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浮島に飛来する戦火の種

#ブルーアルカディア

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#ブルーアルカディア


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 ブルーアルカディアにある浮遊大陸の一つ、シュルデ島。
 まだこの大陸は若い大陸であり、ガレオン造りが盛んに行われ、勇士も数多く名乗りを上げて自分の船で大空へと飛び出している。
 そんなまだ歴史の浅い大陸にも、屍人帝国は目ざとく姿を現わして襲撃してくる。
 今回現れたのは、巨大なガレオン船……と思いきや、天使核の暴走によって変異してドラゴンとなったオブリビオンだった、
「ふはは……、喜べ。この島も我らと同じくオブリビオンとしてやろうぞ」
 ガレオンドラゴンはその体に多数載せていたクラゲ獣人型オブリビオン「クラウドジェリー」の群れを前方へと解き放つ。
「ふふ、ふふふ……」
 透き通る体を持つクラウドジェリー達の群れは風にのってふわふわと浮かび、微笑みをたたえて触手を伸ばしてくる。
 彼らはシュルデ島に住む住人を片っ端から触手で動きを止め、島を雲海へと落とすべく動き出すのだろう。
 その前に、オブリビオンの襲撃を止めねばならない。


 雲海に無数の浮遊大陸が浮かぶ新世界、ブルーアルカディア。
 浮島には多数の人々が平和に住んでいるものの、それらの島には寿命が存在し、運界へと落ちてしまう。
 そうなれば、全てがオブリビオン化し屍人帝国の一員として蘇る。魔獣や蛮族、邪悪な騎士等が浮遊大陸へと侵攻してくる。
 この世界の人々はオブリビオンの心臓「天使核」を動力とする「天使核文明」により、飛空艇(ガレオン)、魔導機械といったものを開発して対応する。当然、オブリビオンを利用していることもあり、汚染と暴走の危険も存在する。
 そんな世界へと身を投じる猟兵達。
「群竜大陸を感じさせる場所ね。人が空を飛ぶ手段を持っているのが大きく違うところだけれど……」
 セレイン・オランケット(エルフの聖者・f00242)はブルーアルカディアにどことなく故郷であるアックス&ウィザーズと似た空気を感じ取っていたのだろう。
 そんな世界にも現れているオブリビオン。
 雲海より蘇りし屍人帝国は浮遊大陸を雲海へと落とし、勢力を拡大しようとしている。やがてはこのブルーアルカディア全てをオブリビオン化させるつもりなのだろう。
「彼らはすでに侵攻を始めていて、あちらこちらの大陸で戦いが起こっているわ」
 セレインが予知で見たのは、シュルデ島と呼ばれる新しい浮遊大陸。
 そこにガレオンドラゴンが率いる多数のクラウドジェリーが押し寄せて人々の動きを止めようとしている。
 そうなれば、ガレオンドラゴンが一気に大陸を落とす心づもりなのだろう。
「ともあれ、このオブリビオンの群れを撃退しなければならないわね」
 今回は配下であるクラウドジェリーから掃討し、ガレオンドラゴンを倒せば問題ない。
 ただ、すでに飛空艇の離着陸を行う発着場が襲撃されているようだ。
 その為、事後は飛空艇の整備まで面倒を見てあげたい。
「どうか、この世界の人々も、オブリビオンの手から救ってあげて」
 セレインはそう猟兵達へと願い、彼らを現地へと呼び寄せるべく先に転院していったのだった。


 シュルデ島の飛空艇発着場。
 そこにはすでに多数のクラウドジェリーが攻め入っていた。
「ふふふ、ふふふふ……」
 どうやら、クラウドジェリーに言葉を操る知能はないらしい。
 元々、このオブリビオンは風に乗ってブルーアルカディアを漂う姿が見られる相手。群れずに現れた場合はさほど強い相手ではなく、駆け出しの勇士が対するのに丁度いい程度の力量だと言われている。
 ただ、これが屍人帝国の尖兵となった場合は状況が変わる。
 帝国の幹部やそれに類する強敵に率いられたクラウドジェリーの群れは、暴徒の如く人々を襲い、破壊の権化と化すのだ。
「ふふふ、ふふふ……」
 笑う彼らは触手を伸ばして麻痺毒を注入したり、直接触手で締め上げたりして発着場にいる人々の動きを止める。さらに毒で弱らせて命までも奪うつもりなのだろう。
 また、クラウドジェリーは発着場にある飛空艇をも破壊しようと動く。
 この島から人々を逃がさぬようにするのが狙いと思われる。目的を持ったその行動からも、群れを率いるガレオンドラゴンの指示によるものなのは明らかだ。
 セレインに呼び出された猟兵達は早速クラウドジェリーの討伐に当たり始める。
 ただ、発着場の床や破壊されるガレオン船に倒れる人々。そして、散開するクラウドジェリー達。対処すべきことは多い。
「ふふふ、あははは……」
 ふわふわと浮かびながら、敵意をむき出しにするクラウドジェリー。
 シュルデ島を守るべく、猟兵達はそのオブリビオンらに立ち向かっていくのである。


なちゅい
 猟兵の皆様、こんにちは。なちゅいです。
 当シナリオを目にしていただき、ありがとうございます。
 新世界「ブルーアルカディア」のシナリオをお届けいたします。

 第1章:集団戦シナリオ。屍人帝国に屈して一員となった『クラウドジェリー』の軍勢との戦いです。
 第2章:ボス戦シナリオ。クラウドジェリーを率いていた指揮官『ガレオンドラゴン』の討伐を願います。
 第3章:日常シナリオ、オブリビオンの襲撃によって破壊された飛空艇の整備を願います。

 今回のシナリオの第1章は9日昼から一定人数以上での一括執筆を予定しています。
 章間はプレイングの幅を広げる為の情報を加筆します。
 その最後に、次の締め切りに関しまして記述させていただきますので、ご確認の上でプレイングを頂けますと幸いです。
 なお、第1章に断章執筆の予定はありません。

 シナリオの運営状況はマイページ、またはツイッターでお知らせいたします。
 それでは、行ってらっしゃいませ。
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第1章 集団戦 『クラウドジェリー』

POW   :    無痛麻痺毒
【麻痺毒】を籠めた【触手】による一撃で、肉体を傷つけずに対象の【運動中枢】のみを攻撃する。
SPD   :    毒触手
海の生物「【クラゲ】」が持つ【刺胞毒】の能力を、戦闘用に強化して使用する。
WIZ   :    透き通る体
自身と自身の装備、【触手で締め上げた】対象1体が透明になる。ただし解除するまで毎秒疲労する。物音や体温は消せない。

イラスト:びびお

👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

菊原・エリカ
風に乗り空を漂うクラゲだなんて、異世界らしさ満点の敵ですのね!
浮遊大陸や空飛ぶ船等、色々見たい物はあるけれどお仕事を済ませてからに致しましょう。

ただ私はどうしても歴戦の方々と比べ戦闘力が劣るもの、基本的にはサポート重点で参りましょう。
近い敵から生体エネルギーを形にした鎖で動きを封じます。姿を消す能力がある様子ですが、移動速度は変わらないのでしょう?であれば直前まで居た場所あるいは妙に空間が空いている場所目掛け「でりゃぁっ!」と【気合い】を込めて鎖をブン回しますわ!
当然一般の方や味方には当たらない様に気を付けますとも。人々を守る為なのです、多少品の無い声になっても許して下さいな。

アドリブ連携歓迎


国栖ヶ谷・鈴鹿
連携OK!

【POW】

拠点防衛と迎撃戦ってわけだね。

いい機会だ、今回はぼくの航空巡航艇・ヨナで戦っていこうか!

対空戦想定装備は、対空機銃と拡散フレア、追尾パルスレイザー……こんなラインナップで行こうか!

