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水底に咲く

#カクリヨファンタズム #お祭り2021 #夏休み

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「水着コンテストお疲れさま。でも、まだまだビーチを満喫しようじゃないか」
 にっこりと微笑んで、グリモア猟兵エンティ・シェア(欠片・f00526)はゆらゆらしていた蓮の葉を一度片付ける。
 そうして、妖怪花火というのはご存じかい、と切り出した。
「妖怪親分達が用意してくれた不思議な花火でね。一緒に打ち上げられたりもできるそうだが……今回は、水の底で、楽しんでみないかい」
 そう言って差し出したのは一本の蝋燭。
 これは水底への道しるべであり、これに火を灯して海に入ると、自身や同行者を気泡の球体で包むのだそう。
 両手いっぱい伸ばしてもまだ余るほどの大きな気泡の中は、無重力空間のようになっていて。ちょっとやそっとの刺激では、簡単には弾けたりもしない。
 そうして、地上の花火や灯りの一つも届かないような夜の水の底へたどり着いたなら、その蝋燭をふっと吹き消してみてほしいのだそう。
「そうするとね、君達を包む球体が、線香花火のようにぱちぱちと光り出すんだ」
 頭上には小さな火の玉。そこを起点として、泡の球体全体がぱちぱちと火花を散らし、辺りを照らす。
 妖怪達も共に遊んでいるのだろう。水底に幾つもの瞬きが揺蕩うさまは、星空にも似た美しさを見せるのだそう。
「それだけでも十分幻想的で良いのだけどね。もう一つ、持って行ってもらいたいものがあるんだ」
 そう言って示したのは、瓶に入ったラムネ。
 口をビー玉で塞がれたそれは、泡が光り出すのに合わせて、瓶の底からひゅるり、ささやかな音を立てて小さな光の玉が浮かんでくる。
 そうして、ぽんっ、と弾ける音と共に、ビー玉の中に小さな花火が打ち上がり、通常のラムネ瓶とは逆に、瓶の口から飛び出す形で開くのだ。
「味は普通のラムネだよ。他にも飲食物の持ち込みもできるから、花火のお供にどうぞ」
 それとね。笑顔が、続ける。
「飛び出たビー玉を、よく見てごらん。花火が、赤、青、黄、緑、白のいずれかの色で構成されているのが分かるから」
 それはささやかな占いのようなもの。色の種類ではなく、色の数で、結果が変わる。
 一色ならば末吉。そこから色が増えるごとに、小吉、中吉、吉、大吉とより良い結果になるとされるらしい。
 色は五色のみで、それぞれの色が混ざり合ったりすることもない。
 凶はないから安心していいよと笑って、空箱を重ねたようなグリモアを展開させる。
「ビー玉は持ち帰ってもいいし、おみくじを結ぶように、海に沈めても良いそうだよ。綺麗な花火を、どうぞ楽しんできておくれ。あ、帰りは、頭上の火の玉に蝋燭を近づけて、火を灯せばいいからね」
 もっとも、その火の玉は触れても熱くはない、不思議な火なのだけれどねと、笑って見送った。


里音
 夏休みシナリオパートAです。
 海の底で楽しむしっとり系花火。
 ルクアスが案内しているパートBへも同時にご参加いただけますが、その場合占いの結果も変化する可能性があります。
 占い花火の色や結果は、ご指定頂いても問題ありません。指定なければ里音がダイスを振って決めます。
 花火は赤、青、黄、緑、白のみで構成され、赤と青が混ざって紫になっている、などはありません。

 泡の球体でぷかぷかしながらゆっくりと沈んでいきます。深さ的にはスキューバダイビングで潜れる程度の深さ(30~40m程度)となります。
 以降の手順はOPをご参照ください。
 ユーベルコードで攻撃するくらいの衝撃で無ければ割れないので自由にお過ごしくださいませ。
 酒類を含め、飲食可。喫煙は不可。
 未成年の飲酒等見られた場合は採用いたしません。

 御声掛けがあった場合、エンティが同行することも可能です。

 プレイング受付は【8/3の8:31~8/5の23:59まで】となっております。
 皆様のプレイングをお待ちしております!
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第1章 日常 『猟兵達の夏休み2021』

POW   :    妖怪花火で空へGO!

