【旅団】OX-MEN:ジェミニスターズ・マウンテン(作者 納斗河 蔵人
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#キマイラフューチャー  #【Q】  #旅団 


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#キマイラフューチャー
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#【Q】
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#旅団


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 青天娘々と別れ双星山へと帰還した面々が目の当たりにしたのは、雷鳴轟く戦場であった。
「遅れてすまない! 待たせたね」
 ミルラはぐるりと辺りを見渡す。戦闘に入っているOX-MENは全員そろっている。
 いやそれよりも驚くべくは。
「敵が二人になってるのね」
「しかも見た目がそっくりだよ! 双子かな?」
 七海とカデルが言うように、戦闘中のパラドックスマンは分身でもしたかのように増殖している。
 だが、戦況はオックスメンが優勢。数の差もあるが互いの動きを補い高め合う連携の前には、さしものパラドックスマンであっても勝てるはずがない。
「こりゃあ俺たちが戻ってくるの、遅すぎたかな」
「見せ場には間に合わなかったわね」
 リーオがたはは、と笑う。
 そうする間にも、仲間に助けられたオックスマンの一撃が届いた。レナの言うように見せ場はもう残っていないのかもしれない。

 だが――。
「アレ、なんか変じゃない?」
 セレネが気付いた。もう一体がやられたのにパラドックスマンは余裕の表情だ。
 対するオックスメンの顔には疲労の色が濃い。その理由は、すぐにわかった。
「フハハハッ! 無駄だ無駄だ。何度やろうと私を倒すことはできぬ!」
 程なく、もう一体のパラドックスマンを光が貫いた。
 だがその直後。新たなパラドックスマンがそれとは別の場所から現れる。
 なるほど、オックスメンは既に何度となくこの激しい戦いを繰り返しているということか。
「感謝するぞ、オックスメン。お前たちのおかげで獣壊陣のうち6つはその力を失った」
 青天娘々も言っていたが封印とやらの力を逆に利用する――その目的は果たされてしまったのだろう。
 しかし、彼女が語ったのはそれだけではなかった。
「聞いたぜ。俺たちには龍を討つ力があるって事もなァ」
 クロウの言葉に、パラドックスマンがククッと笑う。
「それで構わん。リターンを得るためにはリスクを負うのも当然だ。だが、私はこの賭けに勝つ」
 嵐は吹き荒れ、雷が鳴り、大地はめくれ上がる。
 見上げた先には、十体のパラドックスマン。
「ゲッ、また増えやがった!」
「しかもどいつも同等……いや、パワーアップしてる!」
 掲げた杖の間に紫電が走り、領域を作り出す。
「我こそが獣壊陣の支配者! OX-MENよ! その力を我が主復活の供物として捧げよ!」

 獣壊陣の謎。何度でも蘇るパラドックスマン。復活の供物。
 わからないことは多いが、ひとつだけわかっていることがある。
 奴を見逃せば、この世界に危機が訪れると言うこと。
「そうはいかん、俺たちOX-MENがその野望を破壊する!」
 OX-MENよ! パラドックスマンの野望を打ち砕き、世界を救え!


納斗河 蔵人
 遅れてすまない。本当にすまない。状況は理解した。このシナリオは旅団シナリオだ。
 参加できるのは【OX-MEN:フォース・ポジション】の旅団員のみとなります。

 例によって詳細は旅団掲示板でご確認を。プレイング期間も指定してます。
 皆さんの立ち位置をこれでもかと見せつけてください。
 今回のオックスマンは雑に敵を吹っ飛ばします。うまく使いましょう。

 頑張っていきますのでよろしくお願いします。
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第1章 冒険 『ライブ!ライブ!ライブ!』

POW肉体美、パワフルさを駆使したパフォーマンス!
SPD器用さ、テクニカルさを駆使したパフォーマンス!
WIZ知的さ、インテリジェンスを駆使したパフォーマンス!
👑1 🔵🔵🔵

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●不滅なる十の分身

「開かれよ、螺旋魔空領域!」
 パラドックスマンが叫ぶと周囲は一瞬にして暗闇に覆われた。
 邪悪な、重く纏わり付くような空気。この感覚には覚えがある。確か――
「螺旋魔空回廊! ガバガバ計算の奴だ!」
 セレネが叫んだ。パラドックスマンの力を十倍にするという空間……目覚めない眠りを巡る先の戦いで、白スーツのパラドックスマンBFが用いた呪法。
 目の前の骨型のパラドックスマンも同じ力を持っていると言うことか。
「そう、先日世話になった彼も螺旋魔空回廊を使ったな。だが、呪法に関しては我らの方に一日の長がある」
「領域に併せて……龍珠よ、嵐を巻き起こせ!」
「おっとぉ?」
 掲げた杖の先から光が迸る。オックスメンを包むように激しい嵐が巻き起こり、風が肌を切りつけた。
「乙女の柔肌に傷をつけようってのかい? なってないねぇ」
 長い髪を風に揺らされながらミルラが皮肉る。
 大がかりな術を、同時にふたつ。いや、それだけでは終わるまい。
「一人? 十人? で同時に何個もユーベルコードを使うなんて、ズルなのね」
「いやいや、連携って俺たちもやってることだからねぇ」
 七海のぼやきにリーオが続いた。
 敵は十体居るのだ。それが連携してきたときの力がどれほどのものか、よく分かっている。数の優位こそこちらにあるが――
「……ッ! 速い――」
「うおおおおっ! こんなもんで倒れるかよっ!」
 仕込み杖からの抜刀を源次がいなし、クーガーが猛烈な体当たりを受け止める。
「ほう、よくこの攻撃を受けきった。流石だ」
「ククッ、だが最も守りに長けるであろうお前たちでその有様。他のメンバーは対処できるかな?」
 驚異的な速度で詰められた間合い。二人もダメージこそ受けてはいないがギリギリだった。
 これが乱戦の中であれば同じ事ができたかはわからない。パラドックスマンの言うようにその一撃が仲間に向けられた時に守り切れるか。
「くっ、狙撃どころじゃないな……」
「新兵君、走って走って!」
「クハハッ、我が雷は汝達の力を封じるぞ!」
 実際、荒れ狂う嵐と降り注ぐ雷が新兵とイサナの狙いを乱している。
 こちらの弱点を突き、優位を潰す。基本に忠実だが、実に厄介だ。

 しかし、彼らには託されたものがある。
 獣壊陣の中で手に入れた宝具……天叢雲包丁、四魂の勾玉、導天鏡。
 陣を維持するために用いられたそれらは、利用するものの存在を許しはしない。
「な、何ッ!」
「そんな雷、私には通じないわ」
 パラドックスマンの雷はレナを捉えた。しかしそのエネルギーは彼女を傷つけるなく、術者の下へと反射された。
「鏡か! 青天娘々の!」
 ミルラが叫ぶ。あの仙女に託された鏡がレナを守ったのだ。
「ふむ……そう考えるとこの風の刃を我々が受けていないのにも理由がありそうです」
「つまり、ランザンさんが守ってくれていると?」
 アマータも気付いた。仲間が吹き荒れる嵐に細かな傷を受けている中で婚活に参加したもの達だけが違っていたことに。
 アリッサの取り出した勾玉は淡く光を放ち、ほんの少しだけ力を貸してくれている。
「おおっ、男をみせてくれちゃいましたね! ならばくしなんも負けてはいられませんよ!」
「魔法の詠唱も邪魔はできない……」
 くしなが指し示す先に、レナも魔法を放つ。光と炎が四体を消滅させた。
「成る程な、流石は獣壊陣を作り上げた者の宝具か」
「ハッ、リスクだけを背負っちまったかァ?」
 三つの獣壊陣にて紡がれた出会い。それは確実にOX-MENに味方している。
 それでも、パラドックスマンはクロウの挑発に動じない。
「見よ! 何度倒されようとこの通り!」
 再びその数は十体に戻ってしまうのだ。不死身のカラクリを解かない限り、戦いは終わらない。
 彼らの自信を打ち砕く術を見つけ出さなくては。

「……あれ、ところでオックスマンは?」
 そんな緊迫した状況で、ふとカデルが首をかしげた。どれだけ見渡しても破壊者の黒鎧は見当たらない。
「オックスマンさんはさっき吹き飛ばされちゃった!」
「またなの!? あんなにかっこつけてたのに!」
 その決定的瞬間はフィオレッタが目撃していた。螺旋魔空領域が展開される直前、斬りかかったオックスマンが思いっきり吹き飛ばされていた様を。
「ボスは相変わらずだ。それにしてもさっきから風だの雷だの……」
 ライカがため息をつく。淡々としながらもその口調には苛立ちが見えた。
「雷を使うのはあたしなんだよぉぉぉぉっ!」
 彼女は突然にその身を雷と変え、宙を駆ける。そのままパラドックスマンを貫くと懐に隠した天叢雲包丁が煌めいた。
 それと同時、螺旋魔空領域に一瞬の揺らぎが起こる。
「……帰ってきたみたい」
 そして破壊者はその一瞬を見逃さない。爆発と共に結界の外から光が差し込み、三人の戦士の姿が照らされた。
「遅れてすまない。状況は理解した。彼らは新たなるOX-MENだ」
 
「遅れてすまねぇ。オレはオックスウィンドだ」
「オーッホッホッホ!!!!! 遅くなりましたわね! わたくし、あの骨を寸胴にぶち込む使命を帯びて輝く星の下に、降ッッッ!!! 臨ッッッ!!!! 
いたしましたの!!!」
「この状況で新手だと!?」
 まさかの参戦にパラドックスマンも戸惑いを見せる。
 玲頼は静かに状況を見定め、オーホホは高笑い。状況は大きく変化した。
「わかるか? 奴らのカラクリの正体が」
 オックスマンが問う。領域に吹き荒れる嵐の中で、不死身の正体が今明かされる。
「ああ、わかるぜ……あの敵、数こそ多いがその本質はひとつ」
「彼らの魂はいずれも一体であったときと同等のステージにある……そういうことですね」
 玲頼の言葉にカプラが続く。
 それはすなわち。
「フーン、集中攻撃は気にしないのに、同時攻撃は嫌がるんだね」
 きっかけはマルコの銃だった。
 無数に飛び交う銃が全てのパラドックスマンを狙ったとき、余裕を見せていたはずの彼らは一様に守勢に入ったのだ。
 こうなれば答えは明白。この不死身の術を打ち破る為の手段。
「気付かれたか」
「いずれ知られるとは思っていたが」
「それを知ったところで」
「我らの命脈を同時に絶つ――」
「そんなことができるとでも思っているのか?」
 四方八方から響く声。総勢十体のパラドックスマンがカカカと笑う。
 だが、それを不可能だと思っているものはここには一人もいない。
「できる。俺たちならば……OX-MENがお前たちを全員まとめて、破壊する!」

 ルール
 ・パラドックスマンは十体に分身し、それぞれが雷の魔法による遠距離戦と、錫杖による接近戦を行います。
 ・パラドックスマンを倒すには十体を同時に倒す必要があります。タイミングがずれて一体でも残ると全員復活します。
 ・全員の息を合わせて同時にパラドックスマンを倒しましょう!

 ・分身一体につきひとつのユーベルコードを持ちます。
 ・何番のユーベルコードに対抗するかひとつ選び、戦ってください(POW SPD WIZの区別はありません)
 ・誰も相手をしなかった分身は他の分身のどれかに合流して攻撃してきます。

 ・先の旅団シナリオに参加したメンバーは宝具の力による補助を得ます。
  天叢雲包丁(美食大乱):攻撃を当てると敵ユーベルコードによる強化を弱める。
  四魂の勾玉(婚活大作戦):敵ユーベルコードによる状態異常を防ぐ。
  導天鏡(娘々大戦):敵ユーベルコード以外の遠距離攻撃を反射する。

 ①獣壊陣を統べるもの
 自身の立ち位置『【獣壊陣の支配者】』を宣言することで、立ち位置に応じた特殊能力「【不滅なる十の分身】」を得ると同時に【指揮能力】が2倍になる。

 ②龍珠の嵐
 自身が装備する【龍珠の杖】から【荒れ狂う嵐】を放ち、レベルm半径内の敵全員にダメージと【裂傷】の状態異常を与える。

 ③主が如く喰らえ
 手持ちの食材を用い、10秒でレベル×1品の料理を作る。料理毎に別々の状態異常・負傷・呪詛を治療する。

 ④目覚めし慈愛の血
 【邪悪な竜】の血に覚醒し、体の一部に【翼や爪】を生やす。生やしたものを活かした高い戦闘力を得られるが、精神と肉体は≪邪悪な竜≫に近づいていく。

 ⑤龍牙突撃
 全身を【竜の牙】に変え、時速レベル×100kmの飛行能力と【体当たり】による超攻撃力を得る。

 ⑥インポッシブルライフ
 ふたつの生物、【蛇】と【亀】の能力を融合し、自身にその特性を活かした神秘の力を宿らせる。

 ⑦七天抜刀術
 【仕込み杖からの神速の居合斬り】で攻撃する。超高速かつ精密な動きが可能だが、攻撃後の隙が大きい。

 ⑧龍雷呪
 【力ある龍の言葉】を唱えることで、対象を【雷】で攻撃する。命中すると対象に【ポジション効果無効】の状態異常を与える。

 ⑨受け継がれし慈愛の詩
 対象1人と【魔力の雷】が繋がっている間、自身と対象の能力が3倍になる。但し効果中は≪魔力の雷≫を繋ぎ続けなければならず、途切れると反動で双方の寿
命が縮む。

