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汚れたお金でも、お金はお金

#デビルキングワールド

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#デビルキングワールド


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●とある城内にて
「おーほっほっほ!この作戦がうまくいけば、ワタクシはこの世界最強最悪の王女になれますわ!」
 幼げな高笑いをする可愛らしくも凶悪なオブリビオン。
 その傍らで同じく高笑いをする、またもや可愛らしくも凶悪な配下の悪魔達。
「はっはっは!そしたら俺様たちはその幹部!ワルでかっこいい!」
「オイラ達がこの世界を支配するんだぁ!」
「ふっふっふ、野望の実現までもう少しです」

 端から見れば、子供達が行うただのごっこ遊びに見られそうなそんなやり取り。

 だが、お遊びではなかった。
 事実、この者達の力にねじ伏せられた者がいる。、
 事実、この者達に恐怖し根城を明け渡してしまった者がいる。
 事実、この者達の力によって新たなる凶悪な国が作り出された。

 "遊び"では済まされないその力が、野望を実現する為の最後の仕事へと向けられようとしている。
「さあ、仕上げですわ!!行きますのよ!我がシモベたち!」

●とある小国にて
「昨日のオッサン、めっちゃチョロくてさー。ちょっと甘えたフリするだけでお小遣いアップしてくれたの」
「あは、ウケる。馬鹿なやつ多いよねーマジで♪」
「ヤらせてあげたら数時間で楽に稼げるし、いい金ヅルだよねぇ。ふふふ♪」

 手軽に稼げるカモについてバカにしながら談笑にふける、いわゆるJK風の悪魔達。
 この者達は身売りをする事でDを稼ぎ、同時に"ワル"さも磨いている。
 しかし、この金回りの良さに半比例した攻撃性の低さ、つまりは危険性の低さからこの小国がオブリビオンの次の標的とされていたのだ。

 とある目的の為、大量のお金……つまりこの世界の通貨である「D」を獲得する為にオブリビオンとその配下の悪魔達がこの小国へ侵攻してきている。

 「あ、そこにお兄さん~♪アタシらとちょっと悪いコトしない?」
 そんな事になっているとは思いも寄らず、今日もJK達は普段と変わらぬ"ワル"な日常を過ごしていた。

●グリモアベースにて
「ごきげんよう皆様♪シリアと申しますの。まずはお集まりいただき感謝を」
 今回、事件を予知したリシア・ルナソリア(堕ちた王女・f16043)が、集まった猟兵達に微笑みかける。
「個人的には今回のオブリビオン、親近感を覚えすぎてしまうのですが……危険には変わりません。ですので、皆様にご協力を仰ぎましたの」
 お金大好きなグリモア猟兵は若干の苦笑いを浮かべた後、真面目な表情に切り替えては改めて皆に概要の説明を始めた。

 概要としては以下の通りである。
 今回の標的は、女王であるオブリビオン。
 このオブリビオンは各地から大量の「D」を収集しており、その「D」に込められている魔力によって、大掛かりで危険な儀式を行おうとしているのだという。
 そしてオブリビオン達はその計画の最後の足掛かりとして、大量の「D」を確保しているであろうJK悪魔達の国へ襲撃の為に侵攻中、というものであった。

「次に大まかな作戦をお伝えしますわね。まずはこの小国へ赴き……JK悪魔達を味方につけてくださいまし!」

 どうして味方にする必要が?と疑問に思う猟兵達もいる中、リシアはどこか楽し気にと話を進める。
 要約すると、このJK悪魔達は敵ではない。それならばいっそ味方につけてしまい、侵攻してくる敵へと共に立ち向かってしまおう。という事であった。
「方法はまぁ……力づくでもいいですわ。いわゆる「わからせ」ってやつでも?あっ、命を取ったり大怪我をさせてはいかせんからね♪」
 様々な反応があるかもしれない中、リシアはその後の展開を告げ、そのJK悪魔達と共に、敵の進軍を抑えた上で敵オブリビオンの討伐を目指す旨を伝えた。

「とまぁ、こんな感じの作戦ではございますが……すべては皆さま次第ですの。事を有利に進める為に大事なのは、いかに"ワル"さを見せつけ、味方を増やすこと」

 そう言いながらリリアは猟兵達の転移の準備を始める。
 そして猟兵達の目に映る景色が変わる直前、最後の言葉を送った。

「では、皆様のワルいご活躍を期待していますわ♡」


涙月
 お久しぶりの方はお久しぶりです。
 はじめましての方ははじめまして!
 涙月と申します。

 久しぶりなので、今回は結構シンプル?なシナリオとなっています。

●第1章
 JK悪魔ちゃん達を、あらゆる手で従わせちゃってください!
 ワルさで魅了するもよし、力づくもよし、ごにょごにょしてわからせるもよし←。

●第2章
 JK悪魔ちゃん達の国に侵攻してきた悪魔くん達との闘いです!
 ただ、あくまでボスオブリビオンのワルさに魅了された悪魔くん達ですので、そのあたりはご注意ください。

●第3章
 ボスオブリビオンとの闘いです!
 あらゆる手を使ってもかまいませんが、あまりいい子ちゃんぶってると仲間にしたJK悪魔ちゃん達が寝返り、ピンチに陥るかも?

 もしNG等あれば、プレイングにご記入ください。
 どなたでもお気軽にどうぞです!よろしくお願いします!
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第1章 集団戦 『デビルギャルズ』

POW   :    見て見て! アタシのミミたん、ちょ~カワイクね?
【武器や防具を溶かす唾液】を籠めた【カバンミミックの舌】による一撃で、肉体を傷つけずに対象の【武器や防具】のみを攻撃する。
SPD   :    アハハ! アナタも悪い子にしてあげるね♪
対象の【手足】に【催眠攻撃が可能な多数の触手】を生やし、戦闘能力を増加する。また、効果発動中は対象の[手足]を自在に操作できる。
WIZ   :    ねぇ、アタシと悪いコトしない?
【制服】を脱ぎ、【あらゆる精神攻撃を無効化する悪い子モード】に変身する。武器「【快楽光線を放つスマートフォン】」と戦闘力増加を得るが、解除するまで毎秒理性を喪失する。
👑7
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

カシム・ディーン
NG特になし!

ひゃっはー!JK悪魔を分からせタイムです!
「ひゃっはー☆もう色々ヤッちゃうぞ♥」(ノリノリの銀髪少女

UC発動中

対JK
勿論あれですね

それぞれJKを食べちゃいます(意味深

お金は持ってるけどやりませんよ
ヤりますけどね?

と言う訳で無理やり壁に押し付けてそのお胸を堪能しつつ強引にごにょごにょしちゃいます
しかも…動画でとってばらされたくなかったらとご奉仕させちゃうワルっぷりです
お胸とお口も使って奉仕しなさい
バラされたくなかったら…お前達はもう僕らのいう事をきかないといけませんよ(ぐふふーーー

メルシー
「ご主人サマが遊んでる間他の子と遊んでるぞ☆」
生やせるので色々イケない事をしつつ堪能♪



 夜特有の漆黒の闇を照らす、いくつかの街頭と月夜の明かり。
 そして、"ワル"さを企てるJK悪魔達のおかげで、この町は未だ静けさに包まれる事は無かった。

 周には目もくれずに談笑にふける悪魔達。
 色目を使いカモを誘う悪魔達。
 様々な悪魔が思うままに時を過ごす中、一人の猟兵が意気揚々とJK悪魔達への元へと歩み寄ろうとしていた。