SPD   :    妖怪花火の上で空中散歩

WIZ   :    静かに花火を楽しもう

👑11
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

夜鳥・藍
占い結果はお任せします。できれば色数詳細欲しいです。

夜食代わりのサンドイッチと、身体を冷やしすぎないよう温かい紅茶のボトルが入ったトートバックにラムネの瓶を追加して。そうして火の灯る蝋燭を受け取ったらいざ海中へ。
海中だからそう見えるのかもしれないけれどゆらゆら底へ落ちていく。……死の間際、こうして意識を閉ざしたのかしら、と思い返してしまうけれどそれも到着したら終わり。
早速蝋燭を消して星空を楽しみましょう。本当に手が届く星空なのね。
しばらく眺めたらサンドイッチを準備してラムネを開けて。どんな花が咲くのかしら。
そしてこのビー玉は私に何を見せてくれるのかしら。占い師としても楽しみ。




 暗く深い、夜の海。底の見えぬその浜辺から続く桟橋を行きながら、夜鳥・藍(宙の瞳・f32891)は火の灯された蝋燭を受け取った。
 肩から下げたトートバッグには、夜食代わりのサンドイッチに、体が冷えすぎるのは良くないと用意した温かい紅茶。
 それと、蝋燭と共に渡されたラムネ瓶を、一つ入れて。
 ふわり、海の中へと、降りて行った。
(……暗い……)
 見渡す限り、闇ばかり。自身の周りにはすぐさま泡の幕が出来たが、幕越しに見る海中の光景は妙に揺らめいていて。
 降りていくというよりも、ずっと、落ちていくという言葉が似合うと、そんな風に感じてしまう。
 果てぬ底へ、落ちていく。
 それはまるで、死の間際、意識を閉ざす過程のようだと。ふと、そんな思案が過った。
 誰かに望まれて、生まれ変わる以前の記憶をそうやって思い返してみるけれど、不意に沈みゆくのが終われば、思考も終わる。
 ここまで来たなら、後は蝋燭を吹き消すだけ。
 そぅ、と吐息を吹きかけてその光を吹き消せば、ほんの一瞬だけ、辺りは暗闇に覆われる。
 けれどすぐさま、ぱち、と弾ける音がして。頭上に光の玉が現れるや、ぱちぱちと音を立てて、自身を包む泡の球体へと広がっていった。
 強すぎず、弱くもない光。ぱちっ、と弾けては消えて、また現れるさまは、星の瞬きのよう。
「本当に手が届く星空なのね」
 触れても、熱は感じない。けれどそこに確かに光の明滅があるのだと、指先で弾ける感覚が教えてくれる。
 自身が線香花火になったかのような、あるいは、星の海に飛び込んだかのような。
 どちらとも言い難い不思議な感覚を眺め、ふわりと浮き上がる無重力に身をゆだねながら、藍は暫し、その不思議に浸った。
 それから、トートバッグの中身を取り出して、静かな夜食タイム。
 サンドイッチと共に取り出したラムネ瓶は、周囲の光に照らされながら、まるでそれを取り込むように、瓶の底に小さな光の玉を生む。
 見つめていると、ひゅるり、舞い上がって。ぽんっ、と小気味いい音共に、ビー玉を推しだし爆ぜた。
 ころり転がるビー玉が、無重力に流されて藍の目の前まで泳いでくる。
 指先でつまんで、一度、瞳を伏せて。
「このビー玉は私に何を見せてくれるのかしら」
 占い師として、とても楽しみだとゆるり笑みを作った藍は、そっと目を開けて、ビー玉の中に咲く花火を見つめた。
 目につくのは、青。それから、緑か。
 くるくると回してみても、それ以上の色はない。これは確か、小吉だと言っていたか。
 曖昧で、当たり障りのない縁起物の花火占い。
 けれど、このびいどろに咲く花火は、結界上の特別を齎すものなのだろう。
 じっと見つめて、藍はまた思案する。
 おみくじのように海へと流すか。それとも、持ち帰るか。
 どちらにしようかと悩みながら、はむ、とサンドイッチを頬張る藍であった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

満月・双葉
【虹氷】
もう爆発させなくなったとは思うけど、念の為に蝋燭は預ける

アイス?食べるー
輪切りの大根にアイス乗っけて食べ
もぐもぐしながら、はべぅ?と少し行儀悪く大根のアイス乗せを勧めてみる
細かく切った大根をチョココーティングしたものも勧める
味覚音痴?知らない

お菓子パーティー、楽しいね

光ってて綺麗だねー
シャオちゃん…!あんまり突くと割れるっ割れちゃうよ!

ラムネを開けたところで少しびっくりして、ピン!とたったアホ毛を自らペチペチしつつ、色をシャオちゃんに見せ
シャオちゃんは何色?

