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貧乳は悪ッ! 巨乳は正義ッ!

#キマイラフューチャー

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#キマイラフューチャー


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●キマイラフューチャー
 人類滅亡後の地球(?)らしき惑星。
 人類の遺したポップなサイバーパンク都市に、何らかの理由で生き残ったキマイラ達が楽しく暮らしている。
 しかも、食べ物が豊富で暮らしに困らないため、住民はみんな何らかのアーティストになっており、動画をアップして『いいね』を貰ったり、ダンスをしたりして暮らしている。

●悪しき貧乳を滅ぼすため
 全人類を巨乳好きにして世界征服を狙うビッグオッパイ団の刺客レッドバインの策略により、貧乳に人権なしという考えがキマイラ達植え付けられた。
 その影響で町には巨乳が溢れ、貧乳は虐げられた。
「ヒャッハー! 貧乳狩りだああああああ!」
 モヒカン頭のキマイラ達が改造バイクに跨り、豊胸施術によってたわわに膨らんだ胸を一斉に揺らし、貧乳達を追いかけていた。
 この町では、貧乳に人権なし。
 むしろ、生きる価値なしと言わんばかりの勢いで、貧乳達が狩られていく。
 そして、貧乳達が連れていかれるのは、町外れにある美容外科。
 此処で貧乳達は豊胸手術を受け、法外な手術代を払うため、借金を背負わされ、次々と工場に送られていた。
 工場では作業員達によって、フィギュアの魔改造が行われており、貧乳キャラであっても容赦なく豊胸して、町に出荷されていた。
 その影響で町には巨乳のフィギュアが溢れ、それを御神体の如く崇めるキマイラが増加しており、モヒカン達にとっても命に等しい存在だった。
 すべてはビッグオッパイ団の陰謀……。
 この町から貧乳達が姿を消すのも、時間の問題であった。
 何故なら、オッパイは正義ッ!
 故に、オッパイ!
 オッパイに勝るモノはなく、それ以外は不要なモノ。
 そう叫ぶオトコ達の目も、またオッパイであった。

●ガジルからの依頼
「オッパイ好きなんて、この世から滅びてしまえばいいんだよ」
 いつになく殺気立った様子で、ガジル・コリアンダー(キマイラのスカイダンサー・f00907)が、猟兵達に今回の依頼を説明した。
 普段は能天気に振舞っているガジルにとっても、これは由々しき事態。
 そもそも、オッパイしか見ていない男達など、この世から滅びてしまえばいいのに、と言わんばかりに怒っていた。
「いっそ町ごと滅ぼしても構わないんだよ」
 そう呟いたカジルの目は……笑っていなかった。
 普段から貧乳のせいで『あれ? ガジルって男の子だよね? ……えっ? 女の子なの』と言われている事もあり、色々な意味でヤル気満々。
 出来る事ならガジル自ら町に赴き、すべてを『なかった』事にしそうな勢いであった。
「ボクの思い……みんなに託したんだよ」
 そう言ってガジルが涙を拭い、猟兵達に自らの思いを託すのだった。


ゆうきつかさ
 この依頼はネタ依頼です。
 そのため、何をやっても、大成功します。
 その分、好き勝手に行動して構いませんので、あまり深く考えず参加してください。
 また、この依頼には選択肢があります。
 どれかひとつ選んで参加してください。
 ちなみに何も選択していなかった場合は、何となく雰囲気で選びます。

 【モヒカン絡み】モヒカンと戦ったり、一緒にヒャッハーしたりします。
 【美容外科】豊胸手術を阻止したり、助手になったりします。
 【工場】工場でフィギュアを魔改造したり、破壊活動をしたりします。
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第1章 冒険 『人形騒ぎを止めろ‼︎』

POW   :    なんとか説得して怪人の人形を破壊、又は確保する

SPD   :    独自に人形を作り出す、又は人形による一芸を行う

WIZ   :    怪人の人形に対して疑問をぶつける、又は流行りそうな人形遊びを考案する

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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

二天堂・たま
【工場】
やれやれ…、自分の好みを強制するなど大人げないではないか。
ワタシが新しいブームに塗り替えてくれよう!

たわわは好きだろう?たわわが好きなのだろう?
ならばこれから作るべきものをワタシが指示するぞ!
UCで呼びだした、たわわ(というかもふふわ?)な相棒達で工場を埋め尽くしてくれん。
さぁ作れさぁ増やせ!これからはこの黄色い救世主(ひよこ)の時代だぞ!

もし苦情を言いに来る輩がきたら、相棒とぴよーっとたしなめてしまおうか。
抵抗するなら「ボビンケース」の糸で拘束して、黄色いもふふわの海に沈めてしまうぞ?
キミもひよこにしてやろうかぁ!(謎のせいきまつ感)


ヴィサラ・ヴァイン
え、ガジルくんって男の子じゃなかったんですか?
……ごめんなさい冗談ですから泣かないでください
まあそれはともかく、ガジルく……さんの気持ちもよく分かりますので、協力しますよ。私も、その……控えめの体型ですので……((勇気)を振り絞った告白)
【工場】に潜入して【全てを石に】します(雑)
滅びろ(恐怖を与える)
苦しめ(毒使い)
キルゼムオール(範囲攻撃)
ふう、スッキリした……全く、貧乳差別とか許されざるよ?
一応命を取らないように配慮はしますが、命以外は全て奪い尽くすつもりで依頼の解決に当たります
ガジルく……さん。私やりましたよ(何もない空に向けて)
何だか一人ぼっちになってる気がしますけど、私は元気です。


北条・喜夏
ガジルはん……ッ!グリモア猟兵の悲しいところやな……
でも!その想い、確かに託されたで!

オッパイ好きは……滅ぼしたるッ!!!!!


行くで!『千夜一夜の装甲旅団』!
目標は諸悪の根源、美容外科ッ!
出来るもんなら街ごと吹き飛ばしたりたいけどな!

砲撃開s――――ん?待てよ……?
あの美容外科で手術を受ければウチも…………

……いやいや、何を考えとんねん、ウチは……!サンキュー「らぷたん」、お前さんが貧乳趣味で助かったわ、目が覚めた。
そうや。ウチ一人のチチがでかぁなってもしゃーない!貧乳が虐げられる現状を変えなあかんねや!!

改めて、行くでみんな!砲撃開始!!
誰やろうと関係あらへん!巨乳好きをブッ飛ばしたれ!!!


