お狐コンコン☆おあげを食べる大宴会
「ななな、なんと上質なおあげだ~!」
「おう、俺は化けだぬきだが、狐じゃなくてもこのおあげがめちゃくちゃ美味そうなのはわかるぜ」
「たたたまらん、すぐに焼こう、酒もあるぞ」
「おい、この匂いはなんだ?」
「みんな来い、おあげは食っても食っても足りないくらいあるぞ! おあげ祭りだ!!」
カクリヨの夜、広場に唐突に現れた『ご自由にどうぞ』の張り紙のついた箱。恐る恐る開けたその中にはとても美味しそうなおあげが何枚も入っており、なぜかそれは食べても食べてもなくならないのだ。いつの間にか広場には巨大なお祭り会場が現れ、そこらじゅうで妖怪たちが勝手に火をおこしておあげを焼き、飲んで騒いで踊りだすのだ。それはとても楽しく、しかしなぜかおあげを食べた妖怪は獣の妖怪でなくても狐の耳がぴょこぴょこと生え、狐のような姿に変わっていく。しかしあまりに宴会が楽しいため、誰もそれをおかしいと思わないのだった。
●「大祓百鬼夜行が終わっても、カクリヨファンタズムは大騒ぎのようヨ」
集まった猟兵達を見回したロバート・ウォン(東方妖怪の猟奇探偵・f30564)は語りだした。
「直接すごい被害が起きるわけでもない……とはいえ、放っておいていいというわけでもないおかしな予兆ネ。カクリヨのこのあたりで突然お祭り騒ぎが勃発するヨ。どうやらこのお祭り騒ぎはオブリビオンの仕業らしいのだよネ」
手元の端末で航空写真を見せるロバート。
「おあげを食べた妖怪たちが一様に狐のような姿のオブリビオンに変わっているカラ、姿が変わる前の妖怪たちに声をかけて正気に戻して外に逃がしてあげながら進んで欲しいアル。それが済んだらオブリビオンに変わってしまった妖怪たちを開放してあげて欲しいネ」
そう言うと、ロバートは転移の準備を始める。
「オブリビオンたちは狐のような姿のとおりみんなおあげに弱いカラ、祭り会場で彼らの気を引けるようなおあげ料理を拝借して戦闘中に気を引きながら戦うと効率よく開放できるかもネ」
星野ユキヒロ
宴会大好き、星野ユキヒロです。
今回は戦後シナリオ、謎のおあげ宴会から囚われた妖怪たちを助けてあげてください。今回は二章構成、まだ無事な妖怪を逃がして、変わってしまったオブリビオンたちを倒せばクリアになります。
●一章
冒険シナリオです。宴会会場に足を踏み入れたものは狐化してしまうシステムは猟兵にも適応されます。それをなんとか回避しながら、進んでください。二章で戦闘に使う料理はここで入手できます(メニューは各自自由に考えてください)。まだ異変に気付かず騒いでいる無事な妖怪たちに声掛けをして逃がすことも大事です。
●二章
集団戦です。狐化してしまったオブリビオンたちとの戦闘になります。妖気もより一層強烈となり、大きく行動を阻害されるので、ただ焼いたものより美味しいおあげ料理で気を引くと戦闘を有利に行うことができます。工夫してオブリビオンの群れを蹴散らし、邪悪な宴会に決着を付けましょう。
プレイングボーナスは一章が「まだ姿の変化していない大騒ぎする妖怪たちを助ける」。二章が「あえて狐たちの祭り騒ぎに乗り、おいしいおあげ料理を提供する」です。
皆様のプレイングをお待ちしております。
第1章 冒険
『けものみち』
|
POW : 自らの肉体を傷つけるなどして正気を保つ
SPD : あらかじめ備忘録となるものを所持しておく
WIZ : 魔法や道具で進むべき道を拓く
|
種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
ケイ・エルビス
アドリブ連携歓迎
WIZ
運び屋の仕事で
年上のおっちゃんやおばちゃんには
好かれるタイプだ
持参した七輪と備長炭で
不思議なおあげを焼いて
