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捧げるのは命! 約束された平和!

#サムライエンパイア

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#サムライエンパイア


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●サムライエンパイア
 古の契約により、安寧を約束された村があった。
 ただし、たったひとつだけ、守らなければならない約束があった。
 それは年に一度、若い娘を捧げる事……。
 その約束さえ守っていれば、村が飢餓に苦しむ事なく、外敵に襲われる心配もない。
 だが、儀式が来る前に、若い娘が病気になった。
 それは決して治る事のない不治の病……。
 若い娘は3日3晩、もがき苦しんだ後、鬼のような形相を浮かべて息絶えた。
 その事実を知った時、村人達は心の底から恐怖した。
 このままでは、古の契約を果たす事が出来ず、今までのツケを払うかの如く、村に災いが降りかかってしまう。
 その事を実感してしまったためか、みんな震えが止まらなくなった。
 村長の権兵衛に至っては、居ても立っても居られず、自分達が崇める『神』である怨霊姫に御伺いを立てるほど追い詰められていた。
「やれやれ、儀式の日でもないのに、この社に訪れるとは……。よほど焦っているようじゃのう……。じゃが、契約は……契約……。儀式の日までに、代わりの娘を見つければ良いだけじゃ。それが出来ぬと言うのであれば、おぬしらを喰らう。ただ、それだけの事なのじゃから……」
 怨霊姫が不気味に笑う。
 まるで権兵衛の動揺する姿を楽しみ、心の中に芽生えた恐怖を喰らうようにして……。
(「……それしか道はないのか」)
 村に帰った後も、権兵衛の表情は、暗かった。
 それでも、他に道はないと思い、その日の晩に村人達を集め、すべてを話す事にした。
「俺達に若い娘をさらえと言うのか!?」
 寛二にとって、それは受け入れ難い事だった。
 若い娘を生贄に捧げる事に対しても、否定的な立場を取っていたせいか、もはや我慢の限界と言わんばかりの様子。
「……これも村を存続させるためだ!」
 権兵衛が自らの感情を押し殺すようにして、言葉を吐き出した。
「村を存続させるためなら、赤の他人がどうなってもいいって訳か! いい加減、こんな馬鹿げた事は止めにしねぇか? そこまでして、俺達が生きる価値なんてねぇだろ!?」
 寛二が殺気立った様子で立ち上がる。
 今までにも何度か反発したものの、そのたび『本人が納得しているのだから……』、『彼女の覚悟を否定するのか!?』、『お前がそんな事を言っても、彼女が不安になるだけだ!』と言われ、我慢するしかなかったが、今回に至っては、話が違う。
 何の関係もない女性をさらって、生贄にすると言っているのだから、今までとは何から何まで違っていた。
「だったら、このまま清く散れと言うのか? そんな事をして、何の意味がある? ヨソからすれば、ひとつの村が滅びた。ただ、それだけだ。そこに何の感情も抱かず、俺達の想いを汲み取ってくれる訳でもない。ただ結果だけを受け止め、記憶の底に沈めるだけだ。なぁに、難しく考える事はない。悲しい事故に遭ったと思えばいい。例え、ヨソの連中が若い娘を捜しに来たとしても、わしら全員で口裏を合わせれば、嘘でも真実になるのだから……。冷静になって、考えてもみろ。たったひとりの犠牲で、村を存続する事が出来るんだ。そう考えたら、安いモノじゃないか。だが、それでも不満だと言うのなら、お前は何もしなくていい」
 権兵衛がイイ笑顔を浮かべ、寛二の肩を叩く。
「おい、誰か! コイツを納屋に縛り付けておけ!」
 そう言って権兵衛が、村人達に合図を送り、寛二を納屋に閉じ込めた。

●ガジルからの依頼
「みんな忙しい中、集まってくれてアリガトなんだよ♪」
 ガジル・コリアンダー(キマイラのスカイダンサー・f00907)が、猟兵達を前にして今回の依頼を説明した。
 今回の目的は、古の契約を果たすため、若い娘をさらおうとしている村人達を説得し、考えを改めさせた上で、彼らが神と崇める怨霊姫を倒す事である。
 現在、村人達は若い娘をさらうため、旅人達を狙っているらしい。
 旅人であれば、例え行方不明になったとしても、誰かに気づかれる心配がなく、万が一怪しまれたとしても、いくらでも誤魔化しが効くという事らしい。
 ただし、生贄を捧げなければ、怨霊姫が率いる怨霊女武者達とも戦わねばならない。
 そういった事も踏まえた上で、最終的に怨霊姫を倒す事が今回の目的である。


ゆうきつかさ
 今回の依頼は、難易度が少々高めです。
 第一章は、村人達との説得がメインです。
 村人達の中には、生贄反対派も含まれているため、生贄を捧げなくてもすむ方法があれば、考えを改める事でしょう。
 第二章は、怨霊女武者達との戦闘がメインになります。
 怨霊女武者達は村人達を優先して襲うため、村の防御を固めたり、村人達の避難場所を確保したりする必要が出てきます。
 第三章は怨霊姫との戦いです。
 怨霊姫は怨霊武者を召喚したり、村人に怨霊を憑りつかせたりしてくるので、色々と注意をしておく必要があります。
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第1章 冒険 『偽神退治』