マルグリット・ブルターニュ
ガジル様の流した涙がどうにも忘れられません
争いを断つには元凶を無くしてしまう事も重要です
この町ごと滅ぼす事に致しましょう。

と申しましても私はそれほど優れた能力はありませんので地道に放火あたりでじわじわと滅ぼして差し上げます。
手始めに工場あたりでしょうか?
放火の着火源などは道中コンコンで調達する事に致します。燃焼物はガソリンの入手が好ましいですね。


フロッシュ・フェローチェス
【モヒカン絡み】
体の一部で価値を決める阿呆共は、切り刻まれてしまえば良い。
そもそも、人それぞれなのに……バカここに極まれりだ。
まあ良い。絶望を与えてやるよ。

純粋に戦うか、奴等の用心棒として潜入。
「先生お願いします」とかで呼ばれたら登場して構え……と同時に早業で振り向き、【選択UC】で視界内のヒャッハー共を弧を描きながら一網打尽にするよ。
かの華麗優美な殺人拳――みたいな感じでね。

逃げたならダッシュで追跡。己を吹き飛ばしているが如きスピードで、絶対に逃がさない。
特急も追い超した事あるんだ……バイクで敵うと思うなよ?
追い超したらもう一度【選択UC】――それも連続使用の二回攻撃だ。
散れ。

※アドリブ歓迎


弥久・銀花
(【工場】に行きます。 アドリブ、他の人との絡み、ピンチシーン歓迎です)

ほほう、巨乳がお好みとはこれまた正直な人達ですね。(将来性の有る胸をしているので余裕の12歳。)

しかし今の私はまだまだ貧乳、巨乳礼賛のこの風潮は癇に障りますね。

【SPD】
工場に忍び込んで、こっそり図面とかを書き換えて胸を減量させちゃいましょう。

フィギュアもあんまり強調し過ぎると美しくありませんからね。


この惑星では動画をアップして『いいね』を貰うのが流行りなんでしたっけ?
顔を隠して(胸の大きさは隠さず)工場に忍び込む所から録画して、あとでアップしましょう。

知らずに購入した人、作った作業員達の慌てる顔が目に浮かびますね。


シュトフテア・ラルカ
偽乳でごまかしておいて何が巨乳好きなのですか。
別に巨乳に恨みがあるわけではないですが、主張が通ってないのは許せないのです。
ええ、まったく恨みがあるわけではないです。
ちょっとイラっと来るだけです。
天然ならまだしも見せかけでドヤられても、はい。

めんどくさいですしUCで動きを止めて目の前で乳を大きくされた人形の胸でもそいでいきましょうか。
弾は相手に直撃させず足元に弾着させるです。
ちょっと気分が悪くなるかもですが、知らないのです。
オブリビオン関係ですし容赦はしないですよ。
…だから別に巨乳が羨ましいとかそういうのはないのです。
※アドリブ、絡み歓迎


ユキノ・サーメッティア
とりあえず、なんでもかんでも巨乳にされた人形を燃やし尽くせばいいかな
てなわけで【工場】でフィギュアを『ヴォーゲンレーレ』で
燃やしちゃおっかー、あははー
あ、ついでにヒャッハーしてる奴らがいたらその無駄にでっかくしてる
乳袋を右に左にパチパチと【衝撃波】込みで平手打ちー
「無駄にデカいだけなんて的になるよね」
やっぱり、大きいでも適度な大きさってのがいいよね


四方城・麻仁
ビッグオッパイ団!?キレそう。

はー?小さい方が動きやすいし?全然悔しくないんだけど?巨乳がそんなに偉いんですかー?

キレそう。

この街で貧乳が悪っていうんなら、徹底的にヒールになってやろうじゃないの。へえ、そのフィギュア、命に等しい存在みたいに崇めてるけど。
【工場】に行って【念動力】でフィギュアを手当たり次第に破壊してやる。
町中でも見かけたら、ぶっ壊すね。

これは散っていった貧乳達のぶん!ガジルのぶん!
そして!これは!私のぶん!だ!!


ルク・フッシー
と、とりあえずモヒカンの人を倒しに行きます!
こんな、こんな…えーと、ひどいこと止めさせないと!
「や…やめてください!」
バイク破壊狙いで電気属性の【選択したUC】で範囲攻撃します

…え?ボクの好み?そ、そうですね…ど、どちらかと言うと…(尻尾が)大きい方が好き…かな…(顔真っ赤)

【アドリブ、絡み歓迎します】
【むしろ大いにアドリブしてください】



●モヒカン愚連隊ッ!
(「……体の一部で価値を決める阿呆共は、切り刻まれてしまえば良い。そもそも、人それぞれなのに……バカここに極まれりだ。まあ良い。絶望を与えてやるよ」)
 フロッシュ・フェローチェス(疾咬の神速者・f04767)は用心棒として、モヒカン愚連隊と行動を共にしていた。
 モヒカン愚連隊は改造バイクに跨り、爆音を響かせながら町を巡回しており、貧乳を見つけるたび麻袋に放り込み、美容外科に送り込んでいた。
 その間、フロッシュは別の場所に待機し、モヒカンヘッドの連絡を受け、貧乳達を狩っていた。
 もちろん、それは表向きであり、実際には仲間達と連絡を取って、仲介役を演じてもらい、貧乳達を安全な場所まで避難させていたようだ。
「ヒャッハー! 見つけたッ! 見つけたぞおおおおおおおおお! こいつは紛う事なき貧乳だあああああああああああ!」
 モヒカンヘッドが興奮した様子で叫ぶ。
 まわりのモヒカン達も、イカレたテンションで、大騒ぎッ!
「貧乳……?」
 ルク・フッシー(普通の仔竜(じゃない)・f14346)が、不思議そうに首を傾げた。
 とりあえず、左右を見回してみたが……誰もいない。
 後ろを向いても……誰もいない。
 つまり、貧乳扱いされているのは、ルク自身である。
「あの……ボクは男なんですけど……」
 ルクが気まずい様子で汗を流す。
 もしかすると、女の子と間違われてしまったのかも知れない。
 そんな気がしたため、とりあえずツッコミ。
「だから、どうした! 大事なのは、巨乳か、貧乳か、だッ! 安心しろ! 俺達がイイトコロに連れて行ってやる! そうすれば、お前も巨乳だァァァァァァァァァァァァァァァ!」
 モヒカンヘッドがゲスな笑みを浮かべ、麻袋をベロベロと舐めた。
 まわりのモヒカン達も、麻袋をベロベロ。
 これがナイフであれば、多少なりともサマになっているものの、麻袋を舐めているせいで、妙にシュールな雰囲気が漂っていた。
「ボクが……巨乳?」
 ルクが自分の胸を、マジマジと見た。
 一体……何処需要?
 ルクが心の中でツッコミを入れた。
 少なくとも、ルクにメリットは何もない。
 むしろ、デメリットのオンパレードである。
「ああ、そうさ! いいぞ、巨乳は! 凄く、揺れるッ!」
 モヒカンヘッドが自慢げに胸を揺らす。
 同じようにモヒカン達も、自分の胸をボヨンボヨン。
 そのままルクの腕を掴み、麻袋の中に放り込もうとした。
「や……やめてください!」
 ルクが困った様子で声をもらす。
 だが、モヒカンヘッドは俺様モード全開で、まったく話を聞いていない。
「……と言うか、偽乳で誤魔化しておいて、何が巨乳好きなのですか。別に、巨乳が嫌いとか、恨みがあるわけではありませんけど、主張が通ってないのは許せません。ちょっとイラッとしただけです。天然ならまだしも見せかけでドヤられても……」
 そんな中、シュトフテア・ラルカ(伽藍洞の機械人形・f02512)が嫌悪感をあらわにしながら、モヒカンヘッドをジロリと睨む。
「天然でも小さくっちゃなァ! やっぱオトコはデカイ方がイイッ! 俺みたいに巨乳がなァ!」
 その視線に気づいたモヒカンヘッドが、自信満々な様子で巨乳を揺らす。
 どうやら、彼らにとって重要なのは、天然か偽乳かではなく、巨乳である事が重要なようである。
「……仕方がありませんね」
 シュトフテアが深い溜息を洩らした後、【特性思念兵装『Hydra』(ヒュドラノキバ)】を使う。
 次の瞬間、念力に感応する特別製の改造銃弾をモヒカンヘッド達の足元を着弾させ、増幅された妨害念波によってモヒカンヘッド達を金縛りにさせた。
「うが……なんだ、こりゃ!」
 モヒカンヘッドが口を押さえ、その場にヘナヘナと崩れ落ちた。
 それと同時にモヒカン達を襲ったのは、激しい頭痛と吐き気であった。
 まわりにいたモヒカン達も、リバース状態。
 その場が一瞬にしてモザイクの海に包まれる程、ハードなリバース。
「これに懲りたら、馬鹿な事は止めてください」
 シュトフテアが目の前で乳を大きくされた人形の胸をもぎ、モヒカン達に釘をさす。
 それだけで、モヒカン達は、冷や汗モノ。
「テ、テメエエエエエエエエエエ! それは俺達に対する反逆行為に他ならねぇ! こうなったら、お前ら纏めて、美容外科に送ってやるゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ。せ、先生、お願いしますッ!」
 モヒカンヘッドが殺気立った様子で叫ぶ。
 そんな中、猟兵達の前に現れたのは、フロッシュであった。
(「……どうして、こんな事に……」)
 しかも、フロッシュが乗っていたのは、何処かの聖帝が乗っていそうなド派手なバイク。
 どうやら、沢山の貧乳を(表向きは)狩っていた事で大出世してしまい、気がつけばモヒカン野郎一番星を彷彿させるような電飾バリバリのバイクに乗っていた。
 本人としては『どうして、こうなった!?』事案ではあるものの、いまさら引くに引けないと言うのが現実であった。
(「……味方? それとも、敵っ!?」)
 シュトフテアが警戒した様子で、ジリジリと間合いをとった。
 どう見ても、敵ッ!
 間違いなく、敵ッ!
 そう確信してしまう程、ダーティな雰囲気が漂ってはいるものの、確か味方の……はず。
 一応、首から偽乳をぶら下げているものの、モヒカン達と違って豊胸手術はしていないため、フロッシュは味方だったはずである。
「捉えた――其処で、くたばってろ!」
 次の瞬間、フロッシュが踵を返して、モヒカンヘッドに重撃鉄拳を放ち、天高く殴り飛ばした。
「えーっと……、こうして、こうして……」
 それに合わせて、ルクが【安心塗装(セーフティペイント)】を使い、電気属性の塗料を放ち、モヒカン達のバイクを鉄の塊に変えるのだった。

