ペンギン水着コンテスト
スペースシップワールドにもたらされたワープドライブ。
その普及に伴い、リゾートシップを訪れる客はますます増えていた。
しかしリゾートシップは1つではない。
その中で、多くの客に来てもらおうと、様々な策が考えられていて。
「やっぱり、新しいプールが増えました、ってだけだとイマイチ弱いよ」
「結構力作なんだけどな。このウォータースライダー」
「今すぐもう1つプールを作る、なんて間に合わないしねぇ」
「じゃあ、今あるプールで新しいことをしてみる?」
「流れるプールに面白いもの流したりして」
「例えば、お祭り風に水風船とか?」
「流し素麺みたいに、フルーツとかゼリーとか?」
「ブラックタールが液体になって流れてきます、とか!」
「それはセクハラかホラー……」
プールリゾート型の船が、考え付いたのが。
「そういえば、2年前に猟兵が水着コンテストやってたよね」
「あー、あれだろ。確か巨大ビーチリゾート船で大盛り上がりだったやつ」
「ヘブンズピーチ号、だっけ?」
「そうだ! あの美の競演をこのマイム号でもやろう!」
「ええ? でも、猟兵ってどうやって呼ぶの?」
「いや、例え猟兵が来なくても、猟兵と同じことをしてみたい、って人は多いはず」
「そこを狙うってわけかー」
「それに、わいわいやってたら、もしかしたら猟兵が来てくれるかもしれないし」
「むしろそっち狙ってないか?」
そんなわけで。
一番大きなプールのど真ん中に会場となる特設舞台が作られて。当日飛び入り参加も大歓迎! で水着コンテストが開催された。
「でもそこに、猟兵どころかオブリビオンが飛び入り参加しちまうんだよ」
猟兵達へと説明しながら、九瀬・夏梅(白鷺は塵土の穢れを禁ぜず・f06453)は困ったような苦笑を見せる。
スタッフが狙った通り、多くの観光客がリゾート宇宙船『マイム号』に集まってきたのだが、その中に猟書家幹部『ペンギアット・ペンギゲイザー』の姿もあった。
スペースシップワールドを狙うオウガ・フォーミュラ『プリンセス・エメラルド』が目論んでいる『帝国継承軍の誕生』を実現すべく行動している者の1人であり。マイム号を集まった観光客ごと帝国継承軍のものにしようと襲ってきたのだが。
「どうもこのペンギン、コンテストというものには全て参加してしまうらしくてね」
銀河皇帝ペンギンを名乗るゆえの誇り高さなのか何なのか、競い合うものを見ると、その勝負に乗ってしまうのだという。
そして、マイム号では水着コンテスト――その美しさやアイデアを見せ合い、褒め称え合いながらも、投票で順位を競うものが行われている真っ最中だったから。
なんやかんや参加してしまうらしい。
ペンギン、水着要らないのに。
「まあ、とりあえず好機ではあるからね。
水着コンテストを盛り上げてペンギンの気を惹いて、客が逃げる時間を稼いでほしい」
時間さえ稼げれば、プールのスタッフがこっそりと客を誘導してくれる。
スタッフの中には液状生命体であるブラックタール種族の者も多いようだから、隠密行動を任せるには最適だろう。
「客の避難が終わる頃には、さすがにペンギンも気付く。
だが、人質にしようとしていた客が誰もいなければ、逃げる方に注力するようだよ」
というわけで、水着コンテストが終われば次は鬼ごっこ。
しかも、マイム号はプールだらけのリゾートシップだから、様々なプールを利用しての逃げたり追いかけたりとなるだろう。
「うまく先回りでもして、倒しておいておくれ」
終始苦笑しながら、夏梅はひらりと手を振って、猟兵達を送り出した。
佐和
こんにちは。サワです。
一足お先に水着コンテストです。
マイム号は、沢山のプールが楽しめるリゾートシップです。
流れるプールも、波打ち際を再現したプールも、子供用の可愛らしいプールも、海中洞窟のようなプールも、飛び込み用のプールも、なんでもあります。ウォータースライダーだけでも、直線のものから、ぐるぐる回るように滑っていくもの、ビーチボートに乗っていく大型のものなど、バリエーションは様々。
それらプールの中央にある、やたら大きいのがウリの普通のプールのど真ん中に、今は特設舞台が設けられています。
第1章は、その特設舞台での水着コンテスト。
基本は舞台の上で、水着をアピールしてください。周囲のプールを使っても可。
コンテスト参加者が次々出てくることで、敵の気を惹けます。
その間に、スタッフなブラックタールが、特に猟兵からの指示がなくても、こっそりと観光客を逃がしてくれます。
尚、第1章のプレイング受付期間は水着コンテスト開催前までとなるため、今年の水着イェーガーカードは参照できません。ご了承ください。
第2章は猟書家『ペンギアット・ペンギゲイザー』とのボス戦です。
観光客達がいなくなっていることにやっと気付いて、逃げだします。
様々なプールを上手く利用して追いかけて、倒してください。
スタッフなブラックタールも頼めば協力してくれます。もちろん戦ったり危険なことはできませんが、何かあればご指定ください。
それでは、ペンギンとプールを、どうぞ。
第1章 冒険
『猟書家とコンテスト!?』
|
POW : 肉体的な魅力でコンテスト勝負!
SPD : テクニックでコンテスト勝負!
WIZ : 知恵を活かしてコンテスト勝負!
👑7
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
|
種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
水上に浮いているかのように作られた舞台の上で、色とりどりの水着が魅せる。
ふんわりリボンがついたもの。パレオがひらりと踊るもの。シンプルに曲線美を見せるもの。ビキニタイプにワンピースタイプ。女性が多いけど男性も。順番に1人ずつ、舞台の上でアピールをしては、プールサイドに繋がる細い道をまた歩いて戻る。
プールサイドに設けられた審査席で、そして、プールで泳いでいる者達の間で、感想や評価が交わされて。さあ次のエントリーはとまた舞台に視線が集まったところで。
「我こそは、銀河皇帝ペンギン『ペンギアット・ペンギゲイザー』である!」
現れたのは、小さめの王冠をちょこんと頭に乗せて、裾にふわふわの白いファーをつけた赤いマントを翻した、ペンギン、だった。
「美を競うコンテストというならば、我の愛らしさを見るがよい!」
確かに、つぶらな黒瞳と黒いくちばしのバランスも見事だし。白い顔の中で、口周りから鼻筋そしてまるっとした頭がくっきりと黒色なのも可愛い。短い羽型の手も、ぺたぺた音を立てて歩きそうな短い足も、ずんぐりむっくりした体形も。そしてふわもこっと身体を覆う灰色の柔らかそうな毛並みも。どれもこれも、確かに愛らしいけれども。
「……水着?」
「細かい事は気にするでない!」
誰かがぽつりと呟いたツッコミに、即座に言い返すと。
「さあ、我が愛らしさに挑むのは誰だ!?」
舞台から降りる気配を全く見せぬまま、ペンギアット・ペンギゲイザーは、短い手を何とか腰に当てると、小さい胸をばーんと張った。
可愛い。
榎・うさみっち
※2019年の水着イェカ参照(←のアイコンのやつ)
ちっちゃくて愛らしいビジュアル
それに似つかわしくない尊大な物言い…
やべぇ、俺と若干キャラかぶってるじゃねーかあのペンギン!
待て待てーい!うさみっち様のご登場だー!
こういうのは最初のインパクトが肝心
掛け声と共にウォータースライダーでどーんと登場し
そのまま羽根でぶーんっと飛んで特設舞台へ着地だ!
その間も手にしたジュースはこぼさないのがプロ!
エントリーナンバーなんとか番!榎・うさみっち!
さぁ、俺様のこのナウい水着と魅惑のボディを存分に崇め奉りな!
アピールポイントはこのうさぎのワンポイントかな!
え、小さくて見えない?カメラさんカモーン!!
ふわふわな灰色の毛に覆われた、ずんぐりむっくりした身体。
短いどころかお腹に直接くっついているようにも見えてしまう足で、頑張って仁王立ちして。絶対飛べない羽型の小さな手を何とか腰に当て、白いファーに覆われた襟にちょこんとついた赤いリボンを押し出すかのように胸を張る仕草。
「さあ、我が愛らしさに挑むのは誰だ!?」
突如、特設舞台に現れた『ペンギアット・ペンギゲイザー』が言い放った、そこに。
「待て待てーい! うさみっち様のご登場だー!」
威勢のいい声が響いたかと思うと、隣のプールに流れ込んでいたウォータースライダーをピンク色の何かがすごい勢いで滑り降りてきて。そのまま着水、と思いきや。ぶーんっと空へと舞い上がり、勢いを生かしたまま特設舞台へ飛んできた。
「エントリーナンバーなんとか番! 榎・うさみっち!
さぁ、俺様のこのナウい水着と魅惑のボディを存分に崇め奉りな!」
尊大な声で名乗った通り、水着コンテストへ乱入してきたのは榎・うさみっち(うさみっちゆたんぽは世界を救う・f01902)。
ピンク色のふわっふわな髪の下でキラリと光るサングラスは、ウェリントンだけどビッグフレームな金のナイロール。タンクトップとボックスタイプのボトムスを合わせた上下一体型の水着が、白地に細めの青色ボーダーでスポーティーな印象を与え。ストローの揺れるトロピカルなジュースを、ダイナミックな動きの中でも一滴も零さないどころか、セパレートな色合いも飾られたフルーツやハイビスカスの花も全く乱さずに、しっかりと右手で掲げてポーズを取る。
でも、その背に広がるのは透き通ったフェアリーの翅。
人間より圧倒的に小さな姿は、子供のようにぷにぷにした丸っこい印象の、2~3頭身だったから。マスコット的な『魅惑の』ボディに、ウサギ柄の黄色い模様が描かれた赤い浮き輪が良く似合う『ナウい』水着が、ものすっごく可愛かった。
かつてこのスペースシップワールドで行われた水着コンテストで、41位という好成績を残した姿に、うさみっち自身も自信を持っていたけれども。
「ふっ……登場のパフォーマンスで気を惹こうとしても無駄なこと。
その程度の愛らしさ、我に適うものではないわ!」
負けるはずがないと言わんばかりに胸をバーンと張っている……はずだけれども、ずんぐりむっくりした容姿では胸元のもっふもふを強調することにしかなっていない仕草で、ペンギアット・ペンギゲイザーはうさみっちを一蹴する。
そのちっちゃくて愛らしいビジュアルに。似つかわしくない尊大な物言いに。
(「やべぇ、俺と若干キャラかぶってるじゃねーかあのペンギン!」)
うさみっちは内心で舌打ちをしていた。
しかし、だからといって怯むうさみっちでもないから。
「ならば、水着コンテストらしく水着アピールをしてやるぜ!
このうさぎのワンポイント……シンプルな中にあることでより増した可愛さを見よ!」
水着の胸元、白と青の爽やかなストライプを背景に、描かれたピンク色のウサギマークを見せつけるように、バーンと胸を張る。
だが。
「え? 小さくて見えない?」
周囲の声に、うさみっちは垂れ耳をぴこんと動かして。
ぱちんっ、と左手の小さな指を鳴らした。
「カメラさんカモーン!」
待ってましたとばかりに、うさみっちに近付く影。もとい、ブラックタールのカメラマンは、見事に小さいウサギ模様を――くりんとした丸い瞳と、うさみっちと同じバッテンな口の、アップリケのようなピンク色のウサギの刺繍を、カメラに捉えて。
そこからまた全身へと引いていく画面の中で、うさみっちは右手に持っていたトロピカルなジュースにそっと口をつけてにやりと笑い、胸元にあるのと同じウサギ柄がワンポイントの赤いサンダルを履いた短い足を、よいしょっと組んで魅せた。
可愛い。
大成功
🔵🔵🔵
ガーネット・グレイローズ
※アドリブ歓迎
今年も、水着大会のシーズンがやってきたか。
そういえば一昨年は、リゾートシップを貸し切って開催したのだったね。
あの時は銀河帝国に勝利した記念だったけど、
今回は帝国の残党が現れるようだね?
水着は過去に着用したものを準備
プールの上を、飼ってるイトマキエイのマン太に乗って登場するぞ。
水上をふよふよと飛びながら、特設ステージに到達だ。
「皆さん、ごきげんよう」
審査員やギャラリーに一礼して、アピール開始だ!
