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大祓百鬼夜行㉕〜電波塔の頂上で愛する寝子らへと繋ぐ

#カクリヨファンタズム #大祓百鬼夜行

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●UDCアース・東京スカイツリー頂上
 愛しきUDCアース。
 あなたを思う 私の愛は揺るがない。
 だから 私は帰って来たのです。

 スカイツリー頂上から見える景色を眺め、大祓骸魂は静かにほほ笑んだ。

 この懐刀『生と死を繋ぐもの』は鈍なまくらだけれど、時間をかければ、誰でも、何でも殺すことができる。
 殺したものは過去となり、骸の海で永遠となる。
 愛するUDCアース、あなたを永遠にしたい。
 あとひと刺しでそれが叶います。
 猟兵たちよ止められますか?
 電波塔の頂上であなたたちを待っています。

 大祓骸魂は懐刀を愛おしそうに触れ、その時が来るのを心より待つのだった。

「にゃあ~大祓骸魂様のお手伝いをするにゃあ」
「子供達の相手をしていればいいのかにゃん」
「子供は大好きにゃあ。起きるにゃあ!起きてボク達と一緒に遊ぶにゃん」
 大祓骸魂の傍らで猫の妖怪達が、眠っている人間の子供達と遊びたそうにしているのだった。

●グリモアベースにて
「これまでの戦いお疲れ様だね。でも残り時間もあまりないから、手短に説明するね」
 金髪ショートカットのグリモア猟兵であるリリスフィア・スターライト(プリズムジョーカー・f02074)が、ついに居場所が判明した大祓骸魂との決戦について説明する。
「相手は大祓骸魂、説明するまでもなく最強の妖怪だよ。普段なら戦って勝利してという所だけれど、今回は毛色が違うんだ。結論から先に言うと、猫妖怪達を遊んで子供達を救出して欲しいんだ」
 どういう事かと猟兵に尋ねられ、リリスフィアはすぐに答える。
「懐刀『生と死を繋ぐもの』は時間をさえかければ、どんな相手でも世界でも殺してオブリビオン化する事が出来るんだ。相手の存在が大きければ大きいほど時間はかかるみたいだけれどね。そして骸魂によってオブリビオン化した妖怪達が多ければ、多いほど、そして結束力が高ければ高いほど、大祓骸魂の力も高まり『生と死を繋ぐもの』発動も早めてしまうんだ。だから今回重要となるのは、大祓骸魂の周りの妖怪達をどうにかする事なんだ」
 リリスフィアは続けて、大祓骸魂の周りの妖怪達の特徴について説明する。
「その周りの妖怪達が猫妖怪だね。白猫やぶち猫、三毛猫をベースとした、毛並みもサイズも猫そのものだけれど、人の言葉は話せるよ。そして尻尾が1本から3本まで生えているんだ。尻尾が多いほど偉いみたいだね。戦闘力は無いに等しいけれど、猫達は例外なく骸魂と一緒に複製された『生と死を繋ぐもの』を与えられているから迂闊に攻撃したら、猟兵達でも危険だよ。大祓骸魂本人に攻撃を仕掛けても同様かな。危機感を与えてしまえば、それが結束に繋がってしまうからね」
 大祓骸魂も猫妖怪達にも手が出せないならどうすればと、猟兵から質問があがる。
「猫妖怪達は大祓骸魂によって子供と遊びたい気持ちを歪められているんだ。そして今、スカイツリーには観光客だったと思われるUDCアースの人間の子供たちが集められいるよ。子供たちは全員、大祓骸魂に眠らされているみたいだね。猫妖怪達は子供達と遊びたくてうずうずしているみたい。だから猫妖怪達を倒すのではなく、遊んであげて仲良くなって欲しいんだ。そうすれば猫妖怪達も大祓骸魂から気持ちが離れて、骸魂と『生と死を繋ぐもの』も吐き出してくれるよ。その後なら猫妖怪達も子供達を救出してくれるかな」
 猫妖怪達が居なくなれば、大祓骸魂の力も弱まり、戦いに挑むことが可能となる。
 猫と遊ぶだけなら最終決戦にしては楽だなと声をあがるが、リリスフィアは否定する。
「猫妖怪達にかけられた大祓骸魂の術は強力だから、ただ遊ぼうとするだけでは相手にされないよ。これまでに似たような依頼があったと思うけれど、それよりも数段難しいと考えてくれればいいかな」
 ただ猫好きというだけでは、まず猫妖怪達の心を奪うことは出来ない、極限にまで高めた技能や心を引き付けるようなUCの使用といった、あらゆる手段を講じる必要があるだろう。
「ただ猫妖怪達を相手にしている間は、大祓骸魂は様子を見るだけで皆や子供達に危害を加える事は無いから、その点は注意しなくていいかな」
 懐刀『生と死を繋ぐもの』という戦わずに相手を殺せる手段を持っている事もあるのだろうが、大祓骸魂の性分にもよるのだろうと、リリスフィアは推測する。
「手短にと言っておきながら長くなっちゃったけれど以上だね。最初に言った通り、あまり猶予はないけれど、最後まで力を貸して欲しい」
 リリスフィアは説明を終えると、足早と転送の準備を始めるのであった。


