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破滅を誘う帝国軍のディーヴァ

#スペースシップワールド #猟書家の侵攻 #猟書家 #栄華と破滅の歌姫 #スターライダー #山椒カレー

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 歌が聞こえる。

 ――さあ、われらと手を重ねて。

 それは、そのコロニーのスピーカーを通して流れ始めていた。
 最初はノイズ交じりの、よくあるラジオ放送から流れているのだと、人々は思っていたのだが。
 何度も流れるその歌は。

 ――悲しみも苦しみも全て、胸に秘めた想いと共に。来るべき日の為に。

 そのノイズが消されていき、徐々に耳を傾ける者も多くなっていき。

 ――手と手を取り合い、今、求められているのは、あなた。

 そのボリュームさえも大きくなっていった。

『歌が聞こえているあなた。宇宙は再びひとつになるのです。……我々はあなたが来るのを……待っています』
 最後に告げられたのは、帝国継承軍なる軍への勧誘。しかし、それでも人々はその声に導かれるように、その声の指示通り、ふらふらと向かっていってしまうのだ。
「ん……? いったい、こりゃ……どういうこった?」
 カレーに山椒をぶっかけながら、スターライダーのレイズは、困惑する。
「はぐはぐ……飯食ってる場合じゃねーな。すぐ調べないと!」
 ふと見れば、その店のカレーを食べている者達は、歌の影響を受けている者は少ないようだ。
「ん……? これは……どういうことだ?」
 店の名前は『山椒カレーヤマフジ』。とにかく、レイズはそのことを念頭に歌と呼ぶ声の調査に乗り出したのだ。

「皆様、ようこそおいでくださいました。今回は、スペースシップワールドにある、とあるコロニーに現れた猟書家を倒していただきたいのです」
 響納・リズ(オルテンシアの貴婦人・f13175)はそういって、事のあらましを説明始める。
「そのコロニーでは、ある一定の時間になると、歌が流れるそうなのです。それを聞いた人々が、地下にある軍事シェルターに向かっているそうなのです。恐らく、そこに猟書家がいるのでしょう。そこへ赴き、猟書家を倒してほしいのですが……」
 そこで一つ問題があるらしい。
「その歌の洗脳は、猟兵にも効果を及ぼすようで、普通に向かっては、その歌に惑わされてしまいます。ですが、それにいち早く気づいたスターライダーのレイズ様という方が調査に乗り出しておられます。まずは彼と合流し、洗脳を解く方法を突き止めてください」
 どうやら、現地で流れる歌は猟兵にも影響するようだ。
「洗脳を克服できましたら、今度はレイズ様と共に、猟書家がいる場所へと向かってください。その場所は、調査しているレイズ様が知っているはずです」
 なるほど、そのレイズという男が、今回のキーになっているようだ。
「相手は猟書家、油断せずにお願いしますね。皆様の無事をお祈りいたします」
 そういって、リズはコロニーへと赴く猟兵達を見送ったのであった。


柚葵チハヤ
 どうも、こんにちは! 柚葵チハヤです。
 今回のシナリオは全2章で構成される猟書家シナリオとなっています。

 ちょっと気になってたんですよね、この方!
 というわけで、今回のプレイングボーナスはこちら。

 プレイングボーナス(全章共通)……スターライダーと協力する。

 歌のことを調査しているといえば、レイズさんもすぐに協力してくれます。
 まずは、彼と合流して、調査をお願いしますね!

 それでは、皆様のプレイング、お待ちしています!
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第1章 冒険 『洗脳音楽を破れ』

