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Foreign object(作者 ノーマッド
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#クロムキャバリア  #ゆるりとプレイング募集中 


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#クロムキャバリア
#ゆるりとプレイング募集中


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●トロイエ級強襲揚陸艦一番艦『トロイエ』内パイロット控室にて
「それで契約通りに休暇のバカンスを満喫してた俺らに呼び出しが掛かるったァ、今度はどう言った尻拭いをされるんだ?」
「さぁな。だが、Aクラスの非常呼集が掛かるほどだ。よほど緊迫した事態だろう」
「奇遇だね。アタシもそうじゃないかって考えてたところさ」
 本来であれば夏の休暇を満喫中であった、トリアイナの隣国ヘキサから派遣された傭兵で編成されているトリアイナ海軍内の海兵隊部隊『キュクロプス隊』に、緊急の招集命令が下された。待機残留人員との交代で休暇を満喫していた隊員らは、思い思いの愚痴を零しながらトリアイナ海軍所属のトロイエ級強襲揚陸艦へ乗り込み、次なる戦場へと出港したばかりだ。不満そうに口を尖らせているルフス、彼の愚痴を聞き流しながら本を読んでいるウィリディス、小隊の紅一点で退屈しのぎに手近なパイプにぶら下がり懸垂をしているカエルラの元へ、各小隊長クラスの作戦会議を終えたアルブムが戻ってきたのは程なくしてであった。

「おっ、帰ってきたぜ。隊長、今度はどこでドンパチするんだ?」
「聞いて驚くなよ? トリアイナ領海内の洋上プラント『エンデカ』だ」
「プラントだって? それじゃ今度は、プラントを不法制圧したテロリスト退治かい?」「その逆だ。プラントそのもので問題が起きた」
「しかし、トリアイナの洋上プラントは高度なAIによって無人化されている筈ですし、反乱が起きたとしてもそれは……」
「そうだ。オブリビオンマシンだ。プラントでオブリビオンマシンが生産されたようだが、今回はプラントそのものがオブリビオンマシンとなる事態にまで発展した。俺たちにその破壊命令が下された」
 思いも寄らない事態であるのは確かであり、ルフスが興味を示したかヒュウと口笛を吹いてみせた。

「それとだ。本国からの要請で、『奴ら』の最終試験を当作戦で行うことも決定された。俺たちの任務は二つ。ポイント海域に迫りつつある嵐のどさくさに紛れ、オブリビオンマシン化したプラントの破壊。それともし、奴らが反抗したり逃げ出そうとしたら、俺たちが始末をするという物だ」
「奴らと言えば、この前の作戦で諜報部の連中がトリアイナの目を掻い潜って、表向きは死んだことにしておいて、亡命に近い形でスカウトした奴らかい」
「そうなる。こうして各国に赴いて傭兵として雇われている中、優秀な人材のスカウトをするのも任務の一つでもある。例えそれが、オブリビオンマシンの元パイロットだとしてもだ」
 彼らが乗っているのは、今現在先行しているこのトロイエ級強襲揚陸艦の同型艦だ。トリアイナへは補充人員と既存機体に改修を加えた試作機の試験運用として伝えてある。その後方からキュクロプス隊が出発し、傭兵国家ヘキサの一員になるかどうかを見定めを行うこととなるのだ。

「そんじゃま。他の小隊が先走らないよう見張らねぇといけぇな」
「はっ。命令違反を重ねてきたアンタからそんな言葉が出るだなんてね」
「二人共、無駄口はそこまでだ。作戦開始の時刻まで30分だ。各自準備を怠るなよ?」


●グリモアベースにて
「ついに、と言いますか。クロムキャバリアの人々の糧であり支えとなっているプラントがオブリビオンマシンと化してしまう事態が発生してしまいました」
 いつもは冷静なシグルド・ヴォルフガング(人狼の聖騎士・f06428)の顔に驚きの色が隠せないのも無理はない。今までは低い確率でオブリビオンマシンを作り出す程度であったプラントその物が、オブリビオンへと変貌してしまったのだ。そうなればプラント全体が汚染されたと言っても過言ではなく、作り出すキャバリアは全てオブリビオンマシンとなってしまうのだ。