「ひゃっはー!JK悪魔を分からせタイムです!」
 若干興奮気味な(自称)天才魔術盗賊、カシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)が己の内なる欲望を隠す様子もなく、手頃そうなJK悪魔へと詰め寄る。
「おにーさん、もしかして迷子?道案内してあげよっか。有料だけど♪」
 欲をさらけ出してはいるものの人のよさそうな見た目をするその青年に対し、JK悪魔の方の方も(カモを見つけた)と思い、警戒する事もなく声をかける。
「あぁ、お金は持ってるけどやりませんよ。…ヤりますけどね?」
「は?どういう…」
 JK悪魔の呼びかけに対し甘い微笑みを浮かべつつ返事をするカシム。
 SK悪魔は相手の予想外の反応と返答に動揺してしまうが、瞬く間にその猟兵に路地裏へと連れ込まれた。


「んっ、ちゅぷ…、じゅぶ、っん♡」
 路地裏の暗がりにて響く水音と女性のくぐもった声。

「バラされたくなかったら…僕"ら"のいう事きかないといけませんよ?」
「この…んむ、ちゅぷ…んっ…♡」
 カシムは不敵な笑みを浮かべながら、足元に跪き胸と口を使って男の欲望を奉仕を行うJK悪魔を撮影していた。
 力に物を言わせながら奉仕を強要しそれを脅しのネタに使い、快楽と協力を得ようとしていたのだ。
 この猟兵、中々の"ワル"である。
 故にJK悪魔もその"ワル"さに魅了されているのか、口に欲を含みながら睨み上げるその視線にはどこか色気が漂っていた。
「んっ…!ふぅ。さあ、まだまだ楽しませてもらいますよ。ぐふふ」
 JK悪魔の前に口内に容赦なく欲望を放つもカシムの"ワル"い行いは終わる事無く、立ち上がらせJK悪魔は無理矢理壁に押し付けれ、欲望のままに身を捧げるしかなかった。

 カシムのUC【対人戦術機構『詩文の神』】により自律可能となったキャバリア「メルシー」もまた、主人の影響を大きく受けているのか。
「ひゃっはー☆もう色々ヤッちゃうぞ♥」
 といっら具合でノリノリの様子で気の赴くままにJK悪魔達の元へと向かい、"わからせる"為のイケない行為を繰り返す。

 結果、カシムとメルシーにより白濁色の液まみれ痙攣しながら方針状態となったたK悪魔達は、一時この猟兵に従う事になる。

大成功 🔵​🔵​🔵​

メアリ・イーズディル
アドリブなんでも大かんげーい!

いけないコたちだ!
JKたちの乱れた行為に悲しみ、自分の体を大切にするように伝えるよ!
だって、その身体は「我ら」のためにあるんだもんね…!

とゆーことで
ワルい娘たちの誘いに乗ってワルいことをたくさんしちゃおう
自分にUCを使って悪魔のでっかいやつを生やして
無理やりわからせてあげようね

精神的に防御されてるなら物理的に壊しちゃおう。
伊達に悪魔で魔女で悪霊なわけじゃないからね!

お口もお胸も大事なところもハードに何度も注いで
我らの継承者候補を宿らせられるか試みよう。
あ、ちゃんと最終的には大事にするよ。
ちゃんと責任も取るよ。我らはたくさんいるから家事とかも完璧だよ!
あはははは✨



 時刻は夜。
 辺りは暗闇に包まれているにも関わらず、オブリビオンの標的となっている件の小国のその町はJK悪魔達でにぎわっていた。

「また遊んでねぇ、おじさん♪」
「ああ、またお願いするね…」

 そして今もまた、若い身体と快楽を金で買った男と、自身の身体を売り金を儲けるJK悪魔が別れを告げる。
 JK悪魔は愛想よく笑顔を向けながら、満足そうな表情を浮かべな歩く男の後ろ姿を少し見送る。
 そして踵を返して態度が一変すると、大きなため息をついた。

「あー、マジきもかった。舐めすぎなんだよあいつ。ま、サイフが緩いからまだいいけど」

 ぶつくさと不満を垂れつつも、稼いだ金により僅かに分厚くなったサイフに目をやる。
 (ま、いいか)と気持ちを切り替え次の標的を探す為に歩みを始めようとすると、一人の女性がJK悪魔の方へと近づいてきた。

「まったくいけないコたちだ!」
「は?なにイキナリ」

 白い髪をなびかせた青い肌の猟兵、メアリ・イーズディル(混沌まぜまぜ・f33694)が嘆きながら声かける。
 当然、それに対しJK悪魔は怪訝な態度をその猟兵へと向ける。

「あなた達、自分の身体は大切にしなきゃダメじゃない」
「いや、いきなり出てきたアンタに言われる筋合いねーんだけど。もしもし?うん、なんか変な女に絡まれてんだけどー…」

 そんな態度を取られるもメアリは気にする事無く自身の思いを伝えるが、JK悪魔は聞く耳をもたない。
 それどころか話している最中に電話を取り出し、仲間を呼び出す始末。
 妙に結束力が高いのか、暇を持て余しているだけなのか──仲間のJK悪魔達の数人がその場へと集まってきた。

「なにこの子?」
「無暗に体を売ってはダメだ、って話をしてたんだ。だって、その身体は我らのためにあるんだからね!」

 メアリに対し強い警戒心を抱きながらJK悪魔達は声をかけるが、その返答を聞いて互いに目を合わせ頷いた。
 (要はウチらを買いたいカモなんだ)
 女だからといって例外ではない。
 JK悪魔達はメアリを誘い、ホテルへ向かう。
 メアリは当然その誘いに乗じる──JK悪魔達を壊す為に。


「あはは!ほら、コレが貴女の望みでしょう?」
「は、はいぃ♡も、もっと!もっとされたいですっ、ん♡」

 ホテルの一室。
 既に何人かのJK悪魔達は様々な駅にまみれ快楽により気絶している中、悪魔の如く責め立てるメアリに尻を向け、恍惚とした表情を浮かべ大声で鳴いていた。
 女の内に秘められた欲望。それを満たすために形成された肉体により欲を満たすUC。
 そんな力のカモとなったJK悪魔達は当然逆らえるはずもなく、ただメアリに身を捧げるしかなかった。

「我らの継承者候補を宿らせられるか試みよう♪」

 そんなメアリの言葉は、快楽の海に沈められたJK悪魔達の届く事はなく、ただ欲の波におぼれるしかなかった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ハニエル・マールテュルム
とにかく協力者を得よ、ですね。

ひとまず繁華街を歩き、悪魔さんが集まっている場所で声を掛けていきます。

肌を許すのは簡単に儲かるしワルい事かも知れませんが、時には危険も伴いますよね……?

それより自分の力を高めてよりワルい事をしてみては如何でしょう――と説得してみますが、納得せず襲われたら【因果聖報】を。

快楽光線を抜いた剣で反射し、防がせて頂きます。

って、しまっ、僕まで悪い子モードに!?

……気付けばJKさんたちをホテルに連れ込み、全員をいかがわしい事で従わせてしまったり、彼女らの友達や姉妹まで呼び出させたり……協力者は沢山得られるかも知れませんが、正気に戻ったら恥ずかしくて顔も上げられません……!



