2
アオリ・アオル・アングラーロー

#キマイラフューチャー

タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#キマイラフューチャー


0




●身勝手で暴力的な個人の見解
 コスプレイベント会場となった、キマイラフューチャーのとある大通り。そこでは多くの参加者たちが思い思いのキャラクターに扮し、あるいは何らかのコンセプトを持ったオリジナルの衣装で身を飾り、行列となって練り歩く。
 ある参加者はキャラクターの、もしくは内なるイメージの再現性こそが愛の表現であるとし、微に入り細を穿つ精密さでもってその姿を己の身に宿す。またある者は、同期性を最重要視し、この場においては自身こそが愛するキャラクターその人であると言わんばかりに表現力を惜しみなく発揮する。
 もちろんどれがどちらが優れているというものでなく、同好の士たちが精いっぱいに盛り上げ楽しむ、誰もが笑顔のお祭りである。そうあってほしい。あるべきであろう。

「ブース!はいブース!オマエもブース!!!」
 そんな賑やかな大通りに、大声を上げながら行列に乱入し、参加者の顔を次々に指さしては語彙力に欠ける罵倒を重ねるものが現れた。
「オマエのはキャラ知らねークソマイナーコスとか需要ねーんだよカス!!」
 描写に不満を訴えるかのように、新たな語句を増やしてくる迷惑な闖入者。その頭部は、旧時代にあっては高価なものであったろう高性能なカメラの形をしている。それと見合わぬ品性のなさで、行列を遡行しながらなおも望まれぬ品定めを続ける。
「うわオマエら特にブッサイクだなー!オマ…お、おお」
 そしてシャッター音。
「オマエはダメ、オマエもムリ、レッベルひっくいなー!」

 乱入者の態度に我慢しかねて、一部の参加者が喰ってかかる。
「楽しんでる人の邪魔するんならどっか行ってよ!」
「そうだ!キミ一人のために皆が迷惑してるんだぞ!」
 自身こそ楽しみを邪魔された、といった態度で、招かれざる客は眼を…レンズをそちらに向けた。
「オマエらこそ、迷惑、目の毒、オレの邪魔、なんだよぉ!」
 言うと彼は、大きな丸いものを抗議してきた参加者の頭に叩きつける。
「へっ、これで見れるようになったじゃん」
 突然の暴力事件かと思われたが、そうではなかった。叩きつけられたのは被り面。どこから用意したのかは不明だが、とにかく善良な参加者は怪我をすることもなく、面を被せられただけ、だったのだが…。

●無関心で暴力的な個人の見解
「なァ、これ、どっちも何やってンだ?」
 予知した内容がどうにも理解できず、グリモア猟兵の我妻・惇(人間の戦場傭兵・f04976)は眉根を寄せて猟兵たちに助けを求める。
「いや、祭りなんてのは地域それぞれだし知らねェけど…あァまァいいや、行ってブッ倒して来てくれねェか」
 投げた。

 今回の案件の内容は、イベント会場の行列の中に現れるカメラ頭の怪人を倒すというもの。その際には操られた参加者の一般人もいるため、彼らの救出も求められる。
「面をブッ壊せばもとに戻るらしいンで、その辺は気をつけてな」
 気合の入った衣装を必要以上に汚すのも忍びない。うまく収まればこの後もイベントは続くのだから。

 被り面の無力化が済めば、次はカメラ怪人が怒って襲ってくる。あるいは素敵な被写体に喜んで向かってくるかもしれない。
「あァ…?コスプレ光線ン?はァ、服が変わって?ポーズとって?」
 撮影されると気持ちよくなる催眠を受ける。まったくもって惇には意味が分からない。寄せた眉根がひくひくと動き出す。

「あァ、アンタら分かンのか、じゃあ良いやもう…倒したらあとは好きに祭り楽しんできてくれな。俺は…まァ待ってるわ。それじゃ、よろしく頼まァ」


相良飛蔓
 お世話になります。相良飛蔓と申します。

 色々試しにやってる段階で、2本目の今回は遊びに行ってみよう的なヤツです。お付き合いいただければ幸いです。

 一般の人、逃げ遅れた人は片っ端から被り面です。なので逃げ遅れた正気の人はいません。避難誘導は気にせずどうぞ。
 被り面は衣装とベストマッチするヘアスタイルや顔立ちがチョイスされた小癪な仕様になっております。コスプレの内容は想像とプレイングにお任せします。

 終わったらコスプレで練り歩く系のイベントです。ちょっとくらい奇抜でもキワどくても、逆に普通の衣装で混じっても大丈夫かも。そして終着点はステージあり、頒布OKのイベント会場となります。どうするかどうなるかはこれまたプレイング次第で。
 お誘いいただければグリモア猟兵を遊びに連行することも可能です。顔無しのチンピラにイベントの楽しみ方を教えてやりたいと思われる方が万が一いらっしゃいましたらダイス振りますのでお気軽にどうぞ。

 ご興味ありましたら、参加の方ご検討いただけると嬉しいです。よろしくお願いします。

 ※怪人の罵倒内容はフィクションです。思ってもいないことを頑張って考えただけのものですのでご了承ください。
41




第1章 集団戦 『大頭頭ズ』

POW   :    x形拳
【様々な生物や機械、自然現象等を模した拳法】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD   :    i極拳
【健康体操のようにも見える連続した攻撃動作】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
WIZ   :    n卦掌
完全な脱力状態でユーベルコードを受けると、それを無効化して【大地の中を走る気の流れの噴出点(龍穴)】から排出する。失敗すると被害は2倍。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

レイ・アイオライト
【SPD判定】
ほんと何やってんのよ……面被った奴らばっかりじゃない。
手加減ってのあんまり得意じゃないんだけど……。
まあ、価値観の違いだけで人様の楽しみを奪うのは戴けないわ。
雷竜真銀鋼糸を周囲に張り巡らせて敵の行動を阻害する。
一般人だし毒攻撃はやめとくけど、ちょっとビリっとさせてもいいわよね?(マヒ攻撃)
鋼糸で面を「範囲攻撃」、片っ端から叩き割るわよ。
敵の攻撃はあたしの背中から漏れ出す影、【影ノ傷跡漏出:暗黒領域】で生成した影の壁で「オーラ防御」するわ。
……正気の人ほんとに誰もいないのよね?ここの世界の一般人、ちょっと苦手なんだけど。(どこかからスマホやカメラで撮られていないか確認する)



