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スウィープ・ザ・マッドファイア

#アポカリプスヘル

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#アポカリプスヘル


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「よう、オメーラ。ちょーっと仕事を引き受けてくんねぇか? 行き先は、俺の故郷アポカリプスヘルだ」
 ある日のグリモアベース。広場の一角に集まって来た猟兵たちに向かって、革ジャンの男が依頼の内容を語り始めた。彼はアポカリプスヘル出身のグリモア猟兵、ガロウ・サンチェス(人間のゴッドハンド・f24634)である。
「ヴォーテックス一族のことを知ってっか? 悪徳の都ヴォーテックス・シティに住むという、レイダー集団の最大勢力のことだ。で、今回は奴らのアジトの一つを襲撃して、戦力を削ぐ作戦だぜ」
 そう言ってガロウが取り出したのは、煙草のヤニで汚れたコピー用紙。それはレイダーがたむろする酒場に張り出されていたもので、ヴォーテックス一族の一人『ブラッドルビー・ヴォーテックス』からの仕事の依頼書であった。
「ヴォーテックス一族の軍事力は、そんじょそこらのレイダー集団とは比べものにならねえ。だが連中はアホだから、協調性ってモンが皆無だ。それぞれの縄張りを拡大するために、足の引っ張り合いに夢中になってる」
 ヴォーテックス一族はそれぞれが世界中にいくつもの拠点を所有しており、血で血を洗う抗争を絶えず繰り返している。この組織は、一枚岩ではないのだ。
「で、これは幹部の『ブラッドルビー』の勢力が、対立する『デスファイア』のテリトリーを叩くために出した依頼書だ。オメーラには、レイダー連中に代わって動いてもらうことになるぜ」
 その仕事の依頼人はブラッドルビー・ヴォーテックス。通り名は『肉塊女帝』。人間を家畜扱いし、繁殖のための『人間牧場』を各地に保有する残虐な支配者だ。そして、攻撃対象の名はデスファイア・ヴォーテックス。またの名を『火炎大王』。武装バギーを満載した『鋼鉄要塞』なる拠点を多数保有しているという、狂った極悪人である。
 ブラッドルビー陣営の情報によると、デスファイアの部下が人類の拠点を襲い、労働力となる人間を連れ去ろうとする計画を立てているという。
「拠点に現れるデスファイアの部下が、アジトまでの道のりを記した地図を持ってる筈だぜ。ソイツもそこそこの手練れのようだが、まぁ所詮は使い走りだ。オメーラなら何とかなるだろ」
 そいつを叩きのめした後に地図を奪って足跡を辿り、アジトの位置を探り当てて襲撃する……というのが今回の作戦の流れである。
「敵のために働くってのは癪だけどよ、これを利用すりゃ確実に敵の戦力を削ぐことができるぜ。それに、レイダーのアジトには民間人の奴隷が収容されてるのが常だ。レイダーに支配されてる奴隷を解放するってのは、アポヘルでの仕事の基本だからな。そっちの方もよろしく頼むぜ! それから、人質を助けた後に施設を爆破して帰るのも忘れずにな? 派手にいこうぜ、アポヘルらしくな!」
 最後に用意した爆薬をズラリと並べながら、物騒な言葉を口走るガロウ。これが、アポカリプスヘルの流儀なのだろう。そう言ってガロウはガハハと豪快に笑ってみせると、世界転移の準備に掛かった。


弥句
 皆さんアポカリ~、弥句です。今回はアポカリプスヘルの巨大レイダー組織『ヴォーテックス一族』の抗争に乗じて、彼らのアジトのひとつを襲撃する作戦となっております。ちなみにヴォーテックス一族は名前だけの登場となっており、このシナリオにはどちらも現れません。

 第1章はボス戦で、『デスファイア・ヴォーテックス』配下のオブリビオンが人類の拠点を襲撃する場面から始まります。まずは、奴隷労働者の確保に現れたこの敵を撃破してください。敵を撃破すると、アジトまでの道のりを示した地図を入手することができます。

 第2章は冒険パートで、襲撃された拠点からデスファイア・ヴォーテックス一味の『鋼鉄要塞』までの道のりを旅することになります。その道中、ミュータント化した凶暴な動物が生息する危険地帯を通る必要があります。待ち受ける危険を、ユーベルコードとプレイングで上手く乗り越えてください。

 第3章は集団戦。到着した『鋼鉄要塞』には、デスファイア一味のオブリビオンと一般人の奴隷がひしめき合っています。奴隷たちの安全を確保しながら、敵集団を殲滅してください。敵を掃討した後、施設に爆弾を仕掛けて脱出することになります。

 この作戦を成功させることで、いずれ大規模な戦いが起こった際、戦いの趨勢に影響を与えることになるでしょう。それでは、皆さんのプレイングをお待ちしております!
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第1章 ボス戦 『ブレイズフレイムのガルバ』

POW   :    ブレイズフレイム・デストロイヤー
レベル×1tまでの対象の【体すら吹き飛ばし、焼き尽くす紅蓮の炎】を掴んで持ち上げる。振り回しや周囲の地面への叩きつけも可能。
SPD   :    ブレイズフレイム・ランバージャック
【なぎ払うように】放たれる【紅蓮の炎】が命中した対象を切断する。
WIZ   :    ブレイズフレイム・クリムゾン
【体から噴出し、敵を焼き尽くす紅蓮の炎】を巨大化し、自身からレベルm半径内の敵全員を攻撃する。敵味方の区別をしないなら3回攻撃できる。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠ガトウ・ガドウィックです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



 世界崩壊前はロシア連邦と呼ばれていた、荒涼たる大地。オブリビオンストームによって無惨に破壊され、赤土と砂礫で覆われた道路を、巨大な装甲トレーラーが走っている。
「~~♪」
 鼻歌交じりに運転席でハンドルを握るのは、黒いパーカー姿の若者。デスファイア・ヴォーテックスの配下で、『ブレイズフレイムのガルバ』の名で通っているアウトローである。炎を操る力を評価され、デスファイア軍団の一員に加わった能力者に課せられた仕事は、新たな労働力の確保。つまりは拉致である。
「さぁて、あれが目的地か。取り敢えずそこそこ働けそうなのを20人ほどピックアップすりゃあ、任務完了だぜ。簡単な仕事だな」
 抵抗する奴を何人か燃やしてやれば、奴らもおとなしくなるだろう。ガルバはそう信じていた。彼は自分の操る炎に絶対の自信を持っているし、その力を極めることに燃え上がるような執念を抱いていた。
 やがてトレーラーは、ゴーストタウンと化した街の一角にゆっくりと停車した。お気に入りのミュージックを口ずさみ、エンジニアブーツを軽快に踏み鳴らしながら、ガルバは仕事に取り掛かる。まずはそこかしこの建物に火を放ち、潜伏しているニンゲン共を炙り出すのだ。
矛木・汲子
アドリブOK

後続到着までの時間稼ぎが必要だな。
新米猟兵には些かハードな仕事だが、まあ構わん。

初手は遠くから【雲掴み】で敵のズボンを力任せにずり下げ、体制を崩した所をそのまま【雲掴み】で投げ飛ばし、周囲の当たると痛そうな所にぶち当てる。
(盗み攻撃、体勢を崩す、怪力、念動力、グラップル)

「新米のやる事だ、卑怯とは言うまいな?」

その後も敵を遠ざけるように【雲掴み】で敵を投げ飛ばし、距離を確保しつつ戦う。

敵が炎を出したら【雲掴み】で炎を掴み奪い取り、被害が出ない方向に放り投げる。
(見切り、カウンター、オーラ防御、盗み攻撃、念動力、怪力、グラップル)

「生憎だったな、私は太陽から幽霊まで何でも掴めるのさ」


冬原・イロハ
アドリブ・連携歓迎

ちょっと待ってください
放火はいけません……!

まずはUCで水属性にしたバイト代の金貨を、ジャージ野郎さんの額めがけてビシッと投げつけます
そしてブーツで飛んで、霧吹きでシュッシュッと水属性攻撃しますね
片手にはやはり水属性にしたルーンソード、片手に霧吹きの二刀流です
焼け石に水かもしれませんが猟兵側に注意を向けてくれればと……

ジャージ野郎さんが炎なら、私は金貨とか剣とかで水魔力を上乗せした力で抗っていきますね
多少は敵炎やUCもしのげそうな気がします
敵攻撃を察知するとともに着地して、なぎ払われる炎を剣で受け止めます
なるべく踏ん張ります!
切断する炎を払えたら、えいっと斬りつけ!


ノイン・フィーバー
敵の敵はなんとやら、というやつですかネ
ヒトまず皆さんをお守りしましょうカ!

「ワタシが来ましたヨ!」

序盤はクロムダイザ―で颯爽と登場し、ヒーロー着地。
武装で周りの敵を散らしつつ、一般人の皆さんや住居への防壁として鎮座する。
わざとこちらは動かず、射撃で敵を一か所に集まるように誘導した後に認証ロックをかけてダイザーのコクピットから跳躍。空中で待たせていたブーストスライガーに跨り、敵が集まった位置へ急行。

ユーベルコードを同時発動し、空爆。

「とある創作の炎使いの方は、鉄柱程度ならば一瞬で蒸発できるとノ事。ですのデ、最大の敬意とシテ、鉛玉と爆薬とビームの雨の贈り物でス。遠慮なくドうゾ」

協力等おまかせ!



