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オペレーション・クライスト ~ 機動揚陸戦線

#アポカリプスヘル #クライスト・ヴォーテックス #ヴォーテックス一族

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●クライストシティ強襲作戦
 2021年8月6日。
 グリモアベースにてアポカリプスヘルにおける幹部オブリビオン「クライスト・ヴォーテックス」、及び本拠地「クライストシティ」が発見された。
 これを討伐すべく、グリモア猟兵は討伐作戦を立案、依頼の形で続々と発表していく。

 その中で、2方向同時作戦を企図した「オペレーション・クライスト」が発案、実行に移される運びとなった。作戦目的は旧メキシコ領アカプルコ市に存在するクライストシティを強襲し、幹部オブリビオンたるクライスト・ヴォーテックスを撃破すること。

 アポカリプスヘルにおける戦乱の前哨戦が幕を開ける。

●機動揚陸戦線
「さて、ミッションを説明しましょう」

 グリモアベースで、ジェイミィ・ブラッディバック(脱サラの傭兵/開発コード[Michael]・f29697)は作戦の概要を発表した。

「本作戦は2正面作戦となります。我々は太平洋側より海路と空路を利用してクライストシティ沿岸部に上陸、クライストの本拠地たる「白の城塞」への攻撃を開始します。敵の激しい迎撃が予想されるため、攻略には困難を極めることが予想されます」

 ジェイミィが端末を操作すると、背後に据え付けられたプロジェクタースクリーンにメキシコ半島が表示される。

「敵の予想戦力ですが、海上に航空戦力が配置されています。オブリビオン教団が用意した戦闘機ですが、機動力はUDCアースのそれとほぼ同等です。武装に何らかの宗教的な処置が施されている可能性がありますが、撃破は容易いでしょう」

 画面上に映し出されたのは、ジェット戦闘機。形状からUDCアースにおける第4世代戦闘機と目されている。翼端が白く塗られており、彼らがオブリビオン教団の手のものであることが明かされている。

「航空戦力を突破して上陸した後は、白の城塞の裏庭に乗り込みます。この裏庭は広大で、複数の生体兵器が確認されています。この敵、遠距離からの攻撃には無力ですので、銃器の類を装備することをおすすめします」

 次いで表示される画像には、爬虫類を巨大化したような姿の赤い生体兵器があった。鱗は硬い上に、鋭い爪と牙は敵を寄せ付けない。反面、遠距離からの攻撃には無力なため、一方的に撃破することができるだろう。

「そして、これらを撃破した後、クライスト・ヴォーテックスとの戦闘に入ることが予想されます。クライスト・ヴォーテックスは生身でキャバリアと渡り合うことが可能なほどの実力を誇るほか、対戦車兵器等も用意しており、キャバリアに搭乗していても苦戦が予想されます。十分に注意してください」

 こちらの損害も大きなものとなるだろう、とジェイミィは警告する。で、あるからこそ、とジェイミィはグリモア猟兵から供出される戦力を発表する。

「油断ならない相手のため、今回はこちらからも戦力を供出します。まず、海洋移動手段を持たない方のために、私が保有するヘルメス級強襲揚陸空母『ヘルメス』を用意しました。カタパルトを利用して空中に飛び上がれば、戦闘機に攻撃が届くでしょう。また、キャバリアの格納庫も用意してありますので、是非ご利用ください」

 さらに、今回の戦闘はキャバリアや装甲車、戦闘機、宇宙バイクなどの使用が推奨される。想定される敵戦力が大型であり、なおかつ機動力が高いためだ。

「これら機動兵器をお持ちでない皆様のために、こちらでキャバリアを用意しました。急だったために量産型のオブシディアンMk4しか用意できませんでしたが、ご希望の方は是非ご利用ください」

 移動用の空母「ヘルメス」及び遠距離戦仕様にチューンナップされたオブシディアンMk4のスペックデータが表示される。オブシディアンMk4の武装はキャバリアライフル、ミサイルポッド、パルスマシンガンとなっており、さらに武装ハンガーに接近戦用のキャバリアソードが用意されている。スラスターが増設されており、空中戦も可能だ。

「基本的に我々の戦術は射撃戦が主体となることが想定されます、残弾にはくれぐれもご注意を」

 作戦の概要説明は以上となる。この戦闘でクライスト・ヴォーテックスを撃破できれば、来たるアポカリプスヘルでのヴォーテックス一族との戦いは俄然有利となるだろう。

「危険な作戦ですが、それだけにリターンも大きくなるでしょう。アポカリプスヘルを牛耳るヴォーテックス一族に打撃を加える良い機会です。悪い話ではないでしょうな」

 ジェイミィは言葉を切り、グリモアを起動。ポータルを開きながら、猟兵たちの顔を一度見回した。

「それでは、出撃!」

 ──特別作戦「オペレーション・クライスト」、開始。
 作戦目標──クライスト・ヴォーテックスの撃破。


バートレット
 どうも、バートレットです。

 今回はアポカリプスヘルの幹部オブリビオン「クライスト・ヴォーテックス」との戦闘となります。もう一つのシナリオ「オペレーション・クライスト ~ 市街戦線」との連動シナリオとなっておりますので、どちらかお好きな方にご参加ください。なお、同時進行となるためどちらか一方しか参加できない点にご注意ください。

 第1章ではクライストシティを守る教団員の航空戦力との戦闘となります。洋上での戦闘となるため、海上移動手段・空中戦の手段を用意して戦うようにしましょう。これらの戦力を持っていない場合に備えて、グリモア猟兵が空母「ヘルメス」とキャバリア「オブシディアンMk4」を用意していますので、これらを使うことも可能です。もちろん、自前の海上移動手段や機動兵器・空中戦の手段を用意している場合はそちらを利用することも可能です。

 第2章では、クライストシティに上陸し、敵本拠地「白の城塞」の裏庭で生体兵器との戦いとなります。この生体兵器は遠距離攻撃手段を持たないため、射撃戦を挑むと一方的に倒すことが可能です。逆に接近戦を挑んだ場合、苦戦が予想されます。

 第3章では、幹部オブリビオン「クライスト・ヴォーテックス」との決戦となります。キャバリアなどの機動兵器相手でも高い戦闘力を発揮するため、苦戦は必至です。ただ、機動兵器は壊されても中の猟兵は脱出が可能ですので、できれば機動兵器に搭乗した状態で戦いを進めると良いかも知れません。

 第1章から第3章に共通して、「機動兵器に搭乗する」「射撃を主体とした戦法で臨む」プレイングであれば、プレイングボーナスを得られます。また、第1章では「海上移動手段を一切利用しない」、第2章では「接近戦を積極的に挑んでしまう」というプレイングがマイナスボーナスの要因となりますのでご注意ください。

 オープニング公開後、即時プレイング募集を開始します。プレイング募集状況はタグにてご確認ください。また、その他諸注意に関してはMSページをご確認ください。

 それでは、皆さんのアツいプレイングをお待ちしております!
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第1章 集団戦 『支える者』

POW   :    ――“発射”
【ミサイルや機関砲 】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD   :    ――“散開”
技能名「【空中戦(回避機動) 】」の技能レベルを「自分のレベル×10」に変更して使用する。
WIZ   :    ――“大祖国よ栄光あれ”
【大祖国の敵を撃滅する 】という願いを【他の“燕”】に呼びかけ、「賛同人数÷願いの荒唐無稽さ」の度合いに応じた範囲で実現する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

フレスベルク・メリアグレース
クライスト・ヴォ―テックス……
信仰を己の欲望を満たすための手段とし、他者の命を弄ぶ類……
猟兵以前に、一宗教家として何としても滅ぼさないと理解しました

空母ヘルメスを海上の足場としてノインツェーンに搭乗し、UCに交えて搭載兵器モードのエンジェリックSSA・ガイオウガとサイキ・アンリミテッドレールガンで莫大な熱エネルギーと電力エネルギーをレイダーが駆る戦闘機を撃ち落としていきます

忌々しいですね……戦闘機をこのような形で悪用するとは……
いつもの彼女を知る者なら、明らかに機嫌が悪いという域ではないと分かるだろう
聖職者でありながら、やってはいけない事を行った者への憤りはそれまでに深い


メンカル・プルモーサ
(改造装甲車エンバールに搭乗)
…さーて…これなら海の上も走れるからね…行くとしますか…
まずは航空戦力との対決か…この世界情勢で航空戦力を現実的に運用出来るのはかなり大規模な勢力だね…
…ここで叩けるだけ叩いてしまうとしよう…
…うん…出て来たね…それじゃあミサイルや機銃を回避しながら…
…【星を墜とす大地の手】を発動…空に在る限りこの術式から逃れることは出来ない…全部海に落ちて貰おうか…
…さて…あのクライストとやらが崇めている神はどんなものなのかな…
あらゆる意味でまともな神では無さそうだけど…


