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碎輝親分と夏の花火

#カクリヨファンタズム #戦後 #碎輝

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#戦後
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#碎輝


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 カクリヨファンタズムのとある里のとある神社の境内。夜のとばりが降りた暗い道の真ん中に一人じっと佇む少年の名前は碎輝という。
 境内と下の里をつなぐ階段に複数人が昇る音が聞こえると、碎輝はにっと笑い地面に突き立ていた槍を引き抜き、階段へと槍の先を向けた。
「――来たか猟兵。待ちわびた……ぜ……?」
 びしっとかっこいいポーズを取って啖呵を切ったが、その言葉は途中で途切れることとなった。
 答えは簡単。目の前に現れたのは10人程度の子供の集団で、手にもつそれはバケツ、ローソク、マッチ、そして大量の花火だから。
 一体どういうことなの……両者の間にしばしの沈黙が流れる。
 やがて子供たちのリーダー格と思しき少年が戸惑いながら口を開いた。
「えっと……親分もやる? 花火」


「碎輝親分から依頼があったんだぞ!」
 エスクルール・ラカーユ(奇跡の迷子・f12324)は竜神親分『碎輝』から受け取った手紙を掲げた。
「ざっくりいうとだな、碎輝親分は君たちとまた戦いたいんだって」
 少年の言葉に猟兵達は首をかしげた。戦う理由はないのに、なぜ? と。
「碎輝親分は無限に成長する力を持つっていうのは知っているよな? その力のせいで自分がカタストロフを引き起こす可能性があったから今までは眠っていたんだけど、親分は僕たちと戦って倒されると成長を抑えられるって事が分かったみたいなんだ」
 その成長を抑えられる姿を小学生形態というらしい。実際に小学生サイズになるかは不明だが、とりあえずしばらくの間は無限に成長が止まるのだ。
「親分がほどほど最弱をキープするには小学生形態をとる必要がある。そのためには僕たちが親分と戦う。……そんな理由だね。
 ということで碎輝親分は夜に皆にここの神社に来てほしいんだって」
 エスクルールは手紙に同封されていたと思しき地図を皆に見せるように掲げる。
「この神社は普段人はいないし、夜だから暗いけど、戦うには十分な広さがあるぞ。
 あと親分曰く、『お前ら猟兵達が正々堂々と戦ってくれたりかっこよく戦ってくれたら戦闘中であろうと俺はそこまで成長しない……はずだ!』ってことだから、皆かっこよく戦ってくれよな!」
 じゃあ早速……と猟兵達が準備を始めるのを見てエスクルールはちょっと待ってと呼び止めると、ごそごそと足元の袋を漁り始めた。
「あった、じゃあこれ持って行ってね!」
 満面の笑顔で手に持っていたのは花火セットだ。
 意味が分からんといった猟兵達に少年は補足する。
「実は碎輝親分が指定した神社でその日花火大会が行われるんだ。ちょうど待ち合わせの時間とバッティングする形でね」
 なので猟兵達が時間通りに行くとそこには子供たちに交じって花火大会を楽しむ碎輝親分がいる。かわいい。
「ということで親分と戦う前に花火を楽しんでほしいんだ。……せっかくだからこの花火を使って何かカッコいい技とかシチュエーションを考えてみてほしいな!」
 
 


遭去

 遭去です。今回はカクリヨファンタズムでの夏の一時を書かせていただきます。どうぞよろしくお願いします。
 
●1章
 神社の境内で花火大会が行われますので、子供たちと一緒に花火を楽しみましょう。
 大体の花火は揃っていますので電気花火とかネズミ花火等、花火の指定していただければ描写します(指定がない場合はこちらでいい感じに描写します)。
 碎輝は呼びかけが無ければ子供たちと混じって花火をやっていますが、「かっこいい必殺技」や「かっこいいシチュエーション」談義をする際はノリノリで参加してくれます。

●2章
 碎輝との戦闘です。1章で思いついたかっこいい技やシチュエーションを参考に碎輝と戦って勝ってください。(参考にしなくても倒せます)
 戦闘終了後、碎輝は小学生形態になります。最高ですね。