「ほんと何やってんのよ……」
 転送されての開口一番、レイ・アイオライト(潜影の暗殺者・f12771)は大きく息を吐く。目の前には被り面の集団が、思い思いのパフォーマンスを行っている。流麗な演武を見せる被り面、むやみに煽情的なポーズで見るものを誘惑する被り面、コミカルな動きで場を和ませる被り面――異様であった。
「面被った奴らばっかりじゃない」
 彼女の言葉に、一斉に被り面がぐるんと振り向く。気に障ったのかもしれない。幾人かが慣性で余分に回った頭を両手で直す。そして彼らは、言葉もなく一斉に飛びかかってきた。流れるような、どこか笑いを誘うような、しかし当たれば確実にダメージを与えられるであろう、色々な意味で受けてはならない攻撃。
 その攻撃は、受けられるでも避けられるでもなく、猟兵の眼前でぴたりと止まった。飛び出した最前の被り面達の拳を。拳だけではなく彼らの全身を、寸毫の身動きをも許さないほどに、レイの漆黒の篭手から伸びた雷竜真銀鋼糸が瞬く間に制圧していた。
「手加減ってのあんまり得意じゃないんだけど……」
 言って、鋼糸を伝う雷撃での無力化を図る。それを受けた彼らはというと、やたらと派手に小爆発を起こしながら、スローに倒れて行った。衣装には焦げ跡一つついていないし、やり切ったような表情をしている。被り面なのに。
「ほんとに…あぁもういいわ」
 呆れたように、糸を器用に操って面を叩き割っていく彼女に、更に飛びかかる脱力感満載の集団。嘆息しつつも――数の多さか気の抜ける顔か、何に対してかは非常に判断が難しいが――とにかくそれでも猟兵の対応は早かった。
「朔月に墜ちる影、全てを塗り潰す暗黒の結界、具現しなさい!」
 背中の傷跡からにわかに影が溢れ出し、周囲の空間を塗り潰す。黒い闇に呑まれ、もがくようにがむしゃらに拳で打ち、足を蹴り出し、健康体操を続ける被り面たちの様は、何とも形容しがたいものであった。

●もう一つの何やってんの
「あっ、くそっ!」
 正気のキマイラは避難し、レイ自身も気にして確認していたため周囲には撮影レンズの気配はなかったが…限界いっぱいの望遠で戦いの様子を連続撮影し続けていた、というか盗撮し続けていた影があった。
 怪人は、闇に包まれた被写体の姿に悪態をついた。

成功 🔵​🔵​🔴​

フロッシュ・フェローチェス
馬鹿な理由で阿呆な事を……。
いつも通りオブリビオンは潰すけど、まず被り面共だ。
正直どうなろうが知ったこっちゃないけど、それ以上に腹の立つ馬鹿が後方に控えてる。ちゃんと面を破壊しよう。
……何かあったら寝覚めも悪いし。

先制攻撃。ダッシュで駆け抜け様に碧穿炉の伸縮機能を活かして、ヒビ入れてから面ぶっ壊す二回攻撃だ。

地面を踏み込んで衝撃波でを煙を巻き、その派手なフェイントに紛れだまし討ちでカチ割る事もしよう。
あと場所が場所だ。
態と逃げて、地形の利用で壁を駆けあがって【スカイステッパー】で空を蹴り後ろを取り攻めてもみる。
消えるが如きスピードを活かすよ。

あとは掠める様に【選択したUC】で一気に――行ける?



 闇に向かい繰り出され続ける拳足は、打点も角度もめちゃくちゃで大きなダメージを与えはしないものの、絶え間ないそれは確実に猟兵の動きを阻む。
 そこに、閃光のような、弾丸のような。一陣の風が走り抜けた。
 目視が叶ったのは少し先。風の吹き抜けた先には長身の少女の姿があった。闇を吹き払い敵を吹き散らし、フロッシュ・フェローチェス(疾咬の神速者・f04767)が立っていた。
 姿を探す被り面の頭の上から軋む音。密集していた数体の頭は、すれ違いざまの連撃により既に破壊されており、支配を解かれたキマイラたちも同様に地に崩れ伏す。
「正直どうなろうが知ったこっちゃないけど」
 間抜けな姿に似合わない状況判断能力でもって、彼女を脅威と見て取った被り面たちが標的を変えて襲い掛かる。こっちの相手は姿が見えるし、見えれば拳も当てられる。

 はずなんだけど。
 姿勢を低くし大きさが違って見える眼を見開き、踏み込んだ所までは見えたんだけど。

 踏み込みに乗せて放たれた衝撃波。それに伴って撒かれた煙幕の中を、眼を白黒させながら――慣用表現である。実際は黒いまま――敵の姿を探す被り面たち。
 見つかりはしない。フロッシュの姿は既に彼らの後ろにあった。

『ComeOn、ジャベリン――降り注ぎ、一点に集い……貫け!』
 その声に被り面たちは振り向き、光を宿さぬその瞳に、光り輝く擲槍を映す。避ける暇もあらばこそ。それは先の彼女同様に視界から掻き消え、幾多の面を掠め、砕き割った。
「……何かあったら寝覚めも悪いし」
 誰に向けるでもない小さな言い訳と、その軌跡だけを残して。

大成功 🔵​🔵​🔵​

苧環・つづら
……平和ね……世界間の温度差で風邪引きそうな位に平和なのね此処……
語彙力の無さが平和っぷりに拍車を掛ける勢いで正直羨ましいわ。

被り面を壊せばいいのね、それなら無力化を狙いましょ。
斬った張ったは要らないからアタシのまま対応した方が良さそうね。
智猿衆召喚で弱体化した子からフェイント交えつつ被り面の脆そうな部分を攻撃。
ふふ、キマフュナイズされた三猿さんだから楽しい光景になりそうな予感。
どうせ何処かに居るんでしょ、語彙力皆無の黒幕さん?