ルイス・グリッド
アドリブなど歓迎
キャバリアに乗って出撃し、孔雀輪で【空中浮遊】【空中機動】を使い【空中戦】
AIは女性の声で敬語

この世界に戦闘機があるとは思わなかったが、その程度で止められると思うなよ

POWで判定
俺はUCを使って義眼のメガリスの藍の災い:圧壊【重量攻撃】や橙の災い:爆破【爆撃】を付与した弾丸を【スナイパー】【鎧無視攻撃】で放つ【範囲攻撃】
並行してAIには【索敵】と【情報収集】をして貰って、他の敵の位置や敵の攻撃を確認

攻撃をされたら【見切り】で回避したり、風の【結界術】を使用して防ぐ


天城・千歳
アドリブ、絡み歓迎
【POW】

幹部級オブリビオン拠点への直接攻撃と。いよいよ反抗作戦と言った所ですね。
UCで護衛艦隊を呼び出し,愛鷹を中心に輪形陣を展開し対空防御態勢を取ります。
艦隊外周にサテライトドローン群を配置し哨戒、通信網を構築し艦隊のレーダー、センサー類と合せて【偵察】【索敵】【情報収集】を行います。
敵部隊を探知したら【戦闘知識】【瞬間思考力】で最適の迎撃位置を算出し【先制攻撃】で【誘導弾】の【一斉発射】による【範囲攻撃】を行い、攻撃を抜けて来た敵に対して各種兵装による【砲撃】【レーザー射撃】【弾幕射撃】での【対空戦闘】を行います。
敵レーダーは【ジャミング】【ハッキング】で妨害します。


イリア・ナイン
【SPD】

相手は航空戦力、ですか
…であれば、私の得意とするところです
戦いは未だに怖い、ですが…誰かが傷付くのは、見たくないから…!

専用機“ヒミングレーヴァ”に搭乗して戦闘を行います
武器は長剣二振りのみ、近接戦しか挑めませんが…私のUCを絡めれば、航空機でも斬り捨てられる筈です

ここの宙には、あの災厄の炎剣が存在しない
だから、遠慮無く空を駆け巡る事が出来ますね
相手は戦闘機、電子機器の塊です
UCで機能を強制停止させ、復帰するまでの間に、着実に落としていきます
敵の攻撃は、高速機動による残像で回避を
近くの味方に向けて放たれたミサイルも、UCで機能停止を狙って支援していきたいですね

※アドリブ歓迎


リーゼロッテ・ローデンヴァルト
※アドリブ絡み連携大歓迎
※愛機搭乗

悪徳宗教家のエゴを圧し折るのが楽しみだよ♪(ククク)
第4世代ジェット戦闘機…どんな強化をしたか知らないが
アタシもそう簡単には捕まってやらないさ

オペ72番【ブリッツ・スリンガー】用飛翔砲台を
『ナインス・ライン』後部に接続、ヘルメスのカタパルトから発艦
両翼ブースター群を展開して巡航モードへ移行っ

コレの最高速はマッハ9以上(時速11100km)
各種ミサイル・機関砲等の艦載火器や『偽・殲禍炎剣』もある
(エネルギー系やミサイルならキャバリア武装も併用可)

だから本体のリソースを温存しつつ飛翔砲台の火力は全投入
ドッグファイトで粗方片付けたらシティへ超々音速侵攻さ
ヒャッハー♪


水鏡・怜悧
詠唱:改変、省略可
人格:ロキ
暴食の王『ケルベロス』に搭乗します。出撃はヘルメスのカタパルトをお借りしましょう。空中で戦闘機風に変形し飛行します。
「流石に単純な速度ではあちらが上ですね。こちらは加速に回す余力がありませんが……まぁ何とかなるでしょう」

UC発動。遠方の戦闘機をハッキングします。最初は機体制御を奪い同士討ちに。続いてレーダー偽装による攪乱、駆動系停止による墜落、兵装の過剰出力による誘爆を狙います。
近くの戦闘機は攻撃を液体金属の盾で防ぎ、すれ違うタイミングで制御系をハッキングしてバランスを崩させ、液体金属の鞭を伸ばして叩き落としましょう。



●猟兵機動部隊、出撃
 洋上を行く空母ヘルメスの周囲に、随伴する艦隊が現れる。天城・千歳(自立型コアユニット・f06941)が率いる護衛艦隊だ。旗艦となる陸上行動可能な戦艦「愛鷹」を中心に輪形陣を敷き、飛来する戦闘機たちへの迎撃準備を整える。艦隊外周には目となるサテライトドローン群を配置。通信網を構築していち早く敵機を捉えるべく哨戒を行わせる。

「いよいよ反抗作戦と言った所ですね」

 程なくレーダーで敵影を捉えた千歳は、最適の迎撃位置を瞬時に算出し、先制攻撃を開始する。護衛艦隊から次々と発射される対空ミサイルが敵機を捉え、空中でいくつもの爆炎による華を咲かせていった。

「始まったか……それにしても、この世界情勢で航空戦力を現実的に運用出来るのはかなり大規模な勢力だね……」

 その様子を海上から伺う者がいた。水上航行が可能な改造装甲車エンバールを走らせる猟兵、メンカル・プルモーサ(トリニティ・ウィッチ・f08301)は一人呟く。

「……ここで叩けるだけ叩いてしまうとしよう……」

 敵機のうち数機はエンバールの存在に気づいたのか、そちら目掛けてミサイルや機関砲の雨を降らせ始める。それらを巧みなステアリング操作で縫うように回避しながら、メンカルはひとつの術式を編み上げ、展開する。

「重き力よ、掴め、落とせ。汝は重圧、汝は天墜、魔女が望むは底より出でし昏き腕……」

 メンカルの詠唱によって発動したその術式は、疑似重力を発生させるもの。空にあるものはこの擬似重力によって地に墜ちることを余儀なくされる。果たして、メンカルを狙う敵は彼らを飛行させしめる揚力よりも強大な力を以って海上に叩きつけられていく。

「空に在る限りこの術式から逃れることは出来ない……全部海に落ちて貰おうか……」

 メンカルは不意にヘルメスを見る。そこからは徐々に猟兵たちが操るキャバリアが出撃していくのが見えた。

「アイハブコントロール。ケルベロス、発艦します」

 カタパルトから撃ち出された暴食の王『ケルベロス』は、液体金属型UDCが機体を構成する変わったキャバリアだ。オブリビオンマシンに分類されているそれを操るのは3つの人格を宿す猟兵、水鏡・怜悧(ヒトを目指す者・f21278)。現在主導権を握っているのはロキの人格だ。

「流石に単純な速度ではあちらが上ですね。こちらは加速に回す余力がありませんが……まぁ何とかなるでしょう」

 空中で戦闘機型に機体形状を変形させると、ロキは対空砲火の合間を縫って飛んでくる敵機をちらりと見て、すぐさまコンソールを操作し始める。

「ちょっとお借りしますよ」

 意味深な言葉とともに、ロキの口元には笑みが浮かんでいた。次の瞬間、敵の戦闘機のうち数機がなにかに操られたかのように不自然な挙動を取ったかと思うと、反転して僚機だったはずの敵を追いかけ始める。混信する無線からブルー・オン・ブルーの声が聞こえる。同士討ちに対する警告だが、それは無意味だ。何しろ今、同士討ちを演出しているのはロキなのだから。

 そう、ロキは敵機の操縦系をハッキングし、彼のコントロール下に置いてしまったのだ。戦場に不和と混乱の種を撒き散らすことで、効率的に敵の数を減らしていくロキ。しかし、一部の賢い敵は、その混沌の原因がケルベロスであることを突き止める。そういった手合はロキを撃墜しようと接近してくるのだが、彼らの攻撃は液体金属の盾で受け止められ、逆にムチ状に伸びる液体金属によって貫かれ、空中で散華する。

「混沌はここからですよ」

 ロキはさらにハッキングの手を伸ばす。機体の駆動系を停止させて墜落させたり、ハッキングで敵のレーダー網を撹乱したり、武装を意図しないタイミングで起爆するなどして空中での自滅を誘ったりと、空中にさらなる混乱を演出してみせた。果てにはメンカルが重力を操る空域や、千歳の艦隊の直上に向けて飛ばして彼女たちの攻撃の餌食にしてしまう。最早敵編隊は瓦解を始めつつあった。

「この世界に戦闘機があるとは思わなかったが、どうやら戦線は早速崩壊を始めているな。その程度で止められると思うなよ」
「おっと、油断禁物だよ。第4世代ジェット戦闘機…どんな強化が施されてるかわからないからね。ま、アタシもそう簡単には捕まってやらないけど」
「はい、慢心すること無く行きましょう。戦いは未だに怖い、ですが……誰かが傷付くのは、見たくないから……!」
「それにしても忌々しいですね……戦闘機をこのような形で悪用するとは……」

