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魔書が微睡む夢は争い色

#アルダワ魔法学園 #猟書家の侵攻 #猟書家 #書の悪魔ダンタリオン #迷宮大図書館

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●悪夢の始まり、平和の終わり
「これがいいかしら。戦闘技術、特に銃撃に特化している。災禍として申し分ないわ」
 迷宮図書館の一角。アルダワ魔法学園にて魔導蒸気文明の災魔化を企てている者の一人、『書の悪魔ダンタリオン』が魔書を読んでいた。
 どこからか取り出した不気味な卵、災魔の卵を魔書にと押し付ける。すると、抵抗なく魔書の中へ卵が飲み込まれた。
「次の場所で暴れてきなさい」
 妖艶に微笑む悪魔は図書館の奥へと消えていく。望む世界を実現させるために。
 卵が埋め込まれた魔書はアルダワ魔法学園へと調査隊の手で運び出されていった。

●目覚めるは弾丸飛び交う迷宮
「アルダワ魔法学園の猟書家が動き出したわ。お願いできる?」
 グリモアを手にした安海・藤子(ダンピールの死霊術士・f02909)が声をかける。平和になった世界に新たな災禍を振りまく存在を見逃すことはできない。
「災魔の卵を埋め込まれた魔書が学園迷宮で孵化したの。これの対処を学生達としてほしい。素直な子達だから、私達、猟兵のお願いや指示に従ってくれるわ。うまく連携してちょうだい」
 相手取るのは銃撃戦を得意とする少女人形の集団。全員が二丁拳銃を所持し、弾幕や速射を得意としている。遠距離に対する対策、学生達との連携を考えることがいいだろう。
「あとね、ホンボシがまだ迷宮図書館の奥に潜んでいると思うの。卵の対応が一段落着いたら次はそっちの対処をお願い。見えた相手は書の悪魔ダンタリアン。かなり厄介な相手ではあると思うけど、ここでも学生達と協力してもらうといいかもね」
 どちらの迷宮でも学生達は地理に明るいだろう。これは奇襲を仕掛けるにしても心強い味方となる。迅速に対処すべき案件なら、尚の事。
「あとは現地でってなっちゃうけど、みんななら大丈夫って信じてるからね。それじゃあ、いってらっしゃい」
 迷宮へのゲートを開けて、藤子は笑って送り出した。心配することは無いと言わんばかりに。


紫雨
今回は猟書家シナリオになります。紫雨です。
戦争と被らない時期に決戦が起きるようお手伝いして行こうと思います。
第1章では戦闘人形達との戦い
第2章では猟書家、書の悪魔ダンタリオンとなっております。
それぞれのプレイングボーナスは以下の通りになります。
皆様の素敵なプレイング、お待ちしております!

プレイングボーナス(全章共通)……学生達と協力する(学園や迷宮の地理には詳しいです)。
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第1章 集団戦 『戦闘人形』

POW   :    ガイダンス・ガン
【対象の動きを【見切り】、【誘導弾】の弾丸】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD   :    クイック・ダブルドロウ
レベル分の1秒で【【2回攻撃】の【鎧無視攻撃】の弾丸】を発射できる。
WIZ   :    ドールズ・コミュニティ
【事前に対象の【情報収集】を行う事で、】対象の攻撃を予想し、回避する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

岩社・サラ
敵は銃使いですか。遠距離で撃ち合いをするのは得策ではなさそうですね。

学生と連携が取れるようですから、奇襲からの接近戦に持ち込むためにも大きな通路をつなぐ目立たない狭い通路のような奇襲に適した場所に案内してもらいましょう。

到着したら通路に潜み「岩蜥蜴」に索敵をさせて敵が近づいてくるのを待ちます。
敵が接近したらUCを発動。斧やナイフでの奇襲で敵を無力化します。

敵の技への対策ですが戦闘では使わない「カスタムカービン」を装備しながら移動することで対処しようと思います。
情報収集中の敵が銃を装備した私を確認すれば、こちらの戦闘スタイルを誤認する可能性が高くなり攻撃を予測して回避するのも難しくなるでしょう。