「ですが、幸いだったと言いますか。私が予知しましたプラントは陸と海を隔てた洋上プラントであり、また機械によって無人化されているのもあって人への被害は今の所確認されていません。ですが、そのまま放置してしまえば、行く行くどうなるかは誰にも予想できないのも確かです」
 シグルドの説明によれば、今回確認されたオブリビオンマシン・プラントはトリアイナ領海内にある洋上プラントの内のひとつである。今となっては旧型機となった輸出用量産型キャバリアを生産するだけの物であったが、トリアイナ重役らの見識ではプラントの老朽化によって起きたものであると結論付けている。よって今回、海軍の海兵隊戦力を以って秘密裏にプラントを破壊することと決定されたのである。タイミングよく気象台が嵐が来ることも観測されており、民衆に向けては強烈な嵐によってプラントが自壊したと説明するものだろうとシグルドは語った。

「パイロットが乗っていない無人の自律稼働機とは言え、強大な力を有するオブリビオンマシンに変わりありません。このまま彼らだけで自体の収束を図ろうとすれば、良くて苦戦、悪ければ全滅の可能性もあります。そこで我々猟兵が介入するべきと判断し、皆様にお声がけした次第であります」
 だが、人的資源に乏しいトリアイナはプラントの無人化を推し進めていたらしく、周辺海域内には太陽光発電で稼働する警戒用の水上ドローンが無数に存在している。それらに探知されれば、その情報はプラント内の警戒システムに自動送信されて、AI制御による砲台兵器郡の迎撃防衛網が構成されるであろう。そうなればプラントに上陸するのが困難になり、ある程度の被害を覚悟せねばならなくなる。

「そのような自体を避けるべく、探知される前に破壊するか突破するか、もしくは何らかの方法にてハッキングするなりして突破すれば問題ないでしょう。そうすれば、オブリビオンマシン・プラントを防衛する自律制御型キャバリアを相手に有利に戦うことが可能となります」
 それらを駆逐した後はプラント内部に侵入し、次々と生産され続けるオブリビオンマシンごとオブリビオンマシン・プラントその物を破壊するだけである。内部はキャバリアがゆうに入れるほどのスペースがあり、この中で戦えば強まる嵐の影響は受けないだろう。

「それでは、皆様を作戦準備中のトリアイナ軍港へとお導きします。初めてのケースでもあり戸惑う事もあるかもしれませんが、ご武運をお祈りします」





第2章 集団戦 『HT908T『ファイアー・ワーカー』』

POW ●デンジャー・アイ
【一時的に出力を過剰供給すること】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【頭部搭載型追尾式レーザーキャノン砲】で攻撃する。
SPD ●スクラム・ブラスト・プロトコル
【敵に飽和砲撃戦を仕掛ける同型機】が自身の元へ多く集まるほど、自身と[敵に飽和砲撃戦を仕掛ける同型機]の能力が強化される。さらに意思を統一するほど強化。
WIZ ●ダガーミサイル
レベルm半径内の敵全てを、幾何学模様を描き複雑に飛翔する、レベル×10本の【飛翔剣型炸裂弾頭弾】で包囲攻撃する。
👑11 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 水上ドローンがひしめき合う海域を突破した猟兵、キュクロプス隊を乗せた揚陸ホバー挺は洋上プラント『エンデカ』の間近まで迫った。海洋プラットフォーム型プラントであるエンデカの建造は優に100年を越えている老プラントである。以前は大勢の人間が住み込んで維持管理を行っていたが、海運貿易を主たる産業であるトリアイナが戦争需要により貿易量が増大するに連れ人的資源に劣る当小国家では、艦船数隻分にも及ぶ人材削減が急務の課題となった。そこで打ち出されたのがプラントの完全無人化であり、それを可能としたのがキャバリア技術であった。有人型であればコクピットスペースを設ける以上サイズや設計に制限があったが、AI制御による無人機であればそれらの問題点を解消できるからだ。
 そうして生物に住まう様々な細菌や微生物のような環境が構成された。まるで機械の虫と形容できる作業用ロボットが日夜洋上プラントの外殻を往来し、海水や潮風によって腐食しかけた箇所を日夜補修して回っている。それらの原型となったのが、プラントの襲撃者を撃ち払う名目で導入されたHT908T『ファイアー・ワーカー』であった。非人型、もしくは非生物型といったキャバリア工学ならではの高度な汎用性及び柔軟性に姿を取っている本機はパイロットを必用としていない。故に成人男性二人分な最小サイズにまで小型化された姿は、スペースに限りが有り複雑に入り組んでいる海洋プラットフォームならではの地形に理があった。ただ無人機という性質からか電子戦防御能力に穴があった。それをプラント警備システムとリンクし合うことで解消していたが、今回はそれが裏目となってオブリビオンマシン化したプラントによりハッキングを受けてシステムそのものが書き換えられているのであろう。先程の砲撃もそれらからによるものであり、先行するアクィラ隊の後方よりルフスの観測機器が強化されたピースメーカーがその姿を捉えていた。