 崩壊を始める戦線を突破するべくヘルメスのカタパルトから飛び出した4機のキャバリアが混沌の只中に飛び込む。ルイス・グリッド(生者の盾・f26203)のSoldato d`argento、リーゼロッテ・ローデンヴァルト(リリー先生って呼んでよ・f30386)のナインス・ライン、イリア・ナイン(波の乙女・f34107)のヒミングレーヴァ、そしてフレスベルク・メリアグレース(メリアグレース第十六代教皇にして神子代理・f32263)のノインツェーンは、空中で散開すると各々の獲物を見つけて容赦ない攻撃を開始した。

「メガリスと魔銃のリンク強化完了、発射!」
「周囲のターゲット、補足しました。攻撃対象の優先度を表示します」

 Soldato d`argentoに搭載されたAIのMinervaが周辺の敵を補足し、どれを先に落とすべきかをルイスに教える。ルイスはその指示に従って、銀の魔銃に己のメガリスたる義眼から圧壊を司る藍の災いや爆破を操る橙の災いを弾丸に込め、狙いを違わず撃ち抜いていく。その暴威に、敵機は一切の抵抗を許されることがなかった。

 一方、ヒミングレーヴァを操るイリアは長剣二振りを構えながら、自身に群がる敵機に対して強力無比な電磁パルスを浴びせていた。

「ここの空には、あの災厄の炎剣が存在しない……だから、遠慮無く空を駆け巡る事が出来ますね」

 電磁パルスで敵の動きは止まり、力なく墜ちていく。辛うじて空中に踏みとどまっている敵機も、ヒミングレーヴァの長剣の切れ味の前には無力だった。他の味方に向けて放たれたミサイルも、電磁パルスによって身動きを封じられ、空中で爆散するか墜ちて海の藻屑となるかの二択を迫られる。

「だからこそ、この大空を我が物顔で支配させるわけにはいかない」
「その通りです」

 イリアの言葉に同調するフレスベルク。いつもの穏やかな調子はやや鳴りを潜め、その感情はクライスト・ヴォーテックスへの怒気に満ちている。

「信仰を己の欲望を満たすための手段とし、他者の命を弄ぶ類……猟兵以前に、一宗教家として何としても滅ぼさないと理解しました。ましてや大空をゆく手段をこうも悪用することは、私には許すことができない」

 ノインツェーンを中心に、虚空から放たれる空間の刃が敵機を切り刻んでいく。加えてエンジェリックSSA・ガイオウガとサイキ・アンリミテッドレールガンの2つの搭載火器が空中に放たれれば、莫大な熱エネルギーと電力エネルギーによって敵機は空の藻屑と散っていく。それは彼女の怒りが形を得て荒れ狂っているかのようだ。

「全く、悪徳宗教家のエゴを圧し折るのが楽しみだよ♪」

 対照的に、リーゼロッテは愉快そうに笑いながら敵機とのドッグファイトを楽しんでいた。ブリッツ・スリンガー用の飛翔砲台を機体背面に接続し、両翼ブースター群を展開してマッハ9を誇る機動力を得たナインス・ラインは、本体のリソースを極力温存した状態で戦闘が可能だ。飛翔砲台に搭載された各種ミサイル・機関砲等の艦載火器や陽電子砲『偽・殲禍炎剣』を存分に振るい、目についた敵機を追い込んで着実に撃墜を重ねていく。空中要塞もかくやの火力と鋭い機動の前に、敵機は塵も残さず骸の海へと消えていった。

「ヒャッハー♪」

 敵機を粗方片付けたところで、リーゼロッテの快哉と共にナインス・ラインは一気にシティ目掛けて突き進む。それを追うように、他の猟兵の機動兵器たちも続く。海上での戦いを終え、猟兵が操る機動兵器はついにクライストシティ沿岸部にタッチダウンを果たすのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『レッド・ラム』

POW   :    ブランディッシュ・ラム
【角】を巨大化し、自身からレベルm半径内の敵全員を攻撃する。敵味方の区別をしないなら3回攻撃できる。
SPD   :    マルチロック・ラム
【角から追尾光線】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ   :    イミテーション・ラム
【角】で受け止めたユーベルコードをコピーし、レベル秒後まで、角から何度でも発動できる。
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●狩るか、狩られるか
 揚陸部隊は航空勢力を撃滅し、ついにクライストシティ沿岸部に上陸した。市街地を駆け抜け、白亜の城壁を破壊した彼らはついに「白の城塞」の裏庭側になだれ込む。市街地から城塞に潜入した別働隊も、本丸であるクライストの居館を目指して進撃を続ける。とはいえ、居館までの距離は揚陸部隊側が近い。

 しかし、その短い道のりに待ち構えているのは巨体を持つ生体兵器群。何種類もの爬虫類の遺伝子を組み合わせて改造することで、凶暴な性格と強靭な肉体、高い敏捷性を併せ持つ、既存のどの生物にも該当しないバイオウェポンとして開発された、コードネーム「レッド・ラム」。接近しての戦いでは如何に機動兵器と言えども分が悪い。たちまち周囲をレッド・ラムの群れに囲まれて物言わぬ金属塊と化してしまうことは必定。

 だが、機動兵器に搭載された豊富な射撃武装や、何らかの中距離~遠距離攻撃を行うことができれば、一方的に彼らを屠ることが可能だ。破壊光線も強力とは言え精度は悪い。距離をとって落ち着いて戦うことができれば、必ず勝機はあるのだ。

 機動兵器を操る猟兵たちは、それぞれ己の愛機の操縦桿を握りしめる。別働隊が増援を寄越さぬよう派手に正面で暴れている今こそ、眼前の生体兵器群を全滅させることに集中できる。果たして狩られるのは、聳え立つ鋼の戦士か、それとも遺伝子工学の歪な落とし子か。戦いの火蓋はここに切られた。
フレスベルク・メリアグレース
遺伝子工学を否定するわけではありませんが、度し難い……
貴方達も好きであのような背理者に従っているわけではないでしょう
今、天空へと還してあげます

そう言うや否や『魔弾』の死を体現する概念の光がノインツェーンから展開し、射出されていく
猛る弾丸の形をした死の光は、染み出した過去であるオブリビオンであっても『死』という『消滅』を与える
その魔弾の光は、正に神敵を滅ぼす神子代理の如く
精密に『レッド・ラム』を撃ち抜いていき、骸の海へと還していく

しかし、屋敷と敷地は広く設備と物資も整えている……
ここを猟兵が鹵獲し、対ヴォーテックスの拠点とするのが戦後処理としてよろしいでしょうね


イリア・ナイン
【SPD】

うぅん…困りました
遠距離武器皆無の私の機体にとっては、非常に相性が……あっ!
良い事を思いつきました!
別に、キャバリアが攻撃する必要は無い…私が、攻撃すれば良いんだ!

という事で、自機をオートパイロットに切り替えます
愛機の性能に不信を抱く訳ではありませんが、戦場では過信も禁物…念の為、UCでの操作補助もしておきましょう
そして、ハッチを開放し…上空から、敵の角目掛けてGL-09で擲弾をばら撒きます
どうです、ちょっとした爆撃でしょう…!
おまけで、FB-09で牽制射撃も加えておきます
落ちたら、レプリカントの私と言えども壊れちゃいそうですが…うぅ、そんな事は考えない様にしないと…!