 以上、よろしくお願いします。
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第1章 日常 『夏の夜の花火大会』

POW   :    ロケット花火を楽しんでみる

SPD   :    普通の花火を楽しんでみる

WIZ   :    線香花火を楽しんでみる

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


『おやぶん―! ○○君と一緒の花火やりたいーあの花火どれー?』
『ろうそくの火、消えちゃった……』
『次やろうとしていた花火とられたー!』
『あー少し待ってろなー』
 ……猟兵達が神社の境内に入ると、予知の通りの状況となっていた。
 ここに来るよう指定した当の本人、竜神親分『碎輝』は猟兵達の姿を認めると近づいて来る。
『来てもらってそうそうにすまないが、もう少しだけ待っててもらえないない……か……?』
 猟兵達もしっかり花火セットを握っていることを認めるとにっと笑う。
『この状況になることも分かっていたなんてさすが猟兵……! 一緒にやろうか!』
ショコラ・アスター
オレは普通の花火を楽しむよー
かっこよく花火がんばる

んーと、花火いっぱいに火を付けてー
両手に持ってー
周りに誰もいないか何もないか確認して……
あー、オレ今から危ないことするよー
みんな離れて離れてー

もう大丈夫かなー、って思ったら親分に呼びかけるよ

「碎輝おやぶーん、見てみてー」

両手を横にまっすぐ伸ばして、
その場で素早くぐるぐる回ってみる
てやー、竜巻な花火だよー

回りながらたまに両手をばたばた動かしてみる
花火の舞ー

「どーかなー、かっこいいかなー?」



※性格はふわふわで、のんびりで、まったり
かっこいいことにちょっと憧れるお年頃

アドリブ等歓迎です



 花火会場となった境内では至る所から笑い声が響き合い、そして色鮮やかな花火が咲き乱れる。
「よーし、オレもかっこよく花火がんばる」
 その中でショコラ・アスター(ケットシーのガジェッティア・f18493)は力強く頷くと、両手に花火を複数本持つ。
 本来一度にたくさんの花火を一気に点火すると大変危険なのだが、そこは猟兵。 
 そしてなるべく花火同士が接しないように手に持ち、準備完了。
『君何するんだい?』
『危ないよー?』
「あー、うん。オレ今からあぶないことするよー」
 離れて離れてーとのんびりとした口調で距離を取るように促すと。 
「と、碎輝おやぶん、見てみてー」
 子供たちの相手をしていた碎輝にこっちを見るように促す。
『ん?どうした?』
「今からかっこいいことするー」
 言うが否や、手にもつ花火を火に近づける。
 火が消えた。そう思った次の瞬間には両手の花火から色とりどりの炎が噴き出した。
『おおー!』
『きれー!』
 子供たちからも感嘆の声が上がる。が、そこでは終わらなかった。
「よっとー」
 ショコラは両手をまっすぐに伸ばし、その場でぐるぐると回り始める。
 ススキ花火からは一条の光が絶え間なく吹き、スパーク花火からぱちぱちと小さな花の花弁が舞うようにひかる。
 白煙を連れ光る花火は普通のそれはまた違う厚みをもって輝いて見えた。
『なるほど、花火も使いようによってはまた別の見せ方があるんだな。なるほど……』
「どーかなー、かっこいいかなー?」
『ああ、さいっこうにかっこよかったぜ!』
「やった~~~」
 ショコラはぐるぐるな目をしながらも碎輝へと近づくとぱたりと倒れる。
「めが、まわっちゃった……」
『あーあんなにぐるぐる回ってればなぁ』
 倒れたショコラを碎輝は苦笑しながら介抱する。
『ねー親分、俺もあれやりたい!』
『私も!』
『言っとくけどアレ、かなり危ないからな。回るのはいいにしても、お前達は一本でやれよ』
 ショコラの雄姿を見た子供たちが自分もと名乗りだすが、碎輝は諫めるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ラファエラ・エヴァンジェリスタ
花火…!
私もしたい
火遊びは火傷をせぬか少し怖いが、水も用意してあるのなら大丈夫よな…?

