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帝国司祭の侵略レイド

#ブルーアルカディア

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●沈みゆく浮遊大陸
 雲海に無数の浮遊大陸が浮かんでいる空のファンタジー世界『ブルーアルカディア』。
 オブリビオンとして蘇った『屍人帝国』の侵略により、浮遊大陸の一つが今まさに終焉を迎えようとしていた。
「やりましたわね。私達の勝利です!」
 エルフの少女の宣言と同時に、黒き鎧を纏うエンジェルの騎士達から勝ち鬨の声があがる。
 少女は帝国の軍勢を指揮する高司祭なのである。
「く・・・よくも皆を許さないぞ…」
「なぜこんな事を私達は平和に暮らしたいだけなのに…」
 司祭の元には帝国の侵略から浮遊大陸を守る為に戦った王国の騎士たちと、勇士たちが集められていた。
 彼等は帝国の軍勢を前に奮闘するも敗北し、疲弊した所を捕縛され捕虜となったのである。
「今回は貴方と…貴女がいいですわね」
 帝国司祭は捕虜たちの一人一人をじっくりと観察し、数名を選び出した。
 選ばれたのは捕虜たちの中でも容姿端麗な者が殆どであった。
「可愛そうに、痛いでしょう…その傷を癒して差し上げますわ」
 敵意を剥き出しに睨む捕虜たちに対して、帝国司祭は両手から放たれた治癒魔法で、彼等の傷を癒すのであった。
「あ、ああ…」
「あ、ありがとう」
 捕虜の中には深手を負っていた者もいたが、治癒魔法によって傷は完全に癒える。
 それと同時に彼等から帝国に対する敵意も消えるのであった。
 憎むべきはずの存在である司祭に感謝の言葉を述べる程である。
「これで貴方たちも私たちの仲間ですわ。さあ、共に歩みましょう」
 帝国司祭はそう微笑むと、オッドアイから秘められた魔力を解放し、捕虜たちを深い眠りにへと誘うのであった。
「後は任せますわ。いつもの通りにお願いしますわね」
 命じられた黒翼の帝国騎士たちは、司祭が選んだ捕虜たちを運び出し、選ばれなかった捕虜たちその場に放置した。
 そして帝国司祭が率いる軍勢が飛び去ったあと、残された者達の目が覚める事は二度となく、沈みゆく浮遊大陸と運命を共にするのだった。

●グリモアベースにて
「今回の依頼はブルーアルカディアを侵略している帝国から浮遊大陸の一つを守って欲しいんだ」
 グリモア猟兵である金髪ショートカットの少女、リリスフィア・スターライト(プリズムジョーカー・f02074)が集まった猟兵達に依頼の説明を始める。
「相手にするのは帝国の司祭が率いる軍勢だね。元は異世界のエルフの女の子だったのだけれど、今はオブビリオン化しているから遠慮はいらないよ。それで帝国の軍勢の特徴だけれど、まず最初に空中戦を得意とする黒翼騎士を主力とした先鋒隊で相手側の戦力を削り、消耗した所でクラウドジェリーの群れに襲わせる流れになるかな。そして優勢になった所で司祭が気に入った相手を捕縛し、魅了の魔法で自らの軍勢として取り込んでしまうんだ。そうやって自身の勢力を拡大しているみたいだね」
 こうして日に日に勢力を増していく軍勢により、被害は拡大するばかり。
 ここで阻止しなければ、さらに多くの犠牲と悲劇を生む事だろう。
「相手は統率の取れた大軍勢だから、猟兵達だけでまともに戦うのは厳しいと言わざるを得ないかな…だから浮遊大陸を守る為に戦っている勇士達に加勢する形で参加して欲しいんだ。勇士達は飛空艇を操り空中戦にも長けている。帝国軍ほどではないけど、戦力としては十分だから、彼等と連携して戦えば帝国軍を退けられるはずだよ。先鋒隊を退けられても、次に襲い掛かるクラウドジェリーの集団も厄介だね。戦闘力では黒翼騎士に劣るけど、姿を消せる上に触手や麻痺毒で相手を動けなくさせる能力をフル活用して動けなくなった猟兵達や勇士達を捕縛しにかかるよ」
 そして捕虜となった者は帝国司祭の前に連れてこられ、選別されるのだ。
「帝国司祭の程度は一見優しく穏やかで普通の少女なのだけれど、異世界から召喚されてきた事とオブビリオン化した影響で、ブルーアルカディアをゲームの世界だと思い込んでいるんだ」
 だから気に入ったものは大事にするが、そうでないものはあっさりと切り捨てる残酷な事も平気で出来るのだと、リリスフィアは付け加える。
「昔の帝国がわざわざ召喚しただけあって、帝国司祭の魔力は強力で、油断すれば猟兵であってもその虜になっちゃうから十分に気を付けてね」
 説明を終えるとリリスフィアは空の世界への転送の準備を始めるのであった。


吾妻 銀
 吾妻 銀です。

 ブルーアルカディアでのシナリオとなります。
 通常の3章構成のシナリオとなります。
 各章の概要は以下の通りとなります。
 1章:黒翼騎士との集団戦。
 2章:クラウドジェリーとの集団戦。
 3章:エルフの帝国司祭とのボス戦。

 1章および2章は空が主戦場となります。
 浮遊大陸に上陸される前に迎撃してください。
 自力で空を飛ぶ手段がない方は浮遊大陸を守る勇士達と一緒に飛空艇に同乗させてもらえますので、上手く活用して頂ければと思います。
 プレイングボーナスは『勇士たちと協力して戦う』となります。
 プレイングの受付は各章ごとに断章を書きますのでその直後となります。
 人数制限はありません。
 ペースはゆっくり目となります。

 各章の詳細です。
 1章は空を自在に飛び回る黒翼騎士の軍勢を相手にしてもらいます。
 軍勢の数も多く、統制もしっかりと取れており猟兵達だけでは勝利は難しいでしょう。
 2章はクラウドジェリーの集団との戦闘となります。戦闘力は黒翼騎士に遥かに劣りますが、先の戦いで激しく消耗した中での連戦となります。あえて捕まり帝国司祭のに近づくという作戦も可とします。
 3章は帝国の軍勢の指揮官であるエルフの帝国司祭との決戦となります。
 その圧倒的な魔力で軍勢を呼び出し、敵対する者を深い眠りにへと誘います。
 そして気に入った相手には、治療魔法をかける事で、自身に好意を抱かせるように仕けてきます。

 参加をお待ちしております。
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第1章 集団戦 『黒翼騎士』

POW   :    集団突撃戦術
【背中の翼と飛行魔術】によりレベル×100km/hで飛翔し、【一緒に突撃を仕掛ける人数】×【速度】に比例した激突ダメージを与える。
SPD   :    黒翼斧槍
【敵の頭上に飛翔し、ハルバード】による素早い一撃を放つ。また、【追い風を受ける】等で身軽になれば、更に加速する。
WIZ   :    黒翼防御戦術
自身の【部隊の守備担当】になり、【翼に風を受ける】事で回避率が10倍になり、レベル×5km/hの飛翔能力を得る。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 どこまでも広がる青天の空。
 その空が漆黒に塗りつぶされようとしていた。
 帝国軍の尖兵である黒翼騎士の集団が浮遊大陸への侵略を開始したのである。
「さあ、行くぞ我らが主の為に!」
 彼等に邪心はなく、ただ帝国の命令に史実に従い、その力を振るうのだ。
「くそ・・・来るぞ!一兵たりとも通すな!」
 それを迎え撃つのは帝国の侵略から大陸を守る為に集まった勇士達である。
 空を自在に飛び回る黒翼騎士に対抗すべく、勇士達はそれぞれの飛空艇に乗り込み迎撃の体勢をとる。
 勇士達の実力は確かであるが、迫り来る黒翼騎士との戦力差は歴然としており、戦った所で敗北は必死であった。
 だがここで退けば浮遊大陸の住むすべての者達の命が脅かされる。
 逃げ場など存在しないのである。
「我らが帝国の為に・・・進軍を開始せよ!」
 黒翼騎士は統率の取れた動きで一斉に突撃を開始した。
 優勢であると知りつつも彼等に油断の様子は見られない。
「う、撃て!狙いは外すなよ」
 それに対し勇士達も飛空艇から砲撃を開始する。
 浮遊大陸の存亡をかけた大空中戦の火蓋が切られたのである。
馬県・義透
四人で一人の複合型悪霊。生前は戦友。

第二『静かなる者』霊力使いの武士
一人称:私 冷静沈着
武器:白雪林

霹靂に騎乗しての参戦。さて、行きましょうか霹靂。
勇士の方たちと共闘しましょう。きっと私に集中しますから…そのときに。

【四悪霊・『解』】。数が多いならば、その相手に不幸を、不運を。風は向かい風ですよ?
生命力吸収もしてますから、 動きは鈍くなりましょう。手綱で霹靂に回避合図を。

白雪林で、氷雪属性の矢を射かけつつ。
…私だけに集中しないことです。ここには、勇士もいるのですよ?それこそ、あなた方の不運です。


霹靂「クエッ」
故郷世界なので張り切ってる。



 浮遊大陸の近辺の上空では飛空艇を操る勇士達と、帝国の尖兵である黒翼騎士との戦いが繰り広げられていた。
 お互い一歩も引かずの激戦であったが、戦局は勇士側がじりじりと押されつつあった。
「もう始まっているようですね・・・さて、行きましょうか霹靂」
 そんな中、一人の猟兵が金色混じりの焦げ茶の羽毛が美しいヒポグリフに乗って馳せ参じるのであった。
 四人で一人の複合型悪霊である馬県・義透(死天山彷徨う四悪霊・f28057)だ。
 今の彼は第二の人格『静かなる者』が表に出ていた。
「あれは話に聞いていた猟兵か!」
「ふん、新手か・・・ならば先に叩くのみ!」
 ヒポグリフを駆る義透の存在は両軍の目を引く事となり、黒翼騎士の一団が差し向けられる。
「やはり数が多いですね・・・それならば」
 迫り来る黒翼騎士達を前に義透の判断は早く、四悪霊が封じてきた呪詛を戦場にへと解き放った。
 どんよりとした空気が黒翼騎士達を包み込む。
「今は向かい風ですよ・・・不運でしたね」
「く・・・なんだ急に力が抜けて・・・」
 呪詛を受けた黒翼騎士が脱力感に苦しめられ、その動きを鈍らせるのであった。
 義透の指摘通り不運にも向かい風であった為、黒翼騎士達は呪詛を避ける事もままならず、身体が蝕まれていく。
「怯むな相手はたった一人だ!」
 呪詛の影響を受けていない黒翼騎士の1人が義透に向けて突進する。
「おっと!任せましたよ霹靂」
「クエッ」
 義透の回避命令に力強く頷いた霹靂は、軽やかに黒翼騎士の槍を回避して見せた。
 故郷の危機に霹靂は張り切っているようである。
 金色の輝きが大空を駆けまわる。
「こちらかも行きますよ!」
 義透は白い雪のような長弓『白雪林』を取り出して、接近してくる黒翼騎士に氷雪属性の矢を射かけた。
「うぐっ!」
 呪詛で動きが鈍っていた黒翼騎士の1人に矢が命中し、そのまま落下した。
 1人また1人と義透は黒翼騎士を撃ち落としていく。
「慌てるな包囲してかかれば対処できない相手ではない」
 翻弄されつつも黒翼騎士は数の有利を活かして、義透の周辺を囲んで逃げ場を封じた。
「クエエッ」
「これでは動けませんね」
 行く手を阻まれ義透は霹靂に静止を命ずる他なかった。
 一転して義透は窮地に立たされたのである。
 黒翼騎士に一斉に飛び掛かられればひとたまりもないだろう。
 だが義透に焦りの表情が浮かぶことは無かった。
「…私だけに集中しないことです。ここには、勇士もいるのですよ?それこそ、あなた方の不運です」
 義透の言葉は現実となり、体勢を立て直した勇士達の猛反撃が今まさに始まろうとしていた。
「我等も続くぞ!」
「俺達も負けていられねぇぜ」
 飛空艇内に搭載されている砲弾を勇士達は、ここぞとばかりに出し惜しみせずに発射し続けた。
 統率が乱れた隙を突かれた黒翼騎士達は次々と撃ち落とされ、雲海にへと落下していく。
「一時後退だ!これ以上は犠牲が出るばかりだ」
 砲撃に耐えかねた黒翼騎士達は義透の包囲を解き、砲撃が及ばない距離まで後退していった。
「この場はひとまず勝利といった所でしょうか」
 一時とはいえ帝国軍の侵攻を跳ねのけた事で、勇士達から歓声が沸き上がる。
 猟兵の登場により戦局は変わりつつあった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ニクロム・チタノ
一方的に他国を攻めて悪行を働くなんて許せない、そこまでだよ圧政者の手下達め!

