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アサルト、ミノタウロス・ファミリー

#アックス&ウィザーズ

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#アックス&ウィザーズ


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 甲高い鳴き声と、もしゃもしゃという咀嚼音が廃村に響く。屋根や壁を吹き飛ばされた家々の隙間を駆けまわる子竜。じゃれあったり、追いかけっこをする彼らを擁する村の最奥、一際大きな建造物の中で、ミノタウロスが巨大な椅子にふんぞり返ってベジタブルをむさぼっていた。丸太めいて太い牛の足元にも、はしゃぐ子竜。ミノタウロスは、両脇に積まれた袋から食糧を取り出し、口に押し込む。
 野菜に手を伸ばす子竜の首根っこをつかまえて足元に投げ、ミノタウロスは大きなゲップで喉を鳴らした。


「ってわけでね。ちょっと不味そうな感じがしてまして……」
 画面を顔に戻したシーカー・ワンダーは、言葉を選びながら口を開いた。
 とある村が、ミノタウロス率いる子竜の群れによって占拠されてしまったらしい。
 ミノタウロスは野菜を食らって力をつけるオブリビオンで、恐らく食糧を求めて村を滅ぼし、アジトとして占有したのだと思われる。
 ミノタウロスは農業の技術を持たない戦闘種族。このまま放置すれば、彼らはイナゴめいて他の村を襲っては占拠し農産物の略奪を繰り返すだろう。
 急いで村へ突入し、子竜の群れとミノタウロスを撃破してほしいのだ。
 作戦の手順は、まず村中に点在する子竜の群れを撃破。後にミノタウロスを撃破するという形となる。子竜の群れは基本的に子供で、自分達が悪いことをしているという自覚も無ければ、猟兵達との戦いも遊び程度にしか思っていない。……が、ものには常に限度がある。どれか一匹が手痛い一撃を受けるなどして、子竜が本格的に猟兵達を敵視すればどうなるかはわからない。
 ミノタウロスの方は、最も大きな民家で野菜をむさぼっているが、騒ぎを聞きつければ外に出てくる。純粋なパワーファイターで、野菜を食べての回復や身体強化を行える。搦め手らしい搦め手は無いので、好きなように戦うと良いだろう。
 なお、村に人の姿は無い。死体がひとつも、どこにも無いので、逃げたのかもしれないが……余人知るところではない。


鹿崎シーカー
(ユーベルコードの高まりを感じる……!)
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第1章 集団戦 『戯れる仔竜』

POW   :    じゃれつく
【爪 】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
SPD   :    未熟なブレス
自身に【環境に適応した「属性」 】をまとい、高速移動と【その属性を纏わせた速いブレス】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    可能性の竜
「属性」と「自然現象」を合成した現象を発動する。氷の津波、炎の竜巻など。制御が難しく暴走しやすい。
👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

フェリス・シー
フェリスちゃんが先行して合図するのなの。でみんなで一斉攻撃なの

小さな体を生かして隠密しながら先行して至近距離で轟音のクラリオンならして攻撃なの
大きな音と衝撃波で攻撃して尚且つ仲間を鼓舞するのなの
クラリオンで奇襲した後はインシニレイトで1体づつこんがり焼いていくのなの
以前紅蓮術師の人が言ってたのなの「障害は全部燃やせばいい」って、取りあえず怪物たし倒したらOKなの


逢坂・宵
小さなものどもであっても、
人間の領域を侵すのならば、それは害獣として認定されるというのに
彼らは領域を守るという意識がなく、そもそも領域とはなんたるかがわからないのでしょう
それではいけない
ここにいた人々のためにも―――頑張らねばなりませんね

『属性攻撃』『2回攻撃』『高速詠唱』『全力魔法』を用いて
『天航アストロゲーション』で攻撃します
猟兵の仲間とも連携や協力をおこなっていきましょう


ヴェスター・アーベント
目的/仔竜の殲滅
「オブリビオン滅すべし…慈悲はない」

戦術/UC【聖魔二刀流】で攻撃
対多数戦に対応する為、重視は攻撃回数。
『怪力』を以って振るう攻防一体の剣技。
聖剣の『武器受け』で攻撃をいなしながら、『鎧砕き』の暗黒を纏う魔剣で斬りつけて『吸血』し『生命力を奪い』受けた傷を癒しながら敵を倒すまで戦う継戦能力に長けた戦術。
「何匹来ようと同じだ…全て殺す」
いくら受け流しに優れるといっても飽和攻撃は厳しい、囲まれ過ぎないようには注意。
重視は攻撃回数だが、途中で攻撃力に切り替えて素早く数を減らす事も視野に入れておく。
「暗黒に染まれ、貴様らに未来はない」

※アドリブ歓迎


劉・涼鈴
子供ドラゴン退治に、ミノタウロス退治だね!
牛の頭とか親近感あるかもー?
アックス&ウィザーズにもキマイラがいるのかなー?
パワー自慢みたいだし、戦うのが楽しみ!

バー!って走ってたら、服が紅いしヒラヒラしてるし、興味を惹いて【挑発】にならないかな!
魚釣りの、るあーってヤツ? みたいに!
釣られて寄って来たら【怪力】でぶん殴ってやっつけるよ!
どりゃー!
子供でもドラゴンだからタフかもだけど、【鎧砕き】で頑丈なウロコもバッキバキだ!
怒って爪で襲ってきたらこっちも【灰燼拳】で応戦だ!
そっちの爪が届く距離ならこっちの拳も届くんだよー!


リュドミラ・カンディンスカヤ
ふふんっ、ミノタウロスだと?
あの廃村が迷宮とすれば、
さしずめあの小竜共は門番という事かっ!
鎧装騎兵リュドミラ、参るっ!!
※アドリブ歓迎

POWで戦うぞっ!
味方と足並みを揃えて行動する!
目立つところに陣取り、
無敵城砦を発動して敵の攻撃を惹きつけるのだっ!
武器受けも利用しつつ、
敵の攻撃が止むまで、腕組みしてふんぞり返るぞ!(ふんす!