POW   :    自身の力をアピールし村人達を説得する

SPD   :    儀式の場に調査に行く

WIZ   :    神様について情報収集を行う

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

宴・段三郎
【WIZ】
刀鍛冶として、妖刀の原料を探しにこの依頼を受けたのじゃが…なにやら面白そうな原料に出会えそうじゃの

まずは下調べとゆこうか。


神とやらの調査、そして妖刀の原料たる資格があるかを確認しにの

調べるとしたら、まず最も神とやらについて知っている者に聞くかの。

とすれば、やはり老人や、見識者に聞き込みかの。

童口調で神の姿や能力、特性、弱点を確認するのじゃ。
その際は聞き漏らさずにするために【聞き耳】を使用するかの



●安寧村
(「刀鍛冶として、妖刀の原料を探しに、この依頼を受けたのじゃが……なにやら面白そうな原料に出会えそうじゃの」)
 宴・段三郎(刀鍛冶・f02241)は、村人達から神として崇められている怨霊姫の調査をすべく、安寧村にやってきた。
 怨霊姫との契約によって、安寧を約束された村。
 ……それが安寧村だった。
 段三郎が男性という事もあり、村人達は何処かヨソヨソしく、早く追い出したくて仕方がないようにも見えた。
 だからと言って、何の収穫もなしに、このまま帰る訳にも行かない。
 故に、段三郎も覚悟を決めた様子で、村長の権兵衛に話を聞く事にした。
「わしらの神に興味があるとは、実に珍しい。だが、悪い事は言わん。深入りは方がいい」
 権兵衛が言葉を選びながら、段三郎に対して釘をさした。
 段三郎が大人であれば、もう少し厳しい態度を取ったかも知れない。
 だが、段三郎は、まだ子供。
 そういった意味でも、命を奪う事なく、村から追い出すべきだと判断したようである。
「それでも、ボクは知りたい。この村で崇めている神の事を……」
 段三郎が童口調で、再び権兵衛に問いかけた。
「まあ、そこまで言うのなら、教えてやろう。知ったところが、お前に何かできる訳でもないしな。わしらの神……怨霊姫様は、大変お美しい方だ。しかし、老いる事を恐れ、若さを保とうとしておる。その目的を果たすためならば、怨霊すらも差し向け……いや、やはり止めておこう。世の中には知らなくていい事がいくつもある。とにかく、早く村から出ろ。怖い思いをしたくないのであれば、な……」
 そう言って権兵衛が何か言いたげな様子で口を開いた後、その言葉をゴクンと飲み込み、段三郎の頭を力いっぱい撫でるのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

シホ・エーデルワイス
アドリブ&味方と連携歓迎
事前に私の意図を仲間へ伝える


生きる以上
少なからず他の命を頂く必要はありますが…
命を弄ぶ者は許容できません!


『村人に私が生贄となる事を<コミュ力、礼儀作法、覚悟>で交渉
村を戦場にしない為
社で戦う』

胸元をはだけて聖痕を見せ

この印は私が罪人であり
いざという時に人柱となる宿命を負った者の証

私を生贄として社の神様に会わせて下さい


仲間も見届け人として同行許可を願う
多すぎて怪しまれそうなら【救園】に隠す


生贄反対派には

私が死ぬ前にもう生贄を捧げずにすむ方法を相談してみます
失敗しても私が死ぬだけです
今回は私達に任せて頂けませんか?

社へ向かう前に
念の為
村人達には村から避難してもらいたいです


スフィア・レディアード
POW判定の行動

●心情
村の存続のためとはいえ、罪もない旅人を犠牲にするのは
良くないなぁ。
私達が、この村を救ってあげるように、説得するよ。

●行動
私は、自身の力をアピールしてみるね。
村人に話しかけてみるよ。
「私もこの村にちょっと立ち寄った旅人みたいな者だけど
私に任せてくれないかな?」
「貴方達が崇めているのは、悪い怨霊なんだよ」
「もし良かったら、私を生贄という事にして捧げても良いし、
そうして怨霊が釣れたら私が返り討ちにしてあげるから
一石二鳥じゃない?」

実力を見せるために、人が居ない方に向けて
フルバースト・マキシマムを放って誇示してみるね。

「この村の危機は必ず救ってみせるから、私に任せてみない?」



●ふたりの生贄
「村の存続のためとはいえ、罪もない旅人を犠牲にするのは、良くないなぁ。私達が、この村を救ってあげるよ」
 そんな中、村にやってきたのは、スフィア・レディアード(魔封騎士・f15947)と、シホ・エーデルワイス(捧げるもの・f03442)であった。
 村人達にとって、それはカモがネギを背負って、現れたようなモノ。
 生贄はひとりだけで十分だが、不安なので来年分も連れてきたと言えば、怨霊姫も嫌な顔はしないだろう。
 そんな気持ちが村人達の中で渦巻いているせいか、その気遣いも半端なく、まわりを警護されるようにして、村長の家まで案内された。
「何やら事情を知っているようだが……。覚悟は出来ている……という事で間違いはないな?」
 村長の権兵衛がふたりの顔色を窺った。
 何の事情も知らずに、この村に立ち寄ったのであれば、少々痛い目に遭ってもらう必要もあったが、すべてを理解した上で、ここにやってきたのであれば、わざわざそんな事をする必要は無い。
「もちろん、覚悟は出来ています。この印は私が罪人であり、いざという時に人柱となる宿命を負った者の証……。私を生贄として社の神様に会わせて下さい」
 シホが胸元をはだけさせ、村人達に対して聖痕を見せた。
 その途端、村人達の視線が、聖痕ではなく胸元に集中した。
 だからと言って、生贄に手を出す訳にはいかないと言う気持ちが、脳裏を横切っているためか、その雑念を振り払うようにして、一斉に首を振り始めた。
「ところで、貴方達が崇めているのは、悪い怨霊なんだよ。それは理解してる?」
 スフィアが権兵衛の顔をマジマジと見つめ、心配した様子で声を掛けた。
「……ああ、もちろん! 毒には毒を。怨霊姫に護られている間は、外敵に襲われる事もない。たったひとりの犠牲で、一年の安全が約束されるのだから、安いモノだろ」
 権兵衛がまったく悪びれた様子もなく答えを返す。
 まわりにいた村人達は、複雑な気持ちでいるようだが、権兵衛自身に迷いはない。
 おそらく、個人的な感情よりも、村全体の事を考えて、決断した事なのだろう。
 ここで中途半端な考えは、村全体の不安にも繋がると思っているため、微塵も迷いが感じられなかった。
「もし良かったら、怨霊姫も倒してあげようか? そうしたら、一石二鳥じやない?」
 スフィアもそんな気持ちを察した様子で、権兵衛に対して交渉を持ちかけた。
「それは構わないが……。武器の所持は一切禁じられている。その状況で怨霊姫に勝つ事など出来るのか?」
 権兵衛が心配した様子で、スフィア達に視線を送る。
「ならば、私達が勝手に暴れた事にすればいいのでは……? 私達は薬で眠っている事にしておけば、生贄が勝手に暴れただけで、失敗しても私達が死ぬだけです。その代わり、私達を運ぶのは、村人ではなく、仲間達でよろしいでしょうか……?」
 シホが覚悟を決めた様子で、権兵衛の顔を見た。
「それは構わないが、儀式の日までに人を集める事が出来るのか? 生贄を乗せた台座を担ぐための担ぎ手が四人いる。集まらなければ、ウチの力自慢が担当する事になる。もちろん、武器の所持は厳禁。まあ、とにかく……儀式に向けての準備を進めるとしよう。……まだ時間はある」
 そう言って権兵衛が期待と不安が入り混じったような表情を浮かべ、シホ達をジッと見つめるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ショコラ・エクスシア
アドリブ・絡み歓迎