するとなぜか【ガーネット商会】のメンバーもコンテストに乱入。
屈強なグリードオーシャンの船乗りたちも勿論水着姿。
過酷な海の仕事で鍛えた美ボディを披露しながらポージングしてるぞ。
「お前たち……」
「そういえば一昨年は、リゾートシップを貸し切って開催したのだったね」
同じスペースシップワールドで行われた水着コンテストを思い出して、ガーネット・グレイローズ(灰色の薔薇の血族・f01964)はふっと微笑んだ。
今年もまたやってきたこの季節。
あれから毎年、新しい水着に心躍らせているガーネットだけれども。
今着ているのは、思い出した一昨年の水着コンテストでのものだった。
胸元から二の腕までふわりとフリルが揺れるトップは、一見オフショルダーに見える程に細い紐が首の後ろにかけられて。その下で、豊かな胸元から細い腰回り、艶やかな太腿へと続く女性らしいラインを、ミニスカートなワンピースが魅せている。
深いスリットが入った右の腰には赤いハイビスカスの花が飾られ。真っ白い水着にも、黄色やピンクのハイビスカスが、細い濃緑の葉と共に、鮮やかな夏を描き出す。
そんな、もうどこか懐かしい気もする水着を見下ろし、少し捲れていた裾を気にするように、赤いマニキュアが彩る繊手をそっと添えると。天女の羽衣のように腕にかけていた細長いストールがふわりと踊った。
向こう側が見えそうなほどに薄い生地は、光の加減で紫色にも青色にも、ともすれば七色にすら見えて。どこか神秘的な雰囲気を生み出す。
この水着を初めて着たあの時は。
銀河帝国との戦争に勝利し、訪れた平和を象徴する催しだった。
でも、今回は。
「帝国の残党が現れるようだね?」
ガーネットは、大きなプールの中央、特設舞台の上で、ピンク色のフェアリーと張り合っている『ペンギアット・ペンギゲイザー』のずんぐりむっくりした姿を見据え。勝ち取った平和を守ってみせると、帝国継承軍など生み出させないと、その名に相応しい程に赤く美しい瞳に決意を込める。
そして、ざっくりと大きな目で編まれた麦わら帽子をそっと左手で押さえながら。ガーネットは、白い花のアンクレットをつけた右足を踏み出した。
舞台は大きなプールの中央にあり、プールサイドからランウェイのように1本道が伸びているけれど、それはガーネットがいる側にはなくて。赤いマニキュアをより綺麗に魅せる白布の鼻緒の、踵の方が高い木素材の厚底サンダルでは、水面を歩けるとは思えず、水中に沈むしかないところだが。
その水面スレスレのところに、滑り込んできた平べったい影があった。
それはガーネットが飼っている、巨大なオニイトマキエイのマン太。
メガリスの影響で、水上であれば低高度を飛行できるマン太は、のんびりと、でもしっかりタイミングを合わせて、サンダルを、そしてそれを履くガーネットを受け止める。
そのまま凛と立つガーネットを、マン太はふよふよと舞台まで運んでいき。
「皆さん、ごきげんよう」
皆の、特にペンギアット・ペンギゲイザーの視線が自分に向いたのを確認して、ガーネットは優雅に一礼して見せた。
1つにまとめられた赤く長い髪が動きに合わせて揺れると、黄色の花々を集めた髪飾りから連なっていた小さな宝石のラインも、水滴のようにキラキラと輝いて。さらに薄手のストールも、水面が光に瞬くかのように細かく見た目を変えながらふわりと広がり。水着を彩る大きく鮮やかなハイビスカスの絵柄が、ぐっと注目を集めた。
「むむ。またしても何かカッコいい登場の仕方をしおって……」
フェアリーとぺしぺし競り合っていたペンギアット・ペンギゲイザーも、そんなガーネットの姿に目を奪われ、悔しそうに短い羽型の手をパタパタする。
そして、何やら物言いをつけようと、小さなくちばしを開きかけた、その時。
「グレイローズ会長に続けぇ!」
「おうっ!」
何人も、いや何十人もの男達が、舞台上に乗り込んできた。
それはガーネットが立ち上げた『ガーネット商会』のメンバー達。その中でも、グリードオーシャンで加わった屈強な船乗りたちばかりで。こんがりと日の光に焼け、過酷な海の仕事で鍛えられた美ボディを披露するその姿はもちろん水着姿。
人数に対して狭い舞台に全員は乗り切れなかったから。舞台の上だけでなく、ランウェイ上で、プールの中で、そして対岸のプールサイドで、息を合わせて一斉に、その肉体を魅せるポージングを決める。
「安心・安全・迅速の、ガーネット商会!」
「我のコンテストにCMを挟んでくるでない!」
「お前たち……」
ぷんすかばたばたと怒るペンギアット・ペンギゲイザーの前で、コマーシャルの中心に祭り上げられた格好となったガーネットが、困ったように頭を抱え。でも男達から見えないところで、口元にそっと嬉しそうな微笑を浮かべていた。
大成功
🔵🔵🔵
杜鬼・クロウ
【金蓮花】アドリブ◎
薄青色の生地に朝顔柄の羽織
サングラス
紺のサーフパンツ水着
朝顔も合わせてくれたのな?似合ってるじゃねェか
グラサン、使ってくれてるのか(嬉しそうに
ハハ、ポーズも去年より決まってンよ
練習?へーえ、真面目だなァ澪は(ニヤ
澪が居れば簡単に敵の注目も集められるだろうな、頼むぜ(頭ぽむ
おう、いつでもイイぜ!
とくとご覧あれ!
特設舞台上でパフォーマンス
UC使用
澪が頭上に作った巨大な氷花を炎刀で格好よく砕く
唐菖蒲の花弁が散り、ダイヤモンドダストで綺麗さと清涼さと力強さをアピール
ウワ!澪ッ…俺にも笑いかけるのはダメだ…!
互いの羽織が舞い、花園の上で架空の鞘に収めるポーズ
澪のUC食らって動悸が酷い
栗花落・澪
【金蓮花】
黒地の短パン水着
金魚モチーフの大判ストールを羽織り
胸元の結び目をサイドテールに飾った朝顔と同柄の留め具で固定
クロウさんに貰ったサングラスを額に
えへへー、お揃いー♪
えっ、ほんと? やったー!
憧れ(秘密)の人に褒められ瞳を輝かせ喜ぶ
練習した甲斐が…あっ
な、なんでもないの!
頭ぽんぽんに拗ねたフリしつつ
しょーがないなぁ
頼まれてあげるっ
ストールを翻してモデル歩きとかっこいいポーズ(クロウさんの真似
さり気なく敵さんにも目配せ
準備はいい?
いくよ!
属性魔法で周囲から蝶形にした水の群れを集め花形に
氷魔法の【多重詠唱】
最後は決めポーズと同時に
足場に★花園展開(+うっかりUC
どしたのクロウさん?(きょとん
筋骨隆々という程ではないが、しっかりとついた筋肉は過不足なく。そんな精悍な上半身に、ばさりと薄青色の羽織物をはおる。揺れる生地に描かれているのは、大きく開いた朝顔の花。蔓と葉の緑と共に、咲き誇る鮮やかな青や赤。
その色彩を、夕赤と青浅葱の瞳に映した杜鬼・クロウ(風雲児・f04599)は、満足そうににっと笑うとサングラスをかけた。
そして踏み出した脚は、紺色のサーフパンツ水着に覆われていて。何気なくもしっかりと力強く進んでいく動きで、整った筋肉の逞しさと美しさを魅せていく。
準備中の挙措だけでも充分に周囲の目を惹いたクロウは。
だが逆に、何かを探すようにその視線を動かして。
「お待たせ、クロウさん」
そこに栗花落・澪(泡沫の花・f03165)が駆け寄ってきた。
ホットパンツに近い黒地の短パンに、半袖シャツの裾をボタンの代わりに胸元できゅっと結んだような、元気いっぱいな水着姿だけれども。羽織った大判ストールは、金魚のひれのようにふわふわひらひら鮮やかなもので。サイドテールにまとめた琥珀色の髪と共に愛らしく揺れる。
すらりと伸びた腕や脚は、細く白く美しく。クロウよりも格段に小柄で柔らかそうな身体も、琥珀色の瞳が輝く顔立ちも、中性的な魅力に満ち溢れていた。
その額にちょこんと乗っているのは、クロウのものと同じようにマグネットによる脱着で伊達メガネにもサングラスにもなる仕様の、お洒落眼鏡。テンプルに桜珊瑚と金蓮花が彫刻された、今はサングラスなそれに、クロウは嬉しそうに微笑んで。
「グラサン、使ってくれてるのか」
「もちろんっ」
かけた声に、澪も嬉しさを弾ませ頷いた。
その動きで揺れた髪には、オラトリオである澪の金蓮花と、クロウの羽織と同じ色で咲く朝顔が飾られていて。よく見れば、胸元の結び目にも朝顔柄の留め具がついている。
「朝顔も合わせてくれたのな?」
「えへへー、お揃いー♪」
「似合ってるじゃねェか」
「えっ、ほんと? やったー!」
褒める声も応える声も、共に嬉しさに彩られ。
特に澪は、こっそり憧れているクロウからの称賛に、頬がどんどん緩んでいた。
そんな準備の間にも、特設舞台は盛り上がりを見せていて。海の男達による集団パフォーマンスが終わったところで、その男の1人が、次の出番をどうぞと2人を促すように、武骨な見た目の割には丁寧で律儀な誘導をしてくれたから。
「行くか、澪」
「うんっ」
屈強な男達の見送りを受けて、クロウと澪は、順番にランウェイを歩く。
堂々とした力強い足取りで先に舞台に着いたクロウは、そこで立ち止まり。左手を前に差し出して掌を見せるように少し体を斜めにし、両サイドに流れる長い射干玉の黒髪をさらりと揺らした。
その立ち姿に視線が集まったのを感じると、クロウはにっと笑い。今度は大きく左手を振るようにして振り返り。羽織った朝顔の花を大きく翻して魅せながら、自身が通ってきたランウェイへと顔を向ける。
そこを続けて、澪が歩いて来ていた。
金魚がひれを大きく揺らして泳ぐかのように、綺麗な姿勢で滑らかに歩いてくると、クロウの朝顔に惹かれるように近づいて。くるりくるりと朝顔の周囲を一周してから、舞台中央で立ち止まり、先ほどのクロウとよく似たポーズを決めた。
琥珀色のサイドテールと朝顔の花飾りを揺らし、びしっと立って見せるけれど。澪が憧れるかっこよさよりは、兄貴分の後を追って努力する、そんな可愛さが際立っていて。
さらに、気を惹き付けるようにと『ペンギアット・ペンギゲイザー』に向けて、パチンと目配せを送ってみれば。
「……愛らしい」
くちばしから思わず素直な感想が漏れ。ハッと気づいたペンギアット・ペンギゲイザーが、すぐにその言葉を否定するかのようにぶんぶんと首を左右に振っていた。
(「澪が居れば簡単に敵の注目も集められるだろう、とは思ったけどな」)
予想以上の様子を視界の端に捉えたクロウは、思わず吹き出しながら。
「ハハ、ポーズも去年より決まってンよ」
澪の成果を褒め称えれば。
「本当? 練習した甲斐が……あっ……」
「練習?」
「な、なんでもないの!」
「へーえ、真面目だなァ澪は」
両手をぶんぶん振りながら慌てて否定してくる澪の姿に、自分と共に居るために様々な準備をしてくれていたのだと、淡い喜びを感じ。でもそれを表に出さずに、どこか悪戯っぽく、からかうようにニヤリと笑って見せると。
「ま、もひとつ頼むぜ」
朝顔の花を乱さないように気を付けながら、琥珀色の頭をぽんぽんっと軽く叩いた。
子供をなだめるような仕草だけれども、澪は、ちゃんと頼られていることを感じて嬉しくなり。でも、クロウの動作に合わせるように、子供っぽく拗ねて見せて。
「しょーがないなぁ。頼まれてあげるっ」
ぷいっと顔を反らしながらも、浮かぶのは笑み。
しっかりと詠唱を重ね、周囲の水への干渉を始めると。
「準備はいい?」
「おう、いつでもイイぜ!」
返ってきた言葉に、澪は魔法を発動させた。
「いくよ!」
途端、舞台の周囲を囲むプールの水が、無数の蝶を象って舞い上がる。
きらきらと水しぶきを振り撒きながら、空を踊る蝶達は、ひとつところを目指して羽ばたき、集まってきて。水蝶は水花へと形を変える。
どんどん集う蝶に、どんどん花は大きくなり、花開いていったかと思うと。
続く澪の氷魔法で、一気に凍り付き、巨大な氷花が出来上がった。
宙に浮かぶ美しき氷の巨大彫刻。
それだけでも感嘆の声が上がったけれども。
「とくとご覧あれ!」
炎を模した唐菖蒲に黒羽根と翠玉を添えたお守り『炎連勝奉』をユーベルコードで炎の刃へと変化させたクロウは、力強く一刀を振り抜くと、氷花を断ち砕く。
無数の細かい氷となった花は、まるでダイヤモンドダストのように周囲一帯を綺麗に瞬かせて、清涼な美しさを舞わせた。
さらにそこに、炎連勝奉から散った唐菖蒲の花弁も加わって。
氷と炎の幻想的な空間が広がる中で。
そっと互いに目配せをしたクロウと澪は、朝顔と金魚の羽織を広げ魅せるようにふわりと舞うと。澪の差し出した左手の先で、聖痕による花園が生み出されて。
美しき花々の上で、降り注ぐ氷と舞い散る炎を背に。
クロウは炎連勝奉を架空の鞘に納めるような凛としたポーズで、澪はその傍らにふわり舞い止まる可憐な金魚のように、フィニッシュを決める。
決まった、と感激した澪の顔に浮かぶのは、煌めきオーラすら生み出す笑み。
それは、ついうっかり発動させてしまった、周囲の全てを魅了し、催眠効果まであるユーベルコード。いや、それがなくても十分以上に魅力的で可愛い姿だったから。
「……愛らしい」
ペンギアット・ペンギゲイザーも、今度は否定することすら忘れて、素直な感想を零したまま見惚れていた。
しかしこの笑顔は、ある意味では無差別攻撃なので。
「ウワ! 澪ッ……俺にも笑いかけるのはダメだ……!」
不意に直視してしまったクロウまでもが影響を受け、動悸が跳ね上がる。
ぼうっと見惚れたり、慌てて目を反らして必死に気を落ち着かせたり、それぞれの反応を見せる者達の中で。
「どしたのクロウさん?」
澪だけが不思議そうに、きょとんとした表情を見せていた。
可愛い。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
セシル・バーナード
ふむ、ステージに上がれるのは一人ずつか。それじゃあ、プラチナちゃんに託してみよう。
『次の出場者は(任意)番のプラチナ・バーナード嬢でーす』
さあ、行っておいで、ぼくのプラチナちゃん。観客皆を魅了しちゃって。
プラチナちゃんの水着は、生成色の面積のとても小さいビキニ。遠目には裸に見えるかも?