POW   :    洗脳音楽に耐える手段を探す/スターライダーに熱意を持って協力を求める

SPD   :    洗脳音楽の影響を避ける手段を探す/スターライダーと一緒に調査に出向く

WIZ   :    洗脳音楽の情報を集める/スターライダーの体験談からヒントを見出す

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

赤星・緋色(サポート)
なんやかんやで事件を解決に導こうとします
フリーダムかつアグレッシブなアドリブも可

合わせ等も自由にどうぞ



「あなたがレイズさんだね!」
 そう、声をかけるのは、赤星・緋色(サンプルキャラクター・f03675)。スチームパンク風な歯車モチーフをつけた帽子と衣装を身に纏う少女だ。
「君は……もしかして」
「不思議な歌の調査に来た猟兵だよ! で、レイズさんの調査はどのくらい進んでいるの?」
 緋色に尋ねられ、レイズは口ごもる。
「それがなかなか進まなくってな……敵のアジトっぽい場所はわかったんだが、内部で何をしているかがわからなくってな……」
「それなら、私にお任せだよ! その場所教えてくれる?」
 こうして、レイズに案内され、敵のアジトらしい、場所へとたどり着いた。
「あそこに監視カメラがあるだろ? いくつもカメラがあって、中には入れないんだ……」
「なるほどね……じゃあ、操られた作業員さんの服に着替えて、ちょっと中を見てくるね!」
「えっ……ちょっ……」
 レイズの静止も気にせず、緋色は着せ替えマクロ(キセカエマクロ)を使って、その土地の作業員服に着替えて、ふらふらした様子で内部へと入っていく。
 そこには、リズが指摘していた猟書家らしき者が人々を前に演説をしていた。
「今、あなた方の力が必要とされています。さあ、こちらへ来てください。我々、帝国継承軍の一員として、協力していただきたいのです」
 先頭を切って、地下の設備工場へと猟書家は導いていく。それを見計らって、こっそり逃げ出し、戻ってきた。
「レイズさーん、ビンゴだったよ!」
「だ、大丈夫だったのか!?」
「うん、平気だったみたい。けど……ヤバいね」
 そう、既に多くの人々が地下の工場で働かされているのが判明したのだ。
 早く歌声に対抗できるなにかを見つけなくては……そう緋色は次の調査へと向かったのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ネピア・ドットヤード(サポート)
活発で元気いっぱいなスーパーヒーロー。
一人称は僕、口調はです、ます調に「!」が大体ついてます。

両親を4年前に亡くし、兄と二人で生きてきた経験から、家庭や命を奪う敵には容赦しません
正義を重んじ、悪い事は許せない性分です。楽しいとはしゃぐ年相応の一面も。

サイキックゴリラパワーで粉砕すれば全て片がつくと考えてる脳筋思考です。
よく使うUCは【勇気の証明】【勇気の奔流】。
勇気の奔流を使うと身長165cmの爆乳女子になります。
徒手格闘のほか、学ランを変形させてマントや盾にしたり、ネピアセンサーで周囲の状況を読み取ることもできます。

戦闘でも日常系でもどんなシナリオでも参加OKです。
よろしくお願いいたします。



「人々を歌で操るなんて、許せません!」
 ネピア・ドットヤード(サイキックゴリラパワー妹系幼女・f20332)もまた、事件解決にやってきた猟兵の一人。
「と、いうわけで、歌に抵抗できる方法を見つけに来ました!」
 元気にレイズのいる店へとやってくる。
「ああ、君も手伝いに来てくれたのか。ありがとう」
 レイズは嬉しそうに出迎えると。
「実はこれから、歌が流れるんだ……。流れている間に、ここにある料理を食べて、効果があるかどうか確認して欲しいんだ」
 そういって、レイズが用意したのは、この店で出されている定番メニュー。
 野菜たっぷりコンソメスープ。
 スパイスを効かせたチキンレッグ。
 そして、この店の看板メニューの山椒カレーだ。
「わかりました、ボクに任せてください! 歌が流れてきたら、順番に食べていけばいいんですね!」
 こういうのは得意ですと、やる気いっぱいで挑む。と、件の歌が流れてきた。
「うう……なんだか、歌が流れているところに行きたくなりますぅ~」
「急いでこれらを食べるんだ!」
 レイズに急かされ、まずはスープを口にし、そのまま完食。しかし……どうやら、これではないようだ。
「ううう、ふらふら~って行きたくなりますね」
 次にチキンレッグを丸かじり。がつがつと食べてみるが。
「あれ……少し楽になったような……気のせいかな……?」
 それでも違うようだ。最後に、店の定番メニューのカレーを食べると。
「んんっ!! こ、これ……とってもとっても美味しいですっ!!!」
 ピリッとした山椒がアクセントなカレーは、スパイスもふんだんに使われているが、そのカレーを食べたとたん、歌を聞いていても操られることはなかった。
「そうか、これがあの歌に対抗できるものだったんだな!」
 この実験のおかげで歌に対抗できるものがカレーだと分かった。
 ならば、このカレーを食べれば、猟書家の所へ突入も可能なはず。
 猟兵達はさっそく、この店の山椒カレーを食べることにしたのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​