吾妻 銀
 吾妻 銀です。

 大祓百鬼夜行の6本目のシナリオを出させて頂きます。
 戦争シナリオですので1章構成となります。
 『大祓骸魂』とのボス戦ですがOPの通り猫妖怪達と遊ぶシナリオとなります。
 猫要素が多い戦争でしたので、最終決戦も猫で締めくくりたいと思いました。
 プレイングボーナスは『子供を救出し、代わりに懐かし遊びを受けて立つ。』です。
 ほのぼのとした感じではありますが、高難易度のシナリオですので判定が厳しめとなる事には変わりはありません。
 猫妖怪達を味方につけ子供を救出する前に、戦闘行為を行うプレイングに対しては判定に関係なく苦戦扱いとします。
 戦闘行為以外でしたら、UCも含めてあらゆる手段を用いても構いません。
 『大祓骸魂』は時折、挑発めいた言葉をかけてくる事もあります。
 ちょっとした会話も可能とします。
 好みの猫妖怪がおりましたら、プレイングに記載して頂ければリプレイに反映します。
 捕えられている人間の子供達は、シナリオ中に目を覚ます事はありません。
 猫妖怪達と子供達との救出後は、『大祓骸魂』との決戦になりますが、その時点で勝利は確定したものとして、詳しい描写はしません。
 プレイングの受付はOP公開直後から、断章なし、8名前後を採用する予定です。
 戦況にもよりますが、基本的には6月1日の16時までの完結を目指します。

 皆様の参加をお待ちしております。
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第1章 ボス戦 『大祓骸魂』

POW   :    大祓百鬼夜行
【骸魂によってオブリビオン化した妖怪達】が自身の元へ多く集まるほど、自身と[骸魂によってオブリビオン化した妖怪達]の能力が強化される。さらに意思を統一するほど強化。
SPD   :    生と死を繋ぐもの
自身が装備する【懐刀「生と死を繋ぐもの」】をレベル×1個複製し、念力で全てばらばらに操作する。
WIZ   :    虞神彼岸花
【神智を越えた虞(おそれ)】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【を狂気じみた愛を宿すヒガンバナで満たし】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。

イラスト:菱伊

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ナイ・デス
にゃ~ん
あーそびーましょーう

と、かるい気持ちできてはみましたが
どう遊べばいいのでしょう?受けて立つ系……とは違って、お誘い必要でしょうか
ふーむふーむ……決めました
【覚悟、激痛耐性、継戦能力】とにかく、体力が続く限り、鬼ごっこしましょう!
拒否されてもタッチして勝ちーとか勝ち誇って……その気になってもらえるといいにゃあ
光を放っての【推力移動ダッシュ】もできるので、私は速い
あと遊びながら『生まれながらの光』で骸魂や虞を【浄化】して猫さん疲れ満足させやすく
【生命力吸収】私は疲労を補って、満足するまでお付き合い。できれば