生贄だか誘拐だか知らないけどさぁ…戦うことすらしない人間は、嫌いだよ。
第一血が流れない日常なんて何の意味があるんだろうね。退屈で死んじゃいそうだよ。
ボクが求めるのは戦場だけ…血を舞わせることだけだ。
まぁ、それにたどり着くには説得しなくちゃいけないんだよねぇ。苦手だし、面倒だなぁ。

やぁやぁ、何かもめているみたいだね。ボクは怨霊とやらと戦いたくて来たんだけど…
ひとまず、ボクの力を認めてもらえれば、戦わせてもらえるかな?
【殺気】【恫喝】で村人を怯ませるよ。
もしボクの力に疑問があるならかかってきなよ…今なら特別に峰打ちで済ませてあげる。さぁ。


浅杜守・虚露
生け贄、か。村ごとに独特の風習があると聞くが実際に知るとゾッとせんのう。

【怪力】【パフォーマンス】【グラップル】を使用。

「台座っちゅうのはそんなに重いもんなんか?」
村へ来る道中で仕止めた鹿の脚をかじりながら現れて言い。
持てるなら生け贄用の台座を一人で持ち上げてみせる。

生け贄で若者が消えるのは滅びの道の単なる先伸ばしじゃ。現実を見てみぃ、お前さんらが老いた後、村を生かす人間は何処におる。若い男手がおっても、それを支える女がおらん。他所から拐かせばいずれ噂が立ち、村へ近付く者もおらんようになる。結局は滅びじゃ。…今が村として決断する時なんじゃないかの?協力してくれる人材がいる今こそ…のう?



●儀式の前に
「生贄だか誘拐だか知らないけどさぁ。……戦う事すらしない人間は、嫌いだよ。第一、血が流れない日常なんて何の意味があるんだろうね。退屈で死んじゃいそうだよ」
 村人達の案内で村長の家に案内されたショコラ・エクスシア(戦闘狂は音楽を愛する・f16012)は、不機嫌な表情を浮かべ、自分の考えを述べた。
 一応、村人達なりに考えるがあるのかも知れないが、何から何まで納得のいかない事だらけである。
「だったら、どうしろと言うのだ。敵は怨霊姫だけではない。沢山の怨霊女武者を従え、妙な事をすればバッサリやられてしまうのがオチだ。そうやって何人もの村人が命を落とした」
 村長の権兵衛が深い溜息をもらす。
 今までにも何人か怨霊姫に戦いを挑んだ者もいたようが、結果は散々。
 傷ひとつつける事が出来ず、返り討ちに遭うだけだった。
 結果的に、その年の生贄を増やす事になったため、そこまでの危険を冒して、怨霊姫に立ち向かおうと思う者はいなくなった。
「だったら、倒せばいいんでしょ? ボクは怨霊とやらと戦いたくて、ここに来たんだから、負けなければ問題ないよね?」
 ショコラが臆する事なく、権兵衛に視線を送る。
「ああ、倒す事が出来ればな。ただし、武器の所持は禁じられている。相手にバレた時点で、戦闘は避けられない。どうしても、武器が使いたいのであれば、何らかの方法で武器を隠しておく必要がある。それと、女は生贄でなければ儀式に参加する事が出来ない。それでも、着いてきたいのであれば、男装をしておく必要があるだろう。それでも、いいのであれば、文句は言わん!」
 そう言って権兵衛が、ショコラの顔色を窺った。

●相楽の家
「……生け贄、か。村ごとに独特の風習があると聞くが実際に知るとゾッとせんのう」
 浅杜守・虚露(浅間雲山居士・f06081)は鹿狩りの途中で会った村人の相楽に誘われ、彼の家で鹿鍋を食べながら、村の現状について詳しく話を聞いていた。
 村人達の中には、村長の考えに反対する者もいるようだが、怨霊姫を倒す見込みもなければ、他に名案も浮かばない。
 そのため、消去法で村長に従っているだけのようである。
 そういった意味で、何か良い作戦があれば、協力してくれるだろうという事だった。
「台座っちゅうのは、そんなに重いもんなんか?」
 虚露が鹿鍋を頬張りつつ、相楽に視線を送る。
 相楽は狩人というだけあって、筋肉質ではあるものの、何かに突出しているような感じではなかった。
「いや、主に形式的なモノだ。彼にも神に対する捧げモノだからな。この娘には男四人分の価値があるって意味合いだったかな、確か……。まあ、ひとりだと生贄を連れて逃げるかも知れないって理由かも知れないが……。どちらにしても、運ぶ事に関しては任せてくれ。俺達の立場が悪くような事さえなければ、味方と考えてくれて問題ないからな」
 相楽が冗談混じりに呟きながら、酒をグイッと飲み干した。
「立場が悪くならない限り……のう。じゃが、このまま放っておけば、いずれ村は滅びる……。若い娘がいなくなった今、村が滅びるのは時間の問題じゃ。若い男手がおっても、それを支える女がおらん。他所から拐かせばいずれ噂が立ち、村へ近付く者もおらんようになる。結局は滅びじゃ。それが分かっていながら、どうしてみんな納得しているのか、わしには疑問なんじゃが……」
 虚露が険しい表情を浮かべ、相楽の顔色を窺った。
「だから反発した奴もいた。その結果、納屋に閉じ込められてしまったが……。まあ、みんな仕方なく村長に従っているところもある。だから、お前達が不利でない限り、俺達も協力しようと思っている」
 そう言って相楽が真剣な表情を浮かべ、虚露に答えを返すのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第2章 集団戦 『怨霊女武者』