※マスターより
 ネピアさんのおかげで、歌に対抗できるものが判明しました。
 以降、猟兵の皆様には、山椒カレーを食べていただきます。
 量的には、1人前分食べれば、問題はありませんが、おかわりは自由となっています。
 よければ、美味しいカレーを食べて、これからの猟書家戦に備えてくださいませ。
ローズ・ベルシュタイン
WIZ判定の行動
アドリブや他猟兵との協力歓迎

■心情
音楽による洗脳ですか、猟書家が関わっている以上
放っておく訳には行きませんわ。
レイズも調査に乗り出されている様ですし、私も協力しましょう。

■行動
洗脳音楽の情報を集めますわね。
【情報収集】で人々から話を訊いたり
スターライダーの体験談を元に
【学習力】で私なりの考えを纏めておきますわね。

洗脳の克服は【狂気耐性】で耐える様にしたり
洗脳に掛かった者たちは【催眠術】で催眠を掛けて洗脳を上書きしますわ。

後は、薔薇園狂詩曲でヴァイオリンを【楽器演奏】で披露して
洗脳音楽よりももっとインパクトのある音楽を聴かせてあげますわね。


雲母坂・絢瀬(サポート)
ややおっとりめ、マイペース系関西弁女子ね。
臨機応変な柔軟さがモットーなんよ。
身軽さや体捌きを重視する感じやね。
スキルやUCは使い時にはしっかり使うていく方針や。
あと、公序良俗は大事やね。

基本お任せのアドリブ大歓迎でよろしゅうお願いします。



「音楽による洗脳ですか。猟書家が関わっている以上、放っておく訳には行きませんわ。レイズも調査に乗り出されている様ですし、私も協力しましょう」
 ローズ・ベルシュタイン(夕焼けの薔薇騎士・f04715)もまた、駆け付けてきたものの一人だ。愛用のヴァイオリンも手にして、ここに来た様子。
「うちも協力しに来ましたわ」
  代々受け継がれている妖魔殺しの刀「蘇芳一文字」を携えて、やってきたのは、雲母坂・絢瀬(花散る刃・f23235)だ。
「君達も来てくれたのか、助かるよ」
 そんな彼女らを迎えて、レイズは嬉しそう。
「状況はどないなってるんです?」
 絢瀬が尋ねると。
「ああ、敵のアジトだけでなく、中で何をやってるのかもわかっている。それに、歌の対抗策も……」
「あら……もうそちらも判明しているのですか?」
 そう驚きの声をあげるのは、ローズだ。
「そうだよ。この店で出してる、この山椒カレーを食べれば、対抗できるようだ」
 ローズはいろいろと調査をするつもりだったのだが、既に判明しているようだ。
「ほな、そのカレーいただいても?」
「いいぜ、店の店主にもう許可はもらってるんだ」
 と話している間に、ローズは思案顔。
「……ちょっと待っていただけますか?」
 そう静止したのだ。
「一応、私のヴァイオリンでも対抗できるか、試してもよろしいでしょうか?」
「面白そうやね。ええで」
 ローズの提案に乗っかるのは、絢瀬。
「カレーの他にも対抗できる方法があれば、助かるかもしれへんし」
「ありがとうございます」
「じゃあ、試してみるか……もうすぐ、また歌が流れるから」
 万が一のために、カレーも用意して、歌が流れたと同時に、ローズがそのヴァイオリンを奏で始めた。しかも、ただの曲ではない。
「お聞きなさい、私の奏でる旋律を!」
 薔薇園狂詩曲(ローズガーデン・ラプソディ)だ。ヴァイオリンを披露した多くの相手に、この演奏を聴き続けていたいという感情を与える効果の物だ。
「ん……少し楽になったような感じやね」
 そう絢瀬が評価する。
「カレーより劇的な変化はないが……これでも行けるかもしれない」
「それが分かっただけでも嬉しいですわ」
 どうやら、ローズの薔薇園狂詩曲でも、対抗することができそうだ。
 このことにより、まずはカレーを食べて、万が一、カレーの効果が切れたときにローズの力を使うという安全策として、採用することになったのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第2章 ボス戦 『栄華と破滅の歌姫』

