愛と正義とかいう都合のいい免罪符
●ただのLOVEには興味ありませんか?
「『愛』と『正義』があればなんでもできる! そうだよねー!!?」
「「「ジャスティス! ジャスティス! ジャスティス! ジャスティス!」」」
センターオブジアースで突如発生したコールアンドレスポンス。そのリーダー的存在であるマジガ・コンプレークスは愛と正義を語り、配下であるジャスティスクルセイダーズはひたすら正義を連呼する。
噛み合っているんだか、いないんだか。
「じゃあ行くよー! 不死の怪物さん、待っててねー!!」
狂信騎士団を率いるマジガ・コンプレークスはマジカルロッドを振り上げて、意気揚々とセンターオブジアース中核に乗り込んでいく。
番人の一人が事切れたのはそれから間もなく。愛と正義は容易く不死の怪物を解放してしまうのだった。
●ヒーローズアース・15thラウンド
「ヒーローズアースの魔法少女事件は留まるところを知りません! これは大丈夫なのでしょうか!?」
ロザリア・ムーンドロップ(薔薇十字と月夜の雫・f00270)が告げる危機が何かしらの発展性を持つものなのか、それはわからない。
しかし事件は起こっているので、解決に当たる必要は出てくる。
猛暑が続く。体調管理には気を付けて事に臨んでほしい、とロザリアは真っ先に猟兵達を気遣った。
「今回センターオブジアースで番人を倒した魔法少女は『マジガ・コンプレークス』と言います! 愛と正義を騙っているようですが、正義の魔法少女はなんか最近いましたね! その上位互換みたいなやつなのでしょうか!?」
予知の中でもその辺はあまり具体化されていない。とりあえず、見かけによらず残虐で、配下はやかましいということだけはわかっている。
「それで、マジガ・コンプレークスが送り出しているオブリビオン集団が『ジャスティスクルセイダーズ』という騎士団になります! とりあえずジャスティスって言っておけばどうにでもなるとか思っていそうな集団ですが、左手に『蛇の胴から頭』が融合されていて、蛇の頭による噛みつき攻撃とかもしてくるようなので注意しましょう! 超強化されているのは言わずもがなで、弱点は神々が知っているというのもこの事件の典型ですので、詳しくは現場の神々の皆さんに聞いてみてください!」
神々は今まさに応戦中とのことだが旗色は悪い。猟兵達の助けが一刻も早く必要だ。
「魔法少女は惹かれ合う運命なのでしょうか……ともかく、集まってくる魔法少女はとても危険ですので、この事件も速やかに解決してしまいましょう! 宜しくお願いします!」
沙雪海都
沙雪海都(さゆきかいと)です。
探せば居ました魔法少女。サミットはもう少し続きそうです。
●フラグメント詳細
第1章:集団戦『ジャスティスクルセイダーズ』
ジャスティスのかっこいい担当(?)です。
右手に剣、左手は蛇頭なので大体二刀流でしょう。
弱点は「『ー』の入っていないユーベルコード」です。
この話は現場の神々から聞けますが、むしろどうやって気付いたのか知りたいですね。
第2章:ボス戦『マジガ・コンプレークス』
愛と正義の魔法少女なので今回は正統派ということになります……よね?
彼女が持っているのはステッキじゃない、ロッドなんだ……!
攻撃も補助もできるバランスタイプな気がします。
第1章 集団戦
『ジャスティスクルセイダーズ』
|
POW : ジャスティス・クルセイド
【剣先】を向けた対象に、【天から飛来する十字型の光線】でダメージを与える。命中率が高い。
SPD : ジャスティス・グレートレイジ
【己の正義を妨害する者達への怒り】の感情を爆発させる事により、感情の強さに比例して、自身の身体サイズと戦闘能力が増大する。
WIZ : ジャスティス・オーバードライブ
自身に【強大なる聖なる光】をまとい、高速移動と【聖剣からの光線】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
イラスト:弐壱百
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴
|
種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
ニクロム・チタノ
魔法少女、まあヒーローズアースだし多少はね?というより部下のヒト達ゴツくない、あんな大きな剣に片腕は蛇だなんて厄介だね、ここはまず射程外から攻撃しようかな
反抗の加護あり
重力で剣を持ち上がらないようにして、蛇の腕は蒼焔で燃やしてあげる
トドメに反抗の雷装でその鎧ごと貫いてあげるよ
さあどんどん行くよ!