 ⑩捧げられし慈愛の使徒
 莫大な【魔力】を放出することで、半径LV×1m内の対象を【パラドックスマンを強化する螺旋魔空領域】に引きずり込む。さらに自身の寿命と【失われた同志
の魂】を代償にすれば、代償の大きさに応じて自身の能力が最大で10倍になる。
**********************

 十体の敵を同時に倒す。言うだけならば簡単だが――
「ふむ……」
 オックスマンは考える。不滅なる十の分身は、元々は一人の存在。
 こちらが倍の人数を有しているとはいえ、多対多の状況では連携の精度は向こうが上回ることは明らかだ。
 ならば相手を分断し、一対多を十カ所で仕掛ける。それこそが勝利への道筋だ。
「……む」
 と、彼は考えたわけだが、とうにOX-MENの面々はその答えに至っていたらしい。
 それぞれが自身の対処する相手を見定め、対峙を始めている。
「遅れてすまない……」
 自分も参戦しなくては。漆黒剣エタルゾを手にオックスマンはパラドックスマンとの決戦に臨む。
支倉・新兵

十の分身を同時に、か
…とは言え敵も一筋縄で行かない…連携して撃破タイミングをずらして来るのは想像に難くない…そりで一匹でも遺せば復活でチャラだからね

なら此方もその連携を絶つ
獣壊陣の支配者を名乗る指揮官を狙撃、指揮を乱してやろうか

問題は…狙撃に持込むまでか
暫くは逃げや隠れるのに徹し仲間に頼る事になりそうだ

…けど、狙撃に専念さえ出来りゃ仕事はしてみせる
身を隠しながらドローン展開、戦場と敵のデータ収集の後、弾道計算
UC【跳弾狙撃】で同じく指揮官狙いの仲間やドローンと連携し指揮官を狙撃…指揮能力二倍だろうが機能しなきゃゼロだ
何なら一、二回倒しても構わない…最後の最後で皆とタイミングが合えばいいからね


●獣壊陣を統べるもの

「十の分身を同時に、か」
 新兵は戦場をぐるりと見渡し、十体のパラドックスマンの動きを観察する。
 どれも見た目は同じだが、能力には差異があるようだ。例えば錫杖から刀を抜き放つ者は一体だけだし、雷を操る者もそれぞれに動きが違う。
 何より恐ろしいのはその連携だ。元が同一というだけあって、少しでもこちらが隙を見せれば他の個体から攻撃が飛んでくる。
 こちらがとどめを刺そうと仕掛けたとしても、向こうはタイミングをずらして十体の内一体でも生き残ればいいのだ。敵がそういった戦略をとることは想像に難くない。
「そうしたら復活でチャラだからね……っと」
 雷の間を縫って新兵は戦場を駆ける。
 新兵はOX-MENの中でも脅威であると同時に、弱点が明確。敵が真っ先に狙うならば彼だろう。
「よお新兵、俺はどうすりゃいい!」
 そこでクーガーが降り注ぐ雷に割って入った。
 そのおかげで、一瞬思考を巡らせる余裕が生まれる。敵の思い通りになどさせない。
 ここまでの戦い、うまく隠していたようだが――パラドックスマンの中にも司令塔と呼ぶべき個体は存在する。それを抑えることができれば、状況はこちらに傾くはずだ。
 散開した敵の動き。嵐を起こしたもの。この空間にOX-MENを引きずり込んだもの。
 一瞬の動きで切り込んでくるもの――
「危ねぇ! 邪魔はさせねーぞ!」
「うおっと」
 思わず懐の拳銃に手が伸びかけたが、うまくクーガーがいなしてくれる。
 そうしている内に気付く。一体だけ。攻撃に参加していないものがいることに。
「あいつだ! メディック、指揮を執っているのは中央のパラドックスマンだ!」
「おうよ!」
 新兵が指し示した先にクーガーは猛然と駆けだす。
 雷を受けながらも立ち止まることはなく、パラドックスマンを殴りつけた。
「ぐっ!」
 その瞬間、ほんの僅かに敵全体の動きが鈍る。どうやら見立ては間違っていなかったらしい。
「戦場を見渡し適切に指揮をする……集団戦で一番厄介なのはそういうタイプだ」
「だからよ、結局……」
 その隙を突いて身を隠す新兵を見送り、クーガーは親指を立て首の前で横に引く。
 それはまるで己の首を斬るが如く。
 新兵が、接近されたときに自決するための拳銃を携えているのと同じように、クーガーもまた覚悟がある。
 それは未来を押し開く、誰かを助けるための『聖者の誓い(セイジャノチカイ)』。
 続けて十字になるように印を切ると、にやりと笑って見せた。
「指揮に集中できなくさせりゃーいいんじゃねぇのか?」
「カカカッ、その通りだな! それが可能であればだが!」
 雷鳴が耳に響く中、打ち付けられた錫杖を両の手で受け止める。
 全身から溢れる光は拳を握りしめる度に強くなり、脅威を決して仲間へは届かせない。
「我らが主の復活は必ず為す! お前たちを利用してな!」
「だったら教えてやる! 俺はOX-MEDIC。癒す者――テメーの悪事を止める者の名だ!」
 
大成功 🔵🔵🔵

朝倉・くしな
②龍珠の嵐のパラドックスマンの相手をしましょう


四魂の勾玉を持つ私はランザンさんからのラブオーラ的なもので嵐での裂傷の影響を受けません!

積極的に前に出て仁王立ちしながら風に布をはためかせつつ
近づいたら怪力グラップルでバッキバキにしちゃいますよーとプレッシャーを与えにいきましょう

そうこうしている内に多分ミルラさんがなんかしてくれると思うので
ここぞとばかりにジャッジメントクルセイドでドカーンといきます!

逆に私のジャッジメントクルセイドを囮にミルラさんにお任せするのもありですね

広範囲攻撃を持続させるかバッキバキに絞め続ければ多少、他のパラドックスマンと同時攻撃がずれても大丈夫でしょうきっと!


●龍珠の嵐

「ふふふ、効きませんよ。こんなそよ風!」
「カカカッ、この嵐をそよ風とは言ってくれる!」
 戦場を包む激しい嵐。立っているだけでも鋭く襲いかかる風中で、くしなは傷一つない肌を晒して笑ってみせた。
 四魂の勾玉――獣壊陣の世界で心を通わせたランザンから託された力が、パラドックスマンの魔力をはねのけているのだ。
「へえ……大したもんだね、それは」
 くしなが盾になってくれているおかげで、ミルラもまたその恩恵を受けている。
「ええ、これはラブオーラ的なものですから!」
「ラブ……?」
 一体何があったというのか。ミルラは首をひねるが青天娘々の試練も大概であったし、皆いろいろとあったのだろうと納得する。
「そんじゃ、胸の大きなイイ女二人でお相手しようじゃないかい」
「ええ、私たちであいつをバッキバキにしてあげましょう!」
「カカッ、これは光栄だ。両手に花と洒落込ませてもらおうか!」
 二人が目をつけたパラドックスマンはまさにこの嵐を産み出しているもの。
 その力を抑えることができれば、他のメンバーも有利に戦うことができるはずだ。
「なるほど、この嵐をものともしないか。だが我の力はそれだけではない!」
 パラドックスマンが錫杖を掲げると、先端に青白い光が集う。
 遥か昔、龍が授けたと言われる呪いの雷。彼はその魔力を操り、数多の敵を葬ってきたのだ。
 特別な力こそ持たないがその威力は油断できるものではない。
 だが、ミルラは口元を緩ませながらSignorina Torturaを手に取る。拷問具は念ずるままに盾となった。
「むうっ!?」
 するとどうしたことか。鳴り響く雷はパラドックスマンの意に反して収束し、ミルラへと引き寄せられていくではないか。
「あたし達に血を流させようだなんてそうはいかないよ!」
 青天娘々の鏡、導天鏡の力だ。ミルラの盾で留められたエネルギーはバチバチと音を立てながら光を放つ。
「くしな、よろしくね!」
「任されましたよっ!」
 嵐は吹き続けているが、くしなを阻むことはできない。迎撃のための雷もその役目を為していない。
 ならばと接近戦を挑むべく錫杖を振り上げたパラドックスマンであるが、それを見逃すミルラではなかった。
「それっ」
 空いた左手から放たれたのはArtiglio。鋭い切っ先が迫る。
 その光景にパラドックスマンは一瞬のうちに考えを巡らせた。
 最優先はOX-MENとの力のぶつかり合い。それこそが目的に繋がる道筋である。
「ならば多少のダメージは覚悟の上!」
 あえてこの一撃は受け、くしなへの攻撃に全力を傾けるべきだ。
 だが、その考えは予想外の一撃で打ち砕かれた。
 ナイフを受けたところまではいい。その後に続く一撃。
「ぐ、ぐおおおっ!」
「アンタの雷、そっくりそのままお返しするよ!」
 ミルラはArtiglioをターゲットとして盾に留められていた雷を放出したのだ。
 これにはたまらずパラドックスマンも錫杖を取り落としてしまう。
 それと共に魔力の放出が止まった。
「お見事! それではその骨、バッキバキにしちゃいますよ」
 そうなればくしなの独擅場だ。一気に組み付き、動きを抑えこむ。
 これでは肌を裂く風の力を維持することもできない。嵐は変わらず吹き荒れているが、その脅威度は一気に低下したと言えるだろう。
大成功 🔵🔵🔵

マルコ・トリガー
10人同時に倒す、ねぇ
ま、OX-MENなら余裕かな
連携で負けるわけないよね

ボクはリーオと協力して③のパラドックスマンを担当
敵との距離は中から遠距離の間を保とう

料理を食べて治療するタイプは厄介だね
料理を作る食べる隙を与えないぐらい畳み掛けるように攻撃をしようか
リーオの動きに合わせて援護射撃だ
攻撃はフェイントを織り交ぜて緩急をつける
敵の遠距離攻撃はギリギリまでおびき寄せて見切り、当たったとしても激痛耐性で我慢して攻撃の手は休めない
【窮猿投林】でも追加攻撃を与え続けたいね

他の仲間も気にかけてアイコンタクトなどで倒すタイミングを計ろう
ボクはOX-TRIGGER
起点となる合図はボクが出してもいいかい?


●主が如く喰らえ

「我が主は大変食欲旺盛でなぁ!」
 戦場には不釣り合いな料理の数々。まさしくそれは満漢全席。
 パラドックスマンの一体はすさまじい速さで包丁を振るい、鍋を振り、炎を立ち上らせる。
 冗談のような光景だがふざけているわけではない。
「あのお方は喰らえば喰らうほどにその力を増してゆかれる……我らがそれを分け与えられればどうなるか!」
 一口喰らうだけでみるみるうちに傷は塞がっていく。
「カカカッ、お前たちの小細工など無意味となる!」
「げぇ、撃ち込んだ特殊弾も効果なしか」
 そればかりか、つい先ほどリーオの攻撃で封じたはずの雷が再び杖の先から放たれた。
「料理を食べて治療するタイプ……厄介だね」
 その隣で、マルコが少しうんざりしたような顔で言う。
 攻撃や防御だけではなく、回復能力を持つ者もいるだろうとは思っていたがまさか料理とは。
「10人同時に倒さなきゃいけないんだよね」
 この能力を他のパラドックスマンに用いられてしまえば、タイミングをずらされるのは必至。
 なんとしても阻止しなくてはならない。
 それはきっと困難な道だろう。だが、マルコはあっさりと言ってのけた。
「ま、OX-MENなら余裕かな」
「連携を断つのは……更に言えば、衛生兵を叩くのも定番だしね」
 それぞれ短銃と機関銃を構える。
 リーオの背後では赤ずきんさんが禍々しき気配を纏って現れた。
「いくよ、マルコさん、赤ずきんさん!」
「連携で負けるわけないよね」
「来るがいい! 我が存在する限り、全ての命脈を同時に絶つことは適わぬぞ!」