銀髪はアップに結い上げて、ハイビスカスを一輪挿そう。
ちなみにぼくは、黒のブーメランビキニだよ。舞台袖からプラチナちゃんへの応援とペンギン皇帝への罵声を送ろう。
うーん、プラチナちゃんは何を着ても、何も着てなくても可愛いなぁ。
お仕事が終わったら、制限時間いっぱいまで、この船のリゾートホテルに滞在しよう。頑張ってねー。
「へえ。あの琥珀色の髪の子も可愛いね」
朝顔と金魚の共演を眺めていたセシル・バーナード(セイレーン・f01207)は、緑色の瞳を妖しく細めた。
その服装は黒のブーメランビキニで、まだ幼さが残る小柄で中性的な肢体を、惜しげもなく晒している。さらりと肩の上で流れる金髪に、笑みを象る艶やかな唇、そして髪色と同じ毛色の狐耳と狐尾が揺れて。子供らしい溌剌さよりも、大人をも魅了する色気たっぷりの魅力が生み出されていた。
そんなセシルが、熱っぽい視線を舞台へ向け、感嘆の呟きを零していたところで。
その左手が不意にくいっと小さく引かれる。
振り向くと、銀色の髪の少女が、どこか不安そうにセシルを見つめていた。
それはセシルがユーベルコードで呼び出した少女。
自身の傍に置き、自由を教えるうちに、妻となった愛しい存在。
その不安な表情にふっと微笑んだセシルは、戸惑いながらも伸ばされた繊手を包み込むように握り返すと、少女にそっと近づいて。
「大丈夫。プラチナちゃんも可愛いから」
半ば抱き寄せるようにしてその首筋に唇を落とす。
真っ赤になった少女に改めて笑いかけてから。
くるりと少女の身体を回転させると、その背中をとんっと押した。
勢いに圧され、咄嗟に踏み出された足の先にあるのは、水着コンテストの特設舞台。
折角のコンテストならと少女に出場を託したセシルは、傍に居たブラックタールなスタッフからマイクを譲り受けて。
『さあ、次の出場者はプラチナ・バーナード嬢でーす』
告げたアナウンスに拍手が巻き起こる。
「行っておいで、ぼくのプラチナちゃん。観客皆を魅了しちゃって」
「はっ、はいっ」
そしてひらりと手を振り送り出すと、少女は緊張の面持ちで舞台へと歩き始めた。
その服装はもちろん水着だけれども、艶やかな肌によく似た色合いの、生成りの生地でできていて。しかも覆う面積が極力小さく作られた、マイクロビキニ。
長い銀髪を高めの位置で結い上げて、そこに挿し飾った大きな一輪のハイビスカスが鮮やかだけれども。それでも裸体をそのまま晒しているかのような、その美しい身体そのものにどうしても目を奪われてしまう。
恥ずかしそうにしながらも、それでも頑張って舞台中央まで進み出た少女を、セシルは満足そうに眼で追って。
「何を着ても可愛いプラチナちゃんだけど、そもそもその姿は、それだけで他に何も要らない程の美しさだからね。これをごてごてした水着で隠すなんて無粋だよ」
独り言のように、でもしっかり『ペンギアット・ペンギゲイザー』に聞こえる程には大きな声で、少女の容姿を褒め称える。
「同じ銀色でも、そこのずんぐりむっくりとは大違い」
「何を言うか!? この我の愛らしさが分からんとは!」
「えー。だって、綺麗なのはプラチナちゃんの方だし。
それに、ベッドの上ではすっごく愛らしいんだよ?」
「わーわーわー。何言ってるんですか!?」
挑発というか罵声というか、ペンギアット・ペンギゲイザーをこき下ろすような言葉をあえて混ぜれば、慌てた様子の少女までが言い合いに割って入ってきて。
「水着コンテストなのに水着来てないし。
まあ、何も着てないコンテストでもプラチナちゃんが圧勝だけど。
ね? プラチナちゃん」
「脱ぎませんからねこれ以上脱ぎませんよ!?
ただでさえ裸に近くてドキドキしてるのに……」
「洋服に拘束されない自由ってのもいいね」
「その自由は万歳って言えないです!」
「大丈夫。プラチナちゃんの全部を見るのはぼくだけだよ。
他の誰にも見せたくないからね。これ以上脱いじゃダメ」
「よかった……」
「脱ぐのは部屋で2人きりになってから、ね。
この船、リゾートホテルにもなってたから、ちゃんと滞在申請してあるよ」
「えっ、あのっ、その……っ!?」
気付けば、妖艶な笑みを浮かべじっと見つめるセシルの前で、少女は真っ赤な顔でもじもじしていたから。
ペンギアット・ペンギゲイザーはようやく気付いて、怒声を上げた。
「我との勝負をそっちのけにしてイチャイチャするでない!」
大成功
🔵🔵🔵
木霊・ウタ
心情
可愛いぜ、ペンギン
元々ペンギン星人とかのオブリビオン?
もとい人質なんかとらせやしないぜ
ついでに折角だからリゾートの雰囲気も楽しむけど
行動
一応、海パンにアロハなシャツ姿だけど
生演奏担当で
今回はギターじゃなくてウクレレを借りて
出場者の水着や演出、雰囲気に合わせた曲で
ショーを盛り上げる
ウクレレのコロコロとした軽やかな音色で
リゾート感を演出しながら
俺自身も思い切り楽しむぜ
ギターもいいけどウクレレもいいよな
ショーの合間にはアロハ・オエとか
癒しの曲を届けるぜ
ペンギンにもまったり脱力してもらう
王様は鷹揚に構えてるモンだろ?
あ、皇帝か
避難が完了するまでは
せいぜい王様っぽく
ふんぞり返っててもらうぜ
怒りに任せてじたばたしていた『ペンギアット・ペンギゲイザー』に、コロコロとした軽やかな感じの弦の音が響く。
温かみのある柔らかな音は幾つも連なって、真夏の海を想像させる旋律となり。
ささくれ立っていたペンギアット・ペンギゲイザーの心をそっと落ち着かせた。
「そんなに怒ることないぜ、王様」
そこにかけられた声に振り向けば。
ウクレレを手に立っていたのは、木霊・ウタ(地獄が歌うは希望・f03893)。
「王様は鷹揚に構えてるモンだろ?」
にっと笑って、またウクレレの音色でリゾート感を漂わせると。
「あ、皇帝か」
「いかにも。我こそが銀河皇帝ペンギン『ペンギアット・ペンギゲイザー』である」
ウタの言葉に気を良くしてか、ペンギアット・ペンギゲイザーは灰色でふわっふわな胸をむんっと張って見せる。
その様子に、ウタは、よし、と手応えを掴んで。
「皇帝はどっしり座って、挑戦者を眺めてればいいと思うぜ」
言いながらちらりと視線を送れば、それを見たブラックタールなスタッフが、意図を察して、ふわふわクッションの乗ったラタンのリラックスチェアを持って来てくれた。
さあどうぞ、と勧めるや否や、ペンギアット・ペンギゲイザーはクッションに埋もれるようにして椅子に座り。ゆったりとした背もたれに身を預け、両サイドの肘置きに短い手をちょこんと置いて。どっちがクッションだか分からない感じにふわっふわして、そのつぶらな瞳を気持ちよさそうに細める。
その前で、ウタは改めて演奏を始めた。
一応、ウタの服装は、海パンにアロハなシャツ姿で、水着コンテストにも出場できるよう準備はしてきたけれども。できればと希望したのはショーの裏方、生演奏担当。
いつものギターを、貸出サービスのあったウクレレに持ち替えて。
真夏感溢れるプールいっぱいのリゾートシップの雰囲気に合わせた曲を爪弾いていく。
(「人質なんかとらせやしないぜ」)
のんびりまったりしているペンギアット・ペンギゲイザーの様子を、さり気なさを心がけながらも油断なく見ながら、ウタはちらりと舞台の外も見た。
ブラックタールなスタッフ達が、バタバタした様子を見せないように上手く動いて、近くにいた観光客をそっと誘導してくれているのが、そこかしこで見える。
その中には、舞台へ向けたカメラを設置・調整しているスタッフもいて。観光客にカメラを指差して何やら説明している様子も見受けられた。
恐らく、この水着コンテストは安全な場所へ中継されているのだろう。
だからこそか、観光客はスタッフの指示に快く従ってくれているようで。むしろより良い観客席で早く見ようと急いでくれているような人もいたり。
おかげで、舞台周辺の人影は順調に少なくなっていた。
このまま、ペンギアット・ペンギゲイザーの注意を舞台上に惹き付けておけば、難なく観光客の退避は終わるだろう。
(「まあ、俺も折角だから、ついでにリゾートの雰囲気も楽しむけど」)
観光客の退避にしては楽し気な様子に、演奏を楽しむ自身も重ね見ながら。
ウタは癒しの曲を爪弾いた。
いつものギターもいいけれど、ウクレレも心地いいと楽しんで。
「さあ、次のエントリー準備ができたようだぜ」
ウタは、ランウェイをゆっくりと歩いてくる短髪の少女に視線を向けると、和装にも見えるその水着に合わせて、ウクレレの旋律を変えた。
生演奏ならではの演出に、おお、とペンギアット・ペンギゲイザーが感嘆の声を上げたのを聞きながら。
(「避難が完了するまでは、せいぜい王様っぽくふんぞり返っててもらうぜ」)
ウタはウクレレの音色でペンギアット・ペンギゲイザーを惹き付けていく。
大成功
🔵🔵🔵
神宮時・蒼
……可愛らしい。…可愛いは、正義、です、ね
…ペンギン様の、可愛らしさには、及び、ませんが
…及びませんが、悲劇を、起こす、訳には、いかない、ので、こんてすと、頑張り、ます
【WIZ】
去年の、水着は、泳ぐのには、あまり、むいて、いません、ので
いや、上着を脱げば、いいだけ、なのですが
あまり大衆に肌を晒すのは、その、ちょっと…
なので、此処は、【属性攻撃】の水を【弾幕】状にして操って
ふよふよ浮かせましょう
物珍しい、でしょう?
…なんだか、何を、頑張っても、ペンギン様には、叶わない、気も、しますが
可愛い仕草、とか、ボクには、無理、ですし
ところで、水着コンテストなのですから、水着を着てないと失格、なのでは?