ガレオンを操縦しながら、ぼくの戦闘技術と空戦技術の実践、集団敵への有効性、今回は良い試験結果が取れそうだし、各種防禦機構がしっかり作動すれば問題ないかな。

ともあれ、前哨戦、あんまり消耗しすぎないように、継戦も考えないとね。

……まぁ、主砲は威力がありすぎるから、今は制限中だけどね。


エウトティア・ナトゥア
アドリブ・連携歓迎

ほうほう、ここが噂の空の世界か。
この世界なら空飛ぶお城がダース単位で見つかりそうじゃのう。
さて、そんな夢たくさんな世界なだけあってクラゲまでドリーミーなのじゃな。
色々な世界を回ってきたが空を飛ぶクラゲは初めて見たぞ。
刺されてはかなわぬし追い払っておくかの。
【氷縛の鎖】を空間に張り巡らせてわしに近づけないようにしておくのじゃ。
どうやら強力な飛び道具の類は持ち合わせていない様子、触手にさえ気を付けておけばよいじゃろう。
敵の接近を阻んだら氷の【属性攻撃】をこめた【追跡】する矢で落ち着いて1匹ずつ撃ち落とすのじゃ。
水分をふんだんに含んでいるような見た目じゃ、よく凍る事じゃろう。


四王天・燦
《狐姉妹》

人ならざる可愛い娘が空を漂うって平穏なら天国だね
自由で身勝手でちとエロ可愛いのが良いんだ
いや妹よ浮気はしねーからな

チャームポイントである自由が帝国指揮下ってのが気にいらねえ
火属性攻撃による燃える符を乱れ撃ちし牽制するぜ
戦場から、帝国からも逃げるなら追わない、群れねーなら自由にすりゃあ良いさ

戦意を失わない娘は仕方ねえ
フォックスファイア・弐式を展開し眠りに落とすよ
聞き耳で透明化しているジェリーと被害者を探って弐式対象に加えるぜ

焔が毒を受けたら浄化の符で癒すよ

眠ったジェリーは、項に犬歯を突き立てて吸血・生命力吸収で精気を奪い夢見心地のまま逝かせるぜ

あー…焔、引いてる?
精気の味は―甘いとだけ


四王天・焔
《狐姉妹》
SPD判定の行動
アドリブ歓迎

■心情
わー、飛空艇かぁ。
空を飛べるなんて素敵だね。
ともあれ、オブリビオン達の襲撃は防がないといけないね。

■行動
フォックスファイア・弐ノ型(UC)を使用して戦うね。
焔の弓矢を【属性攻撃】で強化して、【スナイパー】で
敵を狙い撃ちして攻撃するよ。
ガレオン船に倒れる人々も【救助活動】で助けつつ【かばう】で守る様にするね。

「燦お姉ちゃん、向こう側からくる敵にも備えてね!」
と、手分けして戦おうかな。

敵の毒触手には、【毒耐性】で耐える様にするね。

燦お姉ちゃんがジェリーを吸血したら
「お、お姉ちゃん……ジェリー美味しいかな?」
と、ちょっと引き気味。


ヴィオレッタ・エーデルシュタイン
「空の戦いなら望むところよ」

サーフブレイドに乗ったサイキックキャバリアでクラゲの群れから距離を取って遠距離戦を挑む。
[空中戦][滑空][空中浮遊]を十二分に活かしてこちらの距離を保つわ。

そして射界を取れればユーベルコード【マルチプルバレット】。
102レベル×5本の【雷】属性の【銃弾】を放って、透明化していても気にせず弾幕で面制圧よ。

「元が海の生き物なら、雷の電撃はよく流れそうよね?」

残った敵は[スナイパー]付きの弓で射撃。
着実に片づける。


オーキッド・シュライン
●心情
・クラゲですか。…人の形をしているのはちょっと…。ふむ。食料にはなりそうもありませんわね。お盆には少し早いので燃えて灰になってもらいましょうか。空中戦はそれなりに得意ですし、飛んで戦いましょう。飛空艇に火を付けてはいけませんしね。
・では炎の魔王らしく豪火絢爛にいきましょう。人々の救助は他の人におまかせですわ。

●戦闘
・爆炎靴の機能で脚から炎を噴出し飛行。空中戦を挑む。基本的には左腕の炎をブラスターで射出し、爆撃&焼却。残像が出るほどのダッシュで攻撃を躱しつつ、クラゲの群れに接近戦を挑ませる。ある程度の敵を引き付けたならば、UCを発動し左腕から蘭の花を射出。触れたものをすべて焼却する。


丑三・勘太郎
せっかく新世界に来たんだし観光とでもいきてぇところだが、そんな暇は無さそうだな。
発着場を集団に襲うとは、狡猾なことしてきやがる。
一体一体相手してやるのは手間だし、まとめて片付けてやるぜ。

まずは戦闘に入る前に被害者の救助だ。
発着場で倒れてる奴を担いで、敵の来ていないところまで運ぶ。

あらかた救助出来たことを確認したら、【紅鬼灯】を使用し、『孤月扇』から鬼火を呼び出す。
《念動力》により、救助者には当たらない範囲で、バラまくように火球を操作する。
透明になっても関係ねぇ、周囲一帯に鬼火を放てばどれかしらには当たるだろ!

「わらわらとうざってぇ、まとめて燃え尽きな! 丑三流奥義! 『火の粉散らし』!!」




 雲海に数々の浮遊大陸が浮かぶブルーアルカディア。
「ほうほう、ここが噂の空の世界か」
 金髪猫耳巫女姫、エウトティア・ナトゥア(緋色線条の巫女姫・f04161)は共に降り立った仲間と新天地を見回す。
 シュルデ島と呼ばれる浮遊大陸の下は雲海が広がっていたが、頭上は見渡す限りの空。
 そこにはいくつかのガレオンが行き来しているのが見える。
「わー、飛空艇かぁ。空を飛べるなんて素敵だね」
 薄紫色の毛並みをした狐の耳と大きな尻尾が目を引く妖狐の少女、四王天・焔(妖の薔薇・f04438)は、その世界の光景に大きく目を見開く。
 《狐姉妹》として、共に依頼へと参加した姉、こちらは毛先が黒くなった灰色の毛並みをした妖狐の四王天・燦(月夜の翼・f04448)も一緒に笑顔を見せていた。
「この世界なら、空飛ぶお城がダース単位で見つかりそうじゃのう」
「せっかく新世界に来たんだし、観光とでもいきてぇところだが」
 そんなファンタジーな世を、エウトティアやワイルドな銀髪の羅刹青年、丑三・勘太郎(妖憑依を継ぐもの・f10108)もブルーアルカディアを心行くまで探索したいと考える。
 しかし……。
 発着場に空飛ぶオブリビオンの群れが集まっているのを見れば、メンバー達は表情を険しくして。
「……そんな暇は無さそうだな」
「浮遊大陸や空飛ぶ船等、色々見たい物はあるけれど、お仕事を済ませてからに致しましょう」
 勘太郎やふくよかな胸部が目を引く白髪の菊原・エリカ(深き森より来る物・f18935)を先頭に皆、そちらへと駆け出していた。

 発着場に迫っていたガレオン船。
「「うふふ、ふふふ……」」
 そこから無数に飛び出してきたのは、半透明な体を持つクラゲ型獣人オブリビオン、クラウドジェリーである。
 これまで、色々な世界を回ってきたエウトティアだが、空飛ぶクラゲは初めて見たそうで。
「夢たくさんな世界なだけあって、クラゲまでドリーミーなのじゃな」
「風に乗り空を漂うクラゲだなんて、異世界らしさ満点の敵ですのね!」
 エウトティアに続き、エリカもそんな敵にファンタジーを感じていた。
「クラゲですか。……人の形をしているのはちょっと……」
 一方で、左腕を地獄化させたオーキッド・シュライン(絢爛なる豪火・f15793)はその敵を見つめ、食料にはなりそうもないと首を振る。
「「うふふ、ふふふふ……」」
 触手を広げるクラウドジェリーは発着場の人々を襲い、停泊している飛空艇を破壊し始めている。
 それらは、群れを連れてきたガレオンドラゴンの指示によるものに違いない。
「発着場を集団に襲うとは、狡猾なことしてきやがる」
「刺されてはかなわぬし、追い払っておくかの」
 勘太郎は襲撃してきたそれらに眉を顰めると、エウトティアも看過できぬと察してか、精霊に呼びかけを始める。
「ともあれ、オブリビオン達の襲撃は防がないといけないね」
 焔もユーベルコードを使うべく構えをとる傍で、燦はじーっとクラウドジェリーを見つめて。
「人ならざる可愛い娘が空を漂うって平穏なら天国だね。自由で身勝手でちとエロ可愛いのが良いんだ」
「えっ……」
 そんな呟きを耳にした焔の視線に燦は気づいて。
「いや妹よ、浮気はしねーからな」
 軽く手を振って否定し、燦もまた符を手にして敵を捕捉すべく周囲を見回し始める。
「拠点防衛と迎撃戦ってわけだね」
 天才を自称するはいからさん、国栖ヶ谷・鈴鹿(未来派芸術家&天才パテシエイル・f23254)は笑顔を見せる。
「いい機会だ、今回はぼくの航空巡航艇・ヨナで戦っていこうか!」
 空飛ぶ鯨を意匠したスカイクルーザーの操縦席に座った鈴鹿は、迎撃の為の最終点検を手早く始めていた。
「空の戦いなら望むところよ」
「お盆には少し早いので燃えて灰になってもらいましょうか」
 金髪少女の姿をとるヤドリガミ、ヴィオレッタ・エーデルシュタイン(幸福証明・f03706)が乗り込んだサイキックキャバリア『ゲファレナー・エンゲル』を『サーフブレイド』で浮かび上がらせれば、オーキッドもまた『爆炎靴 パフィオペディルム』の靴底から爆炎を噴出して宙へと舞い上がるのである。


