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まだ俺のターンは終了しちゃ居ないぜ!!!

#カクリヨファンタズム #戦後 #バズリトレンディ

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●開幕からデュエってんじゃないよお前ら
 猟兵達は霧島・クロト(機巧魔術の凍滅機人・f02330)に呼ばれて、カクリヨファンタズムは『バズリトレンディ御殿』にやって来ていた。
 恐らく依頼か予知なんだろうなって顔をしながらやってきた彼らが目にしたのは――

「『氷雪の大津波』! 自ユニット分の防御力分のダメージを受ける代わりにそっちのユニットを全部破壊だァ!!」
「げ! ワイちゃんよりも先にやられた!! だがワイちゃんの立て直し速度は不死鳥や……タピオカ屋が突然唐揚げ屋に変わってしぶとく生き残るようにな!!」

 ――なんかデュエってるクロトと新し親分『バズリトレンディ』の姿だった。

●でもそういう仕事なんだよなぁコレ
「良く来たお前ら! 此処が心機一転カクリヨファンタズムに引っ越したワイちゃんのマイスイートホーム『バズリトレンディ御殿』や!」
「呼んだのは俺なんだが……まぁ、いいや。今回は関係あるから同席して貰うわ」
 さっきまで全力でデュエってたのと打って変わって急に妙な温度差が出てきたクロトとバズリトレンディだが、変な脱線が始まらない内に二人は説明に入る。

「お前ら呼んだのはまぁ、この移転したばっかりの『バズリトレンディ御殿』が『何故か』骸魂ホイホイみたいに機能してるみてーでな、それの退治をお願いしたいって訳だ」
 彼が真面目に取り繕いながらぱぱっと趣旨を説明しようとした矢先。
「ま、骸魂でもバズって幸せになってくれるならワイちゃんはそれでOKですって言おうとしたら全力で豆腐の角で頭ぶん殴られてな、そこの兄ちゃんに」
「殴ってねぇよ」
 こんな感じにマイペースに持ち込もうとする新し親分である。最早猟兵の数名はこの依頼の流れを察してしまっただろう。

「……ともかく、骸魂を放置するといけないのは事実なんでさくーっと退治して貰いたいんだが」
「そうはいかんざき、ってなるのがワイちゃんの御殿やで。骸魂もワイちゃんの発明した『デュエリストブレイド』で遊んでてな。そこで、や! デュエルにはデュエルをぶつけるんだよ!!」
 つまり、此処に現れた骸魂は全員『デュエリストブレイド』で武装しているらしく、ちゃんとカードゲームで勝負『も』してくるらしい。
「カードはなんか開発者が太っ腹でここでだいたい用意してくれたから好きなデッキを組むといいんじゃねぇか」
 半ば投げやりに聞こえたのは、依頼の趣旨を説明する以前に横の彼女のノリのしんどさにクロトがついていけないからだろう。コレでは彼はこの先の戦いに付いてこれそうもない。

「とりま熱狂するような戦いやシングルカードをバブリーに買い漁って札束デッキにするのもワイちゃん的にはオールオッケーや! 審判? ワイちゃんが付いてくから問題ないやろ」
「……ああ、うん、つーわけで俺の分まで楽し、いやしっかり退治して来てくれ……」
 なんだか途中で説明が意味を成さなくなった気がするが、カクリヨの未来は猟兵達の熱いデッキに託された……のかもしれない。

 ……いやホントなんでさ。


逢坂灰斗
 実は戦争除くと初カクリヨ依頼なんですって。マジで?
 逢坂灰斗です。

 まぁ、そのなんだ、済まない。『デュエリストブレイド』依頼だ。
 ゆっくり楽しんでいってくれ。
(意訳:『デュエリストブレイド』を駆使して骸魂を退治する依頼です)

【おしながき】
・第一章
 まずは普通にデュエって貰います。ルールわからないからカード投げつけてくるとかは全然してこないタイプの骸魂だよ。
・第二章
 此方では何故か謎の観客集団の前での公開デュエルになります(流れは第一章と同じ)
 追加ルールとして、決闘内容が如何にバズるか、あるいは湧いてくる金でどれだけ札束デッキしたりスリーブに気合い入れたり出来るかで有利さが変わってきます。
 ……どういうことやねん。

※各骸魂の使用デッキは断章にて告知します

 それでは、お目に止まりましたら宜しくお願いします。
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第1章 ボス戦 『いろあつめ』

POW   :    あなたの『くろ』はきれいかしら
自身の【鳥籠に収集した悪感情を解き放つこと】を代償に、【実体化した任意の悪感情】を戦わせる。それは代償に比例した戦闘力を持ち、【交戦対象の感情を汚染すること】で戦う。
SPD   :    あなたの『ひかり』はまぶしいかしら
攻撃が命中した対象に【勝手に増幅する任意の良感情】を付与し、レベルm半径内に対象がいる間、【感情の暴走による過剰な体力消耗】による追加攻撃を与え続ける。
WIZ   :    あなたの『いろ』、わたしにちょうだい
【悪感情を簒奪する『黒い手』】【良感情を簒奪する『白い手』】【その2つからなる鳥籠からの射出攻撃】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は霧島・カイトです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●いきなり嫌われるタイプのデッキとか何なんすか
 バスガイドの如くバズリトレンディ御殿を先導していくバズリトレンディの後に猟兵は付いていく。
 すると、開けた広間で……
 大量のカードが散乱しており、そこに倒れ伏す妖怪達と中心に鳥籠を側に抱えた少女の姿があった。
「あら あなた達が今度はわたしに 素敵な『いろ』を見せてくれるの?」

「あたり前田のクラッカー!! でもワイちゃんはジャッジだからな、先に聞くで。『好きなカードは?』」
「そうね、わたし 相手がキーカード落とされて悶絶する『いろ』とか素敵だと思うの」
「……ワイちゃん知ってる。ハンデス使いとかデッキデス使いとかパーミッション使いとかだいたいそういう」
 目の前でにこやかに微笑む鳥籠の少女は周囲で粉砕されてクロコダイーンされ済みな妖怪達には目もくれずに猟兵達に向けている。
 どう考えても彼女との勝負は避けられ無さそうだが、開幕から陰湿な手合のデッキであることは間違いない。