「……可愛らしい」
ラタンの椅子にふんぞり返った『ペンギアット・ペンギゲイザー』を遠目に眺めて、神宮時・蒼(追懐の花雨・f03681)はぽつりと呟いた。
つぶらな黒瞳と小さなくちばし。白い顔に、口元から鼻筋へ、そして目の周囲を避けるようにして頭部を黒い毛が覆い、丸い顔にさらに丸みを演出する。
でぷっとしたまんまるボディは、毛艶のいい灰色の羽毛に覆われて。胸と腹と脚の線引きを曖昧にしたまま、下部に黒い三つ指の足がちょこんとついていた。
羽であるのだろう両手は、短く、これまた丸みを帯びて。飛ぶことはおろか、手として必要な機能を全て投げ捨てて、愛らしさだけを残したかのよう。
首元だか胸元だかには、赤いリボンがちょこんと揺れて。白いファーに縁どられた赤いマントが背中を覆っている。
そんなぬいぐるみのような姿が、柔らかそうなクッションに埋もれるようにして、南国リゾート風な椅子の上に座っているのは、ただただ可愛いから。
「可愛いは、正義、です、ね」
黄色がかった右目と赤みが強い左目を、光の加減でその色合いを変える琥珀のように綺麗に輝かせて、蒼は、こくんと頷く。
そして、その可愛さと見比べるように、見下ろした自身の華奢な身体は。浴衣を羽織ったビキニのような、そんな水着に彩られていた。
白い肌を際立たせる黒いビキニは、赤く細いラインと透明で細かいフリルで胸元や腰回りをさり気なく飾り。アンクレット代わりのリボンも同じ黒で揃え。首で赤い花の紐飾りを、右脚で大粒の宝石を飾るチョーカーも、黒で統一してきゅっと印象を引き締める。
浴衣を模した上着は、夏の空を映したかのように青く。撫子に木蓮に藤に百合にと、淡いピンク色を主とした花々を、緑の葉や茎を添えつつ幾つも咲かせながら。袖口は白いフリルで細かく縁取り。裾に大きなフリルをつけた白く柔らかなスカートを思わせる布地を下に重ねることで、洋風の華やかさを添えていた。
大きなリボンのように腰に結ばれた赤い帯は、長くひらひらと揺れて。蝶にも花にも見える青い帯留めが、ひらりと舞っているかのように見せる。また、底の厚いサンダルの甲にも、肩までの短い髪を後ろでくるりとまとめたそこにも同じ蝶花が飾られて。細い紐の先についた宝石の雫が、きらきらと静かに揺れた。
静かながらも華やかに魅せるその水着は、小柄で大人しそうな印象の蒼にとてもよく似合っていて、さらに可愛らしく見せていたけれども。
「ペンギン様の、可愛らしさには、及び、ませんが……」
蒼の中では、ずんぐりむっくりなペンギアット・ペンギゲイザーに勝るものではないらしく。水着を見下ろすその仕草が、どこかしゅんとしているよう。
それでも、蒼は、頑張って顔を上げて。
「……及びませんが、悲劇を、起こす、訳には、いかない、ので。
こんてすと、頑張り、ます」
ぐっと両手を握りしめ、今度はいくらか力強く頷いた。
真っ赤に照れた銀髪の少女が舞台から降りてきて、金髪の妖狐に抱かれるように迎えられているのを横目に見ながら、蒼は入れ替わるように足を進める。
袖を裾を、帯をフリルを、歩く動きでふわふわと揺らし。蝶花が舞うように、特設舞台の中央まで進んでいくその姿に、うっとりとした視線が集まるけれども。
「……なんだか、何を、頑張っても、ペンギン様には、叶わない、気も、します」
当の本人は全く自信なく、また顔が俯いていく。
「可愛い仕草、とか、ボクには、無理、ですし」
困ったような戸惑ったような、そんな動きが可憐な恥じらいにも見え、カメラが繋いだ観客席では、守ってあげたくなるような幼い可愛さに歓声が上がっていたのだけれども。安全なその場所は、ペンギアット・ペンギゲイザーや蒼がいる特設舞台からは離れた別室だったから。
周囲の評価に気付かぬまま、蒼は、どうしようと考える。
水着コンテストだというのなら、もっと水着らしく、泳ぐのに向いた格好になった方がいいかとも思うけど。浴衣のような上着を着崩して、肩を出したり、身ごろの前を合わせずに前開きのスカートのようにして脚を見せたりもしてみたけれど。
肌を晒すことに抵抗のある蒼には、これ以上脱ぐのは難しく。
実は、それだけでもカメラの向こうが既に大盛り上がりなのですが、そんなことを露ほども知らずに、蒼は自分にできることをと考えて。
その視界に、舞台を囲むプールの水が煌めく光が、映った。
ああ、そうか。と思い至り。
蒼はプールに繊手を向けると、底に揺蕩う水を魔法で操り、弾幕にする。
本来は攻撃に使う力だけれども、そのまま周囲をふよふよ浮かせれば、どこか幻想的で綺麗な光景ができたから。
「む、これは……」
「物珍しい、でしょう?」
唸るペンギアット・ペンギゲイザーに、無表情に問いかける。
そして水と戯れるように手を伸ばし、追いかけるように足を踏み出すと。静かで優雅な踊りのように、袖が裾が飾りが舞って。
操る水よりも何よりも、蒼の可憐さに、皆の目が惹き付けられた。
それはペンギアット・ペンギゲイザーも同じことで。どこか呆然と蒼の姿を目で追いかけてしまっていたけれども。
見つめる視線に応えるように、不意に蒼がくるりと振り返って。
じっと見つめる色違いの双眸に、ペンギアット・ペンギゲイザーがドキッとすると。
蝶花の髪飾りを揺らして、こくん、と首を傾げた。
「ところで、水着コンテストなのですから、水着を着てないと失格なのでは?」
「だから、細かいことを気にするでない!」
反射的に叫んだペンギアット・ペンギゲイザーの頬がちょっと赤くなっていたとか。
可愛い。
大成功
🔵🔵🔵
フリル・インレアン
ふええ、水着コンテストなんて恥ずかしいですよ。
それに普通に参加しているよりもずっと恥ずかしいです。
ふえ⁉呼ばれました、アヒルさん行きますよ。
夏らしく麦わら帽子に浮き輪を持って、ちょっとオシャレにサングラスをかけて水着コンテストらしい恰好なのですが・・・
その恰好をしているのはアヒルさんで私はいつもの私服って目立ち過ぎませんか?
ふええ、参加者のアヒルさんが会場のみなさんによく見える為のお立ち台役の私まで水着を着ていたら意味がないって、それはそうなんですけど。
逆に目立ってしまっているのは気のせいじゃないでしょうか?
それに私はステージ上で生着替えはしませんって、
ふえ?今のはアヒルさんじゃないですよね?
ふよふよ浮かぶ水の弾がまだ幾つか残る中を、和装の少女と入れ替わるようにして、フリル・インレアン(大きな帽子の物語はまだ終わらない・f19557)は舞台に向かった。
「ふええ、水着コンテストなんて恥ずかしいですよ」
極度の人見知りなフリルにとって、コンテストとは、観客席の隅の方でこっそり眺めるようなもの。けれども、このリゾートシップを楽しもうと集まった人達を護るためならばと覚悟を決めて、というよりむしろ、両手で掬うように持ったアヒルちゃん型のガジェットに強制的に促されて、おずおずとランウェイを歩いていく。
コンテストのために用意したのは、夏らしい麦わら帽子。大きさに比して太目の麦わらでざっくりと荒めに編まれた帽子には、青いリボンがくるりと巻かれ。飾られた向日葵の大輪が咲き誇る。
実用よりも見た目を重視したデザイン浮き輪は、その輪に身体を通すことはできない大きさだけれども、青と白のボーダー柄で爽やかな夏を演出して。レンズの大きなサングラスが円らな黒瞳を隠し、黄色いくちばしの上でキラリと光っていた。
「……確かに水着コンテストらしい、ですけど……」
そんな夏グッズの数々を順に見たフリルは、困ったように眉を寄せる。
「どうしてアヒルさんがその恰好で、私はいつもの私服なんですか?」
そう。麦わら帽子も浮き輪もサングラスも、身に着けているのはガジェットで。フリル自身は、花柄レースの白いブラウスと、青いふんわりスカート、顔を隠せる程に広いつばを持つ大きな青い帽子、といったいつも通りの姿。
青と白で夏イメージの色合いだけれども、プールサイドよりも広々とした高原が似合いそうな、リゾート地のお嬢様の活動服、といった服装だったから。
水着で水着コンテストに参加するよりも、余計に目立ってしまっている気がして、ずっと恥ずかしいフリル。
しかしガジェットは、そんなフリルの葛藤など意に介さぬように、堂々と胸を張るとサングラスをまたキランと光らせて一声鳴き。
「ふええ。お立ち台役の私まで水着を着ていたら意味がないって……」
その声を正しく理解したフリルが、それでも赤い瞳を弱々しく困らせた。
「もちろん参加者はアヒルさんですし、私はアヒルさんが会場のみなさんによく見えるようにするためだけにいるんですから、手伝いの私が着飾る必要はないですけど……」
長い銀髪をふわりと揺らしながら、フリルはおどおどびくびく辺りを見回す。
周囲にいる観光客は皆水着姿だし、スタッフも『マイム号』の名が書かれたTシャツの下は水着のようで。退避が進んで人数が減っているとはいえ、私服姿はフリルただ1人。
「逆に目立ってしまっているのは気のせいでしょうか?」
おろおろするフリルに、ガジェットが呆れたようにサングラスをかけた顔を上げ。また鳴き声をかけようと黄色いくちばしを開きかけた、その時。
「水着コンテストであるからして、水着を着てこないのはおかしいであろう!」
フリルの求めていた意見は、黒いくちばしから放たれた。
「ふええ、水着を着ない水着コンテストなんておかしい、ってやっぱりそうですよね」
恥ずかしそうに俯きながら、フリルは、ふんぞり返った『ペンギアット・ペンギゲイザー』の声に、さらに自信なさげにそわそわする。
今からでも水着に着替えてきた方がいいのだろうか、でも今更着替えたところで遅いのでは、と迷うようなその様子に、ペンギアット・ペンギゲイザーは至極当然のように頷くと、短い手をびしっとフリルに突き付けた。
「では、ステージ上で生着替えでも見せてもらおうか!」
「ふええ、ステージ上で生着替えを見せろ、ってあんまりです」
さすがに、がばっと顔を上げたフリルは。
そこでやっと、気付く。
「……って、ふえ? 今のはアヒルさんじゃないですよね?」
話していた相手が、手の上のガジェットではないことに。
目の前で、クッションの中に沈むようにしてラタンの椅子に座ったペンギアット・ペンギゲイザーと、知らぬうちに話していたことに。
ようやく気付いた、極度の人見知りは。
「ふええええ!?」
押し止めようとするガジェットの鳴き声も振り切って、特設舞台からランウェイを走り戻っていった。
大成功
🔵🔵🔵
シエナ・リーレイ
■アドリブ可
みんな、出てきて!とシエナは『お友達』を呼び出します。
ペンギンな『お友達』候補の出没情報を聞きつけて白のパレオを纏いコンテストに参加したシエナ
だけど、彼女にとってアピールすべきは自らの水着ではなく沢山の水生生物な『お友達』です
ほら、怖くないよ!とシエナは『お友達』を撫でつつ誘います。
水生生物達はプール全体に散らばると各々のやり方で客と触れ合い始めます
中には巨体や独特過ぎる容姿で上手く触れ合えない子もいるかもしれませんが、そんな子達にはシエナが先駆けて触れ合う事により客の警戒を解いてゆきます
こうしてシエナは会場の奥深くまでペンギンが潜り込みやすい状況を作り出してゆきます
「おつかれさま! とシエナは元気に声をかけます」
走り戻ってきた青い帽子の猟兵に挨拶をしたシエナ・リーレイ(取り扱い注意の年代物呪殺人形・f04107)だけれども、彼女はそれに気付く余裕すらなく駆け抜けていって。
「挨拶は大事なのにね? とシエナは不思議そうに見送ります」
ふええ、という泣き声と、ガアガア響くアヒルの鳴き声に、こくんと首を傾げたシエナは、でもすぐに気を取り直して特設舞台へ向き直り。
「次はわたしの番だね。とシエナはやる気を出します」
ランウェイをとことこと歩き出した。
その服装は、1枚の白い布を巻き付けたような爽やかなパレオ。肩口で結び留めるワンピースタイプのそれが、球体関節が見える人形のようなシエナの身体を覆い。腰より下まで長く伸びた灰色の髪と、ぱっちりと見開かれ輝く赤い瞳が、パレオの白さをさらに引き出してシンプルながらも美しいコントラストを魅せていく。
そして、特設舞台へ辿り着いたシエナは、迷わず『ペンギアット・ペンギゲイザー』の前へと近寄って、パレオの端をちょこんと摘まんで一礼した。
「こんにちはペンギンさん。とシエナはお辞儀をします」
それは、コンテストなら当然の、審査員へのアピールに見えた。特に今回は、観光客の退避を安全に行うため、時間稼ぎのためにペンギアット・ペンギゲイザーの気を惹き付ける役目を負っているのだから、それを踏まえても、水着のアピールは有効な手段だろう。
だがしかし。シエナがアピールしたかったのは水着ではなくて。
「わたしの『お友達』を紹介するよ。
みんな、出てきて! とシエナは『お友達』を呼び出します」
ユーベルコードで呼び出した、多種多様な水生生物。魚に海老に烏賊に蛸、海豚に海驢に海獺から鯨まで。数も種類も本当に多くの生き物が、空中がまるで海の中であるかのように自在に泳ぎ回っていく。
それだけなら、まるで海の中に潜ったかのような綺麗な景色になるのだけれども。
シエナの『お友達』は全て、生物の亡骸を元に作り出された人形。
生命の輝きを失った濁った瞳が、傷ついた身体が、異様な雰囲気で漂い。さらには、深海生物のような独特な容姿を持つものや、見慣れた姿とどこかが違う違和感の強い異形のものも混ざっていたから。
「な、なんだこれは……!?」
さすがのペンギアット・ペンギゲイザーも、ラタンの椅子ごと後ろに下がりそうな勢いで腰を引いていた。
その様子に、シエナはきょとんとした顔を見せてから、近寄ってきた巨大な鯨を愛おしそうにさすりつつ酷く明るい笑みを浮かべて。
「ほら、怖くないよ! とシエナは『お友達』を撫でつつ誘います」
「いやいやいや充分怖いし」
シエナは触れ合いの見本を見せて警戒心を解こうとしているようだけれども、鯨の虚ろな瞳に、生気の感じられない巨体に、ペンギアット・ペンギゲイザーは首を思いっきり左右に振るばかり。
どう見ても拒絶の意思表示だが、シエナはそれを全く理解することなく。
「あなたも『お友達』になる? とシエナは手を差し伸べます」
オブリビオンは『お友達』候補との考えに従い、迎え入れるように両手を広げてうっとりしたような微笑みを見せ。それに倣うように、水生生物達の瞳もぎょろりと一斉にペンギアット・ペンギゲイザーへと集中した。
そのどこか不気味な光景に、ペンギアット・ペンギゲイザーはごくりとつばを飲み。
でも頑張って虚勢を張って、短い手をパタパタ振り回す。
「お、お前ごときが我の友人になどなれるわけがなかろう!
そう、うん、銀河皇帝ペンギンに対して無礼である! だから帰れ! 早く!」
完全にビビッている様子で、それでも尊大に振舞おうとするペンギアット・ペンギゲイザーに、シエナはこくんと首を傾げ。
パレオの裾をまたちょんと摘まんで、お辞儀をして見せた。
「いつでも待ってるからね。とシエナはにっこり微笑みます」
大成功
🔵🔵🔵
エリシャ・パルティエル
ここがマイム号
とっても素敵なリゾートシップね!
