あやかしソォダと天空華(作者 雪月キリカ
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#カクリヨファンタズム  #お祭り2021  #夏休み 


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●顔を忘れた誰かと見た空
 天空へと昇る花火玉は、ソーダ水の底から湧き上がる気泡みたいねと誰かが言っていた。
 握っていたグラスの氷が、カラリと動いたのからほんの僅かに遅れて。空には華が咲いた。

●りょうへいさまーだいありー
「水着コンテストお疲れさま」
 水着コンテストが行われたカクリヨファンタズムのビーチで。月華は顔を出してきた猟兵達を認めると声を掛ける。
「妖怪親分たちが妖怪花火を用意してくれたんだって。海だけじゃなくて、花火まで用意してくれるってすごいね。その花火は一緒に打ち上がることが出来たり、空に生まれる模様の上で空中散歩が出来たりするんだって」
 いつもよりも声を弾ませて、月華は小さく笑うと言葉を続ける。
「んと、私がこれから行く場所にはね、クリームソーダ屋さんがあるんだ。ソーダを飲みながら花火を見るのもいいかなって思って」

 そのソーダ屋は『あやかしソォダ屋』というそうだ。先に断っておくが断じてシャレではない。
 見た目は普通の海の家だが、提供されるのはクリームソーダのみ。店主はクリームソーダに惚れ込んだ、クリームソーダ一筋の妖怪だからである。
「そのお店にはメニューが無いんだ。大雑把なオーダーをもとにして店主さんが作るから。もし悩んだらお任せにしてもいいんだって」
 桜並木の桜色、新緑の緑色、青空の青色。夕焼けの橙色……などと言った大雑把なオーダーを基にして、色鮮やかなクリームソーダが提供されるのだと月華は言う。

「でも妖怪が作るソーダだから、ちょっと普通のソーダとは違うらしくて。グラスの中で小さな花火が打ち上ったり、カクリヨとは違うどこかの世界の景色が映りこんだりするらしいよ」
 原理は不明だが、全ては妖怪が作ったからで済ませることが出来てしまうのがカクリヨファンタズムである。

「もし良ければ花火と一緒に不思議なクリームソーダとか、どうかな?」
 そう言って小さく首を傾げると、月華は猟兵達に誘いをかけるのだった。


雪月キリカ
 お目にとめて頂き有難うございます。初めまして、もしくはまたお会いしました。雪月です。
 夏が、また来たね。

 さて、ざっくりと説明をば。
 今回はソーダを頂きながら花火を楽しむといった、夏っぽいシナリオのお誘いになります。なので日常一章で終了します。

 あやかしソォダ屋は海が臨める海の家です。お座敷で扇風機に当たりながらクリームソーダ飲むのも良し、浜辺に出てクリームソーダ飲みながら花火見るもよし。
 お菓子や軽食の持ち込みOKです。良識の範囲内であればご自由にしていただいて構いません。
 あんまりにもぐでんとしてたら張り付く幽霊がグラスに映るかも……しれないです。カクリヨですし。

 受付は7月27日8時31分から。締切はタグに記載します。少なくとも29日の22時までは大丈夫だと。
 再送が必要になった場合はタグに再送日時を記載します。

 お声掛けがあった場合のみ、雪月のグリモア猟兵が顔を出します。
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第1章 日常 『猟兵達の夏休み2021』

POW妖怪花火で空へGO!
SPD妖怪花火の上で空中散歩
WIZ静かに花火を楽しもう
👑11 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


『あやかしソォダ屋にようこそいらっしゃいませー!』
 訪れた猟兵を、浴衣に前掛けをつけたうさ耳娘がハキハキと出迎えた。
『オーダーは店員であるこのわたくしにお申し付けくださいませ! 店長はシャイなガイなので、奥の厨房にこもりっきりですが……そのかわりにわたくしがお客さまへとクリームソーダをお持ちしますのです!』
 うさ耳娘は胸を張る。しかし店長はシャイなガイとは。
『奥のお座敷席へでも、お外のビーチチェアへでも。わたくしはどこへでもお持ちしますのです!』
 
アイグレー・ブルー
サギリ殿(f14676)と
確かに水着コンテスト、とても凄かったであります。沢山の水着…水着の方々が横からすーっと流れてくるかの如く目まぐるしく…!
わたくしもサギリ殿の水着大好きですっ裾のひらひらが藤の妖精のようで、隣で歩くと一緒に泳いでいるような気すらします

こちらが不思議なソォダ屋さん…お座敷に上がっていただきましょうか
店員さん、クリームソォダはわたくしな感じでお任せでお願いいたしますっ(シェフの気まぐれ、憧れでありますっ)
サギリ殿のクリームソォダの感想も是非言わせてほしいであります

はっ、サギリ殿これはチャンスかもしれません。扇風機の前で声を出す伝説のアレであります……!いきますよ、せーの…!


サギリ・スズノネ
アイグレーさん(f20814)と!

今年もー水着コンテストは熱気が凄まじかったのです。
アイグレーさんの水着もーとっても可愛くてーお洒落でー、サギリ大好きなのですよ!

あっ!アイグレーさん!アイグレーさん!
あそこがクリームソーダを提供してくれる、ソォダ屋さんみたいなのです!
アイグレーさん、何にします?
サギリもー、おまかせで……あ!では店主さんにーサギリをイメージしたソーダをお願いしたいのです!
わーい!サギリも感想言いたいのです!

クリームソーダを頂いて、お座敷へ。
えへへ、クリームソーダ楽しみなのです。
……はっ!アイグレーさん、ナイスアイデアなのです!
扇風機とくればこれなのです!合点なのです、せーの!


