星の海より愛をこめて
●グリモアベース
「スペースシップワールドで夏休み向けのイベントやってるよー。水着歓迎のやつ」
パチンとウインクしながら、競泳水着姿のシスカはグリモアベースに行き交う猟兵たちへと呼びかけた。
二年前に猟兵達の水着コンテストの会場となったスペースシップワールドだったが、今年もこの時期に夏を意識したイベントをやっている戦艦(ふね)が見つかったようだ。
世界を挙げての戦勝イベントではないので以前より規模は小さいだろうが、世界を救った英雄である猟兵が遊びに行けば、きっと喜んでもらえるだろう。
「会場になってる戦艦の名前は『ラブ・オブ・スターオーシャン』号。戦艦の機能を殆ど丸ごと使って海や浜辺の環境を再現してるみたいだね。なんかこう、凄い科学技術で」
理屈はシスカにも分かってないっぽい。だが、海があるのなら、それでいいじゃないか。みんなお気に入りの水着で遊びに行きたいに違いないのだ。ならば是非もなし。猟兵たちはシスカの配ったパンフレットを見ながら、一人、また一人とスペースシップワールドで夏休みタイムに突入する決意を固めていく。すると、みんなが盛り上がってきたタイミングでシスカがにこにこと言った。
「あ、注意事項が一つ。宴もたけなわというタイミングで銀河帝国の残党の戦闘機の群れが襲いかかってきます。水着のままでもいいのでしっかり撃退してあげてね」
結局仕事もあるんじゃないか……!
猟兵たちは微妙にガッカリしつつも、今更夏休みへの期待を捨てられず、スペースシップワールドへと出撃していくのであった。
大熊猫
お久しぶり、または初めまして。大熊猫です。今回はスペースシップワールドの戦後シナリオとなります。猟書家は関係ありませんのでご注意下さい。テーマは水遊びです。ビーチバレーでも水鉄砲サバゲーでも浜辺で日光浴でもご自由にお楽しみ下さいませ。一章だけのご参加も歓迎です。
●一章
海や浜辺の環境が再現された戦艦『ラブ・オブ・スターオーシャン号』で水遊びをしましょう。フラグメントの三択は指針程度に。スペースシップワールド製のペイントガンや水鉄砲、モーターボート等も貸し出し可能です。ちなみに魚釣りの場合、魚などの海洋生物を模したドローンが釣れます。
●二章
銀河帝国軍の小型ミサイル戦闘機『ミサイルファイター』との集団戦です。
※三章はないです。
●文字数省略用記号
アドリブ歓迎→☆、連携歓迎→★、何でも歓迎→◎(☆★と同じ)、ソロ描写希望→▲。
●合わせプレイングについて
グループ参加の場合は、迷子防止の為プレイング冒頭にグループ名をご記載下さい。
第1章 日常
『猟兵達の夏休み』
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POW : 海で思いっきり遊ぶ
SPD : 釣りや素潜りに勤しむ
WIZ : 砂浜でセンスを発揮する
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
ローズ・ベルシュタイン
WIZ判定の行動
アドリブや他猟兵との絡み歓迎
■心情
夏休みですか、私達猟兵も常に働き続けていて、疲れていた所ですし
偶にはこういう休憩も必要ですわよね。
■行動
水着を着用して、砂浜で遊んでおきましょうか。
私は、砂浜で砂のお城を作ろうと思いますわ。
「海水で程よく砂を固めて、形を整えるのがコツですわね」
「後は根気強く、細かな所まで作り込んでいきましょう」
完成したら皆に披露してあげましょうかね。
ついでに、私も薔薇園狂詩曲で、ヴァイオリンも披露したいと思いますわ。
「良かったらご一曲、いかがでしょうか?」
後はのんびりと海を満喫しておきますわね。
●ローズの夏休み
「夏休みですか、私達猟兵も常に働き続けていて、疲れていた所ですし、偶にはこういう休憩も必要ですわよね」