集客のためにスタッフが一生懸命イベントを考えたんだもの
幹部猟書家の好き勝手になんてさせないわ
必ず守ってまた遊びに来るんだから!
水着は昨年のコンテストのを着るわね
アピールって言ってもどうしようかしら
本当は水着を着てるだけでもすごく恥ずかしいのに…
南国の海を思わせるエメラルドグリーンが綺麗でしょ
星のチャームのついた帽子とパレオがアクセントなの
…見られるのは恥ずかしいけど
幹部ペンギンの気をひかなきゃね!
気を引くために褒めたりするわね
可愛いその姿でウォータースライダー滑る姿を見たいわとか
実際水着は着てるのかしら?
可愛さの中に威厳があって素敵っておだてるわね
漂う数多の魚達に、その中心で笑う人形少女に、完全に腰の引けた『ペンギアット・ペンギゲイザー』へ。エリシャ・パルティエル(暁の星・f03249)は颯爽と歩み寄る。
それに気付いてか、途絶えていたウクレレの音が、舞台の雰囲気を変えようとするかのように明るく陽気な旋律をコロコロと響かせて。エリシャもその音色に合わせながら、ラタンの椅子から落ちかけていたペンギアット・ペンギゲイザーのすぐ前まで進み出た。
まだちょっと怯えている感じで見上げてくる円らな黒瞳に、エリシャは微笑むと。
「さあ、次はあたしの水着を見てちょうだいね」
自身の姿を魅せるように、両腕を広げた。
豊かな胸を優しく包むのは、ホルターネックタイプのビキニ。艶やかなウエストラインを魅せながらも、長めのパレオをスカートのように腰に巻き付けて。足首に大き目のリボンを結んだ甲を広く覆うサンダルと共に、脚の露出を抑え気味にしている。
緩く1つに纏めた長い金髪も、さり気なく身体の前に流して胸元を隠し。ゆったりと大きなリボンを飾ったつばの広い大きな帽子も、水着そのものよりも目立たせようとするかのように被っていた。
(「だって、水着を着てるだけでもすごく恥ずかしいんだもの……」)
それでも、とっても素敵なリゾートシップ『マイム号』をエリシャは気に入ったから。そしてそこへの集客のためにスタッフが一生懸命考えたイベントが、この水着コンテストだったから。
マイム号に乗る皆を必ず守り、水着コンテストも成功させる、そのために。エリシャは頑張ってアピールする。
「南国の海を思わせるエメラルドグリーンが綺麗でしょ」
ビキニもパレオもサンダルも、もちろん帽子もリボンも、まるで海が陽の光に揺らめいているかのような色合いとデザインの布地で統一されていることを。動きに揺れる布が、海水面のように美しく揺蕩うのを魅せながら説明し。
「あと、帽子とパレオについた、星のチャームがアクセントなの」
広いつばから零れ落ちるかのように流れる金色の星飾りを。ぐるりと腰に巻き付いた細かな金のチェーンと、そこで瞬く星を。少し動いて揺らして魅せれば。それらを指し示す左の手首にも、同じ星のブレスレットが煌めく。
美しいアピールに、ペンギアット・ペンギゲイザーは満足そうに頷いて。椅子に座り直したその姿に、ふてぶてしい尊大さを復活させていた。
このまま気を惹き続けようと、エリシャは言葉を繋いで。
「実際、水着は着ているの?」
「そのようなもの、我の愛らしさの前には無用である!」
「ああ、やっぱり。要らないわよね。
そのままで充分可愛いし、可愛さの中に威厳があって素敵だもの」
「その通りである!」
煽てて持ち上げて褒め称えて。ペンギアット・ペンギゲイザーの気を良くさせて。
「可愛いその姿でウォータースライダー滑る姿を見たいわ」
視界の端でちらりと、ブラックタールなスタッフが順調に観光客の退避をしているのを捉えながら、エリシャは言葉を紡ぎ続けた。
大成功
🔵🔵🔵
リーゼロッテ・ローデンヴァルト
※アドリブ絡み連携大歓迎
召喚獣のイオナ(f34022)を連れてコンテスト参戦っ
用意したのはペンギン的なモノトーンのワンピ型♪
でもイオナは恥ずかしがって嫌がるから…
「ミュウ、皆に悦んでもらいなっ」
と、お色気に抵抗がない副人格のミュウを召喚
(この命令で彼女のユベコ起動条件を満たす)
お次は控室で【アンジェリカ・シトラス】展開
中でアタシとミュウが着替えつつ即席エステ
「ほれ、もっと胸を強調しないとさ♡」
準備が整ったら、モフペン様に突撃して2人でモフるっ
挑むのはアタシ達、ペンギンプリンセスさーっ♪
悪目立ちするモフペン様と萎縮せず絡んで
ブラックタール達の安心材料を確保
完璧なお手入れで払い除けも躱してイクよ♪
イオナ・アルフェラッツ
※アドリブ絡み連携大歓迎
◆イオナ(瞳が青)
み、水着コンテスト!?恥ずかしいから、私は辞退で…
平服もセクシーって、そうしたのはリーゼ様(f30386)ですよ!
…と抗弁したら【月陽姫の切札】を起動させられ
副人格の『スライム姫・ミュウ』と強制交代
ひどいです…うっうっ
◆ミュウ(瞳が緑)
んにゅ…リーゼちゃん、よんだ?
ペンギンさんみたいな白黒のビキニを着て?
それでみんなが悦べばいいんだね♡
はーいっ、着る着るっ♪
きゃはっ、リーゼちゃんえっちぃ♡
※着替え等の様子はユベコで不明瞭
ペンギンくーん♪(だぎゅむ)
キレイな体で皆を【元気】に【誘惑】しちゃうよ♡
※【恥ずかしさ耐性】で【挑発】的【パフォーマンス】も躊躇せず
「最後に挑むのはアタシ達、ペンギンプリンセスさーっ♪」
「きゃはっ。リーゼ様、行こ行こー♪」
そう言って仲良くランウェイを行くのは、リーゼロッテ・ローデンヴァルト(リリー先生って呼んでよ・f30386)とイオナ・アルフェラッツ(【ご主人さま】が2人!?・f34022)の2人組だった。
着ているのはお揃いの、ペンギンをイメージしたモノトーンのワンピース型……と見せかけて、後ろから見るとビキニ型のモノキニ水着。サイドが大きくカットされたデザインでセクシーに肌を魅せ、艶めかしいウエストラインを引き立たせている。
ふんぞり返った『ペンギアット・ペンギゲイザー』を意識した色合いの水着で、小柄で小ぶりな子供っぽい体格のリーゼロッテと、豊かで肉付きのいい女性らしい体格のイオナそれぞれの美しさをしっかり魅せながら、特設舞台に足を踏み入れて。
「さあ、モフるよっ」
「ペンギンさーん♪」
そのまま2人はペンギアット・ペンギゲイザーにもふぎゅっと抱き着いていった。
「ああ、予想以上のモフモフだよ♪」
「気持ちいいねー」
ずんぐりむっくりした全身を覆う灰色の毛並みに顔を埋め、何度も撫でるように手を動かして。リーゼロッテは妖艶に、イオナは元気に誘惑していく。
「……いきなり何なのだ!?」
急に押しかけられる展開に、さすがのペンギアット・ペンギゲイザーも驚き、慌てふためいていたけれども。
2人にとっては急なことではなく。
実は、控室からすでに『始めて』いたことだった……
そう。それは、水着コンテスト出場者の着替え用に用意された部屋でのこと。
「み、水着コンテスト!?」
イオナの素っ頓狂な声から始まっていて。
「そう。2人で出るわよ」
だが、慌てふためく青髪青瞳の少女を平然と見つめたリーゼロッテは、異議など受け付けないと言うかのように、さも当然な口調でぴしゃりと言い放つ。
「恥ずかしいから、私は辞退で……」
「あら、イオナは平服も水着みたいにセクシーなのに今更」
「そうしたのはリーゼ様ですよ!」
着替える前から露出の高いイオナが、もじもじと身体を隠しながら抗議を続けるも。
「ミュウ、皆に悦んでもらいなっ」
「ああっ。リーゼ様、ひどい、で……す……」
リーゼロッテがもう1人の名を呼ぶと、強制的にイオナの副人格が呼び出されて。
「んにゅ……リーゼ様、よんだ?」
先ほどまでより格段に子供っぽい、甘えたような緑色の瞳でリーゼロッテを見上げた。
その様子に、満足そうに頷いたリーゼロッテは、再び同じ水着を掲げると。
「さあミュウ。これに着替えて、水着コンテストに出るよ」
「はーいっ。これでみんなを悦ばせればいいんだね。着る着るっ♪」
今度はあっさりと、むしろ進んで、イオナは水着を受け取った。
そして早速、着替えていったけれども。
「ほれ、もっと胸を強調しないとさ」
「きゃはっ、リーゼ様えっちぃ」
人格が変わっても変わらぬ豊かな胸を、リーゼロッテが揉んで掴んで押し込めて。さらにはユーベルコードまで発動させて、エステの名目でわっちゃわちゃと絡んでいく。
尚、マジックミラーのようなバリアと、静音なのマシンのおかげで、着替えを含めた2人の様子は誰にも見られないままだったのだけれども。
全身の肌をツヤツヤにした施術は、しっかりと行われていたから。
「ほれ、気持ちいいだろう?」
「わーいっ。リーゼ様えっちぃ」
控室からのそのノリで、ペンギアット・ペンギゲイザーは4本の繊手にもみくちゃにされていた。
周囲に気を配るどころか、自分自身のことさえどうしたらいいのか分からず困惑している様子に、エメラルドグリーンの帽子の下から、別の声もかけられて。
「可愛いその姿でウォータースライダー滑る姿を見たいわ」
「おや、いいねえ。アタシも一緒に滑ろうか」
「きゃはっ、リーゼ様と一緒っ♪ わたしもわたしもっ」
「ええい、いい加減離れんか!」
「あら、でも皇帝って常に女性を侍らせてるものじゃないかしら?」
「そうそう、英雄色を好むってね。皇帝らしくていいじゃないか」
「わーいっ。皇帝様だ。えっらーい!」
「む、それは一理ある、が……」
リーゼロッテとイオナのペンギン水着の間で、誘惑にペンギアット・ペンギゲイザーが揺らいでいたけれども。
ハッと気づいて、短い羽の手で2人をぐいっと押し返した。
「これは健全なる水着コンテストであるぞ!」
正論。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第2章 ボス戦
『ペンギアット・ペンギゲイザー』
|
POW : そこのお前、アレを使って我と勝負するのだ
【銀河皇帝ペンギン直々の指名】が命中した対象にルールを宣告し、破ったらダメージを与える。簡単に守れるルールほど威力が高い。
SPD : この船の施設を制する者は、この戦いを制す者である
戦場の地形や壁、元から置かれた物品や建造物を利用して戦うと、【敵味方問わず技能】の威力と攻撃回数が3倍になる。
WIZ : 我はのちにこの船を統べることになる者ぞ
敵より【遊びに来ていた観客の人気が高い】場合、敵に対する命中率・回避率・ダメージが3倍になる。
イラスト:key-chang
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
|
種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠幻武・極」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
「ふぅ。えらい目に遭ったわ」
大きく息をついた『ペンギアット・ペンギゲイザー』は、悪夢を振り払うかのように首を左右に振りながら、ラタンの椅子から立ち上がると。
ずんぐりむっくりした身体をびしっと直立させて、ばんっと胸を張り短い手を掲げた。
「もう水着コンテストは仕舞いだ。このリゾートシップは、我、銀河皇帝ペンギン『ペンギアット・ペンギゲイザー』が乗っ取らせてもらおう!
