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アポカリプス・ランページ④〜翔び立つ空を壊されても

#アポカリプスヘル #アポカリプス・ランページ #アポカリプス・ランページ④

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●アポカリプス・ランページ
 過酷な高温と乾燥に包まれた「死の谷」デス・バレー、そこに築かれたヴォーテックス一族の機械要塞こそがこの怪しげなコンピューター研究所。
 奇抜なデザインで景色にまったくマッチしていないのだがそこにこそ今回の目的である「禁断のコンピューターウィルス」が保管されているという話だ。
 それはスーパー戦車のスーパーウェポンすら狂わせるという恐るべき兵器、それを手に入ればどれだけ有利に動けるかわかるというものだ。
 だがそれを手に入れようと動く猟兵達の行く手を遮る者達がいる。

「こちらウルフパック7,基地周辺にunknown多数発見、敵勢力と思われる」
「了解ウルフパック7,こちらはパパウルフ、ウルフパックの諸君……どうやらお客さんのようだ。手厚く歓迎してやるように」
「「「了解!」」」
 無線通信が鳴り響きジェラルミンのボディが銀色に輝く、アフターバーナーを吹かしながら編隊飛行を続ける戦闘機部隊。
 それらが該当エリアへの侵入者を発見し即座に急降下を始めた。
「こちらパパウルフ、狼群戦術を奴らに叩きこんでやれ! 散っ開っ!」
 荒野を駆ける蒼穹の騎士たちはこうして迫りくる脅威(猟兵)との直接対決にオイルが流れた血管を熱く滾らせたのだった。

●グリモアベース
「アポカリプスでいよいよ戦乱が始まってしまいました、異教徒とバケモノはぶっとばせ~と言いたいのですが、戦闘機ってそれに含まれると思います???」
 グリモアベースに集まってくれた猟兵達を前にしてグリモア猟兵のユウラ・キッペンベルグはお辞儀をしながら出迎えた。
 今回の戦争が今までとは何かが違うと思いつつも、それでもやり遂げねばと決意を固め集まった面々に違いない。
 だがしかし油断は決してしてはいけない。
「今回はこのコンピューター研究所に侵入してもらいます、そしてそこにある禁断のコンピューターウィルスを手に入れるのが目標ですね」
 地図を指し示しユウラは話を続ける、もちろん敵が手薄なままでいるわけがないからだ。
「ここにいるのは追加ブースターなどのスーパーパーツ(機械鎧)で強化された戦闘機部隊“支える者”が相手です」
 つまり相手は空中戦を挑んでくるという事か、なかなかに厄介な相手かもしれない。
「スーパーパーツ(機械鎧)で加速力と戦闘力はかなり高まっていますが基本的には直線番長、旋回などがかなり遅い欠陥品ですし、パーツが壊れればただのデッドウェイトというか文字通り爆発しちゃいますんで、撃墜は楽だと思うのですよ」
 そりゃまあ、ジェット燃料が大爆発を起こせば普通なら撃墜なのは間違いないだろう。

 ……なのでと前置きしてユウラはそれはそれはいい笑顔で猟兵達に微笑みかける。
「敵は攻撃のために高度を落とすこともありますので近接戦闘でも十分にやりようはあると思いますよ」
 応援するように祈りを捧げると一礼しさっそく転送の準備を始めるシスター。

 そんなユウラに見送られ一同は転送の光に包まれていく、恐るべきアポカリプスヘルの大地へと。


轟天
 これはアポカリプス・ランページの1章完結戦争シナリオです。

 クリアに必須である適度な人数で締め切る場合もありますのでご注意ください。

 周囲に避難させる人々もいませんし、壊して心配する施設などもありません。
 思う存分火力を発揮してもらえればなと思います。
 ここに出てくる”支える者”に装着された追加ブースターなどのスーパーパーツ(機械鎧)を破壊すれば戦いは優位に進めれますので是非に狙ってみてくださいね。

 プレイングボーナス……敵のスーパーパーツ(機械鎧)を無力化する。
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第1章 集団戦 『支える者』

POW   :    ――“発射”
【ミサイルや機関砲 】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD   :    ――“散開”
技能名「【空中戦(回避機動) 】」の技能レベルを「自分のレベル×10」に変更して使用する。
WIZ   :    ――“大祖国よ栄光あれ”
【大祖国の敵を撃滅する 】という願いを【他の“燕”】に呼びかけ、「賛同人数÷願いの荒唐無稽さ」の度合いに応じた範囲で実現する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

フォルク・リア
「戦闘機との空中戦。真面にやったら
分が悪い事は間違いない。なら、
得意な土俵に引きずり込むしかないか。」

地上を走りながら【残像】を発生させたり
急角度で曲がる。障害物を利用する等して攻撃を躱し
空中にある敵に対してファントムレギオンの死霊を差し向け
操縦を乱すと同時にスカイロッドで風を操って乱気流を起こし
空中での制御を困難にする。
動きが乱れた戦闘機があれば更にそれに死霊と風を集中
狙いをつけやすくしてその動きと
機械鎧の所在を【見切り】シャイントリガーを発動。
熱線で機械鎧を狙って攻撃。
機械鎧を破壊出来たら死霊を集中して確実に墜落させる。
「身の丈に合わない装備を積んだつけかな。
このまま纏めて落としてやるよ」




 蒼穹を駆ける鉄の悪魔達は地上を彷徨う得物へと向けて急降下を仕掛けてきた、独特のサイレン音が響き渡り誰の耳にもこれは急降下爆撃を仕掛けてくる音なのだとわかるかのようだ。
「戦闘機との空中戦。真面にやったら分が悪い事は間違いない。なら、得意な土俵に引きずり込むしかないか。」
 フードを少し持ち上げ天を見上げるフォルク・リア(黄泉への導・f05375)、その表情は読み取りにくいが慌てずにできる事をすべく周囲を見渡す。
(この地表なら走り回るには十分!)
 フォルクは障害物のある場所を虱潰しに駆けていき準備はできている、後は敵の出方次第なのだが……。