 学園迷宮内を学生達が走りまわっている。ある者は資材を抱え、ある者は地図を見ながら指示を出していた。目覚めた災魔が猛威を振るっているのは一目瞭然。
「君達が協力してくれる学生の方々で間違いないか?」
 戦闘服に身を包み、アサルトカービンを担いた岩社・サラ(人間の戦場傭兵・f31741)は声をかける。情報収集を行う敵への対策をかね、あえて銃器を見せているようだ。
「あ、お待ちしてました!」
 まとめ役なのか指示を出していた学生が勢い良くお辞儀をする。持っていた地図を近くのテーブルに置いた。サラに見てもらいたいらしい。現状の対策や対処をしている地点が事細かに記されていた。
「バリケードを作り、大通りで食い止めようとしてるんです」
「そうか。なら、この通路からの奇襲を行う。案内を頼む」
 正確に戦況を把握したサラが目を付けたのは大通りに入るための細い通路。大通りに注意を集めているのならばここから奇襲を仕掛けることは可能だろう。
「わかりました。こちらから行けます」
 学生が道案内のためにと先頭を歩きだした。拠点から出てしばらく、どこからか見られているように感じるが、気にせずに進んでいく。大方敵の偵察部隊がこちらを発見したのだろう。目的地に着く前に視線は消えていた。
「……偵察はこちらで。あなたは持ち場に戻ってください」
「何かあれば言ってください。御武運を」
 来た道とは別の道を使い、学生はこの場から立ち去る。戦闘の邪魔をするのは本意ではない。見送ってからサラは岩蜥蜴を呼び、偵察を行わせ、自身は使い慣れたコンバットナイフと片刃斧を握り、気を伺う。銃撃戦よりも近接戦で行うが有利に戦えるからだ。
 五感を共有する岩蜥蜴から情報が届く。この大通りに誘導された戦闘人形達の集団が視界に映った。この前を通るまであと少し。
「来ましたか。白兵戦、用意」
 横切る敵の姿へナイフと斧を手に奇襲を仕掛ける。いきなり現れたサラの姿に立ち止まる姿があった。その隙を見逃さずに、ナイフと片刃斧で切り捨てていく。
「障害、排除」
「鎮圧します」
 事前情報と違い近接攻撃を受け、人形達の動きがぎこちない。その中を機動力を、戦闘力を奪うように、サラが的確な一撃を入れていく。攻撃を受けた人形達はうずくまるように動きを止めた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

鳳凰院・ひりょ
アドリブ歓迎
WIZ

相手はこちらの情報収集を試みてきそうか
その時間を与えずに速攻でケリをつけたい所だね
学生達と連携が取れるとの事なので、敵の背後へ回り込めそうなルートを選別してもらおう

そのルートを進みつつ、道中で携帯した飴を媒体に固有結界・黄昏の間を発動、風の疑似精霊を召喚
風の力で自身の周囲に風の防御結界を形成、さらに【オーラ防御】で結界を強化
敵の銃弾を防御結界で凌ぎつつ、【破魔】を付与した退魔刀で一閃!
一閃した傷口より【生命力吸収】し相手の消耗を促進させる