●星へ還る正義
ヒーローとは何なのか。詳細な議論はおよそ決着がつかないだろうが、大雑把に言ってしまうと、人ならざる力を持ち、善行を為す存在であればおおよそ当てはまる。種族に依らず、立場に依らず――つまり魔法少女だってヒーロー(ヒロイン)たりえるので、ここヒーローズアースに魔法少女が存在することは別段不思議なことではない。
(魔法少女、まあヒーローズアースだし多少はね? というより部下のヒト達ゴツくない? あんな大きな剣に片腕は蛇だなんて厄介だね)
ニクロム・チタノ(反抗者・f32208)はセンターオブジアースでの猟書家事件をはしごして戦場に赴いていた。対魔法少女の前哨戦、今回はジャスティスクルセイダーズという頑丈な鎧に身を包む騎士団だ。しかしその左腕は今、一回り太い蛇頭へと置換されている。
「ジャスティス! ジャスティス! ジャスティス!」
正義を掲げ……ているのかどうかは不明だが、ジャスティスクルセイダーズは声を揃えて剣を天に突き立てる。己が存在を知らしめん――それが目的なのだろう。
(まずは射程外から攻撃しようかな)
ジャスティスクルセイダーズが近接戦闘に長けていることは容易に想像できる。ニクロムは神々の背を一旦隠れ蓑にし、ジャスティスクルセイダーズに向けて、
『反抗の加護あり』
重力領域を放っていった。相手の弱点は、その名前に長音符の入らないユーベルコード。理由は不明だがとにかくそれは効くらしい。「貴女に反抗の竜チタノの加護を(チタノネクサス)」――合唱が途端に小さくなり、地面をザクザクと刺すような音が聞こえてきた。
「ぬ、ぬぉ……ジャ、ジャス、ティス……!」
剣がまるで巨大な磁石に引き寄せられているように重くなり、ジャスティスクルセイダーズは落とすまいと必死に堪えていた。中には手首の負荷に耐えきれず剣を落としてしまう者も出て、戦線に異常を来している。
効果は絶大。ニクロムはいよいよ飛び出す。剣を落としてもまだ危険な左腕の蛇を残している。ニクロムは蒼焔を手に蓄え、狼狽えるジャスティスクルセイダーズの蛇腕に掴みかかった。
「危ないものだから、燃やしてあげるよ」
「貴様……おおぉぉぉっっ!!」
蒼焔が蛇腕に移っていくと、融合の根元まで蒼い炎の海原が上り焼き払っていく。火種だけ与えておけばいい。ニクロムは戦場を転々として蛇腕を執拗に襲い続けた。
ジャスティスクルセイダーズは反撃に回れない。天より飛来する十字型の光線は剣先で照準を定めなければならず、その剣が大地と融合するほどの莫大な質量を持ってしまったため、如何に鍛えていようと持ち上がらないのだ。
「トドメに――反抗の雷装で、その鎧ごと貫いてあげるよ!」
蒼焔は出し尽くした。左腕を丸ごと失ったジャスティスクルセイダーズへニクロムは雷の火を放つ。灼雷は宙で無数に枝分かれして鎧のど真ん中、ジャスティスクルセイダーズの腹を撃ち抜いていた。
「ぅご……ぉぁぁ……」
自分の体までもが重くなる。それは急所を貫かれたことによる絶命の予兆だ。聖剣に並び横たわるジャスティスクルセイダーズは二度と動き出すことはなかった。
大成功
🔵🔵🔵
シャルロッテ・ヴェイロン
まあね、ぶっちゃけいうと私たち、別に正義のために戦っているわけではないんですよね。
むしろ「オブリビオンを倒す」そのためだけに活動してるわけですから。
――それはさておき。
とりあえず、そこらへんでぶっ倒れてる神々をたたき起こして(ぇ)、敵の弱点について【情報収集】していきましょう。
で、「悪」属性を付与した【指定UC】で攻撃していきましょう(【先制攻撃・属性攻撃・2回攻撃・一斉発射・乱れ撃ち・制圧射撃・覚悟】)。敵の攻撃が来たら【第六感】で【見切り】回避。
――ええ、私は正義とか悪とかどうでもいいと考えてますが、それが何か?
※アドリブ・連携歓迎
●正義でお腹は膨れませんから
正義とは崇高な信念であり、同時に難解な概念である。何を以って正義とするかはその者に委ねられており、それは時として「己が正義と主張すれば正義」という暴力的な論理がまかり通ってしまうのである。
つまるところ、正義とは非常に面倒臭い。そして戦う理由など正義を掲げなくともいくらでも挙げられるので、正義だ何だと主張する者達はむしろ少数派なのかもしれない。
(まあ、別に正義のために戦っているわけではないんですよね。むしろ「オブリビオンを倒す」そのためだけに活動してるわけですから)
シャルロッテ・ヴェイロン(お嬢様ゲーマーAliceCV・f22917)は小難しいことを考えない。オブリビオンという敵がいる、だから倒す。その行為を正義としたいなら勝手にしてくれ、とため息の一つもつきたくなる。
「……それはさておき」
問題のオブリビオン、ジャスティスクルセイダーズは若干数を減らしたか。先に転送されてきた猟兵が奮闘しているようだがまだまだ手は必要な様子。シャルロッテは戦闘に巻き込まれてのびている神の傍らへしゃがみ込むと、気合一発、ぺしっと平手を頬へ叩き込む。
「ふぉ……はっ!」