お互い交換して持って帰るのも良いかもね、と提案してみる


シャオ・フィルナート
【虹氷】
※氷、水使い

可能なら、双葉さんと同じ泡に
蝋燭は、俺が持つ

…俺、アイス持って来たけど…食べる……?
ん……食べる…

片手に冷気を集めて、アイスを冷却し続けるのは
俺には、簡単…
…俺に触ったら…少し寒いかも、だけど……
双葉さんのお菓子?も、分けてもらう
味は気にしない

お菓子、ぱーてぃー…?
…そう、だね…2人だけど…

蝋燭を吹き消し光る泡に首を傾げ

光ってる…キラキラ……
これは…花の形、してないね…?

以前見た初めての花火と違う形に
興味本位に泡を指先でつんつん
頑丈らしいから、大丈夫…多分…

周囲を見渡し

花じゃなくても…綺麗、だね

二人並んで座りラムネを開ける
飛び出す花火にきょとんとし

…双葉さん、何色だった…?




 差し出された蝋燭は、シャオ・フィルナート(悪魔に魅入られし者・f00507)の手に。
 共に水底へと向かう満月・双葉(時に紡がれた人喰星・f01681)も一瞬手を差し伸べかけたが、爆発させる懸念が完全に拭えたわけではない。ここはシャオに預けるのが安全かと、そっと手を引っ込めた。
 そうして、ふたりで海の底へ。
 暗がりの中、ゆっくりと沈みながら、シャオは不意に、双葉へと声を掛ける。
「……俺、アイス持って来たけど…食べる……?」
「アイス?食べるー」
 ん、と差し出されたアイスは、夏の夜気に晒されながらも、ひんやりと冷たい。
 氷を操るシャオにとっては、氷菓を溶かさぬよう冷やし続けることなど朝飯前。
 そんなシャオを良く知る双葉にとっても、特に、疑問を持つようなことは何一つなかった。
 そう、お互い、疑問を持つようなことは何一つない。
 双葉が受け取ったアイスを輪切りの大根に乗せて食べていることも、勿論疑問ではないのだ。
 しゃり、と小気味の良い音を立てながらアイス乗せ大根を頬張った双葉は、むぐむぐと口に含んだ状態のまま、シャオへとそれを差し出して。
「はべぅ?」
 行儀の悪さはほんのりと自覚しつつ、尋ねてみた。
「ん……食べる……」
 しゃり。アイスと大根のコラボレーションを、シャオが何も言わずに齧るものだから。双葉は気をよくしたのか、細かく切った大根をチョココーティングしたものも勧めてみた。
 無論、シャオは何も言わずにそれも口にする。美味しい、とも、不味い、とも、言わぬまま。
「お菓子パーティー、楽しいね」
「お菓子、ぱーてぃー……? ……そう、だね……二人だけど……」
 しゃり、しゃり。
 味覚音痴と味に頓着しない二人の、ささやかなお菓子パーティが広げられている内に、ゆっくりと沈んでいた泡の球体も、目的地となる位置へとたどり着いたようだ。
 本当に真っ暗だな、と辺りを一度だけ見渡して、シャオは手にした蝋燭の火を、ふぅ、と吹き消す。
 暗闇に満たされたのは、刹那の間。次の瞬間には、ぱちっ、と頭上で火の玉が弾け、明滅するように弾ける無数の光が、泡の幕をまぁるく覆っていったではないか。
 わぁ、と。驚いたような声を上げたのは双葉の方。シャオは、光る幕をじぃっと見つめ、不思議そうに首を傾げていた。
「光ってて綺麗だねー」
「光ってる……キラキラ……」
 これも、『花火』の一種だと聞いていたけれど、花の形は、していない。
 以前見た花火とは異なる種類のものだというのはわかるけれど、それがさらに、こんなに近い位置で弾けている火なのに熱くもないなんて。
 興味本位から、つん、と泡を指先で突くシャオを、双葉が慌てて止める。
「シャオちゃん……! あんまり突くと割れるっ割れちゃうよ!」
「頑丈らしいから、大丈夫……多分……」
 そう聞いているし、実際、指先に返ってくるのはしっかりとした弾力と光の弾ける感覚だけ。
 それを確かめて、ほぅ、と安堵に息をついた双葉も、それなら、と後はシャオのしたいようにさせていた。
 興味本位がひとしきり満足したころ。シャオは自身の周囲にも同じように明滅する光を纏った泡が沈んでいることに気が付く。
 あちらこちらで光を弾けさせるその光景は、暗がりの中でこそよく映えて、きらきらと、眩しいくらいで。
「花じゃなくても……綺麗、だね」
 小さく呟いた後、シャオは双葉の隣に腰かける。ふわりと浮き上がる無重力の感覚は、不思議だけれど不便もなく。寄り添うようにして取り出したのは、ラムネの瓶。
 光が灯ったその場所でラムネ瓶を掲げれば、瓶の底から小さな光の玉が浮き上がってくる。
 ひゅるる。小さな音に耳をそばだてるようにして顔を寄せていた双葉は、次の瞬間には、ぽん、と弾けるような音がしてビー玉が飛び出てくるのを目の当たりにして。
 ピン! と軽快した猫の尻尾の如く自身のアホ毛が跳ね上がっていた。
 思わず、と言ったその反応に、ペチペチ、諫めるように跳ねた毛の部分を撫でつけて。こほん、と改まったように咳払いをしてから、ちらり、シャオをみやる。
 隣の彼は、先ほど光がともり始めた時のように、きょとんと不思議なものを見る目で見つめている。
 その視線が追い掛けているビー玉を、流れていかないようにそっと手で遮り、シャオの手まで導いてやった。
「シャオちゃんは何色?」
 自身の指先で花を咲かせるビー玉をシャオに見せれば、彼はじっとそれを見て、それから、自分の手元に導かれたビー玉に視線を落として。
「……赤、と。黄色……あ、緑もある。……双葉さん、何色だった……?」
「シャオちゃんは三色か。私のはね、真っ青。ん……あ、一応白もあった」
「じゃぁ……二色、だね……」
 告げ合って、それぞれのビー玉を並べるようにして掲げ、見比べてみる。
 色は少ないけれど、双葉の花火の方が少し大きく見える冠型。シャオのは牡丹型で三色が三重に円を描いているのだろうか。
 それぞれの花火の違いを見つけながら、双葉はふと、かつん、とびいどろ同士を触れ合わせて。
「お互い交換して持って帰るのも良いかもね」
 どうする? と問いかけ覗き込んだ瞳には、青の中にちらちらと白の光が映り込んで。
 自分の花火とよく似ているなと、そんな気付きに、ふ、と笑みがこぼれるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ディフ・クライン
リュカ(f02586)と