色々種類があるのだね
付き従った騎士に披露する様に幾つか手持ち花火を試してみせて
その後、線香花火を手に取る
すぐに落としてしまって、何度かリベンジ
ううん、難しいな…しかし派手さはないがこれは美しい
近くの子どもたちにコツなど聞いてみよう
どうやればこれは最後まで楽しめる?

碎輝とやらは、私はお初にお目にかかる
この後で格好良く貴公と戦えば良いのだろう?
任せるが良い
そういうのは得意だ…我が騎士が
私?私は戦わぬ
我が騎士を信じているがゆえ
そも彼の敵わぬ相手に私が敵うはずもなく、ゆえに一蓮托生
だから彼は負けないよ
格好良いだろう?



 喪服が如く黒い服を身に纏う女性、ラファエラ・エヴァンジェリスタ(貴腐の薔薇・f32871)は白銀の甲冑に身を纏う騎士『パーシヴァル』を共に神社の花火会場へと赴いた。
「花火……!」
 ラファエラはつい感嘆の声を上げる。火遊びは火傷は怖いが、それよりも花火への興味が勝った彼女は表には出さないが、すごくワクワクしていた。
「すまないが私にも花火をくれないだろうか?」
『良いよ~!』
 はいっ、と子供たちから何本かの花火を受け取ると、ラファエラは早速騎士に披露するように花火に灯をつける。
「美しいな」
 光が弾ける様を見てラファエラは呟いた。
 同じ火だというのにあの時の火と違い、心を穏やかにさせてくれる。
 知ってか知らずか、騎士も無言で頷く。
「むっ、手持ち花火は終わってしまったか。ならこの線香花火をやってみようか」
 手持ち花火のストックが無くなったので線香花火を手に取る。
 先ほどから子供たちが線香花火の火の玉を落とさないように遊ぶのを見て気になっていたのだが、それは秘密。
 先端に火をつけると火は小さな丸い玉となり、ぱちぱちと光を放ちはじめ――。
 ぽとり。
 突然に落ちてしまう。
 落としてしまったのを騎士が声をかけるか悩んでいると、当の主人は何事も無かったかのようにまた線香花火に灯をつけた。
 しかし続けて2本目、3本目とやっていくがなかなかうまく行かず。
「ううん、難しいな……」
『お姉ちゃんどうしたの?』
「いや何、線香花火の火の玉がすぐ落ちしまってな」
『じゃあ教えてあげる! あのね落ちないようにするには……』
 少女のアドバイスを受けながらラファエラは線香花火に火を点けていく。
 最初はぽとぽと落ちていくが、何本目か、ついに最後まで線香花火を楽しむことができた。
「やった、やったぞ。パージヴァル!」
 主人の勇姿に騎士は称賛の拍手を送る。
『おっと、線香花火か? あれ最後までやるの難しいよな』
 突如、後方から声を掛けられた。ラファエラが振り向けばそこにはバケツを持った10代後半の少年――碎輝の姿。
「碎輝とやらは、私はお初にお目にかかる。この後で格好良く貴公と戦えば良いのだろう? 任せるが良い。そういうのは得意だ」
『おおっ、ぜひ頼むぜ! こっちも遠慮なくやらせてもらうぜ!』
「ふふっ、戦うのは私ではないがね」
 碎輝の『ん?』と怪訝そうな視線を受け止めると、ラファエラは傍らにいる騎士を指し示す。
「我が騎士を信じているがゆえ。そも彼の敵わぬ相手に私が敵うはずもなく、ゆえに一蓮托生」
 だから彼は負けないよ。
 ちらと視線を送れば騎士も応えるように頷く。
 必ずや勝利を。声は発せられないはずだが、彼女の騎士はそう言っているようで。
『信頼関係……かっこいいな……!』
 その様を目の当たりにした碎輝は目を輝かせた。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 ボス戦 『竜神親分『碎輝』成長電流形態』

POW   :    成長電流
【黄金竜】に変身し、レベル×100km/hで飛翔しながら、戦場の敵全てに弱い【状態から次第に強くなっていく電流】を放ち続ける。
SPD   :    黄金竜神
【体に雷を纏う】事で【無限に成長を続ける黄金竜の姿】に変身し、スピードと反応速度が爆発的に増大する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    超電竜撃滅衝
自身が装備する【槍】から【無限に成長する巨竜型の雷電】を放ち、レベルm半径内の敵全員にダメージと【麻痺】の状態異常を与える。