POW   :    局流薙刀術
【薙刀】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD   :    局流早射ち
レベル分の1秒で【矢】を発射できる。
WIZ   :    落武者呼び
【鎧武者】の霊を召喚する。これは【槍】や【弓】で攻撃する能力を持つ。
👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●儀式当日
 村人達は白装束を身に纏い、生贄が座る台座の確認をしていた。
 村長の権兵衛はまったく眠る事が出来なかったのか、目の下にクマを作っており、他の村人達も何やら落ち着かない様子であった。
浅杜守・虚露
「村人襲うこと許さず!先にわしを倒して行くがいい!」

男のわしは村人の白装束に紛れて待機じゃ。
儀式開始時、周りが動き出したのに合わせて行動を起こそうかの。
四股を踏むようにUCの衝撃波を展開し、上記の台詞を宣言し村人への狙いをそらせ、その間に村人の避難を促す。
多分一番大きいだろうし村長宅でまとまっててもらった方がええんかの?
南無阿弥陀仏…怨霊には早いとこ成仏してもらおうかのう。

【怪力】【覚悟】【激痛耐性】【恫喝】使用


シホ・エーデルワイス
アドリブ&味方と連携歓迎


武器は【救園】に隠す

私達が戦闘に集中する為
村人の安全確保優先

<礼儀作法、コミュ力、誘惑>で敬いつつ

初めまして
生贄のシホと申します

失礼ながら最後にお願いがございます

私を召し上がるのに相応しい力をお持ちか
見せて頂けませんか?

少しは痛めて苦しませてから食べた方が
美味しいと思うのですよ

あと偶には実力を最大限発揮してみませんか?


彼らは皆様の威光を村へ伝える見届け人
この場は手を出さぬようお願い申し上げます


念の為
村人を何時でも<かばう>事ができるよう注意

庇いきれそうになくなってきたら【救園】に隠す
【祝音】で味方を癒し
【鈴蘭の嵐】を<誘導弾、援護射撃、2回攻撃>で花弁を舞わせ続けて攪乱



●儀式当日
「みんな、準備はいいな? さて……、行くとするか」
 白装束を身に纏った権兵衛が覚悟を決めた様子で、まわりにいた村人達に声を掛ける。
 結局、生贄として村に残ったのは、シホ・エーデルワイス(捧げるもの・f03442)だけだった。
 それでも、シホが残ってくれた事で、権兵衛は何処かホッとしている様子であった。
 もちろん、シホを生贄に捧げたとしても、来年には新たな生贄が必要になる。
 それはある意味、負の連鎖でしかないものの、村を守るためには仕方のない事だった。
「……」
 道中、シホは何も語らず、ただ目を閉じていた。
 念のため、【【救園】救いが必要な人の迷い家(キュウエン・スクイガヒツヨウナヒトノマヨヒガ)】を使い、部屋の中に武器を隠している事もあり、まったく不安が無いようである。
 運び手の中には、浅杜守・虚露(浅間雲山居士・f06081)もいたが、あえて何も語らない。
 ただ淡々と自分がやるべき役目を果たし、行動を起こす時期を待っているようだった。
 それから、しばらくして……。
 シホは村人達に運ばれ、社の前までやってきた。
 社には御札が貼られていたような跡もあったが、何年も前に引き剥がされてしまったらしく、傍には真っ二つに割れた要石が転がっていた。
「おお、これは美しい。まさに生贄として、相応しい存在……」
 そんな中、現れたのは、怨霊姫であった。
 怨霊姫はシホの頬を撫で、不気味な笑みを浮かべた。
「初めまして、生贄のシホと申します。失礼ながら最後にお願いがございます」
 シホが台座から地面に降り立ち、怨霊姫に視線を送る。
「ほお……。なんじゃ、言うてみぃ」
 怨霊姫が上機嫌な様子で、シホの身体を撫で回す。
「私を召し上がるのに、相応しい力をお持ちか。……見せて頂けませんか? 少し痛めつけて、苦しませてから食べた方が、美味しいと思うのですよ」
 シホが思わせぶりな態度で、怨霊姫を見下ろした。
「なるほど、痛めつけてから……のぅ。ならば、ちょうどいい奴らがおるではないか。まずはコイツらを痛めつけ、その後でお前を喰らってやろう!」
 怨霊姫がニンマリと笑い、怨霊女武者達に指示を出す。
 その指示に従って怨霊女武者達が一斉に薙刀を構え、村人達に襲い掛かった……!
「ひ、ひぃ!」
 権兵衛にとって、それは予想外の出来事。
 逃げたくても、腰が抜けてしまって、動けない……!
「彼らは皆様の威光を村へ伝える見届け人。この場は手を出さぬようお願い申し上げます」
 すぐさま、シホが権兵衛達を庇ったものの、怨霊姫の気持ちは変わらない。
「その表情……実にそそる! 安心せい。この者達が死んだとしても、村まで死体は運んでやる。それで村人達も理解するじゃろ」
 怨霊姫が興奮した様子でシオを見つめ、怨霊女武者達に目配せをした。
 それに合わせて、怨霊女武者達が再び村人達に斬りかかっていこうとした。
「村人を襲うこと許さず! 先にわしを倒して行くがいい!」
 すぐさま、虚露が四股を踏んで地響きを立て、怨霊女武者達に衝撃波を炸裂させた。
 その間にシホが村人達を【救園】に隠し、怨霊姫から離れていった。
「クッ……! なんだ、お前達は……! 何者だ!」
 怨霊姫が動揺した様子で、後ろに下がっていく。
 それと同時に、薙刀を構えた怨霊女武者達が、怨霊姫を守るようにして陣取った。
「……聞こえなかったか。ここから先に進みたいのであれば、わしを倒してから行くがいい!」
 虚露が気迫だけで怨霊女武者達を圧倒させ、怨霊姫をジロリと睨む。
「ええい、小賢しい真似を……! たった、ふたりで何が出来る。ならば、その望み……叶えてやろう!」
 次の瞬間、怨霊姫が殺気立った様子で、怨霊女武者達を嗾けた。
「南無阿弥陀仏……怨霊には早いとこ成仏してもらおうかのう」
 それを迎え撃つようにして、虚露が強烈な張り手を繰り出し、怨霊女武者達と戦うのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