 シュルデ島の発着場に群がるクラウドジェリーの大群。
「「うふふふ、ふふふふふ……」」
 彼女達は笑いながら破壊活動に興じており、毒のある触手を振り回す。
 停泊していた飛空艇は甲板や船艇に穴が開き、マストがへし折れていく。
 ただ、勘太郎は飛空艇よりも、発着場を利用していた人々の退避が優先だと、倒れている人々を担いで外へと運び出していた。
 《狐姉妹》の焔は、ユーベルコードで生成した焔の弓矢を【属性攻撃】で強化して。
「御狐・焔の狐火をもって破魔の一矢と成せ」
 しばし、集中した焔は【スナイパー】技能を生かして狙ったクラウドジェリーを見事に撃ち抜く。
 攻撃の合間に、彼女はガレオン船に倒れる人々の【救助】にも動き、飛び来るクラウドジェリーの毒触手から【かばい】に当たっていた。
「燦お姉ちゃん、向こう側からくる敵にも備えてね!」
 自前の【毒耐性】で堪えつつ呼びかける妹を、燦は浄化の符で癒やして。
「チャームポイントである自由が帝国指揮下ってのが気にいらねえ」
 燦はクラウドジェリー自体にはむしろ好感すら抱いているが、彼女達を束縛する屍人帝国に怒りを抱き、【火属性】を纏わせて燃える符を投げつけて相手を牽制する。
 命の危険を感じたクラウドジェリーの中には外へと逃げる者もいたが、燦は深追いしようとはせず。
「戦場から、帝国からも逃げるなら追わない。群れねーなら自由にすりゃあ良いさ」
 彼女は別の敵へとターゲットを移し、燃える符を投げつけていた。

 襲撃される発着場は飛空艇が乗り入れできる程の大きさがある。
 それを生かした戦い方をする猟兵達もいて。
「対空戦想定装備は対空機銃と拡散フレア、追尾パルスレイザー……こんなラインナップで行こうか!」
 鈴鹿は一通り兵装をチェックしたガレオン『ソラクヂラ型航空巡航艇ヨナ』を操縦し始める。
 今回の戦いは猟兵としての任務を遂行するのはもちろんのこと、鈴鹿にとって、自身の戦闘技術もそうだが、空戦技術、集団的の有効性といったガレオンでの戦いをテストする場という認識でもある。
 なお、鈴鹿はすでに良い試験結果が取れるだろうと見ていて。
「各種防禦機構がしっかり作動すれば問題ないかな」
 鈴鹿が応戦の為にガレオンを発進させる頃、近場では【空中浮遊】するキャバリアを操縦するヴィオレッタの姿があった。
 数いる相手の触手に捕まれば、一方的に攻撃され続ける危険もある。
 【空中戦】に臨む彼女は箒のような見た目をした『サーフブレイド』を操り、空を【滑走】して敵から距離をとる。
 飛行船や仲間達が散開している状況もあったが、うまく射界が開けたところで、ヴィオレッタは銃口を敵陣へと向けて。
「元が海の生き物なら、雷の電撃はよく流れそうよね?」
 放たれる【雷】の銃弾は彼女のレベルもあってまさに弾幕の如く展開され、かなりの数のクラウドジェリーを地面へと落としていく。
「空中戦はそれなりに得意ですよ」
 オーキッドも負けずに『爆炎靴』で空中を飛び回る。
 敢えて浮かぶ敵との【空中戦】に臨んでいたのは、停泊する飛空艇に火を点けぬようにという配慮もあった。
 数人の仲間が人々の救出に動いていることもあり、オーキッドは幾分気を楽にして戦うことができる。
「では、炎の魔王らしく豪火絢爛にいきましょう」
 触手を振り上げてくるクラウドジェリーは、オーキッドに麻痺毒を注入して動きを止めようとしている。
 接近する敵に対し、オーキッドは左腕の炎を『インフェルノブラスター・デンドロビウム』で射出して爆撃を与えて焼却していく。その様はまさに豪華絢爛ならぬ、豪火絢爛である。
 とはいえ、敵の数は多い。さらに群がってくる敵がオーキッドは【ダッシュ】で空を駆けて加速し、【残像】を残すほどのスピードで敵を翻弄する。
 それでも、追いすがるクラウドジェリーは少なくない。
 ある程度数を伴って敵が近づいてきたのを見計らい、オーキッドはユーベルコードを発動させて。
「豪火絢爛! 舞い踊りなさいませ! わたくしの花よ!」
 オーキッドの左腕から放たれた蘭の花弁は、触れるだけで大きく燃え上がり、クラウドジェリーを焼却せんとする。
「ともあれ、前哨戦、あんまり消耗しすぎないように、継戦も考えないとね」
 仲間達が敵の気を引いていたこともあり、鈴鹿はガレオン船の各武装で敵を迎撃する。
 敵が纏まったところに拡散フレアを撃ち込み、炎上した敵を機銃やパルスレイザーで仕留めていく。ガレオン船にさえ敵を近づけなければ、直接攻撃を受けることはほとんどない。
「主砲は威力がありすぎるから、制限しないとね」
 強力すぎるガレオンの主砲の誘爆を懸念し、鈴鹿はそれ以外の兵装で敵の殲滅を目指す。
 そんな歴戦の猟兵らの戦いを目の当たりにするエリカは、まだ自身の力が高くないと自認する故にサポート重視で立ち回る。
 やはり数の多さが厄介なこともあり、エリカは自分から近いクラウドジェリーから生体エネルギーを形にして。
「命ず、動きを止めよ」
 ユーベルコード【能源縛鎖】。
 エリカはその鎖で敵の体を縛り付け、動きを拘束する。後は仲間達がしっかりと狙ってとどめを刺してくれる。
 例え、相手がユーベルコードで姿を消そうとも、存在そのものが消えたわけではないし、移動速度が変わるわけでもない。
 しっかりと姿を消した敵がいた場所を注視し、エリカはぶん回した鎖でクラウドジェリーを縛り上げる。
 さらにエリカは不自然な空間に敵がいると見定め、仲間や発着場の人々を巻き込まぬようさらに鎖を振るって。
「でりゃぁっ!」
 人々を守る為にと奮起するエリカ。多少、品の無い声になったと本人に自覚があれど、そこはご愛敬というものだ。
「わしも負けてはおれんのう」
 しばらく、クラウドジェリーの攻撃パターンも観察していたエウトティア。
 相手が強力な飛び道具の類は持っていないようだと見た彼女は、2種の毒に加えて身体を拘束してくる触手にさえ注意すればよいと判断する。
「水の精霊よ。咎人を搦め捕るのじゃ」
 精霊術士でもあるエウトティアは、すでに周囲に呼び寄せていた水の精霊へと指示を出す。
 その願いを聞いた精霊達は一定空間に【氷縛の鎖】を張り巡らせ、エウトティアに敵を近づけさせぬようにしてくれる。
 後は、鎖に搦めとられたクラウドジェリーへと『手製の短弓』で個別に狙いを定めて。
 息を整えて落ち着くエウトティアは【氷属性】を籠めた【追跡する】矢で、敵を1体ずつ撃ち落とす。
「思った以上によく凍るのう」
 抜群の手ごたえを感じたエウトティアはさらに氷の矢を撃ちだしていく。
 重ねるように、ヴィオレッタもキャバリアに弓を持たせ、【スナイパー】技能でしっかりと照準を合わせて着実に敵を片付けていた。


 程なくして、人的避難を終わらせた勘太郎も戦線に加わって。
「わらわらとうざってぇ、まとめて燃え尽きな! 丑三流奥義! 『火の粉散らし』!!」
 勘太郎は『孤月扇』を舞わせ、赤く燃える鬼火を数多く放つ。
 80弱の炎は全て、【念動力】を行使できる勘太郎の意思通りに動いてくれる。
「一体一体相手してやるのは手間だし、まとめて片付けてやるぜ」
 相手が透明になろうが、勘太郎の知ったことではない。
 避難させた人々や飛空艇を避けつつ周囲一帯に鬼火をばら撒くことで、勘太郎はクラウドジェリーへと命中させる。
 その数を一気に減らしたオブリビオン。
「「ふ、ふふふ……」」
 それでも、屍人帝国に忠実なクラウドジェリーが最後の最後まで触手を振るって抵抗していて。
 全てを倒す気はなかった燦だが、残る敵はやむなしとユーベルコードを行使する。
「御狐・燦の狐火をもって陣を為せ」
 周囲に放った100余りの狐火から安息のぬくもりを発し、燦はその場のクラウドジェリー達を眠らせてしまう。
 透明になっていた個体も気が緩んだのか姿を現している。
 それらを仲間達が狙う中、燦はうなじに犬歯を突き立て……、【吸血】、【生命力吸収】で、相手の精気を奪い取る。
 そのまま、瞳を閉じたクラウドジェリーは骸の海へと還っていく。
 燦は満足気に微笑むが、それを妹がやや引いた目で見つめていて。
「あー……、焔、引いてる?」
「お、お姉ちゃん……ジェリー美味しいかな?」
 そんな妹の問いに、燦は一言こう答えた。
「――甘い」
 姉妹のそんなやり取りの間にも、猟兵一行によるクラウドジェリーの討伐は加速するのである。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『ガレオンドラゴン』