 華やかな女達と、様々な男達によって喧騒の止まない夜の街。
 そんな中、この場所には不釣り合いな少年の猟兵ハニエル・マールテュルム(聖騎士候補・f15866)が誰かを探すように彷徨っていた。

「とにかく協力者を得よ、ですね」

 人が良く優しそうな、そして女の子供にも見えそうなその風貌は、見る人が見ればカモそのもの。
 にも拘わらず彼は転移前のグリモア猟兵の言葉の通り来るべき戦いの為に、JK悪魔達と協力を仰ぐ為あえて悪魔の集まる場所へと足を運ぶ。
 様々な"ワル"さの標的にする為、多く悪魔達がハニエルへと視線を向ける中、ハニエル自身もとある悪魔達を目にして声をかける。

「あの、少しいいでしょうか」
「またねーおじさん♡…て、何この子。どうしたの?」

 愛想よく"商売相手"を見送ったところに、小さな陰に声をかけれらたJK悪魔達は驚きながらもその声に応える。

「肌を許すのは簡単に儲かるしワルい事かも知れませんが、時には危険も伴いますよね……?」 

 どうやら先程までJK悪魔達と話していた男との直前のやり取りから、何をしていたかの推測をしたのだろう。
 ハニエルはJK悪魔達に対し説得を試みる。

「それより自分の力を高めてよりワルい事をしてみては如何でしょう……?」
「やば、ウケる。いきなり来てどうしたのこの子?」
「お姉さんたちと遊びたくて声をかけたのかな~?あはは☆」

 JK悪魔達は当然、ハニエルの言葉にまともに耳を傾ける事無く、むしろここぞとばかりに標的にしようと牙を剥きはじめた。
 JK悪魔達は野外にも拘わらずその場で身にまとう物を脱ぎ始め、それぞれのスマホから快楽光線を放つ。

「やはりこうなりますか…残念ですが仕方ありません」

 それに対抗するようにハニエルは剣を抜き、UC【因果聖報】を発動。
 JK悪魔達からのUCを防ぐ。
 そしてそのUCの効果を我が物とし、効果に加えて威力を倍にして、元の使用者に跳ね返した。
 しかし、その効果は自身にも影響を及ぼしてしまうものであり、ハニエルもまたその場で服を脱ぎ始めてしまう。

「しまっ、僕まで悪い子モードに!?」
 
 さらには他のJK悪魔達の光線は防ぎきれずに直撃してしまうという、なんとも混沌な状況に陥ってしまう。
 ハニエルは徐々に理性を失っていった。


「み、みないでぇ!あっあ、あぁ!♡あなた、ごめんなさっあ♡」
「はぁ…はぁ…ごめんらさい…おかあさん…♡」

 蕩けた顔で謝罪しながら横たわるJK悪魔の横で、ハニエルに弄ばれるJK悪魔の母。
 理性を失ったハニエルにより責められられ逆らうことが出来なくなったJK悪魔達は、家族を呼び出すように強要されていた。
 その結果呼び出された家族もハニエルの欲望の餌食となり、母以前の雌としての醜態を娘の前でさらけ出す事となってしまっていた。
 他にも、姉妹を襲われたJK達も存在するが、当然逆らう事は出来ず、使われたぼろ雑巾の様に放置されており、様々な液にまみれて横たわっていた。
 結果的にはJK悪魔達に加えてその家族達の協力も得られるようになった様に思えるが、それは理性が戻った時のハニエル次第かもしれない。
 今宵、そのホテルの一室から響く卑猥な声は、朝まで止むことはなかった。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 集団戦 『デビキン裏結社幹部『ソル・アス・ムーン』』

POW   :    俺様の銃を喰らえ!『エネルギーが不足しています』
詠唱時間に応じて無限に威力が上昇する【太陽】属性の【ニュートリノプロミネンス太陽フレア】を、レベル×5mの直線上に放つ。
SPD   :    オイラの地震で叩き起こして寝不足にしてやるアス!
【地面】に対し【地震を起こすほどのパワー】を籠めた【ムーン製ボール型兵器】による一撃で、肉体を傷つけずに対象の【睡眠時間】のみを攻撃する。
WIZ   :    ムーンの新兵器をお披露目してやるムーン!
いま戦っている対象に有効な【新兵器】(形状は毎回変わる)が召喚される。使い方を理解できれば強い。
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 標的である小国にたどり着いたオブリビオンの配下であり幹部である悪魔達は、その国の様子に違和感を覚えた。
 女王から侵攻の命令を下された後、すぐにこの国へと向かったはず。
 にも拘わらず、まるでその侵攻を予知していたかのように立ちはだかろうとす者達がいる。
 ただ金があるだけの弱小国民達のはずが、明らかな敵意をこちらに向けている。

「ふむ?なんだか様子が変ですね……?」
「オイラ達に逆らう気かぁ!?」
「なにぃ!?そいつはワルだな!だけど、そいつらを倒す俺達様の方がワルだ!」

 当然、幹部悪魔達は怖気づく様子はなく、それどころか戦意が昂らせているようだった。。
 まるで楽しそうなおもちゃを目の前にした子供の様に目を輝かせては、幹部悪魔達は攻勢に出る。

 この国を守り、女王であるオブリビオンを討伐する為に呼び出された猟兵達。
 そして、その国民であり、あらゆる手で猟兵達に懐柔されたJK悪魔達はそれらを迎え撃つ。
ハニエル・マールテュルム
何とか協力者は得られました……。
申し訳なさで一杯ですが、これも皆さんの国を守る為です。

でも、ご主人様呼びとかは不要ですからね……。

と、ともかく敵を迎え撃ちましょう。

僕は【天騎聖来】で天馬と共に上空から奇襲しますので、JK悪魔さんたちとそのご家族は足止めをお願いします。

そのまま空中で様子を観察しつつ、敵方の新兵器を捕捉すれば急降下して剣で切断しましょう。

後は投降呼び掛け……え、ただ降伏させるだけではワルではない?
いやでも、それはしかし……JK悪魔さんたちはOKなんですか?

……えー、いま投降すれば彼女たちを好きにする権利をあげます。

と言いながらJK悪魔さん達の方が好きにし始める気もしますが……。



「何とか協力者は得られましたが……申し訳なさで一杯ですね……でも、これも皆さんの国を守る為です」

 迎え撃つ対象である幹部悪魔達を前にハニエル・マールテュルム(聖騎士候補・f15866)は、複雑な面持ちでため息をついた。
 そんな様子を心配してその協力者たちは左右の腕へと抱き着き声をかける。

「ご主人様ぁ♡ため息なんてついてどうしたんですか?」
「そうですよ。何かあったら私たちが何でもしますよ~?」

 不慮の事故により味わう事となったハニエルの"ワルさ"にすっかり魅了されてしまっているJK悪魔達とその家族達。
 敵前にも関わらず胸を押し付けベタベタとすり寄る彼女らにハニエルは苦笑いを浮かべる。

「ご主人様呼びは不要ですからね?」
「はーい、ご主人様♡」

 忠実なのかどうなのか……と、複雑さと不安の混じったため息が再びハニエルの口から零れ落ちた。



「なんだアイツ!女どもを、はばらせす、はばらす……?」
「”はべらせる”です」
「うらやましいぞぉ!あいつらも全部オイラ達のモノにしよぉ!」

 彼らが本当に羨ましがっているかは不明だが、すべてを奪いたいという"ワルい"欲望は本物なのだろう。
 JK悪魔達そのもの、そして彼女らの国を我が物とするため、幹部悪魔達はその欲望をかなえるため新兵器を繰り出した。