イラスト:108

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「ふぅ、やっと片付いたな。……ありがとうな、猟兵達。おかげでなんとかアイツらを無事に返してやれたよ」
 碎輝がやれやれとばかりに肩を回す。
 花火大会は無事に幕を閉じ、夏のひと時を楽しんだ子供たちは迎えに来た大人たちと共に帰っていった。
 ゆえに、神社の境内にいるのは猟兵達と碎輝のみ。
「分かってると思うが、ここからは真剣勝負だ。
 成長途中とはいえ既に最弱ではないからな。舐めてかかってくれるなよ」
 碎輝は猟兵達を真っ直ぐに見やり武器を構える。同時に彼の周りには花火が如く雷が踊る。
「昨日より今日! 今日より明日!
 お前たちの力で成長する俺を超えてくれ!」」
ショコラ・アスター
おめめぐるんぐるんしたけど、花火、楽しかったー
おやぶーん、介抱してくれてありがとー
えと、次は、戦い頑張る
きりっ!と真剣なお顔するよー

ガジェットショータイムだー
【第六感、瞬間思考力、幸運】とかが、
お仕事してくれるって信じてるー
おっきいガジェットが出てきて、
花火持ったオレみたいにぐるんぐるん回って、
碎輝おやぶんに突進してくれるー、きっと

おやぶん速いから当たらないかな?
動きを先読み出来たらいいなー
こういう風にコマガジェット動いたら、
おやぶんはあんな感じに動くから、
こっちにコマガジェット突っ込ませよー、
みたいに
当ーたれー

※口調や思考がのんびりしていても本人は真剣です
アドリブ等歓迎です



「おやぶーん、さっきは介抱してくれてありがとー」
 戦う前、ショコラが相対する碎輝へとぶんぶん手を振り礼を言う。
『おおっ、もう体は大丈夫なのか?』
「うん、ばっちりだー。だから、えと、次は、戦い頑張る」
 その言葉と共にショコラはきりっと真剣な表情に改める。とはいえケットシーなショコラだ。真剣な表情にもどこか愛らしさがあり碎輝はつい笑みを浮かべる。
『なら良かった。ならこっちも全力で行かせてもらうぜ』
 碎輝は槍を天に掲げた。
 次の瞬間、彼に稲妻が直撃し戦場は白煙に包まれた。
『遠慮とか生ぬるいことは言ってくれるなよ!』
 立ち込める白煙から響き渡る碎輝の声。そして羽ばたきの音と共に煙を切り裂いて現れたのは金色の竜!
「おおーおやぶん、かっこいいー」
『へへっ、ありがとな! でも油断してると痛い目見るぞ!』
 黄金の竜へと変じた碎輝は雷を纏いながらそのまま上空へ飛翔すると、ショコラへ目掛けて滑空、そして突進。
「おおっ、あぶなーい」
 ショコラはギリギリのところで碎輝の突進を大きく横に走り抜け回避する。
「ばちばちしてるーこれは当たると大変だー」
 碎輝が通った後を見やると電流がバチバチと鳴り、石畳が少しばかし焼け焦げているのをみてショコラは改めて気を引き締める。