ふふん、強かろうっ!固かろう!
なぜなら、私は騎士だからなっ!!



 村の中心部付近、屋根の吹き飛んだ民家のそばで、二匹の子竜がじゃれあっていた。地面を転がる一方に、もう一方が覆い被さる。首を擦りつけ合ったり、尻尾や背中に甘噛みを繰り返す二匹のうち、片方の子竜がふと路地の方に目を向けた。
「キュッ?」
「キュー?」
 路地に向いた相方を、もう片方が不思議そうな面持ちで見る。路地を向いた子竜は突如駆け出し、狭く曲がりくねった一本道を抜けていく。塀や、崩れかけた壁に飛び乗っては登り、高い石壁に爪を立てて這い上がった先には、広場を一望できる鐘楼の上。人のいない村を我が物顔で遊び回る仲間達を見下ろし、子竜はきょろきょろと周囲を見回す。そうこうしているうちにもう一匹が遅れて現れ、てしてしと相方の背中を叩いた。
「キュッ、キュッ」
「キュー……?」
 先に来た子竜が難しそうに首を傾げる、その背後! トランペットを構えたフェリス・シー(ちっちゃなプレインズウォーカー・f00058)は大きく息を吸い、トランペットに吹き込んだ! VOOOOOOOOOOOOOONG!
『キューッ!?』
 暴風じみた爆音が子竜二匹を吹き飛ばし、広場のど真ん中に叩きつける! 驚いてかたまる子竜達の頭上、晴天が夜空に塗り変えられた。煌めく星空の下、宙に浮いた逢坂・宵(天廻アストロラーベ・f02925)が星の意匠を凝らした魔杖を掲げる。
「彗星からの使者は空より墜つる時、時には地平に災いをもたらす。それでもその美しさは、人々を魅了するのです。星降る夜を、あなたに」
 夜空の星々が輝きを増し、無数の流星群となって村に降り注いだ。子竜達もろとも村を包む連続爆撃! 星光じみた爆炎に飲み込まれた広場。そこへ真紅の光で出来た城塞が垂直に落下した。城塞の中央、腕組み仁王立ち姿勢のリュドミラ・カンディンスカヤ(赤い騎士・f02217)は、城壁に阻まれた星の焔を見渡して得意げな笑みを浮かべる。
「到着だ! 奇襲大成功だなっ!」
 リュドミラと背中合わせに立った劉・涼鈴(豪拳猛蹴・f08865)が右肩を回して強気に笑う。
「それじゃ、今度はこっちの番だね。遊んであげますか!」
 ヴェスター・アーベント(漆黒の騎士・f09560)は背中に吊った白黒二色の大剣を抜き、それぞれに光と闇をまとわせた。
「オブリビオン滅すべし……慈悲はない」
 涼鈴とヴェスターの姿が掻き消え、瞬時に城塞の真上に跳躍! 宵が杖を横薙ぎに振るって村を焼く炎を消すのと同時、二人は城壁を挟む位置に着地した。周囲には村中から集まり好奇心と興味に目を輝かせる子竜達! ヴェスターは殺気立った黒瞳で彼らを睨んだ。
「何匹来ようと同じだ……全て殺す。来い」
『キューン!』
 口々に鳴き声を上げた子竜達がヴェスターに飛びかかる! 弾丸めいた速度の突進を白い聖剣の腹で受けて跳ね返し、闇まとう魔剣を横一文字に斬り払う。剣の風圧で後ろに転がされる子竜達! 一方の涼鈴は村の中を全力で走る。釣られて追いかける子竜の一匹が体を石膏じみた白いオーラで包み込み、高速でチャイナドレスの布に飛びつきに行く! 涼鈴は振り向きざまにサイドキック!
「どりゃあッ!」
 ブーツの靴裏が子竜の顔面に突き刺さり、そのまま蹴りとばした! くるくる回りながら吹っ飛んでいく仲間を余所に、子竜の群れが一斉に涼鈴へ突撃。素早く多方向から寄ってくる子竜達を、涼鈴は次々と殴り飛ばして打ち払う。だが無事な子竜達は石膏じみた白いオーラをまといだし、急激に加速! 目にもとまらぬ速さで縦横無尽に飛び回るドラゴンの爪が涼鈴の腕や服を引き裂き、ズタズタにしていく!
「痛っ……こんのっ!」
 涼鈴はステップを踏んでの一回転回し蹴り! 複数匹を一度に蹴り飛ばす彼女の上空、集まった子竜達が一斉に息を吸いこむ。見上げる涼鈴に白いブレスの同時放射が襲いかかった。そこへリュドミラが割り込みをかける!
「待ったぁぁぁぁぁぁっ!」
 滑り込んで腕組み仁王立ちしたリュドミラの足元から赤い光の城壁が現れ、ブレスをまとめてガードした。城壁はリュドミラを追いかけてきた子竜達の爪やタックルも合わせて防御。リュドミラは腕組みしたまま胸を張る。
「ふふん! 強かろう、固かろう! なぜなら、私は騎士だからなっ! いいぞーっ!」
 リュドミラの声を虚空で聞いた宵が魔杖を振り上げ、鐘楼のフェリスが城壁に集る一匹に指した人差し指で円を描く。
「天臨、二度巡る」
「ん――――――…………今、なの」
 夜空に瞬く星がブレスを吐き出す子竜の群れへ集中砲火! 同時にフェリスに指さされた一匹が炎上して火だるまになった。虚空で爆発する星の炎。その明かりに背中を照らされながら、ヴェスターは黒剣を高速で振り回す! 余波で粉砕される民家や石畳。だが高速で宙を飛びまわる子竜達には当たらぬ! 舌打ちしたヴェスターは低姿勢で包囲網の薄い箇所へダッシュ。その背中に子竜が三匹飛びつき、鉤爪を立てた! 穿たれ貫かれる黒い鎧!
「くっ……」
 ヴェスターは振り返り、さらに突撃して来る子竜達を聖剣の連続突きで迎え撃つ。空中で体勢を崩した一匹に黒剣の一撃! 両断された子竜の切断面から零れる血液を睨み、その場で吸息。飛び散った血飛沫をまとめて吸い込んだヴェスターは跳んだ。剣を両手に錐揉み回転! 取りついた三匹が鎧から剥がれるのを余所に、ヴェスターの剣が連続で数匹を斬り捨てる。着地した彼に飛びつく子竜が聖剣の腹にぶつかった。
「ふっ」
 短く息を吐いたヴェスターは聖剣を払い、弾いた子竜を黒剣で一閃! そのまま大きく息を吸いこむと、斬殺された子竜の遺骸から大量の血が筋を引いてヴェスターの口に流れていく。装甲うなじ部分の傷が縮小し、消滅。ミイラ化した子竜の遺骸に、別の個体がすり寄った。
「キュ……」
 悲しげな声を上げて死体に頬ずりした子竜は憤怒の面持ちでヴェスターを振り返る。小さな体を中心に暴風が渦巻き始め、大竜巻が天を突く! 他の子竜達が風にあおられて転がっていく中で、ヴェスターは竜巻に冷徹な視線を投げた。
「悲しいか。だが自業自得だ」
 直後、竜巻が膨れ上がって爆散! 中から現れた竜巻の竜が咆哮を上げ、暴風を周囲にまき散らす! そして暴風竜は一瞬でヴェスターに肉迫し、嵐の爪を振り上げた。闇まとう大剣を下段に引き絞るヴェスター!
「暗黒に染まれ、貴様らに未来はない」
「ARRRRRRRRRGGGGHHHHHHH!」
 振り下ろされた爪と黒い大剣が交錯。暴風竜の背後にヴェスターが足を着けると同時に、ドラゴンの胸を黒い筋が斜めに裂いた! ドラゴンは胸元から噴煙めいて闇を放ちながら、後方のヴェスターに爪を振りかぶる。膝をついた彼の背中は鎧を越えて肉まで抉られ、大量の血をしたたらせていた。急襲する爪撃の前に、リュドミラが立ちふさがって片手直剣を振るう!
「どりゃあああああああッ!」
 刃が竜巻の爪と激突し、押しとどめる! 逆の爪を振り上げた竜巻竜の巨体が紅蓮の炎に巻かれて燃え上がった。絶叫するドラゴンの爪を押しのけるリュドミラ。爆炎に包まれた竜を指さし続けるフェリスの脳裏に、声が過ぎる。
(障害は、全部まとめて、燃やせばいい)
「了解なの」
 フェリスが人差し指を強張らせると竜巻竜を巻く炎が火の手を強める! 荒れ狂い、頭を掻き毟って苦しむ竜巻竜に迫った涼鈴が、顔面めがけて右腕を引き絞った。
「せいやぁぁぁッ!」
 渾身の右ストレートが竜巻竜の横面を殴打! さらに黒く裂けた胸に左ストレート! 拳を叩き込まれた裂け目が大口を開け、黒い風じみた闇を吐き出す。悲鳴を上げる暴風龍を夜空から見下ろした宵の瞳が、村の廃屋や物影から顔を出す子竜達をロックオン! 直後、尻尾のスイングで吹き飛ばされた涼鈴を、ヴェスターを抱えて下がったリュドミラがキャッチ。腕組み仁王立ちして赤光の城塞を呼び出したリュドミラは、空中の宵に叫んだ!
「いいぞー! 思いっきりやってくれっ!」
 宵は頷き、
「たとえ小さきものであろうとも、領域侵犯は許されざること。星よ、裁きを」
 竜巻竜に向かって杖が振るわれ、彗星めいて青白く燃える大型隕石が空を斜めに切り裂き落下! 隕石は暴風竜を押し倒して潰し、着弾地点から蒼炎を膨れ上がらせた! 青い炎が物影ごと子竜達を焼き払い、リュドミラの城塞に衝突。思わず目をつぶりつつも炎を耐えきったリュドミラの視界に、鐘楼の骨組みを残して更地と化した村の広場が飛び込んだ。同時に、村の空に猛牛の咆哮が響き渡る。広場の中央、生み出されたクレーターに、ミノタウロスがダイブした。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『ミノタウロス』