●巨乳工場・潜入編
「ほほう、巨乳がお好みとは……。これまた正直な人達が集まっているようですね。しかし、今の私はまだまだ貧乳、巨乳礼賛のこの風潮は癇に障りますね」
 弥久・銀花(隻眼の人狼少女剣士・f00983)は作業員達の休憩時間を狙って、顔を隠したまま動画を撮りつつ、コッソリと工場の中に忍び込んだ。
 工場の中はヒッソリと静まり返っており、沢山のフィギュアがズラリと並べられていた。
 だが、図面を見てビックリ。
 そこにはスイカのような胸をした女性が描かれており、図面の隅に『自分の胸より大きく』と言う一文が添えられていた。
 そのため、その一文を『自分の胸と比べて、かなり小さく』と書き換えた。
(「それにしても……美しくありませんね、このフィギュア」)
 銀花がゲンナリとした様子で、傍にあったフィギュアを手に取った。
 どのフィキュアも胸を強調し過ぎているせいで、醜く思えてしまう程だった。
 むしろ壊してしまった方がいいかも知れない。
 そう思ってしまう程、どのフィギュアも醜かった。
 おそらく、この出来は原型師自身も、納得していないはず。
 場合によっては、許可なく胸を大きくしている可能性があるため、念には念を入れてフィギュアも撮影しておいた。
(「……さて、帰りましょうか……」)
 そして、銀花は物陰に隠れつつ、工場の裏口から外に出ていった。

●美容外科『ビッグバイン』
「ガジルはん……ッ! グリモア猟兵の悲しいところやな……でも! その想い、確かに託されたで! オッパイ好きは……滅ぼしたるッ!!!!!」
 北条・喜夏(武装召喚JKよしかちゃんとはウチのことやで!・f13043)はガジルの想いをガシィッと受け止め、すべての元凶である美容外科の前に立っていた。
 ここでは毎日のように貧乳達が、望まぬ豊胸手術の犠牲になっており、多額の借金を背負わされ、工場で強制労働を強いられているようである。
 そういった意味でも、持たざる者にとっては、危険な場所。
 何としても、滅ぼさなければイケナイ場所だった。
「行くで! 『千夜一夜の装甲旅団』! 目標は諸悪の根源、美容外科ッ! 出来るもんなら街ごと吹き飛ばしたりたいけどな!」
 すぐさま、喜夏が【千夜一夜の装甲旅団(パンツァーブリガーデ・アラビアンナイト)】を使い、多数の戦車を召喚すると、すべての砲門を美容外科に向けた。
「砲撃開……ん? 待てよ。あの美容外科で手術を受ければウチも……」
 そこで喜夏の動きが止まる。
 脳裏に浮かぶのは、巨乳になった自分の姿。
 ある意味、巨乳も悪くない。
 むしろ、アリ! 大アリである!
 そういった意味でも、ここを破壊するのは、自殺行為に等しい事。
 故に、せめて豊胸手術をした後でも……。
 たわわな胸になった後でも、破壊するのは遅くないはず。
「……ハッ!」
 その途端、喜夏が背後からステルス戦闘機『らぷたん』の視線に気づき、ブンブンと首を横に振る。
「……いやいや、何を考えとんねん、ウチは……! サンキュー『らぷたん』、お前さんが貧乳趣味で助かったわ。……目が覚めた。……そうや。ウチ一人のチチがでかぁなってもしゃーない! 貧乳が虐げられる現状を変えなあかんねや!! 改めて、行くでみんな! 砲撃開始!! 誰やろうと関係あらへん! 巨乳好きをブッ飛ばしたれ!!!」
 そして、喜夏の合図で一斉に攻撃が開始され、美容外科が一瞬にして瓦礫の山と化すのであった。

