【猟】Dream festival!
●悪夢の祭典、開幕。
キマイラフューチャーのイベント会場。今日は様々なサウンドソルジャー達による音楽イベントが発足されており、住民達は長い間このイベントの開催を待ちわびていた。
開催までに色々なトラブルが起きてしまったものの、主催者も参加者も皆ようやくこの日を迎えることが出来るのだと楽しみでいっぱいだった。
今現在は数人のグループによる音楽が繰り広げられており、次の出番である5人組のグループ『音楽騎兵隊』が待機していた。
リーダー兼ボーカルのシャンタール、ギターのメネスト、ドラムのロヴィ、ベースのカントル、キーボードのクーリエの5人は次に来る自分達の出番に向けて、慌ただしそうに準備をしていた。
「シャン! もうすぐアタシ達の出番だよ!」
「わ、わかってるよクー! 今頭の中歌詞で埋めてるから!」
「メネー! 俺の相棒どこー!?」
「いやさっき自分で持ってきただろ!? どこやったんだよバカカン!」
こうやって出番ギリギリまで慌ただしくするのは音楽騎兵隊ではいつものこと。シャンタールとカントルの2人がクーリエとメネストに怒られながら準備をして、ロヴィが壇上を見ながら出演のタイミングを図っている。
しかし今日はロヴィの声がいつもより少ない。いつもなら他のミュージシャン達のかっこよさに痺れて、色々とはしゃいだりするのだが……口数が少なく、他の4人も首を傾げていた。
「どうした、ロヴィ。なんかあったのか」
「い、今は声を出さないほうがいい!」
「あ?」
どういうことだとシャンタールが壇上を覗き込んでみると……本来ならば盛り上がっているはずの会場が、しんと静まり返っているのだ。
壇上に上がっているミュージシャンや観客達は皆、楽しさや喜びといったプラスの感情を失って棒立ちしている。何故ここにいるのだろうか、自分達を何していたのだろうかという疑問の声が上がり始めていた。
そんな中、シャンタールは見逃さなかった。その身体に本を縫い付け、そこへ人々の感情を吸い取っている紫色の化身がいることに。
アレは自分達でどうにか出来る存在ではないと、肌が、心が揺れる。シャンタールは他のメンバーに向けて、ヒーロー達の助けが来るのを待つしか無いと言葉をかけた。
だが、彼らは"待つ"だけでは物足りないようで――。
●夢の祭典、開幕。
「キマイラフューチャーの音楽イベントで事件が発生した。猟書家が出たみたいだな」
集めた猟兵達に声をかける木々水・サライ(《白黒人形》[モノクローム・ドール]・f28416)は、キマイラフューチャーの地図を片手に説明を開始する。
世界最大規模で行われる音楽イベント・ドリームフェスティバル。そのプログラム公演が行われている最中で、猟書家リブロ・テイカーの配下であるアーカイブ怪人が人々の『プラス感情』を奪っていったという。
幸い配下達は会場内をうろついており、まだ残っているプラス感情を吸い取るつもりでいる様子。そこを猟兵達に叩いてもらいたいとのこと。
また、その配下達はプラス感情を吸い取りすぎると肉体に負担がかかって、その身体を維持出来なくなるとのこと。そこでサライはまだ生き延びているサウンドソルジャー達と合流し、彼らにプラス感情を作り出してもらいながら戦ってもらいたいと推奨した。
「生き延びたサウンドソルジャー達のグループ名は『音楽騎兵隊』。どうやら出番を待っていたためか、配下達には気づかれなかったようだな……。せっかくのイベントなんだ、彼らにも手伝ってもらって派手にイベントを盛り上げてやろうじゃないか!」
豪快に笑ったサライは猟兵達をイベント会場まで案内し、祭典を盛り上げてやってくれ! と頼み込んだ。
夢の祭典を悪夢の祭典へとさせないため、猟兵達は立ち上がる――!
御影イズミ
閲覧ありがとうございます、御影イズミです。
久しぶりにキマイラフューチャーしたくなりました。
こちらのシナリオは2章構成となっております。
プレイングボーナスは「サウンドソルジャーに応援される」ことです。
なおサウンドソルジャーは戦闘力はありません。応援(音楽を盛り上げる)が出来るだけです。
初めての方はMSページをご確認の上、ご参加ください。
●音楽騎兵隊について
シャンタール、メネスト、カントル、ロヴィ、クーリエという5人のサウンドソルジャーで形成されたバンド。クーリエだけが紅一点で、あとは男性です。
様々な楽曲を手掛け、観客達と一緒に歌って盛り上がることを信条に活動しています。
猟兵達の存在はよく知っており、ヒーローと共に戦えるのなら! と壇上に登って手を貸してくれます。
彼らの音楽によって人々は再びプラス感情を湧き上がらせるので、配下のアーカイブ怪人達やリブロ・テイカーとの戦いに役立ててください。
●会場について
ドーム型の会場を使用しており、真正面が壇上となっています。
椅子は階段状に並んでおり、現在も観客達が座っていますがプラス感情を吸い取られているので呆然としています。
その他カメラや機材が並んでおり、撮影者達も呆然としたままです。
観客や撮影者へのダメージはサウンドソルジャー達が軽減させてくれるので問題ありません。
●第一章:集団戦シナリオ
集団オブリビオン・紫御殿との戦いです。
胸元に小さな本を開いた状態で引っ提げており、そこからプラス感情を吸い取っています。
対応ユーベルコード以外にも体術で戦います。
●第二章:ボス戦シナリオ
猟書家リブロ・テイカーとの戦いです。
集団戦から続けて同じ会場での戦いとなります。
その他の詳しい情報は断章にて説明します。
皆様の素敵なプレイング、お待ち致しております。
第1章 集団戦
『紫御殿』
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POW : 仮面合身の術でござる!