手始めに、この場に居る者を人質にして……」
堂々と、本来の目的を宣言し始めるペンギアット・ペンギゲイザーだったが。
その短い手が指し示した周囲には、猟兵以外の姿はなくなっていた。
猟兵達がそれぞれにしっかり稼いだ時間で、観光客全ての退避は完了し。それを誘導していたスタッフも、身体の形状を変えて隠れられるブラックタールが数名、一見分からないようにこっそりと残っているのみ。
「……何故誰もおらんのだ!?」
退避の動きに全く気が付いていなかったペンギアット・ペンギゲイザーが、ようやく、驚愕の声を上げるけれども。
すぐに状況を理解して即座の判断を下す。
「ふっ。美しい水着を見せて貰った礼だ。今日のところは見逃してやろうではないか」
何やかんや理由をつけて、カッコつけたペンギアット・ペンギゲイザーは。
ばさっと赤いマントを翻し、あっさりと踵を返して。
「さらばだ!」
一目散に逃げ出した。
シエナ・リーレイ
■アドリブ可
鬼ごっこがしたかったのね!とシエナは理解します。
楽しそうに駆けまわるペンギンさんと仲良くなる為に鬼ごっこに加わったシエナ、親愛と好意と怪力で追い詰めたペンギンさんからのお願いに応じた為に逃げられてしまいます
ですが、シエナがペンギンさん提案の勝負に夢中になる事により海の『お友達』の制御が緩み始めます
船内を泳ぎまわっていた鯱や鮫はペンギンを追いかけプールに飛び込めば豹海豹がお出迎え
施設の出入り口にはトドが陣取り、配管や狭い隙間には蛸や鱓が獲物を待ち受けます
モフモフさせて!とシエナは抱きしめを試みます。
そして、結果的に不戦勝を得たシエナが勝者の褒美としてペンギンを愛でる為に襲い掛かります
「鬼ごっこがしたかったのね! とシエナは理解します」
ぽんっと手を打って納得の笑顔を見せたシエナ・リーレイ(f04107)は、『ペンギアット・ペンギゲイザー』が逃げるなら自分が鬼なのであろうと当然のように判断し、プールサイドを走り出した。
短足どころかずんぐりむっくりした身体にそのままくっついているような足のペンギンと、白いパレオと長い灰色の髪をひらりと揺らして軽やかに走る人形少女。その見た目から想像する通り、すぐにシエナはペンギアット・ペンギゲイザーに追いついて。
その背に負った赤いマントの縁を、むぎゅっと握り引っ張った。
「ぐえっ!?」
胸元で結ばれたリボンが、ふわもこな白いファーが飾られた首回りが、シエナの捕獲によりペンギアット・ペンギゲイザーのふわふわな身体に食い込んで。軽く首を絞められたかのような呻き声が漏れる。どこが首だか分かり辛い体格ですが。
そのままふらつきながら足を止め、振り返ったペンギアット・ペンギゲイザーに、シエナはにっこりと微笑むと。
「捕まえたからあなたもわたしの『お友達』ね! とシエナは手を差し伸べます」
マントを離した手が、再びペンギアット・ペンギゲイザーを誘う。
その繊手は少女らしい小さくか弱いものに見えたけれども。先ほど見た水生生物の『お友達』を思い出して。
ペンギアット・ペンギゲイザーはシエナの手を振り払うように短い羽の手をバタバタさせると、必死で言い訳というか考えを巡らせて。
「いや、あれだ……そう! お前は鬼なのに10数えなかったではないか!
これでは正式な鬼ごっことは言えぬ! つまり無効試合である!」
何だか言いがかりに近いような反論を絞り出す。
しかしシエナは、また納得したようにぽんっと手を打ち、頷いて。
「じゃあ今度はちゃんと数えるね。とシエナは10を数え始めます」
いーち、にーぃ……と、しっかり目元を手で覆ってゆっくり数字を並べ始めた。
素直なその反応に、あっさり生まれた逃亡のチャンスに、ペンギアット・ペンギゲイザーはにやりと笑うと、今度はプールに飛び込んで泳いで逃げ出す。
陸上では不利な流線形の身体は、泳ぐには有利なものだから。
これなら逃げられる、とペンギアット・ペンギゲイザーが思った瞬間。
その左右を並走する大きな影があった。
右を向けば、腹を白に背を黒に綺麗に塗り分けた鯱が、白いアイパッチの下の目をギョロリとこちらを向けていて。左を向けば、体側面にある鰓裂の模様を見せた鮫が、鋭く細かい牙の見える口をにっと笑うように薄く開けている。
さらに、後ろからは、白や黒の斑点模様の豹海豹が大きな身体で迫ってきて。
「何だこれはー!?」
ペンギアット・ペンギゲイザーは思わず水上に飛び出していた。
しかし、プールの外もよく見れば、配管の出口からは鱓が凶悪な顔をにょろりと覗かせて、狭い隙間からは蛸の吸盤がついた足がうねうねと手招きして。プール施設の外に繋がっているであろう扉の前には、堂々とトドが陣取っている。
その全てが、どこか傷ついた印象を見せ、生気のない虚ろな瞳を見せていたから。
シエナの『お友達』であることは一目瞭然だったから。
ペンギアット・ペンギゲイザーの背筋を酷く冷たいものが走り抜けた。
そこに、ちゃんと10を数え終えたシエナが、敢えて不利な行動を取ったことでユーベルコードにより身体能力を上げて、一気に走り寄ってくる。
「モフモフさせて! とシエナは抱きしめを試みます」
「いやいやいやいやぁあああ!?」
もはや威厳も何もなく、ペンギアット・ペンギゲイザーは必死になって逃げだした。
大成功
🔵🔵🔵
ガーネット・グレイローズ
※アドリブOK
逃げるんかい!と言いたいところだが…
ここから追撃をかけるのが猟兵スタイルだよ、ペンギゲイザー。
行くぞ、マン太!
マン太の背中に乗り、プールの水面を飛行して奴を追いかけるぞ。
流石ペンギン、泳ぐ速さはかなりのものだが、水しぶきを目印にして
いれば見失うことはないだろう。
「ゆるキャラグランプリなら、良い線いけただろうにな」
クロスグレイブでペンギゲイザーの後ろ姿に狙いをつけ、
【フルチャージバスター】の大出力《レーザー射撃》を発射。
水着コンテストは堪能いただけたかな?
骸の海に戻ったら、普通の宇宙ペンギンになってまた遊びに来るんだな!
「逃げるんかい!」
転がるように走り出した『ペンギアット・ペンギゲイザー』の背中に、ガーネット・グレイローズ(f01964)は反射的にツッコミの声を上げていた。
「……と言いたいところだが。
ここから追撃をかけるのが猟兵スタイルだよ、ペンギゲイザー」
けれどもすぐに、鮮やかな長い赤髪を揺らしてニヤリと笑い、ハイビスカス柄のフリルに覆われた胸を堂々と張って見せると。
白い花のアンクレットが揺れる足元へと声をかける。
「行くぞ、マン太!」
呼びかけに、水着コンテスト登場の際にガーネットを特設舞台まで運んでくれた巨大なオニイトマキエイが、再び飛翔を見せた。
プールの水面上ギリギリの低高度を滑るように、ゆるりと登場した先ほどとは正反対のスピードで、でも変わらぬ安定した飛行でガーネットを運ぶ。
しかし、プールに飛び込み泳いで逃げるペンギアット・ペンギゲイザーのスピードもかなりのもので。
(「流石ペンギンだな」)
ガーネットは素直に感心する。
とはいえ、流石の速さも、大型プールリゾートとはいえ海より格段に狭い場所では、その泳ぎで生み出される水しぶきを見失うことはなく。何故か慌ててプールサイドに上がってきても、観光客の退避により人気がなくなっているおかげで、その動きを見通すことは容易かったから。
目印としては何の苦労もすることなく、ガーネットはペンギアット・ペンギゲイザーを追いかけた。
「水着コンテストは堪能いただけたかな?」
逃げ行く背中に声を投げかけながら、構えるのはクロスグレイブ。
その照準を合わせるガーネットの赤い瞳に、ペンギンな後ろ姿が改めて映る。
丸っこい身体は、柔らかなぬいぐるみのように灰色の毛に覆われ。小さな頭部のはっきりした黒色とのバランスも可愛い。短い羽のような両手が、必死に前に出す足が、ちまっとくっついているのも頭身の小さいマスコットのように愛らしいから。
(「ゆるキャラグランプリなら、良い線いけただろうに」)
参加するコンテストを間違えたなとも思いながら。
ユーベルコードを発動させ、クロスグレイブの威力を上げていく。
そしてフルチャージが完了したのを確認したガーネットは。
恐ろしいものから逃げるように必死になってプールサイドを走っていたペンギアット・ペンギゲイザーが、飛び込もうとしたプールに水柱が上がったのを見て進路を変え、別のプールを目指し始めた動きを、銃口でしっかりと追いかけながら。
静かに、引き金を引いた。
「骸の海に戻ったら、普通の宇宙ペンギンになってまた遊びに来るんだな!」
マンタの背の上から放たれた大出力のレーザー射撃は、狙い通りに突き進み。
出血大サービスで出力3倍となったその威力を存分に見せつける。
「うっひゃぁぁあおおぉ!?」
大成功
🔵🔵🔵
セシル・バーナード
切り替え早いなぁ、ペンギン皇帝。その判断は悪くない。
それじゃ、先回りしちゃおうか、プラチナちゃん。
ペンギンが走る先のプール目掛けて、プラチナちゃんをお姫様抱っこして空間転移。
プールの真ん中で待ち伏せだ。
…………。
来ないなぁ。さっきの着水の水柱でバレたかな?
それじゃあ仕方ない。ペンギンの討滅は他の猟兵に任せて、プラチナちゃんとこのプールを楽しもう。
今ならここには誰もいないからね。プラチナちゃんを何度でも絶頂させてあげるよ。
水着の下に手を這わせ――水着も邪魔だし取っちゃおうか。
さあ、ぼくとキスして、愛を確かめ合おう?
…………。
一仕事のあとは空気が美味しいなぁ。
プラチナちゃん、ホテルが楽しみだね。
一目散に逃げだした灰色の背中に、猟兵達が様々な反応を見せる中で。
「切り替え早いなぁ、ペンギン皇帝」
セシル・バーナード(f01207)は感心したような、称賛の呟きを零した。
「その判断は悪くない」
頷く動きも、動きを追う緑色の視線も、どれもが『ペンギアット・ペンギゲイザー』の行動を正しいものとして素直に肯定するもので。
だからこそ、猟兵達を、そして自身を、ペンギアット・ペンギゲイザーが逃げ出すのも当然な、敵わない強者であると確信し、誇示しているようにも見えた。
そんな自信に満ちた笑みのまま、セシルは銀髪の少女を抱き寄せる。
「それじゃ、先回りしちゃおうか、プラチナちゃん」
ひょいっと少女の足をすくい上げ、お姫様抱っこをしたと思った瞬間。
2人の姿がその場から消え。
大分離れた位置にあった別のプールに大きな水柱が上がった。
それはセシルの空間転移。
言葉通りに、一気に空間を渡って、ペンギアット・ペンギゲイザーが進むその先へと回り込んだのだけれども。転移先はプールの真上だったりする。
「あはは。プールに飛び込んだみたいだね」
ざばっと水面に顔を出したセシルは、笑いながらびしょ濡れの前髪をかき上げた。
その腕に抱えた少女は、驚きに目を見開いていて。少し震えながら、縋るように抱き着いてもきていたから。
「……もしかして、プラチナちゃん、怖かった?」
「こっ、怖くなんてなかったですよそんなことあるわけないです怖くない怖くない」
必死にぶんぶんと首を左右に振る少女に、セシルの緑瞳がすっと細くなる。
「そうだよね。怖くなんてないよね」
そして、どこか悪戯っぽく、それ以上に妖艶に微笑むと。
「だって……」
そのままもう一度、少女を抱えたままプールの中に沈み込み。
驚く少女の唇を自身のそれで貪る。
冷たく煌めく水と無数の空気の泡に包まれ、光に揺れる水面を背景に、銀色の長い髪が広がっていくのを見ながら、大切な甘さをゆっくりと味わって。
再び水面に顔を出せば。
「こんなに綺麗なんだから、ね」
微笑むセシルに少女の顔が真っ赤に染まった。
そこから、少女を抱くセシルの手が、柔肌の上を撫でるように動けば。
「いや、その、ほらっ、私達は確か逃げる敵を追いかけてたんですよね!?
だから、こんなことしてる場合じゃないっていうか、待ち伏せしないとっていうか!」
少女は頑張ってセシルから距離を取ろうと両腕を突っ張りながら、助けを求めるかのように周囲を見回す。
「えー? でも」
しかし、セシルが顔を向けた先では。
「ペンギン皇帝、向こうに行っちゃったし」
少女達を避けるようにして逃げていくペンギアット・ペンギゲイザーの姿。
どうやら、先ほどの転移で上がった水柱で、待ち伏せに気付かれてしまったらしい。
思わぬ展開に固まってしまった少女の肌を、またするりと繊手が撫で。細い水着の紐を絡め取りながら、セシルは再び少女に顔を近づけ、囁いた。
「ホテルも楽しみだけど、プールも楽しまなきゃ」
大成功
🔵🔵🔵
リーゼロッテ・ローデンヴァルト
※アドリブ絡み連携大歓迎
※引き続き水着着用
ミュウからイオナ(f34022)の人格に戻ったけど
その水着で照れて抗弁する姿はかーいいねえ♪(ククク)
さて、じゃれ合いは程々にして【マトリクス・メモリ】起動
※【大祓百鬼夜行㉓〜オリジナルのメモリ、良いよね……】で取得
【マトリクスドライブ・スプリッター】で111本の刃を生み出し
Bタールの情報を活かしてイオナの猟犬とは別ルートで追うよ
コイツは『生と死を別つもの』…つまり呪術的な暗殺者さ
お?わざわざ葬送の術式まで組むのかい?
ま、モフいし可愛かったからねえ…モフペン様
それはそうと誰かさんのリクエストに答えて、
ウォータースライダーに乗るよ、イオナっ
ヒャッハァー♪
イオナ・アルフェラッツ
※アドリブ絡み連携大歓迎
※イオナ(青目)主導
※引き続き水着着用
もう、リーゼ様(f30386)ってば酷いです!
ですが抗議は後、今は追撃…
使うは【ステラ・メモリ】と【コントラクト・メモリ】
※【書を狩る兵達ーメモリ・オブ・メガリス】で取得
各々「胸の谷間」「臍の下」へ融合させ【星に誓う射手】行使
放たれた『剣の召喚獣』達に『大犬座の司る事象』を与え
『永久の猟犬』へ変える事で皇帝様を追撃させます
…ですが遂に倒れた皇帝様の姿は哀れ
【コントラクト・メモリ】で鎮魂術式を契約(予約)
愛らしき皇帝様の安らかな眠りの為に…
ふぅ、終わりましたねリーゼ様…
え、ウォータースライダー?ダメですこの格好で!