「おっしゃあ!新兵器"スーパーダークネスハイパーキャノン"!こいつでアイツら全員、いちもーだじんだぜ!!」

 幹部悪魔達は出現させた巨大な大砲を背に踏ん反り、戦闘態勢(?)に入る。

「それでは、……僕たちも」

 ハニエルの顔つきが変わると彼女らを自身から離し、天満へ跨り天へと走り出した。

「上です!」
「わかったぞぉ!」
 幹部悪魔達の一人がハニエルが空へを掛ける様子に気付けば、大砲の照準がそれに合わせようと稼働を始める。

「ちょっとちょっとぉ!アタシ達はいいわけぇ?」
「こんなにたくさん居るんだけどな~♡」

 そんな幹部悪魔達を誘惑……ではなく挑発するJK悪魔達。

「確かに!!数の多いアイツらから先にやったほうがいいぜ!!」
「おお?わかったぞぉ!!」
「しかし、あの空の敵も……」

 幹部悪魔達の統率が取れずに照準が定まらない間に、ハニエルは大砲の射程範囲外へと到達していた。

「なんともわかりやすいですが……あれが新兵器とやら、ですね」

 敵軍の脅威となる新兵器「スーパーダークネスハイパーキャノン」へと狙いを定めるハニエル。
 次の瞬間、天満にまたがるハニエルはその標的を目掛け急降下する。
 巣性の如く迫りくる白銀の閃光を、幹部悪魔達とその兵器は当然とらえる事が出来ず、降下速度に乗せた剣による一閃が兵器自身を裂いた。

「ぎゃーっ!!俺様達の新兵器がーっ!!」
「お、オイラは悪くないぞっ!」
「まだ一発も撃っていないというのに……」

 本来ならば一発放つことで数十体の敵をも葬るはずの威力ある兵器であったが、ハニエル達の翻弄に惑わされその威力を発揮する事なく役目を終えた。
 拍子抜け感が否めないものの、ハニエルはJK悪魔達の元へ降り立ち、共に幹部悪魔達への降伏の呼びかけ向かおうと呼びかける。
 すると何か思いついたJK悪魔の一人が、ひそひそとハニエルへと耳打ちをした。

「いやでも、それはしかし……JK悪魔さんたちはOKなんですか?」

 その言葉に肯定するように、JK悪魔はニヤリと微笑んだ。


「……えー、いま投降すれば彼女たちを好きにする権利をあげます」
 ハニエルのその言葉に、武器と自信を失った幹部悪魔達は言葉に従い投稿するしかなかった。
 しかし、その数分後───JK悪魔達が好きにされるどころか、逆に好きにされてしまっている幹部悪魔達の姿がそこにはあった。

「幹部とか名乗ってるくせにぃ、こんな事されて悔しくないんですかぁ?」
「そ、それはっ……!あうっ……!」

 子供のような外見の幹部悪魔達を後ろから抱きしめ、悪魔のように耳元で囁きながら男の欲望を握りしめ扱くJK悪魔達。
 “ワル”いお小遣い稼ぎで培ったテクニックに、当然幹部悪魔達は耐えきれるはずもなく、なさけない姿をさらしながら骨抜きにされたいた。

「じゅぶっ、んっん☆」

 一方では幹部悪魔を押し倒しては、男の欲望を明一杯頬張り音を立てながら味わうJL悪魔も。
 これでは一体どっちが襲撃にされているかわからない状況であったが、ひとまずは幹部悪魔達による襲撃は阻止できたのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

カシム・ディーン
UC自動継続

殺しちゃいけないらしいからギャル達に骨抜きにしてもらいましょうか

僕は一人と遊んでます
「ちぇー…メルシーとも後で遊んでね♥」

僕はJK悪魔の一人と向かいって繋がりながら味わい快楽に浸る様を幹部達に見せつけ

何だ…お前らも遊びたいんです?
お前ら…可愛がってやりなさい

「はーい☆」(メルシーも混ざってる

メルシー
【捕食(意味深)・医術・戦闘知識・生命力吸収】
JK悪魔達と一緒に幹部を襲っちゃう

「どうしたの?本当はこうされたかった?」
幹部の気持ちいいところを容赦なく責めて口でもそれ以外でも存分に利用して搾り取っちゃう

「気にせず気持ちよくなっていいんだよ☆こういう事はワルい事だからね☆」存分に捕食(?



「しかしあの連中……仕掛けてくる気はないようですね」
「なにぃ!オレ様達を舐めてやがんのか!?ワルだな!」
「い、痛い目にあわせてやるぞぉ!」

 明らかな敵意を持ちながらも攻勢に出る様子がない猟兵を目にし、幹部悪魔達は不服そうな態度を顕にする。
 それに対しその猟兵、カシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)は顎に手を添えながら冷静に思案を進めていた。

「殺しちゃいけないらしいから……ギャル達に骨抜きにしてもらいましょうか」

 考えが纏まったカシムは、件の小国で手なずけた小悪魔JKの一人を自身の元へと引き寄せる。
 可愛らしい声を上げ、すっかり「わからされた」JK悪魔はときめいた様子でカシムの腕の中で彼を見上げる。

「きゃっ、何かするんですかぁ?♡」

「むっ?」

 その様子に気付いた幹部悪魔達は、何か仕掛けてくるであろう猟兵に警戒の目を向ける──


「んはっ、あっ♡あぁ!!♡」
 カシムに抱えられた状態で、容赦なく下から欲望を突き刺されながら体を揺らすJK悪魔がみだらな声を上げる。
 
「な、何をしてるんだあいつらァ!?」

 幹部悪魔の一人が彼らの理解が出来ない行為に驚きを隠せずにいるも、男としての本能が興奮を刺激してしまっていた。

「なんだ、お前らも遊びたいんです?」
「お゛っ!おっ♡カシムっ、さまぁ♡」

 その行為をわざと彼らへ見せつけるかのように。
 そのJK悪魔をまるで見世物にするかのように。
 カシムは幹部悪魔の前でJK悪魔を好きに凌辱し貫き続ける。
 見られているとわかりながらも、JK悪魔は開館に溺れ鳴き続ける。

「ゴクリ……あ、遊ばせてくれるのかぁ?」
「い、いえ。これはきっと罠です!」

 ほかの幹部悪魔達も警戒心を未だ抱きながらも、その様子に釘付けになり次第に魅了されていた。
 まんまと罠へとかかりそうな幹部悪魔達をさらに陥れる為、JK悪魔を犯すカシムは自身の魔力をキャバリア兵器「メルクリウス」へと回し、自立戦闘が可能な銀髪美少女型へと変形させた。
 そしてその「メルシー」と呼ぶその愛機と、JK悪魔とメルシーに指示を下す。

「お前ら……可愛がってやりなさい」
「はーい☆」

 JK悪魔達とメルシーの可愛らしい返事が辺りを包む。


 少し先の夜の町の照らす明かりが朧げに見える街道。
 今宵のその場所にはデビルキングの中でもさらに非日常的な光景が広がっていた。

「くっ……う、うぅ。も、もう…無理ィ…!」
 
 初めての快感に悶える幹部悪魔に対し、メルシーは容赦なく捕食(?)をいうなの責めを繰り広げていた。
 柔らかな胸で幹部悪魔の自身を挟み込み、こすり合わせ、時折見せる先には舌を這わせては刺激するメルシー。


「どうしたの?本当はこうされたかった?」

 天使のような可憐さを持ち合わせる彼女が小悪魔のように微笑む。
 何度も絶頂を迎えさせられた幹部悪魔達は抵抗できずに快楽に身を任せるしかなく、またもメルシーの顔を目掛けて静を吐き出してしまう。

「んあっ♡幹部のくせにっ、ちょろすぎぃ♡んっあっ!」

 そこかしこでもJK悪魔達は他の幹部悪魔にまたがり腰を振り、楽しみながらも必死に戦って(?)いた。
 カシムとJK悪魔が交わる様を見せつけられ、欲望に負けてしまったが最後、少し体を許してしまったが為に戦意が喪失した幹部悪魔達は、格下であるはずのJK悪魔達にさえ手も足もでなくなってしまったいた。

「はぁ…っ♡気にせず気持ちよくなっていいんだよ☆こういう事はワルい事だからね☆」
「ワ、ワルい…ことっ……」

 白濁職にまみれたメルシーの言葉とそのワルさに、幹部悪魔達は身も心も飲み込まれてしまう。
 結果的にカシム達は、彼らのを無力化することに成功したのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​


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※トミーウォーカーからのお知らせ
 ここからはトミーウォーカーの「猫目みなも」が代筆します。完成までハイペースで執筆しますので、どうぞご参加をお願いします!
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レギーナ・ヘルトリング
アドリブ◎

悪魔くんたちかぁ~儲けの気配だし傷つけちゃうのもアレだし誘惑して仲間に引き込もう!