● SCRAMBLE

「さぁて、火祭りといくぜぇ……!」
 そう言ってガルバは両手から大きな火球を生み出し、周囲の建物に火を放つ体勢に入った。ガルバの手によって、間もなくこの場所は、文字通り火の海になるだろう。事前情報通り、このゴーストタウンに人間が隠れ住んでいることは分かっている。パニックになって出てきたところを、生け捕りにすればいいだけだ。
『――ワタシが来ましたヨ!』
「!?」
 ガルバが火球を放とうとした矢先、猛烈な銃声と共に上空から弾丸の雨が降り注いだ。ガルバは直感的にその攻撃を見切ると、大きく後方へとバックステップを繰り返して回避する。
「チッ……誰だ!」
 ガルバの手を離れて行き場を失った火球が、急速に力を失いしぼんでいく。ガルバが頭上を睨み付けると、そこには一機の人型兵器、クロムキャバリアの機影があった。
「敵の敵はなんとやら、というやつですかネ。ヒトまず皆さんをお守りしましょうカ!」
 降下してきたそのキャバリア、『クロムダイザー』はガルバの行く手を遮るように、町の中心部に位置する廃ビルの前に颯爽と着地する。コクピットから降りてきたのは、謎のTV型マスクを被った長身の男。ガジェット使いの奇術師ノイン・フィーバー(テレビ顔のメカ野郎・f03434)である。
「ちょっと待ってください、放火はいけません……!」
 間髪を入れず、ガルバに向けて追撃の射撃が放たれる。甲高い金属音とともに発射された弾丸の正体は、水の属性魔力を帯びたコインであった。
「猫ぉ?」
 ガルバの眼前に姿を現したのは、ふわふわ白い毛色のケットシー。アルダワ魔法学園の制服を纏った冬原・イロハ(戦場の掃除ねこ・f10327)が、愛用のハチドリブーツに魔力を込めて、ふわり空中に浮かび上がる。
「喋るネコ、ただのミュータントってワケじゃねえよな……猟兵って奴だな!」
 レイダーの間で少し前から噂になっている者達のことを、ガルバは思い出した。人類の復興に協力し、各地の拠点をレイダーから解放して廻っている謎の勢力がいるという。
「人さらいはやめてください、手を引いて!」
 大気を蹴って軽やかに飛翔すると、イロハは愛用のルーンソードを抜いて斬りかかった。さらにもう片方の手に持った魔法の霧吹き『レインボーシャワーズ』との二刀流で挑む。イロハはガルバの周囲を飛び回りながら、水属性の魔力の霧をしゅしゅっと吹き付けていく。
「思わぬ邪魔が入ったな……だが、いいさ。てめえらが介入してくるってことは、アタリってことだからなァ!」
 凶暴な笑みを浮かべながら斬撃を躱すと、ガルバは片手を上段にかざし、イロハに向けてなぎ払うように腕を勢いよく振り抜く。
「這えッ!」
 勢いよく放射された火炎が、地を這う蛇のようにイロハへ向かって一直線に飛んでいく。イロハは回避困難な攻撃のタイミングに合わせて着地し、水の魔力をもつ武具で受けに回る作戦だ。
「~~っ!」
 咄嗟に水のコインと霧をぶつけて火炎の威力を和らげ、そのうえでルーンソードによる武器受けを図る。迫りくる炎を断ち切ろうと、剣に魔力を込めるイロハ。イロハの青い瞳に、灼熱の獄炎が鮮烈に映り込んだ。
「イロハサン!」
 クロムダイザーから宇宙バイク『ブーストスライガー』に飛び移ったノインが低空を疾走し、バイクの砲門と装備中のアームドフォートを同時に解放した。【フルバースト・マキシマム】が吠え猛り、ガルバに向けてピンポイント射撃を叩き込む。
「とある創作の炎使いの方は、鉄柱程度ならば一瞬で蒸発できるとノ事。ですのデ、最大の敬意とシテ、鉛玉と爆薬とビームの雨の贈り物でス。遠慮なくドうゾ」
 マイクロミサイル、リニアキャノン、ビームライフル、ガトリングガン等で構成される射撃武装群が火を噴き、ガルバを襲う。その一斉発射の爆炎の中を走り抜けて、ガルバへと殺到する影があった。
「後続到着までの時間稼ぎが必要だな。新米猟兵には些かハードな仕事だが、まあ構わん」
 イロハを飲み込まんとした炎の蛇は、突如出現した覇気の手によって掴み取られ、消失する。
「何だと……!」
 ガルバの火炎を握り潰した覇気の使い手である柔術着姿の娘が、イロハの真横を駆け抜けていった。彼女の名は、矛木・汲子(投げっぱなし猟兵・f33581)。幼い頃幻朧戦線の施設で育てられた過去を持つ、サクラミラージュ出身の武術家だ。
「生憎だったな、私は太陽から幽霊まで何でも掴めるのさ」
「チッ……!」
 あらゆる存在を掴むことが可能な覇気『勝手』を飛ばし、遠間からガルバの襟首を掴み上げる汲子。そしてそのまま、必殺投げの態勢に移行する。
「新米のやる事だ、卑怯とは言うまいな?」
「なぁ!?」
 これこそが汲子のユーベルコヲド、【雲掴み】の神髄。ガルバの体躯が、鮮やかに宙を舞う。視界の風景が上下反転し、ガルバはスクールバスの残骸へと勢いよく叩きつけられた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

藤・美雨
同居人の深(f30169)と一緒に

悪いやつを殺して捕まってる人を助けて最後は大爆発!
いいね、そういうの大好きさ!
特に大爆発が楽しみ!
今からテンション上がるよね、深!

まずはノコノコやってきた襲撃者を返り討ちだね
炎攻撃は厄介だけど……深が近くにいるなら気にしなくていいかな
敵の攻撃を受けても【激痛耐性】で歯を食いしばり、ダッシュで距離を詰めていく
炎の中を構わず突っ込んでいけば敵も怖がらないかなー?

傷を治して貰う度にパワーアップだ
殺せる獲物
壊してもいい建物
助かってハッピーになる人達
そして隣には最高の相棒!
この状況を楽しまないっていうのは逆に無理だよ!
そのワクワクを胸に匕首で【暴力】をぶちかまそう!


呉・深
同居人の美雨(f29345)と一緒に

組織を潰すなら地道な活動も大切だ
今回の作戦も迂闊に情報を漏らした敵が悪い
しっかりとその報いを受けて貰わないとな
……爆発ってそんなにテンション上がるか?

美雨についていく形で敵に接近
医療ノコギリで炎を【なぎ払い】しつつ被害を減らす
美雨はどんどん火傷を負っていくからUCで治療していくぞ
……もう少しマシな作戦を立てられればよかったんだがな

敵に接近したら闇色の拳銃で援護する
【呪殺弾】で火傷の呪いでもかけてやろうか
お前が人々に与えていた恐怖、痛み、苦しみをその身で受けろ

美雨が楽しんでる状況がよく分からんが……
楽しそうならそれでいいか
組んで仕事が出来るのは良いことだしな



● UNDEAD ASSAULT

 狙いすましたようなタイミングでの猟兵の介入は、ガルバにとって完全な想定外であった。しかし猟兵の攻撃が逆にガルバの闘争心に火をつけたか、彼を取り巻く炎は更に勢いを増していく。
「フザケやがって……ぶっ殺す!」
 ガルバと対峙する二人組の猟兵――藤・美雨(健やか殭屍娘・f29345)と呉・深(星星之火・f30169)は、そんな彼の様子にも物怖じすることなく戦闘の準備を調える。
「悪いやつを殺して捕まってる人を助けて最後は大爆発! いいね、そういうの大好きさ!」
「ああ。しっかりとその報いを受けて貰わないとな……」
 二人が猟兵となった経緯は、少し訳ありだ。何者かによって殺害された美雨、そして彼女をデッドマンとして蘇生させたレプリカントの深。人でない故に人に興味を持った深と、死の延長線上に立つ美雨。そんな奇妙な二人の旅はこれからも続いていくことだろう。この戦いを切り抜けたなら。
「さあ、行くわよ! 特に大爆発が楽しみ! 今からテンション上がるよね、深!」
「……爆発ってそんなにテンション上がるか?」
 匕首を手に果敢に突撃する美雨に随行するように、深が大剣のような医療ノコギリを手に駆けだした。二人の前に仁王立ちとなったガルバの全身から、紅蓮の炎が勢いよく噴出する。
「おおお……燃えろォォッ!」
 津波じみた炎の壁が発生し、瞬く間に二人を呑み込んでいく。しかし、彼らの前進は止まらない。
「なっ……効いてねぇだと!?」
 否、確かにガルバの炎は美雨の体を包み、灼いている。だが、傍らに控える深のユーベルコードによって、彼女が負傷すると同時に治療を行っているのだ。
「フン……!」
 深が医療ノコギリを振るうたびに火傷の箇所を切除され、そこから瞬時に新たな組織が作られては再生していく。さらにノコギリで炎そのものをなぎ払うことで、火の勢いを弱めているのだ。
「生き生きしてるかい? 私はしてる!」
 深の【ギタギタ血まみれ外科手術】を受けるたびに、美雨の体内に埋め込まれた刻印が鮮血を求めて戦慄き。ヴォルテックエンジンが彼女の『魂の衝動』を動力として発電を開始する。
 激しい痛みと熱さは、生の実感だ。
 目の前には殺せる獲物。壊してもいい建物。助かってハッピーになる人達。そして彼女の隣には、最高の相棒がついている。この状況を楽しいと呼ばずして、何と呼ぼうか! バチバチと爆ぜる青白い電光を纏いながらダッシュをかけ、美雨は逆手に持った匕首で殴りつけるようにガルバに激しい斬撃を浴びせる。
「ガハッ……」
「お前が人々に与えていた恐怖、痛み、苦しみをその身で受けろ」
 間髪入れずに深が闇色の拳銃を抜き、引き金を引いて呪殺の弾丸を撃ち込む。ガルバがその炎で燃やし、命を踏みにじってきた者たち――その怨嗟を込めた死の銃弾が、無慈悲に胸を撃ち抜いた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

バルタン・ノーヴェ
POW アドリブ連携歓迎!

敵の敵は、旨く活用すれば良いのデース!
ヴォーテックスの勢力を削ることができ、依頼達成で信用を得ることができる。
敵の内紛はおいしいであります!

さてさて。まずは誘拐犯の撃退デスネ?
OK! ヒャッハー! 地図を寄こせデース!
凄まじいパワーが強い炎であっても、当たらなければどうということはありマセーン!
走り回って翻弄しつつ、掃除機を出してUC起動!

「六式武装展開、風の番!」
炎を避けるように風の見えざる手を放ち、ガルバを掴んで空中に拘束デース!
あとは他の連携でボコボコにするも良し!
ワタシの銃火器が火を噴いても良し!
あ……圧縮した空気に引火したら、大爆発を誘発するかもデスネ?


エルナリア・アリルゼノン
味方も連れず、たった一人で現れるとは…
それ程自分の実力に自信があるか、友達がいないタイプなのでしょうか
いずれにせよ、この街の人々では抵抗しようのない相手に違いありません。油断せず行きましょう

エルナは戦場と敵の動きを確認できるように、近くのなるべく高い建物に身を潜めます。
それからUCを発動し、複製したソーシャルレーザーを街の各所に配置。
それを敵の動きにあわせて操作し、多方向から同時に撃つ事で実際の人数以上の敵から狙われているように錯覚させたり、
物陰や背後といった死角から攻撃して確実にダメージを与えていきます。

万が一住民が捕われた場合、焼け出された子供のふりをして近づき隙をついて救出します



● DEATH TRAP

 オブリビオン『ブレイズフレイムのガルバ』と、猟兵との激戦は続く。一見少女のような可憐な容貌のバーチャルキャラクター、エルナリア・アリルゼノン(ELNA.net・f25355)はホテルの屋上から、双眼鏡で眼下の様子を観察していた。
「味方も連れず、たった一人で現れるとは……それ程自分の実力に自信があるか、友達がいないタイプなのでしょうか」
「ロンリーウルフタイプなんですかネー? マァ、敵の敵は、旨く活用すれば良いのデース! ヴォーテックスの勢力を削ることができ、依頼達成で信用を得ることができる。敵の内紛はおいしいであります!」
 エルナリアの傍らで能天気な口調で話すのは、鮮やかな緑の髪の少女。クラシカルなメイド服を纏った彼女の名はバルタン・ノーヴェ(雇われバトルサイボーグメイド・f30809)。人生の多くを戦場で過ごしてきた、歴戦のサイボーグ戦士である。彼女の言う通り、今回は敵の内紛に乗じて戦力を削ぎ取る、絶好の機会である。
「いずれにせよ、この街の人々では抵抗しようのない相手に違いありません。油断せず行きましょう」
「ラジャー! それでは!」
 バルタンはエルナリアに向けてビシッと敬礼すると、陸海空対応型滑走靴を使ってビルの壁面を勢いよく駆け下りていった。それを見届けると、エルナリアはユーベルコードを使って愛用のソーシャルレーザーを『複製』し始める。
「――アイテム複製完了。エリア内に展開します」
 複製した武器の数、81丁。それらを念力を以て動かし、街の至る所へと配置していく。これが、現時点でのエルナリアの最大戦力だ。