「おーおー、蟻塚を突いたように出てくる出てくる」
「だが、水上ドローンからの警報は受けきっていないようだな」
 ルフス機から送られてくる映像に、小隊長であるアルブムは冷静にそう判断した。事前に知らされた配備されているファイアー・ワーカーの総数と比べると圧倒的に少ない。まだ出て切っていないか、それとも特異な構造で海洋プラントの骨組みに身を潜めて待ち構えているか。どちらにしても、これらの防衛戦を突破してプラント内に入り込まなければ格好の的になり続けるのは確かなことである。

「ウィリディス、カエルラ」
「ああ、分かってるよ隊長。プラントの外壁ごと撃ち払えってんだろ?」
「プラントに傷をつけず奪取するのが常識ですが、破壊できる機会なんてそうそうないですからね」
「はは、珍しいじゃねぇかウィリディス。お前がそんな事を言うなんてよ」
 そんなやり取りを小隊無線で繰り広げつつ、ウィリディス機がバックパックに取り付けられた低圧式ショルダーキャノンで、カエルラ機は携えた携行型長距離支援砲『バントライン』で砲撃を敢行する。
 着弾した砲弾が炸裂しプラントの外壁ごとファイアー・ワーカーを吹き飛ばす様を、先陣を切るアクィラが高笑いした。

「ははは、いいねぇ。派手になってきたじゃないさね。来るぞ、来るぞ、嵐が来るよ!! 吹き飛ばされないよう、お前たちも気をしっかり保ちな!」
 風が強まり雨が強く打ち付けてくる。更には砲撃の雨の応酬も加わり、一団は洋上プラントのドッグを目指すのであった。
ノエル・カンナビス
ま、こんなモノですか。

警備体制が整うといっても、休暇中の兵員を呼び戻したり、
防衛線を構築して重火器を据え付けたりするわけでなし。
単純に、生産済みでウロウロしている自動兵器に交戦命令を
出すだけであれば、警戒度が上がろうと下がろうと一緒です。

しかし、ファイアー・ワーカーでしたか……。
生産効率が高いので、数だけはやたら揃うんですよね。
面倒ですので、真ん中に突っ込みましょう。

先制攻撃/指定UC。

全方位・全域を隙間なく覆いつくすような制圧兵器でもなければ、
エイストラを捉える事は出来ません。
固まっている敵を優先的に、範囲攻撃/鎧無視攻撃/キャノンで
吹き飛ばしてしまいましょう。入り用でしたら2回攻撃も。


(ま、こんなモノですか)
 先程の先制攻撃を回避したノエルは、エイストラのメインカメラが捉えたサブモニターに映し出される砲撃地点を流し見た。拡大された映像は嵐の前兆による帯電した霧雨の影響か不鮮明な所があったが、昆虫のような生理的嫌悪感を抱かれる特徴的なフレームと長く伸びたコード状の首の上で輝くレンズによって、あれがHT908T『ファイアー・ワーカー』であると即座に判断した。

「しかし、ファイアー・ワーカーでしたか……。生産効率が高いので、数だけはやたら揃うんですよね」
 ノエルが示す通り、人型キャバリアならではの部品数の多さを極力排除し、生産性も兼ね備えさせたのはアレである。その結果として汎用性は失われたものの、コクピットスペースを排除したことによりジェネレーター出力をアンダーフレームとオーバーフレームを接続した人型キャバリアに匹敵するまでに有している。先程撃った頭部そのものと言っていいレーザーキャノン砲の威力が、単純極まりない格安兵器でない事を何よりも雄弁に物語っている。
 そして何より恐ろしいのは数である。先程のは一機のファイアー・ワーカーによるものであったが、ひとつがターゲットを捕捉すると周囲の機体にデータを送信して同じ標的を狙い始める。そうなれば飽和攻撃によって嬲り殺しになるだけだ。戦いとは数で優劣が決まるとよく言ったものである。

