハンバーガーを作り、それを持って桜花は窓辺を訪れていた。ずらっと同じものを持ったノームたちが窓辺に並んでいる。
「それじゃ、お花を咲かせようか! れっつ・だんしん♪」
 驚いたように窓の外を眺める研究員たちに、祭莉がパチンと指を鳴らした。次々に現れるひまわりたちは、祭莉の能力のものだ。
「明るくて鮮やかで、オイシイよ!」
 にょいにょいにょい。祭莉の声に応じて、ひまわりたちが躍っている。ちなみに普通のひまわりも植えているので、また後々成長して綺麗なひまわり畑を見せてくれるだろう。
「これは……この景色は……」
 絶句する研究員たち。誰かがふらりと歩き出す。……外へ行くのだ。つられたように、他の研究員たちも続いた。
 外に出れば花畑。今まで彼らは見たことがなかった景色に息を呑む。
「沢山お花が咲きますように、そしてお花たちが研究員さんたちの心に届きますように……」
 少し離れたところで、カデルが水をまきながら踊っていた。もっともっと元気になってもらえるように、心を込めてカデルは踊る。
「ご覧あれ、これから踊るは祝いの祈り。あなたに祝福があらんことを……」
 幸福を祈る踊りは、疲れ切った研究員たちに幸せに満ちた温かい感情を与える。踊るたびに水滴がきらきらと舞って……、
「ああ……綺麗な花だ」
「それに、美味しそうな匂い……。お腹空いた……」
「ああ……なんて綺麗な……虹だ……」
 花畑の上には一つ、美しい虹がかかっていた……。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年09月08日


挿絵イラスト