幹部の前に出ていってユーベルコードを使用。そしたらバックパックから取り出したD(袋いっぱいのD)を胸の谷間に挟み込んでDをいっぱいあげるから裏切って~って誘惑しよう。
Dに釣られた幹部が谷間のDに手を伸ばしてきたらわざと胸を揺らして胸を触っちゃうように仕向けちゃおう。
胸を揉んじゃった幹部に「大胆でとっても悪くて素敵~」っとか言っておだてつつ谷間に挟んだDで懐柔していくよ。

え?Dを取られたら損なんじゃないかって?大丈夫!懐柔した幹部たちにJK悪魔ちゃんと協力して「仕事」をしたら渡した以上のDを搾り取れる!



「悪魔くんたちかぁ~……」
 立ちはだかる幹部悪魔達を前に、レギーナ・ヘルトリング(人間の戦車乗り・f31540)は愉しむように唇を舐める。
「儲けの気配だし、傷つけちゃうのもアレだし」
 そう、ああ見えても幹部悪魔は魔界の善良な、もといワルな一般住民だ。オブリビオンに味方してマジの悪事に加担しようとしているからと言って、あまりこっぴどく……具体的には命に関わるレベルで痛めつけてしまうのは、今後の『儲け』の多寡を抜きにしてもよろしくないだろう。
 うまい事こちらのワルぶりを見せつけてあわよくば寝返らせるところまで持っていければ最高だが、そうまでは出来なくとも、相手の戦意を挫くことができれば充分だ。
 そうしてレギーナは浮かべた笑みを崩さないまま、堂々と幹部悪魔達の前に進み出る。まるで身構える様子のない猟兵の姿に戸惑いを隠せずにいる悪魔達の目の前で、レギーナは背負ったバックパックに手を伸ばし、そして……。
「ねぇ、そこの悪魔くんたち。今からでもそっちのお姫様なんて裏切って、私達の仲間にならな~い?」
「!?」
 おののき、どよめく悪魔達。さっと頭を突き合わせ、ひそひそと彼らが囁き合う内容は、レギーナの耳にもはっきりと届いてくる。
「おいおいおい、あのネエちゃんあんなこと言ってるぜ!?」
「よもやそのような誘いに我々が乗るとでも……いえしかし」
「一度仕えた主を裏切る、それって間違いなく『ワル』だよな……?」
 既にちょっと心揺らいでいる様子の悪魔達が、ちらちらとレギーナの方へ視線を向けている。もうひと押しかと考えて、彼女はこれ見よがしにDがたっぷり詰まった袋のひとつをたわわな胸の谷間に挟み込んでみせた。
「ほら見て? こ~んなにDがあるのよ。ねぇ、まだまだ沢山イイモノあげるから、裏切って~」
 ごくりと生唾を最初に飲み込んだのはどの悪魔だったか。そして勇気ある(?)最初の悪魔が恐る恐るそこへ手を伸ばした瞬間を見計らい、レギーナはわざと自分の胸を大きく揺らして。
「あっ」
「あん☆」
「す、すすすみませんでしたお姉さん!?」
 なんやかんや根は真面目な悪魔くん、わざとでないとは言え女性の胸を鷲掴みにしてしまったことに対して謝り倒す! それに対してレギーナはあくまでうっとりと頬を染めながら、彼の耳元に唇を寄せて。
「大胆でとっても悪くて素敵よ~?」
「はわ」
 ……その後しばらく、この悪魔くん達が何重かの意味で猟兵のお姉さんにいいように手玉に取られたのは言うまでもない。

大成功 🔵​🔵​🔵​

カミンスキー・テレサ(サポート)
 多重人格者の學徒兵×力持ち、14歳の女です
口調は設定を参照して下さい

 普段(テレサ)は軍人口調で、生真面目な性格の優等生
規律を重んじ従順に従い行動しますが、世間知らずで割と天然です
馬鹿なので力と勢いで解決します
自己犠牲心が強く、他人を優先して行動します

別人格のゾフィアは余裕のあるクールな成人男性の人格
テレサよりは融通が利き、大人っぽいです。
ドジな所はあまり変わりません

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!



「敵の本丸まではあと少し、というところでありますか」
 猟兵とそれに同調したJK悪魔軍団の怒涛の進撃を見据えて、カミンスキー・テレサ(貫き通す意思・f23215)は確かめるようにそう呟いた。既に猟兵のあんな手管やこんな仕掛けに翻弄され通しの幹部悪魔達は、傍目にも疲弊しているのが見て取れる。とは言え相手の指揮官も『最強最悪の王女』を野望に掲げるだけの実力者であり、本物の悪のカリスマだ。油断はならないと気を引き締めて、テレサは身の丈ほどもある剣を手に駆け出した。
「やれやれ、新手ですか」
「だが、ここで黙ってちゃオイラ達のワルが廃るぜ!」
「言っておくが、ここから先は通さなぶえっっ」
「失礼、ですが急ぎでありますゆえ!」
 悪魔達が口上を上げるより早く振り抜いた剣でその顎をかち上げ、言い放つテレサ。本丸を囲う悪魔軍団をいちいち全部相手どっていてはキリがない、それなら最短ルートを塞ぐこいつらをぶっ飛ばして突き進むのがいちばん早い。悪魔なら多少ボコしても死にはしないし。若干勢い任せ感は否めないが、それでもその判断は的確だったし、何よりテレサの性質に合っていた。
「チ、チクショウ! 人のなんかこうカッコよさげなセリフの途中で攻撃だなんてそんな……」
「並大抵のワルではできないことをやりやがるぞこの女!」
「なんと恐ろしい……ですが、我々もそれしきで怖気付きはしませんよ!」
 たとえそのワルっぷりに内心ガックガクだったとしても、幹部悪魔達は頑張った。何故ならワルは喧嘩相手の前でビビった顔とか見せないから! 悪魔の一体が真っ赤な銃を構え、反撃とばかりにテレサへ向ける。
「クソッ、俺様の銃を食らえ!」
 トリガーを引けばそこから吐き出されるのはただの弾丸ではなく、太陽から噴き出るそれを思わせる紅き炎。咄嗟に大きく横へ跳んだテレサのつい数瞬前まで立っていた地面が一瞬で蒸発し、深々と抉れる。
「なんと……」
「へへ、ビビッたか? もう一発――」
『エネルギーが不足しています』
「んなァッ!?」
 銃から発される無慈悲なエラー音声に驚愕する悪魔。一緒になって慌てる悪魔ズ。そしてぽかんとそれを見つめるテレサ。しばしの無言の間の後で、ぽん、とテレサは手を打って。
「では。自分はここを通行させていただくであります」
「あっちょっ待」
「通り抜け御免!!!」
 精いっぱいの通せんぼをかましてきた悪魔の広げた腕を引っ掴み、ぐるんぐるんぶん回し、そしてその遠心力に乗せてぶん投げれば、哀れ投げられた悪魔はそれを見守っていた仲間達に激突し、まとめて戦場の向こう側へ吸い込まれていくのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​