●まつりのあと
「今年もー水着コンテストは熱気が凄まじかったのです」
「確かに水着コンテスト、とても凄かったであります」
 サギリ・スズノネ(鈴を鳴らして願いましょう・f14676)とアイグレー・ブルー(星の煌めきを身に宿し・f20814)は肩を並べ、西日の射す浜辺を歩いていた。
「沢山の水着……水着の方々が横からすーっと流れてくるかの如く目まぐるしく……!」
 今年の水着コンテストは参加者1000人越えの大イベント。時間的都合もあり次から次へと参加者が現れるその光景は、目で追うだけでも忙しいものだった。
「アイグレーさんの水着もーとっても可愛くてーお洒落でー、サギリ大好きなのですよ!」
「わたくしもサギリ殿の水着大好きですっ。裾のひらひらが藤の妖精のようで、隣で歩くと一緒に泳いでいるような気すらします」
 サギリの水着は藤の花モチーフなのだろう。白が基調だが裏地は淡藤色。末広がりするその水着は風に揺られる藤の様に、ふわひらとしていた。アイグレーはターコイズブルーのトップスに、花柄スカートボトムの水着で。女の子らしくとても可愛らしかった。
 お互いの水着の感想をきゃっきゃと語り合う2人。その視界に海の家らしい建物が入ってきた。
「あっ! アイグレーさん! アイグレーさん! あそこがクリームソーダを提供してくれる、ソォダ屋さんみたいなのです!」
 建物のすぐ近くには『あやかしソォダ屋』と書かれた看板が立っている。話で聞いていた店で間違いない。2人が入り口まで歩いて行けば、笑顔のうさ耳店員がぴょんと現れた。
『あやかしソォダ屋にようこそいらっしゃいませー! お座敷でのお召し上がりになりますか? それともテイクアウトなさいますか?』
「こちらが不思議なソォダ屋さん……お座敷に上がっていただきましょうか」
「じゃあー、お座敷でー!」
『それでは、お席までご案内致しますですー!』
 店員は耳を揺らして頷くと、2人を店の中へと案内する。

●水着からイメージしました
 案内された座敷の席で、サギリとアイグレーは向かい合わせで座っていた。
「アイグレーさん、何にします?」
 こてんと首を傾げて、サギリはアイグレーがどんなオーダーをするのか聞いてみる。アイグレーは「むむむ」と悩んで。けれども何か思いつくと店員を呼んだ。
「店員さん、クリームソォダはわたくしな感じでお任せでお願いいたしますっ」
 迷ったならば、おまかせで。シェフの気まぐれというのはアイグレーの憧れオーダーだった。
「サギリもー、おまかせで……あ! では店主さんにー、サギリをイメージしたソーダをお願いしたいのです!」
 それを聞いたサギリもアイグレーと同じように、自身をイメージしたおまかせのクリームソーダをオーダーする。
『ご注文承りました! では、少々お待ちくださいませなのです!』
「えへへ、クリームソーダ楽しみなのです」
 厨房の方へと駆けていく店員をサギリは見送ると、笑みを零した。

『お待たせいたしましたですー! こちら、お2人のイメージクリームソーダとなりますです!』
 少し待てば、2つのクリームソーダをトレイに乗せた店員がやって来た。
 先ずアイグレーに出されたグラスのソーダは。底に下がれば太陽の輝きに近付いていく、澄んだソーダライトの色をしていた。バニラアイスにはミントが乗せられ、赤いハイビスカスと白い巻貝の形をした琥珀糖が添えられている。
 続いてサギリに出されたグラスのソーダ。こちらは底に下がれば澄んだ藤色に近付いていくホワイトソーダで。アイスには小さな藤色のゼリー粒が乗せられ、水色のリボンと黄色い鈴の形をした琥珀糖が添えられていた。
『ではごゆっくりどうぞー! なのです!』
 店員が奥に下がった後、サギリとアイグレーは出されたクリームソーダの前で息をのんだ。
「これは……わたくしたちの今回の水着からイメージしたものなのでは……!」
「髪飾りとかからー、琥珀糖の色と形をチョイスしてるにちげーねーです!」
 突然、アイグレーはサギリのグラスを指差して「あっ」と声をあげる。
「サギリ殿のグラスに、藤景色が映っているでありますっ! いったいどこの世界の藤なのでしょう……」
 藤のシーズン自体は既に終わっているので、もしかするとカクリヨファンタズムの何処かなのだろうかとアイグレーは思う。
「ほんとなのですよー! って、アイグレーさんのグラスには銀河が映ってるのです! これはスペシですかねー」
 今度声をあげたのはサギリの方で。サギリはアイグレーのグラスに映る星雲や星々に、瞳を輝かせていた。
 声を弾ませ感想を伝えあいながら。サギリとアイグレーはスプーンを手に取ると、クリームソーダに舌鼓を打つのだった。

●扇風機といえばアレ
 最後にとっておいた琥珀糖をもぐもぐとしていたアイグレーは、座っていた近くで回っていた扇風機をなんとなしに見た。
「……!」
 これは、『アレ』が出来るのではないか。アイグレーはそう思い至ると、まったりとしていたサギリへと声を掛ける。
「はっ、サギリ殿これはチャンスかもしれません。扇風機の前で声を出す伝説のアレであります……!」
「……はっ! アイグレーさん、ナイスアイデアなのです! 扇風機とくればこれなのです!」
 サギリも『アレ』が何のことなのか、すぐに察しがついた。そう、皆様ご存じ『アレ』である。
 いそいそと2人は扇風機の前に並ぶサギリとアイグレー。
「いきますよ、せーの……!」
「合点なのです、せーの!」
 そうして2人はタイミングを示し合わせると、扇風機の前で「あーー」と声を出すのだった。
成功 🔵🔵🔵🔵🔴🔴

アイン・セラフィナイト
カクリヨファンタズムだけあって色々と規格外だね!