POW   :    マキ割りクラッシャー
単純で重い【大斧 】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD   :    暴れ牛の咆哮
【強烈な咆哮 】が命中した対象に対し、高威力高命中の【突進】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
WIZ   :    ベジタリアン・テンポラリーヒール
戦闘中に食べた【野菜 】の量と質に応じて【身体に出来た傷が塞がり、気分が高揚し】、戦闘力が増加する。戦闘終了後解除される。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はクロ・ネコノです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ヴェスター・アーベント
目的/ミノタウロスの鏖殺
「貴様の暴力と俺の暗黒…どちらがより強力な破壊の力か…試してみるか?」

戦術/UC【終焉ヲ齎ス黒】で攻撃
「俺はお前の斧を受けられるぞ、お前の暴力は所詮単なる力にすぎん」
基本戦術は『怪力』を以って振るう攻防一体の剣技。
聖剣の『武器受け』で攻撃をいなしながら、容易く『鎧砕き』を為す【終焉ヲ齎ス黒】で敵を無く粉砕、傷を受けたら魔剣で斬りつけて『吸血』し『生命力を奪い』受けた傷を癒しながら敵を完全に滅するまで地形を壊しながら戦う継戦能力と破壊力に長ける戦術。
「消えてなくなれ、オブリオン」

※アドリブ歓迎


劉・涼鈴
おー! 見た見た? 今の! ドーン!って!
スーパーヒーロー着地ってヤツだよね!
ふふー、ヒーローごっこなら負けないぞー!