ラブ・オブ・スターオーシャン号の海浜エリアへとやってきたローズ・ベルシュタインは砂浜に足を踏み入れ、笑みを浮かべた。
照りつける日光に、エメラルドグリーンの海。水平線の辺りを泳いでいるクジラらしき生物。どこから見ても、ここは海そのものだ。サクサクと、砂浜にビーチサンダルで足跡を付けながら、ローズは手ごろな場所を見繕う。彼女の服装はもちろん水着である。赤をベースとしたオフショルダービキニを纏ったローズは、彼女自身の美しいオレンジ色の髪とも相まって、海辺に咲く鮮やかな一輪の薔薇を演出していた。アクセントとして被っている薔薇の飾り付きの麦わら帽子と薔薇模様の浮き輪も、薔薇に拘る彼女らしいチョイスだ。
「さて、何をして遊びましょうか。海水浴、ドローン釣り、ジェットスキー……。よりどりみどりですわね」
ローズが何をして遊ぼうか悩んでいると、浜辺でビーチバレーをしていた小学生ぐらいの子供達がわらわらと寄ってきた。多分、この戦艦(ふね)に住んでいるスペースノイド達だろう。
「お姉ちゃん、猟兵さん?」
「ええ、そうですわ」
ローズはにこにこと微笑む。
「え、猟兵!? すげー!」
この子供達は猟兵のことを知っているようだ。そして、英雄として尊敬してくれているらしい。
「美人だな、姉ちゃん! 俺の嫁にしてやってもいいぜ!」
「あら、ありがとうございます。でもレディに声をかけるのは十年早いですわ」
ローズは笑顔のままマセガキのプロポーズを一蹴した。断られた少年は「この浮気者! アタシというものがありながらー!」と、隣の少女に殴る蹴るの暴行を加えられている。
「せっかくですから、私と一緒に遊びましょう。砂のお城を作ってみませんか? こんな綺麗な海があるのですから、きっと絵になりますわ」
ローズがウインクしながらそう提案すると、少年少女達は「はーい!」と元気よく返事をした。
「海水で程よく砂を固めて、形を整えるのがコツですわね。後は根気強く、細かな所まで作り込んでいきましょう」
ローズは子供達を指揮しながら、砂を海水で固め、砂のお城を作り上げていく。
そして数時間。昼食を挟み、おやつの時間になる頃には、薔薇園の古城そっくりの見事な砂のお城が出来上がっていた。
「大きさは本物の数百分の一程度ですけど、なかなかの出来栄えですわ」
「やったぜ! 完成だ!」
「こんな大きなものつくったの私初めて!」
「ちょっと本気出し過ぎじゃね!?」
ローズは子供達とハイタッチし、完成を喜び合った。近くにいた大人にも撮影を頼み、みんなで並んで記念写真も撮って貰った。
いつの間にか大人達も集まっていたのか、通行人達もみんなパシャパシャ写メを撮っている。
「良かったらご一曲、いかがでしょうか?」
せっかく人がたくさん集まっていたので、ローズはヴァイオリンを取り出し、水着のまま情熱的な曲を演奏した。
「さあ、夏休みはまだ始まったばかりですわ! まだまだやりたいことはたくさんあります!」
盛大な拍手を浴びた後、ローズはのんびりと海を満喫するのだった。
大成功
🔵🔵🔵
国栖ヶ谷・鈴鹿
☆水着id=145810 ニコリネ(f02123)と水上バイクで射撃勝負!
ルールは海上に設営された風船を水上バイクで疾走しながら、多く割った方が勝ち!
『いざ勝負!』
こういうバトルだったら望むところ!ぼくもニコリネの操縦テクニック、直で見てみたいしね!
スイーツはご馳走してもいいけど、やるなら勝ち取った方が絶対いい味付けになるだろうしね!
(UCでフロヲトバイ紅路夢を召喚、自分の発明品で勝負!)
水鉄砲の連射の精度、多目標への一度の弾幕、面への制圧射撃はお手の物! 紅路夢と共に波に乗り、時には零距離射撃も披露して、パーラーメイド流の射撃術を余すところなく見せていこう!
勝敗はどうなるかな?
ニコリネ・ユーリカ
☆
水着id=100600
鈴鹿さん(f23254)と水上バイクで勝負!
