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宝島はグリモアベース~ウェインの冒険と緋色のメリー(作者 鷹橋高希
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#グリードオーシャン  #猟書家の侵攻  #猟書家  #メリー・バーミリオン  #冒険商人  #宝島 


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●緋色のメリーは宝島を目指す
「間違いない……この島は『アックス&ウィザーズ』だ」
 中世ヨーロッパを思わせる島を進む一団の先頭に立つのは、緋色の海賊装束を纏う少女――コンキスタドールの賞金稼ぎ、メリー・バーミリオン。
「この島は最強格の『猟書家』が目を付けた世界……。だから! あるはずだ! あの猟兵共を支える『グリモアベース』に繋がるお宝が!」
 レディ・オーシャンの仕掛けた儀式魔術【Q】「骸の月を喰らう月」は、他の世界の骸の月を侵略し、略奪し、模倣し、グリードオーシャンに「偽物の骸の月」を浮かべた。この偽物が月を完全に喰らえば、2021年2月の「羅針盤戦争」で散々煮え湯を飲まされた猟兵共を一網打尽に出来る――今の「緋色のメリー」にとって、グリモアベースは見逃せない「宝島」である。
「野郎共! 気張って探せよ! モノによっちゃ団長の座だってくれてやる!」
「「「オオオオオオ!!」」」
 団員は散り散りに島を探索し、やがてメリー達は切り出された石で造られた入り口のダンジョンに集結する。
「このゴーレムが通さねぇんス。あそことあそこと、いくつか同じ入り口があって、同じゴーレムがいたっス。力ずくで通ろうにも俺らじゃ歯が立たねぇし、言葉も通じねぇっス」
 団員が視線を向けた先には、介抱され横たわる者。
「言葉が通じない?」
 メリーが訪ねると、返事をするかのようにゴーレムが喋り出す。
「ウェイウェイ、ウェウェイウェイウェイウェウェウェウェイ」
「こんな感じス」
「めちゃくちゃ強ぇし、こことあそこで見えるだけで片手分はいるし、この先にこれより強ぇのがいたら俺ら返り討ちっスよ」
「これだけ厳重に守るってことは、ビンゴのお宝があるんだろ。だったら尚更私んモンだ。野郎共! 意地でも抜けるぞ!」
 そんなメリー達を遠くに隠れて窺っているセイレーンが一人。
「厄介な連中だな……。ゴーレムの対処は『解る』から容易いが、連中は俺だけじゃ捌けねぇ。どうする……?」

●グリモアを湛える宝島にて
「皆さぁん、お集まりいただき、ありがとうございますぅ。それではぁ、わたしが視た事件の予知をお話ししますぅ」
 グリモア猟兵の少女・ミント・キャラメル(眠兎キャラメル・f25338)はグリモアベースに集った猟兵達に語り始める。間延びしていながら、どこか緊張感のある声で。
「今回のお話は、この前の予兆で視えたレディ・オーシャンの儀式魔術【Q】『骸の月を喰らう月』との闘いですぅ」
 ミントの言葉に、猟兵達は緊張感の意味を理解する。レディ・オーシャンの【Q】は猟書家達と違い、猟兵達が今いる「グリモアベースの侵略」を目標に掲げているのだ。
 グリモアの力――オブリビオン事件の予知、そしてテレポート能力は猟兵達の最大の強みである。この能力の喪失が遠からず猟兵達の完全なる敗北に繋がるのは今や想像に難くない。一つとして成就させてはならない敵対存在の【Q】の中でも直接矛先を向けられている異質のものである。

「『羅針盤戦争』に現れたコンキスタドールの賞金稼ぎのメリーは、今はレディ・オーシャンの幹部として、宝島を探してはグリモアベース侵略の手掛かりになりそうな財宝を探し回っていますぅ。皆さんはメリーが上陸したアックス&ウィザーズの島で先に財宝を確保してから、メリーを迎え撃って骸の海に帰ってもらって下さぁい」
 ミントが浮かべたグリモアには、ダンジョンの前でゴーレムと格闘するメリー達の背中が映る。