服はボロっちくなっちゃったけど、まだまだ元気!
ガンガン最前線に突っ込むよ(【ダッシュ】)!
いっくぞー!!

向こうも長柄のでっかい武器を使うなら、私も【覇王方天戟】を使っちゃうよ!
力比べだ!
大斧を叩きつけてくるのにタイミングを合わせて(【野生の勘】【勇気】【武器受け】)、
こっちも全力の戟をブチかます(【怪力】【捨て身の一撃】)!
【グラウンドクラッシャー】だ!
ぶっ潰れろー!


リュドミラ・カンディンスカヤ
無辜の民から育てた野菜を奪い、
それで養った偽りの体躯……
正道を征く騎士の肉体には、決して敵わぬと知れっ!!
鎧装騎兵リュドミラ、参るっ!!

POW
引き続き我が無敵城塞で味方を守る!!
ふははははは!!残念だったな!!
このまま全て受け切ってくれる!!
城壁の外で吠えるなり野菜を食い散らかすなり好きにしているがいいっ!
ましてや破れかぶれの一撃なぞ……
馬鹿な!足元を揺らして来ただと!?
ふざけるな!!要は気合だ!!
破城鎚ならともかく城壁に斧をぶち当てれば
刃が欠けるのが道理!!
武器受けの修練に自慢の怪力も今こそ活きるはず!!
負ける要素など!!微塵も!!あるはずがないのだぁーっ!!!!


逢坂・宵
さて、真打ちがやってきましたか
なかなかに強大な敵で、一筋縄ではいかなさそうですね
けれど、僕たちもただで退くわけではありませんよ
どちらが強いか、比べましょうか

「暴れ牛の咆哮」が厄介ですねえ
できるだけ射程圏外からちまちまと行きたいところですが
仲間との協調を行いつつ、全体的にこちら側の戦闘がやりやすいように
動いていきましょうか

