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猟書家~レッカ君デュエリストブレイド始めるってよ

#キマイラフューチャー #猟書家の侵攻 #猟書家 #忌火起・レッカ #堕悪苦TCG #ゴッドペインター

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「お年玉がお年玉を呼び! 世界がモチに包まれる! これが正月コンボだー!」
 モチ怪人が、何やらおめでたいカードの束を空中にばら撒く。カードの中身はよくわからないしこれが正しい攻撃方法かもわからないがとにかく動画映えするように勢いよくばら撒いている。
「甘い! 俺のスシデッキにはお正月成分も含まれている! お前がどれだけコンボしたところで俺のお年玉が減ることはない!」
 スシ怪人も負けじとカードをばら撒く。一応相手のカードを迎え撃つようにばら撒いているが紙と紙なので結局派手な紙吹雪が舞い起こって……、どうなってるんだろう?

 何が何だかわからないが、これがキマイラフューチャーに突如流行し始めたTCG『デュエリストブレイド』の風景である。
 何が何だかわからないけどとりあえず楽しそうなのでキマイラの皆さんも怪人の真似をして楽しくカードをばら撒いている。たーのしー!

 そんな熱狂の場を、高みから見下ろす影が1つ。
「ふふふ、さすが超面白いと前評判のTCGだ。この力で……、えーとなんだっけ? そうそう、キングブレイン様の威光をばら撒いてこの世界の侵略をしたりえーと何々? バトルフェイズに入った時の処理は……」
 猟書家『忌火起・レッカ』は偉そうな腕組みをしつつ、隙を見ては超複雑で分厚いデュエリストブレイドルールブックの1巻を読んでいた。
「バトルフェイズ開始ステップの前と後にもカードが使えて、えーと……。まあそれはあとでいい! とにかくそこのお前! ゴッドペインターだな! 俺と勝負しろ! 負けたらお前は俺たちがばら撒くカードを量産してもらう!」
 遠巻きにデュエルを眺めていたゴッドペインターを闇のゲームが襲う!


「タイヘンよ! キマイラフューチャーで『デュエリストブレイド』が始まったわ!」
 ご自慢のカードの束を振り回しつつ、フェアリーのグリモア傭兵ネミ・ミミーニーズ(f00595)がグリモアベースにデュエルスペースを広げて大暴れしていた。

 突然何のことだかわからない方に向けての説明です。
 『デュエリストブレイド』とは。
 カクリヨファンタズムの新し親分の発明した、めちゃくちゃ複雑だけど超絶面白いTCG(トレーディングカードゲーム)です。
 それがなぜか猟書家『忌火起・レッカ』が持ち出して、キマイラフューチャーで流行らせようとしているらしい。
 あと、猟書家というのはいろんな世界を侵略してる謎の集団です。レッカはカードゲームを扱う猟書家だそうです。

 そして、今回の事件の現場だが――。
 キマイラフューチャーの広場が、謎の力でデュエルスペースとなり。その中央で待ち構えるのは『お祝い事トリオ』の集団、及び猟書家『忌火起・レッカ』だ。
「レッカはデュエリストブレイドを持ち出したはいいんだけど――」
 ルールの方はよくわかっていないらしい。とにかくそれっぽいことを叫びながらひたすらカードを投げつけてくる。怪人や周囲のキマイラたちもそんな調子だ。
「それはもうよくわかんないけどスゴイイキオイで投げつけてくるわ!」
 スゴイイキオイでカードを使うので。一般のゴッドペインターを捕まえてカードを大量に描かせているらしい。
「なんて悪い奴らなのかしら! こっちもゴッドペインターの人に協力してもらって対抗するのよ!!」
 大量の貸し出しカードを使うことも出来るが、ゴッドペインターの人に協力してもらった方がカードの威力が出るらしいとのこと。

「そんな感じね! 猟書家を倒して正しいデュエリストブレイドを流行らせるのよ!」
 自分で行くわけではないのに、デッキを握りしめたネミは気合十分だったという。


背腹かえる
 プレイングボーナス(全章共通)……ゴッドペインターに応援される(猟兵のカードにすごい絵を描いて貰えれば、何故か強化されます。理屈は謎ですが、そういうものらしいです)。

●ご挨拶
 背腹かえるです、よろしくお願いします。
 これは幹部シナリオです。このシナリオは2フラグメントで完結し、「猟書家の侵略」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
 キマイラフューチャー猟書家戦。フラグメントは集団戦、ボス戦。
 今回の敵は、新し親分の発明した、めちゃくちゃ複雑だけど超絶面白いTCG「デュエリストブレイド」で武装しています(TCG=トレーディングカードゲームの略)。
 が、複雑すぎて遊び方がわからないので、それっぽいTCG用語を叫びつつただただ弾幕のようにカードをばらまいてきます。

 第1章、集団戦『お祝い事トリオ』。
 集団戦ですが基本は1対1のデュエルになります。
 おめでたい感じにカードをばら撒いています。

 第2章、ボス戦『忌火起・レッカ』。
 なぜかデュエリストブレイド普及に勤しむ猟書家幹部です。
 ルールはよくわかってないけど強い気持ちでカードを強く叩きつけてきます。

 1章、2章共にゴッドペインターに協力を要請することができます。
 キマイラのゴッドペインターがなんかいっぱいいます。

 それでは、よろしくお願いします。
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第1章 集団戦 『お祝い事トリオ』

POW   :    モチ怪人・ウェポン
【モチ兵器】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD   :    スシ怪人・ジェノサイド
【スシ攻撃】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
WIZ   :    ケーキ怪人・リフレクション
対象のユーベルコードに対し【ケーキ】を放ち、相殺する。事前にそれを見ていれば成功率が上がる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

仇死原・アンナ
アドリブ歓迎

…デュエリストブレイド?
つい最近聞いたことあるような…
とにかくカードを叩きつければいいか…頑張ろう…
あ…ゴッドペインターさん、カードに絵を描いてくれる?
火とか炎とか描いて…そうそう…そんな感じ…

さぁ行くぞ、このモチ野郎!
私のターン!使うは赤色のカード!
燎原之火!烽火連天!白荼赤火!
仙人達の世界で知った神仙四文字なる呪文のカードだ!

火の文字が入った四文字熟語コンボで
【ブレイズフレイム】を発動し敵のデッキと敵自身を攻撃
それっぽい言葉の[威圧]と地獄の炎の[範囲攻撃]で
[焼却]してやろう…!

炎に焼かれ貴様はモチからただの炭と化す!
よって貴様の正月コンボは無効となる!貴様の負けだ、炭野郎!