「メリー達はダンジョンの入り口を守るゴーレムに手こずっていますぅ。このゴーレムはかなり強くて数も多いし、『全ての世界で言葉が通じる』という猟兵が受けている世界の加護をもってしても言葉が通じないですぅ。ですけどぉ、メリー達の近くにゴーレムの言語……『ウェ』と『イ』の二音の微妙なアクセントの違いで会話の出来る冒険商人が隠れていますぅ」
 グリモアの映像が隠れて青年の姿を映す。髪の毛の先端がソーダ水のように泡立っているのが見て取れる。
「この男の人が冒険商人ですぅ。名前はウェイン・コンウェイ、見ての通りウェイレ……セイレーンですぅっ」
 ミントの息の抜け方は微かに震えていた。緊張感とは真逆のベクトルで。
「ウェインさんと協力して、メリー達より先にダンジョンの財宝を手に入れて下さぁい。ダンジョンの中は何があるかは視えませんでしたけどぉ、ウェインさんの力を借りてウェイウェイしてれば何とかなると思いますぅ☆」
 どうやらミントの緊張感は終わったようだ。

「というわけで、よろしくお願いしますねぇ☆ それじゃあ行きますよぉ☆ グリモア・イリュージョン☆ ワぁン・ツぅー・ウェイぃー☆」
 グリモア猟兵の緊張感はさて置き、グリモアベースを終わらせないために、猟兵達は島へのゲートウェイと化したミントのグリモアに飛び込むのだった。


鷹橋高希
 カクリヨファンタズムの幹部シナリオやりたいと考えに考えて書けたオープニングが世界すら違うこれである。
 トンチキで走りきれるよう頑張ります。

 本シナリオは「猟書家の侵略」に影響する幹部シナリオで全2章となります。
 オープニングが公開され次第プレイングを受け付けますが、プレイングの送信曜日によっては、システム上、不受理として返却される可能性が高くなります。
 私のリプレイ執筆可能時間は週末に多く取れる傾向にあり、日曜日の32時30分まで有効となる木曜日(水曜日32時30分までを除く)がプレイング送信曜日として最適です。
 また、必要に応じてプレイングを採用せずリプレイ文章を提出する可能性(断章等)があります。
 リプレイの進捗(特に、完成させられずの不受理)はマスターページで随時更新します。

 シナリオフレームによるプレイングボーナスは全章共通で「冒険商人と協力する」となっております。

 また、本シナリオ独自の全章共通プレイングボーナスとして「プレイングでウェイウェイする」を設けます。
 一部を無理矢理「ウェイ」に変えたりなど、思いのままにウェイウェイしてみて下さい。
 ただしあまりにもウェイウェイし過ぎるとウェイ功率がオーバーフローしてしまいウェイ功度の判定が不可能となる可能性があります。

 第1章:冒険 『ウェイ、ウェイウェイウェイ?』
 シナリオ完結まで同行するNPC、ウェイン・コンウェイの力を借りてゴーレムとウェイウェイしたりダンジョンでウェイウェイします。
 ウェインはセイレーンの青年で冒険商人(サブジョブ無し扱い)、ユーベルコード「ゴーイング・マイウェイ」を扱えます。

 第2章:ボス戦 Vs. 『メリー・バーミリオン』
 第2章進行後に断章を執筆する予定です。
 第1章のウェイウェイ具合次第で更なるプレイングボーナスが発生するかもしれません。

 グリモアベースを守る皆様のプウェイングをお待ちしております。
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第1章 冒険 『ウェイ、ウェイウェイウェイ?』

POWいいから教えろや!肉体言語による説得(物理)を試みる
SPD勢いで押し切れ!!テキトーにそれっぽい事を言ってみる
WIZ頭を使おう(冷静)身振り手振り、テレパシーその他の手段を試みる
👑11 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


ニケ・ブレジニィ
『冒険商人と協力する』

四葉のクローバーに[幸運10]を[祈り8][勇気6]を持ってセイレーンさんに話しかけ、冒険商人さんと協力して、このダンジョンを攻略します。
「あ…私は、グリモア猟兵のニケです。」
私も少しなら…戦えますよ、と【革命剣】を見せてアピールします。

敵と鉢合わせることがないように注意して行動しますけれども、もし戦闘になりそうだったらユーベルコードの『桜の癒やし』で相手を眠らせ、こちらは距離を取り、その場を仕切り直します。