向こうの反撃は危険そうなら見切り残像で避けるけど、
狙えそうなら被り面目掛けてカウンターかしら。頭数減らしていきたいし。



「……平和ね……世界間の温度差で風邪引きそうな位に平和なのね此処……」
 まったく彼女の言う通り、他の世界では戦争が始まり、そして終息しようという中で、較べてみればなんと呑気な事件であろう。それでもイベント参加者のキマイラ達にとっては一大事であるし、怪人や被り面に関してはちょっと危険を伴う事件とも言えよう。嘆息交じりに彼女…苧環・つづら(残響にて紡ぐ円環・f06155)、彼は戦いを始めた。
「キマイラフューチャー系三猿さん、一仕事お願い」
 招集に応じて虚空より飛び出したクールでファンキーな三頭の白猿に、両手を掲げて仰け反って見せる被り面や、軽快に後退って身を低くして見せる被り面。驚いて見せているらしい。そんな仕草に構うことなく智猿衆は標的の群れの中に躍り込み跳び回り、踏んだり蹴ったり掴んだり、愉快に敵を翻弄する。
「お面だけで良いからねー」
 手をひらひらと振って見せ、自身も悠々その中へ。慌てふためく面たちの、あるいは背面あるいはてっぺん、白猿たちの作った弱みを柄頭にて打ち据え進む。
 つづらにとっては戦場でもなく、荒事を受け持つ人格も現出していない。その容貌や立ち振る舞いは、今この場を舞台の上であると見るものに思わせるだけのものがあった。惜しむらくは既に避難が完了し、手放しで楽しめる観衆はいない。
「どうせ何処かに居るんでしょ、語彙力皆無の黒幕さん?」
 もちろんそのようなことは構いもせず、どこにいるかはわからない唯一の熱心な観客に向けて、涼しげでありつつもどこか呆れたような視線を投げ、笑って見せた。その先に。

●予想通りの語彙力で
「え、ヤバっ、えっ、あのコめっちゃビジンじゃん、うっそえっ」
 なおも最大望遠で撮り倒す怪人の姿があった。どこから出るのか激しい呼吸音――人間で言うなら鼻息であろう――を発しながらシャッター音を響かせ続ける。
 彼は、そして彼も、男性である。そして彼の好みの対象は、男性ではない。
「すっげあっ目線こっち、あっ、もう一回こっち向け、向け!」
 もちろん事件の収拾にもイベントの再開にも、一切の関わりはないのだが。

大成功 🔵​🔵​🔵​

フロッシュ・フェローチェス
……周りの皆の反応からも察してはいたけど。
やっぱり誰か見てるね――少し誘き出してみるか。
ホロデバイスゴーグルもあるし、ちょっとは補助も利く。視認さえ出来れば……。

取りあえずやるべき仕事を継続。
【デス・レイン】を飛び回らせつつ、彼方此方へダッシュしながら衝撃波で煙幕を撒いて面を砕くのは先の通り。
今度は咢鎖・咆蛟炉を放し飼い状態にして、不意打たせて噛みつきで割ったり、また捕縛したところをアタシが叩こう。

粗方始末したら足を止めるよ。
先程から、隙を見て情報収集してたんだよね――誰が見ているのかを。
野生の勘も其処にいると告げている。
ならそっちを見て最後の確認だ。
その後【選択したUC】……さあ、出てこい!



「やっぱり――誰か見てるね」
 再び場面を戻し、周囲を警戒するフロッシュの姿へ。
 警戒の対象は、既に被り面たちではない。彼らは今、引き続き飛び回り塗料を素材を掠め続けるデス・レインたちを相手に、浮足立って逃げ惑っている最中であり、特別な脅威ではありえない。そうでなくても、衝撃波を伴う煙幕を纏って駆け回る彼女の姿を捉えられる敵もそうはいないだろう。そこに来てさらに。
「さぁ、行ってこい」
 聞こえた声に振り向いた被り面の、その目に映った最後の像は、大きく開かれた何者かの口蓋。それはまさに振り下ろされ、さくっ、と軽い音を立てながらその頭の前面を削り取った。
 この程度では食べるも走るも飽き足りないと言う風に『咢鎖・咆蛟炉』がすぐに次の標的へと向かうと、怯えと困惑のこもったキマイラの目とフロッシュの視線が一瞬重なる。ほんの少しの高揚の色を宿し、彼はそのまま膝から崩れて気を失った。

 先とは違うクールでフィアフルな乱戦は、煙幕が収まる頃には静かに終息していた。姿を現した彼女は、索敵に用いたホロデバイスゴーグルを押し上げると。
『機械ブーツ、可変完了――』
その目を見開き、その方向を、見た。

●ズームアップ
「おおっ、いいねいいねー、目線も表情も良いし…あっ、身体戻して、真正面じゃなくてもう一回斜めの感じ撮りたいんだけど…ん?」
 ファインダーの中の女性の姿が、突然自動で拡大される。
「あ、ちょっ…ンだよこんな時に不具合かよ…」
 しかし彼の高品質なカメラは誤作動などは起こしておらず。

「さあ、出てこい!」
「へ」

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『コスプレ撮影怪人アングラーロー』

POW   :    ここがコスプレ会場だーーーーーーー!!
【コスプレ化光線とポーズ指定催眠音波 】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
SPD   :    お前は最高のコスプレイヤーだ!(フラッシュ)
【強制コスプレ光線 】【ポーズ指定催眠音波】【撮影されると気持ちよくなる催眠】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
WIZ   :    良い! 実に良いアングルだ!
【カメラのレンズ 】から【強制コスプレ光線】を放ち、【ポーズを取らせる事】により対象の動きを一時的に封じる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠プリマステラ・リコールドです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「うおおおおおっ!?」
 夢中で無心でついでに無断で被写体を撮り続ける無防備な所に、不意に叩き込まれた攻撃によって、怪人は物陰から叩き出された。みっともなく転がりながら猟兵たちを見上げ、それは吠え立てる。
「おまっ、ぶっ、この……」
 言葉にならない声を繰り返し吐き出そうとしては詰まり、立ち上がることもせず座り込んだまま、遂に成した言葉は。
「へ、へへ…しゃ、写真撮らせてもらってもいいスか、おなしゃす、しゃす!」
 半笑いで、へこへこ頭を下げながら、急に大きな声で。注意していた猟兵には聞こえたであろう、声にカブったシャッター音が。
フロッシュ・フェローチェス
許可取る前にもう撮ってるよね、お前……!?
っていうか散々ブスだの不細工だの罵った上、珍妙な被り面のっけたクセに、なんでアタシ達はそうまでして撮るのさ?
まあ何でも良いか。砕け散れ。

先制攻撃の蹴りを一撃……吹き飛ばしてやる。
そこへ追い打ち。早業で2連射――ほぼ同時の二回攻撃だ。
立ち上がろうとしても無駄。既に咆蛟炉はお前の足元にいる……巻きつき縛り、地面に喰い付き動きを封じるよ。

さてトドメは【選択UC】で――って、え?な、なん、なんで服がコスプレ衣装に変わってるの!?
……しまった。そうだ、レンズ封じないと光線は……!
い、いやまだ……まだ攻撃さえすれば――!