「ですが、全方位・全域を隙間なく覆いつくすような制圧兵器でもなければ、エイストラを捉える事は出来ません。単純に、生産済みでウロウロしている自動兵器に交戦命令を
出すだけであれば、警戒度が上がろうと下がろうと一緒です」
 だが、洋上という陸地とは異なる隔絶された世界であるためか、プラント外からの援軍は無きに等しく防衛線も限りある兵力のみであれば話は別である。そして何よりも、集まり始めてひとつの集団となりつつあるファイアー・ワーカーは格好の的でもあった。

「見敵必殺、サーチ・アンド・デストロイ。さっきのお返しです」
 エイストラの反撃態勢は先程の攻撃による回避行動中に済ませている。集団の中心部、初弾を撃ってきたファイアー・ワーカーに照準を絞り、ノエルは自機の肩部に設置されたBS-Sプラズマキャノンからチャージ完了済みの大口径の粒子ビーム砲を放った。同時に相手からの応酬に備え、呼吸をずらした社交ダンスを踊るかのような回避行動を取る。
 それによって粒子ビームの射線は横に伸びるように軌道を描き、貫通力は減衰するもののその熱量でファイアー・ワーカーを蒸発までとはいかないが機能停止に陥るまでの損傷を与える。出鼻をくじかれ、残存するファイアー・ワーカーが飽和砲撃戦で反撃するが、数が減ってしまえば予想通りの回避は容易いもので、時折回避行動を先読みしての砲撃もあったが、これらも彼女からすれば子供だましに等しい攻撃である。

「ラグのお時間です。利子も併せてどうぞ」
 強まる雨がBS-Sプラズマキャノンを激しく打ち付けて砲身の冷却が気化熱の作用で通常よりも早く進み、次弾の発射態勢が整うと今度はファイアー・ワーカーが出てくる『穴』にノエルは照準を定める。薙ぎ払うように射たれた初撃とは異なり、今度は貫通力を高めた大口径の粒子ビーム砲である。真っ直ぐに伸びた光の奔流は巣穴から出てこようとするファイアー・ワーカーを纏めて蒸発させ、オブリビオンマシンとなったプラントをも貫いたのであった。
大成功 🔵🔵🔵

シル・ウィンディア
うわぁ、わらわら出てきたぁ~。
さて、それじゃわたしも負けないで頑張るっ!!

敵UCは、弾道を見切り、瞬間思考力で回避とオーラ防御を判断して行うよ。
回避時は、残像を駆使して攪乱しつつ回避だね。

回避しつつ、連射モードのランチャーとツインキャノン、ホーミングビームの一斉発射の範囲攻撃でまとめて撃ち抜くよ。

射撃を続けつつ、好きを見て、一気に接近してからの
ビームセイバーでばっさばっさ斬っていくよ

敵の射撃は、回避したら敵にあたるような位置取りを心掛けつつ行動して
高速詠唱でのエレメンタル・シューターを撃ち放つよっ!!

さぁ、魔力弾の弾幕の嵐、潜り抜けられるかな?

…さて、この後は何が出てくるやら、ね?


「うわぁ、わらわら出てきたぁ~」
 洋上プラントのドッグを目指すキャバリアを乗せた揚陸ホバー挺の援護をすべく、シルはブルー・リーゼをプラント上空に向かわせる。眼下のプラント表面で蠢くのはすべてファイアー・ワーカーである。巨大なレンズを取り付けられた頭を上げ、巣を襲いに来たスズメバチを群となって威嚇するミツバチのようにシルを見上げている。そうしてファイアー・ワーカーの身体から一斉に何かが射出され、それをセンサーで感知したブルー・リーゼは警戒アラートをけたたましく鳴らした。

「それじゃ、わたしも負けないで頑張るっ!!」
 そんな物に動じる素振りを微塵とも見せず、シルはモニターから幾何学的模様の軌道を描きながらこちらに向かってくるダガーミサイルに対して回避行動を取り始めた。スラスターを吹かして逃げるブルー・リーゼとそれを追うダガーミサイル。獲物を追い込むようにダガーミサイルはブルー・リーゼを包囲しようとしたが、その隙間を掻い潜りながらプラントへと下降していく。後方より爆発音がしたが、おそらくはミサイル同士が接触して自爆したのであろう。ミサイルとしては小型であるが、炸裂弾頭弾を搭載しているためか爆煙は大きく広がる。だが、爆発を免れた残存ミサイルが執拗に先端が鋭い切っ先状の弾頭をブルー・リーゼに突き刺そうと、依然と執拗に追尾をしてくる。