無機物と合体し、自身の身長の2倍のロボに変形する。特に【男子がカッコいいと思うもの】と合体した時に最大の効果を発揮する。
SPD : 仮面手裏剣の術でござる!
【懐】から【自動追尾する真っ白な仮面】を放ち、【相手の視界を塞ぐこと】により対象の動きを一時的に封じる。
WIZ : 仮面狼群の術でござる!
【仮面を被った狼の群れを召喚、爪や牙】が命中した対象を切断する。
イラスト:りょうま
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
御形・菘
憧れのドリームフェスティバルに、このような形で参加することになるとはのう
フェスを狙うという発想の良さは褒めてやろう
しかし、だからこそお主らの罪はとても重い!
右手を上げ、指を鳴らし、スピーカー! カモン!
はーっはっはっは! 対スタジアム級用奥義! まさにこの場に相応しい!
さあ音楽騎兵隊の諸君よ、此度流すBGMはお主ら渾身の生演奏だ!
会場いっぱいの観客たちを、そして妾を存分にブチ上げてくれ!
乱舞するスピーカーに視覚聴覚を潰されて、満足に妾を捉えられまい?
こっそりと接近して…左腕の一撃でブッ飛ばす!
はっはっは、これだけの観客が居る中ならば! 妾の一撃はまさに必殺となる!
狼もろともド派手にブッ飛べ!
●It's show time!
「憧れのドリームフェスティバルに、まさかこのような形で参加することになるとはのう……」
舞台袖からゆっくりと姿を表した御形・菘(邪神様のお通りだ・f12350)は人々のプラス感情を奪い取るオブリビオン・紫御殿と呼び出された仮面の狼の集団に対抗すべく、ステージのど真ん中へ。
夢の祭典、キマイラフューチャーでのフェスは確かに楽しい。その日だけは住民も皆、高ぶる感情を顕にして一日中騒ぎまくることが許されるし、ちょっとド派手なパフォーマンスをしても許される。
でも、だからこそ、そんな祭典を狙うのは卑怯であると菘は言い切った。プラスの感情を奪い抜け殻にしてしまうのは、もはや罪そのものだと!
「そんな連中には、たっぷりと褒美《ばつ》をくれてやらんとなぁ!」
右手を高く掲げ、パチンと指を鳴らしてユーベルコード『戦場交響楽団』を発動。109個の超高性能爆音スピーカーを呼び、推進装置と機械の翼を生やして自由に会場内に飛び回せては菘の声を大声で届けてくれた。
「はーっはっはっは! これこそ、対スタジアム級用奥義! まさにこの場にふさわしい!」
爆音で鳴り響くスピーカーからの菘の声に、思わず紫御殿は耳をふさぐ。呼び寄せた狼の群れも、あまりのうるささに耳を塞いでいた。
そんな爆音の中でも、おぉ、と声を上げているのは音楽騎兵隊のメンバー。ヒーローが来てくれた! という喜びよりも、ステージがめちゃくちゃ豪華になってる! という喜びのほうが強いようだ。
音楽騎兵隊のリーダー・シャンタールが一歩前に進むと、菘が丁度いいと彼の手を引いて、ステージのど真ん中へ連れてきた。どうやら、このスピーカーで音を鳴らしてくれということのようだ。
「此度の流すBGMはお主ら渾身の生演奏だ! 会場いっぱいの観客達を、そして妾を存分にぶち上げてくれ!」
「お、俺たちの演奏で良ければ!」
「もちろん! お主らのその音楽を、皆に叩きつけてやるが良い!」
「……任せろ!!」
そのままシャンタールは準備を済ませた他のメンバーを壇上に上げ、音楽騎兵隊の新曲を歌い始めた。菘が用意してくれたスピーカーから流れる音楽に、観客達は徐々に楽しむというプラスの感情を取り戻しつつあった。
音楽騎兵隊の音楽が109個のスピーカーから大音量で流れる故に、耳をふさいだままになってしまって身動きが取れない紫御殿と狼の姿。そんな情けなさたっぷりのオブリビオン達に、菘はこっそりと近づいて……。
「ほれ、まずは一発!」
喝采を受けた左腕が紫御殿の腹にぶち当たると、思いっきり吹き飛ばされる様子が観客達にも見え、更に興奮が抑えきれなくなっていた。音楽とパフォーマンスの混ざった新たなフェスティバルに、観客達も出演者達も、更には音楽騎兵隊と菘もテンションが爆上げだ。
「はーっはっはっは! さあさあ、皆のもの、もっと楽しむがよい! お主らの喝采が妾の左腕に力を宿し、もっとこの祭りを楽しませてやろうぞ!」
その演説と共に盛り上がるフェスティバルは、長く、長く続いた――。
大成功
🔵🔵🔵
ネージュ・ローラン(サポート)
『舞でお相手しましょう』『皆さんはわたしが守ります!』
ヴェールを使って空中を舞いながら戦うエルフです。
戦闘では主に前に出て相手を引きつけながら戦います。
攻撃は空中からの足技や、氷の武器を作って行います。
精霊魔法も可能で、「氷の大狼」「炎の妖狐」「風の神鳥」と契約しており、氷属性を中心に使用します。
仲間も一般人も傷つけず守りたいと考え、そのことを最優先に動きます。
潜入や調査はあまり得意ではありませんが、事件解決の為であれば出来る限りの事をしようとします。
機動力を活かせる役割があれば率先して引き受けましょう。
●軽やかに、派手に、舞い踊れ
プラスの感情を失い、どんよりとした空気が漂っているイベント会場。そんな空気の中で、ネージュ・ローラン(氷雪の綺羅星・f01285)は紫御殿に見つからぬように、会場内を動いていた。