(※服装、この後の展開等、アドリブ歓迎です)


アスカ・ユークレース
いや、懲りなさいよ。

まずは【地形の利用】をして高台から【スナイパー】でカメラを射ち抜いて壊す
【千里眼射ち】と私の【視力】なら遠くからでもよく狙えるはず
ついでにマーカーも撃ち込んでおく

後は牽制、足を狙って機動力を削ぐ

居場所を悟られないように射ったら【迷彩】で移動

相手に距離的有利をとれる狙撃手の特性、最大限に利用します
容赦?するわけないでしょう

チャンスだと思ったら【選択UC】
布石はもう射ってありますから。

アドリブ歓迎


レイ・アイオライト
えーと……つまり、撮られてたってことでいいのよね。
なるほど、なるほどね。
よし。

ぶ っ 転 が す わ 。

ヤるからには全力、徹底的に打ちのめす。【選択したUC】でシャッターから逃れるように立ち回る(『残像・見切り・第六感』)……コスプレ光線はともかく、ポーズ指定と催眠は絶対に逃れるわよ!

……こんの……変態カメラがッッッ!!!(極近接で雷竜真銀鋼糸の篭手部分で全力殴打)

■コスプレ光線命中時
チッ……!カメラのシャッターを切らせ……ないわよッ!!(極接近で連続殴打、回転力を活かした全力回し蹴り)
こんな服でも戦闘経験は十分、動きづらいなんてあってたまるもんですか!


苧環・つづら
あら結構近くに居たのね語彙力の無さも相変わ……
低いレンズ位置、シャッター音……黒幕さん改め変態盗撮魔さんかしら?

……迦河稚ちゃんから漂うどす黒い嫌悪感。
はいはい大丈夫アタシが戦っとくわ。この手合いはアタシ向き。
抉りにいく意味合いで後ろの衣装から氷槍陣召喚で葬ってしまいましょ。
正直センス無いんだもの、肌色面積至上主義に見えて品が無いし。
ああ、だから語彙力も右に同じなのねー。
余り向こうの攻撃当たりたくないし見切り残像フェイントは忘れずに。
自分でやる方がもう一寸似合う物になりそうだし、ね。


※被弾コス:露出控えめの方が視覚暴力性軽減されます
※本人ノーダメ怪人寧ろ凹めですが周囲猟兵様方の精神衛生上……



●望遠レンズ
「許可取る前にもう撮ってるよね、お前……!?」
 不快感を露にした表情で、自らが蹴り転がした怪人を見下ろすフロッシュ・フェローチェス。完全に汚物を見る目。その表情が分からないのか、分かった上でハートが強いのか、彼は弁明を始める。
「へへ…そりゃそっスよ、こんなカワイイ子たち、撮らない方が失礼ってモンで…」
「っていうか散々ブスだの不細工だの罵った上、珍妙な被り面のっけたクセに、なんでアタシ達はそうまでして撮るのさ?」
「いや当たり前じゃん、ブスはブス、美人は美人、汚いものにはフタをして、撮る価値あるのは綺麗な方でしょ」
 汚物である。
「まあ何でも良いか」
フロッシュは溜め息を一つ吐き。
「砕け散れ」
 言い終わるか否かの刹那に放たれた高速の蹴りに、怪人の姿は吹き飛んだ。
「な、なんの!」
「撮らせるわけないだろ」
続けざまに銃口から同時に放たれた2つの弾丸は怪人が咄嗟に向けたレンズを損傷させて撮影を阻害し、地に膝をつかせる。負けじと立ち上がろうとするも。
「無駄」
 なおも冷たく言い放つフロッシュ。事実彼の身体は立ち上がらない。地面に深く食い込んだ咆蛟炉の顎とそこから繋がる紺碧の鎖が、その脚を縫い留めていたのだ。もがけども焦れども、その身に食い込み絡め取る鎖は外れることはない。そこに歩み寄り睥睨する者。
「 ぶ っ 転 が す わ 。 」
「ぶっ…!?」
 レイ・アイオライトの目は怒りに燃えていた。人の気持ちや迷惑など考えないこの怪人でも、さすがに察することのできるほどの熱量であった。慄然としながら退ろうとするも、依然喰らいつく鎖がそれを許さない。猟兵はゆっくりと、漆黒の篭手を装着した腕を振り上げる。それは遊園地の垂直落下のアトラクションのような。それは処刑人の振り上げる断頭斧のような。ゆっくりと、しかし確実に、その時は近付いてくる。身動きも取れないままにヒビの入ったレンズで見上げ、その時を待つ憐れなるカメラ。大きく息を吸い込み。
「……こんの……」
そしてレイは、青白い電光を纏うそれを振り下ろした。
「変態カメラがッッッ!!!」
「ぶぎゅいっ」
 レンズの破片を飛び散らせながら倒れるアングラーローだったが、まだまだ元気に起き上がる。
「変態じゃないっ!可愛い子の写真撮りたいのとか当たり前じゃんお近付きになりたいじゃんあわよくば付き合いたいなーとか思うじゃん!思うじゃんねぇ!」
 レンズのあった空洞から何かを流しながら、熱い淀みをぶちまける。それはさながら地獄の悪の嚢のごとく、熱くも暗く、煮えたぎる。
「俺お前らのことホメたじゃん!ブスはカンケーないじゃん!ワッケわかんねー!!!」
 あえて、彼の現状に相応しい言葉に言い換えると…逆ギレし始めた。