 赤ずきんさんがマルコとリーオの援護を受けて一気に距離を詰め、大鉈を振るう。
「フン、使い魔か? 我が杖術をなめるなよ!」
 大鉈と錫杖がぶつかり、空いた手では後方に控えるリーオへと魔力を放出して雷を操る。
 しかし、このパラドックスマンの戦闘手段はそればかり。回復役故か、基本的な能力以外を持ってはいないようだ。
 もちろん一撃は重く、雷の破壊力も本来油断できるものではないのだが――
「うおっ、と……効かないとわかっててもすごい音と光だ」
 リーオには青天娘々の導天鏡によって与えられた力がある。
 どれほど強力であっても、ユーベルコードにまで昇華されていない魔力は彼には通じない。
 つまり距離さえ詰められないように戦えば、少なくとも負ける要素はないのだ。
「リーオ」
 とはいえ、マルコの援護がなければ、ここまで戦線を維持できていたかは怪しい。
 向けられた視線の意図を察し、弾幕のタイミングをずらす。
 マルコは目の前の敵だけでなく、戦場全体を感じようとしているようだ。
 視線は外さず、慣れた手つきで銃弾を装填。準備は万端。合図を待つ。
「よし、今だ!」
「任せて! 赤ずきんさんっ!」
 やはり連携においてはOX-MENに一日の長があるようだ。
 赤ずきんさんが錫杖を打ち払い、距離を取る。続けて弾丸をばらまく。
 防御されるが、狙い通り。マルコとパラドックスマンの間に射線が開けた。
「させるかぁっ!」
 雷がマルコを狙う。が、構わずに引き金を引く。
 着弾。それと同時に全身が衝撃に包まれた。
「マルコさん!」
 リーオは状況を確認する。
 マルコは雷の直撃を受けたが、四魂の勾玉のおかげか動きに影響は見られない。
 放った弾丸は狙いを違わず、パラドックスマンへと命中している。
「カカカッ、我を倒すには至らなかったようだな!」
 だが、首筋に赤い痣のようなものが見えるだけで、ダメージは皆無と言っていい。
 パラドックスマンは、たとえ状態異常や呪詛を受けていたとしても料理で解除できると確信している。
「この前観た映画に、こんなシーンがあってね……」
 料理に手を伸ばすパラドックスマンへと、マルコは告げた。
 いつの間にか、料理が皿の上から消え失せていることを。
「な、なんだと!?」
「えっ、何だあれ、いつの間に」
 リーオも驚く。どこから現れたのか次々と猫がテーブルへとよじ登り、料理を喰らっているのだから!
「おのれ、小動物ごときが!」
 錫杖を振り、追い払おうとするがあまりにも数が多い。『窮猿投林(キュウエンハヤシニトウズ)』――次々と登場する泥棒猫によって、今ここに修羅場が形成されたのだ。
大成功 🔵🔵🔵

アマータ・プリムス
当機は④の相手をさせていただきましょう
邪悪な竜とのことですがこの勾玉があれば搦手も防げるでしょう

こちらはカプラ様もいらっしゃるようですし当機はそのサポートを致しましょう
UCを発動しネロを呼び出します
そのままネロには囮に、当機自身もスコパェで風を操り竜の動きを妨害
精神や肉体が竜に近づくのであればこちらに搦手も使いやすくなるはず
ネロと連携して竜の死角をついて翼と手足を重点的に攻撃
これで相手が怒ってくれれば儲けものですね

さぁ、お膳立てはしておきました
どうぞ存分にお願いしますね、カプラ様

当機たちもカプラ様に合わせとどめといきましょう
竜の首を斬りおとしなさい、ネロ


●目覚めし慈愛の血

「主よ、我にその力の一端をお貸しあれ」
 めきめきと音を立てて、パラドックスマンの背に二対の翼が現れる。
 龍の翼、天使の翼。骨のような姿に不釣り合いなこの気配。カプラとアマータには覚えがあった。
「パラドックス社の、オカリンを巡る戦いの……」
「このパラドックスマンも、邪悪な竜の力を操る事ができるようですね」
 そうする間にもパラドックスマンの姿は変化を続け、龍を思わせる角と巨大な爪が伸びていく。
「さあ、こうなったからにはもう止められん。悪夢をお前たちに見せてやろう」
 風が強く吹き抜けた。
 嵐の中、この風は邪悪な竜と変化していくパラドックスマンが巻き起こしたものだとわかる。
「これは……」
「そうだ、わかるだろう? お前達のような奴にこそ効く毒だ!」
 ウォーマシンとミレナリィドール。いってしまえば人間とは違う体を持つ二人。
 邪悪な竜の力はその弱点を見抜き、彼らを蝕むべく変質していく。カプラの関節部が僅かに音を立てて軋んだ。
「カプラ様、当機の後ろに」
 だが、ランザンから託された勾玉はそんな呪いをはね除ける。
 それを悟ったアマータはすかさず前へ。かざした勾玉は確信の通りに、彼女を守るべくその光を強めた。
「ほう……温かな輝き。いい出会いをしたようですね」
「ええ、故に当機はあの方ともう一度お会いしなくてはなりません」
 カプラの言葉に、手の中の勾玉を見つめる。これで一手封じた。
「カカカッ、なるほどやりおる! だが毒が通じぬとも、膨れ上がるこのパワーの前ではさして変わらぬよ!」
 だが、パラドックスマンから溢れる力は見るだけでわかるほどに、時と共に強大になっていく。
 これを見過ごしては「同時に倒す」事が困難になるのは確実だ。
「慈愛の竜の力とパラドックスマンの業が竜業合体するのを阻止するのは……」
 だが、力を貸してくれているのはランザンだけではない。
「OX-MENが取りこぼさなかった、無辜の民に託された祈りです」
 カプラにもまた、シャオから託されたものがある。あの世界で、託されたものが。
「それを天叢雲包丁として、振るわせて戴きましょう」
 霧を払い、道を示す。OX-MENとその力が合わされば、邪悪な竜の力を祓うこともできるに違いない。
 その背から差す後光が色を変えた。
「来なさい、登壇のお時間です」
 その言葉を受けて、アマータが指先から伸びた糸を引く。
 それに応え、彼女の隣に立つ影が一つ。大鎌を手にした人形、ネロだ。
「カプラ様、よろしいのですか」
 と、そこでアマータは問う。カプラに宿った力はパラドックスマンには確かに有効だろう。
 だが、その為には直接光を叩き込まなければならない。キャスターであるカプラに接近戦は不向きではないだろうか? 
 しかし、そんな心配は無用とばかりに彼はその身を宙へと躍らせた。
「意外かもしれませんが、キャスターはウォーマシン故」
 戦闘用ロボットともあろうものが、その程度のことを怖れはしないのだ。
「愚問でした。ならばサポートの役目、見事果たして見せましょう。ネロ!」
「フンッ、人形どもが!」
 パラドックスマンが巻き起こす暴風の中で、アマータが箒を振るえば魔法の風がなだめるように受け止めた。
 その間隙を突いて、南瓜頭の人形ネロが駆ける。
 邪悪な竜の力を鎮める為の道を切り開くために。
大成功 🔵🔵🔵

杜鬼・クロウ
⑤負傷可
十人同時に複数の力を操るとは
これまでの戦争のボスに匹敵する強敵だなァ
俺が本体を使いこなせれば宝具以上の力を出せるンだが…
雷が反射されンなら利用させてもらうぜ

玄夜叉に炎属性を出力させ
必ず皆で勝つ、意思の力込め
敵が飛んで近付いた瞬間UC使用
宝具で雷カウンターし援護攻撃
微かでも攻撃当てて猛毒の状態異常付与

(俺を狙うなら接近せざるを得ないハズ)
おっと危ねェ
ジャマーの役割果たさねェと
俺ともっとアソんでくれよ、なァ!

挑発し敵を足止め
動き鈍らすのみで仕留めず
周囲の仲間の動き見て呼び掛け
焦らず好機を待つ
全員が行ける時に牙ごと渾身の一撃

俺達を誰だと思ってる?
幾ら手数を増やそうとも
OX-MENに隙はねェ


●龍牙突撃

「十人同時に複数の力を操るとは、オブリビオン・フォーミュラにも匹敵する強敵だなァ」
 クロウが玄夜叉を手に口の端をつり上げる。
 パラドックスマン。その言を信じるならば、パラドックスビルで戦った者より個としての戦力は高い。
 それが、十体。しかも同時にとどめを刺さなければならないというのだから、厄介なことこの上ない。
(俺が本体を使いこなせれば宝具以上の力を出せるンだが……)
 荒れ狂う嵐も、鳴り響く稲妻も、鋭い牙も。
 彼自身である黄金鏡が、その力を発揮すれば全てはじき返すことができるだろう。
 だが、それを可能とする使い手は――
「いや、無い物ねだりはいけねェな」
 その想いを振り払うように首を振る。
 奇しくも青天娘々から受け取った力、導天鏡もまたパラドックスマンの放つ雷をはじき返す鏡だ。
 これを使いこなすことができれば、或いは本体を使いこなすための切っ掛けになり得るかもしれない。
「力を貸してもらうぜ、青天娘々ちゃんよォ!」
 迫る雷へと腕を掲げ、クロウは鏡の持ち主へと告げた。
 
「カカカッ、雷が通じぬとも我には問題ない! 運がなかったな!」
 パラドックスマンが鏡にはじき返された雷を受けながら叫びを上げる。
 その姿は、竜の牙が如く。
「おっと危ねェ」
 鋭い一撃を紙一重で躱すが、直撃を受けたらひとたまりもあるまい。
 その威力も脅威だが、それ以上に。
(あの速度……他の面子に横槍を入れさせるわけにはいかねェ)
 敵の企みを阻み、味方の力を高める。それこそがオックスジャマーの役割だ。
「カカカッ! よくぞ防いだ!」
「チッ」
 突撃の勢いで浮いた剣先を押さえつける。
 パラドックスマンは速度を緩めることなく方向転換、追撃の態勢に入った。
 まずはあの速度を押さえつける。その為の力を、己の内より引き出さなければ。
「滅びの鬼が杜に在りし神宿りの鏡が抱く心は永劫不滅、花開き薫る刻に訣別は済まされたし――」
 漆黒の大魔剣を大地へ突き立て、力を流し込む。
 五行、即ち火水木金土。燃え上がる闘志を炎へと変えていく。
「滅鬼伝阿修羅流……八ノ型・死の沈丁花」
 吹きだした炎を纏わせて、玄夜叉を振るう。その一閃は空を切ったかのように見えた。
「フッ! 当たりはせぬよ!!」
 龍牙と化したパラドックスマンの動きは、確かに容易に捉えきれるものではない。
(流石だぜェ、そう簡単には止まらねェってか)
 しかし、剣閃は描き出した。沈丁花の花弁を。辺りに漂う甘い香を。
 敵を蝕み、甘く誘う毒は気付かぬ内にパラドックスマンを呑み込んでいく。
 僅かながら敵の動きは鈍っている。必要なのは、時間だ。
「俺一人倒せてねェのにデカい口をきくじゃねェか!」
「カカカッ、時は我の味方よ! じっくりと料理してくれよう!」
 焦りは不要。じっくりと好機を待つ。OX-MENの力を結集し、十体のパラドックスマンを消し去る、その瞬間まで。
「俺ともっとアソんでくれよ、なァ!」
「いつまで余裕でいられるか、見せてもらおうぞ!」
 沈丁花は必ずや勝利を彼らにもたらす。
 クロウはそう確信して大剣を掲げた。
大成功 🔵🔵🔵

天王寺・七海
⑥行くのね。
ヘビと亀を合わせた存在になるって…玄武かな??
でも、合わせたが故に、両方の長所がものの見事に消えているのね。
それに、おそらく、ヘビが付いている時点で甲羅には引っ込めないと思うのね。
それ以上に、今回の事件で、なんか、コイツの言動にムカッときたから、バイオミック・オーバーロード[※UC]で巨大化して体当たりを噛ましてあげるのね。
そして、亀の首か、ヘビの部分を思いっきり噛み切るのね。
更に追い打ちするために【属性攻撃[※属性攻撃11]】【鎧無視攻撃[※鎧無視攻撃1]】で真空地帯を作って、亀の甲羅に包まれても窒息させることが出来るのね。


●インポッシブルライフ
 
 戦場には雷鳴が轟き、激しい嵐が吹き荒れる。
 そんな中、一際大きな光が大地を穿った。
「カカカッ、恐ろしいな! だが我の司る神秘の力はそれさえも受け止める!」
「ああもう! 面倒だなぁ!」
 ライカの打ち付けた雷撃が、亀甲のような六角形の障壁に阻まれて拡散する。
 硬度もそうだが、衝撃を受け流すこの構造に彼女は手を焼いていた。
(相手全部同時に壊さないといけない……一人で突っ走っても意味がない、やりにくいなぁ……)
 おそらく、防御に関してはこの個体が最も堅牢だろう。
 とはいえこの障壁を破る手段はある。手応えからそれはわかる。
 だが――その手をここで切ってしまっては目の前の敵は復活してしまい、肝心なときに打つ手がなくなってしまう。
「よいのだぞ、全力を振るっても。それができぬと言うのならば、我もお前の相手ばかりはしていられぬなァ!」
 かといって放置もできない。その理由はパラドックスマンの持つもう一つの特性にあった。
 ライカの攻撃を受け止めて作り出した隙を突き、彼はシュルリとその身を岩陰へと滑り込ませていく。
 本来ならばその巨体では入り込めないはずの小さな隙間。まるで蛇のような動きでパラドックスマンはそこを通り抜けたのだ。
「逃がさないのね」
 とはいえ、おおよその位置はわかっている。
 七海が巨大化した尾で勢いよく大岩を打ち付けると、砕け散った破片が浮かび上がった。
「カカカ、しつこいしつこい。そのような大雑把な動きで我を捉えることはできぬよ!」
 どうにか逃がさずにすんだが、終始この調子だ。
 もし一度でも姿を見失えば他に戦う仲間の下へと馳せ参じ、その力で状況を変えてしまうことは間違いない。
「ほんと、面倒なやつ!」
 イライラが募る。
 しかし全てのパラドックスマンを同時に倒す事ができるその時まで、動きを封じ続けなければならないのだ。
 
「いいとこ取りばかりなんて卑怯なのね」
「カカカ、それを卑怯とは言わせぬよ!」
 亀の堅牢さと、蛇の瞬発力。
 ふたつの生物の長所だけを取り出し、神秘の力へと変える。それはまさしくインポッシブルライフ――『あり得ない生命』だ。
 その秘術の名から玄武を想像し両者の特性を殺し合うだけの結果になると踏んでいた七海だったが、パラドックスマンも伊達ではないという事か。
「でも、弱点がないだけなのね。想像以上とは言えないのね」
 弱点はない。確かにそこは当てが外れた。
 しかしここまでの戦いを見る限り、あくまで用いている能力は「亀の力」と「蛇の力」だ。「亀と蛇の力」ではない。
「亀なんだか蛇なんだかよく分かんないけど……」
 ライカがバチバチと雷光を迸らせながら拳を握り、広げた。
「タイミングさえ外さなきゃ、一緒だ。オックスリターナー、行くよ」
 防御に手を使わせれば時間は稼げる。逃げようとするならばどこまでも追いかける。
 それでいい。
「わたしが我慢できなくなる前になんとかしてよね」
「そればっかりは七海ちゃんにはどうにもできないのね」
「愚か! だがそれでよい! その力を我らの前に示せ!」
 轟く雷鳴、吹き荒れる嵐。
 戦場はその混迷をより深くしていくのだ。
大成功 🔵🔵🔵

セレネ・リノークス
何かいっぱい居るしパワーアップしてる!卑怯だよ!
…と思ったけどボク達もいっぱい居るし、集団イジメにはならなくてよかったと考えると…や、そういう話でもないかぁ。

とりあえず、ボクは⑦に行こうかな。遠距離があっても効かないし。

なるべくどっちとも少し距離を取って【エレクトロレギオン】をボクと相手の間に配置、こっちに近寄って来るのを少し邪魔できるようにしておくよ。
後はこっちに向かって来るようなら、召喚した機械兵器を盾しつつプラスで武器でなんとか防御できるか試してみるね。
防げなくても隙が出来るし、その間になんとかしてくれるって信じてるよ!