前から彼女の腕が気になってたの
その実力、見せて貰うわ(ギンッ
海上に設営した風船を水鉄砲で多く割った方が勝ち
私が勝ったら天才パテシエイルの極上スイーツを
負けたらそこの海の家で何でも御馳走するわ
負けないわよー!(お財布の紐をぎゅっ
UCで水上バイクを召喚し、水鉄砲を手に騎乗
刻々変化する波を乗りこなして全速前進DA!
ンー風も水飛沫も気持ちE
先ずは直線走行で風船を狙い
ロール角度と連動してハンドルを切りフルスロットル!
後足加重でコーナーを抜ける間に残りを撃ち落とす
操縦は自信あるけど射撃は……秘密!
勝敗お任せ
ダイス目=割った数で判定願います
●バルーン・ウォーターファイト!
「分かっているわね? 鈴鹿さん、これは宿命の戦いよ!」
「望むところだよニコリネ! ぼくは負けない!」
ラブ・オブ・スターオーシャン号に遊びに来たニコリネ・ユーリカと国栖ヶ谷・鈴鹿は浜辺で対峙していた。妙な迫力を醸し出す水着美女二人に、現地のスペースノイド達もおお、と注目している。
ニコリネの水着はマーメイドを彷彿とさせる蒼いビキニだ。彼女自身の豊満なボディとも相まって、浜辺の話題を独り占めしそうな勢いで健康的な色気を振り撒いている。
対する鈴鹿の水着は白と黒を基調とした、レースクイーンのようなスポーティなデザインの水着だ。胸部装甲はニコリネほど恵まれてはいないが、こちらも年相応の少女らしい魅力を十二分に引き出した艶姿であり、浜辺に華を添えていた。
「前から貴女の腕が気になってたの。その実力、見せて貰うわ。『特種用途車輌出動(ノリモノアツマレ)』!」
ギンッ! とニコリネの眼光が鋭く光る。ニコリネが右手を海にかざすと、眩い閃光と共に彼女の営業車を改造したかのようなデザインの真っ白い水上バイクが召喚された。ニコリネはエメラルドグリーンのケープを翻し、颯爽と水上バイクに跨ると、どこからか取り出したポップでカラフルなデザインのウォーターガンを右手に構えた。
「こういうバトルだったら望むところ! ぼくもニコリネの操縦テクニック、直で見てみたいしね! こんなこともあろうかと、アレを用意してきたのさ!」
ニコリネと同じく、鈴鹿も波打ち際に手をかざす。すると、鮮やかな赤銅色のボディを持つ近未来的なデザインのビーグルが召喚された。『フロヲトバイ紅路夢』。鈴鹿の自慢の発明品の一つだ。鈴鹿はぴょんとジャンプし、コックピットに収まる。その手には、水着に合わせてデザインされたアサルトライフル型の大型水鉄砲が握られていた。
「ルールは海上に設営された風船を水上バイクで疾走しながら、多く割った方が勝ち!」
鈴鹿はびしりと、海の上に浮かぶ大量の巨大風船を指差した。これはラブ・オブ・スターオーシャン号のスタッフに頼み、用意してもらったレーシング&シューティング風船バトルの的なのだ。
「私が勝ったら天才パテシエイルの極上スイーツを。負けたらそこの海の家で何でも御馳走するわ。負けないわよー!」
ニコリネはお財布の紐をぎゅっと握り締めた。財布から立ち昇る守銭奴パワーが彼女の全身から放出され、陽炎のように揺らめいている……ような気がする。
「スイーツはご馳走してもいいけど、やるなら勝ち取った方が絶対いい味付けになるだろうしね!」
鈴鹿は自分の発明品には絶対の自信を持っている。勝ちを譲る気はない!
二人の間にバチバチと火花が散る。両名とも気合は十分だ。
「御両人、準備はよろしいですね? ではカウントします。3、2、1、ゼロ! 決闘開始ィイイイイイイ!」
「「いざ勝負!」」
審判役を引き受けてくれた海の家のおじさん(戦艦クルー)の号令と同時に、二人は弾かれたように海へと飛び出した!