集まった観客、イベントスタッフ、演奏者の中に無事な人はいないかどうか。まずはそれを確認するために、会場内のあらゆる場所を探し回る。
会場の舞台裏では、音楽騎兵隊のメンバーが紫御殿に見つからないようにと隠れていた。
このまま自分達までプラス感情を奪われてしまっては、ヒーローである猟兵達への説明もままならないだろうと、リーダー・シャンタールの指示のままに。
「誰か……誰かいませんか?」
舞台裏にやってきた雪の精霊――もとい、ネージュがこそこそと声をかける。少しか細い声に聞こえていないのではないかと不安になったネージュだが、舞台裏に来たことで声は届いているのだと実感する。
普段から音楽で繊細な音を聞き分ける音楽騎兵隊のメンバーは、こっそりと顔を出してネージュと合流する。ネージュもまた彼らが無事だったことにほっと胸をなでおろし、これまでの状況を聞き出した。
「わかりました、任せてください。派手に舞ってきますよ! なので、みなさんは音楽で援護をお願いします!」
「おっしゃ、任せとけ!」
音楽騎兵隊のメンバーはネージュが来たことによって勝利の道筋を見出したのか、彼女の指示に従って音楽の準備を始めた。彼女に似合う最高の音楽を届けようという心意気を持って、会場へ入る。
会場内は、静かだ。楽しむ声はどこにもない。
もはやこの会場で吸い取れるプラス感情はなくなったと言いたいのか、紫御殿達は皆それぞれ引き上げようとしていた。
「逃しませんよ」
カツン、と高らかにエリアルシューズの音が鳴り響き、ネージュが会場へと姿を表す。
舞台衣装にして戦闘服のダンスドレスを身にまとい、エレメンタルヴェールでその表情をうっすらと隠す。紫御殿に表情と動きを読まれないように気をつけながら、踊るように、舞うように、ユーベルコード『猛襲する氷風』を発動させて紫御殿を1体蹴り飛ばした。
音楽騎兵隊のメンバーがそれと同時に、戦闘開始だと言わんばかりに音楽を鳴らし始めた。ロック調の音楽で幾分派手だが、ネージュの優雅さと華麗さを引き立てるためのメロディラインはしっかりと整っている。
その盛り上がりの音と優雅な踊りは、プラス感情を奪われた観客達の心を再び奮い立たせた。少しずつ楽しむという感情が戻ってきた観客達は、今やネージュと紫御殿の戦いの舞いに興奮している。
「さあ、まだまだフェスティバルは終わりませんよ!」
ネージュの掛け声とともに、夢の祭典は盛り上がりを見せた。
成功
🔵🔵🔴
テケリリケテルリリ・テケリリテケリャア(サポート)
『テケリャア!!!』
バイオモンスターのラヴクラフト神拳伝承者 × 四天王
年齢 102歳 女
外見 243cm 黒い瞳 赤茶の髪 白い肌
特徴 特徴的な声 声が大きい 実は美形 虐殺を生き延びた 奴隷だった
口調 テケリャア(私、呼び捨て、言い捨て)
お腹が減ると ケテルャア(私、呼び捨て、言い捨て)
常に飢餓感に苦しんでいます
てけりゃあ叫んで捕食したり怪力任せに潰すのが得意です
不定形の化け物として描写してください
連携歓迎です
霧崎・蛇駆(サポート)
『あーあーヤダヤダ、めんどくさいったらありゃしねぇ』
『やるからにはやるさ、給料分はな』
『いいじゃんいいじゃん!楽しくなってきた』
口では面倒くさいと言いつつも仕事はこなす猟兵で、戦闘だとやる気を最初から見せる戦闘バカです。
捜索系ではハッキングを駆使して情報を集めたり、演技で騙したり脅したりします。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使います。正面きって無数のテンタクルによる物量戦も好きですが、触手による立体的な移動からの相手の死角から攻撃も別格です。弱い相手だといたぶる傾向があります。
メインの武器は『テンタクル』です。
基本的な口調は『オレ』です。
あとはおまかせします。よろしくお願いいたします。
●楽しくなるのは、人だけではない。
「あー……音楽祭ねえ……」
「テケリャアー!!」
「おお、まあそうだな。助けろって言われてるし」
こっそりと会場内に潜入した霧崎・蛇駆(ヴィリジアンモンスター・f20261)とテケリリケテルリリ・テケリリテケリャア(ロード・ケテル・f16871)は会場内の様子を探っている。
音楽祭があった、ということにはなんとなく察しているのだが、紫御殿のプラス感情を吸い取る本のせいで会場全体がとんでもなく沈んでいる。音楽祭が本当にここであったのかと言いたくなるほどに。
だが、彼らが到着した時には既に音楽騎兵隊のメンバーが紫御殿の集団に取り囲まれており、プラス感情を吸い取られそうになっていたところだった。
先に動き出したのはテケリリの方だった。
己の身体、すなわち不定形の身体を有効活用して音楽騎兵隊を守る――ように見えたが、実は紫御殿に向けてユーベルコード『マッドネス・パレヱド』を使っての味見をする――ために、ぐにゃぐにゃと曲がりくねって紫御殿へ突撃。
とは言え見慣れない不定形の身体が前にやってくると、音楽騎兵隊のメンバーもビビってしまうもので。紫御殿を味見をしている様子の不定形生命体……テケリリに驚いてしまって後ずさり。