「ここまでおいで、デース!」
「待ちやがれ、クソメイドがァ!」
 巨大な火炎弾が、疾駆するバルタンの横を掠めていった。バルタンは逆上したガルバを挑発しつつ、味方が待ち受けるポイントへとガルバを誘導していく。
「凄まじいパワーが強い炎であっても、当たらなければどうということはありマセーン!」
 ジグザグに走って炎を避けながらバルタンが取り出したのは、吸引と送風の機能を兼ね備えた自作の掃除機。そのスイッチをポチっと押して、ユーベルコードを発動させる。
「六式武装展開、風の番!」
 ブォォォォォォォンッ!
 強力なモーターの駆動音とともに掃除機から放たれたのは、圧縮された空気によって作られた不可視の手であった。告風楼(コンプレスド・エアー・アームド)がガルバの身体を掴み、一気に空中へと掬い上げる。
「なんだとっ……!」
 見えざる手によって拘束されたガルバが、激しく体を動かして抵抗する。拘束されたままバルタンに火炎をぶつけようとするガルバだったが、微妙に届かない距離にあった。
「ヒャッハー! 地図を寄こせデース!」
 ウェポンラックから銃を抜き、ガルバに向かって弾丸を浴びせるバルタン。その衝撃で告風楼の拘束が解かれ、ガルバが地上へと転がり落ちた。
「クソッ……やってくれたなぁ!」
 怒りに顔を紅潮させ、起き上がったガルバが灼熱の炎を生み出した。
「俺様をコケにしやがってぇ!」
「おおっと……!」
 叫びつつガルバが投擲した火球が、バルタンのメイド服の裾を焦がしていく。追う者と追われる者。二人は倒壊しかかったビルの谷間を走り抜けながら、銃撃と火炎の応酬を繰り返す。
「――そこですか」
 エルナリアは一人、高所からガルバの進行ルートを冷静に見極めていた。すう、と彼が右手を掲げると同時に、展開していたソーシャルレーザー群が一気に銃口をガルバへと向ける。
「何っ……!」
 そう、彼は既に包囲されていたのだ。バルタンの後退は、ここに至るまでの布石。
「作戦成功デース!」
 そしてエルナリアが手を下すとともに、オールレンジからレーザーが放たれる。80を超える光の矢がガルバを襲い、彼の身体を容赦なく刺し貫いたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

津崎・要明
(f00100 ヤクモさんと)
アポカリプスヘルは初めてだ
俺達の故郷スペースシップワールドとは環境こそ違え、オブリビオンによって生存圏を奪われ、茫漠とした姿を晒す世界の有り様は何処か似て

そして、今まさにこの場所で・・世界の敵による惨劇が幕を開けようとしている。何としても阻止しなければ

手裏剣型ビットを上空に展開
敵の姿が近付けば、足元に向けてブラスターを2、3射

止まれ!此処から先に行かせる訳にはいかない。
悪い事は言わん・・・このまま何も言わずに帰ってもらえないか?
UC 何を喋っても攻撃

敵の反撃には見切りとビットの結界で対応
ヤクモさん、下がってて下さい!
庇いつつ、ブラスターとレーザーでカウンター


ヤクモ・カンナビ
f32793津崎どの、随分と張り切っちょるの…
尤も、数少ない人類の拠点をオブリビオンに奪われとう無い気持ちはわらわも同じじゃがの
とは申せ、津崎どのの男気を邪魔して顔を潰しとうも無い故、わらわは御言葉に甘えて、下がって敵のUCを分析すると致そうかの
『何もせずに帰る』とは答えられんじゃろうガルバどのが暗黒物質から逃れんとする際の炎の動きを物理・アストラルの双方で観察し、演算すれば…実際に見ずとも『ブレイズフレイム・クリムゾン』も或る程度は予測可能じゃ
津崎どのが怒らせ過ぎて仕舞うた際には…わらわもユーベル・コードハックじゃ!
ガルバどのの発火能力を封じるサイキック・プログラムを放って助けて進ぜようかの



● FROM SPACESHIP WORLD

「……」
 手裏剣型のサイコビットを頭上に浮かべ、津崎・要明(ブラックタールのUDCメカニック・f32793)はいつでも敵襲に応戦できるように注意深く戦場の様子を窺っている。そんな彼を案じて、ヤクモ・カンナビ(スペースノイドのサイキッカー・f00100)が彼に声をかけた。
「津崎どの、随分と張り切っちょるの……」
「ああ。この世界……アポカリプスヘルは初めてだが、どこか俺たちの故郷と似た境遇だと思わないか」
 言葉を交わす二人の猟兵の故郷は、母なる星地球を追われた人類が移民船団で終わりなき旅を続ける世界、スペースシップワールド。オブリビオンストームによって社会基盤が崩壊し、人々があてどない放浪を続けるこの世界の現状に、要明はシンパシーを感じていたのだった。彼もまた、幼少期から放浪を続けていた身であるがゆえに。
「うむ。尤も、数少ない人類の拠点をオブリビオンに奪われとう無い気持ちはわらわも同じじゃがの」
「世界の敵が引き起こす惨劇は、何としても阻止しなければな」
 オブリビオンによる蛮行を止めようと意気込む、要明の気合は十分だ。
「ハァ……ハァ……」
 すると程なくして、荒い息をつきながら黒いパーカー姿の若者が姿を現した。人相の悪いその男は、体のあちこちに銃創があった。
「止まれ!此処から先に行かせる訳にはいかない」
 ガルバの足元に向けてブラスター銃の熱線を撃ち、要明はガルバをけん制する。
「悪い事は言わん……このまま何も言わずに帰ってもらえないか?」
 UDCメカニックである要明が自ら作った兵器『加利ツルガー』から、未知の暗黒物質が撃ち出された。要明が納得のいく回答――ガルバが帰ると口にするまで、侵食する闇は攻撃を続けるだろう。だが、野蛮な略奪者がおとなしく尻尾を巻いて帰るとは到底思えなかった。ガルバの険しい顔つきを見れば、回答は明らかだ。
「てめえらは、骨まで焼き尽くす……!」
 ガルバは略奪者だ。敵になめられたらお終いである。彼もまた、この地獄のような世界を力を頼りに渡り歩いてきた男。ガルバの殺意に呼応して、地獄の業火が彼の傷口から噴出して荒れ狂う。
「食らいつくせ!」
 帯状に変化した炎は数十本に枝分かれし、蛇じみた動きでのたうちながらヤクモと要明に襲い掛かった。
「ガアアアッ!」
「ヤクモさん、下がってて下さい!」
 獣じみた雄たけびをあげながら炎を叩きつけ、ガルバは激しく二人を攻め立てる。【アクシオン・コード】で生み出した闇が炎を呑み込み、サイコビットとブラスターを操って要明が反撃に転じた。熱線と炎が交錯し、周囲の風景を赤々と照らし始める。
「どいつもこいつも……俺をナメやがって! なにが『帰ってもらえないか』だ!?」
 ガルバはさらに火力を増幅させ、周囲の瓦礫ごと二人を薙ぎ払うように炎を叩きつける。ヤクモはそんなガルバの様子を、電脳空間を構築しながら観察していた。
「熱い男じゃの」
 ビットが作り出した結界に守られながら、ヤクモは敵のユーベルコードに関するデータを収集し始める。量子コンピュータの演算の結果、ガルバはあと一度炎による強力な攻撃を放つことができることが分かった。
「津崎どのをこれ以上危険に晒すわけにはいかんからの……」
 ヤクモの体内のナノマシン・サーキットがフル稼働し、敵ユーベルコードを無効化するプログラムを構築し始める。果たして、間に合うのか。
「いかなユーベルコードと雖も、然るべき場所さえ抑えてしまえばわらわの勝ちじゃ」
 ヤクモは、物理・アストラルの双方の観点からガルバの炎を分析していた。彼女は電脳魔術師であるとともに、優秀なサイキッカーでもある。ガルバの炎を操る力がサイキックの特性に近いのなら、精神空間の分析も必要であると睨んでいたのだ。
「何だと……!?」
 ヤクモの【ユーベル・コードハック】の干渉を受け、ガルバの生み出した炎が急速に勢いを失っていく。ガルバの闘争心に、炎は答えようとしない。本来なら決して有り得ない現象だ。
「ナイスだ、ヤクモさん!」
 ヤクモの支援を受け、要明が一気に攻勢をかける。二挺の銃FalsterとAxion Laserを操り、ガルバに向けて的確に、そして苛烈に銃撃を浴びせた。
「なぜだ……俺の炎……」
 三発目のブレイズフレイム・クリムゾンによる反撃もままならず、呆然とするガルバは要明の猛攻に晒されることとなった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

レテイシャ・マグナカルタ
●設定
単独でシティに潜伏し破壊活動と奴隷奪取を続けている
姿を捉えられ、見せしめにするのに手配書がばら撒かれている

●行動
人間牧場の方も放置はできねぇんだが。急ぐべきは今はこっちだな

先ずは奴隷を連れ去る足を奪うか
空から加速して落下、足先に魔力を集中してトラックのエンジン部分に向かって突っ込むぜ!(爆発しても住民を巻き込まない前提で行う)

爆炎の中から焼け焦げ一つ無く出てきて、気功の応用で練った魔力を使い、触れた炎を拳に纏わせ殴り掛かるぜ
オラオラどうした!炎を使うのが自慢だったんじぇねーのか!
薙ぎ払う紅蓮の炎を炎の拳で白羽取りし、爆散したトラックに向かって投げ飛ばし、炎を纏ったまま回転して突撃蹴りだ