「語彙力のなさも相変わらずね」
 呆れたトーンの声が聞こえ、なおも座り込んだままキレ散らかす怪人はバッとそちらを見る。そして現れた猟兵の姿をみとめると、もはや反射のように鳴らされるシャッター音。
「あっ、さっきのビジンさん!ビジンさんならわかるッスよね!?撮るのは義務だし礼儀だし、撮られるのは美人税みたいなモンだし」
「黒幕さん改め、変態盗撮魔さんかしら?」
自身の言葉を遮るように声を発した、刺すように冷たい視線の主である苧環・つづらを見ながら、怪人は継ぐべき言葉を飲み込んだ。その視線にではなく、その背後に漂い広がる、可視の嫌悪感に、彼はたじろいだのである。
「はいはい大丈夫、アタシが戦っとくわ」
 つづらが自身の別人格を宥めるように言い、しかし本人も気乗りしなさそうに改めて敵へと向く。よく分からないが何かしらの脅威が去った安堵感から、先ほど鳴りを潜めた怪人の怒りはまたむくむくと膨れ上がる。
「お、おまっ、変たっ、違うって言ってるだろぉっ!?」
「だって」
 肩を震わせ立ち上がり、好みのものであろうか、背後に嗜好の偏った衣装を何着も浮かべて攻撃を行おうとする。あるいは布教を行おうと。
「正直センスないんだもの」
 絶対零度の言葉と共に、放たれるは凍てつく霊体の槍衾。その一条が彼の後ろのオリエンタルな真紅のドレスを撃ち抜く。
「ぐっ…」
「肌色面積至上主義に見えて品がないし」
 在りし日の教育機関指定の水泳用衣装が破れ散る。
「ごふっ…は、肌色良いじゃんサイコーじゃんかよ…」
 震える声で言いながら、次々に引き裂かれ行くコスチュームたちを、まるで手の中から零れ落ちていく砂をかき集めるように庇おうとするが、それらは成すすべもなく貫かれ、消えていった。
「ああ、だから語彙力も」
「そ、それは違うじゃんか、カンケーないじゃんかー…」
 すべてのコスチュームを失ってなお続く苛烈な舌鋒に、力なく言葉を返す。ダメージを共有しているのか言葉の刃が鋭利すぎるのかは定かではないが、確実にダメージは蓄積されているようだ。

「お、オトコのロマンはどうせ女にはわかんねーよな!だってほら、その証拠に俺を倒しに来てるのは女の猟兵ばっかりじゃねーか!」
 三度立ち上がるも先ほどよりは勢いがない。穴だらけの理論武装で何とか心を守っているように見える。そして立ち上がる怪人の頭部に命中する黒箭。
「いや、懲りなさいよ。」
 しつこく起き上がり来る怪人にうんざりしたように、アスカ・ユークレース(電子の射手・f03928)は当人には届かないであろう指摘を漏らす。その言葉は届こうはずもない、彼女のいるのは遥かに遠い高台の上、怪人の最大望遠でもその射程範囲には収まらない。そうでなくとも望遠レンズは破壊されてしまっているのだが。
「ど、どこだ!?どこから…だっ!?」
言いながら周囲を見回すが、視界に収まることもない。それどころかさらに違う角度からの射撃によって脚を射抜かれ、膝を折る。迷彩を施し狙撃位置を移し、場所を特定させない彼女の姿なき攻撃は、確実にダメージを蓄積させ、精神もすり減らす。
「へ、へへ…膝に矢を受ぐぉっ!?」
 何かを言いかけたようだが、その言葉も続く射撃によって遮られる。ついには亀のように身を縮こまらせて痛みをやり過ごさんとし、続く言葉は紡がれなかった。

●接写レンズ
「お、お前ら…いい加減に…」
「いい加減しつこいのはお前の方だろ」
「う、うるせぇっ!俺がコスプレ楽しんで何が悪いってんだぁっ!」
 がばっと上げた彼の顔の中心――レンズから、周囲一帯に眩い光が放たれた。

「え?な、なん、なんで服が変わってるの!?」
 レンズは破壊したはずで、そうなれば能力が封じられるはずなのだが。
「うわーははは!さっき割られたのは望遠レンズだ!近接撮影用のレンズは別にあるに決まってんだろーが!」
「知るか!」
 やや狼狽えて声を荒げながら、フロッシュは撮影する暇を与えまいと再びの早業を見せる。ちなみに彼女の衣装は、面積の小さなチューブトップ、揃いのタイトな超ミニスカート、そしてスタイルをよりシャープに見せるヒールのあるブーツ…つまる所。
「速さに優れた女の子なので、レースクイーンとか良いかなって思って!」
 言いながら地面とほぼ水平に、驚異的な跳躍を見せる怪人。そのまま超低空で――否、超「ローアングル」で交錯し、立て続けに無数のシャッター音を響かせた!
「ヒューえっろ!やっべえっろ!サイコー!」
 挑発的な言葉を語彙力がないなりに紡ぎだし、地面を転がり流れるように立ち上がり、次の標的を目指す。
「こいつ、意外に速い!?」
「残念だったな、俺は『動けるデブ』なんだよっ!」
 単純にウザい。
そのレンズの先に見据えるのは、純白のドレスに申し訳程度の軽装鎧、そしてなぜかスカート部分の前面は極端に短い、エレガントに見せかけつつも扇情的なデザインの。
「ひゃっはぁ!銀髪赤目の姫騎士様とかやっぱ俺のセンスサイコーじゃん!肌の色も相まってサイコーオブサイコー!」
 レイである。
「チッ……!カメラのシャッターは切らせ……ないわよッ!」
 高速で迫りくる怪人を迎撃する形で、全力の回し蹴りを放ち、完璧にその標的を捉えて吹き飛ばした。
「こんな服でも戦闘経験は十分、動きづらいなんてあってたまるもんですか!」
「へへっ…俺だって撮影経験は豊富なんだ、ミニスカの女の子が脚を上げて蹴ってるなんて、こんなシャッターチャンス逃すわけねーだろ…?」
「……ッ!」
 痛恨の表情のレイをよそに、今度はつづらへと向き直る。

「最後はあんただぜ、ビジンさん…全部揃ったら、帰って『有効活用』してやるぜぇ…」
 もはや取り繕う余地もない変態性を露呈させながら、怪人は猟兵へとにじり寄る。選ばれた衣装は瀟洒なドレス。肌色面積至上主義と言われたのを気にしているのかもしれない。
「難易度の高いミッションをクリアして、俺は俺のサイコーのコレクションを完成させるんだぁぁぁ!」
 弾かれたようにまたも水平に跳び出し、身を捩って空中で仰向けになり、「彼」のスカートの下を突き抜け…シャッター音は鳴らなかった。