「全速前進DA! ンー風も水飛沫も気持ちE!」
刻々と変化する波を味方に付け、派手に水飛沫を撒き散らしながらニコリネは加速する。獰猛な肉食獣のように風船に狙いを定め、直線で一気に加速したニコリネは、水鉄砲を乱射し、次々と風船を破壊していく。このロケットスタートにより、最初の直線に配置されていた風船の半分以上がニコリネのポイントになった。
「くっ、直線は向こうが上か! やるなニコリネ! でも、負けないよ!」
鈴鹿は正確な射撃でニコリネが取りこぼした風船を確実に落としつつ、コーナーで距離を詰めた。次にコース上に出現したのは風船が大量に空中にばら撒かれた密集地帯。ニコリネは頑張ってパシパシ水鉄砲で風船を射撃しているが、手数がマシンのスピードに追い付いていない。
「よし、今がチャンス!」
鈴鹿はおもむろに紅路夢ごと水面から浮き上がり、波の流れに乗ってスライド移動しながら、水鉄砲の引き金を引きっぱなしにした! パパパパパパパパ! 小気味よい音と共に、フルオートでばら撒かれた水弾が次々と風船を蜂の巣にしていく。
「危ないッ! ぶつかる!」
ギャラリーの一人が叫んだ。鈴鹿のマシンが巨大風船に激突しそうになったのだ。
「とうっ!」
しかし、鈴鹿は華麗なゼロ距離射撃で風船を叩き割り、何事もなかったかのように真っすぐ進んだ。鈴鹿の華麗なパーラーメイド流射撃術にギャラリーから歓声が上がる。
「やるわね、鈴鹿さん! でも私も、お金がかかってる勝負では負けないわ!」
ニコリネは次のコーナーを曲がる際、スピードを緩めるどころか、一気にアクセルを踏み込んだ!
「華麗に決めるわ!」
なんとニコリネは勢いよくハンドルを切ると、後足加重でコーナーを抜けながら、驚異的な集中力の連射で風船を次々と撃ち落した。そして、ホイッスルが鳴り、ゲーム終了。さあ、二人の勝敗は……?
「鈴鹿選手34ポインッ! ニコリネ選手74ポイント! ニコリネ選手の勝利です!」
「やったわー!」
ギャラリー達に手を振り、全身で喜びを表現するニコリネ。蓋を開けてみれば倍以上の差をつけての勝利。恐るべしは守銭奴の執念である。
「負けたー! じゃあ、約束通り、ぼくのとっておきのスイーツをご馳走するね! せっかくだからギャラリーの皆さんもいかが?」
うおおおお、と盛り上がるギャラリー達。風船割り競争はニコリネの勝利だったが、真の意味での敗者はここにはいない。二人はひとときの夏休みを、海で楽しく過ごしたのであった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
第2章 集団戦
『ミサイルファイター』
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POW : 衝角突撃
【機体前方に装備された対艦衝角】が命中した対象を切断する。
SPD : ファイターレーザー
【速射式レーザービーム】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ : スターシップキラー
【レーダー波】を向けた対象に、【対艦ミサイル『スターシップキラー』】でダメージを与える。命中率が高い。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴
|
種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●儚き平穏
「エマージェンシー! エマージェンシー! 本艦に向けて高速接近する複数の機影を確認! 艦内の人々はただちにシェルター・ブロックに避難して下さい!」
猟兵達が夏休みを満喫し始めて数日後。突然、ラブ・オブ・スターオーシャン号にレッドアラートが響き渡った。
猟兵達は直ちにブリッジに移動し、作戦会議に参加する。
「映像出します! これは、ミサイルファイター!? 敵は銀河帝国の残党です!」
「いかん、あの数で来られたらこの戦艦は沈む! 直ちに迎撃準備せよ!……すみません、猟兵の方々。どうか、この船を守る為に力をお貸しいただきたい! 何か必要なものがあればお貸しいたします。何でも言って下さい」
ある者は水着のまま。またある者は戦闘服に着替えて。猟兵達は星の船を守るため、宇宙での戦いに身を投じるのであった。