「……デュエリストブレイド?」
 目の前で繰り広げられる光景を見て、仇死原・アンナ(炎獄の執行人あるいは焔の魔女・f09978)は、ぽつりと囁いた。
「つい最近聞いたことがあるような……」
 最近の出来事といえば、カクリヨファンタズムで戦争があった。様々な戦場で、いろいろなことがあった。その中で……、その単語を聞いたような気がする。何か長々と説明を聞いたかもしれない……、確か……。
「とにかくカードを叩きつければいいか……頑張ろう……」

「あ……ゴッドペインターさん、カードに絵を描いてくれる?」
 アンナは、厄介なデュエルスペースに招かれてしまったゴッドペインターに声をかける。助けに来たことと、こちらもカードバトルに対抗するためにカードが必要なことを説明する。
「む、何だお前は!?」
 怪人たちは謎の猟兵の登場に怒りの声を上げる。
「今……、カードを準備するから待ってて」
「あ、はい。……じゃない! お前が新たな挑戦者か! いいだろう!」
 怪人はカメラを意識しつつポーズを決めている。アンナの準備が終わるまで待ってくれるらしい。
「火とか炎とか描いて……そうそう……そんな感じ……」
 何パターンかのイラストカードを用意してもらって。それをベースに、キマイラフューチャー謹製のコンコンコンを行う。すると、あっという間にオリジナルカードの量産完了だ。

「さぁ行くぞ、このモチ野郎!」
 さきほどまでぼんやりした様子で準備していたアンナ。デッキを握った瞬間に炎獄の執行人、――いや、デュエリストの顔へと変貌する。
「私のターン! 使うは赤色のカード!」
 先手必勝。アンナは出来たばかりの炎のカードを、無造作に掴んで投げ飛ばす。
「ぬお!? 準備が終わったと思ったらもう始まっていた!? 神速焼餅返しの術!!」
 豹変したアンナに驚きつつ、モチ怪人が両手で地面を叩く。いきなり飛んできた炎のカード群を、地面から生えたモチカード柱が受け止める。
「こちらが準備を待ってやったのにいきなり攻撃とは、せっかちな奴め! モチを喉に詰まらせて死ぬことになるぞ!」
 最初の攻撃を受け止め、余裕を見せるモチ怪人。
「攻撃? 何を言っている! 神仙の攻撃はここからだ!」
 アンナは更に、4枚のカードを投げ込む。

 燎・原・之・火!

 モチ柱の四方に4つの文字が浮かび、張り付いていたカードが炎を上げる。
「か、カードが……! 燃えている!?」
 例えや演出などではなく。カードが、実際に炎に包まれている。モチ怪人の驚愕の表情の一部が熱を帯び、おいしくいただけそうに膨らんでゆく。
「ま、まだだ! 焼けたモチよ! 正月よ! 俺に新年の力を分けてくれ!」
 燃えてゆくカードから、モチ怪人は無理矢理に正月コンボを始めるつもりだ。
「本当におめでたい奴だなモチ野郎! 戦火の続くデュエルスペースに新年も正月もない!」
 アンナは新たに烽火連天のカードを投げ込む。モチ怪人が新たに用意していたしめ縄や門松にも、地獄の炎が伸びてゆく。
「や、やめろ!? まだ正月を祝ってないのに正月飾りを――」
「焼却してやろう……、お前の新年と一緒にな!」
 最後に、白荼赤火のカード。おめでたいはずだった新年が、炎の中で揺れている。一緒に正月を祝うはずだった人々は、武器を手に戦場へ向かう。

 なあ、モチよ。
 帰ったらちゃんと正月を祝おうな。

 幻の中で、炎に消えてゆく正月飾りたち。
「お、俺の正月が燃えてゆく……」
 呆然とするモチ怪人自身にも、ついに【ブレイズフレイム】による焼却が始まってしまう。
「炎に焼かれ貴様はモチからただの炭と化す! よって貴様の正月コンボは無効となる!」
 アンナの宣言と共にモチ怪人に火が回り、食べられない状態まで燃やし尽くす!

「貴様の負けだ、炭野郎!」
 モチかカードかもわからない燃え滓が、風に消えていった――。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ティエル・ティエリエル
ふふーん、デュエリストブレイドでボクに勝負を挑むなんて100年早いね!

ボクのデッキはゴッドペインターさんに描いてもらったメタルイェーガーカードを使ったメタルデッキだよ♪
メタルデッキには魔法なんて効かないよ♪

さらに、特殊ルール発動!【スカイステッパー】で空高くまで駆け上がって、
落下の勢いを乗せてメタルイェーガーカードを地面にたたきつけるよ!
この攻撃でカードが引っくり返ったらそのカードを没収することができるんだよ♪(MENKOルール発動)

※アドリブや他の方との連携も大歓迎です



「ふふーん、デュエリストブレイドでボクに勝負を挑むなんて100年早いね!」
 重そうなカードを引っさげて現れたのは、ティエル・ティエリエル(おてんば妖精姫・f01244)。
「ボクのデッキはゴッドペインターさんに描いてもらったメタルイェーガーカードを使ったメタルデッキだよ♪」
 いつものティエルちゃんカードに、水着ティエルちゃんやあったかティエルちゃん。小さなティエルが用意したカードの枚数はさほど多くはない。それなのに、いつもは軽快な妖精の羽が今日は随分と忙しく羽ばたいている。

「よいしょ……よいしょ……」
 デュエル開始に備えて、定位置にメタルデッキが積み上げられてゆく。しばしティエルちゃんの準備運動動画が流れています。しばしお待ちください。
「HAHAHA、随分と重デッキな挑戦者さんだ。荷物持ちを呼んだほうがいいんじゃないか?」
 スシ怪人は、重いデッキを抱えたティエルを挑発する。重いデッキというのは、一般的には『コストが重くて動き出すのが遅いデッキ』のことを指しますが。今回は物理的な意味で重いデッキです。
「ふふーん、余裕でいられるのも今のうちだぞー……。よおし、デュエルスタート!」
 準備が終わったティエルが、最初のカードを頑張って手札に加える。
「ようやく開店か! だが準備の間にこちらは既にご予約の団体様セットを完成させてもらった! へいらっしゃい!」
 スシ怪人が、開幕から全力でスシカードを大量に投げつける。
「あまーい!」
 ティエルは、重量級のカードを振りかぶってスシデッキを撃ち落とす。周囲にはスシだったご飯粒とスシネタが散乱する。
「おい!? 食べ物を粗末にしたな! バチが当たるぞ!」
 最初の攻撃はただの囮。スシ怪人は間髪入れずに食べ物の呪いを発動する。
「メタルデッキには魔法なんて効かないよ♪」
 続いて飛んできたカードも物理的に弾き返すティエル。流石の重量級デッキ、軽いカードなら一振りするだけで簡単に無力化してみせる。
「そろそろこっちもいくぞー♪」
 ティエルは攻撃のためのカードを抱え、【スカイステッパー】で空高くまで駆け上がる。地上のカメラに映るティエルの姿がどんどん小さくなり――、ジャンプ頂点に達したところで空中カメラに切り替わる。
「さらに、特殊ルール発動!」
 ティエルはメタルカードを掲げてポーズを決め、ここで動画を見ている皆さんのためにテロップが入る。