チタノに乗って颯爽と現れる

勇士達助けに来たよ、一緒に帝国軍を押し返そう
敵はボクとチタノを優先して狙って来てるね、よしみんなボクに作戦があるんだ聞いて
敵は突撃の陣形で動いているけどあれは真横からの攻撃に弱いんだ、ボクが囮になるからチタノが翼を広げたら散開して敵陣の横腹を突いて、陣形が乱れたところにチタノで突撃するから
後は統制の取れなくなった敵軍を連携して撃破して行くよ!
よし、全軍反抗開始だよ!



 浮遊大陸の上空での戦闘は激しさを増していた。
 空中を自在に駆ける黒翼騎士は、容赦なく勇士達が乗る飛空艇を攻めて立ていく。
「く…何て速さだ。狙いが定まらない」
 勇士達も懸命に飛空艇の砲門で反撃をするも、小回りの利く黒翼騎士相手では分が悪い。
「ふん…そのような船で我等を止められると思うな!」
 黒翼騎士達は飛空艇を撃墜すべく突撃の陣形を構築する。
 高速飛翔による黒翼騎士の集団突撃は、飛空艇の装甲でもひとたまりもないだろう。
「一方的に他国を攻めて悪行を働くなんて許せない、そこまでだよ圧政者の手下達め!」
 そこへレプリカントの少女、ニクロム・チタノ(反抗者・f32208)が反抗の竜『チタノ』に乗って颯爽と現れる。
 今のニクロムは帝国への反抗心による怒りを露わにしている。
 そんなニクロムの出現に、勇士達と黒翼騎士達の視線が集まるのであった。
「おお…猟兵か!既に仲間から話は聞いている援護に感謝する」
「勇士達助けに来たよ、一緒に帝国軍を押し返そう」
 ニクロムは『チタノ』を駆り、飛空艇の死角に回り込もうとしていた黒翼騎士に挑みかかる。
 不意を突かれた黒翼騎士はやむを得ず後退し、本隊と合流した。
「報告にあった猟兵か!強敵だと聞いている。先に仕留めろ」
 ニクロムの存在を脅威だと判断した黒翼騎士達は、彼女に狙いを定める。
 そしてそれはニクロムの狙い通りであった。
「敵はボクとチタノを優先して狙って来てるね…よしみんなボクに作戦があるんだ聞いて」
 ニクロムは手短に自ら立てた作戦を勇士達に聞かせた。
「ああ、わかった…だが奴等は強い、注意してくれ」
 勇士達が作戦を理解したのを確認すると、ニクロムは単身で黒翼騎士達のいる方向に向かって飛翔した。
「単身で来るとは我等も甘く見られたものだ。後悔させてやろうぞ!」
 無謀とも思えるニクロムの突撃に対して、黒翼騎士達は敵意を剥き出しにして突撃の陣形を構築した。
 いかなる相手も粉砕してきた、黒翼騎士達が得意とする集団突撃戦術である。
「ううっ!」
 それでもニクロムは恐れる事なく黒翼騎士達と真っ向から衝突するも、『チタノ』ごと弾き飛ばされる結果に終わってしまう。
 元より囮のつもりで挑んだニクロムであったが、黒翼騎士達の猛攻は想定していたよりも凄まじく、一太刀を浴びせる事すら出来ず、悔しさを覚える。
「我等に歯向かった報いを受けよ。同志達よ。我に続け!」
 ニクロムと『チタノ』が態勢を立て直す前に、黒翼騎士達が2度目の突撃を敢行しようとしていた。
「帝国軍め。お前達に歯向かう者はここにもいるぞ!」
 だがそこへニクロムの作戦通りに散開していた勇士達が、黒翼騎士達の側面を付く形で飛空艇で突撃する。
 思わぬ襲撃に黒翼騎士達はニクロムへの追撃を阻止せざるを得なかった。
「しまった!猟兵に気を取られ過ぎたか」
 勇士達の注意を疎かにしていた失策を悔やむ黒翼騎士達であったが、既に時遅し、勇士達の決死の反抗により、陣形を崩され統率は乱れるのであった。
 接近された事で黒翼騎士達も得意の突撃戦法が取れず、勇士達を相手に苦戦を強いられているのだ。
「よし、全軍反抗開始だよ!反抗の竜チタノの加護と導きを」
 そこへ持ち直したニクロムも加わり、黒翼騎士達を追い込んでいくのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

四王天・燦
異世界転生したらハーレム主人公当確と言われるが、自分で作る猛者がいるとはね
んふー、そんじゃ司祭ちゃんの流儀に則って奪いますか

勇士さんの船に乗せてもらうぜ
甲板中央で仁王立ち
挑発とおびき寄せの意図ありだよ

美男美女揃いなのは事前情報で知っている
エロ妖狐の第六感で兜に隠れた性別を読み取るぜ

女の子をアークウィンドを振るって起こす風の衝撃波で甲板に落とし、大理石の剣で石化の呪詛を流し込むよ
魂が躯の海に還り、朽ちるまで愛でるの―アタシの中に宿るメデューサ・蛇姫が密かに微笑んでいる…

だが男に容赦はないのだ
粘り蜘蛛糸を飛ばして包囲し、一ヵ所に追い込むぜ
集まったら伝声管で砲手に守備担当ごと砲撃願います
たーまやー



「そんな所に立っていると危険だがいいのか?」
 飛空艇を操舵している勇士の1人が心配そうに、甲板中央に立っている四王天・燦(月夜の翼・f04448)に声をかける。
 いつ黒翼騎士から襲撃を受けてもおかしくない状況の中、燦は快活な盗賊娘らしく、獲物の品定めをしていた。
 挑発とおびき寄せの意図もあるが、何よりも黒翼騎士達の兜に隠されている性別を読み取るのが目的である。
「あそこに数名、向こうにも居る…んふー、そんじゃ司祭ちゃんの流儀に則って奪いますか」
 事前情報で帝国司祭によって集められた黒翼騎士達が美男美女揃いであると聞いていた、燦の心は踊っている。
「まずは邪魔者は排除だね」
「それは我等の台詞だ!」
 燦の存在を本能的に危険であると感じた黒翼騎士達が、ハルバードを構え一斉に突撃する。
「男に容赦はないのだ」
 燦は強力な粘着性と、鋼の強靭さを持つ蜘蛛糸を広範囲に飛ばして、黒翼騎士達を絡めとるのであった。
 捕えたのは黒翼騎士達の中でも男だと見分けがついた者達だけである。
「これは糸か…姑息な真似を!」
 黒翼騎士達は必死に蜘蛛糸を外そうともがくが、逆に糸が絡みつき一か所にへと集められてしまう結果となった。
「姑息?それが盗賊の流儀だぜ。それじゃ後はよろしく」
 燦が伝声管で砲手に伝えると、すぐさま黒翼騎士達に向けて砲撃が開始される。
 ここぞとばかりに激しい砲撃が身動きの取れない黒翼騎士達を襲う。
「ここまでか…あとは頼んだぞ!」
 何度も響き渡る爆音の中、力尽きた黒翼騎士達が雲海にへと落下する。
「よくも仲間を…許さない!」
 黒翼騎士達が倒されていく光景とかつて勇士として戦い敗北した時の記憶と重ね合ったのか、残された女性の黒翼騎士達は激怒して燦に挑みかかる。
「君達はここに落ちてもらうぜ」
 燦は妖精の祝福を受けた風属性の短剣『アークウィンド』を振るい、旋風を巻き起こした。
「あああああっ!」
 怒りのあまり防御が疎かになって黒翼騎士達は、風の衝撃波に吹き飛ばされ、燦の狙い通りに飛空艇の甲板上に落とされてしまう。
「それじゃ司祭ちゃんを見習って異世界ハーレムを作りますか」
 燦は大理石の剣を取り出して、落下してきた黒翼騎士達に石化の呪詛を流し込んだ。
「か、身体が石に…動けないっ!」
 黒鉄の鎧ごと身体が石化していくのを目の当たりにした黒翼騎士達に、恐怖の感情が芽生えた。
「おっと、兜をつけたまま石になったんじゃ。その可愛い顔を愛でる事が出来なくなるな」
 黒翼騎士達が完全に石化する前に、燦は『アークウィンド』から風の刃を放ち、器用に黒鉄の兜だけを真っ二つにするのであった。
「司祭様…どうかご武運を…」
 兜が破壊され露わになった黒翼騎士達の顔は、燦の見立て通りの容姿端麗であった。
 だがその表情は恐怖と諦めに歪められ、最後に司祭の名を口にすると、物言わぬ石像と化すのであった。

―魂が躯の海に還り、朽ちるまで愛でるの―

 甲板上に並べられた石像を前に、これまで潜めていた燦の中に眠るメデューサ・蛇姫の魂が表に出て静かにほほ笑んだ。
「お、おっかねえ女だ…」
 石像と化した黒翼騎士達を愛でている燦を見て、勇士達は彼女が敵でなくて本当によかったと心底思うのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

レイシャン・ラディスティ
見過ごせませんよねー、助けましょうー
サーちゃん、頑張りましょうねー

サーちゃん(アイスサーペント)に騎乗して飛翔戦闘
【嵐は冷たく鋭く】を使いますー
氷の刃が成長しきるまでは、勇士の皆さんに牽制射撃で抑えてもらったり、サーちゃんで突撃して敵陣をかき回しておきます
氷の刃が成長しきれば、翼を穿たれて飛びづらくなるでしょうし人数も減ります