●巨乳工場・破壊編
「なんかキレそう。巨乳がそんなに偉いんですかー? 小さい方が動きやすいし? 全然悔しくないんだけど? この街で貧乳が悪っていうんなら、徹底的にヒールになってやろうじゃないの!」
 四方城・麻仁(サイキッカーJK・f14117)はイラついた様子で、仲間達と共に工場の前に立っていた。
 工場では巨乳のフィギュアが大量に製造され、それが町中に出荷されているようである。
 そのため、町に住むキマイラ達は、みんな巨乳のフィギュアを持っており、それを御神体の如く崇めているようだ。
「とりあえず、なんでもかんでも巨乳にされた人形を燃やし尽くせばいいかな」
 ユキノ・サーメッティア(空白・f00911)が工場をジロリと睨みつけ、含みのある笑みを浮かべた。
 だが、そのためには作業員の避難が必要。
 少なくとも、作業員達は被害者側なのだから、みんな纏めてデストロイと言う訳にも行かないだろう。
「いや、それでは町が大量の失業者で溢れてしまう。故に、ワタシが新しいブームに塗り替えてくれよう!」
 それとは対照的に二天堂・たま(ひよこまみれのケットシー・f14723)が、作業員達に新たな方向性を示そうとした。
 もちろん、それはひとつの可能性……。
 最悪の場合は、ユキノの考えに従って、工場もろとも燃やし尽くせば済むだけの話である。
「……とは言え、ガジル様の流した涙が、どうにも忘れられません。争いを断つには元凶を無くしてしまう事も重要です。やはり、この町ごと滅ぼす事に致しましょう」
 マルグリット・ブルターニュ(メイドラゴニアン・f14691)が何やらヤル気満々で、工場のまわりにガソリンを並べていく。
 場合によっては、これで工場を爆破。
 歪んだ考えもろとも、木っ端微塵にした方が、世のため、人のため、ガジルのためである。
 おそらく、そうする事が、ガジルの望み。
 そうなる事が、ガジルの願い……。
 まるで独裁者の如くダーティな表情を浮かべたガジルの顔が脳裏に浮かぶ。
「……え、ガジルくんって男の子じゃなかったんですか? ひょっとして、男の娘? あ、いや、まあ、それはともかく、ガジルく……さんの気持ちもよく分かりますので、協力しますけど……私も、その……控えめの体型ですので……」
 ヴィサラ・ヴァイン(大蛇を殺すゴルゴン・f00702)が、気まずい様子で汗を流す。
 何やら気まずい雰囲気が漂っているため、次の言葉が口から出てこない。
 おそらく、仲間達はこう思っているのだろう。
 例え、ガジルが男の子に見えたとしても、それは言わない約束だと……。
 そんな気まずい雰囲気漂う中、猟兵達が工場の中に入っていく。
 工場の中には沢山の作業員が働いており、何かに取り憑かれた様子で、巨乳のフィギュアを作っていた。
「なんだ、お前等はっ!」
 それに気づいた大頭頭ズが、警戒心をあらわにした。
 どうやら、作業員達を監視しているらしく、何やら猟兵達を怪しんでいるようだった。
「キミ達、たわわは好きか? たわわが好きなんだろ? ならばこれから作るべきものをワタシが指示するぞ!」
 それでも、たまが臆する事無く【タイラント召喚(ヒヨコノタイグン)】を使い、自分の倍以上あるもふもふしたひよこの群れを召喚した。
「か、可愛い……♪」
 そのせいか、作業員達の瞳は、ランラン。
 『可愛いモノは別腹ですよ』とばかりに幸せムード。
「さぁ、作れ! さぁ、増やせ! これからはこの黄色い救世主(ひよこ)の時代だぞ!」
 それに応えるようにして、たまが作業員達の心に訴えかけた。
(「確かに、可愛い……けど……」)
 だが、大頭頭ズには逆らえない。
 そんな事をなれば、さらに豊胸手術を施され、借金を負ってしまうのがオチである。
 故に逆らえない。
 ……逆らえるわけがないッ!
「お前等、作業の手を止めるなッ! ここでサボッた奴は、借金を倍にするぞ!」
 大頭頭ズが苛立った様子で、作業員達を叱りつけた。
 その途端、作業員達が身の危険を感じ、再びフィギュアを作り始めた。
「そのフィギュア、命に等しい存在みたいに崇めてるけど……。 こうしたら、どうなるのかな?」
 麻仁が念動力を使い、手当たり次第にフィギュアを壊す。
 それは神をも恐れぬ危険な行為。
 そのため、作業員達の表情が固まり、妙な震えが止まらなくなった。
「な、何をやっている! こ、こら! やめ、やめろおおおおおおおお!」
 それを目の当たりにした大頭頭ズが、半ばパニックに陥った様子で、ヒステリックに悲鳴を上げる。
「これは散っていった貧乳達のぶん! ガジルのぶん! そして! これは! 私のぶんだ!!」
 しかし、麻仁は完全スルー。
 次々とフィギュアを壊し、ゴミを見るような目で、大頭頭ズを睨みつけた。
「ヒャッハー! みんな、ついてこい! ワタシが新しい世界を見せてやろう!」
 その間に、たまが作業員達をひよこに乗せ、ヒャッハースタイルで工場から飛び出した。
 もう誰も、たま達を止められない。
 文字通り、新時代の幕開けである。
「うぐ……うぐぐぐっ! こんな事をして、無事に帰る事が出来るとは思っていねぇよなァ! お前等、全員皆殺しだ!」
 次の瞬間、大頭頭ズが警笛を鳴らし、仲間達を呼んで一斉に襲い掛かってきた。
「……と言うか、滅びるのは、あなた達です」
 ヴィサラがイイ笑顔を浮かべながら、大頭頭ズを石化していった。
 いっそ、このまま蹴り倒して、木っ端微塵に粉砕しようと思ったが、とりあえず……我慢ッ!
 もっと苦しませてから、もとい……なるべく命を取らないように配慮しなければ、辺り一面血の海……いや、石の山である。
「やっばり、工場ごと燃やしちゃおっかー。あはははー」
 ユキノが高笑いを響かせながら、【ヴォーゲンレーレ】を使い、炎の竜巻を発生させた。
 それと同時に、マルグリットが設置したガソリンに着火し、大頭頭ズを巻き込んで大爆発ッ!
 しかも、大頭頭ズは石化しているせいで……動けないッ!
「あはは、燃えた、燃えた。よく燃えたー」
 ユキノが満足した様子で、楽しそうに笑う。
 これでフィギュア工場は、壊滅ッ!
 もう二度と、この工場でフィギュアが作られる事はない。
「ガジルく……さん。私やりましたよ」
 そんな中、ヴィサラが何もない空に向け、ウルウルと涙を流す。
 この結果に、ガジルも心の底から、喜んでいるはず。
 何やらガジルまで大魔王チックな姿になっているものの、きっと喜んでいる事であるッ!
「どうやら、喜んでいる場合でもないようですね」
 そう言ってマルグリットが、険しい表情を浮かべる。
 その視線の先にいたのは、辺りを埋め尽くす勢いで現れた大頭頭ズであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『大頭頭ズ』

POW   :    x形拳
【様々な生物や機械、自然現象等を模した拳法】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD   :    i極拳
【健康体操のようにも見える連続した攻撃動作】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
WIZ   :    n卦掌
完全な脱力状態でユーベルコードを受けると、それを無効化して【大地の中を走る気の流れの噴出点(龍穴)】から排出する。失敗すると被害は2倍。
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ユキノ・サーメッティア
頭デカっ!
いや、胸よりデカいねこいつら!
え?頭より胸大きい?…だたの見た目がキモイ集団じゃない?
(めっちゃデカすぎぃだと色っていうかネタっぽいしね)