万一防御結界を破られた時のことも想定し、極力【第六感】を働かせた回避を中心に、いざという時には防御、のつもりで行動



「こっちの道を行けば行けるんだね?」
「はい、ここは一本道になってます。あと物陰も多いので見えにくいと思います」
 学生に道を確認しているのは鳳凰院・ひりょ(天然系精霊術使いの腹ぺこ聖者・f27864)だ。最短距離で敵の背後に向かうため、近くまで案内してもらっている。
「ありがとう。ここまでで大丈夫だよ」
「わかりました。気を付けてください」
 ここからは戦闘になるため、学生には戻ってもらい、確認した道へ歩き出す。偵察している敵の視線がないうちに飴を取り出した。
「今がチャンスだね。場よ変われ!」
 彼の手にする飴が風の疑似妖精へと変わり、彼の周囲を飛び回る。その風の流れが境界となり、飛び道具の軌道を逸らす結界となった。出来を確認し、ひりょは退魔刀へ手をかけ、走り出す。迅速に行動し、敵に情報収集させる隙をなくすためだ。
「速攻でケリをつける」
 視界に入ってきた戦闘人形達の背中、迷うことなく抜刀し、上段から振り下ろす。油断していた人形の背は切られた。すぐに離れ、次の人形の元へ向かう。切られた人形は彼に刀傷から生命力を奪われ、動くことは無い。
 手早く一太刀の元、人形達を制圧していく。彼に向かう弾丸は風によりすべてそれていった。
 徐々に数を減らしている戦闘人形達。彼女達による騒動が落ち着くまであと少し。

大成功 🔵​🔵​🔵​

リグ・アシュリーズ
朱毘さん(f02172)と

学生さんたちに道案内をお願いするわ!
できるだけ敵の来る方角を絞って迎え撃ちたいの、
いい場所ないかしら?
不利な場所で敵と遭遇しても無理に応戦せず、
教えてもらった場所に誘導するわね。

朱毘さんの弾けるようなサウンドに背中を押され、開戦の合図。
ええ、とびっきり激しいビートでお願い!
迷宮の脆そうな壁を剣で砕いて、バリケードを築くわ。
学生さんの安全を確保したら、
短機関銃を脇に抱えて身を隠しながら接近。

ある程度近づいたら、バリケードはもう要らないわね!
壁の残骸を放り上げ、続いて剣の刀身でしたたかに打ち。
敵陣へお見舞いするのは砂礫の雨。
そのまま音と瓦礫の波に飲まれちゃいなさい!


大宝寺・朱毘
リグさん(f10093)と。

まず学生たちに案内してもらい、敵の来る方向が絞られそうな、例えば狭めで脇道のない通路のような地点に陣取る。
「よし。あとは自分らの身を守るのに専念してくれ」

・戦闘
「じゃ、ドンパチに相応しいラフでアチいナンバーで行くぜ!」
【サウンド・オブ・パワー】でシャウト多めで乱暴なロックを歌い、自身やリグさん、学生たちの戦闘力を上げる。
自身の立ち位置は、戦闘人形と学生たちの間の中~遠距離。リグさんを援護するように、バリケード越しに音波の衝撃波を撃ちまくる。敵の意識がこちらに向く程度の存在感も欲しいので、弾数重視。リグさんに誤射しないよう留意。
近接してくる敵にはカウンターで蹴り。



 リグ・アシュリーズ(風舞う道行き・f10093)と大宝寺・朱毘(スウィートロッカー・f02172)は学生と一緒に地図を見ている。迎え撃つための場所を探しているようだ。
「できるだけ敵の来る方角を絞って迎え撃ちたいの、いい場所ないかしら?」
「例えば狭めで脇道のない通路のような場所がいいな」
「だと……この辺りの通路はいかがでしょうか? 途中をバリケードで道を制限しているので大部分が通るようになってるかと思います」
 学生が示したのは大きめの通路が細くなっていく場所。脇道が無く、敵の誘導も比較的簡単に行えるという立地だ。
「あ、いい感じ! ここでやろうよ」
「では、私が案内します。他のメンバーは敵の誘導を」
 案内をする学生と敵の誘導をする学生にわかれ、移動を始める。災魔の勢いが弱まっているのか、道中敵と遭遇することはなかった。
「絶好の場所ね。バリケードにするならこの辺りかしら」
 彼女達がいる側へ細くなっていく通路は完全な一本道。リグが見ているのは脆そうな壁のところを崩す算段をたてている。
「よし。あとは自分らの身を守るのに専念してくれ」
 朱毘が愛用のエレキギターを構え、正面を見据える。彼女の耳には遠くから近づく大勢の足音が聞こえていた。
 誘導していた学生達が走り込んでくる。その後ろには戦闘人形が群れをなしているが、細くなる道に減速しているようだ。
「じゃ、ドンパチに相応しいラフでアチいナンバーで行くぜ!」
「ええ、とびっきり激しいビートでお願い!」
 リグのリクエストも受け朱毘はギターをかき鳴らす。シャウトが多く入る熱いロックに共感したリグや学生達の力を増強した。音楽に合わせるようにリグが走り出す。その横を全速力で走ってきた学生達が通り抜けた。視界の端でそれと見届けた彼女は目星をつけていた壁に剣を打ち付け、壁の破片をバリケードとする。
 リグの行動に虚を突かれた人形達は動きを止めるもすぐに銃を構えた。
「ここまでありがとう。ここから先は任せて!」
 バリケードで学生達を保護し、盾になる大きさの瓦礫を抱え、敵の集団へと近づいていく。彼女の接近を支援するように後方から音楽に合わせて衝撃波が弾幕を形成し、敵の視線や弾丸を牽制していた。
「ここまでくれば十分。目も開けられなくしてあげる!」
 抱えていた瓦礫を放り上げ、渾身の力で叩き割る。瓦礫が礫となり、人形達の群れを飲み込んでいく。衝撃波が礫の威力をあげ、全てを飲み込んでいった。
 ダンジョンにあふれていた災魔はひとまず、落ち着きを見せる。だが、これで終わりではない。黒幕を止めねば何度も繰り返されるのだから。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『書の悪魔ダンタリオン』