スフィア・レディアード
他猟兵との絡みやアドリブ歓迎

POW判定の行動を行う

女の人をさらって生贄に捧げるなんて酷い話だね、
その怨霊を倒せば、元凶を断つことが出来るね。
その為にも頑張ろう!

戦闘では、フルバースト・マキシマムを使用して戦うよ
一斉発射の技能で、一気に攻撃範囲内に居る怨霊女武者を攻撃するね。

敵に囲まれない様に注意して、周囲に注意を常に払いながら戦い
もし囲まれた場合はフルバースト・マキシマムで攻撃、
敵が倒れた個所から抜け出して戦闘態勢を整え直すね。

薙刀の攻撃に対しては、敵の動きを良く見て、
避けるか防御するか等に集中して、直撃を受けない様に気を付けるね。
防御したり避けたあとは、カウンターで反撃を試みるよ。


ルパート・ブラックスミス
青く燃える鉛の翼で飛翔、【空中戦】からの【先制攻撃】。村人に近い敵を大剣で【なぎ払い】。

次はUC【錬成カミヤドリ】展開。鎧(身体)を複製。敵の矢から村人や猟兵を【かばう】壁にする。自分は引き続き敵を斬り伏せていく。

事情は把握している。
問おう、村の長よ。どうするのだ。
わかっただろう。片手間、気紛れ。村の存在など奴にはその三文字で済む程度だ。
貴殿はそれを是とするのか。

重ねて問おう、村の長よ。自分は何者ぞ。
ただの通りすがりの旅人か。それとも…今から村の未来を乞い続ける長の声を背負い脅威に立ち向かう騎士か。

答えよ、今がその時だ。…応えよ。

【共闘・アドリブ歓迎】


シホ・エーデルワイス
アドリブ&味方と連携歓迎


ふう…
大体想定通りね
(内心緊張していました)

私よりも村人を襲ったのは想定外でしたけれど…?

ガジルさんが予知で見た儀式直前に病で亡くなった娘さん
と権兵衛さんの動揺する姿を楽しむ怨霊姫
さっきの嗜虐に満ちた眼差し…

まさかもう怨霊姫は村との約束を守る気は無かった?
娘さんが病で亡くなったのもタイミングが良すぎますし
村人も元々殺す気だったみたいですし

聞いてみたいです

もっとも答えに関係なく茶番は終わりです!


【救園】から聖銃を出し
【鈴蘭の嵐】を<誘導弾、フェイント、鎧無視攻撃、2回攻撃>で放つ


敵の攻撃は<第六感、見切り>で避けて
ロザリオに当たらない様<オーラ防御、武器受け>で防御します


田中・香織
『怨霊は怨霊らしく地獄に帰りなさい!』
派手に名乗りを上げてこちらに注意を引き付けて村人に攻撃が行かない様にします。
相手が多いので、アサルトウェポンの重機関銃を撃ちまくったり、ユーベルコードで大砲を撃ち込んだりして数を減らします。
今回は他の方がいるので、積極的にその方と協力する様にします。
『あたしが援護するわ』
今回は目立つようにピンク基調の華やかな衣装で行きます。
(イメージ的には女児向けアニメのヒロインのような感じです)



●猟兵の命は安くない
「……まったく、女の人をさらって生贄に捧げるなんて酷い話だね」
 そんな中、怨霊姫達の前に現れたのは、スフィア・レディアード(魔封騎士・f15947)であった。
「おやおや、これまた生贄が現れるとは……。妾は実にツイている。さあ、おぬしの命……妾におくれ」
 怨霊姫が舌舐めずりをしながら、スフィアに流し目を送る。
 今日は怨霊姫にとって、最良の日……。
 喉から手が出るほど欲していた若い娘達が目の前に立っているのだから……。
 しかも、一人ではなく、二人。
 故に、怨霊姫は思った。
 一人はジックリと味わい、もう一人は飼いならそうと……。
 そのためにも、厳選しなければならない。
 どちらを残して、どちらを喰らうか……。
「まあ、怨霊姫を倒せば済む事だしね」
 スフィアが【フルバースト・マキシマム】を使い、怨霊姫めがけて全武装を一斉発射ッ!
「……!」
 それに気づいた怨霊女武者達が、怨霊姫を守るようにして陣取り、悲鳴と共に跡形もなく消滅した。
「ほお……なかなか、やるではないか。じゃが、妾の手駒はいくらでもある。数十……いや、数百の手駒を相手にして、それでも平気でいられるかのぅ」
 怨霊姫が不気味に笑い、再び怨霊女武者達を嗾けた。
 怨霊女武者達は怨霊姫の命令に従い、薙刀を振り上げて一斉に襲い掛かってきた。
「平気も何も諦めたら食べるつもりでしょ?」
 スフィアが素早い身のこなしで、怨霊女武者達の攻撃を避けつつ、反撃を仕掛ける機会を窺った。
 他の仲間達も怨霊女武者達と戦っているようだが、いくら倒しても湧いて出てくるため、まったくキリがないようである。
「さすがに、この数を相手にするのはキツイわね」
 そう言ってスフィアが疲れた様子で、荒々しく息を吐く。
 いつまで持つのか分からないが、とにかく戦うしか道はない。
 それまでに仲間達が駆けつけてくれる事を信じて、怨霊女武者達と戦いを繰り広げるのであった。