「お休みのところ失礼しますよ。あそこでジャスティスジャスティス叫び回っているオブリビオンの弱点を知っていたら、教えてほしいんですけど」
「あぁ、あいつらか……説明は難しいのだが、『あー』とか『おー』とか、『ー(伸ばす音)』が名前に入っていないユーベルコードなら効くようだ……今のところ、反例は見つかっていない」
「なんだかややこしい弱点ですね……まあ、何にせよ弱点なら突いておくのが正解でしょう。ありがとうございます、ごゆっくりお休みください」
猟兵が現れてジャスティスクルセイダーズを押し戻したこともあり、この場は戦火が及んでいない。シャルロッテは感謝だけ述べて神を放置し、自らも戦場へ突入する。
「うぉぉぉぉ! ジャスティィィース!!」
ジャスティスクルセイダーズの正義は今、最高潮に高まっていた。白銀の鎧に強大な聖なる光を纏い、寿命を犠牲にして力を得る。高速移動は先手を取ろうとしたシャルロッテのさらに先手を取り、輝きを吸収した聖剣が砲台となって先端より正義の光線が発射された。
乱発される光線が立体交差しながら、シャルロッテの元にも向かってくる。
「あれとあれとあれが来そうですからこっちでしょう」
1本は顔の正面に飛んできていた。それを回避した先でまた狙われぬよう、複数体の動きを見切った上で右へバック転気味に跳躍する。ジャスティスクルセイダーズの視界に対する表面積を減らす意味もある。頭の上と背中の下をびゅんと飛んでいく光線を横目に見送った。
シャルロッテはそのまま両手をピンと伸ばして地面に手をつき、力を溜めて体を跳ね上げ逆さまの天地を戻した。
「遠距離攻撃を用意しておいて正解でしたよ。――攻撃プログラム展開。敵に直接コマンド入力といきますよ!」
剣を持ちながら砲撃戦もこなすジャスティスクルセイダーズ。着地後即攻撃へ転じることができたのは、シャルロッテの選択が生きた。
宙に現れた奇怪な文字列。黒いネオンの光を放つそれはその道の者が見ればわかる攻撃用プログラムだ。何が正義で何が悪かを論じる心算は無いが、それはそれとして正義と悪の対立図が最早一般化していることはシャルロッテも承知している。
悪属性を付与されたプログラムが矢の如く飛び立った。高速移動での回避を捻じ伏せるべく、溜め込んだプログラムを一斉に乱れ撃ちして戦場を制圧しにかかる。
「ぬぉぉ……ジャスティスガァァード!!」
ジャスティスガードとは、聖剣を掲げ迫り来る文字列を受け止める――単なる武器受けであった。だが目まぐるしく組み変わっていく文字列に思考停止した瞬間、聖剣が弾かれ白銀の鎧を悪の色で塗り潰していた。
「ぉあああがあああ!! 貴様……我らが滅びようと……必ず、悪は、討たれる運命にあるぞ……!」
「はいはい……それが何か? 正義とか悪とかどうでもいいですよ。他に何か、言いたいことあります?」
「ジャスティスは……不滅、なりぃ……!」
最後は死亡フラグを超高速で回収して、悪属性に屈したジャスティスクルセイダーズは倒れるのだった。
大成功
🔵🔵🔵
テラ・ウィンディア
魔法少女ならばおれも黙ってはいられないな!
後…あの騎士達は妙に気になるんだよな
【戦闘知識】
敵陣の動きと癖や陣形を把握
【属性攻撃】
炎属性を全身と武器に付与
【見切り・第六感・残像・空中機動・オーラ防御・武器受け】
お前らのやってる事は唯の暴力で正義なんかじゃないぞっ!
高速で飛び回りながら敵の攻撃を残像を残して回避しながらも避けきれないのはオーラを展開して武器で防ぐぞ
【二回攻撃・早業・串刺し】
槍で串刺し他の敵には刀と剣での連続斬撃
【弾幕・貫通攻撃】
ガンドライドとドリルビット展開!
弾幕で殲滅しつつドリル攻撃で貫く
周囲の敵を多く捕捉すれば
グラビティブラスト発動!
【重量攻撃】で威力増強
重力の海に沈めっ!
●正義と書いて「ぼうりょく」と読む
グリモア猟兵が矢鱈と熱を上げていたように。相手が魔法少女というならテラ・ウィンディア(炎玉の竜騎士・f04499)も黙ってはいられない、とセンターオブジアースに乗り込んでいた。
(あと……あの騎士達は妙に気になるんだよな)
正義を掲げる騎士団。それが自身とどういう関わりを持つかは判然としない。此度の戦いが解明のきっかけになるかどうか――それはテラ次第だ。
敵陣は先の猟兵達の動きにより乱されているようだった。蛇腕を持つがここまでの戦いで使う素振りは見せず、接近戦を避けているかのように聖剣からの光線や天からの十字砲を繰り返している。
「……よし、大体わかった」
状況は把握した。テラは短めの助走から空へ飛び立ち、ジャスティスクルセイダーズの上部に回る。
「またも敵かぁぁ!! ならば正義の名の下に、落ちよ!!」
ジャスティスクルセイダーズはテラの接近に気付くと、喉が裂けてしまうのではないかというほどの怒声を上げて聖剣を空へ突き出した。先端部が外側へ広がっていく特殊な形状をした聖剣の照準が、そのまま十字光線の着弾地点となる。
一瞬じわりと真夏の太陽のような熱を受け、十字光線の存在を悟ったテラは残像を生じさせる高速移動で宙を飛翔。突き抜けた十字はそのまま地上に焦げ跡をつけた。