 MENKOモード突入☆彡

 MENKOとは、古代の人々が編み出したトレーディングカードゲームである。
 あるとき人々は自分たちのカードの中でどれが一番優れているのかを議論していた。議論は三日三晩続いても終わらなかった。言葉では決着がつかない、カード自身に決めさせよう。ある人がそう言って、カードを強く叩きつけた。すると、他のカードたちは裏向きになって黙ったという。
 この故事から、カードを叩きつけることで問答無用で相手を黙らせる技術を発展させたのがMENKOである。

「この攻撃でカードが引っくり返ったらそのカードを没収することができるんだよ♪」
「ま、まて! スシデッキ高いんだぞ!? お会計しないで没収なんて!?」
 地上でスシ怪人が、何か言っている。だが、カードを強く叩きつければ全て解決するのである。
「みんなボクのものだー☆」
 上空から物凄い落下速度でカードを叩きつけるティエル。メタルカードの爆撃で、デュエルスペースに激震が走る。地上のカメラの映像が途切れ、上空からは必死に逃げるスシ怪人の姿だけが確認出来るのみ――。

「全部引っくり返ったかな?」
 バラバラになったスシデッキと、引っくり返ったスシ怪人が没収されたという。

大成功 🔵​🔵​🔵​

中村・裕美
副人格シルヴァーナで参戦

「デュエリストブレイドですの? 全ルールを把握するのは難しいですが、今回の敵のデッキをなんとかする分には何とかなりそうかしら?」
シルヴァーナは相手や大会の傾向からメタを組んで対策するデッキが割と得意

「ここで『カロリー制限』発動ですわ。カロリーの高い食べ物は場に出す事はできませんわ」
「更に『寒中見舞い』でおめでたいものを出すのを禁止させて頂きますわ」
そんな感じでお祝い事トリオのデッキを狙い撃ちにしたような効果のカードで相手を封殺してゆく

後は相手プレイヤーにダイレクトアタック可能なカード(切り裂きナイフとか刃物っぽい名前の)でUCを併用して相手を物理的に直接攻撃して切り裂く



「デュエリストブレイドですの?」
 カードゲームの場に似つかわしくない猟奇的な雰囲気を、中村・裕美(捻じくれクラッカー・f01705)に押し込め。裕美の副人格『シルヴァーナ』は、今回の相手用に調整したデッキを再確認している。
「全ルールを把握するのは難しいですが、今回の敵のデッキをなんとかする分には何とかなりそうかしら?」
 そう。敵を倒すだけならルールを全て把握する必要はない。必要なのは、相手の分析と大会の傾向。それに、試合を確実に終わらせる方法だけ――。

「ふふふ、お上品に準備しているじゃないか」
 カードゲームを理解していないモチ怪人は、綺麗にデッキを積んでいる裕美の行動を見て勝てると思い込んでいる。
「行くぞ! モチのモチによるモチのための――」
 モチ怪人が大量のカードを掴んでばら撒こうとしたところで、裕美は魔法カードを発動する。
「ここで『カロリー制限』発動ですわ。カロリーの高い食べ物は場に出す事はできませんわ」
 ここはデュエルスペース。対戦相手がルールを把握していなくとも、カードが正しく使用されればそれに従い行動は制限される。モチ怪人がばら撒こうとしたカードが次々と使用不可能となる。
「何……?」
 モチ怪人はデッキのカロリーを計算する。この状態では食べ物ばかりのデッキからはほとんどカードを使うことができない。残されているのは……、この0カロリーの神だけ!
「神よ! カロリー神よ! 我に力を!」
 モチ怪人が神のカードを掲げて叫ぶ。デュエルスペースに後光が差し、カロリー神らしい小太りのシルエットが浮かび上がる。

 デュエルの途中だけど小腹が空いてきたな。お、こんなところにおせち料理あるじゃん。おせちは正月に食べるものだからデュエルスペースで食べても0カロリー。

「さすが神! これでおせちをいくら食べても太らない!」
 神から怪しい0カロリー理論を受けとったモチ怪人が『カロリー制限』をすり抜けておせちを並べる。
 しかし、裕美は冷静に次のカードをおせちに重ねる。
「更に『寒中見舞い』でおめでたいものを出すのを禁止させて頂きますわ」
 裕美は更に相手を縛る魔法を使う。突然の凶報と共に、0カロリーのおせちを没収されてしまう。
「魔法効果で身内に不幸が!? だがしかしカロリー神ならきっとなんとか!」

 身内に不幸があったのに自分らだけおせちで盛り上がるのはちょっと。

「神ー!?」
「その神も厄介そうですね。デュエルスペースに来てもらいましょう」
 裕美は特殊な魔法カードを使い、モチ怪人のデッキから相手の神を直接戦場に引き釣り出す。
「か、カロリー神が勝手に戦場に!? 何をする気だ!?」
「それはもちろん――」
 驚愕するモチ怪人の前で、物理攻撃用のカードを握る裕美。その顔は、笑顔に見える。ただ、手にしたカードがカードからナイフへと変わり、笑顔の意味が穏やかでなさそうなものへと変化してゆく。
「もちろんダイレクトアタックのためですよ」
 厄介な支援カードは場に出てもらった方が対処が楽ですからね。とまでは言わず。
 ナイフを手にした裕美の姿が消え、次の瞬間には【ヴォーパルスラッシュ】でカロリー神の首が飛んでいた。

 お、ダメージの回復にカロリーを使うから今ならいくら食べても0カロ――。

「神死んでますよ!? ってこれカードバトルですよね!? ナイフで死にませんよね!?」
 目の前でダイレクトアタックされたカロリー神の様子が、尋常ではない。モチ怪人はカードでの防御も忘れ、ナイフ片手に微笑む対戦相手に状況の確認を求める。
 あれ……、対戦相手最初からこの人でしたっけ。
「大丈夫。カードのナイフでもちゃんと斬れますよ」

 自分が知りたい大丈夫はそっちの意味の大丈夫じゃないんだよなぁ。
 と、ぼんやり思ったところで。モチと胴が別れを告げた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

エルヴィン・シュミット
デュエリストブレイド…名前は聞いたような気がするが、中身はよく知らんな。
もっとも、向こうもよく分かってないようだが。

さて、ゴッドペインターの方々には「見た目重視」なカードを描いて貰おうかね。
スーパーなロボットやギラギラ光って炸裂する花火…要は「こちらが見えなくなれば」それでいい。

勝負が始まったら適当にカードを放って目眩ましだ。
【迷彩】を使って周囲に溶け込めばより効果は倍増、敵の気を逸らしている間に…UC発動!
UCの衝撃波でお互いのカードごと奴らを焼却処分でゲーム諸共粉砕だ!
コンボを決めたくてもカードが燃えちゃあどうしようもねえよなぁ!