「何か」を見たアングラ―ローは、着地はおろか受け身も取らないまま、なんの抵抗もせず地面をずざざーっと滑り、止まった。
「え、うそ、えっ…だって、え…?」
寝転がったまま起き上がろうともしない怪人の頭を、アスカのフレシェット・ノヴァが襲う。先ほど矢と共に放たれたマーカーを目掛け、過たずに高出力のレーザーが撃ち抜き、再びレンズを撃ち砕いた。しかしなおも彼は起き上がろうともしなかった。
震え声でぶつぶつと呟きながら、どうやら現実と戦っているらしい。その存在が保たれているうちに勝利を収められることは、ないだろう。根拠はもちろん、その生ける屍を見下ろす2人の怒りによる。
「一瞬も要らない……刹那で、バラバラにしてやるよ!」
「覆い尽くす影に灼かれて消えなさい!」
 そこからは、言うまでもない。秒を待たずして、オブリビオンは煙のようにその姿を消した。
「残念だったわね。最後の一人、撮れなくて」
 詰まらなそうに息を吐く猟兵の言葉に、煽り耐性のないこの怪人が食って掛かることはもうない。

●意外と広いよコスプレ光線
「lock on…逃がしませんよ?」
 アスカが撃ち抜いた標的は、このあと程なくして他の二人の猟兵によってズタボロにされて霧散した。この有能な狙撃手は、最後まで発見されることなく自身の任務を果たしたのである。しかし、ただ一つの問題は。
「倒したら元に戻ると思ったんですけど…」
 射線を維持していた都合上、光線は不幸にもこの距離まで届いてしまった。そして彼女の衣装は、形容することが憚られるような、かなり、キワドいものとなってしまった。
「どうしましょう、これ…」
 誰もいないことはまぁ、不幸中の幸いと言えるだろう。引き続き迷彩技能は役に立ちそうだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 日常 『同人イベントを楽しもう!』

POW   :    目についたものを片っ端からご購入,コスプレでパフォーマンスを披露

SPD   :    会場内を効率よく回り気にいるものを探す,即座に原稿を書き上げ飛び入り参加

WIZ   :    購入したものについて語り合う,かねてより温めていたものを使い飛び入り参加

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 多くの猟兵がご存知の通り、キマイラフューチャーの住人たちは結構たくましい。怪人が倒れるとすぐにイベント参加者たちは再結集し、何事もなく行列は再編成されたのだ。倒された被り面の被害者たちも、幸いにも大きなケガも衣装の損傷もなく、そのまま合流したようだ。
 そしてこれも多くの猟兵がご存知の通り、彼らは往々にして猟兵たちが大好きだ。この行列とて例外ではなく、事件解決の功労者達を行列に引き込んで一緒に楽しもうと手を引いてくる。一緒になって楽しくはしゃいで騒いでも良いし、行列の終着点にある会場で、パフォーマンスなんかを行っても良いだろう。

 皆で盛り上げ、楽しく笑顔に。制約はこれだけで十分だろう。
レイ・アイオライト
【POW判定】
この姿いつ戻るのよ……足がスースーして落ち着かないんだけど。ってなに?ゲームのキャラ?似てる?セリフを言え……って、はぁ……。
キマイラフューチャーの人たち、なんでこんなに肝が座ってんの?
逃げられないこの状況……周囲に闇もないから隠れられないし、居合斬りのパフォーマンスでも見せればみんな満足するかしら。
【選択したUC】(攻撃回数重視)で、会場で剣舞を見せることにするわ。…もうどうにでもなれよ、こんな依頼受けちゃったあたしが悪いんだし。
ちょっ何!?なんで大歓声!?あ、暗殺者としてプライドが……くっ……こr(声援でかき消された)

(アドリブ、共闘?歓迎です)


フロッシュ・フェローチェス
……さっさと帰って元の服に着替えるか。
撤収。
これ以上此処にいる気はないよ――叩きのめしたかっただけだし。

……住人達が回り込んで来たか。タフだね相変わらず。
けど【P・X】があるし、服も動き難い物じゃない。すぐすり抜けられる。

鬱陶しいけどもう慣れた。写真の一枚や二枚……って、アレ?
なんだろ――この感じ。
撮られてるのが心地良いというか、ちゃんとポーズ取らないととか、もっと撮って欲しいというか……?
あ、ま、まさか怪人の光線……もう一つ当たってたのかアタシ!?
ちちちょっと待って!これ以上捕らな――。

・逃走失敗
折角だし別の衣装も着てみよ。
それで格好良いポーズをとって、パフォーマンスだね。

※アドリブ大歓迎


アスカ・ユークレース
まずは服を着替えてから出て来ましょう。
え、これしか…?まぁ今の格好よりは……。

イベントを見て回る
『グッズに同人誌にコスプレ……皆さんの愛があふれてますね…!』

撮影や握手にも笑顔で応じる
盗撮が問題なのであって許可を取ったなら問題はないかと。

(ノリノリでポージング)
……まさかまだ効果が残って……!

アドリブ歓迎


苧環・つづら
結局自ら変態盗撮魔露呈&フラグ建立回収コンボ樹立。
もう色々一周回って清々しい散り様だったわねー。
(※精神瀕死に追い込んだ主犯による清々しい供述)

まあ変態の最期の足掻きとはいえ折角の真っ当なドレス姿だし、
このまま行列に混じって参加者さん達とお話しようかしら。
マイナーもメジャーも無いわよ。情熱を注いだ唯一無二の姿なんだから、
あんな肌色面積至上主義の見てくれしか評価しない変態の事なんか忘れちゃいなさい?
あらこの衣装色味が綺麗ね、こっちはデザインが素敵。よく思いついたわねセンス良いわー。