揺るがない愛
オブリビオン化で、歪んでもいないのでしょうか
違うと、私は思いたいですね



「ようこそいらっしゃいました。ごゆっくりなさいませ」
 スカイツリーの頂上で大祓骸魂は転送されてきた猟兵達を歓迎する。
 その振る舞いは観光客を迎えるガイドのようで、猟兵達も戸惑いを隠せない。
 ナイ・デス(本体不明のヤドリガミ・f05727)もその一人である。
「にゃあ~誰か来たみたいにゃあ」
「でも、放っておいてその子達と遊ぶにゃん」
 スカイツリー頂上の内部は世間的に知られている、それと変わりはないようだった。
 だが観光客でにぎわっているはずもなく、大祓骸魂とそれに付き従う猫妖怪達、そして捕えられた子供達がいるだけである。
「にゃ~ん。あーそびーましょーう」
 事前にグリモア猟兵から話を聞いていた、ナイは大祓骸魂の事はひとまず置いておいて、猫妖怪に軽く挨拶する。
「何をして遊ぶにゃあ?」
「でも、やっぱりそっちの子と遊びたいにゃあ」
「疲れるのは嫌にゃん」
 猫妖怪達はナイの言葉に反応するも、やはりというべきか警戒しているようであった。
「どう遊べばいいのでしょう?受けて立つ系……とは違って、お誘い必要でしょうか?ふーむふーむ……」
 乗り気でない猫妖怪達に対してどう接したものかと、ナイはしばらく悩んだが、すぐにある案が閃く。
「とにかく、体力が続く限り、鬼ごっこしましょう!」
 その言葉に猫妖怪達の反応は薄かったが、ナイが思いきって猫妖怪の1匹にタッチして、勝ち誇ってみせた。
「捕まえたよ。次は君が鬼だね」
「にゃ、鬼は嫌にゃん!お前が鬼になるにゃん」
 タッチされた2尾の猫妖怪は1尾の猫妖怪にタッチして鬼役を押し付ける。
「にゃあボクが鬼にゃ?鬼は疲れるからやりたくないにゃあ」
 嫌がる猫妖怪はまた近くにいた別の猫妖怪にタッチした。
 そんなこんなで最初は嫌がっていた猫妖怪達であったが、次第に鬼役を押し付け合う形で広まっていく。
「言い出しっぺのお前が鬼をやるにゃあ」
 そして猫妖怪の1匹がナイに猫タッチする。
「いいですよ。それじゃこれから、あなた達を捕まえますね」
 ナイは猫妖怪達にタッチしようとするが、それを嫌がった猫妖怪達は一目差にナイから離れていった。
 大祓骸魂の百鬼夜行に加えられただけあって、その動きは機敏であった。
 だがナイも負けてはおらず体力も続く限り猫妖怪達を追いかける。
「そろそろ本気で行きますよ」
「にゃっ!早いにゃあ!」
 ナイは足から光を放っての推力移動ダッシュで、猫妖怪の1匹との距離を一気に詰めてタッチするのであった。
 そして生まれながらの光を発動して、捕まえた猫妖怪から骸魂を浄化しにかかる。
「にゃ、にゃあ~」
 聖なる光に包まれた猫妖怪は、内に潜んでいた骸魂と懐刀を浄化させられ、元の無邪気な猫妖怪にへと戻る。
「君に子供達の事を任せてもいいかな?」
「わかったにゃん!」
 骸魂から解放させられた猫妖怪が眠っている子供達の元へと向かうのを見届けた所で、大祓骸魂に声をかけられた。
「楽しんでいるようですね。でも、お疲れではないですか?」
 大祓骸魂の言葉がトリガーとなり、ナイは疲労感に襲われる。
 猫妖怪達と全力で鬼ごっこに興じていたからなのだろうが、大祓骸魂の放つ強大な骸魂がナイの体内を蝕み、生命力を吸収できるにもかかわらず、普段以上に疲弊させられているのである。
「お疲れでしたら、無理せず休んでくださいね。休憩所はあちらです」
 大祓骸魂はナイに直接危害を加えるつもりなどなく、懐刀を手にくすりと笑う。
 あくまでも待ち続ける姿勢は崩さないようだ。
(揺るがない愛…オブリビオン化で、歪んでもいないのでしょうか?違うと、私は思いたいですね)
 だからこど休んではいられないと、ナイは気持ちを強く持って猫妖怪達との鬼ごっこと浄化を続けるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アルファ・オメガ
がう、猫のことは猫に任せてほしい
妖怪とケットシーの違いはあるかもだけど
基本的には猫なので、きっと大丈夫

というわけでボクが来た!(でーん)

まず腹ごしらえだよー
そう、猫だからといってお魚がベストじゃない
今日はお魚、お肉、キャットフード、懐かしのねこまんままでご用意しました!
さー好きなの食べてーたくさんあるよー
ボクも実はお肉派なのだ(もぐもぐ

ご飯が終わったらお昼寝だよー
ボクも一緒に丸くなって寝よう、すやぁ

休憩はここで終わり
最後は猫組み手だー!
そう、猫はいつでも野生なのさ!
そんなわけで猫妖怪たちと戦うよー(組み手です)
くらえ!荒ぶる猫のポーズから
にくきゅうぱんち!(組み手です)

※アドリブ連携OK



「起きないみたいみゃあ?」
「まだまだ遊び足りないにゃん!」
「お腹もすいてきたにゃあ」
 猫妖怪達は眠っている子供達にすり寄って遊びたそうにしている。
 大祓骸魂が連れて来た人間の子供達だが、猟兵達に対しての人質にするわけでもなく、猫妖怪達にも大祓骸魂の本心は理解できない。
 大祓百鬼夜行として配下に加えられている猫妖怪達は、大して気にもせず本能の赴くままにスカイツリーを蹂躙しているのである。
 そんな所へ茶トラなケットシーの猟兵、アルファ・オメガ(もふもふペット・f03963)が到着する。
「がう、猫のことは猫に任せてほしい。妖怪とケットシーの違いはあるかもだけど、基本的には猫なので、きっと大丈夫」
 他の猟兵達にそう告げると、アルファは猫妖怪達の前にアピールする。
「というわけでボクが来た!(でーん)」

 …………

 だが猫妖怪達の反応は思いのほか薄かった。
「猫パンチで目を覚ますにゃあ」
 猫妖怪達は大祓骸魂による影響か、アルファには目もくれず寝ている子供達に、てしてしと猫パンチを繰り出している。
 それならばとアルファはとっておきの秘策を用意した。
「まず腹ごしらえだよー」
 アルファが取り出したのは、お魚、お肉、キャットフード、懐かしのねこまんまま、といった猫の好物ばかりである。
 そう、猫だからといってお魚がベストじゃないのだ。
 これにはアルファに興味を示さなかった猫妖怪達も反応した。
「にゃあ、美味しそうな匂いがするにゃ」
「気が利くにゃん。食べてもいいのかにゃ?」
「ボクはお魚よりお肉が好きにゃん」
「全部食べるにゃん」
 猫妖怪達は本能のままにアルファが用意された食べ物に飛びついた。
「ボクも実はお肉派なのだ(もぐもぐ)」
 アルファも猫妖怪達と一緒に食事する。
 時には取り合いになりそうになるが、そこはアルファが譲る形で喧嘩にはならなかった。
 それからしばらくして、満腹になって仰向けに転がる猫達の姿があった。
「お腹いっぱいにゃあ…」
「眠くなってきたにゃ…」
「ボクも一緒に丸くなって寝よう、すやぁ」
 アルファと猫妖怪達はお昼寝を始めるのであった。
「ふふ、楽しそうですね…でも、もうすぐでそれも永遠になる…」
 その様子を大祓骸魂は懐刀を手に楽しそうに眺めている。
 無防備であるはずのアルファに対して手を下す様子もない。