はい、の代わりに『ウェイ』を使います。

リプレイのために、このキャラクターを自由に扱っていただいて、全く問題ありません。


●道を進み始める者達
「こんにちは。冒険商人のウェインさんですね?」
「っ!」
 ニケ・ブレジニィ(桜の精の王子様・f34154)がウェインに声を掛けると、海賊を警戒していたウェインは肩を跳ねさせて振り返る。
「あ……驚かせてしまいましたね。ごめんなさい。私は、猟兵のニケです」
「猟兵……話には聞くが、あんたが?」
 ニケが頷くと、桜色の髪の中に生える桜の枝――オブリビオンを「影朧」と呼ぶ異世界で、それを癒やし転生させる妖精の象徴――が揺れる。
「私はあのコンキスタドール……海賊の首魁を倒すためダンジョンに来たのですが、あなたの力が必要なんです。あなたの語学が」
「倒しに来た?」
「はい。私も少しなら……戦えますよ」
 ニケは目の前に細身の剣を構える。儀礼で用いるような美しい意匠に薔薇の花、そして四葉のクローバーが描かれた旗印の飾られた刀身は、ニケの意志を湛えるように淡く輝く。
「縁起のいい旗印だな。……よし、あんたと出会えた幸運に賭けるか!」
 猟兵――ニケを味方にしたウェインは腹を決め、二人は忍び足で海賊達とは離れた入り口に向かう。海賊達がいないだけで、切り出された石で造られた入り口とゴーレムの番人の組み合わせは変わらない。
「ウェイウェイ、ウェウェイウェイウェイウェウェウェウェイ」
 やはりウェイウェイ言う番人のゴーレム。
「ウェイ」
 ニケは「はい」のニュアンスで応えるが、ゴーレムは動かない。
「俺に任せな。『ウェイ、ウェウェイウェイ』」
 ウェインの言葉にゴーレムもまたウェイウェイと返し、ニケは二人の会話を見守っていた――その時。
「何だてめぇらは!」
「取っ捕まえるぞ! こっちだ!」
 ゴーレムやダンジョン自体の攻略のため見回っていた偵察役の海賊達がニケ達を見て声を上げた。ニケは驚き、ウェインは舌打ちする。
「こいつを説得するにはもう少しかかる! あんたの力で止めてくれ!」
「任せて下さい」
 ニケは向かってくる海賊達に向き直り、両手を組んで瞳を閉じる。
「おい、何を祈っ――」
 まさに祈るだけにしか見えないニケの姿に上がる声は、どこからともなく巻き起こる桜の花吹雪に掻き消える。南国を思わせる日差しに溶けそうな淡い桜の花びらは、ニケのユーベルコード「桜の癒やし」によるもの。ニケの意思に従って海賊の一人を包み込むと、海賊はナイフを取り落として大の字で地面に倒れ込み、花びらの舞い散る中でいびきをかき始めた。
「何だこいつ!?」
「ヤベえ、逃げるぞ!」
(……眠りたまえ)
 得体の知れない花吹雪に海賊達は逃げ出すが、捕まえる気で近付いてきた彼らが身を翻したところでニケの半径94メートルから逃げ切れるはずもなく、次々と地面に横たわり、眠りに就いた。
「これが猟兵か……凄ぇ力だな。助かった。こっちも済んだぜ」
 ウェインの声にニケが振り返ると、ゴーレムは退がり跪いていた。
「わぁ……。まるで従者のようになりましたね。何をお話ししたのですか?」
「取り敢えず進みながら話そう。このゴーレムはもう動かない。入り口がガラ空きになるから嗅ぎ付けられるのも時間の問題だ。追われる前に急ごう」
「ウェイ」
「いや、俺には『はい』でいい……」
 ニケ達が進むダンジョンには、どんな道が待ち受けているのだろうか。
成功 🔵🔵🔴

タマ・ハンクス
お宝、お宝~♪きっとすごいお宝だよね。
二十年物の伝説のカツオブシとか。
金貨の山?いや、別にいらないし。硬いし重いし、食べられないよ。
謎解きなら任せて、得意なんだよ、こういうのは。
ゴーレムがウェイウェイしかしゃべれなくて困ってるの?
みんな、頭が固いな~、そういうのは、筆談をすればいいんだよ。
タブレットを取り出して、書く。 『ウェイ、ウェイウェイウェイ?』
結局、言葉が通じないのなら、仕方がないのでウェブ配信の猫動画をゴーレムと一緒に観ようと誘う。
「大丈夫、言葉は通じなくても、このかわいさは世界共通だよ♪」