● BRAVE DRAGON

「あそこが敵に襲われる拠点だな!」
 大きな翼もつ影がひとつ、灰色の空に躍っている。長く伸ばした金髪を風になびかせ、眼下に広がるゴーストタウンを見下ろすのは、異世界種族であるドラゴニアンの少女。その娘レテイシャ・マグナカルタ(孤児院の長女・f25195)は、まだ赤子の頃に神隠しに逢い、アポカリプスヘルに流れ着いたという稀有な猟兵であった。
「人間牧場の方も放置はできねぇんだが。急ぐべきは今はこっちだな」
 レテイシャのすぐ真下に、危機に瀕した人々がいるのだ。街の一角に目を向けると、そこには如何にもレイダーの所有物らしい、悪趣味な外装のトレーラーが停められていた。
「先ずは奴隷を連れ去る足を奪うか」
 逞しいドラゴンの翼で空気を叩き、レテイシャは地上へ向かって降下を開始した。
 レテイシャは、生まれながらに膨大な魔力を有していた。アルダワ魔法学園で学んでいたなら、優秀な魔法戦士になっていただろう。しかし、ここは魔法という概念のないアポカリプスヘル。レテイシャはレイダーに立ち向かうための訓練を、誰にも頼らず独学で続けていた。
「おりゃああああ!」
 そして手に入れたのは、無意識のうちに自身の肉体を魔力で強化する技術だった。煌めく流星のごとく一直線に落下し、レテイシャはトレーラーのエンジン部分目掛けて蹴りを叩き込む。
「お、俺の車が!?」
 愕然となったのは、奴隷を連れてアジトへ帰る為の手段を失ったガルバだ。大きな爆発音に気を取られて戻ってみると、そこには無惨に炎上するトレーラーの姿があった。
「残念だったなぁ! テメーの足はもう無いぜ!」
 常人ならば明らかに焼死する規模の爆炎の中から、レテイシャは何事もなかったかのように平然と現れた。これもまた、魔力による肉体強化で得た特性の一つである。さらにレテイシャはゴッドハンドが気を練る時の技術の応用で、魔力を両の拳に流し込む。その手で炎に触れると、たちまち炎は吸い付くように彼女の拳に宿った。
「んん……お前の面、どっかで見たことあんだよなァ……?」
 レテイシャの姿を、訝し気に眺めるガルバ。レテイシャは現在、単独でヴォーテックス・シティに潜入しては破壊工作を行っている。ガルバは、どこかで彼女の手配書を見ていたのだろう。
「へんっ、そんなベタなナンパ、今時はやらねーぜ!」
「――シャァッ!」
 炎の拳を纏って殴りかかるレテイシャ目掛け、ガルバが勢いよく腕を薙いで紅蓮の炎を叩きつける。炎は獲物を狩るヘビのような動きで地を這うが、レテイシャは回避する素振りも見せず正面から突破を図る。
「これが! オレの修行の成果だーっ!」
 迫りくる炎にタイミングを合わせ、レテイシャは両手で炎をしっかりと受け止め、押しつぶすように挟み込んだのだ。これには、流石のガルバも驚きを隠せない。
「そんな馬鹿な……!」
「オラオラどうした!炎を使うのが自慢だったんじぇねーのか!」
 さらにレテイシャは足に炎を纏わせ、ダッシュの勢いをつけて地面を蹴る。放たれた矢のように高速で低空を飛行しながら、錐もみ回転をかけた火炎キックをガルバに叩き込んだ。
「――うがぁああっ! あぁ……」
 レテイシャの渾身の一撃が致命打となり、大きく吹き飛ばされたガルバが建物の壁に激突する。衝撃で破壊された窓ガラスの破片とともに、ガルバの身体は力なく地面へと落下していった。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 冒険 『肉食獣の縄張り』

POW   :    真正面から肉食獣を蹴散らしていく

SPD   :    群れのボスを探し出して叩く

WIZ   :    肉食獣の居ない場所を探し、静かに通り抜ける

👑7
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


● INTERMISSION Ⅰ

 いち早く誘拐作戦に介入した猟兵達の活躍によってレイダー『ブレイズフレイムのガルバ』は討たれ、拠点の人々の安全は保たれた。戦闘の後に恐る恐る姿を現した住人たちに事情を説明すると、リーダー格の男性は感謝の言葉を述べて一礼し、猟兵を迎え入れた。
 その後、ガルバの遺留品からは彼の足跡を記した地図が発見され、猟兵達はその地図を基に『デスファイア一味』のアジトを目指すこととなった。

 街の住民から車を借りて、ゴーストタウンを出発した一行は荒廃した道を北上していく。道中夜営を挟みながら走り続け、やがて一行の前には酸性雨で朽ち果てた広大な針葉樹林が現れた。世界崩壊前、この地方にはタイガと呼ばれる森林地帯が広がっていた。しかし今はオブリビオンストームと公害によって破壊し尽くされ、見る影もない。
 黒い竜巻によって変貌した世界は、生息する野生動物にも深刻な影響を与えた。クマやオオカミといった肉食動物がミュータント化し、人知を超えた能力を得て異常進化を遂げたのだ。地上の猛獣のみならず、カラスやハヤブサといった野鳥も、空から虎視眈々と侵入者を見張っている。彼らのテリトリーに踏み入ったが最後、人類は恐ろしい力を思い知ることとなるだろう。
冬原・イロハ
…はわ、酸性雨で…

世界の無残さに言葉も出ません

ここに住む動物さんもお可哀そうで、最初は何とかしたいと思ったりしたんですが(癒し鳥のあやかしメダルを弄りつつ)
ここで、私が出来ることって…

UC攻撃力重視で強化
武器は――苦しませずに殺せるものを使用します
静かに通り抜けようとする仲間がいるのなら、そちらの助力となるような立ち回り。なるべく蹴散らしていきます!
お掃除!
回避はせずに武器を振るいます

食べたりないかもと思うかもですが、たぶん美味しいですよ
私はケットシーでは大きい方ですし
と、餌っぷりをアピールしてみます



生まれ変わりがあるのなら……それまでにはこの世界を緑豊かなものにしたいですね

連携・アドリブ歓迎


バルタン・ノーヴェ
SPD アドリブ連携歓迎!

ふーむ。地図を見ると、結構な難所を通るようデスネー。
そういえばガルバが乗ってきた装甲トレーラーがありマシタネ。
街の方の車を傷つけるのも気が引けるので、これを徴用しマショー!
奴自身これに乗ってここまで来たわけデスシ、行けるはずデース。

道中のアニマルの対処は、武器兵器による火力での鎮圧デース!
すなわち、群れを見つけてはグレネードランチャーで吹っ飛ばし、鳥を見ればガトリングガンで撃ち落とし、近づいてきたらチェインハンマーで叩き潰しマース!

道中、休息は大事デース。
返り討ちにした動物肉や、格納型メイド用キッチンの食材で料理を作って腹ごしらえしマショー!
他の皆様も、どうぞデース。


ノイン・フィーバー
・心情
まぁここは中央突破というやつですネ
最短ルートを行くのが結果として近道でしょう

・行動
クロムダイザーにのって、お借りした車と並走。
ブーストスライガーはオートで適当に。
援護射撃メイン。
敵の攻撃をそのボディで防いだりもする。

・特筆行動
やっかいそうな敵や群れがいたら、囮になって皆さんを先行させ、車はまっすぐ進ませる。クロムダイザーで逆方向へミュータント獣を誘導。
「今宵の演目はここまデとなります。またいつか、お会いしましょウ」
と言ってUC発動し、軽くジャンプ。
見知ったメンバーの近くに砂埃を立てながら着地する。
その後もはまた援護行動に戻る。

・連携等お任せ!



● SAVAGE WORLD

「ふーむ。地図を見ると、結構な難所を通るようデスネー」
「まぁここは中央突破というやつですネ。最短ルートを行くのが結果として近道でしょう」
 猟兵チームは、ガルバが所持していた地図を確認しながら進行ルートの相談を行っていた。デスファイア一味の拠点へ速やかに辿り着く為には、危険な野生動物が生息する原生林に囲まれたエリアを通過するしかない。
 バルタンとイロハは町で借りた車両に乗り込み、ノインは自身のキャバリア『クロムダイザー』を駆って目的地を目指す。ガルバが乗ってきた装甲トレーラーを使っては、というバルタンの提案もあったが、実は件のトレーラーは先の戦闘で破壊されていたのだ。

「……はわ、酸性雨で……」
 バギーの助手席で、風景を眺めていたイロハが悲痛な声を漏らした。かつては緑に覆われていたであろう樹海は酸性雨で腐食され尽くして、今や見る影もない。白く変色し、墓標のように変わり果てた枯れ木が不気味に猟兵達を迎える。
「グルルル……」
「!」
 そんな死の森の奥から姿を現したのは、平均サイズ2メートルはあろうかという巨大なオオカミの群れだった。オブリビオンストームによる大破壊と人類の環境汚染が生み出した、ミュータント化した動物たち。彼らもそのうちの一種だ。
「返り討ちにしてやるデース!」
 車を停め、すぐさま戦闘態勢を整えたバルタンは、早速銃を手にして運転席から降りていく。歴戦の古参兵であるバルタンは、生存のためならば躊躇いはしない。
「ヘイヘーイ!」
 バルタンのグレネードランチャーが炸裂し、チェインハンマーが唸りを上げて飛んでいく。しかし、傷を負い仲間を失っても尚、オオカミ達は攻撃の手を緩めない。
「……ここを通りたいだけなんですけど。ごめんなさい」
 猛獣とはいえ、森を突破するために彼らの命を奪わなければならない事実に、イロハの心が痛んだ。
「生まれ変わりがあるのなら……それまでにはこの世界を緑豊かなものにしたいですね」
 アポカリプスヘルが再び緑豊かな環境に戻れたなら、また森は息吹き、新たな命を育むことができるのだが……。そんなイロハの憂いをよそに、オオカミ達はじりじりと距離を詰めてきた。
「食べたりないかもと思うかもですが、たぶん美味しいですよ」
 初めて目にするタイプの獲物に興味を引かれたオオカミ達が、イロハへと飛びかかる。大柄な体躯からは想像できない、敏捷な動きだ。
「イロハサン」
 イロハを狙ったオオカミの体当たりを腕ではね除け、ノインのクロムダイザーとブーストスライガーが機銃掃射で同時攻撃を仕掛け、獣たちをなぎ払う。
「オオカミは仲間ヲ呼び寄せマス。素早く倒しまショウ」
「わかりました。せめて苦しまないように……一気に決めますね」
 自分できることは何か……イロハはあやかしメダルを握りしめて決意を固めると、トリニティ・エンハンスで火水風の魔力をチャージし、攻撃力を高めていく。
「お掃除します……!」
 イロハが愛用のバルディッシュを勢いよく振るうと、前方に向かって激しい旋風が発生した。強風はオオカミを群れごと巻き込み、弾き飛ばして突破口を拓いていく。
「OK! どんどん前進するデース!」
 イロハが拓いた道を、バルタンは武器を手に猛然と突き進んでいく。二人の力をもってすれば、制圧は時間の問題だろう。

「やれやれ、かなりの数ですネ」
 一方ノインは、別の方角から現れた群れの対処を引き受けることになった。クロムダイザーを反対方向へ走らせて囮となり、群れが合流できない距離まで引き離すのだ。そして、ノインには味方の元へ一瞬で戻れる秘策があった。
「今宵の演目はここまデとなります。またいつか、お会いしましょウ」 
 オオカミがクロムダイザーに飛びかかった瞬間、機体がポンとその場で跳躍する。ノインの【編集さんお願いします(エディットテレポート)】が発動すると、まるでTV番組で場面が切り替わるようにクロムダイザーの姿が消失し、次の瞬間には仲間の元へと転移していた。

「命を奪ったのなら、有難くいただけばいいのデース。今日の糧に感謝デス」
 危険な動物が生息する地域を切り抜けて、一行は束の間の休息をとっていた。超級料理人でもあるバルタンが腕を振るい、グリルした肉料理をノインとイロハに振る舞った。食材は、森で撃って仕留めた野鳥だ。持参した調理器具と調味料を使い、バルタンはあっと言う間に人数分の料理を完成させることができた。
「ホウ、これはなかなか」
「わあ、美味しいですっ……!」
 野外で食するサバイバルフードに舌鼓を打つ、イロハとノイン。食事のあと、ノインの提案でオオカミの毛皮を回収していくこととなった。加工すれば、防寒着として役に立つだろう。敵の本拠地まで、あと少し。休息をとって体力を回復させた一行は、再び車に乗り込んでエンジンを始動させた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