「うーん、連射モードのランチャーとツインキャノン。ホーミングビームで迎撃したとしても、また撃たれたら同じだし……それならっ!!」
 シルは自らの身体から機体へと流れる魔力を通して、チャージ済みで既に発射態勢を整えられていたエレメンタル・シューターを発射する。火地風水の四大属性を有する複合魔力弾はミサイルへと向けられることなくプラントへと放たれた。今追尾中のミサイルは、ファイアー・ワーカーらが一発ずつ撃ち放ったものであれば、再び発射する可能性がある。そうであれば、先に発射装置を破壊すべきと彼女は判断を下したからである。
 各属性を示すように綺羅びやかに四色が混ざり合いながら光る魔力弾が、群れとなり固まっているファイアー・ワーカーをプラントの外壁ごと爆撃した。そして、別のファイアー・ワーカーの群れへ突っ込む形で機体を加速させる。勿論、ファイアー・ワーカーもブルー・リーゼーの強襲を捉え、再び迎撃体制を取って挟み撃ちの構えを取る。

「いっくよっ! ブルー・リーゼ!!」
 一際多くの魔力を愛機に送りながら、シルはチキンレースなさがらに速度を緩めることなく落下させていく。ブルー・リーゼのツインアイがファイアー・ワーカーからの飛翔体発射を捉え、彼女がそれを魔力を通して察知すると急制動をかけて軌道をずらした。ダガーミサイルも彼女たちを追尾するはずであったが、そのまま直進してファイアー・ワーカーが再び放ったものとぶつかり合って大きな爆発が起こった。

「やったぁ! 成功だよ!!」
 ミサイルの追尾が間に合わなかったり、同士撃ちさながらの自爆とも見られるが、シルはある仕掛けを残していた。ブルー・リーゼの形をした魔力の熱源体である。人の目では到底見れないが、電子機器のセンサーでのみ観測できるという謂わば質量を持った残像をファイアー・ワーカーのAIへブルー・リーゼそのものと誤認させたという次第である。
 勿論、それがただの熱源体であるとファイアー・ワーカーも気づくはずであったが、ギリギリにまで接近したブルー・リーゼとその速度によって処理が追いつかなかったのもある。ファイアー・ワーカーの大きな群れをふたつ消滅させたのを成功したことにシルは喜びの声を上げたが、まだ洋上プラントの上部にはまばらにファイアー・ワーカーが点在している。そして、まだ揚陸ホバー挺も洋上プラントのドッグへ到達しきっていない状態を踏まえ、BXビームセイバー『エトワール』から星の輝きの如く光る光刃を展開させてファイアー・ワーカーを切り抜いて各個撃破へとシルは行動に移った。

「…さて、この後は何が出てくるやら、ね?」
 再び上昇したブルー・リーゼの下には、外壁が吹き飛んだプラントの新たな進入路となった大穴が覗かせている。果たしてオブリビオン化したプラントの内部はどうなっているのか。得体のしれない怪物の体内に潜り込む前に、今は突入の援護が先決であろう。何処から再び出てきたファイアー・ワーカーに向けて、シルは連射モードに切り替えたBSビームランチャー『ブラースク改』を撃ち放って駆逐するのであった。
大成功 🔵🔵🔵

二條・心春
ついに戦闘ですね。まだ不安はありますが、ここで足手まといにはなるわけにはいきません。頑張ります!

ミサイルの包囲攻撃は危険ですね……。ですが、自滅する可能性もあるしむしろ懐に入れば攻撃は受けにくいんじゃないかな。
まずは距離を取って【領域強化】の力を籠めた銃弾をハンディマシンガンでばらまきましょう。出し惜しみはしませんよ。当たればラッキーですが、敵に接近する道を作るのが本当の目的です。
場が整ったら強化した領域を通って一気に接近です。攻撃は強化された機動力と私の「第六感」で回避します。部隊の皆さんの援護射撃もあるし、何とかなるはずです。近づいたらシールドの打撃攻撃でまとめて吹き飛ばしちゃいましょう!