こっちに来なかったらそのまま【審判の槍】でどかーんとやっちゃうよ!


●七天抜刀術
 
「何か増えてるしパワーアップしてる! 卑怯だよ!」
「カカカ、卑怯で結構。勝利こそが我らの至上命令よ!」
 セレネの叫びが戦場にこだまする。
 しかし頭の片隅で気付いてしまう。パラドックスマンの数は十体。OX-MENの人数は……
「……ボク達のほうがいっぱいいるや」
 何処かで見たヒーロー達は、なんだかんだと大勢で一人の敵と戦っていたなぁ、なんて。
 それを考えると袋だたきにするような状態でないのはよかったのかも……
「や、そういう話でもないかぁ」
 何しろ世界の危機なのだ。よく分からないが、パラドックスマンが目的を果たせば邪悪な龍が復活してしまうという。
 それを食い止めるために、卑怯も何もあったものでもあるまい。
「フハハッ、いつまで逃げ回るつもりだ?」
「……ただ逃げ回ってただけじゃないもんね!」
 このパラドックスマンの持つ力。杖から刃を抜き放ち、瞬時に放つ斬撃を相手に接近戦を挑むのは自殺行為。
 距離を取れば雷の魔法が飛んでくるが、これは導天鏡が防いでくれる。
 しかし、これだけでは敵を倒すことはできない。攻めにまわれば距離を詰められてしまうからだ。
「と、いうわけでよろしくぅ!」
「むっ」
 セレネがずざざと砂煙をあげながら振り返り、杖を掲げた。
 と、空を切る音が辺りに響く。
 パラドックスマンが出所を探れば、視線の先にいたのは玲頼であった。
「カカカ、新参者か!」
 誘い込まれたか、と笑う。流石にこの戦場で初めてOX-MENとして現れた彼についての情報はない。
 霊力を操り作り出した風矢による遠距離攻撃。
 一対一ならばともかく、この隙に体勢を立て直したセレネと共に攻撃を浴びせかければ形勢は彼らに傾く。
「ならば!」
 パラドックスマンの判断は速かった。セレネの叫びが聞こえると同時、一瞬にして玲頼との距離は零となり、二つの刀の間に火花が散る。
「うおっ」
 紙一重。
 玲頼とセレネの頬に冷や汗が流れた。
「見事!」
「早ぇ……」
「あっぶなっ!」
 パラドックスマンの足元でバチバチと電撃を発する機械。
 このエレクトロレギオンがいなければ。召喚が間に合っていなかったら。
 玲頼の胴と首は二つに分かれていたかもしれない。それほどに鋭く正確な一撃だった。
「鈍らされたとはいえ、我の一太刀を受け止めるとはな」
 ククッ、と喉を鳴らしながらパラドックスマンは、抜き放った刃をゆっくりと杖に納める。
「居合いか……悠長に弓構えてる場合じゃねぇな」
 それとは対照的に、玲頼は鞘から刀身を抜き放つ。
 パラドックスマンの動きは、余裕か、或いは……
 よく観察し、その意図を探る。いつだってそうやって、強大な敵と渡り合ってきた。
 そんな彼に、機械兵器を従えて杖を突きつけながらセレネがチラリと視線を向けた。
「逃げるだけならともかく、近づかれたらボクじゃきついんだよね」
「任せろ、たっぷり遅れた分は活躍させて貰うぜ」
 OX-MEN。それぞれがそれぞれの立ち位置を活かして戦う者たち。
 その一員OX-WINDを名乗るならば、これくらいのことはやって見せよう。
「遅れ馳せながらお相手して貰うぜ、骨怪人の旦那?」
「よかろう! この抜刀術にて、斬り伏せてご覧に入れる!」
 じりじりと間合いを計る二人。そして勝利へ向けて動き出すセレネ。
 戦場に、一陣の風が吹いた。
大成功 🔵🔵🔵

アリッサ・ノーティア
なるほど、話は聞かせて頂きました。
であれば私は龍雷呪を手繰る相手と戦わさせて頂きます。

さて、今回状態異常を防ぐ勾玉を授けて貰ったとはいえ、雷を喰らうのは面倒。
なので先ず手早くぱんぱぱんぱん。髪から落ちる雫を根底の泡へと大量に変換、もうこれ雫じゃなくて滝かってくらい体液削って泡を生成し敵の雷魔術への相殺を。
同時に門を開放し鮫たちを召喚、回転鋸を生やし勢いのまま空中へと飛翔させる。数はバラバラに分散させ、敵の放つ雷の避雷針代わりの盾にでもさせます。
その間私自身は泡を生成しパラドックスマンの足止めを続行。

他の方とタイミングを合わせ、鮫たちを突撃。切り裂け、砕け、喰らい付け。
其れを以って敵を撃破せよ。


●龍雷呪
 
 パラドックスマンは錫杖を掲げ、天を仰ぐ。
「偉大なる龍はこう仰せられた。砕けぬものはここにある、と!」
 言葉を紡ぎ終えると同時、遥か天上より煌めくは呪われし雷。
 力ある龍の言葉は聞き遂げられ、『立ち位置』を重要とするOX-MENの力を削ぐべく鳴り響いた。
「なんだと! グオオオオオーッ!!!」
 雷は戦場へと急ぐオックスマンへと命中。
 纏っていた破壊の風は止み、剣を握る手にも力が伝わらない。
「……状況は理解した。今の俺は破壊者の力を封じられている……!」
 オックスマンは剣だけではなく魔法にも通ずる。呪いへの対抗策も無数にもっている。(それでも遅れてやってくるのは止められないのだが)
「だが、解呪にはしばらくの時を必要とするようだ」
 拳を握りなおし、つぶやく。状況は正確に掴んでいる。ここでさらに一手出遅れることになろうとは、なんたる失態か。
「なるほど、話は聞かせていただきました」
 そんな彼に訪れた助け船。それはアリッサであった。
 その手にあるのは四魂の勾玉。ランザンから渡された誓いの印。
「この勾玉があれば私にそんな呪いは効きません」
 ふんす、と鼻を鳴らす。彼女が周囲に纏う微かな光には、災いを退けその身を守る力がこめられている。
 輝きを目に、オックスマンは力なく首を振った。
「……すまない。俺は俺の為すべき事をしよう」
 なんとも情けない話だがどうせ肝心なときまで役に立たないのが彼である。いつも通りの話だ。
「はい、おまかせを」
 
 なんだかんだと決めるときには決めてくれると背中を見送り、アリッサは向き直る。
 一対一。杖の先に雷の魔力を留め、パラドックスマンはカカカと笑った。
「ほう、我に一人で挑むか」
「はい。あなたを相手にするのは私が最適なので」
 本を手にしたアリッサの髪から、ポタポタと雫が滴り落ちる。
 水は地面に触れると泡となり、今度はぷかりと浮かび上がった。
「カカッ、そんなもので我が雷は止まらぬよ! 偉大なる龍はこう仰せられた。遥か深海まで雷を轟かせよ、と!」
 パラドックスマンは口の端をつり上げ、言葉を紡ぐ。
 雷はアリッサの耳元をかすめるように通り抜け、大地に穴を空ける。
「どうかね、我が主に授けられし雷は!」
「……むむ」
 根底の泡は彼女を守るように漂っていたが、雷を防ぐには至っていない。
 この一撃はパラドックスマンの見せた悪趣味な余裕だ。
「呪いは無効化できても、雷は汝を焼き焦がす! さあ、次は直撃させようぞ!」
 はあ、とため息が漏れた。そんな面倒な事はとうにわかっている。
 だからこそ、その下準備をしていたのに。
「よく分かりませんが、足止めはさせてもらいます」
 いつしか彼女の髪から滴り落ちる雫の量は増えていた。
 それはもはや水も滴る……などと言ったものではなく、まるで滝のように大地へ降り注ぎ、無数の泡が彼女を取り囲む。
「むうっ!? だが所詮は水! この雷に貫けぬはずなどあるものか!」
「ふむ、そう思うのならば試してみたらどうでしょうか」
 ぱらり、とアリッサはページをめくる。泡を通り抜ける光の屈折で互いの姿がぼやけて見えた。
 激しい嵐の中で鳴り響く雷。ピリピリと肌を刺す感覚。
 先に動いたのはパラドックスマンだった。
「偉大なる龍はこう仰せられた。自信と余裕を打ち砕くことこそ至上の喜び、と!」
 轟音が鳴り響く。光が辺りに溢れ、そして。
「グヌッ……よもや!」
 そこにあったのは半身を削り取られたパラドックスマンと、ぶわーんという間の抜けた音と共に嵐の中を飛び交うサメ。
「泡で雷を拡散し、大地に逃がしたということか……!」
「そうです、雷には広い大地へ旅立ってもらいました」
 彼女は激しい光と音の中で召喚門を開いていた。その中の一体が、パラドックスマンに一撃を加えたのだ。
「だがこんな手段はそう何度もとれまい! 我が魔力が尽きるが先か、汝の魔力が尽きるが先か、だ!」
「ほほう、そうきますか」
 再び周囲に泡を浮かび上がらせ、アリッサは再びページをめくる。
 行動を起こすべきタイミングは今ではない。全員の意思が通じるその瞬間までは、足止めを続けよう。
大成功 🔵🔵🔵

瀬名・カデル
⑨と対決するよ。

この敵は強そうだけど、魔力の雷を途切れさせれば勝てる光が見えてくるよね。
アーシェ、絶対に最後まであきらめないで倒そうね!
導天鏡の力を使ってパラドックスマンの遠距離攻撃を避けたり、接近した場合はアーシェと一緒に攻撃を与えていくよ。
出来る限り他のパラドックスマンに近づけさせない様にしないとね!

魔力の雷でつながってしまったらUCで対抗。
繋がった相手に対抗しているオックスメンバーの攻撃に合わせて同時攻撃になるよう思いっきり光をぶつけて見せるよ!

これで倒れるとは思ってないけど、まだボクにはアーシェがいるから攻撃は続けるよ。
みんなで一緒にとどめの一撃をするまで、ボクたちは舞い続けよう…!