きゃああああぁっ!?
「もう、リーゼ様ってば酷いです!
人格変えてまで私に水着を着せるだなんて!」
「おや、ミュウから戻ったのかい、イオナ。
その水着で照れて抗弁する姿はかーいいねえ♪」
「笑ってる場合じゃありません! 私は怒ってるんです!」
指摘の通りに照れながら、可愛くぷんすかと怒るイオナ・アルフェラッツ(f34022)をクククと楽し気に笑いながら眺めるリーゼロッテ・ローデンヴァルト(f30386)。
揃いのセクシーなモノキニ水着姿のままで、傍から見るとスキンシップのような言い合いを続けていた2人だけれども。
「さて、じゃれ合いは程々にしようか」
「じゃれ合いじゃないです……
でも、確かに抗議は後ですね。今は追撃しませんと」
逃げ行く『ペンギアット・ペンギゲイザー』の姿を見下ろして、それぞれのメモリを手にユーベルコードを発動させる。
それは、グリードオーシャンで手に入れた記録媒体型メガリスであり、カクリヨファンタズムで手に入れた可変式記録媒体であったから。
「ステラ! コントラクト! い、行きます……っ!」
召喚獣『アンドロメダの乙女』であるイオナは、水着で強調された胸の谷間に、星座デザインのロゴの入った蒼と黄のステラ・メモリを、ワンピースだけどしっかり肌を魅せるように開いていた腹部、その臍の下に、繋ぐ手を思わせるロゴの入った翠と黄のコントラクト・メモリを融合させて。
「星天の契約の下に命ず。此方へ来たりて我が意を表せ!」
コントラクト、すなわち契約した剣の召喚獣へ。ステラ、すなわちおおいぬ座の司る事象を与えることで。永久の猟犬を創り上げた。
「上手く使えてるじゃないか」
ペンギアット・ペンギゲイザーを追いかけ始めた猟犬を眺めて、満足そうに笑うリーゼロッテ。それじゃあアタシも、とブラックとクリアグリーンの外殻を握り、金色の端子をきらりと輝かせる。
「マトリクス・メモリ、認証完了。現象再現用ホロアーカイブ、リローデッド」
左右フレームと炉心でMの文字を象ったロゴが印象的なラベルのマトリクス・メモリを首の左側から挿入し、融合して。リーゼロッテが投影したのは百を超える影の刃。
「コイツは『生と死を別つもの』……つまり呪術的な暗殺者さ」
それを念力で全てばらばらに操作して、イオナの猟犬とは別のルートでペンギアット・ペンギゲイザーを追った。
実際にリゾートフロアの構造を広く見下ろして、プールの配置とペンギアット・ペンギゲイザーの逃げる姿を視覚的に捉えての追撃だが。それだけでなくリーゼロッテは、それぞれのプールの特色や、目で見えにくい部分の情報を、ブラックタールなスタッフ達から聞き出していて。
そうした多方面からの情報を組み合わせれば。イオナのフォローも、そして連携して効率よくペンギアット・ペンギゲイザーを追いつめるのも、容易いことだったから。
「なんだこれは!? どこから湧いて出おった!?」
レーザー射撃にプールの水ごと吹っ飛ばされながらも逃げ続けるペンギアット・ペンギゲイザーを、猟犬が、影の刃が、次々と捉えていく。
(「皇帝様……哀れ、ですね……」)
そんな状況でも愛らしい姿に、イオナは青い瞳を細めて。
コントラクト・メモリに新たな術式を契約する。
「愛らしき皇帝様の安らかな眠りの為に……」
「お? わざわざ葬送の術式まで組むのかい?」
目ざとく気付いたリーゼロッテが、その意図をあっさりと看過して。
「ま、モフいし可愛いからねえ。モフペン様」
イオナの気持ちも分からないでもないと、うんうんと軽く頷いた。
しかし、術式を変えても攻撃は攻撃だから。
「うっひゃぁぁあおおぉ!?」
右から左から挟み撃ちのように連携してやってくる猟犬と影とに、×型の絆創膏だらけになりながらのペンギアット・ペンギゲイザーの叫び声が響く。
「うん。可愛い可愛い」
「愛らしいですね」
水の中に沈んだり浮いたりしながら、プールサイドを転がるように走りながら、もふもふ逃げるその姿を、リーゼロッテもイオナも存分に愛でて。
「さて、それじゃ。
誰かさんのリクエストに答えて、ウォータースライダーに乗るよ、イオナっ」
おもむろに、リーゼロッテが立ち上がった。
「え!? ダメですこの格好でなんて!」
慌てたイオナが見下ろして示した自身の姿は、ペンギンのようなモノトーンのモノキニ水着のままで。ワンピースのようにも見えるけれども、胸元は大きく切り込まれ、腹部やサイドが大きくカットされ、何より背中側はビキニのように露出していたから。
こんなにセクシーな格好で、滑り方によってはとんでもない姿勢になってしまうウォータースライダーになんて乗れないと、必死に両手や首を左右に振って拒否するけれど。
リーゼロッテは、むしろその照れた動きを楽しむように笑っていて。
「プールに水着で何の問題がいあるんだい?」
「そういうことではなくて!」
「でももうこんなところまで来てるわけだしねぇ」
今2人が立っている、ウォータースライダーのスタート地点を指し示す。
そう。リーゼロッテは、イオナがミュウであるうちにこの高い位置まで登っていて、最初からウォータースライダーに乗る気満々だったのだ。
そのことにイオナがようやく気付いた時には既に遅く。
イオナを抱きしめるように捕えたリーゼロッテは、そのまま、くねくねしたウォータースライダーへ嬉々として飛び込んでいった。
「ヒャッハァー♪」
「きゃああああぁっ!?」
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
エリシャ・パルティエル
ひとまずマイム号は守られたけど…
逃がすわけにはいかないわ!
逃走ルート沿いにある
流れるプールの流れに乗っていけば先回りできるかしら
でもあたし泳げないの
ブラックタールさんに浮き輪を貸してもらって
ぷかぷか浮きながら流れていくわ
追いついたらUCでウォータースライダー絶叫勝負を挑むわ!
滑ってる間にどれだけ大きな声を出せるかを競うのよ
…あたしが滑りたかったからってわけじゃないからね!
あとでスタッフさんにもこういうイベントどうって提案するの
その予行演習ね
もちろん乗ってくるわよね?
スピード、長さともに一番すごいのを選ぶわ
思いっきり楽しんで大きな声を出して叫ぶ
プライド高そうなペンギンさんは絶叫できるかしらね?
「勝負よ! ペンギアット・ペンギゲイザー!」
猟犬や影の刃に追い立てられた『ペンギアット・ペンギゲイザー』に凛とした声が投げかけられる。
慌てて周囲を見回したペンギアット・ペンギゲイザーが見たものは、流れるプールをのんびりと流されてきたエリシャ・パルティエル(f03249)の姿。
ブラックタールなスタッフから借りた浮き輪に掴まって、完全に水の流れに身を任せ、逃げるペンギアット・ペンギゲイザーに読み通り追いついたエリシャは。
足を止めたペンギアット・ペンギゲイザーの前を流されていった。
「…………」
「あっ、ちょっと行き過ぎ行き過ぎ。戻らなきゃ。
でもあたし泳げないの助けてぇ」
呆然と見送ってしまったペンギアット・ペンギゲイザーに、エリシャは慌ててばしゃばしゃ水を叩くけれども、言葉通りカナヅチなその動きは全く役に立たず。見かねたブラックタールのスタッフが、身体の形状を上手く変えながら浮き輪を引っ張ってくれて。さらにプールサイドに上がるのを手伝ってくれた。
「ありがとう。助かったわ」
ちゃんとお礼も忘れずに、ブラックタールへ浮き輪を返したエリシャは。
ぽかんとしていたペンギアット・ペンギゲイザーへ、くるりと向き直ると。
「勝負よ! ペンギアット・ペンギゲイザー!」
何事もなかったかのように仕切り直した。
今度は手袋も投げつけて、ユーベルコードも発動させつつ。
「……ほう。我に何の勝負を挑もうというのか?」
その効果もあってか、少し考えたペンギアット・ペンギゲイザーも、結局、何も見なかったかのように応えてくれたから。エリシャは、エメラルドグリーンのホルターネックビキニでふんわり包まれた胸をばんっと張って。
「もちろん、ウォータースライダー絶叫勝負よ!」
びしぃっ! とすぐ側にあった、くねくね曲がった透明な巨大チューブのような滑り台を指差し、示した。
「滑ってる間にどれだけ大きな声を出せるかを競うの」
「ヒャッハァー♪」
「きゃああああぁっ!?」
示した先から早速、2人分の絶叫が響いてくる。
「……あんな風にね」
思わぬ実演を示しながら、どう? と視線で伺えば。
「そんなことで勝負だと?」
「あら、プライド高そうなペンギンさんには絶叫なんて無理だったかしらね。
出来ないものは仕方ないわ。残念残念」
「何を!? 我は銀河皇帝ペンギンぞ! 我に出来ぬことなどないわ!」
どこか不満そうだったペンギアット・ペンギゲイザーは、エリシャの挑発にあっさりと乗っかってきた。
そして1人と1匹は連れ立って、ウォータースライダーの入り口まで登っていく。
ちなみに、このウォータースライダーは、完成したばかりの新作だそうで。宇宙一長く宇宙一速く滑れる、という謳い文句がつけられたこのプールリゾートの目玉施設。それが嘘か誇張かは知らないけれども、確かに、エリシャが見たことのあるウォータースライダーの中では格段に長いものだったから。
(「……あたしが滑りたかったからってわけじゃないからね!」)
ブラックタールなスタッフにその話を聞いてから、ちょっとそわそわしていたエリシャは、言い訳のように胸中で頷いて。
(「あとで、スタッフさんにも、こういうイベントどう? って提案してみよう」)
いわゆる予行演習なのだと、このリゾートシップのためでもあるのだと、理論武装も固めながら。
ようやく、入り口に辿り着いた。
「む……思ったより高いな」
「怖気づいちゃったかしら?」
「そそそそんなことあるわけなかろう!」
慌てて短い羽な手をぱたぱたさせるペンギアット・ペンギゲイザー。
「だかアレだ、その、こういったものには準備というものが必要であるからして……」
「それじゃ、スタート」
「のわー!?」
その言葉を最後まで聞かずに、エリシャはとんっとペンギアット・ペンギゲイザーの背中を無造作に押す。
滑ると言うより転がっていく、灰色のずんぐりむっくりした身体を見送り。もみくちゃになっているのがよく分かる途切れ途切れな叫び声を聞きながら。
エリシャはその頬に手を当てて、にっこり微笑むと。
「あら素敵な絶叫。でも、負けないわよ」
わくわくしながら、ウォータースライダーに飛び込んでいった。
……出口地点でブラックタールなスタッフが浮き輪を持ってこっそり待機してくれていたことにエリシャが気付くのは、もう少し後になる。
大成功
🔵🔵🔵
フリル・インレアン
ふえ?誰もいませんね。
でも、誰もいなくてよかったかもしれないです。
私はコンテストから逃げ出したのですから、今さら水着に着替えてきてもね。
ふええ!?ペンギンさん。
突然出てきたと思ったら、私のことを罵って、これはユーベルコードですか。
私も何か言い返さないと、えっと女の子に向かって生着替えをしろって最低だと思います。
ふえ、そのおかげで私の水着姿が見れたのだろうって、
男性客の人気を掴む作戦ですか。
このままだともっと過激なことをされてしまいそうです。
どうしたら、ふえ?
それはペンギンさんじゃなくて私の人気だろって、アヒルさんいたのでしたら、もっと早く助けてくださいよ。
逃走劇の騒がしさから少し外れたプールサイドに、フリル・インレアン(f19557)は、おずおずと顔を覗かせた。
「ふえ? 誰もいませんね」
特設会場から逃げ出していたフリルは、プールから離れていた間に変わった雰囲気に首を傾げながら、そっと辺りを見回す。
あの時はまだ僅かに残っていた観光客の姿がすっかりないどころか、コンテストの運営を助けてくれていたスタッフも、出場していた猟兵達も、そして何より『ペンギアット・ペンギゲイザー』のずんぐりむっくりした姿も近くには見当たらず。
「でも、誰もいなくてよかったかもしれないです」
逆にフリルはほっと息を吐いた。
その姿は、先ほどまでの高原リゾートが似合いそうな青いワンピースではなく。青い短パンの上に、丈の短い袖なしの白い和装、そして半袖の青い上着を着たような、泳ぐよりもビーチサイドで過ごすことを重視したデザインではあるけれども、れっきとした水着姿になっていた。
上着の袖や裾、腰に巻いた青い帯、足首を飾る布やサンダルには独特の文様が描かれ、また、いつも被っている帽子の代わりに頭を覆う白い布にも同じ青い文様の縁取りとリボンが添えられていて。どこかの民族衣装のような雰囲気を醸し出している。
ぎゅっと抱えた浮き輪は、木の芽を模した形をしていて。輪というよりは旗を持っているかのような印象。というか、輪っかではないので、フロートと言うべきか。
そんな、水辺に適した素材だけれども、森の民を思わせる服装で。木陰に隠れるようにしてこちらを覗き込む妖精のように、フリルは赤い瞳を彷徨わせた。
「そうですね。私はコンテストから逃げ出したのですから。
今さら水着に着替えてきても、ですよね……」
目立たずに済んだことに安堵しながらも、誰にも見てもらえないことに、フリルがちょっぴり寂し気な声を零した。その時。
「のわー!?」
ばっしゃーん!