 洋上プラントの上部で激しい応酬が繰り広げられている一方、支援砲撃と猟兵による陽動により下部の守りは薄かった。その機に乗じて、先頭を務めるアクィラ隊を始めキュクロプス隊を乗せた揚陸ホバー挺も洋上プラント内部への主な進入路であるドッグへ辿り着いた。だが監視センサーがそれらを探知したのか、複雑に入り組んだ鉄骨やパイプをファイアー・ワーカーは器用にマニピュレーターで伝いながら、侵入者の迎撃をせんと何処からともなく湧いて出てくる。
 隊は停泊する揚陸ホバー挺を死守する班とプラント内部に侵入する班に二つへ別れ、彼らと行動を共にしていた心春は侵入班に同行していた。

「ついに戦闘ですね。まだ不安はありますが、ここで足手まといにはなるわけにはいきません。頑張ります!」
 先程までとは違う本当の実戦であったが、心春は自信に満ちた胸が躍る中で僅かに残る不安感を振り切るようにトリガーを引き絞った。その火力とは裏腹に生産性を重視されてか、装甲の薄いファイアー・ワーカーが一発当たるごとに大きく仰け反り、数発も命中すれば程なくして機能停止に至る。その屍を乗り越え、やられた仲間への復讐心ややらなければ自分がやられるといった恐怖心という人間ならではの感情を一切持たないAIが、侵入者を排除する命令のみに従って立ち塞がろうとするのだからきりがない。しかしながら、外部からの侵入者に対してプラントを防衛するというプログラムのせいか、ファイアー・ワーカーには最も火力の高い頭部搭載型の追尾式レーザーキャノンを使用する素振りが見られない。ちょっとした中型船舶でも長距離砲撃で沈没に至らしめる火力故、プラントに取り付いた敵に使用すればプラントを破壊してしまう恐れがあるのでプログラムが制約をかけているのであろう。

「野郎ども、遅れを取るんじゃないよ!」
 洋上では先行してドッグに一番乗りしていた紅いピースメーカーを隊長機とするアクィラ隊も、どんどんと湧いて出てくるファイアー・ワーカーの群れに行く手を阻まれて膠着状態となりつるある。このまま悪戯に消耗が続けば、洋上プラント内部で生産されているオブリビオンマシンとの戦闘に影響が出るのは明白であろう。だが、心春はその現状打破をする一手を打つ準備を整えつつある。UCによって粒子を纏ったハンディマシンガンの銃弾でやられたファイアー・ワーカーの残骸や流れ弾が命中した構造物を『領域』と化し、自身と今彼女が乗っているピースメーカーの性能をブーストするという物だ。

「ここまで接近すれば、後は加速するだけです!」
 心春はバックパックのスラスターを点火させて吶喊した。瞬間的な加速によって生みだされるGによって体全体が押しつぶされそうな錯覚を覚えたが、転がっているファイアー・ワーカーの残骸を越えると幾分身体が軽くなる。時間も遅く流れているかのように感じるまでに思考力も強化した彼女は、ピースメーカーの左腕に取り付けられている先端が尖ってスパイク状になったシールドをファイアー・ワーカーを薙ぎ払うかのように振り払った。通常であればあらゆる部品がイカれてしまう行為であるが、UCによって強化されたピースメーカーは性能とコストを両立させた量産型キャバリアの粋を越え、超技術の結晶であるスーパーロボットや最精鋭機のクロムキャバリアに匹敵する強度を有していた。

「もう一発ですっ!」
 ファイアー・ワーカーの防衛線に楔を打つ込んだ心春が、再びシールドの打撃攻撃で数機のファイアー・ワーカーを纏めて吹き飛ばす。態勢をを整え直そうとファイアー・ワーカーのターゲットが心春が乗るピースメーカーへ一斉に向けられたが時すでに遅し。彼女に続けと言わんばかりに援護射撃の火線、ダガーミサイルの攻撃が止まったのを機と見て白兵戦に持ち込もうと海の荒くれ者である元海賊と海兵隊らが突撃を行ってくる。膠着状態であったドッグからプラントへ続く経路であったが、心春の勇気ある決断によって大きく切り拓かれようとしていたのであった。
大成功 🔵🔵🔵