●受け継がれし慈愛の詩
 
 カデルが指先を繊細に刻む。
 伸びた糸の先ではアーシェがパラドックスマンの周囲を駆け巡り、一進一退の攻防を繰り広げている。
「カカカッ、その小さな体でよくぞここまで惑わせてくれるわ!」
「アーシェ、頑張って!」
 杖の軌跡を舞うようにかわし、そのまま伸びた爪先で打ち払う。
 下がった腕に握られた錫杖の先端で奔る青い光が、雷となってカデルへと迫った。
 しかし、彼女は怯まない。
「鏡よ、お願い!」
 導天鏡の力はその魔力を受け止め、バチバチと音を立てた。
 この程度のエネルギーではこの守りを突破することはできない。
 ぐい、と押し返すように一歩を踏み出せば、雷はパラドックスマンへと向けて返っていく。
「カカッ、そうはさせぬよ!」
 だが敵も負けてはいない。錫杖を掲げ、雷の軌道を引き寄せた。
「ッ、アーシェ!」
 カデルとパラドックスマンの間にはアーシェが居るのだ。
 素早く地に伏せ、雷を潜り抜ける。ふわりと浮いた髪の数本が激しい熱に焦がされ宙を舞った。
「見事見事! こうやって汝を相手にしていては、我の力を十全に発揮することは適わぬようだなぁ」
「そうだよ! ボクたちは絶対に諦めないんだから!」
 素早く戦闘態勢に戻ったカデルは強い意志を籠めた瞳でパラドックスマンを見据える。 
 そんな彼女へ向けてとった行動は意外なものだった。
「だが!」
 突然に雷が辺りへ降り注ぐ。こんな攻撃が通じないことは既にわかっているはずなのに。
 なんの狙いがあるのか、と思考を巡らせ始めたとき。視界の端にオックスマンの姿が映った。
「あっ、危ない!」
「む?」
 杖の先から伸びた一条の光。パラドックスマンが作り出した、魔力の雷――
「なんだと! 俺の力が3倍ほどにまで高まっている……!」
「ええっ、そんなのアリなのー!?」
「カカカッ、魔力を繋ぐ相手は仲間だけとは限らぬということよ!」
 イマイチ状況を理解していないオックスマンだが、パラドックスマンは違う。
 既にそれまでとは比べものにならないほどの速度で、カデルへと迫っているのだから!
「さあ、いつまで汝らは舞い踊ることができるかな?」
「アーシェッ!」
 魔力を繋ぐために片手を用いながらも、向上したパワー。
 どうにかいなすことはできたが、これではアーシェも長くはもたない。
「……っ!」
 チラリと視線をオックスマンに送る。彼の能力も向上しているはずだ。
 協力して戦うか? だが、今はその時ではない。他のメンバーの状況がまだわからない。
 必勝の瞬間を待たなければ、体力を削られて負けるのはOX-MENの方だ。
「カデル!」
 だが、オックスマンは叫び
「すまない、こいつは任せる!」
 ためらうことなくパラドックスマンと繋がった魔力の雷を断ち切った。
「グオオオオオーッ!!!」
「グハァッ……」
 その瞬間、パラドックスマンはその身を光と共にはじけさせた。
「いいか、ためらうな……ッ!」
「オ、オックスー!」
 オックスマンはそれだけを言い残し何処かへと吹き飛んでいく。
 そして。
「カカカッ、覚悟は見事。だが我は幾度となく蘇るのだ」
 復活を果たしたパラドックスマンが、カデルを見下ろしていた。
「さあ、次に繋がるのは我と汝……どうする? あの男のように魔力を断ち切るか?」
 体が軽くなる感覚。溢れ出す力。放たれたのは導天鏡では防げない、ユーベルコードの雷。
 互いに能力が向上している以上、戦力差は変わらない。
「ボクたちは舞い続けよう……! その瞬間まで」
「カカカッ、ならばお付き合い願おうか!」
 だが、最後の最後、魔力を断ち切ったときに襲いかかる反動に耐えきることはできるだろうか?
 小さな不安と共に、カデルは糸を手繰った。
大成功 🔵🔵🔵

叢雲・源次
10
※美食大乱参加

どうやら俺にも何らかの加護があるらしい
それも、貴様の能力を阻止するに打ってつけのようだ
憚りながら、守護者を名乗らせて貰っている以上…貴様の作り出す空間とやらに彼らを巻き込むのは名折れだろうよ

となればやる事は二つ
『空間拡大の阻止』
『蒼炎を以てして加護を生かす』

右義眼開放、炎獄機関出力上昇、蒼炎放出、広域展開
(蒼炎結界[※UC]。蒼炎を以て、放出される魔力を押し留め…僅かでも蒼炎が当たれば加護の効果が表れるか)
貴様の魔力が尽きるか、俺の蒼炎が消えるか。賭けてみるのも一興だ

(他の敵が倒されるタイミングに合わせて炎の中を特攻、飛び込んで抜刀で斬り伏せんとする)
大局を見誤ったな。只散れ


●捧げられし慈愛の使徒
 
 じり、と足元で砂のこすれる音がする。
 源次とパラドックスマンが互いに間合いをはかり、周囲には張り詰めた空気が漂う。
 空間はねじれ、上下左右もわからない。かつてパラドックス社の戦いでも体験した、螺旋魔空領域。
 この空間において敵のパワーは、前回同様、或いはそれ以上に増しているに違いない。
 領域はかなり広大だが、引き離すことでその魔力の影響は他のパラドックスマンまでには及んでいないようだ。ここまでは狙い通り。
「……」
 問題があるとすれば、完全に他のメンバーと切り離され状況がわからないこと。
 タイミングを合わせなければ、この敵を完全に討ち滅ぼすことはできない。
 来るべき時には何かしらの手段で知らせがあるはずだが、それがいつなのか。
 即応できるように構え続けていては精神力も削られていく。
 そしてもう一つ。
「どうした、かかってこないのか?」
 カカカ、とパラドックスマンが笑い、跳躍する。その影を貫くように灼熱の業火が突き抜けた。
「どうにも面倒な状態ね」
 魔法の主、レナである。
 源次としては自分一人で相対することも厭わない覚悟であったが、彼女もこの領域の中へと入り込んでいたのだ。
「でも、遠距離攻撃は私には通じませんわ。前衛はあなたが努めてくれるのですわよね」
「……無論」
 ――憚りながら、守護者を名乗らせて貰っている以上。敵の如何なる攻撃をも防いでみせなければ名折れだろうよ。
 源次は思考を巡らせながらも刀に手をかけ、半身を前へ。
 レナの魔法は広範を一気になぎ払う、「全ての敵を同時に倒す」という状況において特に有効な手立てだ。
「出来るなら、なるべく多くのパラドックスマンを巻き込みたいところですわね」
 ここで源次がパラドックスマンの相手をしている限り、いくらでも魔力を高め詠唱を重ねることができる。
 そういう意味では他の個体と完全に隔離されたこの領域は好都合と言えるかもしれない。

「カカカッ、流石よな! ディフェンダー!」
 刀と錫杖がぶつかり合う。数合も打ち合えば、敵の能力の程度は知れた。
(――やはり強化されているか)
 徐々に腕に感じる重みが増していく。隙が消えていく。
 パラドックスマンはどこまで強くなるというのか。このまま力を増幅させていくというのならば、いずれは守り切れなくなるかもしれない。
 だが、そんな事はあり得ないと源次は確信する。
 シャオから託された天叢雲包丁。あの煌めく刃に宿された霧を払う光。その力はこの身に宿っている。
 右の義眼からぼう、と蒼炎が吹き出した。心の臓で燃えさかる地獄を炎嶽機関が力へと変えていく。
 指先から、手にした刀へ。血振りの要領で空を切れば、周囲に蒼炎が広がっていく。
 パラドックスマンの雷が炎と押し合った。じわじわと源次へと迫っていたはずの雷はやがてかき消え、蒼炎が勝どきを挙げるかのように燃え上がる。
「どうやら、俺にも何らかの加護があるらしい」
「……ほう」
「それも、貴様の能力を阻止するに打ってつけのようだ」
「カカッ、そのようだ」
 敵も然る者、その能力を瞬時に悟ったようだ。
「ならば我はそれ以上の速度で力を増してゆかねばならぬ」
 錫杖を天高く掲げる。
 雷を身に受け、増大するエネルギー。闇を祓う蒼炎。
「まだまだ足りませんわ。私ももっと魔力を」
 そして、詠唱を重ね高まり続ける紫炎の魔力。
 源次とレナはそれを知る由もないが、パラドックスマンの代償は大きい。
 それでも、目的を果たすためにパラドックスマンは躊躇いなく主以外の一切を切り捨てる。自分自身さえも。
「いざ、参ろうか! その炎ごと我が呑み込んで見せようぞ!」
「貴様の魔力が尽きるか、俺の蒼炎が消えるか。賭けてみるのも一興だ」
 ぶつかり合う二人から目をそらすことなく、レナは魔力を高め続ける。
 蒼炎結界は、嶽炎は、螺旋魔空領域を打ち破るか。その結末は遠からず明らかになるだろう。
大成功 🔵🔵🔵

●魔獣儀式

 仕込み刀を杖に納め、パラドックスマンが笑う。
「カカッ、どうやら狙いがあるようだな」
「さて、どうかな」
 玲頼は幾度となく刃を交え、風を操り、その動きの全容を解明しつつあった。
(その技を何度も見せるべきじゃなかったな、骨怪人の旦那)
 すさまじき精度と速さ、威力。セレネの助けもあって紙一重でかわし続けて来たが、技の冴えは見事なものだ。
 しかし、弱点がこの七天抜刀術には存在している。
 技のあと。それまでの動きが嘘のように一瞬の隙が生まれるのだ。
(おそらくは一太刀で敵を葬ってきたんだろうさ)
 それ故にパラドックスマン本人さえ、この弱点に気付かなかったのだろう。
 隙を突くには、あえて技を受けてカウンターを決めるしかない。
 セレネへと視線を向ければ、どうやら彼女もその事に気付いているようだ。
「つーまーりー」
 OX-MENの仲間達と完璧にタイミングを合わせてトドメを刺すための計算を重ね、神託の道を拓く。
 彼女もまたその脳内で結末をシミュレートしはじめていた。
 
 
「カカカッ、随分と余裕がなくなってきたようではないか!」
 大地へと龍牙が突き刺さり、袈裟を纏った僧衣が揺れる。
 幾度となくクロウとパラドックスマンは交差し、その度に鋭い牙は鮮血を散らせていた。
「へっ、お前の目は節穴か?」
 強がってはみせるが、傷は浅くない。
 体力は奪われ、剣を握る腕の力も万全とは言い難い。
(チッ、効いちゃあいるようだが……)
 毒は確実にパラドックスマンを蝕んでいる。
 今の自分の状態でも、あの鋭く素早い動きに対応できているのだから。
「呪いか、毒か……だが、我が倒れる前に汝が先に力尽きるだろうよ!」
「ハッ、本気でそう思ってンのか?」
 荒く息をつき、それでも揺らがず立ち続ける。
 ここまで来たら根比べだ。口の中に滲む鉄の味を吐き捨てて、クロウは戦い続ける。
「お前の牙が折れるか、俺の剣が折れるか。賭けてみるとしようぜェ!」
「その意気や良し! だが主にさずけられし命、ここで尽きさせはせぬ!」
 決着の時までは、終わりの見えぬぶつかり合いに身を投じるだけだ。
 
 源次とパラドックスマンは蒼炎をまき散らしながら、剣と錫杖をぶつけ合う。
「……」
「カカカッ、自分ごとやれとでも言うつもりか? あの魔力の高まり、汝も巻き込まれればただでは済むまいなァ……」 
 そんな二人にレナは思わず眉をひそめた。
「あの動き、小癪ですわね」
 いくらディフェンダーが頑丈とは言え、まとめて吹き飛ばしてしまうわけにはいかない。
 パラドックスマンは巧みに源次が巻き込まれる位置へと誘導を重ね、解放のタイミングをずらしてきている。
 源次もレナもその事がわかっているのに。
「失われし同胞達よ、汝らの魂を無駄にはせぬぞ……」
 ここに来てこの敵は力を更に高めている。まさしく総力をかけて。
 流れ込む螺旋魔空領域のエネルギーは、天叢雲包丁の力を宿した蒼炎でもその全てを阻みきることはできない。
 もはや直接叩き込まなければ、為すことさえ危ういほどに。
 源次は精神を統一。まぶたの裏に移る無数の数値を瞬時に読み取り、道筋を辿る。
 レナはと言えば、先ほどの不満げな表情こそ消えないものの落ち着き払っている。
「アルナード・エルナード・エクシス・エフ・ストナードー……」
 考え込むくらいならば更に魔力を練り上げ、もっと威力を上げることに使った方がいい。
「深き地の底より呼びし冥界よ。我が敵を其の炎で塵一つ残さず冥界に送りたまえ!!」
 更に詠唱を重ねる。体の奥底から燃え上がる炎がさらなる熱を溢れさせる。
「カカカッ、暴走か? それほどまでに高まった魔力を制御できるものか!」
 パラドックスマンならば、無軌道に放たれる力を裂けることは容易い。どれほど強大な力も、当たらなければ意味がないのだ。
 だがそんな挑発は気にもとめず、レナは言葉を紡ぎ続けた。
「エクィップ・デフェオウス・エム・ボキャオウス・フェル・エルマータ……」
 OX-BURNINGの為すべき事。その為に、今は心を燃やし続ける。

 「足止めは上々、ですが……」
 アリッサの周囲には何体かのサメとチェーンソーが転がり、消えていく。
 パラドックスマンの掲げた杖から放たれる雷は他の仲間へと届くことはなく、激しい光と音の中でも彼女は無傷だ。
 しかし敵もまた健在。
「確かに湧き出るサメは脅威、汝に雷は通じぬ。しかし我らを倒すには足りぬ!」
「……むう」
 パラドックスマンの言葉にアリッサは頬を膨らませる。
 ここまでは足止めに徹していただけ。それを全力だと思われては心外だ。
 来るべき時が来たら、それを思い知らせてやろう。
 OX-MENは一人ではないという事を。オックストラベラーの立ち位置というものを。
 
「さあ、どうする?」
 高次元の動き。僧衣に似合わぬ機敏さとしなやかさでパラドックスマンが接近する。
「まだまだだよ! ボクはアーシェと一緒だからね!」
 対するカデルも高速で精密な動きで糸を操る。
 アーシェはそれに応え、目にも止まらぬ速さで敵を払い爪先を打ちつけた。
 魔力の雷は今もカデルとパラドックスマンを繋ぎ、互いの力を高め続けている。
 速さは互角。力はパラドックスマンが上回っているが、カデルが巧みに糸を操りその威力を発揮させない。
 状況は完全に膠着していた。
 ここまできたらパラドックスマンは「倒されなければ勝ち」と言っていい。
 しかしカデルはこの敵を、仲間と同じタイミングで倒さなければならない。
 その為にはこの魔力を絶ったときに起こる反動。それに賭けるしかないのだが、衝撃はオックスマンが目の前で見せてくれた。
 あの状態で追撃は難しいだろう。トドメをさすには、もう一手。
(これは……)
 その時、肌に感じた「熱」。きっとこれこそが勝利へと繋がる糸だ。
 カデルとアーシェの舞は、終焉の舞台へと近づきつつあった。
**********