POW   :    属性変換
【ドラゴンの牙】が命中した敵から剥ぎ取った部位を喰らう事で、敵の弱点に対応した形状の【部位を持つ『属性ドラゴン』】に変身する。
SPD   :    ガレオンブレス
レベル×100km/hで飛翔しながら、自身の【口】から【ブレス砲撃】を放つ。
WIZ   :    飛竜式艦載砲
【飛空艇部分の艦載砲】を向けた対象に、【砲撃】でダメージを与える。命中率が高い。

イラスト:来賀晴一

👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



 ブルーアルカディア、シュルデ島。
 発着場に駆け付けた猟兵らは、襲撃してきた屍人帝国所属のオブリビオンが率いてきたクラウドジェリーの群れを撃破する。
 クラウドジェリーが発着場に与えた被害は小さくない。
 利用客や飛空艇の乗組員らに死人こそ出なかったが負傷者はかなりの数に上る。
 それ以上に、飛空艇への被害は大きい。
 船体に穴が開く程度のものから、動力との連結部が破壊されて大規模修繕が必要になっているものもまであり、早急に対処したい状況ではある。
「我が尖兵を退けたか……」
 ただ、屍人帝国に属する強大な力を持つガレオンドラゴンはそれを許しはしない。
 動力である天使核が暴走し、ドラゴンと化したガレオン船。それがこいつの正体だ。
 こいつはオブリビオンとなったことで得たドラゴンとしての力だけでなく、ガレオンの艦載砲も自分の意思で行使できる。
 加えて、その思考は帝国の思考に染まってしまっているようだ。
「やはり、発着場だけでなく、島ごと雲海へと落とさねばなるまいか」
 爛々と目を輝かせるそのドラゴン。かつては飛空艇として多くの人々の役に立っていたと思われるが、もはや人の為といった思考など微塵も感じさせない。
 アオオオオオオオオオオオオオォォォォ!!
 船体の帆から転じた翼を大きく広げ、ガレオンドラゴンはいなないて見せる。
 猟兵達の中には、自らの力で、または飛空艇などの手段を使って飛ぶ者もいるが、そうした手段が使えぬ者もいる。
 そこで、先ほど助けた人々の中から、飛空艇乗りや技師達が名乗りを上げて。
「あっしらが力になります。皆で力を合わせりゃ、なんとか1機だけなら飛ぶことができまさぁ」
「早く乗り込んでくれ。全力でサポートさせてもらう!」
 発着場での被害をこれ以上広げたくないという思惑もあるはずだが、彼らもまた自分達の島を守るべく、屍人帝国と立ち向かう猟兵らの力になりたいと心から願っているのだろう。
 手早く離陸準備を整え、発進する飛空艇。最も被害が軽微な船体のものが選ばれたようだ。
 それらに乗り込む猟兵らは大空でガレオンドラゴンと直接対峙することになる。もちろん、個々の手段で飛行するメンバー達も同様だ。
「さあ、来るがよい。我ら屍人帝国に仇なす愚か者どもよ」
 ガレオンドラゴンに睨まれる猟兵達だが、この島の人々を守る為、そして、オブリビオンを滅する使命を果たすべく、その強大な敵へと立ち向かうのである。

(※第2章は、14日朝からの一括執筆を考えております。プレイングも14日朝まで受付いたします。
 2章からのご参加も歓迎です。メイン参加者の状況によってはサポートの方のお力を借りる予定です)
ヴィオレッタ・エーデルシュタイン
私はサーフブレイドに乗ったサイキックキャバリアでの空中戦を続けるわね。

[迷彩][目立たない]を駆使してなるべく敵に気づかれないように側面から接近。
ユーベルコード【インヴィジブル・イグジスト】で呼吸を止めて透明化しながら肉薄したら、キャバリアのこぶしにつけた【へクセンシュス】で殴りつける。
[鎧無視攻撃]で装甲を撃ちぬいて[マヒ攻撃]を浴びせるわ。

動きが止まればこちらの物。
銃で撃ち放題ね。

もし艦載砲がこちらを向いたらうまく離脱しつつ[念動力]で砲身をちょいちょいっと向き変更するわ。

「自分で自分を撃ちぬいてちょうだい?」


エウトティア・ナトゥア
アドリブ・連携歓迎

おお、これはまたドラゴンなのか船なのかよく分らぬ変な奴がでてきたな。
船が血肉と意思を持つようになるとは天使核とは凄い物なのじゃのう。
まあ、物珍しくはあるがやる事は変わらぬな、いつも通り退治してしまうのじゃ。
さて丁度良い所に飛行艇が出港する様子、わしも乗せて貰うかの。
出港したら風の精霊を呼び出し、追い風を吹かせて行き足を助けるのじゃ。
スピードに乗れば『ガレオンドラゴン』の艦載砲もかわしやすくなるじゃろう。
とは言え、いつまでもかわせるものでもあるまい、敵の砲撃に対抗してこちらも砲撃を行い飛空艇部分の艦載砲を重点的に狙って敵の火力を奪うのじゃ。
それ!精霊たちよやってしまえ!


四王天・燦
《狐姉妹》

可愛いクラウドジェリーたんに酷いことさせやがる
バラして素材にしてやるよ

出航前に壊れた飛空艇を見ておく
技師と相談してガレオンドラゴンの天使核位置の予測をつけるよ

いざ発進
船首に立ち、結界とオーラ防御の符術で敵砲撃を防ぐぜ
負けるな撃て撃て弾幕薄いぞと飛空艇スタッフを大声で鼓舞する

焔の前で普段見せないような妖艶な舌なめずりひとつ
ジェリーからの吸精で精気充填120%だ
フォックスファイアを操作して敵艦載砲を叩く

天使核が近いと予測される甲板に狐火を収束投射して動力回路を剥き出しにする
焔、動力回路を狙いな
核は砕いちゃいけねーぜ

アンカー打ち込め
息の根止めたら発着場に引きずり落とそうぜ
天使核欲しいもん!


四王天・焔
《狐姉妹》
SPD判定の行動
アドリブ歓迎

■心情
わぁ、大きなドラゴンだー、敵ながら凄いなぁ。
天使核も沢山採れたりするのかな?

■行動
白狐召還符(UC)を使用して戦うよ。
白狐様に【騎乗】して、白狐からの【ブレス攻撃】を放ち
狐火属性を【属性攻撃】で強化して攻撃するよ。

焔自身も、白狐様の上から【槍投げ】でドラゴンランスを敵に投げつけるね。
槍はドラゴン型になって自力で戻って来ると信じてるよ!

燦お姉ちゃんのアドバイスにも従うね
「動力回路だね、任せて!」と【部位破壊】

敵のガレオンブレスには、【オーラ防御】で耐えつつ
素早く動く敵を【第六感】で動きを予知して攻撃

■戦闘後
可能なら、天使核が欲しいな。


国栖ヶ谷・鈴鹿
連携OK!

【叢雲】
あれが今回のボスってわけだ!
よし、キャバリア阿穹羅を無人操縦モードに、武装型ユーベルコヲド叢雲を展開、ヨナの補助装甲と前面防禦壁に!
主砲、天火明(アメノホアカリ)を実弾に切り替え(メカニック、武器改造)、残存する叢雲ユニットを射出槍へ変形!
副武装は、相手の武装、及び行動の阻害、相手の機動、気流を制御、主砲の一撃を当てる!

主砲の槍はあくまで相手の装甲を貫くことが目的、本当の目的は叢雲ユニットを再構築、敵機の侵食。こうすれば、もう当てやすい的だし、天使核を壊さなきゃ、大物獲得の好機だからね!


オーキッド・シュライン
●心情
・あれは焼けば食べられそうですわね。喫茶店メニューに使えるかしら。まあ、捕らぬ狸の皮算用とならないように気を引き締めて行きましょうか。
・では、わたくしたちと貴方たちどちらが愚かかはっきりとさせましょうか。

●戦闘
・爆炎靴を使った空中戦をメインに。残像が現れるほどの速度で空中をダッシュ。フェイントを交えつつ敵の攻撃を掻い潜り接近。炎の左腕で敵の体表を焼き切り捕食。UCの発動条件を満たす。
・巨大な黒い炎の虎の姿に変身。ガレオン船の部分に牙を突き立てて燃えやすい木材の部分から敵の肉体を焼き尽くしていく。
・ああ、しっかりと食べられるところがしっかりと燃え残ってくださいましね。