「お前らのやってる事は唯の暴力で正義なんかじゃないぞっ!」
弱者への蹂躙。それが正義と定められる世界なら滅んだ方がマシである。テラは飛翔を続けながら反論し、立て続けに降り注いでくる十字光線を小型浮遊自走砲台群『ガンドライド』を起点とするオーラ展開で防いでいた。
「うぉぉぉぉぉ!! ジャスティス!!」
「うるせぇ!!」
耳にタコができるほど聞きすぎてイライラが募ってきた。テラは防御陣形を構成した砲台をそのまま攻撃へ転用し、空中から弾幕での制圧を図る。ジャスティスクルセイダーズは聖なる光を纏わなければそこまで機敏でもない。テラの狙い通り弾幕を全身に浴びていたが、スナーク化による超強化のために効果は若干の怯みに留まっていた。
「やっぱ一発……ぶちかますとするか!」
幸い、ダメージという点では効果を見込めなかった弾幕もヘイト取りの役は十分に果たしたようで、テラを撃ち落とそうとジャスティスクルセイダーズが群れて集まってくる。攻撃範囲に数は十分。テラは両掌を斜めに落とす。
「大地の力……存在の維持を司る力……星の力……我が手に集いて我が敵を滅せよ……重力の海に沈めっ! グラビティ・ブラスト!」
収束した重力波が放物線状に拡散し、強力な砲撃となってジャスティスクルセイダーズの群れに撃ち落とされる。一瞬で大地まで飲み込んで何百倍という重力負荷がジャスティスクルセイダーズにぶち込まれた。
グラビティ・ブラスト――弱点を突くユーベルコードはジャスティスクルセイダーズを紙風船の如くべしゃんと圧し潰す。聖剣諸共、両手で抱えられるくらいの金属塊に成り果てたジャスティスクルセイダーズ。中身がどうなったかは――考えない方がいいだろう。
テラは場のジャスティスクルセイダーズを一掃するとさらに戦線を押し上げる。目指すべきは魔法少女。足を止めてはいられなかった。
成功
🔵🔵🔴
バーン・マーディ
つくづく羽虫の如く現れるな
正義の狂信者共よ
UC発動
デュランダル騎士達よ
此処の我らが叩き潰す者共が居る
正義が全てを赦すと信じた愚か者達がいる
ならばどうするか
そう
殲滅だ
【オーラ防御】展開
【戦闘知識】
敵陣の動きと陣形と効率的に殲滅するための連携を把握
騎士団
【集団戦術・鎧破壊・鎧無視攻撃】
三人で一体に襲い掛かり敵の連携を分断し確実に数を減らす
その上で鎧の感激を狙い息の根を止めるか鎧を破壊し蹂躙する
敵の攻撃は【武器受け】で受け止め
【カウンター・二回攻撃・怪力】
そのまま反撃の斬撃で切り捨てる
成程
確かに貴様らもまた正義なのだろう
だが我は宣言する
悪には悪の…正義があると
悪の正義によって散るが良い
●正義に対するは悪か否か
世界柄、と言うは易し。しかしそれで事あるごとに正義正義と喚かれては堪ったものではない。
「つくづく羽虫の如く現れるな……正義の狂信者共よ」
バーン・マーディ(ヴィランのリバースクルセイダー・f16517)は静かに呟く。夏虫が隆盛を極めて四六時中鳴いているのは夏の風物詩と流せても、骸の海より狂った正義を持ち込まれるのは迷惑千万。
『死して尚共に在りし忠臣たる騎士達よ。我が声に呼応せよ。今が戦いの時だ』
バーンが静かに呼ぶのは夢破れ果てたデュランダル騎士団の精鋭の御霊。薄ぼんやりとした輪郭ながら、佇む姿には威風が感じられる。
「デュランダル騎士達よ。此処に我らが叩き潰す者共が居る。正義が全てを赦すと信じた愚か者達がいる。ならばどうするか――そう、殲滅だ」
デュランダル騎士の霊は無言で剣を掲げる。彼のジャスティスクルセイダーズとは雲泥の差であった。バーンが集団の指揮を執り、呼び出された軍勢は津波の如く襲い掛かっていく。
「たとえ同族が相手であろうと、我らの正義は砕けんぞ! ジャスティス――オーバードライブ!!」
ジャスティスクルセイダーズの群れが聖なる輝きを放ち、自身を強化する。デュランダル騎士軍を討たんとするジャスティスクルセイダーズ軍。両軍縺れ合うように剣戟が開始された。
ジャスティスクルセイダーズには待望の接近戦か。振るうのは聖剣のみならず、蛇腕までも活用してデュランダル騎士を相手取る。互いに斜に薙ぐ斬撃は中央で衝突し、睨み合いの最中、ジャスティスクルセイダーズが左の蛇腕を伸ばしてきた。
蛇が牙を剥く。だがバーンにより広く展開されたオーラ防御が牙の侵入を阻む。両攻撃を防がれたジャスティスクルセイダーズへ、その両脇から迫る二人のデュランダル騎士が同時に左右を斬りつけた。
鎧が砕かれ、中まで斬り裂かれたジャスティスクルセイダーズはずるずると地に落ちていく。陣形を理解したことで孤立するジャスティスクルセイダーズを即座に落とす殲滅戦。ジャスティスクルセイダーズとて連携しないわけではないが、バーンの指揮の下に動くデュランダル騎士達の迅速さが上回っていた。
「成程、確かに貴様らもまた正義なのだろう」
押し込まれるジャスティスクルセイダーズ軍の中に、バーンを狙う者が現れる。聖剣より迸る光線に、バーンは魔剣を掲げ受け止めた。善悪はともかく、そこに信念の宿る攻撃であれば受け止めた瞬間にわかる。