地面に落ちた分もしっかり処理しておかないとですねー

ちなみに氷の刃の嵐は味方側には被害を出さないようになってますー



「サーちゃん、頑張りましょうねー」
 彼女の名前はレイシャン・ラディスティ(揺蕩う氷海・f27574)。
 北方、極寒の海で生まれ育った人魚系深海人である。
 性格は穏やかで、大体流されるまま生きている彼女であるが、帝国の侵攻を見過ごす事が出来ず勇士達の援軍として参加したのである。
「それー、ぐさぐさぐるぐるー」
 レイシャンは相方であるアイスサーペントを氷竜帝にへと変身させ、氷刃の嵐を空の戦場にへと解き放った。 
「く…だがこの程度では我等を止めることは出来ないぞ」
 嵐は冷たく鋭く、そして広範囲に黒翼騎士達に降り注ぐが、その威力は低く致命傷には至らない。
 だがそれは最初の内であり、氷竜帝が放ち続ける氷の刃は次第に成長してくのである。
 問題はその為の時間が必要であるという事だ。
「これ以上撃たせるな、狙いを集中させるのだ」
 その事実を理解した黒翼騎士達は、レイシャンの攻撃を阻止すべく包囲しにかかる。
「砲撃開始だ。彼女には当てるなよ!」
 それに対して飛空艇を操る勇士達は、レイシャンを援護すべく、牽制射撃を開始した。
「サーちゃん、あっちにいきましょうねー」
 レイシャンも勇士達の援護に合わせて、サーちゃんに命じて黒翼騎士達に突撃して包囲される前に突破を図る。
「我等の防御を甘く見るな!」 
 黒翼騎士達の対応は冷静で、黒翼防御戦術を敷き、勇士達の砲撃とレイシャンの突撃を凌いでみせた。
 戦局はしばらくの間、膠着状態となり一進一退の攻防が続いた。
 双方の被害は拡大するばかりで、黒翼騎士達は傷つき槍が折れ、勇士達の飛空艇が数隻航行不能にへと陥ってしまう。
 だがレイシャンの指示の下、氷竜帝が生み出す氷刃の嵐は、黒翼騎士達の動きを確実に鈍らせ、戦局は勇士達有利に傾きつつあった。
「サーちゃんの氷の刃は皆さんには無害ですから安心してくださいね」
 レイシャンは勇士達にそう告げてから、翼が凍り付き砲撃を受けて落下する黒翼騎士に追い撃ちをかけて確実に仕留めた。
「このまま帝国をやっつけましょうねー」
 それからもレイシャンは勇士達と連携して、ゆっくりとではあるが帝国軍の侵攻を跳ねのけていくのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

フォルティス・ワーライン
【アサルトリベルタ隊】
状況は聞いているな。フレイム、サンクアイ(39AI)
前線を押し返し、そして確実に勝利するぞ。

航宙駆逐艦『鬼やらい』を出撃させる。お前達と・・・他の勇士たちは乗ってこい。艦の下からこの艦を狙ってくる黒翼の敵は航宙艦用『対空対地パルス機銃』で制圧射撃を行う。側面と無防備な上部はどうしても護衛が必要だ。この艦に潜入させるなよ。俺のUC、メカニカルガーディアンも発動させる。特殊部隊隊員には他の仲間達を狙う敵を優先的に狙わせる、サポートしてこい。

入口以外は『自動修復エナジーアーマー』で持つとは思うが、それが弱点だからな。俺はこの艦の操縦に集中する。

さぁ、敵に命乞いをさせて来い!


フレイム・キャット
【アサルトリベルタ隊】
この艦は囮か、それとも切り込み隊か?任せろフォルティス!
いくぞ、サンクアイ。お前と俺のコンビネーションを見せてやるぜ。

サンクアイに搭乗し、艦に近づく敵を倒さないとな。
強化ディスプレイグラスを装着しながらサンクアイを操縦するぜ。こうすることによって、サンクアイの射撃をより精度の高いものにできるぜ。
さぁ、容赦なく撃ちぬいてやるぜ。

む、機体に取りつかれたか。すぐにコクピットから出てくっついてる敵にエレファントキラーで射撃してやるぜ。

俺の機体に乗ってるんじゃねえよ!


エフシー・ピーエーアイ
【アサルトリベルタ隊】
目標:敵戦力の撃破

出撃時:フレイムに操縦を委任します。共に戦えば強力です。
出撃時の報告:各可動部は正常に作動。

パイロットへの推奨:RXアクスショットガンを装備、できる限り多くの敵を撃ちぬいてください。極端な接近戦では殴打用の武器として活用してください。

警告:この機体は背後に攻撃する手段を持ちません。
取りつかれた場合の対応を行う必要があります。

機体に誰も搭乗していない場合:フレイムの安全を確保するため、自律行動。また、搭乗を推奨するための立ち回りを行います。

劣勢時:フレイムを搭乗させた状態であればファイアキャバリアを起動。敵戦力の速やかな撃破を優先。



 勇士達と黒翼騎士達との空中戦は、猟兵達の介入により、各地で勇士側が勝利を収めつつあった。
 だがそれでも黒翼騎士達に焦りの様子はない。
「噂には聞いていたが猟兵達の実力は大したものだな…だが我らの目的は防衛網の突破である!どこか一点でも突破する事が出来れば我等の勝利だ」
 受けた被害も黒翼騎士側が圧倒的多いのだが、それでも黒翼騎士達の総数は勇士・猟兵達を上回っている。
 その一部だけでも浮遊大陸に上陸してしまえば、瞬く間に蹂躙されてしまうだろう。
 そして今まさに黒翼騎士の一団が勇士達の飛空艇の砲撃をくぐり抜けて、浮遊大陸に迫ろうとしていた。
「状況は聞いているな。フレイム、サンクアイ、前線を押し返し、そして確実に勝利するぞ」
 フォルティス・ワーライン(宇宙を駆けるケントゥリオ・f18278)は航宙駆逐艦『鬼やらい』を前進させ、黒翼騎士の一団の前に立ちはだかる。
 『鬼やらい』は駆逐艦でありながら、フォルティス一人でも操縦できる程の高性能艦である。
 艦にはアサルトリベルタ隊員である、フレイム・キャット(俊敏なる炎纏う猫・f26470)とエフシー・ピーエーアイ(フレイムキャットの乗機・f33472)が搭乗している。
「これ以上、先に進ませるものか!」
「下から仕掛けて来る敵を確認!」
 アサルトリベルタ隊以外にも、飛空艇が航行不能となっていた所を救助した勇士達が数名搭乗しており、彼等にも協力してもらっている。
 その内の1人から黒翼騎士の接近が報告された。
 その直後に黒翼騎士の突撃を受け、艦内が激しく揺れる。
「機銃があるだろう。それで応戦してくれ」
 フォルティスの指示の元、勇士達は艦内に搭載されている航宙艦用『対空対地パルス機銃』で制圧射撃を開始する。
 世界も文明レベルも違えど、飛空艇を操舵しているだけあって、勇士達の呑み込みは早かった。
「ぐ…まさか飛空艇以外にも、このような兵器が存在するとは」
 勇士達の制圧射撃により、黒翼騎士達は艦への突入は中断し、『鬼やらい』から距離を置いた。
 歴戦の黒翼騎士達でさえも、未知の兵器を相手に戸惑いを隠せないようである。
 すかさずフォルティスは次の手を打つ。
「驚くのはまだ早いぜ。フレイム、サンクアイ出撃だ」
「任せろフォルティス!いくぞ、サンクアイ。お前と俺のコンビネーションを見せてやるぜ」
「フレイムに操縦を委任します。共に戦えば強力です」
 フォルティスの指示を受けたフレイムは、即座にクロムキャバリアであるエフシー・ピーエーアイ、通称サンクアイに搭乗し、『鬼やらい』から出撃した。
「あれも異世界の兵器なのか!」
「例えどのような兵器を出そうとも我等に敗北は無い!」
 異世界の最新兵器であるクロムキャバリアを目の当たりにし、更に驚愕する黒翼騎士達であったが、すぐに気を取り直して、集団突撃戦術で攻勢に出るのだった。
「各可動部は正常に作動」
 自律AIであるサンクアイから機体の状態が伝えられるが、その直後に激しく揺れた。
 黒翼騎士達が数名がかりで突撃してきたのである。
「俺の機体になんてことしやがる!」
 頑強なクロムキャバリアの装甲をも損傷させるほどの、黒翼騎士の突撃であったが、フレイムはすぐに立て直して、強化ディスプレイグラスを装着する。
「船さえ沈めてしまえば、抵抗は出来まい」
 フレイムを乗せたサンクアイを怯ませた所で、黒翼騎士達は散開して『鬼やらい』にへと迫る。
 数多くの飛空艇を沈めてきた黒翼騎士達は、対艦戦闘をよく理解していた。
「向こうも馬鹿じゃないか…この艦に潜入させるなよ」
 黒翼騎士達の接近にフォルティスは舌打ちする。
 『鬼やらい』は構造上、側面と上部からの攻撃には弱い。
 特に上部は無防備と言っていいぐらいに脆く、護衛が必要不可欠である。
 その弱点に黒翼騎士達が気付いたのは、彼等の動きから明白であった。
「RXアクスショットガンを装備、できる限り多くの敵を撃ちぬいてください」
「OK!さぁ、容赦なく撃ちぬいてやるぜ」
 サンクアイの言葉に従い、フレイムはRXアクスショットガンによる射撃で、黒翼騎士達の接近を拒む。
 装着した強化ディスプレイグラスにより、命中率の精度も上がっており、高速で飛翔する黒翼騎士達への直撃も可能とした。
「防御部隊は前に!奴等の攻撃を食い止めるんだ」
 黒翼騎士達の対応も早く、被害が拡大する前に防御と回避に優れた騎士達を前線に出させ、航宙艦とクロムキャバリアからの砲撃を防ぐのであった。
「ち、面倒な奴らが出て来たな」
「サンクアイ、狙いを付けられるか?」
「敵の機動力を解析中・・・」
 フォルティスは勇士達に次の指示を送り、フレイムもサンクアイに命じて黒翼騎士達の対策を急がせる。
「隙を見つけたぞ、突撃せよ!」
 そして猟兵・勇士側の防衛網を突破してきた黒翼騎士の攻撃部隊が『鬼やらい』とサンクアイに取り付いた。
「まずい、シールドを展開だ!」
 フォルティスが航宙艦の周辺にエナジーシールドを展開させ、黒翼騎士達の攻撃から艦を防御する。
「ふん…このようなバリアなど!」
 だがそれも一時凌ぎにしかならず、槍による連続攻撃でエナジーシールドは破壊されてしまった。
「シールドが貫かれたか…次は防ぐのは難しそうだ」
 艦の損傷は免れたものの、シールドを再展開するにはしばらく時間がかかる。
 黒翼騎士達がそれまで待ってくれる筈もない。
 やむを得ずフォルティスは切り札を出す事にした。
「さぁ、今日の仕事だ。今回も頼むぞお前たち!」
 武装した特殊部隊隊員『メカニカルガーディアン』を召喚したのである。
「お前たちは勇士達のサポートしてこい!」
 フォルティスの指示を受けたガーディアン達は、ジェットパックで艦の外に出て黒翼騎士達に反撃を行う隊と、サブマシンガンを手に乗り込んで来た黒翼騎士達から勇士達を守る隊に分かれて行動を開始した。
 一方、フレイムは黒翼騎士達の対処に手一杯で艦の救助に向かう事が出来ないでいた。
「警告、この機体は背後に攻撃する手段を持ちません。取りつかれた場合の対応を行う必要があります」
 サンクアイの警告を聞いたフレイムは、大口径の拳銃型ビームガン『エレファントキラー』を装備して、コクピットから外に出た。
「俺の機体に乗ってるんじゃねえよ!」
 そしてサンクアイに攻撃しようとした黒翼騎士に対して、ビームを連射して遠ざける。
「抵抗するか…我等も続くぞ!」
 退けた所でまた別の黒翼騎士から襲撃を受け、フレイムは引き続きコクピット外からの迎撃を余儀なくされてしまう。
「しつこい奴等だぜ!」
 しばらく射撃戦が続いたが、拳銃一丁で黒翼騎士達を相手にするには分が悪い。
「敵戦力の速やかな撃破を優先。ファイアキャバリアの起動には搭乗者の許可が必要です」
「…それしかないか。よし、やるぞ。サンクアイ!」
 黒翼騎士達は眼前に迫る中、フレイムは危険を承知でコックピット内に戻る。
「搭乗者の承認を確認。機体をオーバーライドします」
 フレイムが搭乗席についたのを確認すると、サンクアイは機体のリミッターを解除した。
 膨大なエネルギーが溢れ、機体は青い炎に包まれる。
「何だこれは!」
 非常に高温な炎に、取り付いていた黒翼騎士は慌てて飛び退いた。
「逃がすかよ!」
 フレイムはサンクアイの武装、RXアクスショットガンで黒翼騎士を殴打した。
「反撃開始だぜ」
「こいつ急に動きが良くなったぞ!」
 機体の全性能が向上した事でフレイムとサンクアイは、これまでに苦戦していた黒翼騎士達を圧倒していく。
 その様子をフォルティスも艦内のブリッジから視認していた。
「…ファイアキャバリアを起動させたか。敵は命乞いをする暇もないだろうな」
 ああなったサンクアイは命令を完遂させるまで止まる事はない。
 フォルティスは黒翼騎士達に同情しつつも、艦と乗っている勇士達を守る為、操縦に集中するのであった。
 それからしばらくして、黒翼騎士達の動きに変化が訪れる。
「…撤退命令だ。速やかに指定の位置まで退却せよ!」
 猟兵達の奮闘により押し返されつつはあったが、まだ余力のある筈の黒翼騎士達が一斉に退却を始めたのだ。
 それも他で戦闘を繰り広げていた黒翼騎士全軍である。
「ん、何だ?…様子がおかしい、フレイムとサンクアイは追撃するな」
 戸惑いながらもフォルティスは2人に指示を送る。
 恐らくは帝国軍の第2陣が来るのだろう。
 3人は急ぎ被害状況の確認と戦力の立て直しを図るのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​