ラムネを手に水中へ
夜の海って幻想的だけれどちょっとスリルがあるね
底の方なんて真っ暗だよ、リュカ
サメとか見られるかな

無重力の泡の中でゆるり座って
熱帯魚を楽しみ

さあ、火、消すよ?
深海魚?
うん、確かに見てみたいけど
それは多分もっと深くに潜らないと駄目だろうから
別の機会に潜ろう?その時は深くまで潜れるよう手伝うよ

ふ、と吐息一つ
暗闇でリュカの顔が見えなくなって
けれどやがて弾ける火花に
ああ、綺麗だねと微笑み
自分達が線香花火になるなんて思ってもみなかった

あ、そうだラムネ
ひゅるり上がる花火とビー玉に目を細め
(結果はお任せ)
リュカはどうだった?
オレはもう暫くこうしてたいなって思ってたよ


リュカ・エンキアンサス
ディフお兄さんf05200と

夜の海…いいよね(好き
鮫か。いるかな…一緒に探そう
あ、あれっぽい。お兄さんあっち、方向転換急旋回
できない?そう…
深海魚のいるところまで、行けるかな…

え、火、消すの?
いや、もうちょっと見て回ろうよ。もっと底の方とか…
…はーい
とか、若干ごねつつ火が消えて、真っ暗になったらじ、と天を見上げる
ほんとだ、光ってきた
うわ、綺麗だね…
変わった光だ。それ自体も面白いし、その光に照らされた魚や、お兄さんも面白い
うん、深海魚もいいけど、これも面白いかも

あー。ラムネね、うん。きっとたぶんそれなりだと思う…
(すごくいいかすごく悪いかで結果はお任せ)
…うみのちからをかんじた
お兄さんは?