焦げ目をつけ
食欲が増す香りと味の
お気に入りの焼き肉のタレを塗って
クーラーボックスで
キンキンに冷やした缶ビールと共にサービスして
妖怪達に気に入って貰うよ
後ほどケルビンカードでこっそり攻撃力のない強風を起こし宴会会場にいたらテント等が倒れて危ないから風が止むまで一旦離れようぜと愛想とコミュ力
礼儀作法高く友好的に
声かけして促し
トラックを多機能トランシーバーで呼び寄せ持ってきて荷台に乗って貰い運搬しプレイングボーナスをゲットだぜ
オレも狐化する前に
離れよう
狐耳生えてきやがった
「お疲れ様ーっと!!」
クーラーボックスと大きな包みを抱えたケイ・エルビス(ミッドナイト・ラン・f06706)がおあげを焼いている妖怪たちに元気に挨拶をした。
「あんちゃんこっちこっち! ここならまだ煙たくなく火おこせっから!」
身体の大きな妖怪がケイを手招く。角が生えているところを見るとおそらく鬼だ。風上にいるせいなのかなんなのか、まだ狐化はしていないようだった。人懐こい笑顔の運び屋は礼を言って近くに陣取り、七輪の炭を起こす。
「おあげ、いくらでもあるんだろ?」
「おう、焼いても焼いてもなくならないぜ」
「よっし、それならどんどん焼いてくとしようか!」
網に乗せたおあげは炭火で焙られ、焼き色がつくにつれて香ばしい匂いをさせはじめる。
「そこにさらに……っと」
ケイは持参してきた焼き肉のたれを取り出し、おあげに塗り始める。食欲を誘う香りと後を引く味で、リピーターにならざるを得ない代物なのだ。
「あんちゃんそれすごいいい匂いするなぁ」
「どんどん焼くから鬼のおいちゃんも食べてくれよ! キンキンに冷やしたビールもあるぞ!」
「そうこなくっちゃよ!!」
ケイがクールボックスから取り出した缶ビールを投げてよこすと、鬼は太い指でプルトップを開ける。ブシュ―と景気良い泡があふれ出し、鬼は機嫌よく笑った。
醤油ベースの味付けが多い中突然の焼き肉の匂いに他の妖怪も集まってくる。ケイは彼らにもビールとおあげを振る舞い、少しの間一緒に宴会の空気を楽しんだ。
ビールがなくなり、余分なおあげも焼き終え炭の始末を終えたケイはそろそろかな、とケルビンカードをそっと取り出した。
ほどなく、それ自体には攻撃力はないが無視できないほどの強風が吹き始める。
「風が強くなってきたみたいだな。テントが倒れたりしたら危ないからちょっと移動したほうがよさそうだ。ビール無くなったしおあげは逃げないと思うぜ」
ケイは礼儀を失さないようにやわらかい対応で妖怪たちに避難を促す。一緒に宴会を楽しんだ仲なので信用してくれた妖怪たちは指示に従い、一旦避難の申し出を受け入れてくれた。
多機能トランシーバーでトラックを呼び出し荷台に乗せて妖怪たちを避難させ、その場に残されたケイの頭から突然ぴょこん、と狐の耳が立つ。
「オレも狐化する前に離れよう。狐耳生えてきやがった」
大成功
🔵🔵🔵
鏑木・桜子
ふふん、わたしは狼系キマイラなので…狐化に対しては多少耐性があるはずです!任せてください!
というわけでPOW系キマイラらしく気合と根性で乗り切ります。
具体的には自分がオオカミのキマイラであることの誇りを頼りに自分は狼自分は狼と自己暗示をかけて乗り切ります。
若しそれでも乗り切りそうならば自分の尻尾と耳をもふもふして狼であることを思い出します。
妖怪さん達には狐化の恐怖を訴えて避難を促します。
「妖怪さん達にはみんな何らかのソウルフードがあるはずです!狐化してしまうとおあげ最高になってしまい、ソウルフードを食べられなくなってしまうかもしれません!おあげもいいですが……そんなの悲しいですよね!」
(ふふん、わたしは狼系キマイラなので……狐化に対しては多少耐性があるはずです!)