「こちらウルフ5、目標を発見……これより攻撃を開始する、オーバー」
「了解ウルフ5,僚機は左右に展開……敵の逃げ場を無くしてやれっ!」
 交信を終え1小隊が迫りつつあった、遠くから撃ってこないのは余裕の表れだがそれはフォルクに付け入るスキを与えてしまうことを意味している。
「レギオンッ!」
 手を翳しながら駆ける、それと同時にファントムレギオンが飛び上がっていき戦闘機たちのコクピット前を通り過ぎていった。
 突然の死霊の出現にコントロールが乱れ編隊飛行に乱れが生じるのを見逃さない。
 続いてスカイロッドを構え風を巻き起こせば完全に降下する軸がずれてしまいフォルクを狙うには角度が不十分だ。
「なっ、突風か!」
「くそっ、ラダーを上げろ! 姿勢制御はプログラムに頼るなっ……操縦桿を上げろ……うわぁぁぁぁっ」
 一機が旋回しそこねそのまま地上へと突き刺さり大爆発を起こしてしまった。

 もう一機はどうにかバレルロールし態勢を立て直すと地表スレスレを高速で飛びながらフォルクへとバルカン砲を容赦なく撃ち始める。
「軸線に乗らないと撃てない機体は憐れだな? この掌に在りしは天の日輪放つ撃鉄。降り注ぐは浄戎の炎。我に仇為す汝らに、等しく光あれ!」
 フレイムテイルが燃え上がる、そこから放たれた光線は一直線に飛び込んでくる戦闘機に取り付けられたスーパーパーツを赤熱化しそして爆散しながら地面に赤い津波がやってくる。
「これで、2機……だ」
 残った一機もキャノピーに無数の死霊が纏わりつき操縦が乱れる中、はるか遠くの地平線に墜落し大爆発を起こしてしまう。
 いくらいい装備をつけようと乗り手が未熟では宝の持ち腐れ。
「身の丈に合わない装備を積んだツケ、ここで払っていきな。なぁに釣りはもらっておいてやるよ」
 爆風でフードをたなびかせつつフォルクはくるりと歩み去るのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

夜刀神・鏡介
人の身で戦闘機に挑ませるんじゃない……と言いたいが。猟兵であればそれなりにどうにかなるのがなんともな
しかし、随分暑苦しい敵っぽいな?

敵の攻撃に対しては適宜動き回りながら回避しつつ、神刀の封印を解除

降りてきてくれれば直接攻撃できるとはいえ、わざわざ後手に回るつもりもない
緋色の神気を纏いつつ無数の剣を生成――陸の秘剣【緋洸閃】で一気に攻撃

いかに高速で動き回ろうとも、或いは高速に動き回るからこそ、大量の剣は回避しきれまい
一撃で機関部分を破壊できれば上等だが、当たれば相応のダメージを与えられるだろうから、厳密な狙いは定めずに発射
自身も敵が遠くにいる間は斬撃波で、近くにいる間は直接の斬撃で破壊していく




地面スレスレの高度20m前後を音速で飛び続ける戦闘機集団、通称ウルフパックは地上に敵対勢力を発見し全ての武装のロックを解除しその牙を今まさに剥こうとしていた。
 それを遥か地平線の彼方から見据える男がここに一人、静かに息を整え集中力を高めていく。
 決戦はまじかである、であれば最高の一振りをここで披露するのみ。
(人の身で戦闘機に挑ませるんじゃない……と言いたいが、それなりにどうにかなる我が身がまた、少し笑えてしまうな)
 口元を緩めそして鋭く細められた瞳がそのまだ点でしかない敵機の来襲を完全にとらえた。
 真に切り裂くと決めた物のみを切るという神刀を静かに抜刀し正眼に構えた、刃の重みがズシリと両手に伝わってくる。
「神刀解放……」
 その言霊と共にいっきに噴き出した神気、これこそが封印されていたこの刃の真なる力であり、刀であるということをただただ突き詰めた一刀は雫さえ切り裂く。

「目標発見……狼群戦術をその身に叩き込んでやれ」
「了解……へへっ、こいつの20mmでミンチも残らねえぜ!」
 戦闘機のスーパーパーツがさらなる増速を行いそして機銃が回転を始めた、FCSが捉えた先にいる小さな目標物へと今まさにロックを決めようとした瞬間にそれは襲いかかってきた。
 音速で飛ぶ戦闘機に正面から秘色の何かが次々と迫り翼を捥がれた6番機が地上に墜落し爆発炎上した。
 8番機も謎の衝撃スーパーパーツの接合部が切り裂かれつんのめった所に10番機が衝突し揃って爆発四散する。
「なっ、なにが起こった……oh,クレイジー!?」
 パイロットは見た、音速で飛ぶ戦闘機に刀一本を振りかぶり切りかかってくる男の常軌を逸したその姿を。
「斬り穿て、千の刃――陸の秘剣……緋洸閃っ!!」
 夜刀神・鏡介(道を探す者・f28122)の必殺の一刀が縦一文字に戦闘機を切り裂き真っ二つに裂けながら爆発、炎の道を二つ地上に残し遥か後方で大爆発を起こした。
 集中の限りを尽くしそして神気を解き放った刃に斬れぬものなし、千の刃の前に生き残れる物もまた……無し。

 残心を忘れず静かに鞘へと納刀するとようやく鏡介は息を吐き出し緊張を解いた。
 戦闘機相手に生身でどうこういってたわりにものの1分で全てを切り裂いた男はそれを誇るでもなく静かな笑みを浮かべたまま先を急ぐ。
 この荒野での死闘はどうやらまだまだ先がありそうなのだから。

大成功 🔵​🔵​🔵​

菫宮・理緒
今度は空からか……防衛もいろいろ趣向を凝らしてくるね。

しかーし!
わたしの野望の邪魔をする者はすべからく排除する!