第2章 集団戦 『クラウドジェリー』

POW   :    無痛麻痺毒
【麻痺毒】を籠めた【触手】による一撃で、肉体を傷つけずに対象の【運動中枢】のみを攻撃する。
SPD   :    毒触手
海の生物「【クラゲ】」が持つ【刺胞毒】の能力を、戦闘用に強化して使用する。
WIZ   :    透き通る体
自身と自身の装備、【触手で締め上げた】対象1体が透明になる。ただし解除するまで毎秒疲労する。物音や体温は消せない。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 黒翼の帝国騎士から勇士達との戦況報告が聞かされ、自分達が不利であると理解すると帝国司祭の少女は表情を曇らせた。
「…戦況はあまりよろしくないようですわね。向こうには強力な助っ人がいるみたいですね」
「申し訳ございません。司祭様!」
 司祭の期待を裏切った事に報告を帝国騎士は憔悴した様子で頭を下げる。
「怒ってはいませんわ。むしろよく戦ってくれましたわね…いい頃合いですし、皆を退却させてくださいな。貴方達は帝国の財産なのですから、無駄に命を散らせることは許しませんわ」
「ははっ!」
 司祭の命を受けた帝国騎士は慌ててその場を立ち去った。
「向こうには素晴らしい人材がいるようですわね…これは楽しみですわ」
 未知なる強敵の出現に司祭の少女は一転して心を躍らせた。
 彼等を味方につければ帝国は更なる力を得られる事は間違いない。
 その術を帝国司祭の少女は持っているのだ。
「クラウドジェリーさん達の出番ですわね。いつものように見どころのある者達は殺さずに私の所に連れてきてくださいね」
 巨大な人型クラゲの生命体であるクラウドジェリーの大群は、司祭の言葉を聞くと一斉に動き出した。
 そして空に溶け込むようにして、その巨体を透明にへと変色させるのであった。

 黒翼騎士達が退却していく様子を見て、勇士達は一時の勝利に浮かれていた。
「やったぞ俺達の勝利だ。帝国め思い知ったか!」
「だが随分とやられてしまったな…これでは追撃は難しいな」
 退けることは出来たものの、勇士達側の消耗は激しく、飛空艇に搭載されている弾薬も底を尽きかけており、とてもではないが連戦できる状態ではない。
「次が来るかもしれない…急いで補給を!」
「どうした?さっきまでそこに居たはずだぞ」
 戦力を立て直そうとした所で、勇士が1人また1人と消えていく不可解な現象が発生し、勇士達の間で混乱が巻き起こった。
「まさか敵襲か!…だが一体何処から?」
 そこへ勇士の死角から透明の触手が伸びてきた。
「しまっ…毒か!」
 触手に捕えられた勇士は身体が急激に麻痺していくのを感じたかと思うと、そのまま意識を失ってしまった。
 そして触手は勇士を締め上げた直後、共に姿を消すのであった。
「くそっ、透明化か!まだ近くにいるぞ」
 勇士達が襲撃者の正体に気付いた時には遅く、クラウドジェリーの群れは付近の勇士達を捕縛し、帝国司祭の元にへと帰還するのだった。
馬県・義透
引き続き『静かなる者』にて

さて、霹靂。第二陣のようです。
透明ですか、厄介ですが…。
強化した結界術にてクモの巣状に結界をはり、さらにクラウドジェリーのみに生命力吸収+呪詛+天候操作にて凍結を。
そうして特定した位置に、白雪林での霊力矢を射かけますね。

ああ、刺胞毒は毒耐性で凌ぎますし…何より、黙ってない者がいましてね。

好き勝手には、やらせませんよ。『我ら』の前ではね。


実は影にいた、空中浮遊できる陰海月。クラウドジェリーをライバル視しているため、積極的にぺちぺちしにいく。結界の感覚は共有しているので位置はわかる。
霹靂とはお友達。ぷきゅ、ぷきゅるるる。


ニクロム・チタノ
こんな時になんだけどブルーアルカディアのクラゲは空を飛ぶんだね?それにしても厄介な相手だね、これ以上勇士達は捕まえさせないよ!
チタノ私は明日が欲しい
透明になろうが重力を広範囲に掛けてしまえば下に落ちざる得ないね、飛行挺から離れる前に動きを止めて勇士達を救出しつつ蒼焔でクラゲは燃やして行くよ!
たいしたことないね、あれ?
ぐ、まだクラゲの生き残りが・・・体が動かない



 帝国司祭の命を受けたクラウドジェリー達は姿を透明化させ、捕獲対象である勇士達に接近していた。
 先の黒翼騎士達の戦いで消耗している勇士達では、姿の見えない敵の対処は困難である。
「くそっ…どこだ?来るなら来い!」
 そして1人の勇士に、クラウドジェリーの毒触手が伸びようとしていた。
 だが毒触手は勇士に届く前に、突如発生したクモの巣状に結界により弾かれるのだった。
「さて、霹靂。第二陣のようです。透明ですか、厄介ですが…」
 馬県・義透(死天山彷徨う四悪霊・f28057)が相棒のヒポグリフ『霹靂』に乗って駆け付け、勇士の窮地を救ったのである。
 今の義透は黒翼騎士達の戦いの時から変わらず、『静かなる者』の人格を維持している。
「まずは姿を見せてもらいましょうか」
 義透が念じると結界に触れていた触手が凍りつく。
 これにはたまらず、クラウドジェリーはその正体を現すのだった。
「ふしゅー!」
 女性の形をした巨大クラゲが宙に浮いて、触手を伸ばしていたのである。
「こんな時になんだけどブルーアルカディアのクラゲは空を飛ぶんだね?」
 義透と同じく勇士達を助けるべく駆け付けた、ニクロム・チタノ(反抗者・f32208)がクラウドジェリーを目の当たりにし、興味深そうに、その姿を観察する。
「ここは私達が引き受けるから避難して」
「わ、わかった今の俺達では足手まといか…頼んだぞ」
 ニクロムの言葉に勇士達は従い、その場から離れるようとした。
「うわああ!」
 だがそれを黙って見過ごしては貰えず、別に潜んでいたクラウドジェリーが勇士の1人を触手で捕えられたかと思えば、その姿を消してしまうのだった。
「…それにしても厄介な相手だね、これ以上勇士達は捕まえさせないよ!」
 その光景を目撃したニクロムは自身の内に宿る、反抗の竜チタノの霊を召喚する。
「チタノ私は明日が欲しい!」
 チタノの霊が現出した直後、その場は超重量の空間にへと変わった。
「ふしゅー!!」 
 勇士を抱えて飛び去ろうとしていたクラウドジェリーは重力に耐えきれず地に伏せ、捕えていた勇士を手放すのであった。
「今のうちだよ」
「助けられてばかりだな…感謝する」
 感謝の言葉を述べると、今度こそ勇士達はクラウドジェリーの手の届かない場所にまで避難するのであった。
 超重力下の中でも勇士達が動けるのは、彼等や飛空艇に影響が出ないよう、ニクロムが配慮して超重量の空間を、クラウドジェリーが飛び回っている上空のみに限定していた為である。
「これで心置きなく戦えますね」
 自ら張った結界と超重力で動きを鈍らせたクラウドジェリーに向けて、義透は白い雪のような長弓『白雪林』から霊力矢を射かけた。
「ふしゅうううー!」
 霊力矢を受けたクラウドジェリーは苦痛に悶えながらも必死に触手を伸ばして反撃を試みたが、義透は平然とした様子で跳ねのけるのであった。
「ああ、言っておきますが刺胞毒は通じませんよ…少しちくっとはしますけれどね」
 追い撃ちをかけるように、ニクロムが召喚したチタノから蒼焔が放たれる。
「ふしゅううぅっー!!」
 蒼焔の焼かれたクラウドジェリーは、肉片を残す事なく焼却されるのであった。
 その光景を見たクラウドジェリーの群れが、透明化を解除して敵意を剥き出しに2人の周りにへと集まる。
「好き勝手には、やらせませんよ。『我ら』の前ではね。それに何より、黙ってない者がいましてね」
 次の瞬間、義透の影に潜んでいた大きなミズクラゲが、クラウドジェリーに飛び掛かるのであった。
 大きなミズクラゲの名前は『陰海月』、同じクラゲであるクラウドジェリーをライバル視しているのである。
「ぷきゅ、ぷきゅるるる!」
 お友達である『霹靂』も『陰海月』に続く形で、クラウドジェリーに挑みかかる。
「それでは『我ら』の力をお見せしましょう!」
 クラウドジェリーの群れは数こそ多いものの、戦闘においては先に戦った黒翼騎士達より、統率・実力共に数段劣っていた。
 時間はかかりはしたものの、義透達は大した被害を受ける事無く、クラウドジェリー達に勝利するのであった。
 クラウドジェリー達の増援が現れる様子もなく、義透は結界を解いて一息つく。
「これで片付きましたね…おや?」
 状況が落ち着いた所で、義透はニクロムの姿が消えている事に気付くのだった。