 …………

 時間が経過し、アルファと猫妖怪達が目を覚ますと、食後の運動が始まるのだった。
「休憩はここで終わり。最後は猫組み手だー!」
「いいにゃ、相手になってやるにゃあ!」
「ボクの高速パンチをみせてやるにゃん」
 猫妖怪達はアルファの誘いに乗り気になってシャドーボクシングを始める。
 そして猫妖怪達の代表が一匹、アルファの前に立った。
「そう、猫はいつでも野生なのさ!」
 かくしてもふもふ同士での、組手が始まった。
「くらえ!荒ぶる猫のポーズから。にくきゅうぱんち!」
「なんのこっちは尻尾アタックにゃ!」
 もふもふパンチを繰り出すアルファに対して、対戦相手の猫妖怪は3本の尻尾を振り回して対抗する。
「いけ~そこにゃあ!」
「頑張るにゃん、応援しているにゃん」
「すやあ…」
 他の猫妖怪達は自由気ままに応援したり昼寝の続きをしている。
 それからもアルファと存分に遊んだ猫妖怪達は、大祓百鬼夜行から解放されるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

御園・桜花
「はい、みんなで遊びましょう。それで遊ぶ前に、軽く腹拵えしませんか?いっぱいいっぱい遊ぶなら、体力満タンの方が長く楽しめると思うのです」
にっこり笑う

持ち込んだ木天蓼とジャコ使いUC「花見御膳」
大量のネコマンマ作成し振る舞う

「物真似当てとにらめっこ、どちらからにしましょうか?」
まずネコマンマ配りつつ顔芸で物真似当て
木天蓼で物真似当てよりお昼寝気分が強まったら個々とのにらめっこに移行
にらめっこしながら小声で高速・多重詠唱してブラシに破魔と浄化の力込めブラッシング
気持ち良く懐刀が分離してくれるよう尽くす

分離した猫妖怪には子供を抱えて安全な場所へ避難するよう伝え次の猫妖怪とのにらめっこブラッシングへ



「あっちは何だか楽しそうだにゃ?」
「ボク達も遊びたいにゃあ。退屈にゃあ!」
「何か食べたいにゃあ!」
 遠くの騒がしい様子が気になる妖怪達だったが、それでも眠っている子供達から離れようとはしない。
 そこへ御園・桜花(桜の精のパーラーメイド・f23155)が近づく。
「誰か来たみたいにゃあ」
「猟兵さん達にゃん!戦うつもりにゃん」
「え~面倒くさいにゃあ」
 普段は人懐っこい猫妖怪達だが、骸魂によるものなのか、迷惑そうな態度を取るのだった。
 桜花は猫妖怪達に心を開いてもらうべく、にっこり笑う。
「はい、みんなで遊びましょう。それで遊ぶ前に、軽く腹拵えしませんか?いっぱいいっぱい遊ぶなら、体力満タンの方が長く楽しめると思うのです」
 桜花は手持ちの食材を用いて、人間離れした早業で大量のネコマンマ作成する。
「すごい速さでご飯が出来ていくにゃあ!」
「しかも美味しそうにゃん」
 猫妖怪達は驚いて桜花の近くに集まってくる。
 そして猫まんまの匂いに刺激された猫妖怪達は、まっしぐらに飛びついたのであった。
「ふふ、こういうのもありますよ」
 桜花は木天蓼(マタタビ)を取り出して、猫妖怪達にちらつかせて見せた。
「おお、マタタビにゃあ…これは我慢できないにゃん」
 お腹も満たして満足していた所に、木天蓼を差し出され猫妖怪達はうっとりとした様子でじゃれつく。
「そっちの子はにらめっこでもしましょうか?」
「ん~眠くなってきたけれど勝負するにゃん」
 勝負を挑まれた猫妖怪も少しは心を許したらしく、桜花の顔をじっと見つめる。
「それでは笑ったら負けですよ」
 桜花は猫の顔を真似て、猫妖怪をにらみつける。
 しばらくは我慢していた猫妖怪であったが、ころころと変わる桜花の表情についにくすりと笑ってしまうのだった。
「おもしろいにゃん!お前なかなか見どころがあるにゃあ」
 3尾の尻尾を揺らして、猫妖怪は敗北を認める。
「私の勝ちですね。それでは大人しくブラッシングさせてもらえませんか?」
「仕方ないにゃあ…優しくするにゃんよ」
 3尾の猫妖怪がすり寄ってきた所で、桜花はブラッシングを開始する。
「ふさふさでいい毛並みをしていますね」
 どうやら地位のある猫妖怪のようで、綺麗な毛並みをしている。
 もしかしたら大祓骸魂が世話をしていたのかもしれない。
「にゃああ…」
 猫妖怪がブラッシングされ、気持ち良さそうにお昼寝しようとしていた所で、桜花はブラシに破魔と浄化の力込めて、骸魂と懐刀の複製を取り除くのであった。
「むむ…どうしたにゃあ?何だかすっきりしたにゃん」
 取り除かれた骸魂と懐刀が砕け散ると、猫妖怪はぱっちりと目を開けて何が起きたのかとキョロキョロする。
「目を覚ましたようですね。それでは子供達の事をお願いしていいですか?」
 桜花が事情を説明すると、正気を取り戻した猫妖怪は素直に頷く。
「わかったにゃん!他の子達もよろしくお願いするにゃん」
 猫妖怪はすたすたと眠っている子供達の方に向かっていった。
「これは責任重大ですね」
 猫妖怪を見送ると、桜花は次の猫妖怪の攻略にとりかかるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