そちらが空中戦で来るならこちらは対空迎撃でいかせてもらおう。
【ネルトリンゲン】で出撃したら【E.C.M】で【ジャミング】をかけて、相手の操縦と連携を阻害。
乱れたところに突撃して【M.P.M.S】をCIWSモードにして対空砲火。

これが伝説の沖●戦法だー!

近づいてくる敵を容赦なく叩き落としながら研究所へ強行突入して『禁断のコンピューターウィルス』を確保。
そのまま急速離脱するよ。

追ってくる相手がいるのなら、それでもいいけど……。
しつこいとウイルス、使っちゃうよ?(USBメモリ振り振り)




「敵は空母級一隻、艦載機の存在は認められません」
「たった一隻でこれだけの数を相手に……、あっという間に火だるまだろうぜ!」
 冒頭からフラグを立てまくるパイロット達、これはきっと1対40でイージス艦にプロペラ機で挑むような未来が見えている気がしないでもない。
 だが一応はここで降伏勧告の文を送ることにした、あれほどの空母、鹵獲できればきっと報酬間違いなしだから。

「今度は空かぁ……」
 蒼穹の空を見上げて少女は少しばかり物思いにふけってみたくなった、だが端末に届いた降伏勧告に近い文面に目を通すとにっこりと微笑み音声入力を実行する。
『返信ハ、ドウシマスカ?』
「バカめ、だ♪」
『はい????』
「バカめと言ってやれーだよ!」
 菫宮・理緒(バーチャルダイバー・f06437)ちゃんそんなキャラだっけと思いつつも今日はどうやら自分の野望(コンピュータウィルス手に入れたい!)を邪魔する奴には容赦なんてなさそうな気配だ。
 だがしかし相手は戦闘機、と思うでしょ?
 残念ながらそれは違う、よりにもよって持ち出してきたのはミネルヴァ級戦闘空母【ネルトリンゲン】、万能戦闘空母の名に恥じないその巨体で艦載機を発進させるかと思いきや使い方がキレっキレである。
「E.C.M全開! 」
 電波妨害を行い長距離ミサイルなどを封じるあたりはさすがだ、だがそこから普通は退避するのが空母の動きだろう。
 だがしかし理緒はあえて突撃を命令する、統率の乱れた戦闘機集団のど真ん中にあえて飛び込みそして艦体のあちらこちらから発射管を露出させるとセーフティはすでに解除済。
 ECMによる電磁妨害のお次はCIWS(シーウス)に従い対艦ミサイルが発射準備完了。
「トラックナンバーふたまるひとふたからふたまるひとはち、シースパロー発射始めっ!サルボー!!」
 理緒の凛とした声に従い次々と連射モードで撃ちだされていくミサイル群、陣形のど真ん中から四方八方へと撃ちだされるそれを前にしては戦闘機たちは火だるまになっていく。

「これが伝説の沖●戦法だー!」
 理緒ちゃんノリノリである、ついでに戦闘機を全滅させた後は艦首を研究所へと向けて降下を慣行。
 誰か止めて、この子もう見境なくなってる、あぁほら……あっという間に研究所の壁が目の前に……。

 その日、巨大な空母が突き刺さった研究所では多大な被害が出たとだけ後々報告書が届きました。
 理緒が禁断のコンピュータウィルスを手に入れたのかどうかはまぁ……お察しくださいというところです。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ミスタリア・ミスタニア
アドリブ歓迎

ハッ!これが戦闘機ってやつか!
いいぜ、大気圏内だろうが、宇宙(ソラ)ではなく大空(ソラ)だろうが、空違いでもオレら鎧装騎兵にとってソラの主役だと教えてやるよ!

なるほど、確かに直線飛行は大した速度だな!
だがなぁ、オレにだって鎧装騎兵としての意地があんだよ!
アームドビットで牽制しつつ、プラズマジェット全開にして突っ込むぜ!
ミサイルや機銃だろうが、宇宙戦艦の弾幕に比べりゃぬるいんだよ!
【パイルバンカー突撃】だぁ!お互いにすれ違う一瞬の交差で、追加ブースターごとエンジン部や翼をパイルバンカーでぶち抜いてもぎ取ってやるぜ!
ハッ、対艦用のパイルバンカー喰らうなんて想定されてねぇだろ!墜ちな!




「な、なんだこいつはっ……こいつは小型で早いっ!?」
「この大型戦闘機タイプじゃダメだっ!?」
 猛加速の直線から旋回を試みた戦闘機はそれを遥かに凌ぐ機動力を前にしてただただ的になるしかない。
 信じれないがこの小さな敵は、音速で飛ぶ戦闘機相手に格闘戦を挑んできているのだ。
 プラズマジェットの輝きが閃光となり幾何学的な軌道で進路に割り込んできて戦闘機の背に積まれたスーパーパーツを破壊し離脱していくそんな無茶苦茶な戦闘にもはや限界は近い。
「ハッ! これが戦闘機ってやつかよ……大気圏内でデカイ面なんかさせねーぜ!」
 その小型の敵ことミスタリア・ミスタニア(宇宙を駆ける翠の疾風・f06878)はよりもよって……そうよりにもよって射撃武器すら使わずに間合い内へと飛び込みパーツの接合部を一撃でパイルバンカーで貫いていく信じれない曲芸を見せ続けている。
 普通であればそんな芸当は不可能ではあるが、ミスタリアの鎧装騎兵としての経験はその程度を軽く行えるだけの下地はついているのだから信じれない。
「バカなっ、アタッチメントだけを狙って、ぐああああ!?」
 外れたユニットが爆発しそのまま機体ごと火だるまになって墜落していった、ミスタリアはそんな極限飛行をしているはずなのにその表情に浮かぶのは何というか余裕すぎて呆れているかのようにも見えるぐらいである。
「おいおい、アームドビット程度に気を取られてると……」
 進路に割り込み杭を構え一直線、コクピットのキャノピーを擦るように打ち込んだパイルバンカー。
 砕けるガラス仰け反るパイロット、こうなっては操縦不能で堕ちるしかないのが悲しい所。
 ミサイルの誘導も振り切り、そしてバルカン砲もバレルロールで華麗に避けながらすれ違いトドメを刺していくミスタリアをこの空域で止めれるものは誰もいない。
「宇宙戦艦の弾幕に比べりゃぬるいんだよ!」
 90度に折れ曲がるように軌道し真下から突撃しながらミサイルを貫くと片翼が吹き飛び錐もみ状態でまた一機が地面へと降下していった。