とりあえず、【全力魔法】でUC『ヴォ―ゲンレーレ』
立っていられないぐらいの強風でも吹かせてあげましょー
相手からだと向かい風だけど、こっちから見たら追い風だけどね

じゃ、追い打ちっていうか追撃ね
両手に2丁持って【2回攻撃】で【スナイパー】の銃撃でも
追い風状態のままだと弾速がすごくなりそうだねー
あぁ、頭より、胸に叩き込んだ方が
(精神的に)ダメージになりそうかな


ヴィサラ・ヴァイン
うわ、何かいっぱい出てきました。しかもなんか被り物? してて頭でかいし……
それでもガジル大魔王様の為、私達は歩みを止めたりはしません…!
……ガジルくんって大魔王でしたっけ。まあいいや
【血生まれの群れ】でいっぱい有毒生物を出して大頭頭ズを襲わせます(毒使い、範囲攻撃)
何の有毒生物が出てくるか今回は分からないけど、取り敢えず有効な奴が出てくるはず。当たりしかないガチャですよ
当たりの中でも、更に当たりと外れがあるって? 当たりの当たりが出るまでガチャを回せば良いんです。何度も【血生まれの群れ】を発動させます
「ガジルくんも確かサソリの部分ありましたよね。ガジルくん出るまでガチャ回そ」(※出ません)


マルグリット・ブルターニュ
お次は実力行使の団体様でしょうか。
拳法使いとお見受けしましたので礼儀に倣ってこちらもガソリンで戦う事に致します。とある伝承者もガソリンを駆使しておりましたのでこれも拳法に違いありません。

ガソリンを投擲したりガソリンで殴ったりさせて頂きます。猟兵の皆様を巻き込んでしまうかもしれませんので着火はせず、爆発は自然の成り行きにお任せ致しましょう。

この世はもはや世紀末です。ガソリンの炎で全て無かった事にして差し上げます。


弥久・銀花
(アドリブ、負傷、ピンチシーンなど歓迎です)

被り物の集団が出てきましたね、中身はモヒカンでしょうか?


とりあえず襲ってくるのなら迎え撃つまでです!

右手に持った愛刀の白嵐玉椿を峰撃ちで、左手に持った鞘の封刃の鞘杖で殴ったりしながら戦闘します。

なるべく工場の設備(トラックのタイヤとか、発電機とか、工場の外を通る大きな配管とか)を巻き込む様に誘導弾を撃ったり、衝撃波を放ったりもしましょう。



もう駄目……、ってなるくらい追い詰められたら人狼咆哮で起死回生を狙います。


二天堂・たま
なんかいる。うじゃうじゃいる。数えようにも見分けがつかない連中がいる。
あのデカ頭、もしやヒーローマスクとかいう種族なのか?

ともかくワタシ達の邪魔をするなら避けては通れまいな。
よし、相手になるぞ!(UCで呼びだした)ワタシの相棒達がな!
相棒達が繰り出す「もふもふダイレクトアタック(ひよこによる体当たり)や「ふかふか羽毛スプラッシュ(ひよこの手羽から繰り出す叩き)」で蹴散らしてくれよう!
ワタシのタイラントは108匹まで増える(気がする)。
この工場にいた者たちは我が軍門に下り、巨乳ではなくひよこのぬいぐるみ工場を作るのだ!失業者はワタシが守る!


四方城・麻仁
やっぱ古今東西、どんな世界にも同じ悩みを抱えている人はいるんだね。(しみじみ)

ふう、すっきりした。って、まーだ出てくんの?
まあ分かりやすいからいいけど。
つまり、こいつらをぶっ飛ばせばいいんでしょ?

とりあえずユーベルコード【念動弾】を撃ちまくる。撃って撃って撃ちまくる。
もし大地の噴出点から返されたら、なんとか【第六感】で避けられないかな。痛いのは嫌だからね…集中しなきゃ。
その後、【学習力】と【情報収集】を使って、気の流れ、噴出点を把握。同じ攻撃は通用しないよ…!
それらを他の猟兵達に伝えて戦闘を有利にするのもアリかも。

色々考えてたらまた苛ついてきた…。もうひと暴れってことで…!


シュトフテア・ラルカ
またおかしなのが出てきたですね…。
バランスって物があると思うのです。
こんなバカみたいな事件はさっさと終わらせるに限るです…。

UCを発動、怪人の周囲に散らすように展開し、他の猟兵の【援護射撃】を主体に動くです。
自身は両手に精霊銃と熱線銃を持ち【スナイパー】技能で足や手を狙い撃ち、攻撃を反らすように。
崩れた姿勢に【二回攻撃】を撃ち込み、皆が大技を撃ち込みやすいようとことん邪魔に動くです。
その中でその大きく揺れる邪魔なお胸に何回か撃ち込んでしまっても多分それは誤射なのです。
どうせ偽乳なんだからえぐれたって問題ないでしょう。