火土金水・明
「さて、イベントに参加しそびれた分、他の方達より頑張って戦闘にはげみましょうか。」
【WIZ】で攻撃です。
攻撃は、【無酸素詠唱】で【継続ダメージ】と【属性攻撃】を付け【フェイント】を絡めた【新・ウィザード・ミサイル】を【範囲攻撃】にして、『ミサイルファイター』達を纏めて【2回攻撃】します。相手の攻撃に関しては【ジャミング】【残像】【オーラ防御】で、ダメージの軽減を試みます。
「(攻撃を回避したら)残念、それは残像です。」「少しでもダメージを与えて次の方に。」
アドリブや他の方との絡み等はお任せします。
●ミサイルVSミサイル
「さて、イベントに参加しそびれた分、他の方達より頑張って戦闘にはげみましょうか」
魔法の箒に跨り、宇宙空間を飛ぶ火土金水・明は眼下に迫る戦闘機たちを見据えてぽつりと呟いた。とりあえず見えているだけでも数は十機以上。一機でも通してしまえば、戦艦はミサイルの雨に晒されるだろう。
「ここは通しませんよ」
明は七色に輝く魔法を杖を前方に向け、精神を集中する。使おうとしている呪文は十八番の『新・ウィザード・ミサイル』。科学ではなく魔法の力による『ミサイル』だ。目標は、視認できている全てのミサイルファイター。
『全ての属性を収束して、今、放つ!』
心の中で呪文を詠唱し、ユーベルコードを解き放つ。宇宙空間での呪文の詠唱を可能としているのは、熟練した魔法使いにのみ許される無酸素詠唱の技術故だ。
ドドドドドドドッ!
明の杖から放たれた魔法の矢は、千を超える数の煌めく流星となって、ミサイルファイター達へと降り注いだ。
「前方に高エネルギー反応! レーザーか!? ぐわぁーッ!」
「回避不能! 弾幕が厚すぎる! 後は頼んだぞ、同志! うわー!」
炎、水、土、氷、雷、光、闇、毒。八属性で構成された明の『新・ウィザード・ミサイル』はミサイルファイターの超合金の装甲を容易く撃ち抜き、悉く爆散させていく。宇宙に散っていくミサイルファイター達の姿は、まるで花火大会のようだ。
「こんなものかな。とりあえず見えていた敵は――」
明が肩の力を下げたその時だった。撃墜された機体の爆風を貫き、レーダー波が明の箒へと照射された。
「喰らえ! スターシップキラー発射!」
雄叫びと共に生き残りのミサイルファイターが誘導ミサイルを放った。明をロックオンしたミサイルは超音速で獲物へと迫り、大爆発を起こした。
「いくら火力が凄かろうと、対艦ミサイルの直撃を受けては生きていられまい! フハハハ!」
勝ち誇るミサイルファイター。だが、爆炎を切り裂いて姿を現したのは、今仕留めたはずの明だった。
「残念、それは残像です」
明は魔杖を突きつけ、魔力を解き放つ!
「何ィいいいいいッ!? 銀河皇帝、ばんざーい!」
収束された眩い閃光が敵機を貫き、再び紅蓮の花が宇宙に咲いた。
「さて、第一波は倒せました。まだまだ来そうですから、油断しないようにしないと」
敵の第一陣を仕留めた明は再び敵を探し、箒を加速させるのだった。
大成功
🔵🔵🔵
ローズ・ベルシュタイン
◎
WIZ判定の行動
■心情
まさかこんなところにも銀河帝国の残党の残党が居るとは驚きですわね。
ともあれ、この船を守る為にも、私も頑張らないといけませんわね。
■行動
着替える暇はなさそうなので、水着のまま戦いますわ。
夕暮れ時に薔薇は踊り咲く(UC)を使用して戦いますわね。
【範囲攻撃】で広い範囲をUCで攻撃しつつ【マヒ攻撃】で
敵の動きを止めながら攻撃しますわね。
一般人が狙われたら【かばう】で守りつつ【盾受け】で防御
スターシップキラーに対しても、高い命中率を無理によけようとせず
【オーラ防御】や【受け流し】で衝撃を和らげる様にしますわね。
●宇宙に咲く一輪の薔薇
「まさかこんなところにも銀河帝国の残党の残党が居るとは驚きですわね。ともあれ、この船を守る為にも、私も頑張らないといけませんわね」
海で遊んでいたローズは水着姿のまま、急いでブリッジへと参上した。どうやら敵は既に目前にまで迫っているらしい。
「残念ながら、着替える時間はなさそうですわね」
ローズは溜息をついた。魔法でシールドを張れば宇宙空間でも活動はできるだろうが、まさか水着のまま戦うことになるとは。
「さすがにちょっと寒いかも――」
ドンッ!