ボクはクリームソーダをもらって、座敷席で花火を見ることにするよ。
空に上がる花火と、幻想的なソーダ、他の世界では本当の意味で味わえないものだよね。

グラスの中になにかが映り込むんだ?一体なんだろう……?

うん、とっても美味しい!店長さんにもお礼を言いたいけど、人前には出ないんだ?なるほど、職人気質ってやつだね!

こんなにすごいソーダを作るんだもの、相当な場数を…(場数ってなんだろう、と一瞬思いながら)

この花火が見られないのも残念だし、UCで使い魔を召喚して、魔法で風景の映像を投影、奥にいる妖怪さんたちにも花火が見えるようにしようかな?

あとはまったり!


●ソーダの中の図書館
「カクリヨファンタズムだけあって色々と規格外だね!」
 サクッと海を作り出したり、普通の花火とは一味どころかかなり違う楽しみ方もできる妖怪花火を用意することが出来たり。
 カクリヨファンタズムというのは法則や規格に囚われない世界なのだなと。『あやかしソォダ』屋の座敷席に座るアイン・セラフィナイト(全智の蒐集者・f15171)は一人納得していた。
 アインの座った場所は窓側で、花火を見ながらクリームソーダを味わうことが出来る席だった。
(「空に上がる花火と、幻想的なソーダ。他の世界では本当の意味で味わえないものだよね」)
 レトロと幻想が融合したカクリヨファンタズムだからこそ、この体験ができるのだと頷いていたら。パタパタと足音が近付いて来た。
『お待たせいたしましたー! こちらお客様のクリームソーダになりますです!』
 うさ耳揺らした店員が運んできたのは、グラスの底に下がるにつれホワイトソーダになるゼニスブルーのソーダ。バニラアイスには粒状のレモンゼリーがトッピングされ、ビターチョコとホワイトチョコで作られた、デフォルメされたカラスが添えられていた。
『グラスにはどこかの景色だったり何だったりが映りこみますが、店長の妖術で映しているだけなので細かいことはお気になさらずなのです!』
「グラスの中になにかが映り込むんだ?」
 アインは感心すると、礼を述べる。店員はぺこりと頭を下げて、奥へと下がっていった。
「一体なんだろう……?」
 目線をグラスの位置に合わせ、アインは何が映るか覗き込む。するとその中に大きな書架が並んでいるのが見えた。
「これは……どこかの図書館かな?」
 書架の周囲にはゆらゆらと光球が浮かび、何処かの魔法図書館なのだろうかとアインは推測する。だが不意に、魚の群れが映りこんできた。
(「水中図書館だ……!」)
 どこかの海に存在するだろう水中図書館には、一体どのような本があるのだろうかと思いを馳せながら。アインはスプーンを手に取った。

●焔華咲く
「うん、とっても美味しい!」
 店員を呼び、クリームソーダの賛辞をアインは伝える。
「こんなにすごいソーダを作るんだもの、相当な場数を……」
(「……場数ってなんだろう?」)
 アインは一瞬そう思ったが、かなりの数をこなしている事には違いないと。浮かんできた疑問は奥底へと押し返した。
「店長さんにもお礼を言いたいけど……」
『あー……店長、中々人前には出ないのです……』
 うさ耳をしょげさせ、店員は申し訳なさそうな顔をする。どうも店員以外にはあまり顔を合わせないそうだ。
「人前には出ないんだ? なるほど、職人気質ってやつだね!」
『そのようなものです。でもそのかわりにわたくしが、お客様の声を店長にお届けしますです!』
 では伝えてきますですと、店員はまた奥へと下がる。
 その時、ドン! と弾ける音がした。花火が打ち上がり、夜空に巨大な焔華が咲いたのだ。
 花火はアインの席からよく見えた。しかしこの光景を奥側に座る妖怪たちが見られないのは、勿体無いなとアインは思う。
 ぴこんとアインは思いつくと。奥に居る妖怪たちも花火を見ることが出来るように、魔法で花火の風景映像を投影する。
『誰だかわからんけど、有難ぇ!』
『たまやー!』
 店の各所から聞こえる声に、アインはにこやかに笑むと。のんびりまったり、カクリヨの焔華を眺め楽しむのだった。
成功 🔵🔵🔴

オリオ・イェラキ
リュカさま【f02586】と

おいしいクリームソーダを?
それは楽しみで…成程
勝負に勝ったら、ですわね
宜しいですわ
わたくし、ゲームでも手を抜きませんのよ

こう見えてわたくし力がありますの
華麗にコートを舞い、一撃必殺のアタックを決めてみせますわ
そう、空中戦も得意ですのよ
勝敗はお任せしますわ。きっと何方になっても楽しいですもの

まぁ、大きなクリームソーダを?
仲良し姉弟に見えましたかしら
折角店主さまのご厚意ですもの、分け合って頂きましょう
わたくし星空を映した色が好いですわ
はんぶんこして、花火も見上げながら頂くのもきっと素敵
ふふ、確かに中身気になりますわね

本当においしい
今年の夏も素敵な想い出ができましたわ


リュカ・エンキアンサス
オリオお姉さんf00428と

クリームソーダがおいしいらしい
美味しいらしいなら……やることは一つだけ
そう、つまりはビーチボールです

勝った方が食べられるね。敗者はくそ暑い中全力で運動した後勝者がおいしそうに食べるのを黙ってみてるしかないという事で
大人げなく本気で行くよ
お姉さんも本気、知ってた。でも負けない
早業、空中戦、地形の利用などを駆使して全力で攻めてぶん殴ってく
攻め気味防御薄め感。なるだけ速攻で片付けたい。だって暑いし
(勝敗はMSさんにお任せ!