※アドリブ歓迎



●鋼鉄のレクイエム
「遺伝子工学を否定するわけではありませんが、度し難い」

 クライストが率いる教団の所業にはフレスベルクも嫌悪感を覚える。自らの手で救済を齎すべく、フレスベルクはノインツェーンから「魔弾」の死の概念を付与した光を放ち、直線上に存在するレッド・ラムを次々と骸の海に還していく。フレスベルクが操る帰天、「生命根絶司りし八の殲滅たるは絶滅の光」はまさにこの状況においてうってつけの選択肢であった。

 一方で、その様子を見ていたイリアは悩んでいた。何しろ自分の機体は遠距離武器が存在しない。この戦闘で勝利に貢献するのが難しい、と一瞬諦めそうになるが、その時、フレスベルクの「帰天」を見て閃く。

「確か、フレスベルクさんの『帰天』って、機体じゃなくて本人由来の能力でしたよね……あっ! 良い事を思いつきました!」

 そう、発想の転換である。別に機体に乗った状態で無理に遠距離攻撃を仕掛ける必要はない。パイロットたるイリア自身が遠距離攻撃手段を持っているのならば、それを使えばよいのだ。もちろん、機体を降りることで無防備になるリスクはあるが、それでも手出しできずに一方的に打ち負かされることに比べれば問題はない。

 イリアは即座に愛機たるヒミングレーヴァの制御をオートパイロットに切り替えると、ハッチを開けてコクピットから飛び出した。もちろん、量子遠隔通信によって制御の補助を行い、いざとなれば遠隔操縦で機体を操れるように備えは怠らない。そのまま空中に躍り出たイリアは、装弾数9発の回転弾倉式擲弾発射器・GL-09を展開するとレッド・ラムの角目掛けて擲弾をばら撒く。空中から投射された擲弾はレッド・ラムに激突すると次々と爆炎の華を咲かせ、レッド・ラムたちは予想外の方向からの攻撃に恐慌状態に陥った。

「落ちたら、レプリカントの私と言えども壊れちゃいそうですが……うぅ、そんな事は考えない様にしないと……!」

 落下の恐怖に耐えながらも、イリアは飛ぶ。そこに並ぶフレスベルクが通信をよこした。

「万が一の時はこちらで受け止めます。貴方は自分を信じて!」
「はっ……はいっ!」

 落ち着きを取り戻したイリアは、ビット兵器「FB-09」による牽制を入れながらも、上空より爆撃を繰り返す。レッド・ラムたちは自動操縦のヒミングレーヴァを狙っていたため、上空から飛んでくるイリア本人には無力であった。そうして動きを止めたところに、フレスベルクの魔弾の死の光がレッド・ラムたちを葬る。

 先陣を切った2人は、レッド・ラムの集団を圧しながら戦線を押し上げることに成功した。

「しかし、屋敷と敷地は広く設備と物資も整えている……拠点としてうってつけですね」

 戦後処理は猟兵が確保すべきか、それとも市民に明け渡して復興の拠点とするか。いずれにせよ、まずはこの城塞の確保こそが重要である、とフレスベルクは表情をさらに引き締める。作戦は今や中盤を迎えている。ここからが正念場だ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

水鏡・怜悧
詠唱:改変・省略可
人格:ロキ
さすがに恐竜の群れ相手に接近戦は厳しそうですね。再びケルベロスに搭乗し、飛行機形態で距離を取ります。
「相手が恐竜であるならば、おそらく冷気は効果的でしょう」
UC発動。冷気弾と金属弾を撃ち出す機関銃を2門ずつ構築。さらに対追尾光線用に、機体の表面に光属性の反射コーティングを構築します。
冷気を撃ちこみマヒさせていきましょう。マヒした相手は金属弾でとどめを刺し、数を減らすことを優先します。
追尾光線は機体のコーティングで弾きます。距離が許せば敵へ跳ね返したいですが、難しそうであれば地面スレスレに空中浮遊で静止して、地面へ向けて跳ね返しましょう。



●変温動物の弱点
「流石に恐竜の群れ相手に接近戦は厳しそうですね」

 流体金属の防御と言えど分が悪いと判断したロキは、ケルベロスを飛行機形態に変形させつつ彼我の距離を離す。ふと見れば、正門の方から煙が上がっているのが見えた。市街地から潜入した部隊が城塞内部のレイダーたちの気を引いてくれているのだ。

「あちらも始めましたか。ならば手早く片を付ける必要がありますね」

 ロキはすぐさま考えをまとめる。相手は遺伝子を組み替えられているとは言えベースは爬虫類、言ってみれば恐竜のようなもの。そして、恐竜と言えば絶滅した生物だ。その原因とはもちろん──。

「おそらく冷気は効果的でしょう。巨大隕石の衝突で太陽光が遮られ、地球の平均気温が下がったことで恐竜が死滅した説は極めて有力ですから」

 ケルベロスの機体形状が少しだけ変形し、冷気弾と金属弾を撃ち出す機関銃を2門ずつ、さらに対追尾光線用に、機体の表面に光属性の反射コーティングをそれぞれ構築する。

 機関砲から止めどなく発射される冷気弾がレッド・ラムの動きを止めていく。その冷気によってレッド・ラムの筋肉が硬直を始めているのだ。レッド・ラムは動けないならばとばかりに追尾光線を斉射するが、機体のコーティングで跳ね返り別のレッド・ラムに当たってしまう。時折地面スレスレの高度を取りつつ空中で静止して、撃ち込まれた追尾光線を地面に逃がすなど、臨機応変な対応を取ることも忘れない。

「さて、予想通り動きが止まりましたね。では……トドメと行きましょう」

 機関砲を金属弾に切り替えて、動きを完全に止めてしまったレッド・ラムを仕留めるケルベロス。とにかく数を減らすことを考えて行動する。

「数を減らすことを最優先にしていきましょうか……あまり時間はかけたくありませんし」

 的確な攻撃を続けるロキは、いま一度正門側を見る。煙が増えているところを見ると、あちらの戦闘も本格化しているようだ。彼らのためにも、自分たちの出来る仕事はこなさねば。ロキは表情を引き締めると、機関砲のトリガーを引き絞るのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

チェスカー・アーマライト
連携アドリブ歓迎

ナイスタッチダウン!
そんじゃ追加得点と行こーか

ビッグタイガー、スタンディングモード
盾も展開して
脚部側面のロックアンカーを地面に撃つ
機体固定する(構え体勢をとる)ぜ
数秒の起動シークエンス(手動)の後にUC発動
(見た目変わんねーけど)
狙いはもちろん生物兵器共の群れ
ついでに城塞の壁やら塀やらも巻き添えに
もろともブッ飛ばしてやれりゃ
儲けもんだ
ビームの持続時間はフルパワーで90秒程
再起動に1分程かかる
外部バッテリー付いたパジョンカだけは撃てるんだが
どうにか味方との連携を頼りたい所だ
こっちの機体は物理防御特化の複合装甲
ちょっとやそっとの攻撃なら耐える
いざって時は盾にしてくれて構わねー


ルイス・グリッド
アドリブなど歓迎
キャバリアに搭乗し、同じく孔雀輪を使用して飛行して遠距離攻撃を行う
AIは女性の声で敬語

あれがバイオウェポンのレッド・ラム。確かに近づいたら危なかったろうな
危険な生物は消毒だっていうところか、早く幹部に会いに行こう

SPDで判定
AIには敵の攻撃タイミングを計測して貰い【情報収集】【戦闘知識】
それに合わせて機体を【操縦】し攻撃を回避する

俺は回避する時以外はUCで義眼の力を込めた弾丸を【スナイパー】【全力魔法】で放ち攻撃
最初は藍の災い:圧壊【重量攻撃】の弾丸で敵の動きを止め、次は赤の災い:炎熱【焼却】の弾丸を撃って燃やす



●追加スコア
「ナイスタッチダウン! そんじゃ追加得点と行こーか」

 チェスカー・アーマライト(錆鴉・f32456)が快哉を上げながら城塞の裏庭へと乗り込んでいく。可変機ビッグタイガーがスタンディングモードとなり、盾を構えて脚部側面のロックアンカーを地面に撃つ。完全に固定砲台となる構えだ。

「あれがバイオウェポンのレッド・ラム。確かに近づいたら危なかったろうな」

 その様子を横目で見つつ、ルイスはSoldato d`argentoのカメラアイで敵を確認した。接近を許せばひとたまりもなさそうな強靭な体躯に接近されることを考えると思わず身震いする。

「ご想像どおり、接近戦は非推奨です。遠距離から狙撃で確実に無力化する必要があるでしょう。赤の災いの行使で細胞ごと焼却するのが推奨されます」
「だろうな……危険な生物は消毒だっていうところか、早く幹部に会いに行こう」

 戦闘補助システム"Minerva"からも助言を受けて、ルイスは戦術を確定させ、チェスカーに声をかける。

「チェスカー、こっちは狙撃を担当する」
「了解だ! こっちの機体は物理防御特化の複合装甲、ちょっとやそっとの攻撃なら耐える。いざって時は盾にしてくれて構わねー」

 その代わり、とチェスカーは続ける。

「こっちは一気に片付けるビームがある。そいつを90秒間ぶっ放すが、撃ちきった後は再起動に1分程かかる。その間はほとんど何も出来ねぇ。数は減らしてやる、その後近づいてくるやつを撃ち落とせるか」
「わかった、任せてくれ」

 かくして、即席の連携を開始する2人。チェスカーは手動による「奥の手」の起動シークエンスを開始する。

「ジェネレーター出力限界解除、エネルギー接続ライン砲身直結。Bチャンバー加圧開始……あたしのマジの奥の手だ、ありがたく喰らいな!」

 ビッグタイガー自慢の戦車砲を内部動力源に直接繋ぐことで、戦車砲から放たれる高出力のビーム砲。全エネルギーを一時的に戦車砲に回すことで攻撃力は飛躍的に上昇する。たちまちレッド・ラムの集団は次々と城塞の壁や塀なども巻き添えにして蒸発していく。