●怨霊姫の思惑
「ふう……。大体想定通りね。私よりも村人を襲ったのは想定外でしたけれど……。ガジルさんが予知で見た儀式直前に、病で亡くなった娘さん。そして、権兵衛さんの動揺する姿を楽しむ怨霊姫……。さっきの嗜虐に満ちた眼差し……。まさかと思いますが、村との約束を守る気は無かったのでは……? そもそも、娘さんが病で亡くなったのもタイミングが良すぎますし、村人達も殺す気でいましたよね……?」
 一方、シホ・エーデルワイス(捧げるもの・f03442)は、ずっと疑問に思っていた事を、怨霊姫に投げかけた。
「やれやれ、勘のイイ娘じゃ。まあ、他にも村はあるからのぅ。出来なければ、他の村に移るだけ。ただ、それだけじゃ。……とは言え、余計な邪魔が入ってしまったせいで、かなり面倒な事になってしまったが……」
 怨霊姫が迷惑そうに、シホ達をジロリと睨む。
 それでも、生贄となる娘がやってきたのだから、怨霊姫にとっては大収穫。
 後は、文句が言えなくなるまで痛めつけ、ジックリと品定めをするだけである。
「……そこまでよ! 怨霊は怨霊らしく地獄に帰りなさい!」
 次の瞬間、田中・香織(ヒーローに憧れた人形・f14804)が派手に名乗りを上げ、ピンク基調とした華やかな衣装を身に纏い、岩場の上から怨霊姫達を見下ろした。
「ほお、これは、これは……勇ましい。それにしても……次から次に生贄が現れるとは、本当に妾はツイている。じゃが、残念じゃったのう。地獄に落ちるのは、お前達の方じゃ」
 怨霊姫が不気味な笑みを浮かべ、まわりにいた怨霊女武者達を嗾けた。
 怨霊女武者達は怨霊姫の命令に従って薙刀を構え、勇ましく声を上げて一斉に襲い掛かってきた。
「どあやら、この場に村の長はいないようだな。だからと言って、ピンチに陥っている仲間を見捨てるつもりはないが……。とにかく、詳しい話は後回しだ。今は目の前の障害を取り除く必要がありそうだな」
 その間にルパート・ブラックスミス(独り歩きする黒騎士の鎧・f10937)が青く燃える鉛の翼で飛翔し、上級から急降下して怨霊女武者を蹴散らした。
 どうやら、村人達はシホが造り出した【救園】の中に避難しているらしく、猟兵達の言葉は届かない。
 それでも、自分達が騙され、利用されていた事には、少なからず気づいている事だろう。
 そういった意味でも彼らが自分達の間違いに気づいていると信じて、この場は戦う事にした。
「ええい! 男は邪魔だ! まずはアイツから血祭りに上げるのじゃ!」
 その途端、怨霊姫が鳥肌を立たせ、まわりにいた怨霊女武者達を嗾けた。
 おそらく、怨霊姫にとって、男性は忌むべき存在。
 それ故に、出来るだけ関わりたくはないのだろう。
「ハイッ!」
 その気持ちに応えるようにして、怨霊女武者達が一斉に弓を構え、ルパートめがけて発射した。
「ならば、やってみろ!」
 それを迎え撃つようにして、ルパートが【錬成カミヤドリ】を展開し、自らの鎧を複製すると、念力で全てバラバラに操作した。
 そのため、怨霊女武者達が発射した弓矢は一発も当たらず、虚しく音を響かせて、地面にザクザクと突き刺さった。
「ば、馬鹿なッ! まさか、ここまでやるとは……」
 怨霊姫が信じられない様子で、悔しそうな表情を浮かべた。
 猟兵達の実力を低く見ていた事もあり、次第に焦りの色が隠せなくなってきた。
 それでも、怨霊女武者達によって守りを固めているものの、すでに半数以下まで数が減っていた。
「茶番は此処で終わりです!」
 すぐさま、シホが【救園】から聖銃を取り出し、無数の鈴蘭の花びらに変え、怨霊女武者達に攻撃を仕掛けていった。
「いくら数を揃えたところで、あたし達には勝てないわよ!」
 それに合わせて、香織が素早い身のこなしで間合いを取り、アサルトウェポンの重機関銃を怨霊女武者達に撃ち込んだ。
 だが、怨霊女武者達は怯まない。
 傷つく事も恐れず、捨て身の覚悟で特攻を仕掛け、勢いよく薙刀を振り下ろした。
「……遅いですね」
 それに気づいたシホが第六感と見切りを駆使して、怨霊女武者達が振り下ろした薙刀を避ける。
「ええい、怯むなッ! 怯むなァァァァァァァァ!」
 怨霊姫が動揺した様子で、再び怨霊女武者達を嗾けた。
「何度も同じ事を言わせないで。いくら数を揃えたところで、結果は同じッ!」
 それに呆れた香織が【フルバースト・マキシマム】で、怨霊女武者達を迎え撃つ。
 それと同時に銃弾の雨が降り注ぎ、怨霊女武者が悲鳴を響かせ、土の中に溶けていった。
「……悪いが村の長と大切な話があるのでな。邪魔をするのであれば、このまま土に還ってもらうだけだ」
 ルパートが怨霊姫の前に立ち、ゆっくりと大剣を向ける。
「クッ……」
 怨霊姫が鬼のような形相を浮かべたものの、彼女を守る者は何処にもいない。
「ならば、妾自ら……お前等を血祭りに上げるだけじゃ! 妾を敵に回した事……あの世で後悔するがイイッ!」
 そう言って怨霊姫が殺気立った様子で、猟兵達に襲い掛かっていくのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『怨霊姫』

POW   :    怨霊乱舞
【無数の怨霊の群れ】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
SPD   :    怨霊傀儡
戦場で死亡あるいは気絶中の対象を【怨霊を憑依させることで、自らの傀儡】に変えて操る。戦闘力は落ちる。24時間後解除される。
WIZ   :    怨霊家臣団
【レベル×1体の、怨霊武者】の霊を召喚する。これは【刀や槍】や【弓矢】で攻撃する能力を持つ。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠天御鏡・百々です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

スフィア・レディアード
SPD判定の行動を取る

遂に現れたね、怨霊姫。
この村の皆の期待に応えるためにも、
此処で負ける訳にはいかない!