そして勝っても負けてもクリームソーダは空気読んでお店が大きめのを出してくれたので、わけあおう
…ん、美味しい
なんか中にうつってるんだって。何だろうねえ……


●賞品はクリームソーダ
「クリームソーダがおいしいらしい」
 西日が射す浜辺で、リュカ・エンキアンサス(蒼炎の旅人・f02586)はオリオ・イェラキ(緋鷹の星夜・f00428)に食べに行かないかと誘いをかける。
「おいしいクリームソーダを? それは楽しみで……」
「美味しいらしいなら……やることは一つだけ」
 スッ、と。いったいどこから取り出してきたのか、リュカはビーチボールを手にしていた。
 ビーチで、ボール。それを見たオリオは、これから始まることに察しがつく。
「そう、つまりはビーチバレーです。勝った方が食べられるね」
「成程。勝負に勝ったら、ですわね」
「敗者はくそ暑い中全力で運動した後、勝者がおいしそうに食べるのを黙ってみてるしかないという事で」
 全力で運動した後の冷たく甘いものは、身体によく染みわたりとても美味しい。しかし、それを手に入れることが出来なかった者の怨嗟は……とにかくものすごい。
 つまり。丁寧に言葉にするなら、お互い本気で勝負するのにピッタリだった。
「宜しいですわ。わたくし、ゲームでも手を抜きませんのよ」
 オリオはその勝負を受けて立つ。こうして、クリームソーダを巡るビーチバレー対決の幕が開けるのだった。

●すごく丈夫なビーチボール
 店の近くには丁度よくコートがあった。勝負は10点先取した方が勝ち(お互いガチると21点ではかなり長引くため)、どちらかが5点取ったところでコート入れ替えと取り決めてゲーム開始!
「大人げなく本気で行くよ」
 じゃんけんで先手を取ったリュカはボールを宙に投げると、鋭いジャンプサーブでボールをオリオのコートへ差し向ける。初っ端から容赦が無かった。
 だがオリオは涼しい顔でボールへ向かい宙を舞うと、強烈なスパイクをリュカのコートに叩きこむ。
(「お姉さんも本気、知ってた」)
 見ればオリオは得意げな顔をしているではないか。でも負けないと、リュカは静かにオリオを見据えてレシーブを返す。
 軽く舞ったボールはネットを越えると、スッと勢いを失くして地に落ちた。まず先にリュカに1点が入る。
「最初は小手調べですの。勝負はまだ始まったばかりですわ」
「でも速攻で勝負つけるから」
 巻き返すのは余裕だと言わんばかりのオリオの言葉に、しれっとした顔で返すリュカ。
 2人の背には龍と虎が見えるような気がするのは、気のせいではないかもしれない。

 ――しばらくして。白熱した勝負はオリオの勝利で決まった。
 リュカは攻撃にポイントを振っていたが、その分防御が薄かった。ゆえに。後半戦でオリオの鎧無視の加わった一撃必殺スパイクを受けても上手く返せず、コート外にボールを飛ばしてしまったことがオリオの得点ブーストに繋がったからである。

●星の河
『はーい! こちら賞品のクリームソーダになります!!』
 勝負がついたところで、タイミングよく店員がクリームソーダを運んできた。
「え……あれ小さな金魚鉢くらいあるよね……?」
 店員が持ってきたグラスの大きさに、リュカは軽く驚く。
 そのクリームソーダのグラスは、1人前の大きさでは無かった。けれど2人で分け合うならば、ちょうどよいくらいの大きさで。
 注がれたソーダは夜空を掬い取ったような青色をしていた。グラスに貼り付く気泡がどこか、星みたいだと錯覚させる。
 浮かぶ半月のようなバニラアイスには大小さまざまなアザランがトッピングされ、白、水色、黄色の星型の琥珀糖が添えられていた。
『店長が大きいクリームソーダが良いだろうと、大きなグラスで作ったのです! あと、アイスも大きいので舌休めにココアビスケットも一緒にどうぞ!』
「まぁ、大きなクリームソーダを? 仲良し姉弟に見えましたかしら」
 オリオの後ろで店員の言葉を聞いたリュカは、空気を読んでくれたんだろうなと内心思った。
「折角店主さまのご厚意ですもの、分け合って頂きましょう」
「うん、わけあおう」
 振り返り微笑むオリオに、リュカはうなずく。そして2人は店のガーデンテーブルに移り、クリームソーダをわけっこして頂くことにした。

「……ん、美味しい」
 どこか幸せそうな顔をしながら、ソーダを味わうリュカ。キンと冷えたソーダは、ビーチバレーで火照った体を冷ましてゆく。
「ええ、本当においしい」
 オリオは舌休めに出されたココアビスケットに、バニラアイスを乗せ上品に頂いていた。この時期はアイスでビスケットを頂くのも美味だった。
 花火の笛の音が聞こえて、破裂音と共に夜空に巨大な花火が花開いた。それを皮切りに次々と、大小さまざまな花火が打ち上がり、夜を照らしていく。
「今年の夏も素敵な想い出ができましたわ」
 天空に次々咲く大輪の華たちを見上げながら、オリオは嬉しそうに微笑む。
 それにリュカがうなずいて。そういえば、と。ひとつ思い出した。
「なんか中にうつってるんだって。何だろうねえ……」
「ふふ、確かに気になりますわね」
 何が映っているだろうと、2人が覗き込んだグラスには。とても美しい夏の天の川が輝いていた。
成功 🔵🔵🔵🔵🔴🔴