「ぐ、まだクラゲの生き残りが…あれ?体が動かない」
 チタノに命じて襲い掛かるクラウドジェリーを、難なく燃やして撃破していたニクロムだったが、そこに油断が生まれた。
 ほんのわずかな隙を突かれ、ニクロムは潜んでいたクラウドジェリーの触手に捕えられてしまったのである。
 そのままニクロムはクラウドジェリーに締め上げられ、周囲からは姿が見えないようになってしまう。
「うう…力が…出ない…」
 麻痺毒にやられたニクロムは抵抗できず力を失い、召喚していたチタノの霊も消え、クラウドジェリーを超重力から解き放たれてしまったのである。
「あ…れ……?」
 麻痺による苦痛は無く、ニクロムは優しく抱かれるような心地で意識を手放すのであった。
 そして他の個体が義透に全滅させられる前に、飛空艇からの脱出を許してしまったのだ。
「ふしゅうううー」
 生き残ったクラウドジェリーは無防備なニクロムを傷つける事はせず、優しく抱きかかえたまま、主である帝国司祭の元にへと向かうのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

四王天・燦
ちっ、可愛いクラウドジェリーに抱かれるなんて羨まけしからん!
じゃなかった勇士を助けなきゃ
『根性入れて呻き声くらい上げろ』と鼓舞するぜ

声や気配を頼りに聞き耳・第六感で居場所を予測し粘り蜘蛛糸投射だ
数と幾何学軌道で当てるよ

手繰り寄せて無事な勇士に救助してもらう
食い止めるから皆は船倉に逃げろ…と人払いします

今回は蛇姫の欲求は満たしてあげられねーぜ
アタシも魔物娘が好きなんだから

クラウドジェリーを優しく撫でて破魔と浄化の妖力を流し込む
司祭ちゃんの魅了を和らげるんだ
一人ずつ顎を持ち上げて、帝国の手先よりアタシのモノになれよと誘惑
くちづけを介して生命力吸収し魂喰いするよ

骸の海なんかより、アタシの中においで―



「う、うわあああ」
「く、どこだ…どこに消えた!」
 クラウドジェリーの襲撃により、各飛空艇内から誘拐される勇士達は増え続ける一方であった。
 そんな中、四王天・燦(月夜の翼・f04448)は悔しそうに襲撃の現場である飛空艇に降り立つ。
「ちっ、可愛いクラウドジェリーに抱かれるなんて羨まけしからん!」
 思わず本音を漏らしてしまう燦であったが、勇士達の危機を前に気を取り直して蜘蛛糸の投射準備に取り掛かる。
 だが肝心のクラウドジェリーに、捕まっている筈の勇士達も姿は見えず、ただそれらしき物音が聞こえるだけである。
「音までは消せないのだったかな…なら根性入れて呻き声くらい上げろ!勇士の名が泣くぞ」
 燦は捕らわれている勇士達に聞こえるよう大声を出した。
 クラウドジェリーの麻痺毒は強力で、受ければ猟兵と言えども無事では済まない。
「う…うう…」
「ここだ…ここに…いるぞ…」
 それでも勇士としての意地がそうさせたのか、燦の鼓舞に応え、かすかだが呻き声が返ってきた。
「お、そこにいたか…アタシの蜘蛛糸からは簡単には抜けられねーぜ」
 燦は勇士達の声を聞きえた方角に向け、強力な粘着性を持つ蜘蛛糸を投射した。
「ふしゅううー!」
 蜘蛛糸から柔らかい感触がしたかと思えば、クラウドジェリーが捕えている勇士と共にその姿を現したのだった。
「そっちよりもアタシと仲良くやろーぜ」
 同じ要領で燦は勇士達の声を頼りに、別方向に居るクラウドジェリーを蜘蛛糸で絡めとる。
「ふしゅー!」
 糸に絡み取られたクラウドジェリーは動きを封じられ、捕えていた勇士を手放した。
「今のうちに動ける者は動けない人を助けて下がるんだ!」
「あ、ああ…」
 増援に駆け付けた麻痺毒を受けていない勇士達が、クラウドジェリーの触手から解放された勇士達を抱えて、飛空艇内の船倉にへと退避する。
「これでこの場に居るのは、アタシとジェリーちゃんだけになったぜ」
「ふしゅー!」
 クラウドジェリーは触手を振り回して抵抗するが、頑丈で粘着性の高い蜘蛛糸を振り払う事は出来なかった。
「今回は蛇姫の欲求は満たしてあげられねーぜ。アタシも魔物娘が好きなんだから」
 燦は内から聞こえてくる声を跳ねのけて、自らの欲望を満たすべくクラウドジェリー達を引き寄せるのだった。
 蜘蛛糸から破魔と浄化の妖力を流し込まれ、クラウドジェリー達はみるみると弱っていく。
「さあ、お楽しみの時間だ。帝国の手先よりアタシのモノになれよ」
 燦は興奮を抑えながら、クラウドジェリーの1人の頭を優しく撫でる。
 無論、浄化の力で大人しくさせる事も忘れてはいない。
「ふしゅー…」
 撫でられ抵抗する力を失ったクラウドジェリーは、うっとりとした表情で燦を見つめる。
「ふふ、いい表情だ」
 その様子に歓喜した燦は、一切の躊躇いもなく、クラウドジェリーとくちづけを交わすのだった。
「ん……骸の海なんかより、アタシの中においで―」
 くちづけを介して、燦は感触を楽しんだ後、クラウドジェリーから生命力を奪い、魂を喰った。
 生命力を奪い尽くされたクラウドジェリーは、心地よさそうな表情を浮かべたまま、その場に崩れ落ちる。
 それに対して、生命力を吸収した燦はますます勢いづいて、蜘蛛糸で捕えたクラウドジェリー達を品定めする。
「さて次は誰がいいかな?」
 それから長い間、飛空艇の甲板上は燦の独壇場となるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ドゥルール・ブラッドティアーズ
共闘×
グロ×
POW

まさに透き通る肌の可愛い子ちゃん達♥
でも、守護霊の憑依【ドーピング】で
獣人オブリビオンの視力と嗅覚を得た私の【索敵】能力と
【第六感・見切り】なら何処に居ても分かるわ♪

『欲望解放』で愛欲に比例して超強化!
最大11000km/hの速度で【空中戦】も可能。
効力の増した【誘惑・催眠術・範囲攻撃】で魅了して
猫のように全身を擦り付けながら【動物と話す】能力で愛を囁き
身も心も【慰め】温もりと快楽の中で【生命力吸収・大食い】

魅了し損ねた子に麻痺毒を射ち込まれても【毒耐性】で効かないし
魅了した子達が反撃して捕らえ、私の前に差し出してくれる

怯えないで。私は貴女達の味方。
皆で仲良く愛し合いましょ♥



 勇士達が襲撃を受け、捕縛されていく中、浮遊大陸の上空で襲撃者を探す者がいた。
 吸血鬼の男と人間の女の間に生まれた半吸血鬼、ドゥルール・ブラッドティアーズ(狂愛の吸血姫・f10671)である。
「まさに透き通る肌の可愛い子ちゃん達♥」
 ドゥルールにとってクラウドジェリーは倒すべく敵ではなく、愛欲の対象であった。
 今の彼女は欲望を解放し、全身を露出した状態で飛行している。
 高速で飛び回るドゥルールの姿は、透明化させているクラウドジェリーと同様に、勇士達の目に映る事はない。
「…見つけたわ♥」
 幾多のオブリビオンと交わってきた事で得た、獣人並みの視力と嗅覚を持つドゥルールにとって、透明化しているが匂いと物音までは消す事の出来ないクラウドジェリーを見つけるのは造作もない事であった。
「怯えないで。私は貴女達の味方。皆で仲良く愛し合いましょ♥」
 ドゥルールは手近なクラウドジェリーの1体に飛びつき、猫のように全身を擦り付けながら誘惑しにかかる。
「ふしゅ~」
 思わぬ襲撃者にクラウドジェリーは身体を硬直させるが、本能的に触手で反撃を試みる。
「往生際の悪い子ね…でも、許してあげるわ♥」
 毒体制を持ち合わせているとはいえ、多少なりとも身体の痺れを受けるドゥルールであったが、それすらも彼女にとっては快楽でしかなかった。
「ふしゅうううう…」
 UCによって強化された催眠術は抱き着いている個体だけでなく、周囲のクラウドジェリー達をも巻き込んで、ドゥルールの虜と化していく。
「ふしゅ~!」
 催眠術の影響を受けていないクラウドジェリー達が異変に気付いて、ドゥルールに攻撃を加えようと触手を伸ばした。
「積極的な子ね。痺れてしまうわ♥」
 ドゥルールはその触手を避けるどころか、手で掴んでその感触を楽しむのであった。
「あの子達とも仲良くしたいの♥だから、連れてきて頂戴」
「ふしゅ~…」
 ドゥルールは篭絡済みのクラウドジェリーに優しい声で命じた。
「ふしゅうう…」
 命令を受けたクラウドジェリーは素直に頷いてから、向かって来る別のクラウドジェリーに躊躇いなく反撃するのであった。
「ふしゅー!」
 仲間に反撃された事に動揺したクラウドジェリーは、そのまま同族の触手によって捕縛されてしまう。
 それからクラウドジェリーによる同士討ちが始まった。
「傷つけてはだめよ♥」
 ドゥルールは催眠をかけたクラウドジェリーに捕縛の指示を的確に出し、自身もまた催眠の影響を受けていないクラウドジェリーに対して、抱き着いて大人しくなる程度に生命力を吸収するのだった。
「さあ、身も心も慰めましょう♥」
 こうしてドゥルールは近くに居たクラウドジェリー達全てを篭絡し、誰にも邪魔される事の無い上空で愛を囁きあうのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

レイシャン・ラディスティ
(引き続きサーちゃんに騎乗飛翔)

空飛ぶクラゲ型の深海人…
じゃないですねー
言ってみただけですがー

勇士のかたを連れ去らせるわけにはいきませんねー
取り返しましょうー

【広がる静かな世界】を使いますー
えいやっと眼前の空間にアイスダガーを突き出すだけでも発動できますのでー
透明になっていても、氷結すれば(表面が氷で覆われれば)可視化されるでしょうし
凍ったまま雲海に落ちそうなのはサーちゃんでキャッチして地上にリリースしましてー
無事な勇士のかたには、凍ったクラウドジェリーさんを叩き壊して、捕まってる勇士さんの救出をお願いしますねー?