 一回、二回。金色の竜から攻撃が放たれるごとに彼は早さがドンドンと増していく。
 このままでは先ほどの攻撃が当たるのはそう遠くない出来事になるだろう。
 ならば仕掛けるなら早めの方が、そして避けていくうちに分かった行動パターンに対応できるうちが良い。
「ということでおいでませーマイ・ガジェットー」
 取り出したるはショコラのガジェット。
「さっきの動きを見るとー次おやぶんあんな感じに動くからー……」
 金色の金属球のそれはショコラの声に反応すると形を変えていき――やがてコマに花火を付けたような形になった。
 碎輝が咆哮一つ上げ、地表すれすれを滑空し、ショコラの元へと突撃してくる。今までの攻撃より一番早く、纏う電流が激しい一撃。
 ショコラは逃げずにじっとその攻撃を見やり、そして。
「当ーたれー」
 ショコラの合図と共に後方からコマ型ガジェットが飛びだし、花火と共に碎輝へと激突!
 コマと雷がぶつかり合い花火にも似た火花を散らす。ぶつかり合う中、ゆっくりとコマが雷を徐々に削っていき――。
『あいたっ!?』
 ついに黄金竜へと到達。その鱗を見ごとに剝がすことに成功する。
 コマの動きで身を削られる痛みに黄金竜は上空へと慌てて退避。
「どうだーおやぶん、すごいだろー」
 ふんすと胸を張るショコラに黄金竜は羽ばたきながら。
『いってぇ……ああっ、さすがだったぜ!
 だが、まだまだ俺は戦えるぜ! かかってこい!』
 ショコラのガジェットを褒め称えると、まだ自身の健在を証明すべく咆哮するのだった。


 

大成功 🔵​🔵​🔵​

リーズ・リヴィエール(サポート)
 時計ウサギの力持ち×ゴッドハンド、18歳の女です。
 普段の口調は「女性的(私、あなた、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)」、敵には「女性的(私、あなた、呼び捨て、です、ます、でしょう、ですか?)」です。

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
エッチな描写もNGです。
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!


土御門・泰花(サポート)
※アドリブ・連携・苦戦描写・UC詠唱変更・その他OK

「あらあら……。ふふ、ご安心を。お手伝い致します」

一人称:私
口調:基本的に敬語。柔和な印象を与える口ぶり。
表情:基本的に柔和な笑みを湛え、義憤もその下に隠す。
性格:普段はおっとりだが「陰陽師の家系の当主」という自覚があり、凛々しくみせる時も。

敵の攻撃は第六感や聞き耳で察知し、早業と軽業、時に地形の利用や空中浮遊にて回避。
式神の白揚羽で結界術とオーラ防御を施し、防御。
もし通用しなければ薙刀で武器受けし、カウンター攻撃。

指定したUCは、戦況と効果に合わせて発動。
可能な限り、早業で敵のUC発動前に発動を狙う。

指定したUCは何でも使用可。
後はお任せ。


ミスティ・ストレルカ(サポート)
基本方針は専守防衛・他者フォローです
サポート故、連携重視のお任せ

知らない人にはどうにも気後れしてしまうけど
それでも他の人が怪我するのも嫌なので押すところは押すのですよ
主にサモン・シープ等攻撃系のUCで他者行動の隙を消す様に立ち回るのです
中遠距離をとり全体を掴む感じですね

防御系の技能で時間稼ぎも行けますので
生まれながらの光での前線維持、魔力性防御障壁の囮役も…ちょっと怖いけど
でもでも、みんなの居場所を守るのですよー

そうそう、えっちなのはいけないと思います。
興味がない…訳ではないですがひつじさんが怖い雰囲気纏って凄い勢いで止めにツッコんでくるのです
年齢制限がどうとか、らしいです



『昨日より今日、今日より明日! 俺はどこまでも強くなる!』
 花火大会の後に起こった碎輝との戦い。他の猟兵達の攻撃を受けているとはいえ、まだまだやる気に溢れる碎輝に、3人の猟兵が挑む。
「碎輝さんやる気ですね。私も負けていられませんねっ。皆さん頑張りましょう!」
「あらあら……。ふふ、ご安心を。お手伝い致します」
 リーズ・リヴィエール(時計ウサギの力持ち・f24468)がウサギ耳を揺らしながら意気込むと、すみれ色の狩衣を身に纏う女性、土御門・泰花(風待月の菫・f10833)もそれに応えるように頷き、それぞれ武器を構える。
『おおっ、助かる! だからって俺は遠慮できねぇから、お前たちも全力できてくれよ!』
「うん……怖いけど、がんばるよ」
 少女、ミスティ・ストレルカ(白羽に願う・f10486)が少しびくびくしながらもしっかりと頷いた。