戦闘では、妖剣解放を使い
高速移動で怨霊姫本体に目掛けて高速移動を行う。
怨霊傀儡での傀儡に守られていたら
斬撃による衝撃波で纏めて傀儡を切り払ったり、
アームドフォートの一斉発射で、傀儡を纏めて攻撃していくね。

傀儡に回り込まれたり、囲まれたりしない様に
常に周囲に気を配りつつ戦い、
壁際に追い詰められたりしない様に、広い場所で戦い続けるね。

敵の攻撃は、盾受けで防御するように努め、
上手く防御できたら、カウンターでの反撃を試みるよ。

※アドリブセリフや仲間との共闘歓迎


浅杜守・虚露
【グラップル】【怪力】【覚悟】【気合い】【存在感】使用。

怨霊の姫よぉ、ここが貴様の現し世の終点じゃぁ!地獄に送り返したるわっ!

【SPD判定】パワーで向かって行けば逆上した怨霊姫が何しでかすかわからんからのう、放たれる怨霊を躱しつつ怨霊姫との距離を詰めていこうかの。
身体が大きいからとキマイラのフットワークを侮るなよ?

その自慢の顔、わしの掌底で歪ませちゃるわい。それに、コレでわしに意識が向けば他の者が戦いやすかろう。

さて、最後の相手じゃ。気張って行くかのう。

※アドリブ歓迎


フィロメーラ・アステール
【スライディング】で颯爽と駆けつけるぞー!
「あの世で後悔するのはお前の方だぜ!」
ちがった。あの世じゃなくて骸の海か?
まあどっちでもいいや!

【星の遊び場】を発動するぞ!
【第六感】を通じて霊的チャンネルを開く!
そして、世界に【祈り】と魔力を捧げることで【破魔】【属性攻撃】の聖なる風を吹かせて【全力魔法】の【範囲攻撃】を行うぜ!

この技で怨霊と怨霊と怨霊と……怨霊しかいないぞ!
【気合い】を入れて、全部まとめて浄化してやるー!
浄化しきれなくても、動きが鈍ったりするかもしれない!

敵の攻撃は【オーラ防御】によるバリアを展開することで防ぐ!
仲間とかに向かう分も、阻止できたらするぞ!


田中・香織
『後はあなただけよ。覚悟なさい!』
(ヒーローに憧れて猟兵になったので、服装や言動もそれっぽくなるように意識して行動しています)
早撃ちのユーベルコードにクイックドロウや2回攻撃を乗せて西部劇のガンマンのように早撃ちからの連射をかけます。
怨霊傀儡は連射で片っ端から撃ち倒す事で対応します。
今回は他の方も大勢いるので、積極的に援護するようにします。
(挑発で敵の注意を引きつけてその隙に攻撃してもらう、など)