第3章 ボス戦 『悪役令嬢・イレーヌ』

POW   :    やっておしまいなさい!
戦闘力のない、レベル×1体の【取り巻き】を召喚する。応援や助言、技能「【精神攻撃】【物を隠す】【略奪】」を使った支援をしてくれる。
SPD   :    自分がこの場にふさわしいと思っておいでかしら?
対象への質問と共に、【自分の背後】から【取り巻き】を召喚する。満足な答えを得るまで、取り巻きは対象を【あんまり痛くない攻撃か、冗談のような罵倒】で攻撃する。
WIZ   :    ちゃんと話を聞いていたかしら!?
【指さした指先】を向けた対象に、【眩しいけどあまり痛くない稲妻】でダメージを与える。命中率が高い。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はニャコ・ネネコです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

東海林・馨(サポート)
ボス戦の基本は「俺より強い奴に会いに行く」というスタンスで挑みます。
自分より相応しいと感じる猟兵がいたら積極的(というか集団で狩りをする狼の本能的)にサポートします。
武術においては搦め手も技の一つと考えているので、物陰を使用した奇襲や動きを封じるために脚などへの攻撃も正当と考えています。

「武術を極めるというのは相手の全てを出させる」「全てを出させたら後はなんとかなる」という信念から粘り強く攻撃と防御を繰り返します。
その他はお任せです。



「まさか、まさかここまで辿り着くつわものがいるなんて……」
 猟兵達の快進撃を前に、悪役令嬢・イレーヌはぐぬぬぬ、とハンカチを噛む。カネはあっても力はない小国と思ってJK悪魔達の国を襲撃した筈が、気付けば彼女達を味方に巻き込んだ猟兵は配下の悪魔達を蹴散らしてイレーヌの喉元まで迫りつつある。それは悪役令嬢としてはこの上なく『らしい』シチュエーションかも知れないが、ワルな野望を抱えた彼女からすれば到底認めがたいものだった。
「ふ……ふん! 使えない部下どもですわね! けれど油断しないことね、猟兵! ワタクシはあんな奴らよりずっとずっと強くてよ!!」
 何故ならワルを従えるのは、いつだってその上を行く超ワルなのだから! ふんすと胸を張るオブリビオンを前に、成程、と東海林・馨(探索する者・f33122)は顎を擦る。
「お前はここの悪魔達より強いんだな?」
「勿論ですわ! 恐れ、おののき、跪きなさい! おーっほっほっほっほ!!」
「……いい意気だ。期待しているよ」
 言うなり地を蹴り、走り出す馨の気迫に、一瞬イレーヌの表情がひくつく。けれど瞬時にそれを打ち消して、彼女は迫る猟兵に向けて人差し指をびしりと伸ばした。
「期待ですって? 随分偉そうな物言いだけれど、もしや自分がこの場にふさわしいと思っておいでかしら?」
 その言葉をトリガーとして、イレーヌの背後から無数の取り巻き悪魔が現れ、瞬く間に馨を取り囲む。足を止め、油断なく構えながらも四方へ視線を走らせる馨に対し、悪魔達は両手を上げて口々に罵声を浴びせかけた。
「ばーかあーほどじまぬけー!」
「お前のかーちゃんでーべそー!」
 ……語彙が小学生のそれなのはしょうがない! 何故なら彼らは良い子過ぎてあんまりどぎつい罵倒の言葉とか知らないから! 一瞬浮かびかけた戸惑いを呼吸ひとつで振り払い、馨は思考を巡らせる。周囲は頑丈な悪魔に囲まれており、下手に手出しをすれば(一応やつらも強くはあるので)手痛い反撃を被りかねない。かと言って囲みを破らない限り、あのご令嬢を自らの間合いに捉えるのは不可能だ。で、あるなら――。
 身を低く屈め、殆ど突進するような形で馨は走り出す。当然、そこへ悪魔の群れもなだれるように集まり、生意気な猟兵を押し留めてボコボコにしようとするが――。
「みぇっ」
「むぎゃっ」
「何ですって!?」
 屈めた膝をバネにして跳び、そのまま悪魔達の頭を踏み台にして、しなやかな肉体が宙を舞う。あんぐりと口を開けてそれを見上げるしかできない悪役令嬢に、そうして鍛え抜かれた武術化の蹴りが情け容赦なく突き刺さった。

成功 🔵​🔵​🔴​

セシル・ローズキャット(サポート)
『神様なんていないわ』
『あなたみたいな人、嫌いよ。だからここで終わらせるの』

 ヴァンパイアの父と修道女の母に大切に育てられた、ダンピールの少女です。
 母が同じ人間に迫害されてきたため神を信じず人間嫌いな性格ですが、猟兵としての仕事には真剣に臨みます。
 普段の口調はやや大人びた感じですが、親しみを覚えた仲間に対しては「ね、よ、なの、なの?」といった子供らしい口調で話します。

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、依頼の成功を目指して積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
 あとはマスターさんにおまかせします!



「悪が正義で、悪者が偉くて、だから悪魔はオブリビオンに喜んで従ってしまう……おかしな世界ね」
 人であれ吸血鬼であれ、悪魔であれ聖職者であれ、その属性自体が本人を定義するわけではないとセシル・ローズキャット(ダンピールの人形遣い・f09510)は知っている。だからこそ彼女はこの世界をおかしな世界とこそ評するけれど、その仕組み自体にすぐさま嫌悪を表明することはしない。ただ、オブリビオンがそこに付け入って悪事を働くというのであれば、猟兵としてすべきことをするだけだ。凛と青い瞳を向けてくる少女に対し、オブリビオンの悪役令嬢は鼻を鳴らして笑う。
「フン、当然ですわ! ワルくて強くて美しいワタクシに仕えることは至上の名誉ですもの! さあお前達、やっておしまいなさい!」
 令嬢の号令を受け、悪魔達が一斉にセシルに躍りかかるが、セシルの目は冷静だ。あの悪魔達に、猟兵をどうこうできるような戦闘能力はない。だが、彼らの目は一様にセシルの全身を観察しており、隙あらば持ち物を奪い取ろうとしているのがよく分かる。
(「……まあ、それを気取らせている時点で、どちらにせよ小物ね」)
 渡さないとばかりに大切な黒猫のぬいぐるみを両腕で抱え込んだセシルの瞳が、さながら空が日没を迎えるように、赤く深く染まっていく。それこそは彼女が父から継いだ血と力の証であり、理不尽に抗う為の力――彼女の、ユーベルコード。
 父親は力あるヴァンパイアのくせに、それをむやみやたらと行使することを好まなかった。故郷である世界における『常識』を差し引いても、セシルにはそのことがあまり理解できなかった。
(「だって、この力があれば……もっと早く、大切なものを守ることだってできたでしょう?」)
 父への言葉は胸の内に封じ、代わりに戦いを通してそれを証明すると言わんばかりに、セシルは黒いワンピースドレスの背中から延びる翼を羽ばたかせた。瞬間、その風の中から無数の蝙蝠が紡ぎ出され、悪魔の群れに、そして彼らを指揮するオブリビオンに食らいついていく。その様を冷めた表情のまま見守りながら、セシルはイレーヌへと声を投げかけた。
「降参するなら今のうちよ。私も、無益な殺生は好きじゃないの」
「だ、誰が降参するですってえ……? そんなの、死んでもごめんですわ!」
「そう」
 返された叫びに、短くセシルは息をつく。交渉のできる相手とも思っていなかったが、相手の意志が分かったのならそれでいい。
「なら、諦めて」

成功 🔵​🔵​🔴​

アハト・アリスズナンバー(サポート)
「私の手が必要ならば、お貸しします」

無表情、無感情に見える、死んでも次の自分が即座に故郷から転送される量産型フラスコチャイルドです。

一人称は「私」、口調は誰に対しても「です、ます、でしょうか」といった感じのあまり堅苦しくない丁寧語です。

基本的には手が必要なら貸す、といったスタイルでユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず突撃します。
ただ、アリスが関連してる場合は積極的に突撃し、アリスの敵を排除するように動きます。