※アドリブ、絡み歓迎



●大頭頭ズ
「うわ、何かいっぱい出てきましたね。しかも、なんか被り物(?)してて、頭もでかいし……。それでも、ガジル大魔王様の為、私達は歩みを止めたりはしません……!」
 ヴィサラ・ヴァイン(大蛇を殺すゴルゴン・f00702)は妙な使命感を抱きながら、仲間達と共に道路を埋め尽くす勢いで現れた大頭頭ズの前に陣取った。
 それ以前に、いつからガジルが大魔王になったのか、疑問に感じたりもしたが、ここで細かい事を考えたら負けである。
 だが、大頭頭ズは猟兵達をヤル気満々。
 一斉に胸を揺らして、完全殺すデストロイモードと言った感じであった。
 その間もヴィサラの背後に漂うのは、ガジルの残留思念なモノ。
 それがヴィサラの背後に漂い、ガジルを『くん』と呼ぶたび、鋭い殺気を放っていた。
 しかし、ヴィサラ自身は気づかない。
 何となく気配を感じているものの、あえて気づかないフリをした。
「また、おかしなのが出てきたですね。バランスって物があると思うのですが……」
 シュトフテア・ラルカ(伽藍洞の機械人形・f02512)が、生暖かい視線を大頭頭ズに送る。
 何処からどう見ても、アンバランス。
 頭がデカく、胸もデカイッ!
 まるでアニメの世界から飛び出したような雰囲気があるものの、親しみよりも恐怖の方が勝っていた。
「……と言うか、頭デカっ! いや、胸よりデカいよね!?」
 ユキノ・サーメッティア(空白・f00911)が嫌悪感をあらわにしながら、大頭頭ズにツッコミを入れた。
「い、いや、胸も……大きいぞ!」
 その言葉にイラッとしたのか、大頭頭ズが必要以上に自分の胸元を強調させた。
 おそらく、彼らも自覚しているのだろう。
 自分の胸よりも、頭の方が大きい事を……。
 それでも、認める事が出来ないのは、ちっぽけなプライドを守るため……。
 此処で認めたら、負け。
 そんな気持ちが伝わってくるほど、大頭頭ズは必死だった。
「その上、どれも同じように見えて、見分けがつかないな。ひょっとして、あのデカ頭……ヒーローマスクとかいう種族なのか?」
 二天堂・たま(ひよこまみれのケットシー・f14723)が、もふもふなひよこに乗った作業員達を引き連れ、警戒心をあらわにした。
 何やら仲間達が増えたせいで、一大勢力になりつつあるものの、数だけであれば大頭頭ズも負けていない。
 だが、ひよこ達に乗っている作業員達は、仮にも一般人。
 真正面からぶつかりあっても、勝ち目はない。
 それでも、作業員達はヤル気満々。
 もふもふに選ばれた戦士の如く、凛々しい表情を浮かべていた。
「……えっ? あれって、中身はモヒカンですよね? それとも、言っちゃ駄目でしたか?」
 弥久・銀花(隻眼の人狼少女剣士・f00983)が、気まずい様子で汗を流す。
 みんな分かっているモノだと思っていたが、どうやら気づいていなかったようである。
 大頭頭ズも『それは言ったら、駄目なヤツ!』と言いつつ、人差し指をピンと立て、大きな頭をユラユラさせた。
「とりあえず、こいつらをぶっ飛ばせばいいんでしょ?」
 四方城・麻仁(サイキッカーJK・f14117)が色々と察した様子で、大頭頭ズに【念動弾(ネンドウダン)】を撃ち込んだ。
「……って、おい! まだ俺達が名乗ってねぇだろうが! せめて『お前ら、何者だァァァァァァア!』ってツッコむべきだろ、この状況はっ!」
 その途端、大頭頭ズが涙目になって、圧縮された空気の弾丸を避ける。
 だが、完全には避ける事が出来ず、頭の部分がガッツリと削れて、中のヒトが丸見えになった。
「うわあああ! 見るなァァァァァァァァ!」
 それに驚いた大頭頭ズが『中のヒトなんていないから!』とばかりに、頭が削れた大頭頭ズを囲む。
 その間に大頭頭ズが、大頭頭ズマン号に乗ったバタ……大頭頭ズから、新しい頭を貰って事なきを得た。
「うぐぐ……、正体を見られちまったからには仕方がねぇ! こうなったら、皆殺しだァァァァァァァァァァァァァァァ!」
 しかも、大頭頭ズは俺様モード全開で逆ギレすると、八つ当たり気味に攻撃を仕掛けてきた。
「皆様、拳法使いとお見受けしましたので、礼儀に倣ってこちらもガソリンで戦う事に致します。とある伝承者もガソリンを駆使しておりましたので、これも拳法に違いありません」
 それを迎え撃つようにして、マルグリット・ブルターニュ(メイドラゴニアン・f14691)がガソリン携行缶を両手に持ち、それを振り回したり、放り投げて、大頭頭ズを蹴散らしていった。
「……って、何か違うだろ、それ!」
 大頭頭ズが思わずツッコミを入れたモノの、ここで正しい使い方をされれば、最後。
 あっという間に、この辺りが火の海と化し、みんなでダンスを踊る事になってしまう。
 それに比べれば、可愛いモノ。
 痛いだけで、熱くないッ!
 その事が大頭頭ズを強気にさせ、様々な生物や機械、自然現象等を模した拳法で、猟兵達に攻撃を仕掛けてきた。
「襲ってくるのなら迎え撃つまでです!」
 それを迎え撃つようにして銀花が右手に持った愛刀の白嵐玉椿で峰打ちすると、左手に持った鞘の封刃の鞘杖で襲い掛かってきた大頭頭ズを殴る。
「うぐっ! や、やるじゃないかッ! だが、俺達はまだ本気を出していないッ! そして、これが……俺達の本気だァァァァァァァァァ!」
 大頭頭ズが一斉に健康体操のようにも見える連続した攻撃動作を繰り出し、猟兵達に対して超高速連続で攻撃を仕掛けた。
「それなら、立っていられないぐらいの強風を吹かせてあげましょー」
 それに気づいたユキノが【ヴォーゲンレーレ】を仕掛け、立っている事が出来ない程の強風を巻き起こした。
「そんなモノは効かん!」
 その途端、大頭頭ズが一斉に脱力状態になると、その攻撃を無効化して、大地の中を走る気の流れの噴出点から排出した。
「やっぱり、予想通りッ!」
 すぐさま、麻仁が第六感で噴出点を特定し、ギリギリのところで避け、再び念動弾を撃ちまくった。
「ならば相手になろうッ! ワタシの相棒達がな!」
 それと同時に、たまがひよこに乗った作業員達を引き連れ、大頭頭ズに一斉アタック!
 ひよこ達は、もふもふ。
 とにかく、もふもふ。
 この上なく、もふもふであった。
「ぐぎゃあああああああああああ! もふぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃい!」
 これには大頭頭ズも幸せそうな声を上げ、もふもふの海に沈んでいった。
「ええいっ! 何をもふっているッ! 俺達にとって最高のモノ。それは……おっぱいだァ!」
 だが、リーダーっぽい大頭頭ズが、拳をギュッと握り締め、おっぱいの大切さを熱心に語っていく。
 何はともあれ、おっぱい、おっぱい。
 この世で一番素晴らしいモノ……。
 ……それがおっぱいのようであるッ!
 故に、おっぱいッ!
 もふもふの海に沈んだ大頭頭ズ達も、何かに取り憑かれた様子で、おっぱい、おっぱい、連呼した。
「こんなバカみたいな連中、さっさと倒して終わらせるに限るです……。動きを止めるです。とっておきの弾、くれてやるですよ」
 それを目の当たりにしたシュトフテアが、念力に感応する特別製の改造銃弾を撃ち、着弾した半径10mに増幅された妨害念波を放った。
 次の瞬間、大頭頭ズが金縛り状態に陥り、激しい頭痛、吐き気に襲われた。
 そのせいで、頭の中がチャポン、チャポン。
 決して外してはいけないパンドラの何か的な状態になった。
「これから貴方達の苦手な物が出てきます。覚悟して下さいね?」
 その間にヴィサラが【血生まれの群れ(アニメイトブラッド)】を使い、小さなガジルっぽい何かの群れを召喚した。
 ガジルっぽい何かの群れは異常なほど、大頭頭ズの胸に敵意を抱いており、サソリの尻尾を執拗にザクザクと突き刺し、胸を腐らせ、もぎとった。
 それは見ているだけで、自分の胸を押さえてしまう程のグロシーン。
 しかし、ガジルっぽい何かは、満足げ。
 それがツルペタ、ナイチチの未来を示す証とばかりに、高々と掲げていた。
「うぎゃああああああああああああああ、やめろおおおおおおおおおおおおおお!」
 そのため、大頭頭ズは色々な意味でパニックに陥り、グッタリとして動かなくなった。
「この世はもはや世紀末です。ガソリンの炎で全て無かった事にして差し上げます」
 そんな中、マルグリットが大頭頭ズにガソリンを撒き、躊躇う事なく着火した。
 それは大頭頭ズが、もっとも恐れていた現実ッ!
「ぐぎゃああああああああああああ! 熱いッ!」
 途端に、大頭頭ズの身体が炎に包まれ、まるで踊るように身体を揺らし、消し炭と化して息絶えた。
「あらあら、随分と綺麗な炎ね。でも、残念。アタシが来た以上、アナタ達の好きにはさせないわ。みんな纏めて、殺してあげるッ!」
 そう言ってレッドバインが炎の中からハイヒールの音を響かせ、猟兵達の前に現れ、不気味な笑みを浮かべるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『レッドバイン』