●夢幻戦塵

 杖を支えに、パラドックスマンがカカカと笑う。
「むむむ、やりますね!」
 くしなは素直に感心していた。完璧に関節を極めたはずだったのだから。
「カカカッ……汝らとは体の構造が違うのだよ」
 人間や、それに類する生物であればあり得ない動き。それに加えて強大なパワー。
 パラドックスマンはくしなの拘束を無理矢理に振り切り、嵐を巻き起こす錫杖を手に取っていたのだ。
 とはいえ、既に満身創痍なのは明らかだ。これならば強力な一撃を叩き込めば倒しきれるに違いない。
 タイミングを合わせて――
「……さて。ミルラさん、どんなタイミングでトドメをさせばいいのでしょうか」
 これ以上戦いが長引けば、力尽きるものも出てきておかしくない。外すわけにはいかないのに。
 そんなくしなの言葉にミルラが苦笑する。「ミルラがなんとかしてくれる」と言う考えが丸出しなのだからそれも仕方ない。
「さてねぇ。でも、必ず来るさ……もうすぐね!」
  
「オラアアアアアアッ!」
「カカカッ! 恐ろしいものだな、誓いとは!」
 パラドックスマンとクーガーが激しくぶつかり合う。彼のパワーは衰えるどころかむしろ増し続けている。
 これほどまでの長期戦でも屈さぬ精神力は何処に在るのか。
「俺たちがよぉ! お前らに止められるかよ!」
 音を立てて銃弾が跳ねた。
 大雑把ながらも的確にパラドックスマンの意識を集中させず、隙は新兵がきっちり埋めてくる。
(メディックはタフだ。でも、他のメンバーはどうだ?)
 新兵は変わらずパラドックスマンに照準を合わせながら考える。
 こうして指揮能力を奪うことで、それぞれは戦いやすくなっているはずだ。
「……カカッ」
「何が可笑しいってんだぁ!?」
 パラドックスマンの脳裏に浮かぶのは、称讃であった。
「目的のためには自らの命をかける――いや、差し出すつもりではあったが、ここまで予想を超えてくるとは」
 邪悪な龍の封印を解くには、波長の合った膨大なエネルギーが必要だ。しかしそれは同時に龍の命を絶つエネルギーでもある。
 つまりOX-MENは龍を蘇らせる力を持つと同時に、永遠の死をももたらす存在ということ。
 なんとも矛盾した話だが、彼らの主は封じられたまま安穏とした生を望みはしない。
 永遠の滅びへと進む可能性を生まれさせてでも、支配者として君臨する道を拓け、とパラドックスマンに命じたのだ。
「困難は大きいほど面白い……」
 果たして、その結末はどちらか。知り得ぬ事だけが心残りではあるが――
「見せるがいい! 汝らのその力を!」
「……」
 スコープの向こうで笑うパラドックスマンの姿。新兵は彼らの、真の狙いに気付き始めていた。
 だが、たとえそれが予想通りであったとしても。
「……俺は撃ち抜くだけだ」

「我は屈せぬ! 抗い、喰らい、頂点となる! 汝らはその為のエサとなるのだよ!」
 パラドックスマンはその姿をますます龍に近づけていた。
 角は伸び、翼は大きく広がり、鋭く伸びた爪は鋼鉄をも切り裂く。
 そして、その精神は邪悪な龍の色を濃くしているようだ。荒々しく地を蹴り、パラドックスマンとカプラがぶつかり合う。
「フッハッハッハ!」
「ぬうっ……」
 ユーベルコードによって強化されたボディでも一体一では渡り合うのがやっと。
 これでも龍の力の一端にすぎないというのだから、復活の暁にはどれほどの相手となるのか計り知れない。
「己の命を捨ててでも目的を果たす……それはいい行いではありませんね」
「ネロ!」
 アマータの声と共にネロは死角に回り込み翼へと刃を振り下ろす。
「甘いわっ!」
 しかし巧みに翼を羽ばたかせ、刃を滑らせてしまう。スコパェの風で追撃こそ阻んだが反応速度も向上しているようだ。
「恐ろしいことです。ですが――」
 だが、彼らは個の力だけで戦うわけではない。
「設我得仏」
 カプラはその後光の輝きを強め、光を螺旋魔空領域へと展開する。
「皆さん、聞こえていますか。敵は強大ですが、我々は勝利しなければなりません」
 戦場の全員に声が響く。カプラの『第十八願(シシンシンギョウノガン)』は広がり、その願いを届ける。
 本来であれば世界全てへと広がっていくこの力を、閉じた螺旋魔空領域で聞き遂げる者はOX-MENだけ。
「カプラ様も当機も、皆様と共にあります。誰もが苦しい状況の中ではありましょうが、勝利を疑う方は一人として居られぬはず」
「当ったり前よ!」
 アマータの言葉に応じる声。OX-MENは感じ取る。戦いの終わりが近いことを。
「もう待ちくたびれたよ。ここからは全力出していいんだよね」
「覚悟はできてる。いつでもどうぞ!」
 遠くはなれているはずの仲間の声が集っていく。
「時は来ました。今こそパラドックスマンを浄土へ往生させるときです」
「フハハッ、決着をつけようということか!」
 パラドックスマンもまた、戦いの終わりへと精神を研ぎ澄ませていく。
 その願いを果たせぬと思う者は皆無。即ち、限りなく無限へとカプラの、OX-MENの力は近づいていくのだ。
 
リーオ・ヘクスマキナ


連携を断つのは……更に言えば、衛生兵を叩くのも定番だしね
UC以外の遠距離攻撃ならこっちには通用しないし
後は流れ弾に注意するだけってね

一定の距離を取り続け、敵に常にプレッシャーを掛ける中距離戦闘をメインに

先ず、いっそ大袈裟な程に赤頭巾さんの出現する様を見せつけ、これが此方のUCであると誤解させる
その上で赤頭巾さんを前衛に配し、それを援護する形で射撃戦闘を敢行
マルコさんが何か戦術があるならある程度そちらに合わせる

料理を作ろうとした所で本命の「微睡みの茨」を発動
寿命が削られそうな程の痛みを対価に、強烈な眠気を与えつつ茨で拘束
以後は他のOX-MENが全ての敵にトドメを刺せる状況になるまで維持し続ける


●棘猫(ネタネコヲオコスナ)
 
「うむ、状況は理解した」
「あっとぉ、オックスマンさんいつの間に」
 カプラの声が届く少し前。数多の苦難を乗り越えてきたオックスマンは、マルコとリーオの戦場にやってきていた。
「……オックスマンはトドメ泥棒猫、ってところかな」
 マルコが首をかしげる。これもまたユーベルコードの導きか。だとすればここから新たなる修羅場が形成されるに違いない。
「カカカッ、いいのか? 我の所に三人も割いて」
 にゃあにゃあと纏わり付く猫を振りほどきながら、パラドックスマンが笑う。
 誰か一体でも生き残ってしまえば、OX-MENに勝利は訪れない。チャンスは一度。
「問題ない。俺の立ち位置は破壊者だ」
「それなんの答えにもなってないよねぇ!?」
「俺を信じろ、リーオ。すまないが奴の動きを止められるか?」
 リーオのツッコミを気にもとめずオックスマンは続けた。その手には漆黒剣ではなく破壊の杖を握りしめて。
 半ばあきれの表情を見せながらも、リーオは当然といわんばかりに応える。
「勿論。その為の布石は打ってきたからね」
 そう、リーオはここまで銃撃と赤ずきんさんの連携によってパラドックスマンと戦ってきた。
 しかし切り札は。必勝のユーベルコードはまだ見せていない。
「リーオ、援護するよ」
「ああ、赤ずきんさん、行くよ!」
 鉈を手に切り込む赤い頭巾の行く先をマルコとリーオの銃弾が切り開く。
 泥棒猫達もまた器用にその隙間を縫って、パラドックスマンへと纏わり付いた。
「ちいいっ!」
 修羅場とはこのことか。殺伐とした戦場で、銃声に混じって猫の鳴き声が聞こえるのはまさしく混沌。
 そしてそこにもう一つ。混乱を招くもう一つの罠が目を覚ます。
 その事にパラドックスマンが気付いたときにはもう遅い。
「ム、ムウッ!」
「ぐっ……げっはぁ……ッ!」
 リーオが胸を押さえながらも真っ直ぐに見据える。
 視線の先には茨に絡め取られたパラドックスマンが居た。
「くっ、料理を……料理さえ口にすれば……」
「残念、そうは行かないってわかってるはずだよね?」
 手を延ばして抗うが、その願いは叶わない。
 主が如く喰らう事は不可能だ。あらゆる障害を取り除くその料理は猫たちに食い荒らされているのだから。
「あなたを呪いから解き放つ王子は居ない。そのまま眠りの中に堕ちて逝け」
「ぬ、ぬお……おおぉ……」
 リーオが告げる。『赤■の魔■の加護・「化身のナナ:微睡みの茨」(パラサイトアヴァターラ・スリーピィソーン)』はパラドックスマンを深い眠りへと誘う。
 彼と赤ずきんさんに大きな負担をかけるだけあって、この誘いに抗える者は存在しない。
 そして、カプラの声が脳裏に響く。
 ――今こそ浄土へ往生させるとき――
 マルコはふと口元をゆるめ、小さく笑いながら言った。
「ボクはOX-TRIGGER。起点となる合図はボクが出してもいいかい?」
「構わん、俺たちの立ち位置をパラドックスマンに知らしめてやれ」
「ああ、言ってやりなよ、マルコさん!」
 赤ずきんさんに支えられたリーオに促され、マルコが銃口を天に向ける。
「じゃあ……OX-MEN、待たせたね。状況は整ったよ。パラドックスマンを……破壊しよう!」
 これこそが引き金。その声はカプラの願いを通じて全てのOX-MENに伝わる。今こそ決着の時だ。
「破壊の風よ、巻き起これ! クラッシャーストーム!」
 巨大な嵐が、眠りについたパラドックスマンを上空に巻き上げる。
 それを追って跳躍するオックスマンの姿を見送り、マルコとリーオは深く息をつく。
「後は任せたよ、オックスマン」
大成功 🔵🔵🔵

●誓いの狙撃(カドゥケウス・スナイプ)
 
 戦場に広がる願い。「引き金」となる声。
「ようやくお前ともお別れだってよ!」
「カカカッ、ならば見せるがいい! 汝の誓いとやらの強さを!」
 クーガーとパラドックスマンはがっしりと組み合った。
 じりじりとクーガーが押していく姿を確かめ、新兵は今一度スコープを覗き込む。
「遅れてすまない、状況は理解した――」
 その全てを打ち砕く。この世界に平穏をもたらすにはそれしかない。
 めまぐるしく変化する環境をものともせず、導き出した弾道の軌跡。着弾のタイミング。
 時は来た。オックストリガーの宣言に乗せて、引き金を引く。
「弾道、入射角……オールグリーン」
 撃ち出された弾丸が岩肌で跳ね、軌道を変える。
 今度は角度を変えてもう一射。さらにもう一射。
 あと幾度かの呼吸を重ねれば、不滅なるものの滅びが訪れることを確信して。
ライカ・ネーベルラーベ
相手全部同時に壊さないといけない……
一人で突っ走っても意味がない、やりにくいなぁ……
「オックスリターナー、行くよ。わたしが我慢できなくなる前になんとかしてよね」

みんなとタイミング合わせるために様子見しながら戦わないと
相手は亀なんだか蛇なんだかよくわからないけど……
「おまえ、属性は水だよね。ならわたしの餌食だ」
放電攻撃で相手を弱体化させつつ、チャンスを待とう

……特に合図とか打ち合わせた覚えないけど、まぁ誰か何か考えてるでしょ
纏めて潰すチャンスが来たら
UCを全開でぶっ放して蛇亀を丸焼きにしてあげる
「もう我慢しなくて良いってんならさぁぁぁ!!加減なんかしてあげないってんだよぉぉ!!!」


●越える光(オーバーロード・スパーク)
 
「らぁぁぁぁぁぁぁっ!」
 ライカが叫びを上げる。
 カプラの「合図」が届いたこと。それはすなわち、もう抑える必要はなくなったという事だ。
「すごいパワーなのね。七海ちゃんも負けてられないのね」
 このエネルギーならばあの亀の守りも打ち破れるであろう。
 ならば、七海がするべき事はもう一つの能力、蛇の柔軟性を奪うこと。
「カカカッ、全力でくるか! ならば汝らの攻撃を耐えきれば我の勝ちという事だ!」
「……最初っから思ってたけど、こいつの言動がムカッとくるのね」
 怒りの感情に身を任せ、七海の体がぐん、と大きくなる。
 もっと、もっと。感情を爆発させるのだ。ライカがそうしているように。
 バイオミック・オーバーロード。爆発した怒りが彼女を、モンスターを解き放った。
 巨大な尾びれが大地を打ち付け、激しく揺らす。
「カカッ、パワーは見事。だが我を捉えることはできぬよ!」
 パラドックスマンは、蛇の力でめくれ上がった岩肌の隙間へとその身を滑り込ませた。
 しかし七海はそれを追うことはしない。激しい怒りに身を任せながらも冷静だった。
 ぐるぐると宙を泳ぎ回り、空気の渦を作り出す。
「アンタの自信って奴を噛み砕いてやるのね!」
「ぬっ!? ヌオオオオッ!?」
 何かに吸い寄せられるようにパラドックスマンの体が浮かび上がった。
 彼女の狙い、作り出したもの。真空へ向けて、パラドックスマンが、ライカが引き寄せられる。
 その先では七海が巨大な口を広げて待ち受けていた。
「このような手で……ッ!」
 肉の裂ける音と骨の砕ける音。鋭い牙がパラドックスマンの「蛇」をかじり取る。
「もう我慢しなくて良いってんならさぁぁぁ!! 加減なんかしてあげないってんだよぉぉ!!!」
 そして右腕に激しい電流を滾らせ、ライカが迫ってきていた。
大成功 🔵🔵🔵

梟別・玲頼
遅れ馳せながらお相手して貰うぜ、骨怪人の旦那?
⑦の敵はオレが引き受ける
任せろ、たっぷり遅れた分は活躍させて貰うぜ

居合いか…悠長に弓構えてる場合じゃねぇな
此方も太刀を抜いて挑むとするか
幾ら高速と言っても鷹の目ならぬ梟の目はその攻撃の所作を見逃さねぇ
UCは発動済
向こうが抜くまでは霊力全開で風矢(ウインドダート)浴びせてやる
距離置いたまま少しでも向こうの動きの癖を掴んでやるさ

居合いが来たら此方も刀抜いて受け止め
斬られる事くらいは覚悟しとくぜ
負傷なんざ気にしねぇ
肉を斬らせて何とやら…ってな!
悪いが隙だらけだぜ、あんた
全員一斉攻撃に合わせ、相手を覚え威力増した此方の居合いを喰らわせてやる
これで最期だ…!