 シュルデ島の発着場を襲ってきた屍人帝国の一隊。
 アオオオオオオオオオオオオオォォォォ!!
 周囲が大きく振動する程にいななくガレオンドラゴン。そいつこそがクラウドジェリーの引率者である。
「おお、これはまたドラゴンなのか船なのか、よく分らぬ変な奴がでてきたな」
 その敵の姿に、金髪猫耳巫女姫、エウトティア・ナトゥア(緋色線条の巫女姫・f04161)が驚く。
 何せ、ガレオン船に血肉が通い、意思を持つようになっているのだ。この世界にある天使核というものはさぞ凄い物なのだろうと、エウトティアは関心を抱く。
「わぁ、大きなドラゴンだー」
 薄紫色の毛並みをした妖狐、四王天・焔(妖の薔薇・f04438)は敵の姿に圧倒されながらも3本のモフモフ尻尾を揺らし、天使核も沢山採れるのだろうかと目を輝かせる。
「可愛いクラウドジェリーたんに酷いことさせやがる。バラして素材にしてやるよ」
 その焔の姉、毛先が黒い灰色の毛並みの妖狐、四王天・燦(月夜の翼・f04448)は先程撃退した配下達を気に掛け、ガレオンドラゴンに敵意を燃やす。
 彼女もまた天使核を手にしたいと、傷ついた飛空艇を目にしたり、技師らと相談してガレオンドラゴンの天使核の位置に予測を立てたりしていたようだ。
「あれは焼けば食べられそうですわね。喫茶店メニューに使えるかしら」
 自称完璧淑女、左腕を地獄化させたオーキッド・シュライン(絢爛なる豪火・f15793)はその生体部位に興味を持っていた。
「あれが今回のボスってわけだ、よし!」
 天才を自称する天真爛漫、大胆不敵なハイカラさん、国栖ヶ谷・鈴鹿(未来派芸術家&天才パテシエイル・f23254)は気合を入れてキャバリア『SR-ARX01 阿穹羅』を無人操縦モードとし、さらに操縦する『ソラクヂラ型航空巡航艇ヨナ』へとユーベルコード【超微細希金機械群・叢雲】を使用して。
「フィールド展開よし! ムラクモユニット散布!」
 補助装甲と全面防禦壁を展開することで、これからの戦いに備える。
 金髪少女の姿をとるヤドリガミ、ヴィオレッタ・エーデルシュタイン(幸福証明・f03706)は先程の戦いに引き続き、サーフブレイド『へクスベーゼン』に乗ったサイキックキャバリア『ゲファレナー・エンゲル』での空中戦を続ける構えだ。
「まあ、捕らぬ狸の皮算用とならないように気を引き締めて行きましょうか」
「物珍しくはあるがやる事は変わらぬな。いつも通り退治してしまうのじゃ」
 あくまで敵の体を食材として見ているオーキッドは『爆炎靴』で浮かび上がりながら構えを取り、しばし敵の姿に感嘆していたエウトティアも、発進する飛空艇に乗せてもらい、応戦するようだ。
「さあ、来るがよい。我ら屍人帝国に仇なす愚か者どもよ」
「では、わたくしたちと貴方たち、どちらが愚かかはっきりとさせましょうか」
 睨みを利かせてくる敵に、オーキッドがはっきりと言い返し、皆と共にこの強敵との交戦を始めるのである。


 出港する飛空艇は、戦う猟兵の為にと奮起した発着場の人々が総出で操船に当たる。
「いざ発進」
 残りこんでいたのは2人。そのうち、《狐姉妹》の燦は船首に立ち、【結界】と【オーラ防御】の符術で飛空艇の守りを高める。
 もう1人、エウトティアは風の精霊を呼び出していて。
「精霊よ、追い風を吹かせて飛空艇の行き足を助けるのじゃ」
 呼び掛けに応えた精霊達は船の後方から風を吹かせて航行速度を上げる。
 そうして、狙いを定めて飛空艇を撃ち落とそうとするガレオンドラゴンの艦載砲による砲撃から逃れて見せた。
「フン、運よく逃れたところで……」
 ただ、相手の【飛竜式艦載砲】の命中率は高く、早々逃れられるものではない。
 さらなる一撃をと照準を合わせようとしていたガレオンドラゴンの周囲を、【空中戦】に臨むオーキッドが空中を【ダッシュ】し、多数の【残像】を展開して接近していた。
 そこへ、ガレオンドラゴンが牙を突き立てようとかぶりついてくるが、【フェイント】で敵の攻撃を避けたオーキッドは炎の左腕で敵の体表を焼き切り、捕食する。
 多少、ガレオンドラゴンにも痛みはあれど、敵はさほど気にする素振りを見せず。
「速度で我に敵うと思っているのか!」
 いざ本気で飛翔すれば、ガレオンドラゴンも超音速で空中を駆けることができる。
「符よ、妖の郷への扉を開け。おいでませ白の御狐様」
 焔はそんな強敵と対するに当たり、ユーベルコード【白狐召還符】で呼び寄せた全長3m程ある白狐に【騎乗】していた。
「白狐様、前方の敵を撃ち落としてね」
 小さく鳴いて焔に応える白狐は蒼い狐火のブレスをガレオンドラゴンへと吐きかける。
 その際、焔は自らの【属性攻撃】の力で狐火を強化しており、放射されたブレスは敵の飛空艇部分へと燃え広がる。
「小癪な奴らめ……!」
 音速を超えるスピードで飛翔して空気を一時的に遮断し、延焼を防いだガレオンドラゴンは焔へとブレス砲撃を行う。
 それを【第六感】で察した焔は、全身に【オーラ防御】を展開して耐えてみせた。
 仲間達がガレオンドラゴンを引き付けているうち、ヴィオレッタは自らに【迷彩】を施して【目立たぬ】よう敵の側面からの接近を試みる。
 時に相手は目にも止まらぬ速さで飛翔する為、ヴィオレッタは決定打を与えられるタイミングを待つ。
(「そろそろいいかしら?」)
 仲間に気を取られて砲撃を行う敵に、呼吸を止めたヴィオレッタは自身を透明化させてから敵に肉薄して。
(「……今よ」)
 予め、『ヘクセンシュス』を装着したキャバリアの拳で、ヴィオレッタはガレオンドラゴンを殴りつける。
 【鎧無視攻撃】もあって、硬い鱗となった生体部分もお構いなし。
 打撃と共に【マヒ】を与えて敵の動きを止める。
「これしきで我が止められると思うな……!」
 ガレオンドラゴンは気合で動こうとするが、神経が働かぬ状態となれば、動きも鈍る。
 そこを、鈴鹿が狙う。
 戦いの合間に、彼女は副武装である機銃などを掃射して相手の機動、行動を阻害する。
 あとは、うまく気流を制御して。
「ぼくの超決戦機械! 驚天動地の一撃を見せてあげる!」
 本命である主砲【超力陽子加速砲・天火明】の一撃をガレオンドラゴンの巨体へと叩き込む。
「それ! 精霊たちよやってしまえ!」
 仲間の攻撃が効果的な状況であれば、エウトティアも続いて精霊達へと呼び掛け、赤く輝く精霊光を集束させた砲撃を見舞っていく。
 数は500本を超える。いくらガレオンドラゴンの体が巨大とはいえ、それだけの本数の砲撃を浴びればたまったものではないはずだ。
「銃で撃ち放題ね」
 ヴィオレッタもキャバリアの銃で敵の体を撃ち抜く。
「……させはせぬぞ」
 体の至る所を傷つけられて憤慨するガレオンドラゴンは攻撃を仕掛けるメンバーへと艦載砲で反撃してくる。
 しかしながら、ヴィオレッタはそれすらもうまく利用し、【念動力】を使って砲身の向きをちょいちょいと動かして。
「自分で自分を撃ちぬいてちょうだい?」
 それに気づかず、ガレオンドラゴンは艦載砲を発射して自爆する形となってしまう。
「うおおおおおぉぉ……!」
 再び、ガレオン部分に激しく燃え上がる炎。
 そこで、ユーベルコード【炎魔顕現】によって巨大な黒い炎の虎へと化したオーキッドが攻め入り、燃えるガレオン部分に牙を突き立てることで勢いよく燃え広がる。
「ああ、しっかりと食べられるところがしっかりと燃え残ってくださいましね」
「グ、グオオオォォ……!」
 苦しむガレオンドラゴンだが、まだ戦意を失ってはいない。
 無事な砲塔を猟兵らに突き付けて砲弾を発射してくるだけでなく、竜の口を広げて喰らいかかってくるのだ。
「負けるな、撃て撃て! 弾幕薄いぞ」
 対して、民間の飛空艇の先端にいた燦が乗組員へと砲撃を指示する。
 ここで怯めば、敵の攻撃で一気に戦線がひっくり返ってしまいかねない。今は攻撃あるのみだ。
 燦もただ指示を出すだけではなく、妖艶な舌なめずりをして敵を見つめる。その表情は妹の焔ですら見たことのないものだっただろう。
(「ジェリーからの吸精で精気充填120%だ」)
 気力の充実している燦はここぞと【フォックスファイア】を放ち、100余りの狐火を収束投射させ、仲間達の燃やすガレオン部分への攻撃を強める。
 いくら姿がドラゴンに変わったからと言って、動力部である天使核の位置までは変わっていない。
 そして、その動力回路が切られれば、飛べなくなることは他の飛空艇が先程証明した通りだ。
「焔、動力回路を狙いな。核は砕いちゃいけねーぜ」
「動力回路だね、任せて!」
 姉妹のコンビネーションはさすがである。
 焔は空中を旋回して、白狐のブレスに合わせて【『ドラゴンランス【フローレ】』を投げつける】。
 素早く投擲した槍は見事に狙った【回路を破壊】し、ドラゴンの姿へと戻って焔の元へと戻っていく。
「アンカー打ち込め。息の根止めたら発着場に引きずり落とそうぜ」
 天使核を求め、燦は乗組員へと指示を出す。
 しかし、翼を羽ばたかせたガレオンドラゴンは、全身をぼろぼろにしながらも撃ち込まれるアンカーから逃れようとして全力で飛翔しようとする。
 ただ、その周囲を無数の槍が囲む。
 それらは、鈴鹿が展開した侵食型粒子金属片の何割かを【メカニック】、【武器改造】によって変形させたもの。
 一気に撃ち出された槍はガレオンドラゴンの体へと突き刺さっていく。
「こうすれば、もう当てやすい的だし、天使核を壊さなきゃ、大物獲得の好機だからね!」
 露出していた核に亀裂が走り、大きく割れてしまう。
「ウ、アァッ……」
 ガレオンドラゴンの瞳から光が消え、その巨体は発着場へと落ちていく。
 すでに他の船は退避しており、その穴を埋めるような形でガレオンドラゴンだった残骸は散らばっていった。
「「うおおおおおおお!!」」
 飛空艇に乗り込んでいた乗組員や技師達、そして、避難していた利用客らが一斉に歓喜の雄たけびを上げる。
 そんな声を耳にした猟兵らは手を振って応えていたが、一部のメンバーは天使核が欲しいのか、一斉にガレオンドラゴンの残骸の方へと駆け出して行ったのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 日常 『飛空艇整備』