「だが我は宣言する。悪には悪の……正義があると」
刃面を傾けて光線を逸らし、捌いてバーンはジャスティスクルセイダーズへ迫る。突き出された聖剣を打ち下ろし、体勢が傾いたところへ斬り上げ薙いで無防備に仰け反らせた。そこへ待ち構えていたデュランダル騎士の三位一体の斬撃が両腕と上半身、下半身と綺麗に四等分して。
「悪の正義によって散るが良い」
正義の前に崩れ去る正義を、バーンは冷たく見下ろすのだった。
大成功
🔵🔵🔵
アリス・セカンドカラー
お任せプレ、汝が為したいように為すがよい。
コンプレークス、性癖神か。マジガ、ふむ、マジカルガールが性癖、と。ま、お楽しみは後にして今はジャスティスなんちゃらの相手ね。
多重詠唱結界術で位相をずらしてすり抜け回避しつつ調息。深い集中力で体感時間を引き伸ばし(瞬間思考力)自身の最高のパフォーマンスを発揮する。
手にするは結界術を武器改造で形成した刀。
武器を振るう腕の間合い、腰を入れる胴の間合い、踏み込む足の間合い、走り込む歩の間合い、その間合いの内すべては我が剣戟結界なり。
全集ちゅもとい神仏降霊神憑り 妖の息吹 捌の型
八岐大蛇
神格化された洪水の如き追撃でまとめて蹂躙して押し流してあげるわ。
●許されざる正義に滅が待つ
「コンプレークス、性癖神か。マジガ、ふむ、マジカルガールが性癖、と。ま、お楽しみは後にして今はジャスティスなんちゃらの相手ね」
如何に勇猛な騎士団であったとしても、それは前哨戦に過ぎない。その名すら長ったらしくて面倒臭い、とアリス・セカンドカラー(不可思議な腐敗のケイオト魔少女・f05202)は適当に濁していた。
数えるほどにまで減少したジャスティスクルセイダーズは捨て身の猛攻に出る。聖なる光を纏っての高速移動でアリスとの距離を一瞬で詰めての斬撃と殴打。異種二刀流を生かした連続攻撃を繰り出した。
食らえば一瞬にしてクロスに四分割されることだろう。だがアリスは動かない。その姿は多次元の彼方へ飛び、斬撃も殴打もすり抜けてアリスには届かなかった。
織り込み済みの展開だ。アリスは身を整え、息を整え、心を整える。深く、より深く精神の海へと沈み込んだアリスが感じる悠久の時は外界ではほんの数秒に過ぎない。
結界を手の中に呼び、改造して刀を形成する。残るジャスティスクルセイダーズの位置を即座に把握し、最短の動きをイメージした。
刀を振るい、腰を入れ、足を踏み込み刹那を駆ける。間合いの全てがアリスの剣戟結界の内。
「全集中――もとい神仏降霊神憑り、妖の息吹、捌の型」
アリスは正面の1体を真一文字に斬り捨てると、点と点を直線的に駆けて戦場に残る全てのジャスティスクルセイダーズの元へ辿り着く。
さながら地を走る雷だ。ほとんど水平に振り払われた刃は鎧ごと胴を真っ二つにし、放たれたる斬撃は都合八つ。
「――八岐大蛇」
最後のジャスティスクルセイダーズを斬った後。血糊を払うが如く刀が振り下ろされると同時に、全ての鎧が崩れ落ちて白銀の粉と化した。
大成功
🔵🔵🔵
第2章 ボス戦
『マジガ・コンプレークス』
|
POW : マジカルガール・イマジネイション
無敵の【あいとせいぎに満ちたマジカルワールド】を想像から創造し、戦闘に利用できる。強力だが、能力に疑念を感じると大幅に弱体化する。
SPD : マジカルワールド
小さな【胸に詰まった溢れるあいとせいぎ】に触れた抵抗しない対象を吸い込む。中はユーベルコード製の【あいとせいぎに満ちたマジカルワールド】で、いつでも外に出られる。
WIZ : メタモルフォーゼ・マジカルガール
【あいとせいぎの魔法少女】に変身し、武器「【マジカルロッド】」の威力増強と、【あいとせいぎ満ちたマジカルワールド】によるレベル×5km/hの飛翔能力を得る。
イラスト:葛飾ぱち
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴
|
種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠アイリス・ゴールド」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●愛と正義は足りていますか?
「うーん……心配事が当たっちゃったねー。だって皆、愛を謳わないんだもん」
マジガ・コンプレークスも密かに気にしてはいたようだ。ジャスティスクルセイダーズは、愛には何ら関係がない。片割れの欠けた者達に期待半分、不安半分。今回は不安が的中してしまった。
「でも大丈夫! 私には愛と正義がちゃーんとあるんだから! 皆が負けちゃった分まで、取り返してあげるからねー!」
還っていった彼らのために、マジガ・コンプレークスは誓いを立てる。愛と正義、二つの信念の下に。
ニクロム・チタノ
愛と正義いい言葉だね、それがオブリビオンが言った言葉じゃなければもっと良かったのにね
さて、魔法少女と言えば魔法だけど魔法はだいたい遠距離攻撃と決まっているよね?