「あの鳥籠のじょーちゃん『そういう』デッキが好きなんやな!! 若干コントロールに寄っとるみたいやけど」
 コントロールに寄せているのは、明らかにじっくりと感情収集する為だとしか思えない。
 開幕から明らかにネチネチコントロールするつもり満々の相手を前にバズリトレンディが猟兵達に告げる。
「せやな、ワイちゃんが気を付けなきゃならんカードだけ先に教えたるわ。なんか足りないカードあったらワイちゃんに相談してな」

 『黒水晶の蟹群れ』
 このユニットが出ている間、『あなたがユニットでないカードを使用する度に相手は手札を1枚ランダムに捨てる』を持った小型のカード。

 『嫉妬の手鏡』
 相手の『ユニットでない』カードの使用を打ち消して破壊する。いわゆる打ち消し呪文。

 『嘆きの陥穽』
 『相手のデッキの上から10枚捨てさせる』という重コストカード。ほぼフィニッシャー。デッキは64枚くらいとはいえ捨てる枚数おかしい。
リサ・マーガレット
高コストって、コスト面をカバーしないと僕には、負けるよ…
こっちは連キマイラ!

3手目に黒水晶を【スパイク】(ユニット)の効果で破壊する。
4手目で、基盤となる【シンセ】(ユニット)をコスト軽減で出し、効果で打ち消しが効かないカードタイプのフィールドの【キマイラフェスティバル】を展開
フェイトの効果は出た時から攻撃可能を全キマイラに付与。キマイラフェスティバルはユニットの攻撃時に山札の1番目を見てキマイラならタダで出せる。詠唱カードが16枚、キマイラはそれ以外全て(フィールドもキマイラ)なので、ラッシュ!
受けは破壊する系と、強制バトルを4枚ずつとフィールドで一回だけ強制バトル
実戦はUCで決めてみます!



●このネタが来た時これぶちこむしかないって思って
「高コストって……コスト面をカバー出来ないと、僕には負けるよ……」
 そう告げたリサ・マーガレット(希望を満たし、絶望を与えし夜明け・f32587)が持ち込んできたのは、コントロールの対極。
 ごりごりのアグロデッキである。デッキを確認したバズリトレンディが察し顔をした後檸檬の歌を歌い始めるレベルである。

「うふふ、でも 何回キーカードを守り抜けるのかしら」
 相対するいろあつめの展開はゆったりしたものである。……比較すれば、の話だが。
 黒水晶を展開しつつ、非ユニットで手札をちくちく削っていたのだが……。アグロに対しては悠長過ぎるものである。
 直様3手目でカニが爆散し、最速といえる速度でこのデッキのフィニッシャーカードが降臨する事となったからだ。
「ふーん、でもここまで動いて、『僕のキーカード』を抜ける程試行回数は稼げてないみたいだね?」

 そのキーカードは、よりによって『打ち消し不能』。
 ……普通考えたらなんでこのカード刷った!? とか言われそうだが、バズちゃんの事なのできっとガバをやったのだろう。
 その名は【キマイラフェスティバル】。攻撃する度にトップをチェックし、キマイラならそのまま召喚。ついでに別途速攻をつけると半永久パンチが成立するのだ。

「もうやめるんやぁ!」
 流石にオーバーキルに突入し掛けたフェスティバルの展開に新し親分が血相を変えた。
 ここはHA☆NA☆SEとでも入れるべきだろうが、そこまで入れるとバズリトレンディがヒロイン化してしまうので避けておく。

「もうあの鳥籠の嬢ちゃんのライフ余裕で削り切れる量のキマイラ出とるから!! つーか削りきってるから!! ワイちゃんもドン引きやから!!!!」
 もう盤面はどうしようもないだろう。恐らく向こうは全体除去をわざと入れていないタイプである。
 キーカードを抜いて、必要なカードを弾いて困らせるタイプのコントロールが、体勢の整わない内にアグロ寄りのラッシュデッキを捌くのは不可能に近い。
 でも、キマイラ的にこの台詞はどう考えてもアレだったので彼女は構わず突っ込んでいく!!
「キマイラ総攻撃だ、ゴレンダァ!!!」
「いや5連とかとっくに超えとるからぁ!!!!!」

 いろあつめのライフは一瞬にして爆散しているし、当然ながらオーバーキルだ。
 そりゃ打ち消し出来ないフィールドから坊主めくりが延々と続くんだもん。攻撃阻止手段なきゃ止まる訳がない。
「いやー、相変わらず派手やなぁ、フェスティバル軸【連キマイラ】。ここまでぶん回ってんのワイちゃんも久し振りに見た」
「うふふふ、楽しそうないろ、だった……」

 なおリサの連続展開記録は、バズリトレンディ調べで最高記録を更新したとかしてなかったとか。……どこ情報だよ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

数宮・多喜
うん。札束デッキ使えって事は分かった。
あと唐揚げ屋も揚げるための食用油の値段が上がったからそろそろヤバいんじゃね?って思う。
いやそれでも立て直せるなら良いんだけどさ。

しっかしかわいい顔してやる事えげつないじゃねぇのさ。
いいよいいよ、アタシも似たの使うから。

今回アタシが使うのは単色の「黒コントロール」。
青黒と違う純粋なスピードとユニット中心で盤面と相手の手札を攻める、
ビートダウン寄りのコントロールさ。
序盤から攻撃が通る度に手札を1枚捨てさせる『スペクター』や
場に出ると相手のユニットを破壊する『チュパカブラ』とかで、
殴りながら場を制圧していくよ。
最後は自己蘇生能力を持つユニットを復活させ殴り切る!