ローズがぼやきかけた時、突然ぐらりと戦艦が揺れた。戦艦が攻撃されたのだ。管制室のカメラが被弾地点を特定し、すぐさまモニターに映し出す。
「後方に敵機が接近しています! クソッ! ステルス仕様か! レーダーをすり抜けたな!」
「艦長、迎撃、間に合いません! バリヤーの出力を最大にしていますが、300秒後に突破されます! このままでは……」
大慌てのクルー達。しかしローズは皆の前に立ち、悠然と微笑んだ。
「私が出ますわ。皆様、どうかご安心下さいませ」
●
現在、ラブ・オブ・スターオーシャン号には五機のミサイルファイターが取りついていた。敵機達は戦闘機の運動性にものを言わせ、戦艦の迎撃レーザーを巧みに躱しながら、バリヤーをレーザーやミサイルで削り取っている。そして、ローズがブリッジを飛び出して丁度300秒。ミサイルファイター達の執拗な集中攻撃を受け、ついにバリヤーに穴が空いた。
「今だ! ミサイル発射!」
隊長の号令と共に五機のミサイルファイターに搭載された対艦ミサイルが一斉に発射された。直後に大爆発。しかし、戦艦に致命的な一撃を与えるはずだった爆風は、吹き荒れる疾風の壁に阻まれていた。戦艦は――無傷だ。
「……!? なんだ!? オレンジ色の気流が、あの戦艦(ふね)を守っている!?」
「――間一髪ですわね。この戦艦には傷一つ付けさせませんわ」
「隊長! 甲板に人が!」
隊員の言葉に、ミサイルファイターのパイロット達は甲板を凝視する。そこには、瑞々しい肢体を惜しげなく晒した、一人の可憐な水着姿の美少女剣士が立っていた。
「さぁ、数多に咲き誇りなさい! 『夕暮れ時に薔薇は踊り咲く』(ローズ・ワルツ)!」
詠唱と共に、ローズの手にした夕暮れ色の長剣が、はらはらとほつれていく。剣が変化して生まれた橙色の薔薇の竜巻は、五つに別れて大きく拡散しながらミサイルファイター達を巻き込んでいった。
キンキンキンキンッ!
だが、ミサイルファイター達の装甲板はローズのユーベルコードによる攻撃を受けてもびくともしなかった。五機を同時に狙う為、花びらの刃を拡散させたせいで威力が減衰してしまったのだ。
「ふははは、たかが花びら程度で戦闘機が落とせるか! 覚悟しろ!」
ローズを撃ち落とすべく、操縦桿を握るパイロット達。だが、その時、急にミサイルファイター達はみな機体の制御を失い、近くに浮遊していたスペースデブリに次々と激突した。
「なんだ、ミサイルファイターがう、動かん!? なぜ止まった!?」
突然の事態に狼狽するミサイルファイターのパイロット達。企みがうまく行ったローズはその様子を見て、いたずらっぽい笑顔を浮かべた。
「今回は相手が機械だったので、コンピューターウイルスを刃に乗せてみましたわ」
毒使いを自負するローズだが、実は生化学分野だけではなく、コンピューターにも強い。今回披露したのは、魔法と情報工学を合わせた、いわば対機械用の毒である。ローズは初めから、敵の動きを止めるのが狙いだったのだ。
「く、くっそおおおおお!」
完全に停止し、鉄の棺桶と化したミサイルファイター達は、戦艦の砲撃の直撃を受け、悉く爆散していった。
「くしゅん! さ、さすがに水着だと寒いですわね……。後は他の方にお任せしましょう」
ローズは自分の体を抱き締め、大急ぎで艦内へと戻って行った。
成功
🔵🔵🔴
国栖ヶ谷・鈴鹿
☆ニコリネ(f02123)と!