「よし、後任せた!」
「OK、今度はこっちの番だ!」

 ビームの照射が終わり、沈黙するビッグタイガーと入れ替わるようにSoldato d`argentoが前に出る。レッド・ラムから飛んでくる追尾光線のタイミングをMinervaに計測してもらい、タイミングを図って回避。時折ビッグタイガーの陰に隠れてやり過ごしつつ、銀の魔銃の狙いをつける。

「今だ!」

 メガリスたる義眼の力を銀の魔銃に込めて、放たれる2発の弾丸。藍の災い:圧壊の力を込めた弾丸が高重力を発生させてレッド・ラムの動きを止めたかと思うと、続けざまに着弾した赤の災い:炎熱によってその場が燃え上がり、レッド・ラムはたちまち灰になる。これを接近しようとするレッド・ラムたちに繰り返して撃ち続け、確実にレッド・ラムの個体数を減らしていった。

「よし、再起動完了! デカイのもう一発行くぜ、射線から離れな!」
「頼む!」

 60秒後、再び息を吹き返すビッグタイガーの巨砲。こうして、チェスカーとルイスは交代を重ねながら撃墜スコアを伸ばしていく。レッド・ラムの群れは目に見えて減少を始める。戦線の突破まで、後ひと押しだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

リーゼロッテ・ローデンヴァルト
【POW】
※アドリブ絡み連携大歓迎
※愛機搭乗

楽しい空の旅だったよ♪
飛翔砲台をパージ・帰投、裏庭に空挺降下
でも補機【アダマンタイト】の大出力でホバリング
頭上を押さえつつ彼我の間隔は維持するよっ

新種のナマモノとは言え、コンセプトがあのトカゲに近い
行動原理も似た感じ…角を潰せば手数も減ると皆に進言っ
※【Evol Evange】3章&【ストームキャラバンに美食あれ!】2章より

今回はコレかな?オペ31番【ヴェノム・プリズン】開始
【ドミナント・バレル】の狙撃で、特殊弾を角の根本へブチ込むよ

まず1匹目をアンプルで掌握して同士討ち
2匹目以降は1匹目に牽制させつつ角爆破狙い
1匹目の限界が近づいたら弾幕で始末さ♪


天城・千歳
【SPD】
絡み、アドリブ歓迎

引き続きサテライトドローン群を戦場周辺に展開し、戦場全体をカバーする観測、通信網を構築
ドローン群及び愛鷹の各種観測機器を使用して【索敵】【情報収集】を行い、収集した情報を元に演算し【戦闘知識】【瞬間思考力】で最良の迎撃パターンを算出しUCを発動。
【誘導弾】の【一斉発射】による【範囲攻撃】で【先制攻撃】を行い、攻撃を抜けて来た敵に対しては、自立砲台、対空砲塔群、近接防御システムの【砲撃】【レーザー射撃】による【弾幕】【制圧射撃】で対応。
敵の攻撃は電磁フィールドによる【盾受け】【オーラ防御】で防御する。
本体はCICで操艦に専念、他の猟兵との連絡はリモート義体が対応する。



●情報を制する者は戦いを制する
「楽しい空の旅だったねぇ」
「ですね。あ、パージした飛翔砲台はこちらで回収しました。後でお返しします」

 リーゼロッテのナインス・ラインがホバリングしながら裏庭にやってくると、その背後から千歳の戦艦・愛鷹がやってくる。この艦は陸上行動が可能なのだ。

「頭上を押さえつつ彼我の距離を維持しましょう」
「オッケー、引き続きデータリンクよろしくっ」

 サテライトドローンとナインス・ラインのシステムをリンクさせることで、2人は強力な情報処理能力を手に入れた。周辺の索敵を行いつつ、レッド・ラムを分析。弱点を探りながら効果的な戦術を検討する。

「よしよし、レッド・ラムの生体情報ゲット……へぇ、新種のナマモノとは言え、コンセプトがあのトカゲに近いね」

 リーゼロッテの脳裏に浮かぶのは、似たような敵との戦闘経験だ。2つのストームキャラバン、「エヴォル・エヴァンジェ」と「ベオウルフ」を護衛した際に、同様の敵との戦闘を繰り広げていたのである。

「すると弱点も把握済みでしょうか?」
「見てもらえば分かる通り、一部の攻撃は角から出てくる。つまり、角を潰せば手数も減るってこと」
「了解です、他の戦闘中の猟兵にもこの事実を伝えましょう」

 リーゼロッテの進言を受けて、千歳はすぐに他の猟兵に情報を伝達。たちまち、角へと攻撃が集中し始め、敵の攻撃の手が緩み始める。追尾光線は封じられ、ユーベルコードを受け止める能力も失われ始めた。

「ラプラス・プログラム起動、状況の予測演算を開始します。リリー先生、31番を」
「流石自立型コアユニット、判断早いね。りょーかいっ、オペ31番、『ヴェノム・プリズン』開始!」

 事象予測演算を開始しつつ、千歳が提案した戦術はリーゼロッテも有効であると大いに頷くところであった。ナインス・ラインは大型対物ライフル「ドミナント・バレル」を構えると、装填された特殊弾を撃ち込む。狙いはもちろんレッド・ラムの角だ。

 果たして、特殊弾に仕込まれたアンプルがレッド・ラムの身体を瞬時に蝕んでいき、たちまちリーゼロッテの制御下に置かれてしまった。

「さ、それじゃあ限界来るまでアタシの為にがんばって!」

 リーゼロッテはレッド・ラムを意のままに操りながら、他のレッド・ラムと同士討ちを演じさせる。接近戦での戦いをそれまで味方だった他のレッド・ラムに仕掛けていけば、不意討ちを受ける格好になったレッド・ラムは満足に抵抗できずに葬られていく。

 一方で、千歳は愛鷹に搭載された火器を惜しみなく放つことで、広範囲の掃討を行いながら、レッド・ラムの接近を一切許さぬ弾幕を構築する。誘導弾が角に突き刺さり、敵の攻撃手段を奪ってしまえば、たちまちリーゼロッテの操るレッド・ラムが襲いかかって蹂躙されてしまう。そうこうしているうちにレッド・ラムの操作限界時間が近づけば、リーゼロッテは愛鷹の分厚い弾幕の中にレッド・ラムを突っ込ませた。死のジグ・ダンスを踊りながら、リーゼロッテの操り人形となったレッド・ラムはついに息絶える。

「はい、お疲れ様! ……次は君だよ!」
「数も減ってきました、後少しです」

 次々とレッド・ラムを操りながら、他のレッド・ラムを葬っていくことで効率的に敵の数を減らすリーゼロッテと千歳のコンビプレー。最後のレッド・ラムが弾幕の餌食になり、気がつけば裏庭で動くものは猟兵だけとなっていた。

「……よし、いよいよ本丸だ」
「正面から侵入した猟兵たちも戦闘を終え、クライストの居館に向かっています。無事合流できそうですね」

 千歳がキャッチした情報から、クライストとの戦いは2部隊が合流して戦闘できることが判明。ついに、クライストシティの支配者との決着のときが迫る中、揚陸部隊の猟兵たちは決意と共にそれぞれの愛機に前進を命じる。

 鉄と鋼が奏でる音こそが、彼らの「死の笛」の音色であった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『狂人教祖『クライスト・ヴォーテックス』』

POW   :    この俺が「聖書(バイブル)」だ
【クライスト・マシンガンの連射】が命中した対象にルールを宣告し、破ったらダメージを与える。簡単に守れるルールほど威力が高い。
SPD   :    ロンギヌスが槍だと、誰が決めた?
【痛みを感じないかの如き狂信的突撃】で敵の間合いに踏み込み、【ハンマーを利用したアクロバット】を放ちながら4回攻撃する。全て命中すると敵は死ぬ。
WIZ   :    知ってたか? テキーラはこう使うんだ
レベル×1個の【テキーラと火薬を混ぜた純白】の炎を放つ。全て個別に操作でき、複数合体で強化でき、延焼分も含めて任意に消せる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●決戦、クライスト・ヴォーテックス
「挟撃か……なるほど、俺達を手こずらせただけはある」