 透明化による奇襲を得意とするクラウドジェリーであるが、猟兵達の妨害により勇士達の多くは救助され、生き残っているクラウドジェリーの中には、透明化を維持できなくなるほど消耗している個体も出てきていた。
「空飛ぶクラゲ型の深海人…じゃないですねー言ってみただけですがー」
 レイシャン・ラディスティ(揺蕩う氷海・f27574)が目撃したのは、そんなクラウドジェリーの1体であった。
「ふしゅ~」
 よれよれに飛んではいるが、麻痺毒にやられて意識を失っている勇士1人を抱えている。
 まだ姿は見えていないが、他にも透明化を維持しているクラウドジェリー数体が、同様に勇士達を捕らえて移動しているのだという事は容易に想像出来た。
「勇士のかたを連れ去らせるわけにはいきませんねー取り返しましょうー」
 レイシャンは空飛ぶサーペントのサーちゃんに、接近するよう指示する。
 サーちゃんは力強く頷くと、消耗して姿が見えているクラウドジェリーに向かって飛翔した。
「ふしゅうぅう!」
 だが猟兵の接近に気付いたクラウドジェリーの数体が透明化を解除し、麻痺毒を籠めた触手を伸ばして迎撃しにかかる。
「サーちゃん、避けてくださいー」
 レイシャンに命じられたサーちゃんは軽やかに上昇して、伸びてきた触手を難なく回避した。
「静かにしていてくださいー」
 お返しとばかりにレイシャンはアイスダガーを取り出して、触手を伸ばしてきたクラウドジェリー目がけて投げつけた。
「ふしゅ~!!」
 見事、アイスダガーはクラウドジェリーの頭部に突き刺さった。
「凍ってくださいねー」
 レイシャンの言葉を合図に、突き刺さったアイスダガーから凍てつく波動が流れる。
「ふしゅうううう…」
 アイスダガーに刺されたクラウドジェリーは次第に、身体が凍り付き、動きが鈍りだす。
 そして被害はアイスダガーに刺されたクラウドジェリーだけに留まらず、静かに広がっていく氷結の波動が、周囲の空気を凍らせ、透明化していた残りのクラウドジェリーも、その姿を現すのだった。
「今、助けますねー」
 レイシャンはサーちゃんに命じて、凍ったまま雲海に落下しようとしていたクラウドジェリーに向かって突撃した。
 目的はクラウドジェリーに囚われている勇士達の救助である。
「ふしゅ~!」
 凍り漬けになったクラウドジェリーは、耐えきれずに捕まえていた勇士を手放した。
 レイシャンは急ぎサーちゃんを走らせて、落下する勇士を雲海に消える前に救助するのだった。
「間に合ってよかったです」
 レイシャンはほっと胸を撫でおろすが、一息つく時間はなかった。
 すぐにでも凍り付いたクラウドジェリー達が、捕えている勇士達と一緒に落下し始めるだろう。
 1人と1体では大勢の勇士達を全員救助するのは難しい。
 そんな時に一隻の飛空艇が向かって来るのが見えた。
 クラウドジェリーの群れの姿が見えるようになった事で、勇士達が救援に駆け付けたのである。
「動ける皆さんも救助を手伝ってくださいね」
「わかった。必ず助けだしてみせる」
 レイシャンの言葉に勇士達は頷き、飛空艇をクラウドジェリーの群れに向かって突撃させた。
 それからは一方的な戦いとなった。
 周辺のクラウドジェリー達はレイシャンによって全て凍結され、雲海にへとその身を沈めた。
 そして囚われていた勇士達は、飛空艇を駆る勇士達によって全員無事に救出されたのである。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『エルフの帝国司祭』

POW   :    サモン・インペリアル
200G(万円)相当の【帝国の財宝】をx個消費し、ランダムな強さ・外見を持つ【死霊】族の【帝国騎士】をx体召喚する。
SPD   :    ラグナロク・ジャッジメント
【極大魔力が秘められたオッドアイ】から、戦場全体に「敵味方を識別する【黄昏の光】」を放ち、ダメージと【深淵の眠り】の状態異常を与える。
WIZ   :    アブソリュート・ヒーリング
【両手から放たれた治癒魔法】が命中した生命体・無機物・自然現象は、レベル秒間、無意識に友好的な行動を行う(抵抗は可能)。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠リリスフィア・スターライトです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 猟兵達の活躍により、クラウドジェリー達は退けられ勇士達の殆どは守られた。
 だがそれでもクラウドジェリー達は抜け目なく、勇士達の数名を捕らえ、帝国司祭の元にへと逃げ帰ってきたのである。
「これだけですか…他の子達は帰ってこないようですわね」
 帝国司祭の少女は落胆の表情を浮かべる。
「それだけ手強いと相手という事ですか…」
「司祭様…ここは退却して本国から増援を呼ばれては?」
 黒翼騎士の残党の1人が懲罰を受ける覚悟で帝国司祭に意見した。
「…援軍ですか?」
 そこで帝国司祭は考える。
 黒翼騎士とクラウドジェリーを退けた程の実力者は非常に魅力的だった。
 彼等を帝国の陣営に加える事が出来れば、今回の犠牲を補って余りあるほどの戦果といってもいいだろう。
 だが残りの戦力では心もとないのも現状である。
「そうですわね…本国に援軍要請を送りなさいな。助言、感謝しますわ」
「ははっ!」
 黒翼騎士は帝国司祭の命を受け、急ぎ帝国本国へち向かうのであった。
「私達も一度退きましょう…ですが、その前に…」
 帝国司祭は振り向いて捕えた勇士達をじっと眺める。
「今回は選ぶつもりはありませんわ。皆さんも一緒に参りましょう」
 麻痺毒が抜けておらずぐったりとしている勇士達に対して、少女らしい微笑みを浮かべるのだった。

「この方角で間違いないんだな?」
「ああ、奴らが飛び去っていくのが見えたんだ」
 帝国軍勢を退けたが、勇士達の被害も決して軽くはない。
 だがそれでも、まだ動かせる飛空艇に猟兵達を乗せて追跡を強行した。
 帝国の執念深さをよく理解している事と、囚われている仲間を助ける為である。
「たしかここから先は小さな浮島があったはずだ。捕らわれた者と帝国の指揮官がいるとすれば、そこに間違いない」
「帝国軍の残党は俺達が相手をする。貴方達は指揮官の撃破を頼む。前線指揮官を倒せば当面の間、帝国も攻めてくる事はないだろう」
 勇士達が作戦の説明を終えると、上陸の準備を開始する。
 浮遊大陸を帝国から守る為の最後の戦いが始まるのであった。
ニクロム・チタノ
捕まった猟兵はボクだけなの、一矢報いなきゃ

突然の攻撃で顔に深い傷をつけられ逆上した司祭に眠らされてしまう

(司祭)よくも私の顔に傷をつけてくれましたね、殺すだけでは足りません、最低な存在にしてあげます

司祭の力で洗脳されチタノとの契約を自分の意志で破棄させられ加護を失わさせられ帝国の魔術や薬品で悪堕ちヘドロ怪人にされる
その後追撃する勇士達の士気を挫く為変わり果てた姿を晒され司祭に嘲笑されながら足止め役として使い捨てされる

元に戻るか分かりませんがせいぜい足掻いてくださいね

みんなボクの姿を見て
悪臭を放ちながらヘドロにまみれながらヘドロ化のヨダレを武器に洗脳されたニクロムは勇士の前に立ち塞がる



「おや?この子は他の勇士達とは雰囲気が違うみたいですわね」
 帝国司祭の少女が真っ先に目をつけたのは捕らわれた猟兵の少女、ニクロム・チタノである。
 先の戦いでクラウドジェリーの襲撃から勇士達を守り抜くも、麻痺毒を受けてしまいそのまま捕らわれてしまったのである。
(捕まった猟兵はボクだけみたいだね…反撃しなきゃ)
 多少なりとも耐性を持っていたニクロムは、意識が朦朧としながらも状況を理解し、動ける程度には回復して、反撃の隙を伺う。
「まずはこの子からにしましょうか…苦しそうですし回復して差し上げましょう」
 帝国司祭が治癒魔法をかけるべく、ニクロムに接近する。
 ニクロムにとってまたとない反撃のチャンスであった。
 隠し持っていた妖刀でニクロムは帝国司祭の顔を狙って斬りかかった。
「きゃあっ!」
 まさかニクロムが動けるとは思ってもいなかった帝国司祭は、防御が間に合わず妖刀に斬られてしまう。
 右眼から激しく血が噴出し、帝国司祭は苦痛に表情が歪んだ。
(もう一撃…)
 すかさず2撃目を繰り出そうとしたニクロムであったが、帝国司祭の左眼と自分の眼があった直後、そこで意識は途切れるのだった。
 極大魔力が秘められた帝国司祭のオッドアイが、ニクロムを深淵の眠りへと誘ったのである。
「よくも司祭様の顔に傷を!」
 配下である黒翼騎士が怒りにその身を任せて、槍をニクロムに向けようとするが、帝国司祭がそれを制した。
「殺してはいけませんわ!それより例の薬を用意しなさいな」
 帝国司祭は右眼を手で抑えて、自身に治癒魔法をかけながら、黒翼騎士にとっておきの薬品を持ってくるよう指示する。
「毒ではありませんから安心してくださいね…聞こえていないでしょうけれど」
 眠りについたニクロムを優しく支えると、帝国司祭は黒翼騎士から紫色の液体が入った小瓶を受け取った。
「ふふ、可愛い寝顔ですわね。私が飲ませて差し上げますわ」
 帝国司祭は躊躇う事無く、紫色の液体を自分の口に入れ、口移しでニクロムに飲ませるのだった。

 それから数分後…

「な、なんだあの怪物は?」
「あれも帝国の手先なのか!」
 捕まった者達を救出すべく、浮島に上陸した勇士達を待ち受けていたのは、悪臭を放ちながらヨダレを垂れ流すヘドロ怪人の姿であった。
「…まさかあのような姿になるとは思いもしませんでしたわ」
 この結果は帝国司祭の少女も予想していなかった。
 ニクロムを従順にさせるつもりで、帝国特製の媚薬を飲ませた上で治癒魔法をかけたのだが、何故か変わり果てた姿にへと変貌してしまったのである。
「私の魔力が暴走してしまったせいでしょうか?それとも薬が強過ぎたのでしょうか…」
 今のニクロムはチタノとの契約も解除され、反抗する意志も奪われた帝国の手先になってしまっていた。
 おそらくは負傷した状態での帝国司祭による魔法の反作用と、帝国の薬の相乗効果によるものだろう。
 帝国司祭は元に戻せないかと治癒魔法を試そうとしたが、その前に勇士達が到着してしまい、止むを得ず足止め役にさせたのである。

 みんなボクの姿を見て

 使い捨て同然の扱いを受けても、悪墜ちしたニクロムはそれすらも喜びに感じて、その場にいる全員に自身の姿を見せつける。
「…ちゃんと見てあげますから、せいぜい頑張ってくださいね」
 帝国司祭はニクロムが放つ悪臭に動じることなく、受けた傷を治療しながら、戦いの様子を見守るのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ニクロム・ヘドロ
アハハ、みんなボクは猟兵デスヨ?なんで逃げるんデスカ?みんなもヘドロになりまショウ!