その他の部分はマスターさんにお任せします



「私の手が必要なようですね」
 すらりとしたフォルムの美しい槍を手に戦場へ降り立ち、アハト・アリスズナンバー(8番目のアリス・f28285)は呟いた。悪魔の軍勢を従える女王たるイレーヌは、正真正銘のオブリビオンだ。つまりはこの世界における絶対的にスゴい奴だ。こちらもそれなり以上にワルく見えるよう立ち回らねば、せっかく味方につけた悪魔達もあちら側に寝返ってしまいかねない。
「……ならば私も、少々悪いところをお見せすべきでしょう」
「『少々』だァ~?? その程度のワルさでイレーヌ様に太刀打ちできるとはおめでたい奴だぜ……何っ、あれはまさか!?」
「まさか、いやそんな……ここは戦場だぞ、バカな!」
 アハトを嘲り、口々に囃し立てようとしたイレーヌの取り巻き悪魔達が、一斉に青ざめ、震撼する。その様を笑いもせず、無表情のままアハトが手を伸ばしたのは、自らの腰に吊り下げていたどぶろく。そこそこ容量があるであろうそれに躊躇なく唇を付け、喉を鳴らして中身を飲み干す彼女を、悪魔達は恐れおののきながら見守ることしかできない。
「なああれなんか結構な度数のやつ入ってね?」
「ええ。傷口の消毒にも使える程度に」
「今全部干したよな!?」
「ええ」
 口元を拭い、空の器を腰に吊り直しながら、アハトは無表情のまま言い放つ。
「あなた方相手に、消毒薬の準備など必要ないと言っていますが」
「ヒッッッ」
 ワルさにと言うより、それ以上に彼女の見せたその殺気におののいたと言うところだろうか。思わず引き下がる悪魔達を掻き分けて突き進むアハトの指先が、何かを入力するように太腿を叩く。
「ナイトコード送信。絶対的な鎧を」
 一歩、また一歩、彼女が歩を進めるたびに、威圧的な装飾の施された鎧がその肉体を包んでいく。想像から生み出された故にデビルキングワールドの住民大喜びのワルデザインも完備したその武装を前に、けれど令嬢も一歩も引きはしない。
「ふん、見てくれだけのワルさなど! お前達もビビっていないで、あの鎧のひとつも奪い取ってみせなさい!」
「ハ、ハイィィ!」
 イレーヌの叱咤を受けた悪魔達が一斉に飛び掛かってきても、アハトは歩みを止めることなく悠然と進み続ける。そうして伸ばされた悪魔の手が彼女に――正確には彼女の鎧に触れた瞬間、哀れな彼は真後ろへ激しく吹っ飛ばされた。
「ああ、教えるのは親切行為に該当するので黙っていましたが、この通り。私の鎧は、触れる者全てを吹き飛ばしますのでお気をつけて」
「何じゃそりゃあああ!!!」
「イレーヌ様、どうしろって言うんですかこの女!!!」
「という訳ですのでお覚悟を。仕事後のビールも待たせていますし」
「まだ飲む気かこいつ!!!」
 ……そんな訳であっちこっちへ吹っ飛ばされた悪魔の山の下敷きになり、悪役令嬢イレーヌはしばしハンカチも噛めずに呻くことになったのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

禍沼・黒絵(サポート)
『クロエと遊んでくれる?』
 人間の人形遣い×ビーストマスター、13歳の女の子です。
 普段の口調は「無感情(自分の愛称、アナタ、ね、よ、なの、かしら?)」、独り言は「ちょっと病んでる(自分の愛称、アナタ、ね、わ、~よ、~の?)」です。

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。

一人称はクロエ、人からクロエと呼ばれると喜ぶ。
ちょっと暗い感じの無表情なキャラ
武器は装備している物を自由に使って構いません。

 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!



「……わ、ぁ」
 悪役令嬢の周りでやいのやいのと騒いでいる悪魔達を見回し、禍沼・黒絵(災禍の輩・f19241)はぱちりと瞬いた。
「アナタたち皆、このお姫様のお友達?」
「少し違うなァ! オレ達はイレーヌ様のあまりのワルさに感激して一生付いていくと誓った……そう、言うなれば悪の臣下さ!!」
「そうなの?」
 友達にせよ臣下にせよ、慕ってくれる相手が沢山周りにいるのはいいことだ。とは言えそれを利用してデビルキングワールドの崩壊にすら繋がるような悪事を働こうとしているのなら、それはどうあれ止めねばならない。
「えぇと……悪の臣下、っていうのは、わからないけど。クロエ、その人をお仕置きに来たの」
「ヤベェ、お仕置きが差し向けられるとかマジの悪だぜやっぱり」
「イレーヌ様最高!!」
 何だか不思議な、と言うかこの世界らしい方向で盛り上がり始めた悪魔達をちらと一瞥し、ううん、と黒絵は首を横に振って、腕に抱いたクマのぬいぐるみの手を指先で握った。
「だってその人、クロエより悪い子を名乗ってるんでしょう? クロエが一番悪い子なのに、どうしてそんなこと言うの? クロエ、一番じゃなきゃ嫌なの」
 大丈夫だろうか。ワルさが全ての基準となるデビルキングワールドの流儀に合わせて悪魔を揺さぶるならこんなところだろうか……と黒絵なりに考えてのハッタリだったが、果たしてこの悪魔達には……。
「マジかよイレーヌ様とタメ張るワルを名乗るとか、ヤベェ命知らずだぜこのお嬢ちゃん」
「いやでもどうすんだよマジで一番悪い子だったら……」
「……クロエは、寝る前でも甘いおやつを食べちゃうわ」
「!!」
 雷に打たれたように悪魔達が肩を跳ね上げるのが分かった。あまりに素直な彼らの反応を内心ちょっと心配しつつ、確かな手ごたえを覚えて黒絵はさらに言葉を続けてみせる。
「クローム達と遊んだ後は……お片付けしないで、次の楽しい遊びを考えるの」
「マジかよ……」
「マジのワルだ……」
「それに……こうやってお話してる間にも、クロエの邪魔する子はやっつけちゃう」
 そう言ってしならせた指先が、ぬいぐるみ――クロームを勢いよく操り、悪魔達の間をすり抜けてイレーヌに迫る! 黒絵のワルさに敵はおののき、味方の悪魔達は当然勢いづく。自らの配下軍団をぐんぐん押し込まれ、さらには呪術で動く無数の刃物に散々斬りかかられながら、イレーヌは甲高く悔しげに叫んだ。
「きぃぃぃ……まだよ、まだ終わりませんわっ!」