任せてください! と張り切るのは鏑木・桜子(キマイラの力持ち・f33029)。自称のとおりニホンオオカミのキマイラだ。
わたしは狼、わたしは狼! とつぶやきながら、宴の中を歩く。見回すと本来獣の耳など生えていないタイプの河童などの妖怪にもピンと狐の耳が立っているのだが、誰もそれに気づいていないのだ。
「なんて恐ろしい……狼の誇りを忘れないようにしなければ……。わたしの耳と尻尾は狐の物とは全然違う……こうやって触ればいつでもモフモフと誇りを思い出させてくれます。よしっ! みなさーん!!」
自らの耳と尻尾をモフって自信を取り戻すと、桜子は妖怪たちに声をかける。
「カッパさん! 豆腐小僧さん! 小豆洗いさん! ちょっと頭に触ってみてください! 狐の耳が生えて来ちゃってますよ!」
「何言ってんだこの嬢ちゃんは……さては自分が狐だからって化かそうとしてるな?そうはいかねえぞ!」
「違います! わたしはニホンオオカミです!!」
「おい……お前マジで耳生えてきてるぞ!!」
「え? うわっ!」
「妖怪さん達にはみんな何らかのソウルフードがあるはずです! 尻子玉とか、豆腐とか、小豆とか!! 狐化してしまうとおあげ最高になってしまい、ソウルフードを食べられなくなってしまうかもしれません! おあげもいいですが……そんなの悲しいですよね! とりあえずここから離れましょう!!」
自分たちの体の変化に気が付いた妖怪たちは、桜子の指示に従って避難を始めた。
「こんな大勢の妖怪さんに誇りを失わせてしまうなんて恐るべきおあげです。わたしも自分を失わないように進まなければ……」
妖怪たちを避難させて戻ってきた桜子は自らの耳や尻尾を引き続きモフりながら歩を進めた。
大成功
🔵🔵🔵
ロラン・ヒュッテンブレナー(サポート)
※絡みアドリブOK
※感情が尻尾や耳によく表れる
※人見知りだが【優しい】性格で育ちのいいお坊ちゃま
※「ぼく」「~なの」「~さん」
狼の嗅覚と聴覚(【追跡】【聞き耳】)や敏捷性(【ダッシュ】【地形の利用】)を駆使した肉体的な探索方法と
電脳空間を通してのデータ引き出し(【世界知識】【ハッキング】)による【情報収集】
たまに姉に似たAI(UC)に協力してもらうこともある
さらに魔術師としての【学習力】、狼変身しての【動物と話す】
貴族スキルの【礼儀作法】と探索スキルを活かす
「あちこちですごいおあげの匂い……がするの」
可愛らしい人狼の少年ロラン・ヒュッテンブレナー(人狼の電脳魔術士・f04258)は香ばしい香りに鼻をひくひくとさせた。おあげを焼くにおいに混じってアルコールの匂いと、狐特有の獣臭が目立つ。見れば様々な妖怪が闊歩する中、狐耳が生えた妖怪がいやに多くを占めている。
「みんな自分たちがだんだん狐になってることに気が付いてないんだね……。言葉、通じるかな。完全に狐になってたら、ぼくなら逆に話しやすいかもしれないけど」
人狼病を患った経験から、自分の意志に反して獣化していく妖怪たちを放ってはおけない。もともとの病気があるため、自分が狐になるかもしれない恐怖は薄かった。人見知りが心を少しよぎるが、ロランは狼耳をピクピクと動かし電脳空間にアクセスする。風向きを計算し、妖怪たちが正気でここから離れられるルートを検索した。
「あの、おじさん」
「うん? どうした嬢……いや、男の子だな」
「おじさん、狐の耳が生えてるよ」
「何? そんなわけ……本当だ!!?」
ロランは根気よくその場にいる妖怪たちに変化を伝え、安全な脱出ルートを教えて誘導し、避難させた。
成功
🔵🔵🔴
第2章 集団戦
『狐魅命婦』
|
POW : 神隠しの天気雨
【にわか雨】を降らせる事で、戦場全体が【視覚を惑わせるあかやしの森】と同じ環境に変化する。[視覚を惑わせるあかやしの森]に適応した者の行動成功率が上昇する。
SPD : フォックスファイアフィーバー
対象の攻撃を軽減する【九本の尾を持つ黒狐】に変身しつつ、【無数の青い炎の弾幕】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
WIZ : 天狐覚醒
【神のごとき神通力】に覚醒して【九本の尾を持つ白狐】に変身し、戦闘能力が爆発的に増大する。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
|
種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
「コンコン! コン!!!」
月夜がにわかに曇りはじめ、しとしとと降る小雨の中、狐化してしまった妖怪たちが高く啼いた。
老いも若きも男も女も、同じような女狐の姿に代わり、自分がもともと何の妖怪だったかも思い出せない。誰も何もしなければいつまでも混濁した自我を抱え空騒ぎを続けるだろう。彼らを正気に戻し、この騒ぎを終わらせなければならないのだ。
姫神・咲夜(サポート)
桜の精の死霊術士×悪魔召喚士、女性です。
普段の口調は「丁寧(私、あなた、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)」、
片思いの人には「無口(わたし、あなた、呼び捨て、ね、わ、~よ、~の?)」です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。
清楚で女流階級風の口調で、お淑やかな性格です。
基本的に平和的な解決を望みますが
戦わざるを得ない時は果敢に戦いに向かう勇敢さを持っています。
あとはおまかせです。よろしくおねがいします!