 夜の海は、良いものだ。昼の海の爽やかさとは違う、静謐な暗さが、リュカ・エンキアンサス(蒼炎の旅人・f02586)にとっては好ましい。
 同行者のそんな呟きに、うん、と同意を示しつつ、ディフ・クライン(雪月夜・f05200)は幻想と同時にスリルも感じている胸中を明かす。
 怖い、というわけではないけれど、飲み込まれてしまいそうな感覚があって。
 けれど今日は、その夜の水底にこそ幻想が待ち構えているのだ。
 だから、渡されたラムネ瓶を手に、二人揃って、泡の膜と共に海の底へ。
 少しずつ沈むにつれて、地上で打ち上げられる花火や灯される光さえも届かなくなっていく。
「底の方なんて真っ暗だよ、リュカ。サメとか見られるかな」
「鮫か。いるかな……一緒に探そう」
 妖怪親分が作り上げたこの海にそんなものが居るのかはわからないけれど、折角海の中に入るのだから、生き物の一つくらいお目見えしてもいいのではと視線を巡らせるディフ。
 同じように周囲を見渡していたリュカは、ふと、遠くの方に大きな影が蠢くのを見つける。
「あ、あれっぽい。お兄さんあっち、方向転換急旋回」
「……いや、これは降りていくだけみたいだよ、リュカ」
「……できない? そう……」
 少しばかり残念そうに声を落としたリュカだが、出来ないのなら仕方がないと割り切って、巡らせていた視線を、今度は下へと向ける。
(深海魚のいるところまで、行けるかな……)
「リュカ、見て、熱帯魚がいる」
 ディフの声に顔を上げると同時、蝋燭の火を近づけられた先を見やれば、泡の周囲に色鮮やかな魚が泳いでいるのが見つかった。
 人を恐れないのか、泡の幕が何らかの役割を果たしているのか。それはディフが動かす蝋燭の火に合わせるようにして泳いでくれる。
 暫しその光景を楽しんだ頃に、たどり着いたようだ。沈む感覚が止まって、よし、とディフは蝋燭を自身の前に戻した。
「さあ、火、消すよ?」
「え、火、消すの? いや、もうちょっと見て回ろうよ。もっと底の方とか……それに明るくしたら深海魚とか、見れなさそう……」
「深海魚?」
 小首を傾げて、あぁ、と一つ頷いて。ディフは肩を竦める。
 ここはまだ、人が潜れる深さだから、そんな魚を見つけるのは難しいだろう、と。
「確かに見てみたいけど、これ以上は降りてくれないみたいだし。別の機会に潜ろう? その時は深くまで潜れるよう手伝うよ」
「……はーい」
 大人しく頷いたリュカだが、ごねるくらい、水底の光景を楽しみにしていたのだろうと微笑んで。
 ふ、と吐息を一つ吹きかければ、蝋燭の火は呆気なく、消えた。
 遠くの方で、光が弾けているのが横目に見えるけれど、リュカはその視線を自身を包む泡の天井へと、しっかり定めて。
 見守るように見つめる内に、ぱち、と光が弾けだした。
 暗闇に包まれた空間が、再び光に満たされる。ぱちぱちと音を立てて繰り返し弾ける火花に包まれたなら、目の前の顔が見えなくなっていた人の表情も、良く見えた。
「うわ、綺麗だね……」
 驚きの混ざったリュカの感嘆に、ディフもまた、頷いて。
「ああ、綺麗だね」
 微笑みながら、ゆるり、視線を巡らせる。
 暗闇に浮かぶこの光は、線香花火を模している。まさか、自分達がそれになるなんて、思ってもみなかったのだ。
 不思議な心地に加えて、リュカには興味が湧いている。膜の傍まで近寄ってはそこに熱がないことを確かめるように手のひらを近づけて。
 光に照らされて再び見えた魚や、それを辿って見つけたディフの顔を、面白げに眺めた。
「うん、深海魚もいいけど、これも面白いかも」
 ごねていたリュカがすっかり期限を浮上させたのを見て、柔らかに笑んだディフは、そうだ、と手にしたラムネ瓶の存在を思い出す。
「あー。ラムネね、うん。きっとたぶんそれなりだと思う……」
 それを見てリュカも取り出せば、瓶の底から光の玉が浮き上がる所だった。
 ひゅるり……ぽんっ。
 ビー玉が飛び出る様子を、目を細めて見つめて。ひょいと捕まえたディフは、そこに描かれた花火を、まじまじと見つめる。
「赤に、青に、黄色に……あぁ、白もあった。緑は、無いかな。リュカはどうだった?」
 こういうのは万華鏡というんだったかな、としげしげ眺めるディフの問いかけに、リュカはひょいと無重力にビー玉を流し、ディフの視線へとたどり着かせる。
 捕まえたビー玉は、真っ白だった。正確には、埋め尽くさんほどに大きく開いた白一色の冠が、そこにあったのだ。
 一色だけだから、結果としては一番悪いことにはなるけれど。まぁ、不思議な花火を楽しむのが醍醐味だから、良しとしておこう。
 自分の手元に返ってきたビー玉を再び捕まえて、光に掲げて。リュカはぽつり、呟く。
「……うみのちからをかんじた」
 お兄さんは? 今度は、リュカからそう問われて。
 うん、とどこか満足気に頷いたディフは、しゅわりと弾けるラムネ瓶を掲げる。
「オレはもう暫くこうしてたいなって思ってたよ」
 せめて、ラムネを飲み切る間くらいはね。なんて、微笑みながら――。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ミラ・ホワイト
【夢音】