成功 🔵​🔵​🔴​

御倉・ウカノ(サポート)
決め技としてUC『天狗』『天狐』をよく用います。初撃を外す心配がない相手には『天狗』、それ以外には『天狐』、という風に使い分けます。

戦闘では正面からの斬り合いを好みます。搦め手も正面から仕掛けます。

仲間がいる場合は連携を重視します。囮も積極的にかってでます。

自身の得意な距離である中~近距離で戦えるように意識します。多少強引にでも近づいて、相手を離さないことを第一に考えます。

いつもは酒代のため、とあっけらかんとしていますが、外道は容赦せず徹底的にたたくようにしています。



「よお、悪役令嬢ってのはあんたのことか。だいぶ疲れてきたんじゃないのか?」
「う、うるさいですわ! ワタクシの支配はいついかなる時も盤石でしてよッ!!」
「ふーん。ま、何でもいいけどよ」
 言うなり御倉・ウカノ(酔いどれ剣豪狐・f01251)は大太刀を抜き放ち、からりと笑う。敵があくまで悪役令嬢の心意気に徹する様は、いっそあっぱれだ。で、あれば、こちらもこのオブリビオンを斬り伏せるのに遠慮も容赦もいる訳がない。
「ワタクシに近付こうなと百年早くてよ! やっておしまいなさい、悪魔ども!」
「おっと」
 迫り来る悪魔達を或いはかわし、或いは峰打ちで黙らせ、それでもウカノが止まることはない。踊るように刃を振るいながら、まるでからかうような口調で彼女は令嬢に声をかける。
「ワルいねえ、あんたも。こいつら少なくともここいら基準じゃ、戦う力もないに等しい手合いだろうに」
「使えるものは使い倒して使い潰すものですわ!」
「はは、成程ね! 気に入った!」
 大きく弧を描いて振り抜いた刀が、数体の悪魔をまとめてその剣圧のみで吹き飛ばす。ふわりと反動で舞い上がる金髪の下で、ウカノは微かに口元を歪め、呟いた。
「本当に外道だよ」
 浮かれ、酔いどれているのが常の姿のウカノだが、その実相手が外道と見れば容赦はしない。だからこそ真の悪のもとから悪魔達を切り離さんと振るわれるその太刀は一層鋭く、重い。次々に手下を呼び出しては蹴散らされ、憤慨しながらまた次の手下を呼び――そんな風にイレーヌもあがくが、無数にいる悪魔達とてその存在は無限ではない。
「くっ……!」
「さて、どうするね? そろそろあたしの間合いだが」
「決まっていますわ!」
 踵を鳴らし、イレーヌが吼える。ほう、と片目を細め、次に相手はこちらへ向かってくるものと予測して、ウカノは大太刀を握る手にほんの僅か力を籠めた。だが――。
「形勢不利と見たら……ここは逃げの一手ですの! お前達、死ぬ気でワタクシを守りなさい!」
「はははは卑怯だぞ!」
「卑怯上等ですのッ!!」
 踵を返して逃げ出すイレーヌの背中を守るべく、わらわらと悪魔達が集まってくる。そしてイレーヌはと言えば、国境の川に架かる橋めがけて一直線に駆けており、こちらを振り向く様子などない。仕方ない、と呟いて、ウカノは手にした刀を振りかぶり――ぶん投げた!
「なっ……」
 刃は鋭く回転し続けながら令嬢の頭上を飛び越え、橋を支えていたワイヤーをすっぱりと断ち切って、そのまま垂れ下がる橋もろともに谷底へと落ちていく。逃げ場を絶たれた令嬢の姿にざわめく悪魔達に視線を向け、ウカノはそこで両腕を組んで言い放った。
「あ、あんたたちの誰かあれ拾って来いよ。あの刀、あたしの手に一番馴染むもんでね」
「えっなんで……」
「何でも何も、他人をパシリに使うのはワルい事なんだから当然だろ? いいから早く行ってきな」
「…………確かに!!」
「いや納得するのかよ」
 ともあれ悪魔達の手で大太刀もしっかり回収し、ウカノは逃がしはしないとばかりにイレーヌに笑顔を見せるのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

アリス・ラーヴァ(サポート)
凡そステレオタイプなパニックホラーやSFホラーの蟲型クリーチャーに優しい少女の心を持たせた生物です
無邪気で心優しく、皆と幸せに共存できたら良いと思っています

方針は、人々と世界を守る事を第一とし次に本能としての食べる事と様々な世界で増える事

純真で他者の指示に素直に従いますが、敵対存在は有機物無機物問わず全て捕食対象の雑食系女子

硬い甲殻に守られ大抵の物を切り裂く爪と牙を持っている為生命体として極めて強靭ですが逆を言えばその程度
物理的な手段しか採れません

全ての行動は、数に物を言わせたごり押し戦法
知能は年齢相応の人間並みです
群体という特性上自分達の損害には無頓着、やられ役や引き立て役にどうぞ



 ぎちぎちぎちぎち、と激しく怪物の顎が鳴る。否、それはただの怪物ではない。巨大な蜘蛛を思わせる形状をとる異形の猟兵、アリス・ラーヴァ(狂科学者の愛娘『貪食群体』・f24787)は、逃げ場を絶たれた悪役令嬢を前にしっかりと口上を上げていた。
(「あなたがこの国に攻め込んできたイレーヌさんですね! 平和な国の皆さんからお金を巻き上げて悪いことをするなんて、放っておけません!」)
 ぎぎ、と義憤に唸りを上げて、細くも鋭い脚でアリスは駆ける。思わず飛び退く悪魔達から、口々にこんな囁きが漏れた。
「まさか……まさかあれは、ラスボス……?」
「バカな! だとしたら俺達じゃまるでかなわないぜ!」
 実のところ、アリスはこの世界でラスボスの一体として生を受けたわけではなく、マッドな養父に可愛がられて育ったバイオモンスターだ。けれどちょっとした銃弾くらいなら平気で跳ね返す頑丈な表皮と鉄板すら切り裂く脚と顎、そして彼女の優しい心を表すように無邪気に輝く漆黒の瞳は、悪魔達に『恐るべき悪魔』の印象を植え付けるには充分だった。
(「皆さんの幸せを阻むなら、アリスは容赦しません。あなたを頭から食べちゃいます!」)
 ガチガチと牙を打ち鳴らし、イレーヌを見下ろしながら、アリスは自らの体をより大きく見せるように後ろ二対の脚だけで立ち上がってみせる。巨大な影の中にすっぽりと落とし込まれた形になったイレーヌが、小さく悲鳴を飲み込むのが聞こえた。
「ま……まだよ! 猟兵ごときに負ける程度のワル、ワタクシの元には必要ありません! お前達分かっているわね!?」
「ヒッ……は、はいィ!」
 おののきつつ、それでも悪の令嬢の命令に従って突進してくる悪魔達を、アリスは悲しげな目で見回す。ごめんなさい、と小さく心で呟いて前脚を振るい抜けば、戦闘力を(デビルキングワールド基準で言えばまあ殆ど)持たない彼らは一瞬で吹き飛び、地面に転がっていく。
 そして。
 ザザッ、と不意に戦場にノイズじみた音が走った。突然の異音に空を見上げたイレーヌの目が見開かれ、揺れる。
「な、なによあれ……!」
『可愛い娘に寄り付く不埒者は粉砕されるべきだろう……』
 吹き付ける風にさらわれ、空を覆う厚い雲が急速に流れていく。そしてその果てに姿を現したのは、おおよそ常人の技術では生み出すことはおろか動かすことも難しいと一目で分かる巨大な平気だった。それが今、一条の光の筋を地上へ下ろし、オブリビオンに狙いを定めている。
(「……いけない、皆さん!」)
 その意味をアリスは勿論理解していた。咄嗟に彼女は周囲の悪魔達をその力強い顎で捕らえ、背中に放り上げて、有無を言わさず走り出す。
『娘に手を出したことを……後悔すらできないようにしてやろう……』
 そして、音速すら超える速度で射出された恐るべき質量弾はあやまたず地上へ放たれ、愚かしくもアリスに牙を剥いたオブリビオンへと降り注ぎ――痕跡すら残さず、完膚なきまでに粉砕した。
 ギィ、と顎を鳴らし、アリスは空を見上げる。娘を守り抜いたことを喜ぶ養父の顔が、一瞬空に浮かんでみた……ような気がした。
 何はともあれ、こうしてオブリビオンによる侵攻は食い止められ、彼女に心酔していた悪魔達もアリスの英雄的行為によってしっかり粉砕の危機から救出されたのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​



最終結果:成功

完成日:2021年10月11日


挿絵イラスト