ヘドロ化が進行して完全に悪堕ちした姿
思考が暴走してついに帝国軍にも攻撃しだす

ボクはアナタが欲しい、司祭様、帝国のみんなもヘドロになりましょう?

UCで司祭の前に召喚されたニクロムヘドロが司祭の口から体内に入り込んでヘドロ化の毒素を注入する、助けに入ろうとした帝国兵も次々に召喚されたニクロムヘドロに襲われ大混乱になる

帝国も勇士も司祭様ももっと苦しんでくださいそしてボクと同じヘドロになりましょう?もっと醜いヘドロにボクと同じ・・・

両軍は仕切り直しの為その場を離脱別の場所に移動する
ニクロムはヘドロ化したままさ迷い続ける


馬県・義透
あの怪人の気配、覚えがあるのですが…?
しかし、今は指揮官を倒さねば。

人格交代
『静かなる者』→『侵す者』
一人称:わし/わしら 豪快古風な武の天才
武器(見えてるの):黒燭炎

何体呼び出されるか不明だからの、わしじゃ。攻撃は黒燭炎で捌こう。
ああ、囲めばよいと思ったか?残念。見えぬ武器である四天霊障でも、指定UCは使えるのだよ。

ついでに、四天結縄にあるわし対応の厄災『大火』も封印を解いて。魔断属性の炎でも焼かれるとよい。

『わしら』はな、基本、オブリビオンが大嫌いなのじゃよ。
だからこそ、ここで戦うのである。
はは、一人称がおかしいと?さて、見極めてみよ。


陰海月と霹靂は影に退避しました。



 帝国軍の本陣は大混乱に陥っていた。
 ニクロム・ヘドロ(悪堕ちヘドロ怪人・f34633)が暴走し、帝国軍、勇士達双方を襲撃しているのである。
「アハハ、みんなボクは猟兵デスヨ?なんで逃げるんデスカ?みんなもヘドロになりまショウ!」
 今のニクロムはヘドロ化が進行して完全に悪堕ちした姿と化しており、自分以外は全て敵であると認識していた。
「あの怪人の気配、覚えがあるのですが…?」
 多重人格者である馬県・義透(死天山彷徨う四悪霊・f28057)が遠巻きから、ヘドロ怪人と化したニクロムの様子を眺めている。
「…しかし、今は指揮官を倒さねば」
 義透は人格を『静かなる者』から豪快古風な武の天才『侵す者』に変え、帝国側の指揮官の姿を探す。
 それからすぐに指揮官である帝国司祭の姿を確認した。
鎧で固めている騎士達の中で司祭服姿の少女が1人、見分けるのは容易い。
「こうなっては仕方ありませんわね…攻撃を許可しますわ」
 護衛の後ろで様子を見ていた帝国司祭も、暴れ回るニクロムの存在を脅威に感じ、帝国騎士達に攻撃を命じていた。
「化け物め…これでも食らえ!」
 命令を受けた帝国騎士達は黒槍を構えて、ニクロムに向けて一斉に投げつけた。
「アハハ、そんなの無駄ダヨ」
 ニクロムはヘドロを生み出して、向かって来る槍を受け止めるのだった。
 ベドロに突き刺さった槍はそのまま飲み込まれ、溶かされていく。
「…一応は味方と考えてもよさそうかの。とはいえ、気は許せそうにはないがの」
 義透は黒燭炎に炎を纏わせ、自身と勇士達の周辺に漂っているベドロを焼き払う。
「炎は効くようじゃの…お主等は危ないから下がっているのじゃ」
「あ、ああ…一体何が起きているんだ?」
 今のニクロムは共に戦っている勇士達をも攻撃しかねない、
 勇士達は戸惑いながらも義透の避難指示に従った。
「陰海月と霹靂を影に退避させておいてよかったの」
 嗅覚の鋭い相棒達がこの場に出ていたら、ベドロの悪臭にひとたまりもなかっただろう。
「ボクはアナタが欲しい」
 一方、ニクロムは勇士達への興味は失せ、帝国軍とその指揮官である司祭の少女に向けられていた。
 迎撃する帝国騎士達を跳ねのけ、帝国司祭との距離を詰めた所で、ニクロムは等身大のヘドロを次々と召喚する。
 召喚されたヘドロは帝国軍そして帝国司祭を襲った。
「…っ、いけませんわ!」
 ヘドロの動きは思いのほか機敏で、帝国司祭達は追い払う前に組み付かれてしまう。
「う、うう…く、苦しいですわ!」
 ヘドロの一体が帝国司祭を襲撃し、口から体内に入り込んだのである。
 体内に入り込んだヘドロに身体を支配され、帝国司祭の少女は苦しそうにのたうち回る。
「し、司祭様っ!!」
 慌てて騎士達が帝国司祭を助けようとするが、彼等もまたヘドロに取り込まれるのであった。
 そんな阿鼻叫喚の惨状を前に、ニクロムは恍惚な表情を浮かべる。
「帝国も司祭様ももっと苦しんでくださいそしてボクと同じヘドロになりましょう?もっと醜いヘドロにボクと同じ・・」
 帝国軍がヘドロに侵されていく様子に、帝国司祭の苦し気な表情をニクロムは記憶に焼きつけるのだった。
「災難じゃの…もっとも同情はせんがの」
 その光景を遠くから見ていた義透は冷静であった。
 帝国軍と帝国司祭がオブリビオンである以上、苦しんでいる様子を見ても義透の心が動かされる事はない。
 このままニクロムが帝国軍を全滅させてくれればと思ったが、帝国司祭が苦しみながらも治癒魔法で自身と騎士達に入り込んだヘドロを浄化していく様子を見て、義透は考えを改める。
「そろそろわしらも行くかの!」
 だが攻め時とある事には変わりは無いと判断した義透は、本陣にへと斬り込んだ。
 その行く手を帝国騎士達が決死の覚悟で阻むのであった。
「司祭様の元へは近づかせんぞ!」
「ついでにお前達も焼かれるとよい」
 義透は四つの結び目がついた祟り縄『四天結縄』の封印を解き、帝国騎士達に魔断の炎を放つ。
 ついでに漂っていたヘドロによる悪臭も焼き払う。
「我らが帝国に勝利を!」
 炎に身を焼かれながらも帝国騎士達は、義透に向かって突撃する。
「その根性は見上げたものだがの…だが、わしらはオブリビオンが大嫌いなのでな!」
 義透は表情一つ変えずに黒燭炎を巧みに操り、帝国騎士達に止めを刺すのであった。
「これで道が出来たようじゃの…おや?」
 帝国騎士達を突破し、本陣に辿り着いた義透だったが、既にもぬけの殻になっていた。
 騎士達が時間を稼いでいる間に、帝国司祭達は退却したようである。
 彼女達を襲撃していたニクロムの姿も消えていた。
 帝国軍を追ったのか、それとも正気を失い辺りを彷徨っているのか、義透には知る由もなかった。
「帝国軍の方は追跡するとして…」
 義透はひとまず残された勇士達と捕虜の救助を優先するのであった。
 ヘドロ怪人と化したニクロムの暴走により、帝国軍は甚大な被害を受けたが、勇士達も少なからず被害を被ったのである。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

レイシャン・ラディスティ
(引き続きサーちゃんに騎乗飛翔)

うーん、なんだか大変なことになってますねー?
でもでも、とりあえずはあの司祭さんを倒せばいいのですよねー?

【嵐は冷たく鋭く】を使いますねー
死霊族が相手なら、浄化の力も乗せちゃいましょうー
騎士も司祭さんも纏めて氷刃の嵐で蹂躙ですー

あくおちした猟兵さん?にはこちらから積極的に手出しはしませんがー、向かってくるなら騎士や司祭さんと一緒に氷刃の嵐に巻き込んじゃいますねー?

敵の攻撃はサーちゃんに頑張って避けてもらいますー



 悪堕ちした猟兵の暴走により、戦いは混迷を極め、帝国軍は一時撤退を余儀なくされた。
 その一部始終をレイシャン・ラディスティ(揺蕩う氷海・f27574)は目撃していたのである。
「うーん、なんだか大変なことになってますねー?でもでも、とりあえずはあの司祭さんを倒せばいいのですよねー?」
 現在はレイシャンはサーペントのサーちゃんに乗って、帝国司祭を追っていた。
 同士討ちを避ける為、のんびりと様子を伺っていたのだが、それが幸いして帝国軍の撤退ルートをいち早く察知出来たのである。
「逃げている今がチャンスですよねー。サーちゃんお願いしますねー」
 サーちゃんは氷竜帝に変身し、撤退中の帝国軍の真上にへと飛翔するのであった。
「て、敵襲っ!!」
 氷竜の存在に気付いた帝国騎士達が空を見上げ、慌ただしくなる。
「報告に聞いていた氷竜を駆る猟兵ですわね…他に追ってもいないようですし、ここでお相手致しますわ」
 帝国騎士達とは対称的に帝国司祭の少女は落ち着いた様子で、懐から宝石を取り出した。
 そして宝石を砕くと、空間が歪み新たな帝国騎士達が出現するのであった。
 召喚された帝国騎士達は死しても尚、帝国に忠義を尽くす精鋭である。
「沢山出てきましたねーそれなら浄化の力も乗せちゃいましょうー」
 相手が死霊族である事を察したレイシャンは、氷竜に浄化の魔力を注ぎ込む。
「それー、ぐさぐさぐるぐるー」
 氷竜の両翼から放たれた氷刃の嵐が帝国軍にへと降り注いだ。
 嵐は次第にその威力を増し、帝国軍の温度と視界を奪っていく。
「防御陣を敷け!司祭様をお守りするのだ」
 氷の嵐に耐えながら、帝国騎士達は司祭を中心に陣形を組んで、襲い掛かる氷刃を受け止める。
「さ、お行きなさいな。生かしたまま捕えるのですのよ」
 その一方で帝国司祭の命令を受けた死霊の帝国騎士達が、レイシャンを狙って黒翼を羽ばたかせる。
「サーちゃん!避けてくださいー」
 氷竜は空高く上昇し、突撃してくる帝国騎士達を引き離しにかかった。
「逃がしはせんぞ!」
 だがそうはさせまいと帝国騎士達は、レイシャンを狙って黒槍を一斉に投げつける。
「サーちゃん!」
 氷竜は自らの意志で、レイシャンを庇うように両翼を広げた。
 レイシャンは無傷だったが、氷竜の両翼が黒槍に貫かれてしまう。
 両翼に傷を負い、よれよれにながらも、氷竜は高度を維持する。
「大丈夫ですかー?ここは一度下がりましょうねー他の皆さんにも司祭さん達の場所を教えましょうねー」
 相棒にこれ以上の負担をかけられないと判断したレイシャンは、サーペントの姿に戻ったサーちゃんに撤退の指示を出すのだった。
 傷を負いながらもサーちゃんは懸命に、レイシャンを乗せたまま帝国軍から離れていく。
「追うのは止めておきなさいな。こちらの被害も軽くはありませんわ」
 追跡しようとした帝国騎士達を司祭が制止する。
「これは…」
 地上で司祭を守っていた帝国騎士が全て氷像と化していたのである。
 時間が経つ程、強大となっていく氷刃の嵐に、頑強な帝国騎士でさえも耐えきれなかったのである。
 帝国司祭も自分の身を守るが手一杯で、嵐が収まるまで帝国騎士達が凍っていくのを見ている事しか出来なかったのである。
「彼等を治療しなければなりませんわ。どうか手伝って下さい」
 レイシャンの襲撃により、帝国軍の被害は更に拡大し、足止めを食う事となったのである。