『属性攻撃』『2回攻撃』『高速詠唱』『全力魔法』を用いて
『天撃アストロフィジックス』で攻撃します
猟兵の仲間とも連携や協力をおこなっていきましょう


フェリス・シー
「よーしフェリスちゃんも作物いっぱい食べるので攻撃なの」

約束の刻を使用して相変異起こしたバッタの大軍を召喚なの。

「みんなミノタウロスでも野菜でも噛むなり、バッターキックなり全力で攻撃なの」

フェリスちゃんの方にミノタウロスが向かって来たらアシッドスピワーのトロウルの胃液をお見舞いして交戦するのなの。



「BMOOOOOORGHッ!」
 ミノタウロスの雄叫びが土埃を吹き飛ばす。やや離れた位置で怪物を指差し、劉・涼鈴(豪拳猛蹴・f08865)は興奮した表情で仲間達に振り返った。
「おー! 見た見た? 今の! ドーンって! スーパーヒーロー着地ってヤツだよね!」
「ヒーロー……?」
 リュドミラ・カンディンスカヤ(赤い騎士・f02217)が渋い顔で首を傾げた。黒い大剣を肩に担いだヴェスター・アーベント(漆黒の騎士・f09560)は冷徹な瞳をミノタウロスに向ける。
「あれが英雄などと、片腹痛い。あんなもの、暴力を振りかざすだけの化け物に過ぎん」
「……とはいえ、強大なことには違いなさそうです」
 逢坂・宵(天廻アストロラーベ・f02925)が回転させた魔杖を構え、星の輝きを宿す。同時にフェリス・シー(ちっちゃなプレインズウォーカー・f00058)は指揮者じみて両手を掲げた。
「フェリスちゃんは援護なの。みんな、頑張るなの」
 その時、ミノタウロスが闘牛めいて後ろ脚で地を引っかく。難しい表情を拭い去ったリュドミラはロングソードを抜き放った!
「無辜の民から育てた野菜を奪い、それで養った偽りの体躯……正道を征く騎士の肉体には、決して敵わぬと知れっ! 鎧装騎兵リュドミラ、参るっ!」
 再度ミノタウロスが咆哮し、涼鈴、ヴェスター、リュドミラがロケットスタート! 後方で宵は魔杖を天に振り上げた!
「太陽は地を照らし、月は宙に輝き、星は天を廻る。そして時には、彼らは我々に牙を剥くのです。さあ、宵の口とまいりましょう」
 青空を塗り潰した夜空がいくつもの星を瞬かせ、光の矢を流星群めいて放つ! 飛び出したミノタウロスは高速回転させた斧を盾代わりに掲げて矢を弾く。そして回転を止めて振り上げられた斧の真下、黒白の二刀流を構えたヴェスターが大きく踏み込んだ!
「貴様の暴力と俺の暗黒、どちらがより強力な破壊の力か……試してみるか?」
「MOOOOOOOORGH!」
 上段から降ってくる一撃をヴェスターは白い聖剣の腹で防御! 彼の足元から広範囲に亀裂が走り、大地陥没! 剣一本で重撃をしのいだヴェスターは聖剣で斧を弾き黒い魔剣を斬り上げる。バク宙回避しミノタウロスは斧を横薙ぎにフルスイング! 無骨な刃が地面に突き刺さった聖剣を撃ち抜き、ヴェスターを後ろに下がらせた。ヴェスターは僅かに面を上げる!
「俺はお前の斧を受けられるぞ。お前の暴力は所詮、単なる力にすぎん」
 直後、ヴェスターの頭上を飛び越えた涼鈴が大型覇王方天戟を頭上に持ち上げコマめいて回る。
「ふふー、ヒーローごっこなら負けないぞー! でりゃああああああああッ!」
 上空からの回転斬撃をミノタウロスは横向けた斧の柄で受け止めた。涼鈴が跳ね返されたところへ入れ替わったヴェスターが魔剣の一撃! これも防御したミノタウロスはヴェスターの腹を蹴り上げて宙の浮かせた。そのまま斧を横薙ぎにフルスイング! 鎧の腹に刃が直撃!
「ぐッ……!」
「ORRRRRRRRRGH!」
 振り切られた斧がヴェスターを吹き飛ばす! 後方で両手を突き出し、ヴェスターを受け止めたリュドミラに襲いかかるミノタウロスのジャンプ斬り。リュドミラは全身に紅いオーラを見にまとい、ヴェスターを下ろして両腕を腰だめに引き絞った!
「はァッ!」
 出現した紅蓮の光壁がミノタウロスの戦斧をガード! バチバチと赤雷を散らす城壁に連打を叩きつけるミノタウロスに、リュドミラは声高に笑い声を上げる。
「ふははははは! 残念だったな! このまま全て受け切ってくれるッ! 城壁の外で吠えるなり野菜を食い散らかすなり好きにしているがいいっ!」
 再度の斧振り下ろしを弾かれ、ミノタウロスが後ろの地面に着地する。腰に吊るした野菜のひとつに手を伸ばす怪物の周囲に砂色の竜巻! それは嵐めいたバッタの大群。フェリスは真っ直ぐ前に伸ばした両手を合わせた。
「よーし、フェリスちゃんも作物いっぱい食べるので攻撃なの。みんなミノタウロスでも野菜でも噛むなり、バッターキックなり全力で攻撃なの!」
 バッタ達が一斉にミノタウロスに殺到! 蟲に集られたミノタウロスは暴風じみた咆哮でこれらをまとめて吹き飛ばす! ズタズタに食い荒らされた野菜を払い落した牛の後頭部に方天戟を振りかぶる涼鈴!
「もういっぱぁぁぁぁつッ!」
 空中からの重い刺突をミノタウロスは振り向きざまの斬撃で迎え撃った! 上体のひねりを以って方天戟を打ち返し、空中で隙を晒した涼鈴の腹に滞空パンチを叩き込む!
「ぐえッ!」
 殴り飛ばされ弾丸めいて飛ぶ涼鈴。その時、ミノタウロスの頭上で夜空が煌めき、宵が魔杖を地面スレスレにまで振り下ろした。雨の如く降り注ぐ流星矢がミノタウロスの巨体に無数の裂傷を刻む! ミノタウロスは空へ咆哮して矢を消し飛ばし、リュドミラの方に向き直る。睨まられたリュドミラは直立不動姿勢でドヤ顔を決めた。