不思議な泡に包まれて
ぷかぷか揺れる海中散歩
これなら泳げなくてもへっちゃらね

水底へ降りたなら
せーので一緒に火を消しましょ?
重なる吐息で消える灯りの代り
弾けるのは夜の海照らす小さな花
エールさまとわたしの色が咲き誇って
綺麗で胸がいっぱいになるの

せっかくですし占いもしてみたいわ
エールさまと、これからも素敵な想い出が作れるかしら
なんて、占わずとも結果はわかりきっているけれど

ラムネ瓶から飛び出たまんまるびいどろ
澄んだ硝子玉の中、咲く色は――
ね、きっととても色鮮やかな景色が
私たちの行く先には広がってるわ

きらきらと咲う光の華
それ以上に輝く笑顔のあなたへ
わたしのもあげるっ
見る度に何度も、この煌めきを


エール・ホーン
【夢音】

うんっ、へっちゃらだね
ボク、翼と尻尾が重くなっちゃうから
ふふ。今日はぷかぷか快適ー!

せーのっ

わあ
きれい
ミラちゃん、きれいだねえ
ぱちぱちと弾ける光に目を奪われるけれど
それより何より、一緒に過ごす君の表情が
花咲くようだったなら、きっとそれが何より

しようしようっ
ボクもね、占いしてみたかったんだ
!そうだね
へへ、ミラちゃん、ありがとうっ
ミラちゃんにそんなふうに言って貰えてうれしい
嬉しいな

びいどろに咲く花
さっきの君の言葉を思えば
それがいくつの色でも
君と見ることが何よりの――

弾けた光を手に、海に翳す
ミラちゃん、これ、あげるっ
きれいなもの
ぜんぶぜんぶ、君にプレゼントしたいんだっ
いいの?へへ、ありがとう




 ぷかぷか、ゆったり、降りていく。
 泡の中は無重力で、ふわりと揺蕩うに任せれば、水の中を泳ぐよう。
 ミラ・ホワイト(幸福の跫音・f27844)はゆぅるりと泡の中を一周してみてから、ふふ、と笑み湛えてエール・ホーン(ドリームキャスト・f01626)を振り返る。
「これなら泳げなくてもへっちゃらね」
「うんっ、へっちゃらだね」
 エールもまた、濡れることなくぱたりと揺れる翼と尻尾をふわふわ揺らしながら、ぽよん、と弾むような弾力の泡に触れ、楽し気に笑う。
 海の中は興味があっても、濡れてしまっては翼と尻尾が重たくなる。けれどこの中なら、そんなことは起きないのだ。
「ふふ。今日はぷかぷか快適ー!」
 ぷかぷかを満喫している内に、たどり着ける底へと降り立った泡の膜。
 蠟燭を右へ左へ動かして、これ以上は降りないことを確かめたなら、お待ちかねの時間だ。
「せーので一緒に火を消しましょ?」
「うん! せーのっ」
 ふぅ――。
 重なる吐息が、ふ、と呆気ないほどに蝋燭の灯りを吹き消して。
 ほんの一瞬、辺りが闇に満たされたけれど、二人の気持ちはわくわくと煌いて。
 それに応えるように、ぱちり、頭上で光が弾けた。
「わあ……!」
 小さな光は、すぐにぱちぱちと弾ける火花に代わり、泡の膜を明滅する光で包む。
 頭上から振るようなその光をゆるりと視線で追い掛けながら、ミラは、ほぅ、と吐息を漏らす。
(エールさまとわたしの色が咲き誇って――)
 とても、綺麗だ。
 胸がいっぱいになる心地にただうっとりと見つめるミラに対し、目まぐるしく視線を動かしていたエールは、きれい、と何度も口元で呟いて、くるり、ミラを振り返る。
「ミラちゃん、きれいだねえ」
「ええ、とても、綺麗」
 そう頷いたミラの表情こそ、彩る光に負けないくらい、煌きが咲いていて。
 それを見つけたエールもまた、嬉しい気持ちに満面の笑みが浮かんだ。
 自身の周囲も煌く光に覆われているが、少し離れた場所でも、同じように光を灯す球体がある。
 幾つもの線香花火が夜の海で煌くさまを、眺めているだけでも楽しかったけれど。
「せっかくですし占いもしてみたいわ」
 はたと、思い起こしたように告げるミラに、エールもそうだったと耳をはたりと揺らし、ラムネ瓶を取り出す。
「ボクもね、占いしてみたかったんだ」
 何について占おうかな、小首を傾げるエールに、ミラもまた、思案気に小首を傾げて。
「エールさまと、これからも素敵な想い出が作れるかしら」
 ぽつりとした呟きの後、ぱ、と目の合ったエールに、「なんて」と微笑みかけた。
「占わずとも結果はわかりきっているけれど」
 そうでしょう、と言うような笑みに、エールの顔も見る見る内に明るくなって。うん、と大きく大きく、頷くのだ。
「そうだね。へへ、ミラちゃん、ありがとうっ」
 ミラちゃんにそんなふうに言って貰えてうれしい、と笑ったエールは、喜びとちょっぴりの照れくささに頬を染めながら、もう一度、口元だけで「嬉しいな」と紡ぐ。
 幸せに綻ぶ二人の気持ちが再びラムネに戻るのを待つようにして、瓶の底から、ひゅるり、小さな音と共に光の玉が浮き上がってきた。
 わくわくと見つめる二人のビー玉が、揃って、ぽぽん、と音を立てて飛び出せば、柔らかな指先が、それぞれを捕まえて。
 驚いたね、と言うように一度顔を見合わせてから、二つ並べて見比べ合う。
 ――色は幾つ?
 ――たぶん三つ!
 ――わたしのと一緒ね。
 お花の形だ。菊? 牡丹? 朝顔かもしれない。
 白が綺麗だね。赤も素敵。同じところと違うところを一つ一つ見つけては語りながら、気が付けばまた、顔を見合わせて笑っていた。
「ね、きっととても色鮮やかな景色が、私たちの行く先には広がってるわ」
「うん、そうだねっ」
 ミラが告げたように、占いの結果なんてわかり切っていた。共に紡ぐならば、どんな景色も、楽しくてきれい。
 だってそうだろう。この彩りを鮮やかにしているのは、君と見ているからなんだ。
 ふにゃりと緩む笑みで笑って、エールは並んでいたミラと向かい合う。
 そうして、手の中のびいどろの光を、海へ翳すようにして差し出した。
「ミラちゃん、これ、あげるっ」
「わたしに?」
「うん。きれいなもの、ぜんぶぜんぶ、君にプレゼントしたいんだっ」
 ぱっ、と笑顔を咲かせるエールに、ミラは眩しいものを見るように、ほんの少しだけ瞳を細めて。
 そのまま、輝く笑顔に満面の笑顔を返した。
「わたしのもあげるっ」
「いいの? へへ、ありがと」
 煌きを、二人で交換こ。
 きっとこのビー玉に咲く大輪を見る度に、何度でも思い出すのだろう。
 光にだって負けない、大好きなきみと紡いだ、煌きを――。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ティア・メル
【波音】アドリブ歓迎
水着21