出撃準備?もちろんだよ!
ぼくもあらかじめ、用意はしてきたからね!
ニコリネのユーベルコヲドで撹乱と統率が乱れているところに、ぼくの今日一番の火力要員のレーザー仕様キャバリア阿穹羅のユーベルコヲド、超力陽電子加速砲・天火明で一掃しよう!
「一気に薙ぎ払え!」
残存敵にはレーザー射撃で迎撃!
防禦システムを全面に展開して攻撃にも備えておこうか!
せっかくの楽しい夏休みだったしね。こんなところで台無しにされちゃ興醒めもいいところ!
それにさ、ぼくのスイーツでみんな笑顔になってくれたし、負けるわけにはいかないんだよね!
ニコリネ・ユーリカ
☆
鈴鹿さん(f23254)と緊急出動!
ゆったりハンモックからがばちょと起きてまろび出る
艦の人に戦闘服をお借りして甲板へゴー
レーダーで敵軍の規模と侵攻方向、距離を測定して貰い布陣する
頂戴した情報を元に、目視するより速くUC発動!
高熱属性の竜巻を生成し、周囲に存在するプラズマを励起させ
160万km/h超で動く「宇宙嵐」で迎撃する
雨の代わり電子のシャワーを叩き付け
無線通信やレーダー、制御系を混乱させるの
自滅&減衰した所を艦砲で撃墜して貰いましょ
鈴鹿さんお手製スイーツを食べて元気モリモリ
人を一瞬で笑顔にする職人技に感銘を受けたの
私も素敵なバカンスをくれた艦の人に笑顔を届けたい
ぜったいがんばる!(むきっ
●スマイル・ガーディアンズ!
ビービービー! 艦内にけたたましい警報音が鳴り響く。ビーチでゆったりとハンモックに寝そべっていたニコリネはがばちょ、と跳ね起き、ハンモックからまろび出る。
「鈴鹿さん! いよいよ本番よ! 準備はいいかしら?」
ふと見れば、隣で寝ていたはずの鈴鹿の服装はいつもの特注メイド服に変わっていた。既に着替えまで済ませていたらしい。
「出撃準備? もちろんだよ! ぼくもあらかじめ、用意はしてきたからね!」
数分後、戦闘服を借りて着替えたニコリネは甲板に立っていた。では、鈴鹿の方はというと。
「今日一番の火力要員だよ!」
なんと、鈴鹿はハイカラでアバンギャルドなデザインの人型ロボット兵器のコックピットに収まっていた。これぞ『SR-ARX01 阿穹羅』。鈴鹿自身が超技術を結集して作り上げた、人型決戦兵器である。
「すごいぞー! かっこいいぞー!」
鈴鹿を見上げ、思わず拳を握って叫ぶニコリネ。まさかのキャバリアの登場に、彼女の中の少年のような心に火が付いたようだ。一方、鈴鹿はてきぱきと通信装置を起動し、艦の管制塔と連絡を取った。
「こちら猟兵の鈴鹿! 管制塔、聞こえる? 敵の情報が欲しい!」
「了解です! データ送ります!」
キュイイイン……。ラブ・オブ・スターオーシャンのレーダーが捉えた周囲の敵の情報を鈴鹿のキャバリアが受け取る。
「敵の位置を確認。十字の方向に距離40! 数はおよそ二十! 接敵までおよそ二十秒! 行けるかい、ニコリネ」
「もちろん! さあ、戦闘開始よ!」
パチンとウインクしたニコリネは精神を集中し、自分と相手との距離をイメージする。頭でチェス盤のように自分と敵の位置を座標で捉え、魔力を練り上げていく。
「いくわよ! 『エレメンタル・ファンタジア』!」
ニコリネは敵を目視しないまま、ユーベルコードを解き放つ!