……だって……ねえ。
最期の最期まであの変態アタシの性別見抜けなかったもの。
性別なんて知らないわ。アタシは、アタシ。



●その人は
「もう、色々一周回って清々しい散り様だったわねー」
 行列に混じって猟兵は呟く。その身には、先の戦闘で着せられたドレスを纏っている。怪人といえども変態といえども審美眼そのものは悪くはなかったようで、着る者のためだけに誂えられたその衣装は驚くべき調和を見せ、まるで絵画から抜け出たような美しさでもってそばを歩くキマイラたちの目を奪った。とはいってもさすがのキマイラフューチャー、黙って口を開けて見惚れてばかりいるような彼らではない。
「すごーい!おねーさんめっちゃきれー!」
「こんな衣装どうやって考えたの!?私も真似していい!?」
「一緒に動画に出てよ、めちゃくちゃ盛り上がるぞー!」
 遠慮も会釈も関係なく、あっという間に周囲のキマイラ密度は飽和した。ぐいぐいと押し合いへし合い、鋭角的なキャラクターの側にいるそこの彼なんかはとても痛そうだが、それでも健気に押し通ろうとしている。
「あーあーそんなに押し合っちゃ危ないわよ、ほら衣装も引っかかっちゃって…あら、この衣装色味が綺麗ね」
 初対面の熱狂的なファンたちに苦笑しながら、麗人は救助しようと手を伸ばし、触れたその魅力的な衣装に驚いて見せた。途端にそのキマイラはこれ以上ないほどの笑顔になる。
「えっへへー、でしょでしょ!生地選びも細かい部分もすっげぇ考えたし、僕史上サイコーの自信作なんだよ!」
 鼻高々で言う彼に、近くにいた参加者たちも興味深そうに、あるいは羨ましそうにその衣装をまじまじと見る。鋭角的な奴も与えていたダメージに気付き謝りながらも、お互い楽しそうに話し始めている。その様子に琥珀色の目を細めて、次に行列の先を見ると。
「こっちはデザインが素敵、よく思いついたわね、センス良いわー」
 さらに別のキマイラの力作に、追い付き並んで賛辞を贈る。
「へ!?あっ、ありがとうございます、でもでも、あんまりその、マイナーだし…」
 背中を丸めたその少女は、突然かけられた声に驚き大きな声を出すが、しどろもどろになりながら次第に小さくなっていく。怪人は倒されても吐き出された言葉まではなかったことにはならない。
「マイナーもメジャーも無いわよ。情熱を注いだ唯一無二の姿なんだから、あんな肌色面積至上主義の見てくれしか評価しない変態の事なんか、忘れちゃいなさい?」
 優しく笑いかけるその人の言葉に、キマイラの少女は顔を上げ、その美しさに目を奪われる。そして楽しげな周りの声も、次第にそのボリュームを上げて彼女の耳に届いてきたことだろう。
 だって、と続ける。好きなものは好き、良いものは良い、誰に否定される謂れなどないはずである。最期の最期まで、あの怪人は性別すらも見抜くことはできなかった。そんな奴の言葉などなおさら気にすることなどない。
「アナタは、アナタでしょ。胸を張りなさい?」
 そう、アタシは、アタシ。苧環・つづらその人である。

●神速の被写体
「撤収」
 場面を移して終着点のイベント会場。
 彼女は別にコスプレに興味があったわけではないし、キマイラフューチャーはあまり好きではない。怪人を叩きのめしたかっただけである。いきなり着せられた露出の多い変な服だって着替えたいし、目的を果たせばさっさと帰りたい。帰りたいのだが。
「……タフだね相変わらず」
 クールな彼女の苦手とする、元気なヤツらが取り囲む。超絶カッコイイヒーローで、イベント再開のヒーローで、しかもそれが同好の士とくれば、テンションが上がらないはずがない。勘違いなどとは欠片も思わず、カメラを構えて無邪気に笑っている。この日何度目かも分からない、うんざりした表情で彼女はユーベルコードを――
「撮りまーす!目線こっち良いですかー!」
 言いながらも、逸るキマイラはシャッターを切った。切ってしまった。もちろん視線を向ける暇はありはしない。否、普通の人間であればありはしない。
「……って、アレ?」
 しかし、他の追随を許さぬほどの速さを誇る、フロッシュ・フローチェスであれば話が違う。その彼女が、ユーベルコード「P・X」を行使して本気を出してまでいれば、問題にすらなりはしない。
キマイラたちから驚きの声が上がる。しかし一番驚いているのは、ポーズをとっている猟兵自身である。上体を前方にかがめ、両手を膝に置き、胸を強調する挑発的なポーズ。なお彼女が知ることはないが、写真には最高の笑顔で写っている。
「うおおっ、あ、ありがとーございまーす!」
 間違えて撮ったキマイラだが、ノリノリで写ってくれたからにはオッケーに違いないと、涙を流さんばかりの喜びようで感謝の言葉を叫ぶ。フロッシュにしてみれば冗談ではない、こんなことはあり得ない。何事かと混乱する頭に、心当たりが過った。
「あ、ま、まさか怪人の光線……もう一つ当たってたのかアタシ!?」
 青くなる彼女をよそに、我先にとレンズが向かい、いくつもの撮影音を響かせる。そのたびポーズを変え、愛想を振りまいてしまう。意に反していたはずなのだが、胸に去来する感情もその意に異を唱えだす。
(もっと撮って欲しい、ちゃんとポーズ取らないと…)
 ハッとする。これはマズい。この状態は非常にマズい。
「ちちちょっと待って!これ以上撮らな――」ぱしゃぱしゃぱしゃー。

 撮影会はもうしばらく続く。

●魔弓の射手または撃墜王
 アスカ・ユークレースが身に着けたのは、パフスリーブの黒いワンピースに純白のエプロンドレスとヘッドドレス。カラーもカフスも真っ白で、コントラストが美しい。至る所がふんだんなフリルで飾られ――メイド服である。フリフリの。ミニスカートの。
「まぁ、さっきの格好よりは……」
 明言はもちろん憚れらるが、この衣装の短いスカートであっても上から着用して隠せるほどの衣装を着ていたのだから、無理もないことである。

 それはそれとして、賑やかなお祭りは楽しいものである。それほど多くの記憶を有していない彼女にしてみれば、新鮮に映るものも多い。
「グッズに同人誌にコスプレ……皆さんの愛があふれてますね……!」
 そんな活気と熱気に満ちた会場を、興味深く見て回る可愛らしいメイドさんの姿に、ゆっくりと殺到するイベント参加者の皆様。示し合わせた訳でもなく、さしたる時間もかからずに形成された円陣は、その輪を狭く、その層を厚くしていった。
「あ、あのっ…」
 一人が勇気を出して声をかける頃には、アスカの周囲は黒山の人集りであった。繰り返すが、さしたる時間もかかっていない。その数に、というか圧に若干驚きながらもにこやかな表情を見せる可憐な猟兵に、そのキマイラはやたらとおどおどしながら撮影の許可を求める。周囲の目から察するに、いの一番に現れたが声をかけるのに躊躇し続けたようである。皆が行儀よく順番を守った結果、こうなってしまったらしい。
「しゃ、写真と、握手、いいですか…?」
「はい、構いませんよ」
 盗撮が問題なのであって、許可を取ったのなら問題はない。笑顔を保ってカメラの前に立つ猟兵に何度もお礼を言いながら、彼がカメラを向けると。
「……え?」
 両手を握り手首を合わせて顎の下に持っていき首を傾げて見せる、媚び媚びなポーズのアスカの姿がファインダーの中にあった。驚きながらもすかさず連写してから、先ほどのおどおどした雰囲気とはかけ離れたレッドゾーンなハイテンションで両手をいっぱいに広げて駆け寄る。
「え、ちょっと……!」
「ありがとうございます!ありがとうございます!」
 両手で両手を握って、ぶんぶんと激しく振って感謝の気持ちを強く伝える、ギリ分別が残ってるキマイラ青年。ハグじゃなかった。
そして今度は後ろから
「次こっち向いてくださーい!」
 反射的に顔だけ向いて、カメラに向かってお尻を突き出し、スカートをふわりと浮かせる。
「……まさかまだ効果が残って……!」
 もちろん、そのまさかである。そして、彼女への囲みは重厚であった。