●そも黒って自分でも手札捨てたりするから……
「……うん。札束デッキ使えって事は分かった」
「ワイちゃん自身も札束を紙束にする喜びはあった。だからこの体験を共有してほしいと思った。反省はしていない」
「そんな理由で用意してたのかい……?」
 こんな状況下でもテンションが全く変わっていない新し親分を見たせいか、数宮・多喜(撃走サイキックライダー・f03004)は若干呆れと言うか冷めたというべきかみたいな視線をしていた。

「あと唐揚げ屋も揚げるための食用油の値段が上がったからそろそろヤバいんじゃね?って思うけどね」
 ちょっとオシャンティなストレージとかから必要なカードを集めながら何気なく呟くのはバズリトレンディの謎な不死鳥表現に対するツッコミだったが、ソレに対して何故か彼女は深刻そうな顔をする。
「ワイちゃんの生態系的には分かるんや……。唐揚げ屋が駄目になったら次の流行りを追うんや、このテの店。つまり何度も蘇るんや」
「それ蘇るんじゃなくって単に鞍替えが早いだけじゃ」
 一説によるとそのタピオカ屋はかつて白い鯛焼き屋だったともいうし、なんならよく店が潰れるともいう。あ、コレってもしかして。
「そしてワイちゃん知っとる。本当に不死鳥なのはそのタピオカ屋や唐揚げ屋を経営してる山本の親分さんみたいなひ」
「それ以上いけない!!!!!!」


 ~緊急出張してきた山本さんによる新し親分折檻タイム中~


 ……ともあれ今回はデュエリストブレイドの話である。
 折檻タイムの最中に準備を終えた両者は互いに盤面を展開していく。
「しっかしかわいい顔してやる事えげつないじゃねぇのさ。いいよいいよ、アタシも似たの使うから」
 事前に『打ち消し』自体はユニットに干渉してこないのは情報として見ていた多喜が選んだデッキも『黒』である。
 違いがあるとすればー
「そちらは若干リソースが回るまでがゆったりしているしね。だから純粋なスピードとユニット中心で攻めさせて貰うよ――」
 そうして多喜が展開したユニットは『スペクター』。攻撃が通る度に手札を1枚捨てさせる軽量ユニットだ。
「うふふ、おんなじ 素敵な『いろ』」
「黒が絡むコントロールといえばハンデスは結構聞くからねぇ、除去も派手なのあるけど。と言う訳でアタシのデッキは黒単のビートコンさ!」

「かたや青黒によるデッキデス寄りコントロール、かたや黒単によるビートコン。これは熾烈な消耗戦ってトコやなぁ。でもワイちゃんの把握してるプール的には……」
 序盤から激しく手札を削り合う両者であるが、ユニット中心の多喜のカードも相まってか、『いろあつめ』側の打ち消しが若干機能せず、持て余し気味といった展開である。
 そして、そんな流れの中バズリトレンディは多喜優勢であると考察していた。というのも。

「うふふ、『ユニットじゃないカード』を使ったから……手札 1枚貰うね」
「蟹はそこが厄介なんだよな……けど、黒なら『問題なく』対応出来るのさ」
「――そう、黒の華はハンデスだけやない」
 多喜が手札から捨てたカード、それは……『恩讐の帰還者』。墓地にあってもリソースを出したついでに蘇生可能な、これもまた黒といったユニットだ。
「そろそろ蟹にもいっぱい捨てて貰えたからね――此処からはアタシのライフを削る速度に間に合うかな?」
「墓地から蘇ってくるユニット……しかも相手が勝手に落としてくれるんやから最高やな!!」

 基本的に盤面リセットに乏し目で、明らかにハンデスなどに防御手段を頼っている『いろあつめ』のデッキには止める手段はほぼ無い。
 それに追撃するように展開された『チュパカブラ』が蟹を破壊していけば――黒単のビートコンの速度に青黒が間に合うにはカードが不足しているだろう。
「もっとガチガチな青黒だったら捌き切られたかもしれないけど……これならアタシの削り切る速度が間違いなく早い!」

 こうして着実にライフを削っていった多喜が見事に勝利を掴み、猟兵側が見事に連勝をもぎ取った。
 余談だが、発売予定の最新弾では青黒にもっとやばいデッキ破壊カードが収録されるらしい。(OPが)発売前の執筆で良かったね!!!

大成功 🔵​🔵​🔵​

コノカ・ハギリガワ(サポート)
『やるわ。私に任せなさい!』
 サイボーグの鎧装騎兵×戦巫女、18歳の女です。
 普段の口調は「女性的(私、あなた、~さん、なの、よ、なのね、なのよね?)」
出身世界:スペースシップワールド

性格:勇敢
戦場では積極的に前線に切り込み、敵の注意や攻撃を引き受けます

・戦闘
勇翠の薙刀を主に使って戦います
また、エメラルドアームから発生させた障壁で仲間を庇います

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!



●閑話:殴り合いもカードゲームだとおーるおっけーなんやでbyバズちゃん
「といっても急に来てもデッキの準備とかしてないんだけど……」
 そんな顔をしているコノカ・ハギリガワ(勇を示す翠・f06389)であるが、彼女の持ち合わせは一般的な戦闘依頼向けの物である。
 それを見たバズちゃんは、かまへんかまへんと言う風に手招きをしている。どういうこっちゃ。

「あー、問題は無いんちゃうかな、ほら前も普通にカード投げつけてくるだけの奴、ワイちゃんも見てたし」
 どういう理屈だよって思うかも知れないが、急な乱入には物理で対応することもカードゲームアニメではよくあることなのである。
「鍛えられたフィジカルで乗り物に追いつくプレイヤーとかいるからこんなモンあたり前田のクラッカー、なーんてとこや」
 でもそのプレイヤーってどっちかっていうとサイボーグ……いやこの際はどうでもいいということにしよう。

「そんな理由でいいのかしら……」
 呆れながらも構える彼女の頬を掠めるように、悪感情の込められたカードが1枚。
「いいわ……見せて、あなたの『やいば』」
 それを了承の合図と受け取ったかどうかは分からないが。嘆息したコノカはすらりと翡翠の薙刀を構える。
「なら、私も見せてあげる――師匠直伝の力を」