夜鳥・藍
WIZ
あやかしソォダってシャレになりえるんですか?すみません、ええとそういう方面には疎いもので。
クリームソーダの専門店みたいなものなんですよね。でしたらきっと味も折り紙付きでしょう。楽しみです。

オーダーする色は桃色と橙色の中間色、所謂パパラチアサファイヤの色を。蓮の蕾の色であり朝焼けの色。「これからはじまる」「目覚め」の色。
注文したらお座敷で待つことにします。窓際の席で花火を見上げながらゆったりと。
どんなものが来るのかしら?味もだけどグラスの中に変わったものが映るらしいし……。
この色にしたのは直感。ふっと脳裏に浮かんだのは朝焼けに照らされた蓮畑だったから。


●シャイガイの遊び心
『あやかしソォダ屋にいらっしゃいませー! お座敷でお召し上がりになりますか? それともお持ち帰りになさいますか?』
「……あやかしソォダってシャレになりえるんですか?」
 夜鳥・藍(宙の瞳・f32891)がうさ耳店員に訊ねれば。店員は耳をぴんと伸ばす。
『えっと、あやかしを漢字にすると「妖」なので、あやしそうだ。妖そぉだ。あやかしソォダ。みたいな感じの遊び心なのです!』
 持っていたオーダー用のメモ帳に単語を書いて見せながら、店員は藍に答える。成程そういうことなのかと、藍は納得した。
「すみません、ええとそういう方面には疎いもので……では、お座敷でいただきます」
『いーえ! お店の名前は店長のほんの遊びなので! ではお席までご案内しますです!』
 藍は店員に導かれるままに、店の座敷へと歩を進める。

●朝焼けに昇る花
 窓側の席に藍は座ると、早速店員へとオーダーする。
「では、クリームソーダは桃色と橙色の中間色。所謂パパラチアサファイアの色を」
『お承りしました! 少々お待ちくださいませ!』
 店員がぱたぱたと厨房へ向かうのを見送った後。藍は窓の外へと視線を移す。すでに花火は始まっていて、次々と大輪の華が咲き、夜空を彩っていた。
(「どんなものが来るのかしら? 味もだけどグラスの中に変わったものが映るらしいし……」)
 藍のオーダーしたパパラチアサファイアという色は、蓮の蕾の色であると同時に朝焼けの色でもある。
 それは「これからはじまる」「目覚め」の色。
 藍がこの色にしたのはほとんど直感だった。オーダーの際、ふっと脳裏に浮かび上がったのは朝焼けに照らされた蓮畑。
 朝焼けに照らされ空へと昇る蓮の蕾の姿は、これから咲き誇るために目覚めようとしているように見えて。
 ……と、思い返していたら、足音が近づいてきた。
『お待たせいたしました! こちらクリームソーダになりますです!』
 店員がクリームソーダを運んできたのだ。藍に差し出されたグラスのソーダは。上部は淡いサルビアブルーの、パパラチアサファイアの色だった。
 浮かぶバニラアイスにはミントが飾られ、ブルーベリーがアイスに寄り添っていた。
(「きっと味も折り紙付きでしょう。楽しみです」)
 この店はクリームソーダの専門店みたいなものだろうから、美味しいに違いないだろうと。藍はストローに口をつける。
 口の中に広がったのは、しゅわしゅわと弾ける炭酸とトロピカルフルーツの味。思わず藍は柔く微笑む。
 藍は手の中の朝焼けをいただきながら、夜空に輝く花火も楽しんで。ゆったりとした時間を過ごすのだった。
大成功 🔵🔵🔵

宝海院・棗
ソーダ大好きー!早速飲みに行こう!

花火と言ったらやっぱり夜空とか宇宙とかのイメージがいいかなー?あと、虹や雪をイメージしたものも欲しい!

浜辺に移動して花火を見に行くよ

「あっ!花火に連動してソーダの中も輝いている!っていうか同じ花火が広がってる!」

花火はまあるいのから、ハートが並んだ輪っかで囲まれたもの、破裂して星型みたいになる千輪みたいなの・・・どれも綺麗だね!

ソーダも綺麗だしおいしい!あ、スペースシップワールドみたいな景色が見えた!ん?幻朧桜?

花火が一旦落ち着いたらソーダのおかわり!


●そらもよう
「ソーダ大好きー! 早速飲みに行こう!」
 茜色の浜辺を跳ねまわり、宝海院・棗(もち・ぷに・とろり。・f02014)は『あやかしソォダ屋』へと飛び込む。
『いらっしゃいませー! お座敷でのお召し上がりになりますか? それともお持ち帰りになさいますか?』
(「やっぱり夜空とか宇宙とかのイメージがいいかなー? あと、虹や雪をイメージしたものも欲しい!」)
「お持ち帰りで! で、えーっと……」
 詰め込みたいイメージが沢山あって、棗は迷ってしまうけれども。迷ったならば全部詰め込んで、何が出てくるかお楽しみにしてしまおうと。頭に浮かんだイメージをありったけ店員に伝える。
『かしこまりました! そちらのお椅子で少々お待ちくださいませ!』
 店員に促されるまま椅子に座り、どんなクリームソーダが出てくるのかわくわくする棗。少しすれば、店員がクリームソーダを手に棗のもとへと戻ってきた。
「わーっ!」
『お待たせいたしました! こちらお客様のクリームソーダになりますね!』
 カップの中のソーダは2色に分かれていて、上が藍色で下が空色だった。藍色のソーダに沈む氷はきらきら輝き宇宙みたいだった。
 空色のソーダにはミルク色の雪の結晶ゼリーが沈み涼しげだ。浮かぶバニラアイスにはカラフルなレインボースプレーがまぶされ、黄色い星のチョコと虹の形をしたグミキャンディが添えられていた。
 クリームソーダを受け取った棗は礼を言うと。花火を見ながらクリームソーダも楽しまんと浜辺に向かう。