蝋燭に火を灯せば
きらりら輝く水底
内側から気泡をつついて
仕草を真似て遊びながら

水の中って、良い所でしょ?
自分の事を褒められたみたいに喜んで
ぱっと咲く笑顔

そうだ!ぼく、お弁当ってやつを作ってきたんだよ
鮭とおかかと唐揚げとお漬物
えへへへへー褒められちゃった
食べてくれてありがとう
撫でられて薄く頬を染め、はにかむ
ぼく、良いお嫁さんになれるよ、きっと
そうしたらさ、貰ってくれる?
なんて、アピール
好意はもうバレバレみたいだからさ
意識して欲しいもの

火花が散って星が降る
綺麗だねっ
惚れ惚れしちゃうんだよ
ラムネでかんぱーい!
んに、美味しいね
結果はお任せ

ぼくのは黒とピンクと白だったよん


杜鬼・クロウ
【波音】アドリブ歓迎
水着お任せ

蝋燭に火を灯す
ティアと水底へ
底に咲く花や游ぐ魚見る
内側から気泡つつき寝転ぶ

凄ェな、水の中にいるのにそんな感じがしねェわ
ン、ひんやりしてて心地良い
あんなに明るかったのに、段々夜へと移り変わってゆく様が見れるたァ幻想的だな
ティア、弁当作ってきてくれたのか!
料理出来るンだなァ(褒めちぎる
美味しい!(鮭の握りや唐揚げ食べる。優しい味がして
ぶっ…いきなり何言って…!
だ、誰かと婚姻を結ぶとか…考えたコトなかったし(狼狽

そろそろ蝋燭消してみっか(話題逸らし

火花散らし星を降らす
綺麗な景色に釘付け
瓶のラムネを開けて乾杯
飛び出たビー玉の色を確認
結果お任せ

俺、赤と青と白だった
ティアは?