『いくぞっ、猟兵達! 俺を超えてみろ!』
 言葉と共に碎輝が黄金の竜へと姿を変える。一つ咆哮すると弱い電流が猟兵達の周りへと展開されていく。
「これは……電流ですか?」
『そうだ! その電流はだんだんと強くなっていくぜ!』
 その一言と共に碎輝は翼を羽ばたかせると、猟兵達へと突っ込んでくる。
 時速100キロの弾丸といっても過言ではない其れをリーズはサイドステップで、泰花もミスティを抱え、武器で受けがなしながらに回避。
 攻撃を回避され、受け流された金色の竜はそのまま高度を上げ円を描くように上空へと飛翔する。
「お二人とも、お怪我は?」
「私は、大丈夫、です」
「ちょっと喰らってしまいました……あたたっ」
「治療のついでに、少々失礼致しますね」
 泰花がリーズへと近づき治癒符を腕の患部へと近づける。
 治癒符は暖かい光と共に患部に溶け込み、やがて暖かな光はリーズを包みこむと、彼女の力を懇々と沸かせてくれた。
「力が湧いてきました! 奏花さんありがとうございます! あとは近づければ……!」
「ええ、短期で挑まないと不利になっていきます」
 泰花がちらと周りを見やる。
 電流は先ほどから勢いを増している。どこまで強くなるか分からないが、この身を焼くほどに強くなれば本体である碎輝をどうにかできるレベルではない。
 ミスティは二人の様子をじっと見つづけ―― 
「――うん、私、がんばる」
 そういうとミスティは地表ギリギリを滑空し猟兵達に襲い掛からんとする黄金の竜を真っ直ぐ見やった。
 正直に言うと怖い、いや。だが、他人が怪我をするのはもっといや。
 ミスティは覚悟を決めると――頭を抱え込み、その場にしゃがみこむ。
 それを見た黄金の竜が高速のスピードを殺す。碎輝は全力の戦いは望むが、戦意を失った者に攻撃するつもりなどさらさら無いからだ。
 止まるべく、だが、勢いを全ては殺せず碎輝はそのままミスティへと激突。彼女の体は宙に舞う――かに思えた。
『――防御陣か!?』
 碎輝とミスティを隔てるように展開されていたのは一枚の防御障壁。ミスティがその場に蹲ることで展開されるその障壁は、たとえ碎輝が勢いを殺さなくても彼の一撃を防げただろう。
 そして、ミスティの防御により動きを止めた黄金の竜のしっぽに違和感を覚える。
「捕まえましたよ」
 碎輝が後ろを振り向けば、そこには彼のしっぽを掴むリーズの姿が。 
「私の武術、お見せいたしましょう!」
 一言と共にその場の地面を大きく蹴り真上に跳躍。その高さはかの竜と化した碎輝の全長を優に超える。
「てぇえええりゃああああああああ!!!!!!!」
『うおおおおおおおお!!???』
 そのまま背負い投げの要領で碎輝を地面へとぶん投げた!
 おおよそ360度回転して地面に叩きつけられた碎輝は体制を整える隙も無く土煙を上げながら地面へと叩きつけられた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

ラファエラ・エヴァンジェリスタ
あぁ、子どもらは帰ったか
花火は大層楽しかった
礼を言う

…さて、手合わせか
我が騎士よ、行って参れ

UCの騎士に命じつつ自身は愛馬Tenebrarumに騎乗し後方へ控える
なんと雷電の眩しいことよ
花火の余韻も消えてしまいそう

敵UCの雷へは、我が身と騎士にオーラ防御を展開
この身を案じる様な我が騎士にかける言葉はただひとつ
…蹂躙せよ

先述の通り私は戦うつもりはないが
臣下を手助けするのも主君の務めであるがゆえ
騎士の剣に光属性攻撃を重ねて纏わせつ
「茨の抱擁」を碎輝へと差し向け、吸血と生命力吸収を