POW   :    あなたの技をお返しいたします。
【魔導書】で受け止めたユーベルコードをコピーし、レベル秒後まで、魔導書から何度でも発動できる。
SPD   :    尻尾乱舞
【尻尾】を巨大化し、自身からレベルm半径内の敵全員を攻撃する。敵味方の区別をしないなら3回攻撃できる。
WIZ   :    レインボー・ロード
【七色の竜巻】を放ち、レベルm半径内の指定した対象全てを「対象の棲家」に転移する。転移を拒否するとダメージ。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はラウラ・クラリモンドです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

鳳凰院・ひりょ
アドリブ歓迎
WIZ

相手の竜巻は結構厄介な攻撃のようだな
【結界術】にて【オーラ防御】を纏わせた結界を自身の周囲へ生成

可能なら学生達に竜巻を凌げる場所、例えば地下などに一時避難できる場所がないか確認しておこう

対策を立てても無傷、とはいかないかもしれない
竜巻に巻き込まれた場合は転移を絶対拒否
ダメージを受けたらUCの黄昏の翼を発動

自身や周囲の友軍が受けた負傷を力に変えて反撃に転ずる
刀へ【全力魔法】力を注ぎ込んだ『竜巻を切り裂く』【属性攻撃】を付与、翼で飛翔し高速で敵に肉薄
敵の攻撃は【瞬間思考力】で判断し【空中機動】で回避試み
【鎧無視攻撃】で敵の防御を切り裂きながら刀で一閃!


岩社・サラ
強敵のようですし、意表を突くような攻撃で戦っていきますか。

クレイゴーレムを学生たちの道案内で敵の背後を取れるような位置まで連れて行ってもらい後方から攻撃させましょう。

もちろん動きが遅く音も出るゴーレムでは奇襲なんて必ず失敗します。近づいてもあっという間に破壊されるでしょう。
ですので、予めゴーレムの体にUCで作り出した爆薬を埋め込んでおき破壊された瞬間に起爆して敵を攻撃しましょう。破壊されたゴーレムの破片が爆風とともに効果的にダメージを与えてくれるでしょう。