POW   :    びっぐおっぱいブレイク
【揺れる巨乳 】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
SPD   :    びっぐおっぱいカウンター
対象のユーベルコードを防御すると、それを【胸の弾力で跳ね返して 】、1度だけ借用できる。戦闘終了後解除される。
WIZ   :    びっぐおっぱいコール
戦闘力のない【ビッグオッパイ団の信者 】を召喚する。自身が活躍や苦戦をする度、【おっぱい!を連呼する声】によって武器や防具がパワーアップする。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は佑・盾です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ヴィサラ・ヴァイン
流石大魔王ガジル様…! まさか私のUCの呼びかけに応えてくださるなんて…!
……そもそもあれはガジル様だったのか謎だけど、まあいいや。私何回思考放棄してるんだろう
ところでビッグバインにも信者がいるようですけど、おっぱいおっぱい超うるさいです
【押し寄せるハイドラ】で全員まとめて【拘束】し口が回らなくなる【猛毒】を注入、【恐怖】を与えて応援できないようにします(範囲攻撃 毒使い 恐怖を与える)
ついでにビッグバインも攻撃できたら御の字ですね。【出血】と血が止まらなくなる【猛毒】、体が【麻痺】する毒を与えられたいです
「おっぱいを崇拝するのは別に構いませんが、それは他人を傷付けない方法でお願いしますね?」


二天堂・たま
お、いつの間にか取り巻き(ビッグオッパイ団の信者)が増えてる。
というか、戦闘員でもないのに出張っちゃ危ないのではないか?
アレだな。工場で働かされていた者達のように、ワタシのUCの相棒達でもっふもふにしてやろうではないか!
アリーナで観客が行うウェーブのように、UCで呼んだワタシの相棒達で場外に運んでさしあげよう。

今日からこの町をひよこ好きのひよこ好きによるひよこ好きのための町にしよう。そうしよう。
あ、生き物を飼うならきちんと責任もって飼うのだぞ。
心配ならぬいぐるみで手をうちたまえ。


ユキノ・サーメッティア
え…?レッド…ボイン…!?(ワザとらしい間違え)
恰好もだけど、なんて卑猥な名前なんでしょう…!
だから今回みたいな変なことが出来たのだろうか
(キマイラの世界はよくあることな気もするけど)

UC『ナーデデヴァル』でそのデカい胸を思いっきりはたきに行こう
【ダッシュ】で一足で飛びこんで【2回攻撃】で
タイミングずらすように【衝撃波】を込めた攻撃ってねー
連続でカウンターは取れないでしょー、多分
ついでに【鎧無視攻撃】で防御(弾力?)貫通狙ってみましょ

…それとは別に、おっぱいコールは五月蠅そうなので
UCの『ヴォ―ゲンレーレ』で津波を呼んで
丸ごと流してしまおーか


リンダ・ヴォルト
ボクは今回は
真面目にいくぜ……(静かな怒りを湛え)

レッドバイン
お前はやり過ぎた!?


昔の人は言った…「おっぱいは皆、平等と」(何)

そして…UDCアースの
アニメの叡智で「貧乳はステータスだ!希少価値だ!」(吠える)

⬛戦闘⬛

WiZ優先

さぁ、お仕置きタイムの
時間だぜ!

のっけから妖刀に【殺気】を熨せて斬撃の連続攻撃を喰らわせるぜ!

そうなると敵は信者を呼び出す
UCを使うけど…敢えて其を利用させて貰う。

敵のUC発動時に信者を 召喚
されたらUC【狐の悪戯】を範囲攻撃のスキルを併用し信者に目掛けて発動させて貰う。
(オブビリオンには使わない。)

信者を此方の戦力に
変えさせて貰う。

貧乳を否定した罪の数を
数えなよ。


フロッシュ・フェローチェス
さっきのGROTESQUEな一幕とか、色々ぶっ飛んだ方法も混じったけれど――漸く見えたな親玉。
思う存分暴れてやりたいね……鳳凰の如く飛翔(ジャンプ)し、十字に斬り裂く(二回攻撃)気で行かせて貰う。

メインで使うのはドス。
銃は早業で抜いて穿てるように用意し、鎖は防御用に巻き付けておこう。
ダッシュと、地を踏みつけてのストップで緩急を生み出し、高速の接近戦を行うよ。
残像が見える程のドス捌きで、相手の対応と予測を更に超えて切り刻む。
衝撃波で煙を上げる、地形の利用も併用して優位を保つんだ。
【碧血暴速】はここぞという時のラッシュの為に使おう。

って言うかあの変なバイク、如何しようかホント……。(持って来てた)