撮影会はもうしばらく続く。

●黒の矜持と白の威光
「この姿いつ戻るのよ……」
 頼りない足元を気にしながら、落ち着かない様子のレイ・アイオライトは独り言ちる。純白の衣装もさることながら、それに引き立つその脚も、輝くばかりに美しく。他の面々と同様に、熱狂的なキマイラたちに取り囲まれる。
「猟兵さーん!ていうか姫騎士さまー!写真良いですかー!?」
「それってあの、あのキャラですよね、すごーい再現度ヤバーいカッコいー!」
「あっ、あれだよね、あの!わかるすごい本物みたーい!」
 すごい勢いで迫ってくる笑顔の大群に、たじろぐ渦中の「姫騎士さま」。実のところは暗殺者である彼女の纏う気迫のようなものを、しかしそれを察知させない優秀さゆえか、はたまたキマイラたちのノーテンキさゆえか、残念ながら意に介す者もないようだ。
「あのキャラと言えばあのセリフだよね、ほらあれっ」
 ここでレイの方をちらり。
「あれだよね、絶体絶命のときには誇りを守るためにっていうあのっ、めっちゃ有名なあの!」
 こちらもレイの方をちらり。
「はぁ……」
 肝が座っているというか怖いもの知らずというか。あからさまな期待の視線に、こめかみの辺りを押さえて溜め息をつくと、肚をくくったこの暗殺者は宙返りひとつ、ステージの上へと跳び乗った。その軌道を追い、歓声を上げるキマイラたち。
 何ごとが起きるのかと目を輝かせながら見つめる彼らの前で、レイは刀に手をかける。その瞬間、周囲の空気は変わった。鋭利な気迫に息を呑む音が大きく聞こえる。手元から鋼の鳴る音が聞こえた。気がした。

 一秒の後にそこにあるのは、やはり先ほどと同じ構えの猟兵の姿。レイはそのユーベルコード、斬影ノ型・閃煌を披露して見せたのだ。剣舞として放たれたその珠玉の技は、観衆の目にも捉えられるよう、多くの軌跡を描き、速さも実戦と比べれば格段に遅いものであった。そうしてなお、全ての太刀筋を見切れた者はいないであろう。
 麗しき純白の騎士の振るう光を宿さぬ黒き魔刃は、見る者たちを見事に魅了してのけた。静けさの中で肩を竦め、衣装の裾を翻しながらステージを後にしようとするレイ。しかしその背に万雷の拍手と喝采の嵐が襲い掛かった。
「ちょっ何!?なんで大歓声!?」
 それはもちろん「めっちゃカッコ良かったー!」感動に会場の「もう一回!今度はばっちり撮るからもう一回!」テンションが最高潮に「すっげええええ!」達したからである。
「あ、暗殺者としてプライドが…」
 予想外のことに取り乱しながら、ステージの下の一面の笑顔の群れを見回す。影に紛れて悪を為し、呪わしい我が身がこのような。こんなことなら――
「くっ……こr「わああああああああああ!!!!」ぱしゃぱしゃぱしゃー。
 異常なほどにその衣装に似つかわしい言葉は、しかし鳴りやまぬ声援とシャッターにかき消されていった。

●メインイベントがゲリライベント
 つづらに引き連れられるようにして会場に到着した行列の正面には、ステージの上に集まった三人の猟兵の姿があった。彼女らはステージの中央に集い、フレーム内に収まりつつもそれぞれの姿に必要以上に被らない立ち位置で、スタイリッシュにポーズを決めている。参加者たちはその正面で彼女らを見上げ、最良の撮影ポイントを確保しようとしのぎを削っていた。舞台の上も下も、そこにある者は残らず笑顔で、会場はこれ以上ないと言えるほどに盛況であった。猟兵たちのそれは怪人の存在の残滓であるとはいえ、イベントの盛り上がりに一役買っており、悪いことばかりでもないようだ。
 その様子に柔らかな笑みを見せるつづらの衣装が、ぱあっと光りだす。目を丸くして見つめるキマイラたちの前で、猟兵の身に着けたドレスは失われ、元の服装に戻っていた。
「あら、消えちゃったわね、ドレス」
 まあいいわ、と軽く言いながら改めてステージを見やる。その背後から歓声を上げながら駆けて行くキマイラたち。そこにはこちらも元の通り、黒い装束に身を包んだフロッシュとレイ、そして。
「あれ?」
 変わらぬメイド服のアスカの姿。同時に受けた攻撃で一人戻らないはずもないのだが…
「あ、そっか」
 思い至って、後から着重ねたコスプレ衣装を勢い良く脱ぎ去ると、こちらも元通りの、やや大胆だが健康的な、お気に入りの衣装を身に着けた猟兵が現れた。
 そして再び沸き起こる、今日いちばんの大歓声。猟兵さんも一緒にイベントやるのは嬉しいし楽しい。だけどやっぱり。
 僕らのヒーロー猟兵さんはそのままだってちょーカッコいい!

 大賑わいの大喝采に、ステージの上では猟兵たちの苦笑が漏れる。しょうがないかとポーズをとって、一回きりの大サービスで最高の表情を見せてくれた。そうして撮られた写真の中の猟兵たちは、もちろん笑顔とは限らないが、きっと多くのキマイラの宝物として大事に大事にされることだろう。

 こうしてイベントは盛況のうちに終了し、キマイラたちは少しくたびれた様子ながらも嬉しそうに会場を後にしていく。
 参加者の皆様、猟兵の皆様、ご参加ならびにご協力、ありがとうございます、お疲れさまでした。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年03月01日


挿絵イラスト