「な、なんだ!?」
突然、銀河帝国の残党たちを高熱の竜巻が襲った。ニコリネがミサイルファイター達の周囲に存在するプラズマを励起させて生成した「宇宙嵐」だ。
160万km/h超で高速移動する竜巻はあっという間にミサイルファイター達を呑み込み、内側で乱回転させながら、暴風雨の如き勢いで電子のシャワーを叩き付けた。
「応答せよ! 応答せよ! うわあああ!!」
内部のメカを宇宙嵐で破壊されたミサイルファイター達は機体の制御を失い、ふらふらと宇宙を彷徨う。ニコリネは宇宙嵐をぐるぐると旋回させ、ミサイルファイター達を一か所に固まるように流した。
「さあ、今よ! 鈴鹿さん!」
「OK! ぼくの超決戦機械! 驚天動地の一撃を見せてあげる!』
キュイイイン……!
阿穹羅の砲口に莫大なエネルギーが収束していく。このレーザー砲は威力のみを追求した鈴鹿の切り札。正に『超決戦機械』である。余りに威力が壊滅的な為、地上では扱いにくいという欠点があるのだが、幸いにもここは宇宙。遠慮は無用!
「一気に薙ぎ払え! 『超力陽子加速砲・天火明』(ポジトロンキヤノン・アメノホアカリ)、発射!」
直後、眩く輝く極太のレーザー光線が阿穹羅から発射された。蒼き閃光は数十のミサイルファイター達を纏めて呑み込み、膨大な熱量で跡形もなく蒸発させた。
「やりやがったな! 仇を討ってやる!」
「……まだ来るのか!」
しかし、直後に敵の増援が出現。ミサイルファイター達は一斉にこの戦艦目掛けて突っ込んできた。
「ニコリネ! 敵の増援だ! まだいけるかい……あっ」
鈴鹿が相方の方を見ると、ニコリネはフルラウンドを戦い抜いたボクサーの如く燃え尽きていた。制御が困難なことで知られるエレメンタル・ファンタジアを遠隔で発動させた負担は大きく、ニコリネの精神力は大きく消耗していたのだ。
「ニコリネ! これ食べて元気出して! こんなこともあろうかと用意していた『鈴鹿の気まぐれサクラ🌸スイーツ』!」
「はっ!」
鈴鹿のスイーツの香りで意識を取り戻したニコリネは、餓狼のようにむしゃむしゃとケーキを貪り始めた。
「阿穹羅! マルチロックオン!」
鈴鹿はキャバリアの両手のレーザーを乱射し、迫り来るミサイルファイター達を次々と撃ち落としていく。しかし、撃ち漏らした一機が対艦衝角を振り上げ、鈴鹿を狙って突っ込んできた。
「防禦システム! 全面展開!」
鈴鹿はキャバリアからどでかいバリアを放ち、敵の特攻を真正面から受け止めた。即座に鈴鹿はレーザーをお見舞いし、ミサイルファイターを撃墜する。
「元気モリモリ!」
特製スイーツを一皿平らげ、ニコリネは復活した。鈴鹿はニコリと笑うと、残る全ての兵力で最後の特攻を仕掛けてきたミサイルファイター達を見据えて言った。
「せっかくの楽しい夏休みだったしね。こんなところで台無しにされちゃ興醒めもいいところ! それにさ、ぼくのスイーツでみんな笑顔になってくれたし、負けるわけにはいかないんだよね!」
「ええ。私も人を一瞬で笑顔にする鈴鹿さんの職人技に感銘を受けたの。素敵なバカンスをくれた艦の人に笑顔を届けたい。ぜったいがんばる!」
そう。これは守るための戦い。愛すべきこの戦艦(ふね)の人々の笑顔を思い浮かかべるたびに、二人には勇気と力が溢れてくるのだ!
「エレメンタル・ファンタジア!」
「超力陽子加速砲・天火明!」
再び宇宙嵐がミサイルファイター達を飲み込み、蒼い閃光が敵をまとめて貫いた。――今度こそ、銀河帝国の残党は壊滅した。
かくして、猟兵達の活躍により、ラブ・オブ・スターオーシャン号の平和は守られたのであった。
大成功
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