「うわ!? なんだこれ!?」
「食ってる?!」
「テケリャア!」
「あ、ヒーロー?! ヒーローなの?!」
「食べてるけど、え、いいの?!」
キマイラフューチャーでは猟兵はヒーローとも言われている。
……が、流石にテケリリのようなヒーローは見たことがなかったのか、彼らは驚きつつも納得の言葉を上げる。決して、正気を失ったとか、精神が崩れたからではない。
音楽騎兵隊の驚く様子に、紫御殿の味に、"楽しく"なってきたのか。不定形の生命体はゆるりと動いては、目の前で巻き起こる祭りをたくさん"楽しんだ"。
味見をされ、数体を喰われて撤退を余儀なくされた紫御殿達。……残念ながら、蛇駆の存在が目についていなかったようで。
「やれやれ。こういう面倒なことはなぁ……」
ずるり、ずるりと蛇駆から這い出る触手が紫御殿の周りを取り囲み、檻のように網目を作り出して逃げ場をなくす。1匹たりとも逃さないという、蛇駆の強い気概が触手にも現れていた。
ユーベルコード『テンタクル・マキシマム』によって蛇駆の半径101mに存在する紫御殿の集団は、余すこと無く触手の群れに蹂躙される。
「こうして、一気に終わらせるに限るんだよなァ! アッハハハハハ!!」
面倒くさい。それが蛇駆が戦場に来た時に言い放った言葉。
けれど戦いとなれば"楽しく"なってしまって、面倒だったなんてことは忘れてしまう。特にその相手が自分より弱ければ弱いほど、いたぶるのが楽しくてしょうがない!
「さあて、まだいるんだろう! オレの前に出てきて一緒に楽しんでくれないか!」
蛇駆の声はとても"楽しんでいる"。少し趣旨とは外れたものの、これも祭りの一環だろうと紫御殿達を触手で蹂躙し尽くしていた。
――楽しむ感情とは、己が作り出してこそ。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
西院鬼・織久(サポート)
※過度なギャグ、性的な要素のあるシナリオはNG
【行動】
オブリビオン狩が最優先
口調等ステータス参照
五感と第六感+野生の勘で状況を把握し敵行動を予測
罠や逃走する敵の追跡などは戦闘知識の応用で対処する
「闇器」を場面に応じて使い分ける
武器は怨念の炎(呪詛+生命力吸収)を纏い継続ダメージ付与
先制攻撃を仕掛け狭い場所でも縦横無尽に動き回り死角から攻撃
殺気を抑え暗殺を行う事もできるが、大抵は特攻紛いの攻撃特化
集団にはUCやなぎ払いを範囲攻撃に広げるか、単体を夜砥やUCで拘束して振り回して周囲をなぎ払うなどで攻撃
敵の攻撃は残像などのフェイントや武器受けで受け流しカウンターを行う等全ての行動を攻撃に繋げる
●影は楽しむ。
「祭りを害するとなれば、我等は早々にお前達を狩らねばな」
音楽騎兵隊達が紫御殿の集団に取り囲まれ、憔悴しきっている中で降り立った西院鬼・織久(西院鬼一門・f10350)は1体の紫御殿を黒い大鎌・闇焔で問答無用で切り落とし、音楽騎兵隊のメンバーが逃げやすいように道を作り出した。
彼らには隠れていてもらうように指示を出した後、織久は周囲をゆるく見渡してみる。
「ふむ……炎のみでは少々、会場を傷つけるか?」
会場は楽器のみならず、スピーカーやマイク、撮影用機材と言ったあらゆる機材で溢れかえっている。これらを壊しては、事件が解決した後の祭りに支障が出てしまうのではないかと危惧した織久。どうしたものかと考えたが、己の影を見て閃いた。
闇器の1つ、犠牲者の血肉を啜って怨念の糧として取り込む禍々しく蠢く影――影面。それを使い、機材を覆った上で戦えば問題ないだろうと。更にユーベルコード『影封じ』を使うことで影面の作り出した影の腕で紫御殿の力を弱める事もできるのだから、一石二鳥だ。
「さあ、封じろ、影面。此度は彼等のためにも、我等が怨念を浴びせようぞ!」
伸びる影の腕に、紫御殿達は狼狽える。織久の視界を封じるために飛ばした真っ白な仮面が影の腕や黒い大鎌に叩き落されるのは当然のこと、再び真っ白な仮面を飛ばそうにも上手く飛んでくれないのだから。
伸びた怨念が絡みついては、紫御殿の身体を引き裂き、その力を奪う。逃げようにも黒い大鎌を携えた織久が目の前にすぐにやってきてしまって、どうしても逃げ切れない。
かろうじて封じ込められなかった個体達が真っ白な仮面を投げて、頑張って織久を食い止めようとしていた。
「おっと……まだ仮面は飛んでくるか」
闇焔で仮面を弾き飛ばし、体術を軽く受け流す織久。そろそろ目に見える範囲の紫御殿が集まったと実感したのか、影面で作り出した腕を思いっきり伸ばし、檻のようなものを作り出して紫御殿を閉じ込める。
「さて、そろそろ終幕といこう。我等の怨念と殺意を、とくと味わえ!」
怨念の炎を纏った闇焔を大きく振り回して薙ぎ払い、檻の中に閉じ込められた紫御殿の集団を一気に焼き払う。逃げようとするものは影面の腕で押さえつけてでも刃を受けさせ、絶命へと至らせた。
この日、影の腕が怨念の炎という明かりを背に舞い踊っていた――。
成功
🔵🔵🔴
第2章 ボス戦
『リブロ・テイカー』
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POW : 君もこういうものに感動するのかな?