「後ろの奴らを倒したければ、私を倒してから行くんだな! この城壁を破れるものならば! はーははははははははははッ!」
「BMOOOOOORGH! OOOORRRRRRRRGHッ!」
 吠え猛るミノタウロスが戦斧で大地を叩き割った! 亀裂は一直線に城壁へ伸びてリュドミラの足元を貫通。地割れに足を取られてリュドミラがよろめき、赤光の城壁が色を薄める。突撃するミノタウロスにリュドミラは苦々しく顔を歪めて踏んじばる!
「ふ、ふざけるな! 要は気合だ! 破城鎚ならともかく斧なんて……!」
「GooOOOORRRRRRRRRRGHッ!」
 ミノタウロスが大上段からの一撃で城壁を爆砕! 硝子じみた城壁の欠片を突破したヴェスターが突き出す魔剣を、ミノタウロスは斧の柄を横から当てて逸らし膝蹴り! 浮き上がりながらも、脳天めがけるアームハンマーを聖剣で防御したヴェスターはミノタウロスの鳩尾にサイドキックを打ち込み、眉間に魔剣を振り下ろす! 腕を掲げてガードしたミノタウロス後方の地面が真っ二つに割れた。ミノタウロスはドクンドクンと赤黒く脈動する魔剣を押し返す。漏れ出る血を魔剣に吸わせながらヴェスターは真横に回転!
「はッ」
 首狩り斬撃をミノタウロスは屈んで回避し斧の斬り上げ! 防御に突き下ろされた聖剣ごとヴェスターを空に打ち上げる。夜空に舞ったヴェスターが正中線に魔剣を構え、黒い炎を刀身に灯した。黒炎が火柱と化して天を突く!
「全てを滅ぼす暗黒の炎……食らえ、ダークエンドッ!」
 空から降り来る炎の剣! 真横にした斧でこれを受けたミノタウロスの体が沈み、蜘蛛の巣状の亀裂が村全体を覆い尽くす! 亀裂の中央から漆黒の溶岩が生まれ、広範囲に大爆轟が広がった。激震する地面にたたらを踏むフェリスを宵が支える。彼が目を向けた先、暗黒の火口から跳躍したミノタウロスが大きく吸息。ギラリと眼を輝かせ、爆風じみた咆哮をリュドミラに浴びせかけた! ロングソードを立てて踏ん張るリュドミラ!
「んぐううううううううううッ! ふざけるな……」
 直後、隕石めいてミノタウロスがリュドミラに向かってダイブアタック! 剣に赤いオーラをまとわせたリュドミラは、踏み込み斬撃で真っ向勝負!
「負ける! 要素! などッ! 微塵も……あるはずがないのだぁあああああああああああっ!」
 全力の剣閃が落ちてきたミノタウロスに激突し、その額に切れ込みを入れる。直後、吊り上げかかったリュドミラの頬が引きつる。ロングソードはミノタウロスとの接地面から細かなヒビを刃に広げ、粉砕された。ミノタウロスがリュドミラごと地面に直撃して大地に大穴を空ける! 地に押しつけられリュドミラが大量の血を吐き出す。身を起こしたミノタウロスは大地陥没に巻き込まれ、クレーターを滑り落ちてくるフェリスと宵を見上げて跳躍! 宵は滑りながらも魔杖を突き出す。
「星よ……!」
 飛翔するミノタウロスの背中を無数の流星矢が穿つ! 絶叫したミノタウロスはしかし、勢いのまま斧を真横に振り抜いて宵とフェリスに飛びかかった。水鉄砲を取り出したフェリスは銃口をミノタウロスに向ける!
「必殺なのー!」
 水鉄砲が緑の液体を放ってミノタウロスの顔面を襲う! 肉の焼ける音と共に猛烈な白煙が上がり、ミノタウロスが悲鳴を上げた。落下しながら闇雲に振り回された戦斧がフェリスの鎖骨を捉えて粉砕! さらには宵の脇腹にも食い込み衝撃であばら骨を粉々にする。二人は左右に吹き飛ばされた。
「ARRRRRRRRRGGGGHHHHHHHッ!」
 腕で顔面をこすったミノタウロスは赤く充血した目で振り返る。深いクレーターの中央を駆け抜け、全力疾走で駆け上がってくる涼鈴! 方天戟を掲げる彼女に、ミノタウロスは戦斧を構えて相対!
「うおおおおりやあああああああああああッ!」
 クレーターを駆け下り切った涼鈴は顎下めがけて突進刺突! これをかわされると同時に回転ジャンプで横薙ぎ戦斧を回避する。ミノタウロスは大型方天戟の連続突きをクロスガードでやり過ごし、大斧を振りかぶった。涼鈴は斜め上めがけて方天戟を全力で引き絞る! 限界までひねられた体の各所、チャイナドレス下の裂傷が鮮血を飛ばした。方天戟解放!
「どりゃああああああッ!」
「MOOOOORRRRRRRRGHッ!」
 方天戟の穂先が戦斧と噛み合い、拮抗。開いた全身の裂傷から血を撒き散らしながら、涼鈴は吠えた!
「ううううおおおおおおおおああああああああああああああッ!」
 方天戟が戦斧を押し返し、弾き飛ばした! くるくる回転しながら飛んでいくミノタウロスの斧。勢いを利用して一回転した涼鈴は、、大きくノックバックした敵の胸板に槍を突き立てて力を込める!
「ぶっ潰れろおおおおおおおおッ!」
 射出! ミノタウロスの巨体がクレーターの壁に叩きつけられ、さらに巨大なクレーターを作り出す! 反動で投げ出された涼鈴は斜面を転げ落ちながらも合図を飛ばした。
「今だぁ――――――ッ!」
 血反吐を吐き、もがくミノタウロスを斜めに降り来たるヴェスターの影が覆い尽くした。黒い魔剣が闇色の業火を噴出!
「消えて無くなれ、オブリビオン」
 横薙ぎに斬り払われた魔剣が黒炎の火柱をムチめいてしならせ、ミノタウロスを横一直線の闇に飲み込む。次の瞬間、黒い爆炎とマグマが偽りの夜空に噴き上がった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 日常 『冒険者の喧嘩を何とかしろ』