『一つアドバイスだ。ルールはブチ破るためにあるんだぜ。』



「デュエリストブレイド……名前は聞いたような気がするが、中身はよく知らんな」
 カードを受け取ってデュエルスペースに来てみたものの。エルヴィン・シュミット(竜の聖騎士・f25530)はデュリストブレイドのことはよくわからなかった。
 一応名前だけならカクリヨファンタズムで聞いたはず。出発前に中身の説明を聞こうとしたがとにかく説明が長すぎるので……、最終的に『カードを強く叩きつけろ』とだけ言われた。
「うむ、やはりわからん」
 よくわからないがエルヴィンは猟兵なので、オブリビオンが暴れているとなれば猟兵の使命としてデュエリストブレイドしなければならない。もっとも、怪人たちもデュエリストブレイドについては何も理解していない様子だが。

「『見た目重視』なカードを描いて貰おうかね」
 ゲームのルールも絵を描いてもらうと強くなる理屈もわからないが、とにかくゴッドペインターに協力を頼むエルヴィン。身振り手振りを交えてリクエストを伝えようとする。
 ゴッドペインターたちは――、エルヴィンの頭上に浮かぶもやもやとしたイメージを丁寧に形にしてくれる。流石はプロだ。エルヴィンの頭の中のイメージが吸い込まれるようにカードの中に納まってゆく。
「よし!」
 結局細かいことはわかっていないが、エルヴィン専用のスーパーロボットデッキの完成だ。

「さあ、デュエルスタート!」
 エルヴィンは開始の宣言と共に、足元にカードを叩きつける。すると、派手な爆発が巻き起こり、デュエルスペース全体が煙幕に覆われてしまう。
「な!? いきなりデュエルスペースが!? 卑怯だぞ! デュエルはきちんと挨拶から!」
「そうだったな。あけましておめでとうございます。だったか!」
 エルヴィンは、煙に紛れて奪い取った相手のカードに火をつける。
「それは新年の挨拶! って貴様こっちの新年挨拶カードを勝手に!」
「ほら、返すぜ!」
 エルヴィンは燃えるカードを投げ返す。投げたカードが相手のデッキにぶつかると同時に、【SOUND FROM CHAOS】の力を開放する。デュエルスペースに、2度目の衝撃。モチ怪人自慢の正月デッキは、先ほどより派手な極彩色の爆炎の中に飲み込まれ。もはやデッキとしての機能を果たせない形になってしまっている。
「コンボを決めたくてもカードが燃えちゃあどうしようもねえよなぁ!」
「正月が!? 俺の正月が!? こんなことが許されるのか!? ジャッジー! ジャッジーッ!!」
 ここが戦場ならば、これも運命だろう。だが、ここはデュエルスペースだ! お天道様が見ていなくともジャッジの目があるのだ!

●総合ルール:デュエルの処理や対戦相手の行動に疑問を感じたら、あなたはジャッジに相談することが出来ます。

 モチ怪人は燃えゆくデッキと煙幕の中で、大声でジャッジを呼ぶ。
 どこからとなく現れたジャッジが、デュエルスペースを確認。現在のデュエルの様子は……、煙幕でよく見えないようですね。不正行為を発見できなかったため、ジャッジはそのままデュエルを続行するよう言い残して消えてしまう。
「ジャッジー!?」
 モチ怪人は、消し炭になったデッキの前でただただ泣き崩れる。

 相手は、絶対不正を行ったはずなんだ。
 例えカードの効果でデッキに火が付くことはあってもカードの効果以外で火をつけたら反則のはずなんだ。いやもう今日だけでカードに火が付くより非道ことがいっぱいあった気がするけどカード以外の手段で火をつけたらいけないはずなんだ。
 ジャッジが見ていてくれないと警告が飛ばないけど!

「一つアドバイスだ。ルールはブチ破るためにあるんだぜ」
 炎の中で勝ち誇るエルヴィン。
 そんな彼だが、ルールをきちんと把握しているわけでないのだという。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ティモシー・レンツ
カードを投げつけるのは、良くないと思うんだ?
ほら、えっと……なんか紙が宿る的な。(うろ覚えのポンコツ)

ともあれ、事前準備3枚と白紙がたくさんで、ゴッドペインターの人に描いてもらうよ。
(ゴッドペインターの手が加わっていないのが3枚しか無いので、どう頑張っても強化されたカードが手札に入る)

という訳で強化されたカードで応戦しつつ、『影潜み』発動でダイレクトアタックを強制的に無効化!
壁モンスターは強化されて倒せないし、倒せてもライフを削り切るためのダイレクトアタックはさせない!
(墓地行きと同時にライフ回復のモンスターも壁にしたり、召喚と同時に回復のモンスターを出したりしつつ)



「カードを投げつけるのは、良くないと思うんだ?」
 ティモシー・レンツ(ヤドリガミのポンコツ占い師・f15854)は、怪人たちがカードを投げ合っている光景を見て顔を顰めた。
 彼がカードを乱暴に扱うことを嫌うのは、彼自身が物の化身たるヤドリガミ故であろうか。
「ほら、えっと……なんか紙が宿る的な」
 近くのゴッドペインターに同意を求めてみたが、反応は薄い。

「……ともあれ」
 ティモシーはゴッドペインターたちに、用意した白紙のカードへとイラストを描いてもらう。それも大量に。
 デッキの中に強化されたカードを大量に仕込む。そうすることで、ゲーム中に引いたカードが強化されたカードになりやすいという寸法だ。
「内容は、いっぱい。 え? いっぱいはイラストの内容じゃないって?」
 紆余曲折を経て、ゴッドペインターのカード満載のデッキを積み上がる。

 大事そうにカードを並べるティモシーに対し。無造作にワゴンに載せられたカードを鷲掴みにするケーキ怪人。
「な、なんて乱暴な扱いを」
「よいカードは丁寧に、安いカードは安いカードなりに。食らうがいい! ケーキバイキング食べ放題プラン120分コース!」
 ケーキ怪人はカードを大量にばら撒く。どれもこれも、弱すぎて値段をつけてもらえないようなワゴンセールカードたちだ。
「なんのっ!」
 ティモシーは安いカード群を、1枚のカードで受け止める。こちらは、ゴッドペインター謹製の特別カード。弱いカードの突破を許すはずがない。
「いいカードがなんだ! 大衆が求めているのは安くてお腹一杯食べられるケーキだ!」
 お値段そのままでケーキバイキングの種類がアップ! ケーキ怪人に凄まじいパワーが集まる!
「この力で貴様にダイレクトアタ――あれ?」
 満を持して攻撃、というところで。ティモシーが消えていることに気付いたケーキ怪人。
 プレイヤーがいなくなったデュエルスペースで。ティモシーのカードたちが仕組まれたコンボのままに動き出す。墓地に落ちたはずのカードが戦場に舞い戻り、いないはずのプレイヤーのライフが増えてゆく。
「か、カードが勝手に動いている!?」