「大気圏内だろうが、宇宙(ソラ)ではなく大空(ソラ)だろうが、空違いでもオレら鎧装騎兵にとってソラの主役だと思い知ったか!!」
 デンと胸を張りこの空域を見る、残りの敵は恐れをなしたのか高度を上げて離脱を始めている、だがそれを見上げながらミスタリアは思う。
 (オイオイ、オレは宇宙もイケる口なんだぜ?)
 ニッと邪悪な笑いを漏らすとプラズマを吹きながらミスタリアは遥か上空の人となってしまったのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

馬県・義透
四人で一人の複合型悪霊。生前は戦友

第二『静かなる者』霊力使いの武士
一人称:私 冷静沈着
武器:灰遠雷

話を聞いた限り、遠くの空で仕留めた方が安全なような?

対空戦闘だと私(元から弓使い)になってしまうのですが、まあ良いでしょう。
対空戦闘の制圧射撃で【四天境地・雷】を。有効射程距離がとんでもない上に、追尾するので逃げられませんよ。
しかも分裂して無数の矢、雷属性(四天刀鍵の力で増幅済み)なのでね?

うるさいおかげで、見逃しもしませんよ。
矢とて、甘く見るものではないですよ。

ああ、衝撃などは四天霊障による結界術で軽減させましょうか。




 音速で飛行しながら急降下をかけてきた戦闘機部隊、その目標とするものはこの地に侵入した者達の排除である。
 ウルフパックと呼ばれるその編隊はセンサーの有効範囲ギリギリに微小な反応を示すものへと急接近をとげそして……。
「な、なんだ正面から高エネルギー反応っ!」
「バカな、たった一機でこれだけの数を……ぶげらぁ!?」
 一瞬の閃光、そして次々と爆散していく僚機に気を取られているうちにコールネーム・ウルフ15は全回路が焼き切れながら炎の残骸となって地上に降り注いでい……。

「ふむ、やはり遠くで一方的に仕留めるにかぎります」
 射た後の静かな残心を終えて馬県・義透(死天山彷徨う四悪霊・f28057)はようやく息をつき天を見渡した。
 雷鳴が走ったかのような轟音と共に墜落してくる敵戦闘機部隊、音速で飛翔する空の騎士達といえば最新鋭の塊なのだが信じれない事にそれを全て叩き落したのはその手に持たれたぱっと見普通の弓でしかない。

 呪詛を込めた愛弓から解き放たれた矢は一条の雷から無数の稲光へとその姿を変え上空で急降下していた戦闘機達を纏めて巻き込むとその燃料弾薬そしてセンサー類全てを焼きつくし大爆発を起こさせたというわけだ。
 まさかこのようなアナログな武器で堕とされるとは夢にも思わないであろうパイロット達。
 こちらは生身だけに敵センサーにも映りづらくそして四天境地・雷の力の根源は悪霊による呪詛。
 そんなオカルトチックなものが相手では防護策の講じられていない現代兵器はかくも無残に撃墜されてしまうのである。

キイイン
 再びどこからか音が聞こえてくる、もう一本矢をつがえ弦を引き搾る。
「うるさいおかげで見逃しませんよ」
 物静かに集中し限界まで邪悪を詰め込んだその矢が、再び天空へと解き放たれていった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

李・玉明
アドリブや連携は歓迎なのじゃ!

空を飛ぶ飛行機なのじゃ!
カッコイイのじゃー!
でも、オブリビオンなら見てるだけじゃだめなのじゃな。
ふっふっふー……お主らに、妾の驚異を見せてやるのじゃ!

向かって来る飛行機を前に、スペシャル☆ディザスターを構えてスタンバイするのじゃ。
聞いてください。デストロイ・イェーガー・ストーム!
《天変万物地異流転》!

研究所の上空を炎や氷や雷でメチャクチャになった大嵐で覆うのじゃー!
妾の演奏が、歌唱が続く限り消えぬのじゃー! いえーい!
歌詞はその場のパッションで、思いつくままに叫ぶのじゃー!

常軌を逸した嵐の中で、まともに飛べるとは思わないことじゃよ、ふふん♪




「おー、空を飛ぶ飛行機なのじゃ! カッコイイのじゃー♪」
 蒼穹の空にいくつも伸びる飛行機雲、それらは遥か上空を飛んでいる敵戦闘機部隊ウルフパック。
 荒涼とした大地の只中でそれらに手を振りキャッキャと叫ぶ李・玉明(豪華絢爛西欧天女・f32791)は本当にいい笑顔。
 この世界は竜巻などが吹き荒れとにかく空をあれだけ華麗に飛んでいるものなど皆無な文明崩壊が進んだ世界。
 そこでこうして出向いてきたら見事なまでに編隊飛行をしているものが目に入ったのだから少しぐらいはしゃいでも何もおかしくはない。
 むしろ害が無いのならばあれはあれで日常の光景になりえた世界もあるにはあるのだろうが……。

「まっ、オブリビオンはオブリビオンじゃ、見ているだけじゃダメなのじゃったな」
 スタスタとサーバのある地区へとわざと歩く、こちらから出向く必要はないのだ、無断で立ち入れば勝手に飛んできてくれるのだからこれほど楽な相手はいない。
 天真爛漫なスタァの野外ライブはこうして開催されようとしている、ギャラリーはもおうすぐ爆音と共に現れるだろうが羽衣を翻しただようオーラが出始めた時点ですでに本物のスタァのスイッチは入っている。
 開演直近でギターのチューニングも完璧、この人を呪い殺すしか能が無かった呪われた逸品もユイミンの手にかかればほれこの通り。
 今ではかっこいいサウンドウェポン・スペシャル☆ディザスターへと生まれ変わりましたとさ。