 様相は弾幕ゲーの如き世界を生み始めた。
 悪感情の込められた札の濃密な弾幕の中を素早く切り返し、昏き闇を斬り裂くが如く、翡翠の光が駆け抜ける。
「――ほんとうは、あなたのその気高き『こころ』 欲しいけれど」
 そういったルールだものね、とくすりと笑う少女の下へ、光るは一閃。
「そんな簡単には渡さないわ。これは、私が受け継いだ物で。そして――私がこの身を『選んだ』理由だもの」

 一瞬にして刻み断つ技量は、直伝の技術だけではない。彼女のその身体であるからこそ、成り立つ鋭き『一瞬』。
 その攻撃を受けて満足気に笑う鳥籠の少女からは……少しだけ、骸魂の気配が薄れた、気がした。

成功 🔵​🔵​🔴​

上野・イオナ(サポート)
『英雄イオナ 希望を描きにただいま参上!』
ヒーローの類いに憧れてる系男子です。悪いやつ許せないです。困っている人を助けます。
でもカッコイイものや面白そうな事が好きで直接助ける対象が見えてない場合はそちらを優先することがあります
具体的にはとあるシナリオで崩れる遺跡の中、巻き込まれてる人が居ないか探さずに、カッコイイ剣をあつめてました
正統派英雄を目指してますが
クールなダークヒーローやイラズラ好きのややひねくれた主人公とかも好きなのでそういう悪い系統の人とも喜んで協力します

年齢に比べて行動や喋り方が少し幼い気がします
※連携 歓迎



●バトルゲーマーにカードゲーム組み合わせたらアレにしかならんやろ
「そうそう、これキラキラしてるやろ? これを砕くと普通のカードよりもお得になって胸のないお馬さんも『嘘でしょ……』ってなる感じなんや」
「でもでも一定確率で出来るならキラキラしてるの取っときたいよなぁ、僕的にはそんな感じで」
「気持ちは分かるけど微妙に視認性悪すぎてジュリアナ東京の天井か???ってならへん??」

 ……上野・イオナ(レインボードリーム・f03734)は『デュエリストブレイド』談義をしていた。バズちゃんと。
 男の子だからこういうレアカードに金かけていいとか言われたらデッキ組み放題じゃんやっほーってなりかねないのである。
 そんな様子をちらちら律儀に待っているのが『いろあつめ』ちゃんなのだが――

「なーなーこのゲーム立体映像とかあったりしねぇの?」
「いやこれむしろあんさんが自力で出せる流れやろ、本職やろ?」
 微妙に『いろあつめ』ちゃんがマーダー?ってやり始めそうになった辺りでようやくイオナが向き直る。
 なんかすっごい針金コートでも着てそうなポーズでカードを構えている辺り、あ、形から入るんですねと言わんばかりの臨戦態勢である。

「うふふ――はじめましょう?」
 決闘開始のお題目代わりに飛ばされるのは先程とうってかわって良感情の雨霰である。
 それに当たれば良いことがある――なんてことはない。感情が大爆発して無駄に疲れるおまけつきなのだ。
「流石の濃密な布陣――僕でなければ膝を付いたかもしれない」
 が、本職たる彼はロイヤル加工ばりにビカビカと光る自分のエースカードを堂々と掲げる――

「虹描く剣、隣に並ぶは電脳龍……」
 海の底より呼び寄せられるものは、かつての相棒であり。
「――もう一度僕の隣に来てくれ『レイン』!」
 灰色の身体に走る虹色の文様が弾幕の中でもその威光を示すように映える。
 弾幕ごと振り払うように放たれるブレスは良感情の弾幕ごと破損データの津波を引き起こし。
 引き換えに戦闘の余波でちょっと泡が弾けてそうな見てくれになった御殿を、プログラムで以て修復していく――

 そんなド派手なエースカードが圧倒的な性能を見せ付ける最中。
「……なんか宝石いっぱい集めてたりするん? あ、そのドラゴンとか関係ない? そっかー、そうやもんなぁ」
 片隅で見守っていたバズちゃんは何故か勝手に納得していた。

成功 🔵​🔵​🔴​

月影・左京(サポート)
アドリブ・連携・苦戦描写・UC詠唱改変・その他OK!

「はわっ!?……大丈夫。私も手伝うから♪」

一人称:私
口調:女性的でラフ(〜よね、なの?、あら〜等)
口癖:はわっ!?
性格:おっとりのんびり。「わぁ!頼りにな……る、の?(笑)」な感じ

基本戦法:【忍び足】で敵の死角に入りメイスによる【気絶攻撃/2回攻撃】。【鎧砕き】も狙うわ!

敵の攻撃は【聞き耳/第六感】をフル活用して【見切り】ます。
※不意打ちを受けた時など、「はわーっ!?」と叫ぶ傾向あり。

状況に合わせ、UCを何でも使用。

但し負傷した猟兵がいれば戦況次第で攻撃より【祈り】の力と【医術】及び【救助活動】で治療。

後はお任せ!
よろしくお願いします☆



●グレイズも安置も某巫女さんに教わった奴おらへん?

 すっかり派手な弾幕の殴り合いの様相を呈して来た御殿の1戦目だが、そんな最中をはわわと眺めている猟兵が一人。
「御殿も治ったり壊れたり……忙しい、ですねぇ?」
 月影・左京(夫婦ゲーマーのはわっ担当・f06388)が眺めているのは先程の余波で目まぐるしく治ったり壊れているこの第一戦場の中である。
 しかし、この中でもしっかり軌道やら安置やらの観察もしている――ように視えるのは、性なのだろうか。

(んー、少なくともグレイズするよりはしっかり避けながら突いた方が良さそう……かしら?)
 弾幕ゲーにはどうしても法則というものもあるが、彼女が隙を伺う弾幕はかすれば此方に少しずつ弱体が積み重なる手合でもある。
 ボムというかユーベルコードにも限りはあるし、この弾幕を抜け、確実に一撃浴びせる――ならばと。

 すぅ、と一息吐きながら音を紛れさせながら左京は駆け抜ける。
(パターン染みて襲ってくるなら、この弾幕がフェイントだから――)
 フェイントを躱しつつ、『誘導された』ように見せかけて、相手の本命にウィザード・ミサイルをぶつけ、相殺の爆炎に紛れて更に先へ。
 攻撃が激しくなる中心部を少しずらして後背部へ回り込んで――、あれ?