 詳しく解説しますと――。
 ティモシーのカードが墓地に落ちると、ティモシーのライフが回復する効果が発動します。
 ティモシーのライフが回復すると、墓地から壁モンスターが帰ってきて。
 モンスターが墓地から帰ってくると、ティモシーのデッキからモンスターが出てきて。
 ――と、プレイヤーがいなくても勝手にコンボが続くわけです。

「店員もなしに勝手にケーキが出てくるなんて……」
 ケーキ怪人は焦る。こちらがどれだけ安くてご満足のバイキングコースをご案内したところで。無料で、しかも自動で勝手に好きなだけ増えるケーキに勝てるはずがない。
「みんな! 騙されるな! ケーキが勝手に増えるなんてそんな都合のいい話があるはずがない!」
 こうなったら、ダイレクトアタックでプレイヤーを直接討ち取るしかない。だが、【影潜み】の力で隠れ潜むティモシーの位置はわからない。
「いいや焦るな! プレイヤーをダイレクトアタック出来なくとも! 動いているカードを狙うことは出来る!」
 ケーキ怪人は残された食べ放題コースと共に、安さと量だけが自慢のケーキを戦場に向かって投げつける。
 渾身のケーキ弾幕を受けたティモシーのモンスターたちが倒され、墓地に落ちる。カードが大量に墓地に落ちたなら、ティモシーのライフが大量に回復する。その大量のライフを使って――、特に何をするでもなく。ティモシーは地道のコンボを続けて相手の攻撃の無力化に専念し続ける。

 攻撃開始から1時間程度。
「負け……か」
 ついにカードと体力が尽き、ケーキ怪人は投了を宣言した。
 一方、ティモシーのコンボはまだ続いている。
 本人の姿は、消えたまま――。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『忌火起・レッカ』

POW   :    来たぜ……オレの切り札がァッ!
無敵の【時と場合に応じた特殊効果付きのモンスター】を想像から創造し、戦闘に利用できる。強力だが、能力に疑念を感じると大幅に弱体化する。
SPD   :    テメェ自身が放った呪文で自滅しなァ!
対象のユーベルコードに対し【その効果対象を別のものに変更する速攻魔法】を放ち、相殺する。事前にそれを見ていれば成功率が上がる。
WIZ   :    時間を稼ぎやがれ、《爆弾人形(マネボム)》共ッ!
戦闘力のない、レベル×1体の【召喚者自身への攻撃を捨て身で守る爆弾人形】を召喚する。応援や助言、技能「【かばう】、【時間稼ぎ】、【捨て身の一撃】」を使った支援をしてくれる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠惑草・挧々槞です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「なるほどよくわかった」
 猟書家『忌火起・レッカ』は、デュエリストブレイドのルールブックと睨めっこを続けていた。
 ルールを読んでいるうちに部下の怪人がいなくなった気がするが、ついにルールの把握もターン終了処理にまで差し掛かっていた。
 これでようやくターンを終了してデュエリストブレイドを始めることができ――。

 よくここまで読んでくれたな。ワイちゃん嬉しいで。
 でも残念なお知らせや。続きは別冊ルールブックや。
 うん、「また」なんだ。済まない。

「――ってなんだこれ!? ターン終了のルールだけでなんで別冊ルールブック読まなきゃいけないんだ!?」

 そりゃーターン終了処理にも例外のカードがたくさんあるんや。使うカード毎にターン終了処理も変わるんでルールブックにはその1つ1つの――。

「長い長い長い! いちいち説明といらない挨拶が長い! てか誰だこの気軽にお話してる口調の読みにくいルールブック書いた奴は!」

 ワイちゃんが親分や! 新し親分「バズリトレンディ」や!

「そういうことを聞いてるんじゃない!」
 ルールブックを読んでいるレッカは、怒り心頭の様子。
「もういい! 細かいことはカードを叩きつけて何とかする! 来い! 猟兵たちよ! 俺の闇と火デッキがお前たちを何とかする!」
 何とかするって2回も言った!

 こうして、何となく雰囲気で『デュエリストブレイド』の最終決戦が始まる!
エルヴィン・シュミット
やっと大将のお出ましか、トロすぎじゃね?
まあいい、サクッと片付けちまうか。

さて、今度はもっとシンプルに行こうか?
次のテーマは『弾幕』で頼む。
追尾弾でも爆裂弾でも何でも良い、ゴッドペインターの本領って奴を魅せてくれ!

カードが描き上がったらパーティーの始まりだ!
まずはUCを発動して相手の『爆弾人形』を誘発!
そのまま幻影ドラゴンの機関銃と特製カードの弾幕で人形を手当たりしだいにふっ飛ばして…
【ROYAL HEART】【SPARKLE DIA】【SPIRAL SPADE】に【TEMPEST】の【弾幕】【乱れ撃ち】【貫通攻撃】【一斉発射】で畳み掛ける!

お前と俺のカード弾幕、どっちが上か試そうじゃねえか!



「やっと大将のお出ましか、トロすぎじゃね?」
 エルヴィン・シュミット(竜の聖騎士・f25530)は、猟書家『忌火起・レッカ』と相対する。
 こちらは前哨戦を終え、合間にデッキの強化も済ませた。一方相手は、今やっとルールブックを投げ捨てデュエル開始の構えをとったところだ。
「まあいい、サクッと片付けちまうか」
 エルヴィンの手に握られているデッキ。このデッキには先ほど以上にゴッドペインターたちの力が込められている。前回は『見た目重視』ゆえ、派手なだけで周囲への干渉能力は低かった。今回の『弾幕』は違う。
「さあ、俺とゴッドペインターの本領って奴を魅せてやる!」

 エルヴィンはデュエル開始と共に一気にカードを展開、もとい大量にばら撒く。
「まずはこちらの攻撃。【SUMMONING AIR FORCE】を発動!」
 ばら撒いたカードが地面に落ちるより早く、そのカードにユーベルコードの力を重ねる。宙を舞うカードは機関銃で武装したドラゴンの群れへと変貌し、デュエルスペースを埋め尽くす。
「スクランブル発動!片っ端から粉砕しろ!」
 武装したドラゴン軍団による派手な弾幕攻撃が始まる。対するレッカも自分の周囲にカードを展開し、守りを固める。
「時間を稼ぎやがれ、《爆弾人形(マネボム)》共ッ!」
 互いのカードが派手な爆発を巻き起こす。戦場と、それを見守る観客たちもが煙幕で覆われてしまう。
「派手にやってくれたな! でも攻撃は防がせてもらった! 今度はこっちから行くぜッ!」
「反撃か、この煙幕の中で幻影ドラゴンを捉えられるか?」
 攻守交替。エルヴィンは攻撃を取りやめ、ドラゴンを派手な煙幕の中に紛れさせる。
「心配いらないぜ! 爆弾人形共! 今攻撃してきた連中に捨て身の一撃だッ!」
 一度攻撃を防いだ爆弾人形には、攻撃してきたモンスターが記録されている。これはカードゲームとしての特別な処理であり、相手がどこに隠れていようが、煙幕で見えなくなっていようが関係ない。爆弾人形たち1つ1つが正確に、エルヴィンのドラゴンを目掛けて飛んで行く。
「どこへ逃げようったって無駄だ! 攻撃してきたドラゴンは一匹残らずドカーンだッ!」
 力強く宣言するレッカ。しかし……、いつまで経っても爆弾人形たちがドラゴンを捉えて爆発する様子がない。
「ドカーンだ……?」
 ドラゴンや爆弾人形の様子は、煙幕で見えていない。爆発が遅いので不安になってくるレッカ。
「そろそろ気づいたか? お前が『爆弾人形』を誘われたってことにな」
「何……?」

 爆弾人形は攻撃も防御も自動。
 まさか……。
 あいつはそれを知って、能力の誘発を誘われたのか……?