反抗の妖刀を解放する
だからと言って油断はしないよ、重力で動きを封じて確実にダメージを与えるよ!
さあ、偽りの愛と正義を打ち滅ぼすよってうわードコここ?
マジカルワールドだって、面倒なところに閉じ込めてくれて、すぐに脱出するよ!
うぅ・・・愛と正義の魔法少女・・・
その後脱出に成功するもマジカルワールドの魔力にあてられ一時的に戦闘員にされてしまう
●もはや魔法少女教
「愛と正義、いい言葉だね、それがオブリビオンが言った言葉じゃなければもっと良かったのにね」
人が人であるために、失くしてはいけない愛の心。人が何かを護るために、大切になってくる正義の心。
言葉に罪はない。それはニクロムも認めるところだが、オブリビオンがそれを口に出すのはやはりどこか、もやもやした感情が残る。
マジガ・コンプレークスと対峙するニクロムは反抗の妖刀に手を掛けた。魔法少女――ならば遠距離攻撃は得意とするところと踏んで、自らの刃も遠距離仕様に性能を変える。
『反抗の妖刀を開放する』
光を帯びる反抗の妖刀がついに抜かれた。振ればしなる斬撃が通常の3倍の効果で飛んでいく。
「まずは重力で動きを封じて……!」
ニクロム得意の重力操作。マジガ・コンプレークスに先んじて場を支配しようというのだ。
「きゃっ! 急にマジカルロッドが重くなってきちゃった……! でも、愛と正義は重ければ重いほど、いいものなんだよ……!」
マジガ・コンプレークスは襲い掛かってくる重圧に耐えながら、摺り足でじりじりとニクロムとの距離を詰めてくる。ニクロムの予想に反して、遠距離攻撃を撃ってくる気配はない。
だが、それならそれで好都合。反抗の妖刀を解放したことで射程ではニクロムに分がある。
「確実にダメージを……!」
動きが鈍っている相手に、さらに集中を重ねて一撃に賭ける。振り上げられた斬撃は空間を斬り裂きながらマジガ・コンプレークスの正面に飛んだ。
マジガ・コンプレークスはロッドを盾に構えるが、やはり重力により重量を増したロッドで受けるにはその体が非力だった。ロッドに衝突した衝撃で堪らずロッドをがくっと下ろし、止めきれなかった斬撃が肩へ滑り込む。
「――きゃあっ!!」
露出した肩に鮮血の筋が走り、ロングウェーブのピンク髪も余波を受けていくらか散った。ずざざと地面を擦りながら押し戻されるマジガ・コンプレークス。しかし愛と正義のために決して下を向かない。
「愛と正義は、負けないんだから……!」
「そんな偽りの愛と正義なんて、ボクが打ち滅ぼすよ!」
ニクロムは二度、三度と続けて斬撃を放っていく。どれもマジガ・コンプレークスの急所を狙っているが、マジガ・コンプレークスも絶対に死守すべきところはロッドで防ぎ、体に傷を増やしながらもニクロムへ迫っていた。
「マジカルワールド……そこであなたも、本当の愛と正義を知ってね……!」
「――!?」
斬りつけようとしたところをマジガ・コンプレークスに掴まれ、そのまま彼女の胸につまった愛と正義に触れさせられた。そこで景色は一転、ニクロムはピンク色のハートがぎゅうぎゅうに詰め込まれたような不思議空間に立っていた。
「マジカルワールドだって!? 面倒なところに閉じ込めてくれて……すぐに脱出するよ!」
さてこの世界、出口はどこだ――とニクロムが探していると、ぽわんと現れた光の中に扉ができた。出たいと本人が願えばいつでも出ることが可能なので、マジカルワールドは監獄とは全く異なる代物。ニクロムは扉を開き外に出る――が。
なんだか周囲の景色が目に痛く感じる。強烈なピンク色を、少しの時間とは言え目に入れてしまったことが原因だろう。
「うぅ……愛と正義の魔法少女……」
マジガ・コンプレークスを崇拝する、まるで戦闘員のような言葉を口走りながら、ニクロムは虚ろな目でその場をふらふら歩き回るのだった。
大成功
🔵🔵🔵
エドゥアルト・ルーデル(サポート)
『ヒャッハー!頭ねじ切ってオモチャにしてやるでござる!!』
口調:拙者、名字+氏、~でござる、~ですぞ
属性:混沌・悪
弱きを困惑させ強きを嫌がらせの果に弄り倒す正義なんてどこ吹く風なゴーイング・マイ・ヒャッハー系
シリアスな空気だと破壊するか自分が爆発する
可愛い女の子を見れば興奮する変態
エンジョイ&エキサイティングをモットーに好きなように生きて好きなように死ぬギャグキャラ