POW   :    破損した箇所を修理する

SPD   :    船体や甲板を綺麗に磨き上げる

WIZ   :    新しい艦装を組み込む

イラスト:十姉妹

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



 シュルデ島を襲撃してきた屍人帝国の一隊を退けて。
 戦場となった飛空艇の発着場でオブリビオンの残骸を掃除しつつ、猟兵達が天使核を取得する間に人々は個々の仕事や目的へと戻っていく。
 とはいえ、飛空艇への被害は小さくなく、オブリビオンの襲撃によって大小の疵がついてしまっている。
 利用者の輸送は被害が軽微な船でどうにかなりそうだが、そちらに人数をとられてしまうことで、整備の手が少しばかり手薄になってしまう状況なのだとか。
「良ければ、少し整備を手伝っておくんなせえまし」
「戦いで疲れているでしょうが、よろしくおねげえします」
 技師や乗組員、常駐スタッフらも発着場の機能復旧や通常業務に手一杯で、満足に飛空艇の整備すらできないようだ。
 その為、猟兵らは整備の手伝いを引き受けることに。

 猟兵らはいくつかの飛空艇を手分けして整備に当たる。
 被害が軽微な船体は板を張り替えての修理。荒れた甲板は破壊した備品や板の破片を掃除してピカピカに。折角だから、板そのものを全て張り替えたり、備品を取り換えて使い勝手のいいものにしてしまうのも良いだろう。
 そして、今後の屍人帝国の襲撃に備えて、新しい艦装を積み込む。
『ああ、何かいい艦装があんなら、遠慮なく配備させてくれ』
 そう告げて自分の仕事に戻った技師達の言葉もあり、一部の猟兵は生き生きして飛空艇の改造に励む。
 民間の輸送船も多いが、一部は勇士達へとレンタルするものであったり、勇士達の所有する船もある。
 彼らがオブリビオンを迎撃して心置きなく空へと出られるようにする為、猟兵達は彼らのバックアップをすべく整備に励むのである。

(※第3章は、17日朝からの一括執筆を考えております。プレイングも17日朝まで受付いたします。
 3章からのご参加も歓迎です。メイン参加者の状況によってはサポートの方のお力を借りる予定です)
アーサー・ツヴァイク(サポート)
※何でも歓迎!

『…zZz…貴様らの悪事は…きっと誰かが何とかするよ…』

俺はアーサー、改造人間だ。
普段は寝てばっかりだが…事件が起きたら即覚醒! …のつもりだけど、日常ものでしょ? 寝てるわ。
…いやまあ、いつもはちゃんとヒーローだぜ? まあでものんびりしたい時もあるよねってことだぜ。
ああでも甘いものとかちょー好き、何か食べに行くとかだったら起きて行くよ、うん。

NG行為とかは特にないよ。戦闘中ばりにクソテンション上がった感じでも問題ないぜ

んじゃ、宜しくー


七詩野・兵衛(サポート)
『アルダワ魔法学園応援団『轟嵐会』団長 七詩野兵衛である!』
アドリブや他の猟兵との連携と絡みは歓迎だ。

多少の怪我は厭わず積極的に行動する。
よほどの事情でやらなければいけない時以外は、
他の猟兵に迷惑をかける行為や、公序良俗に反する行動はしないぞ。

戦闘は応援団としてバーバリアンの力強さと、
スカイダンサーの身のこなしを駆使して応援するのだ。
我輩の「ダンス」と「パフォーマンス」で皆を「鼓舞」するのだッ!

応援する相手がいなければ仕方ない、自分で戦闘する。
後はおまかせだ。よろしくおねがいしよう!


スピレイル・ナトゥア(サポート)
精霊を信仰する部族の巫女姫です
好奇心旺盛な性格で、世界をオブリビオンのいない平和な状態に戻して、楽しく旅をするために戦っています
自分の生命を危険に晒してでも、被害者の方々の生命を救おうとします
技能は【第六感】と【援護射撃】と【オーラ防御】を主に使用します
精霊印の突撃銃を武器に、弾幕を張ったり、味方を援護したりする専用スタイルです(前衛はみなさんに任せました!)
情報収集や交渉のときには、自前の猫耳をふりふり揺らして【誘惑】を
接近戦の場合は精霊の護身用ナイフで【捨て身の一撃】を繰り出します
マスター様ごとの描写の違いを楽しみにしている改造巫女服娘なので、ぜひサポート参加させてくださると嬉しいです!


高階・茉莉(サポート)
『貴方も読書、いかがですか?』
 スペースノイドのウィザード×フォースナイトの女性です。
 普段の口調は「司書さん(私、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)」、時々「眠い(私、キミ、ですぅ、ますぅ、でしょ~、でしょお?)」です。

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。

読書と掃除が趣味で、おっとりとした性格の女性です。
戦闘では主に魔導書やロッドなど、魔法を使って戦う事が多いです。
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!




 シュルデ島の発着場にようやく人々の活気が戻る。
 とはいえ、戦いの爪痕も少なからず残っており、飛空艇の整備が必須な状況にある。
 壁や甲板のあちらこちらに穴が開き、備品や艦装も破壊されて不備があり、取り換える必要がある。
 ただ、発着場のスタッフや技師達は通常業務に追われ、とてもではないが整備の手まで回らない様なのだ。
「ここは私の出番ですね」
 某所に存在する秘密図書館の司書、高階・茉莉(秘密の司書さん・f01985)は読書と並んで掃除を趣味としている。
 普段いる図書館とはだいぶ勝手は違うが、掃除のし甲斐がある状況とあって、強く両手を握ってやる気を見せている。
「すでに戦いは終わっているのですね」
 銀髪の猫耳巫女姫、スピレイル・ナトゥア(蒼色の螺旋の巫女姫・f06014)はやってきたこの場の戦いに姉が身を投じていたと気づき、軽く手を振る。
 好奇心旺盛なスピレイルは飛空艇にも興味を抱き、じっと見つめていた。
「……zZz……」
 一方で、改造されてその身をサイボーグとしていたスーパーヒーロー、アーサー・ツヴァイク(ドーンブレイカー・f03446)はおねむのようで、しばし隅で居眠り中。
「貴様らの悪事は……きっと誰かが何とか……むにゃむにゃ……」
 忙しなく人が行き来している中で、やや騒がしくもあったが、アーサーはお構いなしに寝言まで呟く。しかし……。
「アルダワ魔法学園応援団『轟嵐会』団長 七詩野兵衛である!」
 そこに現れた学ラン姿の七詩野・兵衛(空を舞う熱血応援団長・f08445)が野太い声を上げて。
「この島の人々を、発着場を利用する人々を、スタッフを、技師を。そして、彼らを助ける猟兵達を、応援しに参上した!」
 兵衛は人手不足を埋める為にも動く心づもりだが、その前にと皆に声援を送るべく声を張り上げる。
「ん……、仕事か」
 その声で目が覚めたのか、アーサーも眠い目をこすりながら起き上がってきたのだった。