 ……殴りつける手前でなんか激しくずっこける音がした。


「……ステージはクリアしたっぽいんやけど、あんさん大丈夫?赤チン塗っとく?」
 弾幕が晴れた後、そこにあったのは――
 すっぽぬけたメイスによって鳥かごにめり込んで無力化された『いろあつめ』と。
 よりによって振りかぶる手前でコケた左京さんの姿だった……。 

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 ボス戦 『『絆の試練』アナスタシア』

POW   :    疑心の罪
【滔々と語られる愛の説法】を披露した指定の全対象に【己に向けられている愛情に対する、疑いの】感情を与える。対象の心を強く震わせる程、効果時間は伸びる。
SPD   :    煌々たる失翼
【慈愛と歓喜の感情】を籠めた【飛ばした羽根の乱舞】による一撃で、肉体を傷つけずに対象の【持つ、大切な者との様々な関わりの記憶】のみを攻撃する。
WIZ   :    真偽不明の愛
自身が【愛する者同士の深く強い絆】を感じると、レベル×1体の【両者の、極めて精巧なニセモノ】が召喚される。両者の、極めて精巧なニセモノは愛する者同士の深く強い絆を与えた対象を追跡し、攻撃する。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠御形・菘です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●そういや世間に決闘者が増えてきたご時世ですが

 『いろあつめ』を安全なところへ退避させた猟兵一同は――
 御殿の中心で一際バブリーな輝きを放ちながら愛を説きまくる天使の姿を目撃した。

「そう、皆様が組み上げたデッキ。いざ回してみたら使いたいカードが全抜けした、とかありませんか?」
 観客はあるある、と頷きながら説法というかカードゲームあるあるに耳を傾けていた。
「自分の好みに沿った環境テーマも許容することは、愛なのです。勿論好きなカードを思う気持ちを忘れてはいけません」

「ですが悲しいことに世間はジェ……いや札束で叩いて環境デッキを作らないとちゃんと勝たせて貰えない事実が蔓延っています――」

 説法を遠巻きに聞いていたバズちゃんが頭の痛そうな顔をしていた。
「金ピカ罠野郎……上からモヤッとボール……可愛い小動物から出てくる機動兵器……あかん涙が川の流れのように止まらへん……」
 誰ですかバズちゃんをなにかの環境デッキで蹂躙した人。自分が環境デッキでマイナーテーマを轢いたことが無い人だけが共に石を投げなさい。
 そんな一部にはよく分からんトラウマを噴出させたバズちゃんが咳払いしながら猟兵達に改めて向き直る。
「――ほらあれやて、皆の前でバブリーな感じと自分のAIBOとの絆を見せつければきっとええ感じに済むと思うから、頼むで!!」


【ここのルール】
・金が無限に湧きます。派手に使いましょう。スリーブだったり、デッキだったり、単純に他の何かだったり。
・決闘内容とかがバズればいい感じにトレンディになるらしいよ?
・何もなければ普通に『デュエリストブレイド』を真面目にやるリプレイをお書きします
・サポートや『通常戦闘寄り希望』な方はそちらで処理しますのでそちらの旨をお願いします

→対戦相手のデッキ
 天使っぽい見た目故に天使デッキ。ただしくっそ脳筋。一部とんでもない天使がいる。当然の如く白。

・天使アガペー
 ドローした後に天使だったら相手に見せてもう一回ドロー出来るユニット。古典的ドローエンジン
・絆天使ラヴァーズ
 出すと天使をデッキからサーチ。とにかく天使を拡げて物量で攻めますという顔。
・裁天のアルエスタ
 一応『天使』として扱う。墓地に天使が溜まってたら突然出てくるしお互いの踏み倒し召喚は許さないしやりたい放題のフィニッシャー。
※トミーウォーカーからのお知らせ
 マスターからの代筆要請に基づき、ここからはトミーウォーカーの「一本三三七」が代筆します。完成までハイペースで執筆しますので、どうぞご参加をお願いします!
イスラ・ピノス(サポート)
 セイレーンの冒険商人×ゴーストキャプテン、16歳の女です。
 普段の口調は(僕、あなた、~さん、だね、~だよ、~の?)、
商売とか交渉でのお仕事向きは(私、あなた、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)

 ユーベルコードは使えそうなものはどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
 損得勘定や意識は強いので『全体の被害を減らすこと>より大きな結果を出すこと』の優先度で出来る限り頑張ります!
 基本現地の人や敵性でない動植物・建造物は大事にします
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!



 天使デッキを操る、『絆の試練』アナスタシア は、優雅な手つきでデッキをシャッフルすると、初期手札をドローして、満足げに頷く。
 どうやら、悪い手札では無かったようだ。

 このアナスタシアに正対するのは、水色の神と褐色の肌を持つ美少女、イスラ・ピノス(セイレーンの冒険商人・f26522)だ。

「お金がいくらでも使えるって聞いて、やってきたよっ♪」
 イスラは、乗るしかない、このビックウェーブにといった風情で、豪華なデキチェアーに寝そべり、傍らのサイドテーブルに、山盛りフルーツのトロピカルドリンクを置いて、魅惑的に微笑んだ。
 彼女のまわりには、金で雇った執事とメイドが甲斐甲斐しく世話を焼いてくれる。

「それじゃ、私もドロー。フフフ、聞いてるわよ、あなたのデッキは爆発力のある天使デッキですってね。でもね、逆に言えば……、爆発させなければ、どうという事は無いのよ」
 そう言うと、イスラは罠カードを伏せてターンをエンドし、トロピカルドリンクを美味しそうに啜った。