●風の道標(シラズシラズ)
 
「さあ、時は来たようだぜ。今度は俺も……」
 玲頼はするりと刀を鞘に納め、居合の構え。決着は互いに同じ技で。
「カカカッ、誘いに乗らぬこともできるが……よかろう! 我の技で汝を斬り伏せて見せようぞ!」
 吹き荒れる嵐の中で、二人の間だけは時が止まったかのように静かだ。
 少し離れた場所でセレネがゴクリと喉を鳴らす。
 審判の槍をぎゅっと握りしめたとき、パラドックスマンが動いた。
「受けよ、七天抜刀術――!」
 瞬時に抜き放たれた切っ先が玲頼の肉を裂く。だが彼はまだ動かない。
 鮮血が宙を舞い、パラドックスマンと交錯して初めて彼は刀へとその手をかけた。
「肉を斬らせて何とやら……ってな! 悪いが隙だらけだぜ、あんた」
 生まれた隙。これまでの戦いでしかと確かめたその一瞬へと、力強く刀を振り抜く。
「ぐっ、ぬううううっ!」
 防御も、心構えも間に合わない。完璧なタイミング。大きく体をぐらつかせ、パラドックスマンは崩れ落ちる。
「くっ……」
 しかし玲頼もまたタダでは済まない。一撃を叩き込むのが精一杯だ。刀を支えに膝をつく。
 為すべき事は為した。セレネが自分を信じてくれたのと同じように、後は託すだけだ。
「よーっし、どかーんとやっちゃうよ!」
 閉じかけた視界の中で地を蹴った彼女へと、全てを。
大成功 🔵🔵🔵

●鏡天動地(エイコウウツシ)
 
 全身を紅く染めながらも、クロウは玄夜叉を振り剣閃を飛ばす。
「どうした、随分とへばってるみたいじゃねェか」
 龍牙が弾かれ、大地に突き刺さる。その姿を人型に戻し、パラドックスマンはつぶやいた。
「大したものよ。我らが力を十全に発揮すればどうという事のない毒だが……」
 その動き、鋭さは既に沈丁花の毒で大きく落ち込んでいた。
 例えば「主が如く喰らえ」と作り出した料理を口にしていれば、ここまで毒の影響を受けることはなかっただろう。
 しかし、OX-MENの連携によってそれは叶わなかった。それでもクロウをここまで追い込んできたその実力は賞賛に値する。
「寂しいがアソビはもう終わりだってよ、パラドックスマン!」
 クロウも苦しいが、ここからパラドックスマンが逆転する道はない。
 今こそパラドックスマンを浄土へ。終わりの時は来たのだ。
「良かろう! その荒唐無稽な企みが通じるか、試してみせるがいい!」
 いや、背を向ければパラドックスマンにも勝機はあった。
 だがそれを選ぶことはしない。それは主にも背くことになるからだ。
「もはや退きはせぬ! 龍牙の一撃が汝を穿つか、我らが倒れるか、二つに一つ!」
「いいぜ、受けて立ってやる。その覚悟って奴ごとぶった切ってやるぜェ!」
 玄夜叉の纏った炎が大きく燃え上がった。
 導天鏡が光を反射して輝く。この牙を天へと導く光だ。
レナ・フォルトゥス
⑩で

さて、あたしとしては、こいつを同時にやっつけないといけないという面倒くさい状態をどうにかしないといけないわね。

まぁ、⑩は近距離に強いけど、遠距離攻撃が出来ないようね。
だったら、あたしは、溜めて吹き飛ばさせていただくわ。

【高速詠唱】【多重詠唱】【全力魔法】【焼却】を行う魔法。
「アルナード・エルナード・エクシス・エフ・ストナード―深き地の底より呼びし冥界よ。我が敵を其の炎で塵一つ残さず冥界に送りたまえ!!
エクィップ・デフェオウス・エム・ボキャオウス・フェル・エルマータ…インフェルノ!!」

出来るなら、他のパラドックスマンも巻き込みたいところですわね。


●蒼紫一閃(ツラヌキトオス)
 
「カカカッ、自分ごとやれとでも言うつもりか? あの魔力の高まり、汝も巻き込まれればただでは済むまいなァ……」
「わかっているではないか。俺が臆するとでも思ったか?」
 源次がパラドックスマンは火花を散らしながらぶつかり合う。
「恐ろしいなぁ。だが、読み切った!」
「……ッ」
 源次が大きく飛び退る。
 魔法の発動を感じ取ったパラドックスマンが、その奔流から逃れるべく強引に拘束を振り切ったのだ。
 だがそれでも、レナはためらうことなくその力を解き放った。
「……インフェルノ!」
 あらゆるものを焼き尽くす『獄炎(インフェルノ)』が螺旋魔空領域を貫いた。
 だがパラドックスマンがその炎に包まれることはない。素早い動きで射線から逃れている。
「愚か! これで我らの……勝ちだ!」
 あれだけの大魔法、もう一度放つにしても長い時間が必要なはずだ。
 ところがレナは慌てる様子もなく、莫大な魔力を放出し続けていた。
「いいえ、私たちの勝ちですわ。これはあなただけを狙ったものではないのよ」
 その姿に違和感を覚える。
 自分は生き残り、復活した他の分身と共に戦えば勝利はパラドックスマンのもの。そうに決まっている。
「残念だが、そうはいかん」
 しかし、そこであり得ない声が響いた。
「馬鹿なっ……!」
「大局を見誤ったな。只散れ」
 未だ放たれ続ける獄炎の中から。
 蒼き炎をその身に纏わせ、源次が刀を手に飛び出してくるではないか!
大成功 🔵🔵🔵

●嵐の向こう(ライジング)
 
「ふむ、どうやら時間のようです」
 ほんの少しつり上がった眉。脳裏に響く声に導かれ、アリッサはメイジノートをめくる。
「それでは、私の……私たちの全力というものをお目にかけましょうか」
「むっ!?」
 気付けばパラドックスマンを取り囲むように、これまでの倍以上の「門」が宙に開かれていた。
 ノートに魔力を流し込めば、チェーンソーを生やしたサメ達が獲物を狙い荒れ狂う。
「カカカッ、すさまじきことよ!」
「切り裂け、砕け、喰らい付け」
 命じられるままにサメ達はパラドックスマンを食い破るべくその刃を振るい、牙を突き立てた。
 パラドックスマンもまた杖を振るい、雷鳴を呼び覚ます。
「おおおおっ!!!」 
 激しい空中戦。サメが飛び交い、落ち、パラドックスマンが駆ける。
 だが、そこで終わりを告げる一言が戦場に響き渡った。
「……来ました」
 アリッサはすっ、と指を指す。それと同時に、一匹のサメがパラドックスマンの右足を切り飛ばした。
 衝撃で大きく宙に放られた彼の視界に映るのは、紫の炎。レナの放った、嶽炎だ。
「ぐおおおっ!」
「其れを以って敵を撃破せよ」
 ぱたん、と本が閉じる音がした。

**********

●虹の始まり(カカトヲナラシテ)
 
「……ッ!」
 その時、カデルの脳裏に何かが閃いた。カプラの願い、その影響だろうか。
 遠く離れてその姿は見えず、声は聞こえなくても「何か」が伝わってくる。
「情熱の赤、感謝のピンク……」
「……ほう?」
 パラドックスマンがにやりと笑う。カデルの目は確信に満ちていた。勝利への確信に。
「何が狙いか知らぬが、それを叩き潰してこそよ!」
「信頼の橙、平和の黄……」
 願いを伝える、祈りの言葉。パラドックスマンの猛攻をアーシェは舞うようにいなし続ける。
「希望の緑、夢の青、誇りの紫……!」
 この荒れ狂う嵐を晴らす。その先にはきっと虹が架かるはずだ。
「清麗なる祈りよ……虹色に輝き花開け!」
 カデルが最後の言葉を紡ぐと同時、アーシェがパラドックスマンとカデルの間に割り込み雷を弾き飛ばす。
「ううっ……」
「ガハッ……」
 カデルが胸を押さえてかがみ込んだ。パラドックスマンも同様だ。膝を折り、その場から動けない。
 しかし薔薇(ラ・ヴィ・アン・ローズ)は咲いた。虹色の光は真っ直ぐにパラドックスマンを撃ち抜き、その体を天高く持ち上げていく。
「くっ、クヌ……だが問題ない……身動きはとれぬが命までは尽きぬ……」
 光に包まれ宙に放り出されながらも、パラドックスマンは確信する。自らの勝利を。
 眼下ではカデルが地に伏せっている。これ以上の追撃はあり得ない。
 そのはずだった。
「アーシェ、お疲れ様。これで……ボクたちの勝ちだ」
 カデルの目に映るのは、傍らでいたわるように肩を寄せるアーシェの姿。
 そして、空を貫く紫の炎だった。
 
聖護院・カプラ
④目覚めし慈愛の血 へ。

慈愛の竜の力とパラドックスマンの業が竜業合体するのを阻止するのは……
オックスメンが取りこぼさなかった、無辜の民に託された祈りです。
それを【天叢雲包丁】として振るわせて戴きましょう!

意外かもしれませんが、キャスターはウォーマシン故に普通にフィジカルと包
丁の力で押し切ります。雷による遠距離戦に持ち込まれぬように、という意図
もありますが。

ですがそのままでは先程の再演となってしまいます。
十体を同時に倒すには――

【第十八願】
生きとし生ける者全てに呼びかけるユーべルコードは螺旋魔空領域では内部の
ヒトにしか届きません。
即ちパラドックスマンを倒す合図を皆に同時に届け、力とできるのです!


●創世記(ジェネシス)
 
「……素晴らしい。この願いを叶わぬと思うものは一人としていないようです」
「カカカッ、そうでなくてはな! 汝の願い、それは同時に我の願いでもある!」
 カプラは己の内に流れ込む力を感じ、満足げに頷く。そして同様に、パラドックスマンも。
 どうやら賛同者はもう一人いたようだ。
「私たちの使命は阻ませはしません」
 パラドックスマンを浄土へ往生させるという願いは、ここに成る。
「その先に何が待ち受けていようと私たちは進みます。お覚悟を」
 アマータが続ける。それこそがOX-MENであり、共に戦う仲間達だ。
 カプラの後光が輝きを増し、右腕へと光が伝わる。
 ネロとアマータの猛攻にパラドックスマンが背後へと気を向けた隙を突いて、鋼の拳が骨の体を強かに撃ちつけた。
「がはっ……」
 強靱な体が大きく揺らぐ。天叢雲包丁の力が全身に響き渡り、膨れ上がった龍の力を抑えこんでいく。
「これはいけないな。脆い体ではこの程度がやっとか」
 パラドックスマンが小さく笑った。大きく両手を広げ、目を閉じる。
「次に会うときは真の姿でお相手しよう。その時には圧倒的な力で叩き潰させてもらう」
 大きく口を歪めた宣言。その向こう側に存在する邪悪な龍へと、否定の言葉を突きつける。
「その言葉が真実であろうが関係ありません。カプラ様、参りますよ!」
「ええ、今こそ大願を成就するときです」
 この戦いは終わる。OX-MENの勝利で。そして――
大成功 🔵🔵🔵

ミルラ・フラン

そんじゃ、胸の大きなイイ女二人でお相手しようじゃないかい
くしな、よろしくね

嵐はオーラ防御と、鉄の盾に変形させたSignorina Torturaで防御
今のあたしには状態異常が効かないからね!
あたしに血を流させようだなんてそうはいかないよ!