 さて、改めてお掃除とあれば茉莉の本領発揮。
 マイペースにやりたいところだが、何せ対象となる飛空艇が数機もある状況とあって、とてもではないが間に合わない。
「しばらくお願いしますね」
 茉莉は召喚したAI搭載型戦術ドローンに自らの操作を託して仕事効率を高め、飛空艇の掃除へと着手する。
 飛空艇であれば、使うのはデッキブラシ。
 茉莉は高い【掃除】の技能を生かし、短時間で広い面積を磨き上げる。
「私も負けてはいられませんね!」
 スピレイルは壊れた備品の運び出しに当たる。
 ただ、彼女は自身1人では作業量に限界があると感じて。
「土の精霊さん。一緒に頑張りましょう!」
 ユーベルコード【土の精霊は集う】によって、スピレイルは土の精霊の力を借り、額に数字の刻まれたゴーレムを出現させる。
 最初は全て1と書かれた個体が100体ほどいたが、いくつかは合体させて強化し、重い荷物も運搬させられるようにしていた。
 後は、できる限り仕事で手いっぱいのスタッフらの意向に沿い、適所に物品を運ぶ。その際、スピレイルは猫耳をふりふり揺らしてスタッフの心をがしりとつかんでいた。
 その間、発着場中に兵衛の声援が響き渡る。
「フレッ! フレッ! シュルデェッ! フレッ! フレッ! 猟兵ィ! オーーー!」
 働く人々や忙しそうに立ち回る猟兵の為、兵衛は応援団として皆を【鼓舞】する。併せて、彼は【ダンス】と【パフォーマンス】も交え、全力で声を張り上げて皆に力を与えていた。
「……のんびりしたいんだけどな。まあ、仕方ないか」
 そんな仲間の声援を受け、物ぐさな態度をとっていたアーサーもヒーローらしく働き始める。
 一度、【情熱】に火が付けば、アーサーはテンション高く動き回る。
 破壊箇所を発見すれば彼は即座に板を打ち付けて補修していく。
 多少動き回ったところで彼は自身や皆が多少疲れたところを見計らい、ユーベルコードを使う。
「Select……HEAL ACTION!」
 アーサーの放つ優しい太陽の光は作業する人々を癒やす。
 ただ、その分、疲労したアーサーは脇で眠り始めて。
「……zZz……」
 短時間ではあったが、全力で仕事をやり切った彼はすがすがしい顔で寝息を立てていた。
「なるほど、吾輩も負けてはおれんな!」
 兵衛も一層激しく鼓舞をと、皆の応援を続ける。
 それにスピレイルはもう一息とゴーレムを操り、茉莉もまた小さく微笑んでデッキブラシを握る手を強めるのである。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

国栖ヶ谷・鈴鹿
【超技術を組み込もう】

天使核も試験用ので、いくらかもらったし、ぼくも以前知った天候操作のモジュールを作っていこう!

パーフヱクトフォースローダーでメカニックを上げて、サクサク作っちゃおう。

主な使い方は気流の制御や積乱雲への突入時に雲を避ける効果だね。

オブリビヲンにも、気流や追い風を利用するのもいるから、そういうのにも使えるんじゃないかな?

この世界を少しだけ見てきたけど、役に立てる技術をぼくがもたらせたら嬉しいよ。

それに、飛空艇を弄れるチャンスなんだし、整備に付き合わせて!
間近で見て勉強して、ぼくの知識にしたいから!


ヴィオレッタ・エーデルシュタイン
遂に初めてこの技能が使えるわね…。
ということでお掃除担当よ。

[掃除]技能をフルに活かして清掃開始。
デッキブラシをもって鼻歌謡いながらすいーすいーと清掃よ。
手の届かない所は[念動力]やユーベルコード【クォンタム・ハンド】で遠隔清掃。

「ええ、ユーベルコードまで清掃に使える私に隙はないわ」

甲板は全部ワックスがけもしてきらっきらにしてあげるわ。


オーキッド・シュライン
●心情
・ふむ、困りましたわね。わたくしは破壊工作とか焼却したり爆撃したりする方面に特化しているので、ものづくりとかさっぱりなんですのよね。人生の半分以上を片腕で過ごしてきましたし…。危ないからと、こくいうのは
遠ざけられてきましたのよね…。
・まあ、やることないのでガレオンドラゴンのお肉でお弁当でも作りますか。腹が減ってはなんとやら‥ですわ。
●仕事
・料理スキルを使って‥‥ふむ。カツサンドでも作りましょう。ガレオンドラゴンのお肉がカツサンドに向いているかどうかは知りませんけど。
・あとはまあ、ゴミでも焼いて灰にでもしますか。まあ、肥料にでもなるでしょう。あとは炎で金属溶かすくらい?


四王天・燦
《狐姉妹》

取り分や他所で集めた財宝も幾ばくか支払うから中型船を売ってくれ
メンテや改装技術、基礎操縦も教えてよ

見て見て焔、買っちゃった☆
金銭感覚は強いアタシが大枚叩いたぜ♪
妹に驚愕の領収書を見せちゃう

そんじゃ他所の船の修理を通して学ばせてもらいましょ
妖狐夢色変化で美少女メカニックになぁーれ☆

勝手に魔改造するのはご愛敬
「火力は正義!」で誤魔化す…ごめんちゃい
でも稲荷神様に捧げる神棚もつけておこっと

一頻り学んだらアタシの船に掛かるぜ
まだ装備の少ない飛空艇だけど厨房・個室など快適さを追求だ
ちゃんと焔の部屋も用意しました
もち自室に神棚を取り付けるぜ
このフォックステイル号に稲荷神様の御加護がありますよーに


四王天・焔
《狐姉妹》
SPD判定の行動
アドリブ歓迎

■心情
クラゲとドラゴンを無事に倒せて何よりだったね。
後は壊れてしまった飛空艇を直しておかないと。

■行動
フォックス・アシスト(UC)を使用して、白狐のぬいぐるみと協力して
船の材料を運んだりするね。
後は、甲板を掃除してピカピカにしてあげようかな。
「掃除なら得意だよ、それー!」

燦お姉ちゃんとも一緒に、船の改造も行おうかな。
神棚を作るみたいだから、焔もそれを手伝ってみよう。
「この船にも、御狐様のありがたいご加護があります様に……」

燦お姉ちゃんが買ってくれる船も見てみよう。
「焔の部屋もあるんだねー、ありがたいな」
燦お姉ちゃんと一緒に、大空を飛びたいな。


エウトティア・ナトゥア
アドリブ・連携歓迎

ふう、手間をかけさせおって、どうやら無事に終わったようじゃな。
それにしても復興そっちのけで天使核採取とは逞しい事じゃのう。
さすがに発着場の機能復旧を優先しているようじゃが、どうやら手が足りぬか。
わしも少しお手伝いしていくのじゃ。

とはいえ機械の事はなーんも分からぬでな、できる事と言えばお掃除くらいじゃな。
秘伝の篠笛を吹き鳴らして狼達を呼び出して邪魔な瓦礫等を運び出すのじゃ。
大きな物はマニトゥにお任せじゃよ。
細かい塵は風の精霊に掃いて貰って雲海へ不法投棄、しつこい汚れは水の精霊に洗って貰うのじゃ。
こんなものかの?
あとは復興と片付けが済んだらこの世界をお散歩して回るのもよいのう。


菊原・エリカ
【SPD】
アドリブや他の方との協力等歓迎です。

修理や発明の知識がある訳でも無し、形ある武器を持つ訳でもありません。素直に身体で役に立つと致しましょう。

まずは経験豊富そうな方に話し掛けこの場の暗黙の了解等が無いか教えて頂きましょう。やるべき事が分かったなら後はもう【気合い】でとにかく仕事をするしかありませんわ! これから先ここにある船に乗せて頂く事もあるでしょう。出来る限り良い関係であれる様にしたいものです。

余裕があれば作業員の方々と雑談もしつつ作業に取り組む事に致します。ここ最近最も活動が活発な屍人帝国のお話だとか……この地に来たばかりの私達ならどんなお話でもきっと何かしら為になる事でしょう。