「ドロー、下級三隊の権天使プリンシパリティを攻撃表示で召喚。アタックします」
 イスラの挑発に動ぜず、アナスタシアが粛々とプレーを制限する。

 しかし、

「その瞬間、私は、トラップカードを発動する。攻撃を行った天使を破壊するわよ」
 イスラの声に反応し、アナスタシアが、権天使プリンシパリティを墓地に置こうとするが、この行為をイスラがストップさせた。

「あら、その天使は墓地に置いてはダメですよ。その天使はゲームから除外してくれるかしら。墓地に天使がある事で、あなたは切り札を発動できるのでしょう? なら、そう簡単に、墓地に天使を送ったりしないのです」
 イスラの指摘に、アナスタシアは悔しげにカードをゲームから除外する。

「商売もカードゲームも、リスク管理が大切なのですよ。より大きな結果を出す事よりも、全体の被害を減らす事が、リスク管理の基本。だから、あなたの攻撃の起点となるポイントは全て、丁寧にひとつづつ処理させてもらうわ」

 その後も、イスラの丁寧なプレイングを前に、アナスタシアは攻撃の糸口を掴めずに窮屈なプレイングを強いられていく。
 だが、それも、このカードを、アナスタシアが引くまでの事……。

「あなたは強敵でした。しかし、私とカードの絆を裂く事は出来ない」
 アナスタシアが引いたカードは『絆天使ラヴァーズ』。
「私は、絆天使ラヴァーズを召喚。召喚。効果によって、デッキから天使をサーチ……。絆天使による展開力に絶望するがいい」

 これまで、善戦していたイスラであったが、単体除去を主軸にしたデッキでは、この展開力は荷が重すぎた。

「くっ、私はこれまでですね。あとは任せます」
 イスラは、そう言うと、デッキチェアから立ち上がり、バトルフィールドから去ったのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ロザリア・ムーンドロップ(サポート)
猟書家の脅威から各世界を守ることを主軸としてグリモア猟兵の活動をしているため、自らも機会があれば依頼に出向きたいと考えています。

「この事件を解決すれば、また一歩世界の平和に近づきますね!」
「せっかく取り戻した平和を脅かすなんて許せません!」

UCは全て設定しています。
技能・装備はご自由に。

基本的に頑張り屋。戦闘スタイルは魔法をメインに使いますが「困った時は殴ればOK」とも思ってます。
なので接近戦も案外こなすオールラウンダー。

ぷるぷるしたもの(スライムとか)はとても興味を示します。
葛藤しながらも事件解決のために我慢して攻撃するでしょう。
ただしエロ・グロ系はNGで。



「このプルプルがたまらないのですっ!」
 イスラの後を継いで戦闘に加わったのは、ロザリア・ムーンドロップ(薔薇十字と月夜の雫・f00270)。
 彼女も、金に物を言わせて、大量のブースターを購入し、趣味なデッキの構築を完成させていたようだ。
 そのデッキとは……、

「絆天使の展開力? 笑わせるわね、この私のスライムさんデッキの展開力に敵うわけはありません」
 ロザリアは、そう言うと、デッキに投入する枚数制限が存在しない下級スライムと、様々な特殊効果を持つ上級スライムを駆使して、瞬く間に、戦場を支配していった。

「軍師スライムの効果により、全てのスライムにバンド効果を付与。天使からの攻撃は全てのスライムに分散されます。つまり、あなたの天使がいくら攻撃しようと、私のスライムは破壊できないのです!」
 得意満面の表情のロザリアに、耐え忍ぶように唇を噛み締め、アナスタシアがターンエンドを宣言。

 アンタップドローの後、ロザリアは更にスライムを召喚するが、攻撃宣言は行わない。
 なぜなら、付与されたバンド効果は防御時のみに有効であり、攻撃時のスライムは、ただの雑魚モンスターになり反撃で蹴散らされてしまうからだ。
 防御力は高いが、決定力に欠ける……。それが、ロザリアのスライムデッキの特性であった。
(「でも、デッキにたった1枚しか入れられない、アルティメットキングスライムのカードを引ければ、全てのスライムが融合し、その能力が加算され、圧倒的なクリーチャーが産まれる。それまで耐えることが出来れば……」)

 ロザリアは自分の勝利へのロードマップを見据えながら、ターンエンドを宣言する。
 しかし、無情にも、天は、ロザリアにそのチャンスを与えはしなかった。

「ドロー。ふふふ、これが、あなたに絶望を与えるカードです。エンチャントカード『十字軍』をセットしてターンエンド。十字軍の効果により、互いのクリーチャーは可能な限り必ず攻撃をしなければならない……。あなたの負けですよ」
 アナスタシアは、上から目線でロザリアを見下すと、嫣然と微笑んだ。

「わ、わたしのスライム達が……」

成功 🔵​🔵​🔴​

天日・叶恵(サポート)
私なりの、お狐さまの矜持としてささやかなお願いがあればついでで積極的に叶えたいです
例えば、探しものを見つけたり、忘れ物をこっそり届けたり、道をこっそり綺麗にしたり、といったものです
それ以外では、オブリビオン退治に必要であればできるだけ違法ではない範囲でお手伝いしたいと思いまーす

戦闘については、昔は銀誓館学園で能力者として戦っていたので心得はありますー
補助や妨害といった動きが得意ですねぇ
あとは、白燐蟲へ力を与えて体当たりしてもらったり…術扇で妖力を込めたマヒ効果の衝撃波を出したり、でしょうか?