 目の前にもっと観客がいれば燃え上がるのに残念だなーなどと思いつつユイミンはギターに指を駆けた。
 遠くから黒い点が少しずつ大きくなって見えてくる、あれこそが敵編隊そして今日の唯一の観客たちなのだ。
「聞いてください、デストロイ・イェーガー・ストーム!」
 ギターを一鳴らしする、ギイイインと響く高音が信じれない事に地平線の彼方まで届いたかもしれない。
 それは次第に激しく激しく演奏され指先で聞かせるアダルトなその指使いはまさにデスメタル級の激しさだ。
 見た目に反して恐ろしすぎるギターの音色、そしてインカムごしにいよいよユイミンのミニライブが始まる。
「妾の歌を……聴くのじゃー!」
 音圧がすごい、今何機かの戦闘機が機動が乱れてふらつき始めた、アタックを仕掛けようとしているのにまさかこの地平線まで覆いつくすような音がするなど思わないではないか

「秘密のギターで、正義の雄叫び! ダメなスピリッツ ギラつく仲間(バディ)と過去も未来もどんな場所でーもー! 希望の力 勇士のちーかーらー♪」
 ノッリノリである、でもなんとなく危険な音階なのは聴いてみてわかる、なんだろう計器類が変な数値をはじき出しエンジンの出力まで落ちてきてしまった。
 なんだこの歌は!?
「いぇーい♪」
 腕を振り上げ笑顔のライブ真っ最中のユイミン、ちなみに視点を変えて空を見れば……。

 吹けよ嵐 呼べよ嵐 上昇気流とダウンバーストがどっちも同時に襲ってきて最強に見える。
 すでに飛んでいる物が一機もいない地獄のデスライブはこうして……(誰もいないけど)アンコールまで延々と続けられたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ルドラ・ヴォルテクス
●アドリブOKです

おいおい、戦闘機じゃないか。
これはこれは。
全部墜としたくなるじゃないか。

【メーガナーダ】
メーガナーダ発雷!
さぁ、鬼ごっこの時間だ。
こっちには電磁パルスもあるし、超高速の紫電一閃がある。さぁ、その大事な追加武装がデッドウェイトになるのはいつかな?

限界突破で、高速で敵を追跡。
ブースターの破壊、電磁パルスによる異常など、とにかく壊すことを目的に追いかけ回す。

ああ!なんて楽しいんだ!
戦闘機……撃墜しがいがあるじゃないか。こういうのともっとやり合いたいんだがな。




 積乱雲の中から飛び出した戦闘機が下からポップするようにグンとおかしな軌道をした瞬間爆発し雲の中へ消えていく。
 雲から飛び出した謎の紫電が弧を描いて再び雲の中へと飛び込んでいった、稲光が幾度も輝く恐ろしいまでの嵐の予感。
 戦闘機部隊ウルフパックは信じれない事にレーダーにも映らないような微小なナニかに混乱へと叩き落されてしまっている。
「はははははは! おいおい、戦闘機なんだろ……? ついつい撃墜したくなるじゃないかっ!」
「なっ、ここは上空8000mだぞ!?」
 戦闘機のキャノピーにどこからか取りついた銀髪の青年がガラス越しに恐ろしい狂気をぶつけてくる。
 信じれない今は音速で飛んでいてしかもこの高度にいるというのに何故??
 理解する間もなく計器類がショートして火を噴きそして制御を失った戦闘機は地表に向けて落下していった。
「やれやれ、鬼ごっこがしたいだけなんだがな?」
 ニヤリと笑いルドラ・ヴォルテクス(終末の剣“嵐闘雷武“・f25181)は全身に纏った紫電のきらめきと共に次の獲物の元へと飛んでいく。
 電磁パルスを放ち周囲のレーダーはすでに混乱状態のはずだ、そしてその中を自由に飛び回り物理法則を無視するかのようにルドラによる一方的な攻撃は続けられていく。
 咆哮する雷雲(メーガナーダ)は寿命を削っていく恐ろしい技だ、だがしかしだ……これほどの享楽を得れるのならばそんなものほどほどにくれてやってもいいではないか。
「さあ、そのご自慢の追加装備がデッドウェイトになっているのに気付いているか?」
 積乱雲から飛び出した編隊はようやくルドラの姿を視認しそして隊列を組みなおしアタックを仕掛ける準備に入った。
 ……はずだった、だがコントロールが効かない、計器類は真っ赤に染まりどれもこれもに映し出される追加武装の回路がショートし制御不能だということ。
 そしてそれは空気抵抗と重量のダブルの意味で彼らの動きから機敏さを失わせている事実にだ。

「あぁ……なんて楽しいんだっっっ!!」
 紫電っを纏ったルドラがすれ違いに放った雷はパイロンに接地されているミサイルを誤作動させいきなり翼が爆発し錐もみ飛行で墜落していく地獄の光景。
 それを眼下に収めながらルドラの笑いが、このアポカリプスヘルの空に響き渡るのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

メアリーズ・エリゴス
キャバリアのロートガル搭乗の上に、サブフライトシステムのザーブトンにロートガルが搭乗している

コンピューターウィルス、生体CPUとしてはロートガルが感染して欲しくないですが入手すべき物ではありますし
あら戦闘機ですか、故郷のクロムキャバリアでは殲禍炎剣で消えた兵器の一つですね
SFSザーブトンでも、流石に速度では敵いそうにありませんね
では生体CPU用薬物で【オーバードーズ】しちゃいますねぇぇぇ!
くひっ!念動誘導式のマイクロミサイルとビットで追加ブースター等を狙いつつ回避機動を限定させ、胸部メガビーム砲で気流を乱して、最後にロングビームライフルで狙い撃ちますよぉぉ!
私が、壊(アイ)してあげますねぇぇ!