しとしとと降る雨が作った水たまりに桜の花びらがはらりはらりと舞い散り浮かんだ。
狐たちの狂乱の中にそ、と足を踏み入れるのは姫神・咲夜(静桜・f24808)だ。地に引きずる着物の裾はこの雨の中でも染みひとつない輝くばかりの桜色だった。
「お狐さん方。雨も強くなってまいりましたよ。お祭りはお開きにしておうちに帰りませんか。自分がどんな姿をしていたか、お風呂にでも入って思い出しましょう?」
優しい声で語り掛ける彼女に狐たちは威嚇の声を上げた。黄色いひなたの色をしていた耳と尻尾がズミズミと黒く染まり、あやかしの青い炎がひゅひゅと飛び交い始める。炎はまたたく間に無数に増え、咲夜を一斉に攻撃した。
「そんなに簡単に当たりませんよ」
伏せた目をそっと開いた咲夜は狐たちの視線や呼吸のリズムを読み、最小限の体の動きでよけ続けた。炎を操るのは楽なことではないらしく、当たらぬ攻撃をし続ける狐たちは消耗していった。
「ほら、ね? もう帰りましょう?」
桜の精は汗一つかかず微笑みながら、もう一度語り掛けた。狐たちはコンコンと鳴くばかりだ。
成功
🔵🔵🔴
天宮院・雪斗(サポート)
『なせば大抵なんとかなる』
妖狐の陰陽師×ビーストマスター、8歳の男の子です。
普段の口調は「子供(ぼく、相手の名前+ちゃん、年上名前+お兄(姉)ちゃん、、おじ(ば)ちゃん等。だね、だよ、だよね、なのかな? )」、怒った時は「子供(ぼく、呼び捨て、だね、だよ、だよね、なのかな? )」です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。甘えん坊で、頭撫でられるの好き、お姉ちゃんたちに甘えるのも好き。あとはおまかせ(アドリブ・行動OK)です。おねがいします!
ふわふわと、白いしっぽが左右に揺れる。
狂乱の宴を繰り広げる狐娘たちの中に、いつの間にか本物の妖狐が紛れていた。天宮院・雪斗(妖狐の陰陽師・f00482)。隠れ里を故郷に持つ純血種の白狐だ。
「狐のお姉ちゃんたちがいっぱいいる……でも違う。みんなおかしくなってるし、本当は狐じゃない。本当の狐だったら仲良く遊びたかったけど、帰るおうちがあるならみんなもうおうちに帰ったほうがいいよね?」
雪斗は狐娘たちに声をかけて正気に戻ることを促したが、狐たちは言葉通り狐憑きの状態で聞く耳を持たない。それどころか九尾の白狐に姿を変えて、雪斗のまわりをぐるぐると威嚇しながら回りはじめる。
「ぼく、乱暴なことはしたくないんだよ。お姉ちゃんたちには抱っこしてもらったりなでなでしてもらったりするほうが好き。でも、仕方ないんだよね? うーん、メカの元!」
雪斗は自身のキャバリアの口から無数の小型メカを放出した。小型メカは死にかけの蛾に群がる働きアリのように白狐たちに纏わりついた。
「コン! コンコン!!」
白狐たちは小型メカを振り落とそうとしているうちに、体力が尽きて無力化していいく。
「次に会ったときは、なでなでしてね」
倒れた九尾たちの中一人立ち尽くす少年は、小さくても本物の妖狐だった。
成功
🔵🔵🔴
ピリスカ・ニスク(サポート)
「わたしにもできることがあるかしら…」
ミレナリィドールの電脳魔術師です。穏やかな性格で可愛いもの好きの女の子(ドラゴンはかっこいい、小さなトカゲは可愛いと思うタイプです)。お掃除やお手入れが得意です。
日常シナリオでは可愛い物・生き物を探し求めます。冒険では情報を集めたり共有したりしながらやや手堅く進みます。戦闘では時間稼ぎや攪乱に向くユーベルコードを使って、一般人を守り、猟兵を援護しようとします。
あとはおまかせします。よろしくお願いします!