エルナリア・アリルゼノン
ふむ…どうやら話に聞く危険地帯に入ったようですね。
ここからエルナは車を降りて、自前のウォーカーマシンに乗って警戒にあたりましょう。
エルナのSNSを通じた[情報収集]や目視による観測を行い、
それを元にしたUC『戦術予測』によってミュータントの襲撃を可能な限り回避できるルートを導き出しましょう。
確実とは言い切れませんが、このルートならば比較的安全のはずです。
それでも避けられない戦闘に関しては仕方ありません。
空の敵に対してはガトリング砲で[弾幕]を張り、地上の敵はミサイルを主体とした[制圧射撃]によって排除します。
上手く排除できたら、新手がやってくる前に先へと進んでしまいましょう。



● Linked World

「ふむ……どうやら話に聞く危険地帯に入ったようですね」
 仲間が運転する車両から降りると、エルナは自身のマシンウォーカー『キャソウェアリーⅡ』に乗り換えて独自に行動を開始した。多くの武装を搭載できるように改良された二足歩行の戦車ははがしょん、がしょんと重厚な足音を立てて、荒廃した大地を進んでいく。
「この領域に生息する生物のデータを収集……フィードバック後、プリディクションへ移行します。ダウンロード開始……」
 エルナリアは、破壊され分断された世界を再び繋ぐために生み出されたソーシャルディーヴァ。その体にはソーシャルネットワーク・サーバーが埋め込まれており、世界中どこにいても自身の管理するネットワーク『ELNA.net』へのアクセスを可能とせしめる。
「ダウンロード、完了」
 エルナリアがこれまでの旅で多くの人と出会い、そしてその人々が新たな場所で新たな人々と出会って、『ELNA.net』は登録者数を増やしてきた。これまでに世界のSNS利用者が投稿してきたデータベースから危険なミュータント生物の情報を検索し、解析。さらに、キャソウェアリーⅡのカメラによる目視も利用して周囲の状況を観察する。
「これまで得られたデータから対象の行動を予測――対応を開始します」
 ユーベルコードの域まで磨き上げられた【戦術予測】によって導き出された、敵との接触を最小限に抑えられるルートを選択しながら、エルナリアのマシンウォーカーは調査を継続する。壊れたハイウェイを横切り、酸性雨で朽ち果てた原生林を迂回して次のポイントへと向かう。
「ルートは厳選しましたが……やはり襲撃は避けられませんか」
 空からキャソウェアリーⅡを捕捉し、降下してくるのはカラスの群れ。ギャアギャアと騒ぎ立てながら、巨大な二足戦車にも怯まず無く襲いかかってくる。
「――対象を排除します」
 ミュータント化したことで凶暴化したカラスにも、エルナリアは動じない。MWG-01ガトリング砲を起動させると、上空に向かって猛然と弾丸を浴びせた。オブリビオン・レイダーとの戦闘にも十分な威力を発揮する銃砲は、瞬く間にカラスの群れを撃ち落としていった。
「制圧完了……引き続き調査を行います」

成功 🔵​🔵​🔴​

ヤクモ・カンナビ
津崎どののOttersに同乗して、ナビ役を致すぞえ
「惑星上の長距離移動とは、貴重な体験じゃのう…殺風景だけが玉に瑕じゃが」
植物を生やしても移動してたらカモフラージュの意味は無いんでは無かろか、と内心思いはするが…津崎どのの浪漫にケチをつける様な野暮はすまい
わらわが其の分如何にかすれば佳いだけの話じゃ

精神反響探査のプローブビームを、左右に振りながら前方に照射致すぞえ
大型の障害物や生物の存在の有無程度で在れば、ビームが通過した一瞬のみでも発見出来るじゃろ
怪しい反応を見つけたならば、暫く照射して敵対反応の有無を見て、津崎どのに伝えてルートを変えて貰おうかの
無駄な殺生は生態系に影響を与えそうじゃからの


津崎・要明
(f00100 ヤクモさんと)
Otters地上モードで目的地に向かう
移動が困難な人が居れば一緒に乗せて行こう
なるべく最短ルートになるよう走行、危険を避けるためヤクモさんの指示に従う

カモフラージュと攻防兼用で、UCで植物を7体程度召喚して車の外に生やす。運転に集中する為、召喚の維持に「エンブレム」を使用
植物は見た目エグいけど、案外親しみがわく。悲しみも憎しみもなく、ただ生きるっていうのも案外悪く無いのかもな。

念の為ビットも出せるように準備

ヤクモさん、地上ドライブっていうのも良いですね。それにしても砂埃がひどいな・・・、環境が良くなれば住み易くなりそうだが、オブリビオン・ストームとはね。



● Dusty Travelers

 要明とヤクモの二人は、只今要明が用意した万能タグボート『Otters』に乗って荒野を走行中。宇宙の民である二人にとって、地上の重力と大気を堪能する絶好の機会だ。
「ヤクモさん、地上ドライブっていうのも良いですね」
「惑星上の長距離移動とは、貴重な体験じゃのう……殺風景だけが玉に瑕じゃが」
 アポカリプスヘルの乾いた風が、ヤクモの白い髪を掻き乱す。
「して、これからどうするのじゃ? ここから先、危険生物が徘徊していると聞いたが」
「大丈夫、安全にドライブするための良い方法があるんだ……こうやってね!」
 要明が取り出したのは、謎の術式紋章が描かれた不思議な『スマートアシスト=エンブレム』。それをかざすと刻印はたちまち発光を始め、やがてその光の中から7対もの『UDC植物』が出現した。要明はUDCメカニックであるため、このような奇妙な生物を召喚、使役する機械を多数所持している。今回のユーベルコードも、その中の機能のひとつだ。
「見た目はエグいけど……使ってると案外親しみがわくもんだぜ。悲しみも憎しみもなく、ただ生きるっていうのも案外悪くないのかもな」
 要明が召喚した捕食植物は、ウネウネとしなる触手状の蔦をOttersの船体に絡ませ始めた。こうすれば、遠目には自走するミュータント植物に見えなくもないだろうか。少なくとも、格上の相手だと判断した動物たちはおいそれと手出しして来ないだろう。
「どうかな、ヤクモさん」
(植物を生やしても移動してたらカモフラージュの意味は無いんでは無かろか……いや! 津崎どのの浪漫にケチをつける様な野暮はすまい)
「うむ、津崎どのの発明は頼りになるの。わらわも負けてはおられぬ、このプローブビームを照射して、索敵を担当しようではないか!」
 ヤクモはナノマシン・サーキットを活性化させて、脳内領域に格納していた連動術式を発動させた。今回のヤクモの役割は、ナビ役だ。前方に向けて精神反響探査能力をもつサイキックのビームを照射し、攻撃的な生命反応がないか確認して操縦者の要明をサポートする。
「ヤクモさん、なにかわかる?」
「……むっ。不安と警戒心の強い、大きな四足獣のような気配を感じるぞ。傍らにおる小さな反応は、子供じゃろうか……状況から推測して、クマの親子っぽいの」
 生物の精神状態が反響し、ヤクモの脳内へとメンタル反応が戻ってくる。仮に二人を敵と認識したならば、母親熊は子を守るために攻撃を仕掛けてくる可能性がある。
「子連れの熊か……危険だな。少し遠回りになるが、迂回していこうか」
「そうじゃの、無駄な殺生は生態系に影響を与えそうじゃからの」
 今回二人は隠密行動に専念し、無駄な戦闘は回避する方針をとっていた。それならば、動物のテリトリーを侵さず迂回していくのが妥当だろう。
「それにしても砂埃がひどいな……、環境が良くなれば住み易くなりそうだが、オブリビオン・ストームとはね」
 砂混じりの風が、一段と強くなってきた。砂塵を凌ぐため、要明はエンジニアコートのボタンを一番上まで留めた。二人を乗せたOttersは予定していた進路を変更しながら、見通しの悪くなった道を突き進んでいく。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

矛木・汲子
※アドリブOK

根こそぎ奪って全てぶっ壊す、楽しい楽しい蛮族タイムの始まり……と言いたい処だが、まず辿り着かねば話にもならん。
ちょっと出遅れたし、途中の獣を一々相手取るのも面倒だしから「平和的に」押し通るとしよう。

【覇道拓き】により周囲を覇気で満たし、獣たちを昏倒させるか遠ざけた上で(所持品の)改造バンで通過。
(念動力、覇気、オーラ防御、第六感、範囲攻撃、蹂躙、恐怖を与える使用)
森林地帯を抜けたら覇気は抑える。

尚、改造バンは日頃の扱いがよろしくないので、乗り心地は最悪。
でも向こうで民間人を連れ出す事を考えると足は欠かせない。
「……向こうに使える(車の)パーツがあったら、幾つか分捕って交換するか」





「さぁて……根こそぎ奪って全てぶっ壊す、楽しい楽しい蛮族タイムの始まりだ」
 改造バン『コンダラ号』を走らせる汲子は、これから待ち受けるであろうレイダーとの戦いに心高ぶらせている。ひたすらに強さを追求し修行の旅を続ける汲子にとって、弱肉強食のアポカリプスヘルは水が合うのかもしれない。とはいえ、まずは目的地まで辿り着かなくては話にならない。それに、モタモタしていると仲間の猟兵に美味しいところを取られかねない。
「道中の獣どもを相手にするのも面倒だしな……ここは『平和的に』押し通るとしよう」
 程なくして、汲子の目の前にミュータント化した狼の群れが姿を現した。体を異様に発達させた狼たちは群れのリーダーの統制の下、テリトリーに踏み込んだ汲子を威嚇する唸り声を上げている。
「その程度の覇気では、私を止めることはできんぞ!」
 バンからひらりと飛び降りた汲子は、狼の群れを睨み付けながら鋭い覇気を放ち始めた。
「覇道拓き!!」
 抜き身の刀の如き鋭い眼光。そして寸分の隙も無い佇まいは、まさに人の姿をした殺意の塊と形容するに相応しい。
「……!!」
 群れの中で一際目立つ、体格のよいオス。この群れのリーダーは、目の前の敵に攻撃を仕掛けるか否か躊躇っていた。既に仲間の中には、汲子の覇気に気圧され戦意を失った者もいる。その恐怖が伝染し、集団の士気が低下すれば、平時よりも狩りの効率は大幅に落ちる。この状態で戦いを仕掛ければ、群れに多大な犠牲が出るだろう。
「安心しろ……少し通らせてもらうだけだ。私は、お前達の住み処を奪いに来たのではない」
「…………」
 緊迫した沈黙が数十秒続いた後、狼のリーダーは群れを引き連れて森の奥へと去って行った。
「ふむ、賢明なリーダーだったようだな」
 満足げに頷くと、汲子はゆっくりと構えを解いて殺気を抑え込む。そして再びコンダラ号に乗りこむと、意気揚々と旅を再開したのだった。
「……向こうに使えるパーツがあったら、幾つか分捕って交換するか」
 このコンダラ号は、日ごろから汲子が雑に扱っているのでところどころ痛んでおり、乗り心地が悪い。それでも、広大な世界を旅する足として欠かせない大事な相棒だ。レイダーの組織は、一般的に略奪のため数多くの車を保有している。拠点に辿り着けば、換えのパーツの調達には不自由しないだろう。

成功 🔵​🔵​🔴​

藤・美雨
同居人の深(f30169)と一緒に

悪い奴をぶん殴るのは好きだけど、動物を殴るのはあんまり好きじゃないな
けどあの子達は既に変質しちゃってる
大丈夫さ、分かってるよ
腹を括って蹴散らしていこう

深の運転する車に一緒に乗って、ダオツァオレンが撃ち漏らした敵を殴っていこう
楽しいドライブの時間だ!
血液を代償に匕首や暗器を殺戮捕食態に変身させる
それを投げたり振るったりして、迫る獣をどんどん喰らわせていくよ
そーら、食い散らかせ!