成功 🔵​🔵​🔴​

ドゥルール・ブラッドティアーズ
共闘×
グロ×
WIZ

気に入った者だけを救う司祭か……
似た者同士かもね、私達

真の姿で背中に黒炎の翼。
『私達の楽園』で私と同じ強さの守護霊110人を召喚。
その中には先程のクラウドジェリー達の姿も

だけど決定的な違いがあるわ。
私のオブリビオンへの愛も、人類への憎悪も、ゲームではないの

私を含めて111人がかりの【念動力・マヒ攻撃】で金縛り。
更にクラウドジェリー達が触手の【怪力・捕縛】で両腕を封じ
毒針から【呪詛】を注いで司祭の精神を蝕み、魔法の威力を弱める。
今の彼女の魔法なら【気合い】で跳ね除けられるわ

心身ともに疲弊した司祭を
【誘惑・催眠術】で魅了し【慰め・生命力吸収】
ゲームでは得られぬ快感を教えてアゲル♥



「死霊術とは不変不朽の美。その真髄は永遠の愛!!」
 帝国軍との連戦による昂りが、ドゥルール・ブラッドティアーズ(狂愛の吸血姫・f10671)を真の姿にへと変えた。
 今の彼女は背中に黒炎の翼を生やしており、極限にまで高まった魔力で召喚術を行使する。
 召喚されたのは110人もの守護霊、その誰もがドゥルールと同様の強さを持ち生前のと同じ姿をしている。
「ふしゅ~!」
 守護霊の中には先程交戦したばかりのクラウドジェリー達の姿もあった。
「これで準備は整ったわ」
 ドゥルールは召喚した守護霊達を引き連れて、帝国司祭率いる本隊にへと向かう。
 一度は撤退され見失いはしたが、猟兵達の追跡により、既に行先は判明していた。
 それから間もなく、ドゥルール率いる守護霊達が帝国軍本隊と接触したのである。
「貴女も召喚術をお使いになるのですか…気が合いそうですわね」
 ドゥルールに追いつかれた、帝国司祭の少女は手持ちの財宝を代価に死霊の帝国騎士達を召喚する。
 召喚された者同士での戦いが始まった。
 ドゥルールの守護霊達と帝国司祭が召喚した帝国騎士達の実力はほぼ互角で、受けた傷を再生する能力を持ち合わせている。
 互いに決め手が欠け、両者の戦闘は膠着状態となった。
 そんな中、帝国司祭はドゥルールに親し気に話しかけてくる。
「私、貴女の事気に入りましたわ。敵同士でなければ、もっと仲良くなれると思いません?」
 それは帝国司祭の誘いであった。
 誘惑術を使わなくとも自分に同調してくれるかもしれないと、帝国司祭はドゥルールと対峙して感じ取ったのである。
「気に入った者だけを救う司祭か……似た者同士かもね、私達」
 帝国司祭の少女の振る舞いに、ドゥルールもまた帝国司祭と自分を重ね合わせたが、すぐにその考えを否定した。
「生憎だけれど、あなたとは決定的な違いがあるわ。私のオブリビオンへの愛も、人類への憎悪も、ゲームではないの」
 自分の感情はゲームではないと、ドゥルールがはっきり告げると、膠着していた戦況に変化が訪れた。
「ふしゅー!!」
 守護霊となったクラウドジェリー達が、一斉に毒触手を伸ばしてきたのである。
 死霊の帝国騎士達は毒触手に拘束され、滅びる事は無くとも動きを封じられる。
 それは帝国司祭を守る存在がいなくなったことを意味していた。
「次は貴女の番よ」
 ドゥルールはクラウドジェリー達に命じて、今度は司祭に触手を伸ばした。
 身体能力では帝国騎士に劣る帝国司祭は、触手を避ける事が出来ず両腕が拘束されてしまう。
「ああ、そんな!」
 触手から麻痺毒が流し込まれ、帝国司祭は苦しそうな表情を浮かべる。
 その様子をドゥルールは満足げに眺める。
「ゲームでは得られぬ快感を教えてアゲル♥」
 クラウドジェリーの毒は帝国司祭の肉体と精神を蝕んでいく。
 このまま帝国司祭は終わりを迎えるかと思われたが、必死の抵抗をみせた。
「…貴女にも快感を差し上げますわ」
 ドゥルールが近づいて来たところで、帝国司祭はオッドアイでドゥルールを凝視したのである。
 オッドアイに秘められた強大な魔力が、ドゥルールを深い眠りにへと誘おうとする。
「…残念だったわね。今の私には通じないわ」
 だが真の姿を解放しているドゥルールは、司祭の魔力を跳ねのける。
「さあ、どちらが先に屈するか楽しみましょう♥眠れない夜の始まりね♥」
 それからもドゥルールは帝国司祭の少女との交わりを、心行くまで楽しむのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

四王天・燦
敵後方に蛇化した黒曜石の杖を闇に紛れさせあがら先行させるぜ

勇士諸君、左右挟撃にて退路を限定してくれ
アタシが正面から仕掛けて仕留めると宣言するよ

妖魔覚醒を発動し、髪と瞳をメデューサ・蛇姫のものに変異させる
心は彼女に委ねた
あは、たまには好き放題やっちゃいな

憂いを帯びた口調に変われば、司祭ちゃんの石像を群竜大陸の寝床に持ち帰る気満々よ

フェイントと催眠術を織り交ぜた幻惑剣舞で大理石の剣を振るうわ
眠りの魔眼に対し、石化の呪詛に満ちた邪視でカウンターよ
私が眠るのと貴女の眼球が石になるの、どちらが早いかしら?

後は黒曜石の杖が待ち伏せる所まで追い詰めるわ
石になりなさい
うふふ…貴女の仲間と一緒に大切にしてあげる



 帝国軍との戦いも終局を迎えつつあった。
 猟兵達の活躍もあるが、その裏で帝国の大部隊を相手に奮闘していた勇士達の活躍による所も大きい。
 だが勇士達の体力限界に近い。
 その一方で指揮官である帝国司祭が率いる本隊もまた、猟兵達の度重なる攻勢により、ほぼ壊滅状態にあった。
「勇士諸君、左右挟撃にて退路を限定してくれ。アタシが正面から仕掛けて仕留めるよ」
 四王天・燦(月夜の翼・f04448)はまだ戦える勇士達にそう宣言すると、自身の内に眠る妖魔を覚醒させた。
 燦の髪と瞳がメデューサ・蛇姫のものに変異し、心も『彼女』に委ねるのだった。
「あは、たまには好き放題やっちゃいな」
「…その言葉を待っていたわ」
 燦の口調が憂いを帯びたものに変わり、狙いを帝国司祭の少女に定める。
「司祭様に近づけさせるな!」
 帝国騎士の生き残りが必死の抵抗をみせるも、蛇姫の魂が宿った燦の幻惑剣舞により一蹴された。
 燦が持つ大理石の剣に、犠牲となった帝国騎士達の魂が集まっていく。
「…覚悟は出来たかしら?」
「何の覚悟なのかわかりませんわね」
 追い詰められながらも帝国司祭はあくまで落ち着いた様子で、燦をオッドアイで凝視する。
 それに対して、燦は眠気に襲われながらも石化の呪詛に満ちた邪視で帝国司祭を睨み返した。
「ふふ、私が眠るのと貴女の眼球が石になるの、どちらが早いかしら?」
「そう何度も私の魔力に耐えられるのは不愉快ですわね…」
 それは自分の思い通りにならない猟兵達に対して、帝国司祭の苛立ちが頂点に達した瞬間であった。
 そして同時に致命的な隙を晒すことになる。
 燦は予め闇に紛れさせ先行させていた、蛇化した黒曜石の杖が帝国司祭の背後を突いたのである。
 背後からも呪詛を浴びた帝国司祭は、急激に石化していく。
 助けに駆け付けようとした帝国騎士も巻き込まれ、一瞬で石像と化す。
 勝利を確信した燦の身体を借りた蛇姫の表情が愉悦に歪む。
「さあ、石になりなさい」
「ああ、そんな!私が…帝国が負けてしまうというのですか…」
 もはや石化の呪詛に耐えられる手段がない帝国司祭は、自身の敗北を悟った。
「うふふ…貴女の仲間と一緒に大切にしてあげる」
 帝国司祭が初めて見せる絶望の表情に、燦の身体を借りた蛇姫の魂が歓喜の声をあげた。
 石像化した帝国司祭を自身の寝床に持ち帰り愛でられるという期待が、彼女の中で膨れ上がる。
 惨めにあがく姿も見れるかと思っていたが、帝国司祭の態度は意外なものだった。
「残念ですがここまでですわね…またお会いできる日を楽しみにしていますわ」
 帝国司祭は意識が薄れゆく中、最後にそう告げると物言わぬ石像と化すのであった。
 そこで役目を終えた蛇姫の魂は、再び燦の中にへと眠りにつく。
 石化の呪詛により消耗した所を、これまで耐えてきた眠気に襲われたのである。
「ふぅ…終わったか。しかし気になる事を言い残していたな」
 その代わりに燦は自分の意志を取り戻し、残された石像を観察する。
 帝国司祭は最後までゲームの世界での出来事だと信じ込んでいたのだろうか。
 オブリビオンといえど、不滅の存在ではない筈である。
 少なくとも目の前の司祭は復活する様子もなく、生き残った帝国騎士達も勇士達と猟兵達により一人残らず討伐されていった。
 帝国軍を退け浮遊大陸を守り抜いたのは紛れもない真実なのである。
「さて、司祭ちゃん達を持ち帰らないと、蛇姫に機嫌を損ねてしまうよな」
 勝利の余韻に浸るのも束の間、燦はどうやって石像を運んだものかと、その手段を模索するのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年08月19日


挿絵イラスト