他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも公序良俗に反する行為はしません。



「わ、わたしのスライム達が……」
 キーカード、十字軍によって強制的に攻撃を行わなければならなくなったスライム達。
 可愛い可愛いプルプル達が、悲壮な覚悟で、天使の陣営に攻撃を仕掛けようとする。
 スライム達は、プルプルと互いの肩(?)を抱き合って、最後の別れの挨拶をかわしていた。

「ぷるぷるぷるぷる(死ぬには良い日だ)」
「ぷるんぷるんぷる(どこまでもあなたと一緒に)」
「ぷるーぷるぷるぷ」(ロザリアおねえちゃん、大好きだったよ)

 涙無くしては語れない、そんな悲劇のバトルフィールドに、その時、場違いのふんわりとした声が掛けられた。

「お待ちくださいませ~でしょうか?」
 声の主は、天日・叶恵(小さな神社のお狐様・f35376)である。
「どの世界でも、悲しい事は絶える事は無いでしょう。ですけれど、私の目の前の世界は、笑顔で満たしたい。だから、私が行う事は……」
 叶恵は、そう言うと、この危機を打開できるカードを1枚、こっそりとロザリアのデッキに忍ばせていた事をロザリアに告げた。

「ロザリアさん。カードをドローしてください。そのカードは、きっと、この危機を乗り越え、皆を笑顔にするカードなのですから」

 その叶恵の言葉通り、ロザリアが引いたカードは、ロザリアがデッキに加えた覚えのない見知らぬカード。
 しかし、このピンチをチャンスに変える、逆転のカードであったのだ。

「『絶えざる弾幕』をセット。この効果により全ての私のクリーチャーは、タップする事で、敵クリーチャーにダメージを与える事が出来る。私は、全てのスライムを順番にタップして、天使軍団を攻撃。さらに、タップした事で、全てのスライムは攻撃が不可能になり、十字軍の効果の対象から外れる……」

「ぷるぷるー(攻撃ー!)」
「ぷっるぷー(突撃ー!)」
「ぷっぷるー(大勝利ー!)」

 悲壮感の漂っていたスライム達が、意気軒高に天使を撃ち抜く銃弾の雨を降らせていく。
 叶恵は、とびきりの笑顔で攻撃してタップしていくスライム達をにこやかに見守った。

「ロザリアさんも、スライムさんも、良かったですね」
 ほっこりとほほ笑む叶恵。

 しかし、世界は、簡単にハッピーエンドを許してはくれなかった。

 ロザリアがターンをエンドした瞬間。
 アナスタシアは、勝利の凱歌を歌うように、彼女の最も信頼する最強のカードを場に出したのだった。

「墓地に送られた天使の数が条件に達したので、『裁天のアルエスタ』を召喚します。神の裁天に、恐れ戦くがいい」
 勝利宣言のように放たれたアナスタシアの言葉が、叶恵の耳に冷酷に響いたのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

禍神塚・鏡吾(サポート)
ヤドリガミの電脳魔術士×咎人殺し、35歳男性

「喋る鏡」のヤドリガミです
いつもニコニコしていて、丁寧な口調で話します
(それ以外の表情が作れません。笑顔が場にそぐわない時には、仮面を被っています)

ユーベルコードは指定した物をどれでも使用します
それ以外では、電脳魔術を使った幻影やハッキング、あるいは言葉によるハッタリ等で敵を妨害する事を得意とします

戦闘は不得手なので、他の猟兵が動きやすくなるよう、文字通りサポートを行います
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません
又、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません
他はお任せします



 アナスタシアが召喚した『裁天のアルエスタ』の暴威により、場の戦況は一変してしまう。
 場の有意を完全に失ったロザリアは、敗北を認めて撤退。

 戦いは、禍神塚・鏡吾(魔法の鏡・f04789)に引き継がれた。
 鏡吾は、電脳魔術を駆使して勝利の可能性を演算し続けるが、圧倒的優位にたった、アナスタシアの攻撃を、阻止する事は出来ない。

 逆に、アナスタシアは、鏡吾の全てのリソースを1枚づつ剝ぎ取るように攻撃を重ね追い詰めていく。
 遂に、鏡吾は場のカードを全て失い、そして、手札の全てを使い切ってしまった。

「あなたは、よく頑張りました。ですが、これ以上は戦えないでしょう。潔く降参しなさい」
 アナスタシアが、鏡吾にサレンダーを要求する。
 だが、鏡吾は、強い意志を宿した微笑みで、首を横に振った。
「私はまだ負けていませんよ。無駄な事はせず、素直にターンをエンドしたらどうでしょう?」
「これ以上無様に足掻くというのならば、やむをえません……ターンエンド。ですが、この状況から逆転できるカードは、この世界に1枚も存在していません。無駄ですよ」
 そのアナスタシアの言葉にも笑顔で応え、鏡吾はデッキの1番上のカードに指を掛けた。

 この1枚が、鏡吾がこのターンに使用できる唯一のリソースとなる。
 そして、アナスタシアの言う通り、この局面を1枚で逆転するようなカードは、この世に存在していない。
 存在していない筈だった。

「ふふふ。いくら湯水のように金を費やして、全てのカードを集めきっても、この状況は打破できないでしょう。つまり、猟兵の敗北は確定したという事ですね……。ですが、舐めてもらっては困ります。私達猟兵は、これまでも、不可能を可能にしてきたのですから……」
 そう言って、鏡吾はドローしたカードを確認すると、更に笑みを深くした。

「ドロー、やはり、このカードが来ましたか。私は、このアングルードカードを使用します」
 そう宣言した鏡吾は、ドローしたカードを、バラバラに破り捨てるとバトルフィールドに向けて投げ捨てる。
 千地に引き裂かれたカード片は、バトルフィールドが散らばっていく。

「アングルードカードの効果発動。このバラバラにしたカード片が上に乗ったカードを破壊します」
 鏡吾がそう宣言すると同時に、カード片がかぶさった天使カードを確認していく。

「どうやら、全てのクリーチャーにカード片が落ちたようですね。これにより『裁天のアルエスタ』を含む全ての天使が破壊されます」

「な、なんですって……」
 鏡吾の言葉に、アナスタシアは、絶望の声をあげざるを得なかった。

「猟兵の能力をもってすれば、破られた全てのカード片を完全にコントロールする事すら可能……。これこそ、不可能を可能にする猟兵の力なのです」

成功 🔵​🔵​🔴​

テレサ・バスカヴィル(サポート)
戦闘シナリオでは、基本的にボクの立ち位置は後衛の魔術系アタッカーだね。
ボクのイェーガーカードを観て貰えるかな?
ボクが魔術系カードを持って居ると思うけれど、此れが武器ね。
カードを投擲したり魔術を放ったりするよ。
西洋妖怪×文豪なので、自らの著書から西洋黒魔術を繰り出すのさ。