 アポカリプスヘルの空を我が物顔で飛び続ける戦闘機編隊ウルフパック、それらの機体のレーダーに彼らにとっては少しばかり低空を飛ぶ未確認飛行物体が発見され急遽スクランブルがかかったのだ。
 それは“彼らにしてみれば低速”で飛び続ける敵味方識別コードに返信の無いまず間違いなく敵であることは確かだ。
 しかもレーダーの反応を見るからにこれは大型の機体、最近出回っている謎の人ではなくこれは間違いなく戦闘兵器であるという確信。
 パイロット達はその矜持を掲げ高度を5000へと下げ目視での確認を急ぐことにした。

「ふうやれやれ、やっと発見してくれたようですね」
 地表から500m以内を飛行しメアリーズ・エリゴス(生体CPU・f30579)は愛機ロートガルのコクピット内で接近しつつある敵機の編隊を確認、一度深呼吸を繰り返した。
 サブフライトシステム『ザーブトン』の上に乗った赤い機体は恐らくは遠くからでもよく目立つことだろう。
「これが戦闘機、故郷のクロムキャバリアでは殲禍炎剣で消えた兵器の一つですね」
 冷静に分析しそれらに対してはザーブトンの機動力では対抗できないであろうことはわかっている。
 それにあの速度に対応するにはメアリーズ自身も……。
 ならば薬物投与で対抗するしかないと瞬時に選択できてしまうのが生体CPUとしての彼女の恐ろしいところだろう。
 プスリ、スイッチ一つで投薬されると目つきが鋭くそして口元から涎を少しばかり垂らし興奮した様子でレザーを握りしめた。
「くひっ❤」
 普段の落ち着いた雰囲気はどこへやら、息を荒げパイロットスーツの胸元を緩めそしてペダルを思い切り踏切加速させる。
「くひっ、くひひひひひ……うふふふ、私と遊びましょうねぇぇっ❤」
 もうすぐすれ違うというタイミングでザーブトンの上よりブースター全開でロートガルだけが飛び上がっていった。
 一気に高度を上げそして今度はスカイダイビングのように自由落下で眼下の地表へと降下していく巨大な人型。
 殲禍炎剣がある世界ではできない戦法で今まさに戦闘機集団の頭上から全てをFCSに収め細やかなボタン操作でいくつもの武装を一気に解き放つ。
「いっぇええ!」
 マイクロミサイルが次々と撃ちだされビットもまた個別の敵へと照準を定めピンポイントでスーパーパーツの接合部に一撃を加えていく。
 そして交差する寸前、胸部メガ粒子砲を拡散させて気流を乱れさせ統率されていた編隊飛行をかき乱すしながら今度はロートガルのほうが高度が下になっていく。
 グルリと機体を反転させて今度は背から重力に引かれ落下していく、だがおかげでロングビームライフルで狙いを定めるには最高の条件。
 すれ違った直後の戦闘機のバックはこれで丸見えだからだ。
「くひひひっいひっ❤ 私が、壊(アイ)してあげますねぇぇぇっ!!」
 幾筋ものビームが戦闘機を貫きいくつもの火の玉が地上へと落下していった。
 オートで再合流をはたしたザーブトンに着地しメアリーズはまだまだ興奮したままの身体を持て余し次なる敵を求めて飛び去っていく。
 蒼穹の空に異世界の人型が舞い、戦闘はさらに激しさを増していくに違いない。

大成功 🔵​🔵​🔵​

夢ヶ枝・るこる
×~◎/任意

■方針
・アド/絡◎

■行動
今回は[空中戦]ですねぇ。
お相手致しますぅ。

【銀翼袍】を発動し『女神の衣』により各能力を強化し飛行、『崩壊の波動』を放射しますねぇ。
或る程度のダメージと共に、微弱ながら『認識阻害』を行うことが可能ですから、これに【銀翼袍】の速度による回避を加えれば、そう簡単には捉えられません。
後は、それでも当たる可能性の有る『命中強化』された攻撃等を中心に『FMS』のバリアと『FGS』の重力結界で防ぎつつ、『FRS』『FSS』の[砲撃]で『ブースター』を中心に『翼』等も含めて狙い[部位破壊]、確実に叩いて参りますねぇ。

可能であればパーツを回収し改造、転用を検討したいですが。


オリヴィア・ローゼンタール
なるほど、つまり周囲を気にせず撃ち落とせばいいと

白いパイロットスーツの姿に変身
物陰に身を隠し(目立たない)、強化された【視力】で敵機を確認(情報収集)
【巨神射殺す星辰の強弓】を召喚、あらゆる防御を打ち砕く矢を番える
超長距離から生身で放たれる矢が、戦闘機を撃墜し得るとは思わない筈
その誤認を最大限利用させてもらう
正確に脅威と認識するまで、撃って撃って撃ちまくる(貫通攻撃)

警戒されればヘラクレスを召喚
相応に巨大化した強弓の破壊力でまとめて【吹き飛ばす】




 戦闘機編隊ウルフパックもさすがにこの2日ほどで急激に増え続ける損害に警戒の度を強めてはいた。
 だがいかなる存在がこの荒野の上空で無敵の戦闘機乗りである彼らに害せるのか?
 そのようなものがこの世界にあるなどとはどうにも信じれないでいたのだが、何によって自分たちが撃墜されているのかを知るときにはもう手遅れだったようだ。
 レーダーには映らないほどの微細な反応、だがそれこそが彼らにとっての死神、いや本人にとっては女神の使いといったところか。