オタクらしく戦闘中でも状況に有ったセリフやパロ技を適当にぶっ込みながら戦う様はイカレポンチすぎて敵味方問わず困惑と驚愕させることに定評がある
公言しないが空軍のパイロット
●マジカルワールド→どくのぬまち
「ヒーローズアースは今が魔法少女の旬でござるかー? まったくけしからん! 拙者が責任を持って収穫させてもらうでござるよー……あ、今の言葉に他意はないでござるぞ。だからPTAに通報するのはやめて!」
マジガ・コンプレークスの容姿は小学校低学年くらい。大人達がギロリと目を光らせて彼女がすくすく育っていくのを見守っている(?)ので、どこぞの虫をくっつかせるわけにはいかないのである。
そんな妄想めいた場面を展開するエドゥアルト・ルーデル(黒ヒゲ・f10354)は一見頭のネジとバネと歯車がびよんびよんと跳んでしまっているような雰囲気だが、やるときゃやるので多少のはっちゃけは大目に見て頂きたい。
しかし困った。イエス・ロリータならノー・タッチなので直接手を下すのは難しい。
「この人、マジカルワールドには入ってくれなさそうだから……逆に、マジカルワールド、出てきてー!」
マジガ・コンプレークスもエドゥアルトは先に戦った猟兵とはタイプの違う相手と悟り、今度はマジカルワールドを現実世界に持ち出してきた。戦場が一瞬にしてピンク色のハートの世界へ様変わり。何だか甘ったるい雰囲気の中には濃密な愛と正義が詰まっている。
「な……なんでござるか……このリア充が好きそうな匂いがぷんぷんする空間は……」
一歩歩くごとに視界がチカッと光ってダメージを受ける、エドゥアルトにとっては毒の沼地的な空間で、じわじわと苦しめられていく。
「やった! 効いてるね! マジカルワールドは絶対無敵! このまま愛と正義に溺れてね!」
「あばば……息をする度に……拙者が拙者でなくなっていく……でござる、がくっ」
愛と正義の相乗効果で1歩100ダメージくらいのやべー空間はエドゥアルトを一気に瀕死に追い込んだ。止まるんじゃねぇぞ……的な余韻を残しつつエドゥアルトが地面に倒れて、これは勝負あり――かと思われたが。
「あれあれ?」
マジガ・コンプレークスが目を見開く。エドゥアルトの体が薄く透け始めたかと思うとあっと言う間に消失し、別に場所にパッとエドゥアルトが元気な姿で現れたではないか。
『拙者がやられたようだな……だがヤツは拙者の中でも最弱……まったく拙者の面汚しよ……! 次の拙者はきっとうまくやりますぞ!』
と、「次の拙者」は言っているのだが。マジガ・コンプレークスへと迫っていく間にやっぱりHPはぎゅんぎゅん減っていく。
「止まるんじゃねぇぞ……」
やっぱりこの台詞は言っておくべきな気がしてエドゥアルトは倒れると、またも消失し復活する。
「拙者がやられたようだな――以下略!」
長ったらしい台詞を毎回出すのは双方得にならないのでとにかくエドゥアルトは突っ込んで倒れ、復活、突っ込んで倒れ、復活――繰り返す。無限ループって怖くね?
「え、まだ向かってくるの……いつまで続いちゃうのかな……」
エドゥアルトは倒れても倒れても復活してくる。それは半永久的な無敵状態と言えた。倒せても、倒せないのではないか――そんな矛盾した感情がマジガ・コンプレークスに芽生えた時、愛と正義の毒は次第に薄くなっていく。
「や、やったでござるぞ……マジカルワールド、破れたりぃ……」
消えゆく毒の残滓を浴びながらエドゥアルトは勝利宣言を果たす。だがやっぱり最後の最後で瀕死状態に陥って地面にバタリ。後のことは後の猟兵に託す。
猟兵達よ、止まるんじゃねぇぞ……。
成功
🔵🔵🔴
アリス・セカンドカラー
お任せプレ、汝が為したいように為すがよい。
愛とせいぎなら私も得意分野よ♡
マジカルワールドね、そういうのなら私も展開できるわ♪さぁ、アリスと”なかよし”になりましょ♡
私の愛とせいぎの聖魔術(多重詠唱、仙術)でメロメロにしてあげる♪
マジガちゃんのオブリビオンとしての破壊の衝動を情熱の炎に焚べて恋心にエネルギー充填してー、愛とせいぎで心を通わせて魅了する意味で魂を略奪してあげる♡
化術肉体改造結界術で眷属(式神使い、召喚術)に存在書き換えちゃえばお持ち帰りもできるわよね☆
あ、一応結界術を足場にした空中機動で空中戦にも対応できるわよ。仙術による魔法戦もね。
魔法少女はやっぱパラサイトテンタクルが似合文字数
●愛は世界共通、では「せいぎ」は……?