●No way, Nyah way
「お宝、お宝~♪ きっとすごいお宝だよね。二十年物の伝説のカツオブシとか♪」
 ダンジョンを進む猟兵とウェインの一行、宝島のお宝に想像を巡らせるのはケットシーのタマ・ハンクス(アルダワの銀虎・f04771)。
「それはない……とは言い切れないか。俺もお宝が何かは知らないしな。冒険物語の定石は金銀財宝だが」
「金貨の山? いや、別にいらないし。硬いし重いし、食べられないよ」
 食い気かっ、とウェインが返すと、目の前は小部屋と呼べる程度の円形の空間になり、向こうに続く道はゴーレムが塞いでいた。ウェインが近付いてウェイウェイと語り掛ける……しかし。
「通じてねぇ……!? 返事も無しかよ!」
 ゴーレムは微動だにせず、しかし番人としての殺気にも似た気配を緩めない。どうする、とウェインはアイコンタクトをタマに送る。
「謎解きなら任せて。得意なんだよ、こういうのは」
 タマはウェインと入れ違いにゴーレムの前に歩み出る。タマは、異世界の地下迷宮「アルダワ」の上に建てられた魔法学園の学園長に拾われた恩義を返すため闘う猟兵である。つまり、ダンジョンというのはタマにとって限りなくホームに近い環境だ。「アルダワの銀虎」たるケットシーは慣れた手つきで肉球にタブレットを抱え、もう片方の肉球でその表面を撫でると、黒色の平板はユーベルコード「サイキックブラスト」を帯びて発光する。そのタブレットを翻してゴーレムに向けると、ゴーレムは――動かない。
「……駄目か?」
「もう一押しかな」
 振り返ったタマのタブレットには『ウェイ、ウェイウェイウェイ?』と書かれていた。まさかの筆談にウェインの足腰がズッコケたように崩れる。
「あと何をどう一押しするつもりだ……」
「言葉も文字も駄目なら、これだね」
 肉球がタブレットをタップすると、その四角い平板の中で猫が動き回る。その猫の姿と鳴き声に、ゴーレムの首が向いた。
「……マジか」
「言葉は通じなくても、このかわいさは世界共通だよ♪」
 それから暫く一緒になって猫の動画を楽しむと、ゴーレムはいつの間にか猫耳を生やして部屋の隅に移動し、猫のように丸まって動かなくなった。
「俺一人じゃどの道詰んでたな。やっぱ猟兵ってのは凄ぇ。ありがとな」
「どういたしまして。だけどまだまだ伝説のカツオブシは遠そうだね。頑張ろ~♪」
「ああ、お宝が魚介類だったら好きなだけ持ってってくれ」
 猟兵とウェインの一行は、メリーと海賊達に番猫ゴーレムがニャーウェイと鳴き声を上げ襲い掛かるのを背中に聞きながらダンジョンを進む。
成功 🔵🔵🔴

スピネル・クローバルド(サポート)
『お姉ちゃんに任せておいてね♪』
 妖狐のクレリック×アーチャーの女の子です。
 普段の口調は「女性的(私、あなた、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)」、兄弟姉妹には「優しい(私、~君、ね、よ、なの、なの?)」です。

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。

性格は温厚で人に対して友好的な態度をとります。
滅多に怒る事はなく、穏やかです。
怖そうな敵にも、勇気を持って果敢に挑む一面もあります。
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!


●森の小径を行く
「しまった、こっちは行き止まりかよ!」
 これ以上進みようがないダンジョンの袋小路を引き当ててしまったウェインは来た道を振り返る。引き返さなければならないのだが、それは宝島の財宝を狙うメリー達との鉢合わせや財宝への先行を許す結果になりかねない。ウェインの視線は共に進んできた猟兵――スピネル・クローバルド(家族想いな女の子・f07667)に向いた。打開策はないか、と。
「私に任せて下さい」
 スピネルが一歩前に出ると、新緑を思わせるフリルに溢れた若草色の羽衣と、木漏れ日のような金色のウェーブヘア、妖狐の証である同じ毛色の狐の耳と尻尾が揺れ、その中で輝いていた赤い瞳が閉じれば、どこからともなく木の葉がスピネル達の周りを舞い始める。木の葉が数を増して外へ広がっていくと、その先には広大な森が現れた。木漏れ日が射し込み、葉擦れやせせらぎまでも聞こえる――スピネルのユーベルコード「森葉静隠」により、ダンジョンという閉鎖空間は見渡す限りの森と化したのだった。
「おぉっ、凄ぇ。だけどこれはこれで見つからねぇか……?」
「大丈夫ですよ♪ ダンジョンが森になると知っている私達は、先に森に潜むことができます」
 スピネル達の周りには、ダンジョンを森に書き換えたものとは別の木の葉が舞っている。木の葉の向こうにはゴーレムの姿が見えるが、ゴーレムがスピネル達に気付く様子は見られない。
「では行きましょう。森の道案内は任せてください」
 悠々と歩き出すスピネル達の後方で、急に現れた森に驚くメリー達の声が響き、その声に向けてゴーレムが動き出していた。
成功 🔵🔵🔴