リーゼロッテ・ローデンヴァルト
【WIZ】
※アドリブ歓迎

(『ナインス・ライン』から降機)
ぬこへの対処なら…『マトリクス・メモリ』起動
オペ46番【マトリクスドライブ・ディザスター】開始
「マタタビ属性のそよ風」で惹きつけ鬼ごっこだよ

鬼さんこちら♡(捕まったら全力もふもふ)
…山本親分の分霊とか関係ぬこ居ないかな?
ついでに親分達の覚悟と気風を称賛したくてさ

◆挑発
「胡乱な大鎧を脱ぎ戯れる愚者」?
確かにそう、キャバリアは異界の兵器
ただ…胡乱さも工夫次第(図表を空間投影)

コレは『イリーガル・メディック』が把握した子供達の健康状態
アタシの愛機は「命を見守り癒やすモノ」でもある

アンタの愛が揺るがない位には
命を奪う術が命を護る皮肉…ソレも続くさ


ヴィオレッタ・エーデルシュタイン
「ネコさんの群れがいる、と聞いたわ」
ということでまずは猫妖怪たちと遊ぶ。

使うのはユーベルコード【錬成カミヤドリ】。
99個の宝石をふらふらと飛ばしてネコさんたちの気をひくの。

「ネコさんこっちにゃー、いえ、あっちにゃー」
猫パンチされそうでぎりぎり届かない所を飛ばしてネコさんの本能を刺激してあげるわ。

十分楽しんでもらえたら[コミュ力][動物と話す]で猫妖怪たちに子供たちの解放をお願いするわね。



「にゃんだあ?」
「すごく…大きいにゃん!」
 スカイツリーの外壁に突如、巨大兵器が出現して猫妖怪達は慌てふためく。
 リーゼロッテ・ローデンヴァルト(リリー先生って呼んでよ・f30386)が搭乗する重量級キャバリア『ナインス・ライン』である。
 リーゼロッテは『ナインス・ライン』を着地させると、機内から降りてスカイツリーの内部にへと侵入する。
「あなたは胡乱な大鎧を脱ぎ戯れる愚者ですか?」
 大祓骸魂から嘲りの言葉が聞こえる。
 表情こそ穏やかな笑みは浮かべているものの、巨大兵器で突入された事が気に障ったようである。
「確かにそう、キャバリアは異界の兵器。ただ…胡乱さも工夫次第」
 リーゼロッテは大祓骸魂でも理解できるよう、『ナインス・ライン』から図表を空間投影させた。
 映し出されたのは医療ユニット『イリーガル・メディック』が把握した、捕えられた子供達の健康状態であった。
 全員命に別状はないようである事が図表で明示され、リーゼロッテとキャバリアを知らない大祓骸魂でも理解できた。
「コレは『イリーガル・メディック』が把握した子供達の健康状態。アタシの愛機は「命を見守り癒やすモノ」でもある。アンタの愛が揺るがない位には、命を奪う術が命を護る皮肉…ソレも続くさ」
 リーゼロッテは一呼吸おいてから次の言葉を放つ。
「もし子供達の命が奪われるような事があるならタダでは済まさないよ」
「あなたにそれが出来ますか?私は一刺しであなたも胡乱な大鎧をも殺す事が出来ます」
 そんな一触即発の状況の中、猫妖怪達にまっしぐらな猟兵が居た。
「ネコさんの群れがいる、と聞いたわ」
 ヤドリガミの猟兵であるヴィオレッタ・エーデルシュタイン(幸福証明・f03706)は、大祓骸魂には目もくれず、一直線に猫妖怪達の元にへと飛び込むのであった。
「だ、誰か近づいて来るにゃあ!」
「り、猟兵達とは遊ばないにゃん!」
 大祓骸魂の負の感情に触発されたのか、猫妖怪達はヴィオレッタに対して威嚇の姿勢をとる。
 だがそれで引き下がるヴィオレッタではない。
「これは手強そうね…でも、それなら本気で行かせてもらうわ」
 ヴィオレッタは錬成カミヤドリで本体である宝石の複製を99個生み出した。
 藍と紫の輝きを放つ宝石は、不機嫌な猫妖怪達を魅了する。
「きらきら光っているにゃあ!」
「綺麗だにゃあ。触ってみたいにゃん」
 ふらふらと浮かんでいる宝石を、猫妖怪達は猫パンチで掴み取ろうとする。
 しかし宝石は猫妖怪達が届かないぎりぎりのところまで高く浮遊した。
「石の癖に生意気だにゃん!」
「ボク達の本気を見せてやるにゃあ!」
 ヴィオレッタが操る宝石におちょくられたと思った、猫妖怪達はムキになって宝石を猫パンチにしにかかる。