【本に記録していた“プラス感情を生んだ物”】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
SPD : 君のものも記録しよう。それじゃあ貰うね?
自身が装備する【プラス感情を奪う羽ペン】をレベル×1個複製し、念力で全てばらばらに操作する。
WIZ : これが僕の力、僕のコレクション
見えない【記録済みのプラス感情】を放ち、遠距離の対象を攻撃する。遠隔地の物を掴んで動かしたり、精密に操作する事も可能。
イラスト:菱伊
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠ルル・ミール」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●
「やはり猟兵達には数ではかなわない、か……」
ふう、とため息を付いた猟書家リブロ・テイカーは、ゆっくりと会場へ降りてきた。
倒された紫御殿達を見つめては、奪い取ったプラス感情をその手に収め、本へと収納しておいた。
こうすることで彼の戦力は増え、更に別の用途に使用することが出来るのだ。
その折に、音楽騎兵団をじっと見つめている。
彼らがいたから部下達がこの有様なのだと、既に理解しているようで。
「だったら、そうだね。彼らも僕が手に入れよう」
「音楽でプラス感情を沸き立たせるその力。僕のものにしてしまおう」
「いいよね、別に。だってそうしないと、この世界は手に入らないから」
羽ペンを軽く揺らしたリブロ・テイカーは、本を開いて戦いの準備を進めた。
その音を、その感情を全て記録するために。
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プレイング受付:即時
プレイングボーナス:サウンドソルジャーに応援される。
猟書家『リブロ・テイカー』との戦いです。
引き続き会場内での戦いとなりますので、戦場は変わりません。
多少機材が散乱している程度で、足場が悪くなったりはしていませんのでご安心ください。
プレイングボーナスについては音楽騎兵隊メンバーに演奏をしてもらうこともボーナス加算になります。
応援、演奏どちらかの記載があればボーナスとなりますのでご活用ください。
それでは、音楽祭をもう一度盛り上げるために頑張ってください。
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ケイ・エルビス(サポート)
アドリブ連携歓迎
どんな依頼でもOKだが
コミカルかセクシー寄りが好みだ
迷惑行為は一切しねえよ
好きに使ってくれ
得意な技能とUCはゲットしてる
その都度自由に組み合わせて活用してくれたら助かるよ
・得意な戦闘行動
銃撃や肉弾戦によるサポート、時間稼ぎ役
(援護射撃、見切り、カウンター、オーラ防御、かばう、
部位破壊、狙い撃ち、怪力、グラップル、2回攻撃、
戦闘知識、鼓舞等)
・非戦闘時に得意な行動
(乗り物全般の操縦、運搬、
情報収集、コミュ力、優しさ、取引等)
必要があれば
そこにある乗り物全般、
手持ちの表示灯をつけタクシーにもなるスポーツカー、
宇宙バイク、トラック、キャバリア、戦術輸送機を操縦
目標達成に役立てる
●音の道標
「音楽で楽しむ祭りを踏み潰すなんて行為、絶対に許さいぜ!!」
話を聞いて駆けつけたケイ・エルビス(ミッドナイト・ラン・f06706)は会場入りしてすぐにリブロ・テイカーへと牽制射撃を行い、音楽騎兵隊を守った。
危うく彼らの感情も吸い取られる寸前だった故、会場入りしてからハンドガン型の愛用ブラスター・スタリオンでリブロ・テイカーを足止め。その隙に音楽騎兵隊のメンバーに逃げてもらい、ケイが入れ替わりでリブロ・テイカーと対面する。
「……なるほど、プラス感情を奪うならまずは君からということかな?」
「何言ってるんだ。感情は奪わせはしないし、この音楽祭も終わらせたりはしない!」
「その言葉、さて、いつまで続けて言えるかな?」
リブロ・テイカーは手の中に収められた本を開き、ケイの銃弾を躱しながらもあるページを見つけて見せつける。
そのページの名は――。
「第1章、21ページ。"新たに感情を生み出す、音の道標"」
リブロ・テイカーの言葉とともに、本に記録しておいたプラス感情を作り出したモノ――すなわち、音楽祭で使われた楽器の音色たちが次々に周囲を取り囲む。
音の波がケイや音楽騎兵隊のメンバーにも襲いかかり、その重圧は胸の奥をも締め付ける。息苦しさと閉塞感に、このままではやられると思ったのだろう。ケイは音楽騎兵隊達に向けて、音楽には音楽で対抗することを伝えた。
「このままだと負けてしまう! 頼む、どうか力を貸してくれ!」
「音楽に音楽で対抗! ヒーローの手伝いが出来るのなら、喜んで!!」
リーダーのシャンタールの言葉に、メンバーは皆すぐに準備を済ませてリブロ・テイカーの本から鳴り響く音をかき消す音量で音を奏で始めた。
音の対決は周りの観客達の気持ちを高ぶらせる効果があるのか、音が増す毎に観客の熱狂も増していった。