●花火とソーダ
 夜空の花火を楽しみながら、棗はストローに口をつける。そして手のカップの中に輝きを見つけた棗は、驚きの声を上げた。
「あっ! 花火に連動してソーダの中も輝いている! っていうか同じ花火が広がってる!」
 棗の瞳はまあるいものから、ハートの並ぶ輪で囲まれたもの。四方八方に破裂し、星型のようになる千輪のようなものと。様々な花火を捉える。
「……どれも綺麗だね!」
 どの花火も一様に綺麗で、優劣つけ難い。
「ソーダも綺麗だしおいしい!」
 にっこりと笑って棗は、花火を眺めながらクリームソーダをつつく。

「あ、スペースシップワールドみたいな景色が見えた! ん? 幻朧桜?」
 今度はカップに、花火ではなく他の景色が映り込んでいたことに気付いた棗。その景色は銀河だったかと思えば、淡い桜の景色に。果ては海底へと移り変わる。
 その景色に見惚れていたら、どうやら花火は一旦休憩に入ったようで。空は静かになっていた。
 その間に棗はソーダのおかわりを貰うべく、また店へと足を向けるのだった。
大成功 🔵🔵🔵

木元・杏
【かんさつにっき】
あ、待ってまつりん
同じく水着で後を追いかけ海の家へ

ウサミミ店員さん
ふふ、うさみん☆に似てる
店長さんにもご挨拶
あの、店長さんは、…マッチョ?
や、それならば大変好みとかそんなことは…(頬赤らめつつ
あ、わたしは青いソォダを

あ。青いソォダの中で赤い金魚のゼリーが泳いでる
ストローで混ぜると氷がきらきら、金魚がゆらゆら
そして、しゅわしゅわ泡は黄緑の花火みたい
夜空に上がる花火と手の中ソォダの花火

ん、何まつりん
わたしは羊?ふむ、と考えながらもクッキーでクリームを掬って一緒に口へとぽい
おいしい♪

ストローでソォダに空気を送れば、黄緑の泡がぱちぱち上がる
ん、ソォダの中でも打ち上げ花火


木元・祭莉
【かんさつにっき】だよ!

水着のままで、海の家にだだだだっと駆け込む。
ウサな姉ちゃん、クリームソーダちょうだい!
あれ? クリィムソォダ? だったっけ?
えーとね、メロンみたいなオレンジのヤツ下さい!

わーい、しゅわしゅわ。
お座敷の茣蓙に寝っ転がって、くりぃむ突っつきながら。

そうそう。
パーカーのポッケから、動物ビスケットを取り出して。
ハイ、アンちゃんには羊さんあげる!
ウサの姉ちゃんには亀さん。
シャイガイの人にはヒトデさんあげるね!

わあーーーー。どーーーん!(花火に声合わせて)
もいっちょー、どーん!!(おひさまえがおで)
あ、そぉだも どーんしてるね♪

ストローでぶくぶく。
泡から人魚姫、生まれないかなぁ♪


●実はマッチョ設定だった
 だだだだっ、と。砂浜を走る足音がカクリヨのビーチに響く。
 その足音の主は水着姿の木元・祭莉(マイペースぶらざー・f16554)で。祭莉は淡い緑色をしたパーカーのフードを揺らして、まっすぐに『あやかしソォダ屋』へと駆けていた。
「あ、待ってまつりん」
 同じく水着姿で祭莉の背を追うのは、祭莉の双子の妹である木元・杏(シャー・オブ・グローリー・f16565)。一歩一歩踏み出すたびに、水着の赤い飾り結びが揺れる。
「ウサな姉ちゃん、クリームソーダちょうだい!」
 祭莉は勢いよくソォダ屋に飛び込むと、うさ耳店員に元気よく声を掛ける。
「あれ? クリィムソォダ? だったっけ?」
『いらっしゃいませー! どちらも意味は伝わるのです!』
 こてんと首を傾げる祭莉へと、伸ばす音が小さなオになっているのは店長の趣味だからと説明する店員。そこに少し遅れて杏が追い付く。
「ふふ、うさみん☆ に似てる」
 うさ耳店員を目にとめた杏は、自身の持つ『うさ耳付きメイドさん人形』に似ていたものだから。ふふ、と笑みを零した。
 店長にもご挨拶……と、杏は厨房をひょこりと覗き込めば。しゅばっと影が動いて、厨房の奥の物陰に消えた。
『やっぱり奥に隠れちゃいましたかー』
「あの、店長さんは……マッチョ?」
 杏は店員に訊ねる。捉えた影のシルエットが――筋骨隆々だったからだ。
「や、それならば大変好みとかそんなことは……」
 頬を赤らめながら照れる杏に、店員は中空を見上げながら答える。
『そうですねぇ……マッチョですねぇ。隠れちゃうのはシャイなのもあるけど、一番は見た目のせいでお客さんが逃げちゃうからだって聞いたことがあります』
 それにサングラスもかけてますからねぇと、店員は苦笑しながら。2人を座敷の席へと案内する。