女神の衣を纏い夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)は信じれないような速度で空中を飛んでいた。
地表からほぼ何も反動もなく飛んでいく猟兵驚異のメカニズム、それはマッハの速度で飛ぶ戦闘機がスローに見えるほどの早すぎる速度。
しかも飛びながらまき散らす波動は認識阻害すら行ってしまうのでレーダーも目視もどちらもが頼りにならないというおまけつきだ。
「女神の名においてお相手しますぅ!」
 正面衝突の可能性もあるのでバリアを全開にしつつ幾何学的機動で戦闘機へと肉薄するなり砲台の弾丸を容赦なく叩き込んでやった。
 いきなり編隊の右翼が二機爆発し驚くと、今度はなんと地上から何かが戦闘機を貫き左翼も一気に何機かが脱落してしまったようだ。

「周囲を気にせずに撃墜できますから……ほんとにもう人使いがっ、荒いですねっ!!」
 巨神射殺す星辰の強弓を引き絞りオリヴィア・ローゼンタール(聖槍のクルースニク・f04296)は白いパイロットスーツに包まれた肢体を見せつけている。
 だがここは地上であり、しかも目立たぬ物陰、周囲からは地上の窪みから天へと幾筋もの輝きが飛んでいっているようにしか見えていないと思われる。
 ギリギリギリギリ……引き絞られる弓から放たれた矢は恐ろしい事にジェラルミン製の装甲板をくし刺しにしさらにはスーパーパーツが誘爆し一気に火の玉の完成だ。
 眼鏡の下の目を見開きその瞳が捉える遥か天空の点にしか見えない戦闘機の群れ、だがそれを正確に見通し矢を命中させているのはこの聖女ならではの奇跡。
 再び番えた矢が今度は最後尾の一機へと狙いを付けていく……。

「どうやら地上からも支援が来ていますねぇ、でしたらこちらも負けてはいられませぇん」
 るこる重力結界で敵が散開できないよう押さえつけ狙撃の精度を高める手伝いをしながら今のうちに砲弾をリロードしていく。
 バルカン砲をもはや狙いも定めずばら撒く敵機、さらにはミサイルを近接信管で撃ち出しチャンスを作ろうというのか未だに抵抗を諦めないあたりは評価してもいいかもしれない。
「むっ、一小隊ほどが地上に降下していきましたが……あれはお任せしちゃいましょう」
 るこるはそれを見送り残った生き残りへと装填されたばかりの砲身を向けそして手を翳すと……号令を発した。

 ドンドンドン 

 遥か上空で火球がいくつも出来上がる、それを見上げたオリヴィアだがどうやら敵にその存在を知られたとようやく知りやっとですかとばかりに次なる一手でそれに対応する。
「来たれ英雄……汝の力もて、顕現せよ、星辰の強弓。不死暴虐の巨神さえ、汝の一撃を耐えるに能わず!!」
 手にしていた強弓を現世に姿を現した手へと渡して数歩下がる、その目の前で弓矢が巨大化しそれを持つに相応しい巨漢の男の姿がはっきりと見えるようになった。
 英雄ヘラクレス、その手に握られた強弓を引くべき力はオリヴィアが使っていた時とは段違い。
 引き絞るだけで空気が重くなる、そして狙いは急降下しバルカンを撃ってきた戦闘機。
「■■■、■■■■っ■■……っ!!」
 声にならない叫びをあげヘラクレスの矢が放たれた、ゴウンと空気が震えオリヴィアは唾を飲み込みそれを見送る。
 矢が戦闘機集団の中央を通り過ぎた、外れたのかと思いきやその通過したソニックブームだけでコントロールを失い地面へと次々と激突し爆発炎上する光景に思わずオリヴィアは尻もちをついてしまった。
 あまりにも恐ろしい神代の英雄の力、だがそれ以上に恐ろしいのは遥か上空のるこるだったかもしれない。

「おや? なにかが来……ひぃぃ!?」
 バリアもビームシールドもその勢いに押さえつけられるこる自身も少し外側へと弾かれてしまっていた。
 だが何が恐ろしいかといえば目の前でほぼ全滅しかけていたとはいえ存在した戦闘機集団がバラバラの破片となってさらに上空まで飛び去ったという事実。
「か、回収して改造とか転用したかったのですがぁ……」

 ま、まあ頑張れば拾えると思いますよ?

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

カシム・ディーン
「ご主人サマ!戦闘機!戦闘機が相手だよ!」
そういやあの世界じゃ消えた存在だったか
「そうだよ!だから速さ勝負だよ☆」
UC発動
【情報収集・視力・戦闘知識】
敵戦闘機の動きと攻撃パターンと性能を正確に把握
【属性攻撃・迷彩】
光水属性を機体に付与
光学迷彩と共に水障壁で熱源隠蔽
【空中戦・念動力・弾幕・スナイパー】
念動障壁を纏って超高速でかつ旋回能力強化
極めて複雑な動きで飛び回りながら念動光弾で追加ブースターを狙って乱射

【二回攻撃・切断・盗み攻撃・盗み・薙ぎ払い】
更に接近して鎌剣ですれ違いざまに切り捨てて破壊

でも理論上はああいう戦闘機の方が完成されてるとか言ってたな
「ご主人サマー!?それは言っちゃだめっ!」




 キャバリアにとって空とは飛ぶことを禁止された恨めしき憧れの存在、そしてそこを飛ぶ戦闘機を見てキャバリアであるメルシーがはしゃぐのも無理ないこと。
「ご主人サマ!戦闘機!戦闘機が相手だよ!」
「そういやあの世界じゃ消えた存在だったか」
「そうだよ!だから速さ勝負だよ☆」
 カシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)は相棒のメルシーがめずらしくはしゃぐ様子に少しほんのりとしてしまった。
 無邪気に騒ぐ姿はなかなかに微笑ましい、だが今は戦いの決着をつけるのが先だと性格に認識する。