音楽騎兵隊は観客達の声も乗せるように歌と曲を会場全体に鳴り響かせ、会場の皆で歌うようにしていく。今回のヒーローのために、皆で思う存分歌おうと。
「ははっ、こういうのも悪くないな! 楽しいぜ!」
ケイは楽しくなったことを音楽騎兵隊のメンバー達に伝え、彼らが狙われないようにユーベルコード『タリホー』で愛用のアサルトライフルや熱線銃でリブロ・テイカーを撃ち抜く。
――リズムよく、音楽に合わせて貫かれるその様子には、観客達は大盛り上がりだったそうな。
成功
🔵🔵🔴
陽殿蘇・燐(サポート)
バーチャルキャラクターの寵姫×国民的スタア?いいえ、これでも(元)ラスボスな悪女NPCよ。
基本は高性能スマホを利用して、配信しつつの行動になるわね。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用するし、多少の怪我は厭わず積極的に行動するの。これでもバーチャルキャラクターだもの。
悪女たるもの、その行為は健全な世界あってこそなのよ。だから他の猟兵に迷惑をかける行為はないわ。
また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしない。配信垢BANされちゃう。
あとはおまかせ。よきに計らいなさい(思い出した悪女ムーブ)
※
キマフュ出身なので、トンチキでも適応していきます。
●配信の準備は整った。
「よし。配信の準備はオッケー」
その手に高性能スマホを持ち、画面の向こうの人々に今回の任務について簡単に語るは陽殿蘇・燐(元悪女NPC・f33567)。音楽祭という素晴らしいイベントがあるのに、配信しない理由など何処にもないからだ。
しかし考えていた祭りとは裏腹で、リブロ・テイカーが静かに観客やスタッフ達のプラス感情を抜き取っている様子が映されていた。これには自動読み上げ機能付きのスマホからも、連続して怖がる声が上がっていた。
「うっわあ……猟書家ってえぐいのねえ……。もしかして私、今特大スクープを撮っちゃってる感じ?」
ちょっと引き気味で、でも動画配信者としての性が彼女を突き動かしてしまう。こっそり、こっそりと盗撮するかのように会場を動き、リブロ・テイカーの様子を録画し続けていた。
だが流石に、誰も動かない中で唯一人動いているとなれば怪しさ満点なもので。
「――第3章、240ページ。"記録とは、留まり続ける流れのない水のようなもの"」
リブロ・テイカーの手に収まる本が、ぱらりとめくれ……何も、出てこない。
燐は一瞬身構えたが、なぁんだ、とホッとした。ただの脅しだったのかな? と小声で配信を続けるも……突如、彼女とスマホの間を横切った奇妙な感覚が、彼女の顔に小さな切り傷を入れる。
「っ……?! な、なによ、これ……!」
「何って、僕が以前コレクションとして奪っておいたプラスの感情だよ。……ああ、そうか。君には見えないんだったね」
すっと軽く手を横に薙いだリブロ・テイカーに合わせ、何か――見えないプラス感情の刃が燐の目の前を通り過ぎる。間一髪手の動きを読んで回避が成功した燐だったが、このままではまずいと判断し、スマホで配信しながら芭蕉扇を片手に持つ。
「――炎蝶術。基礎の舞……」
ユーベルコード『炎術:芭蕉扇』によって、芭蕉扇から炎を纏ったクロアゲハが何匹もふわりと羽根を開き、リブロ・テイカーの見えないプラス感情を焼き尽くす。数の面ではどちらが優位というのはない故に、持久戦に持ち込まれる……そう考えていた。
「ヒーロー!! 俺たちの歌も役立ててくれェー!!」
その瞬間、音楽騎兵隊が魂を込めた曲をかき鳴らし、沈んでいた観客達のプラス感情を再び沸き立たせる。そのおかげでリブロ・テイカーの放つプラス感情がかき消され、空に舞うは燐のクロアゲハのみとなっていた。
「ふふ、私も負けてられないわね!」
クロアゲハの舞は会場を文字通り『燃え上がらせた』――。
成功
🔵🔵🔴
マユラ・エリアル(サポート)
『さて、そうであるかもしれないし違うかもしれない』
『まあ、私は嘘同盟だからな。嘘だが。』
『さあ、スタイリッシュにキメようじゃないか!』
表情の変化に乏しく、感情を読み取り辛い女羅刹
真顔で変にジョークを言うので、それが真実か嘘なのか判断が付き辛い点が周囲を惑わせる
戦闘は冷静に、淡々と敵と対峙する。
戦闘
中・遠距離では氷系統の魔法を操り、近距離では右手の鉤爪で敵を切り裂く戦闘スタイル
日常
真面目な表情で変なものを探したり、楽しんだりする。表情の起伏が小さいので分かり辛いが全力で楽しむ性質
冒険
冷静に、己の知識を活かして物事に対処。
小粋なジョークを挟んで周囲を困惑させつつ、解決に向かう
●そうであるかもしれないし、違うかもしれない。
「んん……音楽祭か。それで出来た楽しい感情を奪うとは、卑怯だな」
会場内の観客に紛れ、隠れつつ進むマユラ・エリアル(氷刃の行方・f01439)はリブロ・テイカーの様子を伺っていた。観客もスタッフも皆プラスの感情を奪われているため、小声で悪態をついていた。
既に何人かの猟兵達がリブロ・テイカーに傷を負わせているため、プラス感情を吸い取る時間が徐々に長くなりつつある。少々時間がかかっているところに苛立ちを見せているため、今なら多少無茶をしても許されるのではないかとマユラは考える。