POW   :    さあ願うのです、帝国による再統一を
【民衆の知る有名な歌姫そっくりな姿 】に変形し、自身の【四肢】を代償に、自身の【帝国復活を願い行動するよう洗脳する歌声】を強化する。
SPD   :    銀河再統一を果たせるのは帝国だけです
【銀河帝国による銀河再統一を願う歌 】を披露した指定の全対象に【帝国継承軍を支持し帝国の復活を願う】感情を与える。対象の心を強く震わせる程、効果時間は伸びる。
WIZ   :    抵抗する者は死し、賛同する者は生き残るでしょう
自身が【敵を蹂躙し味方を称賛する歌を歌って 】いる間、レベルm半径内の対象全てに【抗う心を砕き死に導く言葉】によるダメージか【従順な心を育み栄光へと導く言葉】による治癒を与え続ける。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠森宮・陽太です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 山椒カレーを事前に食べて、猟兵達はいよいよ、猟書家のいるアジトへとたどり着いた。
「……歌をもろともしないとは……困りましたね」
 栄華と破滅の歌姫は、表情なくそう言い放つと。
「そんなことはどうでもいい! さっさと地下にいる人達を解放しろ!」
 レイズがそう訴えるも、歌姫はただ、一瞥するのみ。
「それほど、彼らが必要なら、私を倒してからにしていただけますか?」
 歌姫は表情を変えずに、また歌い始めた。
 今度は猟兵達を洗脳するために。新たな兵として……。

※マスターより
 飛び入りで参加した方も、事前にカレーを食べたことにしてかまいません。
 カレーを食べていれば、歌の影響をあまり受けずに戦うことが可能です。
 ただ、カレーを食べなかったりすると、途端にヤバい状況になります。ご注意ください。
 また、先ほど判明したローズさんの力、薔薇園狂詩曲(ローズガーデン・ラプソディ)のような、音楽に対抗するUCであれば、少しは効果がありそうです。
 上記の件を踏まえて、戦ってくださいませ。
 皆様のプレイング、お待ちしています。
 追加です。レイズさんは、ゴッドスピードライドを使用して、攻撃をしてくれます。
 レイズさんと共闘すると、プレイングボーナスがかかりますので、よければ、こちらも併せて試してみて下さい。
クライド・エント
篠之井・空斗(f28864)と同行

「こいつが今回の敵ってわけだ…なかなか美人じゃねえの」

美人を相手にするってのも気が引けるけどな、まあ遠慮せずいくか
基本的には【切り込み】【武器受け】で攻め立てていくぜ
相手の攻撃には必要に応じてUCで対処、相方と合わせてカウンターも狙ってく
あとは、【挑発】で帝国を煽って精神的に揺さぶってみるか
もし、ピンチになっても気合いをいれて【捨て身の一撃】を狙ってみる


篠之井・空斗
クライド・エント(f02121)と一緒で

クールビューティーってのか、敵じゃなかったら仲良くしたかったけどな

開幕から先手必勝ってことで、UCを使って攻撃を仕掛けるぜ!
その勢いのままワイヤーを使って攻撃を避けられなくなるよう【捕縛】してみる
取り敢えず相手に反撃の隙を与えないようガンガンいくぜ!
危なそうなら【逃げ足】ですぐ距離をとって仕切り直す