使った刃物はきちんと回収して付着した血で【生命力吸収】だ
敵の本拠地はまだ先
へばってなんかいられない!

私達、頑張って悪いやつを吹き飛ばしてくるからさ
……喰らった命は大切に使わせてもらうよ


呉・深
同居人の美雨(f29345)と一緒に

変質した動物達、か
……美雨、分かってるよな
何者だろうと、説得できず救うことも出来ないなら蹴散らすだけだ
そうやって俺達は進むしかない

UCでダオツァオレンを操作しつつ、その側を借りた車で走る
車の運転はキャバリアに比べれば不得手だが……
ダオツァオレンと美雨が開く道を進むことくらいは出来るだろ

ダオツァオレンには『穿つもの』による薙ぎ払いや刺突で攻撃させよう
鳥達も地上の俺達より空を狙えるダオツァオレンに集中するだろう
纏めて薙ぎ払え

通り過ぎる際、地上に残された死体は『焦がすもの』で燃やしていく
乾いた大地で朽ちるより、灰になってどこにでも行って欲しい
これが俺達なりの弔いだ





 砂塵を巻き上げながら、荒野を疾走する一台のオフロードカー。そしてその傍らを大股で伴走するのは、案山子のような出で立ちの異形の巨人だった。
「…………」
 異世界の人型兵器、ジャイアントキャバリアの『ダオツァオレン』は、深の脳波コントロールの制御下にあった。深はキャバリアを遠隔操作したまま、運転席でハンドルを握り続けている。
「あっ!」
 助手席の窓から風景を眺めていた美雨が、前方を指さした。砂煙の向こうから、四足獣の集団がゆらりと姿を現したのだ。
「深、あれ……」
「この地域に生息している、動物たちだな。既に変質してしまっているようだ」
 ダオツァオレンの足音と車のエンジン音が、この辺りを縄張りとするミュータント生物を呼び寄せたのだ。現れた群れは野犬や野良猫といった小動物を中心に構成されていたが、いずれも捕食に適したように四肢が強靱に発達し、中には口腔から毒の唾液を滴らせたり、飛び出た骨が刃物のように変形した個体もいた。
「悪い奴をぶん殴るのは好きだけど、動物を殴るのはあんまり好きじゃないなぁ」
 略奪者相手の乱闘ならお手の物な美雨だが、動物に力を振るうことに、若干の躊躇いを見せている。そんな彼女を、深は静かに窘めた。
「……美雨、分かってるよな。何者だろうと、説得できず救うことも出来ないなら蹴散らすだけだ」
 弱肉強食が、アポカリプスヘルの掟だ。優しさと、甘さは違う。殺す覚悟と、殺される覚悟。そのどちらかが欠けていれば、この苛酷な世界を渡っていくことはできない。
「大丈夫さ、分かってるよ」
「分かってるなら、いいんだ。空からは鳥共も狙っている、素早く片付けるぞ!」
 どこからか飛来した黒鳥の群れが、上空を旋回しながら攻撃の機会を窺っている。深が脳波でダオツァオレンに指令を送ると、巨人は装備していた武装の封印を開放し、標的に狙いを定めた。
「――!」
 長大な三叉の槍『穿つもの』をダイナミックな動きで一閃すると、瞬く間に獣の群れが薙ぎ払われていく。痛々しい悲鳴を上げて転がった仲間の仇を討たんとキャバリアの足元に食らいつき、またあるものは車両へと殺到する。
「楽しいドライブの時間だ!」
 美雨の闘争心に応じて、体内に埋め込まれた『刻印』が皮膚を食い破り、鮮血が滴り落ちる。その血を浴びたことで、美雨の衣服に仕込んでいた武器が凶悪な形状の『殺戮捕食形態』へとカスタマイズされていく。
「そーら、食い散らかせ!」
 愛用の匕首を鳥の群れに投げつけると、それは赤い残像を描きながら飛翔し、肉と羽を切り刻んでいく。地上を走る獣たちには投げナイフや鎖つき棘鉄球を次々に飛ばし、反撃の暇を許すこと無く、命を刈り取っていった。

「私達、頑張って悪いやつを吹き飛ばしてくるからさ……喰らった命は大切に使わせてもらうよ」
 すべてが終わったあと、美雨は屠った獣たちへと語りかけた。そして武器に付着した血を、刻印を介して体内へと吸収していく。
「敵の本拠地はまだ先だからね。へばってなんかいられない!」
 奪った命は、己の命を繋いでいくために使わせてもらうのだ。
「ダオツァオレン、火を……」
 深の命令に忠実に従い、ダオツァオレンが『焦がすもの』を起動させて死骸を丹念に焼いていく。
「不器用なやりかただが。これが俺達なりの弔いだ」
 このままこの場所で腐食して骨を晒すよりは、灰になって何処にでも行ってほしい。風が連れて行ってくれるだろう……そんなことを考えながら、深は再び車の運転席へ座り込んだ。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

レテイシャ・マグナカルタ
アドリブ歓迎

なるほどな…それならこれだな!
蒼鱗の翼を広げると樹上へと飛び立つ。これならクマやオオカミなんかの心配はいらねぇだろう
もちろんそのままなら飛行能力がある脅威に晒されるから、こうだ!
気功を学び意識的に操れるようになった魔力、普段肉体そのものの強度を無意識に上げるために使っていた分を周囲に結界の様に球状に拡張していく
不断より強度が少し下がる代わりに移動速度はかなり上がる、この状態で鳥共の間を縫うように飛びぬけて行くぜ
避けようのない奴はそのまま体当たりだ!
弱体化してもある程度は結界に激突して潰されるし、超えてくるようなガッツがあるやつはそのままヘッドバッドだ!



● QUEEN OF BLUE SKY

「動物相手なら、穏やかに話し合いってわけにはいかないか」
 荒野を往くレテイシャの眼前に、人工物は存在しない。ここから先は、人類の生息圏ではない。獣と鳥たちの領域だ。
「なるほどな…それならこれだな!」
 腰を低く落として、両足を強く踏ん張る。そして一呼吸おいて、勢いよく跳躍。同時に青い竜の翼を力強く羽ばたかせると、レテイシャの体はいとも簡単に宙空へと飛び上がった。脚と翼、背中の筋肉に流れる魔力の為せる業だ。
「これならクマやオオカミなんかの心配はいらねぇだろう」
 眼下に広がる針葉樹の原生林は、長年この地に降り注いだ酸性雨によってダメージを受け、白く無残な姿をさらしている。その白骨のような木々に止まっていた鳥の群れが、レテイシャの姿を捉えるや一斉に飛び立ち、向かってきた。彼らはこの苛酷な環境で生存するために肉体を強靱に変異させ、高い知能と凶暴性を得たのだ。
「昼寝の邪魔、だったか? 悪いが通らせてもらうぜっ!」
 レテイシャが肉体の強度を上げるために無意識に纏っていた魔力を練り上げ、球状の結界へと変えて展開させる。最近は気功を習得したことで、ある程度自分の魔力を意識的に操れるようになってきたのだ。
 翼で大気を叩き、悠然と空を翔けるレテイシャに、鳥の群れが殺到する。常人がその爪と嘴に狙われたならば、たちまち全身の肉を抉り取られてしまうだろう。
「――遅いっ!」
 肉体の強度を低下させはしたが、その代わりに飛翔する速度が大幅に向上。竜の翼を力強く振るわせ、レテイシャは黒い嵐の中を迷わず突っ切っていく!
「このオレの『蒼い空』は誰にも邪魔されねぇ!」
 この空は我のもの――空の女王の威容を見よ。蒼い光を纏ったレテイシャは、行く手を阻む刺客たちを次々と蹴散らしていった。

成功 🔵​🔵​🔴​




第3章 集団戦 『レイダー・フュエルスピッター』

POW   :    フュエルバースト
自身の【持つ燃料タンク1つ】を代償に、【タンクを投げつけ膨大な爆発力】を籠めた一撃を放つ。自分にとって持つ燃料タンク1つを失う代償が大きい程、威力は上昇する。
SPD   :    フュエルイグニッション
【ノズルから発射した燃料】が命中した対象を燃やす。放たれた【燃料は外れても地形に残留、衝撃で発火。】炎は、延焼分も含め自身が任意に消去可能。
WIZ   :    スティッキーフュエル
【ノズル】から【可燃性を失った代わり粘性を高めた燃料】を放ち、【対象の身体に絡みつかせること】により対象の動きを一時的に封じる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


● INTERMISSION Ⅱ

 猟兵一行は危険な猛獣が生息するエリアを通過し、遂にヴォーテックス一族『デスファイア』勢力のアジトまで辿り着いた。ゴーストタウンに辿り着いた猟兵を待っていたのは、街の中心に高く聳え立つ大規模建築物。黒い渦巻を描いたフラッグが翻るその建物の名は『鋼鉄要塞』。施設の内部では周辺の拠点から連れ去られた人々が、奴隷として毎日酷使されている。
 猟兵に与えられた使命は二つ。ひとつは要塞内に囚われている多数の人々を無事に救出すること。そしてもうひとつは、要塞に巣くうレイダー達を一人残らず叩きのめすことである。撤収の際には施設に爆薬を仕掛けることも、忘れてはならない。

「ヒャッハァーー! ここは通さねえぜ~~!」
「ホホ~~ゥ! 汚物は消毒ダァ~~!」
 武装バギーがずらりと並んだ通路の向こうから現れたのは、『フュエルスピッター』と呼ばれるレイダーのチームだった。大型の火炎放射器を装備した彼らはオイルの匂いをこよなく愛する燃料中毒者で、勿論生きたまま人を丸焼きにするのも大好きな外道共である。奴隷達は彼らの命令の下、給油作業や燃料タンクの運搬などに従事している。戦闘の際は、奴隷を巻き込まないように工夫する必要があるだろう。
ノイン・フィーバー
開幕UC発動。
進入路とは別方向からたこサメで襲撃。その隙にアジト内の奴隷の皆さんを逃がしにかかります。

ノインはブーストスライガーで逃げ遅れた人を回収
奴隷の人がいなくなった場所に爆弾をおいていく

救助対象が宇宙バイクに乗せられる範疇なら敵に遭遇してもそのまま機動力のゴリ押しで逃げて安全地帯まで脱出

難しそうならば、宇宙バイクはオートで救助対象と共に行かせ、単身戦闘

対ピッター戦術
・護衛対象を逃がす途中の場合
基本的に攻撃能力のほとんどをノズルに頼っているので、ノズルとそにつながっているホースを破壊し攻撃能力を奪い遅延戦闘
タンク投げは投げフォーム中に腕を狙撃

・護衛が居ない場合
タンクをビームで焼いて誘爆狙う


レテイシャ・マグナカルタ
一見すると無防備に、敵を中心に対角線上の最も遠く敵の背に当たる位置に奴隷達が収まるように近づいていく
当然敵は次から次へとタンクを投げつけて来るのでこっちはUCで防御する
最初は爆風で姿が見えないから後続も無駄に投げてくるだろうし
無傷なのが分れば更に威力を高めて投げつけるだろう
無意味だとわかるまでタンクを消費させた所でUCを解除、魔力で強化されてる肉体で駆けこんで飛び蹴りからの肉弾戦だ!