●小さな世界と大きな世界
 案内された席の茣蓙に座ると、さっそく祭莉と杏はオーダーを入れる。
「えーとね、メロンみたいなオレンジのヤツ下さい!」
「あ、わたしは青いソォダを」
『承りました! では少々お待ちくださいませ!』
 笑顔で店員は奥に下がれば。少しした後に、手にクリームソーダを2つ乗せたトレイを持って戻って来た。
『お待たせいたしました! お2人のクリームソーダです!』
「わーい、しゅわしゅわ」
 祭莉の前に出されたグラスは。上半分はクリアオレンジのソーダが占めていたが、下半分は緑色……元祖メロンソーダの色をしていた。浮かぶバニラアイスには星型シュガーがトッピングされ、グラスの縁にはメロンとオレンジが添えられていた。
 嬉しくなった祭莉はクリームソーダを手にすると茣蓙へ寝っ転がって。満面笑顔でくりぃむたるバニラアイスを、スプーンで突っつく。
 続いて杏に差し出されたグラスには。水面は無色透明だが、底へ向かうにつれ綺麗なシアンへと変わりゆくソーダが注がれていた。グラスの中に赤い金魚のゼリーが泳いでいて、まるで小さな水槽みたいだ。バニラアイスにはさくらんぼが乗り、アイスに寄り添うようにうさぎマシュマロが添えられている。
「あ。青いソォダの中で赤い金魚のゼリーが泳いでる」
 自身のクリームソーダに金魚が泳いでいる事に気がついた杏は、柔らかな笑みを浮かべる。
 杏がストローでかき混ぜれば氷はきらきらと輝き、赤い金魚はゆらゆら泳ぐ。グラスの中で水面へ上る泡は、水面へ到着する前にパチンと弾け、小さな花火をグラスに咲かせた。
(「しゅわしゅわ泡は黄緑の花火みたい」)
 不意に。花火が打ち上がるひゅるる、という笛の音が2人の耳に入った。
「わあーーーー。どーーーーん!」
 祭莉は窓から昇っていく花火玉を見つけると立ち上がり、、花火が空に咲くのに合わせて大はしゃぎ。
「もいっちょー、どーん!!」
 次々上がる花火にも、おひさま笑顔で両手を上げて。本当に楽しそうな様子だ。
「あ、そぉだも どーんしてるね♪」
「夜空に上がる花火と手の中ソォダの花火。きれい」
 グラスの中の小さな花火に気付いた祭莉に、杏はうなずいて。杏も空に咲く花火を見上げた。

●ハナガサク
 祭莉はしばらく花火を見上げていたが、不意に何かを思い出すとパーカーのポケットに手を入れてごそごそとし始めた。
「そうそう」
「ん、何まつりん」
 そして祭莉がポケットから取り出したのは、動物ビスケットだ。箱を開け、中から1枚を取り出すと、それを杏に手渡した。
「ハイ、アンちゃんには羊さんあげる!」
「わたしは羊?」
 杏はビスケットを受け取ると。ふむ、と考えたあとに、ビスケットでソーダに浮かぶバニラアイスを掬い、一緒に自身の口へと運んだ。
「おいしい♪」
 笑顔になった杏を見て、祭莉もつられて笑顔になって。笑顔のおすそ分けをする為に、店員にもビスケットを渡しに行く。
『まあ! ありがとうございますです!!』
 亀のビスケットを受け取った店員はうさ耳をぴょこぴょこ揺らして。祭莉は次に店長へと渡しに厨房へと向かうが、やはり姿は見せない。
「シャイガイなてんちょー、ヒトデさん置いとくね!」
 置いてあった皿の上にヒトデのビスケットを置いて、祭莉は背を向ける。その一瞬で、店主はビスケットをかっさらっていった。
 ハッと祭莉が振り返れば、皿の上には『ごちそうさま』と書かれた紙だけが残っていた。

 祭莉が席に戻れば、杏がストローでソーダをぶくぶくさせていた。小さな青い海の中で、黄緑色の泡がぱちぱち上がって弾けていく。
「ん、ソォダの中でも打ち上げ花火」
「泡から人魚姫、生まれないかなぁ♪」
 祭莉も自身のソーダをぶくぶくさせれば。グラスには人魚の泳ぐ海が映し出された。
大成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵

月待・楪
氷月(f16824)と

クリームソーダだけっていうのは分かりやすくていい
こっちのオーダー聞いて作ってくれるんだろ?

バニラアイスが乗るのは確定として
中に花火が上がるやつがイイな
見やすいように色は夏の夜
味は任せる、そこまで選ぶのめんどくせーし
氷月、お前どーすんの?

撮るのはお前のが上手いから任せる
ソーダをテイクアウトして浜辺から花火見物
空中散歩はしようと思えば出来っから

ん、こっちも結構うまいぞ
氷月のを一口貰いながら俺のを渡す
おー…すげぇ
UDCの花火と似てるけど
一緒に打ち上げられるとかおもしれェな

…望、look me?
氷月がこっち見たら眼鏡奪って目元にキスする
向けられたところでお前以外の視線は興味ねェよ


氷月・望
楪(f16731)と
アドリブ歓迎

なーんか、こう……
SNS映えしそうな感じのクリームソーダだね
らしいねー?なんか、グラスの中で花火が打ち上がるとか?
色々と選んだり、悩んだりする心配は無さそう

俺はどうしようかな
折角だから、違う景色を選ぼうと考えつつ

じゃあ……俺のは、秋の夜イメージ
少しだけ季節を先取りってコトで、ね?
一口交換する気満々だから、味も違うものにしてもらう
あ、写真撮っとこっか?