 しかしふらふらと浮かぶ宝石に避けられてしまう。
「コンビネーションでいくにゃ!」
 1尾の猫妖怪が姿勢を低くしてしゃがんだかと思えば、2尾の猫妖怪がその上に重なる。
 そして3尾の猫妖怪が2匹の猫妖怪を踏み台にして高くジャンプした。
「これが空中殺法にゃん!」
「ネコさんやるわね、でもこっちにゃー、いえ、あっちにゃー」
 ハイジャンプした猫妖怪の手が宝石に届くかと思われた瞬間、ヴィオレッタの遠隔操作によって、宝石はするりと猫妖怪から離れていく。
「にゃあああ!悔しいにゃあ」
「諦めたら駄目にゃん。次は必ずとれるにゃん」
 猫妖怪達は諦めずに夢中になって宝石を追いかける。
 果たして彼等が掴むのは幸か不幸か。
「さすが最終決戦ね…これは大変な戦いになりそうだわ」
 ヴィオレッタは猫妖怪達の可愛らしさに身悶えしてしまう。
 それでも宝石を操る手は緩めず、猫妖怪達の本能を刺激し続けて、満足するまで遊ばせるのであった。
「ぬこへの対処なら…『マトリクス・メモリ』起動」
 大祓骸魂への対象は後回しにして、猫妖怪の対応を優先する事にしたリーゼロッテは、本来攻撃に使用するUCをマタタビ属性のそよ風にへと変えて、猫妖怪達を惹きつける。
「む、マタタビの匂いがするにゃ」
「あそこにゃ!追いかけるにゃ~ん」
 マタタビの匂いに釣られ、リーゼロッテの方にへと向かって来る猫妖怪達。
「さあ、鬼ごっこの始まりだよ」
 リーゼロッテは猫妖怪達を遊ばせる為に、マタタビの匂いを纏わせながらスカイツリー内を逃げ回る。
 その結果、猫妖怪達の注目を更に集める事となり、俊敏な猫妖怪達はリーゼロッテを追い込んでいく。
「む、負けていられないにゃ~」
 リーゼロッテの方に猫妖怪達が集まってくる様子を見て、ヴィオレッタも残っている宝石を散開させて、猫妖怪達を刺激する。
「「「にゃにゃにゃんにゃああ!!」」」
 宝石とマタタビに釣られて猫妖怪達は、スカイツリー内を縦横無尽に遊び回るのであった。
 それからしばらく経った後、2人は猫妖怪達とすっかり打ち解けていた。
「ん~もしかして君は山本親分の分霊とか関係ぬこなのかな?」
 猫妖怪達の中に特徴的な黒猫妖怪を発見して、リーゼロッテはもふもふしながら訪ねた。
「その通りにゃあ。ボクは山本親分の配下にゃん。でも、気が付いたらここに居たにゃん。親分は無事かにゃあ?」
 全力で遊んだ事で骸魂から解放された黒猫妖怪は、自分の置かれている状況が理解できず、目をきょろきょろさせている。
「親分達は皆無事さ。立派な覚悟だったよ。おかげでここまで来れたんだ」
「そうだったのかにゃ!早く親分さんに元に帰りたいにゃ」
 リーゼロッテの言葉に黒猫妖怪は安心して尻尾を撫でおろす。
「ネコさん達は子供達をお願いするわね」
 猫妖怪達の心を掴んだヴィオレッタは、眠っている子供達の救助を指示する。
「わかったにゃあ!必ず親御さんたちの所まで送り届けるにゃ」
 骸魂から解放された猫妖怪達の理解は早く、ヴィオレッタの指示に従って子供達の救助にへと向かうのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

鳳凰院・ひりょ
【もふりすと】
アドリブ歓迎
今回は今まで顔を合わせた事はあれども交流のなかった奏莉さん、カティアさんと共にこのもふもふの群れに立ち向かおう
ビーストマスターとしてはこの猫妖怪達を救いたい
そして…何より…もふりたい!
相手は会話も出来るようだから、【コミュ力】を使いつつしっかり交流する
【動物使い】として猫妖怪達と戯れ、【動物と話す】で会話をしながら【優しさ】を持って対応
好みの子は黒猫やシャムネコの子、甘えん坊さんとかはクラっと来そうだ

救急箱から包帯を取り出して【挑発】、その先端をじゃれさせ【誘惑】による【精神攻撃】を行う
もふった猫に生まれながらの光を放ち浄化
【継戦能力】維持を意識し猫が満足するまで対応


菫宮・奏莉
【もふりすと】

鳳凰院お兄ちゃんと、涼月おに……お姉ちゃんは、
あらためましてよろしくお願いしますですね!