 パンと頬を叩きメルシーが本来の姿である界導神機『メルクリウス』の姿へと戻っていった。
 これこそが真の姿でありカシムの愛機である、そして普段は地上からあまり高くへは飛べないという制約もこの世界ではない。
 ならば本気をもっと出してもいいのだと燃費も考えずに背部ユニットにエネルギーを一気につぎ込んでいく。
「加速装置起動…メルクリウス…お前の力を見せてみろ…!」
 地上から幾何学的な軌道で上昇しながらメルクリウスが飛ぶ、コクピット内でカシムがシートベルトをかけ忘れてピンボール状に叩きつけられてるけれど、これも愛情とばかりにメリクシウスは全然止まってくれない。
「へぶっ、ごほっ!?」
「敵機発見……やっちゃうよー☆」
 ……だけど返事は聞いてない。
 編隊の真下から念動光弾を連射しすれ違うと今度は急旋回し真上から刃で切りつけ一機がまっぷたつ。

「な、なんだこいつは非常識な!」
「足つき……だとっ!?」
 混乱する戦闘機達、そこへと鎌剣が振るわれキャノピーが叩き割られ操縦できずに墜落していく機体まで出てくる。
 まっすぐしかまともに飛べない戦闘機などキャバリアの敵ではないと座席に逆さまに刺さったままカシムはモゴモゴと何か言っている。
「戦闘機なんて旧世代機には負けなーい☆」
 たんこぶと青あざだらけで座席に座り直すとここまでの思いを素直に吐き出すカシム、その言葉はメルクリウスのハートを撃ち抜いていく。
「でも理論上はああいう戦闘機の方が完成されてるとか言ってたな」
「ご主人サマー!?それは言っちゃだめっ!」
 ツッコミ代わりに急降下したので今度は天井に頭をぶつけたカシム君。

●本日の教訓
運転中はシートベルトを着用しましょう。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アイ・リスパー
「オベイロンは緊急事態で修理とクリーニングに出しているので、仕方ありません!
いきますよ、機動戦艦シェイクスピア!
どちらが空の王者か分からせてあげましょう!」

機動戦艦を飛行モードにして敵戦闘機と空中戦です!
敵は小柄な戦闘機なのに対し、こちらは宇宙戦艦級。
装甲と火力ならば負けません!

【チューリングの神託機械】で電脳空間を経由してシェイクスピアのメインコンピュータとリンク。
手足のように戦艦に搭載されたミサイルやレーザー、そして荷電粒子砲で攻撃しましょう!

「って、ちょっ、戦艦の近くで爆発しないでくださーいっ!?」

爆発に巻き込まれて墜落するシェイクスピアの中、修理代のことが頭をよぎるのでした。




「敵の大型艦船を前方に確認、全機アターック!」
 傭兵部隊ウルフパック最後の一団はこうしてアポカリプスヘル上空に現れた謎の機動戦艦シェイクスピアへと最後の戦闘を開始することとなる。
 蒼穹の騎士vs謎の大戦艦……それはアイ・リスパー(電脳の天使・f07909)が泣く泣く出動させた最後の切り札なのである。

「うう……何度もすみませんんんっ」
 顔をハンケチで隠しながらアイは機動戦車オベイロンをメーカー修理に出した。とにかく壊しすぎということとコクピット内で粗相をしまくり臭いはするはかかったらまずい所にかかるわで……本当に。
「ストーーープ! なに勝手にプライベートファイル開いてるんですかっ!」
 アイが再生されようとしたコクピット内での出来事を慌てて隠しふーふーっと警戒の声をあげる。
 なにがあったのだろう……本当に大変でしたね?

「い、いきますよ……機動戦艦シェイクスピア! どちらが空の王者かわからせてあげましょう!」
 コンソールを叩き大気圏内飛行モードへと変形させていく、宇宙と違ってここでは羽根を出さないと安定が悪いからだ。
 まぁ別の視点で見ると的がでかくなるだけなんだけど……。
「不吉なこと言わないでくださいね?」
 アイは自信満々に正面のモニターを見据えた。

「敵は戦艦級、核ミサイルの使用を許可する」
「アイサー! 核ミサイル2,3,4,5番ファイアー!」
 パイロンに装着されていたそれらが火を噴きながら大型戦艦へと飛んでいく。
 だがアイが操るシェイクスピアの電子装備を舐めてはいけない、チューリングの信託機械があっという間にクラッキングしミサイルは明後日の方向へと飛んでいき大爆発を起こした。
「あはははは♪ そんなものこのシェイクスピアに通じるものですかーっ!」
 テンション全開のアイがコンソールを叩き全ての武装が甲板などから出てきて発射体制は完了。
 そしていきなりハリネズミのように武装したシェイクスピアより荷電粒子砲やミサイルなどがまさに空を埋め尽くす勢いで撃ちだされた。
「回避不能回避不能、うわああああ」
「ウルフ2ぅぅぅ!?」
 いよいよ副隊長機も失われ隊長機であるパパウルフは覚悟を決めた、実は先ほど試したのだが核ミサイルのパイロンが故障し一発だけ発射できていないのだ。
 そして味方機にはもはや一発の核も残っていない……やるしかない、これは戦闘機乗りにとって最後を〆るに相応しい敵かもしれないのだ。

 宇宙戦艦の下部に巨大な荷電粒子砲が露出しているのをパパウルフは見逃さなかった、真下へと旋回しそして一気に目指すは荷電粒子砲そのもの。
 今まさに発射されようとエネルギーが充填された砲へとパパウルフの機体が突っ込んでいく。
「ようタコ野郎!帰ってきたぜぇえ!」
「いやっ、それ絶対相手間違ってますよーっ!?」
 パパウルフの無線にアイが涙目で叫ぶがもう遅い、荷電粒子砲にめり込んだ機体が爆発を起こしなんと船体の半分が消し飛んでしまったのだから!

「ちょーーーっ!? それってエイリアン相手の突撃じゃないですかぁぁぁぁっ」
 墜落するシェイクスピアの中アイは考えた、これで敵部隊は全滅だ……とはいえシェイクスピア、この機動戦艦の修理代……いくらぐらいになるんだろう?

 その日、アポカリプスヘルの各地から見られたという巨大戦艦墜落の光景は一人の少女がうっすらと空に浮かび上がる中、キノコ雲が舞い上がった事で一躍有名になったということだ……。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年09月05日


挿絵イラスト