POW   :    とりあえず殴って黙らせる

SPD   :    捕縛や束縛で動きを封じる

WIZ   :    双方の主張を聞いて対話を試みる

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

柚月・美影
千里(f01444)、アルフォリナ(f04639)、とものちゃん(f04019)と連携
千里とアルフォリナは幼馴染なので、せっちゃん、あっちゃん、と呼ぶ

〇捕縛や束縛で動きを封じる(SPD)
通りがかりだけど、何やら剣呑な雰囲気?
「頼むわよ、蔦の妖精。その二人を抑えてて!…さて、頭は冷えた?喧嘩も良いけど、冒険者でしょ?そんなんじゃ日が暮れちゃうわよ」

【投擲】【時間稼ぎ】【念動力】【地形の利用】を活用
バトルキャラクターズを使用
喧嘩している冒険者の足元にカードを投擲し
動きを阻害するカードを実体化、捕縛を試みるよ
周りは自然が多いし、植物系のモンスターや蔦みたいな魔法・罠を選びましょう


潦・ともの
千里や美影、アルフォリナ先生と参加
ふむ。正直、状況がさっぱりわからない
さっぱりわからないが

『とりあえず、うるさい』

聖闘士もといなんちゃらの勝負は顔で決まると青空に浮かぶ先生もいってたし
心に傷を負わなそうな脳筋なやつを殴ろう
的確に顎狙いで脳を揺らしてからの側頭部ソバットでKO狙い

違うぞ
普段から手続きを簡略化した理不尽な喧嘩の買い方に慣れているとか
バレンタインにあまり嫁といちゃつけなかったからではない

ほら、空が 青いから

さー、次に私にって何をする美影!こういう時は可愛いほうが無罪なんだぞ!

先生が怒ると何故か冒険者と並んで正座
眼からうろこを落としながら
『うん先生!いくぞ冒険者!』
私達のお仕事へ向けて


アルフォリナ・アスタロギア
千里(f01444)美影(f02086)ともの(f04019)と連携

無力化は美影達に任せますわ
但し手加減はすること!

ともあれ【コミュ力】【存在感】【勇気】等でその場を仕切り
交互に言い分を聞きましょう
まずは其方から聞いて差し上げます、どうぞ?
反抗的な態度や割込には【属性攻撃】でギリ当てない位置に炎の矢
交互にと、言いましたわよね?
その耳は飾りかしら?

で、その喧嘩…冒険者としての稼ぎになりますの?
下らない喧嘩の間に…ああ、丁度
あなた方全員で受けると丁度良い程度の
割の良い仕事が酒場に入りましてよ?