●後日
人間牧場の情報を得る為依頼を切っ掛けにブラッドルビー勢力に接触
奴隷解放の御尋ね者とバレれば自らが家畜にされかねない危険な潜入
その成否は別の物語であり、欲望と喧騒に溢れた悪徳の街の外には伝わる事は無い


冬原・イロハ
お腹もいっぱいになりましたし、頑張って戦いますよ!

とはいえ、ドレイさんも敵と一緒にいらっしゃるのですね

ドレイさんから離れた場所で
まずはなるべく目立たないように空中浮遊します

一撃で確実に倒せるように、高所からの視界を確保しつつ
UCで敵を一体一体、指差していきますね!
属性を乗せることができるなら水や氷属性で! 敵からの延焼防止狙いです

敵に見つかり始めたらドレイさんに声を掛けていきます
皆さん、こっちには来ちゃだめですよ
とか、
危ないので離れていてください~
とか。叫んで警告して、巻き込まないようにしていきたいです

敵攻撃はなるべく見切って回避して
ブーツで駆けるように空中機動していきます

連携・アドリブ歓迎


エルナリア・アリルゼノン
まずは発見され難いように、大きな布を被って[迷彩]効果を得ます。
その状態で要塞の外観を観察し、レイダーの数や配置、侵入路の有無など出来るかぎりの[情報収集]を行います。
その情報を元に、他の猟兵が起こした騒ぎに乗じて要塞に忍び込みましょう。
要塞内に侵入成功したら、敵と遭遇しないように注意して進みます。
やむを得ず接敵した場合はソーシャルレーザーと革命剣で排除しつつ、途中で囚われている人々を発見次第「IVSメモリー」内に保護していきましょう。

それにしても、これだけの燃料を巻き添えにするのは勿体無いですね…
ですがここは人命優先です。
またレイダー達に利用される事が無いよう、処分してしまいましょう。


バルタン・ノーヴェ
POW アドリブ連携歓迎!

事前にお駄賃を払って、ミニ・バルタンたちを呼んでおきマース。
作戦を告げて、レッツゴーデース!

ヒャッハー、オブリビオンは消毒デース!
バギーめがけて挨拶のグレネードランチャーを叩き込み、フュエルスピッター共へガトリングガンや火炎放射器で応戦デース!
高らかに笑い、派手に動いて注意を引きつけ……この間に、バルタンズが人質奴隷のエブリワンのもとへ向かって、救助&警護デース!
うち何体かは爆薬を仕掛けてもらいマスネー。これが数の力デース!

助けたらすたこらさっさと避難誘導してもらいマショー!
ワタシは陽動しつつ、作戦完遂(起爆)まで重火器の一斉発射で暴れ回りマース!
HAHAHA!



● Helter Skelter

 ガルバが残した地図を手がかりに、ついにデスファイア・ヴォーテックスの鋼鉄要塞のひとつに辿り着いた猟兵一行。この要塞に集ったレイダーどもを駆逐し、囚われし人々を解放しなければならない。
 先陣を切って突入したのは、万能戦闘メイドのバルタンであった。ウェポンラックに内蔵していた無数の銃火器を乱射し、高らかに宣戦布告する。
「ヒャッハー、オブリビオンは消毒デース!」
 挨拶代わりのグレネードが炸裂し、停めてあった武装バギーが爆発炎上していく。ダークブルーのスーツに身を包んだチーム『フュエルスピッター』は、侵入した猟兵を排除すべく素早く戦闘態勢を整えた。
「「「なにを~~ウ!?」」」
 フュエルスピッターは数にものをいわせて、次々と燃料タンクを投げつけてくる。負けじとバルタンも、手持ちの火炎放射器とガトリングガンで応戦。たちまち辺りは火の海となり、灼熱の空間へと変わってしまった。
(ミニバルタン達は首尾よくやってるでしょうかネ?)
 突入する前、バルタンは自身を模した小型のサポートロボ『ミニ・バルタン』に命じて、人質の誘導救出に当たらせていた。彼女たち――ミニ・バルタン部隊と、仲間の猟兵が合流し、いよいよ救出へと乗り出すことになる。

「ふう、なんとか見つからずにここまで来れましたね……」
 バーチャルレイヤーの上から布を被り、事前に要塞の構造を調査してから内部に忍び込んだエルナリア。この要塞は仰々しい外観とは対照的に、特に複雑なセキュリティシステムなどは有していなかった。全くもってガバガバである。
「お腹もいっぱいになりましたし、頑張って戦いますよ!」
 サバイバル料理で腹ごしらえができたイロハも、体に力漲りやる気十分だ。ハチドリブーツに魔力を流し、ふわりと宙に浮かび上がる。
「猟兵さん達ー!」
「た、助けてくれ……!」
 二人が要塞内部を探索していると、ミニ・バルタンに誘導された奴隷の男女が駆け寄ってきた。老若男女問わず、皆ここで苛酷な作業に従事していたようだ。
「ひどいことを……皆さん、無事ですか!?」
「かなり体力を消耗している方が見受けられますね。エルナが保護します」
 そう言ってエルナリアが取り出したのは、小さなスティック型の記録媒体。そのガジェット、【IVSメモリー】に触れた任意の対象は、エルナリアが作り出したバーチャル空間へと転移することができるのだ。多くの非戦闘員を連れて安全に脱出するには、最適のユーベルコードといえた。
「敵が来ます。イロハさん、時間稼ぎを御願いします」
「はい! 任せてください!」
 逃げ出した奴隷を追って、武装したフュエルスピッターがぞろぞろと現れた。エルナリアが奴隷を保護する間、イロハが敵に応戦しなければならない。
「ヒャア! 逃がさねえぜ~~! アブラまみれになっちまえー!」
 燃焼力を失った代わりに高い粘性を持つオイルを射出し、イロハを執拗に攻撃する。しかしイロハはブーツの力で軽やかに空中を飛翔し、相手に的を絞らせない!
「えいっ!」
「ウギャ!?」
 漆黒のオイル弾を、空中でくるりと回転して華麗に回避。指さした相手に、水属性の青い閃光を撃ち出して反撃する!
「えいっ!」
「ギョヘェ!」
 素早く、的確な【ジャッジメント・クルセイド】の光に撃ち抜かれると、フュエル・スピッターは間抜けな悲鳴を上げつつ倒れていく。
「皆さん、大丈夫ですか? 危ないので、そこを動かないでください!」
 イロハは多数の敵と戦いながらも、人質に注意を払っていた。トリッキーな空中機動で敵の注意を引き、命中率の高い光の矢で反撃する。さらにミニ・バルタンの援護射撃も加わったことで、効率よく敵部隊に被害を与えることが出来たのだ。程なくして、エルナリアが奴隷達をIVSメモリーに移し終える事には、イロハが敵の鎮圧を完了させていた。
「それにしても、これだけの燃料を巻き添えにするのは勿体無いですね……」
 敵を倒した後、現場には使われる見込みの無くなった大量の燃料が残されていた。
「拠点に持ち帰れば、役に立つことは間違いないんですけどね」
 だが今回の目的は物資の回収ではなく、施設の破壊と人命の救出である。燃料の近くに要していた爆薬を設置すると、イロハとエルナリアは素早く要塞から脱出を図った。

「……どうした! 全っ然効かねえなぁ~!」
「こ、こいつぅ~~! もっとだ! もっとオイル持ってこい~!」
 フュエルスピッターの前に仁王立ちとなったレテイシャは、全身を駆け巡る膨大な
魔力を防御の障壁へと変えて応戦中だ。相手は単純なので、レテイシャの挑発にはあっさりと掛かってくれた。爆炎と煙が立ちこめる戦場は視界不良。その煙の中を、宇宙バイク『ブーストスライガー』が突風のごとく通り抜けていった。
「お怪我はございませんカ?」
「ワシはご覧のように毛が無いでなぁ~、ひょっひょ」
 ノインは、痩せた高齢男性を後部シートに乗せて安全な場所まで避難させようとしていた。男性は老体に鞭打って、重いオイルタンクを運ぶ仕事に従事していた。軽い脱水状態が見受けられたものの、命に別状はなさそうだ。
「待ちやがれ~~!」
 フュエルスピッターがバギーに乗り込み、ノインの宇宙バイクを猛スピードで追跡し始める。ノインは後方から噴射される炎が老人に当たらないよう巧みに避けながら、アームドフォートの射撃で応戦していた。
「デハたこサメサン、後は頼みましたヨ」
「うおお! なんじゃコイツ!」
 要塞の壁を勢いよくぶち破り、一機のキャバリアが横から割り込んでバギーの前に立ちはだかった。ノインの愛機、クロムダイザーである。しかし、今コックピットに座っているのは当のノイン本人ではなく。
「……」
 ノインのユーベルコードによって召喚された珍生物、たこサメであった。たこサメとは、ノインがグリードオーシャンで発見したサメの一種。その下半身は尾びれではなく、蛸と同じ8本の触腕。彼は、高い知能を以てキャバリアの操縦が可能な頼もしい仲間である。
 ――ビコーン!
 クロムダイザーのカメラアイが光を放ち、フュエルスピッター達へ猛攻を仕掛ける。8本の触腕による操作は常人には不可能な挙動を可能とせしめ、クロムダイザーのポテンシャルを極限まで引き上げる。鋼の巨人はチートを用いたような激烈な動きで、瞬く間に武装バギーをスクラップに変えていったのである。そしてすべてが終わった頃には、バギーの運転席から投げ出されたフュエルスピッターが床に転がり、虫の息となっていた。

「ぜえぜえ……これだけ燃やしてもノーダメージだとぉ!?」
「奴隷どもに、オイルの追加じゃんじゃん持って来させろ!」
 雨あられと降り注ぐフュエルバーストにも微動だにしないレテイシャ。その姿に、レイダー達はうっすらと恐怖を感じ始めていた。
「HAHAHA! 蹴散らしてやるデース!」
 メイド服姿で重火器をぶっ放すバルタンも、絶好調だ。そして、ついにフュエルスピッターは気づいてしまった。
「オイ! 大変だ! 奴隷がいねぇ!」
「何い~!?」
 レテイシャとバルタンが敵を引きつけている間、仲間の猟兵たちが奴隷の誘導と救出を迅速に行っていたのだ。それに気づき、阻止しようとした者も中にはいたが、皆猟兵によって撃破されてしまった。つまりここに残っているのは、最後までそのことに気づかず攻撃を繰り返していたマヌケということになる。
「おい! さっきまでの威勢はどうしたー!」
 目に見えて士気が下がり始めたフュエルスピッター。そこに、ようやく【不壊を誓う壁】を解いたレテイシャが、前進を開始する。
「ちょ、ちょっとタンマ……」
「どっせぇぇぇい!」
 強靱なドラゴンの翼を羽ばたかせ、レテイシャが強く地面を蹴る。はちきれんばかりに漲る魔力を体に宿した彼女は、流星の如く煌めく軌跡を描き、敵群めがけてジャンプキックを勢いよく蹴り込んだ。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

ヤクモ・カンナビ
f32793津崎どのと
オブリビオンを倒すのも猟兵の仕事じゃが、其れは人々を助けてこその話
戦闘は皆々様に任せつつ、わらわは囚われた人々を助けに参るかの
とは申せ…広い中に囚われの人々が散らばっちょる!
仕方あるまいの…此処はサイキックを拡大する為に、精神解放せねば為らん…見た目に引かれるなよ、津崎どの

アストラル界より要塞を俯瞰して、生存者の居場所の確認ついでに要塞其の物の構造も把握して置こうかの
居場所と爆破ポイントを念話で伝えれば、後は津崎どのが然るべき様に遣って呉れる筈じゃ
…む、鍵が必要じゃと?
今は逆に細かい作業が出来んのじゃが…大雑把に念動力で引きちぎれば佳かろう!
巻き込まれぬ様、退いて下され!