私自身はカービンでの制圧射撃を行いつつゴーレムによる後ろからの奇襲が本命であるかのように演技をしながら攻撃していきます。

アドリブ歓迎です



「この場所で竜巻は危ないな……どこか隠れる場所はあるかな?」
「そう、ですね……この辺りは低くなってるので該当するかと」
 相手が竜巻を起こすことがわかっているので鳳凰院・ひりょ(天然系精霊術使いの腹ぺこ聖者・f27864)は避難場所の確認をする。学生が地図を広げ、示したのは本棚の間、人が隠れられるだろうくらいの場所。
「でしたら、私のゴーレムを案内した後はそこに避難してもらいましょう」
 複数の爆発物を作っていた岩社・サラ(人間の戦場傭兵・f31741)が提案する。彼女が使役するゴーレムの中へ出来上がった爆発物を入れ込んでいく。
「敵の場所は把握していますか?」
「遠目からですが、確認できています。この位置ですね」
 学生が地図で示したのは奥まってはいるが、背後に回ることは可能だろう。
「では、このゴーレムを背後に回るよう案内してください。遠目で確認できましたら、あなたは退避をお願いします」
 サラはゴーレムを敵の背後に向かわせ、奇襲を仕掛けるようだ。、とそれを聞いたひりょはどう攻撃していくか組み立てている。
「わかりました。私は先に向かいます。お二人の案内、お願いね」
 指示役の学生がもう一人へ視線を向けてから、ゴーレムと一緒に移動し始めた。指名されたもう一人の学生が二人の前に立つと一礼。
「私が案内します。こちらです」
 引き継いだ学生が歩き始め、二人は後に続いた。
 しばらく進むと遠目からも目を引く姿が見える。魔書から姿を現し、『書の悪魔ダンタリオン』が次の災魔を選定しているようだ。
「私が突撃します。フォローを」
「もちろん。気をつけて」
 サラがカービンを構え、走り出す。こちらに意識を向けるためにと引き金を引いた。ひりょは破魔刀に手をかけ、結界を張り警戒する。
「あら、猟兵? 邪魔をしないでほしいわ」
「あなたの思惑通りにはさせません」
 銃口は過たず敵に向けたまま。銃声が響く中、ずしん、と地響きが鳴り、岩がぶつかり合う音が近づいて来る。サラが用意したゴーレムがやってきたようだ。
「こんな図体の大きいので私を襲うというの? 壊してあげるわ」
 尾を巨大化させ、振り上げるダンダリアン。周囲にあるもの全てを圧し潰そうと振り下ろしていた。圧し潰される直前、サラは起爆スイッチを押す。
「想定通り、爆破」
「もぅ、全て飛んでいきなさい!」
 爆風と共に岩の礫がダンダリアンへと降り注ぐ。柔肌に礫が刺さり、痛みにうめいたダンダリアンは虹色の竜巻を呼び出すと二人へと差し向けた。が、それが二人にと語くことは無い。
「翼よ、今こそ顕現せよ! それは通さない」
 翼型のオーラを身に纏い、空を駆け、全力魔力で強化した破魔刀を振りかぶる。礫を巻き込んだ竜巻を切り裂くと返す刃でダンダリアンを切り上げた。
 彼女の肌に大きな紅い花が咲き、後ずさる。傷口に手を当てつつも、彼女の敵意は消えていない。決着がつくにはもう少しかかるだろうか。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

リグ・アシュリーズ
朱毘(f02172)さんと

ライフルに持ち替え、いつでも撃てるようにするわ!
学生さんには敵探しを依頼しようかしら。
ガジェットや遠隔武器を飛ばして、敵をあぶり出してほしいの。
危険な役は私たちが引き受けるから、危なかったら無理せず退いてね!

ダンタリオンが出てきたら、前に出て銃で応戦。
撃っては後退を繰り返し、より音が反響しそうな空間へ誘導するわ。
準備が整ったら、弾ごめをしてまずは一発目。
続く二発目は炸裂弾――弾道きっちり測って当てちゃうんだから!
動きが止まる、その一瞬が命取り。
朱毘さん、お願い!
声をかけながら自身でも剣をとり、本棚を足場に駆け上がり。
空中からのクロスアタック、もう逃げ場はないわよ!