「ふええ!?」
フリルのすぐ傍のプールに、唐突に水しぶきが上がる。
気付けば、そのプールには、ウォータースライダーであろう透明で巨大なチューブの先端が突き出していて。何かがそこから滑り降りてきたようだった。
驚いて目を瞬かせるフリルの前で、その降りてきて水中に沈んでいた何かが、ざばっと水面に顔を見せて。
「ふ、ふは、ははは! 見たか、我が素晴らしき絶叫を!
わ、我にかかればこの程度、造作もないわ!」
「ふえ!? ペンギンさん」
唐突に現れたペンギアット・ペンギゲイザーに、フリルはさらに大きく驚く。
その悲鳴のような声に、ペンギアット・ペンギゲイザーもようやくフリルに気付き。
「む? お前は水着を着ずに水着コンテストに出てきた不届き者だな?
よしよし。ようやく着替えて来たか」
すいーっとフリルに泳いで近づきながら、やたら鷹揚に頷いた。
「しかし、もう少し色気のある水着はなかったのか?
貧相な身体が余計貧しく見えるわ」
「ふええ!? 突然出てきたと思ったら、何だか罵られてます!?」
突然の舌戦に、どうして自分がその対象になったのか分からぬまま、フリルはおろおろするけれども。
「これは私も何か言い返さないといけないですよね……えっと……
お、女の子に向かって生着替えをしろって最低だと思います!」
何とか必死に応戦してみる。だが。
「ふんっ。何を言うか。我のおかげで、お前は水着姿を見せられたのであろうが。
だが、貧相な水着だけでは男性客の人気は掴めまい。だからこそ、お前は生着替えくらいしなければ、我の引き立て役にも足りないのである!」
「ふええ……」
さらなる言葉の攻撃に、フリルは木の芽のフロートを抱えるようにして蹲った。
「さあ、我が人気を高めるため、此処で生着替えを披露するがよい!」
再びの要望、しかも、その勢いから、このままだともっと過激なことまでも要求されてしまいそうな悪寒もしたから。
「どうしたらいいんですか、アヒルさん……」
フリルはいつも一緒のアヒルちゃん型のガジェットに泣きつこうとするけれども。
「あれ? そういえばアヒルさんは……?」
その手の中に、見慣れたガジェットの白い姿はなく。
疑問に思ったその瞬間。
すこーん!
「ぐはっ!?」
ペンギアット・ペンギゲイザーの死角から、探していたガジェットが突撃した。
ぶくぶくと水中に沈んでいくペンギアット・ペンギゲイザーを見下ろして、フリルと意匠を揃えた民族衣装風なガジェットは堂々と胸を張ると、一声鳴いて。
「それはペンギンさんじゃなくて私の人気だろ、ってアヒルさん……」
鳴き声を正しく理解したフリルは、庇ってもらえたことに小さく微笑んで。
でもすぐに気付いて、指摘した。
「いたのでしたら、もっと早く助けてくださいよ」
があ。
大成功
🔵🔵🔵
木霊・ウタ
心情
皇帝を海へと還してやろうぜ
戦闘
水中じゃきっと速いよな
ここはBタールスタッフに協力してもらうぜ
UCを発動し低空飛行で追いかける
…とてとて走ったり
水中をスイスイ泳ぐ姿は愛らしいけど
オブリビオンを見逃すわけにはいかないぜ
獅子の口から水が出てたり
獅子の銅像があったりする
ちょっと豪華っぽいプールが
皇帝の終着駅だ
相応しい舞台を選んでやったんだぜ?
皇帝がプールに飛び込んだら
手筈通りプールの水を抜いてもらう
抜けるまで時間がかかるだろうけど
水流で泳ぐ速度は落ちるだろ
その機に
ワイルドウィンドでアロハな曲を演奏
炎の旋律で水ごと紅蓮の渦に包み
骸の海へ還す
事後
そのまま鎮魂曲に
安らかに
おしっリゾートを満喫しようぜ
ブレイズキャリバーである所以の地獄の炎を全身に纏い、嵐のように猛々しく、不死鳥のように空を裂き、木霊・ウタ(f03893)はプールの上を飛んでいた。
広いとはいえリゾートシップ、すなわち宇宙船の内部。天井を壁を傷つけぬように、低空飛行で航路を調整し、追いかけるのはもちろん『ペンギアット・ペンギゲイザー』だ。
とてとてとプールサイドを走るふわもふな姿も、すいすいと水中を泳ぐずんぐりむっくりだけど一応流線形な姿も、やっぱり愛らしいけれど。
(「オブリビオンを見逃すわけにはいかないぜ」)
過去は骸の海へと還す。猟兵の使命と思う、信念ともいうべき決意を胸に。
ウタは毅然と、ペンギアット・ペンギゲイザーを追う。
しかしそのスピードは、まるまるとした見た目なのにかなり速くて。
「やっぱり水中じゃ敵わないかな」
特にプールの中を泳いでいく時はかなりのもの。
だがしかし、レーザー射撃が、猟犬や影が、その逃走を阻害して。さらに、ウォータースライダーへ誘い込まれ、足止めを喰らっていたから。
「……少し協力してくれないか?」
ウタは近くの隙間に隠れていた、黒いタールのような液状生命体、即ちブラックタールのスタッフに、そっと声をかけた。
その間に、ペンギアット・ペンギゲイザーはウォータースライダーを滑り降りる。
透明な巨大チューブを連ねたようなそれは、このリゾートシップの目玉であり新作でもある施設で、他の何よりも高い位置からスタートし、スピードを殺さないギリギリの範囲で数多のカーブを描いて、右へ左へ、ものすごい速さと長さを滑っていくことができるものとなっていたから。
大きくなったり小さくなったり遠くなったり近くなったり、大きさを変化させながらもかなりの時間、ペンギアット・ペンギゲイザーの絶叫が響いていって。
大きな水しぶきとともにそれが終わると。
水中から上がろうとしたペンギアット・ペンギゲイザーの黒い頭に、すこーんっと白い何かが思いっきり激突していった。
そんな紆余曲折を経て、×を象った絆創膏を貼りながら、ペンギアット・ペンギゲイザーはよろよろと次のプールを目指して逃げる。
そこは、やたら豪華なプールだった。
プールサイドには金色の細やかな模様が刻まれ、中央には獅子の銅像が聳え立つ。その獅子の口からは絶えず水が流れ出て、煌びやかな水しぶきを輝かせていた。
「ふむ。これは銀河皇帝ペンギンである我に相応しいプールだな」
迷うことなくそのプールを逃走路に選んだペンギアット・ペンギゲイザーは、堂々とそこへ飛び込んで、悠々と泳ぎ進んでいく。
銅像を横目に、向こう岸を目指して、すいすいと行くけれども。
「……む? 何故か進みが遅いな」
他のプール程にスピードが出ていないことに気付いて首を傾げた。
「当然だ。このプールの水を抜いてもらっているからな」
そこに、アロハな曲と共に、ウタの声が響き渡った。
慌てて見上げたペンギアット・ペンギゲイザーのつぶらな瞳に、プール上空で炎の翼を広げるアロハなシャツが映る。
「皇帝に相応しい舞台を選んでやったんだぜ?」
にっと笑って見せるその間にも、ブラックタールなスタッフに頼んで水栓を開けてもらったプールの水はどんどんと減っていき。立ち止まったペンギアット・ペンギゲイザーの短い足がプールの底につくようになっていたから。
これなら速く泳いで逃げることはできまいと。
ウタは、弦をかき鳴らした。
それは借りていたウクレレではなく、ウタの武器であるワイルドウィンド。その慣れたギターで、夏らしく、プールやアロハな自身の姿に合わせた陽気な曲を奏でると。その旋律に炎が躍り、紅蓮の渦を作り出す。
「ここが皇帝の終着駅だ」
猛々しい炎はペンギアット・ペンギゲイザーを包み込み。
骸の海への道を切り開いた。
大成功
🔵🔵🔵
神宮時・蒼
……逃げる、ペンギン様も、可愛らしい、ですね
…こんな、可愛らしい、ペンギン様を、倒さねば、ならぬ、とは
…ちょっと、心が、痛み、ますが、敵なの、ですよね
【WIZ】
とは言え、逃がす訳にもいきません
逃げ道を塞ぐように【高速詠唱】して氷の【属性攻撃】で壁を作ってしまいましょう
…此れも、猟兵、としての、使命、です、ので
水の中では、ペンギン様の方が優位…
……優位、なの、でしょうか…
(…どれだけの、速度で、泳ぐの、でしょうか)
あまりに離されても困るので、【弾幕】で逃亡の邪魔を
此処には水がたくさんありますし、【全力魔法】【魔力溜め】を乗せた【彩花万象ノ陣】を
水の槍を作り出して一斉投擲
流石に、胸が、痛みます、ね
「……逃げる、ペンギン様も、可愛らしい、ですね」
転がるように走っていく、ずんぐりむっくりした灰色の後ろ姿を眺めて、神宮時・蒼(f03681)は、ほぅっと感嘆の息を吐いた。
短い羽の手を必死にばたつかせ、丸い身体に直接ついているかのような短すぎる足を絶えずぽてぽてと動かすその動きは、まるで動くぬいぐるみ。
「こんな、可愛らしい、ペンギン様を、倒さねば、ならぬ、とは」
水着コンテストの際にもまじまじと見た、その愛らしい姿を。そして、そこに動きが加わったことでさらに愛らしくなった姿を。蒼は見惚れるように目で追い。
「……ちょっと、心が、痛み、ますが、敵なの、ですよね」
少し残念そうに宝石のような瞳を細めながら、ゆっくりとプールサイドを移動する。
浴衣のような着物のような、青地に桃色の花が咲く上着の長い袖と裾を揺らして。青い花を象った帯留めが煌めく臙脂色に近い赤い帯を、リボンのように大きく長く躍らせて。はだけた裾からちらちらと、黒ビキニで艶やかに魅せる脚を露わにしながら。肩を出すことで胸元の花飾りを輝かせ、短めの髪とそれをお団子にまとめた青い花の髪飾りを煌めかせながら。
再び舞台へ向けてランウェイを歩いているかのように、蒼は綺麗に歩を進める。
けれども、その足の向かう先は、特設舞台などではなく。
逃げ行く『ペンギアット・ペンギゲイザー』の背中で。
「逃がす訳にもいきません」
どこか不気味な海の生き物に追われ、レーザー射撃で吹っ飛ばされ、猟犬と影の刃に追い詰められたと思ったら、ウォータースライダーを滑り降りて来る……そんなハチャメチャな逃走劇の一部始終を遠目にしっかり目で追いながら。
(「やはり、ペンギン様……水の中では、優位……」)
プールの中を泳いで逃げていた時の速さに目を見張りつつ。
水中ばかりでは離されてしまうと気を引き締めるけれども。
(「優位、なの、でしょうか……」)
同じことを考えたらしい他の猟兵の対策で、得意であるはずの泳ぎをちゃんと発揮できていないペンギアット・ペンギゲイザーに、蒼はいつの間にか追いついていた。
白いアヒルのガジェットに、黒い頭を直撃されて。
大きな×型の絆創膏を貼ってちょっとよろけた姿が、また水の中に潜るけれど。
ペンギアット・ペンギゲイザーが飛び込んだ豪華なプールの水位が見る見る下がり、水の中から灰色のずんぐりむっくりした姿が露わになる。
そして、そこに渦巻く紅蓮の炎。
「あちちちちち……」
そこから文字通り転がって、ぶすぶすと黒い煙を纏いながら出てきたペンギアット・ペンギゲイザーを、蒼はプールサイドから見下ろした。
「……此れも、猟兵、としての、使命、です、ので」
そしてその周囲に、プールに揺蕩っていた水が集まってくる。
「……踊れ、幾多の色彩、抱く、花脣……舞え、優雅に」
ユーベルコード『彩花万象ノ陣』で操られた水は、まずは弾幕となって、ころころと尚も逃げようとするペンギアット・ペンギゲイザーの行く手を阻み。
さらに集めた水が、花咲くような美しき槍を象っていく。
彩花、すなわち、リナリア。
その花言葉は『幻想』。
美しき水の花は、その花弁を鋭く煌めかせて。
「……幻想よ、現に至れ」
ペンギアット・ペンギゲイザーに一斉に降り注いでいく。
数多の攻撃に絆創膏だらけだった姿は、素早く動ける水中という有利な環境を奪われていたこともあり、成す術なく貫かれていった。
「流石に、胸が、痛みます、ね」
ぎゅっと、蒼は両手を胸の前で組み。無表情の中に憂いの色も微かに混ぜて、それでも見届けなければと言うかのように、蒼はじっと最期の瞬間を見つめ続ける。
「水……ああ、美しい……」
貫いた後の槍が、攻撃を終えると共に水らしく散り弾け。リナリアの花が舞うかのように、小さくも無数の輝きを魅せていたから。
ペンギアット・ペンギゲイザーは、つぶらな黒瞳をゆっくり閉じて。
「……良きコンテストで、あった……」
静かに、その姿を消していった。
大成功
🔵🔵🔵