城田・紗希
ウェイト(待った)とウェイト(重り)の違い…みたいな感じ、なのかなぁ?
それともライトとライトの違い?(right/light)

時間に余裕があれば、黒いぐるぐるを描いて「これ何?」を得てからウェイ語録を作るけど…無理だよね。
諦めて肉体魔法言語で押し通そう。

「私、ゴーレム、倒せる、強い。」(身振り手振りでアピール)
強さの証明として、ウィザードミサイルを1本、適当に岩か水面に打ち込んで見せる。
……これで通じなければ、適当な石(10kg)を持って、「この石をメリーに投げつけるけど、ウェイさんが投げたことにする」ってジェスチャーで伝えようかなぁ
(投擲で変に拗じらないよう、軽くストレッチしつつ)


●Go away
「待てと重りのウェイトの違い……みたいな感じ、なのかなぁ? それともライトとライトの違い? エルとアール」
 ダンジョンを進む度に幾度となく飛び交う冒険商人・ウェインとゴーレムの「ウェ」と「イ」の何が違うのか――城田・紗希(人間の探索者・f01927)は女子高生として受けた言語教育の埒外を味わっていた。
「ちょっと違うな。どう説明すりゃいいか……っと、足元気を付けろ。地底湖だ」
 どこか意図的に造られたであろうダンジョンが開けた天然の洞窟に繋がっていることに目指す最奥部への到達に段階が進んだのを感じつつ、青々と輝く地底湖の縁をブーツとローファーが慎重に進む。狭まった足元が再び広がり始め、小部屋のような広さの空間に出ると、その先の道にはまたゴーレムが居座っている。任せろ、とウェインが前に出た。
「ウェイウェイ、ウェウェイウェイウェイウェウェイ」
「ノーウェイィ……!」
 今間違いなく″No way″と言ったような……と思う紗希。しかしこれも全く別の意味かもしれない。時間に余裕があればウェイ語録を作りたいところだが、今はメリー達より先に財宝を見つけ出さねばならない。追い掛けてきてないかと後方を振り返る。
「駄目だ。言葉は通じてるが、その上で通さねぇと来た。頼めるか?」
 ウェインが紗希の元に戻ってくる。
「……やってみます」
 前に出た紗希は、すぅっ……と息を吸い込む。
「ウェイウェイ! ウェイウェイウェウェイ!」
 腹の底から声を上げ、強い語気でウェイウェイと言いながら身振り手振りを繰り出した。
(私、ゴーレム、倒せる、強い)
 という意思を込めたジェスチャーを繰り広げ、その際に振り回したウィザードロッドに魔力――ユーベルコード「ウィザード・ミサイル」を込めると、ロッドから515本――無数の炎が紗希の周囲に展開し、陽炎が制服を揺らす。
「ウェイっ!」
 紗希の振るったロッドの軌跡に従い一本の炎が地底湖へと飛び込むと、青い大波が立ち上る。波音の反響に洞窟内の空気が揺れ、大波は紗希達の立つ地面にまで飛沫を跳ね上げた。
「……ナイスウェイブ」
 ゴーレムは親指を立て、塞いでいた道を明け渡す。
「あんたの強さを認めたってことか」
「かもしれないけど……」
 ノーだのナイスだの英語でいけた気もして若干腑に落ちない紗希であったが、洞窟内に反響するメリー達の声に空気が張り詰める。ウェインは先行し、紗希は残る514本の魔力の炎で壁面や足場を崩して足止めを仕掛ける。
「やり過ぎんなよ。生き埋めは御免だ」
「よし! メリーっぽいの落とした!」
「マジかよ」
 炎の矢を撃ち尽くした紗希もウェインに追い付き、宝島のさらに奥へと進んでいく。
成功 🔵🔵🔴