ゆーくん、こっちのもイケるケド
浜辺で花火を眺めつつ、飲んでみる?と差し出して
ホント、マジシャンもビックリな光景だよね

あー、でも
一緒に打ち上げられるのは嫌だな、俺
ゆーくんに他のヤツの視線、向けられ放題になるし?


●SNSで映えるクリームソーダ
「なーんか、こう……SNS映えしそうな感じのクリームソーダだね」
 太陽は地平線に沈みかけ、橙色に藍色が覆いかぶさる頃。氷月・望(Villain Carminus・f16824)は、月待・楪(Villan・Twilight・f16731)へと笑いかける。
「クリームソーダだけっていうのは分かりやすくていい。こっちのオーダー聞いて作ってくれるんだろ?」
「らしいねー? なんか、グラスの中で花火が打ち上がるとか?」
 メニューがあったなら、あれもこれもと目移りしてしまう。けれどもクリームソーダだけならば、確かに悩む心配は無さそうだと望が一人頷いたところで。クリームソーダ屋が視界に入って来た。近付けば2人の姿を認めたうさ耳店員が、ぴょんと店の外へと飛び出す。
『いらっしゃいませ! 店内でお召し上がりになりますか? それともお持ち帰りでしょうか?』
 店員の問いかけに楪が「テイクアウトで」と持ち帰りの意を伝える。
『お持ち帰りですね! ではご注文をお伺いします!』
 クリームソーダなのだから、バニラアイスが乗るのは確定。ならソーダをどう指定するかと楪は思惟を巡らせた後、口を開く。
「見やすいように色は夏の夜。味は任せる、そこまで選ぶのめんどくせーし。氷月、お前どーすんの?

「……俺はどうしようかな」
 楪が望へと訊ねれば。望は少し迷っている様で。しかし楪が夏の夜ならば、違う景色を選ぼうと浮かんだ景色を店員に伝える。
「じゃあ……俺のは、秋の夜イメージ。少しだけ季節を先取りってコトで、ね?」
 それと、楪のものとは違う味でと望が付け加える。違う味にすれば楪のものと一口交換できるからだ。
『かしこまりました! では少々お待ちくださいませ!』
 2人のオーダーを受けた店員は頭を下げると、店の奥へと駆けて行った。

●テノナカノキセツ
『お待たせいたしました! こちらお客様のクリームソーダになります!』
 まず楪に差し出されたグラスのソーダは暗めのマリンブルーで、蛍をイメージしたのか氷の下にはシャルトルーズグリーンのゼリーがまだらに散りばめられている。浮かぶバニラアイスにはミントの葉が飾られ、サイドに団扇型をした水色の琥珀糖が添えられていた。
 続いて望に差し出されたグラスのソーダは深い紺。それは底に向かうにつれて、燃えるようなオレンジ色へとグラデーションになっていく。浮かぶバニラアイスには小さなキューブ状のオレンジゼリーが飾られ、サイドには紅葉の琥珀糖が添えられている。
 望はグラスを手に取ると。近くにあったガーデンテーブルに乗せ、スマホを取り出し写真撮影。
「あ、写真撮っとこっか?」
 楪のクリームソーダも写真に残しておくかと望が訊ねれば。楪は任せると自身のを渡す。
 受け取った望がクリームソーダを並べ、ちょっとした撮影会をすれば。ソーダの中で小さな花火が打ち上がった。

 2人はクリームソーダを手に並んで浜辺を歩いて。花火を眺めるのに丁度良さそうなスポットを見つけると、そこに腰を落ち着ける。
 楪がストローに口をつければ、ブルーハワイの味と共にライムの味が口に広がる。沈むゼリーはライムゼリーだったかと、軽く目を見開いた。
 破裂音と共に、空には色鮮やかな大輪の華が咲く。
 花火を見上げながら、望も自身のクリームソーダがどんな味なのか確かめるべく一口。すると甘酸っぱいオレンジの味が望の舌を刺激した。
「ゆーくん、こっちのもイケるケド」
 飲んでみる? と望が自身のクリームソーダを楪へと差し出せば。楪は望のストローに口をつけながら自身のクリームソーダを差し出す。
「ん、こっちも結構うまいぞ」
 口を離した楪が言えば、望も遠慮なく楪のソーダを一口味わった。

●ただひとりを
「おー……すげぇ。UDCの花火と似てるけど、一緒に打ち上げられるとかおもしれェな」
 空に咲く数多の花火に感心する楪。花火はUDCアースのものとそれほど変わりないように見える。だがカクリヨファンタズムの花火は親分たちが用意したもの。常識や法則などを無視し共に打ち上がることが出来たり、空中散歩まで出来てしまう驚くべき花火だ。
「ホント、マジシャンもビックリな光景だよね。あー、でも……」
 頷いた望は僅かな逡巡の後に、言葉を続けた。
「一緒に打ち上げられるのは嫌だな、俺」

 ――ゆーくんに他のヤツの視線、向けられ放題になるし?

 独占欲を滲ませたことに気恥ずかしくなったのか、望は楪からくるりとそっぽを向く。
 そんな望に楪はフッと笑んだ。
「……望、look me?」
 苗字ではなく名を呼ばれた望が振り返れば、楪に眼鏡を奪われる。あっと思ったのも束の間、望は目元に口付けられた。
 そして楪は唇を離すと。コツ、と額をぶつける。
「向けられたところでお前以外の視線は興味ねェよ」
 そう。受け入れるのは、たったひとりの視線だけ。
 暑いのは、夏のせいだけじゃない。
大成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵

最終結果:成功

完成日2021年08月03日
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