パラドックスマンの手を狙って2回攻撃でArtiglioを投擲
杖を取り落とせれば攻撃チャンス
そうでなくとも隙を突いての逆転の好機さ!

今使わなくていつ使う!!ricerca e distruggiッ!!
遅れてきた破壊者、出番だー!!

まだ杖を手に持っていたらSignorina Torturaを重り付きの鎖に変形させて腕
を狙う
きっちり落とし前付けて貰おうじゃないかい


●Distruttore di arbitri(キタレシンパンノハカイシャ)
 
 カプラの、そしてマルコの声。
 ミルラは空を見上げ、パラドックスマンへと視線を流す。
「そろそろ、きっちり落とし前付けて貰おうじゃないかい」
「ぬうっ!」
 Signorina Torturaがじゃらりと音を立てた。鎖と化した拷問具はパラドックスマンが支えにしていた杖を絡め取り、引きずり倒す。
「くしな! あいつを思いっきり空に放り投げてやりな!」
「はいはい、承知しましたよ!」
 バランスを崩した体を掴みあげ、ぐるぐると回転。
「さあさあ、そろそろ終わりらしいですよ!」
「ぬおおおおっ!!」
 勢いが付いたところで手を離すと、パラドックスマンの体は天高く放り上げられた。
「ミルラさん、次はどうしましょう!」
「そのまま力を溜めておきな! 落ちてきたら一発ぶちかませ!」
 叫ぶように告げながら、ミルラは右手を掲げる。これは、ヤツを呼ぶ合図だ。
「さて、パラドックスマン……最後に聞かせてもらおうか。この先に待ち受ける運命ってヤツをさ」
 指を打ち鳴らすと共に、赤い花びらが舞い散った。嵐に乗って空を赤く染め上げる。
「今使わなくていつ使……う!! ricerca e distruggiッ!!」
 これは、破壊者を呼び出す「鍵」だ。
「……状況は理解した。これはくしなの……いや、ミルラの仕業か」
 薔薇の嵐のむこうで、オックスマンは突然に開けた視界に戸惑いもせずつぶやいた。
 ミルラの導きにより、彼はこの場に召喚されたのだ!
「アイツが来たよ! さあ、くしな!」
「おおっ、あれはオックスマンさん!」
 マルコとリーオの協力で捕らえたパラドックスマン。
 そして、もう一体。くしなが放り投げたパラドックスマン。
 破壊の風はこの二体を完全に捕らえた。後はこの漆黒の剣で大地ごと貫き、破壊するだけ。
「いくぞ! 地獄の破砕機--ーッ!」
「よーし、くしなんも併せますよ! ただのジャッジメントクルセイドで!」

 マルコが引き金を引いた。空に向かって放たれた銃声が戦場に広がる。
 リーオはふらつきながらも戦いの終わりをはっきりと聞いた。
 すさまじいまでの雷撃が大地から天へと昇る。七海の作り出した真空の中心で、荒れ狂う光。
 ライカが自身の右腕を吹き飛ばしながら、激しい光の中にパラドックスマンを叩き込んだ。
 吹き抜ける風。玲頼の一閃が審判の道を切り開く。
 セレネの槍がパラドックスマンを貫き、墓標のように空を指した。
 新兵の銃弾が地を跳ねて足を貫き、岩を駆けて腕を貫く。
 呼応するように光り輝くクーガーの拳が、頭蓋を打ち砕いた。
 クロウの玄夜叉が炎の軌跡を残し、両断された龍牙を灰燼と化した。
 蒼炎を纏った一太刀。源次は全身を紫の炎で灼かれながらも、為すべき事を為した。
 サメの群れ、虹色の光。アリッサとカデルは別の場所に立ちながら同じ空を見上げる。
 レナの放った紫の炎が二人のパラドックスマンを消し去った。
 カプラの光が邪悪な龍の力を抑えこむ。
 アマータの命ずるままに、ネロの大鎌が龍の首を摘み取った。
 オックスマンが迫り来る。ミルラはふっ、と小さく笑う。
 くしなのジャッジメントクルセイドと地獄の破砕機が重なり合う。
 この永き戦いの果て、パラドックスマンの命脈は悉く潰えた。
 
大成功 🔵🔵🔵

●永劫星雲
 
「……やったか」
「バカ、オックスマン! そいつはフラグだよ!」
 もうもうと立ち籠める土煙。つい先ほどまで荒れ狂っていた嵐はかき消え、螺旋魔空領域は崩壊したことが伺えた。
 ――十体の分身を同時に撃破することは叶ったのか。
「おい、カデル! しっかりしろ!」
「うえー、気持ち悪いよぉ」
 後方ではクーガーが倒れ伏すカデルへと駆け寄る。
「えーと、玲頼さん? 大丈夫?」
「まあ、なんとかな……。だが、あの子の後でいいから看て欲しいな」
 玲頼の傷も浅くはない。セレネの声に強がってはみせるが、治療は必要だ。
「あー、なんかその姿痛々しいのね」
「これぐらいいつものことだから、気にしなくていいよ」
 見た目で言えばライカも大概だ。右腕が完全に吹き飛んでいる。本人は平然としているが、見た目は悲惨の一言だ。
「……ふむ、皆さん満身創痍ながらも、命に別状はないようで何よりですね」
 頭上には青空が広がり虹が架かっている。アリッサはそれを見上げてほんの少しだけほっとしたような表情を見せる。
 バラバラに分散していた面々は領域の崩壊と共に一カ所に集っていた。
 あれほど遠くにいたはずなのに、実際にはこんなすぐ傍で戦っていたというのか。
 
「見事だ、OX-MENよ」
 と、そこに声が響く。身構え、見上げた先にいたのはフードを目深にかぶった男だった。
 こいつこそが最後のパラドックスマン。
「まずは汝らの勝利を称讃しよう。そして感謝する。おかげで我らが主の復活は近づいた」
「……そりゃどーも」
 青天娘々から話を聞かされていた面々はもちろん、戦いの中でその事に気付いていたものもいた。
 だがそれでも、どのような企みがあろうとも乗り越えるという意思の下で全力を尽くしたのだ。
 後悔などあろうはずもない。
「既に魔獣儀式……復活の準備は始まっている。永劫星雲の向こうに眠る、主の力を導く祈りだ」
「ふむ、次の戦場はそこというわけですか」
「そうだ、この儀式もまた賭けだが……汝らが勝れば主の力は削がれ、我らが勝れば主の力はより完全へ近づく」
 OX-MENはもはやこの戦いを避けることはできない。
 邪悪な龍が勝つか、OX-MENが勝つか。状況は既にこの二つしかあり得ないところまで来ているのだ。
「さあ、せいぜいあがくがいい」
 ゆっくりと風が吹く。
「我は夢幻戦塵の向こうで汝らを待ち受けよう。主と共にな……」
 最後のパラドックスマンはそう言い残すと向き直り、頭を下げる。
 その先では砕けた頭蓋が砂と消える様。後には静寂だけが残った。
「魔獣儀式とやらを阻止し、邪悪な竜の力を抑える……次に為すべき事はそれか」
 ぽつりとつぶやく。
 邪悪な龍の存在は、この世界の崩壊に繋がる。復活が阻止できないのならば、倒すしかない。
 その為の戦いはもう始まっているのだ。
クーガー・ヴォイテク
①へ
指揮能力が上がるってのはわかるけどよ、だけど結局…指揮に集中できなくさせりゃーいいんじゃねえのか?

分身ってのはスゲーもんだ、だけど背を預けてる味方もまたスゲー奴らってのは知ってるんだ
他は任せていい、俺がやるべきことはただ一つ……

「俺はOX-MEDIC。癒す者……テメーを殴る者の名だ」
未来を押し開くという覚悟を決め、自らを鼓舞すると共に祈りを捧げ【聖者の誓い】を行う
(祈りの捧げ方は親指を立て、首を斬るように横へと引いた後、下へと振るように十字を切る)

やることは常に単純明快
意識を自分へと集中させ、指揮をすることに専念できないよう
全力で近づき、全力で接敵をし続け、ただ殴り続ける
これがメディック力


●オックス・マンション
 
「パラドックスシティに双星山……」
 オックスマンションへと帰還し、広げられた地図。
 OX-MENはこれまでの戦いの地にマルをつけていく。
 
「暗黒美食料理會がここか……」
 源次が指し示す、獣壊陣の世界。宝具を封じる為に切り取られた歴史。
 あの世界は作られたものではあったが、現実にも存在していたようだ。
「確認しましたが、シャオさんには会えませんでした」
「お店は残っていたけどね」
 カプラとライカが言う。たどり着いた村は記憶とは細部が違い、時の流れを感じさせた。
「そうじゃないかとは思ってたけど、私たちは過去のあの街に行ってたんだ」
 イサナがはぁ、と息を吐き出す。世界を渡る猟兵も、時を越えたと称せるものは多くはあるまい。
「ちなみに名物はビーフンだった」
「うむ、俺たちが伝えたものが受け継がれてきたのだろう」 
 仮にOX-MENが訪れなかったら名物は別のものだったのだろうか?
 それとも、そもそも店自体がなくなっていただろうか。
 それと、もう一つ。
「マンカンさんの名前は聞けたよ。あれからは横暴ではあっても悪さはしてなかったみたい」
 フィオレッタが少しだけ嬉しそうに言う。
 暗黒美食料理會の名は続いているが、あの頃とは大分趣を変えているようだ。

「チートタウンにもいってきた。って言うかあの街そんな名前だったんだな……」
 続いて、新兵が地図に印をつけた。
 あの婚活を巡る騒動はもはや歴史の彼方。その全容を知る者はオックスマンだけだ。
「今はフートゥンとディエンの子孫があの街の主をやってたぜ」
 クーガーがニイ、と笑う。
 あの二人はその後も仲睦まじく暮らしたらしく、今でも名前が伝わっていた。
 しかし、街に残ったのは二人だけ。
「むむむ、ランザンさんはどうなったのでしょうか」
 くしなが唸る。彼女たちにとってはランザンのことが一番気にかかることだろう。 
 アマータでさえその後の彼について調べきることはできなかった。何しろ古い話だ。
「詳細はわかりませんでしたが、あの後ランザン様は旅に出たようです」
 そんな言葉に、アリッサがふんす、と鼻を鳴らす。
「ふむ、私に影響を受けたのでしょうね」
「それはどうでしょうか」
「あくまでランザン様は三人を選んだのですからね」
 彼の行動の真意は、もう知ることはできないのかもしれない。
 そんな女の戦いにマルコがはあ、と息をついた。
「念のため言っておくと、シーシュオの方も足取りは掴めなかったよ」
 彼女の足跡はあの夜に途絶えた。
 あのバイタリティ、無事ではあっただろうが……その結末もまた、語られることはないのだろう。

「青天峡……あの湖の魔力は尽きてたみたいだねぇ」
 リーオが笑い、赤ずきんさんはげんなりとした様子。
 当然だろう、また彼が女になってしまったら大変だ。
「ひょっとしたら導天鏡のおかげかも知れないのね」
 わざわざ確かめる必要はなかったのかも知れないが、全員が既に宝具の加護を受けている。
 七海が泳ぎ回っても性別は変わっていなかった。見た目で分かる者は当人だけではあるが……たぶん大丈夫だろう。
「青天娘々の家も探してみましたけど、もうあの山にはいないのかもしれませんわ」
 長い時を生きる仙人という青天娘々。
 この時代でも出会えるかと思ったが、レナの言うように何処かへ行ってしまったのだろうか。 
「この鏡の出所を確認したかったんだがなァ」
 クロウがぼやく。導天鏡を扱うことで感じるものはあった。
 それが自分の本体に繋がるかは不明だ。もう一度会えば何かがわかったかもしれないのに。
「いろいろ知ってそうだったし、力を貸して欲しかったんだけどね」
「ボクたちに託した、って事なんだよ。きっと」
 セレネは残念がるが、カデルは前向きに受け止める。
 今の時代の脅威は、OX-MENが打ち払う。その覚悟は全員が持っているのだから。
「ランとゼンはあの後どうなったんだろうね」
 と、ミルラがあの世界で共に戦い……戦い?騒動に巻き込まれた二人のことを思い出した。
 病に倒れた人々を助けることはできたと思いたいが――

「ふむ、これで今までの戦場は全てか」
 オックスマンがもう一つチェックをつける。
 OX-MENを結成する以前の戦い。今回の一件で、その裏にパラドックスマンが存在していたことを知るに至ったのだ。
「オーッホッホッホ! わたくし、理ッッッッッッ! 解ッッッッッッ! してしまいましたわ!」
 と、そこでオーホホが高笑い。地図につけられた印。
「獣壊陣とやら、円を描いておりますわね! これは明ッッッッッッ! 白ッッッッッッ!」
 彼女の言うとおり、獣壊陣が敷かれた場所は真円だ。
 残された魔獣儀式とやらも、このライン上で行われるに違いない。
 その推測が正しければ、迅速に現場へと駆けつけることができるだろう。
「……へぇ、この屋敷もこの円の一部か」
 線を引いた玲頼の軽口。
 オックスマンションもこの円の一部。その言葉の意味に、今はまだ誰も気付いてはいなかった。
 
to be continude 『OX-MEN:Final Crash』

 
大成功 🔵🔵🔵

最終結果:成功

完成日2021年08月29日
👑1 🔵🔵🔵