リブロ・テイカーはマユラに気づいている様子はなく、今も着実にプラス感情を奪っているようだ。やはりここで一撃を与えておかねばと、マユラはユーベルコード『氷刃展開』を発動させる。
「氷刃の名は……伊達じゃない、ということだ」
指先に魔力を収束させ、複数の氷の刃を展開。魔法で作られた氷の刃は、実に500本もの本数が会場内に散らばる。キンキンに冷えた刃はリブロ・テイカーの肌にも鋭く突き刺さり、敵の存在を知る。
「――……第3章、251ページ。"感情とは時に鋭い刃となる"」
肌に刺さる冷たい環境に、リブロ・テイカーは本を開いて本の中に収めていたプラス感情の刃を呼び起こす。だが、リブロ・テイカーにはマユラの姿が捉えきれていないため動くことが出来なかった。
好機が訪れた。その一瞬にマユラは氷の刃をリブロ・テイカーへと放ち、自身の姿を刃の雨の中にくらませながら場所を気取られないように動く。出来るだけ距離を保ちながらも、観客やスタッフに刃を当てないよう冷静に刃を動かす。
リブロ・テイカーもまた感情の刃で氷の刃を弾きつつも、氷の刃の所有者を探る。徐々に砕かれて本数を減らしていく氷の刃だが、それでもまだ術者を見つけるには至らなかった。
「さあ、覚悟しろ!」
見つかっていないとわかったマユラは数本の氷の刃を手元に引き寄せ、少し魔力を練り直して形を変えて再びリブロ・テイカーへと放つ。形を変えることで死角を作り出すのが目的。どんどん攻撃して、ばんばん形を変えて、ガンガン突き進んでいった。
一方でその氷が作り出す美しい会場に、隠れていた音楽騎兵隊のメンバーは見とれていた。音を鳴らすことをためらうほどの美しさには、思わずため息が出るほど。
――煌めく氷の刃は、彼らの心に永遠に残り続けた。
成功
🔵🔵🔴
レイン・ファリエル(サポート)
『さぁ、貴方の本気を見せて下さい』
人間のサイキッカー×ダークヒーローの女の子です。
普段の口調は「クールで丁寧(私、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)」、機嫌が悪いと「無口(私、アナタ、ね、よ、なの、かしら?)」です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。
性格は落ち着いてクールな感じのミステリアスな少女です。
人と話すのも好きなので、様々なアドリブ会話描写も歓迎です。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
●本気を見せて欲しい。
こっそりと裏手側に回り込み、音楽騎兵隊と合流したレイン・ファリエル(クールビューティー・f17014)。最初、メンバーは全員新手が来たと思いこんでいたため、レインに向けて恐怖している表情を浮かべていた。
どうにか誤解を解くために、彼女は自分が猟兵であることを告げて協力を申し出る。この世界は今も尚危機に晒されているため、猟書家リブロ・テイカーを倒す手伝いをしてほしいと。
「音楽を演奏しているだけで構いません。いえ、むしろその音楽で皆さんの本気を見せてほしいのです」
「本気……」
「ええ。相手がプラス感情を奪うことは既にご存知かと思いますが、それを上回るほどにプラス感情を溢れさせるのならば、やはり本気で演奏して頂く必要がありますから」
レインの説得は音楽騎兵隊達の心を震わせ、立ち上がらせる。彼らは自分達の演奏でヒーローを手助けできるならと、喜んで楽器の準備に取り掛かった。
だが、それを許さないのがリブロ・テイカーだ。彼は本を開くと、小さく言葉を紡ぐ。
「――……第1章、49ページ。"音の標は我等を導き、幸へと至らせた"」
本の中からプラス感情を作り出すもの――今回で言えば音楽騎兵隊より先に壇上にいたアーティストたちが演奏していた音楽が周囲に響き渡る。あまりの音の大きさに思わずレインは耳を塞いだが、それを打ち消すかのように音楽騎兵隊の演奏も交わり始めた。
「俺たちの本気は、まだまだこんなもんじゃないぜ!!」
リーダー・シャンタールの声がスピーカーを通じて大きく響く。それと同時、沈みきっていた観客やスタッフ達の目の光が徐々に戻り始め、彼らの演奏に合わせて合いの手を少しずつ入れ始めた。
それでも、リブロ・テイカーの音は止まない。こうなれば直接術者を叩くしかないと判断したレインは、距離を詰めてユーベルコード『ナイトメア・カッター』を使ってリブロ・テイカーの意識を本から逸らさせた。
「くっ……!」
「彼らの本気を、邪魔しないでください。今がいいところなんですから!」
「そんなことを言われても……」
止めるわけがないだろうと言いかけたその瞬間、投擲用の暗器がリブロ・テイカーの頬を掠める。意識が音楽とレインに向いているせいか、上手く立ち回れないことが原因のようだ。
これなら、いける。そう信じてレインは素早く、華麗に、暗器を放ち続ける。
――本気を出した音楽に、勝るものはなし。
成功
🔵🔵🔴
御形・菘
はっはっは、プラス感情は無限のパワー! 実に目の付けどころが良い!