シホ・エーデルワイス
アドリブ&味方と連携歓迎

…悪辣な敵と対等な交渉は望めない…
オブリビオンなら尚更ね
村人にも聞かせたかったです

孤立に注意し【祝音】で回復を優先

敵の攻撃は【鈴蘭の嵐】を<フェイント、誘導弾、2回攻撃、鎧無視攻撃>で迎撃

怨霊姫は【弾葬】を<楽器演奏、誘導弾、フェイントで2回攻撃>

貴女への捧げ物は生贄ではなく銃弾で十分ね


敵の攻撃は<第六感で見切り>
ロザリオに攻撃が当たらない様<オーラ防御、武器受け>で防御


戦後

村人達に怨霊姫との会話内容を<コミュ力>で伝える

生贄を求める悪辣な神を信仰しても
気紛れに掌を返されるだけです

私は…平和は誰かを犠牲にして与えられる物でなく
皆で苦楽を共にして勝ち取って欲しいと思います



●怨霊姫
「後はあなただけよ、覚悟なさい!」
 田中・香織(ヒーローに憧れた人形・f14804)がヒーローの如くポーズを決め、怨霊姫に対して叫び声を響かせた。
「妾を敵に回した事……あの世で後悔するがイイッ!」
 それでも、怨霊姫は怯む事なく、殺気立った様子で叫び声を響かせた。
 その全身から漂うのは、激しい憎悪ッ!
 それが怨霊姫の身体を覆うようにして、不気味に漂っていた。
「あの世で後悔するのは、お前の方だぜ! ……ちがった。あの世じゃなくて骸の海か? まあ、どっちでもいいや!」
 次の瞬間、フィロメーラ・アステール(SSR妖精:流れ星フィロ・f07828)が滑り込むようにして、怨霊姫の前に颯爽と現れた。
「ええい、黙れ、黙れ、黙れ! お前達が生贄になっていれば、ここまで面倒な事にはならなかったのじゃ!」
 怨霊姫がイラついた様子で、嫌悪感をあらわにした。
 おそらく、その選択を間違ったのは、自分自身。
 猟兵達の実力を低く見ていたため、招いた結果。
 だからと言って、それを認める気は、微塵もない。
「それが、あなたの答えですか。結局、悪辣な敵と対等な交渉は望めない……それがオブリビオンなら尚更だったようですね」
 シホ・エーデルワイス(捧げるもの・f03442)が呆れた様子で、怨霊姫に冷たい視線を送る。
 怨霊姫が村人達との約束を守らないと分かった以上、何の躊躇いもなく倒すだけ。
 それが村のためであり、村人達のためでもあった。
「約束を破ったァ。……違うな。愛想が尽きただけじゃ」
 怨霊姫が完全に開き直った様子で、あからさまにシホ達を見下した。
 元々、約束を守るつもりはなかったが、それだけの価値が村人達に無かった。
 それ故に、自分は何も悪くない。
 むしろ、悪いのは、村人達の方だ、と言わんばかりに、上から目線。
 自分を正当化するためであれば、後から理由もついて来ると言わんばかりに、偏った考え方をしていた。
「……無駄話は終わりよ。村の皆の期待に応えるためにも、此処で負ける訳にはいかない!」
 すぐさま、スフィア・レディアード(魔封騎士・f15947)が【妖剣解放】を使い、妖刀の怨念を自ら纏い、高速で移動しつつ斬撃による衝撃波を放つ。
「クッ……、寄るな! 汚らわしいッ!」
 怨霊姫が傷口を庇うようにして、その場に尻餅をついた。
 それは怨霊姫にとって、屈辱的な状況。
 そもそも、怨霊女武者達がいない状況で、猟兵達と戦う事自体、自殺行為に他ならない。
 それでも、ここで退く訳には行かない。
 こんな屈辱を味わっておきながら、逃げる訳には行かなかった。
 それ故に、怨霊姫の中に渦巻くのは、怒り……。
 そして、猟兵達に対する殺意であった。
「怨霊の姫よぉ、ここが貴様の現し世の終点じゃぁ! 地獄に送り返したるわっ!」
 その殺気に食らいつき、丸ごと飲み込む勢いで、浅杜守・虚露(浅間雲山居士・f06081)が怨霊姫に攻撃を仕掛けていった。
「ええいっ! 小癪な奴らめ」
 怨霊姫が虚露の凄まじい気迫に圧倒され、戦意を削がれた様子で後ろに下がる。
 この場に死体があれば、怨霊を憑依させて戦わせていたところだが、【救園】によって村人達が保護されてしまったため、誰かを気絶させた上で、怨霊を憑依させる必要があった。
「……もう後が無いようね」
 そんな空気を察した香織が、西部劇のガンマン風に拳銃型アサルトウェポンを構え、【早撃ち(クイックドロウ)】で怨霊姫の肩を撃つ。
「絶対に……逃がさない!」
 それに合わせて、スフィアがアームドフォートを使い、一斉発射で怨霊姫を攻撃した。
「……クッ! 余計な真似さえしなければ、こんな事には……!」
 続けざまに攻撃を食らった怨霊姫が恨めしそうな表情を浮かべ、【救園】の中に消えた村人達の顔を思い浮かべた。
 新鮮な死体であれば、ここまで弱くはなかった……はず。
 その考えがあるためか、悔しさと怒りで、醜く表情が歪んでいた。
「ならば、お前達を殺して、妾の手駒にするだけじゃ!」
 次の瞬間、怨霊姫が凶器に満ちた表情を浮かべ、無数の怨霊の群れを放ってきた。
 怨霊達は恨めしそうな表情を浮かべ、猟兵達に食らいつく勢いで迫ってきた。「キマイラのフットワークを侮るなよ?」
 それに気づいた虚露が、軽やかなフットワークで、怨霊の群れを避けていく。
「あたしにまかせろー! この技で怨霊と、怨霊と、怨霊と……えーっと、全部まとめて浄化してやるー!」
 その間に、フィロメーラが【星の遊び場(トリッキー・スター・ファンダム)】を使い、第六感を通じて霊界チャンネルを開くと、世界に祈りを捧げる事で、破魔属性の聖なる風を吹かせ、怨霊達を弾き飛ばした。
「な、なんて無茶な真似を……!」
 怨霊姫が信じられない様子で目を丸くした。
 通常であれば、その程度の攻撃で、怨霊の群れが倒される事など無いのだが、猟兵達との戦いでだいぶ弱っているのか、反撃を仕掛ける間もなく瞬殺だった。
「ば、馬鹿なッ! あり得ん! あってはならない事じゃ!」
 それでも、怨霊姫は現実を受け入れる事が出来ず、怨霊武者の霊を召喚した。
『殺す……殺す……殺すゥ!』
 怨霊武者は恨めしそうな表情を浮かべ、猟兵達めがけて刀を振り上げた。
「これでは時間稼ぎにもなりませんよ……?」
 それを迎え撃つようにして、シホが聖銃二丁のマシンピストル機能を起動し、怨霊武者に銃口を向け、楽器を奏でるようにして、風穴を開けていく。
「くっ、がああああ!」
 その巻き添えを食らった怨霊姫が、身の危険を感じて、岩陰に隠れようとした。
「その自慢の顔、わしの掌底で歪ませちゃるわい」
 それよりも速く虚露が怨霊姫の行く手を阻み、その顔面めがけて掌底を叩き込んだ。
「ぎゃあああああああああああああああああ!」
 その一撃を食らった怨霊姫の顔が潰れ、醜く歪みながら岩にめり込み、断末魔を響かせた。
 それと同時に怨霊姫の身体が弾け飛び、沢山の怨霊が飛び出し、何やら恨み言を吐きながら、天に昇っていった。
「お、終わったのか」
 その途端、権兵衛達が【救園】から姿を現し、ホッとした様子で溜息をもらす。
 だが、その表情に笑顔はなく、何処か複雑な様子であった。
「これで分かったと思いますが、生贄を求める悪辣な神を信仰しても、気紛れに掌を返されるだけです。私は……平和は誰かを犠牲にして与えられる物でなく、皆で苦楽を共にして勝ち取って欲しいと思います」
 シホが何やら察した様子で、権兵衛に視線を送る。
「ああ、そうだな。間違っていたのは、わしらの方だった。これから村に帰って、話し合いをしてみようと思う。それでどのような結果が出たとしても……、運命だ。わしも罪を償わねばならぬしな」
 そう言って権兵衛が何やら物思いに耽ながら、自分の愚かさを悔いるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年04月10日


挿絵イラスト