辛勝などは許されぬ、我が騎士ならば美しく勝て
「黒薔薇忌」を振り鳴らして怨霊どもを嗾けつつ、謡う様に騎士に告げて、笑って



 濛々と立ち込める土煙が晴れると、人間形態の碎輝が姿を現した。
 数多の攻撃を受け、全身創痍。しかし瓦礫から這い出る足取りは軽く、まだまだ戦えることが伺える。
「先ほどの花火は大層楽しかった。礼を言う」
『ゲホッ……俺が始めたわけじゃないが、楽しんでもらえたなら何よりだ』
 ラファエラの言葉に碎輝も咳き込みながら笑顔で応えた。
「さて、それでは戦闘か。
 我が騎士よ、行って参れ」
 ラファエラは一言だけ呟くと馬を下がらせる。同時に、ラファエラの声に応じるように白馬に跨る白銀の騎士、パーシヴァルが前へと進み出た。
『二人の絆の強さって奴、見せてくれよな!』
 最初に動いたのは碎輝の方だった。
 碎輝が持つ槍に電流が纏う。弱々しい電流はやがて輝きを増し、形を変え……彼が黄金竜と成った時と寸分違わぬ雷電へと変貌する。
 雷電の竜は槍から飛び立ち、真っ直ぐにパーシヴァルの元へと駆けていく。
 回避しようと馬を操ろうとするが――何かに気づき、白馬の騎士はその場を動かない。
 パーシヴァルに雷電が直撃する、その瞬間、白銀の騎士の体がオーラに包まれる。
「おまえ、私を守るつもりだったな?心配はいらんと言っているだろうに」
 後方から嘆息の声が聞こえる。オーラの発動主は他でもない、ラファエラである。
「しかし、なんと雷電の眩しいことよ。
 花火の余韻も消えてしまいそう」
 先ほどの花火とは違い、視界全体を焼くように輝く雷にラファエラはふぅとため息をつく。
 前に立つ騎士がちらと主を見る。その視線に気づいた彼女は口を動かす。
 雷電の咆哮の声は大きく。音を拾うのも普通ならば聞こえないだろう。だが、パーシヴァルはその命をしかと聞き取った。
 ――蹂躙せよ。
 白銀の騎士は碎輝へと向き直ると剣を構え、白馬と共に駆ける。
 雷電に形成された竜を一撫でで切り裂き、あっという間に碎輝との距離を詰める。
『……っ!』
 白馬の突進を左側に避け、パーシヴァルの追撃も躱すと碎輝は再び槍に雷電を纏わせ、かの騎士に向けようとする。
 が、それは突如彼に纏わりついた黒い茨に阻まれる。
「ふふっ、臣下を手助けをするのも主君の務めであるがゆえ」
『二人一緒にっていうのもやり辛いもんだなぁ!
 だが、俺はこんなもんじゃ止められない!』
 血を、命を喰らい赤さを増す茨。碎輝が纏う電流が一瞬だけ勢いを失うが、また再び破裂音にも似た音を響かせ白い電流が彼を包み込む。
「ふむ、さすがは無限に成長するだけある。
 ……だがパーシヴァル。成すべきことは分かってるだろう?」
 ラファエラは小鳥の様に笑うと、黒いヴェールに隠された瞳をかの騎士へと向ける。
 騎士もまた光り輝く剣を前に掲げ、応える。
 ――必ずや、勝利を。
 聞こえない声が聞こえた。次の瞬間、白馬が、パーシヴァルが、駆ける。
「そうだ、美しく勝て。我が騎士ならば」
 口元に笑みを浮かべながら、主は手振鈴を鳴らす。
 応えるは雷雨。そして誘蛾灯に誘われるようにどこから現れたのは怨嗟の声を上げる霊の群れ。
 怨念渦巻く悪霊を引き連れ清廉なる騎士は碎輝へと眩い光を纏う剣先を、碎輝もまたおびただしい雷を纏う槍を彼へと向ける。
 剣と槍がぶつかり合った時、激しい光が迸りそして――


『はぁ……!』
 煙が晴れる。そこには二人の男が立っていた。
 一人は肩で息をする少年。もう一人は白馬に跨る白い男。
『はっ……少しくらい傷つける位できると思ったんだがなぁ……』
「許せ。私の騎士に辛勝など許されぬからな」
 その言葉に碎輝はにっと笑うと、次の瞬間、糸が切れたかの様にうつ伏せに倒れた。
 そこには相対していた今しがたより容姿が幼くなった竜神親分碎輝の姿があった。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年07月20日


挿絵イラスト