 クライスト・ヴォーテックスは自身の居館で戦闘の状況を確認していた。海岸からの急襲と市街地からの侵入、双方への攻撃はいずれもクライストの配下に痛撃を与えている。

「どっちも遠距離からの攻撃で殺られてるな。ったく、射撃攻撃なんぞ接近して一気にトドメを刺しゃいいのに、なんでそれが出来んかねぇウチの馬鹿どもは!」

 舌打ちをひとつすると、彼は巨大なハンマーを手に外に躍り出た。

 一方、居館の前で合流した揚陸部隊と市街地からの潜入部隊はそのまま居館へと突入を開始しようとする。しかしその時、居館からクライスト・ヴォーテックスが姿を現した。

「ウチのシマで随分と好き勝手してくれたようじゃねぇか、えぇ?」

 ティアドロップ型のサングラスの奥から猟兵たちを睨みつけるクライスト。常人ならば怯んでしまいそうなその眼光を、猟兵たちは真っ向から受け止める。

「そんで、お前らはそのでっかい玩具に乗って大暴れしてたってわけか。楽しかったか? ……せっかくだ、そいつに乗ったまま俺とも遊んでいけよ」

 揚陸部隊を構成する猟兵たちに、クライストは声をかける。そう、クライストは機動兵器相手でも十分に渡り合えるだけの実力と、それに裏打ちされた自信があるのだ。

「懐に入ればこっちのものってなァ! さぁ、存分に死合うぞ手前ェら! 御託抜きの勝負と行こうぜ!」

 クライストは大型ハンマーを掲げると、そのまま猟兵たちに向かって猛然と突進を開始した。彼の言葉通り、懐に入られるとどうしようもない。潜入部隊と協力することが、この難敵の撃破の鍵となるだろう。

※MSからのお知らせ
 この章においては、以下の特殊ルールの下プレイングをお願い致します。
・この章に参加する場合は「揚陸部隊」側となります。キャバリアや戦車等の「搭乗するアイテム」の使用(以下、機動兵器と呼称)を推奨します。
・機動兵器を遠隔操縦する、戦闘の最中に機動兵器を乗り捨てる行動は可とします。ただし、機動兵器を最初から放棄するプレイングは不採用の可能性が高くなります。
・別シナリオ「オペレーション・クライスト ~ 市街戦線」側に参加している猟兵(以下、潜入部隊と呼称)との連携が行われます。ただし、特定の相手を指名する形での連携は揚陸部隊内でのみ行うことが可能です。
 例:揚陸部隊の猟兵Aと揚陸部隊の猟兵Bが連携したプレイングを記述→可能
   揚陸部隊の猟兵Aと潜入部隊の猟兵Cが連携したプレイングを記述→不可能
   揚陸部隊の猟兵Aが潜入部隊の存在を意識したプレイングを記述→可能
・敵は揚陸部隊側を優先的に狙います。積極的に距離を詰め、懐に入って攻撃を仕掛けます。また、敵は生身です。彼我のサイズ差が勘案されます。潜入部隊側が攻撃をまともに受けてしまった場合は大きな被害が予想されます。
・プレイングボーナスは以下のとおりです。
 ●攻撃を揚陸部隊側に引きつける。
 ●懐に入られないように戦う。射撃攻撃を主体とした戦法を行う。
 ●彼我のサイズを意識して戦う。
 ●機動兵器に搭乗する。

 以上、よろしくお願い致します。
ルイス・グリッド
アドリブなど歓迎
前章と同じく孔雀輪で飛行し、魔銃で攻撃
AIも同様

道具もなしでどうやって飛んでいる相手に攻撃するつもりなんだ?あいつは普通に出来そうだが
敵と戦うのに楽しいもくそもあるか

SPDで判定
AIに【情報収集】してもらい攻撃が当たりそうなら【戦闘知識】【早業】【見切り】で回避、もしくは風の【結界術】で守る

俺はUCで藍の災い:圧壊【重量攻撃】、黄の災い:感電【マヒ攻撃】を【スナイパー】【全力魔法】で放って動きを少しでも止めた後、赤の災い:炎熱【焼却】を同じように撃ち攻撃

潜入部隊の事も考えて広範囲攻撃は避け、援護できるように準備しておく


リーゼロッテ・ローデンヴァルト
【SPD】
※アドリブ絡み連携大歓迎
※愛機搭乗

商売敵とシノギを奪い合うのは普通でしょ?
宗教の皮を被っててもアンタらはマフィアだしさ♪

アウトロー的な軽口と共に砲撃開始
彼我距離に注意しつつ『光の檻』を構築

両主腕のビーム兵装2挺と両脛の【ドゥームズ・レイ】へ
補機【アダマンタイト】の大出力を注ぎ『光の暴風雨』を展開
更に【マトリクス・メモリ】由来の『次元屈折の発生源』を活かした
【バタフライ・エフェクト】で全弾を超高速ホーミング狙撃へ昇華

多重屈折で隙間諸共サイズ差を埋めた『光の檻』と
次元屈折を併せる事で突撃・転進さえ阻みつつ
精緻な光を以て偽・救世主を何度も貫くっ

ふふっ、どうしたのさ
神サマの加護、出してみなよ



●戦いの号砲が鳴る
「道具もなしでどうやって飛んでいる相手に攻撃するつもりなんだ……?」

 もっとも、あいつは普通に出来そうだが、とルイスは疑問を口にしつつも、飛んでいる相手への攻撃手段について疑問を呈する。だが、その答えはすぐに判明した。

 クライストはハンマーを地面に叩きつけ、大地を砕いて瓦礫を天高く舞い上げると共にその反作用で跳躍。空中にある瓦礫を下向きに蹴ることでその反作用を得てさらに上昇……という、凄まじく人間離れした動きで高度を取ってみせたのだ。

「はっ、飛んでる相手に不利だとでも思ったか! さぁ、存分に楽しもうぜ!」
「い、イカれてる!」
「あんな敵と戦うのに楽しいもくそもあるか……」

 目の前で起きた事象にはさしものリーゼロッテも悲鳴を上げ、ルイスも表情がひきつる。恐るべき事に、あの一連の動きからはユーベルコードの気配を感じない。即ち、自らの身体能力のみでやってのけていることになる。

「敵、こちらに接近中です。回避を推奨」
「同感だ!」

 Minervaからの警告にルイスは舌打ちしながら回避行動を取る。空中から飛んできたハンマーの重い一撃をすんでのところで見切り、辛うじて回避に成功。

「っち、外したか。まぁいい、ウチのシマを荒らしたのがただの腑抜けじゃねぇことは今ので改めて理解した」
「商売敵とシノギを奪い合うのは普通でしょ? 宗教の皮を被っててもアンタらはマフィアだしさ」

 一度冷静さを取り戻したリーゼロッテは挑発的な笑みを浮かべて砲撃。相手の身体が小さいため、もとより当てることは考えていない牽制目的の攻撃だ。と、その時潜入部隊の猟兵が2人、ナインス・ラインの陰に隠れるのが見えた。

「ルイスさん、こっち!」
「ナインス・ラインの付近に潜入部隊の猟兵2名を確認しました」
「わかった、すぐに向かう! 俺達の機体を盾として使ってもらおう!」

 Soldato d`argentoとナインス・ラインが並び立つ。その陰では潜入部隊の猟兵たちが策を練り、実行に移し始めていた。

「あっちも行動を起こすみたい」
「じゃあ広範囲の攻撃は避けるべきだな、潜入部隊まで巻き込む」
「同感……ひとまず彼我の距離を詰められないように、防御を!」

 ルイスが風の結界を、リーゼロッテが光の檻を構築し、クライストを遠ざける。と、その風を利用した隠密部隊の一人が、その風をさらに強化して動きを止め、さらに不意討ちのレーザー射撃と棒手裏剣、そして軽機関銃の弾丸がクライストを空中に固定する。

「今が好機だ! リリー先生!」
「パーフェクト! あっちに風使いがいて助かったよ!」

 藍の災い:圧壊、黄の災い:感電の力を同時に乗せたルイスの狙撃が放たれると同時に、リーゼロッテは両主腕のビーム兵装2挺と両脛の多連装拡散パルスキャノン「ドゥームズ・レイ」に天使核由来の補機アダマンタイトからエネルギーを注入、加えてマトリクス・メモリを『次元屈折の発生源』とすることで全ての射撃に追尾性能を付加した状態で4つの射撃兵装を斉射。ルイスの狙撃が確実にクライストの動きを封じたところで、無数の光が織りなす暴風雨がクライストの身体を何度も何度も貫いていく。

「クソッタレがァァァ!!」
「ふふっ、どうしたのさ。神サマの加護、出してみなよ?」

 風と光、重力と雷、銃弾と手裏剣が作り出した大嵐の中で絶叫するクライストを前に、リーゼロッテはニヤリと笑ってみせるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