 戦場を一陣の風が駆け抜ける。煙幕が去り、自前のカードとブラスターを構えたエルヴィンの姿が現れる。
「まずいッ!」
 あいつは『ドラゴンに攻撃させた』だけで『あいつ自身は攻撃していない』。ドラゴンは爆弾人形を消すためのフェイントで、奴自身の『ダイレクトアタック』が本命だ!
「お前と俺のカード弾幕、どっちが上か試そうじゃねえか!」
「俺の闇のデッキよ! 何とかしろッ!」
 苦し紛れでばら撒かれた闇のカードが、3種の魔法カードで光の中へと消えてゆく。手札のカードを失ったレッカの額に、【TEMPEST】の銃口が向けられる。
「カードを使い切ったな……。コイツで決まりだ!」

 銃声と共に、エルヴィン・シュミットに勝利が訪れる!

大成功 🔵​🔵​🔵​

ティモシー・レンツ
貴様が犯人かー!(とボランティアキマイラに叫んでもらう、疲労しすぎて台車で運んでもらうヤドリガミ)
……デュエルスペース、届かない……(疲労で立てない)

改めて、いざ尋常に勝負だー(尋常どころかむしろ病床に見えかねない挑戦者)
まずはモンスターを召喚、からの効果でライフ回復。
さらに魔法の効果で手札から墓地に、墓地に行った際の効果でライフ回復。
……ライフと体力は別枠なの?そっかー……。

マネボムに対しては「UDC神拳」を発動、フィールドから一掃するよ……
あ、ダメ、先のターンの疲労がまだ取れてない(でもカードプレイは行う)
溜め込んだライフを少しコストに、トドメの一撃!(貧乏性)



「貴様が犯人かー!」
 と、叫んだのは一般キマイラの1人。ティモシー・レンツ(ヤドリガミのポンコツ占い師・f15854)の用意した台本を何となく読んでくれている。
「……デュエルスペース、届かない……」
 ティモシー本人は、疲れ切った様子で台車に乗せられている。先ほどの怪人との試合で体力という名のユーベルコードの代償を支払い過ぎたのだ。
 だがしかし問題ない。参加登録さえしてあればデュエリストブレイドの試合は勝手に始まるのだ!

「改めて、いざ尋常に勝負だ!」
 かっこいいセリフでティモシーの代わりに叫んでくれるキマイラ。その後ろで台車に転がったままのティモシーがカードを引いて魔法カードを使おうとしている。
「まずはモンスターを召喚、からのライフ回復」
 カードの使用宣言が読み上げられる。そこから、使用したカードが墓地に落ちたことでティモシーのライフ回復コンボが始まる。コンボが始まることでみるみるティモシーのライフが回復し、ついでに体力がゴリゴリ削られてゆく。
 残念ながらデュエリストブレイド的なライフがいくら増えても、ティモシーの体力が回復することはなく。逆にループするカードの処理を行い続けなければいけないためにガンガン体力を消費するはめになった。

「……、……。何で相手は勝手にしにそうになっているんだ?」
 レッカは、増えるライフと勝手に死にかけているティモシーを交互に見て、疑問に思わずにはいられなかった。
「何だかよくわからんがライフをいくら増やそうと無駄だ! 『爆弾人形』の破壊効果をプレイヤーそのものをターゲットに発動することでライフがいくらあっても何とかする!」
 本来『爆弾人形』で相手プレイヤーを直接対象に取ることは出来ない。だがここはデュエリストブレイド。カードを対戦相手に直接投げつけることでよくわからないが何んとなかるのだ!
「なんの! その『爆弾人形』に『UDC神拳:逆位相キャンセリング』を発動!」
 力強いキマイラさんの台本読みと共に、死にかけのティモシーからユーベルコードが発動してしまう。生きてますかー?
 ティモシーを破壊するはずだった爆弾人形の力が反転する。破壊効果の反転。今、ティモシーが2人に増える!
「は……破壊の反転で回復は……」
 ……、回復はしていないようですね。

 破壊するとプレイヤーが減るやろ?
 だから破壊を反転するとプレイヤーが増えるんや。

 どこからか聞こえるデュエリストブレイドのルール解説。体力の回復しないティモシーは更なる疲労感に襲われる。
 疲れは取れていないが、こちらの人数が増えたのはチャンスに間違いない。何せ大量のライフを持ったティモシーがそのまま増えたことにより、ただでさえ多かったライフが倍に膨れ上がったのだ。
「覚悟しろレッカ野郎! この大量のライフを元に、トドメの一撃を2回叩き込む!」
 台本読みさんの力強い宣言。台車に乗せたままのティモシーが今、トドメの一撃として射出される!
「一撃なのに2回かよッ!」
 防御よりツッコミを優先したレッカが、轢かれる。衝撃で打ち上げられ。くるくると宙を舞い。着地直前にもう一台のティモシーに改めて轢かれる。とても凄惨な交通事故だ!
 交通事故というのは、『酷い負け方をした』というカードゲーム用語なのでご安心ください。

 試合には勝ったティモシーだが、レッカ以上に死にかけていたという――。

大成功 🔵​🔵​🔵​

仇死原・アンナ
アドリブ歓迎

出たな…猟書家め…!
貴様を倒せば何とかなる気がする…!
さぁ行くぞ!私は処刑人だ!

あ…ゴッドペインターさん、カードに絵を描いて…
こう…怖い感じで‥‥あ、もうちょっと血糊増しで…
そうそう…そんな感じ

さぁ行くぞ、このツンツン野郎!
私のターン!使うは黒色のカード!
死神イシュ・タブを召喚!そして取り出すは融合のカード!
己自身を生贄に【冥府の巨神】を召喚!

[殺気と呪詛と存在感で恐怖を与え]敵を萎縮させて弱体化
大剣マカフトゥを振るい[怪力と鎧砕き]で
敵と召喚したモンスター共々[吹き飛ばし]てくれるわ!フハハー!