「わぁ、ふわふわの耳と尻尾を付けた女の子がいっぱい。もふもふして可愛いな。頼んだら触らせてもらえないかなぁ!」
可愛いものが大好きなピリスカ・ニスク(ミレナリィドールの電脳魔術士・f27382)はあっちへもふもふ、こっちへもふもふの狐娘たちに満ちた広場で歓声を上げた。
「でもずいぶん散らかしてるみたい。これはお掃除が必要ね……とりあえずここから離れてもらわないと」
ピリスカは「祭りはお開きになってるからお掃除をしよう」と狐娘たちに声をかけるが、狐娘たちは眦をつりあげてコンコンと抗議鳴きを繰り返すばかり。しまいには九尾の白狐に変化し、襲い掛かってきた。
「もふもふの尻尾がいちにいさん……九本も。さっきの姿も可愛いかったけど、こっちのほうがより動物っぽくていいね。じゃあわたしも」
対象のユーベルコードとまったく同じユーベルコードを返す【ミレナリオ・リフレクション】を用いたピリスカは一時的に自身も九尾の白狐に変化し、狐たちと格闘を繰り広げた。噛みつきあい、ひっかきあい、尻尾で殴りあい。広場に白銀の毛がパッパっと舞い散る。
コンコン、ぎゃお、ぐるぐる、と獣の泣き声があちこちで起こり、だんだん小さくなっていった。
「ふぅ。ちょっとの間だけどわたしももふもふになれていい経験になったな。さて、みんなを起こしてお掃除しないとね」
元の姿に戻って汚れた顔を満足げに拭うピリスカ。足元に倒れる妖怪たちもまた、元の姿に戻っていた。
成功
🔵🔵🔴
ミカエラ・マリット(サポート)
好奇心旺盛な少女
世間知らずなところもあるのでどんな事も割とすぐに受け入れるけど、ツッコむ事も知っている
どんなことも力づくでどうにかできるという思考回路
基本的にギャグ漫画の様に人間離れした力持ち
自分より遙かに大きいものを持ち上げたり、ぶん投げたりして戦う
愛用はイラストにあるハンマー
近接戦は大体これでピコハンのように殴る
遠距離の時は自分より大きなアンカーを鎖掴んで振り回す
足元が不安定な場所や冷気に弱い敵にはあずきソード
いずれにしても鈍器
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用
多少の怪我は厭わず積極的に行動
他の猟兵は大体年上なので懐くし頼りにしてる
エロは禁止
「とりあえずなぐって大人しくさせればいいんでしょうか」
大きなハンマーを担いだ小さな少女、ミカエラ・マリット(撲殺少女・f23163)の姿を目にした狐娘たちはその物騒な姿と物言いに警戒の色を表した。天に向かってケンケンと鳴くと、にわかに空が曇りしとしとと雨が降り出す。するとたちまち屋台の広場がぐんにゃりと形を変えてミカエラの目をくらませようとした。
「うっとおしい雨ですね。傘がほしいです」
ミカエラは傍のテーブルの上に設置されたパラソルをハンマーで横殴りし、支柱を折った。
「……にゃーん」
ゆがんで花のように形を変えたパラソルを掲げ、少女は一声奇妙な声をあげる。
「どんなものを出してきたって、たたいたらこわれちゃいますよー」
片手にパラソルを持ったまま、ぐるぐると助走を付けて回転し、歪んだ風景を次々と破壊していくミカエラ。それはまるで花を巻き込んだ暴風雨のようで、狐たちはカラフルな台風を避けようとコンコンと声をあげながら逃げ惑った。バランスを崩した狐をピンポイントにハンマーで吹っ飛ばすミカエラを恐怖の目で見る狐たち。逃げ惑って広場から離れる彼らのしっぽが、耳が、薄れて消えていくのを見送り、ミカエラは満足げに一息つく。雨の中、少女は一輪の花であるかのようにそこに立っていた。
成功
🔵🔵🔴
スピレイル・ナトゥア(サポート)
精霊を信仰する部族の巫女姫です
好奇心旺盛な性格で、世界をオブリビオンのいない平和な状態に戻して、楽しく旅をするために戦っています
自分の生命を危険に晒してでも、被害者の方々の生命を救おうとします
技能は【第六感】と【援護射撃】と【オーラ防御】を主に使用します
精霊印の突撃銃を武器に、弾幕を張ったり、味方を援護したりする専用スタイルです(前衛はみなさんに任せました!)