フレスベルク・メリアグレース
見つけましたよ、クライスト・ヴォ―テックス……
誅罰を受けてもらいましょう
呟くと同時にグリモアを輝かせ、限定的な次元歪曲現象を起こします これで直線的にわたくしの元へ赴く事は出来なくなったでしょう
そうして、遠距離から次元の歪曲を利用して遠距離攻撃のガイオウガの力を宿した【エンジェリックSSA・ガイオウガ】の銃弾を次元を超えた魔弾と昇華させてクライストを攻撃し、時が満ちればUCを本格起動
轟きなさい、17の衛星砲。かの信仰を己の欲望を満たす為だけに利用する愚者に死の鉄槌を!
そう叫ぶと同時、『真横』から17の衛星砲掃射が次元歪曲力場によって放射される
衛星砲と聞けば上に注目する事を利用させてもらいました



●横殴りの衛星砲
「やるじゃねぇか、畜生が」

 光の奔流の中から立ち上がるクライストが、次に目をつけたのが神々しさを纏うサイキックキャバリアだった。

「ほう? どうやら異教の奴がいるみてェだな」
「見つけましたよ、クライスト・ヴォーテックス……誅罰を受けてもらいましょう」

 そのキャバリア──ノインツェーンの主、フレスベルクは高らかに宣言する。

「誅罰だ? 誅罰を受けるのはテメェだァ!!」

 ハンマーを構え直したクライストは、前方に跳躍しながら後方にハンマーを叩きつける。その勢いでさらに加速し、ノインツェーンの懐に飛び込もうとした……が、ノインツェーンの懐に辿り着くことが出来ない。進めども進めども、彼我の距離が縮まらないのだ。

「何が起きてる……!?」
「次元歪曲現象です。今、私と貴方の彼我の距離は次元を隔てています」

 クライストの接近は決して許さないとばかりに、次元を歪めることで彼我の距離を保つ。その上で放つのはエンジェリックSSA・ガイオウガの射撃攻撃だ。しかし、これをクライストは軽々と避けていく。

「はっ、そんな豆鉄砲が当たるかぁ!」

 果ては野球のバッターのごとく、銃弾をハンマーで打ち返す。

「ガイオウガの力を宿す銃弾を……!」

 フレスベルクは目を見開いてその光景を眺めた。相手は油断ならぬ強敵である、という認識はここに極まる。その中で、ちらり、と脇に目を走らせれば、潜伏ポイントを変える潜入部隊の猟兵たちの姿があった。この位置ならば大丈夫だろう、とフレスベルクは頷き、策を実行に移す。

「ですが……轟きなさい、17の衛星砲。かの信仰を己の欲望を満たす為だけに利用する愚者に死の鉄槌を!」
「衛星砲……上からの攻撃か!」

 衛星砲の宣言を受け、横っ飛びに距離を取るクライストだったが、その砲撃は『真横』から飛んできた。

「……なん、だと?」

 衛星砲が着弾し、爆炎に飲まれる中で辛うじてクライストは驚愕の言葉を残す。

「今は次元が歪んでいるんですよ? それに、潜入部隊もいるんです。真上から攻撃したら巻き込んでしまうではないですか。つまり……衛星砲は真上から飛んでくるとは限らない、というわけです」

 覚えましたか? と人差し指を立てて教え諭すように声をかけるフレスベルク。彼女は奇策を以て、クライストに宣言通り誅罰を与えたのである。

成功 🔵​🔵​🔴​

天城・千歳
【SPD】
絡み、アドリブ歓迎

引き続きサテライトドローン群を戦場周辺に展開し、戦場全体をカバーする観測、通信網を構築
【推力移動】で敵との距離を一定に保つ。
ドローン群及び愛鷹の各種観測機器を使用し【索敵】【情報収集】を行い、収集した情報を元に演算し【戦闘知識】【瞬間思考力】で最良の迎撃パターンを算出しUCを発動。
【誘導弾】の【一斉発射】による【弾幕】で【先制攻撃】を行い敵を特定のルートへ誘導、誘導された敵を自立砲台、対空砲塔群、近接防御システムの【砲撃】【レーザー射撃】による【弾幕】【制圧射撃】で対応。
本体はCICで操艦に専念、他の猟兵との連絡はリモート義体が対応する。
観測データは通信で味方と共有


水鏡・怜悧
詠唱:改変・省略可
人格:ロキ
『ケルベロス』を人型に変形させます。こちらの方が取り回しは良いですからね。
両腕の液体金属をバルカンのように変形させ、液体金属の弾を撃ち出します。大半は敢えて外しましょう。ハンマーで打ち返そうとしてもはじけて飛び散るだけ。目的は足止めと挑発……とみせかけ、弾をバラまくこと。私自身と彼を含む一定範囲を囲むよう着弾させます
潜入部隊の妨害で動きが止まったらチャンス。着弾した液体金属をワイヤー状に編み上げます
「人の姿でその力、とても興味が惹かれます。じっくり見せて下さいね?」
液体金属化し、『ケルベロス』と同化。同時にワイヤーから触手が伸び魔弾を一斉砲火します。


チェスカー・アーマライト
連携アドリブ歓迎
機体破損歓迎

けっ、玩具とは言ってくれるじゃねーか
ご自慢のハンマーと
あたしのビッグタイガー
どっちが硬えか試してみっか?

挑発しつつ
タンク(盾)役に徹する
味方の行動に合わせて援護射撃するぜ
スタンディングモードなら
コクピットやエンジンなんかは
地上から4m近い高さに位置する
ハンマーなんぞが致命傷に届くモンか
とは言え接近されすぎるのも面倒なんで
時々ジャンプして距離をとる
ブースターの噴射炎も
生身相手ならいい牽制になるだろ
トレンチャーは散弾と発煙弾をいつでも切り替えられるように準備しとく
やばくなったら
発煙弾の煙幕に紛れて離脱
中距離戦に移行するぜ
最悪の場合でも機体から降りる事は考えてない



●滅びの交響曲
「次の狙いはあのデカブツだ!」

 度重なるダメージをものともせず、クライストが次に狙いをつけたのは千歳が操る母艦、愛鷹である。

「結局の所こちらは距離を取り、対空砲火での迎撃を行う以外に方法がありません。観測・演算は全面的に引き受けます。直掩をお二人と、潜入部隊の方々にお任せしたいのですが」
「請け負いましょう。どうやらあちらも何やら大掛かりな策を用意している様子」
「おもしれぇ、乗ったぜ!」

 千歳、ロキ、チェスカーの3人は通信を交わすと、潜入部隊の猟兵5人のもとに向かう。可変機を操るロキとチェスカーはそれぞれ機体を人型のスタンディングモードとした上で、

「おいおい、戦艦もいいけどよォ! こっちの相手もしてくれや!」
「威勢のいいのがいるじゃねェか。俺と玩具遊びしようってか、お嬢ちゃんよ!」
「けっ、玩具とは言ってくれるじゃねーか! ご自慢のハンマーとあたしのビッグタイガー、どっちが硬えか試してみっか?」

 チェスカーが挑発で気を引く。クライストは一気に跳躍してビッグタイガーを狙うが、次の瞬間、潜入部隊が放った電撃ブレスをしたたかに食らう。そこへ襲いかかる愛鷹の対空砲火と、潜入部隊側の重火器による飽和攻撃。

「舐めるなぁ! そんな豆鉄砲が通じるかァ!!」

 ハンマーを振り回すことでその全てを弾き飛ばすクライスト。そこへ潜入部隊がさらなる誘導をかけるべく、挑発を繰り返している。どうやら、居館へとクライストを誘い込むようだ。

「潜入部隊の狙いは居館の崩落です」
「なるほど、では私はそちらに」

 千歳の報告を受け、ロキは居館の付近へとケルベロスを移動させる。千歳も愛鷹のミサイルを斉射した。

「ちっ、やりづれぇったらねぇぜ……!」

 誘導に乗ったクライストは、居館に誘い込まれる。どうやら潜入部隊はどこかのタイミングでクライストに毒を仕込んでいたらしく、いつの間にかその動きが鈍り始めていた。加えて利き腕を負傷し、その攻撃からも力が失われつつある。しかし、それでもまだ銃弾を弾き飛ばすだけの力は残っている。

「タフですね……ですが!」

 潜入部隊の飽和攻撃に混じって、ロキはケルベロスに流体金属製の弾丸を撃ち込んでいく。その狙いは唯一つ、まさに流体金属をクライストの周囲に撒き散らすことだった。

「おもしれぇこと考えてんじゃんよ。良いぜ、木を隠すなら森の中、ってなァ!」
「ありがとうございます。キャバリアサイズの弾丸もあればこちらの狙いを察知させることは出来なくなるでしょう」