お主の敗因は、それが正に力の根源である妾と相対してしまったという不幸、その一点のみだ!
右手を上げ、指を鳴らし、スクリーン! カモン!
はーっはっはっは! さあ音楽騎兵隊の諸君! 次はキマフュすべてが観客だ!
此度の妾のバトルを、最っ高の演奏で盛り上げてくれ!
そして観客の皆よ、この素晴らしきアーティストにもありったけの喝采を!
奪い利用するだけのお主に! 限界までテンションをアゲた妾が負ける道理が無い!
未知のプラス感情でブッ飛ばされるなら、むしろ嬉しいしのう!
というか攻撃が見えんなら警戒も不要
そのまま突っ込み、全力の左腕でボコるだけよ!
●最後の大ステージ!
「はっはっは! プラス感情は無限のパワー! いやはや、実に目の付け所が良いな!」
敵ながらあっぱれだと、菘はステージ上からリブロ・テイカーを見下ろした。プラス感情を奪うという手法は誰も思いつくことはなく、むしろ思いついたことさえも素晴らしいことだと。
だがそれはそれで、これはこれ。吸い取ったことに関しては褒められるものじゃないし、むしろそれで猟書家が力をつけられたらめちゃくちゃ困るし、なんならキマイラフューチャーの危機になっちゃうので流石に止めなきゃやばいわけで。
「まあ、なんだ。お主はこれから負けるわけだが……」
「え、僕は負けるの確定なの?」
「うむ。なんせ力の根源である妾と相対してしまったという不幸、その一点のみがお主の敗因だからな!」
「うわぁー……」
なんてこった。という顔を浮かべたリブロ・テイカー。そんな存在ありなのかと自問自答したが、現実問題目の前に存在しているので、なしという答えは出てこなかった。
そんな合間にも菘は右手を高く上げて指を鳴らし、ユーベルコード『喝采よ、妾に降り注げ』を発動。降りてきた生配信の視聴者が映る無数の空中ディスプレイがいくつも現れると、菘は高らかに宣言する。
「はーっはっはっは! さあ、音楽騎兵隊の諸君! 次の観客はこの会場だけではない、キマフュに存在する全ての者達が観客となる!」
「マ、マジ!?」
「アタシらが……全世界に!?」
「そうとも! 此度の妾のバトルを、最っ高の演奏で盛り上げてくれ! そして観客の皆よ、この素晴らしきアーティストにもありったけの喝采を!」
菘の宣言に反応した視聴者たちは、盛大に、そして大きく音楽騎兵隊のメンバー達を褒め称えた。この地上を救うヒーローとともに戦うという、同じ立場のヒーロー達を。
その期待に答えるため、彼らは演奏を鳴らす。それと同時、テンションが上った菘がリブロ・テイカーに拳を振りかぶって、思いっきりぶつけた。
「ぐっ……?!」
「残念だったな! お主は今、本当に勝ち目をなくした! 限界までテンションをアゲた妾が負ける道理が無い!」
「くっ……第3章、――」
「おっと、させんよ!」
絶望を粉砕し希望を掴み取る左腕は、寸前で力を発揮させようとしたリブロ・テイカーの動きを止め、喝采の中でまたも新たな伝説を積み重ねる。
音楽騎兵隊のメンバーに勇気を与え、観客やスタッフ達の楽しい感情を再び芽生えさせ、様々な視聴者達を奮い立たせて……猟書家リブロ・テイカーという絶望を、粉砕した。
●祭典は終わらない!
猟書家リブロ・テイカーは散った。おかげで、プラス感情が吸い取られることもなくなり、夢の祭典は再び続けられることとなった。
音楽騎兵隊の5人は勇敢にもヒーローたちに助力したということもあって、その日から一躍人気になったようだ。
……キマイラフューチャーにはまだ骸の月が見えるため、安心とは言えない。
しかし、今日という日だけは目一杯楽しもうと。
住民達も猟兵達も、楽しい夢の祭典を楽しんだのであった。
大成功
🔵🔵🔵