 発着場には、サポーター達の他にここまで屍人帝国と交戦していた猟兵達の姿もあって。
「クラゲとドラゴンを無事に倒せて何よりだったね」
 戦いを潜り抜け、無邪気で純粋な印象を抱かせる四王天・焔(妖の薔薇・f04438)がオブリビオンとの戦いに勝利したことを喜ぶ。
「ふう、手間をかけさせおって、どうやら無事に終わったようじゃな」
 大きく息をつく猫耳金髪巫女姫、エウトティア・ナトゥア(緋色線条の巫女姫・f04161)は、周囲で天使核採取に勤しむメンバー達の姿を見やり、その逞しさに感嘆する。
 なお、彼女は振りぬく際に、遠くに見つけた妹へと手を振り返していた。
 猟兵達は戦いの後、発着場にいた人々とも交流を行う。
「飛空艇を弄れるチャンスなんだし、整備に付き合わせて!」
 天才ハイカラ少女、国栖ヶ谷・鈴鹿(未来派芸術家&天才パテシエイル・f23254)はこの世界の飛空艇に強い興味を示しており、技師達へとそう懇願していた。
 間近で見て勉強することで、是非とも知識を得たいと鈴鹿は考えていたのだ。
 また、焔の姉、コートをはためかす妖狐女性、四王天・燦(月夜の翼・f04448)は発着場の様子を見に来た飛空艇のオーナーと交渉していて。
「……これだけ支払うから、中型船を……」
「……あー、分かった。どうせ修理が必要な船だ。契約成立だな」
 どうやら、うまく商談が成立したようで、燦はいい笑顔を見せてオーナーと握手を交わしていた。
「後は壊れてしまった飛空艇を直しておかないと」
 そんな姉の姿を横目にしながらも、焔はオブリビオンに荒らされた飛空艇の修繕、復旧、整備をとこの場の猟兵達へと呼び掛ける。
「さすがに発着場の機能復旧を優先しているようじゃが、どうやら手が足りぬか」
 ならばと、エウトティアも少し手伝いをと掃除用具を借りに向かう。
「遂に初めて、この技能が使えるわね……」
 長めの金髪を纏めたオッドアイの女性、ヴィオレッタ・エーデルシュタイン(幸福証明・f03706)はクールな態度をとったままではあったが、デッキブラシを手にした彼女はこころなしか嬉しそうにも見えた。
 そんな猟兵達の話を聞いていた野良ヒーロー、白い髪をセミロングにした菊原・エリカ(深き森より来る物・f18935)は修理や発明の知識もなく、形ある武器を持つわけでもないと考えて。
「素直に身体で役に立つと致しましょう」
 エリカもまた掃除を含めた手数として働くことにし、優先してやってほしいことをスタッフへと尋ねに向かっていた。
 一方、左腕を地獄で補う縦ロール淑女、オーキッド・シュライン(絢爛なる豪火・f15793)は今回の状況に当たって困惑していた。
「わたくしは破壊工作とか焼却したり爆撃したりする方面に特化しているので、ものづくりとかさっぱりなんですのよね」
 人生の半分以上を片腕で過ごしてきたというオーキッド。危ないからと、こうした作業は周りの人達から遠ざけられてきたそうなのだ。
 仲間達が作業を始める中、オーキッドはしばし何をするべきかと思案していたのだった。


 発着場は人々が忙しなく行き交う。
 屍人帝国による襲撃もあり、しばし足止めを受けていた利用客が飛空艇へと乗り込み、スタッフは離陸の為の準備を足早に進める。
 技師らは動く船の修繕から急いで進めるのだが、その際、燦や鈴鹿が技師達へと頼み込んで船の整備について学ばせてもらう。
「妖狐夢色変化で美少女メカニックになぁーれ☆」
 燦はそれに当たり、姿を変化させてやる気を見せつける。
 危機のメンテナンス方法や改装技術、基礎操縦など飛空艇の整備を見学させてもらっていた。
 その最中、燦はついつい勝手に魔改造などしてしてしまう。
「火力は正義! ……ごめんちゃい」
 思わず改造してしまうのはご愛敬と舌を出す彼女。ただ、稲荷神様に捧げる神棚は譲れなかったらしい。
 エリカも整備について、ベテランのスタッフに暗黙の了解などがないかと尋ねる。
 多少のルールのようなものはあるようだが、さすがに今回はそうも言っていられぬ状況もあり、できる範囲で手伝ってほしいと願うに留まる。
 それもあって、エリカも気を楽にして手伝いを始めていた。
「ま、やることもないので……」
 そこで、オーキッドも動き始める。先程倒したガレオンドラゴンの体は今なお残されている。生体部分である肉を利用して、お弁当を作ろうと考えていたのだ。
「腹が減ってはなんとや……ですわ」
 そうと決めれば、オーキッドは食材の確保をとガレオンドラゴンの方へと駆け寄っていた。

「……というわけで、お掃除担当よ」
 ヴィオレッタは早速【掃除】を始め、自らの技能を如何なく発揮する。
 デッキブラシを手にした彼女は鼻歌を謡いながら、すいーすいーと甲板を磨いていく。
 それだけではない。ヴィオレッタは直接自分の手の届かない船首、マストなどは【念動力】を使ってデッキブラシを遠隔操作。
「不可視にして不可触の手よ来たれ」
 また、ヴィオレッタはユーベルコード【クォンタム・ハンド】も使い、細かい隙間まで綺麗に汚れをかき出す。
「掃除なら得意だよ、それー!」
 焔は【フォックス・アシスト】を使い、白狐のぬいぐるみと協力して船の備品を運搬する。
 併せ、焔自身もデッキブラシを手にして大掃除。戦いの影響で埃をかぶった甲板をピカピカにすべく汚れを洗い出す。
 機械については何もわからないからと、エウトティアも掃除に精を出す。
 『秘伝の篠笛』を吹いて呼び寄せた狼達に邪魔な瓦礫を運び出させ、大きなものに関しては『巨狼マニトゥ』に運搬を任せる。
 なお、それらの瓦礫に関しては、オーキッドが料理の合間に地獄の炎で焼いて灰にしていく。
「まあ、肥料にでもなるでしょう」
 加えて、金属部も燃やして溶かしていくオーキッド。迅速に産業廃棄物を処理してくれて、スタッフも大助かりといったようだった。
 その間も、精霊術士でもあるエウトティアは風の精霊に細かい塵を掃いてもらって雲海へと落としていく。しつこい黒ずみなどの汚れは水の精霊に洗浄を任せていた。
 そうした掃除や運搬作業を、エリカも頑張って【気合い】で励む。
 他の仲間達がスムーズに作業できるようバケツの水を取り替えたり、手押し車で瓦礫の運搬に当たったり。とにかく、体力仕事が多い状況となるのは辛いところ。
 しかしながら、エリカを含め、猟兵達の働きは相当なもので、スタッフは思わず舌を巻いてしまう進行速度。
 皆真面目に仕事してくれていることもあり、スタッフは猟兵らに好感を抱いてくれる。
 これからも船に乗せてもらうことはあるだろうと考えていたエリカとしては、こうして良好な関係を結べることは喜ばしい。
「そういえば、ここ最近、活動が活発な屍人帝国の話を聞きたいのですが……」
 ブルーアルカディアへと来たばかりのエリカとしてはどんな話であっても為になるからとお願いしたところ、色々なことを教えてくれる。
 例えば、莫大なお宝が眠る竜の巣。
 空を飛び回る勇士達。
 屍人帝国の脅威にさらされる数々の王国。
 それらの話にエリカは相槌を打ち、仕事の手を緩めることなく耳を傾ける。
「ふう、こんなものかしら」
 その頃、甲板にワックスがけをしていたヴィオレッタは、頭上が反射する位にピカピカとなったことに大満足していた。


 先程、飛空艇のオーナーと交渉していた燦は、掃除がひと段落した焔を呼んで。
「見て見て焔、買っちゃった☆」
 燦が見せたのは、中型の飛空艇。
 盗賊などの活動で金銭感覚を磨いた彼女だが、大枚をはたいたと驚愕の金額が記された領収書を妹に見せつける。
 その自分のものになったフォックステイル号へと乗り込む彼女。
 まだ武装などは少ないが、燦は厨房や個室と快適さを追求する。しっかりと焔の部屋を用意しているのは姉としての気遣いか。
「焔の部屋もあるんだねー、ありがたいな」
 笑顔で姉に感謝する焔と共に、燦は自室にも神棚を設置して。
「このフォックステイル号に稲荷神様の御加護がありますよーに」
「この船にも、御狐様のありがたいご加護があります様に……」
 2人で一緒になって神様へと祈りを捧げる。程なく、彼女達はこの世界で大空を翔けることだろう。

 鈴鹿はというと、一通り整備の見学を終えた後は1機の船の修繕を依頼されていた。
 掃除は仲間達が行ってくれたが、鈴鹿はその船に新たな艦装を組み込もうとしていて。
「天使核も試験用ので、いくらかもらったし……」
 鈴鹿が作っていたのは、天候操作のモジュール。
 ユーベルコード【超高精度技能再現化装置(パーフヱクトフォースローダー)】で【メカニック】技能を高め、彼女はサクサクと完成させる。
 空を行く飛空艇は気流の乱れを察知したり、積乱雲雲の中に突入したりすることだってある。そうした時に、気流の制御や雲を避ける為に使うのだ。
「オブリビヲンにも、気流や追い風を利用するのもいるから、そういうのにも使えるんじゃないかな?」
「ほお……」
 なかなか飛空艇には存在しないそうした技術に目を見張る技師達。
 この世界を少し見てきた鈴鹿だったが、役に立てる技術を少しでももたらせたなら嬉しいと微笑んで見せた。

 一通り、仕事を終えて。
「こんなものかの?」
 エウトティアは確認を取り、この世界の散歩をしたいと考える。
 幸い仲間の中には自分の船を入手したものもいる。同船させてもらえれば、のんびりと飛行できるだろう。
「その前に、カツサンドなどいかがですか?」
 オーキッドも手伝いと合わせ、【料理】スキルを活かして作っていたカツサンドを皆に振舞う。
 その肉はガレオンドラゴンの肉を使ったもの。
 少し肉質は硬めではあったが、ボリュームがあってなかなかに美味しい。
 思いの他好評なこともあり、オーキッドは気分よく頷いて見せたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年07月19日


挿絵イラスト