 チェスカーも搭載火器の一斉射撃をかけつつ、さらに煙幕も投入。弾丸が巻き起こす土煙も相まって、クライストは周囲の状況の正確な把握ができなくなってしまった。

 そして、潜入部隊は一気に大技を仕掛ける。身動きを完全に封じた上で、クライストの居館を崩落させ、その雪崩にクライストを巻き込んてしまったのだ。

「今です!」
「ぶちかませェ、ロキ!!」
「承知しました!」

 ロキは流体金属を操作する。瓦礫の中に飲み込まれたクライストを中心に、流体金属が次々と瓦礫を突き破ってワイヤー状となり、檻の形をとってクライストを取り囲む。

「どこまでも搦め手ってわけかよ──!」
「人の姿でその力、とても興味が惹かれます。じっくり見せて下さいね?」

 ニコリ、と穏やかな笑みを浮かべるロキ。

「耐久試験だ! どこまで耐えれるか確かめさせて貰うぜ!」

 対照的に獰猛な笑みを浮かべるチェスカー。

「では、皆さん、よろしいでしょうか。一斉攻撃、開始」

 そして千歳は穏やかな声色で、チェスカーとロキの2人を促せば。

 檻から飛ぶ液体金属の触手が次々と伸びて魔弾を射出、さらには散弾に装填しなおしたビッグタイガーが搭載した射撃兵装の残りの弾を惜しみなくクライストに向けて放ち、さらには愛鷹の自立砲台、対空砲塔群、近接防御システムが常人ならばオーバーキル間違いなしと言えるほどの火力をクライストただ一人へと集中させる。

 吹き荒れる弾丸の嵐、それは死の笛と呼ぶことすら生ぬるい、言うなれば滅びの交響曲を、クライストただ一人のために奏でるのであった──。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

メンカル・プルモーサ
(試作型術式騎兵【ツィルニトラ】に搭乗)
…残るはクライストのみ…さーて……潜入部隊のためにも派手に行きますか……
……現影投射術式【ファンタズマゴリア】により…仲間や自分の機体の幻を多数作成…
…懐に入られる前に攪乱を行うよ…テキーラの炎は障壁術式で防ぐとしよう…
…そして幻共々機動戦を行うことで位置をシャッフルして本物を判別し辛くした上で…
…周囲に遅発連動術式【クロノス】の印を設置…その中央にクライストを誘い込んで…
…【夜空染め咲く星の華】で障壁内に閉じ込めて光柱の一撃を見舞うとしようか…


イリア・ナイン
【POW】

機動兵器相手に生身で挑むなんて、無謀の極み…ですが、あの様子だと、勝算はあるのかもしれませんね

戦術的には、射撃戦を仕掛けるのが有効
…なのは、理解していますが
生憎、それが叶わない以上…彼我のサイズ差を考慮した上で、彼の攻撃すらも当たらない速度を発揮するしかない
そして、私の機体には、その為の機能がある…!
Himinglæva─このコードを使用した以上、後には引けません
私自身にも、相当の負荷が掛かりますが…やって、みせます!

装甲を排除したお陰で機動性が激増し、攻撃回数も5倍に達しています
敵の攻撃は残像で回避し、推力移動や斬り込みを活かして怒涛の攻撃を叩き込んであげます…っ!

※アドリブ歓迎



●Dust to Dust
 暴風雨がごとき弾丸の嵐を浴びせられたクライストは、それでもまだ立っていた。

「いや……ホントに人間なのかねアレは……」

 ツィルニトラに乗り換えたメンカルは呆然とその様を眺める。彼を始め、潜入部隊からの報告にあったオブリビオン教団の信徒が着用していた白い服の加護が働いていることが原因だとも考えたが、そもそも白い服の加護は射撃に対しての耐性が確認できていない。

「もしかすると、彼の自信の源は持ち前の頑健さなのでは……であれば、機動兵器相手に生身で挑むなんて、無謀の極みを実行に移せたのも、頑健さを考えての勝算があったことなのかもしれません」

 イリアの推測に、メンカルは頷く。

「間違いないね……白い服の加護、それ自体がクライスト由来のものだろうね……その出処である以上、頑丈さは保証付き、か……」

 ともかく、とメンカルはディスプレイ上に映るクライストを見据えた。各種分析のために展開していた術式も、予想外の防御手段がない限り、自分たちの保有する攻撃手段でクライストを撃破可能という結果を見せている。

「……残るはクライストのみ……さーて……潜入部隊のためにも派手に行きますか……」

 ちらり、とディスプレイの端にメンカルが目を移せば、そこには潜入部隊の猟兵の一人の姿があった。まだ策を残している一人の猟兵、その策の成就のため、今は動くときだ。

「ならば……セーフティ全解除、システムオールグリーン。“天に輝く者”の力を…今、ここに! コード解放──"Himinglæva"!」

 イリアが決意とともにコンソールにコマンドを入力した。ヒミングレーヴァには射撃兵装がない。先刻のように機体を降り、自らの射撃兵装で戦うのも、クライスト相手では悪手。ならば、彼我のサイズ差を考慮した上で、彼の攻撃すらも当たらない速度を発揮するしかない。

 そして、彼女が入力したコマンドによって、ヒミングレーヴァは劇的な変化を遂げる。バイタルパートやコックピット周辺などといった最低限の防御箇所以外の装甲を全て排除し、ジェネレータのエネルギーは機体制御に必要な最低限ギリギリを残してそのほとんどを推進力に回す。超高速機動形態……イリア本人への負担を度外視した捨て身の形態である。

「自分から装甲を捨てやがるとはなァ!!」

 クライストがハンマーを構えて猛然と飛び込む。大地を砕かんばかりの力で地面にハンマーを叩きつければ、崩落した瓦礫がその反動で空中に浮かび上がる。その瓦礫に飛び乗り、さらに跳躍することで複雑な軌道を描きながら、ヒミングレーヴァに迫る。加えて、マシンガンの斉射。ハンマーを片手にマシンガンを盲滅法に撃ち込みながら迫るクライストは、まさに鬼神の如き勢いであった。

「見切りました……ッくぅっ!」

 だが、ヒミングレーヴァはこれを回避。残像を残しながら、スラスターを吹かせば、その過剰とも言える機動力がクライストの魔手からやすやすと逃れてみせる。もちろん、それだけの急加速を行えば、乗り手のイリアにも相応のGがかかるため、長時間の戦闘は厳しい諸刃の剣でもあるのだが。

「じゃあ、さらに撹乱してみせよう……ファンタスマゴリア発動、今のクライストにとって本物を見切ることは難しいはず……」

 メンカルはさらなる一手を打った。現影投射術式「ファンタズマゴリア」が、ツィルニトラやヒミングレーヴァ、そして隠密部隊の猟兵の幻影を次々と生み出していく。メンカルの読みどおり、すでに満身創痍のクライストは幻影を見切るほどの余裕を持っていない。もっとも、多数の幻影、特にヒミングレーヴァの幻影は本体同様に凄まじい勢いで動き回るので、最早まともに捉えようとするほうが無謀であるのだが。

「幻影なんぞ、焼き払ってやりゃあいいんだよ……!」

 テキーラの炎で幻影をまとめて消し去ろうとするクライストだったが、それもメンカルは対策済みである。ツィルニトラは本体も幻影も揃って魔法障壁を張ることで炎を防ぎ、容易な延焼を許さない。

 ふと、イリアは自分の体の負担がなくなるのを感じた。潜入部隊の猟兵が、念動力の力場を戦場全域に展開した上で、イリアの身体を保護するように力場を運用したのである。さらに、クライストの動きも鈍る。

「これならっ……!」

 イリアは、ついに自分が十全の状態で機動力を行使できる状態となったことを悟り、一気にクライストの目の前へ肉薄する。

「……チェックメイト」

 動き回る無数の幻影に翻弄されるクライストに指を向けて、メンカルは無表情に告げる。その言葉は果たして現実のものとなった。

 隠密部隊の猟兵の手で、瓦礫が形成した髑髏の丘の上で磔刑に処されるクライスト。そこへイリアが怒涛の攻撃を叩き込んでいく。すでにまともな反撃すら難しいクライストを徹底的に葬るべく、着実にダメージを重ね、そして。

「メンカルさん、今です!」
「灰は灰に、塵は塵に……天の耀きよ、咲け、放て。汝は光芒、汝は落輝。魔女が望むは闇夜を穿つ星月の矢……!」

 イリアが離れると同時に、空に展開される巨大魔法陣。クライストの周囲を魔法障壁で囲み、その中に封じ込められた光の雨が降り注ぐ。メンカルの光柱の一撃が、ついにクライストの体躯を細胞の一片も残さず消失させたのである。

 かくして、骸の海より蘇り、死を振りまく聖人はここに斃れた。間もなく戦乱がこのアポカリプスヘルの大地を包み込み、ヴォーテックス一族への本格的な攻勢がここに始まるだろう。この戦いを以て、ヴォーテックス一族への挑戦状とする猟兵たち。

 決戦の幕は、間もなく上がろうとしている。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年08月29日


挿絵イラスト