究極妖怪さんのところへ、
究極のもふを極めに行きましょうなのです!

ここの子たちはツンデレなのですね。
かつおぶしにも振り向いてくれません……。

カティアお姉ちゃん、お話しできるみたいですし、だいじょぶです!
鳳凰院お兄ちゃんがぴかぴかなら、
お姉ちゃんは音はいかがでしょうか?

そしてわたしは追いかけっこを提案なのです。
このかつおぶしをかけて、とかいかがでしょうか!

【野生の勘】【第六感】使って、
楽しみつつ【捕縛】で捕まえたいのです。

捕まえましたら、かつおぶしを食べてもらうのですよ!
そのあいだにもふなのです!


涼月・カティア
【もふりすと】
この戦いも大詰めですね

2人に背中を預けつつ
猫妖怪の大群の一角を受け持ちます

にゃーん(とりあえず話しかけてみる)

無視されてしまいました……
奏莉さんどうしましょう?(うるうる)
いえ、ここはひりょさんのように強い意志を持って

それではこちらの神楽鈴(イラスト参照)で

音を鳴らして注意を引き
帯をふりふり猫の本能を刺激

鈴目掛けて飛びかかってくる猫妖怪たちをかわしつつ
くるくると身体を回転させれば
巫覡載霊の舞改め、ねこねこ乱舞の舞の出来上がり

鈴を取られないように気をつけながら
くるくる、くるくる
仮に引っ掻かれても神霊体なので大丈夫です

お腹が空いてくるまで遊びましょう
あとは一緒にご飯ですね
楽しみです



「何をしようとも、私の勝利は揺るがない。もうすぐでこの世界は永遠となる」
 百鬼夜行に加えた猫妖怪達と彼等を惹きつける為に連れて来た子供達が、猟兵達に救出される様子を目の当たりにしながらも、大祓骸魂に焦りの様子は無かった。
 もうすぐで懐刀『生と死を繋ぐもの』の刃が世界に届くのである。
 大祓骸魂はただその時が来るのをじっと待っていればいいのだ。
「にゃあ~何だかボク達の仲間が少なくなってきたにゃん」
「でも、気にしないにゃん。子供達と遊べればそれでいいにゃあ」
 残っている猫妖怪達から全ての懐刀の複製を破壊しない限りは、『生と死を繋ぐもの』は止まる事はないのだ。
 猫妖怪達と子供達を救い、大祓骸魂の企みを阻止すべく、3人の猟兵がスカイツリーの頂上に到着した。
「奏莉さん、カティアさんと共にこのもふもふの群れに立ち向かおう!ビーストマスターとしてはこの猫妖怪達を救いたい」
 鳳凰院・ひりょ(天然系精霊術使いの腹ぺこ聖者・f27864)は、今まで顔を合わせた事はあれども交流のなかった、2人の猟兵と手分けして猫妖怪達の接触を図る。
「鳳凰院お兄ちゃんと、涼月おに……お姉ちゃんは、あらためましてよろしくお願いしますですね!」
 菫宮・奏莉(血まみれもふりすと ときどき勇者・f32133)は、そう言うともふもふな猫妖怪達の元へと歩み寄る。
「究極のもふを極めに行きましょうなのです!」
 もふもくに魅了された奏莉のやる気は十分のようである。
「この戦いも大詰めですね…にゃーん」
 涼月・カティア(仮初のハーフムーン・f05628)は、2人に背中を預ける形で、猫妖怪達に猫語で話しかけた。
 