 火の灯った蝋燭を手に、ティア・メル(きゃんでぃぞるぶ・f26360)と杜鬼・クロウ(風雲児・f04599)は気泡の球体に包まれて、ゆっくりと水の底へと降りていく。
 昼の浜辺で思う存分遊んだ後の、ゆっくりと静かな時間。
 ふわり、セーラー服を模したような水着のリボンやスカートの裾を揺らしながら球体の中を泳ぎ、ティアは頭上を見上げる。
 地上では幾つもの花火が打ち上がっていて、煌びやかで華やかだった。
 祭りごとが好きな妖怪が行燈掲げて屋台を開いていたりもして、夜のなのに、明るい景色。
 けれど、降りていく水の底にはそんな光は届かない。蝋燭の、頼りない光にほんのりと照らされて、時折見つける海の景色に、ゆるり、顔を綻ばせた。
「凄ェな、水の中にいるのにそんな感じがしねェわ」
 一体どうなっているのやら、と興味を示すように、クロウがつん、と気泡をつついてみても、不思議な弾力が返ってきて、ふるふると膜の表面が震えるだけ。
 ティアがそんな仕草を真似をしながら遊ぶのを見ながら、無重力に体を預けてごろりと横になれば、遠くなっていく地上の光がかすかに見える。
 あんなに明るかったのに、こうして沈んでいくと、まるで次第に夜へと移り変わっていく様を見ているようで。幻想的だな、とぽつり、呟いて。
 ひょい、と覗き込んできたティアと、目が合った。
「水の中って、良い所でしょ?」
「ン、ひんやりしてて心地良い」
 冷めない熱気に火照る体を、すぅ、と鎮めてくれるような優しい冷たさ。
 そこに幻想が伴う光景を満足気に見渡すクロウを見て、ティアはまるで自分の事を褒められたように、笑みを咲かせる。
 楽しい心地で、もう一周。ぐるりと回っていたティアは、そうだ、と手を打ってクロウと蝋燭の傍に戻ってくる。
「ぼく、お弁当ってやつを作ってきたんだよ」
 見て見て、と包みを開けば、ぱっ、と起き上がってそれを覗き込むクロウ。
「ティア、弁当作ってきてくれたのか! 料理出来るンだなァ」
「えへへへへー褒められちゃった」
 すごいな、と真っ直ぐに褒められれば、気恥ずかし気にはにかむ笑みがこぼれて。
 おにぎりの具は鮭とおかかでー、後は唐揚げとお漬物、と説明しながら差し出した。
「美味しい! なんつーか、優しい味だな」
「ふふ、食べてくれてありがとう」
 わしゃりと頭を撫でられる感覚に、薄ら、頬が染まるのは嬉しさと照れくささが一緒になっているせい。
 蝋燭の灯りはやっぱり心もとないからと言うように、きゅ、と少し寄り添う距離を詰めて、ティアは小首を傾げるようにしてクロウを覗き込む。
「ぼく、良いお嫁さんになれるよ、きっと。そうしたらさ、貰ってくれる?」
「ぶっ……!」
 寄り添うくらいの事ならなんてことなかったはずなのに。直接的なアピールを添えられたティアの表情が、急に大人びて見えて。クロウは思わず狼狽する。
「いきなり何言って……! だ、誰かと婚姻を結ぶとか…考えたコトなかったし……」
 しどろもどろになりながら、ごまかすようにおにぎりを頬張るクロウを、ティアはにこにこと眺めている。
 クロウへの好意がある事は、とっくにバレているのだとティアは知っていた。
 だったら、次は意識をしてほしい。
 ただの仲良しではなく。妹分のような距離感ではなく。一人の女の子として。
 でもそれも、焦らないし、急がない。
「あー、そろそろ蝋燭消してみっか。ほら、ラムネのビー玉で占いが出来るっていうし」
 わざとらしく話を逸らされたって、笑って頷くだけ。
 ふぅ、と吹き消した蝋燭の火。それによって、一瞬、闇が辺りを占めたけれど。
 すぐさま、ぱちりと弾ける音がして。頭上から、光が降り始めた。
 星のように明滅を繰り返す光に、わぁ、とティアは感嘆の声をあげる。
「綺麗だねっ」
 その声に、クロウは見入ったまま、こくりと頷きだけを返す。
 惚れ惚れしちゃう。そう、まさに、そんな心地。
 そうして見入っている内に、手元に持っていたラムネがひゅるりと小さな音を立てる。
 名残惜しく思いながらも視線を降ろせば、ぽんっ、と小気味のいい音を立てて、ビー玉が飛び出てきた。
「わ、ホントに出てきた」
「んし、じゃあ乾杯すっか」
 掲げた瓶に、かつん、と軽く瓶を重ねて、しゅわりと弾ける冷たい甘さを二人で楽しんで。
 さぁ、ビー玉に咲いた花火は、何色だろうかと、覗き込む。
 きらきらと煌く、星空によく似た線香花火の中で、そうして確かめ合う時間は、ゆっくりと、溶けていくのであった――。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年08月09日


挿絵イラスト