●偉大なるビッグオッパイ団ッ!
(「流石大魔王ガジル様……! まさか私のUCの呼びかけに応えてくださるなんて……!」)
 ヴィサラ・ヴァイン(大蛇を殺すゴルゴン・f00702)は感動に身を震わせながら、レッドバインの前に立っていた。
 そもそも、あれが本当にガジルだったのか分からないが、ここで気にしたら負け。
 おそらく、ガジル的な何かである事は間違いない。
 だからと言って、それが本人、もしくは同一の存在であると考えるのは危険な事だろう。
 その間も、ビッグオッパイ団の信者達が何かに取り憑かれた様子で、『おっぱい! おっぱい!』と叫んでいた。
「……お、いつの間にか取り巻きが増えてるな。……というか、戦闘員でもないのに出張っちゃ危ないのではないか?」
 そんな中、二天堂・たま(ケットシー・f14723)がもふもふのひよこに乗った作業員達を引き連れ、心配した様子でビッグオッパイ団の信者達に視線を送る。
 何やらお互い様な気もするが、作業員達は今回の戦いで、スキル的にも立派なひよこを乗りこなしているため、一般人扱いするのもアレだった。
 ある意味、作業員達は、訓練された一般人。
 同じようで、まったく異なる存在である。
「あらあら、何か勘違いをしているようねぇ。この者達はアタシの忠実な下僕……。だから死ぬのだって、怖くないの」
 レッドバインが勝ち誇った様子で、堂々と胸を張る。
 それに応えるようにして、まわりにいた信者達が『レッドバイン様、バンザイ!』と叫び声を響かせた。
「……えっ? レッド……ボイン……!? 恰好もだけど、なんて卑猥な名前なんでしょう……!」
 ユキノ・サーメッティア(空白・f00911)がワザと名前を間違え、ドン引きした様子で後ろに下がる。
 実際にレッドバインは、卑猥ッ!
 まるで卑猥を絵に描いたような存在であった。
「アハッ! アハハハハッ! イイ度胸をしているじゃない。いいわ、みんな纏めて殺してあげる! いえ、それだけじゃ済まないわ。みんな爆乳にしてあげるッ! いいでしょ、ある意味ご褒美だし!」
 レッドバインが高笑いを響かせ、上から目線で猟兵達に言い放つ。
 まわりにいた信者達も『おっぱい、おっぱい!』と叫びながら、自らの胸をばるるんと揺らす。
「……レッドバイン、お前はやり過ぎた! ……昔の人は言った。『おっぱいは皆、平等』と! そして……UDCアースのアニメの叡智で『貧乳はステータスだ! 希少価値だ!』とな!」
 リンダ・ヴォルト(駄狐剣士・f05111)が静かな怒りを堪え、レッドバインをジロリと睨む。
「あらあら、何を言っているのかしら? ひょっとして、この状況で寝言を言っているの? だったら、残念ね。それは単なる思い込みよ」
 レッドバインが上から目線で、信者達一緒に、ばるるんと胸を揺らす。
 そこに迷いはない。
 信者達の息も、ピッタリ!
 みんな心は、おっぱいだった。
 それに応えるようにして、レッドバインがパワーアップ!
 気のせいか、胸も大きく、態度もデカイッ!
「……そこまでだッ!」
 次の瞬間、フロッシュ・フェローチェス(疾咬の神速者・f04767)が何処ぞの聖帝が乗っていそうなバイクに乗ったまま爆音を響かせ、電飾をキラキラさせてレッドバインの前に現れた。
「誰だ、お前はっ!」
 それに気づいたレッドバインが、殺気立った様子で叫び声を響かせた。
「……アタシか? アタシは……!」
 フロッシュが自ら名乗りを上げながら、鳳凰の如くバイクから飛翔(ジャンプ)し、十字に斬り裂く気でレッドバインに突っ込んだ。
「……クッ!」
 その一撃を食らったレッドバインが、悔しそうに唇を噛む。
「おっぱいを崇拝するのは別に構いませんが、少しだけ大人しくしてくださいね」
 ヴィサラがイイ笑顔を浮かべながら、【押し寄せるハイドラ(デリュージハイドラ)】を使う。
 その呼び掛けに応えるようにして、猛毒、出血、麻痺、恐怖、拘束属性の毒蛇が、頭から髪の毛のように伸びていき、信者達の身体を拘束すると、猛毒を注入して恐怖を与えた。
「おっぱ……おっぱ……おぱぱぱ……」
 それでも、信者達は必死に『おっぱい、おっぱい』と連呼しようとしていたが、身体に毒が回っているせいで言葉が出ない。
「ほい、よっといで」
 それに合わせて、リンダが【狐の悪戯(キツネノイタズラ)】を使い、紐ビキニ爆乳狐耳少女に変身し味方に変えて操った。
「どうやら形勢逆転のようだな」
 続いて、たまが【フレンズ・コール(チック・ワーカーズ)】を使い、ひよこの群れを大量に出現させた。
 紐ビキニ爆乳狐耳少女達は、ひよこにしがみつき、何やらほんわか、ウットリムード。
「ば、馬鹿なっ! おっぱいより、ひよこ……だと!?」
 それはレッドバインにとって、衝撃的な出来事だった。
 どんな時でも、おっぱい、おっぱい!
 寝ても覚めても、おっぱいスキーな信者達が、ひよこに心を打たれて、きゅんきゅん状態。
 そんな信者達が、あっと言う間に、ひよこスキー。
「さぁ、お仕置きタイムの時間だぜ!」
 すぐさま、リンダが妖刀に殺気を熨せ、レツドバインに斬撃を食らわせていく。
 だが、レッドバインは【びっぐおっぱいカウンター】を使い、胸の弾力でリンダの攻撃を跳ね返した。
「それ、偽乳だろ!」
 リンダがグッと唇を噛み締め、恨めしそうにレッドバインの胸を睨む。
 間違いなく、あれは偽乳。
 本物と違って、デカイだけ!
「だから、どうした? デカイ事に意味があるッ!」
 しかし、レッドバインは踏ん反り返り、自慢気に胸を揺らすと、超高速かつ大威力の一撃を放ってきた。
「これは……痛いよ!」
 それに気づいたユキノが地面を蹴りつけ横に跳び、徒手空拳による超高速かつ大威力の一撃を放って、レッドバインの左胸を千切り飛ばした。
「サマンサァァァァァァァァァァァァァァァァァア!」
 その途端、レッドバインが青ざめた表情を浮かべる。
 それはレッドバインにとって、死刑宣告と同じ事。
 大切の存在を失った悲しみで、身体がストンと崩れ落ちた。
「さあ、貧乳を否定した罪の数を数えなよ」
 すぐさま、リンダがレッドバインのサマンサこと左胸を踏みつけた。
「うぐぐぐぐっ! テメエ等だけは絶対に許さねぇ! 行くよ、ウコン!」
 レッドバインが鬼のような形相を浮かべ、ウコンこと右胸に全パワーを集中させた。
「流れ出る血も蝕む痛みも、今だけは彼方において。――ただ速く、もっと速く……!」
 それを迎え撃つようにして、フロッシュがドスを握り締めたまま、【碧血暴速『ストロング・バーサーカー』(レッドブラッド)】を使い、右眼から迸り、体に纏う翡翠の雷流、驚異的な速さの反撃と、回避を齎す超反応、消えたが如く走り、戦い続けられる程の速力を宿し、全身から大量の血を流しながら、怒涛のドスラッシュでレッドバインの右胸を切り刻んだ。
「ぎゃあああああああああああああああああああ! 胸があああああああああああああああああああああああ!」
 その途端、レッドバインが半ばパニックに陥った様子で、辺りに悲鳴を響かせた。
「そんなに胸が恋しいのなら、一緒に逝きやがれぇ!」
 次の瞬間、リンダがレッドバインの懐に潜り込み、妖刀を振り下ろして、真っ二つに切り裂いた。
「ぎゃああああああああああああああああああああああああああああああ!」
 その一撃を食らったレッドバインが両胸を失ったショックで老婆の如くやつれ果て、肉の塊となって血溜まりの中に沈んであった。
「と、ところで、ボク達はどうすれば……」
 紐ビキニ爆乳狐耳少女達が、恥ずかしそうにしながら、ひよこで自分の胸元を隠す。
 一応、24時間経てば元の姿に戻るようだが、その事実を知らないため、とても不安なようである。
「ならば、ひよこを信じろ。ひよこを信じれば、何でも叶う。その姿も、ひよこの力で、必ず戻る。そして、今日から此処はひよこ好きのひよこ好きによるひよこ好きのための町にしよう。……そうしよう。あ、生き物を飼うなら、きちんと責任もって飼うのだぞ。心配ならぬいぐるみで手を打ちたまえ」
 そんな空気を察したたまが、言葉巧みにひよこ愛を語りつつ、紐ビキニ爆乳狐耳少女達をひよこスキーな同志として迎え入れるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年03月06日
宿敵 『レッドバイン』 を撃破!


挿絵イラスト