情報収集や交渉のときには、自前の猫耳をふりふり揺らして【誘惑】を
接近戦の場合は精霊の護身用ナイフで【捨て身の一撃】を繰り出します
マスター様ごとの描写の違いを楽しみにしている改造巫女服娘なので、ぜひサポート参加させてくださると嬉しいです!
鳶沢・成美(サポート)
『え、これが魔導書? まあどうしよう?』
『まあどうでもいいや、オブリビオンなら倒すだけですよ』
故郷UDCアースの下町の古書店でたまたま見つけた魔導書を読んで覚醒した自称なんちゃって陰陽師
昨今でいう陽キャラ? みたいな行動は正直よくわからないのでマイペースに行動
でも集団での行動も嫌いじゃないですよ
元ボランティア同好会でつい気合い入れて掃除しちゃったりしなかったり
一応木工好きでゲートボール好きキャラのはず……たぶん
戦い方は直接殴るより術をとばす方が好みです
範囲攻撃とかロマンですよね
例え好みの容姿だろうと、事情があろうと敵ならスパッと倒すだけですよ
アドリブ・絡み・可
「皆さんも私と同じ、耳があるのですね!」
細身の体を巫女服に包んで、猫耳をふりふりと揺らしたスピレイル・ナトゥア(蒼色の螺旋の巫女姫・f06014)はけぶるまつ毛に包まれた青い精霊の眼でゆっくりと瞬きをした。
すでにそこここで起こっている戦闘に気が立っている狐娘たちはすでにコンコンという可愛らしい声ではなく、ギャオギャオと吠えたくっている。
(言葉も通じない状態……精霊獣の狼が共にいれば違ったのでしょうか。いえ、そんなことを考えてはいけませんね。私は私。今ここにいる私が私なんです!)
「一人でやらなくてもいい」
スピレイルがぐっとこぶしを握り、狐の群れに飛び込んでいこうとする寸前。男の声がその足を止めさせた。
「スパっと倒せば終わりなんだろう? それなら協力して戦おう」
人懐こい笑いを浮かべているのは、鳶沢・成美(探索者の陰陽師・f03142)だった。
「こんなに地面ぼこぼこにしちゃって……この広場、祭りじゃなければお年寄りがゲートボールとかするようなところなんじゃないのかな?」
成美の問いに狐たちはふしゅうふしゅうと怒気を噴き上げ、幻惑の雨を降らせて、黒色の九尾に姿を変える。戦闘態勢だ。青い炎がひゅうひゅうと飛び回り、二人を威嚇する。
「土の精霊さん。一緒に頑張りましょう!」
スピレイルが呼び出した102体の土の精霊がその足で地面を柔らかく耕しながら
狐たちの青い炎を引き受ける。土の精霊たちは二人に攻撃が及ぶ前に自らの体で炎を防いで守るのだった。
「援護します! お願いします!」
「オッケー、こんな雨の日にこれはちょっと寒いかな? なんちゃって」
軽口を叩きながら成美は掌にバスケットボール大の氷の塊を出現させ、狐たちに次々と命中させた。濡れた泥が飛び散り、土の精霊に邪魔をされ、狐たちは防ぎきれない。また、黒狐への変化がその力を奪い始めていた。一方的な氷の球技はしばらく続き、終わった頃には空は白み始め、朝の太陽が見え始めていた。
「あれ……俺たち、なんでこんなところに倒れてるんだ?」
「なんかやたら腹がいっぱいな気がする……」
狐に変化していた妖怪たちは、自らの正体を思い出し、首をかしげている。たくさんあった屋台は跡形もなく消え、まさに狐に化かされたようだった。
スピレイルの土の精霊たちは地面を元通りに均している。ぼーっとする妖怪たちに成美とスピレイルが声をかけた。
「なあ! いい天気だし、ゲートボール大会でもしないか!?」
「汗をかいてお酒の邪気を出してしまうのもよさそうですよ!」
妖怪たちは顔を見合わせたが、もともと楽しいことが大好きな妖怪たちのこと、まあいっか! と切り替えてみんなでゲートボールを楽しんだのだった。
ーーーーーーー
猟兵たちの働きでおあげの脅威は去った。こんな一晩も、カクリヨでは夢幻の一つにすぎないのだ……。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