大宝寺・朱毘
リグさん(f10093)と。

学生さんたちには図書館内の索敵を依頼。ガジェットを使うなどしてダンタリオンを見つけ出してもらう。見つけたら交戦せずにすぐ逃げるように言う。

・戦闘
「んじゃ追い詰めてこーぜ、リグさん!」
【チューン・フォー・パニッシュメント】でクラシックをロック調にアレンジした曲を奏でて聞かす。悪魔には相応の荘厳さだろう。
後は接近し、限界まで高めた戦闘力をもってキックを当てる。常であれば見え見えで当てづらいが、リグさんとの連携によってそのデメリットを解消。リグさんへの対応で手一杯になっている隙を突くか、二番目の嘘によって動きが止まった瞬間を狙う。
「二番目は嘘、三度目は正直だ。吹っ飛べ!」



 爆発音が少し遠く離れたところから拠点の辺りまで聞こえた。ガジェットを抱えた学生達が音の方へと走っていく。
「あの音からすると敵は移動しているようです。再度、探してきます」
「ありがとう。でも、危ないことだけはしないで。見つけてくれたら後は私達がするから」
「そうだ。交戦せずに逃げてくれ」
 走り出す学生の一人がリグ・アシュリーズ(風舞う道行き・f10093)と大宝寺・朱毘(スウィートロッカー・f02172)へ声をかけた。無理に交戦することなく、見つけたら逃げてほしいと告げる。彼らに怪我をしてほしくないから。
「わかりました。各班索敵開始!」
 指示役の学生が号令をかけると3人ずつの班で学生達が走り出した。ガジェットを抱えて全員、やる気十分。
「私達も行きましょう」
「先ほどまでいた辺りまでご案内します。おそらくまだ近くにいるかと思います」
 学生の案内で二人も奥へと進んでいく。いつでも応戦できるようにリグはライフルを、朱毘は愛用のギターを手にしている。静かな図書館に緊張が走っているのが肌で感じられるだろう。
 足音を殺していても反響してしまう少し開けた場所。どうやら読み聞かせ等できるようになっているようだ。
 彼女達が通り抜けようとした時、他の通路から何者かが走りこんでくる。探していた人物、書の悪魔ダンタリアンの姿が。
「そっちから来てくれるとはね。んじゃ追い詰めてこーぜ、リグさん!」
「えぇ、確実に仕留めましょう!」
 愛用のギターを構え、朱毘は不敵に笑う。リグもまたライフルを構え、射線を確かめていた。
「フィナーレの時間だぜ。聴かせてやるよ、あんたの最期を彩る魂の旋律を! チューン・フォー・パニッシュメント!」
「ここにも猟兵がいるなんて……なんで邪魔ばかりするのかしら」
 朱毘がクラシックをロック調にアレンジした楽曲を奏で始める。荘厳なメロディは響くこの空間で更に重厚さを増していく。その音楽も猟兵も忌々しいとダンタリアンは睨みつけた。
「私を忘れないでほしいわね」
 ライフルを構えたリグが引き金を引く。弾丸は吸い込まれるようにダンタリアンへと向かっていくが、それは彼女へと的中。
「その程度で私を倒せると思っているの? ふざけないでほしいわ」
「そんな、効かないの!? ――なんて。油断、したかしら?」
 唖然とした表情から一変、リグは不敵に笑うと5秒だけ動きを止める弾丸をリロードし、引き金を引いた。正確無比な狙撃はダンタリアンへ衝撃を与え、不自然に彼女の動きが止まる。
「朱毘さん、お願い!」
 リグの声に反応して朱毘が駆け出す。演奏により力を増した彼女の一撃はかなりの物。追撃にとリグもライフルから刀に持ち替え、高く飛び上がる。
「二番目は嘘、三度目は正直だ。吹っ飛べ!」
「もう逃げ場は無いわ。これで終わりよ」
 動き出そうとした瞬間、朱毘の蹴り上げが柔らかな腹部へめり込む。敵の体が宙に浮きあがると叩きつけるようにリグの刀が振り下ろされた。二人の挟撃によりダンタリアンは痛みと驚愕の表情を浮かべ、声をあげる事もできず消滅していく。
 こうして、彼女の企みは潰えた。ひと時とはいえ迷宮に平和が訪れるだろう。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年06月17日


挿絵イラスト