端末も使い【情報収集】【世界知識】【言いくるめ】で
喧嘩より稼ぐ方向に背中を押しますわ

やれやれですわね(嘆息


天門・千里
はぁ、なんか、もめてるぞ。
アルフォリナ、美影、ともの…ってもう止めに入ってる…
とものちゃ…あれぇ…暴力…。

「ちょっとまってほら、落ち着いて。話し合い、はなしあいがいいと思うなー」

皆のノリの良さが怖くてそう口走る。お願いだ。さっさとお互い矛を収めて仲良しになってそして私を開放してくれ。
私の友人たちはこう、お節介焼きなんだって
あれぇ…なぜか説教してるぅ…。

うちの友人たちが説教とかかましているなか、一人遠い目をする
そもそも…
「私たち、何しにここに来たんだっけかな…?」



 草原! 優しい風のそよぐ地に、筋骨隆々の大男と軽装革鎧姿の女が向かい合う。双方ともに剣呑な表情。二人の後方にはそれぞれガラの悪い男達があぐらをかいて座っており、大男と女を挟んで睨みあっていた。無言でメンチを切りあう二人のうち、大男の後ろに控える男達が口々に声を上げる。
「やっちまってくだせえ! お頭ァーッ!」
「生意気なアマに一泡吹かせてやってくだせえよーッ!」
 女の後ろに控える男達がいきり立つ。
「ンだとジャリ共! 姉御にナメた口利いてっとバラバラにして塩に漬けンぞ!」
「煮込んで出汁取ってテメェらンとこのボスの療養食にしてやろうかァ!」
「黙りな!」
 女に怒鳴られ、男達が怯んだ。女は大男へ拳を構える。
「罵詈雑言なら後で良い。コイツぶちのめした後でも十分間に合うってモンさ!」
「ほぉう」
 大男もまた拳を構える!
「言ってくれるじゃあねえか。肝っ玉のデカい女は嫌いじゃーねえぜ……。それだけに残念だ。その綺麗な顔を見る影も無くボコらにゃならんとはなァ!」
「やれるもんなら……」
 女が踏み込み、右拳を振りかぶった!
「やってみなァ!」
「ッハァッ!」
 両者の拳がぶつかり合う。直後に始まる零距離からの拳の応酬。立ち上がった荒くれ者達が野太い声援を送る中、やや離れた場所に四台のバイクが停車した。うち一台のハンドルを握る天門・千里(銀河の天眼・f01444)は、喧嘩を遠目に深い溜め息を吐いた。
「はぁ……なーんかもめてるぞー……」
「見過ごせませんわね」
「え」
 千里が丸くした目を、別のバイクから降りたアルフォリナ・アスタロギア(星詠みのお嬢様・f04639)に向ける。薄い透明ゴーグルのレンズに様々な情報を映し出したアルフォリナは、タブレット端末に指を滑らせながら宣言した。
「仲裁します。無力化は美影達に任せますが、手加減はすること! 双方落ち着いたところで話を聞きますわ!」
「オッケーあっちゃん! とりあえず、縛り上げればいいかな?」
 満月めいた車輪の一輪バイクから降りた柚月・美影(ミラクルカードゲーマー・f02086)が腕にデバイスとカードデッキをセッティング。上から引いた五枚のカードを吟味する美影と、片手でタブレットをタイピングするアルフォリナを前にした千里は冷や汗を流す。
「え、なんでノリノリなの二人とも。ねえとものちゃ……あれ?」
 反対側を振り返った千里の視界に空になったモノバイク。一方で殴り合いは熾烈を極める! 女のボディが大男の腹を撃ち抜き、男のエルボードロップが女の鎖骨付近に命中。女の反撃アッパーを身を反らしてかわした大男は砂を蹴り上げ目潰し! 女は思わず目をつぶった。大男は口の端を吊り上げ腕を大きく振りかぶった!
「終わりだァァァァアアアッ!」
 その時、大男の真横に浮遊する影! そちらを向いた男の視界を、跳躍した潦・ともの(星達の眷属・f04019)が埋め尽くした。目を見開く男の下顎に回し蹴りを決めたとものはコマじみて回転!
「うがッ……!」
「とーりーあーえーずー」
 バランスを崩し白目を剥きかける大男。彼の側頭部めがけ、とものは遠心力を乗せたサイドキック!
「うるさい」
 とものの足裏が直撃し、大男が吹っ飛んだ! 地面スレスレを弾丸めいて飛翔した大男は、直線上にある岩に頭から突っ込む! CRAAASH! 荒くれ者たちと女、千里が呆然と砕け散った岩を見やる中、とものは軽やかに着地した。
「よし」
「良しじゃねえええええッ!」
 大男背後の男達が一斉に剣を抜く!
「このクソガキ! よくもお頭をやりやがったな!」
「いきなり割り込んできてなんだコラァッ! 死ぬ覚悟は出来てんだろうな!? ああッ!?」
「違うぞ」
 とものはぴっと立てた人差し指を荒くれ者達に向けた。鼻白む彼らに、二の句を続ける。
「普段から手続きを簡略化した理不尽な喧嘩の買い方に慣れているとか、バレンタインにあまり嫁といちゃつけなかったからとかではない。ほら」
 人差し指が上にスライド。吊られて見上げる男達の瞳に、雲一つ無い晴天が映り込んだ。
「空が、青いから」
「……ちょっとお嬢ちゃん」
 とものの肩に女が手を置く。振り向く彼女の眉間に、ダガーナイフが突きつけられた。こめかみには青筋が浮かぶ!
「あのねえ、アタシらは今大事な話してたわけ。それを、何? いきなり横から突っ込んできて間抜けほざいてくれちゃって。手ェ出した以上、冗談でしたじゃ済まないよ!?」
「まままままままーまーまーまーまー」
 二人の間に割って入る千里。女に向けて両手を揺らし、顔にびっしり汗を垂らす彼女を見た女は、怪訝そうに眉根を寄せた。
「なんだいアンタ? そこの寝ぼけたお嬢ちゃんの知り合いかい」
「うんまぁそう。ねえちょっとまってほら、落ち着いて。話し合い、はなしあいがいいと思うなー。ね?」
「はあ!? 寝ぼけてンのはアンタもかい! 寝言は死んでからいいなッ!」
 ダガーナイフを振り上げる女の足元に一枚のカードが滑り込む。緑色の輝きを放つカードに人差し指と中指を差した美影は声高に言い放つ!
「トラップ発動、ストラグルヴァイン! 頼むわよ、蔦の妖精。その二人を抑えてて!」
 カードが鮮烈な光を放った次の瞬間、荒野の地面が無数のツタを伸ばして女と荒くれ者達を締め上げた。ぐるぐる巻きにされ、強制正座体勢を取らされた一同が激しく抵抗。同じく縛られたとものが抗議する。
「ぐああああああッ! なんだいこれ!?」
「な、何をする美影! こういう時は可愛いほうが無罪なんだぞ!」
「有罪だよとものちゃん! いきなり蹴りかかっちゃダメでしょ!」
 現場に歩いて来た美影とアルフォリナ。そろって頭痛を堪えるような顔をしながら、アルフォリナは美影に告げた。
「美影、先ほどとものが蹴飛ばした彼も連れて来て下さる? 交互に言い分を聞きましょう」
「はいはーい」
 砕けた岩の方に手招きをすると、しばらくしてツルで縛られた大男が引きずられてきた。小さな二匹の妖精が大男を女の横に持ってきたところで、美影は両腰に手を当てて二人の顔を覗き込んだ。
「……さて、頭は冷えた? 喧嘩も良いけど、どっちも冒険者でしょ? そんなんじゃ日が暮れちゃうわよ」
「ともあれ、何があったか聞かねば始まりませんわね」
 アルフォリナが女の方に手を差し出す。
「まずは其方から聞いて差し上げます。どうぞ?」
「オイなんだテメェら!」
 大男一派の荒くれ者が怒鳴った。
「部外者が口挟んでんじゃねえぞ! こっちは今大事な」
 BOMB! 男の目前が爆発し、焦げた地面が火種を揺らす。アルフォリナの冷徹な目に睨まれ、荒くれ者は顔面蒼白になった。
「交互に、と言いましたわよね? その耳は飾りかしら?」
「アッハイ……すみません……」
 肩を縮める荒くれ者を余所に、アルフォリナは女に向き直った。
「で? 何がありましたの?」
 女は渋い顔をしつつ、そっぽを向く。そのまま、しぶしぶと言った調子で口を開いた。
「……分け前だよ。狼の群れ殺せっつー依頼受けて、ここまで来たんだ。そしたら、狼狩ってる間にこいつらが来て……」
「ケッ」
 大男が小さく嘲る。
「良く言うぜ。死にかかってピーピー泣いてたクセによぉ」
「あ? なんだって……?」
 BOMB! 間に炎の矢を撃ったアルフォリナが睨む。
「続けなさい」
「…………残ってる奴らを片付けて話聞いたら、こいつらも同じ依頼受けてきたってンだ。まあ……こっちも手伝ってもらったし、小遣いぐらいは渡してやろうって思ったらこいつら、命助けてやったんだから報酬の八割寄越せって……」
「それで決闘まがいの喧嘩騒ぎに? はぁ……」
 アルフォリナが呆れ顔で首を振った。女は縛られたまま噛みかかる。
「なんだいその顔は! こちとら仕事横取りされかけてンだぞ!? アタシらの生命線が!」
「何が生命線だ軟弱アマ! お仲間と仲良く死にかけたところを助けてやったんだろうが、感謝と誠意を示しやがれ!」
「誰も助けてなんて頼んでねえ! 感謝と誠意なら示してやっただろうが! 足元見やがってこのクサレチッ……!」
 BOOOMBOOOM! 噴き上がった二つの火柱。顔に黒いススをつけられた男女には目もくれず、アルフォリナは手元のタブレットを操作した。
「くだらない喧嘩はその辺りにして頂きますわ。大体の話は理解しました。丁度、あなた方全員で受けると丁度良い程度の、割の良い仕事が酒場に入りましてよ?」
『は?』
 怪訝な顔をする二人の前に、アルフォリナはタブレットの画面を突き出した。そろって顔を寄せる二人に、アルフォリナは言った。
「ですから、お二人で協力して稼いではどうかと言ったのですわ。誠意だなんだと言う前に、先立つものを自分の手で稼いでは如何? 手続きは私が済ませておきます」
「い、いや、待ちな!」
 焦った女が待ったをかける。
「そもそもアンタら部外者だろうが! ンな首突っ込まれる筋合いはねえだろ!」
「それを言うなら、もう足元まで突っ込んでいますわ。それに、貴女がそちらの方に実力を見せつけられれば、七割払う話を白紙に戻せるのではなくて? この仕事でも助けられるようなことがあれば、素直に支払えば良いでしょう。二度も助けられた時点で、貴女の実力不足は明白なのですから」
 女が一瞬言葉に詰まる。アルフォリナは男の方を見た。
「そちらも、それでよろしいかしら?」
「ハン……」
 大男は侮蔑的に笑う。
「ま、オレは構わねえぜ? どうせ結果は見え透いてるからな……」
「言わせておけばこの野郎ッ……!」
 女は歯噛みし、アルフォリナを見返した。
「いいぜ、お嬢様。アンタの口車に乗ってやるよ!」
「決まりですわね。ともの!」
「うん先生!」
 美影が指を鳴らすと同時に、ツルがほどけて光と消える。勢いよく立ち上がったとものは拳を突き上げて走り出した。
「ほらいくぞ冒険者達! 私達のお仕事へ向けて!」
「ま、待ちな! なんでアンタが仕切ってんだい!」
「オイコラ! 頭張ってンのはオレだぞ! 聞いてンのか! オイ!」
 とものを追って走り去っていく冒険者達。彼らの後ろ姿を見送り、美影は苦笑いして頬を掻いた。
「……一件落着、かな?」
「そのようですわね。やれやれですわ……」
 ゴーグルを外したアルフォリナが目頭を押さえ、嘆息した。一部始終を見守っていた千里は、青空に遠い目を向ける。
「私たち、何しにここに来たんだっけかな……?」
 どこからか、鴉の鳴く声がした。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月16日


挿絵イラスト