「愛とせいぎなら私も得意分野よ♡」
パチリとウインクして言ってみせるアリス。イントネーションがマジガ・コンプレークスの主張する愛と正義とどこか違っていることにお気付きだろうか。
「私だって……愛と正義なら、誰にも負けない! メタモルフォーゼッ!」
マジガ・コンプレークスがマジカルロッドを空に翳す時、はめ込まれたハートの水晶がくるくると回り出し、ハートが泡のように溢れて全身を包み変身を果たす。これがマジガ・コンプレークスの魔法少女としての真の姿だ。
「マジカルワールド、出てきてー!」
マジガ・コンプレークスの声に反応し、マジカルロッドの側部の水晶が輝きだす。展開されたマジカルワールドの中では、今のマジガ・コンプレークスは飛翔能力を得られるのだ。
「マジカルワールドね、そういうのなら私も展開できるわ♪ さぁ、アリスと”なかよし”になりましょ♡」
アリス自身はマジカルワールドの影響は受けていない。むしろ、愛を上乗せしてくれる分有難いくらいだ。アリスが行使するのは愛とせいぎの聖魔術。魔力空間が中央で衝突しせめぎ合っていた。
「んぅ~……負けないー……っ!」
相手を自分の世界に飲み込んでしまえば勝ち。そんな勝負だった。意地を押し通すのは果たしてどちらか。
「マジガちゃん、オブリビオンなのだから、何かを壊したいって衝動、少しはあるでしょ? だーかーら、破壊の衝動を情熱の炎に焚べて恋心にエネルギー充填してー、愛とせいぎで心を通わせて魅了する意味で魂を略奪してあげる♡」
マジガ・コンプレークスの愛と正義は何のために存在しているのか。世界を救うため――それは本質的には世界を壊すのと同義だった。
アリスの世界はマジガ・コンプレークスが展開する愛と正義をぎゅるぎゅると飲み込み増幅する。
「ひゃあああぁぁ!!」
一度、均衡が崩れてしまえばあとは一瞬の出来事だった。世界がアリスのなかよし空間へと変わり、マジガ・コンプレークスはただの少女へと戻されてしまったのだった。
大成功
🔵🔵🔵
シャルロッテ・ヴェイロン
まぁね、オブリビオンが愛と正義を謳いますか――かく言う私も別に、愛と正義で戦ってるわけじゃあないんですけどね。
面倒なのでさっさと片付けましょう。てなわけで――カモン、ホワイトラビット!(と、キャバリアを呼び出し【操縦】)
で、まずはとりあえず【ダッシュ】で【蹂躙】、そして轢殺といきましょうか(ぉぃ)。
まだくたばってないようなら【指定UC(「破壊」属性付与)】の集中砲火で粉砕しましょう(【属性攻撃・2回攻撃・一斉発射・乱れ撃ち・制圧射撃】)。
※アドリブ・連携歓迎
●世界のために愛と正義は散っていく
「まぁね、オブリビオンが愛と正義を謳いますか――かく言う私も別に、愛と正義で戦ってるわけじゃあないんですけどね」
戦う理由は人それぞれ。シャルロッテは自分の戦う理由はもっと俗物的なものだと卑下するが、オブリビオンを倒すという志があるのであれば、その理由を批判する権利など誰にも無い。
「むぅ~……愛と正義をもう一度っ……!」
「また変身ですか? 何度も向かってこられると面倒なのでさっさと片付けましょう。てなわけで――カモン、ホワイトラビット!」
マジガ・コンプレークスが変身バンクを見せる傍ら、シャルロッテは高速戦闘に特化させた高機動型カスタムキャバリア「ホワイトラビット」を呼び出し搭乗した。巨大なキャバリアに立ち向かう一人の魔法少女――断っておくが、魔法少女が敵側である。
「どちらが速いか……勝負ですね」
シャルロッテはガチッとレバーを一気に最大に入れた。ホワイトラビットが同時に大地を粉砕する勢いで地を蹴り飛び立ちマジガ・コンプレークスを蹂躙しにかかる。
「愛と正義があれば、何にだって立ち向かえる……!」
ホワイトラビットという猫の前では、マジガ・コンプレークスは窮鼠であった。逃げてばかりではいられない。魔法少女の飛翔能力を存分に生かしてホワイトラビットへ突撃しながら、小回りの利く体での瞬間回避を狙っていた。
ホワイトラビットから蹴りが放たれる。体感速度は実際より速く、マジガ・コンプレークスが回避できる猶予は刹那ほどしかない。
「――あぅっ!」
マジガ・コンプレークスも刹那のタイミングは掴み切れなかった。ホワイトラビットの蹴りが右半身に当たり、マジガ・コンプレークスは回転しながら落ちていく。
「所詮は小さな魔法少女ですからねえ……と、このまま一気に潰してしまいますか」
マジガ・コンプレークスの落下点へ、シャルロッテはホワイトラビットを操縦しUターンさせる。地表をがりがりとめくりながらマジガ・コンプレークスへと突進し、岩石諸共巻き込んで圧し潰す。
「やぁぁ……」
か細い声が飛んでいたが、コックピットのシャルロッテには届かない。岩雪崩に圧し潰されてマジガ・コンプレークスはすでに虫の息。
コックピットから出てホワイトラビットの肩に乗ったシャルロッテだが、思わぬ状況に眉根を寄せる。
「……っと、岩石に埋もれてマジガ・コンプレークスの姿が見えませんね……なら、一気に吹っ飛ばしてしまいますか」
ホワイトラビットの一撃で倒しきれればよかったのだが、その結果は生死不明。だが居場所は見当がつくので、その地点へ向けて破壊プログラムを一斉に発射した。
ランダム性を生み出す破壊プログラムは無数の軌道を描きながら岩石の山に飛んでいく。破壊プログラムは岩石に命中すると花火の如く岩石を粉砕し、最下層を暴いていった。二連の制圧射撃が豪雨のように襲い掛かっていては、マジガ・コンプレークスの逃げる隙間などありやしない。
「んぎゃっ! ……あぁ……あい、と……せい、ぎ……」
横たわり瀕死状態だったマジガ・コンプレークスの腹に破壊プログラムが突き刺さると、マジガ・コンプレークスは愛と正義をその胸に残しながら、ガラスのように砕け散っていくのだった。
大成功
🔵🔵🔵