 最初に歌姫に対峙したのは、二人の猟兵。
「こいつが今回の敵ってわけだ。……なかなか美人じゃねえの」
 思わず、歌姫の姿を見つめて、クライド・エント(だらしない海賊・f02121)が呟く。
「だな。クールビューティーってのか、敵じゃなかったら仲良くしたかったけどな」
 同じく残念そうな声を上げるのは、篠之井・空斗(人間の探索者・f28864)だ。二人とも女好きが高じたのか、今回は仲良くコンビを組んで、この戦いに参戦している。
「開幕から先手必勝ってことで……仕掛けるぜ!」
 ばっと、空斗が上着を脱いだ瞬間、鋭く素早いダガーが歌姫目掛けて投げられた。
「そうはさせ……なっ!!」
 歌姫も対抗しようとするも、その歌は遅く。
 空斗の投げたダガーは牽制。本命はその後に放たれた……。
「よし、まずは一つ!」
「ぐぐぐ……」
 フック付きのワイヤーだ。そう、空斗の狙いは歌姫を捕縛することにあった。そうすれば、仲間や自分の攻撃がしやすくなるだろう。
「美人を相手にするってのも気が引けるけどな……まあ遠慮せずいくか」
 少し残念な気がするがと、クライドも愛用のバスタードソードを手に、一気に距離を詰め。
「はあっ!!」
 切り込んでいく。
「抵抗する者は死し、賛同する者は生き残るでしょう」
 負けじと歌姫も自身の回復と相手への攻撃を重ねた歌でもって、クライドを襲う。
「くっ……!!」
 とっさに持っていた剣を振り、直撃は免れたが、それでも攻撃はクライドを傷つけていった。
「やるじゃねえか、歌姫さんよ……けど、帝国の力ってのは、そんなもんなのかい?」
 傷ついた体でもって、クライドがそう挑発すれば。
「虚勢を張っても意味はありません。それよりも、私達と共に……うあああ!!」
「俺がいるのも忘れちゃ困るな。ほら、脇がお留守だぜ!!」
 空斗が一気にダガーで攻め立てていく。
「く……小癪な……」
 歌を歌おうとする歌姫に気づき、空斗は距離を開ける。
「待てよ! 自分とデートしてるってのに、もうよそ見してくれてんの? 自分のことも見てくれよ」
 クライドが捨て身の攻撃を仕掛けてきた。
「しま……あああああああ!!!」
 その一撃で歌姫は遠くへと吹き飛ばされる。しかし、なおも歌姫は起き上がった。
「まだです……これくらい、何とでもなりますよ……」
 その口は、なおも歌を紡いでいく。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

櫻井・優
【SPD】【ソロ希望】
※辛いものが苦手なためカレーを食べずに戦闘へ

「ちょっと不安はあるけど、まあ出来る限りことはするよ」
開幕から【先制攻撃】で速攻、その後どんどん【切り込み】で攻めていく
直接的な攻撃は【武器受け】で流すけど、相手の洗脳UCについては対処法が余り無いので、なんとか【気合い】で対抗!…無理だったらそのときはそのときで



「ちょっと不安はあるけど……まあ、出来る限りことはするよ」
 そういって、歌姫と一人で対峙するのは、櫻井・優(人間のヴィジランテ・f29623)。辛い物が苦手なので、山椒カレーを食べずに来たのだが……。
「ようこそ……あなたも帝国を担う兵士に……」
 歌姫が歌う間もなく、優は一気に攻め込む。
「させないよっ!!」
 バスタードソードで何度も切り刻んで、歌姫に攻撃を重ねていく。
「あああっ!!!」
「このままいけば……!!」
 しかし、優勢だったのも、そこまでだった。
「さあ、あなたも……銀河再統一を果たせるのは帝国だけなのです」
 傷つきながらも、歌姫が歌を紡ぎ始めたところで、異変が起きたのだ。
「な、なんだ……これは……」
 銀河帝国による銀河再統一を願う歌が、優の心を侵食していく。帝国継承軍を支持し帝国の復活を願うという、優の中にはなかった感情が徐々に広がっていくのだ。
「く……こ、これ、は……」
 なんとか振りほどこうにも難しい。このままでは、歌姫に操られて……。

 ざくっ!!

 腰に差してたチープウェポンを自らの太ももに突き刺した。その痛みで、何とか、正気を取り戻すことができた。
「これは……危険かも、しれませんね……」
 再び戦場に戻るのは難しいかもしれない。あるいはクエストで得られる報酬で敵に一撃を与える力を得られれば……いや、対抗できる術があれば……もう少し戦えたかもしれない。
 優は、歌姫の歌で疲弊したまま、ゆっくりとその場で気を失ったのだった。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

藤崎・美雪
【WIZ】
アドリブ連携大歓迎
※事前にカレーを食した上で参戦

最近宇宙を騒がせている歌姫とはあなたか
歌をそのように使われるのはちょっと困るのだよ

歌はな、人の心を豊かにするためにある
それを洗脳の道具にするのは許し難いな
というわけで、大人しく捕らえた人々を解放してもらうぞ

…とはいえ困った
私は直接攻撃手段皆無なのだよ
できることはもっぱら支援回復のみ

まあ、後に続く猟兵が歌に抗しやすくするために
私は歌で励ますだけさ
「歌唱、鼓舞」+【反旗翻せし戦意高揚のマーチ】で
精神抵抗力を上げて皆を鼓舞しよう
レイズさんも心置きなく攻撃するが良い