ところで…
勢いで融合しちゃったけど…どうやったら元に戻るのこれ?



「出たな……猟書家め……!」
 仇死原・アンナ(炎獄の執行人あるいは焔の魔女・f09978)は、現れた猟書家にカードを突き付けて言い放つ。
「貴様を倒せば何とかなる気がする……!」
 相手が姿を現したなら、とりあえず倒せば何とかなるはずだ。
「その言葉、そっくりそのまま返すぜ! お前を倒してこの場を何とかするのは俺だッ!」
 こちらもよくわからないが勝ってから考えよう。
「さぁ行くぞ! 私は処刑人だ!」

 ――と、デュエル前の挨拶を済ませたところで。
「あ……ゴッドペインターさん、カードに絵を描いて……」
 処刑人がイメージです。全体的に怖い感じの雰囲気に。エフェクトで血糊増しで。細かなところはお任せします。
「そうそう……そんな感じ」
 アンナは出来上がったカードを受け取り。そのままデッキの一番上に置く。

「さぁ行くぞ、このツンツン野郎! 私のターン! 使うは黒色のカード!」
 アンナはデュエル開始と共に、デッキの一番上のカードを引いて使用を宣言。
「死神イシュ・タブを召喚!」
 アンナの目の前に、血の如きオーラを纏う死神が現れる。そのまま畳みかけるよう、手札から次のカードを叩きつける。
「そして取り出すは融合のカード!」
「融合……だと? 融合は複数のモンスターを生贄にしなければ使えないカードだぞッ!」
 今アンナの場にいるのは、死神1体のみ。その状態で融合カードが使えるはずはない。仮に、新たにモンスターを召喚するつもりだとしても、その宣言に対応して動くことでこちらのペースに持ち込むことが出来る。
「ふ……。いいだろう! 見せてみろ! お前の融合をッ!」
 妨害用の魔法カードを構えた状態で、レッカが叫ぶ。
「死神イシュ・タブよ……。今すぐに貴様の力をワタシに寄越せ。代償として捧げるのは……己自身だ」
「え?」
 生贄として召喚されるであろうモンスターを狙っていたレッカの前で。アンナ自身が、死神の大剣によって刈り取られてしまう。
「しまった、融合を通してしまった! ってプレイヤーがいなくなったら負けじゃないのか?」
 疑問に思うレッカを残して、対戦相手の姿は消えてしまった。
 だが、アンナの存在感も死神の殺気と呪詛は消えていない。不気味な気配がデュエルスペースの中央に集い、地獄の炎を噴き出す冥府の巨神が産み落とされる。

「な、なんだあいつは!? とりあえず壁モンスターで時間を稼いでる間に――」
 初めて見るモンスター相手に、レッカは時間を稼いで対策カードを探そうと試みる。
「えーと……。プレイヤーとモンスターが融合したから、持ってくるべき対策カードはモンスター狙いとプレイヤー狙いのどっちだ?」
 もたもたしている間に、壁モンスターは巨神の猛攻で次々と屠られてゆく。
「ええい! こうなったら枚数で何とかする!」
 対策を思いつかなかったレッカは、カード弾幕で巨神の進撃を止める力尽くの作戦。
「全て――」
 巨神となり果てたアンナが囁く。
 死神イシュ・タブ、大剣マカフトゥを振るう冥府の巨神、そしてそれらに全てを捧げた仇死原・アンナ。止められないわけではない。ただ、それらの全てをカード弾幕だけで止めるには――。
「吹き飛ばしてくれるわ! フハハー!」
「ぐあーッ!?」
 ――デッキの枚数が圧倒的に足りない!

「ところで……」
 勢いで融合しちゃったけど……、どうやったら元に戻るのこれ?
 ふと我に返ったアンナが、疑問を口にする。

 カード効果に効果時間が記載されていない場合、効果は永続します。
 でも一応デュエリストブレイドの効果なので、デュエルスペースから出れば効果は終了します。
 多分、きっと、何とかなると思います。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ティエル・ティエリエル
ようし、空き時間にゴッドペインターさんにいっぱい描いてもらったから今度は森の動物さんデッキでいくぞー☆

動物さんカードで応戦しつつ、エースカードの「グレートパンダラーZ」を引き当てるよ!

いっくぞー、グレートパンダラーZ出撃だー!
グレートパンダラーもメタル属性だから魔法なんて効かないよ♪
パンダラーパンチやパンダラーキックで縦横無尽に暴れちゃうぞ!

相手が反撃を開始しようとしたら伏せカードオープン!
ふふーん、まだボクのバトルフェイズは終了してないぞ☆
【妖精姫と空飛ぶ大熊猫ロボ】を使ってジェットパンダラークロース!
爆弾人形ごとパンダミサイルで吹き飛ばしちゃうね♪

※アドリブや他の方との連携も大歓迎です



「ようし、空き時間にゴッドペインターさんにいっぱい描いてもらったから今度は森の動物さんデッキでいくぞー☆」
 フェアリーの小さな手で溢れんばかりのカードを抱え込み。ティエル・ティエリエル(おてんば妖精姫・f01244)がデュエルスペースに飛び込む。
「いけー! 森の動物さんたちー!」
 ティエルがものすごい勢いで多数の動物たちを展開する。瞬く間に、可愛らしい動物たちがデュエルスペースを埋めつくす。が、あくまでただの可愛い動物たち。戦闘に参加してくれる様子はない。

「なるほど、これが『バズリ特化デッキ』という奴かッ!」
 ここではないどこかで、ティエルの『バズリ度』が高まるのを感じる。
 勝利こそが全ての『堕悪苦TCG』が本命のレッカにとって、バズリを叩きつけられる『デュエリストブレイド』専用のデッキはやりにくい相手だ。だが、対策がないわけではない。
「こちらも魔法カードを使わせてもらう! 動物たちよ! 召喚プレイヤーのところに集まれ!」
 レッカが反射の魔法カードを発動。すると、大量の動物たちがティエルの元に戻ってきてしまう。
「わわ? みんなどうしたの?? 髪の毛食べちゃダメだよ!? わー!?」
 デッキを増やしすぎたことが弱点になってしまった。多すぎる動物さんを制御仕切れず、逆に動物さんで動きを封じられてしまう。