基本的に戦闘は其処に居る仲間達の意向に合わせるよ。
メインで戦う人が居たらボクの役割は補助的な物。
UCは主に「此の世に不可思議など有り得ない」を使用予定。
逆にボクがメインで戦う場合かボクだけの場合は後衛攻撃に出るよ。
UCは主に「アルカナ・ブラスター」或いは「其の答えを識るまで、僕は死ぬ事もままならぬ」を使用予定。

アドリブ歓迎。


城田・紗希(サポート)
基本的には考えるより行動するタイプ。
でもウィザードミサイルや斬撃の軌跡ぐらいは考える。…脳筋じゃナイデスヨ?
暗器は隠しすぎたので、UC発動時にどこから何が出てくるか、術者も把握していない。
逆恨みで怒ってる?…気のせいデスヨ。UCの逆恨みじゃアルマイシ。

戦闘は、範囲系ユーベルコードなら集中砲火、単体攻撃なら可能な限りの連続使用。
必要に応じて、カウンターでタイミングをずらしたり、鎧破壊で次の人を有利にしておく。

……防御?なんかこう、勘で!(第六感)
耐性……は、なんか色々!(覚えてない)



 起死回生の鏡吾の逆転によって、アナスタシアのバトルフィールドの天使は全滅した。
 しかし、猟兵側のバトルフィールドも空であり、手札も無い。
 つまり、戦いは、振り出しに戻ったといって良いだろう。

 だが、全てのキーカードを使い尽くしたアナスタシアなど、畏れるに足らず。
 城田・紗希(人間の探索者・f01927)が、愛用のデッキを手に、バトルフィールドに割って入った。
「それじゃ、ここからは、タッグ戦でいくとするよ! 私が前衛を張るから、バッグアップをお願いね、テレサさん」
 そう言うと、完全なる勝利が潰えて呆然とするアナスタシアの前で、デッキをシャッフルすると、その一番上のカードに手を掛けた。

「ドロー。クリーチャーを1体セットしてエンド」

 紗希のプレイングはごく普通のものであったろう。
 アナスタシアも茫然自失から立ち直り、カードをドローして天使軍団の再建を始める。
 状況はリセットされただけ、まだ、敗北したわけでは無いのだ。

「タッグ戦のバトルロワイアルですね、腕が鳴ります」
 後衛を引き受けた、テレサ・バスカヴィル(ザ・オカルティック・ノベリスト・f35021)は、カードをドローすると、トラップカードを1枚伏せてターンエンドを宣言する。
 こちらも、妥当なプレイングである。

 だが……。

「変則タッグ戦は、お前達がそれぞれ1回動く間に、私は2回行動できるのだよ。つまり……、有利は我にある」
 アナスタシアは、そう言うと、召喚した天使で、紗希のクリーチャーを攻撃する。
 紗希の場にも手札にも、この攻撃に対処するカードは存在しない。

 天使の手にした鎌が、紗希のクリーチャーを引き裂こうと迫る。

 だが、ここで、バトルフィールドにテレサの凛とした声が響いた。

「天使の攻撃にチェインして、トラップカードを発動します。この攻撃は無効となり、更に、天使は自分自身を攻撃、ダメージがHPを越えた事で破壊されます……。これが、タッグ戦である事をお忘れなく、あなたが2回動く間に、私達は1度づつ動ける。これが、どういう事かわかりますか?」
 テレサの問いかけに、アナスタシアは答える事は無い。
 代わりに答えたのは、紗希。

「オブリビオンならば、1+1が2にしかならないと思うのだろうね。だから、変則タッグ戦は一人の方が有利だと考えてしまう。でも違うのですよ。1+1が3にも4にもできるのが猟兵なのです」

「つまり、私達2人は、あなた1人の1.5倍から2倍の力があるという事です」
 テレサは、そう紗希の言葉を引き継ぐと、苦し紛れに防御型天使を召喚したアナスタシアを無視して、クリーチャーを召喚した後、場にカードを2枚伏せてエンド。

 その後、更に天使を召喚して、紗希に向けて攻撃を宣言したアナスタシアに対して、紗希は、その攻撃をライフで受ける事を宣言する。

 天使の持つ光の槍が、紗希を貫くが、紗希は、そのダメージに耐え抜いて、ニカっと笑って見せた。

「ここは、本体で受けた方が良いんだよ。理由? 勘で!」
 といっても、この攻撃で紗希のライフの残りは僅か、いつ事故死してもおかしくない状況に追い込まれてしまった。

 だが、
「紗希君の勘は、さすがだよね」
 次の手番となったテレサが、カードをオープンすると戦況が大きく動いた。

「設置型魔法カード、起死回生の援軍。直前のターンに本体にダメージを負ったプレイヤーは、このターンの私の攻撃フェイズに攻撃を行う事が可能になる。この時、攻撃するクリーチャーの攻撃はダイレクトアタックとなる。紗希さん、任せました」

「了解、テレサさん。いっくよー!」
 紗希のクリーチャーが、アナスタシアをダイレクトアタックする。

 アナスタシアは衝撃を覚悟して歯を食いしばるが、決して勝利を諦めてはいない。

「まだ本体のダメージには余裕がある。この攻撃を耐えて、次は……」
 だが、そのアナスタシアの希望を、テレサはもう1枚のカードをオープンする事で打ち砕いた。

「巨大化の効果を発動するよ。当然、対象は紗希君のクリーチャー。つまり……」
 テレサの言葉と共に、巨大化したクリーチャーが、紗希の指示に従ってアナスタシアを襲う。

「この一撃で、あなたのHPは消し飛ぶんです。いっけーっ!」

 紗希の叫びと共に放たれた攻撃に、アナスタシアは耐える事ができず、天使デッキと共に滅び、骸の海へと溶け落ちていった。

「大・勝・利!」

 紗希とテレサはハイタッチを交わし、これまで戦った全ての仲間達と共に、この勝利を喜び合ったのだった。

【END】

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2022年02月08日


挿絵イラスト