 …………

 だが猫妖怪達は3人の猟兵達には目もくれず、眠り続けている子供達に猫パンチを繰り出して遊んでいる。
 残っている猫妖怪達は、大祓骸魂の影響を特に強く受けた者達ばかりであり、簡単には猟兵達に心を開く事はないのだ。
「ちょっといいかな?」
「駄目にゃ、ボク達は忙しいにゃん」
 ひりょが優しく話しかけるも、猫妖怪達の態度は冷たい。
 奏莉もかつおぶしを取り出すも、猫妖怪達がなびく様子はなかった。
「猫全員がかつおぶしが好きなわけじゃないにゃん」
「ボク達を甘く見ないで欲しいにゃあ」
 そっぽ向く猫妖怪達である。
「ここの子たちはツンデレなのですね。かつおぶしにも振り向いてくれません……」
「無視されてしまいました……奏莉さんどうしましょう?(うるうる)」
 警戒する猫妖怪達に、どうしようかと2人は困り果ててしまう。
「君達を助けたいんだ。どうか話しを聞いて欲しい」
 そんな中でも、ひりょは根気よく猫妖怪達に話しかけるが、簡単には気を許してくれそうにない。
「…おや?君は」
 興味を持ったのか1匹の黒猫妖怪に、じっと見つめられている事に、ひりょは気付く。
 ひりょはチャンスとばかりに、救急箱から包帯を取り出して、黒猫妖怪を挑発した。
「うにゃ~!」
 黒猫妖怪は元々甘えん坊だったらしく、釣られて包帯の先端にじゃれつくのであった。
「これは…我慢できないな。もふりたい!」
 好みのタイプの猫妖怪を前に、ひりょは反射的にもふり始める。
「にゃ、にゃあ!」
 最初はびっくりして身体を硬直させるが、浄化の光に当てられ、骸魂から解放された事で、黒猫妖怪はひりょに心を許し、そのまま甘えるのであった。
「カティアお姉ちゃん、お話しできるみたいですし、だいじょぶです!」
 ひりょの奮闘に勇気づけられた奏莉は、かつおぶしに反応するシャムネコの妖怪を見つけ、追いかけっこを提案する。
「仕方ないにゃあ。そこまで言うなら付き合ってあげるにゃん!」
 シャムネコの妖怪はやれやれとばかりに、奏莉からしゅぱっと逃げ去る。
「追いかけるのです」
 鬼役となった奏莉は、早速猫妖怪を追いかけるのだった。
「ここはひりょさんのように強い意志を持って…」
 カティアは神楽鈴を取り出し、鈴の音を鳴らして、猫妖怪達の注意を引く。
「いい音がするにゃん」
「あの鈴の音にゃ、もっと鳴らすにゃあ!」
 敏感な猫妖怪達は鈴の音に反応して、カティアの元に集まってくる。
「にゃあああ!」
 カティアが神楽鈴の帯をふりふりすると、本能を刺激された猫妖怪達は一斉に飛び掛かるのであった。
「わわわ…」
 猫妖怪達の勢いに思わず怯んでしまったが、カティアは気を取り直して、猫妖怪たちをかわしつつ、くるくると身体を回転させる。
 巫覡載霊の舞改め、ねこねこ乱舞の舞の出来上がりである。
「捕まえたのです」
「にゃ~捕まったにゃん!」
 追いかけっこを続けていた奏莉は、十分に楽しんだ後、シャムネコの妖怪を捕まえたのだった。
「かつおぶしをあげるのです。その代わりもふもふさせてもらうのです」
「仕方ないにゃあ…」
 シャムネコの妖怪が美味しそうにかつおぶしをかじっている所を、奏莉は柔らかい毛並みを存分に堪能する。
 すると満足したシャムネコの妖怪に潜んでいた骸魂が抜け、懐刀の複製が塵となった。
「攻略完了です」
 正気に戻ったシャムネコの妖怪は完全に奏莉に懐いたのであった。
「にゃっにゃっ!」
 その一方で鈴を取られないように気をつけながらくるくると回るカティアと、鈴を取ろうとジャンプを繰り返す猫妖怪達のやり取りが続いていた。
 時折、勢い余った猫妖怪達に神楽鈴を引っ掻かれてしまうも、神霊体である鈴には傷一つ付く事は無かった。
「つ、疲れたにゃあ」
「お腹がすいてきたにゃん」
 さしもの猫妖怪達も疲労と空腹には勝てず、鈴に飛びつくのを止め、ぐったりとしてしまう。
「それならご飯ですね」
 カティアはとっておきの猫缶を取り出して、お腹を空かせた猫妖怪達に食べさせてあげた。
「いい心掛けにゃ。食べてあげるにゃん」
「まあまあの味だにゃん」
 口では偉そうな事を言っている猫妖怪達が、残さずに猫缶の中身を平らげている様子を、楽しそうに眺めるカティアであった。
「それではこの子達も浄化してあげないとだね」
 ひりょとも合流して、カティアは猫妖怪達の浄化にとりかかる。
「にゃああ、スッキリしたにゃあ!」
「にゃ?ここはどこにゃあ?」
 骸魂から解放された猫妖怪達は、戸惑っていたが、3人が事情を説明すると、すぐに理解してくれた。
「子供達と一緒に避難すればいいにゃ?」
「わかったにゃあ。子供達はボク達に任せて、君達は世界を守って欲しいにゃん」
 存分にもふもふを堪能させてもらった後で、猫妖怪達は眠ったままの子供達を連れて一緒にスカイツリーを降りていった。
「またもふらせてね~」
 猫妖怪達もいなくなり、スカイツリーの頂上に残ったのは猟兵達と大祓骸魂だけとなった。
「残念ですが、間に合わなかったようですね…」
 大祓骸魂は落胆した様子で、懐刀を眺めていた。
 あとほんの僅かな時間があれば懐刀『生と死を繋ぐもの』の力は発動し、大祓骸魂は世界を刺し殺せた事だろう。
 だが猟兵達の行動の速さは、大祓骸魂の予想を超えており、猫妖怪達に取り込ませていた懐刀の複製が、すべて破壊された事で、懐刀の力は弱まり、正真正銘ただのなまくらと化したのである。
「あとはあなただけだね」
「覚悟するです!」
「あなたは浄化できないのですよね」
 ひりょ、奏莉、カティアの3人は猫妖怪達の救出に向かっていた猟兵達と合流し、大祓骸魂との最終決戦に挑む。
「これで私も永遠となるのですね…」
 切り札を封じられた大祓骸魂にもはや勝ち目は無かった。

 かくして大祓骸魂の企みは、猟兵達と心ある妖怪達によって阻止され、2つの世界は守られたのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2021年06月01日


挿絵イラスト