津崎・要明
(f00100 ヤクモさんと)
ドンパチが始まったら要塞内に侵入

我々は猟兵です、これから此処を爆破します。急いで避難して下さい
あなた方を人類の拠点へ送り届ける用意があります
牢に囚われている人がいないか尋ねる

避難誘導しながら爆破装置を設置
何処に設置すれば効率が良いか、指示をお願いします

追手を足止めする為に通路にバリア(結界)を設置
牢を見つけたら、ツールで鍵開けしようとするけど・・
ヤクモさん!?ははっ、確かにその方が早そうだ!

UC使用、左腕で効果範囲内を探知、敵の接近を警戒
敵が来れば設置した爆破装置を撃って通路を塞ぐ
あれ、誘爆してます?ヤバっ!
脱出急いで下さい!

Ottersで人々を送り届ける



● A WILL

 猟兵とレイダーの戦闘は、時間を追うごとに激しさを増していく。仲間の猟兵がキャバリアで壁に空けた大穴を潜って、ヤクモと要明は要塞の内部に潜入を果たした。
「戦闘は皆々様に任せつつ、わらわは囚われた人々を助けに参るかの」
 二人は戦闘で敵を殲滅するより、奴隷を救出することに重点を置いた。彼らが乗ってきたOttersに、人々を乗せて帰還することができる。とはいえ、この巨大な要塞内部に囚われている人々の配置を正確に把握することは難しい。
「仕方あるまいの……此処はサイキックを拡大する為に、精神解放せねば為らん……見た目に引かれるなよ、津崎どの」
「見た目……?」
 ヤクモはサイキック増幅に必要な力を解放するために、強制的に『真の姿』を解放することとなった。この物質世界とは違う次元『アストラル界』へと繋がるナノマシンワイヤーを生やした巨大な脳髄へと変貌したヤクモは、まさしく異形の姿といえる。
「ヤクモさん、その姿は……!?」
「説明は後じゃ、津崎どの! 今から要塞の構造と、人々の所在を調べるゆえ」
 アストラル界に接続したヤクモが得た建物の情報を彼女からの念話で受け取りつつ、要明は要塞の奥へと足を踏み入れていく。ヤクモが指し示す、『ヒトの意識が集まるポイント』を探っていくと、ちょうど脱走を試みようとする数名の男達を見つけることが出来た。
「無事ですか? 我々は猟兵です、これから此処を爆破します。急いで避難して下さい!」
「猟兵……猟兵だって!」
「はい。あなた方を、人類の拠点へ送り届ける用意があります」
 要明が接触した男達は、廃墟で仕事をしていたところを拉致された奪還者のグループだった。彼らは爆発物の扱い方も心得ていたので、要明は彼らと協力して重要なポイントに爆薬を設置していった。
「爆弾も仕掛けたし、そろそろ撤収しますか?」
「待ってくれ。まだ、牢屋に捕らえられてる人たちがいるんだ。彼らを助けたい」
 男達に案内されて地下1階に向かうと、そこはフロア全体が牢獄となっていた。その一角に、男女別に分けられて人々が収容されていた。
「た、助けて……ここから出して!」
「鍵が掛かってる……保管場所に取りに行く時間も無さそうだし、ツールで開けるしかないか……」
(……む、鍵が必要じゃと? 今は逆に細かい作業が出来んのじゃが……大雑把に念動力で引きちぎれば佳かろう!)
 手持ちの工具で何か使えるものは無いかと思案している要明に、ヤクモが念話で語りかけた。
「ヤクモさん!? ははっ、確かにその方が早そうだ!」
(巻き込まれぬ様、退いて下され!)
 サイキッカーとしてのヤクモの念動力が、本領を発揮する。固く施錠された扉に対して破壊の意志を送り込むと、頑丈な錠前がメキメキと音を立てて壊され、扉は無残に変形して開門された。
(ふう……後のことは津崎どのに任せるぞえ)
「ありがとう、ヤクモさん!」

 地下牢から人々を助け出した要明は、追っ手のレイダーを警戒しながら慎重に出口を目指していた。片腕をアメーバ状に変化させ、それを自分自身の影のような形にして、歩かせながら敵の気配を探知する。
「侵入者がいたぜ! ぶっ殺せ!」
「まずい、見つかったか!」
 要明はアメーバ状の腕をしゅるりと引き戻し、人質を連れて素早く逆方向へと駆けだした。そして振り向きざまに、Falsterの引き金を引く。
「ぎゃあああっ!?」
 すると、フュエルスピッターの身体を掠めた光線の火花が、偶然にも爆弾の導火線を着火させた。さらに、敵が投擲した燃料タンクにまで引火し、連鎖的に誘爆が始まってしまった。
「……おいおい、ちとやばいんじゃねえの?」
「あれ、誘爆してます? ヤバっ! 脱出急いで下さい!」
 フロアのあちこちから、爆発音が響いてくる。奪還者の男に急かされ、要明は大慌てでヤクモの元へと急ぐのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

藤・美雨
同居人の深(f30169)と一緒に

……よし!
今度は好きなだけ殴れる相手だ
楽しい大爆発のためにも頑張るぞ!

元気いっぱい要塞に突入だ
後ろは深に任せられるから無茶だってやりやすい
私はどんどん前に出て敵を引きつけるよ
仲間や攫われた人々の盾にだってなる
だってあとで深が治してくれるし!
だから無茶する!

通路は狭いから【ダッシュ】で縦横無尽に駆け回ったり、乱雑に置かれたバギーや壁を利用してどんどん跳ねる
狙いを絞らせないように注意しよう
そして一気に距離を詰めたら、【怪力】でぶん殴って相手を叩き潰す!
殺す側は自分だけだと思ってたかい?
残念だったね!

周囲に付着した燃料はそのまま放っておこう
どうせまとめて爆発するしね


呉・深
同居人の美雨(f29345)と一緒に

ここまで来ればあと一息だな
相変わらず爆発の楽しさは分からんが……
これも仕事だ、行こう

前衛は美雨に任せ、俺は後衛として戦いつつ逃げる人々を支援する
敵の武装から美雨に注意が向いている間はあまり大きく動かないだろう
なら……俺は狙いを定めて『闇色の拳銃』で敵を狙撃していく
【呪殺弾】で苦しみつつ死んでいけ

敵を倒しても安心は出来ない
どうしても燃料は残るからな
こちらのルートは危険だということを記録して、救出した人々を外へも案内していこう

怪我人がいれば手当もしておく
……一番の怪我人は美雨だろうが
あいつの治療はあとでゆっくりやろう
そのためにもしっかり帰還しないといけないな



● SPARKING SOUL

 二人の猟兵の眼前に聳え立つのは、禍々しく威圧的な外観の巨大な要塞。どこからか断続的に銃声が響き、所々から火の手が上がっている。仲間の猟兵の誰かが戦闘中なのだろう。
「ここまで来ればあと一息だな」
「うん!」
 車を停めて、深と美雨は要塞の巨大な門を潜る。広場には、戦車砲や装甲で武装改造されたバギーが何台も停められていた。略奪者達の車両だ。
 硝煙とオイルの匂いが漂うコンクリートの通路を、まっすぐ進んでいく。すると突然通用口のシャッターが上がり、奥から戦闘服を着た集団が姿を現した。この要塞に所属するレイダー、フュエルスピッターだ。
「おっと! ここは通さねえぜ~~!」
 巨大なオイルタンクを背負ったフュエルスピッターが、火炎放射器のトリガーノズルを構えて威圧する。その様子に、美雨は楽しげな笑みを浮かべた。
「……よし! 今度は好きなだけ殴れる相手だ。楽しい大爆発のためにも頑張るぞ!」
「相変わらず爆発の楽しさは分からんが……」
 美雨の士気は十分に高い。これなら、存分に力を発揮できるだろう。
「これも仕事だ、行こう」
「燃~えろよ燃えろぉ~!」
 美雨に向けられた火炎放射器から、勢いよく炎が吹き付けられた。しかし美雨は怯むことなく、前傾姿勢で炎の中を駆け抜けていく。10メートル、4メートル――瞬く間に距離を詰め、加速力を乗せたまま攻撃を叩き込む。
「おりゃ!」
「へぶ!?」
 繰り出された渾身の右フックが一体の頭を捉えた瞬間、首があらぬ方向へと曲がってしまった。吹っ飛ばされた勢いで停車中のバギーに激突すると、そいつはそのまま動かなくなった。
「んなろ~ォ! やりやがったな!」
「へへっ、遅い遅いっ!」
 命がけの追いかけっこの始まりだ。フュエルスピッターは声を掛け合い、美雨に狙いをつけて次々と火炎を吹き付ける。だが美雨は地形を活かし、停めてあるバギーの屋根に飛び乗って炎をしのいだり、壁を蹴って包囲を突破するなどして的を絞らせない。
 美雨の魂の衝動を動力に換え、胸のヴォルテックエンジンが高回転域に突入した。バチバチと爆ぜる電光を四肢に纏わせて、デッドマンの少女が戦場を所狭しと駆けまわる。
「殺す側は自分だけだと思ってたかい? 残念だったね!」
 拳を振るい、蹴りを放ち、敵を掴み上げては投げ飛ばす。美雨が暴れるたび、戦場にはシトシトと血の雨が降った。
「俺の方も忘れてもらっては困るな」
 そんな追いかけっこの様子を、冷静に観察していた深。闇色の拳銃に弾を込めると、冷静なターゲッティングで狙撃を開始する。タン! タン! という乾いた銃声が鳴る度、一人、また一人と仕留められていく。
「呪殺弾で苦しみつつ死んでいけ」
 因果応報が、この世の理だ。悪党には、後悔と苦痛にまみれた最期こそ相応しい――深は残忍な放火魔たちに向かって、無慈悲な銃撃を淡々と続けた。

「おねーちゃん、大丈夫?」
「超平気だよ。だってあとで深が治してくれるし!」
 敵を駆逐した後、二人は施設の中で部屋に幽閉されていた子供たちを発見し、解放することができた。今はその子供たちを車に乗せ、帰路の途中だ。
「治療はしてやるが、まずは安全に帰れたらな……」
 所々に火傷を負ったままで、子供たちと談笑する美雨。そんな彼女の様子に、深はやれやれと軽いため息をつく。
「……一番の怪我人は美雨だろうが」
「えへへ」
 バックミラーを覗くと、後方には盛大に爆発炎上する鋼鉄要塞の姿があった。黒煙を噴き上げ、爆炎とともに瓦解していく悪の巣窟を眺めながら、深は静かに車のアクセルペダルを踏みこんだ。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2021年06月22日


挿絵イラスト