…しかし帝国継承軍とは、なぁ
過去の遺物に執着して何になるのやら


ローズ・ベルシュタイン
WIZ判定の行動
アドリブや他猟兵との共闘歓迎

■心情
洗脳の歌声は厄介ですわね。
ですが、私達もそう簡単に洗脳される訳には行きません。
対策は色々と用意してますし。

■戦闘
事前にカレーを食べておき洗脳対策としておく。
また、薔薇園狂詩曲(UC)も効果が見られるみたいですので
このUCを【楽器演奏】で使用して対抗しますわね。

レイズとも共闘してみますわね。
レイズの宇宙バイクが狙われない様に、
私も『プリンセス・ローズ』で【誘導弾】を使用し敵の攻撃を逸らしたり
【援護射撃】でサポートしますわね。

敵が治癒の力を使用して来たら
私も【スナイパー】で狙いを定めて、確実に弾丸を当てに行きますわ。



 次に歌姫に立ちはだかるのは、二人の女性。
「最近宇宙を騒がせている歌姫とはあなたか? 歌をそのように使われるのはちょっと困るのだよ」
 そう言い放つのは、藤崎・美雪(癒しの歌を奏でる歌姫・f06504)。
「ええ、洗脳の歌声は厄介ですわね。ですが、私達もそう簡単に洗脳される訳には行きません。対策は色々と用意してますし」
 ローズも強気の姿勢でヴァイオリンを手にする。
 美雪もローズも事前にあの山椒カレーを食べているので、歌にはしっかり抵抗できている。もちろん、共に戦うレイズもだ。
「まずは……お聞きなさい、私の奏でる旋律を!」
 ローズはさっそく、あのとき効果のあった薔薇園狂詩曲(ローズガーデン・ラプソディ)を発動させ、抵抗力を高めていく。
「うおおおおっ!!」
 その間に、レイズがゴッドスピードライドで強化しつつ、歌姫へと攻撃を重ねていく。
「歌はな、人の心を豊かにするためにある! それを洗脳の道具にするのは許し難い」
 美雪も反旗翻せし戦意高揚のマーチ(マーチ・オブ・アゲインスト・バトル)を発動させ、敵の精神攻撃に抗える強い決意の感情……つまり、ローズの力に似た支援を行った。
「これは……!」
「なんだか、力がみなぎってくるぜ!」
 歌姫の歌を更に阻害してくれるのか、その効果は思った以上に良いようだ。
「なら、私が攻撃に出てもいいですわね。後は美雪、任せましたわ!」
「ああ、行ってくれ! そして、私の代わりに捕らえた人々を解放してきてくれ!」
 美雪は、実は直接攻撃する手段を持ち合わせていなかった。だからこその、反旗翻せし戦意高揚のマーチだったのだが、ローズの力よりも効果があるのであれば、それを続けるのがベターだろう。
 美雪の言葉にローズは笑顔で頷き。
「レイズ、行きますわよ!」
「了解っ!!」
 レイズが前衛で歌姫を相手取り、後方でローズが薔薇の彫刻が施された精霊銃、プリンセス・ローズから放たれる誘導弾が歌姫を貫いていく。
 より後方では、二人を支えるために、美雪が力強いマーチで鼓舞していく。
「皆、あともう少しだ!」
 美雪が後方で声をかけ。
「了解! 派手なの……もう一回行くぜ!」
「ええ、いいですわよ! ……この、プリンセス・ローズの弾丸を、その身で受け止めるといいですわ!!」
 レイズとローズが息を合わせて、気合の籠った一撃を与え。
「くっ……我々の帝国継承軍ができる……はず……だったのに……」
 度重なる猟兵達の攻撃に、歌姫は堪えられなかった。自らの力による代償ではなく、猟兵達の熱き心が。
 それが、歌姫を打ち破ったのだ。
「次こそは……」
 そう言い残し、歌姫の体は全て消え去っていく。
「……しかし帝国継承軍とは、なぁ。過去の遺物に執着して何になるのやら……」
 そんな歌姫を見送りながら、思わず、美雪は呟くのであった。

 こうして、猟兵達の活躍により、このコロニーは守られた。
 地下に囚われていた者達も解放され、元のコロニーへと戻っていく。
 レイズの通うあの『山椒カレーヤマフジ』のカレーで歌姫の歌に対抗出来たということで、行列ができるほどの賑わいを得ているというが……それはまた別の話。
 今は、この日常を取り戻せたことを喜ぶとしよう。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年06月14日


挿絵イラスト