「これでお前の行動は封じさせてもらった! 俺のターンッ!」
 まずは攻撃用のカードを手札から――。
「まてまてー! ボクまだバトルフェイズやってないぞー!」
 自分の攻撃に移ろうとしたレッカに、動物さんの下敷きになっているティエルが割り込む。
「勝手なことをッ! 動物を大量に出して攻撃を――。……んん?」
 そういえば動物たちはあっちこっちに散らばってもふもふしていただけで、攻撃はしていなかったような?
「バトルはこれからだー! いっくぞー、グレートパンダラーZ出撃だー!」
 ティエルの乗っている床が開き、ティエルと動物たちが飲み込まれてゆく。そして、割れた床の下から、巨大なパンダ型スーパーロボット『グレートパンダラーZ』がせり上がってくる。
「くッ、呼び出した動物とバズリを乗せたそいつがお前の切り札だってのかッ!」
「パンダラーパンチだー! いけー!」
「はっ! そんな大ぶりな攻撃! 別にカードを使わなくても何とかなる!」
 レッカは派手なアクションでパンダパンチを躱す。そのまま軽やかな動作で一回転すると、反撃の魔法カードを構えて反撃だ。
「今度こそ俺のターン! この――」
「まてまてー!」
 せっかくかっこよく決めて攻撃に移るはずだったのに、再び遮られる。
「ふふーん、まだボクのバトルフェイズは終了してないぞ☆」
「いや今度こそ攻撃しただろ! パンチとキックとか飛んできたぞッ!」
 今のは絶対攻撃だった。バトルフェイズだった!
「通常攻撃と伏せカードは別だもん! ジェットパンダラークロース!」
 リバースカード【妖精姫と空飛ぶ大熊猫ロボ】オープン! グレートパンダラーZの装甲が開く。パンダの顔がついたお洒落なミサイルが次々と発射される。
「ミサイルになっても一緒だ! ばら撒くだけならまた魔法カードでターゲットをお前自身に変えてやるッ!」
 先ほどと同じ魔法カードで、無数のパンダミサイルをティエル自身へと跳ね返そうとする。しかし魔法の影響を受けたパンダミサイルは、一瞬だけきらりと光ったあと、そのままレッカへと降り注ぐ。
「グレートパンダラーもメタル属性だから魔法なんて効かないよ♪」
「俺としたことが! カードのテキストを確認しなか――」

 レッカの叫びは、巨大なパンダ雲にかき消された――。

大成功 🔵​🔵​🔵​

中村・裕美
第2章もシルヴァーナで
まず断章のレッカのデュエルの様子から【情報収集】して相応しいデッキを組む
「後は、ゴッドペインターさん達にも御協力いただきましょう」

相手が無敵のモンスターを出してくると言うことなので、強制的に戦闘を終わらせたり敵の攻撃力を利用する感じのデッキを
「鎮火、火属性モンスターのやる気を落として強制戦闘終了ですわ」
「飛び火、相手がダメージを与えた場合、相手もダメージを受けますわ」
「あ、闇属性も火属性に変更ですわ」
相手が無敵さに疑念を抱いたところでUCによってゴッドペインターによるカードを引き当ててトドメに入る
「さあ、私の切り札。炎も闇も切り裂いて、今こそフィニッシュですわ」



「火と闇と、妨害のカードを中心に、ここからは投擲目的の数合わせでしょうか」
 中村・裕美(捻じくれクラッカー・f01705)の別人格『シルヴァーナ』は、レッカがばら撒いたカードを丁寧に拾い集める。
 レッカが戦っているうちに相手のカード情報を集め、相手を封じるデッキレシピを作成する。そして――。
「後は、ゴッドペインターさん達にも御協力いただきましょう」
 出来上がったデッキレシピを持ち込み、ゴッドペインターたちにカード作成を依頼する。個人メタ、この場でレッカのデッキだけを叩き潰す非常にピーキーなデッキが、ゴッドペインターの手によって作成されてゆく。

 相手が恐るべき死の罠を用意しているとも知らず、レッカはこの日最後となる対戦相手へと挑む。
「先行はくれてやる。さっさとカードを引きなッ!」
「先行ですか? では何もすることがないのでパスしますね」
「よし、何もしないに対して――、え?」

 妨害からペース崩していく予定だったんだけど……。
 相手、ほんとに何もしてこないな。
 何もしてこない初心者みたいな相手なら先に動いていいかな?
 妨害たくさんあるし動いちゃっていいでしょ?

 裕美にがっつりペースを崩されつつ、レッカは火と闇の最強モンスターを出してしまう。
「行け! 俺の切り札よッ! こいつは場に出ると同時に相手プレイヤーにダイレクトアタックを――」
 デュエルフィールドに火と闇の力が渦巻き、現れた巨大なデーモンが――、膝を抱えて蹲る。
「鎮火、火属性モンスターのやる気を落として強制戦闘終了ですわ」
「あ、ハイ」
 先に動いてしまったが故の失態。出すだけ出したレッカの切り札はあっさりと裕美の妨害カードで無力化されてしまう。
「だ、だがフィールドにモンスターは出せたぞ! 場にいるもっとも攻撃力が高いモンスターを破壊して攻撃力分のダメージを――」
「飛び火、相手がダメージを与えた場合、相手もダメージを受けますわ」
 またしても先に動いてしまったがために、裕美の対応に対応することが出来ないレッカ。

 お、落ち着けレッカ。俺のデッキは最強だ。そうだろう?
 こちらから動くし、同時に妨害カードも構える。
 よしッ!

「今度こそ行くぞ! 火はだめだったから闇の最強モンスターを!」
 さっきのことを反省して、火属性を含まないモンスターをですね。
「あ、闇属性も火属性に変更ですわ」
「やめろ! またやる気なくしちゃうだろッ!」
 レッカは手札から追加のカードを投げて裕美の魔法効果を打ち消そうとする。
「連続でカードを使いましたね? ではこちらの条件を満たしたので速攻魔法を」
「速攻魔法にはこっちも速攻魔法!」
「速攻魔法が対象に取られたのでトラップカードを」
「だーーッ!!」
「ふふふふふ……」
 妨害デッキと、【デュエリスト殺し】の妨害メタデッキの応酬。

 ひたすら続く妨害の押し付け合いに、レッカはキレた。
「ええい面倒だ! これはデュエリストブレイドだ! カードを投げつけて何とかするッ!」
「ええ、そうくると思っていましたよ。さあ、私の切り札」
 レッカがルール無用のカード弾幕に手を出したところで、裕美はゴッドペインターに用意させたとあるカードを表にする。
「この魔法カードは、このターン内に相手が使ったカードの枚数でダメージが代わります」
「そ、それはつまり……」
 使ったカードの枚数。たった今、レッカはカード弾幕として数えきれないほどのカードをばら撒いてしまった。具体的には何枚だ? 拾って数えるか?
 いやもうメンドウだし即死ってことでいいでしょう。
「炎も闇も切り裂いて、今こそフィニッシュですわ」
 裕美が最後のカードで目の前の空間を切り捨てる。
「最後すごい適当な――、ぐああーーッ!?」
 デュエルスペースが引き裂かれ、レッカは自分のばら撒いたカードと共に次元の狭間へと飲み込まれ、消えてしまう。

 戦いが終わり、デュエルスペースだった広場が元の風景に戻る。
「結局デュエリストブレイドって何だったにゃ?」
「さー?」
 あとには楽しそうにカードを投げて遊ぶキライラたちが残されたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年06月25日
宿敵 『忌火起・レッカ』 を撃破!


挿絵イラスト